(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-04
(45)【発行日】2024-12-12
(54)【発明の名称】撮像デバイス及び撮像装置、並びにそれらの方法
(51)【国際特許分類】
H04N 25/70 20230101AFI20241205BHJP
H04N 25/771 20230101ALI20241205BHJP
H04N 25/79 20230101ALI20241205BHJP
H04N 25/707 20230101ALI20241205BHJP
【FI】
H04N25/70
H04N25/771
H04N25/79
H04N25/707
(21)【出願番号】P 2022514483
(86)(22)【出願日】2020-12-02
(86)【国際出願番号】 JP2020044941
(87)【国際公開番号】W WO2021112150
(87)【国際公開日】2021-06-10
【審査請求日】2023-11-06
(32)【優先日】2019-12-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】316005926
【氏名又は名称】ソニーセミコンダクタソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ホワン スニン
(72)【発明者】
【氏名】モスタファル プーリア
(72)【発明者】
【氏名】ブラディ フレデリック
【審査官】堀井 康司
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2018/180522(WO,A1)
【文献】国際公開第2019/087472(WO,A1)
【文献】特開2018-207291(JP,A)
【文献】国際公開第2018/079296(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2015/0042855(US,A1)
【文献】中国特許出願公開第109729292(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 5/30-5/33
H04N 23/11
H04N 23/20-23/30
H04N 25/00
H04N 25/20-25/61
H04N 25/615-25/79
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の基板に配設され、入射光を第1の電荷に変換する第1の光電変換領域を含む第1の画素と、
前記第1の電荷を第1の対数電圧信号に変換する第1の変換器を含む第1の読み出し回路であって、前記第1の変換器が、前記第1の光電変換領域に結合された第1のトランジスタ及び前記第1のトランジスタに結合された第2のトランジスタを含む、第1の読み出し回路と、
前記第1の基板上
に設けられた配線層であって、前記第1の光電変換領域と重なる第1の配置と、前記第1及び第2のトランジスタと重なる第2の配置とで配置された第1のレベルの
複数の配線を含
む配線層と、
を含
み、
前記第2の配置で配置された第1のレベルの複数の配線と、前記第1の配置で配置された第1のレベルの複数の配線とは、互いに異なる配線であり、
第1の静電容量が、前記第1の光電変換領域に結合された第1のノードと、前記第1の光電変換領域に結合された第2のノードとの間に存在し、
第2の静電容量が、少なくとも前記第1のノードと、前記第1及び第2のトランジスタに結合された第3のノードとの間に存在し、
前記第2の配置で配置された第1のレベルの複数の配線の構成は、前記第1の静電容量に対する前記第2の静電容量の所望の比率を調整する、
撮像デバイス。
【請求項2】
前記第1の静電容量に対する前記第2の静電容量の前記所望の比率が、約0.32である、請求項
1に記載の撮像デバイス。
【請求項3】
前記第1のノードが、前記
第1の光電変換領域のカソードと前記第1のトランジスタとの間にあり、前記第2のノードが、前記
第1の光電変換領域のアノードと電位を受け取る共通ノードとの間にあり、前記第3のノードが、前記第1のトランジスタのゲートと前記第2のトランジスタとの間にある、請求項
1又は2に記載の撮像デバイス。
【請求項4】
前記電位が、負電位であり、前記第1のトランジスタのソースが、前記第1の光電変換領域に結合され、前記ソースが、平面視において、前記第1のトランジスタのドレインよりも広い、請求項
3に記載の撮像デバイス。
【請求項5】
前記第1の配置が、第1の方向又は前記第1の方向に垂直な第2の方向に延在する一定の間隔で位置決めされた線形配線セグメントを含み、前記第2の配置が、1又は複数の非線形形状の配線セグメントを含む、請求項1
~4のいずれか1項に記載の撮像デバイス。
【請求項6】
前記1又は複数の非線形形状のセグメントが、前記第1のトランジスタのゲート及び前記第2のトランジスタのドレインと重なる第1の非線形形状のセグメントと、前記第1のトランジスタのドレイン及び前記第2のトランジスタのゲートと重なる第2の非線形形状のセグメントと、を含む、請求項
5に記載の撮像デバイス。
【請求項7】
前記配線層
は、前記第1の画素と重なる第2のレベルの
複数の配線を更に含み、
前記第2のレベルの
複数の配線
は、前記第1の光電変換領域と重なり、前記第1の方向又は前記第2の方向に延在する
複数の第3の配線を含む、
請求項5又は6に記載の撮像デバイス。
【請求項8】
前記第1の基板にボンディングされ、前記第1の対数電圧信号を処理するための論理回路を含む第2の基板を更に含み、
前記第1のレベルの
複数の配線
である複数の第1の配線及び前記第2のレベルの
複数の配線
である前記
複数の第3の配線が、前記
第1の光電変換領域を通過した光から前記第2の基板を遮蔽する、
請求項
7に記載の撮像デバイス。
【請求項9】
前記
複数の第3の配線
は、平面視において、前記第1の配線間の空間に存在する、請求項
8に記載の撮像デバイス。
【請求項10】
前記第1の変換器
は、
第3のトランジスタ及び第4のトランジスタを更に含む、
請求項
8に記載の撮像デバイス。
【請求項11】
前記第1のレベルの
複数の配線及び前記第2のレベルの
複数の配線が、前記第1の変換器のために少なくとも1つの信号を受信する、請求項
10に記載の撮像デバイス。
【請求項12】
前記少なくとも1つの信号が、電源信号、接地信号、及び負電位を有する共通信号のうちの1又は複数を含む、請求項
11に記載の撮像デバイス。
【請求項13】
前記第1の基板に配設され、入射光を第2の電荷に変換する第2の光電変換領域を含む第2の画素と、
前記第2の電荷を第2の対数電圧信号に変換する第2の変換器を含む第2の読み出し回路
と、
前記第1の画素と前記第2の画素との間の分離構造と、
を更に含み、
前記第2の変換器は、前記第2の光電変換領域に結合された第3のトランジスタ及び前記第3のトランジスタに結合された第4のトランジスタを含み、
第3の静電容量は、前記第2の光電変換領域に結合された第4のノードと、前記第2の光電変換領域に結合された第5のノードとの間に存在し、
第4の静電容量は、前記第4のノードと、前記第3及び第4のトランジスタに結合された第6のノードとの間に存在し、
前記第1のレベルの複数の配線の構成は、前記第2の画素と重なり、前記第4の静電容量に対する前記第3の静電容量の所望の比率を調整する、
請求項1に記載の撮像デバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、ダイナミックビジョンセンサ機能を備えた撮像デバイスに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、撮像デバイス等においては、垂直同期信号等の同期信号に同期して画像データをキャプチャする同期型撮像デバイスが用いられている。一般的な同期型の撮像デバイスでは、同期信号の周期ごと(例えば、1/60秒ごと)に画像データを取得することが困難であるため、自動運転車やロボットなどの高速(例えばリアルタイム)処理が求められる分野など、比較的高速な処理が求められる場合には対応が困難である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
少なくとも1つの例示的な実施形態は、光コントラストが閾値を超える状況をアドレスイベントとしてリアルタイムで検出するために、検出回路が全ての画素に設けられた非同期型撮像デバイスを提供する。画素ごとにアドレスイベントを検出する非同期タイプの撮像デバイスは、ダイナミックビジョンセンサ(DVS)とも称される。DVSシステムでは、受光量に対応する電圧値の画素信号を読み出すための回路構成に加えて、アドレスイベントを検出するための回路構成が用いられるため、これらの2つの回路構成が受光要素と同じ基板上に形成されていることにより、受光面上の受光要素の占有率が低下する。かかる2Dアーキテクチャは、配線の混雑によるボトルネックを引き起こし、設計の自由度の低下、ダークノイズの増加、並びに/又は感度及び速度の制限を引き起こす。
【0004】
したがって、例示的な実施形態は、ノイズを低減し、設計の自由度を高め、かつ/又は感度及び速度を改善することが可能な撮像デバイスを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本技術の一態様によれば、撮像デバイスは、第1の基板に配設され、入射光を第1の電荷に変換する第1の光電変換領域を含む第1の画素と、第1の電荷を第1の対数電圧信号に変換する第1の変換器を含む第1の読み出し回路と、を含む。第1の変換器は、第1の光電変換領域に結合された第1のトランジスタと、第1のトランジスタに結合された第2のトランジスタと、を含む。撮像デバイスは、第1の基板上の配線層と、第1の光電変換領域と重なる第1の配置と、第1及び第2のトランジスタと重なる第2の配置とで配置された第1のレベルの配線と、を含み、第2の配置は、第1の配置とは異なる。
【0006】
第1の静電容量は、第1の光電変換領域に結合された第1のノードと、第1の光電変換領域に結合された第2のノードとの間に存在し、第2の静電容量は、少なくとも第1のノードと、第1及び第2のトランジスタに結合された第3のノードとの間に存在し、第2の配置は、第1の静電容量に対する第2の静電容量の所望の比率を達成する。
【0007】
第1の静電容量に対する第2の静電容量の所望の比率は、約0.32である。
【0008】
第1のノードは、光電変換領域のカソードと第1のトランジスタとの間にあり、第2のノードは、光電変換領域のアノードと電位を受け取る共通ノードとの間にあり、第3のノードは、第1のトランジスタのゲートと第2のトランジスタとの間にある。
【0009】
電位は、負電位であり、第1のトランジスタのソースは、第1の光電変換領域に結合され、ソースは、平面視において、第1のトランジスタのドレインよりも広い。
【0010】
第1の配置は、第1の方向又は第1の方向に垂直な第2の方向に延在する一定の間隔で位置決めされた線形配線セグメントを含み、第2の配置は、1又は複数の非線形形状の配線セグメントを含む。
【0011】
1又は複数の非線形形状のセグメントは、第1のトランジスタのゲート及び第2のトランジスタのドレインと重なる第1の非線形形状のセグメントと第1のトランジスタのドレイン及び第2のトランジスタのゲートと重なる第2の非線形形状のセグメントと、を含む。
【0012】
配線層は、第1の画素と重なる第2のレベルの配線を更に含む。第2のレベルの配線は、第1の光電変換領域と重なり、第1の方向又は第2の方向に延在する第3の配線を含む。
【0013】
撮像デバイスは、第1の基板にボンディングされ、第1の対数電圧信号を処理するための論理回路を含む第2の基板を含む。第1のレベルの配線の第1の配線及び第2のレベルの第3の配線は、光電変換領域を通過した光から第2の基板を遮蔽する。
【0014】
第3の配線は、平面視において、第1の配線間の空間に存在する。
【0015】
第1の変換器は、第3のトランジスタ及び第4のトランジスタを更に含む。
【0016】
第1のレベルの配線及び第2のレベルの配線は、第1の変換器に対して少なくとも1つの信号を受信する。
【0017】
少なくとも1つの信号は、電源信号、接地信号、及び負電位を有する共通信号のうちの1又は複数を含む。
【0018】
撮像デバイスは、第1の基板に配設され、入射光を第2の電荷に変換する第2の光電変換領域を含む第2の画素と、第2の電荷を第2の対数電圧信号に変換する第2の変換器を含む第2の読み出し回路と、を含む。第2の変換器は、第2の光電変換領域に結合された第3のトランジスタと、第3のトランジスタに結合された第4のトランジスタと、を含む。第3の静電容量は、第2の光電変換領域に結合された第4のノードと、第2の光電変換領域に結合された第5のノードとの間に存在し、第4の静電容量は、第4のノードと、第3及び第4のトランジスタに結合された第6のノードとの間に存在する。撮像デバイスは、第1の画素と第2の画素との間に分離構造を含む。第1のレベルの配線は、第2の画素と重なり、第4の静電容量に対する第3の静電容量の所望の比率を達成するように配置されている。
【0019】
本技術の一態様によれば、撮像デバイスは、第1の基板に配設され、入射光を第1の電荷に変換する第1の光電変換領域を含む第1の画素と、第1の電荷を第1の対数電圧信号に変換する第1の変換器を含む第1の読み出し回路と、を含む。第1の変換器は、第1の光電変換領域に結合された第1のトランジスタと、第1のトランジスタに結合された第2のトランジスタと、を含む。撮像デバイスは、第1の基板上に第1のレベルの配線を含む配線層を含み、第1のレベルの配線は、第1の光電変換領域と重なる線形形状の配線セグメントを含む第1の配線配置を含む。撮像デバイスは、第1及び第2のトランジスタと重なる1又は複数の非線形形状の配線セグメントを含む第2の配線配置を含む。
【0020】
線形形状の配線セグメントは、一定の間隔で配置され、第1の方向又は第1の方向に垂直な第2の方向に延在する。
【0021】
配線層は、第1のレベルの配線よりも第1の光電変換領域から更に離れ、第1のレベルの配線間の空間と重なり合う第2のレベルの配線を更に含む。
【0022】
第2の配線配置は、第1及び第2のトランジスタへの電気的接続を行う。
【0023】
撮像デバイスは、第1の基板にボンディングされた第2の基板を含む。第2の基板は、第1のレベルの配線を介して第1の変換器に電気的に接続された論理回路を含む。
【0024】
