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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-05
(45)【発行日】2024-12-13
(54)【発明の名称】アダプタ及びバッテリシステム
(51)【国際特許分類】
   H01R 31/06 20060101AFI20241206BHJP
   H01M 50/296 20210101ALI20241206BHJP
   H01M 50/249 20210101ALN20241206BHJP
【FI】
H01R31/06 A
H01M50/296
H01M50/249
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2024030144
(22)【出願日】2024-02-29
(62)【分割の表示】P 2020011829の分割
【原出願日】2020-01-28
(65)【公開番号】P2024061746
(43)【公開日】2024-05-08
【審査請求日】2024-03-18
(73)【特許権者】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002527
【氏名又は名称】弁理士法人北斗特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】今倉 克芳
(72)【発明者】
【氏名】小川 満
(72)【発明者】
【氏名】赤松 哲郎
【審査官】山下 寿信
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-073838(JP,A)
【文献】国際公開第2013/124891(WO,A1)
【文献】特開2014-138432(JP,A)
【文献】特開2011-233410(JP,A)
【文献】特開2018-081754(JP,A)
【文献】特開2015-125867(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01R 31/06
H01M 50/296
H01M 50/249
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
軸部を有するバッテリに装着されるアダプタであって、
前記バッテリに取り付けられて前記アダプタの前記バッテリに対する所定の装着状態を維持する取付部と、
電気機器の接続部が接続方向に挿入される接続ポートと、を備え、
前記取付部は、前記装着状態にある前記アダプタが前記接続方向の反対方向である離脱方向に移動するのを規制する移動規制部と、
前記軸部が挿入される軸部挿入部と、を有し、
前記軸部挿入部は、前記バッテリに取り付けられて前記装着状態となる際に、前記軸部を受けて前記軸部を中心とする回転運動を行うようにガイドするガイド面を含む、
アダプタ。
【請求項2】
前記アダプタは、前記バッテリの長手方向の一方の端部に装着されるものであり、
前記バッテリは、該バッテリの長手方向の他方の端部に、使用者が手で掴むことができる把手部を有する、
請求項1記載のアダプタ。
【請求項3】
前記把手部は、前記使用者の手が挿入可能な貫通口を有する、
請求項2記載のアダプタ。
【請求項4】
前記バッテリは、突出端面と、前記突出端面と隣接する前記軸部を有する突出側面とを備え、
前記接続ポートは、前記アダプタが前記バッテリに装着された状態で、前記バッテリの長手方向に見て、前記アダプタの中央部ではなく前記突出側面の方に片寄った位置に形成されている、
請求項1~のいずれか一項に記載のアダプタ。
【請求項5】
前記軸部挿入部は、前記軸部と接触してクリック感を付与する凸部を有する、
請求項1~4のいずれか一項に記載のアダプタ。
【請求項6】
前記軸部には、前記凸部が挿入される凹部が形成される、
請求項記載のアダプタ。
【請求項7】
請求項1~5のいずれか一項に記載のアダプタ及びバッテリを備える、
バッテリシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、アダプタ及びバッテリシステムに関し、より詳細には、バッテリに装着されるアダプタ及びこのアダプタ及びバッテリを備えたバッテリシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、電動アシスト自転車の電池パックから電力をとるアダプタが開示されている。特許文献1記載のアダプタは、電池パックの2つの電源出力用挿込口に挿し込まれるように、2つの電源出力用挿込口の位置関係に対応して設けられた2本の接続端子を備えている。
【0003】
特許文献1記載のアダプタは、誤接続防止部を更に有している。誤接続防止部は、2つの接続端子がそれぞれ挿入されるべき電源出力用挿込口に正しく挿入されるときには電池パックの筺体と干渉しない。また、誤接続防止部は、2つの接続端子がそれぞれ挿入されるべき電源出力用挿込口とは異なる挿込口に挿入されようとしたときに電池パックの筺体と干渉する。これにより、アダプタの接続端子が挿入されるべき電源出力用挿込口とは異なる挿込口に挿入されることが防止される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2018-081754号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、特許文献1記載のアダプタにあっては、側面にUSB端子を挿入して接続するためのUSBソケットが外部機器接続部として設けられている。USBソケットに挿入したUSB端子を抜くとき、アダプタがUSB端子を抜く方向に力を受けて移動し、電池パックから離脱するおそれがあった。
