(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-04
(45)【発行日】2024-12-12
(54)【発明の名称】照明装置
(51)【国際特許分類】
H05B 47/155 20200101AFI20241205BHJP
H05B 47/165 20200101ALI20241205BHJP
F21S 8/04 20060101ALI20241205BHJP
【FI】
H05B47/155
H05B47/165
F21S8/04 100
(21)【出願番号】P 2024501049
(86)(22)【出願日】2023-01-25
(86)【国際出願番号】 JP2023002230
(87)【国際公開番号】W WO2023157587
(87)【国際公開日】2023-08-24
【審査請求日】2024-04-25
(31)【優先権主張番号】P 2022024833
(32)【優先日】2022-02-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】502356528
【氏名又は名称】株式会社ジャパンディスプレイ
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】若菜 宏幸
【審査官】松本 泰典
(56)【参考文献】
【文献】特開2015-225821(JP,A)
【文献】特開2014-53163(JP,A)
【文献】特開2016-126092(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2017/0018215(US,A1)
【文献】国際公開第2023/157602(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H05B 47/00
F21S 8/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
部屋の床面に向かって光を出射する光源部と、
前記光源部からの光の配光範囲を、第1配光範囲または前記第1配光範囲と異なる第2配光範囲に設定するための配光範囲設定部と、
前記第1配光範囲と前記第2配光範囲とに光が時分割で照射されるように、前記配光範囲設定部を制御する制御部とを含み、
前記配光範囲設定部が設定する前記第2配光範囲は、前記第1配光範囲よりも前記床面の隅に近い部分を有
し、
前記配光範囲設定部は、p波偏光用の液晶配光パネルと、s波偏光用の液晶配光パネルとを含み、
前記p波偏光用の液晶配光パネルと前記s波偏光用の液晶配光パネルとは積層されており、
照射する光に基づく信号を、前記p波偏光用の液晶配光パネルと前記s波偏光用の調光パネルに与え、
前記光源部から出射される光を、前記p波偏光用の液晶配光パネルと前記s波偏光用の液晶配光パネルとを通して、照射することにより、
前記光源部からの光の配光範囲を、前記第1配光範囲または前記第2配光範囲に変化させる
照明装置。
【請求項2】
前記第1配光範囲は、前記第2配光範囲と大きさが異なる相似形である請求項
1に記載の照明装置。
【請求項3】
前記第1配光範囲は円形であり、前記第2配光範囲は楕円形である請求項
1に記載の照明装置。
【請求項4】
前記第2配光範囲の楕円形の長径は、前記第1配光範囲の円形の直径より長い
請求項3に記載の照明装置。
【請求項5】
前記配光範囲設定部は、前記第2配光範囲の楕円形の長径の両端が前記床面の隅に向くように、前記光源部からの光を変化させる
請求項3に記載の照明装置。
【請求項6】
前記制御部は、前記第1配光範囲に光が照射される時間が前記第2配光範囲に光が照射される時間と同じになるように、前記配光範囲設定部を制御する請求項
1に記載の照明装置。
【請求項7】
前記制御部は、前記第1配光範囲に光が照射される時間が前記第2配光範囲に光が照射される時間と異なるように、前記配光範囲設定部を制御する請求項
1に記載の照明装置。
【請求項8】
前記光源部は、オンになっているときに所定の色温度の光を出射する第1光源と、オンになっているときに前記第1光源の光の色温度と異なる色温度の光を出射する第2光源とを含み、
前記制御部は、前記第1光源の光を出射する時間の少なくとも一部が、前記第2光源の光を出射する時間と重なるように、前記第1光源と前記第2光源とをオンまたはオフにする請求項
1に記載の照明装置。
【請求項9】
前記光源部は、オンになっているときに所定の色温度の光を出射する第1光源と、オンになっているときに前記第1光源の光の色温度と異なる色温度の光を出射する第2光源とを含み、
前記制御部は、前記第1光源の光を出射する時間と、前記第2光源の光を出射する時間とが重ならないように、前記第1光源と前記第2光源とをオンまたはオフにする請求項
1に記載の照明装置。
【請求項10】
前記制御部は、前記第1光源が出射する光を前記第1配光範囲と前記第2配光範囲とのいずれか一方に設定し、前記第2光源が出射する光を前記第1配光範囲と前記第2配光範囲との他方に設定するように、前記配光範囲設定部を制御する
請求項8に記載の照明装置。
【請求項11】
前記制御部による制御の1周期は、1秒間に50回以上である請求項
1に記載の照明装置。
【請求項12】
前記第1配光範囲および前記第2配光範囲を含む複数種類の配光範囲に対応する配光範囲データを記憶する第1記憶部と、前記複数種類の配光範囲を組み合わせた配光範囲パターンを記憶する第2記憶部とをさらに含み、
前記制御部は、
前記第1記憶部に記憶されている複数種類の配光範囲を組み合わせて、前記配光範囲パターンとして前記第2記憶部に記憶するとともに、前記第2記憶部に記憶されている前記配光範囲パターンに基づいて、前記配光範囲設定部を制御する請求項
1に記載の照明装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、照明装置に関する。
【背景技術】
【0002】
液晶調光素子を有する照明器具が特許文献1に開示されている。特許文献1に開示の照明器具においては、液晶調光素子に電気信号を与えて調光を行っている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に開示の照明器具においては、液晶調光素子に与える電気信号の設定値を変えることによって、調光を行うことができる。しかしながら、室内全体に光を照射することが難しい。特に、部屋の四隅など、照明装置の真下から離れている位置に光を照射することが難しい。
【0005】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、その目的は、部屋の四隅などの照明装置の真下から離れている位置にも光を照射することのできる照明装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一態様による照明装置は、部屋の床面に向かって光を出射する光源部と、前記光源部からの光の配光範囲を、第1配光範囲または前記第1配光範囲と異なる第2配光範囲に設定するための配光範囲設定部と、前記第1配光範囲と前記第2配光範囲とに光が時分割で照射されるように、前記配光範囲設定部を制御する制御部とを含み、前記配光範囲設定部が設定する前記第2配光範囲は、前記第1配光範囲よりも前記床面の隅に近い部分を有し、前記配光範囲設定部は、p波偏光用の液晶配光パネルと、s波偏光用の液晶配光パネルとを含み、前記p波偏光用の液晶配光パネルと前記s波偏光用の液晶配光パネルとは積層されており、照射する光に基づく信号を、前記p波偏光用の液晶配光パネルと前記s波偏光用の調光パネルに与え、前記光源部から出射される光を、前記p波偏光用の液晶配光パネルと前記s波偏光用の液晶配光パネルとを通して、照射することにより、前記光源部からの光の配光範囲を、前記第1配光範囲または前記第2配光範囲に変化させる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】
