(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-05
(45)【発行日】2024-12-13
(54)【発明の名称】通信端末装置および通信システム
(51)【国際特許分類】
H04W 76/34 20180101AFI20241206BHJP
H04W 4/00 20180101ALI20241206BHJP
【FI】
H04W76/34
H04W4/00 110
(21)【出願番号】P 2021537291
(86)(22)【出願日】2020-07-31
(86)【国際出願番号】 JP2020029497
(87)【国際公開番号】W WO2021024948
(87)【国際公開日】2021-02-11
【審査請求日】2023-07-21
(31)【優先権主張番号】P 2019145425
(32)【優先日】2019-08-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000006013
【氏名又は名称】三菱電機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100088672
【氏名又は名称】吉竹 英俊
(74)【代理人】
【識別番号】100088845
【氏名又は名称】有田 貴弘
(72)【発明者】
【氏名】下田 忠宏
(72)【発明者】
【氏名】望月 満
【審査官】篠田 享佑
(56)【参考文献】
【文献】Interdigital Inc.,Update to Solution #20 on QoS flow[online],3GPP TSG SA WG2 #129BIS S2-1812028,Internet<URL:https://www.3gpp.org/ftp/tsg_sa/WG2_Arch/TSGS2_129BIS_West_Palm_Beach/Docs/S2-1812028.zip>,2018年11月20日
【文献】vivo, Charter Communications, Orange, China Telecom, China Unicom, Ericsson,Discussion on the QoS differentiation issue when accessing to PLMN services via SNPN and vice versa[online],3GPP TSG SA WG2 #132 S2-1904597,Internet<URL:https://www.3gpp.org/ftp/tsg_sa/WG2_Arch/TSGS2_132_XiAn/Docs/S2-1904597.zip>,2019年04月10日
【文献】3rd Generation Partnership Project;,Technical Specification Group Services and System Aspects; Procedures for the 5G System; Stage 2 (Release 16),3GPP TS 23.502 V16.1.1 (2019-06),2019年06月11日,64-67ページ
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24- 7/26
H04W 4/00-99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4、6
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のネットワークに接続する通信端末装置であって、
前記複数のネットワークは、
UPF(User Plane Function)を含む第1のネットワークと、
N3IWF(Non-3GPP Interworking Function)
及びAMF(Access and Mobility Management Function)を含む第2のネットワークと
を含み、
前記第1のネットワークは、PLMN(Public Land Mobile Network)であり、
前記第2のネットワークは、スタンドアロンNPN(Non-Public Network)であり、
前記通信端末装置は、前記第1のネットワークに接続するとともに、前記第1のネットワークの前記UPF及び前記第2のネットワークの前記N3IWFを経由して前記第2のネットワークに接続し、
前記通信端末装置は、前記第1のネットワークとの接続を確立した後に、
前記通信端末装置と前記N3IWFとの間においてIPsec(Internet Protocol Security) SA(Security Association)を確立する手続きを実行し、
前記第2のネットワークとの接続に関連するシグナリングが、前記AMFから前記N3IWFに送信され、且つ、前記シグナリングが、前記IPsec SAが確立するまで前記N3IWFに保存され、
前記通信端末装置は、前記IPsec SAが確立した後に、前記IPsec SAを介して前記シグナリングを前記N3IWFから受信する、
通信端末装置。
【請求項2】
前記第1のネットワークは、AMF(Access and Mobility Management Function)を含み、
前記通信端末装置は、前記第1のネットワークにおけるQoS(Quality of Service)に関する情報を、
前記第1のネットワークにおける前記AMFに送信する、
請求項1に記載の通信端末装置。
【請求項3】
前記通信端末装置は、PDUセッション変更(Protocol Data Unit session modification)手続きにおいて、前記QoSに関する情報を、
前記第1のネットワークにおける前記AMFに送信する、
請求項2に記載の通信端末装置。
【請求項4】
前記第1のネットワークにおけるQoS(Quality of Service)に関する情報と、前記第2のネットワークにおけるQoSに関する情報との間の対応関係を示す情報に基づいて、前記通信端末装置の前記第1のネットワークを介した前記第2のネットワークへの接続が制御される、
請求項1に記載の通信端末装置。
【請求項5】
前記通信端末装置は、前記第2のネットワークにおけるAN(Access Network)接続を前記N3IWFとの間で確立する、
請求項1に記載の通信端末装置。
【請求項6】
前記N3IWFは、
前記第2のネットワークにおける前記AMFに対して、前記AN接続の解放に関する情報を送信する、
請求項5に記載の通信端末装置。
【請求項7】
前記第2のネットワークは、SMF(Session Management Function)を更に含み、
前記第2のネットワークにおける前記AMFは、前記SMFに対して、前記通信端末装置と前記第2のネットワークとの間のPDUセッション(Protocol Data Unit session)におけるユーザプレーン接続の休止に関する情報を送信する、
請求項6に記載の通信端末装置。
【請求項8】
前記通信端末装置は、
前記IPsec
SAの解放を起動する、
請求項1に記載の通信端末装置。
【請求項9】
前記通信端末装置は、前記第1のネットワークにおけるCM(Connection Management)ステートと前記第2のネットワークにおけるCMステートとを独立して有する、
請求項1に記載の通信端末装置。
【請求項10】
前記通信端末装置は、前記第1のネットワークにおけるRM(Registration Management)ステートと前記第2のネットワークにおけるRMステートとを独立して有する、
請求項1に記載の通信端末装置。
【請求項11】
複数のネットワークに接続する通信端末装置を含む通信システムであって、
前記複数のネットワークは、
UPF(User Plane Function)を含む第1のネットワークと、
N3IWF(Non-3GPP Interworking Function)
及びAMF(Access and Mobility Management Function)を含む第2のネットワークと
を含み、
前記第1のネットワークは、PLMN(Public Land Mobile Network)であり、
前記第2のネットワークは、スタンドアロンNPN(Non-Public Network)であり、
前記通信端末装置は、前記第1のネットワークに接続するとともに、前記第1のネットワークの前記UPF及び前記第2のネットワークの前記N3IWFを経由して前記第2のネットワークに接続し、
前記通信端末装置は、前記第1のネットワークとの接続を確立した後に、
前記通信端末装置と前記N3IWFとの間においてIPsec(Internet Protocol Security) SA(Security Association)を確立する手続きを実行し、
前記第2のネットワークとの接続に関連するシグナリングが、前記AMFから前記N3IWFに送信され、且つ、前記シグナリングが、前記IPsec SAが確立するまで前記N3IWFに保存され、
前記通信端末装置は、前記IPsec SAが確立した後に、前記IPsec SAを介して前記シグナリングを前記N3IWFから受信する、
通信システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、無線通信技術に関する。
【背景技術】
【0002】
移動体通信システムの規格化団体である3GPP(3rd Generation Partnership Project)において、無線区間についてはロングタームエボリューション(Long Term Evolution:LTE)と称し、コアネットワークおよび無線アクセスネットワーク(以下、まとめて、ネットワークとも称する)を含めたシステム全体構成については、システムアーキテクチャエボリューション(System Architecture Evolution:SAE)と称される通信方式が検討されている(例えば、非特許文献1~5)。この通信方式は3.9G(3.9 Generation)システムとも呼ばれる。
【0003】
LTEのアクセス方式としては、下り方向はOFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)、上り方向はSC-FDMA(Single Carrier Frequency Division Multiple Access)が用いられる。また、LTEは、W-CDMA(Wideband Code Division Multiple Access)とは異なり、回線交換を含まず、パケット通信方式のみになる。
【0004】
非特許文献1(5章)に記載される、3GPPでの、LTEシステムにおけるフレーム構成に関する決定事項について、
図1を用いて説明する。
図1は、LTE方式の通信システムで使用される無線フレームの構成を示す説明図である。
図1において、1つの無線フレーム(Radio frame)は10msである。無線フレームは10個の等しい大きさのサブフレーム(Subframe)に分割される。サブフレームは、2個の等しい大きさのスロット(slot)に分割される。無線フレーム毎に1番目および6番目のサブフレームに下り同期信号(Downlink Synchronization Signal)が含まれる。同期信号には、第一同期信号(Primary Synchronization Signal:P-SS)と、第二同期信号(Secondary Synchronization Signal:S-SS)とがある。
【0005】
3GPPでの、LTEシステムにおけるチャネル構成に関する決定事項が、非特許文献1(5章)に記載されている。CSG(Closed Subscriber Group)セルにおいてもnon-CSGセルと同じチャネル構成が用いられると想定されている。
【0006】
物理報知チャネル(Physical Broadcast Channel:PBCH)は、基地局装置(以下、単に「基地局」という場合がある)から移動端末装置(以下、単に「移動端末」という場合がある)などの通信端末装置(以下、単に「通信端末」という場合がある)への下り送信用のチャネルである。BCHトランスポートブロック(transport block)は、40ms間隔中の4個のサブフレームにマッピングされる。40msタイミングの明白なシグナリングはない。
【0007】
物理制御フォーマットインジケータチャネル(Physical Control Format Indicator Channel:PCFICH)は、基地局から通信端末への下り送信用のチャネルである。PCFICHは、PDCCHsのために用いるOFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)シンボルの数を、基地局から通信端末へ通知する。PCFICHは、サブフレーム毎に送信される。
【0008】
物理下り制御チャネル(Physical Downlink Control Channel:PDCCH)は、基地局から通信端末への下り送信用のチャネルである。PDCCHは、後述のトランスポートチャネルの1つである下り共有チャネル(Downlink Shared Channel:DL-SCH)のリソース割り当て(allocation)情報、後述のトランスポートチャネルの1つであるページングチャネル(Paging Channel:PCH)のリソース割り当て(allocation)情報、DL-SCHに関するHARQ(Hybrid Automatic Repeat reQuest)情報を通知する。PDCCHは、上りスケジューリンググラント(Uplink Scheduling Grant)を運ぶ。PDCCHは、上り送信に対する応答信号であるAck(Acknowledgement)/Nack(Negative Acknowledgement)を運ぶ。PDCCHは、L1/L2制御信号とも呼ばれる。
【0009】
物理下り共有チャネル(Physical Downlink Shared Channel:PDSCH)は、基地局から通信端末への下り送信用のチャネルである。PDSCHには、トランスポートチャネルである下り共有チャネル(DL-SCH)、およびトランスポートチャネルであるPCHがマッピングされている。
【0010】
物理マルチキャストチャネル(Physical Multicast Channel:PMCH)は、基地局から通信端末への下り送信用のチャネルである。PMCHには、トランスポートチャネルであるマルチキャストチャネル(Multicast Channel:MCH)がマッピングされている。
【0011】
物理上り制御チャネル(Physical Uplink Control Channel:PUCCH)は、通信端末から基地局への上り送信用のチャネルである。PUCCHは、下り送信に対する応答信号(response signal)であるAck/Nackを運ぶ。PUCCHは、CSI(Channel State Information)を運ぶ。CSIは、RI(Rank Indicator)、PMI(Precoding Matrix Indicator)、CQI(Channel Quality Indicator)レポートで構成される。RIとは、MIMOにおけるチャネル行列のランク情報である。PMIとは、MIMOにて用いるプリコーディングウェイト行列の情報である。CQIとは、受信したデータの品質、もしくは通信路品質を示す品質情報である。またPUCCHは、スケジューリングリクエスト(Scheduling Request:SR)を運ぶ。
【0012】
物理上り共有チャネル(Physical Uplink Shared Channel:PUSCH)は、通信端末から基地局への上り送信用のチャネルである。PUSCHには、トランスポートチャネルの1つである上り共有チャネル(Uplink Shared Channel:UL-SCH)がマッピングされている。
【0013】
物理HARQインジケータチャネル(Physical Hybrid ARQ Indicator Channel:PHICH)は、基地局から通信端末への下り送信用のチャネルである。PHICHは、上り送信に対する応答信号であるAck/Nackを運ぶ。物理ランダムアクセスチャネル(Physical Random Access Channel:PRACH)は、通信端末から基地局への上り送信用のチャネルである。PRACHは、ランダムアクセスプリアンブル(random access preamble)を運ぶ。
【0014】
下り参照信号(リファレンスシグナル(Reference Signal):RS)は、LTE方式の通信システムとして既知のシンボルである。以下の5種類の下りリファレンスシグナルが定義されている。セル固有参照信号(Cell-specific Reference Signal:CRS)、MBSFN参照信号(MBSFN Reference Signal)、UE固有参照信号(UE-specific Reference Signal)であるデータ復調用参照信号(Demodulation Reference Signal:DM-RS)、位置決定参照信号(Positioning Reference Signal:PRS)、チャネル状態情報参照信号(Channel State Information Reference Signal:CSI-RS)。通信端末の物理レイヤの測定として、リファレンスシグナルの受信電力(Reference Signal Received Power:RSRP)測定がある。
【0015】
上り参照信号についても同様に、LTE方式の通信システムとして既知のシンボルである。以下の2種類の上りリファレンスシグナルが定義されている。データ復調用参照信号(Demodulation Reference Signal:DM-RS)、サウンディング用参照信号(Sounding Reference Signal:SRS)である。
【0016】
非特許文献1(5章)に記載されるトランスポートチャネル(Transport channel)について、説明する。下りトランスポートチャネルのうち、報知チャネル(Broadcast Channel:BCH)は、その基地局(セル)のカバレッジ全体に報知される。BCHは、物理報知チャネル(PBCH)にマッピングされる。
【0017】
下り共有チャネル(Downlink Shared Channel:DL-SCH)には、HARQ(Hybrid ARQ)による再送制御が適用される。DL-SCHは、基地局(セル)のカバレッジ全体への報知が可能である。DL-SCHは、ダイナミックあるいは準静的(Semi-static)なリソース割り当てをサポートする。準静的なリソース割り当ては、パーシステントスケジューリング(Persistent Scheduling)ともいわれる。DL-SCHは、通信端末の低消費電力化のために通信端末の間欠受信(Discontinuous reception:DRX)をサポートする。DL-SCHは、物理下り共有チャネル(PDSCH)へマッピングされる。
【0018】
ページングチャネル(Paging Channel:PCH)は、通信端末の低消費電力を可能とするために通信端末のDRXをサポートする。PCHは、基地局(セル)のカバレッジ全体への報知が要求される。PCHは、動的にトラフィックに利用できる物理下り共有チャネル(PDSCH)のような物理リソースへマッピングされる。
【0019】
マルチキャストチャネル(Multicast Channel:MCH)は、基地局(セル)のカバレッジ全体への報知に使用される。MCHは、マルチセル送信におけるMBMS(Multimedia Broadcast Multicast Service)サービス(MTCHとMCCH)のSFN合成をサポートする。MCHは、準静的なリソース割り当てをサポートする。MCHは、PMCHへマッピングされる。
【0020】
上りトランスポートチャネルのうち、上り共有チャネル(Uplink Shared Channel:UL-SCH)には、HARQ(Hybrid ARQ)による再送制御が適用される。UL-SCHは、ダイナミックあるいは準静的(Semi-static)なリソース割り当てをサポートする。UL-SCHは、物理上り共有チャネル(PUSCH)へマッピングされる。
【0021】
ランダムアクセスチャネル(Random Access Channel:RACH)は、制御情報に限られている。RACHは、衝突のリスクがある。RACHは、物理ランダムアクセスチャネル(PRACH)へマッピングされる。
【0022】
HARQについて説明する。HARQとは、自動再送要求(Automatic Repeat reQuest:ARQ)と誤り訂正(Forward Error Correction)との組合せによって、伝送路の通信品質を向上させる技術である。HARQには、通信品質が変化する伝送路に対しても、再送によって誤り訂正が有効に機能するという利点がある。特に、再送にあたって初送の受信結果と再送の受信結果との合成をすることで、更なる品質向上を得ることも可能である。
【0023】
再送の方法の一例を説明する。受信側にて、受信データが正しくデコードできなかった場合、換言すればCRC(Cyclic Redundancy Check)エラーが発生した場合(CRC=NG)、受信側から送信側へ「Nack」を送信する。「Nack」を受信した送信側は、データを再送する。受信側にて、受信データが正しくデコードできた場合、換言すればCRCエラーが発生しない場合(CRC=OK)、受信側から送信側へ「Ack」を送信する。「Ack」を受信した送信側は次のデータを送信する。
【0024】
非特許文献1(6章)に記載される論理チャネル(ロジカルチャネル:Logical channel)について、説明する。報知制御チャネル(Broadcast Control Channel:BCCH)は、報知システム制御情報のための下りチャネルである。論理チャネルであるBCCHは、トランスポートチャネルである報知チャネル(BCH)、あるいは下り共有チャネル(DL-SCH)へマッピングされる。
【0025】
ページング制御チャネル(Paging Control Channel:PCCH)は、ページング情報(Paging Information)およびシステム情報(System Information)の変更を送信するための下りチャネルである。PCCHは、通信端末のセルロケーションをネットワークが知らない場合に用いられる。論理チャネルであるPCCHは、トランスポートチャネルであるページングチャネル(PCH)へマッピングされる。
【0026】
共有制御チャネル(Common Control Channel:CCCH)は、通信端末と基地局との間の送信制御情報のためのチャネルである。CCCHは、通信端末がネットワークとの間でRRC接続(connection)を有していない場合に用いられる。下り方向では、CCCHは、トランスポートチャネルである下り共有チャネル(DL-SCH)へマッピングされる。上り方向では、CCCHは、トランスポートチャネルである上り共有チャネル(UL-SCH)へマッピングされる。
【0027】
マルチキャスト制御チャネル(Multicast Control Channel:MCCH)は、1対多の送信のための下りチャネルである。MCCHは、ネットワークから通信端末への1つあるいはいくつかのMTCH用のMBMS制御情報の送信のために用いられる。MCCHは、MBMS受信中の通信端末のみに用いられる。MCCHは、トランスポートチャネルであるマルチキャストチャネル(MCH)へマッピングされる。
【0028】
個別制御チャネル(Dedicated Control Channel:DCCH)は、1対1にて、通信端末とネットワークとの間の個別制御情報を送信するチャネルである。DCCHは、通信端末がRRC接続(connection)である場合に用いられる。DCCHは、上りでは上り共有チャネル(UL-SCH)へマッピングされ、下りでは下り共有チャネル(DL-SCH)にマッピングされる。
【0029】
個別トラフィックチャネル(Dedicated Traffic Channel:DTCH)は、ユーザ情報の送信のための個別通信端末への1対1通信のチャネルである。DTCHは、上りおよび下りともに存在する。DTCHは、上りでは上り共有チャネル(UL-SCH)へマッピングされ、下りでは下り共有チャネル(DL-SCH)へマッピングされる。
【0030】
マルチキャストトラフィックチャネル(Multicast Traffic channel:MTCH)は、ネットワークから通信端末へのトラフィックデータ送信のための下りチャネルである。MTCHは、MBMS受信中の通信端末のみに用いられるチャネルである。MTCHは、マルチキャストチャネル(MCH)へマッピングされる。
【0031】
CGIとは、セルグローバル識別子(Cell Global Identifier)のことである。ECGIとは、E-UTRANセルグローバル識別子(E-UTRAN Cell Global Identifier)のことである。LTE、後述のLTE-A(Long Term Evolution Advanced)およびUMTS(Universal Mobile Telecommunication System)において、CSG(Closed Subscriber Group)セルが導入される。
【0032】
通信端末の位置追跡は、1つ以上のセルからなる区域を単位に行われる。位置追跡は、待受け状態であっても通信端末の位置を追跡し、通信端末を呼び出す、換言すれば通信端末が着呼することを可能にするために行われる。この通信端末の位置追跡のための区域をトラッキングエリアと呼ぶ。
【0033】
