(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-04
(45)【発行日】2024-12-12
(54)【発明の名称】統合アクセスおよびバックホール通信におけるトラフィックの転送
(51)【国際特許分類】
H04W 40/36 20090101AFI20241205BHJP
H04W 36/08 20090101ALI20241205BHJP
H04W 92/20 20090101ALI20241205BHJP
H04W 16/26 20090101ALI20241205BHJP
【FI】
H04W40/36
H04W36/08
H04W92/20
H04W92/20 110
H04W16/26
(21)【出願番号】P 2023521850
(86)(22)【出願日】2020-10-22
(86)【国際出願番号】 CN2020122998
(87)【国際公開番号】W WO2022082671
(87)【国際公開日】2022-04-28
【審査請求日】2023-04-11
(73)【特許権者】
【識別番号】513311642
【氏名又は名称】ノキア ソリューションズ アンド ネットワークス オサケユキチュア
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【識別番号】100120525
【氏名又は名称】近藤 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100176418
【氏名又は名称】工藤 嘉晃
(72)【発明者】
【氏名】シュ シャン
(72)【発明者】
【氏名】コスキネン ヘンリ
(72)【発明者】
【氏名】ライティラ マッティ
(72)【発明者】
【氏名】マルカマキ エサ
(72)【発明者】
【氏名】ユルマズ オスマン
(72)【発明者】
【氏名】ブルーメ オリヴァー
(72)【発明者】
【氏名】ケスキタロ イルッカ
【審査官】横田 有光
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2019/214747(WO,A1)
【文献】Nokia (moderator),Summary of Offline Discussion on CB: # 8 Topology Redundancy [online],3GPP TSG-RAN WG3 #108-e R3-205468,2020年09月02日,[検索日2024.4.11],インターネット <URL:https://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG3_Iu/TSGR3_109-e/Docs/R3-205468.zip>
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24- 7/26
H04W 4/00-99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の統合アクセスおよびバックホール(IAB)ドナー
(210)の第1の中央ユニット制御プレーン(CU-CP)
(213)において第2のIABドナー
(220)の第2のCU-CP
(223)に、ターゲットトラフィックを前記第2のIABドナー
(220)の分散ユニット(DU)
(222)を介して転送する要求を送信することであって、前記要求が前記ターゲットトラフィックの第1の情報を含
み、
前記第1の情報が、前記ターゲットトラフィックがユーザプレーントラフィックもしくは制御プレーントラフィックを含むかどうかを示すトラフィックタイプ、または、前記ターゲットトラフィックのためのサービス品質パラメータ、のうちの少なくとも一方を含む、送信することと、
前記第2のCU-CP
(223)から、
前記第2のIABドナーのDU(222)を介してルーティングされる前記ターゲットトラフィックを構成するために使用される第2の情報を受信すること
であって、前記第2のCU-CP(223)によって決定される前記第2の情報は、前記第1の情報に基づいている、受信することとを含む、方法。
【請求項2】
前記ターゲットトラフィックが、前記第1のIABドナー
(210)の中央ユニットユーザプレーン(CU-UP)
(214)とIABノード
(240)との間のインターフェースのユーザプレーントラフィックを含み、前記方法が、
前記CU-UP
(214)に前記ユーザプレーントラフィックに関する前記第2の情報の少なくとも一部を送信することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記ターゲットトラフィックが前記第1のCU-CP
(213)とIABノード
(240)との間のインターフェースの制御プレーントラフィックを含み、前記方法が、
前記IABノード
(240)に前記第2のIABドナー
(220)の前記DU
(222)を介して、前記第2の情報の少なくとも一部を含む前記制御プレーントラフィックを送信することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記制御プレーントラフィックを送信する前に、前記第2の情報の前記少なくとも一部を使用して前記制御プレーントラフィックのパケットヘッダを構成することをさらに含む、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記ターゲットトラフィックが、IABノード
(240)と通信する少なくとも1つのデバイスに宛てられ、前記第1の情報が、
前記少なくとも1つのデバイスの識別情報、
前記少なくとも1つのデバイスのためのデータ無線ベアラの識別情報、または、
前記少なくとも1つのデバイスのためのユーザプレーントンネルの識別情報、
のうちの少なくとも1つをさらに含む、請求項
1から4のいずれか1項に記載の方法。
【請求項6】
前記第2の情報が、
前記ターゲットトラフィックのための差別化サービスコードポイント、
前記ターゲットトラフィックのためのインターネットプロトコルバージョン6(IPv6)フローラベル、
IABノード
(240)のトランスポート層アドレス、
前記IABノード
(240)のバックホールアダプテーションプロトコル(BAP)アドレス、
バックホールアダプテーションプロトコル(BAP)経路識別情報、
前記IABノード
(240)と通信する少なくとも1つのデバイスの識別情報、
前記少なくとも1つのデバイスのためのデータ無線ベアラの識別情報、
前記少なくとも1つのデバイスのためのユーザプレーントンネルの識別情報、または、
前記少なくとも1つのデバイスのためのルーティング識別情報、
のうちの少なくとも1つを含む、請求項1
から5のいずれか1項に記載の方法。
【請求項7】
第2の統合アクセスおよびバックホール(IAB)ドナー
(220)の第2の中央ユニット制御プレーン(CU-CP)
(223)において第1のIABドナー
(210)の第1のCU-CP
(213)から、ターゲットトラフィックを前記第2のIABドナー
(220)の分散ユニット(DU)
(222)を介して転送する要求を受信することであって、前記要求が前記ターゲットトラフィックの第1の情報を含
み、
前記第1の情報が、前記ターゲットトラフィックがユーザプレーントラフィックもしくは制御プレーントラフィックを含むかどうかを示すトラフィックタイプ、または、前記ターゲットトラフィックのためのサービス品質パラメータ、のうちの少なくとも一方を含む、受信することと、
前記第1の情報に基づいて、前記ターゲットトラフィックのために使用される第2の情報を決定することと、
前記第2の情報を前記第1のCU-CP
(213)に送信することとを含む、方法。
【請求項8】
前記ターゲットトラフィックが、IABノード
(240)と通信する少なくとも1つのデバイスに宛てられ、前記第1の情報が、
前記少なくとも1つのデバイスの識別情報、
前記少なくとも1つのデバイスのためのデータ無線ベアラの識別情報、または、
前記少なくとも1つのデバイスのためのユーザプレーントンネルの識別情報、
のうちの少なくとも1つをさらに含む、請求項
7に記載の方法。
【請求項9】
前記第2の情報が、
前記ターゲットトラフィックの差別化サービスコードポイント、
前記ターゲットトラフィックのインターネットプロトコルバージョン6(IPv6)フローラベル、
IABノード
(240)のトランスポート層アドレス、
前記IABノード
(240)のバックホールアダプテーションプロトコル(BAP)アドレス、
バックホールアダプテーションプロトコル(BAP)経路識別情報、
前記IABノード
(240)と通信する少なくとも1つのデバイスの識別情報、
前記少なくとも1つのデバイスのためのデータ無線ベアラの識別情報、
前記少なくとも1つのデバイスのためのユーザプレーントンネルの識別情報、または、
前記少なくとも1つのデバイスのためのルーティング識別情報、
のうちの少なくとも1つを含む、請求項
7または8に記載の方法。
【請求項10】
前記第2のIABドナー
(220)の前記DU
(222)に、前記第2のIABドナー
(220)の前記DU
(222)を、トラフィックマッピングを行い、前記ターゲットトラフィックをIABノード
(240)にルーティングするように構成するための第3の情報を送信することをさらに含む、請求項
7から9のいずれか1項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示の実施形態は、一般には遠隔通信の分野に関し、具体的には、統合アクセスおよびバックホール(IAB)通信においてトラフィックを転送するためのデバイス、方法、装置およびコンピュータ可読媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
IABは、3GPP仕様のリリース16(Rel-16)において、高速でコスト効率の高いデプロイメントの実現の鍵として導入された。IABノードは、アクセスとバックホールのために同一または異なるスペクトルとエアインターフェースを使用し、それによってサイト間に階層的無線マルチホップ(複数バックホールリンク)ネットワークを形成する。ホップは最終的に、従来型固定バックホールを使用してコアネットワークに接続されるIABドナーで終端する。IABノードは、その親分散ユニット(DU)に対するユーザ装置(UE)として機能するモバイル端末(MT)部と、モバイル端末および/または子IABノードに対する基地局として機能するDU部とを含む。IABドナーは、中央ユニット(CU)部とDU部とを含む。IAB DUは、UEにサービス提供する1つまたは複数のセルを提供することができる。
【0003】
バックホール(BH)接続において発生する可能性のある障害またはIABトポロジーもしくはIABモビリティの変化に起因して、IABノードは、同一または異なるIABドナー下に存在し得るそのサービス提供ノードを変更する必要がある場合がある。後者の場合、新たなIABドナーへのハンドオーバーと接続の手順に時間がかかる。その結果、そのIABノードに接続されているUEにおいて接続とサービスの中断が生じることがある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
一般には、本開示の例示の実施形態は、IAB通信においてトラフィックを転送するためのデバイス、方法、装置およびコンピュータ可読媒体を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
第1の態様では、方法が提供される。方法は、第1の統合アクセスおよびバックホール(IAB)ドナーの第1の中央ユニット制御プレーン(CU-CP)において第2のIABドナーの第2のCU-CPに、ターゲットトラフィックを第2のIABドナーの分散ユニット(DU)を介して転送する要求を送信することであって、その要求がターゲットトラフィックの第1の情報を含む、送信することと、第2のCU-CPから、ターゲットトラフィックを構成するために使用される第2の情報を受信することとを含む。
【0006】
第2の態様では、方法が提供される。方法は、第2の統合アクセスおよびバックホール(IAB)ドナーの第2の中央ユニット制御プレーン(CU-CP)において第1のIABドナーの第1のCU-CPから、ターゲットトラフィックを第2のIABドナーの分散ユニット(DU)を介して転送する要求を受信することであって、その要求がターゲットトラフィックの第1の情報を含む、受信することと、第1の情報に基づいて、ターゲットトラフィックのために使用される第2の情報を決定することと、第2の情報を第1のCU-CPに送信することとを含む。
【0007】
第3の態様では、方法が提供される。方法は、第1の統合アクセスおよびバックホール(IAB)ドナーの中央ユニットユーザプレーン(CU-UP)において第1のIABドナーの第1の中央ユニット制御プレーン(CU-CP)から、CU-UPとIABノードとの間のインターフェースのユーザプレーントラフィックのためのサービス品質マッピング情報を更新するための第4の情報を受信することであって、ユーザプレーントラフィックがIABノードに転送される、受信することと、第1のIABドナーまたは第2のIABドナーの分散ユニット(DU)を介してIABノードに、第4の情報の少なくとも一部を含むユーザプレーントラフィックを送信することとを含む。