図1は、比較例の照明装置による照射範囲の例を示す図である。
【
図2】
図2は、他の比較例の照明装置による照射範囲の例を示す図である。
【
図3】
図3は、本開示の第1実施形態による照明装置の機能構成を示す図である。
【
図4】
図4は、第1記憶部の記憶内容の例を示す概念図である。
【
図5】
図5は、第2記憶部の記憶内容の第1の例を示す概念図である。
【
図6】
図6は、第2記憶部の記憶内容の第2の例を示す概念図である。
【
図7】
図7は、第2記憶部の記憶内容の第3の例を示す概念図である。
【
図8】
図8は、大きさが異なる相似形の配光範囲を設定する例を示す図である。
【
図9】
図9は、
図8の床面への配光範囲の例を示す平面図である。
【
図11】
図11は、異なる形状の配光範囲を設定する例を示す図である。
【
図15】
図15は、
図14に示す配光範囲を実現するための配光範囲の変化の例を示す図である。
【
図16】
図16は、本開示の第2実施形態による照明装置の機能構成を示す図である。
【
図17】
図17は、第2実施形態による配光範囲の変化を示す図である。
【
図18】
図18は、第2実施形態による配光範囲の変化を示す図である。
【
図19】
図19は、第3実施形態による配光範囲の変化を示す図である。
【
図20】
図20は、第3実施形態による配光範囲の変化を示す図である。
【
図21】
図21は、第4実施形態による配光範囲の変化を示す図である。
【
図22】
図22は、第5実施形態による配光範囲の変化を示す図である。
【
図23】
図23は、各配光範囲について異なる時間に設定する場合における記憶部の記憶内容の例を示す図である。
【
図24】
図24は、各配光範囲について異なる時間に設定する場合における記憶部の記憶内容の例を示す図である。
【
図25】
図25は、各配光範囲について異なる時間に設定する場合における記憶部の記憶内容の例を示す図である。
【
図26】
図26は、照明装置の制御部による処理の例を示すフローチャートである。
【
図27】
図27は、実施形態に係る液晶配光パネルの斜視図である。
【
図28】
図28は、実施形態に係る液晶配光パネルのアレイ基板の配線を示す平面図である。
【
図29】
図29は、実施形態に係る液晶配光パネルの対向基板の配線を示す平面図である。
【
図30】
図30は、実施形態に係る液晶配光パネルの配線を示す平面図である。
【
図33】
図33は、配光制御領域による配光制御例を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本発明を実施するための形態(実施形態)につき、図面を参照しつつ詳細に説明する。以下の実施形態に記載した内容により本発明が限定されるものではない。また、以下に記載した構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のものが含まれる。更に、以下に記載した構成要素は適宜組み合わせることが可能である。なお、開示はあくまで一例にすぎず、当業者において、発明の主旨を保っての適宜変更について容易に想到し得るものについては、当然に本発明の範囲に含有されるものである。また、図面は説明をより明確にするため、実際の態様に比べ、各部の幅、厚さ、形状等について模式的に表される場合があるが、あくまで一例であって、本発明の解釈を限定するものではない。また、本明細書と各図において、既出の図に関して前述したものと同様の要素には、同一の符号を付して、詳細な説明を適宜省略することがある。
【0009】
(比較例)
本開示の内容の理解を容易にするために、最初に比較例について説明する。
図1は、比較例の照明装置による照射範囲の例を示す図である。
【0010】
図1において、部屋R1には、照明装置11と、照明装置12aおよび12bとが設けられている。照明装置11は、天井から吊り下げられている。照明装置12aおよび12bは、天井に直接取り付けられている。照明装置11、照明装置12aおよび12bは、床面Fに向かって光を照射する。照明装置11は、照射範囲H1に光を照射する。照明装置12aは、照射範囲H2aに光を照射する。照明装置12bは、照射範囲H2bに光を照射する。
【0011】
このような照射範囲H1、H2aおよびH2bによると、部屋R1の床面Fの隅CNおよび隅CNの付近には光が照射されないため、好ましくない。また、
図1に示すように、照明装置12aからの光について、照明装置11の破線HHaで示す部分による影が生じる。さらに、照明装置12bからの光について、照明装置11の破線HHbで示す部分による影が生じる。このように、天井から吊り下げられた照明装置11を用いると、照明装置11による影が生じるため、好ましくない。
【0012】
なお、
図1では配光範囲の境界を明確に示している。しかしながら、光源からは平行光以外も含まれているため、配光範囲の境界はぼやける。以降の各図についても同様である。
【0013】
図2は他の比較例の照明装置による照射範囲の例を示す図である。
図2において、部屋R2には、照明装置11b、照明装置13a、13b、13cおよび13dが設けられている。すべての照明装置11b、13a、13b、13cおよび13dは、天井に直接取り付けられている。
【0014】
照明装置11bは、照射範囲H1bに光を照射する。照明装置13aは、照射範囲H3aに光を照射する。照明装置13bは、照射範囲H3bに光を照射する。照明装置13cは、照射範囲H3cに光を照射する。照明装置13dは、照射範囲H3dに光を照射する。
【0015】
図1の場合とは異なり、部屋R2には、天井から吊り下げられた照明装置は設置されていない。このため、天井から吊り下げられた照明装置による影が生じることはない。そして、部屋R2の床面Fの隅CNおよび隅CNの付近に光が照射される。しかしながら、床面Fの4つの隅CNおよび隅CNの付近に光を照射するために、複数の照明装置を設ける必要がある。複数の照明装置を用いると、コスト上昇が生じたり、照明装置の設置に必要な空間が必要になったりする問題がある。一般的な既存住宅の場合、1つの部屋R2の天井に1か所の配線しかないため、複数の照明装置を設置することが難しい。天井埋め込みのダウンライトの場合、天井に複数の穴をあける必要があり、好ましくない。
【0016】
上記の比較例に対し、以下に説明する、各実施形態によれば、1つの部屋に1つの照明装置を設置すれば、部屋の床面の隅および隅の付近に光を照射できる。
【0017】
(第1実施形態)
図3は、本開示の第1実施形態による照明装置100の機能構成を示す図である。
図3において、照明装置100は、光源部80と、液晶配光部700と、制御部60と、を有する。光源部80は、光源800を含む。液晶配光部700は、複数の液晶配光パネル1-1から1-4を含む。
【0018】
照明装置100は、液晶配光部700を利用して光源800の各々からの光の照射範囲(配光範囲)を個別に制御可能に設けられた照明装置である。液晶配光部700は、配光範囲を設定するための配光範囲設定部として機能する。液晶配光部700によって、光源800からの光を広拡散した配光範囲H11と、光源800からの光を狭拡散した配光範囲H12と、を実現できる。液晶配光部700は、p波偏光用の液晶配光パネルと、s波偏光用の液晶配光パネルとを含む。液晶配光部700に含まれる液晶配光パネルの詳細な構成については、後述する。
【0019】
制御部60は、記憶部61aおよび61bと、MCU(Micro Controller Unit)62と、FPGA(Field Programmable Gate Array)63と、D(Digital)/A(Analog)変換部64と、光源駆動部65と、を有する。