また3GPPでは、リリース10として、ロングタームエボリューションアドヴァンスド(Long Term Evolution Advanced:LTE-A)の規格策定が進められている(非特許文献3、非特許文献4参照)。LTE-Aは、LTEの無線区間通信方式を基本とし、それにいくつかの新技術を加えて構成される。
【0034】
LTE-Aシステムでは、100MHzまでのより広い周波数帯域幅(transmission bandwidths)をサポートするために、二つ以上のコンポーネントキャリア(Component Carrier:CC)を集約する(「アグリゲーション(aggregation)する」とも称する)、キャリアアグリゲーション(Carrier Aggregation:CA)が検討されている。CAについては、非特許文献1に記載されている。
【0035】
CAが構成される場合、UEはネットワーク(Network:NW)と唯一つのRRC接続(RRC connection)を有する。RRC接続において、一つのサービングセルがNASモビリティ情報とセキュリティ入力を与える。このセルをプライマリセル(Primary Cell:PCell)と呼ぶ。下りリンクで、PCellに対応するキャリアは、下りプライマリコンポーネントキャリア(Downlink Primary Component Carrier:DL PCC)である。上りリンクで、PCellに対応するキャリアは、上りプライマリコンポーネントキャリア(Uplink Primary Component Carrier:UL PCC)である。
【0036】
UEの能力(ケーパビリティ(capability))に応じて、セカンダリセル(Secondary Cell:SCell)が、PCellとともに、サービングセルの組を形成するために構成される。下りリンクで、SCellに対応するキャリアは、下りセカンダリコンポーネントキャリア(Downlink Secondary Component Carrier:DL SCC)である。上りリンクで、SCellに対応するキャリアは、上りセカンダリコンポーネントキャリア(Uplink Secondary Component Carrier:UL SCC)である。
【0037】
一つのPCellと一つ以上のSCellとからなるサービングセルの組が、一つのUEに対して構成される。
【0038】
また、LTE-Aでの新技術としては、より広い帯域をサポートする技術(Wider bandwidth extension)、および多地点協調送受信(Coordinated Multiple Point transmission and reception:CoMP)技術などがある。3GPPでLTE-Aのために検討されているCoMPについては、非特許文献1に記載されている。
【0039】
また、3GPPにおいて、将来の膨大なトラフィックに対応するために、スモールセルを構成するスモールeNB(以下「小規模基地局装置」という場合がある)を用いることが検討されている。例えば、多数のスモールeNBを設置して、多数のスモールセルを構成することによって、周波数利用効率を高めて、通信容量の増大を図る技術などが検討されている。具体的には、UEが2つのeNBと接続して通信を行うデュアルコネクティビティ(Dual Connectivity;DCと略称される)などがある。DCについては、非特許文献1に記載されている。
【0040】
デュアルコネクティビティ(DC)を行うeNBのうち、一方を「マスタeNB(MeNBと略称される)」といい、他方を「セカンダリeNB(SeNBと略称される)」という場合がある。
【0041】
モバイルネットワークのトラフィック量は、増加傾向にあり、通信速度も高速化が進んでいる。LTEおよびLTE-Aが本格的に運用を開始されると、更に通信速度が高速化されることが見込まれる。
【0042】
さらに、高度化する移動体通信に対して、2020年以降にサービスを開始することを目標とした第5世代(以下「5G」という場合がある)無線アクセスシステムが検討されている。例えば、欧州では、METISという団体で5Gの要求事項がまとめられている(非特許文献5参照)。
【0043】
5G無線アクセスシステムでは、LTEシステムに対して、システム容量は1000倍、データの伝送速度は100倍、データの処理遅延は10分の1(1/10)、通信端末の同時接続数は100倍として、更なる低消費電力化、および装置の低コスト化を実現することが要件として挙げられている。
【0044】
このような要求を満たすために、3GPPでは、リリース15として、5Gの規格検討が進められている(非特許文献6~18参照)。5Gの無線区間の技術は「New Radio Access Technology」と称される(「New Radio」は「NR」と略称される)。
【0045】
NRシステムは、LTEシステム、LTE-Aシステムを基にして検討が進められているが、以下の点でLTEシステム、LTE-Aシステムからの変更および追加が行われている。
【0046】
NRのアクセス方式としては、下り方向はOFDM、上り方向はOFDM、DFT-s-OFDM(DFT-spread-OFDM)が用いられる。
【0047】
NRでは、伝送速度向上、処理遅延低減のために、LTEに比べて高い周波数の使用が可能となっている。
【0048】
NRにおいては、狭いビーム状の送受信範囲を形成する(ビームフォーミング)とともにビームの向きを変化させる(ビームスイーピング)ことで、セルカバレッジの確保が図られる。
【0049】
NRのフレーム構成においては、様々なサブキャリア間隔、すなわち、様々なヌメロロジ(Numerology)がサポートされている。NRにおいては、ヌメロロジによらず、1サブフレームは1ミリ秒であり、また、1スロットは14シンボルで構成される。また、1サブフレームに含まれるスロット数は、サブキャリア間隔15kHzのヌメロロジにおいては1つであり、他のヌメロロジにおいては、サブキャリア間隔に比例して多くなる(非特許文献13(TS38.211 V15.2.0)参照)。
【0050】
NRにおける下り同期信号は、同期信号バースト(Synchronization Signal Burst;以下、SSバーストと称する場合がある)として、所定の周期で、所定の継続時間をもって基地局から送信される。SSバーストは、基地局のビーム毎の同期信号ブロック(Synchronization Signal Block;以下、SSブロックと称する場合がある)により構成される。基地局はSSバーストの継続時間内において各ビームのSSブロックを、ビームを変えて送信する。SSブロックは、P-SS、S-SS、およびPBCHによって構成される。
【0051】
NRにおいては、NRの下り参照信号として、位相追尾参照信号(Phase Tracking Reference Signal:PTRS)の追加により、位相雑音の影響の低減が図られている。上り参照信号においても、下りと同様にPTRSが追加されている。
【0052】
NRにおいては、スロット内におけるDL/ULの切替えを柔軟に行うために、PDCCHに含まれる情報にスロット構成通知(Slot Format Indication:SFI)が追加された。
【0053】
また、NRにおいては、キャリア周波数帯のうちの一部(以下、Bandwidth Part(BWP)と称する場合がある)を基地局がUEに対して予め設定し、UEが該BWPにおいて基地局との送受信を行うことで、UEにおける消費電力の低減が図られる。
【0054】
3GPPでは、DCの形態として、EPCに接続するLTE基地局とNR基地局によるDC、5Gコアシステムに接続するNR基地局によるDC、また、5Gコアシステムに接続するLTE基地局とNR基地局によるDCが検討されている(非特許文献12、16、19参照)。
【0055】
また、3GPPでは、いくつかの新たな技術が検討されている。例えば、非公衆ネットワーク(Non Public Network;NPN)、NPNを経由したPLMNへの接続、PLMNを経由したNPNへの接続などが検討されている(非特許文献20、21参照)。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0056】
【文献】3GPP TS 36.300 V15.4.0
【文献】3GPP S1-083461
【文献】3GPP TR 36.814 V9.2.0
【文献】3GPP TR 36.912 V15.0.0
【文献】“Scenarios, requirements and KPIs for 5G mobile and wireless system”、ICT-317669-METIS/D1.1
【文献】3GPP TR 23.799 V14.0.0
【文献】3GPP TR 38.801 V14.0.0
【文献】3GPP TR 38.802 V14.2.0
【文献】3GPP TR 38.804 V14.0.0
【文献】3GPP TR 38.912 V14.1.0
【文献】3GPP RP-172115
【文献】3GPP TS 37.340 V15.2.0
【文献】3GPP TS 38.211 V15.2.0
【文献】3GPP TS 38.213 V15.2.0
【文献】3GPP TS 38.214 V15.2.0
【文献】3GPP TS 38.300 V15.2.0
【文献】3GPP TS 38.321 V15.2.0
【文献】3GPP TS 38.212 V15.2.0
【文献】3GPP RP-161266
【文献】3GPP TR 23.734 V16.2.0
【文献】3GPP S2-1903275
【文献】3GPP TS 23.501 V16.1.0
【文献】IETF RFC7296、インターネット<URL:https://tools.ietf.org/html/rfc7296>
【文献】3GPP TS 38.413 V15.3.0
【文献】3GPP TS 23.502 V16.1.1
【文献】3GPP TS 24.501 V16.1.0
【文献】3GPP TS 38.331 V15.6.0
【文献】IETF RFC3706、インターネット<URL:https://tools.ietf.org/html/rfc3706>
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0057】
3GPPにおいて、5G通信システム(以下、5Gシステムと称する場合がある)を用いたNPNの導入が検討されている。例えば工場等の屋内において、5Gを用いたNPNを導入することが検討されている(非特許文献20(3GPP TR23.734 V16.2.0)参照)。UEからNPNを経由した公衆網への接続、UEから公衆網を経由したNPNへの接続が検討されている。ところが、前述のように2つのネットワークが縦列に接続される場合におけるプロシージャが定義されていない。例えば、NPNを経由した公衆網への接続においてUEとNPNとの間の接続が解放された場合における、UEと公衆網の間の接続については開示されていない。その結果、UEと公衆網との間において誤動作が生じ、通信システムにおいて動作が不安定になるといった問題が生じる。
【0058】
本開示は、上記課題に鑑み、通信システムの堅牢性を向上可能な技術を提供することを、目的の一つとする。
【課題を解決するための手段】
【0059】
本開示によれば、複数のネットワークに接続する通信端末装置であって、前記複数のネットワークは、UPF(User Plane Function)を含む第1のネットワークと、N3IWF(Non-3GPP Interworking Function)を含む第2のネットワークとを含み、前記通信端末装置は、前記第1のネットワークに接続するとともに、前記第1のネットワークの前記UPF及び前記第2のネットワークの前記N3IWFを経由して前記第2のネットワークに接続し、前記通信端末装置は、前記第1のネットワークとの接続を確立した後に、前記N3IWFとの接続を確立する、通信端末装置が提供される。
本開示によれば、複数のネットワークに接続する通信端末装置を含む通信システムであって、前記複数のネットワークは、UPF(User Plane Function)を含む第1のネットワークと、N3IWF(Non-3GPP Interworking Function)を含む第2のネットワークとを含み、前記通信端末装置は、前記第1のネットワークに接続するとともに、前記第1のネットワークの前記UPF及び前記第2のネットワークの前記N3IWFを経由して前記第2のネットワークに接続し、前記通信端末装置は、前記第1のネットワークとの接続を確立した後に、前記第2のネットワークの前記N3IWFとの接続を確立する、通信システムが提供される。
【発明の効果】
【0060】
本開示によれば、通信システムの堅牢性を向上可能である。
【0061】
本開示の目的、特徴、局面、および利点は、以下の詳細な説明と添付図面とによって、より明白となる。
【図面の簡単な説明】
【0062】
【
図1】LTE方式の通信システムで使用される無線フレームの構成を示す説明図である。
【
図2】3GPPにおいて議論されているLTE方式の通信システム200の全体的な構成を示すブロック図である。
【
図3】3GPPにおいて議論されているNR方式の通信システム210の全体的な構成を示すブロック図である。
【
図4】EPCに接続するeNBおよびgNBによるDCの構成図である。
【
図5】NGコアに接続するgNBによるDCの構成図である。
【
図6】NGコアに接続するeNBおよびgNBによるDCの構成図である。
【
図7】NGコアに接続するeNBおよびgNBによるDCの構成図である。
【
図8】
図2に示す移動端末202の構成を示すブロック図である。
【
図9】
図2に示す基地局203の構成を示すブロック図である。
【
図12】LTE方式の通信システムにおいて通信端末(UE)が行うセルサーチから待ち受け動作までの概略を示すフローチャートである。
【
図13】NRシステムにおけるセルの構成の一例を示す図である。
【
図14】実施の形態1について、内側NW経由で外側NWと接続しているUEを、内側NWおよび外側NWとの接続から解放する動作の第1例を示すシーケンス図である。
【
図15】実施の形態1について、内側NW経由で外側NWと接続しているUEを、内側NWおよび外側NWとの接続から解放する動作の第1例を示すシーケンス図である。
【
図16】実施の形態1について、内側NW経由で外側NWと接続しているUEを、内側NWおよび外側NWとの接続から解放する動作の第2例を示すシーケンス図である。
【
図17】実施の形態1について、内側NW経由で外側NWと接続しているUEを、内側NWおよび外側NWとの接続から解放する動作の第2例を示すシーケンス図である。
【
図18】実施の形態1について、内側NW経由で外側NWと接続しているUEを、内側NWおよび外側NWとの接続から解放する動作の第3例を示すシーケンス図である。
【
図19】実施の形態1について、内側NW経由で外側NWと接続しているUEを、内側NWおよび外側NWとの接続から解放する動作の第3例を示すシーケンス図である。
【
図20】実施の形態1について、内側NW経由で外側NWと接続しているUEを、内側NWおよび外側NWとの接続から解放する動作の第4例を示すシーケンス図である。
【
図21】実施の形態1について、内側NW経由で外側NWと接続しているUEを、内側NWおよび外側NWとの接続から解放する動作の第4例を示すシーケンス図である。
【
図22】実施の形態1の変形例1について、内側NW経由で外側NWと接続しているUEの登録を解除する動作の第1例を示すシーケンス図である。
【
図23】実施の形態1の変形例1について、内側NW経由で外側NWと接続しているUEの登録を解除する動作の第1例を示すシーケンス図である。
【
図24】実施の形態1の変形例1について、内側NW経由で外側NWと接続しているUEの登録を解除する動作の第1例を示すシーケンス図である。
【
図25】実施の形態1の変形例1について、内側NW経由で外側NWと接続しているUEの登録を解除する動作の第2例を示すシーケンス図である。
【
図26】実施の形態1の変形例1について、内側NW経由で外側NWと接続しているUEの登録を解除する動作の第2例を示すシーケンス図である。
【
図27】実施の形態1の変形例1について、内側NW経由で外側NWと接続しているUEの登録を解除する動作の第2例を示すシーケンス図である。
【
図28】実施の形態1の変形例2について、外側NWが接続開始を起動することによって、UEを内側NW経由で外側NWに接続する動作を示すシーケンス図である。
【
図29】実施の形態1の変形例2について、外側NWが接続開始を起動することによって、UEを内側NW経由で外側NWに接続する動作を示すシーケンス図である。
【
図30】実施の形態1の変形例3について、内側NW経由で外側NWと接続しているUEに関し、内側PDUセッション解放に伴って外側PDUセッションを解放する動作の第1例を示すシーケンス図である。
【
図31】実施の形態1の変形例3について、内側NW経由で外側NWと接続しているUEに関し、内側PDUセッション解放に伴って外側PDUセッションを解放する動作の第1例を示すシーケンス図である。
【
図32】実施の形態1の変形例3について、内側NW経由で外側NWと接続しているUEに関し、内側PDUセッション解放に伴って外側PDUセッションを解放する動作の第1例を示すシーケンス図である。
【
図33】実施の形態1の変形例3について、内側NW経由で外側NWと接続しているUEに関し、内側PDUセッション解放に伴って外側PDUセッションを解放する動作の第2例を示すシーケンス図である。
【
図34】実施の形態1の変形例3について、内側NW経由で外側NWと接続しているUEに関し、内側PDUセッション解放に伴って外側PDUセッションを解放する動作の第2例を示すシーケンス図である。
【
図35】実施の形態1の変形例3について、内側NW経由で外側NWと接続しているUEに関し、内側PDUセッション解放に伴って外側PDUセッションを解放する動作の第2例を示すシーケンス図である。
【
図36】実施の形態1の変形例4について、内側NW経由で外側NWと接続しているUEに関し、内側Uプレインの休止に伴って外側Uプレインを休止する動作を示すシーケンス図である。
【
図37】実施の形態1の変形例4について、内側NW経由で外側NWと接続しているUEに関し、内側Uプレインの休止に伴って外側Uプレインを休止する動作を示すシーケンス図である。
【
図38】実施の形態1の変形例5について、RRC_INACTIVEへの遷移に伴って外側ANを解放する動作の第1例を示すシーケンス図である。
【
図39】実施の形態1の変形例5について、RRC_INACTIVEへの遷移に伴って外側ANを解放する動作の第2例を示すシーケンス図である。
【
図40】実施の形態1の変形例6について、内側NWにおけるUE設定更新を外側NWへ通知する動作を示すシーケンス図である。
【
図41】実施の形態1の変形例6について、外側NWにおけるUE設定更新を内側NWへ通知する動作を示すシーケンス図である。
【
図42】実施の形態2について、内側NW経由で外側NWと接続しているUEが有する、内側NWに関するCMステートの遷移図である。
【
図43】実施の形態2について、内側NW経由で外側NWと接続しているUEが有する、外側NWに関するCMステートの遷移図である。
【
図44】実施の形態2について、内側NW経由で外側NWと接続しているUEが有するCMステートの遷移図である。
【発明を実施するための形態】
【0063】
実施の形態1.
図2は、3GPPにおいて議論されているLTE方式の通信システム200の全体的な構成を示すブロック図である。
図2について説明する。無線アクセスネットワークは、E-UTRAN(Evolved Universal Terrestrial Radio Access Network)201と称される。通信端末装置である移動端末装置(以下「移動端末(User Equipment:UE)」という)202は、基地局装置(以下「基地局(E-UTRAN NodeB:eNB)」という)203と無線通信可能であり、無線通信で信号の送受信を行う。
【0064】
ここで、「通信端末装置」とは、移動可能な携帯電話端末装置などの移動端末装置だけでなく、センサなどの移動しないデバイスも含んでいる。以下の説明では、「通信端末装置」を、単に「通信端末」という場合がある。
【0065】
移動端末202に対する制御プロトコル、例えばRRC(Radio Resource Control)と、ユーザプレイン(以下、U-Planeと称する場合もある)、例えばPDCP(Packet Data Convergence Protocol)、RLC(Radio Link Control)、MAC(Medium Access Control)、PHY(Physical layer)とが基地局203で終端するならば、E-UTRANは1つあるいは複数の基地局203によって構成される。
【0066】
移動端末202と基地局203との間の制御プロトコルRRC(Radio Resource Control)は、報知(Broadcast)、ページング(paging)、RRC接続マネージメント(RRC connection management)などを行う。RRCにおける基地局203と移動端末202との状態として、RRC_IDLEと、RRC_CONNECTEDとがある。
【0067】
RRC_IDLEでは、PLMN(Public Land Mobile Network)選択、システム情報(System Information:SI)の報知、ページング(paging)、セル再選択(cell re-selection)、モビリティなどが行われる。RRC_CONNECTEDでは、移動端末はRRC接続(connection)を有し、ネットワークとのデータの送受信を行うことができる。またRRC_CONNECTEDでは、ハンドオーバ(Handover:HO)、隣接セル(Neighbor cell)の測定(メジャメント(measurement))などが行われる。
【0068】
基地局203は、1つあるいは複数のeNB207により構成される。またコアネットワークであるEPC(Evolved Packet Core)と、無線アクセスネットワークであるE-UTRAN201とで構成されるシステムは、EPS(Evolved Packet System)と称される。コアネットワークであるEPCと、無線アクセスネットワークであるE-UTRAN201とを合わせて、「ネットワーク」という場合がある。
【0069】
eNB207は、移動管理エンティティ(Mobility Management Entity:MME)、あるいはS-GW(Serving Gateway)、あるいはMMEおよびS-GWを含むMME/S-GW部(以下「MME部」という場合がある)204とS1インタフェースにより接続され、eNB207とMME部204との間で制御情報が通信される。一つのeNB207に対して、複数のMME部204が接続されてもよい。eNB207間は、X2インタフェースにより接続され、eNB207間で制御情報が通信される。
【0070】
MME部204は、上位装置、具体的には上位ノードであり、基地局であるeNB207と、移動端末(UE)202との接続を制御する。MME部204は、コアネットワークであるEPCを構成する。基地局203は、E-UTRAN201を構成する。
【0071】
基地局203は、1つのセルを構成してもよいし、複数のセルを構成してもよい。各セルは、移動端末202と通信可能な範囲であるカバレッジとして予め定める範囲を有し、カバレッジ内で移動端末202と無線通信を行う。1つの基地局203が複数のセルを構成する場合、1つ1つのセルが、移動端末202と通信可能に構成される。
【0072】
図3は、3GPPにおいて議論されている5G方式の通信システム210の全体的な構成を示すブロック図である。
図3について説明する。無線アクセスネットワークは、NG-RAN(Next Generation Radio Access Network)211と称される。UE202は、NR基地局装置(以下「NR基地局(NG-RAN NodeB:gNB)」という)213と無線通信可能であり、無線通信で信号の送受信を行う。また、コアネットワークは、5Gコア(5G Core:5GC)と称される。
【0073】
UE202に対する制御プロトコル、例えばRRC(Radio Resource Control)と、ユーザプレイン(以下、U-Planeと称する場合もある)、例えばSDAP(Service Data Adaptation Protocol)、PDCP(Packet Data Convergence Protocol)、RLC(Radio Link Control)、MAC(Medium Access Control)、PHY(Physical layer)とがNR基地局213で終端するならば、NG-RANは1つあるいは複数のNR基地局213によって構成される。
【0074】
UE202とNR基地局213との間の制御プロトコルRRC(Radio Resource Control)の機能はLTEと同様である。RRCにおけるNR基地局213とUE202との状態として、RRC_IDLEと、RRC_CONNECTEDと、RRC_INACTIVEとがある。
【0075】
RRC_IDLE、RRC_CONNECTEDは、LTE方式と同様である。RRC_INACTIVEは5GコアとNR基地局213との間の接続が維持されつつ、システム情報(System Information:SI)の報知、ページング(paging)、セル再選択(cell re-selection)、モビリティなどが行われる。
【0076】