【0008】
第4の態様では、第1のデバイスが提供される。第1のデバイスは、少なくとも1つのプロセッサと、コンピュータプログラムコードを含む少なくとも1つのメモリとを含み、少なくとも1つのメモリとコンピュータプログラムコードとは、少なくとも1つのプロセッサによって第1のデバイスに、第1の統合アクセスおよびバックホール(IAB)ドナーの第1の中央ユニット制御プレーン(CU-CP)において第2のIABドナーの第2のCU-CPに、ターゲットトラフィックを第2のIABドナーの分散ユニット(DU)を介して転送する要求であって、ターゲットトラフィックの第1の情報を含む要求を送信させ、第2のCU-CPから、ターゲットトラフィックを構成するために使用される第2の情報を受信させるように構成される。
【0009】
第5の態様では、第2のデバイスが提供される。第2のデバイスは、少なくとも1つのプロセッサと、コンピュータプログラムコードを含む少なくとも1つのメモリとを含み、少なくとも1つのメモリとコンピュータプログラムコードとは、少なくとも1つのプロセッサによって、第2のデバイスに、第2の統合アクセスおよびバックホール(IAB)の第2の中央ユニット制御プレーン(CU-CP)において第1のIABドナーの第1のCU-CPから、ターゲットトラフィックを第2のIABドナーの分散ユニット(DU)を介して転送する要求であってターゲットトラフィックの第1の情報を含む要求を受信させ、第1の情報に基づいて、ターゲットトラフィックのために使用される第2の情報を決定させ、第2の情報を第1のCU-CPに送信させるように構成される。
【0010】
第6の態様では、第3のデバイスが提供される。第3のデバイスは、少なくとも1つのプロセッサと、コンピュータプログラムコードを含む少なくとも1つのメモリとを含み、少なくとも1つのメモリとコンピュータプログラムコードとは、少なくとも1つのプロセッサによって、第3のデバイスに、第1の統合アクセスおよびバックホール(IAB)ドナーの中央ユニットユーザプレーン(CU-UP)において第1のIABドナーの第1の中央ユニット制御プレーン(CU-CP)から、IABノードに転送される、CU-UPとIABノードとの間のインターフェースのユーザプレーントラフィックのためのサービス品質マッピング情報を更新するための第4の情報を受信させ、IABノードに第1のIABドナーまたは第2のIABドナーの分散ユニット(DU)を介して第4の情報の少なくとも一部を含むユーザプレーントラフィックを送信させるように構成される。
【0011】
第7の態様では、第1の装置が提供される。第1の装置は、第1の統合アクセスおよびバックホール(IAB)ドナーの第1の中央ユニット制御プレーン(CU-CP)において第2のIABドナーの第2のCU-CPに、ターゲットトラフィックを第2のIABドナーの分散ユニット(DU)を介して転送する要求であって、ターゲットトラフィックの第1の情報を含む要求を送信する手段と、第2のCU-CPから、ターゲットトラフィックを構成するために使用される第2の情報を受信する手段とを含む。
【0012】
第8の態様では、第2の装置が提供される。第2の装置は、第2の統合アクセスおよびバックホール(IAB)ドナーの第2の中央ユニット制御プレーン(CU-CP)において第1のIABドナーの第1のCU-CPから、ターゲットトラフィックを第2のIABドナーの分散ユニット(DU)を介して転送する要求であって、ターゲットトラフィックの第1の情報を含む要求を受信する手段と、第1の情報に基づいて、ターゲットトラフィックのために使用される第2の情報を決定する手段と、第2の情報を第1のCU-CPに送信する手段とを含む。
【0013】
第9の態様では、第3の装置が提供される。第3の装置は、第1の統合アクセスおよびバックホール(IAB)ドナーの中央ユニットユーザプレーン(CU-UP)において第1のIABドナーの第1の中央ユニット制御プレーン(CU-CP)から、CU-UPとIABノードとの間のインターフェースのユーザプレーントラフィックのためのサービス品質マッピング情報を更新するための第4の情報を受信する手段であって、ユーザプレーントラフィックがIABノードに転送される、第4の情報を受信する手段と、IABノードに第1のIABドナーまたは第2のIABドナーの分散ユニット(DU)を介して、第4の情報の少なくとも一部を含むユーザプレーントラフィックを送信する手段とを含む。
【0014】
第10の態様では、プログラム命令が記憶されたコンピュータ可読記憶媒体がある。命令は、装置によって実行されると、装置に上記の第1、第2または第3の態様による方法を実行させる。
【0015】
発明の概要の項は、本開示の実施形態の重要なまたは必須の特徴を特定することは意図しておらず、本開示の範囲を限定するために使用されることも意図していない。本開示のその他の特徴は、以下の説明から容易にわかるであろう。
【0016】
添付図面における本開示のいくつかの例示の実施形態のより詳細な説明から、本開示の上記およびその他の目的、特徴および利点がより明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】IAB通信のためのシステムのブロック図を示す図である。
【
図2a】本開示の実施形態を実装可能な例示のIAB環境を示す図である。
【
図2b】本開示の実施形態を実装可能な例示のIAB環境を示す図である。
【
図3】本開示の一部の実施形態による、トラフィックを転送するための例示のプロセスを示すフローチャートを示す図である。
【
図4】本開示の一部の例示の実施形態による例示の方法のフローチャートを示す図である。
【
図5a】本開示の一部の例示の実施形態による例示の方法のフローチャートを示す図である。
【
図5b】本開示の一部の例示の実施形態による例示の方法のフローチャートを示す図である。
【
図6】本開示の実施形態を実装するのに適した装置の概略ブロック図を示す図である。
【
図7】本開示の一部の例示の実施形態による例示のコンピュータ可読媒体のブロック図を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
全図面を通じて、同一または類似の参照番号は同一または類似の要素を表す。
【0019】
以下、本開示の原理についていくつかの例示の実施形態を参照しながら説明する。これらの実施形態は、例示のみを目的として説明し、本開示の範囲に関していかなる限定も示唆せずに、当業者が本開示を理解し、実装するのを助けるものであることを理解されたい。本明細書に記載の本開示は、以下に記載される方式以外の様々な方式でも実装可能である。
【0020】
以下の説明および特許請求の範囲では、別に定義されていない限り、本明細書で使用されているすべての技術用語および科学用語は、本開示が属する技術分野の業者によって一般的に理解されているものと同じ意味を有する。
【0021】
本開示において「一実施形態」、「実施形態」、「例示の実施形態」などと言う場合、記載されている実施形態が特定の特徴、構造または特性を含み得ることを示すが、すべての実施形態がその特定の特徴、構造または特性を含むとは限らない。また、そのような語句は、必ずしも同じ実施形態を指しているとは限らない。また、特定の特徴、構造または特性について、例示の実施形態に関連して説明している場合、明記されているか否かを問わず、そのような特徴、構造または特性を他の実施形態に関連して採用することは当業者の知識の範囲内に含まれるものとみなされる。
【0022】
本明細書では様々な要素について説明するために「第1」および「第2」などの用語が使用されている場合があるが、これらの要素はこれらの用語によって限定されるべきではないものと理解されたい。これらの用語は、1つの要素を別の要素から区別するためにのみ使用されている。たとえば、例示の実施形態の範囲から逸脱することなく、第1の要素を第2の要素と称することもでき、同様に、第2の要素を第1の要素と称することもできる。本明細書で使用される「および/または」という用語は、列挙されている用語のうちの1つまたは複数の用語のあらゆる組合せを含む。
【0023】
本明細書で使用されている用語は、特定の実施形態のみについて説明することを目的としており、例示の実施形態の限定は意図されていない。本明細書で使用されている単数形の「a」、「an」および「the」は、文脈が他の解釈を明確に示していない限り、複数形も含むことが意図されている。また、「含む(comprises)」、「含んでいる(comprising)」、「有する(has)」、「有する(having)」、「含む(includes)」および/または「含んでいる(including)」という用語は、本明細書で使用されている場合、記載されている特徴、要素および/または構成要素などの存在を指定するが、1つまたは複数の他の特徴、要素、構成要素および/またはこれらの組合せの存在または追加を排除しないことを理解されたい。
【0024】
本出願で使用される「回路」という用語は、以下のうちの1つまたは複数あるいはすべてを指し得る。
(a)ハードウェアのみの回路実装形態(アナログおよび/またはデジタル回路のみの実装形態など)および、
(b)以下のもの(該当する場合)などのハードウェア回路とソフトウェアとの組合せ、
(i)アナログおよび/またはデジタルハードウェア回路とソフトウェア/ファームウェアとの組合せ、および、
(ii)ソフトウェアを備えたハードウェアプロセッサの任意の部分(携帯電話またはサーバなどの装置に様々な機能を実行させるように共働するデジタルシグナルプロセッサ、ソフトウェアおよびメモリを含む)、
(c)動作のためにソフトウェア(たとえばファームウェア)を必要とするマイクロプロセッサまたはマイクロプロセッサの一部などのハードウェア回路およびまたはプロセッサであるが、ソフトウェアは動作のために必要がない場合には存在しなくてもよい。
【0025】
この回路の定義は、特許請求の全範囲を含む本出願におけるこの用語のすべての使用に適用される。さらなる一例として、本出願で使用される回路という用語は、ハードウェア回路もしくはプロセッサ(もしくは複数のプロセッサ)のみ、またはハードウェア回路もしくはプロセッサの一部とその(もしくはそれらの)付随するソフトウェアおよび/もしくはファームウェアの実装形態も対象として含む。回路という用語は、たとえば、特定のクレーム要素に適用可能な場合には、モバイルデバイス用のベースバンド集積回路もしくはプロセッサ集積回路、またはサーバ、セルラネットワークデバイス、もしくはその他のコンピューティングもしくはネットワークデバイスにおける同様の集積回路も対象として含む。
【0026】
本明細書で使用される「通信ネットワーク」という用語は、ロングタームエボリューション(LTE)、LTEアドバンスト(LTE-A)、広帯域符号分割多元接続(WCDMA)、高速パケットアクセス(HSPA)、狭帯域モノのインターネット(NB-IoT)、New Radio(NR)などの、任意の適切な通信規格に準拠するネットワークを指す。また、通信ネットワークにおける端末デバイスとネットワークデバイスとの間の通信は、第1世代(1G)、第2世代(2G)、2.5G、2.75G、第3世代(3G)、第4世代(4G)、4.5G、将来の第5世代(5G)通信プロトコル、および/または、現在知られているかまたは今後開発される任意のその他のプロトコルを含むがこれらには限定されない、任意の適切な世代の通信プロトコルに従って行われてもよい。本開示の実施形態は、様々な通信システムにおいて適用可能である。通信における急速な発展を考えると、当然ながら、本開示をともに具現化可能な未来型通信技術およびシステムもあるであろう。本開示の範囲を上述のシステムのみに限定するものとみなされるべきではない。
【0027】
本明細書で使用される「ネットワークデバイス」という用語は、端末デバイスがそれを介してネットワークにアクセスし、そこからサービスを受ける通信ネットワークにおけるノードを指す。ネットワークデバイスは、適用される用語および技術に応じて、基地局(BS)またはアクセスポイント(AP)、たとえばnodeB(NodeBまたはNB)、evolved NodeB(eNodeBまたはeNB)、NR NB(gNBとも呼ばれる)、リモート無線ユニット(RRU)、無線ヘッダ(RH)、リモート無線ヘッド(RRH)、リレー、フェムト、ピコなどの低電力ノードを指す場合がある。また、IABノードまたはIAB-DUは、ネットワークデバイスの一例である。以下の説明では、「ネットワークデバイス」、「BS」および「ノード」という用語が交換可能に使用される場合がある。
【0028】