【0020】
MCU62は、照明装置100の動作に関する命令に応じて、FPGA63および光源駆動部65へ各種の信号を出力する。すなわち、MCU62は、照明装置100の各部を制御する。
【0021】
FPGA63は、MCU62の制御下で、液晶配光部700の動作を制御するための情報処理を行い、当該情報処理の結果を示す信号をD/A変換部64へ出力する。
【0022】
D/A変換部64は、FPGA63からの信号であるデジタル信号に基づいて、液晶配光部700に含まれる複数の液晶配光パネル1-1から1-4を動作させるためのアナログ信号を出力する。当該構成は、1つの回路によってもよいし、複数の回路を含んでもよい。
【0023】
光源駆動部65は、MCU62の制御下で、光源部80に含まれる光源800のON/OFF制御およびON時の発光強度制御を行うコントローラである。当該コントローラは、1つの回路によってもよいし、複数の回路を含んでもよい。
【0024】
第1記憶部である記憶部61aは、複数種類の配光範囲に対応するデータを記憶している。
図4は、記憶部61aの記憶内容の例を示す概念図である。
図4に示すように、記憶部61aは、例えば、配光範囲H11、H12、H22、H23について、形状およびサイズに関するデータを記憶している。第2記憶部である記憶部61bは、MCU62によって決定された配光範囲を記憶する。すなわち、記憶部61bは、複数種類の配光範囲を組み合わせた配光範囲パターンを記憶する。
【0025】
図5は、記憶部61bの記憶内容の第1の例を示す概念図である。
図5に示すように、記憶部61bは、記憶部61aの記憶内容のうち、MCU62によって決定された配光範囲を記憶する。本例では、配光範囲H11を「配光範囲1」、配光範囲H12を「配光範囲2」、として記憶する。つまり、記憶部61bは、複数種類の配光範囲を組み合わせた配光範囲パターンを記憶する。本例では、配光範囲H11と、配光範囲H12とを組み合わせた配光範囲パターンを記憶する。
【0026】
記憶部61bの記憶内容である配光範囲パターンの、配光範囲H11、配光範囲H12はMCU62によって順に読み出される。MCU62は、読み出した配光範囲H11、配光範囲H12の形状およびサイズに基づいて、液晶配光部700を制御する。すなわち、液晶配光部700に、配光範囲H11、配光範囲H12を順に設定する。MCU62は、液晶配光部700に、初期値(N=1)である配光範囲H11を設定した後、上限値(N=Nmax)である配光範囲H12を設定し、その後初期値である配光範囲H11を設定する。以後同様に設定することにより、配光範囲H11と配光範囲H12とが時分割で繰り返し設定される。つまり、配光範囲H11と配光範囲H12とに光が時分割で照射されるように、配光範囲設定部である液晶配光部700を制御する。
【0027】
また、
図5に示すように、記憶部61bには、時分割制御の1周期(以下、変更周期と呼ぶ)も記憶される。変更周期は、配光範囲についての上記初期値(N=1)から上記上限値(N=Nmax)までの時間である。本例では、変更周期は「0.02秒」であり、50Hzに相当する。変更周期は、予め設定されていてもよいし、MCU62によって決定して記憶部61bに記憶してもよい。以降の説明においても同様である。本例においては、「配光範囲1」について0.01秒、「配光範囲2」について0.01秒であり、各配光範囲について同じ時間、すなわち等間隔の時間で設定される。つまり、「配光範囲1」に光が照射される時間が「配光範囲2」に光が照射される時間と同じになるように、液晶配光部700を制御する。
【0028】
変更周期は、部屋に居る人が光の変化を目で認識できない程度とする。例えば、50Hz以上60Hz以下とする。つまり、1秒間に50回以上であることが好ましい。また、変更周期は、100Hz以上120Hz以下とすることが好ましい。以降の説明においても同様である。
【0029】
図6は、記憶部61bの記憶内容の第2の例を示す概念図である。
図6に示すように、記憶部61bは、記憶部61aの記憶内容のうち、MCU62によって決定された配光範囲を記憶する。本例では、配光範囲H11を「配光範囲1」、配光範囲H22を「配光範囲2」、配光範囲H11を「配光範囲3」、配光範囲H23を「配光範囲4」、として記憶する。つまり、記憶部61bは、複数種類の配光範囲を組み合わせた配光範囲パターンを記憶する。本例では、配光範囲H11と、配光範囲H22と、配光範囲H11と、配光範囲H23とを組み合わせた配光範囲パターンを記憶する。
【0030】
記憶部61bの記憶内容である配光範囲パターンの、配光範囲H11、配光範囲H22、配光範囲H11、配光範囲H23はMCU62によって順に読み出される。MCU62は、記憶部61bに記憶されている配光範囲パターンに基づいて、液晶配光部700を時分割制御する。つまり、MCU62は、読み出した配光範囲H11、配光範囲H22、配光範囲H11、配光範囲H23の形状およびサイズに基づいて、液晶配光部700を制御する。すなわち、液晶配光部700に、配光範囲H11、配光範囲H22、配光範囲H11、配光範囲H23を順に設定する。MCU62は、液晶配光部700に、初期値(N=1)である配光範囲H11を設定した後、配光範囲H22、配光範囲H11を順に設定する。MCU62は、さらに上限値(N=Nmax)である配光範囲H23を設定し、その後初期値である配光範囲H11を設定する。以後同様に設定することにより、配光範囲H11、配光範囲H22、配光範囲H11、配光範囲H23が時分割で繰り返し設定される。
【0031】
また、
図6に示すように、記憶部61bには、変更周期も記憶される。本例では、変更周期は「0.02秒」であり、50Hzに相当する。本例においては、「配光範囲1」について0.005秒、「配光範囲2」について0.005秒、「配光範囲3」について0.005秒、「配光範囲4」について0.005秒であり、各配光範囲について同じ時間で設定される。つまり、「配光範囲1」に光が照射される時間、「配光範囲2」に光が照射される時間、「配光範囲3」に光が照射される時間、「配光範囲4」に光が照射される時間、が同じになるように、液晶配光部700を制御する。
【0032】
図7は、記憶部61bの記憶内容の第3の例を示す概念図である。
図7に示すように、記憶部61bは、記憶部61aの記憶内容のうち、MCU62によって決定された配光範囲である、配光範囲H11、配光範囲H22、および、配光範囲H23を記憶する。本例では、配光範囲H11を「配光範囲1」、配光範囲H12を「配光範囲2」、配光範囲H23を「配光範囲3」、として記憶する。つまり、記憶部61bは、複数種類の配光範囲を組み合わせた配光範囲パターンを記憶する。本例では、配光範囲H11と、配光範囲H22と、配光範囲H23とを組み合わせた配光範囲パターンを記憶する。
【0033】
記憶部61bの記憶内容である配光範囲パターンの、配光範囲H11、配光範囲H22、配光範囲H23はMCU62によって順に読み出される。MCU62は、読み出した配光範囲H11、配光範囲H22、配光範囲H23の形状およびサイズに基づいて、液晶配光部700を制御する。すなわち、液晶配光部700に、配光範囲H11、配光範囲H22、配光範囲H23を順に設定する。MCU62は、液晶配光部700に、初期値(N=1)である配光範囲H11を設定した後、配光範囲H22を設定する。MCU62は、さらに上限値(N=Nmax)である配光範囲H23を設定し、その後初期値である配光範囲H11を設定する。以後同様に設定することにより、配光範囲H11、配光範囲H22、配光範囲H23が時分割で繰り返し設定される。
【0034】
また、
