IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ インターデイジタル パテント ホールディングス インコーポレイテッドの特許一覧

特許75990235Gネットワークにおける冗長伝送の強化
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-04
(45)【発行日】2024-12-12
(54)【発明の名称】5Gネットワークにおける冗長伝送の強化
(51)【国際特許分類】
   H04W 76/15 20180101AFI20241205BHJP
   H04W 16/32 20090101ALI20241205BHJP
   H04W 72/0457 20230101ALI20241205BHJP
   H04W 28/084 20230101ALI20241205BHJP
【FI】
H04W76/15
H04W16/32
H04W72/0457 110
H04W28/084
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2023531077
(86)(22)【出願日】2021-11-24
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-12-26
(86)【国際出願番号】 US2021060761
(87)【国際公開番号】W WO2022115561
(87)【国際公開日】2022-06-02
【審査請求日】2024-09-20
(31)【優先権主張番号】63/118,110
(32)【優先日】2020-11-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】510030995
【氏名又は名称】インターデイジタル パテント ホールディングス インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】リー、ホンクン
(72)【発明者】
【氏名】スターシニック、マイケル
(72)【発明者】
【氏名】リー、クアン
(72)【発明者】
【氏名】ムラディン、カタリナ
(72)【発明者】
【氏名】ニンレク、チーワン
【審査官】▲高▼木 裕子
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2020/107751(WO,A1)
【文献】国際公開第2022/034030(WO,A1)
【文献】Ericsson,Indication of redundancy transmission[online],3GPP TSG SA WG2 #142e S2-2009343,Internet<URL:https://www.3gpp.org/ftp/tsg_sa/WG2_Arch/TSGS2_142e_Electronic/Docs/S2-2009343.zip>,2020年11月22日
【文献】LG Electronics Inc.,Discussion on open issues for Solution #1[online],3GPP TSG RAN WG3 #108-e R3-203911,Internet<URL:https://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG3_Iu/TSGR3_108-e/Docs/R3-203911.zip>
【文献】Nokia, Nokia Shanghai Bell,DRAFT CR: 5G URLLC Handling redundant PDU Sessions[online],3GPP TSG SA WG2 #138e S2-2003178,Internet<URL:https://www.3gpp.org/ftp/tsg_sa/WG2_Arch/TSGS2_138e_Electronic/Docs/S2-2003178.zip>,2020年04月10日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24 - 7/26
H04W 4/00 - 99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザ機器であって、
プロセッサと、
前記プロセッサに結合されたメモリと、を備え、前記メモリが、前記メモリに記憶された実行可能命令を含み、前記命令が、前記プロセッサによって実行されると、前記プロセッサに、
アプリケーショントラフィックをパケットデータユニット(PDU)セッションに関連付け、アプリケーショントラフィックが冗長伝送に関連付けられていることを検出するためのユーザ機器ルート選択ポリシー(URSP)ルールであって、少なくとも2つのルート選択記述子(RSD)を含む、URSPルールを受信することと、
第1のURSPルールを使用して、第1のPDUセッションのための第1のアプリケーショントラフィックが第1のRSD及び冗長伝送に関連付けられていることを判定することと、
第2のURSPルールを使用して、第2のPDUセッションのための第2のアプリケーショントラフィックが第2のRSD及び前記冗長伝送に関連付けられていることを判定することと、
前記第1のPDUセッションに関連付けられた第1のメッセージに関連付け、前記第2のPDUセッションに関連付けられた第2のメッセージに関連付けるためのPDUセッションペア情報(PSPI)を決定することと、
前記第1のPDUセッションに関連付けられた前記第1のメッセージで前記PSPIを送信することと、
前記第2のPDUセッションに関連付けられた前記第2のメッセージで前記PSPIを送信することと、を含む動作を実現させ、
前記URSPルールが、前記ユーザ機器がPDUレイヤにおいてトラフィック複製及び除去を実行することを可能にするように構成され、
冗長PDUセッションに関連付けられた複製トラフィックが、2つの別個のトラフィック記述子によって区別され、各々は別個のURSPルール内にあり、
前記URSPルールが、冗長伝送インジケータ及びN3/N9冗長インジケータを含み、
前記第1のPDUセッションが、デュアルコネクティビティリンクのマスター無線アクセスネットワーク(RAN)ノードへの伝送に関連付けられ、前記第2のPDUセッションは、デュアルコネクティビティリンクのセカンダリRANノードへの伝送に関連付けられ、
前記PSPIが、ATコマンドを介して取得され、
前記プロセッサが、上位レイヤによって前記PSPIを判定するように構成され、
前記第1のPDUセッション及び前記第2のPDUセッションが、データネットワーク名(DNN)又は単一ネットワークスライス選択支援情報(S-NSSAI)の異なる組み合わせに関連付けられ、
前記PSPIが、ネットワークの管理機能に送信される、ユーザ機器。
【請求項2】
前記アプリケーショントラフィックが、データネットワーク名又はIPアドレスによって識別される、請求項に記載のユーザ機器。
【請求項3】
前記第1のメッセージが、第1のPDUセッション確立メッセージを含み、
前記第2のメッセージが、第2のPDUセッション確立メッセージを含む、請求項に記載のユーザ機器。
【請求項4】
前記第1のPDUセッションが、第1の冗長シーケンス番号(RSN)値に関連付けられ、前記第2のPDUセッションが、第2のRSN値に関連付けられる、請求項に記載のユーザ機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2020年11月25日に出願され、「Enhancement To Redundant Transmission In 5G Network」と題された米国特許仮出願第63/118,110号の利益を主張するものであり、その内容は参照により本明細書に組み込まれる。
【背景技術】
【0002】
第3世代パートナーシッププロジェクト(3rd Generation Partnership Project、3GPP)は、コーデック、セキュリティ、及びサービスの品質の作業を含む、無線アクセス、コアトランスポートネットワーク、及びサービス能力を含む移動体通信ネットワーク技術の技術標準を開発する。最近の無線アクセス技術(radio access technology、RAT)標準には、WCDMA(一般に3Gと称される)、LTE(一般に4Gと称される)、LTE-Advanced標準、及び「5G」とも称されるNew Radio(New Radio、NR)が含まれる。3GPP NR標準開発は、次世代無線アクセス技術(新しいRAT)の定義を継続及び含むと予想され、これは、7GHz未満の新しいフレキシブル無線アクセスの提供、及び7GHzを超える新しいウルトラモバイルブロードバンド無線アクセスの提供を含むと予想される。フレキシブル無線アクセスは、6GHz未満の新しいスペクトルにおける新しい非後方互換性無線アクセスを含むと予想され、同じスペクトルで一緒に多重化されて、分岐要件を有する一連の広範な3GPP NR使用事例に対処することができる異なる動作モードを含むことが予想される。ウルトラモバイルブロードバンドは、例えば、屋内用途及びホットスポットのためのウルトラモバイルブロードバンドアクセスの機会を提供するcmWave及びmmWaveスペクトルを含むと予想される。特に、ウルトラモバイルブロードバンドは、センチメートル波及びミリ波固有のデザイン最適化を用いて、7GHz未満のフレキシブル無線アクセスと共通のデザインフレームワークを共有することが予想される。
【0003】
この背景情報は、関連性の可能性があると出願人が考える情報を明らかにするために提供される。先行する情報のいずれかが先行技術を構成することを認めることは必ずしも意図されておらず、またそのように解釈されるべきでもない。
【発明の概要】
【0004】
本明細書では、URLLCアプリケーションのための冗長伝送、PDUセッション確立若しくは変更プロセス、又はPDUレイヤにおけるULトラフィック複製のためのURSP強化に関する方法、システム、及びデバイスが開示される。特に、本明細書で明示される冗長伝送を可能にし、サポートする既存のメカニズムに関連するいくつかの問題が対処される。開示される主題は、冗長伝送メカニズムを強化し得る。
【0005】
本明細書では、冗長伝送構成をサポートするためのネットワークへのポリシー及びパラメータ提供が開示される。RSN及び冗長ユーザプレーン要件がどのように結び付けられるか、並びに冗長伝送判定及び構成のためにPCFからSMFに提供されるパラメータ及びポリシールールのリストがより詳細に説明される。AFもまたPCFに入力を提供し得、これは、パラメータ及びポリシールールに影響を与え得る。
【0006】
本明細書では、デュアルコネクティビティベースの冗長伝送を可能にするためにPDUセッションペア情報がRANノードに提供され得るように、UEがPDUセッションペア情報をコアネットワークに提供するプロシージャが開示される。PSPIのフォーマット、及びPSPIがどのような情報を含むか、PSPI生成及びRANノードへのプロビジョニングのためのプロシージャ、並びにアプリケーションレイヤからの指示に基づいて、UEがPDUセッションを冗長化することをどのように判定し得るかについてより詳細に説明される。
【0007】
本明細書では、冗長伝送のためのPDUセッション変更の方法が開示される。異なるネットワークエンティティ(UE、RANノード、AF、及びSMF)における可能なトリガ、並びに冗長伝送を無効化若しくは停止する、又はセッションペア内のPDUセッションのうちの1つを置換することによって、冗長伝送を継続するためのプロシージャがより詳細に説明される。
【0008】
本明細書では、UEがPDUレイヤにおいてトラフィック複製及び除去を実行することを可能にするためのURSPルールに対する強化が開示される。UEが冗長性を利用することを判定し得、その判定がアプリケーションレイヤとは無関係に行われるという主題がより詳細に説明される。
【0009】
一例では、方法は、パケットデータユニット(packet data unit、PDU)セッションペア情報(session pair information、PSPI)を1つ以上のPDUセッションに割り当てるための構成情報を受信することと、構成情報を使用して、第1のPDUセッションと第2のPDUセッションとが関連付けられていることを判定することと、構成に基づいて、第1のPSPIを第1のPDUセッション及び第2のPDUセッションに関連付けることと、ネットワークに、第1のPDUセッションを確立するために第1のPDUセッション確立メッセージでPSPIを送信することと、ネットワークに、第2のPDUセッションを確立するために第2のPDUセッション確立メッセージでPSPIを送信することと、を含み得る。
【0010】
本概要は、簡略化された形態で概念の選択を導入するために提供され、これは「発明を実施するための形態」において以下に更に説明される。この概要は、特許請求される主題の主要な特徴又は本質的な特徴を特定することを意図するものではなく、また、特許請求される主題の範囲を限定するために使用されることを意図するものでもない。更に、特許請求される主題は、本開示のいずれかの部分に記載された、いずれか又は全ての欠点を解決する制限に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【0011】
より詳細な理解は、例示として添付の図面と併せて与えられる、以下の詳細な説明から得られ得る。
図1】例示的な5Gシステムサービスベースのアーキテクチャを示す。
図2】基準ポイント表現における例示的な非ローミング5Gシステムアーキテクチャを示す。
図3】例示的なユーザプレーンプロトコルスタックを示す。
図4】デュアルコネクティビティを使用するエンドツーエンド冗長ユーザプレーンパスのための例示的なシナリオを示す。
図5】PSA UPFと単一のNG-RANノードとの間に2つのN3トンネルを有する例示的な冗長伝送を示す。
図6】PSPI生成及びプロビジョニングの例示的なプロシージャを示す。
図7A】PDUセッション変更/開放に起因してPSPIを更新する例示的なプロシージャを示す。
図7B】PDUセッション変更/開放に起因してPSPIを更新する例示的なプロシージャを示す。
図8】5Gネットワークにおける冗長伝送のための例示的なプロシージャを示す。
図9】ワイヤレスネットワークにおける冗長伝送の方法、システム、及びデバイスに基づいて表示が生成され得る、冗長伝送を構成するための例示的なユーザインターフェースを示す。
図10A】例示的な通信システムを示す。
図10B】RAN及びコアネットワークを含む例示的なシステムを示す。
図10C】RAN及びコアネットワークを含む例示的なシステムを示す。
図10D】RAN及びコアネットワークを含む例示的なシステムを示す。
図10E】別の例示的な通信システムを示す。
図10F】WTRUなどの例示的な装置又はデバイスのブロック図である。
図10G】例示的なコンピューティングシステムのブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
5Gネットワークアーキテクチャ
図1は、制御プレーン内のサービスベースのインターフェースを有する例示的な非ローミング基準アーキテクチャの5Gシステムを図示している。
【0013】
図2は、様々なネットワーク機能が互いにどのように相互作用するかを示す基準ポイント表現を使用して、非ローミングの場合の5Gシステムアーキテクチャを図示している。
【0014】
UE内のアプリケーションと外部ネットワーク内のアプリケーションとの間のエンドツーエンド通信は、3GPPシステムによって提供されるサービス、及び任意選択的に、DN内に常駐するサービス能力サーバ(Services Capability Server、SCS)によって提供されるサービスを使用する。
【0015】
ユーザプレーンプロトコルスタック及びPDUセッション
5GCは、PDU接続サービス、すなわち、UEとデータネットワーク名(Data Network Name、DNN)によって識別されるデータネットワークとの間のPDUの交換を提供するサービスをサポートする。PDU接続サービスは、UEからの要求に応じて確立されるPDUセッションを介してサポートされる。PDUセッションは、AMFを介してUEとSMFとの間のN1インターフェース上で交換されるNAS SMシグナリングを使用して、(UE要求時に)確立され、(UE及び5GC要求時に)変更され、(UE及び5GC要求時に)解放される。アプリケーションサーバからの要求に応じて、5GCは、UE内の特定のアプリケーションをトリガすることができる。そのトリガメッセージを受信すると、UEは、それをUE内の識別されたアプリケーションに渡す。UE内の識別されたアプリケーションは、特定のDNNへのPDUセッションを確立し得る。
【0016】
PDUセッションは、S-NSSAI又はDNNに関連付けられ得る。ネットワークに送信されるPDUセッション確立要求において、UEは、PDUセッション識別子を提供する。PDUセッションIDは、UEごとに一意であり、UEのPDUセッションのうちの1つを一意に識別するために使用される識別子である。PDUセッションIDは、3GPPアクセスと非3GPPアクセスとの間のハンドオーバをサポートするために、これら2つのアクセスに異なるPLMNが使用される場合に、UDMに記憶されるものとする。
【0017】
各PDUセッションは、単一のPDUセッションタイプをサポートし、すなわち、PDUセッションの確立時にUEによって要求される単一のタイプのPDUの交換をサポートする。次のPDUセッションタイプ、IPv4、IPv6、IPv4v6、イーサネット、非構造化が定義される。
【0018】
UEは、同じデータネットワーク又は異なるデータネットワークに対して、3GPPを介して、及び非3GPPアクセスネットワークを介して、同時に複数のPDUセッションを確立し得る。UEは、同じデータネットワークに対して複数のPDUセッションを確立し、異なるUPF終端N6によってサービス提供され得る。複数の確立されたPDUセッションを有するUEは、異なるSMFによってサービス提供され得る。PDUセッションにサービスを提供するSMF(例えば、アンカ)は、PDUセッションの存続期間中に変化しない。