gNB217は、アクセス・移動管理機能(Access and Mobility Management Function:AMF)、セッション管理機能(Session Management Function:SMF)、あるいはUPF(User Plane Function)、あるいはAMF、SMFおよびUPFを含むAMF/SMF/UPF部(以下「5GC部」という場合がある)214とNGインタフェースにより接続される。gNB217と5GC部214との間で制御情報および/あるいはユーザデータが通信される。NGインタフェースは、gNB217とAMFとの間のN2インタフェース、gNB217とUPFとの間のN3インタフェース、AMFとSMFとの間のN11インタフェース、および、UPFとSMFとの間のN4インタフェースの総称である。一つのgNB217に対して、複数の5GC部214が接続されてもよい。gNB217間は、Xnインタフェースにより接続され、gNB217間で制御情報および/あるいはユーザデータが通信される。
【0077】
NR基地局213も、基地局203同様、1つあるいは複数のセルを構成してもよい。1つのNR基地局213が複数のセルを構成する場合、1つ1つのセルが、UE202と通信可能に構成される。
【0078】
gNB217は、中央ユニット(Central Unit;以下、CUと称する場合がある)218と分散ユニット(Distributed Unit;以下、DUと称する場合がある)219に分割されていてもよい。CU218は、gNB217の中に1つ構成される。DU219は、gNB217の中に1つあるいは複数構成される。CU218は、DU219とF1インタフェースにより接続され、CU218とDU219との間で制御情報および/あるいはユーザデータが通信される。
【0079】
5G方式の通信システムは、非特許文献22(3GPP TS23.501 V16.1.0)に記載の統合データ管理(Unified Data Management;UDM)機能、ポリシー制御機能(Policy Control Function;PCF)をさらに含んでもよい。UDMおよび/あるいはPCFは、
図3における5GC部に含まれてもよい。
【0080】
5G方式の通信システムは、非特許文献22(3GPP TS23.501 V16.1.0)に記載の非3GPP相互動作機能(Non-3GPP InterworkingFunction;N3IWF)をさらに含んでもよい。N3IWFは、UEとの間の非3GPPアクセスにおいて、アクセスネットワーク(Access Network;AN)を終端してもよい。
【0081】
図4は、EPCに接続するeNBおよびgNBによるDCの構成を示した図である。
図4において、実線はU-Planeの接続を示し、破線はC-Planeの接続を示す。
図4において、eNB223-1がマスタ基地局となり、gNB224-2がセカンダリ基地局となる(このDC構成を、EN-DCと称する場合がある)。
図4において、MME部204とgNB224-2との間のU-Plane接続がeNB223-1経由で行われる例について示しているが、MME部204とgNB224-2との間で直接行われてもよい。
【0082】
図5は、NGコアに接続するgNBによるDCの構成を示した図である。
図5において、実線はU-Planeの接続を示し、破線はC-Planeの接続を示す。
図5において、gNB224-1がマスタ基地局となり、gNB224-2がセカンダリ基地局となる(このDC構成を、NR-DCと称する場合がある)。
図5において、5GC部214とgNB224-2との間のU-Plane接続がgNB224-1経由で行われる例について示しているが、5GC部214とgNB224-2との間で直接行われてもよい。
【0083】
図6は、NGコアに接続するeNBおよびgNBによるDCの構成を示した図である。
図6において、実線はU-Planeの接続を示し、破線はC-Planeの接続を示す。
図6において、eNB226-1がマスタ基地局となり、gNB224-2がセカンダリ基地局となる(このDC構成を、NG-EN-DCと称する場合がある)。
図6において、5GC部214とgNB224-2との間のU-Plane接続がeNB226-1経由で行われる例について示しているが、5GC部214とgNB224-2との間で直接行われてもよい。
【0084】
図7は、NGコアに接続するeNBおよびgNBによるDCの、他の構成を示した図である。
図7において、実線はU-Planeの接続を示し、破線はC-Planeの接続を示す。
図7において、gNB224-1がマスタ基地局となり、eNB226-2がセカンダリ基地局となる(このDC構成を、NE-DCと称する場合がある)。
図7において、5GC部214とeNB226-2との間のU-Plane接続がgNB224-1経由で行われる例について示しているが、5GC部214とeNB226-2との間で直接行われてもよい。
【0085】
図8は、
図2に示す移動端末202の構成を示すブロック図である。
図8に示す移動端末202の送信処理を説明する。まず、プロトコル処理部301からの制御データ、およびアプリケーション部302からのユーザデータが、送信データバッファ部303へ保存される。送信データバッファ部303に保存されたデータは、エンコーダー部304へ渡され、誤り訂正などのエンコード処理が施される。エンコード処理を施さずに、送信データバッファ部303から変調部305へ直接出力されるデータが存在してもよい。エンコーダー部304でエンコード処理されたデータは、変調部305にて変調処理が行われる。変調部305にて、MIMOにおけるプリコーディングが行われてもよい。変調されたデータは、ベースバンド信号に変換された後、周波数変換部306へ出力され、無線送信周波数に変換される。その後、アンテナ307-1~307-4から基地局203に送信信号が送信される。
図8において、アンテナの数が4つである場合について例示したが、アンテナ数は4つに限定されない。
【0086】
また、移動端末202の受信処理は、以下のように実行される。基地局203からの無線信号がアンテナ307-1~307-4により受信される。受信信号は、周波数変換部306にて無線受信周波数からベースバンド信号に変換され、復調部308において復調処理が行われる。復調部308にて、ウェイト計算および乗算処理が行われてもよい。復調後のデータは、デコーダー部309へ渡され、誤り訂正などのデコード処理が行われる。デコードされたデータのうち、制御データはプロトコル処理部301へ渡され、ユーザデータはアプリケーション部302へ渡される。移動端末202の一連の処理は、制御部310によって制御される。よって制御部310は、
図8では省略しているが、各部301~309と接続している。
図8において、移動端末202が送信に用いるアンテナ数と受信に用いるアンテナ数は、同じであってもよいし、異なっていてもよい。
【0087】
図9は、
図2に示す基地局203の構成を示すブロック図である。
図9に示す基地局203の送信処理を説明する。EPC通信部401は、基地局203とEPC(MME部204など)との間のデータの送受信を行う。5GC通信部412は、基地局203と5GC(5GC部214など)との間のデータの送受信を行う。他基地局通信部402は、他の基地局との間のデータの送受信を行う。EPC通信部401、5GC通信部412、および他基地局通信部402は、それぞれプロトコル処理部403と情報の受け渡しを行う。プロトコル処理部403からの制御データ、ならびにEPC通信部401、5GC通信部412、および他基地局通信部402からのユーザデータおよび制御データは、送信データバッファ部404へ保存される。
【0088】
送信データバッファ部404に保存されたデータは、エンコーダー部405へ渡され、誤り訂正などのエンコード処理が施される。エンコード処理を施さずに、送信データバッファ部404から変調部406へ直接出力されるデータが存在してもよい。エンコードされたデータは、変調部406にて変調処理が行われる。変調部406にて、MIMOにおけるプリコーディングが行われてもよい。変調されたデータは、ベースバンド信号に変換された後、周波数変換部407へ出力され、無線送信周波数に変換される。その後、アンテナ408-1~408-4より一つもしくは複数の移動端末202に対して送信信号が送信される。
図9において、アンテナの数が4つである場合について例示したが、アンテナ数は4つに限定されない。
【0089】
また、基地局203の受信処理は以下のように実行される。一つもしくは複数の移動端末202からの無線信号が、アンテナ408により受信される。受信信号は、周波数変換部407にて無線受信周波数からベースバンド信号に変換され、復調部409で復調処理が行われる。復調されたデータは、デコーダー部410へ渡され、誤り訂正などのデコード処理が行われる。デコードされたデータのうち、制御データはプロトコル処理部403あるいは5GC通信部412あるいはEPC通信部401、他基地局通信部402へ渡され、ユーザデータは5GC通信部412、EPC通信部401および他基地局通信部402へ渡される。基地局203の一連の処理は、制御部411によって制御される。よって制御部411は、
図9では省略しているが、各部401~410と接続している。
図9において、基地局203が送信に用いるアンテナ数と受信に用いるアンテナ数は、同じであってもよいし、異なっていてもよい。
【0090】
図9は、基地局203の構成について示したブロック図であるが、基地局213についても同様の構成としてもよい。また、
図8および
図9について、移動端末202のアンテナ数と、基地局203のアンテナ数は、同じであってもよいし、異なってもよい。
【0091】
図10は、MMEの構成を示すブロック図である。
図10では、前述の
図2に示すMME部204に含まれるMME204aの構成を示す。PDN GW通信部501は、MME204aとPDN GWとの間のデータの送受信を行う。基地局通信部502は、MME204aと基地局203との間のS1インタフェースによるデータの送受信を行う。PDN GWから受信したデータがユーザデータであった場合、ユーザデータは、PDN GW通信部501から、ユーザプレイン通信部503経由で基地局通信部502に渡され、1つあるいは複数の基地局203へ送信される。基地局203から受信したデータがユーザデータであった場合、ユーザデータは、基地局通信部502から、ユーザプレイン通信部503経由でPDN GW通信部501に渡され、PDN GWへ送信される。
【0092】
PDN GWから受信したデータが制御データであった場合、制御データは、PDN GW通信部501から制御プレイン制御部505へ渡される。基地局203から受信したデータが制御データであった場合、制御データは、基地局通信部502から制御プレイン制御部505へ渡される。
【0093】
制御プレイン制御部505には、NASセキュリティ部505-1、SAEベアラコントロール部505-2、アイドルステート(Idle State)モビリティ管理部505-3などが含まれ、制御プレイン(以下、C-Planeと称する場合もある)に対する処理全般を行う。NASセキュリティ部505-1は、NAS(Non-Access Stratum)メッセージのセキュリティなどを行う。SAEベアラコントロール部505-2は、SAE(System Architecture Evolution)のベアラの管理などを行う。アイドルステートモビリティ管理部505-3は、待受け状態(アイドルステート(Idle State);LTE-IDLE状態、または、単にアイドルとも称される)のモビリティ管理、待受け状態時のページング信号の生成および制御、傘下の1つあるいは複数の移動端末202のトラッキングエリアの追加、削除、更新、検索、トラッキングエリアリスト管理などを行う。
【0094】
MME204aは、1つまたは複数の基地局203に対して、ページング信号の分配を行う。また、MME204aは、待受け状態(Idle State)のモビリティ制御(Mobility control)を行う。MME204aは、移動端末が待ち受け状態のとき、および、アクティブ状態(Active State)のときに、トラッキングエリア(Tracking Area)リストの管理を行う。MME204aは、UEが登録されている(registered)追跡領域(トラッキングエリア:Tracking Area)に属するセルへ、ページングメッセージを送信することで、ページングプロトコルに着手する。MME204aに接続されるeNB207のCSGの管理、CSG IDの管理、およびホワイトリストの管理は、アイドルステートモビリティ管理部505-3で行われてもよい。
【0095】
図11は、5GCの構成を示すブロック図である。
図11では、前述の
図3に示す5GC部214の構成を示す。
図11は、
図5にて示す5GC部214に、AMFの構成、SMFの構成およびUPFの構成が含まれた場合について示している。Data Network通信部521は、5GC部214とData Networkとの間のデータの送受信を行う。基地局通信部522は、5GC部214と基地局203との間のS1インタフェース、および/あるいは、5GC部214と基地局213との間のNGインタフェースによるデータの送受信を行う。Data Networkから受信したデータがユーザデータであった場合、ユーザデータは、Data Network通信部521から、ユーザプレイン通信部523経由で基地局通信部522に渡され、1つあるいは複数の、基地局203および/あるいは基地局213へ送信される。基地局203および/あるいは基地局213から受信したデータがユーザデータであった場合、ユーザデータは、基地局通信部522から、ユーザプレイン通信部523経由でData Network通信部521に渡され、Data Networkへ送信される。
【0096】
Data Networkから受信したデータが制御データであった場合、制御データは、Data Network通信部521からユーザプレイン制御部523経由でセッション管理部527へ渡される。セッション管理部527は、制御データを制御プレイン制御部525へ渡す。基地局203および/あるいは基地局213から受信したデータが制御データであった場合、制御データは、基地局通信部522から制御プレイン制御部525に渡す。制御プレイン制御部525は、制御データをセッション管理部527へ渡す。
【0097】
制御プレイン制御部525は、NASセキュリティ部525-1、PDUセッションコントロール部525-2、アイドルステート(Idle State)モビリティ管理部525-3などを含み、制御プレイン(以下、C-Planeと称する場合もある)に対する処理全般を行う。NASセキュリティ部525-1は、NAS(Non-Access Stratum)メッセージのセキュリティなどを行う。PDUセッションコントロール部525-2は、移動端末202と5GC部214との間のPDUセッションの管理などを行う。アイドルステートモビリティ管理部525-3は、待受け状態(アイドルステート(Idle State);RRC_IDLE状態、または、単にアイドルとも称される)のモビリティ管理、待受け状態時のページング信号の生成および制御、傘下の1つあるいは複数の移動端末202のトラッキングエリアの追加、削除、更新、検索、トラッキングエリアリスト管理などを行う。
【0098】
5GC部214は、1つまたは複数の基地局203および/あるいは基地局213に対して、ページング信号の分配を行う。また、5GC部214は、待受け状態(Idle State)のモビリティ制御(Mobility Control)を行う。5GC部214は、移動端末が待ち受け状態のとき、インアクティブ状態(Inactive State)および、アクティブ状態(Active State)のときに、トラッキングエリア(Tracking Area)リストの管理を行う。5GC部214は、UEが登録されている(registered)追跡領域(トラッキングエリア:Tracking Area)に属するセルへ、ページングメッセージを送信することで、ページングプロトコルに着手する。
【0099】
次に通信システムにおけるセルサーチ方法の一例を示す。
図12は、LTE方式の通信システムにおいて通信端末(UE)が行うセルサーチから待ち受け動作までの概略を示すフローチャートである。通信端末は、セルサーチを開始すると、ステップST601で、周辺の基地局から送信される第一同期信号(P-SS)、および第二同期信号(S-SS)を用いて、スロットタイミング、フレームタイミングの同期をとる。
【0100】
P-SSとS-SSとを合わせて、同期信号(Synchronization Signal:SS)という。同期信号(SS)には、セル毎に割り当てられたPCIに1対1に対応するシンクロナイゼーションコードが割り当てられている。PCIの数は504通りが検討されている。この504通りのPCIを用いて同期をとるとともに、同期がとれたセルのPCIを検出(特定)する。
【0101】
次に同期がとれたセルに対して、ステップST602で、基地局からセル毎に送信される参照信号(リファレンスシグナル:RS)であるセル固有参照信号(Cell-specific Reference Signal:CRS)を検出し、RSの受信電力(Reference Signal Received Power:RSRP)の測定を行う。参照信号(RS)には、PCIと1対1に対応したコードが用いられている。そのコードで相関をとることによって他セルと分離できる。ステップST601で特定したPCIから、該セルのRS用のコードを導出することによって、RSを検出し、RSの受信電力を測定することが可能となる。
【0102】
次にステップST603で、ステップST602までで検出された一つ以上のセルの中から、RSの受信品質が最もよいセル、例えば、RSの受信電力が最も高いセル、つまりベストセルを選択する。
【0103】
次にステップST604で、ベストセルのPBCHを受信して、報知情報であるBCCHを得る。PBCH上のBCCHには、セル構成情報が含まれるMIB(Master Information Block)がマッピングされる。したがって、PBCHを受信してBCCHを得ることで、MIBが得られる。MIBの情報としては、例えば、DL(ダウンリンク)システム帯域幅(送信帯域幅設定(transmission bandwidth configuration:dl-bandwidth)とも呼ばれる)、送信アンテナ数、SFN(System Frame Number)などがある。
【0104】
次にステップST605で、MIBのセル構成情報をもとに該セルのDL-SCHを受信して、報知情報BCCHの中のSIB(System Information Block)1を得る。SIB1には、該セルへのアクセスに関する情報、セルセレクションに関する情報、他のSIB(SIBk;k≧2の整数)のスケジューリング情報が含まれる。また、SIB1には、トラッキングエリアコード(Tracking Area Code:TAC)が含まれる。
【0105】
次にステップST606で、通信端末は、ステップST605で受信したSIB1のTACと、通信端末が既に保有しているトラッキングエリアリスト内のトラッキングエリア識別子(Tracking Area Identity:TAI)のTAC部分とを比較する。トラッキングエリアリストは、TAIリスト(TAI list)とも称される。TAIはトラッキングエリアを識別するための識別情報であり、MCC(Mobile Country Code)と、MNC(Mobile Network Code)と、TAC(Tracking Area Code)とによって構成される。MCCは国コードである。MNCはネットワークコードである。TACはトラッキングエリアのコード番号である。
【0106】
通信端末は、ステップST606で比較した結果、ステップST605で受信したTACがトラッキングエリアリスト内に含まれるTACと同じならば、該セルで待ち受け動作に入る。比較して、ステップST605で受信したTACがトラッキングエリアリスト内に含まれなければ、通信端末は、該セルを通して、MMEなどが含まれるコアネットワーク(Core Network,EPC)へ、TAU(Tracking Area Update)を行うためにトラッキングエリアの変更を要求する。
【0107】
図12に示す例においては、LTE方式におけるセルサーチから待ち受けまでの動作の例について示したが、NR方式においては、ステップST603において、ベストセルに加えてベストビームを選択してもよい。また、NR方式においては、ステップST604において、ビームの情報、例えば、ビームの識別子を取得してもよい。また、NR方式においては、ステップST604において、リメイニングミニマムSI(Remaining Minimum SI:RMSI)のスケジューリング情報を取得してもよい。NR方式においては、ステップST605において、RMSIを受信するとしてもよい。
【0108】
コアネットワークを構成する装置(以下「コアネットワーク側装置」という場合がある)は、TAU要求信号とともに通信端末から送られてくる該通信端末の識別番号(UE-IDなど)をもとに、トラッキングエリアリストの更新を行う。コアネットワーク側装置は、通信端末に更新後のトラッキングエリアリストを送信する。通信端末は、受信したトラッキングエリアリストに基づいて、通信端末が保有するTACリストを書き換える(更新する)。その後、通信端末は、該セルで待ち受け動作に入る。
【0109】
スマートフォンおよびタブレット型端末装置の普及によって、セルラー系無線通信によるトラフィックが爆発的に増大しており、世界中で無線リソースの不足が懸念されている。これに対応して周波数利用効率を高めるために、小セル化し、空間分離を進めることが検討されている。
【0110】
従来のセルの構成では、eNBによって構成されるセルは、比較的広い範囲のカバレッジを有する。従来は、複数のeNBによって構成される複数のセルの比較的広い範囲のカバレッジによって、あるエリアを覆うように、セルが構成されている。
【0111】
小セル化された場合、eNBによって構成されるセルは、従来のeNBによって構成されるセルのカバレッジに比べて範囲が狭いカバレッジを有する。したがって、従来と同様に、あるエリアを覆うためには、従来のeNBに比べて、多数の小セル化されたeNBが必要となる。
【0112】
以下の説明では、従来のeNBによって構成されるセルのように、カバレッジが比較的大きいセルを「マクロセル」といい、マクロセルを構成するeNBを「マクロeNB」という。また、小セル化されたセルのように、カバレッジが比較的小さいセルを「スモールセル」といい、スモールセルを構成するeNBを「スモールeNB」という。
【0113】
マクロeNBは、例えば、非特許文献7に記載される「ワイドエリア基地局(Wide Area Base Station)」であってもよい。
【0114】
スモールeNBは、例えば、ローパワーノード、ローカルエリアノード、ホットスポットなどであってもよい。また、スモールeNBは、ピコセルを構成するピコeNB、フェムトセルを構成するフェムトeNB、HeNB、RRH(Remote Radio Head)、RRU(Remote Radio Unit)、RRE(Remote Radio Equipment)またはRN(Relay Node)であってもよい。また、スモールeNBは、非特許文献7に記載される「ローカルエリア基地局(Local Area Base Station)」または「ホーム基地局(Home Base Station)」であってもよい。
【0115】
図13は、NRにおけるセルの構成の一例を示す。NRのセルでは、狭いビームを形成し、方向を変えて送信する。
図13に示す例において、基地局750は、ある時間において、ビーム751-1を用いて移動端末との送受信を行う。他の時間において、基地局750は、ビーム751-2を用いて移動端末との送受信を行う。以下同様にして、基地局750はビーム751-3~751-8のうち1つあるいは複数を用いて移動端末との送受信を行う。このようにすることで、基地局750は広範囲のセルを構成する。
【0116】
図13において、基地局750が用いるビームの数を8とする例について示したが、ビームの数は8とは異なっていてもよい。また、
図13に示す例において、基地局750が同時に用いるビームの数を1つとしたが、複数であってもよい。
【0117】
UEは複数のNWに縦列接続してもよい。該複数のNWのうち、少なくとも1つがNPNであってもよい。UEは、あるNW(以下、内側NWと称する場合がある)配下の基地局(以下、RANと称する場合がある)と接続してもよい。該UEは、該RANおよび内側NWにおけるUPF(以下、内側UPFと称する場合がある)を経由して、他のNW(以下、外側NWと称する場合がある)に接続してもよい。UEは外側NWと、外側NW配下のN3IWFを経由して接続されてもよい。内側UPFとN3IWFとの間で接続が確立されてもよい。
【0118】
内側NWは、NPNであってもよいし、PLMNであってもよい。外側NWは、PLMNであってもよいし、NPNであってもよい。前述のNPNは、スタンドアロンNPN(Standalone NPN)、すなわち、PLMNのサポートなく構成されたNPNであってもよい。あるいは、前述のNPNは、公衆網に統合されたNPN、すなわち、公衆網のサポートを受けて構成されたNPNであってもよい。以下、同様としてもよい。
【0119】
該UEは、複数NWのそれぞれにおけるAMFとの間でN1インタフェースを確立してもよい。該UEは、RANを経由して、内側NWにおけるAMF(以下、内側AMFと称する場合がある)との間でN1インタフェースを確立してもよい。該UEは、RAN、内側UPF、N3IWFを経由して、外側NWにおけるAMF(以下、外側AMFと称する場合がある)との間でN1インタフェースを確立してもよい。該UEと内側AMFとの間のN1インタフェースと、該UEと外側AMFとの間のN1インタフェースは、同時に存在してもよい。