図7に示すように、記憶部61bには、変更周期も記憶される。本例では、変更周期は「0.02秒」であり、50Hzに相当する。本例においては、「配光範囲1」について約0.0067秒、「配光範囲2」について0.0067秒、「配光範囲3」について0.0067秒であり、各配光範囲について同じ時間で設定される。つまり、「配光範囲1」に光が照射される時間、「配光範囲2」に光が照射される時間、「配光範囲3」に光が照射される時間、が同じになるように、液晶配光部700を制御する。
【0035】
(相似形の配光範囲)
図8は、大きさが異なる相似形の配光範囲を設定する例を示す図である。
図8に示すように、照明装置100は、部屋Rの天井に設置される。照明装置100は、床面Fに照射する光について、配光範囲H11と配光範囲H12とを設定できる。配光範囲H11と配光範囲H12とは大きさが互いに異なる相似形である。配光範囲H11は相対的に広く、配光範囲H12は相対的に狭い。本例では、
図5を参照して説明した記憶部61bの記憶内容を用いる。
【0036】
図8において、配光範囲H11と配光範囲H12とは相似形である。すなわち、配光範囲H11と配光範囲H12とは共に円形であり、サイズが異なる。配光範囲H11の円形と配光範囲H12の円形とは中心点(図示せず)が同じである。
【0037】
図9は、
図8の床面Fへの配光範囲の例を示す平面図である。
図9に示すように、配光範囲H11は相対的に広く、配光範囲H12は相対的に狭い。このため、広い配光範囲H11は、狭い配光範囲H12よりも床面Fの隅CNに近い部分Dを有する。したがって、床面Fの隅CNに近い部分Dにも光を照射できる。
【0038】
図9に示すように、広い配光範囲H11と狭い配光範囲H12との重ね合わせによって、配光範囲H10を実現できる。配光範囲H10において、配光範囲H12に相当する部分は、配光範囲H11にも含まれる。このため、配光範囲H12に相当する部分は、常に光が照射される。これに対し、配光範囲H10において、配光範囲H11のうち、配光範囲H12に含まれない部分は、光が照射されない時間がある。したがって、配光範囲H12に相当する部分は、配光範囲H10の配光範囲H12以外の部分よりも明るくなる。
【0039】
図10は、
図8および
図9の照明装置100による配光範囲の変化の例を示す図である。
図10においては、図中の矢印の方向に時間が経過する。
図10に示すように、配光範囲H11、H12、H11、H12…の順に配光範囲が変化する。1周期の配光範囲は、「配光範囲H11、H12」であり、この1周期の配光範囲の設定が繰り返し行われる。すなわち、時分割制御によって、配光範囲H11に光が照射される時間と、配光範囲H12とに光が照射される時間とが交互に生じる。
【0040】
(異なる形状の配光範囲)
図11は、異なる形状の配光範囲を設定する例を示す図である。
図11に示すように、照明装置100は、部屋Rの天井に設置される。照明装置100は、床面Fに照射する光について、配光範囲H11、配光範囲H22および配光範囲H23を設定できる。配光範囲H11は円形である。配光範囲H22および配光範囲H23は楕円形である。本例では、
図6を参照して説明した記憶部61bの記憶内容を用いる。
【0041】
図12は、
図11の床面Fへの配光範囲の例を示す平面図である。
図12に示すように、配光範囲H22および配光範囲H23の楕円形の長径LDの両端が床面Fの隅CNに向くように、光源部80からの光を変化させる。配光範囲H22および配光範囲H23の楕円形の長径LDは、配光範囲H11の円形の直径2Rより長い。このため、配光範囲H22の両端部の部分D、および、配光範囲H23の両端部の部分Dは、配光範囲H11よりも床面Fの隅CNに近い。したがって、配光範囲H22および配光範囲H23は、配光範囲H11よりも床面Fの隅CNに近い部分Dを有する。このため、床面Fの隅CNに近い部分にも光を照射できる。
【0042】
図12に示すように、配光範囲H11、配光範囲H22および配光範囲H23を時分割で重ね合わせることによって、配光範囲H20を実現できる。配光範囲H11と配光範囲H22とを重ね合わせた部分は、重ね合わせていない配光範囲H11の部分よりも明るくなる。配光範囲H11と配光範囲H23とを重ね合わせた部分は、重ね合わせていない配光範囲H11の部分よりも明るくなる。3つの配光範囲H11、配光範囲H22および配光範囲H23を重ね合わせた部分は、他の部分よりも明るくなる。
【0043】
図13は、
図11および
図12に示す配光範囲を実現するための配光範囲の変化の例を示す図である。
図13においては、図中の矢印の方向に時間が経過する。
図13に示すように、配光範囲H11、H22、H11、H23、H11、H22…の順に配光範囲が変化する。1周期の配光範囲は、「配光範囲H11、H22、H11、H23」であり、この1周期の配光範囲の設定が繰り返し行われる。すなわち、時分割制御によって、配光範囲H11、H22、H11、H23が順に設定される。このように、本例では、円形の配光範囲H11に光が照射される時間と、楕円形の配光範囲H22またはH23に光が照射される時間とが交互に生じる。
【0044】
図14は、
図11の床面Fへの配光範囲の他の例を示す平面図である。
図14に示すように、配光範囲H22および配光範囲H23の楕円形の長径LDの両端が床面Fの隅CNに向くように、光源部80からの光を変化させる。配光範囲H22および配光範囲H23の楕円形の長径LDは、配光範囲H11の円形の直径2Rより長い。このため、配光範囲H22および配光範囲H23は、配光範囲H11よりも床面Fの隅CNに近い部分Dを有する。このため、床面Fの隅CNに近い部分にも光を照射できる。本例では、
図7を参照して説明した記憶部61bの記憶内容を用いる。
【0045】
図14に示すように、配光範囲H11、配光範囲H22および配光範囲H23を時分割で重ね合わせることによって、配光範囲H20を実現できる。配光範囲H11と配光範囲H22とを重ね合わせた部分は、重ね合わせていない配光範囲H11の部分よりも明るくなる。配光範囲H11と配光範囲H23とを重ね合わせた部分は、重ね合わせていない配光範囲H11の部分よりも明るくなる。3つの配光範囲H11、配光範囲H22および配光範囲H23を重ね合わせた部分は、他の部分よりも明るくなる。
【0046】
図15は、
図14に示す配光範囲を実現するための配光範囲の変化の例を示す図である。
図15においては、図中の矢印の方向に時間が経過する。
図15に示すように、配光範囲H11、H22、H23、H11、H22、H23…の順に配光範囲が変化する。1周期の配光範囲は、「配光範囲H11、H22、H11、H23」であり、この1周期の配光範囲の設定が繰り返し行われる。すなわち、時分割制御によって、配光範囲H11、H22、H11、H23が順に設定される。このように、本例では、円形の配光範囲H11と、楕円形の配光範囲H22に光が照射される時間と、楕円形の配光範囲H23に光が照射される時間とが均等の割合で生じる。このため、床面Fの隅CNに近い部分に光を照射する頻度は、
図13の場合よりも多くなる。したがって、
図14および
図15の配光範囲によると、
図13の場合よりも床面Fの隅CNが明るくなる。
【0047】
(第2実施形態)
図16は、本開示の第2実施形態による照明装置100aの機能構成を示す図である。照明装置100は、光源部80aと、液晶配光部700と、制御部60と、を有する。光源部80aは、光源801および802を含む。照明装置100aのその他の構成は、
図3から
図15を参照して説明した照明装置100と同様である。
【0048】
最初に、光源801の色温度と光源802の色温度とが同じである場合について説明する。
図17および
図18は、第2実施形態による配光範囲の変化を示す図である。
図17および
図18は、色温度が同じ複数の光源を用いる場合の光源についての制御パターンの例を示す図である。なお、各配光範囲H11およびH12の形状およびサイズは、
図8から
図10を参照して説明した配光範囲と同じである。