【0019】
図3は、PDUセッションに関連するユーザプレーントランスポートのためのプロトコルスタックを示している。
【0020】
冗長PDUセッション
高信頼性通信のための冗長伝送は、超信頼性低遅延通信(Ultra Reliable Low Latency Communication、URLLC)をサポートするように5GSを強化するためにTS23.501において規定されている。PDUセッションがURLLC QoSフローをサービス提供するとき、UE及びSMFは、常時オンPDUセッションとしてPDUセッションを確立する必要がある。常時オンPDUセッションは、CM-IDLEモードからCM-CONNECTED状態への各遷移中にユーザプレーンリソースがアクティブ化されなければならないPDUセッションである。上位レイヤからの指示に基づいて、UEは、常時オンPDUセッションとしてPDUセッションを確立することを要求し得る。SMFは、PDUセッションが常時オンPDUセッションとして確立することができるか否かを判断する。URLLC高信頼性通信をサポートするために、TS23.501で規定されている3つのオプションがある。
・エンドツーエンド冗長ユーザプレーンパスに基づくデュアルコネクティビティ
・N3/N9インターフェース上の冗長伝送のサポート
・トランスポートレイヤにおける冗長伝送のサポート
【0021】
TS 37.340に記載されているように、NG-RANは、2つのNG-RANノード(すなわち、マスタNG-RAN及びセカンダリNG-RAN)又は単一のNG-RANノード(N3/N9インターフェース上での冗長伝送用)との2つの冗長PDUセッションのための冗長ユーザプレーンリソースを実現し得る。全ての場合において、AMFに対する単一のN1インターフェースが存在する。
【0022】
エンドツーエンド冗長ユーザプレーンパスに基づくデュアルコネクティビティ
図4は、冗長性が適用される場合のデュアルPDUセッションの例示的なユーザプレーンリソース構成を示している。UEは、5GSが、分離される2つの冗長PDUセッションのユーザプレーンパスを設定するように、5Gネットワーク上で2つの冗長PDUセッションを設定し得る。UEのサブスクリプションは、UEが冗長PDUセッションを有することを許可されるかどうかを示し、この指示は、UDMからSMFに提供される。一方のPDUセッションは、UEからマスタNG-RANを介してPDUセッションアンカとして機能するUPF1に及び、他方のPDUセッションは、UEからセカンダリNG-RANを介してPDUセッションアンカとして機能するUPF2に及ぶ。
【0023】
これら2つのPDUセッションに基づいて、2つの独立したユーザプレーンパスが設定される。UPF1及びUPF2を介したトラフィックは、異なるユーザプレーンノードを介してDNに向けてルーティングされ得るが、UPF1及びUPF2は、同じデータネットワーク(Data Network、DN)に接続する。
【0024】
UEは、2つの冗長PDUセッションの確立を開始し、各PDUセッションに対してDNN及びS-NSSAIの異なる組み合わせを提供する。SMFは、PDUセッションのためにPCFによって提供されるポリシーと、S-NSSAI、DNN、ユーザサブスクリプション、及びローカルポリシー構成の組み合わせとに基づいて、PDUセッションを冗長的に処理するかどうかを判定する。更に、SMFは、冗長に処理されるPDUセッションを区別する冗長シーケンス番号(Redundant Sequence Number、RSN)を判定する。異なるRSN値に関連付けられたPDUセッションは、異なる冗長なUPリソースによって実現されることになる。RSNは、デュアルコネクティビティによって所与のPDUセッションのために冗長ユーザプレーンリソースが提供されることになることをNG-RANに示す。冗長処理の要求は、セッション単位の粒度でRSNをNG-RANに示すことによって行われる。RSNパラメータの値は、PDUセッションに対する冗長ユーザプレーン要件を示す。
【0025】
冗長PDUセッションに関連付けられた、アプリケーションからの複製トラフィックは、2つの別個のトラフィック記述子によって区別され、各々は別個のURSPルール内にある。これらのトラフィック記述子は、2つの冗長PDUセッションが別個のURSPルールのRSDに一致するように、異なるDNN、IP記述子又は非IP記述子(例えば、MACアドレス、VLAN ID)を有する必要がある。冗長トラフィック配信のために複製パスをエンドツーエンドでどのように利用するかは、3GPPの範囲外である。IEEE TSN(Time Sensitive Networking)又はFRER(Frame Replication and Elimination for Reliability)などの上位レイヤプロトコルに依拠して、3GPPセグメント及び場合によっては固定ネットワークセグメントの両方に及ぶことができる複製パス上で冗長パケット/フレームの複製及び除去を管理することが可能である。言い換えれば、上位レイヤは、このシナリオにおけるトラフィックの複製及び除去を担当する。
【0026】
N3/N9インターフェース上の冗長伝送のサポート
図5は、N3インターフェースのみで冗長伝送を行う場合を示している。
【0027】
NG-RANノード、UPF、及びCP NFの信頼性が、これらのNFによってサービス提供されるURLLCサービスの信頼性要件を満たすのに十分に高いが、単一のN3トンネルの信頼性が、例えば、バックホールネットワークの配備環境に起因して、十分に高くないと考えられる場合、冗長伝送は、その信頼性を増強させるために、異なるトランスポートレイヤパス上で、単一のPDUセッションに関連付けられた2つの独立したN3トンネルを介して、PSA UPFとNG-RANとの間で配備され得る。
【0028】
2つのN3トンネルが、分離されたトランスポートレイヤパスを介して転送されることを確実にするために、SMF又はPSA UPFは、トンネル情報において異なるルーティング情報(例えば、異なるIPアドレス又は異なるネットワークインスタンス)を提供する必要があり、これらのルーティング情報は、ネットワーク配備構成に従って、分離されたトランスポートレイヤパスにマッピングされる必要がある。これに応じて、SMFは、2つのCN/ANトンネル情報のうちの1つがPDUセッションの冗長トンネルとして使用されることを、NG-RAN及びPSA UPFに示す。2つのN3/N9トンネルを使用する冗長伝送は、QoSフロー粒度で実行され、同じQoSフローIDを共有する。
【0029】
複製伝送がN3/N9インターフェース上で実行される場合、PSA UPFがDNから受信したQoSフローのダウンリンクパケットごとに、PSA UPFは、パケットを複製し、冗長伝送のために同じGTP-Uシーケンス番号をそれらに割り当てる。NG-RANは、GTP-Uシーケンス番号に基づいて複製パケットを除去し、次いで、PDUをUEに転送する。
【0030】
NG-RANがUEから受信したQoSフローの各アップリンクパケットについて、NG-RANは、パケットを複製し、冗長伝送のために同じGTP-Uシーケンス番号をそれらに割り当てる。これらのパケットは、2つのN3トンネルを介して別々にPSA UPFに伝送される。これに応じて、PSA UPFは、GTP-Uシーケンス番号に基づいて複製パケットを除去する。
【0031】
トランスポートレイヤにおける冗長伝送のサポート
冗長伝送は、アプリケーションレイヤ(DNのみ)におけるIEEE FRERなどのプロトコルのサポートに関するいかなる仮定も行うことなく、5Gシステム内でサポートすることができ、同時に、N3を介した冗長GTP-Uトンネルを必要とすることなくサポートすることができる。バックホールは、UPFとNG-RANとの間に2つの分離したトランスポートパスを提供する。NG-RAN及びUPF内の冗長機能は、トランスポートレイヤにおいて独立したパスを利用する。トランスポートレイヤにおける冗長伝送のサポートは、3GPPプロトコルの影響を必要としない。以下は、そのステップである。
【0032】
第1のステップにおいて、UEは、URLLCサービスのためのPDUセッションを確立する。DNN、S-NSSAI、トランスポートレイヤにおける冗長伝送をサポートする知識、及び6.3.3節で説明される他の要因に基づいて、SMFは、PDUセッションのためのトランスポートレイヤにおける冗長伝送をサポートするUPFを選択する。1つのN3 GTP-Uトンネルが、UPFとNG-RANとの間に確立される。
【0033】
第2のステップにおいて、トランスポートレイヤにおける冗長伝送をサポートする知識は、SMFにおいて構成されるか、又はUPFにおいて構成され、次いで、N4関連付け設定プロシージャ中にN4能力交渉を介してSMFによって取得することができる。
【0034】
第3のステップにおいて、DLデータ伝送のために、UPFは、N3 GTP-Uトンネル上でDLパケットを送信する。UPFにおける冗長機能は、トランスポートレイヤ上でDLデータを複製する。NG-RANにおける冗長機能は、受信された複製DLデータを除去し、NG-RANに送信する。
【0035】
第4のステップにおいて、ULデータ伝送のために、NG-RANは、N3 GTP-Uトンネル上で受信されたULパケットを送信し、NG-RAN内の冗長機能は、バックホールトランスポートレイヤ上で冗長処理を実行する。UPFにおける冗長機能は、受信された複製ULデータを除去し、UPFに送信する。
【0036】
冗長PDUセッションのためのシステム強化
TS23.501に規定されている既存の冗長PDUセッションメカニズムに関して、いくつかの可能な強化が特定されている。具体的には、3GPP SA2ワーキンググループは、SP-200448:TEI17_SE_RPS-New WID:System enhancement for redundant PDU Sessionに示されているような現在の冗長PDUセッションメカニズムを更に強化するためのいくつかの潜在的な目的を以下のように列挙している。
【0037】
第1の目的に関して、UEが冗長PDUセッションのためのPDUセッションペア情報についての知識を有する場合、UEがSMF(単数又は複数)にPDUセッションペア情報を提供して、SMF(単数又は複数)がこの情報をNG-RANに提供できるようにし、NG-RANが最終的にSN選択、またgNB CU/DU選択のためにこの情報を使用できるようにすることが開示されている。これは、2つのPDUセッションが、選択されたSMF(単数又は複数)に対するいかなる制約もなく独立して確立されることを可能にする。
【0038】
第2の目的に関して、UEが冗長PDUセッションのうちの1つを解放し、第3のPDUセッションを確立する場合、以前のPDUセッションペア情報は、新たに確立されたPDUセッションとの調整のために使用することができる。
【0039】
第3の目的に関して、UEが冗長PDUセッションのためのPDUセッションペア情報の知識をどのように取得するかを明確にする必要がある。
【0040】
考察
冗長PDUセッションは、URLLCアプリケーションのための高信頼性通信をサポートするために定義された。デュアルコネクティビティ(dual connectivity、DC)ベースのシナリオでは、RSNと呼ばれる新しいパラメータが定義され、冗長的に処理されるPDUセッションに関連付けられて、ネットワーク機能及びRANノードは、PDUセッションが冗長PDUセッションであることを知り、かつそれに応じてPDUセッションのためのユーザプレーンリソースを割り当てることができる。加えて、RSNは、SMFによって判定され、冗長的に処理されるPDUセッションを示し、区別するために使用される。言い換えれば、異なるRSN値は、冗長ユーザプレーン要件を示し、これは、PDUセッションのための、異なるが冗長なユーザプレーンリソース割り当てをもたらす。しかしながら、依然として以下のような対処されていないいくつかの問題がある。
【0041】
第1の問題に関して、冗長ユーザプレーン要件を示すためにRSN値をどのように割り当てるかは定義されていない。実際、冗長ユーザプレーン要件の意味は定義されていない。現在の仕様では、冗長ユーザプレーン要件をどのように定義するか、及びそれがQoS要件/パラメータなどの特定の標準化された属性に関連付けられるべきかどうかを示すために規定されたメカニズムはない。
【0042】
第2の問題に関して、TS23.501では、SMFが、PCFによって提供されるポリシーに基づいて、PDUセッションを冗長的に処理するかどうかを判定することが述べられている。しかしながら、現在のネットワーク設計は、SMFがこの判定をローカル構成に基づいて行うものである。このアプローチはあまりスケーラブルではなく、ポリシーエンジン(すなわち、PCF)が、この判定を行う際にSMFをガイドするのを助けるために使用され得る場合、好ましい。SMFは、ローカル構成に基づいてRSN値を判定し、どのPDUセッションがリンクされているかを判定するためにRANがRSNを使用することができるように、SMFがRSNを割り当てた場合、全体的なシステム性能を改善することができる。
【0043】
第3の問題に関して、RSNは、PDUセッションが特定の冗長ユーザプレーン要件を用いて冗長的に処理されることのみを示すことができる。しかしながら、それは、どの2つのPDUセッションが冗長伝送のための冗長PDUセッションのペアとして一緒に関連付けられているかを示さない。言い換えれば、ネットワーク機能及びRANノードは、冗長伝送のためにどの2つのPDUセッションが一緒にバインドされているかを知らない。これは、マスタRANノードがPDUセッションコンテキスト情報を考慮することによってセカンダリRANノードを選択するための情報を必要とするDCベースのシナリオにとって重要となり得る。
【0044】
第4の問題に関して、RANノードにPDUセッションペア情報(PSPI)を提供するために、ネットワークは、そのような情報を有する必要がある。しかしながら、ネットワーク(例えば、SMF)がこの情報を得ることができる方法について定義されたメカニズムは存在しない。2つのセッションは独立して管理されるので、2つの別個のSMFが2つのPDUセッションを管理する可能性が高い。これら2つのSMFが通信可能であると想定することはできない。これらの2つのSMFがそのようなセッション管理情報を交換することを可能にする既存のメカニズムは存在しない。実際に、各SMFは、別の冗長PDUセッションが確立されたことを認識していない。
【0045】
第5の問題に関して、PDUセッションペア情報を他のネットワークエンティティ(例えば、RANノード及びAF)にどのように提供するかについて対処されていない。通常、SMFは、そのようなセッション管理関連情報を提供することを担当する必要がある。しかしながら、上述したように、SMFはそのような情報を提供することができない場合がある。
【0046】
第6の問題に関して、UEのみが、冗長PDUセッション確立/変更をトリガすることができるが、アプリケーションサーバ(例えば、AF又はSCS/AS)は、ポリシー生成及びパラメータプロビジョニングのために必要な情報をネットワーク(例えば、SMF又はPCF)に提供することによって、そうすることが可能であるはずである。しかしながら、アプリケーションサーバがそうすることを可能にするメカニズムは定義されていない。加えて、アプリケーションサーバは、2つの冗長PDUセッションがアプリケーショントラフィックのために確立されたときに通知されるように要求し得る。2つの異なるSMFがそれぞれPDUセッションを管理し得るという事実を考慮すると、アプリケーションサーバがそのようなイベントのためにどのネットワークエンティティにどのように加入するか、及び通知をAF又はSCS/ASにどのように配信するかについてのいくつかのメカニズムを規定することが望ましい。
【0047】
第7の問題に関して、別の問題は、冗長セッション変更に関するものである。ネットワーク/UE/アプリケーションサーバが、1つのPDUセッションを解放/非アクティブ化することによって冗長伝送を停止すると判断し、次いで、後で冗長伝送のために残りのPDUセッションを別のPDUセッションに関連付けると判断するとき、RANノード及びアンカUPFは、ユーザプレーンリソース割り当て及びトラフィック複製/除去の動作を調整するように通知される必要がある。これは、主にRSN及びPDUセッションペア情報に基づいて行うことができる。しかしながら、PDUセッション変更プロシージャ中に、冗長伝送のためにこの情報を提供する既存のメカニズムは存在しない。
【0048】
第8の問題に関して、既存のメカニズムは、DCベースの冗長伝送のためのトラフィック複製及び除去について上位レイヤ(例えば、アプリケーションレイヤ及びトランスポートレイヤ)に依拠する。言い換えれば、ULトラフィックの場合、UEは、単に2つの別個のURSPルールを適用して、同じULアプリケーショントラフィックをそれぞれ転送するための2つの冗長PDUセッションを見つける。トラフィック複製及び除去がPDUレイヤにおいて処理されることができれば、より効率的である。このアプローチは、冗長伝送をより動的に可能にすることができる。例えば、UE又はUPFは、ネットワーク状態に基づいて、アプリケーショントラフィックを1つのPDUセッション(すなわち、冗長伝送なし)に送信するか、又は2つのPDUセッション(すなわち、冗長伝送)に送信するかを動的に判断することができる。現在のURSPメカニズムの下では、UEが同じULトラフィックを2つのPDUセッションに送信することは不可能である。したがって、UEがトラフィックを複製し、それを2つのPDUセッションに送信することができるように、何らかのURSP強化が必要とされる。