【0120】
該UEは、内側NWにおけるAN(Access Network)接続を、RANとの間で確立してもよい。該UEは、外側NWにおけるAN接続を、N3IWFとの間で確立してもよい。該UEによる外側AN接続は、非特許文献23(IETF RFC7296)に開示されたインターネット鍵交換プロトコルバージョン2(Internet Key Exchange Protocol Version 2;IKEv2)を用いたIPsec接続であってもよい。該UEによる内側AN接続と外側AN接続は、同時に存在してもよい。
【0121】
該UEと内側NWとの接続において、RANと内側AMFとの間でN2インタフェースが確立してもよい。該UEと外側NWとの接続において、N3IWFと外側AMFとの間でN2インタフェースが確立してもよい。RANと内側AMFとの間のN2インタフェースと、N3IWFと外側AMFとの間のN2インタフェースは、同時に存在してもよい。
【0122】
該UEと内側NWとの接続において、RANと内側UPFとの間でN3インタフェースが確立してもよい。該UEと外側NWとの接続において、N3IWFと外側NWにおけるUPF(以下、外側UPFと称する場合がある)との間でN3インタフェースが確立してもよい。RANと内側UPFとの間のN3インタフェースと、N3IWFと外側UPFとの間のN3インタフェースは、同時に存在してもよい。
【0123】
該UEと内側NWとの接続において、内側UPFと内側NWにおけるSMF(以下、内側SMFと称する場合がある)との間でN4インタフェースが確立してもよい。該UEと外側NWとの接続において、外側UPFと外側NWにおけるSMF(以下、外側SMFと称する場合がある)との間でN4インタフェースが確立してもよい。内側UPFと内側SMFとの間のN4インタフェースと、外側UPFと外側SMFの間のN4インタフェースは、同時に存在してもよい。
【0124】
該UEと内側NWとの接続において、内側AMFと内側SMFとの間でN11インタフェースが確立してもよい。該UEと外側NWとの接続において、外側AMFと外側SMFとの間でN11インタフェースが確立してもよい。内側AMFと内側SMFとの間のN11インタフェースと、外側AMFと外側SMFの間のN11インタフェースは、同時に存在してもよい。
【0125】
複数のNWに縦列接続されるUEは、1つのRANを経由して2つのAMFと接続される。そのため、内側AMFとUEとの間の接続と、外側AMFと該UEとの間の接続とが、相互依存性を有することになる。一方、両接続の間に相互依存性が発生する場合におけるプロシージャは定義されていない。その結果、従来のシーケンスをそのまま適用することは不可能である。例えば、片方のAMFにおいて不要なメモリ確保が行われる(例えば、不要なデータが残存する)といった問題が生じる。
【0126】
本実施の形態1では、前述の問題を解決する方法を開示する。
【0127】
UEは、内側NWの解放の前に外側NWを解放する。内側NWの該解放は、内側AMFによって起動されてもよい。UEは、基地局(以下、RANと称する場合がある)からのRRC解放指示の後に、外側NWを解放してもよい。
【0128】
RANは、UEへのRRC解放指示を、内側AMFからRANへの該UEに関するN2接続解放の指示によって行ってもよい。内側AMFからRANへの該指示に用いられるシグナリングは、例えば、非特許文献24(TS38.413)に記載のN2 UE Context Release Commandであってもよい。
【0129】
UEは、外側AMFに対し、自UEと外側NWとの間のNAS接続の解放を要求してもよい。UEは該要求を、例えば、NASシグナリングを用いて行ってもよい。該要求を示すNASシグナリングが新たに設けられてもよい。該NASシグナリングは、例えば、サービス解放要求(Service release request)であってもよい。このことにより、例えば、通信システムにおいて、UEと外側NWとの間の接続が残ったまま該UEと内側NWとの間の接続が切断される、といった状況を防止可能となる。その結果、外側NWの各装置における不要なメモリ使用量を削減可能となる。
【0130】
該NASシグナリングは、該接続解放要求の理由に関する情報を含んでもよい。該理由は、例えば、内側NWの切断であってもよい。このことにより、例えば、外側NWの各装置は、UEと外側NWとの直接の接続等、外側NWの切断以外の処理を行うことを判断可能となる。その結果、通信システムにおける柔軟性を向上可能となる。
【0131】
外側AMFは、UEからの該要求を承諾してもよい。外側AMFはUEに対して、該要求に対する肯定応答を送信してもよい。外側AMFは該要求を、NASシグナリングを用いて送信してもよい。このことにより、例えば、UEは該要求が受け入れられたことを認識可能となる。その結果、通信システムにおける誤動作を防止可能となる。
【0132】
他の例として、外側AMFは、UEからの該要求を拒否してもよい。外側AMFはUEに対して、該要求に対する拒否の応答を送信してもよい。外側AMFは該応答を、NASシグナリングを用いて送信してもよい。該応答は、該拒否の理由に関する情報を含んでもよい。該理由は、例えば、外側NWとの接続維持に関する理由を含んでもよいし、外側NWへの直接の接続に関する理由を含んでもよい。このことにより、例えば、外側NWの各装置は、UEと外側NWとの直接の接続等、外側NWの切断以外の処理を行うことを判断可能となる。その結果、通信システムにおける柔軟性を向上可能となる。
【0133】
UEは、外側AMFからの応答が拒否の応答である場合においても、RANとの間のRRC解放を行うとしてもよい。前述において、UEは、外側NW配下の基地局へのセル選択あるいはセル再選択を行うとしてもよい。UEによるセル選択あるいはセル再選択は、外側AMFからの拒否の該応答に含まれる理由が外側NWへの直接の接続に関する理由である場合に行われるとしてもよい。このことにより、例えば、UEは、外側NWとの直接の接続を迅速に実行可能となる。
【0134】
UEは、前述のセル選択あるいはセル再選択において、外側NW配下の基地局のセルを優先的に選択あるいは再選択するとしてもよい。このことにより、例えば、UEは、外側NWとの直接の接続を迅速に実行可能となる。
【0135】
UEは、前述のセル選択あるいはセル再選択に関するタイマーを有してもよい。UEは該タイマーを、内側NWとの接続開始時に初期化してもよいし、RANとのRRC接続開始時に初期化してもよいし、外側NWとの接続確立時に初期化してもよい。UEは、前述のセル選択あるいはセル再選択開始時に該タイマーを起動してもよい。UEは、外側NW配下の基地局とのRRC接続完了を契機として該タイマーを停止してもよいし、外側NW配下の基地局へのPRACH送信を契機として該タイマーを停止してもよい。UEは、該タイマーの満了を契機として、通常のセル選択あるいは再選択、例えば、外側NW配下の基地局のセルを優先しないセル選択あるいは再選択を行ってもよい。このことにより、例えば、UEにおいて、前述のセル選択あるいは再選択の動作の管理が容易になる。該タイマーを、外側AMFが有してもよいし、RANが有してもよい。このことにより、例えば、外側AMFにおいて、前述のセル選択あるいは再選択の動作の管理が容易になる。
【0136】
外側AMFは、該外側AMFとUEとの間の外側NWを解放してもよい。このことにより、例えば、外側NWにおいて多くのUEが接続する場合に、外側NWの各装置におけるメモリ使用量を削減可能となる。外側AMFは該解放を、UEからの該要求を用いて行ってもよい。外側AMFは、N3IWFに対し、外側AMFとN3IWFとの間の、該UEに関するN2接続解放を指示してもよい。該指示に用いられるシグナリングは、例えば、非特許文献24(TS38.413)に記載のN2 UE Context Release Commandであってもよい。N3IWFは、該指示を用いて、該UEに関するN2接続を解放してもよい。例えば、N3IWFは、該N3IWFとUEとの間のAN接続を解放してもよい。N3IWFとUEとの間のAN接続解放は、IPsec設定の解放であってもよい。UEはN3IWFに対し、IPsec設定の解放を通知する。該通知に用いられるシグナリングは、例えば、非特許文献23(IETF RFC7296)に記載のIKE INFORMATIONAL exchangeのシグナリングであってもよい。該シグナリングは、非特許文献23(IETF RFC7296)に記載のDelete payloadを含んでもよい。Delete payloadは、IPsec設定において解放するSA(Security Association)に関する情報(例えば識別子)を含んでもよい。N3IWFは、該N3IWFとUEとの間のIPsec設定を解放してもよい。N3IWFはUEに対して、IPsec設定の解放を通知してもよい。N3IWFからUEへの該解放通知には、例えば、UEからN3IWFへの前述の解放通知と同様のシグナリングを用いてもよい。
【0137】
N3IWFは外側AMFに対し、AN接続を解放したことを通知してもよい。該通知は、該UEに関するN2接続解放の応答であってもよい。該通知に用いられるシグナリングは、例えば、非特許文献24(TS38.413)に記載のN2 UE Context Release Completeであってもよい。
【0138】
外側AMFは外側SMFに対し、UEとの間のPDUセッションにおけるUプレイン接続の休止を指示する。該指示は、非特許文献25(TS23.502)の5.2.8.2.6節に示されるNsmf_PDUSession_UpdateSMContextであってもよい。
【0139】
UEは、RANとの間のRRC接続を解放する。UEは該解放を、UEが外側AMFに対して、自UEと外側NWとの間のNAS接続解放を要求した後に、行うとよい。このことにより、例えば、UEは、自UEと内側NWとの間の接続解放前に、外側AMFに対し、外側NWとの接続解放を要求可能となる。
【0140】
RANは内側AMFに対し、RRC接続を解放したことを通知してもよい。該通知は、該UEに関するN2接続解放の応答であってもよい。該通知に用いられるシグナリングは、例えば、非特許文献24(TS38.413)に記載のN2 UE Context Release Completeであってもよい。
【0141】
内側AMFは内側SMFに対し、UEとの間のPDUセッションにおけるUプレイン接続の休止を指示する。該指示は、非特許文献25(TS23.502)の5.2.8.2.6節に示されるNsmf_PDUSession_UpdateSMContextであってもよい。
【0142】
図14および
図15は、内側NW経由で外側NWと接続しているUEを、内側NWおよび外側NWとの接続から解放する動作の第1例を示すシーケンス図である。
図14と
図15は境界線BL1415の位置でつながっている。
図14および
図15は、接続解放が内側AMFによって起動される例について示している。
【0143】
図14に示すステップST1401において、内側AMFはUEと内側NWとの間の接続解放を決定する。ステップST1402において、内側AMFはRANに対して、内側AMFとRANとの間の、該UEに関するN2接続解放を指示する。該指示に用いられるシグナリングは、例えば、非特許文献24(TS38.413)に記載のN2 UE Context Release Commandであってもよい。
【0144】
図14に示すステップST1403において、RANはUEに対し、RRC接続の解放を指示する。該指示に用いられるシグナリングは、非特許文献27(TS38.331)に記載のRRCReleaseであってもよい。
【0145】
図14に示すステップST1405において、UEは外側AMFに対して、自UEと外側NWとの間のNAS接続の解放を要求する。該要求には、NASシグナリングが用いられてもよい。該NASシグナリングは非特許文献26(TS24.501)に記載の既存のシグナリングであってもよいし、新たなシグナリング(例えば、Service termination request)が設けられてもよい。該NASシグナリングは、該要求の理由に関する情報を含んでもよい。理由に関する該情報は、例えば、内側NWの解放であってもよい。外側AMFは、該NASシグナリングを用いて、外側NW解放の動作を起動してもよい。
【0146】
図14に示すステップST1407において、外側AMFはN3IWFに対して、外側AMFとN3IWFとの間の、該UEに関するN2接続解放を指示する。該指示に用いられるシグナリングは、例えば、非特許文献24(TS38.413)に記載のN2 UE Context Release Commandであってもよい。
【0147】
図14に示すステップST1408およびST1409によって、N3IWFとUEとの間で、AN接続が解放される。
図14に示す例においては、N3IWFとUEとの間で、IPsec設定が解放される。ステップST1408において、N3IWFはUEに対し、IPsec設定の解放を通知する。該通知に用いられるシグナリングは、例えば、非特許文献23(IETF RFC7296)に記載のIKE INFORMATIONAL exchangeのシグナリングであってもよい。該シグナリングは、非特許文献23(IETF RFC7296)に記載のDelete payloadを含んでもよい。Delete payloadは、IPsec設定において解放するSA(Security Association)に関する情報(例えば識別子)を含んでもよい。UEは、ステップST1408の通知を受信することによって、N3IWFとの間のIPsec設定を解放する。ステップST1409において、UEはN3IWFに対して、IPsec設定の解放を通知する。UEからN3IWFへの該通知には、例えば、ステップST1408と同様のシグナリングを用いてもよい。N3IWFは、ステップST1409の通知を受信することによって、UEにおいてIPsec設定が解放されたことを認識する。ステップST1410において、N3IWFはAMFに対し、AN接続を解放したことを通知する。
【0148】
図15に示すステップST1415において、外側AMFは外側SMFに対し、該UEに関するPDUセッションの休止を要求する。ステップST1415の休止要求には、例えば、非特許文献25(TS23.502)の5.2.8.2.6節に開示されたNsmf_PDUSession_UpdateSMContextの要求が用いられてもよい。ステップST1415の休止要求は、休止対象のPDUセッションに関する情報、例えば、該PDUセッションの識別子に関する情報を含んでもよい。ステップST1416において、外側SMFは外側UPFに対し、UEとの間のトンネリング情報の削除を要求する。ステップST1416の要求は、トンネリング情報削除対象のPDUセッションに関する情報、例えば、該PDUセッションの識別子に関する情報を含んでもよい。外側UPFは、ステップST1416の要求によって、UEとの間のトンネリング情報を削除する。ステップST1417において、外側UPFは外側SMFに対し、該PDUセッションの休止要求に対する応答を送信する。ステップST1416およびST1417には、例えば、非特許文献25(TS23.502)の4.4.1.3節に開示されたN4 Session Modification procedureが用いられてもよい。ステップST1418において、外側SMFは外側AMFに対して、該PDUセッションの休止要求に対する応答を送信する。ステップST1418の応答には、例えば、非特許文献25(TS23.502)の5.2.8.2.6節に開示されたNsmf_PDUSession_UpdateSMContextの応答が用いられてもよい。ステップST1419において、外側AMFにおいて該UEとの間の接続解放が完了し、外側AMFはCM-IDLEに遷移する。
【0149】
図15に示すステップST1425において、UEはRANとの間のRRC接続を解放する。ステップST1426において、該UEと内側AMFとの間の接続および該UEと外側AMFとの間の接続が解放され、UEはCM-IDLEに遷移する。
【0150】
図15に示すステップST1430において、RANは内側AMFに対し、内側AMFとRANとの間の、該UEに関するN2接続解放の完了を通知する。ステップST1435において、内側AMFは内側SMFに対し、該UEに関するPDUセッションの休止を要求する。ステップST1435の休止要求には、ステップST1415と同様のシグナリングが用いられてもよい。ステップST1436において、内側SMFは内側UPFに対し、UEとの間のトンネリング情報の削除を要求する。内側UPFは、ステップST1436の要求によって、UEとの間のトンネリング情報を削除する。ステップST1437において、内側UPFは内側SMFに対し、該PDUセッションの休止の要求に対する応答を送信する。ステップST1436およびST1437には、ステップST1416およびST1417と同様のシグナリングが用いられてもよい。ステップST1438において、内側SMFは内側AMFに対して、該PDUセッションの休止の要求に対する応答を送信する。ステップST1438の応答には、ステップST1418と同様のシグナリングが用いられてもよい。ステップST1439において、内側AMFにおいて該UEとの間の接続解放が完了し、内側AMFはCM-IDLEに遷移する。
【0151】
UEは、接続先のAMFのうちどのAMFが内側AMFかを示す情報を保持してもよい。該情報は、例えば、内側AMFの識別子であってもよい。該情報は、例えば、UEが保持する接続先のAMFに関する情報に含まれてもよいし、UEが保持するNASコンテキストに含まれてもよい。このことにより、例えば、UEは、接続先のAMFの中から内側AMFを同定可能となり、その結果、通信システムにおける誤動作を防止可能となる。
【0152】
他の例として、UEは、接続先の各AMFが内側AMFかどうかを示す情報を保持してもよいし、接続先の各AMFが、NWの縦列接続において何段目に接続しているかを示す情報を保持してもよい。該情報は、例えば、UEが保持する接続先のAMFに関する情報に含まれてもよいし、UEが保持するNASコンテキストに含まれてもよい。UEは該情報を、例えば、各AMFの識別子と組み合わせて保持してもよい。このことにより、例えば、前述と同様の効果が得られる。
【0153】
UEは、NWの縦列接続における段数の情報を保持してもよい。該情報は、例えば、UEが保持する接続先のAMFに関する情報に含まれてもよいし、UEが保持するNASコンテキストに含まれてもよい。UEは、例えば、該情報を用いて、縦列接続を行っているかどうかを判断してもよい。他の例として、UEは、該情報を用いて、外側AMFへ接続解放要求を行うかどうかを判断してもよい。このことにより、例えば、UEが1つのNWのみと接続している場合において、UEは外側NWへ該要求を送信しなくてもよくなる。その結果、通信システムにおけるシグナリング量を削減可能となる。
【0154】
UEは、RANからRRC接続解放指示を受信したことを示す情報を、自UE内の上位レイヤ(例えばNASレイヤ)に通知してもよい。UEは該通知を、例えば、UEがRRC接続解放指示のシグナリングを受信した後すぐに行うとしてもよい。UEは該通知を、例えば、非特許文献27(TS38.331)の5.3.8.3節に記載の60ミリ秒の先延ばし(delay)の前に行うとしてもよい。UEは、該先延ばしの時間内に、外側AMFに対し、自UEと外側NWとの間のNAS接続の解放を要求してもよい。UEは、該先延ばしの時間内に、N3IWFとの間のAS接続解放(例えば、UEからN3IWFに対する、Delete payloadを含んだIKE INFORMATIONAL EXCHANGEの送信)を行ってもよい。このことにより、例えば、UEはRRC接続を解放する前に、N3IWFとの間のAN接続解放を完了可能となる。
【0155】
UEは、自UEと外側NWとの接続有無に関する情報を用いて、該通知を行うかどうかを判断してもよい。例えば、該UEが外側NWと接続している場合において、該UEは、自UE内の上位レイヤ(例えばNASレイヤ)への通知を、前述の60ミリ秒の先延ばしの前に行うとしてもよい。また、該UEが外側NWと接続していない場合において、該UEは、自UE内の上位レイヤ(例えばNASレイヤ)への通知を、前述の60ミリ秒の先延ばしの後に行うとしてもよい。このことにより、例えば、UEの設計において従来の設計を流用可能となり、その結果、UEの設計における複雑性を回避可能となる。
【0156】
前述の先延ばし時間が変更されてもよい。例えば、該先延ばし時間が60ミリ秒より長く設定されてもよい。このことにより、例えば、UEとN3IWFとの間のAN接続解放前にRRC接続が解放されるのを防止可能となる。
【0157】
内側AMFが該先延ばし時間を変更してもよい。UEは内側AMFに対し、外側NWに関する情報を前もって通知してもよい。該情報は、例えば、UEが内側NWを経由して外側NWに接続していることを示す情報であってもよい。該通知には、NASシグナリングが用いられてもよい。該NASシグナリングは、非特許文献26(TS24.501)に記載のシグナリングであってもよいし、新たなNASシグナリング(例えば外側NW接続通知)であってもよい。内側AMFは、該情報を用いて、該先延ばし時間を変更してもよい。内側AMFはRANに対し、該待機時間の変更に関する情報を通知してもよい。該情報は、例えば、変更後の先延ばし時間であってもよいし、先延ばし時間の変更量であってもよい。該情報は、例えば、N2接続解放の指示に含まれてもよい。RANはUEに対し、該情報を通知してもよい。RANからUEに対する該情報は、例えば、RRC解放(RRCRelease)のシグナリングに含まれて通知されてもよい。
【0158】
他の例として、RANが該先延ばし時間を変更してもよい。UEはRANに対し、外側NWに関する情報を前もって通知してもよい。該情報は、例えば、UEが内側NWを経由して外側NWに接続していることを示す情報であってもよい。RANは該情報を用いて、該先延ばし時間を変更してもよい。RANはUEに対し、該待機時間の変更に関する情報を通知してもよい。該情報は、例えば、変更後の先延ばし時間であってもよいし、先延ばし時間の変更量であってもよい。該情報は、例えば、RRC解放(RRCRelease)のシグナリングに含まれて通知されてもよい。このことにより、例えば、該先延ばし時間の変更を、少ないシグナリング量で実行可能となる。
【0159】
UEは、RRC解放までの時間を管理するタイマーを有してもよい。該タイマーは、例えば、該先延ばしの時間を管理するタイマーであってもよい。UEは、該タイマーを、RANとの間のRRC接続確立時に初期化してもよいし、内側AMFおよび/あるいはRANからの該先延ばし時間変更の通知の受信を契機に初期化してもよいし、N3IWFとの間のAN接続確立時に初期化してもよい。UEは、RANからRRC接続解放指示を受信したことを契機として、該タイマーを起動させてもよい。UEは、N3IWFとの間のAS接続解放を契機として、該タイマーを停止してもよい。UEは、該タイマーの満了を契機として、RANとの間のRRC接続を解放してもよいし、非特許文献27(TS38.331)の5.3.8.3節に開示された動作を行ってもよい。このことにより、例えば、UEにおいて、AN解放の動作の管理が容易となる。該タイマーを、内側AMFが有してもよいし、RANが有してもよい。このことにより、例えば、AMFおよび/あるいはRANにおいて、AN解放の動作の管理が容易となる。
【0160】
UEおよびRANは、RRCにおいて用いるタイマー(以下、RRCタイマーと称する場合がある。)を種類毎に1つ保持してもよい。すなわち、外側NW用に該タイマーを新たに設けないとしてもよい。UEは該タイマーを、内側NW、例えば、RANとの接続においてのみ用いるとしてもよい。種類毎のタイマーは、例えば、非特許文献27(TS38.331)に記載のT302、T325、T380であってもよい。該タイマーの値は、該先延ばし時間と同様、変更されてもよい。該タイマーの値は、UEが内側NWを経由して外側NWに接続している場合において変更されてもよい。該タイマーの値は、RANによって変更されてもよいし、内側AMFによって変更されてもよい。このことにより、例えば、通信システムにおいてUEの制御が容易となる。該タイマーの変更の方法は、該先延ばし時間の変更の方法と同様としてもよい。
【0161】
他の例として、UEは、RRCタイマーを種類毎に複数保持してもよい。例えば、UEは、内側NW用のRRCタイマーと外側NW用のRRCタイマーを種類毎に保持してもよい。内側NW用のRRCタイマーをRANが保持してもよい。外側NW用のRRCタイマーをN3IWFが保持してもよい。種類毎のタイマーは、例えば、前述と同様であってもよい。内側NW用のRRCタイマーの値は、RANによって変更されてもよいし、内側AMFによって変更されてもよい。外側NW用のRRCタイマーの値は、N3IWFによって変更されてもよいし、外側AMFによって変更されてもよい。このことにより、例えば、通信システムにおいてUEの制御の柔軟性を向上可能となる。
【0162】
前述の複数のタイマーの間に、依存性、例えば、大小関係が設けられてもよい。例えば、内側NWにおけるRRCタイマーの値が、外側NWにおける同種のRRCタイマーの値よりも大きいとしてもよいし、小さいとしてもよい。UEはRANに、外側NWにおけるRRCタイマーの値を通知してもよい。UEはN3IWFに、内側NWにおけるRRCタイマーの値を通知してもよい。RANおよび/あるいはN3IWFは、該通知を用いて、該タイマーの値を決定および/あるいは変更してもよい。このことにより、例えば、片方のNWにおけるタイマー満了による、意図せぬ動作、例えば、NWの解放動作を防止可能となる。その結果、通信システムにおける堅牢性を向上可能となる。