【0049】
図17は、
図9に示す配光範囲H11と配光範囲H12を同じ色温度で照らし、配光範囲H12を配光範囲H11より明るく照らす場合の光源についての制御パターンを示す。
図17を参照すると、時間T11、T12、T13およびT14のそれぞれにおいて、光源801および802がONになり、配光範囲H11と配光範囲H12とが交互に設定される。
【0050】
光源801および802からの光の配光を考えると、
図17の場合、配光範囲H11については時間T11および時間T13において設定され、配光範囲H12については時間T12および時間T14において設定される。
【0051】
一方、光の照射面を考えると、
図17の場合、配光範囲H11のうち配光範囲H12と重ならない外側部分については、時間T11およびT13において光が照射される。配光範囲H11と配光範囲H12とが重なる内側部分については、時間T11から時間T14の全てにおいて光が照射される。
【0052】
図18は、
図17の条件において、配光範囲H12を更に明るくする場合の光源についての制御パターンを示す。
図18を参照すると、時間T11、T12a、T12b、T13、T14aおよびT14bのそれぞれにおいて、光源801および802がONになる。配光範囲H11が1回設定された後、配光範囲H12が2回設定され、以後は同様の設定が繰り返される。
【0053】
光源801および802からの光の配光を考えると、
図18の場合、配光範囲H11については時間T11および時間T13において設定され、配光範囲H12については時間T12a、T12b、および、時間T14a、T14b、において設定される。このため、配光範囲H11に設定される時間より配光範囲H12に設定される時間が長くなっている。
【0054】
一方、光の照射面を考えると、
図18の場合、配光範囲H11のうち配光範囲H12と重ならない外側部分については、時間T11および時間T14において光が照射される。配光範囲H11と配光範囲H12とが重なる内側部分については、時間T11、T12a、T12b、T13、T14aおよびT14bの全てにおいて光が照射される。
【0055】
なお、
図17および
図18の場合、全ての時間において光源を消灯するタイミングはないので、配光範囲H11と配光範囲H12とを合わせた全体の輝度は同じである。
【0056】
(第3実施形態)
次に、光源801の色温度と光源802の色温度とは互いに異なる場合について説明する。
図19および
図20は、第3実施形態による配光範囲の変化を示す図である。
図19および
図20は、色温度が互いに異なる複数の光源を用いる場合の光源についての制御パターンを示す図である。つまり、光源801はオン(ON)になっているときに所定の色温度の光を出射し、光源802はオンになっているときに光源801の光の色温度と異なる色温度の光を出射する。なお、各配光範囲H11およびH12の形状およびサイズは、
図8から
図10を参照して説明した配光範囲と同じである。
【0057】
図19は、
図9に示す配光範囲H11に照射する光の色温度と、配光範囲H12に照射する光の色温度とが異なるようにする場合の光源についての制御パターンである。光源801および802からの光の配光を考えると、
図19の場合、光源801が点灯する時間T21および時間T23において配光範囲H11が設定され、光源802が点灯する時間T22および時間T24において配光範囲H12が設定される。つまり、光源801の光を出射する時間と、光源802の光を出射する時間とが重ならないように、光源801と光源802とをオン(ON)またはオフ(OFF)にする。
図19の場合、光源801が出射する光を配光範囲H11と配光範囲H12とのいずれか一方に設定とし、光源802が出射する光を配光範囲H11と配光範囲H12との他方に設定する。
【0058】
一方、光の照射面を考えると、
図19の場合、配光範囲H11のうち配光範囲H12と重ならない外側部分については、光源801から時間T21および時間T23において光が照射される。配光範囲H11と配光範囲H12とが重なる内側部分については、光源801から時間T21および時間T23と、光源802から時間T22および時間T24とにおいて光が照射される。
【0059】
図20は、
図9に示す配光範囲H11に照射する光の色温度と、配光範囲H12に照射する光の色温度とが異なるようにする場合の光源についての他の制御パターンである。光源801および802からの光の配光を考えると、
図20の場合、光源801が点灯する時間T31から時間T34において配光範囲H11と配光範囲H12とが交互に設定され、光源802が点灯する時間T32および時間T34において配光範囲H12が設定される。つまり、光源801の光を出射する時間の少なくとも一部が、光源802の光を出射する時間と重なるように、光源801と光源802とをオンまたはオフにする。
【0060】
一方、光の照射面を考えると、
図20の場合、配光範囲H11のうち配光範囲H12と重ならない外側部分については、光源801から時間T31および時間T33において光が照射される。配光範囲H11と配光範囲H12とが重なる内側部分については、光源801から時間T31、T32、T33およびT34と、光源802から時間T32およびT34とにおいて光が照射される。
【0061】
なお、
図20の場合においては、
図19の場合よりも、上記外側部分に比べて上記内側部分の輝度がより高くなる。ただし、
図20の場合においては、
図19の場合よりも、色温度の差が減少する。
【0062】
(第4実施形態)
図21は、第4実施形態による配光範囲の変化を示す図である。
図21は、
図12に示す配光範囲H11、H22、H23を同じ色温度の光とする場合の制御パターンを示す図である。光源801および802からの光の配光を考えると、
図21の場合、光源801および802が点灯する時間T41およびT43において配光範囲H11が設定され、光源801および802が点灯する時間T42において配光範囲H22が設定され、光源801および802が点灯する時間T44において配光範囲H23が設定される。つまり、光源801の光を出射する時間の少なくとも一部が、光源802の光を出射する時間と重なるように、光源801と光源802とをオンまたはオフにする。
【0063】
一方、光の照射面を考えると、
図21の場合、配光範囲H11は、配光範囲H22を含む部分と配光範囲H23を含む部分とがあるので、それらの部分については時間T41からT44のすべてにおいて光が照射される。
【0064】
したがって、配光範囲H11への光の照射時間に対して、配光範囲H2および配光範囲H3への光の照射時間が長くなると、配光範囲H11への光の照射面内に明るさのむらができる。部屋全体の輝度を均一にするためには、配光範囲H11への光の照射時間を、配光範囲H22およびH23よりも長くして、明るさのむらを認識できなくなるようにすればよい。
【0065】
(第5実施形態)
図22は、第5実施形態による配光範囲の変化を示す図である。
図22は、
図12に示す配光範囲H22と配光範囲H23とを異なる色温度の光とし、さらに配光範囲H11をそれら異なる温度の両方の光とする場合の制御パターンを示す図である。光源801および802からの光の配光を考えると、
図22の場合、光源801、802が共に点灯する時間T51、T53において配光範囲H11が設定され、光源801のみが点灯する時間T52において配光範囲H22が設定され、光源802のみが点灯する時間T54において配光範囲H23が設定される。つまり、光源801の光を出射する時間の少なくとも一部が、光源802の光を出射する時間と重なるように、光源801と光源802とをオンまたはオフにする。
【0066】
一方、光の照射面を考えると、