【0049】
前述の問題を考慮すると、既存の冗長PDUセッション方法を強化するために、いくつかの新しい情報要素及び新しいメカニズムが望まれる。
【0050】
本明細書では、5GCにおけるURLLCアプリケーションのための冗長伝送が開示される。特に、本明細書で明示される冗長伝送を可能にし、サポートする既存のメカニズムに関連するいくつかの問題が対処される。冗長伝送メカニズムを強化するために、以下のアイデアが開示される。
【0051】
本明細書に開示される主題は、以下の原理に基づき得る。第1の原理では、RSNはデュアルコネクティビティ(DC)ベースの冗長伝送にのみ使用されるので、開示されるアプローチは、他のメカニズム(すなわち、N3/N9トンネルベース)について明示的に言及されない限り、DCベースのメカニズムに固有であると想定することができる。更に、PDUセッションペア情報もまた、DCベースのメカニズムに対してのみ定義される。しかしながら、rユーザプレーン冗長要件の概念は、冗長伝送をサポートするための全てのメカニズム(すなわち、DCベース、N3/N9トンネルベース、及びトランスポートレイヤサポート)にとって一般的である。第2の原理では、デュアルコネクティビティベースのメカニズムにおいて確立されたPDUセッションは、異なるSMF(例えば、少なくとも2つ)によって管理され、これらのSMFは、互いに直接通信しなくてもよい。
【0052】
冗長ユーザプレーン要件及びRSN
冗長伝送のためのPCF/AFからのポリシー及びパラメータプロビジョニングを以下に開示する。RSNは、冗長ユーザプレーン要件を示し、複数の方法で構成され得る。例えば、それは、アプリケーションデータ転送のための1つ以上の特定の性能メトリック要件、例えば、パケット損失率又は遅延閾値を示すように構成され得る。したがって、冗長ユーザプレーン要件は、性能メトリックを反映するように、特定のQoSパラメータ又は特性と結び付けることができる。PCFは、このマッピングをSMFに提供し、SMFは、冗長伝送のためにRSN値をPDUセッションに関連付ける。冗長ユーザプレーン要件は、アプリケーションIDによって識別されるアプリケーショントラフィックごとに、UEごとに、PDUセッションごとに、QoSフローごとに、又はDNN/S-NSSAIごとに構成され得る。
【0053】
冗長伝送のためのポリシー及びパラメータプロビジョニング
SMFは、PDUセッションが冗長PDUセッションであるべきかどうかを判断するための何らかの情報と、冗長ユーザプレーン要件を示すためのRSN値とを必要とする。PCFは、これらのポリシー及びパラメータをSMFに提供することができる。PCFは、SMFが冗長伝送に関する判断を行うことができるように、以下の情報をSMFに提供し得る。
【0054】
第一に、情報は、冗長伝送サポートを必要とし得る、DNN及びS-NSSAIの組み合わせのセットを含み得る。
【0055】
第二に、情報は、DNN及びS-NSSAIのセットごとに、どの冗長伝送オプションがサポートされるか(例えば、DCベース、N3/N9トンネルベース、又はトランスポートレイヤ冗長伝送が必要とされ得るかどうか、を示すための指示を含み得る。複数のオプションがサポートされている場合、各オプションは、各オプションのプリファレンスを示すプリファレンス値に関連付けられ得る。
【0056】
第三に、情報は、QoS要件(1つ以上のQoSパラメータ又はQoS特性、例えば、5QI、最大パケット損失率、パケット遅延バジェットを介して示される)又はサービス要件と、RSN値又はRSN値の範囲との間のマッピングを含み得る。これは、冗長ユーザプレーン要件を反映するようにRSN値を設定するために、SMFによって使用され得る。代替的に、PCFは、SDFとRSN値又はRSN値の範囲との間のマッピングを提供し得る。具体的には、PCFは、SMFがRSN値を設定することができるように、SMFに対するいくつかの性能メトリック(例えば、QoS特性又はパラメータ)に対して何らかの閾値を設定し得る。
【0057】
第四に、情報は、PLMN情報(例えば、PLMN ID)又はロケーション情報(例えば、TA、RA、又は地理的ロケーションエリア)を含み得、これらは、冗長伝送を所与のDNN及びS-NSSAIのためにどこに適用することができるかを示すためにPCFによって提供され得る。
【0058】
第五に、情報は、冗長伝送構成の任意の変更についてPCF/AFに通知するようにSMFをトリガし得る報告イベント/条件からのものであり得る。例えば、アプリケーショントラフィックに対して冗長伝送が有効/無効にされるとき、冗長PDUセッションの1つ又はN3/N9トンネルの1つが解放又は非アクティブ化されるとき、冗長セッション/トンネルの1つにおけるQoSが満たされないか又は何らかの変更を必要とするとき、PDUセッションペア情報(PSPI)が何らかの理由で更新されるとき。
【0059】
第六に、情報は、PSPIがどのように構築されるかに関する情報であり得る。例えば、PCFは、PSPIが、冗長伝送のために互いに関連付けられた2つのPDUセッションIDに加えて、各PDUセッションをそれぞれ管理する2つのSMF IDを含むべきであることを示し得る。代替的に、PSPIは、セッション情報(セッションID+SMF ID)への参照として使用される、番号又はID(例えば、PDUセッションペアID)とすることができる。PSPIについての更なる詳細は、本明細書に開示される。
【0060】
第七の情報は、PSPIがどこに記憶されているかに関する情報であり得る。PSPI情報は、UDM/UDR又はSMFに記憶され得る。2つのSMFがPDUセッションのペアをそれぞれ管理する場合、PSPIをUDM/UDRに記憶することにより、他のネットワーク機能及びAFがPSPIをUEコンテキストの一部として取り出すことがより便利となり得る。
【0061】
第八に、情報は、PSPIをどのように管理するかに関するポリシーに関するものであり得る。UE又はSMFがPSPIを生成及び更新する担当であるかどうかを示す。PCFは、上記情報を、PCCルール又はPDUセッション関連ポリシー情報に含めてSMFに提供し得る。AFはまた、冗長PDUセッションポリシー/パラメータプロビジョニングに影響を及ぼすために、何らかのアプリケーション関連情報をネットワーク(例えば、PCF)に入力し得る。例えば、AFは、あるロケーション内の、ある時間期間内の、又はUEが移動しているときの、あるタイプのアプリケーショントラフィックのための、UE(のグループ)のための冗長伝送を直接要求し得る。AFは、QoS要件のクラス(例えば、5QI、最大パケット損失率、パケット遅延バジェット)及び対応する冗長ユーザプレーン要件に関連付けられた特定のアプリケーション(例えば、アプリケーションID、アプリケーションサーバのIPアドレスによって識別される)に対して冗長伝送が好ましい又は必要であることをPCFに示し得る。これを行う1つのオプションは、AFがNEFを介してPCFに情報を提供する、トラフィックルーティングに対するAFの影響のプロシージャを強化することである。AFからの情報は、PCFが、SMFに送信される冗長伝送に関連するPCCルールを生成するのを助けることができる。
【0062】
SMFがPDUセッション確立/変更要求を受信すると、SMFは、PCFによって提供されるポリシールール及び情報に基づいて冗長伝送が必要かどうかを判断する。次に、SMFは、冗長伝送をサポートするUPFを選択する。特に、SMFは、冗長伝送に関連するUPF選択のために以下の情報を考慮し得る。第一に、UPFがN3/N9ベースの冗長伝送をサポートするためにトラフィック複製/除去を実行することができるかどうか、第二に、UPFがDCベースの冗長伝送のためにRSNをサポートする能力を有するかどうか。
【0063】
なお、PCFは、静的な方法で冗長伝送を管理するためにポリシー及びパラメータをSMFに提供し、例えば、これらのポリシー又はパラメータは、頻繁に変更又は更新されない。一方で、SMFは、冗長伝送が必要とされるかどうか、又はどのレベルの冗長ユーザプレーン要件が必要とされるかを判断するときに、UDM/UDR209、AMF203、UPF206、及びNWDAFなどの他のネットワーク機能と、ネットワーク状態、UEのサブスクリプションデータ、及びユーザプレーン性能についてリアルタイムで協議し得る。
【0064】
PDUセッションペア情報(PSPI)プロビジョニングの方法
本明細書で考察するように、RSNは、どの2つのPDUセッションがDCベースの冗長伝送のために一緒にリンクされているかを示さない。このPDUセッションペア情報は、デュアルコネクティビティを確立して冗長伝送を可能にするために、RANノードにとって重要であり得る。本明細書では、どのようにしてPSPIを構築するか、どのような情報がPSPIに含まれるか、及びどのようにしてPSPIをRANノード(例えば、マスタRAN202)に提供するかに関する主題が開示される。
【0065】
DCベースの冗長伝送の場合、各PDUセッションは、それぞれ異なるSMFによって確立され得る。これは、これらの2つのSMFが互いを認識していない場合があり、したがって、UE201が、任意の他のネットワーク機能の前に、少なくとも1つのPDUセッションが一緒にリンクされていることを知っている第1のエンティティであり得ることを暗示する。UE201がPSPIを生成し、それをSMF204に提供し、更に、N2 SMメッセージを介してPSPIをRANノードに送信することが開示される。
【0066】
図6は、PSPI生成及びRANノードへのプロビジョニングの例示的なプロシージャを示している。なお、汎用的に異なるPDUセッションをそれぞれ管理するために、異なるSMF(例えば、少なくとも2つ)が選択されると想定される。
【0067】
ステップ220:SMF204によってPDUセッション1が確立され、冗長伝送が必要であると判定される。したがって、SMF204は、RSN1にPDUセッション1を割り当てる。このとき、RANノードは、冗長伝送をサポートするためにデュアルコネクティビティが必要とされることを知っているが、1つのPDUセッション情報しかないので、RANノードは、デュアルコネクティビティを構築するために別のPDUセッション情報又はPSPIを待つ。
【0068】
ステップ221:UE201の上位レイヤは、同じアプリケーションのための別のPDUセッションを確立するための要求をNASレイヤに送信する。しかしながら、DNN及びS-NSSAIの異なる組み合わせが提供される。UE201は、PDUセッションID2と、DNN及びS-NSSAIの異なる組み合わせとを含むPDUセッション確立要求を、RANノードを介してAMF203に送信する。これは、少なくともDNN又はS-NSSAIが、PDUセッション1のために使用されるものとは異なる(しかしながら、それらは同じであり得る)ことを暗示する。AMF203は、セッション確立を管理するためにSMF205を選択する。UE201は、冗長伝送が要求において所与のDNN及びS-NSSAIのために必要とされることを明示的に示し得る。
【0069】
ステップ222:PCFによって提供されたポリシー及びパラメータ並びにオペレータによるローカルポリシー構成に基づいて、SMF205は、冗長伝送が必要であると判定して、RSN2をPDUセッションID2に割り当てる。次に、SMF205は、PDUセッション2のアンカポイントとしてUPF207を選択する。なお、SMF205は、UE201が冗長伝送を許容できるかどうかを検証するために、UE201のサブスクリプションデータを取り出すためにUDM/UDR209にコンタクトし得る。加えて、SMF205は、判断を行うために、又はRSNを生成するために十分な情報を有していない場合、冗長伝送に関連する何らかのポリシーを取り出すためにPCFにコンタクトし得る。
【0070】
ステップ223:SMF205は、N4セッション確立又は変更要求メッセージをUPF207に送信する。
【0071】
ステップ224:次いで、SMF205は、N2 SMメッセージをRANノードに送信する。N2 SMメッセージは、PDUセッションID2、QoSプロファイル、RSN2、及びSMF205のサービスエリアを含む。マスタRANノード202は、RSNが関連付けられているので、PDUセッション2がデュアルコネクティビティで冗長的に処理される必要があることを知っている。しかしながら、この段階では、RANノードは、PDUセッション確立中にPDUセッション1のコンテキスト情報を知っていても(すなわち、ステップ220)、RANノードは、どのセッションが冗長伝送のためのPDUセッション2に関連付けられているかを知らない。NAS SM受諾メッセージも含まれており、UE201に転送される。
【0072】
ステップ225:NAS SM受諾メッセージは、RSN2とともにUE201に転送される。
【0073】
ステップ226:UE201は、PSPI情報を生成する。具体的には、既存のDCベースの冗長伝送メカニズムに基づいて、UE201の上位レイヤは、トラフィックの複製/除去を処理して、同じアプリケーショントラフィックに冗長伝送を提供するために、PDUセッション1及び2が一緒にリンクされていることを知る。UE201の上位レイヤは、PSPIを構築し、それをNASレイヤに送信する。UE201は、PSPIを、PDUセッションを確立することを要求したときにUE201によって生成された2つのPDUセッションIDに関連付ける。DCでは、DC内の両方のRANノードが、単一のN2インターフェースを介して2つのSMFと通信する。SMF IDを提供することにより、RANノードが、QoS通知などのセッション管理シグナリングのためにSMFにコンタクトするのを助けることができる。
【0074】
代替的に、PSPIは、UE201によって割り当てられた番号又はID(例えば、PDUセッションペアID)であり得る。UE201は、冗長であるPDUセッションのために同じPSPIをネットワークに提供し得る。このオプションでは、UDM/UDR209に記憶されたPSPIが、冗長伝送のために一緒にリンクされたPDUセッションIDへの参照として使用される。
【0075】
ステップ227:UE201は、NASメッセージを介してPSPI情報をAMF203に送信する。次いで、AMF203は、PSPIをUDM/UDR209に送信することができ、PSPIは、UEコンテキストの一部として記憶される。PSPIをUDM/UDR209に記憶することにより、特に2つの異なるSMFが2つのセッションをそれぞれ管理するときに、他のネットワークエンティティがUE201のPSPIを取り出すことをより容易にする。加えて、AMF203は、オペレータによるポリシー構成に基づいて、PSPIをSMF204又はSMF205に送信し得る。この場合、SMFは、PSPIをUEコンテキストとして記憶するために、UDR/UDMにコンタクトし得る。
【0076】
ステップ228:AMF203又はSMFは、N2メッセージを使用してPSPIをRANノードに送信する。
【0077】
ステップ229:PSPIを用いて、RANノードは、マスタRANノード202として動作し始め、PSPIに部分的に基づいてセカンダリRANノードを選択して、PDUセッション2のためのデュアルコネクティビティを確立する。なお、どのようにしてセカンダリRANノードを選択し、デュアルコネクティビティを構築するかは、本明細書の範囲外である。
【0078】
ステップ230:マスタRANノード202は、セカンダリRANノードとUPF207との間でユーザプレーンデータを転送するためのN3トンネル情報を含むN2 SMメッセージを、AMF203を介してSMF205に送信する。
【0079】
ステップ231:任意選択的に、冗長伝送がそのトラフィックに対して有効にされているときにAF208又はアプリケーションサーバが通知を取得するように加入している場合、SMF204又はSMF205は、その通知を送信し得る。AF208は、トラフィックルーティングに対するAF208の影響のプロシージャを通して、サブスクリプション要求をPCF/SMFに送信することができる。代替的に、UE201は、アプリケーションレイヤ信号を使用することによって、その通知をAF/AS208に送信し得る。この通知は、PSPIを含む。
【0080】
「エラー!参照元が見つかりません」では、UE201は、PDUセッション2が確立された後にPSPIを生成する。したがって、ネットワークは、PDUセッションがリンクされていることを最初に認識していない。UE201は、後で、2つのPDUセッションの各々についてNASメッセージ(例えば、PDUセッション変更メッセージ)を送信することを判定し得る。UE201は、アプリケーションレイヤからの冗長伝送の要求に基づいてNASメッセージを送信することを判定し得る(例えば、冗長PDUセッションが必要とされるというアプリケーションレイヤからの指示は、ATコマンドを介してTEからMEに来てもよい)。PDUセッション変更メッセージは、同じPSIを含む。次いで、各SMFは、(AMF203を介して)N2メッセージ内でPSIをRANノードに転送する。このようにして、RANノードは、どの2つのPDUセッションがリンクされているかを知る。
【0081】
また、UE201は、各PDUセッションに対するPDUセッション確立要求において、PSPIを生成してネットワークに提供することも可能である。このシナリオでは、最初に、UE201は、アプリケーションレイヤからの冗長伝送の要求に基づいて冗長伝送が必要であると判断して(例えば、冗長PDUセッションが必要であるというアプリケーションレイヤからの指示が、ATコマンドを介してTEからMEに来てもよい)、UE201は、2つのPDUセッションID及びPSPIを生成する。具体的には、この場合、UE201のNASレイヤがPSPIを生成する。次いで、UE201は、2つのPDUセッションID、DNN及びS-NSSAIの組み合わせの2つのセット、2つのPDUセッションIDをリンクするPSPI、並びに冗長性が必要であるという指示、を含むPDUセッション確立要求をネットワークに送信する。したがって、ネットワークは、PDUセッションがリンクされていることを最初に認識している。PDUセッション変更メッセージは、同じPSIを含む。次いで、各SMFは、(AMF203を介して)N2メッセージ内でPSIをRANノードに転送する。このようにして、RANノードは、どの2つのPDUセッションがPDUセッション確立においてリンクされているかを知る。