「端末デバイス」という用語は、無線通信可能であり得る任意の端末デバイスを指す。限定ではなく例として、端末デバイスは、通信デバイス、ユーザ装置(UE)、加入者局(SS)、ポータブル加入者局、移動局(MS)、またはアクセス端末(AT)とも呼ばれることがある。端末デバイスは、携帯電話、セルラ電話、スマートフォン、ボイスオーバーIP(VoIP)電話、無線ローカルループ電話、タブレット、ウェアラブル端末デバイス、パーソナルデジタルアシスタント(PDA)、ポータブルコンピュータ、デスクトップコンピュータ、デジタルカメラなどの画像キャプチャ端末デバイス、ゲーム端末デバイス、音楽記憶および再生機器、車載無線端末デバイス、無線エンドポイント、移動局、ラップトップ組み込み装置(LEE)、ラップトップマウント装置(LME)、USBドングル、スマートデバイス、無線加入者宅内機器(CPE)、モノのインターネット(IoT)デバイス、ウォッチまたはその他のウェアラブル、ヘッドマウントディスプレイ(HMD)、車両、ドローン、医療デバイスおよび用途(たとえば遠隔外科手術)、工業用デバイスおよび用途(たとえば、工業および/または自動加工チェーンの環境で動作するロボットおよび/またはその他の無線デバイス)、家電デバイス、商業および/または工業無線ネットワーク上で動作するデバイスなどを含み得るがこれらには限定されない。以下の説明では、「端末デバイス」、「通信デバイス」、「端末」、「ユーザ装置」および「UE」という用語が交換可能に使用される場合がある。
【0029】
本開示の例示の実施形態は、アクセスポイントの無線バックホールを備えた無線アクセスネットワークを対象とする。バックホールは、マルチホップまたはメッシュであってもよい。本開示の実施形態の重要な用途は、端末デバイス、IABノードおよび有線IABドナーノードを有する3GPP IABネットワークにおけるIAB通信用である。以下では、本開示の実施形態について3GPP IABネットワークを参照しながら説明する。本開示の実施形態は、無線バックホールを備えた任意のその他のネットワークにも適用可能であり得ることを理解されたい。
【0030】
図1に、IAB通信用のシステム100のブロック図を示す。
図1に示すように、システム100は、コアネットワーク(CN)110と、IABドナー120と、IABノード130-1および130-2(「IABノード130」と総称するか、または個別に「IABノード130」と呼ぶ)と、端末デバイス150-1、150-2および150-3(「端末デバイス150」と総称するかまたは個別に「端末デバイス150」と呼ぶ)とを含む。本明細書で使用する「IABノード」および「IABデバイス」という用語は交換可能に使用される場合がある。「IABドナーノード」、「IABドナー」および「IABドナーデバイス」という用語は交換可能に使用される場合がある。
【0031】
図1に示すアーキテクチャでは、CNインターフェースがIABドナー120で終端し、したがって中継が唯一の無線アクセスネットワーク(RAN)機能である。このアーキテクチャは、CU機能がIABドナー120にあり、DU機能がIABドナーDU122またはIABノード130にあるように、CUとDUのために分割gNBアーキテクチャを利用する。親ノード(別のIABノードまたはIABドナーとすることができる)との接続設定と通信のために、IABノード130がUE動作に、またはUE動作の一部に対応するMT機能をホストする。
【0032】
IABドナー120は、CU121(「IABドナーCU121」とも呼ぶ)とDU122(「IABドナーDU122」とも呼ぶ)を含み得る。CU121とDU122は、同じデバイスで、または異なるデバイスで実装されてもよいことを理解されたい。CU121はさらに、CU制御プレーン(CU-CP)123と、1つまたは複数のCUユーザプレーン(CU-UP)124とを含み得る。CU-CP123とCU-UP124とは同じデバイスで、または異なるデバイスで実装されてもよいことを理解されたい。IABノード130-1は、MT部131-1とDU132-1とを含み得る。IABノード130-2は、MT部131-2とDU132-2とを含み得る。MT部131-1および131-2を「IAB MT131」と総称するかまたは個別に「IAB MT131」とも呼ぶ。DU132-1および132-2を「IAB DU132」と総称するかまたは個別に「IAB DU132」とも呼ぶ。
【0033】
IABドナーDU122または各IAB DU132は、端末デバイスおよび/または1つまたは複数のIAB-MT131にサービス提供するための1つまたは複数のセルを提供することができる。たとえば、
図1に示すように、IABドナーDU122は端末デバイス150-1にサービス提供し、IAB DU132-1は端末デバイス150-2にサービス提供し、IAB DU132-2は端末デバイス150-3にサービス提供する。
【0034】
IABノード130のIAB MT131は、その親ノードに対するUEとして機能することができる。たとえば、IAB MT131-1はIABドナー120(すなわちIABドナーDU122)に対するUEとして機能してもよく、IAB MT131-2はIABノード130-1(すなわちIAB DU132-1)に対するUEとして機能してもよい。子リンク上で、IABノード130のIAB DU132がその次のホップIABノードに対するネットワークデバイス(gNBなど)として機能してもよい。たとえば、IABドナーDU122はIABノード130-1に対するgNBとして機能してもよく、IAB DU132-1はIABノード130-2に対するgNBとして機能してもよい。アクセスリンク上で、IABドナー120とIABノード130が通常のネットワークデバイスとして機能してもよく、それによってそれらのカバレッジエリアにおいて端末デバイス150に無線インターフェースを提供する。
【0035】
IAB MT131と親ノードのDUとの間にBH無線リンク制御(RLC)チャネルを設定することができ、バックホールアダプテーションプロトコル(BAP)と呼ばれるアダプテーション層がRLC層の上にあることが合意される。IAB DU132は、IAB機能をサポートするF1インターフェースを使用してIABドナーCU121に接続する。たとえば、IAB DU132-1はF1インターフェース190を介してIABドナーCU121に接続し、IAB DU132-2はF1インターフェース180を介してIABドナーCU121に接続する。F1インターフェースは、F1-CインターフェースとF1-Uインターフェースとを含み得る。IAB DU132は、F1-Cインターフェースを介してIABドナーCU-CP123に接続し、IAB DU132はF1-Uインターフェースを介してIABドナーCU-UP124に接続する。
【0036】
F1インターフェーストラフィックはF1-Uインターフェースのトラフィック(「F1-Uトラフィック」とも呼ぶ)とF1-Cインターフェースのトラフィック(「F1-Cトラフィック」とも呼ぶ)とを含む。F1インターフェーストラフィックは、アダプテーション層の上で送信される。したがってIABはL2中継を実装する。IABノード130のためのサービス提供IABドナーDU122にルーティングされるダウンリンク(DL)F1トラフィックを可能にするために、IABノード130は、IABドナーDU122にアンカーされているインターネットプロトコル(IP)アドレス(たとえば、IPSecトンネルが有効化される場合の外部IPアドレス)が割り当てられる。IABドナーCU121がIABノード130にDL F1トラフィックを送ると、F1トラフィックはIPアドレスに基づいてIABドナーDU122までルーティングされる。IABドナーDU122は、IABドナーCU121によって予め構成された構成に基づいて、DL F1トラフィックを関連するBH RLCチャネルにマップする。構成は、DL F1トラフィックを識別するための差別化サービスコードポイント(differentiated services code point(DSCP))および/またはインターネットプロトコルバージョン6(IPv6)フローラベルおよび/またはIPアドレスと、関連するBH RLCチャネル情報とを含む。これは、IABドナーDU122におけるトラフィックマッピングをサポートするために、IABドナーCU121(たとえば、ドナーCU-CPまたはドナーCU-UP)が特定のDSCPおよび/またはIPv6フローラベルおよび/またはIPアドレスを使用することを必要とする。
【0037】
また、トポロジーアダプテーション時、IABノード130のためのサービス提供IABドナーDUがソースIABドナーDUからターゲットIABドナーDUに変更され得る。したがって、IABノード130は、ターゲットIABドナーDUにアンカーされている新規IPアドレスを取得し得る。
【0038】
環境100における通信は、第1世代(1G)、第2世代(2G)、第3世代(3G)、第4世代(4G)および第5世代(5G)などのセルラ通信プロトコル、電気電子技術者協会(IEEE)802.11などの無線ローカルネットワーク通信プロトコル、ならびに/または現在知られているかもしくは今後開発される任意のその他のプロトコルを含むがこれらには限定されない、任意の適切な通信プロトコルに従って実装されてもよい。また、通信は、符号分割多重アドレス(CDMA)、周波数分割多重アドレス(FDMA)、時分割多重アドレス(TDMA)、周波数分割二重(FDD)、時分割二重(TDD)、多重入出力(MIMO)、直交周波数分割多重アクセス(OFDMA)および/または現在知られているかまたは今後開発される任意のその他の技術を含むがこれらには限定されない、任意の適切な無線通信技術を使用することができる。
【0039】
一態様では、BH接続において発生する可能性のある障害またはIABトポロジーもしくはIABモビリティの変化に起因して、IABノードはそのサービス提供ノードを変更する必要がある場合がある。このようなバックホールトポロジーの変化は、IABノードの親IABノードの変更またはIABドナーの変更さえも伴うことがある。IABドナーが変更される後者の場合は、ドナー間トポロジーアダプテーションとみなされ得る。別の態様では、たとえばバックホールリンク遮断が起こった場合に堅牢な動作を可能にするためと、バックホールリンク間の負荷バランスのために、トポロジー冗長性が提案されている。ドナー間トポロジー冗長性のシナリオでは、複数のIAB DUを有するIABノードが、複数のIABドナーCUとの複数のF1インターフェースを有することができ、ここで、1つのIAB DUはそれぞれのIABドナーCUとインターフェースする。
【0040】
図2aおよび
図2bに、本開示の実施形態を実装可能な例示のIAB環境200および205を示す。
図2aおよび
図2bに示すように、環境200および205は、IABドナー210(以下、「第1のIABドナー」または「ソースドナー」または「ドナー1」とも呼ぶ)と、IABドナー220(以下、「第2のIABドナー」または「ターゲットドナー」または「ドナー2」とも呼ぶ)と、IABノード250(「ソース親セル」または「ソース親」とも呼ぶ)と、IABノード260(「ターゲット親セル」または「ターゲット親」とも呼ぶ)と、IABノード240と、端末デバイス270-1および270-2(「端末デバイス270」と総称するかまたは「端末デバイス270」と個別に呼ぶ)とを含む。
【0041】
IABドナー210は、CU211(以下、「IABドナーCU211」または「ドナー1CU211」とも呼ぶ)と、DU212(以下、「IABドナーDU212」または「ドナー1DU212」とも呼ぶ)とを含む。IABドナーCU211は、以下で「ドナー1CU-CP213」とも呼ぶCU-CP213と、以下で「ドナー1CU-UP214」とも呼ぶCU-UP214とを含み得る。
【0042】
IABドナー220は、CU221(以下、「IABドナーCU221」または「ドナー2CU221」とも呼ぶ)と、DU222(以下、「IABドナーDU222」または「ドナー2DU222」とも呼ぶ)とを含む。IABドナーCU221は、以下で「ドナー2CU-CP223」とも呼ぶCU-CP223と、以下で「ドナー2CU-UP224」とも呼ぶCU-UP224とを含み得る。
【0043】
IABドナー210とIABノード240との間の中間ノードとして機能するIABノード250が、MT251とDU252とを含む。同様に、IABドナー220とIABノード240との間の中間ノードとして機能するIABノード260が、MT261とDU262とを含む。
【0044】
IABノード240は、MT241(以下、「IAB MT241」とも呼ぶ)と、少なくとも1つのDU242-1(以下、「IAB DU242-1」とも呼ぶ)とを含む。たとえば、
図2aに示すように、一部の例示の実施形態では、IABノード240はDU242-2(以下、「IAB DU242-2」とも呼ぶ)をさらに含み得る。DU242-1および242-2を、「IAB DU242」と総称するかまたは「IAB DU242」と個別に呼ぶ場合がある。
図2aおよび
図2bに示すIABノード240におけるDUの数は、本開示の範囲に対するいかなる限定も示唆せずに、例示のみを目的としていることを理解されたい。
【0045】