図22の場合、配光範囲H11は、配光範囲H22を含む部分と配光範囲H23を含む部分とがあるので、それらの部分については時間T41からT44のすべてにおいて光が照射される。配光範囲H22の両端の部分D(
図12を参照)については、光源801のみが点灯する時間T52において光が照射される。配光範囲H23の両端の部分D(
図12を参照)については、光源802のみが点灯する時間T54において光が照射される。
【0067】
配光範囲H11と、配光範囲H22と、配光範囲H23とが重なる部分については、場所によって光源801からの光と光源802からの光との割合が異なるので、色の変化が生じる。部屋全体の色温度を均一にするために、配光範囲H11の照射時間を、配光範囲H22およびH23よりも長くして、色むらを認識できなくなるようにすればよい。
【0068】
以上は、変更周期において、各配光範囲について同じ時間で設定する場合について説明したが、各配光範囲について異なる時間を設定してもよい。
図23から
図25は、各配光範囲について異なる時間に設定する場合における記憶部61bの記憶内容の例を示す図である。
【0069】
図23においては、配光範囲1の「配光範囲H11」について0.005秒、配光範囲2の「配光範囲H12」について0.015秒である。つまり、配光範囲H11に光を照射する時間が配光範囲H12に光を照射する時間と異なるように、液晶配光部700を時分割制御する。このように変更周期を設定すれば、床面Fの中心付近に光を多く照射することができる。
【0070】
図24においては、配光範囲1の「配光範囲H11」について0.0025秒、配光範囲2の「配光範囲H22」について0.0075秒、配光範囲3の「配光範囲H11」について0.0025秒、配光範囲4の「配光範囲H23」について0.0075秒、である。つまり、配光範囲H11に光を照射する時間が配光範囲H22および配光範囲H23に光を照射する時間と異なるように、液晶配光部700を時分割制御する。このように変更周期を設定すれば、床面Fの隅CNについても光を照射することができる。
【0071】
図25においては、配光範囲1の「配光範囲H11」について0.01秒、配光範囲2の「配光範囲H22」について0.005秒、配光範囲3の「配光範囲H23」について0.005秒である。つまり、配光範囲H11に光を照射する時間が配光範囲H22および配光範囲H23に光を照射する時間と異なるように、液晶配光部700を時分割制御する。このように変更周期を設定すれば、床面Fの中心付近および隅CNについてバランスよく光を照射することができる。
【0072】
(制御部による処理)
図26は、照明装置100の制御部60による処理の例を示すフローチャートである。
図26は、主に、MCU62による処理の内容を示す。
【0073】
図26において、MCU62は、記憶部61aに予め記憶されている配光範囲を読み出して、配光範囲パターンの組み合わせを決定する(ステップS101)。
【0074】
また、配光範囲パターンの変更周期を決定する(ステップS102)。配光範囲パターンの組み合わせのデータ、および、変更周期のデータは、MCU62によって記憶部61bに記憶される。その後、MCU62は、配光範囲を初期化する(ステップS103)。すなわち、配光範囲Nについて、初期値(N=1)とする(Nは、1以上の整数)。ステップS101からステップS103までの処理は、照明装置100の設置時に行われる。
【0075】
照明装置100の設置完了後、MCU62によってステップS104以降の処理が行われる。
【0076】
まず、MCU62は、記憶部61bから配光範囲Nの配光形状とサイズとを読み出す(ステップS104)。MCU62は、配光範囲Nの配光形状とサイズとに基づいて、液晶配光パネルに印加する電圧(すなわちパネル電圧)を算出する(ステップS105)。MCU62は、パネル電圧を印加して、液晶配光パネルを制御する(ステップS106)。
【0077】
次に、MCU62は、配光範囲Nが上限値(N=Nmax)に到達したか否か判定する(ステップS107)。ステップS107の判定の結果、配光範囲Nが上限値(N=Nmax)に到達していなければ(ステップS107においてYes)、配光範囲を次に変更する(ステップS108)。すなわち、N=N+1とする。次に、一定時間が経過したか判定する(ステップS109)。ステップS109の判定の結果、一定時間が経過していれば(ステップS109においてYes)、ステップS104に戻り、処理を継続する。
【0078】
ステップS107の判定の結果、配光範囲Nが上限値(Nmax)に到達していれば(ステップS107においてNo)、配光範囲を初期値に戻す(ステップS110)。すなわち、N=1とする。次に、MCU62は、一定時間が経過したか判定する(ステップS109)。
【0079】
ステップS109の判定の結果、一定時間が経過していなければ(ステップS109においてNo)、処理を終了するか否か判定する(ステップS111)。ステップS111の判定の結果、処理を終了しない場合(ステップS111においてNo)、ステップS109に戻り、処理を継続する。これにより、一定時間が経過するまで、同じ配光範囲が維持される。すなわち、一定時間が経過するまで、配光形状およびサイズが維持される。
【0080】
ステップS111の判定の結果、処理を終了する場合(ステップS111においてYes)、制御部60による処理は終了となる。
【0081】
以上のように、光源部から出射される光について、液晶配光部を用いて配光範囲を制御し、複数の配光範囲を時分割制御で切り替えることにより、光の照射範囲を重ね合わせることができ、しかも部屋の床の隅にも光を照射することができる。各配光範囲の時分割の割合を変えることで、各照射範囲の明るさを調整できる。
【0082】
(液晶配光パネル)
次に、液晶配光部700に含まれる液晶配光パネル1-1から1-4について、
図27から
図31を参照して説明する。
【0083】
図27は、実施形態に係る液晶配光パネルの斜視図である。
図28は、実施形態に係る液晶配光パネルのアレイ基板の配線を示す平面図であり、アレイ基板を上側から見た図である。
図29は、実施形態に係る液晶配光パネルの対向基板の配線を示す平面図であり、対向基板を上側から見た図である。
図30は、実施形態に係る液晶配光パネルの配線を示す平面図であり、液晶配光パネルを上側から見た図である。
図31は、
図30のIV-IV線による断面図である。なお、
図27から
図30に示すxyz座標において、x1方向およびx2方向に沿う方向をx方向と称する。x1方向と、x2方向と、は逆である。また、y1方向およびy2方向に沿う方向をy方向と称する。y1方向と、y2方向と、は逆である。また、z1方向およびz2方向に沿う方向をz方向と称する。z1方向と、z2方向と、は逆である。x方向とy方向とは直交する。x方向およびy方向が沿う平面と、z方向とは直交する。
【0084】
図27に示すように、液晶配光パネル1は、アレイ基板2と、対向基板3と、液晶層4と、シール材30と、を有する。
【0085】
図27および
図30に示すように、アレイ基板(第1基板)2は、対向基板(第2基板)3よりも大きい。即ち、対向基板(第2基板)3の面積は、アレイ基板(第1基板)2の面積よりも小さい。アレイ基板2は、透明ガラス23(
図28参照)を有する。対向基板3は、透明ガラス31(
図29参照)を有する。実施形態において、アレイ基板2および対向基板3は、上側から見た平面視で正方形であるが、本発明に係る基板の形状は正方形に限定されない。アレイ基板2の表面2aには、第1端子群エリア21と、第2端子群エリア22とが設けられる。第1端子群エリア21は、アレイ基板2の表面2aにおけるy1側の端部に位置する。第2端子群エリア22は、アレイ基板2の表面2aにおけるx2側の端部に位置する。第1端子群エリア21および第2端子群エリア22は、上側から見た場合に、L字形状を有する。第1端子群エリア21には、第1の端子群10が配置され、第2端子群エリア22には、第2の端子群20が配置される。なお、対向基板3の面積がアレイ基板2の面積よりも小さいため、第1の端子群10および第2の端子群20が露出する。また、第1の端子群10および第2の端子群20は、単に、端子部とも称せられる。