【0006】
本開示は、上記事情に鑑みてなされ、バッテリに装着されたアダプタがバッテリから離脱しにくいアダプタ及びバッテリシステムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示に係る一態様のアダプタは、軸部を有するバッテリに装着されるアダプタである。前記アダプタは、取付部と、接続ポートと、を備える。前記取付部は、前記バッテリに取り付けられて前記アダプタの前記バッテリに対する所定の装着状態を維持する。前記接続ポートは、電気機器の接続部が接続方向に挿入される。前記取付部は、前記装着状態にある前記アダプタが前記接続方向の反対方向である離脱方向に移動するのを規制する移動規制部と、前記軸部が挿入される軸部挿入部を有する。前記軸部挿入部は、前記バッテリに取り付けられて前記装着状態となる際に、前記軸部を受けて前記軸部を中心とする回転運動を行うようにガイドするガイド面を含む。
【0008】
本開示に係る一態様のバッテリシステムは、前記アダプタ及び前記バッテリを備える。
【発明の効果】
【0009】
本開示に係るアダプタ及びバッテリシステムによれば、バッテリに装着されたアダプタがバッテリから離脱しにくい。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1図1は、本開示の一実施形態に係る電動自転車の側面図である。
図2図2は、同上の実施形態におけるバッテリの上方より見た斜視図である。
図3図3は、同上の実施形態におけるバッテリの下方より見た斜視図である。
図4図4は、同上の実施形態において所定の装着状態でアダプタが装着されたバッテリの上方より見た斜視図である。
図5図5は、同上の実施形態におけるアダプタの上方より見た斜視図である。
図6図6は、同上の実施形態におけるアダプタのバッテリへの装着を説明する上方より見た斜視図である。
図7図7は、同上の実施形態におけるアダプタのバッテリへの装着を説明する上方より見た斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
(実施形態)
(1)概要
図4に示すように、アダプタ6は、バッテリ5に装着されるものである。アダプタ6は、取付部と、接続ポートと、を備える。取付部は、バッテリ5に取り付けられてアダプタ6のバッテリ5に対する所定の装着状態を維持する。接続ポートは、電気機器の接続部が接続方向D21に挿入される。取付部は、装着状態にあるアダプタ6が接続方向D21と反対方向である離脱方向D22に移動するのを規制する移動規制部69を有する。
【0012】
バッテリ5に装着されたアダプタ6は、移動規制部69により離脱方向D22に移動しにくいため、バッテリ5から離脱しにくい。
【0013】
(2)詳細
本実施形態に係るアダプタ6は、電動自転車1のバッテリ5に装着されるアダプタ6である。以下、電動自転車1、バッテリ5、アダプタ6及びバッテリシステムについて説明する。
【0014】
(2.1)全体構成
図1は、本実施形態に係る電動自転車1の側面図である。電動自転車1は、フレーム2を有する。フレーム2には、駆動ユニット3が取り付けられる。駆動ユニット3は、少なくとも、バッテリ装置4と、モータユニット30と、を備える。
【0015】
バッテリ装置4は、モータユニット30に電力を供給する装置である。バッテリ装置4は、本実施形態では、バッテリ5と、バッテリ装着部41とを備える。
【0016】
電動自転車1は、電気的な動力を用いて走行可能な自転車である。本実施形態では、電動自転車1は、使用者の踏む力(「踏力」という場合がある)をモータにより補助する電動アシスト自転車であるが、本開示では、モータのみで自走可能な自転車であってもよい。要するに、電動自転車1は、電動アシスト自転車であってもよいし、モータのみで自走可能な自転車であってもよい。電動自転車1は、フレーム2と、複数の車輪11と、駆動ユニット3と、ハンドル14と、サドル15と、クランク16及びペダル17と、を備える。駆動ユニット3は、モータユニット30と、バッテリ装置4とを有する。複数の車輪11は、前輪12と後輪13とを有する。
【0017】
ここで、本開示では、電動自転車1の進む方向を「前方向」とし、その反対方向を「後方向」として定義する。また、前方向及び後方向に平行な方向(双方向)を「前後方向」として定義し、前後方向に直交しかつ水平面に沿う方向(双方向)を「左右方向」として定義する。
【0018】
フレーム2は、少なくとも、前輪12,後輪13及びバッテリ5を保持可能な骨組みである。フレーム2は、本実施形態では、アルミニウムを主成分とするアルミニウム合金で構成される。ただし、本開示では、フレーム2は、アルミニウム合金に限らず、鉄,クロムモブリデン鋼,ハイテンスチール,若しくはチタン等の金属,又はカーボン等で構成されてもよい。
【0019】
フレーム2は、複数のパイプを含む。フレーム2は、本実施形態では、複数のパイプとして、下パイプ20,立パイプ21,複数(本実施形態では2つ)のチェーンステー22,複数(本実施形態では2つ)のシートステー23,ヘッドパイプ25及び前ホーク26を備える。さらに、フレーム2は、モータブラケット27を備える。
【0020】