撮像デバイスは、第1の画素を含む第1の基板を含む。第1の画素は、第1の基板に配設され、入射光を第1の電荷に変換する第1の光電変換領域と、第1の電荷を第1の対数電圧信号に変換する第1の変換器を含む第1の読み出し回路と、を含む。第1の変換器は、第1の光電変換領域に結合された第1のトランジスタと、第1のトランジスタに結合された第2のトランジスタと、を含む。撮像デバイスは、第1の基板上に、第1の光電変換領域と重なる第1の配置と、第1及び第2のトランジスタと重なる第2の配置とで配置された第1のレベルの配線を含む配線層を含み、第2の配置は、第1の配置とは異なる。撮像デバイスは、第1の基板にボンディングされ、第1の対数電圧信号を処理するための論理回路を含む第2の基板を含む。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【
図1】
図1は、少なくとも1つの例示的な実施形態による撮像デバイスの概略構成例を示すブロック図である。
【
図2】
図2は、少なくとも1つの例示的な実施形態による撮像デバイスの積層構造の例を示す図である。
【
図3A】
図3Aは、少なくとも1つの例示的な実施形態による撮像デバイスの機能構成例を示すブロック図である。
【
図3B】
図3Bは、少なくとも1つの例示的な実施形態による撮像デバイスの機能構成例を示すブロック図である。
【
図4】
図4は、カラーフィルタアレイにベイヤーアレイを採用した場合の少なくとも1つの例示的な実施形態による単位画素のアレイの例を示す概略図である。
【
図5A】
図5Aは、少なくとも1つの例示的な実施形態による単位画素の概略構成例を示す回路図である。
【
図5B】
図5Bは、少なくとも1つの例示的な実施形態による単位画素の概略構成例を示す回路図である。
【
図6】
図6は、少なくとも1つの例示的な実施形態によるアドレスイベント検出ユニットの概略構成例を示すブロック図である。
【
図7】
図7は、少なくとも1つの例示的な実施形態による減算器及び量子化器の概略構成例を示す回路図である。
【
図8】
図8は、少なくとも1つの例示的な実施形態によるカラムADCの概略構成例を示すブロック図である。
【
図9】
図9は、少なくとも1つの例示的な実施形態による撮像デバイスの動作の一例を示すタイミングチャートである。
【
図10A】
図10Aは、少なくとも1つの例示的な実施形態による撮像デバイスの動作の例を示すフローチャートである。
【
図10B】
図10Bは、少なくとも1つの例示的な実施形態による撮像デバイスの動作の例を示すフローチャートである。
【
図11】
図11は、少なくとも1つの例示的な実施形態による、変換器の一部分及び光電変換領域の例示的なレイアウトの平面図である。
【
図12】
図12は、少なくとも1つの例示的な実施形態による、変換器の一部分及び光電変換領域の例示的なレイアウトの平面図である。
【
図13】
図13は、少なくとも1つの例示的な実施形態による、変換器の一部分及び光電変換領域の例示的なレイアウトの平面図である。
【
図14】
図14は、少なくとも1つの例示的な実施形態による、変換器の一部分及び光電変換領域の例示的なレイアウトの平面図である。
【
図15】
図15は、少なくとも1つの例示的な実施形態による、変換器の一部分及び光電変換領域の例示的なレイアウトの平面図である。
【
図16】
図16は、少なくとも1つの例示的な実施形態による、変換器の一部分及び光電変換領域の例示的なレイアウトの平面図である。
【
図17】
図17は、少なくとも1つの例示的な実施形態による、変換器の一部分及び光電変換領域の例示的なレイアウトの平面図である。
【
図18】
図18は、少なくとも1つの例示的な実施形態による、変換器の一部分及び光電変換領域の例示的なレイアウトの平面図である。
【
図19A】
図19Aは、少なくとも1つの例示的な実施形態による、
図5Bの変換器の例示的な概略図及び論理チップ内の回路をノードに電気的に接続するためのボンディングパッド構成の例示的なレイアウトを示す。
【
図20】
図20は、第1の実施形態の第1のレイアウト例による上層回路の概略構成例を示す上面図である。
【
図21】
図21は、
図20のXX-XX面に沿って固体撮像デバイスを切り出した場合の単位画素の断面構造例を示す図である。
【
図22】
図22は、少なくとも1つの例示的な実施形態による、
図14~18に示されるレイアウトの例示的な概略図を示す図である。
【
図23A】
図23Aは、少なくとも1つの例示的な実施形態による例示的な配線レイアウトを有する画素の平面図及び分解図を示す。
【
図23B】
図23Bは、少なくとも1つの例示的な実施形態による追加のレベルの配線を有する
図23Aの画素の平面図及び分解図を示す。
【
図24】
図24は、少なくとも1つの例示的な実施形態による例示的な配線レイアウトを有する画素の平面図及び分解図を示す。
【
図25】
図25は、少なくとも1つの例示的な実施形態による例示的な配線レイアウトを有する画素の平面図及び分解図を示す。
【
図26A】
図26Aは、少なくとも1つの例示的な実施形態による例示的な配線レイアウトを有する画素の平面図及び分解図を示す。
【
図26B】
図26Bは、少なくとも1つの例示的な実施形態による追加のレベルの配線を有する
図26Aの画素の平面図及び分解図を示す。
【
図27】
図27は、少なくとも1つの例示的な実施形態による例示的な配線レイアウトを有する画素の平面図及び分解図を示す。
【
図28】
図28は、少なくとも1つの例示的な実施形態による例示的な配線レイアウトを有する画素の平面図及び分解図を示す。
【
図29A】
図29Aは、少なくとも1つの例示的な実施形態による例示的な配線レイアウトを有する画素の平面図及び分解図を示す。
【
図29B】
図29Bは、少なくとも1つの例示的な実施形態による追加のレベルの配線を有する
図29Aの画素の平面図及び分解図を示す。
【
図30】
図30は、少なくとも1つの例示的な実施形態による例示的な配線レイアウトを有する画素の平面図及び分解図を示す。
【
図31】
図31は、少なくとも1つの例示的な実施形態による例示的な配線レイアウトを有する画素の平面図及び分解図を示す。
【
図32】
図32は、少なくとも1つの例示的な実施形態による例示的な配線レイアウトを有する画素の平面図及び分解図を示す。
【
図33】
図33は、少なくとも1つの例示的な実施形態によるトランジスタの例示的な構造を示す。
【
図34】
図34は、車両制御システムの概略構成例を示すブロック図である。
【
図35】
図35は、車外情報検出ユニット及び撮像ユニットの設置位置の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、本開示の一実施形態を添付図面に基づいて詳細に説明する。更に、以下の実施形態では、同じ参照番号が同じ部分に与えられ、その冗長な説明は省略される。
【0027】
典型的なダイナミックビジョンセンサ(DVS)は、アドレスイベント発生の有無を単位画素ごとに検出し、アドレスイベント発生が検出された単位画素から画素信号が読み出される、いわゆるイベントドリブンタイプの駆動方式を採用している。
【0028】
また、本明細書における単位画素は、1つの光電変換要素(「受光要素」とも称される)を含む画素の最小単位を表し、例として、イメージセンサから読み出される画像データの各ドットに対応し得る。また、アドレスイベントは、二次元格子状に配置された複数の単位画素の各々に割り当て可能なアドレスごとに発生するイベントを表す。アドレスイベントの例としては、光電変換要素で生成された電荷に基づく光電流の電流値又はその変動量が所望の一定閾値を超えるイベントが挙げられる。つまり、DVSデバイスは、光の強度の変化に非同期的に応答することができる。光の強度の変化は、光電流の変化と相関しており、光電流の変化が所望の閾値を超える場合、イベントが検出され得る。
【0029】
図1は、本開示の少なくとも一部の実施形態による撮像デバイスの概略構成例を示すブロック図である。
図1に示すように、例えば、デバイス100は、撮像レンズ110、固体撮像デバイス(又は撮像デバイス)200、記録ユニット(又はメモリ)120、及び制御ユニット(又はコントローラ)130を含む。例として、デバイス100は、産業用ロボットに搭載されたカメラ、車載カメラ等として、又はその一部として提供することができる。
【0030】
撮像レンズ110は、入射光を集光し、撮像デバイス200の受光面上に入射光の画像を撮像する光学システムを含み得る。受光面は、撮像デバイス200内の光電変換要素が配置された面である。撮像デバイス200は、入射光を光電変換して画像データを生成する。また、撮像デバイス200は、生成された画像データに対して、ノイズ除去及びホワイトバランス調整などの所定の信号処理を行うことができる。アドレスイベント発生(又はイベント)の有無を示す信号処理及び検出信号によって得られた結果は、信号線209を介して記録ユニット120に出力される。また、アドレスイベント発生の有無を示す検出信号を生成する方法については、後述する。
【0031】
記録ユニット120は、例えば、フラッシュメモリ、ダイナミックランダムアクセスメモリ(DRAM)、スタティックランダムアクセスメモリ(SRAM)などで構成され、撮像デバイス200から入力されたデータを記録する。
【0032】
制御ユニット130は、例えば、中央処理装置(CPU)等で構成され、信号線139を介して種々の命令を出力し、それぞれのユニット、例えばデバイス100内の撮像デバイス200などを制御する。
【0033】
次に、添付の図面を参照して、撮像デバイス200の構成例を詳細に説明する。
【0034】
図2は、本開示の少なくとも一部の実施形態による撮像デバイスの積層構造の例を示す図である。
図2に示すように、撮像デバイス200は、受光チップ(又は基板)201及び論理チップ(又は基板)202が垂直に積層された構造を有し得る。例えば、受光チップ201と論理チップ202との接合においては、チップの接合面を平坦化し、チップを電子間力で積層する、いわゆる直接接合を利用することができる。ただし、これに限定されるものではなく、例えば、接合面に形成された銅(Cu)電極パッドをボンディングした、いわゆるCu-Cu接合、バンプ接合等も使用され得る。
【0035】
また、受光チップ201と論理チップ202とは、例えば、半導体基板を貫通するシリコン貫通電極(TSV)などの接続部を介して電気的に接続されている。TSVを用いた接続において、例えば、受光チップ201内に形成されたTSV及び受光チップ201から論理チップ202に形成されたTSVを含む2つのTSVが、チップ外面上で相互に接続されている、いわゆるツインTSV方式、受光チップ201及び論理チップ202を両方のチップを貫通するTSVと接続する、いわゆる共有TSV方式などを採用することができる。
【0036】
ただし、受光チップ201と論理チップ202との接合にCu-Cu接合又はバンプ接合を使用する場合、受光チップ201と論理チップ202との両方は、Cu-Cu接合部又はバンプ接合部を介して互いに電気的に接続されている。
【0037】
図3Aは、本開示の少なくとも一部の実施形態による撮像デバイスの機能構成例を示すブロック図である。
図3Aに示すように、撮像デバイス200は、駆動回路211、信号処理ユニット(又は信号プロセッサ)212、アービタ213、カラムADC220、及び画素アレイユニット300を含む。
【0038】
複数のユニットセル又は単位画素(又は画素)310は、画素アレイユニット(又は画素アレイ)300内に二次元格子形状で配置されている。単位画素310の詳細については、後述する。例えば、単位画素310の各々は、フォトダイオードなどの光電変換要素(又は光電変換領域)と、光電変換要素で生成される電荷量に応じた電圧値の画素信号を生成する回路(以下、画素回路又は画素撮像信号生成読み出し回路と称する)と、を含む。ここで、画素回路は、複数の光電変換要素で共有され得る。この場合、単位画素310は、それぞれ1つの光電変換要素及び共有される画素回路を含む。
【0039】
複数の単位画素310は、画素アレイユニット300内に二次元格子状に配置されている。複数の単位画素310は、それぞれが所望の数の単位画素を含む複数の画素ブロックに群別化され得る。以下、水平方向に配置された単位画素の集合体を「行」と称し、行に直交する方向に配置された単位画素の集合体を「列」と称する。
【0040】
単位画素310の各々は、それぞれの光電変換要素で受け取られた光の量に対応する電荷を生成する。更に、単位画素310は、単独で、又は同じ群内の他の1又は複数の単位画素310と組み合わせて、光電変換要素に生成される電荷による電流値(以下、光電流と称する)又はその変動量が所定の閾値を超えているか否かに基づいて、アドレスイベント発生の有無を検出するように動作させることができる。また、アドレスイベントが発生すると、光電変換要素の受光量に対応する電圧値の画素信号を読み出す要求がアービタ213に出力される。
【0041】
駆動回路211は、単位画素310の各々を駆動し、単位画素310の各々が画素信号をカラムADC220に出力することを可能にする。
【0042】
アービタ213は、単位画素の各々からの要求を調停し、調停結果に基づいて要求を発行する単位画素310に所定の応答を転送する。応答を受信した単位画素310は、アドレスイベント発生の有無を示す検出信号(以下、単に「アドレスイベント検出信号」と称する)を駆動回路211及び信号処理ユニット212に供給する。
【0043】
単位画素310の列ごとに、カラムADC220は、列からのアナログ画素信号をデジタル信号に変換する。更に、カラムADC220は、変換によって生成されたデジタル信号を信号処理ユニット212に供給する。
【0044】
信号処理ユニット212は、カラムADC220から転送されたデジタル信号に関して、相関二重サンプリング(CDS)処理(ノイズ除去)及びホワイトバランス調整などの所定の信号処理を実行する。また、信号処理ユニット212は、信号線209を介して、信号処理結果及びアドレスイベント検出信号を記録ユニット120に提供する。
【0045】
例えば、
図3Aに示される構成では、画素アレイユニット300は、色を再構成するために波長成分を受け取る単位画素のアセンブリによって構成される。例えば、RGBの3原色に基づいて色を再構成する場合、画素アレイユニット300において、赤(R)色の光を受け取る単位画素310、緑(G)色の光を受け取る単位画素310、及び青(B)色の光を受け取る単位画素310が、所定のカラーフィルタアレイに配置されている。
【0046】