【0082】
代替的に、UE201は、2つのPDUセッションID、及び冗長性が必要とされるという指示のみを提供し得る。ネットワーク(例えば、SMF又はAMF203)は、上記の情報とともにUE201からPDUセッション確立要求を受信すると、PSPIを生成し得る。AMF203は、このシナリオにおいてそれぞれのPDUセッションを管理するために2つの異なるSMFを依然として選択し得る。別のシナリオでは、UE201は、第2のPDUセッション確立要求中にPSPI及び冗長伝送指示を送信し得る。
【0083】
冗長伝送のためのPDUセッション変更のプロシージャ
本明細書では、PDUセッションのうちの1つが変更又は解放される必要があるために冗長伝送が無効にされるときに、PSPI及び関連情報を管理するプロシージャについて開示される。具体的には、以下に示すような複数の可能なケースがある。1)ネットワーク、UE若しくはAFは、PDUセッションのうちの1つを解放又は非アクティブ化することによって冗長伝送を無効にすると判断するか、又は2)ネットワーク、UE若しくは判断AFは、冗長PDUセッションペアを変更する(例えば、一方を解放/非アクティブ化し、残りの一方を別のPDUセッションとリンクする)ことをして、PDUセッションペア情報(PSPI)の更新を引き起こす。
【0084】
図7A図7Bは、PDUセッション変更又は解放によってトリガされるPSPIを更新するプロシージャを示している。
【0085】
ステップ240:2つのPDUセッションが冗長伝送のために確立される。なお、SMF205及びUPF207は図に示されていないが、異なるSMF及びUPFが用いられている。PDUセッション1は、説明のための例として使用される。
【0086】
冗長伝送の無効化/更新のプロシージャをトリガする複数の可能なシナリオ(以下に4つを示す)がある。
【0087】
ケース1:UE201がプロセスをトリガする。
【0088】
ステップ241A:UE201は、アプリケーションレイヤからの要求に基づいてプロセスをトリガし得る。例えば、アプリケーショントラフィックが終了するか、又はアプリケーショントラフィックはもはや冗長性を必要としない。更に、UE201は、ネットワーク状態に起因してプロセスをトリガし得る。例えば、UE201は、PDUセッション1を変更するか、又はPDUセッション1を解放し、次いで、冗長伝送のためにPDUセッション2を別のセッションに関連付けることを望む。これは、UE201がSMF204サービスエリアの外に移動しているか、又はPDUセッション1がアプリケーショントラフィックの要件を満たさないためであり得る。
【0089】
ステップ241B:結果として、UE201は、PDUセッション変更又は解放要求メッセージをSMF204に送信する。UE201は、PSPI、PDUセッション1のID、並びにDNN及びS-NSSAIの組み合わせを提供する。UE201は、PDUセッション1を変更することによって、又はPDUセッション1を冗長伝送のための別のセッションと置換することによって、冗長伝送を停止することを望むか、又は冗長伝送を継続することを望むかを示す指示を提供し得る。なお、UE201がPDUセッション2を別のPDUセッションとリンクしたい場合、PSPIは、PDUセッション2と別のPDUセッションとを一緒にリンクするUE201によって更新される。新しいPDUセッションである場合、UE201は、新しいPDUセッションIDを生成して、提供し、それに応じてセッション確立プロセスを要求する。
【0090】
ケース2:RANノードがプロセスをトリガする。
【0091】
ステップ242A:RANノードは、冗長伝送を停止又は無効にすることを直接判断することはできないが、RANノードは、PDUセッション変更プロセスをトリガし得て、冗長伝送停止をトリガする。例えば、UEのためにハンドオーバが必要であるか、PDUセッション1のQoSが満足できないか、又は無線リンク障害である。これらの場合、RANは、冗長伝送動作を更新するためにPDUセッション変更プロセスをトリガし、これが更にPSPI更新をトリガする。なお、RANノードは、PSPIを生成又は更新しない。UE201又はSMFは、PSPI生成又は更新を実行し得る。
【0092】
ステップ242B:マスタRANノード202は、N2 SMメッセージをSMF204に送信して、PDUセッション1の変更を要求する。メッセージは、PDUセッション1のID、PSPI、及びPDUセッション変更要求の原因を含む。PDUセッション変更の原因は、SMFが、PDUセッション1を変更することによって、又はPDUセッション1を別のPDUセッションに置換することによって、冗長伝送を停止するか、又は冗長伝送を継続するかを判定するのを助けることができる。
【0093】
ステップ242C:AMF203は、PDUセッション変更メッセージをSMF204に転送する。
【0094】
ケース3:AF208又はアプリケーションサーバがプロセスをトリガする。
【0095】
ステップ243A:AF208は、いくつかの可能なイベントに起因して、プロセスをトリガし得る。例えば、AF208は、冗長伝送を必要とするアプリケーショントラフィックを終了し、アプリケーショントラフィックは、QoS要件を低下させているので、冗長伝送は必要とされない。
【0096】
ステップ243B:AF208は、PSPI、PDUセッションID、UE ID、DNN、及び要求の原因を含む、冗長伝送を非アクティブ化又は停止するようにSMFに通知する要求をPCFに送信する。原因は、SMFがPDUセッション1をどのように扱うか、すなわち、PDUセッションを解放又は変更するかを判定するのを助ける。加えて、5GCは、UE201において開始するようにアプリケーションをトリガし得、AF208又はアプリケーションサーバからの要求に基づいて冗長伝送が必要とされることを示し得、次いで、UE201は、S-NSSAIを伴う特定のDNNへのPDUセッションを確立することを要求することによって、アプリケーショントラフィックのための冗長伝送をトリガする。
【0097】
ケース4:ネットワーク機能(例えば、SMF)がプロセスをトリガする。
【0098】
ステップ244:SMF204などのネットワーク機能も、冗長伝送を停止するか、又は冗長伝送構成を更新するプロセスをトリガし得る。これは、UEモビリティに起因するSMFサービスエリア外、PDUセッションにおけるユーザプレーン輻輳など、いくつかのイベントに起因し得る。加えて、NWDAFは、プロセスをトリガするかどうかを判断するための入力として使用されるネットワークパフォーマンス統計をネットワーク機能に提供し得る。
【0099】
ステップ245:SMF204は、SMFがPDUセッション1を変更するかセッションを解放するかを判断するかどうかに応じて、N4セッション変更又は解放要求をUPF206に送信する。
【0100】
ステップ246:SMFが前のステップでPSPIを受信しない場合、すなわち、UE、RANノード、又はAF208がPSPIを提供しないが、冗長伝送をサポートするためにPDUセッション1が解放又は置換されるのでPSPIが更新を必要とする場合、SMFは、PSPIがそこに記憶されていると想定するUEコンテキストとして、UDR/UDMからPSPIを取り出す。
【0101】
ステップ247:SMFがPSPIの生成及び更新を担当する場合、SMFはPSPIを更新する。例えば、冗長伝送が停止/無効化される場合、SMFは、PSPIを削除し得る。PDUセッション1が、冗長伝送を継続するための別のセッションによって置換される場合、SMFは、PSPI内で一緒にリンクされているPDUセッションIDを更新し得る。UE201がPSPIの管理を担当する場合、このステップはスキップされる。
【0102】
ステップ248:SMFは、N2 SMメッセージを、AMF203を介してマスタRANノード202に、PDUセッション1の変更/解放通知及び冗長伝送が無効にされるか否かの指示とともに送信する。冗長伝送がPDUセッション1を置換する別のPDUセッションで継続しようとする場合、SMFは、新しいPDUセッションとPDUセッション2とをリンクする新しいPSPIを提供する。N2メッセージ内で、SMFはまた、UEに宛てられたNASメッセージをカプセル化する。NASメッセージは、どのエンティティが最初にプロセスをトリガするかに応じて、PDUセッション変更通知又は応答とすることができる。NASメッセージは、SMFがPSPIを更新する場合、更新されたPSPIを含み得る。
【0103】
ステップ249:マスタRANノード202は、NASメッセージをUEに転送し、NASメッセージは、変更されたPDUセッション情報を含む。SMFがPSPIを管理する場合、NASメッセージは、更新されたPSPI、又は冗長伝送が無効にされたかどうかについての指示を更に含む。SMFがPDUセッション1を別のPDUセッションに置換して、冗長伝送を継続すると判断した場合、SMFは、PSUセッションID、QoSルール、及び他のセッションコンテキスト情報などのセッションコンテキスト情報もNASメッセージ内に提供する。
【0104】
ステップ250:UE201がPSPIの管理及び更新を担当する場合、UE201は、SMFによって提供されるセッション変更情報に基づいてPSPIを更新又は削除する。具体的には、冗長伝送が停止した場合、UE201はPSPIを削除する。冗長伝送が継続するが、PDUセッション1が別のセッションによって置換されている場合、UE201は、新しいPDUセッションをPDUセッション2とリンクすることによってPSPIを更新する。
【0105】
ステップ251:UE201がPSPIを管理する担当である場合、UE201は、NASメッセージを介して、更新されたPSPI又はPSPI削除通知をSMFに送信する。
【0106】
ステップ252:SMFは、任意選択的に、UEコンテキストの一部として記憶するために、更新されたPSPIをUDR/UDMに送信する。
【0107】
ステップ253:SMFは、RANノードが無線ネットワーク内のユーザプレーンリソースを調整することができるように、PSPI更新又は削除通知をマスタRANノード202に送信する。マスタRANノード202はまた、セカンダリRANノードを別のRANノードに置換し得る。
【0108】
ステップ254:SMFは、PSPI更新又は削除通知をAFに送信する。これは任意選択的であり、AF208がPSPI更新若しくは削除、又はPCFによる構成に加入しているかどうかに依存する。
【0109】
PDUレイヤにおけるULトラフィック複製を可能にするためのURSP強化
本明細書では、UE201が、アプリケーションレイヤからの要求に基づいて(例えば、ATコマンドに基づいて)PSPIを提供すると判断し得ることについて説明した。代替的に、UE201は、あるアプリケーションレイヤトラフィックが複数のPDUセッション上に複製されるべきときを検出するように構成され得、UE201は、PDUレイヤにおいてトラフィック複製を実行し得る。UE201が、あるアプリケーションレイヤトラフィックが複数のPDUセッション上に複製されるべきであることを検出すると、UE201は、冗長PDUセッションを確立するために、以前に説明されたプロシージャを使用し得る。
【0110】
あるアプリケーションレイヤトラフィックが複数のPDUセッション上に複製されるべきであることをUE201がどのように検出し得るかの第1の例では、UE201は、URSPルールに関連付けられたトラフィックが複数のPDUセッション上に複製されるべきであるという指示を含むURSPルールで構成され得る。この例では、URSPルールは、DCベースの複製が必要とされるか、又はN3/N9複製が必要とされるかを示し得る。DCベースの複製が必要とされる場合、UE201は、上記で説明したように2つのPDUセッションを確立し、PDUレイヤにおいて、アプリケーショントラフィックを複数のPDUセッション上に複製し得る。
【0111】
UE201は、関連付けられたトラフィックのための2つのPDUセッションを確立するために、URSPルールに関連付けられたRSDを使用し得る。UE201は、2つのPDUセッションを確立することができるまで、冗長PDUセッションを確立することを試みるために、最も高い優先度のRSDを使用し得る。代替的に、URSPルールは、RSDの複数のセット(各PDUセッションに対して1つ)を含み得る。UE201は、UE201が1つのPDUセッションのみを確立することができ、第2のPDUセッションを確立することができない場合、UE201は、1つのPDUセッションのみを続行するように挙動し得る。代替的に、UE201は、1つのPDUセッションのみの確立が成功した場合、第1のPDUセッションを終了し、PDUセッション確立が不成功であったことをアプリケーションに示す(又はより低い優先順位のURSPルールを試みる)ように挙動し得る。UE201が1つのみのPDUセッション又は複数のPDUセッションを続行するかは、UE201の実装に基づいてもよく、URSPルールにおける指示に基づいてもよい。
【0112】
N3/N9複製が必要とされることをURSPルールが示す場合、UE201は、PDUセッションのためにN3/N9複製が必要とされることをSMFに示し得る。具体的には、URSPルールのトラフィック記述子に2つの新しいパラメータを追加することが開示される。
【0113】
第1のパラメータである、冗長伝送インジケータ:このインジケータは、トラフィックのために冗長伝送が必要であるかどうかを示す。この指示が含まれる場合、1つのPDUセッションのみが成功して確立された場合に、トラフィックが1つのPDUセッションを介して送信され得るかどうかを示すために、指示的な指示が使用され得る。
【0114】
第2のパラメータである、N3/N9冗長インジケータ:このインジケータは、DCベース、N3/N9トンネルベース、又はトランスポートレイヤ冗長伝送が必要とされるかどうかを示す。
【0115】
URSPルール内のこれらの2つの属性又はインジケータは、UE201が、冗長伝送が特定のトラフィックのために必要とされることを判断し、PDUセッション確立要求メッセージ内に指示を含めることを助けることができる。
【0116】
代替的に、上記の属性は、UE201が、RSDにおいて記述されるDNN及びS-NSSAIの組み合わせによって識別されるトラフィックを複製する必要があることをUE201が知るように、ルート選択記述子に追加することができる。
【0117】
URSPにおけるこれらの指示の構成は、PCFから来てもよく、PCFは、DNN及び/又はASのIPアドレスによって識別されるアプリケーショントラフィックのために冗長伝送が必要であることを示す情報をAF208又はアプリケーションサーバから取得する。
【0118】
別の例では、UE201は、UE201がDCベースの複製をサポートすることが可能であることをSMFに示し得る。この指示は、PDUセッション確立中にSMFに送信され得る。SMFは、PDUセッション確立受諾において、DCベースの複製が適用されるべきであることをUEに示し得る。次いで、UE201は、以前に説明したように、冗長PDUセッションを確立し得る。以前に説明したように、トラフィック複製は、PDUレイヤ中のULトラフィックについてUE201によって実行され得、複製除去は、PDUレイヤ中のDLトラフィックについて実行され得る。
【0119】
図8は、5Gネットワークにおける冗長伝送のための例示的なプロシージャを示している。ステップ261において、UE201は、PDUセッションペア情報(PSPI)をPDUセッションに割り当てるための構成情報を受信し得、PSPIは番号であり得る。構成情報は、URSPルール又はATコマンドにおいて受信され得る。上位レイヤは、PSPIを判定し得、それを、ATコマンドを介してUE201に提供する。URSPルールは、冗長伝送インジケータを含む。冗長伝送インジケータは、URSPルールにおけるルート選択記述子(route selection descriptor、RSD)の一部であり得る。
【0120】
ステップ262において、構成情報を使用して、第1のPDUセッションと第2のPDUセッションとが関連付けられていることを判定することができる。両方のPDUセッションが同じアプリケーションからデータを送信するために使用される場合(例えば、アプリケーションが冗長性を達成するために両方のPDUセッションを介して同じデータを送信する場合)、又は両方のPDUセッションが同じアプリケーションのためのデータを受信するために使用される場合(例えば、同じアプリケーションデータが両方のPDUセッションを介して受信される(例えば、アプリケーションデータが冗長性を達成するために複製される)場合)、PDUセッションは関連付けられているとみなされ得る。
【0121】
ステップ263において、構成情報を使用して、同じPSPI(例えば、第1のPSPI)を第1のPDUセッション及び第2のPDUセッションに割り当てることを判定することができる。
【0122】
ステップ264において、PSPIは、第1のPDUセッションを確立するために第1のPDUセッション確立メッセージでネットワーク(例えば、SMF204)に送信され得る。
【0123】
ステップ265において、PSPIは、第2のPDUセッションを確立するために第2のPDUセッション確立メッセージでネットワークに送信され得る。第1のPDUセッション又は第2のPDUセッションは、冗長伝送、又はより詳細にはデュアルコネクティビティ冗長伝送に関連付けられ得る。第1のPDUセッション又は第2のPDUセッションは、DNN又はS-NSSAIの1つ以上の異なる組み合わせに関連付けられ得る。第1のPDUセッション確立メッセージ又は第2のPDUセッション確立メッセージは各々、冗長性が必要であるという指示を含み得る。