ここで、本開示でいう「パイプ」とは、細長くて中空な部材を意味し、断面の形状は特に限らない。例えば、パイプは、断面正円形又は断面長円形(楕円形を含む)等の円形断面だけでなく、断面正方形,断面長方形,断面六角形等の多角形断面を含む。
【0021】
モータブラケット27は、少なくとも、下パイプ20の下端部とチェーンステー22の前方向の端部とが接続される部分である。本実施形態では、モータブラケット27には、下パイプ20及びチェーンステー22に加えて、立パイプ21の下端部が接続される。モータブラケット27には、本実施形態では、モータユニット30が取り付けられる。モータブラケット27にモータユニット30が取り付けられると、モータブラケット27はモータユニット30を支持する。
【0022】
下パイプ20は、モータブラケット27とヘッドパイプ25とをつなぐパイプである。下パイプ20は、モータブラケット27の前方向の端部からヘッドパイプ25まで延びており、その長手方向において、前方向に行くほど上方に位置するように傾斜する。
【0023】
立パイプ21は、サドル15を保持するパイプである。本実施形態では、立パイプ21は、モータブラケット27とシートステー23とをつなぐ。立パイプ21は、本実施形態では、モータブラケット27の上端部からシートステー23まで延びており、その長手方向において、後方向に行くほど上方に位置するように傾斜する。立パイプ21は、立パイプ21の長手方向に沿って移動し得るようにサドル15を保持する。
【0024】
複数のチェーンステー22は、モータブラケット27とシートステー23とをつなぐパイプである。各チェーンステー22は、モータブラケット27の後方向の端部からシートステー23の後方向の端部まで延びる。本実施形態では、チェーンステー22は、左右方向に離れて2つあり、2つのチェーンステー22の間に、後輪13が配置される。チェーンステー22の後方向の端部には、後輪13の軸(後輪軸131)が取り付けられる軸受け(不図示)が形成されており、後輪13が回転し得るように取り付けられる。
【0025】
複数のシートステー23は、立パイプ21の上端部とチェーンステー22とをつなぐパイプである。各シートステー23は立パイプ21の上端部からチェーンステー22の後方向の端部まで延びており、その長手方向が、後方向に行くほど下方に位置するように傾斜する。ここで言う「立パイプ21の上端部」とは、立パイプ21の上方向の先端から立パイプ21の長手方向に沿って下方向に一定の寸法位置する部分までの一定の範囲を有する部分を意味する。本実施形態では、シートステー23は、左右方向に離れて2つあり、2つのチェーンステー22に対して一対一で接続される。
【0026】
ヘッドパイプ25は、下パイプ20の前方向の端部とが接続されるパイプである。ヘッドパイプ25は、前ホーク26とハンドル14とを、ヘッドパイプ25の中心軸回りに回転し得るように支持する。
【0027】
前ホーク26は、前輪12の軸(前輪軸121)回りに回転し得るように前輪12が取り付けられるパイプである。前ホーク26は、前輪軸121を支持する一対のレッグ261と、レッグ261の上端部からヘッドパイプ25の中心軸に沿って上側に延びたステアリングコラム(不図示)とを有する。前ホーク26は、ステアリングコラムがヘッドパイプ25に嵌め込まれることで、ヘッドパイプ25に取り付けられている。ステアリングコラムの上端部には、ハンドル14が取り付けられている。これにより、ハンドル14がヘッドパイプ25の中心軸回りに回転すると、前ホーク26がヘッドパイプ25の中心軸回りに回転し、前輪12がヘッドパイプ25の中心軸回りに回転する。
【0028】
前輪12は、前後方向に並ぶ2つの車輪11のうちの前側の車輪11である。前輪12は、本実施形態では、前ホーク26によって、前輪軸121回りに回転し得るように支持される。前輪軸121の長手方向は、左右方向に平行である。前輪12は、本実施形態では、モータユニット30から動力の伝達を受けない車輪11である。
【0029】
後輪13は、前後方向に並ぶ2つの車輪11のうちの後側の車輪11である。後輪13は、本実施形態では、2つのチェーンステー22によって、後輪軸131回りに回転可能に支持される。後輪軸131の長手方向は、左右方向に平行である。後輪13は、本実施形態ではリアスプロケット132(ここでは、カセットスプロケット)を有しており、モータユニット30の駆動スプロケット32に動力伝達体18(ここでは、チェーン)を介して連結される。これにより、モータユニット30の動力が後輪13に伝達され得る。
【0030】
(2.2)駆動ユニット
駆動ユニット3は、電動自転車1において、電気的な動力を発生させる装置である。駆動ユニット3で発生した動力は、車輪11に伝達する。駆動ユニット3は、モータユニット30と、バッテリ装置4とを有する。
【0031】
(2.2.1)モータユニット
モータユニット30は、ペダル17から踏力の入力があると、駆動補助出力を発生させる。なお、本開示でいう「駆動補助出力」とは、モータを用いた踏力を補う力を意味する。モータユニット30は、本実施形態では、ペダル17及びクランク16から踏力の入力があると、その踏力の入力値を検出し、入力値が一定の値以下の場合に、駆動補助出力を動力伝達体18に対して出力する。
【0032】