図2aに、トポロジーアダプテーションのシナリオを示す。IABノード240が、最初にIABノード250に接続され、したがってIABドナー210がIABノード240に対するサービス提供IABドナーとして機能する。トポロジーアダプテーション時、IABノード240はソースIABノード250から異なるCUのターゲットIABノード260に移行する。したがって、
図2aに示すように、IAB DU242(たとえばDU242-1)とIABドナーCU211との間にF1インターフェース280(F1-CインターフェースおよびF1-Uインターフェースを含む)が確立され、IAB MT241とDU252との間にBHリンクも確立される。トポロジーアダプテーションの後、IAB DU242(たとえばDU242-2)とIABドナーCU221との間にF1インターフェース291が確立され、IAB MT241とDU262との間にBHリンクも確立される。
【0046】
図2bに、トポロジー冗長性シナリオを示す。
図2bに示すように、IABノード240がIABノード250と260の両方に接続され、したがってIABドナー210および220がIABノード240に対するサービス提供IABドナーとして機能する。IAB DU242-1とIABドナーCU211との間にF1インターフェース280が確立される。IAB MT241とDU252との間にBHリンクも確立される。IAB DU242-2とIABドナーCU221との間にF1インターフェース292が確立される。IAB MT241とDU262との間にBHリンクも確立される。IABノード240がDUを1つのみ有し、IABノード240におけるそのDUがF1インターフェース280またはF1インターフェース292のみを有することも可能である。
【0047】
IABドナー、IABノード、およびIABノードに接続される端末デバイスの数は、本開示の範囲のいかなる限定も示唆することなく、例示のみを目的としていることを理解されたい。また、CU、DUおよびMTの数は、本開示の範囲のいかなる限定も示唆することなく、例示のみを目的としていることも理解されたい。この通信システムは、本開示の例示の実施形態を実装するようになされた任意の適切な数のIABドナー、IABノード、および端末デバイスを含むことができる。たとえば、一部の例示の実施形態では、IABノード240はIABドナー、たとえばIABドナー210または220に直接接続されてもよい。別の例として、一部の例示の実施形態では、IABノード240とIABドナー、たとえばIABドナー210または220との間に複数の中間IABノードがあってもよい。DU212と1つまたは複数の中間IABノード(たとえばIABノード250)とを介する送信経路を「ソース経路」と呼ぶ。DU222と1つまたは複数の中間IABノード(たとえばIABノード260)とを介する送信経路を「ターゲット経路」と呼ぶ。
【0048】
従来、IABドナーのCUとIABノードとの間のトラフィックは、別のIABドナーのDUを介して送信およびルーティングされることは不可能である。たとえば、従来の解決策によると、
図2aおよび
図2bにおいて、F1インターフェース280のトラフィックはソース経路を介してのみ送信可能であり、F1インターフェース291またはF1インターフェース292のトラフィックはターゲット経路を介してのみ送信可能であった。IABノードに対するサービス提供IABドナーがソースIABドナーからターゲットIABドナーに変更されるトポロジーアダプテーションシナリオでは、ソースIABドナーのCUはそのDL F1トラフィックをターゲット経路を介して、すなわちターゲットIABドナーのDUを介してIABノードに送ることはできず、ターゲットIABドナーのCUはそのDL F1トラフィックをソース経路を介して、すなわちソースIABドナーのDUを介してIABノードに送ることができない。これは、どの時点でも、F1インターフェースのうちの1つ(F1インターフェース280またはF1インターフェース291/292のどちらか)を作動させることができることを意味するに過ぎない。IABノードとターゲットIABドナーとのセキュアな接続の確立は時間がかかるため、IABノードに接続された端末デバイスにおいて接続とサービスの中断が生じる可能性がある。したがって、トポロジーアダプテーションシナリオでは、ターゲット経路を介してセキュリティ接続が確立される前に、まずIABノードがターゲットドナーにハンドオーバーされ、ターゲット親セルとのBH RLCチャネルを設定し、ターゲット経路を介してルーティングされるソースIABドナーとIABノードとの間のF1トラフィックを継続することができるように、ソースIABドナーのCUとIABノードとの間のF1トラフィックをターゲットIABドナーのDUを介して送信し、ルーティングすることができることが望ましい。たとえば、本開示の一部の実施形態によると、IPヘッダのターゲットIPアドレスをDU222にアンカーされているIABノード240のIPアドレスに設定することによって、IABドナーCU211からIABノード240に送られるトラフィックがDU222にルーティングされ、さらにIABノード260に送信される。IAB240ノードがCU211にアップリンクトラフィックを送ると、そのトラフィックはターゲット経路を介して送られ、すなわちそのトラフィックは中間IABノード260に送られ、さらにDU222に送信され、次にDU222がそのトラフィックをCU211に転送する。F1インターフェース280のトラフィックのためにターゲット経路を使用することによって、IABドナーCU211がまずIABをターゲットドナーにハンドオーバーすることができるようにし、一方、F1インターフェース280のF1トラフィックは引き続きターゲット経路を介して送信可能である。これによって、UEにとっての中断を減らすことができる。
【0049】
本開示の一部の他の実施形態によると、中断は、最初に、ソース経路を通るF1インターフェース291を確立することによって低減することができる。ターゲットドナーとIABノードとの間のF1インターフェースのトラフィックは、ソース経路を通って、すなわちソースドナーのDUを介して送信可能である。たとえば、IPヘッダのターゲットIPアドレスをDU212にアンカーされたIABノード240のIPアドレスに設定することによって、IABドナーCU221からIABノード240に送られるトラフィックがDU212にルーティングされ、さらにIABノード240に送信される。IAB240ノードがCU221にアップリンクトラフィックを送ると、そのトラフィックはソース経路を介して送られ、すなわちそのトラフィックは中間IABノード250に送られ、さらにDU212に送信され、次にDU212がそのトラフィックをCU221に転送する。F1インターフェース291のためにソース経路を使用することによって、IABノード240がIABドナー210に接続されたままで、IABドナーCU211がIABノード240に接続されたUEのためのハンドオーバー手順を開始することができるようにする。これによって、ソースドナーはまずUEをターゲットドナーにハンドオーバーし、次にIABノードをターゲットドナーにハンドオーバーすることができ、それによって中断が低減される。
【0050】
IABノードが少なくとも2つのIABドナーに接続され、IABノードとソース親セルとの間(たとえばIABノード240とIABノード250との間)と、IABノードとターゲット親セルとの間(たとえばIABノード240とIABノード260との間)にBH RLCチャネルが確立されるトポロジー冗長性シナリオにおいて、従来の解決策によると、第1のIABドナーのCUとIABノードとの間のトラフィックは第2のIABドナーのDUを介して送信およびルーティングすることはできず、第2のIABドナーのCUとIABノードとの間のトラフィックは第1のIABドナーのDUを介して送信し、ルーティングすることができない。たとえば、第1のIABドナーのDUからIABノードまでの経路が遮断された場合、第1のIABドナーのDL F1トラフィックをIABノードにルーティングすることができない。したがって、トポロジー冗長性の利点が失われる。したがって、トポロジー冗長性シナリオでは、第1のIABドナーのCUとIABノードとの間のトラフィックを第2のIABドナーのDUを介して送信し、ルーティングすることが可能であることと、第2のIABドナーのCUとIABノードとの間のトラフィックを第1のIABドナーのDUを介して送信し、ルーティングすることができることが望ましい。
【0051】
本開示の実施形態は、上述の問題とその他の潜在的な問題のうちの1つまたは複数の問題とを解決するように、IAB通信におけるトラフィックを転送するための解決策を提供する。この解決策では、第1のIABドナー(たとえば第1のIABドナーのCU-CP)が第2のIABドナー(たとえば第2のIABドナーのCU-CP)に、第2のIABドナーのDUを介したターゲットトラフィックの転送する要求を送信する。ターゲットトラフィックは、第1のIABドナーとIABノードとの間のF1トラフィックを含み得る。一部の例示の実施形態では、ターゲットトラフィックは、第1のIABドナーのCU-CPとIABノードとの間のF1-Cトラフィックを含み得る。上記に代えて、または上記に加えて、一部の例示の実施形態では、ターゲットトラフィックは第1のIABドナーのCU-UPとIABノードとの間のF1-Uトラフィックを含み得る。要求は、ターゲットトラフィックの特性情報を含む。第1のIABドナーは次に、第2のIABドナーから、ターゲットトラフィックを構成するために使用されるトラフィック識別情報を受信する。この解決策は、IABドナーが別のIABドナーを介して、たとえば他のIABドナーのDUを介して、IABノードにトラフィックをルーティングすることを可能にする。このようにして、この解決策は、IAB通信の信頼性と堅牢性とを向上させることができる。たとえば、トポロジーアダプテーションシナリオでは、この解決策は、F1-CインターフェースとF1-Uインターフェースとがターゲットドナーに移行させられる前にUEが送受信を継続することを可能にすることができ、それによってドナー間トポロジーアダプテーション時に移行IABノードによってサービス提供されるUEへの影響を低減することができる。別の実施例として、トポロジー冗長性シナリオにおいて、この解決策は利用可能なルーティング経路の数を増やすことができる。
【0052】
以下、いくつかの例示の実施形態について詳述する。
図3に、本開示の一部の実施形態による、トラフィックを転送するための例示のプロセス300を示すフローチャートを示す。解説のために、プロセス300について
図2aおよび
図2bを参照しながら説明する。プロセス300は、少なくともIABドナー210およびIABドナー220を関与させる。一部の例示の実施形態では、プロセス300はさらにIABノード240を関与させ得る。
【0053】
図3のブロック301に示すように、一部の例示の実施形態では、IABノード240は最初にIABドナー210に接続されていてもよい。たとえば、ドナー1CU211とDU242との間にF1インターフェース280が設定される。この状況で、F1トラフィックがドナー1CU211からIABノード240、たとえば
図2aおよび
図2bに示すようにIAB DU242に送信されてもよい。たとえば、CU-CP213からIAB ノード240におけるIAB DU242へのF1-Cトラフィックが、ドナー1DU212にルーティング302されてもよい。次にドナー1DU212は、関連するBH RLCチャネルへのトラフィックマッピングを行ってもよく、無線バックホールを通って、F1-CトラフィックをIAB DU242に送信304してもよい。同様に、CU-UP214からIABノード240におけるIAB DU242へのF1-Uトラフィックが、ドナー1DU212にルーティング306されてもよい。ドナー1DU212は、関連するBH RLCチャネルへのトラフィックマッピングを行ってもよく、次にF1-UトラフィックをIAB DU242に送信308してもよい。
【0054】
一部の例示の実施形態では、たとえばトポロジー冗長性シナリオにおいて、IABノード240が、IABドナー210およびIABドナー220のドナーDUに直接接続されるかまたはIABノード240とIABドナー210およびIABドナー220のドナーDUとの間に1つまたは複数の中間ノードを使用して、IABドナー210とIABドナー220の両方に接続されてもよい。この状況において、F1-C/Uトラフィックがドナー1CU211からIABノード240と、ドナー2CU221からIABノード240とに送信可能である。
【0055】