カラーフィルタアレイの例としては、種々のアレイが挙げられ、例えば、2×2画素のベイヤーアレイ、X-Trans(登録商標)CMOSセンサ(以下、「X-Trans(登録商標)型アレイ」とも称される)に採用されている3×3画素のカラーフィルタアレイ、4×4画素のクアッドベイヤーアレイ4画素(「Quadraアレイ」とも称される)、及びホワイトRGBカラーフィルタをベイヤーアレイ(以下、「ホワイトRGBアレイ」」とも称される)に組み合わせた4×4画素のカラーフィルタが挙げられる。ここで、以下の説明では、ベイヤーアレイをカラーフィルタアレイとして使用する場合を例示する。しかしながら、例示的な実施形態は、カラーフィルタを有する画素アレイユニット300に限定されない。例えば、色検出が望ましくない場合、画素310からカラーフィルタを省略してもよい。この場合、撮像デバイス200は、色情報なしでイベントを検出するために使用され得る(
図3Bを参照)。少なくとも1つの例示的な実施形態では、画素310は、赤外線(IR)カットフィルタなどの異なるタイプの光学フィルタを含み得る。
【0047】
図3Bは、少なくとも1つの例示的な実施形態による、撮像デバイス200Aの機能構成例を示すブロック図である。
図3Bの撮像デバイス200Aは、
図3BがカラムADC220を含まないことを除いて、撮像デバイス200の
図3Aと同一又は類似である。そのため、
図3Bは、イベント検出のみのアプリケーション(つまり、色検出が望ましくないアプリケーション)に役立ち得る。
図5Bは、
図3Bの画素310Aの回路を示し、
図10Bは、撮像デバイス200Aの動作例を示している。
【0048】
図4は、カラーフィルタアレイにベイヤーアレイを採用した場合の単位画素のアレイの例を示す概略図である。
図4に示すように、ベイヤーアレイをカラーフィルタアレイとして使用する場合、画素アレイユニット300では、2×2画素の合計4つの単位画素を含む基本パターン312が、列方向及び行方向に繰り返し配置されている。例えば、基本パターン312は、赤(R)色のカラーフィルタを含む単位画素310R、緑(Gr)色の色フィルタを含む単位画素310Gr、緑(Gb)色のカラーフィルタを含む単位画素310Gb、青(B)色のカラーフィルタを含む単位画素310Bで構成されている。
【0049】
次に、単位画素310の構成例について説明する。
図5Aは、本開示の少なくとも一部の実施形態による、単位画素310の概略構成例を示す回路図である。
図5Aに示すように、単位画素310は、例えば、画素撮像信号生成ユニット(又は読み出し回路)320、受光ユニット330、及びアドレスイベント検出ユニット(又は読み出し回路)400を含む。少なくとも1つの例示的な実施形態によれば、読み出し回路400は、光電変換要素(又は光電変換領域)333によって生成された電荷に基づいて読み出し回路320を制御するように構成される。また、
図5Aの論理回路210は、例えば、駆動回路211、信号処理ユニット212、
図3Aのアービタ213を含む論理回路である。
【0050】
例えば、受光ユニット330は、転送トランジスタ(第1のトランジスタ)331、オーバーフローゲート(OFG)トランジスタ(第5のトランジスタ)332、及び光電変換要素333を含む。駆動回路211から転送された転送信号TRGは、受光ユニット330の転送トランジスタ331のゲートに供給され、駆動回路211から転送された制御信号OFGは、OFGトランジスタ332のゲートに供給される。受光ユニット330の転送トランジスタ331を介した出力は、画素信号生成ユニット320に接続され、OFGトランジスタ332を介した出力は、アドレスイベント検出ユニット400に接続されている。
【0051】
例えば、画素信号生成ユニット320は、リセットトランジスタ(第2のトランジスタ)321、増幅トランジスタ(第3のトランジスタ)322、選択トランジスタ(第4のトランジスタ)323、及びフローティング拡散層(FD)324を含む。
【0052】
受光ユニット330の転送トランジスタ331及びOFGトランジスタ332は、例えば、N型金属酸化膜半導体(MOS)トランジスタ(以下、単に「NMOSトランジスタ」と称する)を用いて構成される。同様に、画素信号生成ユニット320のリセットトランジスタ321、増幅トランジスタ322、及び選択トランジスタ323は、それぞれ、例えば、NMOSトランジスタを使用して構成される。ここで、必要に応じて、例えば、色検出が望ましくない場合、OFGトランジスタ332を省略できることを理解されたい。この場合、電気的短絡がOFGトランジスタ332に置き換わる。
【0053】
例えば、アドレスイベント検出ユニット400は、電流-電圧変換ユニット(又は変換器)410及び減算器430を含む。しかしながら、アドレスイベント検出ユニット400は更に、バッファ(例えば、
図6のバッファ420)、量子化器、及び転送ユニットを備えている。以下、
図6等を用いて、アドレスイベント検出ユニット400の詳細を説明する。
【0054】
この構成では、受光ユニット330の光電変換要素333は、入射光を光電変換して電荷を生成する。転送トランジスタ331は、光電変換要素333で生成された電荷を、転送信号TRGに従ってフローティング拡散層324に転送する。OFGトランジスタ332は、制御信号OFGに従って、光電変換要素333で生成された電荷に基づく電気信号(光電流)をアドレスイベント検出ユニット400に供給する。
【0055】
フローティング拡散層324は、光電変換要素333から転送トランジスタ331を介して転送された電荷を蓄積する。リセットトランジスタ321は、駆動回路211から転送されたリセット信号に従って、フローティング拡散層324に蓄積された電荷を放電(初期化)する。増幅トランジスタ322は、フローティング拡散層324に蓄積された電荷の電荷量に対応する電圧値の画素信号が、垂直信号線(VSL)に現れることを可能にする。選択トランジスタ323は、駆動回路211から転送された選択信号SELに従って、増幅トランジスタ322とVSLとの間の接続を切り替える。更に、VSLに現れるアナログ画素信号は、カラムADC220によって読み出され、デジタル画素信号に変換される。
【0056】
アドレスイベント検出開始の指示が制御ユニット130によって与えられると、論理回路210内の駆動回路211は、画素アレイユニット300内の全ての受光ユニット330のOFGトランジスタ332をオン状態に設定するための制御信号OFGを出力する。この配置により、受光ユニット330の光電変換要素333で生成された光電流は、OFGトランジスタ332を介して各単位画素310のアドレスイベント検出ユニット400に供給される。
【0057】
受光ユニット330からの光電流に基づいてアドレスイベント発生を検出する場合、各単位画素310のアドレスイベント検出ユニット400は、アービタ213に要求を出力する。これに関して、アービタ213は、単位画素310の各々から転送された要求を調停し、調停結果に基づいて要求を発行する単位画素310に応答を転送する。応答を受信した単位画素310は、アドレスイベント発生の有無を示す検出信号(以下、「アドレスイベント検出信号」と称する)を、論理回路210内の駆動回路211及び信号処理ユニット212に供給する。
【0058】
駆動回路211は、アドレスイベント検出信号の供給源である単位画素310内のOFGトランジスタ332をオフ状態に設定する。この配置により、受光ユニット330から単位画素310内のアドレスイベント検出ユニット400への光電流の供給が停止される。
【0059】
次に、駆動回路211は、単位画素310の受光ユニット330内の転送トランジスタ331を、転送信号TRGによりオン状態に設定する。この配置により、受光ユニット330の光電変換要素333で生成された電荷は、転送トランジスタ331を介してフローティング拡散層324に転送される。また、フローティング拡散層324に蓄積された電荷量に対応する電圧値の画素信号が、画素信号生成ユニット320の選択トランジスタ323に接続された垂直信号線VSLに現れる。
【0060】
上記のように、撮像デバイス200では、アドレスイベント発生が検出された単位画素310から、カラムADC220に画素信号SIGが出力される。
【0061】
更に、例えば、受光ユニット330と、画素信号生成ユニット320と、アドレスイベント検出ユニット400の電流-電圧変換ユニット410内の2つのログ(LG)トランジスタ(第6及び第7のトランジスタ)411及び414並びに2つの増幅トランジスタ(第8及び第9のトランジスタ)412及び413とは、例えば、
図2に示される受光チップ201内に配設され、他の構成(例えば、論理210)は、例えば、Cu-Cu接合又はボンディングを介して受光チップ201に接合される論理チップ202内に配設される。しかしながら、例示的な実施形態はそれに限定されず、トランジスタ411、412、413、及び414は、必要に応じて論理チップ202内に位置してもよい(例えば、
図21を参照)。
図5Aは、ノード510を示しており、ノード510とボンディングパッド(例えば、銅ボンディングパッド)との間でなされた電気的接触点を示している。ここで、
図5Aは、イベント検出及び色検出の両方が望まれる概略図を示していることを理解されたい。しかしながら、イベント検出のみが望まれる場合、
図5Aの概略図は、イベント検出構成要素515のみを含むように変更され得る(
図5Bを参照)。すなわち、色検出に関連する回路は、
図5Aの概略図から省略されるか、又はアプリケーションにとって色情報の検出が望ましくない場合はバイパスされ得る。
【0062】
図5Bは、本開示の少なくとも一部の実施形態による、単位画素(又は画素)310Aの概略構成例を示す回路図である。例えば、
図5Bは、
図5Aのイベント検出構成要素515を示している。色検出が望ましくない場合は、
図5Bを使用できることを理解されたい。つまり、
図5Bはイベント検出のみに関連している。
図5Bは、OFGトランジスタ332が含まれることを示しているが、必要に応じて、OFGトランジスタ332を省略して、光電変換要素333がトランジスタ411及び413に直接結合されるようにすることができる(例えば、
図11~18を参照)。この場合、論理210からOFGトランジスタ332への信号線も省略され得る。
【0063】
図5Aのように、
図5Bは、ボンディングパッドへの電気的接触点の位置を表す例示的なノード510を示している。
図19A~52は、変換器410のノード510及びボンディングパッドCCのボンディングパッド構成の種々の例を示している。
【0064】
ここで、
図5A及び5Bは、変換器410の4トランジスタ(4T)構成を示していることも理解されたい。
図11~13に、4T構成のレイアウト例を更に詳しく示している。しかしながら、例示的な実施形態はそれに限定されない。例えば、少なくとも1つの例示的な実施形態では、トランジスタ414及び412を省略して、2つのトランジスタ(2T)構成を形成することができる。2T構成は、各単位画素310の全体的なフットプリントを低減することができる。2T構成では、トランジスタ411は、トランジスタ414の代わりに電源端子VDDに結合され、トランジスタ413は、トランジスタ412の代わりに定電流回路415に結合される。
図14~18は、2T構成のレイアウト例をより詳細に示している。
【0065】
図6は、本開示の少なくとも一部の実施形態によるアドレスイベント検出ユニットの概略構成例を示すブロック図である。
図6に示すように、アドレスイベント検出ユニット400は、電流-電圧変換ユニット410、バッファ420、減算器430、量子化器440、及び転送ユニット450を含む。
【0066】
電流-電圧変換ユニット410は、受光ユニット330からの光電流をその対数の電圧信号に変換し、変換により生成された電圧信号をバッファ420に供給する。
【0067】
バッファ420は、電流-電圧変換ユニット410から転送された電圧信号を補正し、補正後、減算器430に電圧信号を出力する。
【0068】
減算器430は、駆動回路211から転送された行駆動信号に従って、バッファ420から転送された電圧信号の電圧レベルを低下させ、低下した電圧信号を量子化器440に供給する。
【0069】
量子化器440は、減算器430から転送された電圧信号をデジタル信号に量子化し、量子化によって生成されたデジタル信号を検出信号として転送ユニット450に出力する。
【0070】
転送ユニット450は、量子化器440から転送された検出信号を信号処理ユニット212等に転送する。例えば、アドレスイベント発生が検出されると、転送ユニット450は、アドレスイベント検出信号を転送ユニット450から駆動回路211に転送し、信号処理ユニット212からアービタ213に転送するように要求する。また、アービタ213からの要求に対する応答を受信する場合、転送ユニット450は、検出信号を駆動回路211及び信号処理ユニット212に供給する。
【0071】
例えば、
図6に示される構成の電流-電圧変換ユニット410は、
図5Aに示すように、2つのLGトランジスタ411及び414、2つの増幅トランジスタ412及び413、並びに定電流回路415を含む4T構成を有する。
【0072】
例えば、LGトランジスタ411のソース及び増幅トランジスタ413のゲートは、受光ユニット330のOFGトランジスタ332のドレインに接続されている。更に、例えば、LGトランジスタ411のドレインは、LGトランジスタ414のソース及び増幅トランジスタ412のゲートに接続されている。例えば、LGトランジスタ414のドレインは、電源端子VDDに接続されている。
【0073】
更に、例えば、増幅トランジスタ413のソースは接地され、そのドレインは、LGトランジスタ411のゲート及び増幅トランジスタ412のソースに接続されている。例えば、増幅トランジスタ412のドレインは、定電流回路415を介して電源端子VPRに接続されている。例えば、定電流回路415は、p型MOSトランジスタなどの負荷MOSトランジスタで構成されている。定電流回路415に接続された電源端子VPRは、トランジスタ414のドレインに接続された端子VDDと同一か、又は異なる電源信号を受信することができる。
【0074】
この接続関係では、ループ状のソースフォロワ回路が構築される。この配置により、受光ユニット330からの光電流は、その電荷量に対応する対数値の電圧信号に変換される。更に、LGトランジスタ411及び414、並びに増幅トランジスタ412及び413は、それぞれ、例えば、NMOSトランジスタによって構成され得る。
【0075】
図7は、本開示の少なくとも一部の実施形態による、減算器及び量子化器の概略構成例を示す回路図である。