モータユニット30は、モータと、動力伝達体18が掛けられる駆動スプロケット32と、を有する。モータは、バッテリ装置4からの電力の供給を受けて作動する。駆動スプロケット32は、動力伝達体18を介して後輪13に動力を伝達するために設けられる。駆動スプロケット32は、クランク16の回転により回転し、かつモータの出力を受け得る。すなわち、本実施形態に係るモータユニット30は、ペダル17及びクランク16を介して伝達された踏力と、モータの出力と、を駆動スプロケット32に伝達した上で、動力伝達体18に動力を伝達する、いわゆる1軸式のモータユニットである。ただし、本開示では、踏力を動力伝達体18に伝達し、かつモータの出力を動力伝達体18に伝達する、いわゆる2軸式のモータユニットであってもよい。
【0033】
(2.2.2)バッテリ装置
バッテリ装置4は、少なくともモータに対して、電力を供給する装置である。ただし、本開示では、バッテリ装置4は、モータに加えて、ヘッドライト,又はモータのON/OFFの操作部等に電力を供給するように構成されてもよい。バッテリ装置4は、バッテリ5と、バッテリ装着部41と、を備える。
【0034】
バッテリ5は、モータに対して供給する電気的エネルギーを蓄える二次電池である。バッテリ5は、バッテリ装着部41に装着された状態で保持され、この状態でモータに対して電気的に接続されている。これにより、バッテリ5はモータに対して電力を供給し得る。
【0035】
バッテリ5は、ケーシング50と、複数のセルとを備える。ケーシング50は、バッテリ5の外郭であり、本実施形態では、複数のセルが内蔵されている。ただし、本開示では、バッテリ5は、1つのセルが内蔵されてもよい。
【0036】
図2及び図3に示すように、バッテリ5のケーシング50は、上ケース501及び下ケース502が合わせられて構成される。図2及び図3に示すようにバッテリ5に対する上下方向を規定する。なお、図2及び図3に示す上下方向は便宜上のものであり、例えば図1に示すようにバッテリ5が電動自転車1のバッテリ装着部41に装着されている状態では、バッテリ5の上下方向は図2及び図3における上下方向と異なる。また、ケーシング50の長手方向D1を図2及び図3に示すように規定する。バッテリ5のケーシング50は、長手方向D1の一方の端部に装着部51を備える。バッテリ5のケーシング50は、長手方向D1の他方の端部に把手部52を備える。使用者は、把手部52を掴んで装着部51を図1に示すバッテリ装着部41に挿入することにより、バッテリ5を電動自転車1のバッテリ装着部41に装着することができる。ケーシング50の内部には機器が収納される。
【0037】
ケーシング50の上面503に、バッテリ5の電力の残量表示部504が設けられている。
【0038】
装着部51は、突出端面53と、突出端面53と隣接する突出側面54と、を有する。装着部51は、ケーシング50の一部である。すなわち、装着部51の内部の空間は、ケーシング50の内部の空間の一部を構成する。本実施形態では、突出端面53が矩形状をしている。突出端面53は、法線の方向D3が長手方向D1の一方(ケーシング50において装着部51が位置する方)を向く。
【0039】
突出端面53には、バッテリ装着部41の端子(不図示)が接続される端子接続部531が設けられる。図2及び図3に示すように、端子接続部531は複数設けられる。端子接続部531はスロットを有し、隣接するスロットの間には仕切壁が設けられる。端子接続部531は、内部にバッテリ装着部41の端子又は電気機器9の接続部91に電気的に接続される端子部材(不図示)を有する。
【0040】
突出端面53には、端面凹部56が形成される。端面凹部56は、端子接続部531の上側に形成される。端面凹部56は、バッテリ5をバッテリ装着部41に接続するために形成されている。
【0041】
突出側面54は、突出端面53と隣接し、突出側面54の法線の方向D41~D44はそれぞれ、突出端面53の法線の方向D3と交差する。本実施形態では、突出側面54の法線の方向D41~D44はそれぞれ、突出端面53の法線の方向D3とほぼ直交する。突出側面54は、矩形状をした突出端面53の各辺に対応する四つの面からなるものである。
【0042】
バッテリ5は、突出側面54に軸部55を有する。軸部55は、バッテリ5をバッテリ装着部41に接続するために用いられる。
【0043】
バッテリ5は、突出側面54(本実施形態では下側の突出側面54)に側面凹部57を有する。側面凹部57は、バッテリ5をバッテリ装着部41に接続するために形成されている。
【0044】
(2.3)アダプタ
図4に示すように、アダプタ6は、電動自転車1用のバッテリ5から任意の電気機器9に給電する際に、バッテリ5に装着される。電気機器9としては、例えばいわゆるスマートフォン、タブレット端末等が挙げられるが、電気機器9は特に限定されない。
【0045】
図5に示すように、アダプタ6は、本体部61と、取付部62と、接続ポート63と(図4参照)を備える。アダプタ6においても、バッテリ5に対して規定した上下(図4参照)に対応するように、上下を規定する。アダプタ6は、内部に機器が収納されるケーシング60を備えており、ケーシング60が本体部61、取付壁部65及び側壁部66を有する。
【0046】
本体部61は、図4に示すようにアダプタ6がバッテリ5に対して所定の装着状態で装着されている時に、突出端面53と対向する。図5に示すように、アダプタ6は、本体部61の突出端面53と対向する面611に、端子64を備える。端子64は、バッテリ5の端子接続部531に挿入(接続)されて、バッテリ5が内部に備える端子部材(不図示)と電気的に接続される。
【0047】