例示のプロセス300において、IABドナー210がIABドナー220に、IABドナー210とIABノード240との間のインターフェースのターゲットトラフィックをIABドナー220のドナー2DU222を介して転送する要求を送信305する。ターゲットトラフィックは、IABドナー210とIABノード240との間のF1トラフィックを含んでもよい。一部の例示の実施形態では、ターゲットトラフィックは、IABドナー210のCU-CP213とIABノード240との間のF1-Cトラフィックを含んでもよい。これに代えて、またはこれに加えて、ターゲットトラフィックは、IABドナー210のCU-UP214とIABノード240との間のF1-Uトラフィックを含んでもよい。以下では、本開示の範囲のいかなる限定もなしに説明を目的として、このような要求を「ルート要求」と呼ぶ場合がある。たとえば、ドナー1CU211のCU-CP213が、ドナー2CU221のCU-CP223にルート要求を送信してもよい。ルート要求は、IABドナー220に、ターゲットトラフィック(たとえばドナー1CU211からのF1-C/Uトラフィック)をドナー2DU222を介してIABノード240に転送することを可能にするように要求してもよい。
【0056】
ルート要求の送信のトリガは、特定のシナリオに依存し得る。
図2aに示すようなトポロジーアダプテーションシナリオでは、IABノード240がIABノード250からIABノード260に移行してもよい。したがって、IAB MT241がIABノード260のDU262に接続を試みてもよい。このシナリオでは、ルート要求の送信のトリガは、たとえば負荷バランスの理由または任意のその他の理由による、ドナー1CU211によってなされたハンドオーバーの決定であってもよい。
図2bに示すようなトポロジー冗長性シナリオでは、IABノード240がIABドナー210とIABドナー220の両方に接続されてもよい。このシナリオでは、ルート要求の送信のトリガは、IABドナー220への接続の確立であってもよい。これに代えて、またはこれに加えて、ルート要求の送信のトリガは、IABドナー210からIABノード240までのルート経路におけるバックホールリンクの遮断またはバックホールリンク間の負荷バランスであってもよい。上記のトリガは例として示したものであり、本開示の範囲はこれに関して限定されないことを理解されたい。
【0057】
ルート要求は、IABノード240の識別情報を含んでもよい。たとえば、ルート要求は、IAB MT241の識別情報を含んでもよい。
【0058】
ルート要求は、ルーティングされるターゲットトラフィックの特性情報(「第1の情報」とも呼ぶ)を含んでもよい。一部の例示の実施形態では、特性情報は、ターゲットトラフィックが制御プレーントラフィックまたはユーザプレーントラフィックを含むかを示すトラフィックタイプを含んでもよい。たとえば、トラフィックタイプは、ターゲットトラフィックがF1-Cトラフィック、またはF1-Uトラフィック、またはF1-CトラフィックおよびF1-Uトラフィック以外のトラフィックを含むことを示してもよい。一部の他の例示の実施形態では、トラフィックタイプが含まれなくてもよく、または、ターゲットトラフィックがF1-CトラフィックとF1-Uとトラフィックの両方を含むことを示してもよく、これはF1-CトラフィックとF1-Uトラフィックが同様に扱われることを示す。ターゲットトラフィックがF1-Cトラフィックを含む場合、トラフィックタイプは、F1-Cトラフィックが、UEに関連付けられたF1-CシグナリングまたはUEに関連付けられていないF1-Cシグナリングを含むかをさらに示してもよい。
【0059】
上記に代えて、または上記に加えて、一部の例示の実施形態では、特性情報は、ターゲットトラフィックのサービス品質(QoS)パラメータを含んでもよい。QoSパラメータは、5G QoS識別子(5QI)、優先レベル、最大フロービットレートダウンリンク、最大フロービットレートアップリンク、保証フロービットレートダウンリンク、保証フロービットレートアップリンク、パケット遅延バジェット、パケットエラーレートなどを含み得るがこれには限定されない。ターゲットトラフィックがF1-Uトラフィックを含む場合、特性情報はF1-Uトラフィックの上記のQoSパラメータのうちの少なくとも1つを含んでもよい。QoSパラメータは、F1-Cトラフィックにも必要であってもよい。
【0060】
一部の例示の実施形態では、ターゲットトラフィックは、IABノード240と通信する少なくとも1つの端末デバイス、たとえばUEに宛てられてもよい。したがって、特性情報は、その少なくとも1つの端末デバイスの識別情報をさらに含んでもよい。たとえば、トラフィックタイプおよび/またはQoSパラメータがUEのそれぞれに与えられてもよく、したがって特性情報はUEのそれぞれの識別情報をさらに含んでもよい。これに代えて、またはこれに加えて、特性情報は、その少なくとも1つの端末デバイスのためのデータ無線ベアラ(DRB)の識別情報をさらに含んでもよい。たとえば、トラフィックタイプおよび/またはQoSパラメータがUEの各DRBに与えられてもよく、したがって特性情報はUEのDRBの識別情報をさらに含んでもよい。同様に、特性情報は、その少なくとも1つの端末デバイスのためのトンネルの識別情報を含んでもよい。たとえば、トラフィックタイプおよび/またはQoSパラメータがUEの各F1-Uトンネルに与えられてもよく、したがって特性情報はUEのF1-Uトンネルの識別情報をさらに含んでもよい。
【0061】
これらの例示の実施形態では、端末デバイス、DRBおよびトンネルのどの識別情報が特性情報に含まれるかは、BH RLCチャネルに対するUEベアラのマッピングに依存し得る。一例として、UEベアラとBH RLCチャネルとの1対1マッピングの場合、トラフィックタイプおよび/またはQoSパラメータがUEの各DRBに与えられてもよい。したがって、特性情報は、UEの識別情報と、UEの各DRBまたはF1-Uトンネルの識別情報とを含んでもよい。以下では、DRBの識別情報を「DRB識別情報」とも呼び、F1-Uトンネルの識別情報を「F1-Uトンネル識別情報」とも呼ぶ。
【0062】
一部の例示の実施形態では、ルート要求は、ターゲットトラフィックの転送に関する推奨をさらに含んでもよい。一例として、ルート要求は、ターゲットトラフィックのDSCPまたはターゲットトラフィックのインターネットプロトコルバージョン6(IPv6)フローラベルの推奨値を含んでもよく、推奨値はドナー1CU211によって提供されてもよい。推奨値は、同一または類似の種類のターゲットトラフィックを送信するためにドナー1CU211によって使用される値であってもよい。たとえば、DSCPおよび/またはIPv6フローラベルは、ドナー1DU212を介してルーティングされる、ドナー1CU211からIABノード240に送られるF1-CトラフィックまたはF1-Uトラフィックに使用される。別の例として、ルート要求は、ターゲットトラフィックのQoSに関連する他の情報またはプリファレンスを含んでもよい。
【0063】
ルート要求は、任意の適切な方式で実施可能である。ルート要求は、別の要求を再使用してもよい。たとえば、ルート要求は、IAB MT241のためのXn HANDOVER REQUESTメッセージ、またはXn S-NODE ADDITION REQUESTメッセージであってもよい。あるいは、ルート要求は、異なるIABドナーのDUを介したトラフィックの転送専用の要求であってもよい。
【0064】
図3に示すように、IABドナー210からルート要求を受信した後、IABドナー220(たとえばドナー2CU221)は、ターゲットトラフィックの特性情報に基づいてトラフィック識別情報またはトラフィックマッピング情報(「第2の情報」とも呼ぶ)を決定310する。トラフィック識別情報は、ターゲットトラフィックを構成し、転送するために使用される。たとえば、IABドナー220(たとえばDU222)がF1パケットを識別し、F1パケットを適切なBH RLCチャネルにマップすることができるように、トラフィック識別情報の少なくとも一部がドナー1CU211によってF1パケットのIPパケットヘッダに組み込まれてもよい。IABドナー210からルート要求を受信した後、IABドナー220(たとえばドナー2CU221)はIABノードとターゲット親ノードとの間、たとえば
図2aおよび
図2bに示すようなIABノード240とIABノード260との間にBH RLCチャネルを確立することができる。BH RLCチャネルの確立は、ターゲットトラフィックの特性情報を考慮してもよい。BH RLCチャネルの確立は、早期に、たとえばトポロジー冗長性シナリオにおいて親セルがIABノードの二次ノードとして加えられるときに行われてもよい。IABノード240は、アップリンクトラフィックマッピングおよびルーティング情報を使用して構成され、この情報はターゲットトラフィックを送信するために使用される。中間IABノードもトラフィックマッピングおよびルーティング情報を使用して構成され、この情報はターゲットトラフィックを送信/ルーティングするために使用される。
【0065】
IABドナー220は、IABノード240にトランスポート層アドレスを割り当ててもよい。たとえば、ドナー2CU221のCU-CP223がIABノード240にIPアドレスを割り当ててもよい。一部の例示の実施形態では、CU-CP223はIABノード240によって使用されるバックホールアダプテーションプロトコル(BAP)アドレスを割り当ててもよい。たとえば、IABノード240は、ルーティング識別情報部のBAPアドレスを予め割り当てられたBAPアドレスと照らし合わせることによって、IABノード240において終端される必要があるBAPパケットを識別することができる。CU-CP223は、端末デバイスのトラフィックによって使用されるルーティング識別情報も割り当ててもよい。CU-CP223は、BAP経路識別情報も割り当ててもよい。
【0066】
IABドナー220は、ターゲットトラフィックにDSCPをさらに割り当ててもよい。ターゲットトラフィックのDSCPは、特性情報、たとえばQoSパラメータに基づいてドナー2CU221によって割り当てられてもよい。一例として、#AのQoSを有するトラフィックに#CのDSCPが割り当てられてもよく、#BのQoSを有するトラフィックに#DのDSCPが割り当てられてもよい。
【0067】
上記に代えて、または上記に加えて、IABドナー220は、ターゲットトラフィックのフローラベル、たとえばターゲットトラフィックのIPv6フローラベルを割り当ててもよい。ターゲットトラフィックのフローラベルは、特性情報、たとえばQoSパラメータに基づいてドナー2CU221によって割り当てられてもよい。
【0068】
UEベアラとBH RLCチャネルとの1対1マッピングの場合、端末デバイスのDRBまたはF1-Uトンネルごとにトラフィック識別情報が決定されてもよい。たとえば、ドナー2CU221は、UEの各DRBのトラフィックにDSCPまたはフローラベルを割り当ててもよい。
【0069】
ルート要求がターゲットトラフィックの転送に関する推奨を含む例示の実施形態では、ドナー2CU221は推奨を考慮に入れてトラフィック識別情報を決定してもよい。たとえば、ルート要求がターゲットトラフィックの推奨DSCPを含む場合、ドナー2CU221はその推奨DSCPをターゲットトラフィックに割り当ててもよい。あるいは、ドナー2CU221は、推奨を考慮に入れなくてもよく、ドナー2CU221自体の構成に基づいてトラフィック識別情報を決定してもよい。たとえば、ドナー2 CU221は、ターゲットトラフィックに推奨DSCPとは異なるDSCPを割り当ててもよい。
【0070】
一部の例示の実施形態では、
図3に示すように、トラフィック識別情報を決定すると、ドナー2CU221はドナー2DU222が、ターゲットトラフィックをルーティングするために準備されるように構成315してもよい。ドナー2CU221は、さらに、DU222からIABノード240までの経路に沿ったすべてのIABノードのために、たとえば
図2aおよび
図2bに示すIABノード240および260のために、BAPルーティングテーブルを構成してもよい。たとえば、ドナー2CU221は、ターゲットトラフィックをルーティングするようにドナー2DU222を構成するために、ドナー2DU222に構成情報(「第3の情報」とも呼ぶ)を送信してもよい。構成情報は、トラフィック識別情報に基づいてBH RLCチャネルにターゲットトラフィックをマッピングする規則を少なくとも示してもよい。一例として、構成情報は、#EのDSCPを有するF1トラフィックがBH RLCチャネル#1にマップされる必要があることを示してもよい。構成情報は、さらに、BAPルーティングテーブルを示してもよい。
【0071】
例示のプロセス300を続けると、IABドナー220はIABドナー210にトラフィック識別情報を送信320する。たとえば、ドナー2CU221のCU-CP223は、CU-CP213にトラフィック識別情報を送信してもよい。トラフィック識別情報は、ルート要求に応答して送信されてもよい。
【0072】
トラフィック識別情報は、IABノード240のトランスポート層アドレスを含んでもよい。たとえば、トラフィック識別情報は、ドナー2CU221によって割り当てられたIABノード240のIPアドレスを含んでもよい。これに代えて、またはこれに加えて、トラフィック識別情報は、IABノード240のBAPアドレスおよび/またはBAP経路識別情報を含んでもよい。
【0073】
トラフィック識別情報は、ドナー2CU221によって割り当てられたターゲットトラフィックのDSCPをさらに含んでもよい。これに代えて、またはこれに加えて、トラフィック識別情報は、ターゲットトラフィックのフローラベル、たとえばターゲットトラフィックのIPv6フローラベルを含んでもよい。