図7に示すように、減算器430は、コンデンサ431及び433、反転器432、及びスイッチ434を含む。更に、量子化器440は、比較器441を含む。
【0076】
コンデンサ431の一端はバッファ420の出力端子に接続され、他端は反転器432の入力端子に接続されている。コンデンサ433は、反転器432に並列に接続されている。スイッチ434は、列駆動信号に従って、コンデンサ433の両端を接続する経路を開閉する。
【0077】
反転器432は、コンデンサ431を介して入力される電圧信号を反転させる。反転器432は、比較器441の非反転入力端子(+)に反転信号を出力する。
【0078】
スイッチ434が閉じられると、電圧信号Vinitがコンデンサ431のバッファ420側に入力される。また、反対側は仮想接地端子になる。便宜上、仮想接地端子の電位はゼロに設定されている。このとき、コンデンサ431の容量をC1に設定すると、コンデンサ431に蓄積される電位Qinitは次の式(1)で表される。一方、コンデンサ433の両端は短絡しているため、その蓄積電荷はゼロになる。
【0079】
Qinit=C1×Vinit(1)
【0080】
次に、スイッチ434がオフになり、バッファ420側のコンデンサ431の電圧が変化してVafterに達する場合を考えると、コンデンサ431に蓄積された電荷Qafterは、次の式(2)で表される。
【0081】
Qafter=C1×Vafter(2)
【0082】
一方、出力電圧をVoutに設定した場合、コンデンサ433に蓄積された電荷Q2は次の式(3)で表される。
【0083】
Q2=-C2×Vout(3)
【0084】
このとき、コンデンサ431及び433の総充電量は変化しないので、次の式(4)が成立する。
【0085】
Qinit=Qafter+Q2(4)
【0086】
式(1)から式(3)を式(4)に置き換えると、次の式(5)が得られる。
【0087】
Vout=-(C1/C2)×(Vafter-Vinit)(5)
【0088】
式(5)は電圧信号の減算演算を表しており、減算結果の利得はC1/C2になる。通常、利得を最大化(あるいは改善)することが望まれるため、C1が大きくC2が小さくなるように設計することが好ましい。一方、C2が小さすぎると、kTCノイズが増加するため、ノイズ特性が低下する恐れがある。したがって、C2の容量の減少は、ノイズを許容できる範囲に制限される。また、単位画素310ごとに減算器430を含むアドレスイベント検出ユニット400が搭載されているため、容量C1、C2には面積の制限が存在する。容量C1及びC2の値は、制限を考慮して決定される。
【0089】
比較器441は、減算器430から転送された電圧信号と、反転入力端子(-)に印加された所定の閾値電圧Vthとを比較する。比較器441は、比較結果を示す信号を検出信号として転送ユニット450に出力する。
【0090】
また、電流-電圧変換ユニット410による変換利得をCGlogとして設定し、バッファ420の利得を「1」に設定すると、アドレスイベント検出ユニット400全体の利得Aは、次の式(6)の式で表される。
【0091】
【0092】
式(6)において、iphoto_nは、n番目の単位画素310の光電流を表し、その単位は、例えば、アンペア(A)である。Nは、画素ブロック内の単位画素数310を表し、本実施形態では「1」である。
【0093】
図8は、本開示の少なくとも一部の実施形態によるカラムADCの概略構成例を示すブロック図である。カラムADC220は、単位画素310の全てのカラムに提供される複数のADC230を含む。
【0094】
ADC230の各々は、垂直信号線VSLに現れるアナログ画素信号をデジタル信号に変換する。例えば、画素信号は、ビット長が検出信号よりも長いデジタル信号に変換される。例えば、検出信号を2ビットに設定した場合、画素信号は3ビット以上(16ビット等)のデジタル信号に変換される。ADC230は、生成されたデジタル信号を信号処理ユニット212に供給する。ここで、例えば、色検出が望ましくない場合、(
図3Bのように)カラムADC220は省略されてもよく、又は使用されなくてもよいことを理解されたい。
【0095】
次に、本開示の少なくとも実施形態による撮像デバイス200の動作を、添付の図面を参照して詳細に説明する。
【0096】
まず、タイミングチャートを用いて、撮像デバイス200の動作例を説明する。
図9は、第1の実施形態による撮像デバイスの動作の一例を示すタイミングチャートである。
【0097】
図9に示すように、タイミングT0において、アドレスイベント検出開始命令が制御ユニット130によって与えられると、駆動回路211は、画素アレイユニット300内の全ての受光ユニット330のOFGトランジスタ332のゲートに印加された制御信号OFGをハイレベルに上げる。この配置により、全ての受光ユニット330の複数のOFGトランジスタ332がオン状態になり、各受光ユニット330の光電変換要素333で生成された電荷に基づく光電流が、受光ユニット330の各々から複数のアドレスイベント検出ユニット400の各々に供給される。
【0098】
また、制御信号OFGがハイレベルである期間中、受光ユニット330の各々の転送トランジスタ331のゲートに印加される転送信号TRGは全てローレベルに維持される。したがって、この期間において、全ての受光ユニット330内の複数の転送トランジスタ331は、オフ状態にある。
【0099】
次に、任意単位画素310のアドレスイベント検出ユニット400が、制御信号OFGがハイレベルにある期間にアドレスイベント発生を検出した場合を想定する。この場合、アドレスイベント発生を検出するアドレスイベント検出ユニット400は、アービタ213に要求を転送する。これに関して、アービタ213は、要求を調停し、要求に対する応答を、要求を発行するアドレスイベント検出ユニット400に返す。
【0100】
応答を受信したアドレスイベント検出ユニット400は、例えば、タイミングT1からタイミングT2の期間に、駆動回路211及び信号処理ユニット212に入力される検出信号をハイレベルに上げる。また、本明細書では、検出信号を1ビット信号とする。
【0101】
タイミングT1でアドレスイベント検出ユニット400からハイレベル検出信号が入力された駆動回路211は、後続のタイミングT2で全ての制御信号OFGをローレベルに下げる。この配置により、画素アレイユニット300の全ての受光ユニット330からアドレスイベント検出ユニット400への光電流の供給が停止される。
【0102】
また、タイミングT2において、駆動回路211は、アドレスイベント発生が検出される単位画素310(以下、「読み出し対象単位画素」と称する)の画素撮像信号生成ユニット320内の選択トランジスタ323のゲートに印加される選択信号SELを、ハイレベルに上げ、同じ画素撮像信号生成ユニット320のリセットトランジスタ321のゲートに印加されるリセット信号RSTを、一定のパルス周期の間、ハイレベルに上げ、それにより、画素撮像信号生成ユニット320のフローティング拡散層324に蓄積された電荷を放電(初期化)する。このようにして、フローティング拡散層324が初期化された状態で垂直信号線VSLに現れた電圧が、カラムADC220の垂直信号線VSLに接続されたADC230によってリセットレベルの画素信号(以下、単に「リセットレベル」と称する)として読み出され、デジタル信号に変換される。
【0103】
次に、リセットレベルを読み出した後のタイミングT3において、駆動回路211は、一定パルス周期の転送信号TRGを、読み出し対象単位画素310内の受光ユニット330の転送トランジスタ331のゲートに印加する。この配置により、受光ユニット330の光電変換要素333で生成された電荷は、画素信号生成ユニット320内のフローティング拡散層324に転送され、フローティング拡散層324に蓄積された電荷に対応する電圧が、垂直信号線VSLに現れる。このようにして、垂直信号線VSLに現れた電圧は、カラムADC220の垂直信号線VSLに接続されたADC230によって、受光ユニット330の受光ユニット330の信号レベルの画素信号(以下、単に「信号レベル」と称する)として読み出され、デジタル値に変換される。
【0104】
信号処理ユニット212は、CDS処理を実行し、当該CDS処理において、上記のように読み出したリセットレベルと信号レベルとの差は、光電変換要素333の受光量に対応する正味画素信号として取得される。
【0105】
次に、タイミングT4において、駆動回路211は、読み出し対象単位画素310の画素撮像信号生成読み出し回路320の選択トランジスタ323のゲートに印加される選択信号SELをローレベルに下げ、画素アレイユニット300内の全ての受光ユニット330のOFGトランジスタ332のゲートに印加される制御信号OFGをハイレベルに上げる。この配置により、画素アレイユニット300内の全ての受光ユニット330におけるアドレスイベント発生の検出が再開される。
【0106】
次に、フローチャートを用いて、撮像デバイス200の動作例を説明する。
図10Aは、本開示の少なくとも一部の実施形態による撮像デバイスの動作の例を示すフローチャートである。例えば、本動作は、アドレスイベントを検出するための所定のアプリケーションが実行されたときに開始される。
【0107】
図10Aに示すように、本動作では、まず、画素アレイユニット300内の単位画素310の各々が、アドレスイベント発生の有無を検出する(工程S901)。また、駆動回路211は、単位画素310のいずれかでアドレスイベント発生が検出されたかどうかを判定する(工程S902)。
【0108】
アドレスイベント発生が検出されない場合(工程S902で「ノー」の場合)、本動作は工程S904に進む。一方、アドレスイベント発生が検出された場合(工程S902で「イエス」の場合)、駆動回路211は、アドレスイベント発生が検出された単位画素310に対して画素信号の読み出しを実行し(工程S903)、工程S904に進む。
【0109】
工程S904において、本動作を終了するかどうかが判定される。本動作が終了しない場合(工程S904で「ノー」の場合)、本動作は工程S901に戻り、後続の操作が繰り返される。一方、本動作が終了した場合(工程S904で「イエス」の場合)、本動作は終了する。
【0110】
図10Bは、本開示の少なくとも一部の実施形態による、
図3Bの撮像デバイス200Aの動作の例を示すフローチャートである。
図10Bは、例えば、撮像デバイス200Aによるイベント検出のみの動作を示している。
【0111】
工程S950において、画素(例えば、画素310A)の明るさの時間的コントラストが監視される。例えば、画素の光強度の変化は、上記の説明に従って、イベント検出構成要素515によって監視される。この場合、トランジスタ332(含まれる場合)及びトランジスタ411、412、413、及び414は、光強度の変化を監視するために全て同時にオンになっている。
【0112】
工程S955において、時間的コントラストの変化が閾値よりも大きいかどうかが判定される。閾値よりも大きくない場合、方法は工程S950に戻る。閾値よりも大きい場合、方法は工程S960に進み、そこでイベントが検出され、画素のアドレスが出力され、イベントが発生したときのタイムスタンプが記録される。
【0113】
工程S965において、(例えば、スイッチ434を閉じることによって)画素はリセットされる。
【0114】
図11~18は、光電変換領域333及び変換器410の種々の例示的なレイアウトを示している。明示的に示されていないが、変換器410のトランジスタ(例えば、ソース/ドレイン領域)及び光電変換領域333は、半導体基板、例えば、p型導電性又はpウェルを有する半導体基板内に形成されることを理解されたい。更に、
図11~18は、光電変換領域333とトランジスタ411との間のOFGトランジスタ332を省略していることを更に理解されたい。しかしながら、必要に応じて、OFGトランジスタ332を含めることができる。
【0115】
図11は、少なくとも1つの例示的な実施形態による、変換器410の一部分及び光電変換領域333の例示的なレイアウト1100の平面図である。
図11に示すように、トランジスタ411のソースは、光電変換領域333の一方の側部の中央領域に結合され得る。トランジスタ411は、第1の方向(例えば、水平方向)に延在し得る。更に示すように、トランジスタ413は、トランジスタ413のドレインの一方の側部に形成され、第1の方向に垂直な第2の方向(例えば、垂直方向)に延在する。トランジスタ412及び414は互いに隣接しており、トランジスタ413のドレインの反対側に位置している。
図11に示されるレイアウトは、解像度を改善するために画素310のより小さなフットプリントを望む用途に有用であり得る。
【0116】
図12は、少なくとも1つの例示的な実施形態による、変換器410の一部分及び光電変換領域333の例示的なレイアウト1200の平面図である。図示のように、トランジスタ411は、光電変換領域333の中央領域から(例えば、下に)オフセットされた領域において、光電変換領域333に結合される。更に、トランジスタ414は、トランジスタ411のドレインの一方の側部に位置し、トランジスタ412及び413は、トランジスタ411のドレインのもう一方の側部に位置している。図示のように、トランジスタ412及び413は、ソース/ドレイン領域を共有し、トランジスタ412、413、及び414は、第2の方向に延在し、第2の方向に互いに整列している。
図12に示されるレイアウトは、画素310のより大きなフットプリント、又はより高品質の画像及び/又はより良いコントラスト感度が望まれるより大きな光電変換領域に合わせて調整された用途に有用であり得る。
【0117】
図13は、少なくとも1つの例示的な実施形態による、変換器410の一部分及び光電変換領域333の例示的なレイアウト1300の平面図である。
図13に示すように、トランジスタ411は、光電変換領域333の一方の側部の中央領域で光電変換領域333に結合されている。また図示のように、トランジスタ413は、トランジスタ411のドレインの一方の側部にあり、トランジスタ412及び414は、トランジスタ411のドレインのもう一方の側部にある。トランジスタ411、412、413、及び414は全て第1の方向に延在し、トランジスタ412/414は第2の方向に互いに整列している。明示的に示されていないが、必要に応じて、トランジスタ413はまた、トランジスタ412/414と整列され得ることを理解されたい。
図13は、トランジスタ411、412、413、及び414のゲート間の結合を低減することを望む用途に有用であり得る。