本体部61は、端面凹部56に挿入される端面凸部612を有する。端面凸部612は、アダプタ6がバッテリ5に装着される際に、端面凹部56に挿入されることにより、端子64がバッテリ5の端子接続部531に挿入されやすくなる。すなわち、端面凸部612は、端子64がバッテリ5の端子接続部531に挿入される際の位置決め部として機能する。
【0048】
本体部61の上面及び下面には、一部の部分に周囲よりも凹んだ凹み613が形成されている。この凹み613は、使用者がアダプタ6を指で挟んで掴むための掴み部として機能する。凹み613の表面には、シボ加工が施されることが好ましい。これにより、使用者が上下の凹み613を指で掴んだ際に指が滑りにくくなる。
【0049】
図4に示すように、本体部61の突出端面53と対向する面611(図5参照)と反対側の面614には、接続ポート63が形成されている。接続ポート63には、電気機器9の接続部91が接続方向D21に挿入される。接続ポート63は、本実施形態ではいわゆるUSBポートであるが、特に限定されない。なお、本実施形態では、接続部91は電気機器9に接続されるコード90に設けられているが、コード90は電気機器9の構成要素の一部として機能するため、接続部91が電気機器9に直接設けられていなくても構わない。もちろん、接続部91が電気機器9に直接設けられていてもよい。バッテリ5に装着されたアダプタ6の接続方向D21は、バッテリ5のケーシング50の長手方向D1と一致しており、接続ポート63は、バッテリ5に装着されたアダプタ6及びバッテリ5の長手方向D1の端部に位置している。このため、電気機器9の接続部91が接続ポート63に接続された状態では、接続ポート63が形成されている面614を水平面に載置することができない。このため、接続ポート63が形成されている面614を水平面に載置して、アダプタ6及びバッテリ5を長手方向D1が垂直となるように立てて使用することが未然に防止される。この結果、長手方向D1が垂直となるように立てたアダプタ6及びバッテリ5が転倒するという事故が生じるのが未然に防止される。
【0050】
図4及び図5に示すように、取付壁部65は、本体部61から突出して装着部51を挟んだ状態で突出側面54と対向する。取付壁部65は、二つ設けられる。本実施形態では、矩形状をした突出端面53の対向する二辺に対応する二つの突出側面54(上下方向と直交する方向の二つの突出側面54)に、対向する二つの取付壁部65が設けられる。
【0051】
側壁部66は、突出端面53の残る二辺のうちの一辺に対応する突出側面54(下側の突出側面54)に対向する。取付壁部65及び側壁部66は、連続した壁部を形成している。本体部61、取付壁部65及び側壁部66は、ケーシング60の一部であり、一体に形成される。
【0052】
取付壁部65には、突出側面54と対向する部分に、側面凹部57に挿入される側面凸部67を有する。側面凸部67は、アダプタ6がバッテリ5に装着される際に、側面凹部57に挿入されることにより、端子64がバッテリ5の端子接続部531に挿入されやすくなる。すなわち、側面凸部67は、端子64がバッテリ5の端子接続部531に挿入される際の位置決め部として機能する。
【0053】
取付部62は、バッテリ5に取り付けられてアダプタ6のバッテリに対する所定の装着状態を維持する。図5に示すように、本実施形態では、取付壁部65は、取付部62として、突出側面54と対向する部分に、バッテリ5の軸部55が挿入される軸部挿入部621(凹所)を有する。取付部62としての軸部挿入部621は、取付壁部65の内方側及び上側に開放されている。
【0054】
アダプタ6のバッテリ5への装着について説明する。図6に示すように、バッテリ5の装着部51の突出端面53と、アダプタ6の本体部61の突出端面53と対向する面611とを対向させる。この時、バッテリ5の長手方向D1に対して、アダプタ6の接続方向D21を少し下方に傾ける。これにより、取付壁部65の取付部62としての軸部挿入部621に、バッテリ5の軸部55が挿入されやすくなる。
【0055】
次に、図7に示すように、アダプタ6の面611を、バッテリ5の装着部51の突出端面53に近づけていき、バッテリ5の軸部55を、アダプタ6の取付壁部65の取付部62としての軸部挿入部621に挿入させる。バッテリ5の軸部55は、ガイド面68(図5参照)に接触する。ガイド面68は、軸部55を受けて、軸部55を中心とする回転運動をアダプタ6が行うようにガイドする。バッテリ5の軸部55の端部は、長手方向D1及び上下方向と直交する方向から見て、円弧状をしている。また、ガイド面68も同様に、バッテリ5の軸部55の端部に沿うように円弧状をしている。これにより、アダプタ6がバッテリ5の軸部55を中心とする回転運動をスムーズに行うことができる。
【0056】
アダプタ6がバッテリ5の軸部55を中心とする回転運動を行うことにより、図4に示す装着状態となる。
【0057】
図4及び図5に示すように、取付部62は、装着状態にあるアダプタ6が離脱方向D22に移動するのを規制する移動規制部69を有する。本実施形態では、移動規制部69は、取付壁部65の取付部62の接続方向D21の先端側の端部に形成される壁部である。図4に示すように、装着状態にあるアダプタ6に電気機器9の接続部91が接続された状態で、接続部91が離脱方向D22に引き抜かれる時に、アダプタ6は、離脱方向D22に向けて力を受ける。アダプタ6は、離脱方向D22に向けて力を受けると、離脱方向D22に向けて移動しようとするが、移動規制部69が軸部55に引っかかって移動しない。これにより、アダプタ6が離脱方向D22に向けて移動してバッテリ5から脱落するのが抑制される。
【0058】