【0124】
冗長伝送動作に関与するパラメータは、エンドユーザ(例えば、UE201)、ネットワークオペレータ、又はアプリケーションサービスプロバイダによって、ユーザインターフェースを通してプロビジョニングされ得る。ユーザインターフェースは、デフォルト値を用いてそれらのパラメータを構成又はプログラミングするため、並びに冗長伝送を有効化又は無効化するために実装され得る。例示的なユーザインターフェースを図9に示す。本明細書で考察されるステップのいずれかの進捗(例えば、送信されたメッセージ又はステップの成功)は、表示され得る。加えて、グラフィカル出力は、図9のディスプレイインターフェース上に表示され得る。グラフィカル出力は、ワイヤレスネットワークにおける冗長伝送の方法、システム、及びデバイスを実装するデバイスのトポロジ、本明細書で考察する任意の方法又はシステムの進捗のグラフィカル出力などであり得る。
【0125】
図7図9などの本明細書に示されるステップを実行するエンティティは、論理エンティティであり得ることが理解される。ステップは、図10F又は図10Gに示されるものなどのデバイス、サーバ、又はコンピュータシステムのメモリ内に記憶され、そのプロセッサ上で実行され得る。本明細書で開示される例示的な方法(例えば、図7図9)の間でステップをスキップすること、ステップを組み合わせること、又はステップを追加することが企図される。
【0126】
表1又は表2は、本明細書に開示される主題の定義又は略語である。
【0127】
【表1】
【0128】
【表2】
【0129】
第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP)は、コーデック、セキュリティ、及びサービスの品質の作業を含む、無線アクセス、コアトランスポートネットワーク、及びサービス能力を含むセルラ電気通信ネットワーク技術の技術標準を開発する。最近の無線アクセス技術(RAT)標準には、WCDMA(一般に3Gと称される)、LTE(一般に4Gと称される)、LTE-Advanced標準、及び「5G」とも称されるNew Radio(NR)が含まれる。3GPP NR標準開発は、次世代無線アクセス技術(新しいRAT)の定義を継続及び含むと予想され、これは、7GHz未満の新しいフレキシブル無線アクセスの提供、及び7GHzを超える新しいウルトラモバイルブロードバンド無線アクセスの提供を含むと予想される。フレキシブル無線アクセスは、6GHz未満の新しいスペクトルにおける新しい非後方互換性無線アクセスを含むと予想され、同じスペクトルで一緒に多重化されて、分岐要件を有する一連の広範な3GPP NR使用事例に対処することができる異なる動作モードを含むことが予想される。ウルトラモバイルブロードバンドは、例えば、屋内用途及びホットスポットのためのウルトラモバイルブロードバンドアクセスの機会を提供するcmWave及びmmWaveスペクトルを含むと予想される。特に、ウルトラモバイルブロードバンドは、センチメートル波及びミリ波固有のデザイン最適化を用いて、7GHz未満のフレキシブル無線アクセスと共通のデザインフレームワークを共有することが予想される。
【0130】
3GPPは、NRがサポートすることが予想される様々な使用事例を識別し、データ転送速度、待ち時間、及びモビリティのための多種多様なユーザ経験要件をもたらす。使用事例としては、以下の一般的なカテゴリ:強化されたモバイルブロードバンド(enhanced mobile broadband、eMBB)、超信頼性低遅延通信(URLLC)、大量機械型通信(massive machine type communications、mMTC)、ネットワーク動作(例えば、ネットワークスライシング、ルーティング、マイグレーション、及びインターワーキング、エネルギー節約)、並びに車車間通信(Vehicle-to-Vehicle Communication、V2V)、車両対インフラストラクチャ通信(Vehicle-to-Infrastructure、V2I)、車両対ネットワーク通信(Vehicle-to-Network Communication、V2N)、車両対歩行者通信(Vehicle-to-Pedestrian Communication、V2P)、及び他のエンティティとの車両通信のうちのいずれかを含み得る、強化された車両対あらゆるモノ(enhanced vehicle-to-everything、eV2X)通信が挙げられる。これらのカテゴリにおける特定のサービス及び用途には、数例を挙げると、例えば、監視及びセンサネットワーク、デバイスリモート制御、双方向リモート制御、パーソナルクラウドコンピューティング、ビデオストリーミング、ワイヤレスクラウドベースのオフィス、第1対応者の接続性、自動車用eコール、災害警報、リアルタイムのゲーム、多人数テレビ電話、自律走行、拡張現実、触覚インターネット、仮想現実、ホームオートメーション、ロボット、及び空中ドローンが含まれる。これらの使用事例などの全てが、本明細書で企図される。
【0131】
図10Aは、本明細書で説明及び特許請求される図1図7に示されるシステム及び方法など、無線ネットワーク(例えば、5G)における冗長伝送の方法及び装置が使用され得る例示的な通信システム100を示している。通信システム100は、ワイヤレス伝送/受信ユニット(wireless transmit/receive unit、WTRU)102a、102b、102c、102d、102e、102f、又は102gを含み得、これらは一般的又は集合的にWTRU102又は複数のWTRU102と称され得る。通信システム100は、無線アクセスネットワーク(radio access network、RAN)103/104/105/103b/104b/105b、コアネットワーク106/107/109、公衆交換電話網(public switched telephone network、PSTN)108、インターネット110、他のネットワーク112、及びネットワークサービス113を含み得る。ネットワークサービス113は、例えば、V2Xサーバ、V2X機能、ProSeサーバ、ProSe機能、IoTサービス、ビデオストリーミング、又はエッジコンピューティングなどを含み得る。
【0132】
本明細書に開示される概念は、任意の数のWTRU、基地局、ネットワーク、又はネットワーク要素とともに使用され得ることが理解されよう。WTRU102a、102b、102c、102d、102e、102f、又は102gの各々は、ワイヤレス環境において動作し、又は通信するように構成された任意のタイプの装置又はデバイスであり得る。各WTRU102a、102b、102c、102d、102e、102f、102gは、手持ち式ワイヤレス通信装置として図10A図10B図10C図10D図10E、又は図10Fに図示伝送され得るが、5Gワイヤレス通信について企図される多種多様な使用事例では、各WTRUは、単なる例として、ユーザ機器(user equipment、UE)、移動局、固定若しくはモバイル加入者ユニット、ページャ、セルラ電話、携帯情報端末(personal digital assistant、PDA)、スマートフォン、ラップトップ、タブレット、ネットブック、ノートブックコンピュータ、パーソナルコンピュータ、ワイヤレスセンサ、家庭用電子機器、スマートウォッチ若しくはスマート衣類などのウェアラブルデバイス、医療若しくはeヘルスデバイス、ロボット、産業機器、ドローン、車、バス、トラック、列車、若しくは飛行機などの車両などを含む、ワイヤレス信号を又は受信するように構成された任意のタイプの装置又はデバイスを備えるか、又はその中で具現化され得ることを理解されたい。
【0133】
通信システム100はまた、基地局114a、及び基地局114bを含み得る。図10Aの例では、各基地局114a及び114bは、単一の要素として図示されている。実際には、基地局114a及び114bは、任意の数の相互接続された基地局又はネットワーク要素を含み得る。基地局114aは、コアネットワーク106/107/109、インターネット110、ネットワークサービス113、又は他のネットワーク112などの、1つ以上の通信ネットワークへのアクセスを容易にするために、WTRU102a、102b、及び102cのうちの少なくとも1つとワイヤレスでインターフェース接続するように構成された任意のタイプのデバイスであり得る。同様に、基地局114bは、コアネットワーク106/107/109、インターネット110、他のネットワーク112、又はネットワークサーバ113などの1つ以上の通信ネットワークへのアクセスを容易にするために、リモート無線ヘッド(Remote Radio Head、RRH)118a、118b、伝送及び受信点(Transmission and Reception Point、TRP)119a、119b、又は路側ユニット(Roadside Unit、RSU)120a及び120bのうちの少なくとも1つと有線で又はワイヤレスでインターフェース接続するように構成された任意のタイプのデバイスであり得る。RRH118a、118bは、コアネットワーク106/107/109、インターネット110、ネットワークサービス113、又は他のネットワーク112などの、1つ以上の通信ネットワークへのアクセスを容易にするために、WTRU102、例えば、WTRU102cのうちの少なくとも1つとワイヤレスでインターフェース接続するように構成された任意のタイプのデバイスであり得る。
【0134】
TRP119a、119bは、コアネットワーク106/107/109、インターネット110、ネットワークサービス113、又は他のネットワーク112などの、1つ以上の通信ネットワークへのアクセスを容易にするために、WTRU102dのうちの少なくとも1つとワイヤレスでインターフェース接続するように構成された任意のタイプのデバイスであり得る。RSU120a及び120bは、コアネットワーク106/107/109、インターネット110、他のネットワーク112、又はネットワークサービス113などの、1つ以上の通信ネットワークへのアクセスを容易にするために、WTRU102e又は102fのうちの少なくとも1つとワイヤレスでインターフェース接続するように構成された任意のタイプのデバイスであり得る。例として、基地局114a、114bは、基地トランシーバ局(base transceiver station、BTS)、ノードB、eNode B、ホームノードB、ホームeNode B、次世代ノードB(Next Generation Node-B、gNode B)、衛星、サイトコントローラ、アクセスポイント(access point、AP)、ワイヤレスルータなどであってもよい。
【0135】
基地局114aは、基地局コントローラ(Base Station Controller、BSC)、無線ネットワークコントローラ(Radio Network Controller、RNC)、中継ノードなどの他の基地局又はネットワーク要素(図示せず)も含み得る、RAN103/104/105の一部であり得る。同様に、基地局114bは、BSC、RNC、中継ノードなどの他の基地局又はネットワーク要素(図示せず)も含み得る、RAN103b/104b/105bの一部であり得る。基地局114aは、セル(図示せず)と称され得る、特定の地理的領域内でワイヤレス信号を伝送又は受信するように構成され得る。同様に、基地局114bは、本明細書で開示されるように、ワイヤレスネットワークにおける冗長伝送の方法、システム、及びデバイスのためのセル(図示せず)と称され得る、特定の地理的領域内で有線又はワイヤレス信号を伝送又は受信するように構成され得る。同様に、基地局114bは、セル(図示せず)と称され得る、特定の地理的領域内で有線又はワイヤレス信号を伝送又は受信するように構成され得る。セルは、更にセルセクタに分割され得る。例えば、基地局114aと関連付けられたセルは、3つのセクタに分割され得る。したがって、一例では、基地局114aは、3つのトランシーバ、例えば、セルのセクタごとに1つのトランシーバを含み得る。一例では、基地局114aは、多重入力多重出力(multiple-input multiple output、MIMO)技術を用い得、したがって、セルの各セクタに対して複数のトランシーバを利用し得る。
【0136】
基地局114aは、エアインターフェース115/116/117を介してWTRU102a、102b、102c、及び102gのうちの1つ以上と通信し得、これらは、任意の好適な無線通信リンク(例えば、無線周波数(radio frequency、RF)、マイクロ波、赤外線(infrared、IR)、紫外線(ultraviolet、UV)、可視光、センチメートル波、ミリ波、など)であり得る。エアインターフェース115/116/117は、任意の好適な無線アクセス技術(RAT)を使用して確立され得る。
【0137】
基地局114bは、有線又はエアインターフェース115b/116b/117bを介してRRH118a、118b、TRP119a、119b、又はRSU120a及び120bのうちの1つ以上と通信し得、これは、任意の好適な有線(例えば、ケーブル、光ファイバなど)又はワイヤレス通信リンク(例えば、無線周波数(RF)、マイクロ波、赤外線(IR)、紫外線(UV)、可視光、センチメートル波、ミリ波など)であり得る。エアインターフェース115b/116b/117bは、任意の好適な無線アクセス技術(RAT)を使用して確立され得る。
【0138】
RRH118a、118b、TRP119a、119b、又はRSU120a、120bは、エアインターフェース115c/116c/117cを介してWTRU102c、102d、102e、102fのうちの1つ以上と通信し得、これは、任意の好適なワイヤレス通信リンク(例えば、無線周波数(RF)、マイクロ波、赤外線(IR)、紫外線(UV)、可視光、センチメートル波、ミリ波など)であり得る。エアインターフェース115c/116c/117cは、任意の好適な無線アクセス技術(RAT)を使用して確立され得る。
【0139】
WTRU102a、102b、102c、102d、102e、又は102fは、エアインターフェース115d/116d/117d(サイドリンク通信など)を通じて、互いに通信し得、これは、任意の好適なワイヤレス通信リンク(例えば、無線周波数(RF)、マイクロ波、赤外線(IR)、紫外線(UV)、可視光、センチメートル波、ミリ波など)であり得る。エアインターフェース115d/116d/117dは、任意の好適な無線アクセス技術(RAT)を使用して確立され得る。
【0140】
通信システム100は、多重アクセスシステムであり得、CDMA、TDMA、FDMA、OFDMA、SC-FDMAなど、1つ以上のチャネルアクセス方式を採用し得る。例えば、RAN103/104/105の基地局114a、及びWTRU102a、102b、102c、又はRAN103b/104b/105bのRRH118a、118b、TRP119a、119b、及びRSU120a、120b、並びにWTRU102c、102d、102e、102fは、ユニバーサル移動体通信システム(Universal Mobile Telecommunications System、UMTS)、地上無線アクセス(Terrestrial Radio Access、UTRA)などの無線技術を実行し得、これは、広帯域CDMA(wideband CDMA、WCDMA)を使用してそれぞれエアインターフェース115/116/117又は115c/116c/117cを確立し得る。WCDMAは、高速パケットアクセス(High-Speed Packet Access、HSPA)又は進化型HSPA(HSPA+)などの通信プロトコルを含み得る。HSPAは、高速ダウンリンクパケットアクセス(High-Speed Downlink Packet Access、HSDPA)又は高速アップリンクパケットアクセス(High-Speed Uplink Packet Access、HSUPA)を含み得る。
【0141】
一実施例では、基地局114a及びWTRU102a、102b、102c、又はRAN103b/104b/105bのRRH118a、118b、TRP119a、119b、又はRSU120a、120b、並びにWTRU102c、102dは、進化型UMTS地上無線アクセス(Evolved UMTS Terrestrial Radio Access、E-UTRA)などの無線技術を実行し得、これは、ロングタームエボリューション(Long Term Evolution、LTE)又はLTE-Advanced(LTE-A)を使用して、それぞれエアインターフェース115/116/117又は115c/116c/117cを確立し得る。将来的には、エアインターフェース115/116/117又は115c/116c/117cは、3GPP NR技術を実行し得る。LTE及びLTE-A技術には、LTE D2D及びV2X技術及びインターフェース(サイドリンク通信など)が含まれ得る。同様に、3GPP NR技術は、NR V2X技術及びインターフェース(サイドリンク通信など)を含む。
【0142】
RAN103/104/105の基地局114aと、WTRU102a、102b、102c、及び102g、又はRAN103b/104b/105bのRRH118a、118b、TRP119a、119b、若しくはRSU120a、120bと、WTRU102c、102d、102e、102fは、IEEE802.16(例えば、(ワールドワイドインターオペラビリティフォーマイクロウェーブアクセス(Worldwide Interoperability for Microwave Access、WiMAX)、CDMA2000、CDMA2000 1X、CDMA2000 EV-DO、暫定標準2000(IS-2000)、暫定標準95(IS-95)、暫定標準856(IS-856)、汎欧州デジタル移動電話方式(Global System for Mobile communications、GSM)、GSM進化型高速データレート(Enhanced Data rates for GSM Evolution、EDGE)、GSM EDGE(GERAN)などのような無線技術を実行し得る。