【0074】
UEベアラとBH RLCチャネルとの1対1マッピングの場合、トラフィック識別情報は、端末デバイスの各DRBまたはF1-Uトンネルに与えられてもよい。たとえば、UEの各DRBのトラフィックにDSCPまたはフローラベルが与えられてもよい。トラフィック識別情報は、端末デバイスの識別情報、端末デバイスに関連するDRB識別情報またはF1-Uトンネル識別情報も含んでもよい。トラフィック識別情報は、端末デバイスのルーティング識別情報も含んでもよい。
【0075】
IABドナー220からトラフィック識別情報を受信した後、IABドナー210はトラフィック識別情報を使用してターゲットトラフィックをIABノード240に送信してもよく、ターゲットトラフィックはドナー2DU222にルーティングされる。具体的には、ドナー1CU211がトラフィック識別情報の少なくとも一部をターゲットトラフィックに組み込み、IABノード240にターゲットトラフィックを送信してもよく、ターゲットトラフィックはドナー2DU222にルーティングされる。ターゲットトラフィックは、ドナー2DU222にルーティングされ、さらにIABノード240に送信される。たとえば、ドナー1CU211は、ドナー2CU221によって割り当てられたDSCPおよび/またはIPv6フローラベルとIABノード240のIPアドレスとを、F1パケットを含むIPパケットのIPヘッダに挿入してもよい。ドナー1CU211は次に、F1パケットを含むIPパケットを送信してもよく、これがドナー2DU222にルーティングされる。ドナー2DU222は、トラフィックマッピングを行い、F1パケットを含むIPパケットをIABノード240、たとえばIAB DU242に送信する。このようにして、F1トラフィックがIABドナー210からIABドナー220のDU222を介してIABノード240にルーティングされる。
【0076】
一部の例示の実施形態では、ターゲットトラフィックはユーザプレーントラフィックを含み得る。IABドナー210のCU-CP213がCU-UP214にユーザプレーントラフィックに関するトラフィック識別情報の少なくとも一部を送信325してもよい。ユーザプレーントラフィックに関するトラフィック識別情報のこの少なくとも一部を「第4の情報」と呼ぶ場合がある。たとえば、IABノード240のIPアドレス、DSCPおよび/またはフローラベル、端末デバイスの識別情報、DRB識別情報、またはF1-UトラフィックのためのF1-Uトンネル識別情報が、CU-CP213からCU-UP214に送信されてもよい。他の一部の例示の実施形態では、IABドナー210のCU-CP213がCU-UP214に、更新されるユーザプレーントラフィックに関するトラフィック識別情報(「サービス品質マッピング情報」とも呼ぶ)の少なくとも一部を含む更新要求を送信325してもよい。更新要求は、新たなトラフィック識別情報(またはサービス品質マッピング情報)によって更新される古いトラフィック識別情報(またはサービス品質マッピング情報)、たとえば新たなDSCP値によって更新される古いDSCP値、または新たなIPv6フローラベル値によって更新される古いIPv6フローラベル値を示す。この更新手順は、たとえば同じ種類のトラフィックがすでにCU-UP214からドナー1DU(たとえばDU212)を介してIABノード240に送信されており、CU-CP213が今度はドナー2DU(たとえばDU222)を介して同じ種類のトラフィックをルーティングすることに決定した場合に、CU-CP213によって開始されてもよい。トラフィック識別情報(またはサービス品質マッピング情報)を含む更新要求を受信すると、CU-UP214は、すべての関連するユーザプレーントラフィックについて古いトラフィック識別情報(またはサービス品質マッピング情報)を新たなトラフィック識別情報(またはサービス品質マッピング情報)によって置き換える必要がある。CU-UP214は次に、IABノード240へのさらなるユーザプレーントラフィックのためにこの新たなトラフィック識別情報(またはサービス品質マッピング情報)を使用する。
【0077】
これらの例示の実施形態では、IABドナー210のCU-UP214は、トラフィック識別情報の少なくとも一部を使用してユーザプレーントラフィックをIABノード240に送信340してもよく、これがドナー2DU222にルーティングされる。ドナー2DU222は、トラフィックマッピングを行い、次に、ユーザプレーントラフィックをIABノード240に送信345する。ユーザプレーントラフィックは、トラフィック識別情報の一部を含んでもよい。たとえば、IABノード240のIPアドレスと、DSCPおよび/またはフローラベルが、CU-UP214においてF1-Uパケットを含むIPパケットのIPパケットヘッダに挿入されてもよい。次に、F1-Uパケットを含むIPパケットはCU-UP214からドナー2DU222に送信されてもよい。ドナー2DU222はトラフィックマッピングを行ってもよく、次にF1-Uパケットを含むIPパケットをIABノード240に送信してもよい。
【0078】
一部の例示の実施形態では、ターゲットトラフィックは制御プレーントラフィックを含んでもよい。IABドナー210のCU-CP213が、トラフィック識別情報の少なくとも一部を使用して制御プレーントラフィックをIABノード240に送信330してもよく、これがIABドナーDU222にルーティングされる。ドナー2DU222はトラフィックマッピングを行ってもよく、次に、制御プレーントラフィックをIABノード240に送信335してもよい。たとえば、IABノード240のIPアドレスと、F1-CトラフィックのDSCPおよび/またはフローラベルとが、CU-CP213においてF1-Cパケットを含むIPパケットのIPパケットヘッダに挿入されてもよい。次に、F1-Cパケットを含むIPパケットはCU-CP213からドナー2 DU222に送信されてもよい。ドナー2DU222は、F1-CパケットをBH RLCチャネルにマッピングしてもよく、次にF1-Cパケットを含むIPパケットをIABノード240に送信してもよい。
【0079】
図3には示されていないが、ドナー2DU222は、
図2aおよび
図2bに示すような中間IABノード260を介してIABノード240に制御プレーントラフィックを送信335してもよく、ユーザプレーントラフィックを送信345してもよいことを理解されたい。
【0080】
上記からわかるように、本提案の解決策では、IABドナーからのユーザプレーントラフィックと制御プレーントラフィックの両方を、別のIABドナーのDUを介してIABノードにルーティングすることができる。本提案の解決策は、IABノードがIABドナーに直接接続されているか間接的に接続されているかを問わず適用可能であることを理解されたい。
【0081】
例示のプロセス300において、ドナー2CU221は、トラフィック識別情報を決定するとターゲットトラフィックをルーティングするようにドナー2DU222を構成315してもよい。一部の例示の実施形態では、ドナー2CU221は、たとえばドナー2CU221とドナー1CU211との間のハンドシェークを完了させるために、まず、トラフィック識別情報をドナー1CU211に送信してもよい。ドナー1CU211から確認メッセージが受信された場合、ドナー2CU221はドナー2DU222が、ターゲットトラフィックをルーティングするように構成してもよい。ドナー1CU211から拒否メッセージが受信された場合、ドナー2CU221はドナー2DU222がターゲットトラフィックをルーティングするように構成しなくてもよい。
【0082】
これらの例示の実施形態では、ドナー1CU211は、ターゲットトラフィックをDU222を介してルーティングすることを拒否することができるようにされる。たとえば、トポロジーアダプテーションシナリオにおいて、トポロジーアダプテーションの理由がモビリティ以外、たとえば負荷バランスである場合、ソースドナーCUはトポロジーアダプテーションを拒否することができるようにされる。拒否の理由は、CU221から受信したトラフィック識別情報が、CU211の許容可能DSCPまたはQoSレベルより低いDSCPまたはQoSレベルに対応していることであってもよい。CU211がDU222を介してターゲットトラフィックをルーティングすることを拒否した後、CU221または異なるノードへの新たな要求が送られる。あるいは、たとえば、無線リンク問題またはトポロジーアダプテーションの新たなトリガがない場合、IAB動作は元のトポロジーを継続する。
【0083】
図3には動作がIABドナー210および220の特定の要素によって行われるものとして示されているが、これは説明のために過ぎない。動作はIABドナー210および220の任意の適切な要素によって行われてもよい。
図2a、
図2bおよび
図3では、IABドナー210および220の要素が、本開示の範囲に対するいかなる限定もなしに例示を目的として別々に示されている。一部の例示の実施形態では、これらの要素のうちの2つ以上の要素が同一のデバイスまたは装置によって実装されてもよい。たとえば、IABドナー220のDU222とCU221とが同一のデバイスまたは装置によって実装されてもよい。別の例として、IABドナー210のCU-CP213とCU-UP214とが同一のデバイスまたは装置によって実装されてもよい。
【0084】
図4に、本開示の一部の例示の実施形態によるIAB通信の例示の方法400のフローチャートを示す。方法400は、任意の適切なデバイスにおいて実施可能である。たとえば、方法400は、
図2aおよび/または
図2bに示すIABドナー210のCU-CP213において実施されてもよい。解説のために、方法400について
図2aおよび/または
図2bを参照しながら説明する。以下では、IABドナー210のCU-CP213を「第1のCU-CP213」とも呼び、IABドナー220のCU-CP223を「第2のCU-CP214」とも呼ぶ。方法400は、図示されていない追加のブロックを含んでもよく、および/または、一部の図示されているブロックを省いてもよく、本開示の範囲はこれに関して限定されないことを理解されたい。
【0085】
ブロック410で、第1のCU-CP213が第2のCU-CP214に、第1のIABドナー210とIABノード240との間のインターフェースのターゲットトラフィックを第2のIABドナー220のDU222を介して転送する要求を送信する。要求はターゲットトラフィックの第1の情報を含む。
【0086】
一部の例示の実施形態では、第1の情報は、ターゲットトラフィックがユーザプレーントラフィックもしくは制御プレーントラフィックを含むかどうかを示すトラフィックタイプ、または、ターゲットトラフィックのサービス品質パラメータのうちの、少なくとも一方を含む。
【0087】
一部の例示の実施形態では、ターゲットトラフィックは、IABノード240と通信する少なくとも1つのデバイス(たとえば少なくとも1つのUE)に宛てられ、第1の情報は、その少なくとも1つのデバイスの識別情報、その少なくとも1つのデバイスのためのデータ無線ベアラの識別情報、またはその少なくとも1つのデバイスのためのユーザプレーントンネルの識別情報のうちの少なくとも1つをさらに含む。
【0088】
ブロック420で、第1のCU-CP213は、第2のCU-CP214から、DU222を介してルーティングされるようにターゲットトラフィックを構成するために使用される第2の情報を受信する。
【0089】
一部の例示の実施形態では、第2の情報は、ターゲットトラフィックのための差別化サービスコードポイント、ターゲットトラフィックのIPv6フローラベル、IABノード240のトランスポート層アドレス、IABノード240のバックホールアダプテーションプロトコル(BAP)アドレス、BAP経路識別情報、IABノード240と通信する少なくとも1つのデバイス(たとえば少なくとも1つのUE)の識別情報、その少なくとも1つのデバイスのためのデータ無線ベアラの識別情報、その少なくとも1つのデバイスのためのユーザプレーントンネルの識別情報、またはその少なくとも1つのデバイスのためのルーティング識別情報のうちの少なくとも1つを含む。
【0090】
一部の例示の実施形態では、ターゲットトラフィックは、第1のIABドナー210のCU-UP214とIABノード240との間のインターフェースのユーザプレーントラフィックを含む。第1のCU-CP213は、CU-UP214に、ユーザプレーントラフィックに関する第2の情報の少なくとも一部を送信する。
【0091】
一部の例示の実施形態では、ターゲットトラフィックは、第1のCU-CP213とIABノード240との間のインターフェースの制御プレーントラフィックを含む。第1のCU-CP213は、第2のIABドナー220のDU222を介してIABノード240に、第2の情報の少なくとも一部を含む制御プレーントラフィックを送信する。一部の例示の実施形態では、制御プレーントラフィックを送信する前に、第1のCU-CP213は第2の情報のその少なくとも一部を使用して制御プレーントラフィックのパケットヘッダを構成する。