図5に示すように、軸部挿入部621(取付部62)は、軸部55と接触してクリック感を付与する凸部70を有する。図6に示すように、軸部55は、筒状をしており、筒内は凹んでいる。凸部70が設けられることにより、アダプタ6がバッテリ5の軸部55を中心とする回転運動を行って装着状態となる直前にクリック感が得られ、使用者はアダプタ6が装着状態となったことを確認しやすい。
【0059】
また、側面凸部67は、側面凹部57と対向する部分に段差部を有する。すなわち、側面凸部67の上面は、接続方向D21の先端側の低部671と、離脱方向D22の先端側の高部672と、を有している。このような段差部が設けられることにより、アダプタ6がバッテリ5の軸部55を中心とする回転運動を行って装着状態となる直前に、高部672が側面凹部57との接触を開始してクリック感が得られ、使用者はアダプタ6が装着状態となったことを確認しやすい。
【0060】
図5に示すように、側壁部66は、水抜き孔661を有する。水抜き孔661は、側壁部66の取付壁部65近傍の端部に形成されている。雨水等により上面503が濡れたバッテリ5にアダプタ6が装着された場合、上面503を伝った雨水は上面503の取付壁部65に対向する部分から下方に落下する。このため、水抜き孔661が側壁部66の取付壁部65近傍の端部に形成されていることにより、水抜き孔661を介して水が排出されやすい。
【0061】
また、本体部61は、端子64を囲むように突出する突出壁71を有する。これにより、本体部61の突出端面53と対向する面611に付着した水が、端子64の方に移動して端子64に付着したり、端子64と面611との間に形成される隙間から本体部61の内部に侵入するのが抑制される。
【0062】
また、図4に示すように、接続ポート63は、長手方向D1に見て、中央部ではなくいずれかの方に片寄った位置に形成されている。これにより、万一、取付壁部65が破損して、接続部91が引っ張られることによりアダプタ6が離脱方向D22に移動しようとしても、離脱方向D22に向けた直進運動ではなく、いずれかの取付壁部65を中心とするアダプタ6の回転運動が発生しやすい。これにより、アダプタ6が離脱方向D22に引っ張られても、アダプタ6がバッテリ5から脱落しにくい。
【0063】
また、バッテリシステムは、上述したアダプタ6及びバッテリ5を備えるものである。このバッテリシステムにあっても、アダプタ6が離脱方向D22に向けて移動してバッテリ5から脱落するのが抑制される。
【0064】
(3)変形例
実施形態は、本開示の様々な実施形態の一つに過ぎない。実施形態は、本開示の目的を達成できれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。以下、実施形態の変形例を列挙する。以下に説明する変形例は、適宜組み合わせて適用可能である。
【0065】
実施形態に係る電動自転車1では、モータユニット30から出力される動力を後輪13に伝達したが、本開示では、モータユニット30から出力される動力を前輪12に伝達してもよい。
【0066】
実施形態では、動力伝達体18はチェーンであるが、本開示ではこれに限らない。例えば、動力伝達体18は、ベルト又はワイヤー等であってもよい。
【0067】
実施形態では、バッテリ装置4が下パイプ20に取り付けられたが、本開示では、バッテリ装置4は、例えば、立パイプ21に取り付けられてもよく、バッテリ装置4が取り付けられるパイプは特に限らない。
【0068】
装着部51の突出端面53は、ケーシング50の長手方向D1の一方を向かなくてもよい。突出端面53は、矩形状をしなくてもよい。
【0069】
突出側面54の法線の方向D41~D44はそれぞれ、突出端面53の法線の方向D3とほぼ直交しなくてもよい。
【0070】
突出側面54は、四つの面からなるものでなくてもよい。
【0071】
接続ポート63は、バッテリ5から給電を受けるためのものではなく、バッテリ5からデータを受信するためのものであってもよい。データとしては、バッテリ残量の情報や、バッテリ5の温度履歴等が挙げられるが、特に限定されない。
【0072】
また、移動規制部69を有さず、接続ポート63が突出端面53と対向する面611と反対側の面614に形成されるものであってもよい。
【0073】
また、移動規制部69を有さず、ガイド面68を有するものであってもよい。
【0074】
また、移動規制部69を有さず、凸部70を有するものであってもよい。
【0075】
また、移動規制部69を有さず、側面凹部57及び側面凸部67を有するものであってもよい。
【0076】
また、移動規制部69を有さず、突出端面53が矩形状をしており、突出側面54が突出端面53の各辺に対応する四つの面からなり、アダプタ6が二つの突出側面54に対向する二つの取付壁部65と、突出端面53の残る二辺のうちの一辺に対応する突出側面54に対向する側壁部66と、を備えるものであってもよい。
【0077】
(4)態様
以上説明したように、第1の態様に係るアダプタ6は、バッテリ5に装着されるアダプタ6である。アダプタ6は、取付部62と、接続ポート63と、を備える。取付部62は、バッテリ5に取り付けられてアダプタ6のバッテリ5に対する所定の装着状態を維持する。接続ポート63は、電気機器9の接続部91が接続方向D21に挿入される。取付部62は、装着状態にあるアダプタ6が接続方向D21と反対方向である離脱方向D22に移動するのを規制する移動規制部69を有する。
【0078】