【0143】
本明細書で開示されるように、ワイヤレスネットワークにおける冗長伝送の方法、システム、及びデバイスを実装するために、図10Aの基地局114cは、例えば、ワイヤレスルータ、ホームノードB、ホームeNode B、又はアクセスポイントであり得、事業所、家庭、車両、列車、空中、衛星、工場、キャンパスなどの局所的エリアにおけるワイヤレス接続性を容易にするために、任意の好適なRATを利用し得る。実施例では、基地局114c及びWTRU102、例えば、WTRU102eは、IEEE802.11などの無線技術を実行して、ワイヤレスローカルエリアネットワーク(wireless local area network、WLAN)を確立し得る。同様に、基地局114c及びWTRU102dは、IEEE802.15などの無線技術を実行して、ワイヤレスパーソナルエリアネットワーク(wireless personal area network、WPAN)を確立し得る。更に別の例では、基地局114c及びWTRU102、例えば、WTRU102eは、セルラベースのRAT(例えば、WCDMA、CDMA2000、GSM、LTE、LTE-A、NRなど)を利用して、ピコセル又はフェムトセルを確立し得る。図10Aに示すように、基地局114cは、インターネット110への直接接続を有し得る。したがって、基地局114cは、コアネットワーク106/107/109を介してインターネット110にアクセスする必要がない場合がある。
【0144】
RAN103/104/105又はRAN103b/104b/105bは、コアネットワーク106/107/109と通信し得、これは、音声、データ、メッセージング、認証認可、アプリケーション、又はボイスオーバインターネットプロトコル(voice over internet protocol、VoIP)サービスをWTRU102a、102b、102c、102dのうちの1つ以上に提供するように構成された、任意のタイプのネットワークであり得る。例えば、コアネットワーク106/107/109は、コール制御、請求サービス、移動体位置ベースのサービス、プリペイド発呼、インターネット接続性、パケットデータネットワーク接続性、イーサネット接続性、ビデオ配信などを提供し得、又はユーザ認証などの、高レベルセキュリティ機能を実行し得る。
【0145】
図10Aには示されていないが、RAN103/104/105又はRAN103b/104b/105b又はコアネットワーク106/107/109は、RAN103/104/105若しくはRAN103b/104b/105bと同じRAT、又は異なるRATを採用する他のRANと直接又は間接的に通信し得ることが理解されよう。例えば、E-UTRA無線技術を利用し得るRAN103/104/105又はRAN103b/104b/105bに接続されることに加えて、コアネットワーク106/107/109はまた、GSM又はNR無線技術を用いて別のRAN(図示せず)と通信し得る。
【0146】
コアネットワーク106/107/109はまた、PSTN108、インターネット110、又は他のネットワーク112にアクセスするために、WTRU102a、102b、102c、102d、102eのためのゲートウェイとして機能し得る。PSTN108は、基本電話サービス(plain old telephone service、POTS)を提供する公衆交換電話網を含み得る。インターネット110は、TCP/IPインターネットプロトコルスイートの伝送制御プロトコル(transmission control protocol、TCP)、ユーザデータグラムプロトコル(datagram protocol、UDP)、及びインターネットプロトコル(internet protocol、IP)などの共通通信プロトコルを使用する、相互接続されたコンピュータネットワーク及びデバイスのグローバルシステムを含み得る。ネットワーク112は、他のサービスプロバイダによって所有又は操作される、有線又はワイヤレス通信ネットワークを含み得る。例えば、ネットワーク112は、RAN103/104/105若しくはRAN103b/104b/105bと同じRAT、又は異なるRATを採用し得る、1つ以上のRANに接続された任意のタイプのパケットデータネットワーク(例えば、IEEE802.3イーサネットネットワーク)又は別のコアネットワークを含み得る。
【0147】
本明細書で開示されるように、ワイヤレスネットワークにおける冗長伝送の方法、システム、及びデバイスを実装するために、通信システム100におけるWTRU102a、102b、102c、102d、102e、及び102fのいくつか又は全ては、マルチモード能力を含み得、例えば、WTRU102a、102b、102c、102d、102e、及び102fは、異なるワイヤレスリンクを通じて、異なるワイヤレスネットワークと通信するための複数のトランシーバを含み得る。例えば、図10Aに示されるWTRU102gは、セルラベースの無線技術を用い得る基地局114a、及びIEEE802無線技術を用い得る基地局114cと通信するように構成され得る。
【0148】
図10Aには示されていないが、ユーザ機器は、ゲートウェイへの有線接続を行い得ることが理解されよう。ゲートウェイは、レジデンシャルゲートウェイ(Residential Gateway、RG)であり得る。RGは、コアネットワーク106/107/109への接続性を提供し得る。本明細書に含まれる主題の多くは、ネットワークに接続するために有線接続を使用するWTRU及びUEであるUEに等しく適用され得ることが理解されよう。例えば、ワイヤレスインターフェース115、116、117、及び115c/116c/117cに適用される主題は、有線接続に等しく適用され得る。
【0149】
図10Bは、本明細書で開示されるように、ワイヤレスネットワークにおける冗長伝送の方法、システム、及びデバイスを実装し得る、例示的なRAN103及びコアネットワーク106のシステム図である。上記のように、RAN103は、UTRA無線技術を用いて、エアインターフェース115を介してWTRU102a、102b、及び102cと通信し得る。RAN103はまた、コアネットワーク106と通信し得る。図10Bに示されるように、RAN103は、ノードB140a、140b、及び140cを含み得、これらは各々、エアインターフェース115を介して、WTRU102a、102b、及び102cと通信するための1つ以上のトランシーバを含み得る。ノードB140a、140b、及び140cは各々、RAN103内の特定のセル(図示せず)と関連付けられ得る。RAN103はまた、RNC142a、142bを含み得る。RAN103は、任意の数のノードB及び無線ネットワークコントローラ(RNC)を含み得ることが理解されよう。
【0150】
図10Bに示されるように、ノードB140a、140bは、RNC142aと通信し得る。更に、ノードB140cは、RNC142bと通信し得る。ノードB140a、140b、及び140cは、Iubインターフェースを介して、それぞれのRNC142a及び142bと通信し得る。RNC142a及び142bは、Iurインターフェースを介して互いに通信し得る。RNC142a及び142bの各々は、それが接続されるそれぞれのノードB140a、140b、及び140cを制御するように構成され得る。加えて、RNC142a及び142bの各々は、外部ループ電力制御、ロード制御、アドミッション制御、パケットスケジューリング、ハンドオーバ制御、マクロダイバーシティ、セキュリティ機能、データ暗号化などの他の機能を実行又はサポートするように構成され得る。
【0151】
図10Bに示されるコアネットワーク106は、メディアゲートウェイ(media gateway、MGW)144、モバイルスイッチングセンタ(Mobile Switching Center、MSC)146、サービングGPRSサポートノード(Serving GPRS Support Node、SGSN)148、又はゲートウェイGPRSサポートノード(Gateway GPRS Support Node、GGSN)150を含み得る。前述の要素の各々は、コアネットワーク106の一部として図示されているが、これらの要素のいずれも、コアネットワークオペレータ以外のエンティティによって所有及び/又は操作され得ることが理解されよう。
【0152】
RAN103内のRNC142aは、IuCSインターフェースを介してコアネットワーク106内のMSC146に接続され得る。MSC146は、MGW144に接続され得る。MSC146及びMGW144は、WTRU102a、102b、及び102cと従来の地上回線通信デバイスとの間の通信を容易にするために、PSTN108などの回路交換ネットワークへのアクセスをWTRU102a、102b、及び102cに提供し得る。
【0153】
RAN103内のRNC142aはまた、IuPSインターフェースを介してコアネットワーク106内のSGSN148に接続され得る。SGSN148は、GGSN150に接続され得る。SGSN148及びGGSN150は、WTRU102a、102b、及び102cとIP対応デバイスとの間の通信を容易にするために、インターネット110などのパケット交換ネットワークへのアクセスをWTRU102a、102b、及び102cに提供し得る。
【0154】
コアネットワーク106はまた、他のサービスプロバイダによって所有又は操作される他の有線又はワイヤレスネットワークを含み得る他のネットワーク112に接続され得る。
【0155】
図10Cは、本明細書で開示されるように、ワイヤレスネットワークにおける冗長伝送の方法、システム、及びデバイスを実装し得る、例示的なRAN104及びコアネットワーク107のシステム図である。上記のように、RAN104は、E-UTRA無線技術を用いて、エアインターフェース116を介してWTRU102a、102b、及び102cと通信し得る。RAN104はまた、コアネットワーク107と通信し得る。
【0156】
RAN104は、eNode-B160a、160b、及び160cを含み得るが、RAN104が、任意の数のeNode-Bを含み得ることが理解されよう。eNode-B160a、160b、及び160cは各々、エアインターフェース116を介してWTRU102a、102b、及び102cと通信するための1つ以上のトランシーバを含み得る。例えば、eNode-B160a、160b、及び160cは、MIMO技術を実行し得る。したがって、eNode-B160aは、例えば、複数のアンテナを使用して、WTRU102aにワイヤレス信号を伝送し、WTRU102aからワイヤレス信号を受信し得る。
【0157】
eNode-B160a、160b及び160cの各々は、特定のセル(図示せず)と関連付けられ得、アップリンク又はダウンリンクにおいて、無線リソース管理判断、ハンドオーバ判断、ユーザのスケジューリングなどを処理するように構成され得る。図10Cに示されるように、eNode-B160a、160b、及び160cは、X2インターフェースを通じて、互いに通信し得る。
【0158】
図10Cに示されるコアネットワーク107は、モビリティ管理ゲートウェイ(Mobility Management Gateway、MME)162、サービングゲートウェイ164、及びパケットデータネットワーク(Packet Data Network、PDN)ゲートウェイ166を含み得る。前述の要素の各々は、コアネットワーク107の一部として図示されているが、これらの要素のいずれも、コアネットワークオペレータ以外のエンティティによって所有及び/又は操作され得ることが理解されよう。
【0159】
MME162は、S1インターフェースを介して、RAN104内のeNode-B160a、160b及び160cの各々に接続され得、制御ノードとして機能し得る。例えば、MME162は、WTRU102a、102b、及び102c、ベアラアクティブ化/非アクティブ化のユーザを認証し、WTRU102a、102b、及び102cの初期アタッチ中に特定のサービングゲートウェイを選択するなどの役割を果たし得る。MME162はまた、RAN104と、GSM又はWCDMAなどの他の無線技術を用いる他のRAN(図示せず)との間の交換のための制御プレーン機能を提供し得る。
【0160】
サービングゲートウェイ164は、S1インターフェースを介してRAN104におけるeNode-B160a、160b、及び160cの各々に接続され得る。サービングゲートウェイ164は、一般に、ユーザデータパケットを、WTRU 102a、102b、及び102cに/WTRU102a、102b、及び102cからルーティング及び転送し得る。サービングゲートウェイ164はまた、eNode B間ハンドオーバ中にユーザプレーンをアンカリングすること、ダウンリンクデータがWTRU102a、102b、及び102cに利用可能であるときにページングをトリガすること、WTRU102a、102b、及び102cのコンテキストを管理及び記憶することなど、他の機能を実行し得る。
【0161】
サービングゲートウェイ164はまた、PDNゲートウェイ166に接続され得、PDNゲートウェイ166は、インターネット110など、パケット交換ネットワークへのアクセスをWTRU102a、102b、及び102cに提供して、WTRU102a、102b、102cとIP対応デバイスとの間の通信を容易にし得る。
【0162】
コアネットワーク107は、他のネットワークとの通信を容易にし得る。例えば、コアネットワーク107は、PSTN108などの回線交換ネットワークへのアクセスをWTRU102a、102b、及び102cに提供して、WTRU102a、102b、及び102cと従来の固定電話回線通信デバイスとの間の通信を容易にし得る。例えば、コアネットワーク107は、コアネットワーク107とPSTN108との間のインターフェースとして機能するIPゲートウェイ(例えば、IPマルチメディアサブシステム(IP Multimedia Subsystem、IMS)サーバ)を含み得るか、又はこれと通信し得る。加えて、コアネットワーク107は、ネットワーク112へのアクセスをWTRU102a、102b、及び102cに提供し得、ネットワーク112は、他のサービスプロバイダによって所有又は操作される他の有線若しくはワイヤレスネットワークを含み得る。
【0163】
図10Dは、本明細書で開示されるように、ワイヤレスネットワークにおける冗長伝送の方法、システム、及びデバイスを実装し得る、例示的なRAN105及びコアネットワーク109のシステム図である。RAN105は、NR無線技術を用いて、エアインターフェース117を介してWTRU 102a及び102bと通信し得る。RAN105はまた、コアネットワーク109と通信し得る。非3GPPインターワーキング機能(Non-3GPP Interworking Function、N3IWF)199は、非3GPP無線技術を用いて、エアインターフェース198を介してWTRU102cと通信し得る。N3IWF199はまた、コアネットワーク109と通信し得る。
【0164】
RAN105は、gNode-B180a及び180bを含み得る。RAN105は、任意の数のgNode-Bを含み得ることが理解されよう。gNode-B180a及び180bは各々、エアインターフェース117を介してWTRU 102a及び102bと通信するための1つ以上のトランシーバを含み得る。統合アクセス及びバックホール接続が使用されるとき、同じエアインターフェースが、WTRUとgNode-Bとの間で使用され得、このエアインターフェースは、1つ又は複数のgNBを介したコアネットワーク109であってもよい。gNode-B180a及び180bは、MIMO、MU-MIMO、又はデジタルビームフォーミング技術を実行し得る。したがって、gNode-B180aは、例えば、複数のアンテナを使用して、WTRU102aにワイヤレス信号を伝送し、かつWTRU102aからワイヤレス信号を受信し得る。RAN105は、eNode-Bなどの他のタイプの基地局を用い得ることを理解されたい。また、RAN105は、2つ以上のタイプの基地局を採用し得ることも理解されたい。例えば、RANは、eNode-B及びgNode-Bを用い得る。
【0165】
N3IWF199は、非3GPPアクセスポイント180cを含み得る。N3IWF199は、任意の数の非3GPPアクセスポイントを含み得ることが理解されよう。非3GPPアクセスポイント180cは、エアインターフェース198を介してWTRU102cと通信するための、1つ以上のトランシーバを含み得る。非3GPPアクセスポイント180cは、802.11プロトコルを使用して、エアインターフェース198を介してWTRU102cと通信し得る。
【0166】
gNode-B180a及び180bの各々は、特定のセル(図示せず)と関連付けられ得、アップリンク又はダウンリンクにおいて、無線リソース管理判断、ハンドオーバ判断、ユーザのスケジューリングなどを処理するように構成され得る。図10Dに示されるように、gNode-B180a及び180bは、例えば、Xnインターフェースを通じて、互いに通信し得る。
【0167】
図10Dに示されるコアネットワーク109は、5Gコアネットワーク(5G core network、5GC)であり得る。コアネットワーク109は、無線アクセスネットワークによって相互接続されている顧客に多数の通信サービスを提供し得る。コアネットワーク109は、コアネットワークの機能性を実行するいくつかのエンティティを含む。本明細書で使用されるとき、「コアネットワークエンティティ」又は「ネットワーク機能」という用語は、コアネットワークの1つ以上の機能を実行する任意のエンティティを指す。そのようなコアネットワークエンティティは、ワイヤレス若しくはネットワーク通信のために構成された装置、又は図10Gに示されるシステム90などのコンピュータシステムのメモリに記憶された、及びこれらのプロセッサで実行されるコンピュータ実行可能命令(ソフトウェア)の形態で実装される論理エンティティであり得ることが理解される。