【0086】
図27および
図30に示すように、第1の端子群10は、第1端子101と、第2端子102と、第3端子103と、第4端子104と、第1パッド105と、第2パッド106と、第3パッド107と、第4パッド108と、第5パッド109と、第6パッド110と、第7パッド111と、第8パッド112と、を含む。第1端子101、第2端子102、第3端子103、第4端子104、第1パッド105、第2パッド106、第3パッド107、第4パッド108、第5パッド109、第6パッド110、第7パッド111、および第8パッド112は、x1側からx2側に向けて左右方向に順に並んで配置される。第1パッド105と第8パッド112とは、リード線113を介して電気的に接続される。第2パッド106と第7パッド111とは、リード線113を介して電気的に接続される。第3パッド107と第6パッド110とは、リード線113を介して電気的に接続される。第4パッド108と第5パッド109とは、リード線113を介して電気的に接続される。
【0087】
図27および
図30に示すように、第2の端子群20は、第5端子201と、第6端子202と、第7端子203と、第8端子204と、第9パッド205と、第10パッド206と、第11パッド207と、第12パッド208と、第13パッド209と、第14パッド210と、第15パッド211と、第16パッド212と、を含む。第5端子201、第6端子202、第7端子203、第8端子204、第9パッド205、第10パッド206、第11パッド207、第12パッド208、第13パッド209、第14パッド210、第15パッド211、および第16パッド212は、y2側からy1側に向けて前後方向に順に並んで配置される。第9パッド205と第16パッド212とは、リード線213を介して電気的に接続される。第10パッド206と第15パッド211とは、リード線213を介して電気的に接続される。第11パッド207と第14パッド210とは、リード線213を介して電気的に接続される。第12パッド208と第13パッド209とは、リード線213を介して電気的に接続される。
【0088】
なお、
図27に示すように、対向基板3は、アレイ基板2の上側(z1側)に配置される。対向基板3とアレイ基板2との間には、シール材30および液晶層4が設けられる。シール材30は、対向基板3の外周に沿って環状に設けられ、シール材30の内側に液晶層4が充填される。なお、液晶層4が設けられる領域はアクティブ領域であり、液晶層4の外側は額縁領域であり、第1端子群エリア21および第2端子群エリア22は端子領域である。
【0089】
次に、アレイ基板2および対向基板3の配線について説明する。なお、
図31に示すように、基板の表面および裏面のうち配線は表面に設けられる。即ち、配線が設けられる面を表面とし、表面の反対側の面を裏面とする。具体的に
図31を用いて説明すると、アレイ基板2の表面2aおよび裏面2bのうち上側の表面2aに配線が設けられ、対向基板3の表面3aおよび裏面3bのうち下側の表面3aに配線が設けられる。このように、アレイ基板2の表面2aと、対向基板3の表面3aとは、液晶層4を挟んで向かい合うように配置される。
【0090】
図28に示すように、アレイ基板2の透明ガラス23の表面2aには、配線24および第1電極25が設けられる。具体的には、第1端子101と第5端子201とは配線24を介して電気的に接続される。第2端子102と第6端子202とは配線24を介して電気的に接続される。第3端子103と第7端子203とは配線24を介して電気的に接続される。第4端子104と第8端子204とは配線24を介して電気的に接続される。第2端子102と第6端子202とを結ぶ配線24には、複数の第1電極25が接続される。第3端子103と第7端子203とを結ぶ配線24には、複数の第1電極25が接続される。なお、配線24には、接続部C1、C2が設けられる。
【0091】
また、
図29に示すように、対向基板3の表面3aには、配線32および第2電極33が設けられる。具体的には、y1側とy2側とに配線32がそれぞれ設けられる。配線32はx方向に延びる。配線32には、第2電極33が電気的に接続される。第2電極33は、y方向に延びる。なお、配線32には、接続部C3、C4が設けられる。
図28から
図30に示す例では、第1電極25の数および第2電極33の数が8個であるが、これは模式的なものであって、実際の第1電極25の数および第2電極33の数を示すものでない。第1電極25の数および第2電極33の数は、2個以上であればよく、当然、9個以上であってもよい。
【0092】
そして、
図30および
図31に示すように、アレイ基板2の上側に間隔をおいて対向基板3が配置される。アレイ基板2と対向基板3との間には、液晶層4が充填される。また、アレイ基板2の接続部C1と、対向基板3の接続部C3とは、導通可能な柱(図示せず)を介して電気的に接続されている。アレイ基板2の接続部C2と、対向基板3の接続部C4とは、導通可能な柱(図示せず)を介して電気的に接続されている。
【0093】
また、
図30に示すように、第1端子101、第2端子102、第3端子103、第4端子104、第1パッド105、第2パッド106、第3パッド107、および第4パッド108は、二点鎖線で示すFPC(Flexible Printed Circuits)40と電気的に接続可能である。複数の液晶配光パネル1-1から1-4は、例えば、それぞれ個別に設けられたFPC40を介してD/A変換部64と接続される。
【0094】
図32は、液晶配光部700の構成を示す模式図である。
図32に示すように、液晶配光部700は、例えば、z方向に積層された4個の液晶配光パネル1-1から1-4を有する。当該4個の液晶配光パネル1-1から1-4は、
図27から
図31を参照して説明した液晶配光パネル1-1から1-4である。当該4つの液晶配光パネル1-1から1-4は、各々の液晶層4が重なり、各々が有する複数の第1電極25および複数の第2電極33の配置が平面視点で重なるように積層される。平面視点とは、x方向およびy方向が沿う平面を正面視する視点である。複数の第1電極25と、複数の第2電極33と、が配置された領域は、後述する
図33等に示す配光制御領域LDAとして機能する。
【0095】
図33は、配光制御領域LDAによる配光制御例を示す模式図である。上述したように、配光制御領域LDAは、平面視点で、複数の第1電極25と、複数の第2電極33と、が配置された領域である。すなわち、配光制御領域LDAは、x方向に延出してy方向に並ぶ複数の電極と、y方向に延出してx方向に並ぶ複数の電極と、を含む。x方向に延出してy方向に並ぶ電極とは、例えば第1電極25である。y方向に延出してx方向に並ぶ電極とは、例えば第2電極33である。
【0096】
液晶配光部700は、z方向に重なる4個の液晶配光パネル1-1から1-4を有するので、x方向に延出してy方向に並ぶ複数の電極およびy方向に延出してx方向に並ぶ複数の電極は、z方向に四重になっている。このような液晶配光部700が有する4個の液晶配光パネル1-1から1-4のx方向に延出してy方向に並ぶ複数の電極およびy方向に延出してx方向に並ぶ複数の電極の各々の電位を制御することで、配光制御領域LDAは、例えば
図33に示す「配光パターンの例」の例E1,E2,E3,E4のように、液晶配光部700の一面側から他面側に向かう光の透過範囲および透過の度合いを制御できる。
【0097】