【0092】
図5aに、本開示の一部の例示の実施形態によるIAB通信の例示の方法500のフローチャートを示す。方法500は、任意の適切なデバイスにおいて実施可能である。たとえば、方法500は、
図2aおよび/または
図2bに示すようなIABドナー220のCU-CP223において実施することができる。解説のために、方法500について
図2aおよび/または
図2bを参照しながら説明する。以下では、IABドナー210のCU-CP213を「第1のCU-CP213」とも呼び、IABドナー220のCU-CP223を「第2のCU-CP214」とも呼ぶ。方法500は、図示されていない追加のブロックを含んでもよく、および/または、一部の図示されているブロックを省いてもよく、本開示の範囲はこれに関して限定されないことを理解されたい。
【0093】
ブロック510で、第2のCU-CP223が第1のCU-CP213から、第1のIABドナー210とIABノード240との間のインターフェースのターゲットトラフィックを第2のIABドナー220のDU222を介して転送する要求を受信する。要求は、ターゲットトラフィックの第1の情報を含む。
【0094】
一部の例示の実施形態では、第1の情報は、ターゲットトラフィックがユーザプレーントラフィックもしくは制御プレーントラフィックを含むかどうかを示すトラフィックタイプ、またはターゲットトラフィックのためのサービス品質パラメータのうちの少なくとも一方を含む。
【0095】
一部の例示の実施形態では、ターゲットトラフィックは、IABノード240と通信する少なくとも1つのデバイス(たとえば少なくとも1つのUE)に宛てられ、第1の情報は、その少なくとも1つのデバイスの識別情報、その少なくとも1つのデバイスのためのデータ無線ベアラの識別情報、またはその少なくとも1つのデバイスのためのユーザプレーントンネルの識別情報のうちの少なくとも1つをさらに含む。
【0096】
ブロック520で、第2のCU-CP223が、第1の情報に基づいて、ターゲットトラフィックのために使用される第2の情報を決定する。
【0097】
一部の例示の実施形態では、第2の情報は、ターゲットトラフィックのための差別化サービスコードポイント、ターゲットトラフィックのためのIPv6フローラベル、IABノード240のトランスポート層アドレス、IABノード240のBAPアドレス、BAP経路識別情報、IABノード240と通信する少なくとも1つのデバイス(たとえば少なくとも1つのUE)の識別情報、その少なくとも1つのデバイスのためのデータ無線ベアラの識別情報、その少なくとも1つのデバイスのためのユーザプレーントンネルの識別情報、またはその少なくとも1つのデバイスのためのルーティング識別情報のうちの少なくとも1つを含む。
【0098】
ブロック530で、第2のCU-CP223は、第1のCU-CP213に第2の情報を送信する。
【0099】
一部の例示の実施形態では、第2のCU-CP223は、第2のIABドナー220のDU222に、第2のIABドナー220のDU222がトラフィックマッピングを行い、ターゲットトラフィックをIABノード240にルーティングするように構成するための第3の情報を送信する。
【0100】
図5bに、本開示の一部の例示の実施形態によるIAB通信の例示の方法505のフローチャートを示す。方法505は、任意の適切なデバイスにおいて実施可能である。たとえば、方法505は、
図2aおよび/または
図2bに示すようなIABドナー210のCU-UP214において実施可能である。解説のために、方法505について
図2aおよび/または
図2bを参照しながら説明する。以下では、IABドナー210のCU-CP213を「第1のCU-CP213」とも呼び、IABドナー220のCU-CP223を「第2のCU-CP214」とも呼ぶ。方法505は、図示されていない追加のブロックを含んでもよく、および/または、一部の図示されているブロックを省いてもよく、本開示の範囲はこれに関して限定されないことを理解されたい。
【0101】
ブロック560で、CU-UP214はCU-CP213から、CU-UP214とIABノード240との間のインターフェースのユーザプレーントラフィックのためのサービス品質マッピング情報を更新するための第4の情報を受信する。ユーザプレーントラフィックは、IABノード240に転送されるものである。
【0102】
一部の例示の実施形態では、第4の情報は、ユーザプレーントラフィックのためにCU-UP214によって使用される第1の差別化サービスコードポイント、ユーザプレーントラフィックのためにCU-UP214によって使用される第1のIPv6フローラベル、ユーザプレーントラフィックのためにCU-UP214によって使用される第2の差別化サービスコードポイント、ユーザプレーントラフィックのためにCU-UP214によって使用される第2のIPv6フローラベル、IABノード240のトランスポート層アドレス、IABノードのBAPアドレス、BAP経路識別情報、IABノード240と通信する少なくとも1つのデバイス(たとえば少なくとも1つのUE)の識別情報、その少なくとも1つのデバイスのためのデータ無線ベアラの識別情報、その少なくとも1つのデバイスのためのユーザプレーントンネルの識別情報、またはその少なくとも1つのデバイスのルーティング識別情報のうちの少なくとも1つを含む。
【0103】
ブロック570で、CU-UP214は、たとえば第1のIABドナーまたは第2のIABドナーの分散ユニット(DU)を介して、IABノード240に第4の情報の少なくとも一部を含むユーザプレーントラフィックを送信する。
【0104】
一部の例示の実施形態では、ユーザプレーントラフィックを送信する前に、CU-UP214は第4の情報の少なくとも一部を使用してサービス品質マッピング情報を更新する。CU-UP214は、更新されたサービス品質マッピング情報によってユーザプレーントラフィックのパケットヘッダを構成する。
【0105】
一部の例示の実施形態では、方法400を実行することができる第1の装置(たとえばCU-CP213)が、方法400のそれぞれの動作を行う手段を含んでもよい。この手段は、任意の適切な形態で実装可能である。たとえば、この手段は回路またはソフトウェアモジュールで実装されてもよい。第1の装置は、CU-CP213として実装されるかまたはCU-CP213に含まれてもよい。
【0106】
一部の例示の実施形態では、第1の装置は、第1のIABドナーの第1のCU-CPにおいて第2のIABドナーの第2のCU-CPに、ターゲットトラフィックを第2のIABドナーのDUを介して転送する要求を送信する手段であって、その要求がターゲットトラフィックの第1の情報を含む送信する手段と、第2のCU-CPからターゲットトラフィックを構成するために使用される第2の情報を受信する手段とを含む。
【0107】
一部の例示の実施形態では、ターゲットトラフィックは、第1のIABドナーのCU-UPとIABノードとの間のインターフェースのユーザプレーントラフィックを含み、第1の装置は、ユーザプレーントラフィックに関する第2の情報の少なくとも一部をCU-UPに送信する手段をさらに含む。
【0108】
一部の例示の実施形態では、ターゲットトラフィックは、第1のCU-CPとIABノードとの間のインターフェースの制御プレーントラフィックを含み、第1の装置は、第2のIABドナーのDUを介してIABノードに、第2の情報の少なくとも一部を含む制御プレーントラフィックを送信する手段をさらに含む。一部の例示の実施形態では、第1の装置は、制御プレーントラフィックを送信する前に、第2の情報の少なくとも一部を使用して制御プレーントラフィックのパケットヘッダを構成する手段をさらに含む。
【0109】
一部の例示の実施形態では、第1の情報は、ターゲットトラフィックがユーザプレーントラフィックもしくは制御プレーントラフィックを含むかどうかを示すトラフィックタイプ、またはターゲットトラフィックのサービス品質パラメータのうちの少なくとも一方を含む。一部の例示の実施形態では、ターゲットトラフィックは、IABノードと通信する少なくとも1つのデバイスに宛てられ、第1の情報は、その少なくとも1つのデバイスの識別情報、その少なくとも1つのデバイスのためのデータ無線ベアラの識別情報、またはその少なくとも1つのデバイスのためのユーザプレーントンネルの識別情報のうちの少なくとも1つをさらに含む。
【0110】
一部の例示の実施形態では、第2の情報は、ターゲットトラフィックのための差別化サービスコードポイント、ターゲットトラフィックのためのIPv6フローラベル、IABノードのトランスポート層アドレス、IABノードのBAPアドレス、BAP経路識別情報、IABノードと通信する少なくとも1つのデバイスの識別情報、その少なくとも1つのデバイスのためのデータ無線ベアラの識別情報、その少なくとも1つのデバイスのためのユーザプレーントンネルの識別情報、またはその少なくとも1つのデバイスのルーティング識別情報のうちの少なくとも1つを含む。
【0111】
一部の例示の実施形態では、方法500を実行することができる第2の装置(たとえばCU-CP223)が、方法500のそれぞれの動作を行う手段を含んでもよい。この手段は、任意の適切な形態で実装可能である。たとえば、この手段は回路またはソフトウェアモジュールで実装されてもよい。第1の装置は、CU-CP223として実装されるかまたはCU-CP223に含まれてもよい。
【0112】
一部の例示の実施形態では、第2の装置は、第2のIABの第2のCU-CPにおいて第1のIABドナーの第1のCU-CPから、ターゲットトラフィックを第2のIABドナーのDUを介して転送する要求を受信する手段であって、その要求がターゲットトラフィックの第1の情報を含む、受信する手段と、第1の情報に基づいて、ターゲットトラフィックのために使用される第2の情報を決定する手段と、第1のCU-CPに第2の情報を送信する手段とを含む。
【0113】
一部の例示の実施形態では、第1の情報は、ターゲットトラフィックがユーザプレーントラフィックもしくは制御プレーントラフィックを含むかどうかを示すトラフィックタイプ、または、ターゲットトラフィックのサービス品質パラメータのうちの少なくとも一方を含む。一部の例示の実施形態では、ターゲットトラフィックはIABノードと通信する少なくとも1つのデバイスに宛てられ、第1の情報は、その少なくとも1つのデバイスの識別情報、その少なくとも1つのデバイスのためのデータ無線ベアラの識別情報、またはその少なくとも1つのデバイスのためのユーザプレーントンネルの識別情報のうちの少なくとも1つをさらに含む。
【0114】
一部の例示の実施形態では、第2の情報は、ターゲットトラフィックのための差別化サービスコードポイント、ターゲットトラフィックのためのIPv6フローラベル、IABノードのトランスポート層アドレス、IABノードのBAPアドレス、BAP経路識別情報、IABノードと通信する少なくとも1つのデバイスの識別情報、その少なくとも1つのデバイスのためのデータ無線ベアラの識別情報、その少なくとも1つのデバイスのためのユーザプレーントンネルの識別情報、またはその少なくとも1つのデバイスのルーティング識別情報のうちの少なくとも1つを含む。
【0115】
一部の例示の実施形態では、第2の装置は、第2のIABドナーのDUに、第2のIABドナーのDUを、トラフィックマッピングを行い、ターゲットトラフィックをIABノードにルーティングするように構成するための第3の情報を送信する手段をさらに含む。
【0116】
一部の例示の実施形態では、方法505を実行することができる第3の装置(たとえばCU-UP214)が、方法505のそれぞれの動作を行う手段を含んでもよい。この手段は、任意の適切な形態で実装可能である。たとえば、この手段は回路またはソフトウェアモジュールで実装されてもよい。第1の装置は、CU-UP214として実装されるかまたはCU-UP214に含まれてもよい。
【0117】
一部の例示の実施形態では、第3の装置は、第1のIABドナーのCU-UPにおいて第1のIABドナーの第1のCU-CPから、CU-UPとIABノードとの間のインターフェースのユーザプレーントラフィックのサービス品質マッピング情報を更新するための第4の情報を受信する手段であって、ユーザプレーントラフィックがIABノードに転送される、第4の情報を受信する手段と、IABノードに第4の情報の少なくとも一部を含むユーザプレーントラフィックを送信する手段とを含む。
【0118】
一部の例示の実施形態では、第3の装置は、ユーザプレーントラフィックを送信する前に、第4の情報の少なくとも一部を使用してサービス品質マッピング情報を更新する手段と、更新されたサービス品質マッピング情報によってユーザプレーントラフィックのパケットヘッダを構成する手段とをさらに含む。
【0119】