【0168】
図10Dの例では、5Gコアネットワーク109は、アクセス及びモビリティ管理機能(access and mobility management function、AMF)172、セッション管理機能(Session Management Function、SMF)174、ユーザプレーン機能(User Plane Function、UPF)176a及び176b、ユーザデータ管理機能(User Data Management Function、UDM)197、認証サーバ機能(Authentication Server Function、AUSF)190、ネットワーク露出機能(Network Exposure Function、NEF)196、ポリシー制御機能(Policy Control Function、PCF)184、非3GPPインターワーキング機能(N3IWF)199、ユーザデータリポジトリ(User Data Repository、UDR)178を含み得る。前述の要素の各々は、5Gコアネットワーク109の一部として図示されているが、これらの要素のいずれも、コアネットワークオペレータ以外のエンティティによって所有又は操作され得ることが理解されよう。また、5Gコアネットワークは、これらの要素の全てを含むとは限らず、追加の要素を含む場合があり、これらの要素の各々の複数のインスタンスを含み得ることも理解されよう。図10Dは、ネットワーク機能が互いに直接接続することを示しているが、これらが直径ルーティングエージェント又はメッセージバスなどのルーティングエージェントを介して通信し得ることを理解されたい。
【0169】
図10Dの例では、ネットワーク機能間の接続性は、一組のインターフェース又は基準ポイントを介して達成される。ネットワーク機能は、他のネットワーク機能又はサービスによって呼び出されるか、又はコールされる一組のサービスとしてモデル化されるか、記載されるか、又は実装され得ることが理解されよう。ネットワーク機能サービスの呼び出しは、ネットワーク機能間の直接接続、メッセージバス上のメッセージングの交換、ソフトウェア機能の発呼などを介して達成され得る。
【0170】
AMF172は、N2インターフェースを介してRAN105に接続され得、制御ノードとして機能し得る。例えば、AMF172は、登録管理、接続管理、到達可能性管理、アクセス認証、アクセス認可の役割を果たし得る。AMFは、ユーザプレーントンネル構成情報を、N2インターフェースを介してRAN105に転送する役割を果たし得る。AMF172は、ユーザプレーントンネル構成情報を、N11インターフェースを介してSMFから受信し得る。AMF172は、一般に、NASパケットを、N1インターフェースを介して、WTRU 102a、102b、及び102cに/からルーティングし、転送し得る。N1インターフェースは、図10Dに示されていない。
【0171】
SMF174は、N11インターフェースを介してAMF172に接続され得る。同様に、SMFは、N7インターフェースを介してPCF184に、かつN4インターフェースを介してUPF176a及び176bに接続され得る。SMF174は、制御ノードとして機能し得る。例えば、SMF174は、セッション管理、WTRU102a、102b、及び102cのIPアドレス割り当て、UPF176a及びUPF176bにおけるトラフィックステアリングルールの管理及び構成、並びにAMF172へのダウンリンクデータ通知の生成の役割を果たし得る。
【0172】
UPF176a及びUPF176bは、WTRU102a、102b、及び102cと他のデバイスとの間の通信を容易にするために、インターネット110などのパケットデータネットワーク(PDN)へのアクセスをWTRU102a、102b、及び102cに提供し得る。UPF176a及びUPF176bはまた、他のタイプのパケットデータネットワークへのアクセスをWTRU102a、102b、及び102cに提供し得る。例えば、他のネットワーク112は、イーサネットネットワーク、又はデータのパケットを交換する任意のタイプのネットワークであってもよい。UPF176a及びUPF176bは、N4インターフェースを介して、SMF174からトラフィックステアリングルールを受信し得る。UPF176a及びUPF176bは、パケットデータネットワークをN6インターフェースと接続することによって、又はN9インターフェースを介して互いに若しくは他のUPFに接続することによって、パケットデータネットワークへのアクセスを提供し得る。パケットデータネットワークへのアクセスを提供することに加えて、UPF176は、パケットルーティング及び転送、ポリシールールの施行、ユーザプレーントラフィックのサービス処理品質、ダウンリンクパケットバッファリングの役割を果たし得る。
【0173】
AMF172はまた、N3IWF199に、例えば、N2インターフェースを介して接続され得る。N3IWFは、例えば、3GPPによって定義されていない無線インターフェース技術を介して、WTRU102cと5Gコアネットワーク170との間の接続を容易にする。AMFは、RAN105と相互作用するのと同じ又は同様の様式で、N3IWF199と相互作用し得る。
【0174】
PCF184は、N7インターフェースを介してSMF174に接続され、N15インターフェースを介してAMF172に接続され、N5インターフェースを介してアプリケーション機能(Application Function、AF)188に接続され得る。N15及びN5インターフェースは、図10Dには示されていない。PCF184は、AMF172及びSMF174などの制御プレーンノードにポリシールールを提供してもよく、制御プレーンノードがこれらのルールを施行することを可能にする。PCF184は、WTRU102a、102b、及び102cのためにAMF172にポリシーを送信することができて、AMFは、N1インターフェースを介してWTRU102a、102b、及び102cにポリシーを送達することができる。次いで、ポリシーは、WTRU102a、102b、及び102cにおいて施行又は適用され得る。
【0175】
UDR178は、認証証明書及び加入情報のためのリポジトリとして機能し得る。UDRは、ネットワーク機能に接続してもよくて、ネットワーク機能は、リポジトリ内にあるデータに追加し、このデータを読み取り、かつこのデータを変更し得る。例えば、UDR178は、N36インターフェースを介してPCF184に接続し得る。同様に、UDR178は、N37インターフェースを介してNEF196に接続し得、UDR178は、N35インターフェースを介してUDM197に接続し得る。
【0176】
UDM197は、UDR178と他のネットワーク機能との間のインターフェースとして機能し得る。UDM197は、UDR178のアクセスに対するネットワーク機能を認可し得る。例えば、UDM197は、N8インターフェースを介してAMF172に接続し得、UDM197は、N10インターフェースを介してSMF174に接続し得る。同様に、UDM197は、N13インターフェースを介してAUSF190に接続し得る。UDR178とUDM197とは、緊密に統合され得る。
【0177】
AUSF190は、認証関連動作を実行し、N13インターフェースを介してUDM178と、及びN12インターフェースを介してAMF172に接続する。
【0178】
NEF196は、5Gコアネットワーク109における能力及びサービスをアプリケーション機能(AF)188に露出する。露出は、N33 APIインターフェースで発生し得る。NEFは、N33インターフェースを介してAF188に接続してもよく、5Gコアネットワーク109の能力及びサービスを露出させるために、他のネットワーク機能に接続してもよい。
【0179】
アプリケーション機能188は、5Gコアネットワーク109内のネットワーク機能と相互作用してもよい。アプリケーション機能188とネットワーク機能との間の相互作用は、直接インターフェースを介してもよいし、又はNEF196を介して発生してもよい。アプリケーション機能188は、5Gコアネットワーク109の一部とみなされてもよいし、又は5Gコアネットワーク109の外部にあり、モバイルネットワークオペレータと取引関係を有する企業によって展開されてもよい。
【0180】
ネットワークスライシングは、モバイルネットワークオペレータが使用して、オペレータのエアインターフェースの後ろの、1つ以上の「仮想」コアネットワークをサポートすることができるメカニズムである。これは、コアネットワークを1つ以上の仮想ネットワークに「スライス」して、単一のRAN全体で実行される、異なるRAN又は異なるサービスタイプをサポートすることを含む。ネットワークスライシングにより、オペレータは、例えば、機能性、性能、及び分離の領域において、多様な要件を必要とする異なる市場シナリオのための最適化された解決策を提供するようにカスタマイズされたネットワークを作成することを可能にする。
【0181】
3GPPは、ネットワークスライシングをサポートするために5Gコアネットワークを設計している。ネットワークスライシングは、ネットワークオペレータが、非常に多様でときには極端な要件を必要とする5Gの使用事例の多様なセット(例えば、大規模なIoT、重要な通信、V2X、及び強化されたモバイルブロードバンド)をサポートするために使用することができる良好なツールである。ネットワークスライシング技術を使用することなく、ネットワークアーキテクチャは、各使用事例が自らの特定の組の性能、スケーラビリティ、及び可用性要件を有するときに必要な、より広範囲の使用事例を効率的にサポートするのに十分な柔軟性及び拡張性がない可能性が高い。更に、新しいネットワークサービスの導入をより効率的にするべきである。
【0182】
再び図10Dを参照すると、ネットワークスライシングシナリオでは、WTRU102a、102b、又は102cは、N1インターフェースを介してAMF172に接続し得る。AMFは、1つ以上のスライスの論理的に一部であり得る。AMFは、WTRU102a、102b、又は102cの、1つ以上のUPF176a及び176b、SMF174、並びに他のネットワーク機能との接続又は通信を調整してもよい。UPF176a及び176b、SMF174、並びに他のネットワーク機能の各々は、同じスライス又は異なるスライスの一部であってもよい。それらが異なるスライスの一部であるとき、それらは、異なるコンピューティングリソース、セキュリティ証明書などを利用し得るという意味で、互いに分離され得る。
【0183】
コアネットワーク109は、他のネットワークとの通信を容易にし得る。例えば、コアネットワーク109は、5Gコアネットワーク109とPSTN108との間のインターフェースとして機能するIPマルチメディアサブシステム(IMS)サーバなどのIPゲートウェイを含み得るか、又はこれと通信し得る。例えば、コアネットワーク109は、ショートメッセージサービスを介して通信を容易にするショートメッセージサービス(short message service、SMS)サービスセンターを含むか、又はこれと通信し得る。例えば、5Gコアネットワーク109は、WTRU 102a、102b、及び102cとサーバ又はアプリケーション機能188との間の非IPデータパケットの交換を容易にし得る。加えて、コアネットワーク170は、ネットワーク112へのアクセスをWTRU102a、102b、及び102cに提供し得、ネットワーク112は、他のサービスプロバイダによって所有又は操作される他の有線若しくはワイヤレスネットワークを含み得る。
【0184】
本明細書に記載され、図10A図10C図10D、又は図10Eに示されるコアネットワークエンティティは、特定の既存の3GPP仕様においてそれらのエンティティに与えられる名前によって識別されるが、将来のそれらのエンティティ及び機能は、他の名前によって識別され得、将来の3GPP NR仕様を含む、3GPPによって公開された将来の仕様において、特定のエンティティ又は機能が組み合わされ得ることが理解される。したがって、図10A図10B図10C図10D、又は図10Eに記載及び示される特定のネットワークエンティティ及び機能は、ほんの一例として提供されており、本明細書に開示及び特許請求される主題は、現在定義されているか又は将来定義されているかにかかわらず、任意の同様の通信システムで具体化又は実装され得ることが理解される。
【0185】
図10Eは、本明細書で記載される、ワイヤレスネットワークにおける冗長伝送を実装するシステム、方法、装置が使用され得る例示的な通信システム111を示している。通信システム111は、ワイヤレス伝送/受信ユニット(WTRU)A、B、C、D、E、F、基地局gNB121、V2Xサーバ124、及び路側ユニット(RSU)123a及び123bを含み得る。実際には、本明細書に提示される概念は、任意の数のWTRU、基地局gNB、V2Xネットワーク、又は他のネットワーク要素に適用され得る。1つ又は複数の、又は全てのWTRU A、B、C、D、E、及びFは、アクセスネットワークのカバレッジ131の範囲外であり得る。WTRU A、B、及びCはV2Xグループを形成し、このときWTRU Aはグループリードであり、WTRU B及びCはグループメンバーである。
【0186】
WTRU A、B、C、D、E、及びFは、それらがアクセスネットワークのカバレッジ131内にある場合、gNB121を介してUuインターフェース129を介して互いに通信し得る。図10Eの例では、WTRU B及びFは、アクセスネットワークのカバレッジ131内に示されている。WTRU A、B、C、D、E、及びFは、それらがアクセスネットワークのカバレッジ131の下に、又はアクセスネットワークのカバレッジ131の外側にあるかどうかにかかわらず、インターフェース125a、125b、又は128などのサイドリンクインターフェース(例えば、PC5又はNR PC5)を介して互いに直接通信してもよい。例えば、図10Eの例では、アクセスネットワークのカバレッジ131の外側にあるWRTU Dは、カバレッジ131内にあるWTRU Fと通信する。
【0187】
WTRU A、B、C、D、E、及びFは、車両対ネットワーク通信(V2N)133又はサイドリンクインターフェース125bを介してRSU123a又は123bと通信し得る。WTRU A、B、C、D、E、及びFは、車両対インフラストラクチャ通信(V2I)インターフェース127を介してV2Xサーバ124に通信し得る。WTRU A、B、C、D、E、及びFは、車両対人間通信(V2P)インターフェース128を介して別のUEに通信し得る。
【0188】
図10Fは、図10A図10B図10C図10D、若しくは図10E、又は図1図9のWTRU102(例えば、UE)など、本明細書で記載される、ワイヤレスネットワークにおける冗長伝送を実装するシステム、方法、及び装置によるワイヤレス通信及び動作のために構成され得る例示的な装置又はデバイスWTRU102のブロック図である。図10Fに示すように、例示的なWTRU102は、プロセッサ118、トランシーバ120、伝送/受信要素122、スピーカ/マイクロフォン124、キーパッド126、ディスプレイ/タッチパッド/インジケータ128、非リムーバブルメモリ130、リムーバブルメモリ132、電源134、全地球測位システム(global positioning system、GPS)チップセット136、及び/又は他の周辺機器138を含み得る。WTRU102は、前述の要素の任意の部分組み合わせを含み得ることが理解されよう。また、基地局114a及び114b、又は基地局114a及び114bは、限定されないが、数ある中でも、トランシーバ局(BTS)、ノードB、サイトコントローラ、アクセスポイント(AP)、ホームノードB、進化型ホームノード-B(evolved home node-B、eNodeB)、ホーム進化型ノード-B(home evolved node-B、HeNB)、ホーム進化型ノード-Bゲートウェイ、次世代ノードB(gNode-B)、及びプロキシノードなどを表し得、図10Fに図示される要素のうちのいくつか又は全てを含み得、本明細書で記載されるワイヤレスネットワーク(例えば、5G)における冗長伝送のための開示されたシステム及び方法を実行する例示的な実装形態であり得る。
【0189】
プロセッサ118は、汎用プロセッサ、専用プロセッサ、従来のプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(digital signal processor、DSP)、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアに関連付けられた1つ以上のマイクロプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit、ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable Gate Array、FPGA)回路、任意の他のタイプの集積回路(integrated circuit、IC)、状態機械などであり得る。プロセッサ118は、信号コーディング、データ処理、電力制御、入力/出力処理、又はWTRU102がワイヤレス環境で動作することを可能にする任意の他の機能性を実行し得る。プロセッサ118は、伝送/受信要素122に結合され得るトランシーバ120に結合され得る。図10Fは、プロセッサ118及びトランシーバ120を別個の構成要素として示すが、プロセッサ118及びトランシーバ120は、電子パッケージ又はチップにおいて一緒に統合され得ることが理解されよう。
【0190】