第1の態様によれば、アダプタ6が離脱方向D22に向けて移動してバッテリ5から脱落するのが抑制される。
【0079】
第2の態様では、第1の態様との組み合わせにより実現される。第2の態様では、バッテリ5は、端子接続部531を備える突出端面53と、突出端面53と隣接する突出側面54と、を有する装着部51を備える。アダプタ6は、突出端面53と対向する本体部61と、本体部61から突出して装着部51を挟んだ状態で突出側面54と対向する二つの取付壁部65を備える。アダプタ6は、本体部61の突出端面53と対向する面611に端子64を備える。
【0080】
第2の態様によれば、二つの取付壁部65により装着部51を挟むため、アダプタ6のバッテリ5への装着が安定する。
【0081】
第3の態様では、第2の態様との組み合わせにより実現される。第3の態様では、取付壁部65は、取付部62として、突出側面と対向する部分に、バッテリ5が突出側面54に有する軸部55が挿入される軸部挿入部621を有する。
【0082】
第3の態様によれば、軸部55と軸部挿入部621(取付部62)の嵌め合いによりアダプタ6をバッテリ5へ装着することができる。
【0083】
第4の態様では、第3の態様との組み合わせにより実現される。第4の態様では、軸部挿入部621は、バッテリ5に取り付けられて装着状態となる際に、軸部55を受けて軸部55を中心とする回転運動を行うようにガイドするガイド面68を有する。
【0084】
第4の態様によれば、アダプタ6がバッテリ5の軸部55を中心とする回転運動をスムーズに行うことができる。
【0085】
第5の態様では、第3又は第4の態様との組み合わせにより実現される。第5の態様では、軸部挿入部621は、軸部55と接触してクリック感を付与する凸部70を有する。
【0086】
第5の態様によれば、使用者はアダプタ6が装着状態となったことを確認しやすい。
【0087】
第6の態様では、第2~第5のいずれかの態様との組み合わせにより実現される。第6の態様では、突出側面54と対向する部分に、バッテリ5が突出側面54に有する側面凹部57に挿入される側面凸部67を有する。
【0088】
第6の態様によれば、側面凸部67は、端子64がバッテリ5の端子接続部531に挿入される際の位置決め部として機能するため、端子64がバッテリ5の端子接続部531に挿入されやすくなる。
【0089】
第7の態様では、第6の態様との組み合わせにより実現される。第7の態様では、側面凸部は、側面凹部と対向する部分に段差部を有する。
【0090】
第7の態様によれば、使用者はアダプタ6が装着状態となったことを確認しやすい。
【0091】
第8の態様では、第2~第7のいずれかの態様との組み合わせにより実現される。第8の態様では、バッテリ5は、突出端面が矩形状をしていると共に突出側面が突出端面の各辺に対応する四つの面からなるものである。アダプタ6は、突出端面の対向する二辺に対応する二つの突出側面に対向する二つの取付壁部65と、突出端面の残る二辺のうちの一辺に対応する突出側面に対向する側壁部66と、を備える。
【0092】
第8の態様によれば、二つの取付壁部65が突出側面54に沿うのに加えて側壁部66も突出側面54に沿うため、アダプタ6のバッテリ5への装着が安定する。
【0093】
第9の態様では、第8の態様との組み合わせにより実現される。第9の態様では、側壁部66は、水抜き孔661を有する。
【0094】
第9の態様によれば、水抜き孔661を介して水が排出されやすい。
【0095】
第10の態様では、第2~第9のいずれかの態様との組み合わせにより実現される。第10の態様では、本体部は、端子を囲むように突出する突出壁71を有する。
【0096】
第10の態様によれば、水が、端子64の方に移動して端子64に付着したり、隙間から本体部61の内部に侵入するのが抑制される。
【0097】
第11の態様では、第2~第10のいずれかの態様との組み合わせにより実現される。第11の態様では、バッテリ5は、突出端面53に端面凹部56を有するものである。本体部61は、端面凹部56に挿入される端面凸部612を有する。
【0098】
第11の態様によれば、端面凸部612は、端子64がバッテリ5の端子接続部531に挿入される際の位置決め部として機能するため、端子64がバッテリ5の端子接続部531に挿入されやすくなる。
【0099】
第12の態様では、第1~第11のいずれかの態様との組み合わせにより実現される。第12の態様では、バッテリシステムは、第1~第11のいずれかの態様のアダプタ6及びバッテリ5を備える。
【0100】
第12の態様によれば、アダプタ6が離脱方向D22に向けて移動してバッテリ5から脱落するのが抑制される。
【0101】
第13の態様に係るアダプタ6は、バッテリ5に装着されるアダプタ6である。アダプタ6は、取付部62と、接続ポート63と、を備える。取付部62は、バッテリ5に取り付けられてアダプタ6のバッテリ5に対する所定の装着状態を維持する。接続ポート63は、電気機器9の接続部91が接続方向D21に挿入される。接続ポート63は、本体部61の突出端面53と対向する面611と反対側の面614に形成される。
【0102】
第13の態様によれば、接続ポート63が形成されている面614を水平面に載置して、アダプタ6及びバッテリ5を長手方向D1が垂直となるように立てて使用することが未然に防止される。この結果、長手方向D1が垂直となるように立てたアダプタ6及びバッテリ5が転倒するという事故が生じるのが未然に防止される。
【0103】