【0163】
RANおよび/あるいはN3IWFはUEに対し、決定および/あるいは変更した該タイマーの値を通知してもよい。RANおよび/あるいはN3IWFは該通知に、決定および/あるいは変更の理由を通知してもよい。該理由は、例えば、反対側のNWにおけるRRCタイマー変更、に関する情報であってもよい。このことにより、例えば、RANとN3IWFにおけるRRCタイマーの変更の繰り返しを防止可能となる。
【0164】
UEは、NASレイヤに複数のタイマーを保持してもよい。例えば、NASレイヤにおけるタイマーは、内側NW用と外側NW用にそれぞれ設けてもよい。内側AMFおよび外側AMFは、NASレイヤにタイマーを保持してもよい。このことにより、例えば、通信システムにおけるUE制御の柔軟性を向上可能となる。NASレイヤにおける該タイマーは、例えば、非特許文献22(TS23.501)に記載のサービスギャップタイマー(Service Gap Timer)であってもよいし、非特許文献26(TS24.501)に記載のバーリングタイマー(Barring Timer)であってもよいし、非特許文献26(TS24.501)に記載のT3540であってもよい。
【0165】
NASレイヤにおける該タイマーが、内側NW用と外側NW用とで共通であってもよい。このことにより、例えば、UEにおけるメモリ使用量を削減可能となる。内側AMFと外側AMFが該タイマーを共有してもよいし、内側AMFと外側AMFのいずれかが該タイマーを保持してもよい。該タイマーの種別毎に、該タイマーを保持する主体が内側AMFと外側AMFとで異なってもよいし、同じであってもよい。内側AMFと外側AMFは、該タイマーに関する情報を互いに通知してもよい。該通知は、UEを経由して行われてもよい。該通知用のNASシグナリングが新たに設けられてもよい。他の例として、該通知が、内側AMFと外側AMFとの間のシグナリングを用いて行われてもよい。内側AMFと外側AMFとの間にインタフェースが設けられてもよい。他の例として、該通知が、内側SMFを経由して行われてもよい。内側AMFは、内側SMF、外側SMFを経由して外側AMFに通知を行ってもよいし、外側AMFは、外側SMF、内側SMFを経由して内側AMFに通知を行ってもよい。内側SMFと外側SMFとの間にインタフェースが設けられてもよい。該通知がSMFを経由して行われる場合の他の例として、内側AMFは外側AMFへの通知を、内側SMF、内側UPF、N3IWFを経由して行ってもよいし、内側SMF、内側UPF、N3IWF、外側UPF、外側SMFを経由して行ってもよいし、RAN、内側UPF、N3IWFを経由して行ってもよい。外側AMFは内側AMFへの該通知を、N3IWF、内側UPF、内側SMFを経由して行ってもよいし、外側SMF、外側UPF、N3IWF、内側UPF、内側SMFを経由して行ってもよいし、N3IWF、内側UPF、RANを経由して行ってもよい。
【0166】
他の解決策を開示する。内側AMFはUEに対して、自AMFとの接続解放を通知する。内側AMFは該通知を、NASシグナリングを用いて行ってもよい。該通知のためのNASシグナリングが新たに設けられてもよい。新たな該NASシグナリングは、例えば、サービス終了通知(Service termination notification)のシグナリングであってもよい。UEは、自UEと外側NWとの間のNAS接続の解放を要求してもよい。該要求は、内側AMFから自UEへの該通知を用いて行われてもよい。該要求に用いられるシグナリングは、前述の解決策と同様としてもよい。外側AMFは、UEからの該通知を用いて、UEとの間の外側NW接続を解放してもよい。外側AMFにおける外側NW接続の解放は、前述の解決策と同様としてもよい。
【0167】
UEは内側AMFに対し、外側NWに関する情報を通知してもよい。該情報は、例えば、UEが内側NWを経由して外側NWに接続していることを示す情報であってもよい。該通知には、NASシグナリングが用いられてもよい。該NASシグナリングは、非特許文献26(TS24.501)に記載のシグナリングであってもよいし、新たなNASシグナリング(例えば外側NW接続通知)であってもよい。内側AMFは、該情報を用いて、UEに対する自AMFとの接続解放の通知の有無を判断してもよい。例えば、内側AMFは、UEが外側AMFと接続していないことを示す該通知を用いて、UEに対する自AMFとの接続解放を通知しないとしてもよい。このことにより、例えば、NASシグナリングを削減可能となる。
【0168】
UEは内側AMFに対して、内側NW接続を解放してもよい旨を通知してもよいし、外側NWと接続していないことを示す情報を通知してもよい。UEは該通知を、外側NWとの接続解放後に送信してもよい。例えば、UEは、N3IWFとの間のAN接続解放後に、該通知を送信してもよい。UEは該通知を、NASシグナリングを用いて行ってもよい。該通知のためのNASシグナリングが新たに設けられてもよい。新たな該NASシグナリングは、例えば、サービス終了準備完了(Service termination ready)のシグナリングであってもよい。内側AMFは、UEからの該通知後に、UEとの間の内側NWを解放するとしてもよい。すなわち、内側AMFは、UEからの該通知以前において、UEとの間の内側NW解放動作を行わないとしてもよい。このことにより、例えば、通信システムにおける堅牢性を向上可能となる。
【0169】
UEは内側AMFに対して、内側NW解放の待機を要求してもよい。UEから内側AMFへの該要求には、NASシグナリングが用いられてもよい。該要求を示すNASシグナリングが新たに設けられてもよい。該NASシグナリングは、例えば、サービス終了待機要求(Service termination wait request)であってもよい。内側AMFは該要求により、UEの接続解放を待機してもよい。このことにより、例えば、内側AMFがUEの接続解放を起動する場合においても、外側NWへの通知が可能となる。
【0170】
UEは該要求に、接続解放の待機時間に関する情報を含めてもよい。UEは該情報を決定してもよい。内側AMFは、該情報に示される待機時間の間、内側NWの接続解放を待機してもよい。UEは、該待機時間の間に、外側NWの接続解放を行ってもよい。このことにより、例えば、外側NWの接続解放が完了する前に内側NWが接続解放されることを防止可能となり、その結果、通信システムにおける堅牢性を向上可能となる。
【0171】
待機時間に関する他の例として、待機時間が規格で定められてもよい。内側AMFは、UEからの該待機要求により、定められた待機時間の間、内側AMFの接続解放を待機してもよい。このことにより、例えば、前述同様に通信システムにおける堅牢性を向上可能としつつ、通信システムにおけるシグナリングのサイズを削減可能となる。
【0172】
UEは、該待機時間を管理するタイマーを有してもよい。UEは、該タイマーを、RANとの間のRRC接続確立時に初期化してもよいし、内側AMFおよび/あるいはRANからの該先延ばし時間変更の通知の受信を契機に初期化してもよいし、N3IWFとの間のAN接続確立時に初期化してもよい。UEは、内側AMFからRRC接続解放指示を受信したことを契機として、該タイマーを起動させてもよい。UEは、N3IWFとの間のAS接続解放を契機として、該タイマーを停止してもよい。UEは、該タイマーの満了を契機として、RANとの間のRRC接続を解放してもよいし、非特許文献27(TS38.331)の5.3.8.3節に開示された動作を行ってもよい。このことにより、例えば、UEにおいてAN解放の動作の管理が容易となる。該タイマーを、RANが有してもよいし、内側AMFが有してもよい。このことにより、例えば、RANおよび/あるいは内側AMFにおいてAN解放の動作の管理が容易となる。
【0173】
UEは、内側AMFへの該要求送信後に、外側NWの接続解放を起動する。他の例として、UEは、内側AMFへの該要求送信前に、外側NWの接続解放を起動する。このことにより、例えば、UEは外側NWの接続解放を迅速に起動可能となる。外側NWとの接続解放には、前述の方法が用いられてもよい。
【0174】
UEは内側AMFに対して、内側NW接続を解放してもよい旨を通知してもよい。UEは該通知を、外側NWとの接続解放後に送信してもよい。該通知は、前述と同様であってもよい。内側AMFは、内側NW接続を解放してもよい旨のUEからの通知を用いて、内側NWにおけるUEの接続解放を再開する。
【0175】
UEから内側AMFへの接続解放再開の通知に関する他の例として、UEは内側AMFに対して該通知を行わないとしてもよい。前述の動作は、例えば、UEから内側AMFに対して接続解放の待機時間を通知した場合に適用されてもよいし、該待機時間があらかじめ定められている場合に適用されてもよい。内側AMFは、該待機時間の経過後、内側NWにおけるUEの接続解放を再開してもよい。このことにより、例えば、通信システムにおけるシグナリング量を削減可能となる。
【0176】
図16および
図17は、内側NW経由で外側NWと接続しているUEを、内側NWおよび外側NWとの接続から解放する動作の第2例を示すシーケンス図である。
図16と
図17は境界線BL1617の位置でつながっている。
図16および
図17は、接続解放が内側AMFによって起動される例について示している。また、
図16および
図17は、内側AMFが内側NWの解放をUEに通知する例について示している。
図16および
図17において、
図14および
図15と同様の処理には同じステップ番号を付し、共通する説明を省略する。
【0177】
【0178】
図16に示すステップST1504において、内側AMFはUEに対し、内側NWの解放を通知する。内側AMFは、NASシグナリングを用いて該通知を行ってもよい。該NASシグナリングは、サービス終了通知(Service termination notification)のシグナリングであってもよいし、他のシグナリングであってもよい。UEは、ステップST1504の通知を受信することによって、内側NWとの接続が解放されることを認識してもよいし、後続のステップST1405に示す処理を行ってもよい。内側AMFは、ステップST1504に対する応答があるまで、内側NWの解放を保留してもよい。
【0179】
【0180】
図17に示すステップST1521において、UEは内側AMFに対して、内側NW接続を解放してもよい旨を通知する。UEは該通知を、NASシグナリングを用いて行ってもよい。該通知のためのNASシグナリングが新たに設けられてもよい。新たな該NASシグナリングは、例えば、サービス終了準備完了(Service termination ready)のシグナリングであってもよい。
【0181】
図17において、内側AMFはステップST1521の通知によって、ステップST1522~ST1439に示す内側NW解放の動作を行う。
図17に示すステップST1522は、
図14におけるステップST1402と同様である。
図17に示すステップST1523は、
図14におけるステップST1403と同様である。
【0182】
図17に示すステップST1425、ST1426は、
図15と同様である。
【0183】
図17に示すステップST1430~ST1439は、
図15と同様である。
【0184】
他の解決策を開示する。RANが外側AMFに対して、UEにおける外側NW接続の解放を要求してもよい。RANは該要求を、内側AMFがUEにおける内側NW接続の解放を決定した場合に行ってもよい。内側AMFはRANに対し、内側NW接続の解放を指示してもよい。RANは該要求を、該指示を用いて行ってもよい。このことにより、例えば、通信システムにおけるシグナリング量を削減可能となる。
【0185】
UEはRANに対し、内側NWを経由して外側NWと接続していることを示す情報を通知してもよい。該情報は、UEとN3IWFとの間でAN接続が確立していることを示す情報であってもよい。RANは外側AMFに対する該要求を、N3IWFを経由して行ってもよい。N3IWFは、UEとの間のAN接続解放を行ってもよい。N3IWFは、RANからの該要求を用いて、該AN接続解放を行ってもよい。
【0186】
他の解決策を開示する。N3IWFは外側AMFに対して、UEとの間の外側NW解放を要求してもよい。該要求に用いられるシグナリングは、例えば、非特許文献24(TS38.413)に記載のN2 UE Context Release Requestであってもよい。N3IWFは該要求を、UEと自N3IWFとの間のAN接続解放を契機として行ってもよい。外側AMFは、該要求を用いて、N3IWFに対して、該N2接続解放を指示してもよい。このことにより、例えば、通信システムにおけるシグナリング量を削減可能となる。
【0187】
UEは、N3IWFとの間のAN接続を解放してもよい。該解放は、RANからUEに対するRRC解放の指示を用いて行われてもよい。前述のRRC解放は、内側AMFからRANに対する該UEに関するN2接続解放の指示を用いて指示されてもよい。UEが行うAN接続の解放の例として、UEはN3IWFに対して、IPsec設定の解放を通知してもよい。N3IWFは、該通知を用いて、UEとの間のIPsec設定を解放してもよい。N3IWFはUEに対して、IPsec設定の解放を通知してもよい。N3IWFからUEに対する該通知は、N3IWFにおけるIPsec設定の解放後に行われてもよい。
【0188】
図18および
図19は、内側NW経由で外側NWと接続しているUEを、内側NWおよび外側NWとの接続から解放する動作の第3例を示すシーケンス図である。
図18と
図19は境界線BL1819の位置でつながっている。
図18および
図19は、接続解放が内側AMFによって起動される例について示している。また、
図18および
図19は、N3IWFが外側NWを解放する例について示している。また、
図18および
図19は、UEにおけるAN接続が、RRC解放指示を契機として解放される例について示している。
図18および
図19において、
図14および
図15と同様の処理には同じステップ番号を付し、共通する説明を省略する。
【0189】
図18に示されるステップST1401~ST1403は、
図14と同様である。
【0190】
図18に示されるステップST1604において、UEはN3IWFとの間のAN接続を解放する。該AN接続解放は、N3IWFとの間のIPsec設定解放であってもよい。UEはN3IWFに対し、IPsec設定の解放を通知する。該通知に用いられるシグナリングは、例えば、非特許文献23(IETF RFC7296)に記載のIKE INFORMATIONAL exchangeのシグナリングであってもよい。該シグナリングは、非特許文献23(IETF RFC7296)に記載のDelete payloadを含んでもよい。Delete payloadは、IPsec設定において解放するSA(Security Association)に関する情報(例えば識別子)を含んでもよい。N3IWFは、ステップST1604の通知を受信することによって、UEとの間のIPsec設定を解放する。ステップST1605において、N3IWFはUEに対して、IPsec設定の解放を通知する。N3IWFからUEへの該通知は、例えば、ステップST1604と同様のシグナリングであってもよい。
【0191】
図19に示されるステップST1606において、N3IWFは外側AMFに対し、外側AMFとN3IWFとの間の、該UEに関するN2接続解放を要求する。該要求に用いられるシグナリングは、例えば、非特許文献24(TS38.413)に記載のN2 UE Context Release Requestであってもよい。外側AMFは、該要求によって、ステップST1407~ST1419に示す外側NWの解放の動作を行う。
【0192】
【0193】
図19に示されるステップST1425において、UEはRANとの間のRRC接続を解放する。UEは該解放を、ステップST1605のIPsec設定解放の通知を受けて行ってもよい。ステップST1426において、該UEと内側AMFとの間の接続、および、該UEと外側AMFとの間の接続が解放され、UEはCM-IDLEに遷移する。
【0194】
図19に示すステップST1430~ST1439は、
図15と同様である。
【0195】
UEは、N3IWFとの間のAN接続解放を、内側AMFからUEに対する、自AMFとの接続解放の通知を用いて、行ってもよい。該通知は、前述の解決策と同様、NASシグナリングを用いて行ってもよいし、該通知のためのNASシグナリングが新たに設けられてもよい。新たな該NASシグナリングは、例えば、サービス終了通知(Service termination notification)のシグナリングであってもよい。UEは内側AMFに対して、内側NW接続を解放してもよい旨を通知してもよい。UEは該通知を、外側NWとの接続解放後に、送信してもよい。例えば、UEは、N3IWFとの間のAN接続解放後に、該通知を送信してもよい。UEは該通知を、NASシグナリングを用いて行ってもよい。該通知のためのNASシグナリングが新たに設けられてもよい。新たな該NASシグナリングは、例えば、サービス終了準備完了(Service termination ready)のシグナリングであってもよい。内側AMFは、UEからの該通知後に、UEとの間の内側NWを解放するとしてもよい。このことにより、例えば、UEの接続状態に関して、UEと外側AMFとの間の齟齬を防止可能となる。
【0196】
図20および
図21は、内側NW経由で外側NWと接続しているUEを、内側NWおよび外側NWとの接続から解放する動作の第4例を示すシーケンス図である。
図20と
図21は境界線BL2021の位置でつながっている。
図20および
図21は、接続解放が内側AMFによって起動される例について示している。また、
図20および
図21は、N3IWFが外側NWを解放する例について示している。また、
図20および
図21は、UEにおけるAN接続が、内側AMFからの内側NW解放通知を契機として解放される例について示している。
図20および
図21において、
図14~
図19と同様の処理には同じステップ番号を付し、共通する説明を省略する。
【0197】
図20に示されるステップST1401は、
図14と同様である。ステップST1504は、
図16と同様である。
【0198】
図20に示されるステップST1604において、UEはN3IWFとの間のAN接続を解放する。該AN接続解放のシグナリングは、
図18と同様であってもよい。UEは、ステップST1504を用いて、該AN解放のシグナリングをN3IWFに送信してもよい。
図20に示されるステップST1605は、
図18と同様である。
【0199】
図21に示されるステップST1606は、
図19と同様である。ステップST1407~ST1419は、
図14と同様である。
【0200】
図20に示されるステップST1521において、UEは内側AMFに対して、内側NW接続を解放してもよい旨を通知する。該通知に用いられるシグナリングは、
図17と同様としてもよい。UEは、該通知を、ステップST1605の受信を契機として送信してもよい。
【0201】
図21に示されるステップST1522、ST1523は、
図17と同様である。ステップST1425、ST1426、ST1430~ST1439は、
図14と同様である。
【0202】
他の解決策を開示する。内側AMFが外側AMFに対し、UEとの間の外側NW解放を要求してもよい。このことにより、例えば、外側NW解放動作におけるUEの処理量を削減可能となる。UEは内側AMFに対して、外側AMFとの間でN1接続が確立していることを示す情報を通知してもよい。UEから内側AMFに対して行われる該通知は、例えば、内側AMFがUEとの間の内側NW解放を決定する前に行われてもよいし、UEが外側AMFとの間でN1接続を確立した後に行われてもよい。該情報は、例えば、UEとN3IWFとの間でAS接続が確立していることを示す情報であってもよいし、UEのステート(例えば、CMステート、RMステート)であってもよい。該ステートは、例えば、実施の形態2にて開示する、外側NWにおけるステートであってもよい。
【0203】
内側AMFはN3IWFに対し、UEと外側NWとの接続解放を要求してもよい。内側AMFは該要求を、内側SMF、内側UPFを経由して送信してもよい。内側AMFとN3IWFとの間にインタフェースが設けられてもよい。内側AMFが送信する該要求に、該インタフェース上のシグナリングが用いられてもよい。N3IWFは外側AMFに対し、該要求を転送してもよい。
【0204】
他の例として、内側AMFは外側AMFに対し、UEと外側NWとの接続解放を要求してもよい。内側AMFは該要求を、内側AMFと外側AMFとの間のシグナリングを用いて行ってもよい。内側AMFと外側AMFとの間にインタフェースが設けられてもよい。他の例として、内側AMFは、内側SMF、外側SMFを経由して外側AMFに該要求を行ってもよい。内側SMFと外側SMFとの間にインタフェースが設けられてもよい。他の例として、内側AMFは外側AMFに該要求を、内側SMF、内側UPF、N3IWFを経由して行ってもよいし、RAN、内側UPF、N3IWFを経由して行ってもよい。このことにより、例えば、前述の各装置間のインタフェースにおけるシグナリングの追加が不要となり、その結果、通信システムにおける複雑性を回避可能となる。
【0205】
外側AMFは内側AMFに対し、UEに関する外側AMFのステートを通知してもよい。該ステートは、非特許文献22(TS23.501)に記載のCMステートまたはRMステートであってもよいし、非特許文献26(TS24.501)に記載の5GMMステートであってもよい。外側AMFは内側AMFに該通知を、外側AMFと内側AMFとの間のシグナリングを用いて行ってもよい。内側AMFと外側AMFとの間にインタフェースが設けられてもよい。他の例として、外側AMFは、外側SMF、内側SMFを経由して内側AMFに該通知を行ってもよい。内側SMFと外側SMFとの間にインタフェースが設けられてもよい。他の例として、外側AMFは内側AMFに該通知を、N3IWF、内側UPF、内側SMFを経由して行ってもよいし、N3IWF、内側UPF、RANを経由して行ってもよい。内側AMFは、該通知を用いて、外側NWの解放の要否を判断してもよい。このことにより、例えば、前述の各装置間のインタフェースにおけるシグナリングの追加が不要となり、その結果、通信システムにおける複雑性を回避可能となる。
【0206】
内側AMFは外側AMFに対し、UEに関する内側AMFのステートを通知してもよい。該ステートは、非特許文献22(TS23.501)に記載のCMステートまたはRMステートであってもよいし、非特許文献26(TS24.501)に記載の5GMMステートであってもよい。内側AMFは外側AMFに該通知を、内側AMFと外側AMFとの間のシグナリングを用いて行ってもよい。内側AMFと外側AMFとの間にインタフェースが設けられてもよい。他の例として、内側AMFは、内側SMF、外側SMFを経由して外側AMFに該通知を行ってもよい。内側SMFと外側SMFとの間にインタフェースが設けられてもよい。他の例として、内側AMFは外側AMFに該通知を、内側SMF、内側UPF、N3IWFを経由して行ってもよいし、RAN、内側UPF、N3IWFを経由して行ってもよい。外側AMFは、該通知を用いて、UEとの間の接続形態を変更してもよい。例えば、内側AMFのステートがCM-IDLEである場合において、外側AMFはUEに対して外側NW配下のセルに在圏するように指示してもよい。このことにより、例えば、通信システムにおける柔軟性を向上可能となる。
【0207】
前述の複数の解決策を組み合わせてもよい。例えば、RRC接続解放における先延ばし時間の変更が、N3IWFが外側NWを解放する場合において用いられてもよい。UEは、変更された先延ばし時間の間に、N3IWFに対して、IPsec設定の解放を通知してもよい。このことにより、例えば、UEは、余裕をもってIPsec設定の解放を通知可能となり、その結果、通信システムにおける堅牢性を向上可能となる。
【0208】
UEは、内側NWを経由して、複数の外側NWに接続してもよい。該複数の外側NWは、並列に接続されていてもよい。通信サービス(例えば、音声、映像、ミッションクリティカル通信)毎にいずれかの外側NWが割り当てられてもよい。UEが該複数の外側NWと並列接続した通信システムにおいて、実施の形態1において開示した方法が用いられてもよいし、以下の実施の形態あるいは変形例において開示した方法が用いられてもよい。このことにより、例えば、通信システムにおける柔軟性を向上可能となる。
【0209】
UEが、内側NWを経由して、複数の外側NWに接続される場合の他の例として、該複数の外側NWが、縦列に接続されていてもよい。例えば、縦列に接続された各外側NWおよび/あるいは内側NWにおいて、通信範囲、通信対象UEが異なっていてもよい。UEが該複数の外側NWと縦列に接続した通信システムにおいて、実施の形態1において開示した方法が用いられてもよいし、以下の実施の形態あるいは変形例において開示した方法が用いられてもよい。このことにより、例えば、通信システムにおける柔軟性を向上可能となる。
【0210】
本実施の形態1により、UEの接続状態に関して、UEと外側AMFとの間の齟齬を防止可能となり、その結果、通信システムにおける堅牢性を向上可能となる。
【0211】
実施の形態1の変形例1.