UEの伝送/受信要素122は、エアインターフェース115/116/117を介して、基地局(例えば、図10Aの基地局114a)に信号を伝送するか、若しくは基地局(例えば、図10Aの基地局114a)から信号を受信するか、又はエアインターフェース115d/116d/117dを介して、別のUEに信号を伝送するか、若しくは別のUEから信号を受信するように構成され得る。例えば、伝送/受信要素122は、RF信号を伝送又は受信するように構成されたアンテナであり得る。伝送/受信要素122は、例えば、IR、UV、又は可視光信号を伝送又は受信するように構成されたエミッタ/検出器であり得る。伝送/受信要素122は、RF信号及び光信号の両方を伝送及び受信するように構成され得る。伝送/受信要素122は、ワイヤレス又は有線信号の任意の組み合わせを伝送又は受信するように構成され得ることが理解されよう。
【0191】
加えて、伝送/受信要素122は、単一の要素として図10Fに図示されているが、WTRU102は、任意の数の伝送/受信要素122を含み得る。より具体的には、WTRU102は、MIMO技術を用い得る。したがって、WTRU102は、エアインターフェース115/116/117を介してワイヤレス信号を伝送及び受信するための2つ以上の伝送/受信要素122(例えば、多重アンテナ)を含み得る。
【0192】
トランシーバ120は、伝送/受信要素122によって伝送される信号を変調し、伝送/受信要素122によって受信される信号を復調するように構成され得る。上記のように、WTRU102は、マルチモード能力を有し得る。したがって、トランシーバ120は、WTRU102が、複数のRAT、例えば、NR及びIEEE802.11若しくはNR及びE-UTRAを介して通信すること、又は異なるRRH、TRP、RSU、又はノードへの複数のビームを介して同じRATと通信することを可能にするための複数のトランシーバを含み得る。
【0193】
WTRU102のプロセッサ118は、スピーカ/マイクロフォン124、キーパッド126、又はディスプレイ/タッチパッド/インジケータ128(例えば、液晶表示(liquid crystal display、LCD)ディスプレイユニット若しくは有機発光ダイオード(organic light-emitting diode、OLED)ディスプレイユニットに結合され得、それらからユーザ入力データを受信し得る。プロセッサ118はまた、ユーザデータをスピーカ/マイクロフォン124、キーパッド126、又はディスプレイ/タッチパッド/インジケータ128に出力し得る。更に、プロセッサ118は、非リムーバブルメモリ130又はリムーバブルメモリ132などの任意のタイプの好適なメモリから情報にアクセスし、そのメモリにデータを記憶し得る。非リムーバブルメモリ130は、ランダムアクセスメモリ(random-access memory、RAM)、読み取り専用メモリ(read-only memory、ROM)、ハードディスク又は任意の他のタイプのメモリ記憶デバイスを含み得る。リムーバブルメモリ132は、加入者識別モジュール(subscriber identity module、SIM)カード、メモリスティック、セキュアデジタル(secure digital、SD)メモリカードなどを含み得る。プロセッサ118は、クラウド又はエッジコンピューティングプラットフォーム又はホームコンピュータ(図示せず)でホストされるサーバ上など、WTRU102上に物理的に位置していないメモリから情報にアクセスし、そのメモリにデータを記憶し得る。プロセッサ118は、本明細書で記載される実施例のいくつかについて冗長メッセージの設定が成功したか、若しくは不成功であったかに応じて、ディスプレイ若しくはインジケータ128上の照明パターン、画像、若しくは色を制御するように、又はワイヤレスネットワークにおける冗長伝送及び関連付けられた構成要素のステータスを別様に示すように構成され得る。ディスプレイ又はインジケータ128上の制御照明パターン、画像、又は色は、示される又は本明細書で考察される図(例えば、図6図7など)における方法フロー又は構成要素のうちのいずれかのステータスを反映し得る。本明細書では、ワイヤレスネットワークにおける冗長伝送のメッセージ及びプロシージャが開示される。メッセージ及びプロシージャは、ユーザが入力ソース(例えば、スピーカ/マイクロフォン124、キーパッド126、又はディスプレイ/タッチパッド/インジケータ128)を介して、リソースを要求し、ディスプレイ128上に表示され得る他のものの中でも、ワイヤレスネットワーク関連情報における冗長伝送を要求、構成、又はクエリするためのインターフェース/APIを提供するように拡張され得る。
【0194】
プロセッサ118は、電源134から電力を受け取り得、WTRU102内の他の構成要素に電力を分配し、又はその電力を制御するように構成され得る。電源134は、WTRU102に電力を供給するための任意の好適なデバイスであり得る。例えば、電源134は、1つ以上の乾式セル電池、太陽電池、燃料電池などを含み得る。
【0195】
プロセッサ118はまた、GPSチップセット136に結合され得、これは、WTRU102の現在の場所に関する場所情報(例えば、経度及び緯度)を提供するように構成され得る。GPSチップセット136からの情報に加えて又はその代わりに、WTRU102は、基地局(例えば、基地局114a、114b)からエアインターフェース115/116/117を介して、場所情報を受信し、又は2つ以上の近くの基地局から受信されている信号のタイミングに基づいて、その場所を判定し得る。WTRU102は、任意の好適な位置判定方法によって場所情報を取得し得ることが理解されよう。
【0196】
プロセッサ118は、他の周辺機器138に更に結合され得、追加の特徴、機能、又は有線若しくはワイヤレス接続を提供する1つ以上のソフトウェアモジュール又はハードウェアモジュールを含み得る。例えば、周辺機器138は、加速度計、生体認証(例えば、指紋認証)センサ、電子コンパス、衛星トランシーバ、デジタルカメラ(写真又はビデオ用)、ユニバーサルシリアルバス(universal serial bus、USB)ポート、又は他の相互接続インターフェース、振動デバイス、テレビトランシーバ、ハンズフリーヘッドセット、Bluetooth(登録商標)モジュール、周波数変調(frequency modulated、FM)無線ユニット、デジタル音楽プレーヤ、メディアプレーヤ、ビデオゲームプレーヤモジュールなどの様々なセンサを含み得る。
【0197】
WTRU102は、センサ、家庭用電気機械器具、スマートウォッチ若しくはスマートクロージングなどのウェアラブルデバイス、医療若しくはeヘルスデバイス、ロボット、産業機器、ドローン、自動車、トラック、列車などの車両、又は飛行機などの他の装置又はデバイスに含まれ得る。WTRU102は、周辺機器138のうちの1つを含み得る相互接続インターフェースなどの1つ以上の相互接続インターフェースを介して、そのような装置又はデバイスの他の構成要素、モジュール、又はシステムに接続され得る。
【0198】
図10Gは、RAN103/104/105、コアネットワーク106/107/109、PSTN108、インターネット110、他のネットワーク112、又はネットワークサービス113内の特定のノード又は機能エンティティなど、本明細書で記載され、特許請求される図1図9に示すシステム及び方法など、図10A図10C図10D、及び図10Eに示す通信ネットワークの1つ以上の装置、並びにワイヤレスネットワークにおける冗長伝送が具現化され得る例示的なコンピューティングシステム90のブロック図である。コンピューティングシステム90は、コンピュータ又はサーバを含み得、主にコンピュータ可読命令によって制御され得、これは、ソフトウェアの形態であり得るか、又はそのようなソフトウェアが記憶又はアクセスされるあらゆる手段であり得る。そのようなコンピュータ可読命令は、プロセッサ91内で実行されて、コンピューティングシステム90に作業をさせ得る。プロセッサ91は、汎用プロセッサ、専用プロセッサ、従来のプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアに関連付けられた1つ以上のマイクロプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA)回路、任意の他のタイプの集積回路(IC)、状態機械などであり得る。プロセッサ91は、信号コーディング、データ処理、電力制御、入力/出力処理、又はコンピューティングシステム90が通信ネットワークで動作することを可能にする任意の他の機能を実行し得る。コプロセッサ81は、メインプロセッサ91とは異なる任意選択のプロセッサであり、追加の機能を実施し得るか、又はプロセッサ91を支援し得る。プロセッサ91又はコプロセッサ81は、冗長メッセージを受信又は送信することなど、ワイヤレスネットワーク(例えば、5G)における冗長伝送のために本明細書で開示する方法及び装置に関連するデータを受信、生成、及び処理し得る。
【0199】
動作中、プロセッサ91は、命令をフェッチ、復号、及び実行し、コンピューティングシステムのメインデータ転送経路、システムバス80を介して他のリソースに情報を伝送する。そのようなシステムバスは、コンピューティングシステム90内の構成要素を接続し、データ交換のための媒体を定義する。システムバス80は、典型的には、データを送信するためのデータライン、アドレスを送信するためのアドレスライン、及び割り込みを送信し、システムバスを動作させるための制御ラインを含む。そのようなシステムバス80の例は、PCI(周辺構成要素相互接続)バスである。
【0200】
システムバス80に結合されたメモリは、ランダムアクセスメモリ(RAM)82及び読み取り専用メモリ(ROM)93を含む。そのようなメモリは、情報が記憶及び取り出されることを可能にする回路を含む。ROM93は、概して、容易に修正することができない記憶されたデータを含む。RAM82に記憶されたデータは、プロセッサ91又は他のハードウェアデバイスによって読み取られるか、又は変更され得る。RAM82又はROM93へのアクセスは、メモリコントローラ92によって制御され得る。メモリコントローラ92は、命令が実行されると、仮想アドレスを物理アドレスに変換するアドレス変換機能を提供することができる。メモリコントローラ92はまた、システム内のプロセスを分離し、システムプロセスをユーザプロセスから分離するメモリ保護機能を提供し得る。したがって、第1のモードで実行されるプログラムは、それ自体のプロセス仮想アドレス空間によってマッピングされたメモリのみにアクセスすることができ、プロセス間のメモリ共有が設定されていない限り、別のプロセスの仮想アドレス空間内のメモリにアクセスすることができない。
【0201】
加えて、コンピューティングシステム90は、プリンタ94、キーボード84、マウス95、及びディスクドライブ85などの、プロセッサ91から周辺機器に命令を通信する役割を果たす周辺機器コントローラ83を含み得る。
【0202】
ディスプレイコントローラ96によって制御されるディスプレイ86は、コンピューティングシステム90によって生成された視覚的出力を表示するために使用される。そのような視覚的出力は、テキスト、グラフィック、アニメーショングラフィック、及び動画を含み得る。視覚的出力は、グラフィカルユーザインターフェース(graphical user interface、GUI)の形態で提供され得る。ディスプレイ86は、CRTベースのビデオディスプレイ、LCDベースのフラットパネルディスプレイ、ガスプラズマベースのフラットパネルディスプレイ、又はタッチパネルで実装され得る。ディスプレイコントローラ96は、ディスプレイ86に送信されるビデオ信号を生成するために必要な電子部品を含む。
【0203】
更に、コンピューティングシステム90は、コンピューティングシステム90を、図10A図10B図10C図10D、又は図10EのRAN103/104/105、コアネットワーク106/107/109、PSTN108、インターネット110、WTRU102、又は他のネットワーク112などの外部通信ネットワーク若しくはデバイスに接続するために使用され得る、例えば、ワイヤレス若しくは有線ネットワークアダプタ97などの通信回路を含み得、コンピューティングシステム90が、それらのネットワークの他のノード又は機能的エンティティと通信することを可能にする。通信回路は、単独で、又はプロセッサ91と組み合わせて、本明細書に記載の特定の装置、ノード、又は機能エンティティの伝送及び受信ステップを実施するために使用され得る。
【0204】
本明細書に記載の装置、システム、方法、及びプロセスのいずれか又は全ては、コンピュータ可読記憶媒体上に記憶されたコンピュータ実行可能命令(例えば、プログラムコード)の形態で具体化され得、その命令は、プロセッサ118又は91などのプロセッサによって実行されるときに、プロセッサに、本明細書に記載のシステム、方法、及びプロセスを実施又は実装させることが理解される。具体的には、本明細書に記載のステップ、動作、又は機能のいずれかは、ワイヤレス又は有線ネットワーク通信のために構成された装置又はコンピューティングシステムのプロセッサ上で実行される、そのようなコンピュータ実行可能命令の形態で実装され得る。コンピュータ可読記憶媒体は、任意の非一時的な(例えば、有形又は物理的)方法又は技術で実装される、情報を記憶するための、揮発性及び不揮発性、リムーバブル及び非リムーバブルな媒体を含むが、そのようなコンピュータ可読記憶媒体は、信号を含まない。コンピュータ可読記憶媒体には、RAM、ROM、EEPROM、フラッシュメモリ、又は他のメモリ技術、CD-ROM、デジタル多用途ディスク(digital versatile disks、DVD)又は他の光ディスク記憶、磁気カセット、磁気テープ、磁気ディスク記憶装置、若しくは他の磁気記憶デバイス、又は所望の情報を記憶するために使用され得、コンピューティングシステムによってアクセスされ得る任意の他の有形若しくは物理媒体が含まれる。
【0205】
本開示の主題(ワイヤレスネットワークにおける冗長伝送)の好ましい方法、システム、又は装置を説明する際には、図に示されるように、分かりやすくするために特定の用語が用いられる。しかしながら、特許請求される主題は、そのように選択された特定の用語に限定されることを意図していない。
【0206】
本明細書に記載の様々な技術は、ハードウェア、ファームウェアソフトウェア、又は、適宜、それらの組み合わせに関連して実装され得る。そのようなハードウェア、ファームウェア、及びソフトウェアは、通信ネットワークの様々なノードに位置する装置内に存在し得る。装置は、本明細書で記載される方法を実現するために、単独で、又は互いに組み合わせて動作し得る。本明細書で使用される場合、「装置」、「ネットワーク装置」、「ノード」、「デバイス」、「ネットワークノード」などの用語は、互換的に使用され得る。加えて、「又は」という語の使用は、本明細書において別段の定めがない限り、一般に包括的に使用される。
【0207】
本明細書は、最良の形態を含む、開示された主題のための例を使用し、また、任意のデバイス又はシステムを作製及び使用すること、並びに任意の組み込まれた方法を実行することを含む、開示された主題を当業者が実践することを可能にする。開示された主題は、当業者が想到する他の例(例えば、本明細書に開示される例示的な方法の間でステップをスキップすること、ステップを組み合わせること、又はステップを追加すること)を含み得る。
【0208】
とりわけ、本明細書で説明する方法、システム、及び装置は、5Gネットワークにおける冗長伝送を提供し得る。方法、システム、コンピュータ可読記憶媒体、又は装置は、PDUセッション変更プロセスをトリガして、冗長伝送停止をトリガすることと、N2 SMメッセージをSMF1に送信して、PDUセッション1の変更を要求することと、PDUセッション変更メッセージをSMF1に転送することと、を提供する。これらのステップは、ユーザ機器(UE)又は無線アクセスネットワーク(RAN)ノードによって実行され得る。方法、システム、コンピュータ可読記憶媒体、又は装置は、パケットデータユニット(PDU)セッションペア情報((PSPI)を1つ以上のPDUセッションに割り当てるための構成情報を受信することと、構成情報を使用して、第1のPDUセッションと第2のPDUセッションとが関連付けられていることを判定することと、構成に基づいて、第1のPSPIを第1のPDUセッション及び第2のPDUセッションに関連付けることと、ネットワークに、第1のPDUセッションを確立するために第1のPDUセッション確立メッセージでPSPIを送信することと、ネットワークに、第2のPDUセッションを確立するために第2のPDUセッション確立メッセージでPSPIを送信することと、を提供する。第1のPDUセッション及び第2のPDUセッションは、データネットワーク名(DNN)又は単一ネットワークスライス選択支援情報(S-NSSAI)の異なる組み合わせに関連付けられ得る。方法、システム、コンピュータ可読記憶媒体、又は装置は、第1のPDUセッションについてのパケットデータユニット(PDU)セッションペア情報(PSPI)をUEからPDUセッション確立要求メッセージで受信することと、第1のPDUセッションが第2のPDUセッションに関連付けられていることをRANノードに通知することと、を提供し、第1のPDUセッションが第2のPDUセッションに関連付けられていることをRANノードに通知することが、PSPIをAMFに送信することによって実行されて、AMFが、N2メッセージでPSPIをRANノードに転送することになる。この段落における全ての組み合わせ(ステップの除去又は追加を含む)は、詳細な説明の他の部分と一致するように企図される。

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7A
図7B
図8
図9
図10A
図10B
図10C
図10D
図10E
図10F
図10G