【0118】
図11~13では、トランジスタ411は、暗電流を低減するために、
図49を参照して説明した構造を有し得る。
【0119】
図14は、少なくとも1つの例示的な実施形態による、変換器410の一部分及び光電変換領域333の例示的なレイアウト1400の平面図である。ここで、
図14は、上記のように、トランジスタ412及び414が省略された変換器410の2T構成を示していることを理解されたい。図示のように、トランジスタ411は、光電変換領域333の一方の側部に結合され、光電変換領域333の中央領域から(例えば、下に)オフセットされた領域に位置し、一方、トランジスタ413は、トランジスタ411の一方の側部に形成され、第2の方向に延在している。
図14のレイアウトは、より小さな画素310を望む用途に有用であり得る。この場合、トランジスタ411は、
図49に示される構造を有し得る。
【0120】
図15は、少なくとも1つの例示的な実施形態による、変換器410の一部分及び光電変換領域333の例示的なレイアウト1500の平面図である。
図14のように、
図15は、変換器410のための2T構成を有する。
図15では、トランジスタ411は、光電変換領域333の中央領域から(例えば、上に)オフセットされた位置で、光電変換領域333の一方の側部に結合されている。トランジスタ413は、トランジスタ411の一方の側部に形成され、第1の方向に延在する。
図15のレイアウトは、トランジスタ411/413及び画素310の他の構成要素への電気的接続を行う金属配線の自由度を望む用途に有用であり得る。この場合、トランジスタ411は、
図49に示される構造を有し得る。
【0121】
図16は、少なくとも1つの例示的な実施形態による、変換器410の一部分及び光電変換領域333の例示的なレイアウト1600の平面図である。ここで、
図16は、上記のように、トランジスタ412及び414が省略された変換器410の2T構成を示していることを理解されたい。図示のように、トランジスタ411は、光電変換領域333の一方の側部に結合され、光電変換領域333の中央領域から(例えば、上に)オフセットされた領域に位置し、一方、トランジスタ413は、トランジスタ411の一方の側部に形成され、第2の方向に延在している。
図16のレイアウトは、より小さな画素310を望む用途に有用であり得る。この場合、トランジスタ411は、
図49に示される構造を有し得る。
【0122】
図17は、少なくとも1つの例示的な実施形態による、変換器410の一部分及び光電変換領域333の例示的なレイアウト1700の平面図である。ここで、
図17は、上記のように、トランジスタ412及び414が省略された変換器410の2T構成を示していることを理解されたい。
図17に示すように、トランジスタ413は、光電変換領域333の一方の側部に位置し、第2の方向に延在するが、トランジスタ411は、光電変換器領域333のコーナー部分に結合され、第2の方向と角度をなす方向に延在する。この場合、トランジスタ411は、
図49に示される構造を有し得る。
【0123】
図18は、少なくとも1つの例示的な実施形態による、変換器410の一部分及び光電変換領域333の例示的なレイアウト1800の平面図である。ここで、
図18は、上記のように、トランジスタ412及び414が省略された変換器410の2T構成を示していることを理解されたい。
図18に示すように、トランジスタ413は、光電変換領域333の一方の側部に位置し、第1の方向に延在するが、トランジスタ411は、光電変換器領域333のコーナー部分に結合され、第2の方向と角度をなす方向に延在する。この場合、トランジスタ411は、
図49に示される構造を有し得る。
【0124】
図11~18は、トランジスタが光電変換領域333と同じ半導体基板に形成された部分と、半導体基板に取り付けられた配線層に形成された他の部分(配線層及び半導体基板が受光チップ201の一部)とを含み得る平面図の観点からのレイアウトを示していることを理解されたい。例えば、トランジスタのソース/ドレインは、半導体基板の受光面とは反対側の半導体基板の非受光面に形成され得、一方、トランジスタのゲートは、半導体基板の非受光面に面する配線層の表面に形成され得る。
図20及び21は、上記の例を示している。
【0125】
図19Aは、少なくとも1つの例示的な実施形態による、ノード510を有する各画素310の変換器410の例示的な概略図と、論理チップ202内の回路を各画素310のノード510に電気的に接続するためのボンディングパッド構成の例示的なレイアウト1900とを示している。
図19Aに示すように、ノード510は、変換器410の出力ノードである(例えば、
図5を参照)。更に示すように、レイアウト1900は、画素310を含み、各画素310は、光電変換領域333に隣接するトランジスタ領域TR、論理チップ202にボンディングするためのボンディングパッドCC(例えば、CC1、CC2、CC3、CC4)、及びボンディングパッドCCとノード510との間の電気的接続を行うためのビアV1及びV2を有する。
図19Aに示すように、各ボンディングパッドCCは、それぞれの画素310の少なくとも一部と重なり、長方形の形状(例えば、正方形の形状)を有し得る。例えば、各ボンディングパッドCCの全体は、それぞれの画素310に重なっている。更に示すように、ビアV1/V2は、各ボンディングパッドCCの中央領域で第2の方向に互いに整列され得る。ここで、必要に応じて、より多く又はより少ないビアが含まれ得ることを理解されたい。ビアV1及びV2は、トランジスタ領域TRと重なり得るが、光電変換領域333と重なることはできない。しかしながら、例示的な実施形態はそれに限定されず、V1/V2の相対位置及び光電変換領域333は、必要に応じて変更され得る。
【0126】
図19Aは更に、グリッド形状を有することによって画素310を互いに分離する分離領域RFTI(後部完全トレンチ分離)を示している。したがって、少なくとも1つの例示的な実施形態によれば、分離領域RFTIは、受光チップ201を貫通する(すなわち、完全トレンチ分離)。しかしながら、例示的な実施形態はそれに限定されず、分離領域RFTIは、チップ201を部分的にのみ貫通することができる(すなわち、部分的トレンチ分離)。
【0127】
図19Bは、線XIX-XIXに沿った
図19Aの断面図を示している。
図19Bは更に、受光チップ201内のボンディングパッドCCと論理チップ202内のボンディングパッドCC2との接続、接点1905、ビア1910、並びに画素310(例えば、
図19Aのノード510)に電気的接続を行うための1又は複数の配線層M1/M2(例えば、金属又は他の導体を含む配線層)を示している。ここで、必要に応じて、より多く又はより少ない金属配線層M1/M2が存在し得、配線層M1/M2は、チップ201の配線層503に形成され得ることを理解されたい。
図22~32は、配線層M1及びM2のレイアウト例を示している。
【0128】
図20は、少なくとも1つの例示的な実施形態による、
図5Aの回路500の例示的なレイアウト500-1を示す上面図である。
【0129】
図21は、
図20の平面XXI-XXIに沿って撮像デバイスを切断した場合の画素310の断面構造例を示す図である。
【0130】
例えば、
図21に示すように、画素310は、半導体基板501の要素形成面(図では下面)とは反対側の面(以下「後面」と称する)を光入射面とした裏面照射型構造である。ここで、画素310は、半導体基板501及び層間絶縁膜(又は配線層)503を含む受光チップ201と、半導体基板511及び層間絶縁膜(又は配線層)513を含む論理チップ202とがCu-Cu接合部510によって接合された構造を有する。
【0131】
回路500-1は、受光チップ201内に形成されている。マイクロレンズ502は、受光チップ201内の半導体基板501の裏面上の全ての画素310に設けられており、入射光を光電変換要素333に集光する。また、図示されていないが、例えば、
図4に示すように所定のカラーフィルタアレイに配置されたカラーフィルタを、半導体基板501の裏面に配設してもよい。
【0132】
更に、
図20及び
図21に示すように、回路500-1は、P型ドーパント(アクセプター)が拡散されている半導体基板501にN型ドーパント(ドナー)を注入することによって形成される光電変換要素333を含む。半導体基板501の要素形成面から光電変換要素333までのトレンチ内に形成された転送トランジスタ331のトランスミッションゲート3311は、光電変換要素333の一方のコーナー部分に配設されており、受光面は長方形である。また、半導体基板501の要素形成面から光電変換要素333までのトレンチ内に形成されたOFGトランジスタ332のOFGゲート3321は、トランスミッションゲート3311が設けられているコーナー部分に対して対角線上に位置するコーナー部分に形成されている。
【0133】
画素信号生成ユニット320内のリセットトランジスタ321のリセットゲート3211、増幅トランジスタ322の増幅ゲート3221、及び選択トランジスタ323の選択ゲート3231は、トランスミッションゲート3311が列方向に平行に配設されているコーナー部分から一列に直線状に配置されている。更に、ゲート絶縁膜は、リセットゲート3211、増幅ゲート3221、及び選択ゲート3231の各々と、半導体基板501との間に配設されている。
【0134】
半導体基板501では、接続ノードとして機能する拡散領域325が、トランスミッションゲート3311とリセットゲート3211との間の領域に形成されている。更に、ソース及びドレインとして機能する拡散領域325が、リセットゲート3211と、増幅ゲート3221と、選択ゲート3231との間の各領域に形成される。
【0135】
トランスミッションゲート3311とリセットゲート3211との間の拡散領域325、及び増幅ゲート3221は、層間絶縁膜503に形成され、フローティング拡散層324として機能する相互接続部3241によって互いに接続されている。リセットゲート3211と増幅ゲート3221との間の拡散領域325は、電源端子VDDに接続されている。
【0136】
一方、変換器410内のLGトランジスタ411のLGゲート4111及びLGトランジスタ414のLGゲート4141は、画素信号生成ユニット320とは反対側に、OFGゲート3321が列方向に平行に配設されたコーナー部分から一列に直線状に配置されている。また、増幅トランジスタ412の増幅ゲート4121及び増幅トランジスタ413の増幅ゲート4131は、LGゲート4111及び4141のアレイと並列に配置されている。更に、
図12では、断面の位置関係のために、増幅トランジスタ412及び413が省略されている。更に、ゲート絶縁膜は、LGゲート4111及び4141と半導体基板501との間、及び増幅ゲート4121及び4131と半導体基板501との間に配設されている。
【0137】
半導体基板501では、OFGゲート3321とLGゲート4111との間の領域に、接続ノードとして機能する拡散領域416が形成されている。また、LGゲート4111とLGゲート4141との間の領域と、増幅ゲート4121と増幅ゲート4131との間の領域の各々に、ソース及びドレインとして機能する拡散領域416が形成されている。また、LGトランジスタ414のドレインとして機能する拡散領域416を電源端子VDDに接続し、増幅トランジスタ413のドレインとして機能する拡散領域416を接地する。
【0138】
更に、OFGゲート3321とLGゲート4111との間の拡散領域416は、増幅ゲート4131に接続され、LGゲート4111とLGゲート4141との間の拡散領域416は、増幅ゲート4121に接続され、増幅ゲート4121と増幅ゲート4131との間の拡散領域416は、LGゲート4111に接続され、増幅トランジスタ412のドレインとして機能する拡散領域416は、LGゲート4141に接続されている。
【0139】
上記構成において、選択トランジスタ323のドレインとして機能する拡散領域325、及び増幅トランジスタ412のドレインとして機能する拡散領域416は、層間絶縁膜503に形成された相互接続部504及びパッド505を介して、層間絶縁膜503の表面(図では下面)内の銅(Cu)パッド506にそれぞれ接続されている。Cuパッド506は、半導体基板511上の層間絶縁膜513の表面に形成されたCuパッド512に接合されて、Cu-Cu接合部CCJを形成する。Cu-Cu接合部CCJは、受光チップ201と論理チップ202とを電気的に接続する接続部として機能し、また、受光チップ201と論理チップ202とを機械的に積層するための接合部としても機能する。更に、層間絶縁膜513の表面のCuパッド512は、例えば、層間絶縁膜513に形成された相互接続部514及びパッド515を介して、半導体基板511に接続されている。
【0140】
したがって、選択トランジスタ323のドレインとして機能する拡散領域325は、相互接続部504、パッド505、及び層間絶縁膜503内のCu-Cu接合部CCJを介して、論理チップ202側の垂直信号線VSLに接続されている。更に、増幅トランジスタ412のドレインとして機能する拡散領域416は、相互接続部504、パッド505、及び層間絶縁膜503内のCu-Cu接合部CCJを介して論理チップ202側に配設された電流-電圧変換ユニット410の残りの回路構成に接続されている。
【0141】
また、図には示されていないが、
図5Aに示すように、受光ユニット330内の転送ゲート3311及びOFGゲート3321、並びに画素信号生成ユニット320内のリセットゲート3211及び選択ゲート3231は、相互接続部504、パッド505、及び層間絶縁膜503内のCu-Cu接合部CCJを介して論理チップ202の駆動回路211に接続されている。
【0142】
上記のように、画素信号生成ユニット320及び変換器410をそれぞれ光電変換要素333のコーナー部分から直線的に延在するように配置することにより、相互接続長を短縮することができる。この配置により、受光面における画素信号生成ユニット320と変換器410の占有率を低減することが可能となり、光電変換要素333の占有率が向上する。その結果、受光効率を向上させることが可能である。
【0143】
また、画素信号生成ユニット320を構成するそれぞれのトランジスタ、及び変換器410を構成するそれぞれのトランジスタとして、NMOSトランジスタを使用することができる。したがって、同じ受光チップ201内にトランジスタを配設する場合、受光チップ201の製造工程を簡素化することが可能である。
【0144】