実施の形態1では、複数のNWに縦列接続しているUEのAN解放の方法を開示した。本変形例1では、該UEの登録解除の方法を開示する。
【0212】
UEは、内側NWの登録解除に先立ち、外側NWの登録を解除する。該登録解除は、UEが起動する登録解除において適用されてもよい。各NWとの登録解除には、非特許文献25(TS23.502)の4.2.2.3.2節に開示された方法が用いられてもよい。このことにより、例えば、外側NWに登録に関する情報の残存によるメモリ使用量を削減可能となる。
【0213】
他の例として、UEは、内側NWからの登録解除に先立ち、外側NWとの接続を解放してもよい。外側NWとの接続解放には、実施の形態1で開示した方法が適用されてもよい。例えば、UEは外側AMFに対して、自UEと外側NWとの間のNAS接続の解放を要求してもよい。該要求には、NASシグナリングが用いられてもよい。該NASシグナリングは、非特許文献26(TS24.501)に記載の既存のシグナリングであってもよい。あるいは、新たなシグナリング(例えば、Service termination request)が設けられてもよい。他の例として、N3IWFが外側AMFに対して、UEとの間の外側NW解放を要求してもよい。該要求は、UEとN3IWFとの間のAN接続解放を契機に行われてもよい。
【0214】
他の例として、UEは、内側NWの登録解除においても、外側NWとの接続を維持してもよい。例えば、UEは、外側NW配下のRANに接続してもよい。このことにより、例えば、UEに対する外側NWのサービスの連続性を確保可能となる。
【0215】
外側NWとの接続を維持する場合において、外側NWにおけるUEのトラッキングエリア(Tracking Area)が、内側NWの登録解除の前後で同一であってもよいし、異なってもよい。例えば、内側NWの登録解除の前後で、UEが接続するAMFが同一であってもよいし、異なってもよい。UEが接続するAMFが同一である場合において、非特許文献25(TS23.502)の4.9.2.1節に示されるプロシージャが用いられてもよい。UEが接続するAMFが異なる場合において、非特許文献25(TS23.502)の4.12.8節に示されるプロシージャが用いられてもよい。
【0216】
外側AMFはUEに対し、該切替り前後でトラッキングエリアおよび/あるいはAMFが同一となる基地局に関する情報を通知してもよい。UEは、該切替りにおいて、該情報に含まれる基地局に対して優先的に接続してもよい。このことにより、例えば、UEが該切替り動作を迅速に実行可能となるとともに、通信システムにおけるシグナリングを削減可能となる。他の例として、外側AMFはUEに対し、該切替り前後でトラッキングエリアおよび/あるいはAMFが異なる基地局に関する情報を通知してもよい。UEは、該切替りにおいて、該情報に含まれない基地局に対して優先的に接続してもよい。このことにより、例えば、該切替り前後でトラッキングエリアおよび/あるいはAMFが異なる基地局がUE周辺において少ない場合、外側AMFからUEに対するシグナリングのサイズを削減可能となる。
【0217】
UEは、自UEの位置に関する情報を外側AMFに通知してもよいし、自UEが接続可能な基地局に関する情報を外側AMFに通知してもよい。UEが接続可能な基地局に関する該情報は、例えば、該基地局の識別子を含んでもよいし、該基地局に属するセルに関する情報(例えばPCI)を含んでもよい。UEは外側AMFに対する該通知を、例えば、前述の切替りの前に行ってもよい。このことにより、例えば、外側AMFは、該切替り前後でトラッキングエリアおよび/あるいはAMFが同一となる基地局を迅速に同定可能となる。
【0218】
UEは、外側AMFに対し、内側NWの登録解除に関する情報を通知してもよい。UEは該情報を、NASシグナリングを用いて通知してもよい。該NASメッセージは非特許文献26(TS24.501)に記載のNASシグナリングであってもよいし、新たなNASシグナリングが設けられてもよい。外側AMFは、該情報を用いて、UEとの間の接続に関する処理を決定してもよい。該処理は、例えば、UEの登録解除であってもよいし、UEと外側NWとの間の接続解放であってもよいし、UEと外側NWとの間の接続維持であってもよい。このことにより、例えば、通信システムにおける柔軟性を向上可能となる。
【0219】
他の解決策を開示する。UEは、内側NWにおいて登録解除される前に、外側NWの登録解除を起動する。前述の方法は、例えば、内側NWがUEの登録解除を起動する場合において適用されてもよい。
【0220】
UEは内側AMFに対して、NWの登録解除の待機を要求してもよい。UEから内側AMFへの該要求には、NASシグナリングが用いられてもよい。該要求を示すNASシグナリングが新たに設けられてもよい。該NASシグナリングは、例えば、登録解除待機要求(De-registration wait request)であってもよい。内側AMFは該要求により、UEの登録解除を待機してもよい。このことにより、例えば、内側AMFがUEの登録解除を起動する場合においても、外側NWへの通知が可能となる。
【0221】
UEは該要求に、登録解除の待機時間に関する情報を含めてもよい。UEは該情報を決定してもよい。内側AMFは、該情報に示される待機時間の間、内側NWの登録解除を待機してもよい。UEは、該待機時間の間に、外側NWの登録解除を行ってもよい。このことにより、例えば、外側NWの登録解除が完了する前に内側NWが登録解除されることを防止可能となり、その結果、通信システムにおける堅牢性を向上可能となる。
【0222】
待機時間に関する他の例として、待機時間が規格で定められてもよい。内側AMFは、UEからの該待機要求により、定められた待機時間の間、内側AMFの登録解除を待機してもよい。このことにより、例えば、前述同様に通信システムにおける堅牢性を向上可能としつつ、通信システムにおけるシグナリングのサイズを削減可能となる。
【0223】
UEは、登録解除再開を管理するタイマーを有してもよい。該タイマーは、例えば、該待機時間を管理するタイマーであってもよい。UEは、該タイマーを、内側NWへの登録完了時に初期化してもよい。UEは、内側AMFから登録解除指示を受信したことを契機として、該タイマーを起動させてもよい。UEは、外側NWからの登録解除を契機として、該タイマーを停止してもよい。UEは、該タイマーの満了を契機として、内側NWからの登録解除の再開を認識してもよい。このことにより、例えば、UEにおいて登録解除の動作の管理が容易となる。
【0224】
内側AMFは、登録解除再開を管理するタイマーを有してもよい。該タイマーは、例えば、該待機時間を管理するタイマーであってもよい。内側AMFは該タイマーを、UEの内側NWへの登録完了時に初期化してもよい。内側AMFは、UEに対して登録解除指示を送信したことを契機として、該タイマーを起動させてもよい。内側AMFは、UEからの登録解除再開通知を契機として、該タイマーを停止してもよい。内側は、該タイマーの満了を契機として、UEの内側NWからの登録解除を再開してもよい。このことにより、例えば、内側AMFにおいて登録解除の動作の管理が容易となる。
【0225】
UEは、内側AMFへの該要求送信後に、外側NWの登録解除を起動する。他の例として、UEは、内側AMFへの該要求送信前に、外側NWの登録解除を起動する。このことにより、例えば、UEは外側NWの登録解除を迅速に起動可能となる。それとともに、例えば、外側NWにおいて多数のUEが登録されている場合において、外側NWの各装置におけるメモリ使用量を削減可能となる。外側NWとの登録解除には、非特許文献25(TS23.502)の4.2.2.3.2節に開示された方法が用いられてもよい。
【0226】
UEは、内側NWの登録解除の再開を内側AMFに要求あるいは通知してもよい。前述の要求あるいは通知は、外側NWの登録解除の後に行われてもよい。該要求あるいは通知には、NASシグナリングが用いられてもよい。該NASシグナリングは、新たなシグナリング、例えば、登録解除準備完了(De-registration ready)であってもよい。あるいは、該NASシグナリングは、非特許文献25(TS23.502)に記載のシグナリング、例えば、登録解除要求(De-registration request)または登録解除受諾(De-registration accept)であってもよい。UEは、待機した登録解除の再開に関する情報を、該NASシグナリングに含めて、内側AMFに通知してもよい。UEは、内側AMFからUEに対して送信された内側NWの登録解除のNASシグナリングに関する情報(例えば、該NASシグナリングの識別子)を、該NASシグナリングに含めて、内側AMFに通知してもよい。このことにより、例えば、内側AMFは、UEに要求した登録解除との関連付けを迅速に実行可能となる。その結果、内側AMFにおける登録解除の処理を迅速に実行可能となる。内側AMFは、UEから受信した、登録解除再開の要求あるいは通知を用いて、内側NWにおけるUEの登録解除を再開する。
【0227】
UEから内側AMFへの登録解除再開の要求あるいは通知に関する他の例として、UEは内側AMFに対して該要求あるいは通知を行わないとしてもよい。前述の動作は、例えば、UEから内側AMFに対して登録解除の待機時間を通知した場合に適用されてもよい。あるいは、前述の動作は、該待機時間があらかじめ定められている場合に適用されてもよい。内側AMFは、該待機時間の経過後、内側NWにおけるUEの登録解除を再開してもよい。このことにより、例えば、通信システムにおけるシグナリング量を削減可能となる。
【0228】
図22~
図24は、内側NW経由で外側NWと接続しているUEの登録を解除する動作の第1例を示すシーケンス図である。
図22~
図24は境界線BL2223、BL2324の位置でつながっている。
図22~
図24は、登録解除が内側AMFによって起動される例について示している。また、
図22~
図24は、UEの内側NW登録解除に伴って外側NWの登録解除が行われる例について示している。
【0229】
図22に示されるステップST1801において、内側AMFは、内側NWにおけるUEの登録を解除することを決定する。ステップST1802において、内側AMFはUEに対し、内側NWからの登録解除を要求する。該要求には、NASシグナリング、例えば、非特許文献25(TS23.502)に示される登録解除要求(De-registration request)のシグナリングが用いられてもよい。
【0230】
図22に示されるステップST1803において、UEは内側AMFに対し、該登録解除の待機を要求する。該要求には、NASシグナリングが用いられてもよい。該NASシグナリングは、新たなNASシグナリング、例えば、登録解除待機要求(De-registration wait request)のシグナリングであってもよい。該シグナリングは、登録解除の待機時間に関する情報を含んでもよい。内側AMFは、該シグナリングを用いて、UEの登録解除を待機してもよい。内側AMFは、該シグナリングに含まれる待機時間の間、あるいは、あらかじめ定められた待機時間の間、UEの登録解除を待機してもよい。内側AMFは、後述の、UEからの登録解除再開の通知を受信するまでの間、該UEの登録解除を待機してもよい。内側AMFにおける該待機時間の起点は、ステップST1803における待機要求の受信時点であってもよい。
【0231】
図22に示されるステップST1805において、UEは外側AMFに対し、外側NWからの登録解除を要求する。該要求には、NASシグナリング、例えば、非特許文献25(TS23.502)に示される登録解除要求(De-registration request)のシグナリングが用いられてもよい。外側AMFは、該要求によって、外側NWからUEの登録を解除する動作(
図23のプロシージャ1810)を開始する。
【0232】
図23に示されるプロシージャ1810において、ステップST1811~ST1826に示す処理が行われる。
【0233】
図23に示されるステップST1811において、外側AMFは外側SMFに対し、UEのPDUセッション解放に伴うAMF-SMF間連携の解消を要求する。該要求は、非特許文献25(TS23.502)の5.2.8.2.7節に示されるNsmf_PDUSession_ReleaseSMContext service operationであってもよい。ステップST1812において、外側SMFは外側UPFに対し、該PDUセッションに割り当てられたIPアドレス等のリソースおよび関連するUプレーンリソースの解放を要求する。外側UPFは、ステップST1812で解放要求のあったリソースを解放する。ステップST1813において、外側UPFは外側SMFに対して、前述のリソースを解放したことを通知する。ステップST1812、ST1813には、非特許文献25(TS23.502)の4.4.1.3節に示されるN4 Session Modification Procedureが用いられてもよい。ステップST1814において、外側SMFは外側AMFに対し、ステップST1811のAMF-SMF間連携の解消要求に対して応答する。該応答は、非特許文献25(TS23.502)の5.2.8.2.7節に示されるNsmf_PDUSession_ReleaseSMContext service operationであってもよい。
【0234】
図23に示されるステップST1815において、外側SMFと外側PCFとの間で、非特許文献25(TS23.502)の4.16.6節に示されるセッション管理ポリシー連携終了(SM Policy Association Termination)の動作が行われる。
【0235】
図23に示されるステップST1820において、外側SMFは外側UDMとの間で、外側UDMのセッション管理加入データ変更通知(Session Management Subsctiption data changes notification)の解除の動作を行う。該動作は、非特許文献25(TS23.502)の5.2.3.3.5節に示されるNudm_SDM_Unsubscribe service operationであってもよい。ステップST1822において、外側UDMは外側SMFとの間で、外側SMFとデータネットワーク名(Data Network Name;DNN)とPDUセッションIDとの連携を削除する動作を行う。該動作は、非特許文献25(TS23.502)の5.2.3.2.3節に示されるNudm_UECM_Deregistration service operationであってもよい。
【0236】
図23に示されるステップST1825において、外側AMFは外側PCFとの間で、外側PCFとの間の加入管理(Admission Management;AM)ポリシー連携解除の動作を行う。該動作は、非特許文献25(TS23.502)の4.16.3.2節に示されるAMF-initiated AM Policy Association Terminationのプロシージャであってもよい。ステップST1826において、外側AMFは外側PCFとの間で、外側PCFとの間のUEポリシー連携解除の動作を行う。該動作は、非特許文献25(TS23.502)の4.16.13.1節に示されるAMF-initiated UE Policy Association Terminationのプロシージャであってもよい。
【0237】
図24に示されるステップST1830において、外側AMFはUEに対し、登録解除受理を通知する。該通知は、非特許文献25(TS23.502)に示される登録解除受理(De-registration accept)であってもよい。ステップST1831において、外側AMFはN3IWFに対して、外側AMFとN3IWFとの間の、該UEに関するN2接続解放を指示する。該指示に用いられるシグナリングは、例えば、非特許文献24(TS38.413)に記載のN2 UE Context Release Commandであってもよい。
【0238】
図24に示すステップST1832およびST1833において、N3IWFとUEとの間で、AN接続の解放が行われる。
図24に示す例においては、N3IWFとUEとの間で、IPsec設定の解放が行われる。ステップST1832およびST1833におけるシグナリングおよびN3IWFとUEの動作は、
図14に示すステップST1408およびST1409と同様であってもよい。UEは、ステップST1833においてN3IWFへの通知が終了したことを以て、外側NWからの登録解除が完了したと認識してもよい。
【0239】
図24に示すステップST1834において、N3IWFは外側AMFに対し、外側AMFとN3IWFとの間の、該UEに関するN2接続解放の完了を通知する。該通知に用いられるシグナリングは、例えば、非特許文献24(TS38.413)に記載のN2 UE Context Release Completeであってもよい。
【0240】
図24に示すステップST1835において、UEは内側AMFに対し、内側NWの登録解除の再開を通知する。該通知は、例えば、非特許文献25(TS23.502)に記載の登録解除受諾(De-registration accept)であってもよい。内側AMFは、該要求によって、内側NWからUEの登録を解除する動作(
図24のプロシージャ1840)を開始する。
【0241】
図24に示されるプロシージャ1840は、外側NWからUEの登録を解除する動作を示すプロシージャ1810と同様の処理であってもよい。その場合、プロシージャ1810と同様の処理が、内側NWに対して適用される。
【0242】
図24に示されるステップST1851において、内側AMFはRANに対して、内側AMFとRANとの間の、該UEに関するN2接続解放を指示する。該指示に用いられるシグナリングは、例えば、非特許文献24(TS38.413)に記載のN2 UE Context Release Commandであってもよい。
【0243】
図24に示すステップST1852において、RANはUEに対し、RRC接続の解放を指示する。該指示に用いられるシグナリングは、非特許文献27(TS38.331)に記載のRRCReleaseであってもよい。UEは、ステップST1852の解放指示に従って、RANとの間のRRC接続を解放する。また、UEは、ステップST1852の解放指示によって、内側NWからの登録解除を認識する。
【0244】
図24に示されるステップST1853において、RANは内側AMFに対して、内側AMFとRANとの間の、該UEに関するN2接続解放の完了を通知する。該指示に用いられるシグナリングは、例えば、非特許文献24(TS38.413)に記載のN2 UE Context Release Completeであってもよい。
【0245】
図22~
図24において、UEが、内側NWの登録解除の再開を、内側AMFに通知する(ステップST1835)場合について示したが、該通知が行われないとしてもよい。例えば、ステップST1803に示される内側NW登録解除の待機要求に、待機時間が含まれる場合、該通知が行われないとしてもよい。あるいは、待機時間があらかじめ定められている場合、該通知が行われないとしてもよい。このことにより、例えば、通信システムにおけるシグナリング量を削減可能となる。
【0246】
他の解決策を開示する。UEは内側AMFに対して、外側NWに関する情報を前もって通知してもよい。該通知に含まれる情報は、例えば、実施の形態1と同様、UEが内側NWを経由して外側NWに接続していることを示す情報であってもよい。内側AMFは、該情報を用いて、該UEの登録解除までの待機時間を設定してもよい。内側AMFはUEに対して、該待機時間に関する情報を通知してもよい。該通知は、例えば、内側AMFからUEに対する登録解除要求に含まれてもよい。UEは、該要求より、内側NW登録解除までの待機時間を取得してもよい。このことにより、例えば、前述の、UEから内側AMFに対する待機要求が不要となる。その結果、UEとAMFとの間におけるシグナリング量を削減可能となる。
【0247】
UEは外側AMFに、該待機時間を通知してもよいし、内側NW登録解除に関する情報を通知してもよい。UEは、該待機時間を、外側AMFへの登録解除要求に含めて通知してもよい。UEは、内側NW登録解除に関する情報を、外側AMFへの登録解除要求に含めて通知してもよい。例えば、内側NW登録解除に関する情報は、外側AMFへの登録解除要求における理由として通知されてもよい。外側AMFは、UEからの登録解除要求に含まれる該待機時間の情報および/あるいは内側NW登録解除に関する情報から、内側NW登録解除再開までの待機時間を取得してもよい。外側AMFは、該待機時間の間に、UEにおける外側NWの登録解除を行ってもよい。このことにより、外側NWの登録解除が内側NWの登録解除に間に合わない状態を防止可能となる。その結果、通信システムにおける堅牢性を向上可能となる。
【0248】
内側NW登録解除までの待機時間があらかじめ定められていてもよい。前述において、内側AMFはUEに対して、該待機時間を通知しないとしてもよい。UEは外側AMFに対して、内側NW登録解除に関する情報を通知してもよい。例えば、内側NW登録解除に関する情報は、外側AMFへの登録解除要求における理由として通知されてもよい。外側AMFは、該情報を用いて、該待機時間を取得してもよい。このことにより、例えば、内側AMFからUE、およびUEから外側AMFに対する、待機時間の通知が不要となる。その結果、通信システムにおけるシグナリングのサイズを削減可能となる。
【0249】
図25~
図27は、内側NW経由で外側NWと接続しているUEの登録を解除する動作の第2例を示すシーケンス図である。
図25~
図27は境界線BL2526、BL2627の位置でつながっている。
図25~
図27は、登録解除が内側AMFによって起動される例について示している。また、
図25~
図27は、UEの内側NW登録解除に伴って外側NWの登録解除が行われる例について示している。また、
図25~
図27は、内側AMFが、内側NW登録解除までの待機時間を決定し、決定した待機時間をUEに通知する例について示している。
図25~
図27において、
図22~
図24と同様の動作には同じ番号を付し、共通する説明を省略する。
【0250】
図25に示されるステップST1900において、UEは内側AMFに対し、外側NWに関する情報を通知する。該通知は、例えば、UEが内側NWを経由して外側NWに接続していることを示す情報を含んでもよい。該通知には、NASシグナリングが用いられてもよい。該NASシグナリングは、非特許文献26(TS24.501)に記載のシグナリングであってもよいし、新たなNASシグナリング、例えば、外側NW通知(Outer Network notification)であってもよい。内側AMFは、ステップST1900で通知される情報を用いて、登録解除時の待機時間を決定してもよい。該決定は、後述のステップST1801と同時に行われてもよい。
【0251】
図25に示されるステップST1801は、
図22と同様である。
【0252】
図25に示されるステップST1902において、内側AMFはUEに対し、内側NWからの登録解除を要求する。内側AMFは、該待機時間に関する情報を、該要求に含めて、UEに通知してもよい。ステップST1902に用いられるシグナリングは、
図22におけるステップST1802と同様としてもよい。
図22におけるステップST1802と同様のシグナリングに、待機時間に関する情報がパラメータとして追加されてもよい。該待機時間は、ステップST1802の送信が起点であってもよい。
【0253】
図25に示されるステップST1905において、UEは外側AMFに対し、外側NWからの登録解除を要求する。UEは、該待機時間に関する情報を、該要求に含めて、外側AMFに通知してもよい。UEは、内側NW登録解除に関する情報を、該要求含めて、外側AMFに通知してもよい。ステップST1905に用いられるシグナリングは、
図22におけるステップST1805と同様としてもよい。
図18におけるステップST1805と同様のシグナリングに、待機時間に関する情報および/あるいは内側NW登録解除に関する情報が、パラメータとして追加されてもよい。
【0254】
図26に示されるプロシージャ1810、および、
図27に示されるステップ1830~ST1834は、
図23および
図24と同様である。
【0255】
図27に示されるステップST1935において、該待機時間が満了となる。内側AMFは、該待機時間の満了後、プロシージャ1840を開始する。
図27におけるプロシージャ1840は、
図24と同様である。
【0256】
図27に示されるステップ1851~ST1853は、
図24と同様である。
【0257】
本変形例1において、内側NWの登録解除に伴い外側NWが登録解除される場合について開示したが、外側NWの登録解除に代えて、外側NWの接続解放が行われてもよい。外側NWの接続解放が行われる場合において、実施の形態1で開示した方法が適用されてもよい。このことにより、例えば、内側NWの再登録に伴う外側NWの再登録が不要となる。その結果、通信システムにおけるシグナリング量を削減可能となる。
【0258】
他の例として、外側NWの登録解除に代えて、外側NWの接続が維持されるとしてもよい。UEは外側AMFに対して、内側NW登録解除に関する情報を通知してもよい。該通知には、例えば、NASシグナリングが用いられてもよい。該NASシグナリングは、非特許文献26(TS24.501)に示されるシグナリングであってもよいし、新たなNASシグナリング、例えば、内側NW登録解除通知(Inner Network de-registration notification)であってもよい。外側NWは、該情報を用いて、UEの接続先となる、外側NW配下のセルを決定してもよい。外側NWはUEに対し、該セルに関する情報を通知してもよい。UEは、該情報で示されたセルを、接続切替先のセル(destination cell)として設定してもよい。このことにより、例えば、UEに対する外側NWのサービスの連続性を確保可能となる。
【0259】
他の例として、外側NWにおける動作を外側NW装置(例えば、外側AMF、外側SMF、外側PCF)が決定してもよい。UEは外側AMFに対して、内側NW登録解除に関する情報を通知してもよい。該情報は、前述と同様であってもよい。外側AMFは該情報を、外側SMFに転送してもよいし、外側PCFに転送してもよい。外側NW装置(例えば、外側AMF、外側SMF、外側PCF)は、該情報を用いて、外側NWにおける動作を決定してもよい。該動作は、例えば、外側NW登録解除であってもよいし、外側NW接続解放であってもよいし、外側NW接続維持であってもよい。このことにより、例えば、通信システムにおける柔軟性を向上可能となる。
【0260】
内側NWと外側NWに接続するUEに関して、内側NWにおける暗黙的な登録解除タイマーの値を、外側NWにおける暗黙的な登録解除タイマーの値以上に設定してもよい。内側AMFは、UEに対し、内側NWにおける該タイマーに関する情報を通知してもよい。UEは、外側AMFに対し、外側NWにおける該タイマーに関する情報を通知してもよい。外側AMFは、UEから通知された該情報を用いて、外側NWにおける該タイマーの値を変更してもよい。同様に、外側AMFはUEに対して、外側NWにおける該タイマーに関する情報を通知してもよい。UEは内側AMFに対して、外側NWにおける該タイマーに関する情報を通知してもよい。内側AMFは、UEから通知された該情報を用いて、内側NWにおける該タイマーの値を変更してもよい。このことにより、例えば、外側NWよりも早く、内側NWにおける登録が暗黙的に解除されるのを防止可能となる。その結果、外側NWの各装置における不用なメモリ使用量を削減可能となる。
【0261】
本変形例1により、内側NWの登録解除後において外側NWの登録解除あるいは接続解放が可能となる。その結果、外側NWの各装置における不用なメモリ使用量を削減可能となる。
【0262】
実施の形態1の変形例2.