なお、以下の説明では、平面視点で重なっている電極に与えられる電位は等しいものとする。
図33の例E1は、x方向に延出してy方向に並ぶ複数の電極およびy方向に延出してx方向に並ぶ複数の電極の全ての電位が0ボルト(V)である場合に、光源(例えば、光源800)の反対側から配光制御領域LDAを平面視点で見た状態を示す模式図である。例E1では、当該光源からの光がほとんどそのまま配光制御領域LDAを透過している。
【0098】
例E2は、x方向に延出してy方向に並ぶ複数の電極の電位が0ボルト(V)であり、y方向に延出してx方向に並ぶ複数の電極の電位が0ボルト(V)を超える電位である場合に、光源(例えば、光源800)の反対側から配光制御領域LDAを平面視点で見た状態を示す模式図である。例E2では、x方向の光の広がりとy方向の光の広がりを比較した場合に、当該光源からの光がx方向に相対的に大きく広がる一方、y方向にはあまり広がらないように配光を制御している状態の配光制御領域LDAを示している。
【0099】
例E3は、x方向に延出してy方向に並ぶ複数の電極の電位が0ボルト(V)を超える電位であり、y方向に延出してx方向に並ぶ複数の電極の電位が0ボルト(V)である場合に、光源(例えば、光源800)の反対側から配光制御領域LDAを平面視点で見た状態を示す模式図である。例E3では、x方向の光の広がりとy方向の光の広がりを比較した場合に、当該光源からの光がy方向に相対的に大きく広がる一方、x方向にはあまり広がらないように配光を制御している状態の配光制御領域LDAを示している。
【0100】
例E4は、x方向に延出してy方向に並ぶ複数の電極およびy方向に延出してx方向に並ぶ複数の電極の全ての電位が0ボルト(V)を超える電位である場合に、光源(例えば、光源800)の反対側から配光制御領域LDAを平面視点で見た状態を示す模式図である。例E4では、当該光源からの光が配光制御領域LDAによって大幅に遮られることで、配光制御領域LDAを挟んで当該光源の反対側から見た場合に全体的に薄暗くなっている状態の配光制御領域LDAを示している。
【0101】
なお、配光制御領域LDAは、平面視点で、x方向に延出してy方向に並ぶ2個以上の電極と、y方向に延出してx方向に並ぶ2個以上の電極と、を有していればよい。ここで、1個の配光制御領域LDAが、x方向に延出してy方向に並ぶm個の電極と、y方向に延出してx方向に並ぶn個の電極と、を有していることを第1条件とする。また、1個の液晶配光パネル1-1から1-4において、x方向に延出してy方向に並ぶ電極(例えば、第1電極25)の数がm×pであり、y方向に延出してx方向に並ぶ電極(例えば、第2電極33)の数がn×qであることを第2条件とする。第1条件と第2条件を前提とすると、液晶配光部700は、x方向にp個、y方向にq個の配光制御領域LDAをマトリクス状に設定できる。m,n,p,qは、2以上の自然数である。無論、平面視点で1個の液晶配光パネルが有するアクティブ領域(液晶層4が設けられる領域)全体を1個の配光制御領域LDAとしてもよい。
【0102】
また、
図33に示す例E1,E2,E3,E4では、電位制御による配光範囲の平面視点での形状の差を特に示している。
図30および
図31を参照して説明したように、第1電極25に与えられる電位と第2電極33に与えられる電位との関係で、光の透過範囲の形状および光の透過範囲の大きさをより柔軟に制御できる。この制御により、照射する光の形状および大きさを変えることができる。
【0103】
請求項の記載に関して、本開示は以下の態様をとりうる。
<1>
部屋の床面に向かって光を出射する光源部と、
前記光源部からの光の配光範囲を、第1配光範囲または前記第1配光範囲と異なる第2配光範囲に設定するための配光範囲設定部と、
前記第1配光範囲と前記第2配光範囲とに光が時分割で照射されるように、前記配光範囲設定部を制御する制御部とを含み、
前記配光範囲設定部が設定する前記第2配光範囲は、前記第1配光範囲よりも前記床面の隅に近い部分を有する照明装置。
<2>
前記配光範囲設定部は、p波偏光用の液晶配光パネルと、s波偏光用の液晶配光パネルとを含み、
前記p波偏光用の液晶配光パネルと前記s波偏光用の液晶配光パネルとは積層されており、
照射する光に基づく信号を、前記p波偏光用の液晶配光パネルと前記s波偏光用の調光パネルに与え、
前記光源部から出射される光を、前記p波偏光用の液晶配光パネルと前記s波偏光用の液晶配光パネルとを通して、照射することにより、
前記光源部からの光の配光範囲を、前記第1配光範囲または前記第2配光範囲に変化させる<1>に記載の照明装置。
<3>
前記第1配光範囲は、前記第2配光範囲と大きさが異なる相似形である<1>または<2>に記載の照明装置。
<4>
前記第1配光範囲は円形であり、前記第2配光範囲は楕円形である<1>または<2>に記載の照明装置。
<5>
前記第2配光範囲の楕円形の長径は、前記第1配光範囲の円形の直径より長い<4>に記載の照明装置。
<6>
前記配光範囲設定部は、前記第2配光範囲の楕円形の長径の両端が前記床面の隅に向くように、前記光源部からの光を変化させる<4>または<5>に記載の照明装置。
<7>
前記制御部は、前記第1配光範囲に光が照射される時間が前記第2配光範囲に光が照射される時間と同じになるように、前記配光範囲設定部を制御する<1>から<6>のいずれか1つに記載の照明装置。
<8>
前記制御部は、前記第1配光範囲に光が照射される時間が前記第2配光範囲に光が照射される時間と異なるように、前記配光範囲設定部を制御する<1>から<7>のいずれか1つに記載の照明装置。
<9>
前記光源部は、オンになっているときに所定の色温度の光を出射する第1光源と、オンになっているときに前記第1光源の光の色温度と異なる色温度の光を出射する第2光源とを含み、
前記制御部は、前記第1光源の光を出射する時間の少なくとも一部が、前記第2光源の光を出射する時間と重なるように、前記第1光源と前記第2光源とをオンまたはオフにする<1>から<8>のいずれか1つに記載の照明装置。
<10>
前記光源部は、オンになっているときに所定の色温度の光を出射する第1光源と、オンになっているときに前記第1光源の光の色温度と異なる色温度の光を出射する第2光源とを含み、
前記制御部は、前記第1光源の光を出射する時間と、前記第2光源の光を出射する時間とが重ならないように、前記第1光源と前記第2光源とをオンまたはオフにする<1>から<8>のいずれか1つに記載の照明装置。
<11>
前記制御部は、前記第1光源が出射する光を前記第1配光範囲と前記第2配光範囲とのいずれか一方に設定し、前記第2光源が出射する光を前記第1配光範囲と前記第2配光範囲との他方に設定するように、前記配光範囲設定部を制御する<9>または<10>に記載の照明装置。
<12>
前記制御部による制御の1周期は、1秒間に50回以上である<1>から<11>のいずれか1つに記載の照明装置。
<13>
前記第1配光範囲および前記第2配光範囲を含む複数種類の配光範囲に対応する配光範囲データを記憶する第1記憶部と、前記複数種類の配光範囲を組み合わせた配光範囲パターンを記憶する第2記憶部とをさらに含み、
前記制御部は、
前記第1記憶部に記憶されている複数種類の配光範囲を組み合わせて、前記配光範囲パターンとして前記第2記憶部に記憶するとともに、前記第2記憶部に記憶されている前記配光範囲パターンに基づいて、前記配光範囲設定部を制御する<1>から<12>のいずれか1つに記載の照明装置。
【符号の説明】
【0104】
1、1-1~1-4 液晶配光パネル
60 制御部
61a、61b 記憶部
62 MCU
63 FPGA
64 D/A変換部
65 光源駆動部
80、80a 光源部
100、100a 照明装置
700 液晶配光部
800、801、802 光源
CN 隅
F 床面
H11、H12、H22、H23 配光範囲