また、画素信号生成ユニット320を構成するそれぞれのトランジスタのレイアウトと、変換器410を構成するそれぞれのトランジスタのレイアウトは、互いに類似しているため、この構成が同じ受光チップ201内に配設される場合、受光チップ201のレイアウト設計を容易にすることも可能である。
【0145】
明示的に示されていないが、
図22~32に示されるレイアウトは、断面図において、トランジスタ及び光電変換要素の同一又は類似の位置を有し得ることを理解されたい。すなわち、以下の図面のトランジスタは、光電変換要素333を含む半導体基板の非受光面に形成することができる。
【0146】
図22は、少なくとも1つの例示的な実施形態による、
図14~18に示されるレイアウトの例示的な概略図を示す図である。
図22に示すように、変換器410は、光電変換領域333に結合されたトランジスタ411及び413を含む。
図5A及び5Bに関して説明したように、ノード510は、変換器410と他の要素(例えば、銅ボンディングパッド)との間でなされた電気的接触点を示している。
図22は更に、光電変換領域333に結合された第1のノードN1と光電変換領域333に結合された第2のノードN2との間に存在する第1の静電容量Cpdを示している。
図22はまた、トランジスタ411/413に結合された第1のノードN1と第3のノードN3との間に存在する第2の静電容量Cprを示している。追加的又は代替的に、第2の静電容量Cprは、第3のノードN3と接地(VSS)との間に存在してもよい。第1のノードN1は、光電変換領域333のカソードと第1のトランジスタ411との間にあり、第2のノードN2は、光電変換領域333のアノード又は電位VRLを受け取る共通ノードであり、第3のノードは、第1のトランジスタ411のゲートと第2のトランジスタ413との間にある。トランジスタ411のソースは、光電変換領域333に接続され得る。例えば、トランジスタ411のソースは、Cpdの所望の値に応じて、光電変換領域333の縁部又は中心に接続され得る(縁部接続については
図23~31を、中心接続については
図32を参照)。
【0147】
Cpr対Cpdの比は、光電変換領域333から変換器410への電荷の伝達関数に影響を及ぼし得る。したがって、少なくとも1つの例示的な実施形態は、Cpr対Cpdの比を所望の比率に制御することによって伝達関数を安定させるために、配線レベルM1/M2(例えば、金属製)の1又は複数の配線を使用する。例えば、下図に示すように、Cpr対Cpdの比が約0.32となるようにCpdを調整するために第1のレベルの配線M1が配置され、これにより、正の位相マージンを有する安定した伝達関数が可能となる。
図22に示すように、負電位VRLが、その中に配設された光電変換領域333を有するウェル領域(例えば、Pウェル領域)に印加されて、光電変換領域を枯渇させ、光電変換領域333の静電容量Cpdを減少させることができる。
【0148】
図23Aは、少なくとも1つの例示的な実施形態による例示的な配線レイアウトを有する画素310-1の平面図及び分解図を示している。
図23Aは、第1の画素310-1を含む第1の基板501(
図21を参照)を示している。第1の画素310-1は、第1の基板501に配設され、入射光を第1の電荷に変換する第1の光電変換領域333を含む。第1の画素310-1は、第1の電荷を第1の対数電圧信号に変換する第1の変換器410を含む第1の読み出し回路を含む。第1の変換器410は、第1の光電変換領域333に結合された第1のトランジスタ411と、第1のトランジスタ411に結合された第2のトランジスタ413と、を含む。トランジスタ411/413のレイアウトは、
図14に示されているものと同一又は類似であってもよい。
【0149】
図21のように、配線層503は、第1の基板501上にあり得る。配線層503は、第1の光電変換領域333と重なる第1の配置A1と、トランジスタ411及び413と重なる第2の配置A2とで配置された第1のレベルの配線M1を含み得る。図示のように、第2の配置A2は、第1の配置A1とは異なる。例えば、第1の配置A1は、第1の方向に沿って一定の間隔で位置決めされた線形配線セグメントW1を含む。配線セグメントW1は、第1の方向に垂直な第2の方向に延在する。第2の配置A2は、1又は複数の非線形形状の配線セグメントL1~L4を含む。図示のように、1又は複数の非線形形状の配線セグメントは、電源端子VPR、第1のトランジスタ411のゲート、及び第2のトランジスタ413のドレインと重なり、電気的に接続する非線形形状のセグメントL3と、第1のトランジスタ411のソース及び第2のトランジスタ413のゲートと重なり、電気的に接続する非線形形状のセグメントL2と、を含む。
図23Aは更に、非線形形状のセグメントL1、及び第1のトランジスタ411のドレインと重なり、電気的に接続する非線形形状のセグメントL4を示している。本明細書では、セグメントを非線形形状として言及することは、セグメントが、第1の方向に延在する1又は複数の部分と、第2の方向に延在する1又は複数の部分とを含むことを意味し得ることを理解されたい。例えば、非線形形状のセグメントL3は、光電変換領域333上に配置された第1のL字形状と、基板501上に位置する別のL字形状とを有する。トランジスタ413のソースは、配線セグメントL5を介して接地(VSS)に電気的に接続されている。
【0150】
更に示すように、トランジスタ413は、第1の方向でセグメントL1とセグメントL2との間にある。セグメントL2は、第1の方向でセグメントL3の部分の間にある。セグメントL3は、第1の方向でセグメントL1とセグメントL2との間にある。セグメントL4は、第2の方向でセグメントL1とセグメントL3との間にある。図示のように、セグメントL3及び配線セグメントSAは、トランジスタ411のソースが光電変換領域333に結合される場所の前で終端しており、その結果、トランジスタ411のソースは、いかなる配線セグメントによっても重ならない。
【0151】
上記の第1のレベルの配線M1の構成は、Cpr対Cpdの比が約0.32となるようにCpdを調整するように配置されており、これにより、正の位相マージンを有する安定した伝達関数が可能となる。例えば、配置A2の配線セグメントは、Cpdを目的の比率に調整するのに役立つ。配置A2とは異なる配線配置を使用して、同一又は同様のCpr対Cpdの比率を達成することもできることを理解されたい。
【0152】
ここで、非線形形状のセグメントL1~L5は、トランジスタ411及び413のソース/ドレイン/ゲートへの電気的接続を提供し得ることを理解されたい。例えば、セグメントL3は、電源端子VDD及びVPRからの電源信号を、それぞれトランジスタ411及び413のドレインに印加することができる。セグメントL4は、端子VPRを介してトランジスタ411のゲートに電源信号を印加することができる。セグメントL2は、トランジスタ411のソースをトランジスタ413のゲートに電気的に接続することができる。配線セグメントL1~L5のうちの1又は複数は、静電容量Cpdの制御に役立つように、電気接続点を超えて延在する部分を含み得る(例えば、セグメントL2を参照)。
【0153】
図21及び
図23Aを参照すると、トランジスタ411及び413は、画素310-1の非光入射側の基板501及び/又は配線層503に形成され得ることを更に理解されたい。更に、金属層M1(及び
図23BのM2)は、トランジスタ411/413と論理チップ202の配線層513との間の配線層503に形成され得る(
図19Bも参照されたい)ことを理解されたい。
【0154】
図23Aに示すように、A1及びA2の配線セグメントの一部には、画素310-1内の他の層に電気接続するためのビアVが含まれている(全てのビアVが表示されているわけではなく、内部に「x」が付されたボックスで示されている)。必要に応じて、より多く又はより少ないビアVを含めることができる。これらの接続は、
図23Bを参照して以下でより詳細に説明される。
【0155】
図23Bは、少なくとも1つの例示的な実施形態による追加のレベルの配線を有する
図23Aの画素310-1の平面図及び分解図を示している。
図23Bに示すように、
図23Aの画素310-1は、画素310-1と重なる第2のレベルの配線M2を更に含み得る。第2のレベルの配線M2は、第1の光電変換領域333と重なり、第3の配置A3で第2の方向に延在する第3の配線W2を含む。
図23Bに示すように、配線W2は、平面視において、配線W1の間の空間を占めることができる。配線W1及びW2は、例えば、光が配線層503を通過して論理チップ202に到達するのを遮断するための遮光機能を果たし得る。第2のレベルの配線M2は、パッドP1及びP2並びに配線W3~W6を更に含み得る。パッドP1及びP2は、それぞれ端子VDD及びVPRの電源信号を受信する導電性パッドであり得る。配線W3及びW4は、第1の方向に延在し、接地電圧VSSを受け取るノードに電気的に接続され得る。配線W5は、第1の方向及び第2の方向に延在する部分を含み得、パッドP2に電気的に接続され得る。パッドP2は、ビアV及びセグメントL3を介してトランジスタ411及び413に(例えば、論理チップ202から)供給される電源信号を受信することができる。配線W6は、他のビアVを介して基板501のウェル領域に印加される負電位VRLを受け取ることができる。ウェル領域は、光電変換領域333を含まない基板の領域に対応し得る。
【0156】
図示のように、パッドP1は、配置A2の配線の一部と重なることができ、これにはセグメントL1及びL4の部分、並びにトランジスタ411のドレインが含まれる。パッドP1は、M1を介してトランジスタ411に電気的に接触するための1又は複数のビアVを含み得る。
【0157】
概して、
図23A~32を参照すると、光電変換領域333と重なるM1及び/又はM2の配線又は配線セグメントは、接地(VSS)又は電位VRL(例えば、負電位)に接続されている。図示のように、光電変換領域333と重なる領域内のM1及びM2は、所望の光シールドを達成するために、互いに平行又は垂直に位置決めされる。M2の配線は、互いに平行に位置決めされた場合、M1の配線間の空間に存在し、M2の配線がM1の隣接する配線の部分と重なってもよく、又はほぼ重なってもよい。一方、光電変換領域333以外のM1及びM2重複領域の金属配線又は配線セグメントは、VDD/VPRに接続され、かつ/又はトランジスタ間の配線に使用されている。上記のように、レベル1の金属(M1)及びレベル2の金属(M2)は、光電変換領域333から他の回路への電荷移動の速度及び安定性のための所望の静電容量を達成するように設計されている。また、概して、トランジスタのソース、ドレイン、及び/又はゲートと重なる配線セグメントはまた、トランジスタのそれらの領域への電気的接続を提供し得る。更に、
図23A~32のトランジスタは、破線又は点線で示され、各トランジスタのゲートは、各トランジスタのソースとドレインとの間に位置している。
【0158】
図24は、少なくとも1つの例示的な実施形態による例示的な配線レイアウトを有する画素310-2の平面図及び分解図を示している。
図24は、画素310-2の例示的な実施形態を示しており、
図23A及び23Bと同じ位置に同じ要素を多く含む。したがって、これらの要素の説明は繰り返されない。しかしながら、
図24では、配線M1及びM2の第1及び第2のレベルの配線W1及びW2は、光電変換領域333と重なるように第1の方向に延在している。
図23Bのように、配線W2は、隣接する配線M1と重なり、配線W1の間の空間に存在して、遮光部として機能し得る。非線形形状の配線セグメントL2及びL4は、同じ配置であり、
図23A及び23Bと同じ機能を果たす。
図24は、光電変換領域333と重なり、端子VPR、P2及びW5を介してトランジスタ413のドレインに電源信号を搬送する非線形形状の配線セグメントL3aを含む。
図24は更に、配線W1及びW2の各配線が、他の層への(例えば、接地電圧VSSへの)電気的接続を行うための3つのビアVを含むことを示している。配線W6は、電位VRLに電気的に接続されており、トランジスタ413のソースは、トランジスタ413のソースに最も近い配線W1の1つを介してVSSに接続されている。
【0159】
図25は、少なくとも1つの例示的な実施形態による例示的な配線レイアウトを有する画素310-3の平面図及び分解図を示している。
図25は、画素310-3の例示的な実施形態を示しており、
図23A及び23Bと同じ位置に同じ要素の多くを含む。したがって、これらの要素の説明は繰り返されない。
図25に示すように、配線W1は第2の方向に延在し、配線W2は第2の方向に延在している。配線W1及びW2を互いに垂直にすることにより、信号を搬送するライン間のクロストークを低減し、論理チップ202に接続するための複数の経路を作成することもできる。ここで、配線W1及びW2の延在方向は、必要に応じて入れ替えることができることを理解されたい。例えば、配線W1は第1の方向に延在でき、配線W2は第2の方向に延在できる。非線形形状の配線セグメントL2、L3、L4、及びL5は、同じ配置であり、
図23A及び23Bと同じ機能を果たす。
【0160】
図26Aは、少なくとも1つの例示的な実施形態による例示的な配線レイアウトを有する画素310-4の平面図及び分解図を示している。
図23A~25と比較して、
図26Aは、変換器410の4T構成を示している(
図5Bも参照されたい)。図示のように、第1のレベルの配線M1は、第1の方向に延在する配線W1’を含む。第1のレベルの配線M1はまた、トランジスタ411、412、413、及び414と重なり、トランジスタに電気的接続を提供する1又は複数の非線形形状の配線セグメントL6~L10を含む。例えば、配線L6は、トランジスタ413のゲートとトランジスタ411のソースと重なり、トランジスタ411のドレイン、トランジスタ413のゲート、及び光電変換領域333と電気的に接続してもよい。配線L7は、トランジスタ411のゲートと重なり、トランジスタ414のゲート及びトランジスタ412のドレインと重なって電気的に接続することができる。配線L7は、端子VPRに電気的に接続して、電源信号を受信することができる。配線L8は、トランジスタ411のゲートと重なり、電気的に接続し、トランジスタ413のドレイン及びトランジスタ412のソースと重なり、電気的に接続することができる。配線L9は、トランジスタ411のドレイン、トランジスタ414のソース、及びトランジスタ412のゲートと重なり、電気的に接続することができる。配線L10は、トランジスタ413のソースと重なり、電気的に接続することができる。配線L10は、アース(VSS)に電気的に接続できる。