実施の形態1の変形例1では、複数のNWに縦列接続しているUEの登録解除の方法を開示した。本変形例2では、該UEの接続開始の方法を開示する。
【0263】
UEは、内側NW、外側NWの順に接続を開始する。前述の動作は、UEが起動する接続開始において適用されてもよい。各NWとの接続開始には、非特許文献25(TS23.502)の4.2.3.2節に開示された方法が用いられてもよい。このことにより、例えば、外側NWとの接続開始プロシージャにおいて外側NWとの接続が不通になるのを防止可能となる。
【0264】
UEは、発生した上りデータを内側AMF、内側SMF経由で内側UPFに送信してもよい。UEは、該データを内側AMFに送信するかどうかを判断してもよい。UEは、該上りデータに関する情報、例えば、該上りデータのサイズを用いて、該判断を行ってもよいし、該上りデータのQoSに関する情報を用いて、該判断を行ってもよい。該判断を、内側AMFが行ってもよいし、内側SMFが行ってもよい。このことにより、例えば、UEは、上りデータを迅速に送信可能となる。
【0265】
UEは、発生した上りデータを外側AMF、外側SMF経由で外側UPFに送信してもよい。UEは、該データを外側AMFに送信するかどうかを判断してもよい。UEは、該上りデータに関する情報、例えば、該上りデータのサイズを用いて、該判断を行ってもよいし、該上りデータのQoSに関する情報を用いて、該判断を行ってもよいし、前述の内側AMFを経由するか否かの判断結果を用いて、該判断を行ってもよい。UEは、内側AMFを経由するか否かの判断結果を、該上りデータに含めて、外側AMFに通知してもよい。該判断を、N3IWFが行ってもよいし、外側AMFが行ってもよいし、外側SMFが行ってもよい。N3IWFは、該判断結果を用いて、該上りデータを外側AMFに送信してもよい。このことにより、例えば、UEは、上りデータを迅速に送信可能となる。
【0266】
他の解決策を開示する。外側AMFはUEに対して、接続開始を指示するシグナリングを通知する。該通知は、例えば、外側NWが起動する接続開始において用いられてもよい。該シグナリングは、例えば、NASシグナリングであってもよいし、ページング要求シグナリングであってもよいし、新たに設けられるNASシグナリングであってもよい。新たに設けられるNASシグナリングは、ページングに関する情報を含んでもよいし、他のデータ、例えば、UEのIPアドレスに関する情報を含んでもよい。新たに設けられるNASシグナリングは、ダミーのデータを含んでもよい。外側AMFは、接続開始を指示する該シグナリングを、N3IWF、内側UPFおよびRANを経由してUEに通知してもよい。
【0267】
N3IWFは、UEとの間でAN接続を確立してもよい。例えば、N3IWFは、UEとの間でIPsec設定を確立してもよい。例えば、N3IWFとUEとが互いに、非特許文献23(RFC7296)に示されるIKE_SA_INITのシグナリングを送受信してもよい。例えば、N3IWFとUEとが互いに、非特許文献23(RFC7296)に示されるIKE_AUTHのシグナリングを送受信してもよい。N3IWFにおけるAN接続は、例えば、外側AMFがUEに対して送信したシグナリングがN3IWFに届いたことを以て、確立したものとしてもよい。N3IWFは、UEとの間のAN接続が確立するまでの間、外側AMFが送信した、接続開始を指示するシグナリングを保持してもよい。
【0268】
内側UPFは内側SMFに対して、UEに対する下りデータ発生を通知してもよい。内側SMFは内側AMFに対して、下りデータ発生を通知してもよい。内側AMFは、UEに対するページングを起動してもよい。内側UPFは内側SMFへの該通知を、UEとの間のPDUセッションが休止している場合に行ってもよいし、該PDUセッションが解放されている場合に行ってもよい。内側UPFは該動作を、例えば、AN接続に用いられるシグナリング(例えば、IKE_SA_INIT)がN3IWFから内側UPFに届いたことによって、起動してもよい。内側UPFは、UEのページングが完了するまでの間、AN接続に用いられる該シグナリングを保持してもよい。
【0269】
他の例として、内側UPFは内側AMF、UEに対する下りデータ発生を通知してもよい。該通知は、内側UPFから内側AMFに対して直接行われてもよい。内側UPFと内側AMFとの間でインタフェースが設けられてもよい。内側AMFは該通知を用いて、UEに対するページングを起動してもよい。このことにより、例えば、内側NWにおけるUEの接続を迅速に開始可能となる。
【0270】
UEは内側NWとの間で、サービス要求プロシージャを開始してもよい。UEは該プロシージャを、UEが受信したページングを用いて開始してもよい。該プロシージャは、例えば、非特許文献25(TS23.502)の4.2.3.2節に示されたプロシージャであってもよい。
【0271】
内側UPFは、AN接続に用いられる該シグナリングをRANに送信してもよい。RANは、内側UPFより受信した該シグナリングをUEに送信してもよい。RANはUEへの該シグナリングを、UEがRRC_CONNECTEDに遷移した後に送信してもよい。
【0272】
他の例として、RANがページングを起動してもよい。RANはページングを、例えば、UEがRRC_INACTIVEの場合において起動してもよい。RANはページングを、例えば、AN接続に用いられるシグナリング(例えば、IKE_SA_INIT)がN3IWFからRANに届いたことによって、起動してもよい。RANは、UEのページングが完了するまでの間、AN接続に用いられる該シグナリングを保持してもよい。
【0273】
RANは、該シグナリングをUEに送信してもよい。RANはUEへの該シグナリングを、UEがRRC_CONNECTEDに遷移した後に送信してもよい。
【0274】
他の例として、UEに対するページングが行われないとしてもよい。例えば、UEがRRC_CONNECTEDまたはCM-CONNECTEDの場合において、ページングが行われないとしてもよい。この場合において、N3IWFは、AN接続に用いられるシグナリング(例えば、IKE_SA_INIT)を、内側UPF、RANを経由してUEに送信してもよい。
【0275】
UEは、N3IWFからの該シグナリングを用いて、N3IWFとの間のIPsec接続を確立してもよい。例えば、UEはN3IWFに対して、非特許文献23(RFC7296)に示されるIKE_SA_INITのシグナリングを送信してもよい。N3IWFは、UEからの該シグナリングを用いて、UEとの間のIPsec接続確立の動作を継続してもよい。例えば、N3IWFとUEとが互いに、非特許文献23(RFC7296)に示されるIKE_AUTHのシグナリングを送受信してもよい。
【0276】
N3IWFはUEに対し、外側AMFから送信された、接続開始を指示するシグナリングを送信してもよい。該シグナリングは、N3IWFとUEとの間のAN接続が確立するまでの間、N3IWFにおいて保持されていたシグナリングであってもよい。
【0277】
UEは外側NWとの間で、サービス要求プロシージャを開始してもよい。UEは該プロシージャを、外側AMFからUEに送信された、接続開始を指示するシグナリングを用いて開始してもよい。該プロシージャは、例えば、非特許文献25(TS23.502)の4.12.4.2節に示されたプロシージャであってもよい。
【0278】
図28および
図29は、外側NWが接続開始を起動することによって、UEを内側NW経由で外側NWと接続する動作を示すシーケンス図である。
図28と
図29は境界線BL2829の位置でつながっている。
図28および
図29は、外側AMFが接続開始の動作を起動する例について示している。
図28および
図29は、接続開始前はUEがRRC_IDLEである場合、すなわち、接続開始前はUEが内側NWとも外側NWとも接続されていない例について示している。
【0279】
図28に示すステップST2001において、外側UPFにおいてUE向けの下りデータが発生したとする。ステップST2002において、外側UPFは外側SMFに対し、データが発生したことを通知する。ステップST2003において、外側SMFは外側UPFに対し、ステップST2002の肯定応答を送信する。ステップST2004において、外側UPFは外側SMFに対し、ステップST2002の下りデータを転送する。外側UPFは、ステップST2001の下りデータを保持してもよい。
【0280】
図28に示すステップST2005において、外側SMFは外側AMFに対し、N1および/あるいはN2メッセージの転送を要求する。ステップST2006において、外側AMFは外側SMFに対し、該要求に対する応答を送信する。ステップST2005、ST2006において、非特許文献25(TS23.502)の5.2.2.2.7節に示されるNamf_Communication_N1N2MessageTransfer service operationが用いられてもよい。
【0281】
図28に示すステップST2007において、外側AMFはN3IWFに対し、接続開始を指示するシグナリングを送信する。該シグナリングは、例えば、UEに対するNASシグナリングであってもよいし、ページング要求シグナリングであってもよいし、新たに設けられるNASシグナリングであってもよい。新たに設けられるNASシグナリングは、ページングに関する情報を含んでもよいし、他のデータ、例えば、UEのIPアドレスに関する情報を含んでもよい。新たに設けられるNASシグナリングは、ダミーのデータを含んでもよい。N3IWFは、UEとのAN接続が確立するまでの間、ステップST2007のシグナリングを保持してもよい。
【0282】
図28に示すステップST2008において、N3IWFは、UEとの間のIPsec確立のためのシグナリングを、内側UPFに送信する。該シグナリングは、例えば、非特許文献23(RFC7296)に示されるIKE_SA_INITのシグナリングであってもよい。N3IWFは該シグナリングを、例えば、UEに対しての下りデータとして送信してもよい。
【0283】
図28に示すステップST2010において、内側UPFは内側SMFに対し、データが発生したことを通知する。ステップST2011において、内側SMFは内側UPFに対し、ステップST2010の肯定応答を送信する。内側UPFは、ステップST2008の下りデータを保持してもよい。
【0284】
ステップST2012において、内側UPFは内側SMFに対し、ステップST2008の下りデータを転送してもよい。ステップST2012は、内側SMFから内側UPFに対する下りデータ転送の指示を用いて行われてもよい。内側SMFは内側UPFに対する該指示を、ステップST2010の肯定応答に含めて送信してもよい。内側SMFは、ステップST2008の下りデータを保持してもよい。この場合において、内側UPFはステップST2008の下りデータを保持しないとしてもよい。このことにより、例えば、内側UPFにおけるメモリ使用量を削減可能となる。
【0285】
図29に示すステップST2015において、内側SMFは内側AMFに対し、N1および/あるいはN2メッセージの転送を要求する。ステップST2016において、内側AMFは内側SMFに対し、該要求に対する応答を送信する。ステップST2015、ST2016において、非特許文献25(TS23.502)の5.2.2.2.7節に示されるNamf_Communication_N1N2MessageTransfer service operationが用いられてもよい。
【0286】
図29に示すステップST2020において、内側AMFはRANに対し、UEのページングを送信する。ステップST2022において、RANはUEに対し、ページングを送信する。
【0287】
図29に示すプロシージャST2030において、UEは内側NWに対し、サービス要求プロシージャを開始する。該プロシージャとして、非特許文献25(TS23.502)の4.2.3.2節に示されるプロシージャが用いられてもよい。該プロシージャによって、UEと内側NWとの間の接続が確立する。
【0288】
図29に示すステップST2035において、内側UPFはUEに対し、N3IWFが送信したIPsec確立のためのシグナリングを送信する。内側UPFは、自内側UPFが保持しているステップST2008の下りデータを用いて、ステップST2035の送信を行ってもよい。ステップST2036において、UEはN3IWFに対し、IPsec確立のためのシグナリングを送信する。ステップST2036においてUEが送信するシグナリングは、例えば、非特許文献23(RFC7296)に示されるIKE_SA_INITのシグナリングであってもよい。ステップST2037において、N3IWFとUEとの間で、IPsec確立の動作が行われる。該動作は、例えば、非特許文献23(RFC7296)に示されるIKE_SA_AUTHのシグナリングの送受信であってもよい。ステップST2037によって、N3IWFとUEとの間でAN接続が確立される。
【0289】
図29に示すステップST2035に関する他の例として、内側SMFがUPFに対し、N3IWFが送信したIPsec確立のためのシグナリングを送信してもよい。内側UPFはUEに対し、該シグナリングを送信してもよい。該動作は、ステップST2012において、内側UPFが内側SMFに対し、ステップST2008の下りデータを転送した場合に行われてもよい。このことにより、例えば、内側SMFが保持した下りデータをUEに送信可能となる。その結果、内側UPFにおけるメモリ使用量を削減可能としつつ、下りデータの送受信に関する信頼性を向上可能となる。
【0290】
図29に示すステップST2040において、N3IWFはUEに対し、外側AMFが送信した、接続開始を指示するシグナリングを送信する。N3IWFは、自N3IWFが保持しているステップST2007のシグナリングを用いて、ステップST2040の送信を行ってもよい。ステップST2040のシグナリングは、N3IWFとUEとの間でIPsecによる暗号化および復号化が行われてもよい。UEは、ステップST2040においてシグナリングを受信することによって、外側NWからの下りデータがあることを認識する。
【0291】
図29に示すプロシージャST2050において、UEは外側NWに対し、サービス要求プロシージャを開始する。該プロシージャとして、非特許文献25(TS23.502)の4.2.3.2節に示されるプロシージャが用いられてもよい。ステップST2050において、非特許文献25(TS23.502)の4.2.3.2節に示されるプロシージャのうち、RRC Connection reconfigurationが行われないとしてもよい。該プロシージャによって、UEと外側NWとの間の接続が確立する。
【0292】
図29に示すステップST2060において、外側UPFはUEに対し、下りデータを送信する。外側UPFは該下りデータを、外側UPFが保持しているステップST2001のデータを用いて送信してもよい。
【0293】
図28および
図29において、内側AMFおよびRANがページングを送信する場合について示したが、内側AMFもRANもページングを行わないとしてもよい。例えば、UEが内側NWにおいてRRC_CONNECTEDの場合において、ページングを行わないとしてもよい。例えば、UEがCM-CONNECTEDの場合において、ページングを行わないとしてもよい。このことにより、例えば、UEへの下りデータ送信を迅速に実行可能となる。
【0294】
図28および
図29において、内側AMFおよびRANがページングを送信する場合について示したが、RANのみがページングを行うとしてもよい。前述の動作は、例えば、UEが内側NWにおいてRRC_INACTIVEの場合において行われてもよい。前述の動作は、例えば、UEがCM-CONNECTEDの場合において行われてもよい。このことにより、例えば、前述と同様の効果が得られる。
【0295】
外側NWにおける下りデータが、外側SMF、外側AMFを経由してUEに通知されてもよい。外側SMFは、該下りデータを自SMFおよび外側AMF、N3IWFを経由してUEに通知してもよい。外側SMFは、該下りデータを外側SMF、外側AMFを経由してUEに通知するかどうかを判断してもよい。外側SMFは、該下りデータに関する情報、例えば、該下りデータのサイズを用いて、該判断を行ってもよいし、該下りデータのQoSに関する情報を用いて、該判断を行ってもよい。このことにより、例えば、外側NWは下りデータをUEに迅速に通知可能となる。
【0296】
下りデータが、内側SMF、内側AMFを経由してUEに通知されてもよい。該下りデータは、内側NWにおける下りデータであってもよいし、外側NWから送信された下りデータであってもよい。内側SMFは、該下りデータを自SMFおよび内側AMF、RANを経由してUEに通知してもよい。内側SMFは、該下りデータを自SMF、内側AMFを経由してUEに通知するかどうかを判断してもよい。内側SMFは、該下りデータに関する情報、例えば、該下りデータのサイズを用いて、該判断を行ってもよいし、該下りデータのQoSに関する情報を用いて、該判断を行ってもよいし、前述の外側SMFの判断結果を用いて、該判断を行ってもよい。外側AMFは、外側SMFの該判断結果を、内側SMFに通知してもよい。外側AMFは、外側SMFの該判断結果を、該下りデータに含めて、内側SMFに通知してもよい。このことにより、例えば、内側NWは下りデータをUEに迅速に通知可能となる。
【0297】
本変形例2によって、外側NWからUEに対するNW確立が可能となる。
【0298】
実施の形態1の変形例3.
実施の形態1の変形例2では、複数のNWに縦列接続しているUEに対して外側NWが接続を開始する方法を開示した。本変形例3では、該UEのPDUセッション解放の方法を開示する。
【0299】
UEとの間のPDUセッションが、外側NW、内側NWの順に解放される。前述の動作は、UEが起動するPDUセッション解放において適用されてもよい。各NWにおけるPDUセッション解放には、非特許文献25(TS23.502)の4.3.4.2節に開示された方法が用いられてもよい。このことにより、例えば、内側NWのPDUセッション解放によって外側NWのPDUセッションが接続不通になるのを防止可能となる。
【0300】
他の解決策を開示する。内側AMFはUEに対して、内側NWのPDUセッション(以下、内側PDUセッションと称する場合がある。)解放を通知する。該通知は、例えば、内側AMFが内側PDUセッションの解放を決定する場合に行われてもよい。内側AMFは該通知を、NASシグナリングを用いて行ってもよい。該通知に関する他の例として、該通知は、内側SMFが内側PDUセッションの解放を決定する場合に行われてもよい。内側SMFは内側AMFに対し、内側PDUセッションの解放を通知してもよい。内側AMFは、内側SMFからの該通知をUEに転送してもよい。
【0301】
UEは内側AMFに対し、内側PDUセッション解放の待機を要求する。UEは該要求を、NASシグナリングを用いて行ってもよい。該NASシグナリングは、非特許文献26(TS24.501)に記載のシグナリングであってもよいし、新たなNASシグナリング、例えば、PDUセッション解放通知(PDU Session Release Notification)であってもよい。内側AMFは、該要求を用いて、内側PDUセッション解放を先延ばしする。内側AMFは該要求を内側SMFに転送してもよい。該転送は、例えば内側SMFが内側PDUセッションの解放を決定する場合に行われてもよい。内側SMFは、内側AMFから転送された該通知を用いて、内側PDUセッションの解放を先延ばしする。
【0302】
UEは該要求に、登録解除の待機時間に関する情報を含めてもよい。該待機時間に関する情報および/あるいは動作は、実施の形態の変形例1に示す、内側NWの登録解除に関する待機時間と同様としてもよい。このことにより、例えば、外側PDUセッション解放前に内側PDUセッションが解放されることを防止可能となる。その結果、外側NWにおける不用なメモリ使用量を削減可能となる。
【0303】
UEは、内側PDUセッション解放を管理するタイマーを有してもよい。該タイマーは、例えば、該待機時間を管理するタイマーであってもよい。UEは、該タイマーを、内側PDUセッション確立時に初期化してもよい。UEは、内側AMFから内側PDUセッション解放通知を受信したことを契機として、該タイマーを起動させてもよい。UEは、外側PDUセッション解放を契機として、該タイマーを停止してもよい。UEは、該タイマーの満了を契機として、内側PDUセッション解放を認識してもよい。このことにより、例えば、UEにおいて内側PDUセッション解放の動作の管理が容易となる。
【0304】
内側AMFは、内側PDUセッション解放を管理するタイマーを有してもよい。該タイマーは、例えば、該待機時間を管理するタイマーであってもよい。内側AMFは該タイマーを、内側PDUセッション確立時に初期化してもよい。内側AMFは、内側PDUセッション解放通知をUEに送信したことを契機として、該タイマーを起動させてもよい。内側AMFは、UEからの内側PDUセッション解放再開通知を契機として、該タイマーを停止してもよい。内側は、該タイマーの満了を契機として、UEの内側PDUセッション解放を再開してもよい。このことにより、例えば、内側AMFにおいて登録解除の動作の管理が容易となる。
【0305】
UEは外側NWのPDUセッション(以下、外側PDUセッションと称する場合がある。)解放の処理を起動する。UEは、例えば、内側AMFから送信された内側PDUセッション解放通知を用いて、外側PDUセッション解放の処理を起動してもよい。UEが解放する外側PDUセッションは、例えば、内側AMFによって解放される内側PDUセッションとQoSフローを共有する外側PDUセッションであってもよい。UEは、外側AMFに対して、外側PDUセッションの解放を要求する。UEは該要求を、例えばNASシグナリングを用いて行ってもよい。該NASシグナリングは、非特許文献26(TS24.501)に示されたNASシグナリング、例えば、PDUセッション解放要求(PDU Session Release Request)であってもよい。新たなNASシグナリングが設けられてもよい。UEから外側AMFへの該要求は、解放する外側PDUセッションに関する情報、例えば、PDUセッションの識別子が含んでもよい。UEから外側AMFへの該要求は、内側PDUセッション解放に関する情報を含んでもよい。内側PDUセッション解放に関する情報は、例えば、該要求の理由として該要求に含まれてもよい。外側AMFは、該要求を用いて、外側PDUセッションを解放してもよい。他の例として、外側AMFは、該要求を外側SMFに転送してもよい。外側SMFは、該要求を用いて外側PDUセッションを解放してもよい。
【0306】
外側AMFはUEからの該要求を用いて、N3IWFに対して、該PDUセッションに付随するANリソースの解放を要求する。外側AMFからN3IWFへの該要求は、例えば、該UEが内側NWを経由して外側NWに接続していることを用いて行われてもよい。外側AMFからN3IWFへの該要求は、UEが内側PDUセッションを解放することを示す情報、例えば、UEからの該通知に含まれる理由が、内側PDUセッション解放に関する情報であることを用いて行われてもよい。このことにより、例えば、通信システムの設計において従来の設計を流用可能となり、その結果通信システムにおける設計の複雑性を回避可能となる。
【0307】
UEは内側AMFに対し、外側PDUセッションが解放されたことを通知する。該通知は、内側PDUセッション解放の準備完了の通知であってもよい。UEは内側AMFに対し、NASシグナリングを用いて該通知を行ってもよい。該NASシグナリングは、非特許文献26(TS24.501)に示されるシグナリングであってもよいし、新たなNASシグナリング、例えば、PDUセッション解放準備完了(PDU session release ready)であってもよい。内側AMFは、該通知を用いて、内側PDUセッションの解放を再開してもよい。他の例として、内側AMFは、該要求を内側SMFに転送してもよい。内側SMFは、該要求を用いて内側PDUセッションを解放してもよい。
【0308】
図30~
図32は、内側NW経由で外側NWと接続しているUEに関し、内側PDUセッション解放に伴って外側PDUセッションを解放する動作の第1例を示すシーケンス図である。
図30~
図32は境界線BL3031、BL3132の位置でつながっている。
図30~
図32は、内側AMFが内側PDUセッション解放を起動する例について示している。
【0309】
図30に示すステップST2101において、内側AMFは、PDUセッションを解放することを決定する。ステップST2102において、内側AMFはUEに対し、内側PDUセッション解放を通知する。該通知には、新たに設けられたNASシグナリング、例えば、PDUセッション解放通知(PDU Session Release Notification)が用いられてもよい。該シグナリングは、解放される内側PDUセッションに関する情報、例えば、該PDUセッションの識別子に関する情報が含んでもよい。該シグナリングは、該PDUセッションに対応するNWスライシングに関する情報、例えば、非特許文献22(TS23.501)に示されるNSSAI(Network Slice Selection Assistance Information)、および/あるいはS-NSSAI(Single Network Slice Selection Assistance Information)を含んでもよい。UEは、ステップST2102の通知を受信することによって、内側PDUセッション解放を認識する。
【0310】
図30に示すステップST2103において、UEは内側AMFに対して、内側PDUセッション解放の待機を要求する。該要求には、NASシグナリングが用いられてもよい。該NASシグナリングは、新たなNASシグナリング、例えば、PDUセッション解放待機要求(PDU session release wait request)のシグナリングであってもよい。該シグナリングは、PDUセッション解放の待機時間に関する情報を含んでもよい。内側AMFは、該シグナリングを用いて、該PDUセッション解放を待機してもよい。内側AMFは、該シグナリングに含まれる待機時間の間、あるいは、あらかじめ定められた待機時間の間、該PDUセッションの解放を待機してもよい。内側AMFは、後述の、UEからの登録解除再開の通知を受信するまでの間、該PDUセッションの解放を待機してもよい。内側AMFにおける該待機時間の起点は、ステップST2103における待機要求の受信時点であってもよい。
【0311】
図30に示すステップST2105において、UEは外側NWに対して外側PDUセッション解放を要求する。該要求には、NASシグナリングが用いられてもよい。該NASシグナリングは、非特許文献26(TS24.501)に記載の既存のシグナリング、例えば、PDUセッション解放要求(PDU Session Release Request)であってもよい。新たなシグナリングが設けられてもよい。該NASシグナリングは、該要求の理由に関する情報を含んでもよい。理由に関する該情報は、例えば、内側PDUセッション解放であってもよい。外側AMFは、該NASシグナリングを用いて、外側PDUセッション解放の動作を起動してもよい。
【0312】