第14の態様に係るアダプタ6は、バッテリ5に装着されるアダプタ6である。アダプタ6は、取付部62と、接続ポート63と、を備える。取付部62は、バッテリ5に取り付けられてアダプタ6のバッテリ5に対する所定の装着状態を維持する。接続ポート63は、電気機器9の接続部91が接続方向D21に挿入される。バッテリ5は、突出端面53と、突出端面53と隣接する突出側面54と、を有する装着部51を備え、突出端面53に端子接続部531を備えるものである。アダプタ6は、突出端面53と対向する本体部61と、本体部61から突出して装着部51を挟んだ状態で突出側面と対向する二つの取付壁部65を備える。アダプタ6は、本体部61の突出端面53と対向する面611に端子64を備える。取付壁部65は、取付部62として、突出側面と対向する部分に、バッテリ5が突出側面に有する軸部55が挿入される軸部挿入部621を有する。軸部挿入部621は、バッテリ5に取り付けられて装着状態となる際に、軸部55を受けて軸部55を中心とする回転運動を行うようにガイドするガイド面68を有する。
【0104】
第14の態様によれば、アダプタ6がバッテリ5の軸部55を中心とする回転運動をスムーズに行うことができる。
【0105】
第15の態様に係るアダプタ6は、バッテリ5に装着されるアダプタ6である。アダプタ6は、取付部62と、接続ポート63と、を備える。取付部62は、バッテリ5に取り付けられてアダプタ6のバッテリ5に対する所定の装着状態を維持する。接続ポート63は、電気機器9の接続部91が接続方向D21に挿入される。バッテリ5は、突出端面53と、突出端面53と隣接する突出側面54と、を有する装着部51を備え、突出端面53に端子接続部531を備えるものである。アダプタ6は、突出端面53と対向する本体部61と、本体部61から突出して装着部51を挟んだ状態で突出側面54と対向する二つの取付壁部65を備える。アダプタ6は、本体部61の突出端面53と対向する面611に端子64を備える。取付壁部65は、取付部62として、突出側面54と対向する部分に、バッテリ5が突出側面54に有する軸部55が挿入される軸部挿入部621を有する。軸部挿入部621は、軸部55と接触してクリック感を付与する凸部70を有する。
【0106】
第15の態様によれば、使用者はアダプタ6が装着状態となったことを確認しやすい。
【0107】
第16の態様に係るアダプタ6は、バッテリ5に装着されるアダプタ6である。アダプタ6は、取付部62と、接続ポート63と、を備える。取付部62は、バッテリ5に取り付けられてアダプタ6のバッテリ5に対する所定の装着状態を維持する。接続ポート63は、電気機器9の接続部91が接続方向D21に挿入される。バッテリ5は、突出端面53と、突出端面53と隣接する突出側面54と、を有する装着部51を備え、突出端面53に端子接続部531を備えるものである。アダプタ6は、突出端面53と対向する本体部61と、本体部61から突出して装着部51を挟んだ状態で突出側面54と対向する二つの取付壁部65を備える。アダプタ6は、本体部61の突出端面53と対向する面611に端子64を備える。取付壁部65は、取付部62として、突出側面54と対向する部分に、バッテリ5が突出側面54に有する軸部55が挿入される軸部挿入部621を有する。突出側面54と対向する部分に、バッテリ5が突出側面54に有する側面凹部57に挿入される側面凸部67を有する。
【0108】
第16の態様によれば、側面凸部67は、端子64がバッテリ5の端子接続部531に挿入される際の位置決め部として機能するため、端子64がバッテリ5の端子接続部531に挿入されやすくなる。
【0109】
第17の態様に係るアダプタ6は、バッテリ5に装着されるアダプタ6である。アダプタ6は、取付部62と、接続ポート63と、を備える。取付部62は、バッテリ5に取り付けられてアダプタ6のバッテリ5に対する所定の装着状態を維持する。接続ポート63は、電気機器9の接続部91が接続方向D21に挿入される。バッテリ5は、突出端面53と、突出端面53と隣接する突出側面54と、を有する装着部51を備え、突出端面53に端子接続部531を備えるものである。アダプタ6は、突出端面53と対向する本体部61と、本体部61から突出して装着部51を挟んだ状態で突出側面54と対向する二つの取付壁部65を備える。アダプタ6は、本体部61の突出端面53と対向する面611に端子64を備える。バッテリ5は、突出端面53が矩形状をしていると共に突出側面54が突出端面53の各辺に対応する四つの面からなるものである。アダプタ6は、突出端面53の対向する二辺に対応する二つの突出側面54に対向する二つの取付壁部65と、突出端面53の残る二辺のうちの一辺に対応する突出側面54に対向する側壁部66と、を備える。
【0110】
第17の態様によれば、二つの取付壁部65が突出側面54に沿うのに加えて側壁部66も突出側面54に沿うため、アダプタ6のバッテリ5への装着が安定する。
【符号の説明】
【0111】
5 バッテリ
51 装着部
53 突出端面
531 端子接続部
54 突出側面
55 軸部
56 端面凹部
57 側面凹部
6 アダプタ
61 本体部
611 面
612 端面凸部
614 反対側の面
62 取付部
63 接続ポート
64 端子
65 取付壁部
66 側壁部
661 水抜き孔
67 側面凸部
68 ガイド面
69 移動規制部
70 凸部
71 突出壁
9 電気機器
91 接続部
D21 接続方向
D22 離脱方向
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7