図23A~25のように、配線L6~L10は、不規則な(非線形の)形状を有し、静電容量Cpdを調整してCprとCpdとの間の所望の比率を達成することができる。配線WEは、電源信号を受信するために、トランジスタ414のドレインを端子VDDに電気的に接続する。
図26Aに示すように、1又は複数の非線形配線セグメントL6~L10の部分は、静電容量Cpdを調整するために、トランジスタへの電気的接続の点を超えて延在し得る。
【0161】
図26Bは、少なくとも1つの例示的な実施形態による追加のレベルの配線を有する
図26Aの画素310-4の平面図及び分解図を示している。
図26Bは、
図26Aの第1のレベルの配線M1及び第2のレベルの配線M2を示している。図示のように、第2のレベルの配線M2は、電源信号を受信するパッドP3と、例えば、端子VPRを介して電源信号も受信する配線W7と、を含む。パッドP3は、トランジスタ411並びにトランジスタ412及び413の部分と重なり得る。配線W2’には、電位VRLを受け取る配線W8の一部分と、接地電位VSSを受け取る配線W9の別の部分とが含まれる。図示のように、配線W2’は第2の方向に延在している。配線W1’及びW2’は、遮光機能を提供し得る。配線W1’及びW2’を互いに垂直にすることにより、論理チップ202に接続するための多くの可能な経路が可能になり、場合によっては、論理チップ202へのより短い経路が可能になる。ここで、配線W1’及びW2’の延在方向は、必要に応じて入れ替えることができることを理解されたい。
【0162】
図26A及び26Bに更に図示されるように、一部の配線には、電気接続を行うためのビアVが含まれている(全てのビアVが表示されているわけではなく、内部に「x」が付されたボックスで示されている)。例えば、パッドP3は、M1を介してトランジスタ412のドレインと電気的に接続するビアを含む。更に、配線W7は、電源信号と電気的に接続するビアと、M1を介したトランジスタ414のドレインと、を含む。必要に応じて、より多く又はより少ないビアを
図26A及び26Bに含めることができる。
【0163】
図27は、少なくとも1つの例示的な実施形態による例示的な配線レイアウトを有する画素310-5の平面図及び分解図を示している。
図27は、画素310-5の配線レイアウトを示しており、
図26A及び26Bと同じ場所に同じ要素を多く含む。したがって、これらの要素の説明は繰り返されない。ただし、
図27では、配線W1’及びW2’が第1の方向に延在している。配線W2’は、配線W1’の間の空間に存在し、遮光機能を提供することができる。M2は、必要に応じて、M1のセクションと端子VPR及び/又はVDDとの間に電気的接続を提供することを理解されたい。すなわち、M2の部分は、端子VDD及び/又はVPRから、各トランジスタ(例えば、トランジスタ414及び412)の適切な領域に接続されているM1の部分に電源信号を搬送する。
【0164】
図28は、少なくとも1つの例示的な実施形態による例示的な配線レイアウトを有する画素310-6の平面図及び分解図を示している。
図28は、画素310-6の配線レイアウトを示しており、
図26A及び26Bと同じ場所に同じ要素を多く含む。したがって、これらの要素の説明は繰り返されない。ただし、
図28では、配線W1’及びW2’は第2の方向に延在する。配線W2’は、配線W1’の間の空間に存在し、遮光機能を提供することができる。
【0165】
図29Aは、少なくとも1つの例示的な実施形態による例示的な配線レイアウトを有する画素310-7の平面図及び分解図を示している。
【0166】
図29Aのトランジスタ411、412、413、及び414のレイアウトは、
図12に示されているものと同一又は類似である。
図29Aは更に、配置A4の配線W10を示しており、配線W10は線形であり、第2の方向に延在し、一定の間隔で互いに間隔を置いて配置されている。図示のように、配線の配置A5は、非線形配線又は配線セグメントL11からL14及びWDを含んでおり、これらは、上記の例示的な実施形態による静電容量Cpdを調整するように位置決めされる。図示のように、セグメントL11は、トランジスタ412のゲート、トランジスタ411のドレイン、及びトランジスタ414のソースと重なり、電気的に接続する。セグメントL12は、トランジスタ412のドレインと重なり、電気的に接続する。セグメントL12はまた、トランジスタ411のゲートと重なり、端子VPRを介して電源信号を受信することができる。セグメントL13は、トランジスタ412のソース、トランジスタ413のドレイン、及びトランジスタ411のゲートと重なり、電気的に接続する。セグメントL14は、トランジスタ413のゲート及びトランジスタ411のソースと重なり、電気的に接続されている。セグメントWDは、端子VDDを介して電源信号を受信しながら、トランジスタ414のドレインと重なり、電気的に接続する。
【0167】
図29Bは、少なくとも1つの例示的な実施形態による追加のレベルの配線を有する
図29Aの画素310-7の平面図及び分解図を示している。図示のように、
図29Bは、
図29Aと同じ場所に同じ要素を多く含む。したがって、これらの要素の説明は繰り返されない。
図29Bは、パッドP4、パッドP5、パッドP6、及びパッドP7を含む第2のレベルの配線M2を示している。パッドP4及びP7は、それぞれの画素の端子VDDに接続できる。すなわち、パッドP4は、画素310-7の端子VDDに接続され、パッドP7は、画素310-7に隣接する画素の端子VDDに接続されている。パッドP5及びP6は、それぞれの画素の端子VPRに接続することができる。例えば、パッドP5は画素310-7の端子VPRに接続され、パッドP6は画素310-7に隣接する画素の端子VPRに接続される。M2の配線W11は、電位VRLを受け取る端子に電気的に接続できる。
【0168】
第2のレベルの配線M2は、第2の方向に延在する配線W14の配置A6を含む。配線W14は、配線W10の間の空間に存在し、画素310-7に遮光機能を提供することができる。第2のレベルの配線M2には、配線W12及びW13が含まれる。配線W12は、接地信号VSSに接続され得、配線W13は、パッドP5及びセグメントL13を介して端子VPRに接続され得る。配線W13は、セグメントL13への接続を介して、トランジスタ412のドレイン及びトランジスタ411のゲートに更に接続され得る。第2のレベルの配線M2は、配線W14に囲まれた配線W15を更に含み得る。配線W15は、セグメントL14を介してトランジスタ411のソース及びトランジスタ413のゲートに接続することができる。図示のように、配線W13は、平面視において、配線W15を囲んでいる。
【0169】
図30は、少なくとも1つの例示的な実施形態による例示的な配線レイアウトを有する画素310-8の平面図及び分解図を示している。
図30は、
図29A及び29Bと同じ場所に同じ要素を多く含む。したがって、これらの要素の説明は繰り返されない。しかしながら、
図30は、配線W14が第2の方向に延在することを示しており、これにより、配線レベルM1とM2との間のクロストークが低減され、かつ/又は画素310-8が論理チップ202に接続するための複数の経路が作成され得る。
【0170】
図31は、少なくとも1つの例示的な実施形態による例示的な配線レイアウトを有する画素310-9の平面図及び分解図を示している。
図31は、
図29A及び29Bと同じ場所に同じ要素を多く含む。したがって、これらの要素の説明は繰り返されない。ただし、
図31では、配線W10及びW14が第1の方向に延在している。この場合、配線W14が配線W10の間の空間に存在し、画素310-9に遮光機能を提供することができる。
【0171】
図32は、少なくとも1つの例示的な実施形態による例示的な配線レイアウトを有する画素310-10の平面図及び分解図を示している。
図32は、トランジスタ411のソースが、光電変換領域333の中央領域に電気的に接続されている例を示している。
図32は、
図23A~25に示されるものと同一か、又は同様の方法で配置されたトランジスタ411及び413の2T構成を含む。
【0172】
図32に示すように、画素310-10は、第1のレベルの配線M1及び第2のレベルの配線M2を含む。M1の配線の配置A7は、トランジスタ411及び413を含む領域と重なる非線形配線セグメントL15、L16、L17、及びL18を含み、配置A8は、配線W10を含む。例えば、セグメントL15は、トランジスタ411のゲート及びトランジスタ413のドレインと重なり、電気的に接続する。セグメントL16は、トランジスタ413のゲートと重なり、電気的に接続し、セグメントL18を介してトランジスタ411のソースと電気的に接続する。セグメントL17は、トランジスタ411のドレイン及び端子VDDを介して電源信号を受信するパッドP8と重なり、電気的に接続する。セグメントL18は、光電変換領域333の中央領域に延在し、ビアVを介して光電変換領域333と電気的に接続するセグメントL16の延長である。
図32の例では、配線W15及びW16が第2の方向に延在し、配線W16が配線W15の間の空間に存在し、遮光機能を提供するようになっている。しかしながら、例示的な実施形態はそれに限定されず、M1及びM2は、設計の選択に応じて、第1の方向又は第2の方向のいずれかに配向され得る。
【0173】
ここで、
図23A~32は、光電変換領域333と重なるM1及びM2の配線の向きに限定されず、これらの配線は、設計の選択に応じて、第1の方向又は第2の方向のいずれかに配向され得ることを理解されたい。
【0174】
図33は、少なくとも1つの例示的な実施形態によるトランジスタ411の例示的な構造を示している。
図33に示すように、光電変換領域333に結合されたトランジスタ411の一部分(例えば、ソースS)は、幅W1を有するトランジスタ411のドレインDを含む一部分よりも広い幅W2を有する。
図33は更に、幅W2の部分がトランジスタ411のゲートGの下に延在し得ることを示している。トランジスタ411のこの構造により、暗電流を低減することができる。トランジスタ411の構造は、本明細書に記載の例示的な実施形態のうちの1又は複数に使用することができる。
【0175】
図34は、本開示による技術が適用可能な移動体制御システムの一例である車両制御システムの概略構成例を示すブロック図である。
【0176】
車両制御システム12000は、通信ネットワーク12001を介して互いに接続された複数の電子制御ユニットを含む。
図34に示す例では、車両制御システム12000は、駆動システム制御ユニット12010、車体システム制御ユニット12020、車両外部情報検出ユニット12030、車両内部情報検出ユニット12040、及び統合制御ユニット12050を含む。また、統合制御ユニット12050の機能構成として、マイクロコンピュータ12051、音声及び画像出力ユニット12052、車載ネットワークI/F(インターフェース)12053が図に示されている。
【0177】
駆動システム制御ユニット12010は、種々のプログラムに従って、車両の駆動システムに関連したデバイスの動作を制御する。例えば、駆動システム制御ユニット12010は、車両の駆動力を発生させる内燃機関及び駆動モーター、駆動力を車輪に伝達する駆動力伝達機構、車両の操舵角を調整する操舵機構、車両の制動力を発生させる制動デバイスなどなどの駆動力発生デバイスの制御デバイスとして機能する。
【0178】
車体システム制御ユニット12020は、種々のプログラムに従って、車体に取り付けられた種々のデバイスの動作を制御する。例えば、車体システム制御ユニット12020は、キーレスエントリーシステム、スマートキーシステム、パワーウィンドウデバイス、並びにヘッドランプ、バックランプ、ブレーキランプ、ブリンカー、及びフォグランプなどの種々のランプの制御デバイスとして機能する。この場合、キーの代わりとなる携帯機器から送信される電磁波、又は各種スイッチの信号を、車体システム制御ユニット12020に入力することができる。車体システム制御ユニット12020は、電波又は信号の入力を受信し、車両のドアロックデバイス、パワーウィンドウデバイス、ランプなどを制御する。
【0179】
車両外部情報検出ユニット12030は、車両制御システム12000が搭載されている車両の外側に関する情報を検出する。例えば、撮像ユニット12031は、車両外部情報検出ユニット12030に接続されている。車両外部情報検出ユニット12030は、撮像ユニット12031が車両外部画像をキャプチャすることを可能にし、当該キャプチャされた画像を受信する。車両外部情報検出ユニット12030は、受信した画像に基づいて、人、車両、障害物、標識、荷物などの物体検出処理又は距離検出処理を行うことができる。
【0180】
撮像ユニット12031は、光を受け取り、受光量に応じた電気信号を出力する光学センサである。撮像ユニット12031は、電気信号を画像又は距離測定情報として出力することができる。更に、撮像ユニット12031によって受け取られる光は、可視光、又は赤外線などの不可視光であり得る。
【0181】
車両内部情報検出ユニット12040は、車両内部情報を検出する。例えば、運転者状態を検出する運転者状態検出ユニット12041は、車両内部情報検出ユニット12040に接続されている。例えば、運転者状態検出ユニット12041は、運転者を撮像するカメラを含み、車両内部情報検出ユニット12040は、運転者状態検出ユニット12041から入力された検出情報に基づいて、運転者の疲労度又は集中度を計算してもよく、又は、運転者が覚醒しているかどうかを判定してもよい。
【0182】
マイクロコンピュータ12051は、車両外部情報検出ユニット12030又は車両内部情報検出ユニット12040が取得した車両内部外情報に基づいて、駆動力発生デバイス、操舵機構、ブレーキデバイスの制御目標値を算出し、制御コマンドを駆動システム制御ユニット12010に出力することができる。例えば、マイクロコンピュータ12051は、先進運転支援システム(ADAS)の機能を実現するための協調制御を実行することができ、このADASには、車両間の衝突回避又は衝撃軽減、車間距離に基づく従属走行、車速維持走行、車両衝突警報、車線逸脱警報などが含まれる。
【0183】
また、マイクロコンピュータ12051は、車両外部情報検出ユニット12030又は車両内部情報検出ユニット12040により取得された車両周辺の情報に基づいて、駆動力発生デバイス、操舵機構、ブレーキデバイスなどを制御することにより、運転者の動作に依存せずに自律走行する自動運転などの協調制御を行うことができる。