一部の例示の実施形態では、第4の情報は、ユーザプレーントラフィックのためにCU-UPによって使用される第1の差別化サービスコードポイント、ユーザプレーントラフィックのためにCU-UPによって使用される第1のインターネットプロトコルバージョン6(IPv6)フローラベル、ユーザプレーントラフィックのためにCU-UPによって使用される第2の差別化サービスコードポイント、ユーザプレーントラフィックのためにCU-UPによって使用される第2のインターネットプロトコルバージョン6(IPv6)フローラベル、IABノードのトランスポート層アドレス、IABノードのバックホールアダプテーションプロトコル(BAP)アドレス、バックホールアダプテーションプロトコル(BAP)経路識別情報、IABノードと通信する少なくとも1つのデバイスの識別情報、その少なくとも1つのデバイスのためのデータ無線ベアラの識別情報、その少なくとも1つのデバイスのためのユーザプレーントンネルの識別情報、またはその少なくとも1つのデバイスのルーティング識別情報のうちの少なくとも1つを含む。
【0120】
図6は、本開示の実施形態を実装するのに適したデバイス600の概略ブロック図である。たとえば、
図2aおよび/または
図2bに示すIABノード240、IABドナー210、IABドナー220、CU-CP213、CU-UP214、CU211、CU-CP223、CU221、DU222をデバイス600によって実装することができる。図のように、デバイス600は、1つまたは複数のプロセッサ610と、プロセッサ610に結合された1つまたは複数のメモリ620と、プロセッサ610に結合された1つまたは複数の通信モジュール640とを含む。
【0121】
通信モジュール640は、双方向通信用である。通信モジュール640は、通信を容易にするための少なくとも1つのアンテナを有する。通信インターフェースは、他のネットワーク要素との通信に必要な任意のインターフェースに相当し得る。
【0122】
プロセッサ610は、ローカル技術ネットワークに適した任意の種類のものであってよく、非限定的な例として、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、マイクロプロセッサ、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)、およびマルチコアプロセッサアーキテクチャに基づくプロセッサのうちの1つまたは複数を含み得る。デバイス600は、時間的にメインプロセッサを同期させるクロックの制御下にある特殊用途向け集積回路チップなどの複数のプロセッサを有してもよい。
【0123】
メモリ620は、1つまたは複数の不揮発性メモリと1つまたは複数の揮発性メモリとを含んでもよい。不揮発性メモリの例には、読み出し専用メモリ(ROM)624、電気的プログラム可能読み出し専用メモリ(EPROM)、フラッシュメモリ、ハードディスク、コンパクトディスク(CD)、デジタルビデオディスク(DVD)、およびその他の磁気ストレージおよび/または光ストレージが含まれるが、これらには限定されない。揮発性メモリの例には、ランダムアクセスメモリ(RAM)622と、電源切断期間に持続しないその他の揮発性メモリが含まれるが、これらには限定されない。
【0124】
コンピュータプログラム630は、関連付けられたプロセッサ610によって実行されるコンピュータ実行可能命令を含む。プログラム630は、ROM624に記憶されてもよい。プロセッサ610は、プログラム630をRAM622にロードすることによって任意の適切なアクションと処理を行ってもよい。
【0125】
本開示の実施形態は、デバイス600が、
図3~
図5を参照しながら説明した本開示の任意のプロセスを実行することができるように、プログラム630を使用して実装可能である。本開示の実施形態は、ハードウェアによって、またはソフトウェアとハードウェアとの組合せによって実装されてもよい。
【0126】
一部の例示の実施形態では、プログラム630は、デバイス600に含まれてもよいコンピュータ可読媒体(メモリ620など)またはデバイス600によってアクセス可能なその他のストレージデバイスに、有形に含まれ得る。デバイス600は、プログラム630を実行のためにコンピュータ可読媒体からRAM622にロードしてもよい。コンピュータ可読媒体は、ROM、EPROM、フラッシュメモリ、ハードディスク、CD、DVDなどの任意の種類の有形の不揮発性ストレージを含み得る。
図7に、CDまたはDVDの形態のコンピュータ可読媒体700の一例を示す。コンピュータ可読媒体にはプログラム630が記憶されている。
【0127】
将来のネットワークは、ネットワークノード機能を、サービスを提供するために互いに動作可能に接続またはリンク可能な「ビルディングブロック」またはエンティティとして仮想化することを提案するネットワークアーキテクチャ概念である、ネットワーク機能仮想化(NFV)を使用してもよいことを理解されたい。仮想化ネットワーク機能(VNF)は、カスタマイズされたハードウェアではなく標準または汎用型サーバを使用してコンピュータプログラムコードを実行する1つまたは複数の仮想マシンを含み得る。クラウドコンピューティングまたはクラウドデータストレージも使用可能である。無線通信では、これは、分散ユニット、DU(たとえば無線ヘッド/ノード)に動作可能に結合された中央/集中ユニット、CU(たとえばサーバ、ホストまたはノード)において少なくとも部分的に実施されるノード動作を意味し得る。また、ノード動作は、複数のサーバ、ノードまたはホストに分散されることも可能である。コアネットワーク動作と基地局動作との間での労力の分散は実装形態に応じて異なり得ることも理解されたい。
【0128】
一実施形態では、サーバは、サーバがそれを介して分散ユニットと通信する仮想ネットワークを生成してもよい。一般に、仮想ネットワーキングは、ハードウェアおよびソフトウェアネットワークリソースとネットワーク機能を単一のソフトウェアベースの管理エンティティ、仮想ネットワークとして結合するプロセスを含み得る。このような仮想ネットワークは、サーバと無線ヘッド/ノードとの間での動作の柔軟性のある分散をもたらすことができる。実際には、任意のデジタル信号処理タスクがCUまたはDUにおいて行われてよく、CUとDUの間で担当がシフトする境界は実装形態に応じて選択可能である。
【0129】
したがって、一実施形態では、CD-DUアーキテクチャが実装される。そのような場合、デバイス600は、(たとえば無線または有線ネットワークを介して)分散ユニット(たとえばリモート無線ヘッド/ノード)に動作可能に結合された中央ユニット(たとえば制御ユニット、エッジクラウドサーバ、サーバ)に含まれてもよい。すなわち、中央ユニット(たとえばエッジクラウドサーバ)と分散ユニットは、電波伝搬路を介して、または有線接続を介して互いに通信するスタンドアロン装置であってもよい。あるいは、これらは、有線接続などを介して通信する同じエンティティにあってもよい。エッジクラウドまたはエッジクラウドサーバは、複数の分散ユニットまたは無線アクセスネットワークにサービスを提供することができる。一実施形態では、記載のプロセスのうちの少なくとも一部が中央ユニットによって実行されてもよい。別の実施形態では、デバイス600は上記に代えて分散ユニットに含まれてもよく、記載のプロセスの少なくとも一部が分散ユニットによって実行されてもよい。
【0130】
一実施形態では、デバイス600の機能の少なくとも一部の実行が、1つの動作エンティティを形成する2つの物理的に別個のデバイス(DUおよびCU)間で分担されてもよい。したがって、装置は記載のプロセスの少なくとも一部を実行するための1つまたは複数の物理的に別個のデバイスを含む動作エンティティを表すとみなせる。一実施形態では、このようなCU-DUアーキテクチャが、CUとDUとの間の動作の柔軟な分散をもたらすことができる。実際には、任意のデジタル信号処理タスクがCUまたはDUで行われてよく、CUとDUとの間で担当がシフトする境界は、実装に応じて選択可能である。一実施形態では、装置の場所にかかわりなく、また、プロセス/機能がどこで実行されるかにかかわりなく、デバイス1000がプロセスの実行を制御する。
【0131】
一般に、本開示の様々な実施形態は、ハードウェアまたは専用回路、ソフトウェア、ロジックまたはこれらの任意の組合せで実装可能である。態様によってはハードウェアで実装されてもよく、他の態様は、コントローラ、マイクロプロセッサまたはその他のコンピューティングデバイスによって実行可能なファームウェアまたはソフトウェアで実装されてもよい。本開示の実施形態の様々な態様についてブロック図、フローチャートとして、または何らかの他の図式表現を使用して図示し、説明しているが、本明細書に記載されているブロック、装置、システム、技術または方法は、非限定的な例として、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、専用回路またはロジック、汎用ハードウェアまたはコントローラまたはその他のコンピューティングデバイス、あるいはこれらの何らかの組合せで実装されてもよいことを理解されたい。
【0132】
本開示は、非一過性のコンピュータ可読記憶媒体に有形に記録された少なくとも1つのコンピュータプログラム製品も提供する。コンピュータプログラム製品は、
図4を参照しながら上述したような方法400、
図5aを参照しながら上述したような方法500、および
図5bを参照しながら上述したような方法505を実行するために、ターゲットの実プロセッサまたは仮想プロセッサ上のデバイスで実行されるプログラムモジュールに含まれるものなどの、コンピュータ実行可能命令を含む。一般に、プログラムモジュールは、特定のタスクを実行するか、または特定の抽象データ型を実装する、ルーチン、プログラム、ライブラリ、オブジェクト、クラス、コンポーネント、データ構造などを含む。プログラムモジュールの機能は、様々な実施形態で説明したようにプログラムモジュール間で組合せまたは分割されてもよい。プログラムモジュールのマシン実行可能命令は、ローカルデバイスまたは分散デバイス内で実行されてもよい。分散デバイスでは、プログラムモジュールは、ローカルとリモートの両方の記憶媒体に置かれてもよい。
【0133】
本開示の方法を実行するためのプログラムコードは、1つまたは複数のプログラミング言語の任意の組合せで書かれてもよい。これらのプログラムコードは、プロセッサまたはコントローラによって実行されるとプログラムコードがフローチャートおよび/またはブロック図で指定されている機能/動作を実施させるように、汎用コンピュータ、専用コンピュータまたはその他のプログラマブルデータ処理装置のプロセッサまたはコントローラに供給されてもよい。プログラムコードは、全部がマシン上で、一部がマシン上で、スタンドアロンソフトウェアパッケージとして、一部がマシン上で一部がリモートマシン上で、または全部がリモートマシンまたはサーバ上で実行されてもよい。
【0134】
本開示の文脈では、コンピュータプログラムコードまたは関連するデータは、デバイス、装置またはプロセッサが上述のような様々なプロセスおよび動作を行うことができるようにするために任意の適切な担持体によって担持可能である。担持体の例には、信号、コンピュータ可読媒体などが含まれる。
【0135】
コンピュータ可読媒体は、コンピュータ可読信号媒体またはコンピュータ可読記憶媒体であってもよい。コンピュータ可読媒体は、電子、磁気、光、電磁気、赤外線、または半導体システム、装置またはデバイス、あるいはこれらの任意の適切な組合せを含み得るがこれらには限定されない。コンピュータ可読記憶媒体のより具体的な例には、1つまたは複数のワイヤを有する電気接続、携帯型コンピュータディスケット、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み出し専用メモリ(ROM)、消去可能プログラマブル読み出し専用メモリ(EPROMまたはフラッシュメモリ)、光ファイバ、携帯型コンパクトディスク読み出し専用メモリ(CD-ROM)、光ストレージデバイス、磁気ストレージデバイス、またはこれらの任意の適切な組合せが含まれる。
【0136】
また、動作が特定の順序で示されているが、これは、望ましい結果を得るために、そのような動作が示されているその特定の順序で行われるかまたは順次に行われること、または示されているすべての動作が行われることを必要とするものと解釈されるべきではない。特定の状況では、マルチタスク化および並列処理が有利な場合がある。同様に、上記の説明にはいくつかの特定の実装の詳細が含まれているが、これらは本開示の範囲に対する限定と解釈されるべきではなく、特定の実施形態に固有である場合がある特徴の説明と解釈されるべきである。別々の実施形態の文脈で説明されている特定の特徴が、単一の実施形態において組み合わせて実装されてもよい。逆に、単一の実施形態の文脈で説明されている様々な特徴が、複数の実施形態において別々に、または任意の適切なサブコンビネーションで実装されてもよい。
【0137】
本開示について構造的特徴および/または方法論的動作に特有の言葉で記載しているが、添付の特許請求の範囲で定義されている本開示は、上述の特定の特徴または動作には必ずしも限定されないことを理解されたい。むしろ、上述の特定の特徴および動作は、特許請求の範囲を実装する例示の形態として開示されている。