【0184】
また、マイクロコンピュータ12051は、車両外部情報検出ユニット12030によって取得された車両外部情報に基づいて、車体システム制御ユニット12020に制御指令を出力することができる。例えば、マイクロコンピュータ12051は、車両外部情報検出ユニット12030によって検出される先行車両又は対向車両の位置に対応するヘッドランプを制御することによって、ハイビームからロービームへの切り替えなどのグレア防止を実現する協調制御を行うことができる。
【0185】
音声及び画像出力ユニット12052は、音声と画像との間の少なくとも1つの出力信号を出力デバイスに転送し、当該出力デバイスは、車両の乗客又は車両の外側に情報を視覚的又は聴覚的に通知することができる。
図34の例では、出力デバイスとして、オーディオスピーカー12061、表示ユニット12062、及びインストルメントパネル12063が例示されている。例えば、表示ユニット12062は、オンボードディスプレイ又はヘッドアップディスプレイのうちの少なくとも1つを含んでもよい。
【0186】
図35は、撮像ユニット12031の設置位置の一例を示す図である。
【0187】
図35では、撮像ユニット12031として、撮像ユニット12101、12102、12103、12104、及び12105が設けられている。
【0188】
例えば、撮像ユニット12101、12102、12103、12104、及び12105は、車両12100のフロントノーズ、サイドミラー、リアバンパー、バックドア、及び車室内のフロントガラスの上側などの位置に設置される。フロントノーズに設けられた撮像ユニット12101、及び車室内のフロントガラスの上側に設けられた撮像ユニット12105は、主に車両12100の前方の画像を取得する。サイドミラーに設けられた撮像ユニット12102及び12103は、主に車両12100の側方の画像を取得する。リアバンパー又はバックドアに設けられた撮像ユニット12104は、主に車両12100の後方の画像を取得する。車室内のフロントガラス上部に設けられた撮像ユニット12105は、主に、先行車、歩行者、障害物、信号機、交通標識、車線などの検知に使用することができる。
【0189】
また、
図35は、撮像ユニット12101~12104の撮影範囲の一例を示している。画像キャプチャ範囲12111は、フロントノーズに設けられた撮像ユニット12101の画像キャプチャ範囲を表し、画像キャプチャ範囲12112及び12113は、それぞれ、サイドミラーに設けられた撮像ユニット12102及び12103の画像キャプチャ範囲を表し、画像キャプチャ範囲12114は、リアバンパー又はバックドアに設けられた撮像ユニット12104の画像キャプチャ範囲を表している。例えば、撮像ユニット12101~12104によってキャプチャされた複数の画像データを重ね合わせると、車両12100を上側から見たときの俯瞰画像を得ることができる。
【0190】
撮像ユニット12101~12104のうちの少なくとも1つは、距離情報を取得する機能を有し得る。例えば、撮像ユニット12101~12104のうちの少なくとも1つは、複数の撮像要素を含むステレオカメラであってもよく、又は位相差検出のための画素を含む撮像要素であってもよい。
【0191】
例えば、マイクロコンピュータ12051は、撮像ユニット12101~12104から取得した距離情報に基づいて、画像キャプチャ範囲12111~12114内のそれぞれの3次元物体までの距離と、時間の経過に伴う距離の変化(車両12100に対する相対速度)とを取得することによって、特に車両12100の進行経路上で最も近い3次元物体であって、所定の速度(例えば、0km/h以上)で走行する車両12100とほぼ同じ方向に走行する3次元物体を、先行車両として抽出することができる。また、マイクロコンピュータ12051は、事前に先行車両の前に固定された車両間の距離を設定して、自動ブレーキ制御(後続停止制御も含む)、自動加速制御(後続加速制御も含む)などを行うことができる。以上のように、運転者の操作などに依存することなく、車両が自律走行する自動運転の協調制御を行うことができる。
【0192】
例えば、マイクロコンピュータ12051は、撮像ユニット12101~12104から取得した距離情報に基づいて、複数の3次元物体データを二輪車のデータ、代表的な車両のデータ、大型車両のデータ、歩行者のデータ、及び電柱などのその他の3次元物体のデータに分類することにより、3次元物体に関連する3次元物体データを抽出することができ、かつ、自動障害物回避のために当該3次元物体データを使用することができる。例えば、マイクロコンピュータ12051は、車両12100の周辺にある障害物を、車両12100の運転者が視覚的に認識できる障害物と、運転者が視覚的に認識しにくい障害物とに区別する。また、マイクロコンピュータ12051は、障害物の各々との衝突の危険度を示す衝突危険度を判定する。衝突リスクが設定値以上で衝突が発生する可能性がある状況では、マイクロコンピュータ12051は、オーディオスピーカー12061又は表示ユニット12062を介して運転者に警報を出力することによって、又は駆動システム制御ユニット12010を介して強制減速又は回避ステアリングを実行することによって、衝突回避のための運転を支援することができる。
【0193】
撮像ユニット12101~12104のうちの少なくとも1つは、赤外線を検出する赤外線カメラであり得る。例えば、マイクロコンピュータ12051は、撮像ユニット12101~12104によってキャプチャされた画像内に歩行者が存在するかどうかを判定することによって、歩行者を認識することができる。例えば、歩行者認識は、撮像ユニット12101~12104によって赤外線カメラとしてキャプチャされた画像内の特定の点を抽出する手順と、物体が歩行者であるかどうかを判断するために、物体の輪郭線を示す一連の特定の点に対してパターンマッチング処理を実行する手順とによって実行される。マイクロコンピュータ12051が撮像ユニット12101~12104によってキャプチャされた画像上に歩行者が存在すると判定し、歩行者を認識した場合、音声及び画像出力ユニット12052は、認識された歩行者を強調するために、表示ユニット12062を制御して、四角形の輪郭線を重ねて表示する。また、音声及び画像出力ユニット12052は、表示ユニット12062を制御して、歩行者などを示すアイコンを所望の位置に表示することができる。
【0194】
これまでに、本開示による技術が適用可能な車両制御システムの一例について説明した。本開示による技術は、上記構成のうち、撮像ユニット12031、運転者状態検出ユニット12041などに適用可能である。
【0195】
これまでに、本開示の実施形態について説明したが、本開示の技術的範囲は、上記の実施形態に限定されず、本開示の要旨から逸脱しない範囲で種々の変形例が可能である。更に、他の実施形態及び変形例における構成要素は、適切に組み合わせることができる。更に、必要に応じて、種々の実施形態を互いに組み合わせることができる。
【0196】
更に、本明細書に記載されている実施形態における効果は例示に過ぎず、他の効果が制限なしに存在し得る。
【0197】
更に、本技術は、以下の構成を採用することができる。
(1)
第1の基板に配設され、入射光を第1の電荷に変換する第1の光電変換領域を含む第1の画素と、
前記第1の電荷を第1の対数電圧信号に変換する第1の変換器を含む第1の読み出し回路であって、前記第1の変換器が、前記第1の光電変換領域に結合された第1のトランジスタ及び前記第1のトランジスタに結合された第2のトランジスタを含む、第1の読み出し回路と、
前記第1の基板上の配線層であって、前記第1の光電変換領域と重なる第1の配置と、前記第1及び第2のトランジスタと重なる第2の配置とで配置された第1のレベルの配線を含み、前記第2の配置が、前記第1の配置とは異なる、配線層と、
を含む、撮像デバイス。
(2)
第1の静電容量が、前記第1の光電変換領域に結合された第1のノードと、前記第1の光電変換領域に結合された第2のノードとの間に存在し、第2の静電容量が、少なくとも前記第1のノードと、前記第1及び第2のトランジスタに結合された第3のノードとの間に存在し、前記第2の配置が、前記第1の静電容量に対する前記第2の静電容量の所望の比率を達成する、(1)に記載の撮像デバイス。
(3)
前記第1の静電容量に対する前記第2の静電容量の前記所望の比率が、約0.32である、(1)又は(2)のうちの1又は複数に記載の撮像デバイス。
(4)
前記第1のノードが、前記光電変換領域のカソードと前記第1のトランジスタとの間にあり、前記第2のノードが、前記光電変換領域のアノードと電位を受け取る共通ノードとの間にあり、前記第3のノードが、前記第1のトランジスタのゲートと前記第2のトランジスタとの間にある、(1)~(3)のうちの1又は複数に記載の撮像デバイス。
(5)
前記電位が、負電位であり、前記第1のトランジスタのソースが、前記第1の光電変換領域に結合され、前記ソースが、平面視において、前記第1のトランジスタのドレインよりも広い、(1)~(4)のうちの1又は複数に記載の撮像デバイス。
(6)
前記第1の配置が、第1の方向又は前記第1の方向に垂直な第2の方向に延在する一定の間隔で位置決めされた線形配線セグメントを含み、前記第2の配置が、1又は複数の非線形形状の配線セグメントを含む、(1)~(5)のうちの1又は複数に記載の撮像デバイス。
(7)
前記1又は複数の非線形形状のセグメントが、前記第1のトランジスタのゲート及び前記第2のトランジスタのドレインと重なる第1の非線形形状のセグメントと、前記第1のトランジスタのドレイン及び前記第2のトランジスタのゲートと重なる第2の非線形形状のセグメントと、を含む、(1)~(6)のうちの1又は複数に記載の撮像デバイス。
(8)
前記配線層が、
前記第1の画素と重なる第2のレベルの配線を更に含み、前記第2のレベルの配線が、前記第1の光電変換領域と重なり、前記第1の方向又は前記第2の方向に延在する第3の配線を含む、(1)~(7)のうちの1又は複数に記載の撮像デバイス。
(9)
前記第1の基板にボンディングされ、前記第1の対数電圧信号を処理するための論理回路を含む第2の基板を更に含み、前記第1のレベルの配線の第1の配線及び前記第2のレベルの前記第3の配線が、前記光電変換領域を通過した光から前記第2の基板を遮蔽する、(1)~(8)のうちの1又は複数に記載の撮像デバイス。
(10)
前記第3の配線が、平面視において、前記第1の配線間の空間に存在する、(1)~(9)のうちの1又は複数に記載の撮像デバイス。
(11)
前記第1の変換器が、
第3のトランジスタ及び第4のトランジスタを更に含む、(1)~(10)のうちの1又は複数に記載の撮像デバイス。
(12)
前記第1のレベルの配線及び前記第2のレベルの配線が、前記第1の変換器のために少なくとも1つの信号を受信する、(1)~(11)のうちの1又は複数に記載の撮像デバイス。
(13)
前記少なくとも1つの信号が、電源信号、接地信号、及び負電位を有する共通信号のうちの1又は複数を含む、(1)~(12)のうちの1又は複数に記載の撮像デバイス。
(14)
前記第1の基板に配設され、入射光を第2の電荷に変換する第2の光電変換領域を含む第2の画素と、
前記第2の電荷を第2の対数電圧信号に変換する第2の変換器を含む第2の読み出し回路であって、前記第2の変換器が、前記第2の光電変換領域に結合された第3のトランジスタ及び前記第3のトランジスタに結合された第4のトランジスタを含み、第3の静電容量が、前記第2の光電変換領域に結合された第4のノードと、前記第2の光電変換領域に結合された第5のノードとの間に存在し、第4の静電容量が、前記第4のノードと、前記第3及び第4のトランジスタに結合された第6のノードとの間に存在する、第2の読み出し回路と、
前記第1の画素と前記第2の画素との間の分離構造と、を更に含み、
前記第1のレベルの配線が、前記第2の画素と重なり、前記第4の静電容量に対する前記第3の静電容量の所望の比率を達成するように配置されている、(1)~(13)のうちの1又は複数に記載の撮像デバイス。
(15)
第1の基板に配設され、入射光を第1の電荷に変換する第1の光電変換領域を含む第1の画素と、
前記第1の電荷を第1の対数電圧信号に変換する第1の変換器を含む第1の読み出し回路であって、前記第1の変換器が、前記第1の光電変換領域に結合された第1のトランジスタ及び前記第1のトランジスタに結合された第2のトランジスタを含む、第1の読み出し回路と、
前記第1の基板上の配線層であって、第1のレベルの配線を含み、前記第1のレベルの配線が、前記第1の光電変換領域と重なる線形形状の配線セグメントを含む第1の配線配置と、前記第1及び第2のトランジスタと重なる1又は複数の非線形形状の配線セグメントを含む第2の配線配置と、を含む、配線層と、
を含む、撮像デバイス。
(16)
前記線形形状の配線セグメントが、一定の間隔で配置され、第1の方向又は前記第1の方向に垂直な第2の方向に延在する、(15)に記載の撮像デバイス。
(17)
前記配線層が、
前記第1のレベルの配線よりも前記第1の光電変換領域から更に離れ、前記第1のレベルの配線間の空間と重なり合う第2のレベルの配線を更に含む、(15)又は(16)のうちの1又は複数に記載の撮像デバイス。
(18)
前記第2の配線配置が、前記第1及び第2のトランジスタへの電気的接続を行う、(15)~(17)のうちの1又は複数に記載の撮像デバイス。
(19)
前記第1の基板にボンディングされた第2の基板を更に含み、前記第2の基板が、前記第1のレベルの配線を介して前記第1の変換器に電気的に接続された論理回路を含む、(15)~(18)のうちの1又は複数に記載の撮像デバイス。
(20)
第1の画素を含む第1の基板であって、前記第1の画素が、
前記第1の基板に配設され、入射光を第1の電荷に変換する第1の光電変換領域と、
前記第1の電荷を第1の対数電圧信号に変換する第1の変換器を含む第1の読み出し回路であって、前記第1の変換器が、前記第1の光電変換領域に結合された第1のトランジスタ及び前記第1のトランジスタに結合された第2のトランジスタを含む、第1の読み出し回路と、
を含む、第1の基板と、
前記第1の基板上の配線層であって、前記第1の光電変換領域と重なる第1の配置と、前記第1及び第2のトランジスタと重なる第2の配置とで配置された第1のレベルの配線を含み、前記第2の配置が、前記第1の配置とは異なる、配線層と、
前記第1の基板にボンディングされ、前記第1の対数電圧信号を処理するための論理回路を含む第2の基板と
を含む、撮像デバイス。