図30に示すステップST2106において、外側AMFは外側SMFに対して、外側PDUセッションの解放を要求する。該要求には、例えば、非特許文献25(TS23.502)の5.2.8.2.6節に記載のNsmf_PDUSession_UpdateSMContext service operationが用いられてもよい。ステップST2107において、外側SMFは外側UPFに対して、N4セッション解放を要求する。外側UPFは、ステップST2107の要求を受信することによって、外側PDUセッションのリソースを解放する。ステップST2108において、外側UPFは外側SMFに対して、N4セッション解放要求に対する応答を通知する。ステップST2107およびST2108において、非特許文献25(TS23.502)の4.4.1.4節に記載のN4 Session Releaseプロシージャが用いられてもよい。ステップST2109において、外側SMFは外側AMFに対し、外側PDUセッション解放要求に対する応答を通知する。該応答には、例えば、非特許文献25(TS23.502)の5.2.8.2.6節に記載のNsmf_PDUSession_UpdateSMContext service operationが用いられてもよい。
【0313】
図30に示すステップST2110において、外側AMFはN3IWFに対して、外側AMFとN3IWFとの間の、該PDUセッションに付随するANリソースの解放を要求する。該要求には、例えば、非特許文献24(TS38.413)に記載のN2 Resource Release Requestのシグナリングが用いられてもよい。N3IWFは、ステップST2110の要求を受信することによって、UEとの間の該PDUセッションに付随するANリソース解放を開始する。
【0314】
図30に示すステップST2115およびST2116において、N3IWFとUEとの間で、該PDUセッションに付随するANリソースが解放される。
図30に示す例においては、N3IWFとUEとの間で、IPsec SA(Security Association)が解放される。ステップST2115において、N3IWFはUEに対し、IPsec SAの解放を通知する。該通知に用いられるシグナリングは、例えば、非特許文献23(IETF RFC7296)に記載のIKE INFORMATIONAL exchangeのシグナリングであってもよい。該シグナリングは、非特許文献23(IETF RFC7296)に記載のDelete payloadを含んでもよい。Delete payloadは、該IPsec SAに関する情報(例えば識別子)を含んでもよい。UEは、ステップST2115の通知を受信することによって、該IPsec SAを解放する。ステップST2116において、UEはN3IWFに対して、IPsec SAの解放を通知する。UEからN3IWFへの該通知は、例えば、ステップST2115と同様のシグナリングであってもよい。N3IWFは、ステップST2115の通知を受信することによって、UEにおいて該PDUセッションに付随するANリソースが解放されたことを認識する。
【0315】
図30に示すステップST2115およびST2116において解放されるIPsecSAは、該外側PDUセッションに用いられるIPsec SAのみであってもよい。UEおよびN3IWFは、UEと外側NWとの間のCプレインの通信に用いられるIPsec SAを解放しないとしてもよい。このことにより、例えば、UEと外側AMFとの間のシグナリングを迅速に通信可能となる。
【0316】
図30に示すステップST2120において、N3IWFは外側AMFに対して、該PDUセッションに付随するANリソースの解放要求に対する応答を送信する。該応答には、例えば、非特許文献24(TS38.413)に記載のN2 Resource Release Ackのシグナリングが用いられてもよい。
【0317】
図31に示すステップST2125において、外側AMFは外側SMFに対して、N3IWFと外側AMFとの間のN2接続に関する情報を送信する。ステップST2130において、外側SMFは外側SMFに対して、該情報に対する応答を送信する。ステップST2125およびST2130において、例えば、非特許文献25(TS23.502)の5.2.8.2.6節に記載のNsmf_PDUSession_UpdateSMContext service operationが用いられてもよい。
【0318】
図31に示すステップST2135において、N3IWFはUEに対して、該PDUセッションの解放を指示する。N3IWFは該指示を、外側AMFから送信されたNASシグナリングを用いて送信してもよい。UEは該指示を用いて、自UEにおける、該外側PDUセッションに係るリソースを解放する。ステップST2136において、UEはN3IWFに対して、該指示に対する応答を送信する。ステップST2140において、N3IWFは外側AMFに対して、ステップST2136にて受信したNASシグナリングを送信する。
【0319】
図31に示すステップST2141において、外側AMFは外側SMFに対して、UEと外側AMFとの間のN1接続に関する情報を送信する。ステップST2142において、外側SMFは外側SMFに対して、該情報に対する応答を送信する。ステップST2141およびST2142において、例えば、非特許文献25(TS23.502)に記載のNsmf_PDUSession_UpdateSMContext service operationが用いられてもよい。
【0320】
図31に示すステップST2145において、外側AMFと外側SMFとは互いに、該外側PDUセッションに関するセッション管理コンテキスト(SM context)の解放を通知する。ステップST2145において、例えば、非特許文献25(TS23.502)の5.2.8.2.8節に記載のNsmf_PDUSession_SMContextStatusNotifyが用いられてもよい。
【0321】
図31に示されるステップST2150において、外側SMFと外側PCFとの間で、非特許文献25(TS23.502)の4.16.6節に示されるセッション管理ポリシー連携終了(SM Policy Association Termination)の動作が行われる。
【0322】
図31に示されるステップST2160において、UEは内側AMFに対して、外側PDUセッションが解放されたことを通知する。該通知は、内側PDUセッション解放の準備完了の通知であってもよい。UEは内側AMFに対して、NASシグナリングを用いて該通知を行ってもよい。該NASシグナリングは、非特許文献26(TS24.501)に示されるシグナリング、例えば、PDUセッション解放要求(PDU session release request)であってもよい。該NASシグナリングは、新たなNASシグナリング、例えば、PDUセッション解放準備完了(PDU session release ready)であってもよい。内側AMFは、ステップST2160の通知を受信することによって、内側PDUセッションの解放を再開する。
【0323】
図31に示されるステップST2165、ST2166、ST2167、および、
図32に示されるステップST2170において、外側NW装置間で行われる前述の処理(
図30のステップST2106、ST2107、ST2108、ST2109)と同様の処理が、内側NW装置間で行われる。
【0324】
図32に示すステップST2175において、内側AMFはRANに対して、内側AMFとRANとの間の、該内側PDUセッションに付随するRRCリソースの解放を要求する。該要求には、例えば、非特許文献24(TS38.413)に記載のN2 Resource Release Requestのシグナリングが用いられてもよい。RANは、ステップST2175の通知を受信することによって、UEとの間の該内側PDUセッションに付随するANリソース解放を開始する。
【0325】
図32に示すステップST2176において、RANとUEとの間で、該内側PDUセッションに付随するANリソースの解放の動作が行われる。RANはUEに対して、該内側PDUセッションの解放を要求してもよい。該要求には、RRCシグナリング、例えば、非特許文献27(TS38.331)に開示されたRRC再設定(RRCReconfiguration)が用いられてもよい。該RRCシグナリングは、該内側PDUセッション解放の指示を含んでもよい。UEは、該シグナリングを用いて、該内側PDUセッションを解放してもよい。UEはRANに対し、該指示に対する応答を送信してもよい。該応答は、例えば、非特許文献27(TS38.331)に開示されたRRC再設定完了(RRCReconfigurationComplete)であってもよい。
【0326】
図32に示すステップST2177において、RANは内側AMFに対して、該内側PDUセッションに付随するANリソースの解放要求に対する応答を送信する。該応答には、例えば、非特許文献24(TS38.413)に記載のN2 Resource Release Ackのシグナリングが用いられてもよい。
【0327】
図32に示されるステップST2178、ST2179において、外側AMFと外側SMF間で行われる前述の処理(
図31のステップST2125、ST2130)と同様の処理が、内側AMFと内側SMF間で行われる。
【0328】
図32に示されるステップST2180において、UEはRANに対して、PDUセッション解放要求に対する肯定応答を送信する。該応答は、例えば、UEから内側AMFに対するNASシグナリングであってもよい。UEからRANへの該応答送信は、例えば、該NASシグナリングを含むRRCシグナリングであってもよい。ステップST2181において、RANは内側AMFに対して、ステップST2180にて受信したNASシグナリングを送信する。
【0329】
図32に示されるステップST2182、ST2183、ST2184、および、ST2185において、外側NW装置間で行われる前述の処理(
図31のステップST2141、ST2142、ST2145、ST2150)と同様の処理が、内側NW装置間で行われる。
【0330】
図30~
図32において、N3IWFが外側PDUセッション用のAN接続解放と外側PDUセッション解放を異なるシグナリングで指示する場合について示したが、同じシグナリングで行ってもよい。例えば、
図30のステップST2115と
図31のステップST2135の処理が、同じシグナリングで行われてもよい。
図30のステップST2116と
図31のステップST2136の処理が、同じシグナリングで行われてもよい。このことにより、例えば、UEとN3IWFとの間のシグナリング量を削減可能となる。
【0331】
図30~
図32において、N3IWFが外側PDUセッション用のAN接続解放の後に外側PDUセッション解放を行う場合について示したが、N3IWFは外側PDUセッションの解放を、該外側PDUセッション用のAN接続解放の後に行うとしてもよい。例えば、ステップST2135、ST2136が、ステップST2110とステップST2115の間に行われてもよい。このことにより、例えば、UEはステップST2160の処理を迅速に実行可能となり、その結果、通信システムにおけるPDUセッション解放の処理を迅速に実行可能となる。
【0332】
内側AMFからUEに対するPDUセッション解放の通知は、該UEが内側NW経由で外側NWに接続していることを内側AMFが把握している場合にのみ行われるとしてもよい。UEは内側AMFに対し、外側NWに関する情報をあらかじめ通知してもよい。該通知は、例えば、実施の形態1の変形例1と同様の通知であってもよい。内側AMFは該通知を内側SMFに対して通知してもよい。内側SMFは、該通知を用いて、PDUセッション解放を待機してもよい。このことにより、例えば、外側PDUセッション解放前に内側PDUセッションが解放されることを防止可能となり、その結果、通信システムにおける堅牢性を向上可能となる。
【0333】
他の解決策を開示する。内側AMFは、NW起動のPDUセッション解放を行わないとしてもよい。UEは内側AMFに対し、外側NWに関する情報をあらかじめ通知してもよい。該通知は、前述と同様であってもよい。内側AMFは、該通知を用いて、自AMFが内側AMFであることを認識してもよい。このことにより、例えば、通信システムにおける堅牢性を向上可能となる。
【0334】
他の例として、外側AMFは、NW起動のPDUセッション解放を行わないとしてもよいし、内側NWおよび外側NWの接続構成に含まれる両AMFが、NW起動のPDUセッションを行わないとしてもよい。UEは、外側AMFに対し、内側NWに関する情報をあらかじめ通知してもよい。UEは内側AMFに対し、外側NWに関する情報をあらかじめ通知してもよい。内側AMFおよび/あるいは外側AMFは、UEからの該通知を用いて、NW起動のPDUセッション解放の実行可否を判断してもよい。このことにより、例えば、通信システムにおける堅牢性を向上可能となる。
【0335】
他の解決策を開示する。内側SMFは内側AMFに対して、内側PDUセッション解放を通知する。該通知は、例えば、内側SMFが内側PDUセッションの解放を決定する場合に行われてもよい。内側SMFは該通知を、AMF-SMF間シグナリング、例えば、非特許文献25(TS23.502)の5.2.2.2.7節に開示されたNamf_Communication_N1N2MessageTransfer service operationを用いて行ってもよい。内側SMFは該通知を、内側UPFとの間のN4セッション解放要求の前に行ってもよい。このことにより、例えば、内側PDUセッション解放を、UEへの通知後に実行可能となり、その結果、外側PDUセッション解放前の内側PDUセッション解放を防止可能となる。それにより、通信システムにおける堅牢性を向上可能となる。
【0336】
内側AMFはUEに対して、内側PDUセッション解放を通知する。該通知は、前述の解決策と同様としてもよい。UEは内側AMFに対し、内側PDUセッション解放の待機を要求する。該要求は、前述の解決策と同様としてもよい。
【0337】
内側AMFは内側SMFに対し、内側PDUセッション解放の待機を要求する。内側SMFは該要求を、AMF-SMF間シグナリング、例えば、非特許文献25(TS23.502)の5.2.2.2.7節に開示されたNamf_Communication_N1N2MessageTransfer service operationを用いて行ってもよい。該要求は、待機時間に関する情報を含んでもよい。
【0338】
UEは、外側PDUセッション解放の処理を起動する。該解放処理は、前述の解決策と同様としてもよい。
【0339】
UEは内側AMFに対し、外側PDUセッションが解放されたことを通知する。該通知は、内側PDUセッション解放の準備完了の通知であってもよい。該通知は、前述の解決策と同様としてもよい。内側AMFは内側SMFに対し、該通知を転送する。該転送は、例えば、非特許文献25(TS23.502)の5.2.8.2.7節に開示されたNsmf_PDUSession_ReleaseSMContext service operationとして行われてもよい。内側SMFは、該転送を用いて、内側UPFとの間でPDUセッション解放処理を行ってもよい。
【0340】
図33~
図35は、内側NW経由で外側NWと接続しているUEに関し、内側PDUセッション解放に伴って外側PDUセッションを解放する動作の第2例を示すシーケンス図である。
図33~
図35は境界線BL3334、BL3435の位置でつながっている。
図33~
図35は、内側SMFが内側PDUセッション解放を起動する例について示している。
図33~
図35において、
図30~
図32と同様の処理には同じステップ番号を付し、共通する説明を省略する。
【0341】
図33に示すステップST2201において、内側SMFはPDUセッションを解放することを決定する。ステップST2202において、内側SMFは内側AMFに対し、内側PDUセッション解放を通知する。ステップST2202の該通知は、AMF-SMF間シグナリング、例えば、非特許文献25(TS23.502)の5.2.2.2.7節に開示されたNamf_Communication_N1N2MessageTransfer service operationを用いて行われてもよい。
【0342】
図33に示すステップST2102、ST2103は、
図30と同様である。
【0343】
図33に示すステップST2204において、内側AMFは内側SMFに対し、内側PDUセッション解放の待機を要求する。ステップST2204の該要求は、AMF-SMF間シグナリング、例えば、非特許文献25(TS23.502)の5.2.2.2.7節に開示されたNamf_Communication_N1N2MessageTransfer service operationを用いて行ってもよい。ステップST2204の該要求は、待機時間に関する情報を含んでもよい。内側SMFは、該要求によって、内側PDUセッション解放を保留する。
【0344】
【0345】
内側NWにおいて、解放されないPDUセッションが存在してもよい。例えば、外側NWにおいてCプレインデータの送受信に用いられる内側PDUセッションは、解放されないとしてもよい。UEは内側AMFに対し、該PDUセッションに関する情報を通知してもよい。内側AMFは該情報を内側SMFに通知してもよい。このことにより、例えば、外側NWにおけるCプレイン通信を安定的に実行可能となる。
【0346】
実施の形態1の変形例1において開示した方法が、PDUセッション解放において適用されてもよい。このことにより、実施の形態1の変形例1と同様の効果が得られる。
【0347】
本変形例3において開示した方法が、RAN起動のPDUセッション解放に適用されてもよい。例えば、RANはUEに対し、内側PDUセッション解放を通知してもよい。UEは外側AMFに対して、外側PDUセッション解放を要求してもよい。他の例として、N3IWFがPDUセッション解放を起動してもよい。N3IWFはUEに対して、外側PDUセッション解放を通知してもよい。このことにより、例えば、RANおよび/あるいはN3IWFにおいて、不用なメモリ使用量を削減可能となる。
【0348】
本変形例3において開示した方法が、PCF起動のPDUセッション解放に適用されてもよい。例えば、内側PCFは内側AMFに対し、内側PDUセッション解放を通知してもよい。該通知は、内側SMF経由で行われてもよい。内側AMFはUEに対して、該通知を転送してもよい。UEは外側AMFに対して、該通知を転送してもよい。このことにより、例えば、PCFにおいて、不用なメモリ使用量を削減可能となる。
【0349】
本変形例3により、不用な外側PDUセッションを解放可能となる。その結果、UEおよび外側NW装置におけるメモリ使用量を削減可能となる。
【0350】
実施の形態1の変形例4.
実施の形態1の変形例3では、複数のNWに縦列接続しているUEに関して内側NWからのPDUセッション解放の方法を開示した。本変形例4では、該UEのPDUセッションにおけるUプレイン接続休止の方法を開示する。
【0351】
通信システムにおいて、内側PDUセッションにおけるUプレイン接続休止(以下、内側Uプレイン休止と称する場合がある)に先立ち、外側PDUセッションにおけるUプレイン接続休止(以下、外側Uプレイン休止と称する場合がある)が行われるとする。前述の動作は、内側SMFが内側Uプレイン休止を起動する場合に行われてもよい。
【0352】
内側SMFは内側AMFに対して、内側Uプレイン休止を通知する。該通知には、非特許文献25(TS23.502)に示されたシグナリングが用いられてもよいし、新たなシグナリング、例えば、Namf_UplaneDeactivationが用いられてもよい。非特許文献25(TS23.502)に示されたシグナリングが、Uプレイン休止に関する情報、例えば、Uプレイン休止を示す情報および/あるいはPDUセッション識別子を含んでもよい。
【0353】
内側AMFはUEに対して、内側Uプレイン休止を通知する。該通知には、非特許文献25(TS23.502)に示されたNASシグナリングが用いられてもよい。該通知には、新たなNASシグナリング、例えば、Uプレイン休止通知(U-plane deactivation notification)が用いられてもよい。前述のシグナリングは、Uプレイン休止に関する情報、例えば、Uプレイン休止を示す情報および/あるいはPDUセッション識別子を含んでもよい。
【0354】
UEは内側AMFに対して、内側Uプレイン休止の待機を要求してもよい。該要求には、非特許文献25(TS23.502)に示されたNASシグナリングが用いられてもよい。該要求には、新たなNASシグナリング、例えば、Uプレイン休止待機要求(U-plane deactivation wait request)が用いられてもよい。前述のシグナリングは、Uプレイン休止待機に関する情報、例えば、休止を待機する旨の情報、休止対象UプレインにかかるPDUセッションに関する情報、および/あるいはUプレイン休止待機時間を含んでもよい。
【0355】
UEから内側AMFに対する該要求に含まれるUプレイン休止待機時間は、他の例においては、あらかじめ決められていてもよい。このことにより、例えば、UEから内側AMFに対するシグナリングのサイズを削減可能となる。
【0356】
内側AMFは内側SMFに対して、内側Uプレイン休止の待機を要求してもよい。該要求には、非特許文献25(TS23.502)に示されたシグナリング、例えば、Nsmf_PDUSession_UpdateSMContextが用いられてもよい。該要求には、新たなシグナリング、例えば、前述のNamf_UplaneDeactivationに対する応答が用いられてもよい。該要求には、Nsmf_UplaneDeactivationWaitが用いられてもよい。前述のシグナリングは、Uプレイン休止の待機に関する情報を含んでもよい。該情報は、前述の、UEは内側AMFに対する内側Uプレイン休止待機の要求に含まれる情報と同様としてもよい。
【0357】
内側AMFから内側SMFに対する該要求に含まれるUプレイン休止待機時間は、他の例においては、あらかじめ決められていてもよい。このことにより、例えば、内側AMFから内側SMFに対するシグナリングのサイズを削減可能となる。
【0358】
UEは、内側Uプレイン休止を管理するタイマーを有してもよい。該タイマーは、例えば、該待機時間を管理するタイマーであってもよい。UEは、該タイマーを、内側PDUセッション確立時に初期化してもよい。UEは、内側AMFから内側Uプレイン休止通知を受信したことを契機として、該タイマーを起動させてもよい。UEは、外側Uプレイン休止完了を契機として、該タイマーを停止してもよい。UEは、該タイマーの満了を契機として、内側Uプレインの休止を認識してもよい。このことにより、例えば、UEにおいて内側Uプレイン休止の動作の管理が容易となる。
【0359】
内側AMFは、内側Uプレイン休止を管理するタイマーを有してもよい。該タイマーは、例えば、該待機時間を管理するタイマーであってもよい。内側AMFは該タイマーを、内側PDUセッション確立時に初期化してもよい。内側AMFは、内側Uプレイン休止通知をUEに送信したことを契機として、該タイマーを起動させてもよい。内側AMFは、UEからの内側Uプレイン休止再開通知を契機として、該タイマーを停止してもよい。内側は、該タイマーの満了を契機として、UEの内側Uプレイン休止を再開してもよい。このことにより、例えば、内側AMFにおいて登録解除の動作の管理が容易となる。該タイマーを、SMFが有してもよい。このことにより、例えば、内側SMFにおいて登録解除の動作の管理が容易となる。
【0360】
UEは外側AMFに対して、外側Uプレイン休止を要求してもよい。該要求には、非特許文献25(TS23.502)に示されたNASシグナリング、例えば、PDUセッション変更要求(PDU session modification request)が用いられてもよい。該要求には、新たなNASシグナリング、例えば、Uプレイン休止要求(U-plane deactivation request)が用いられてもよい。前述のシグナリングは、Uプレイン接続を休止するPDUセッションに関する情報を含んでもよい。UEは、例えば、休止される内側Uプレイン接続に係るQoSフローを含む外側PDUセッションのUプレイン接続を休止すると決定してもよい。
【0361】
外側AMFは外側SMFに対して、外側Uプレイン休止を要求してもよい。該要求には、非特許文献25(TS23.502)に示されたシグナリング、例えば、Nsmf_PDUSession_UpdateSMContextが用いられてもよい。該要求には、新たなシグナリング、例えば、Nsmf_UplaneDeactivationが用いられてもよい。前述のシグナリングは、Uプレイン接続を休止するPDUセッションに関する情報を含んでもよい。外側SMFは、該情報を用いて、外側Uプレイン休止の動作を開始してもよい。
【0362】
外側SMFは外側AMFに対して、外側Uプレイン休止要求に対する応答を送信してもよい。外側SMFは該応答を、外側SMFと外側UPFの間におけるN4セッション変更要求および応答、並びに/あるいはN4セッション解放の要求および応答の後に、送信してもよい。外側SMFから外側AMFに対する該応答は、非特許文献25(TS23.502)に示されたNamf_Communication_N1N2MessageTransferの代わりに行われるとしてもよい。外側AMFは該応答を用いて、N3IWFとの間で、N2 PDUセッションリソースの解放処理を行ってもよい。N3IWFはUEとの間で、ANリソース、例えば、IPsecにおけるチャイルドSAの解放を行ってもよい。
【0363】
UEは内側AMFに対して、待機していた内側Uプレインの再開を要求してもよいし、該内側Uプレイン休止を要求してもよいし、該内側Uプレイン休止の準備完了を通知してもよい。該要求には、非特許文献25(TS23.502)に示されたNASシグナリングが用いられてもよい。該要求には、新たなNASシグナリング、例えば、Uプレイン休止準備完了(U-plane deactivation ready)の通知が用いられてもよい。
【0364】
他の例として、UEは内側AMFに対して、内側Uプレイン休止の再開を要求しなくてもよいし、該内側Uプレイン休止を要求しなくてもよいし、該内側Uプレイン休止の準備完了を通知しなくてもよい。例えば、UEが内側AMFに対して、前述の待機時間を含めて内側Uプレイン休止を要求した場合において、前述の要求または通知を行わないとしてもよい。例えば、該待機時間があらかじめ定められている場合に、前述の要求または通知を行わないとしてもよい。このことにより、例えば、UEと内側AMFとの間におけるシグナリングを削減可能となる。
【0365】
内側AMFは内側SMFに対して、待機していた内側Uプレインの再開を要求してもよいし、該内側Uプレイン休止を要求してもよいし、該内側Uプレイン休止の準備完了を通知してもよい。該要求には、非特許文献25(TS23.502)に示されたシグナリング、例えば、Nsmf_PDUSession_UpdateSMContextが用いられてもよい。該要求には、新たなシグナリング、例えば、Nsmf_UplaneDeactivationReadyが用いられてもよい。
【0366】
他の例として、内側AMFは内側SMFに対して、内側Uプレイン休止の再開を要求しなくてもよいし、該内側Uプレイン休止を要求しなくてもよいし、該内側Uプレイン休止の準備完了を通知しなくてもよい。例えば、内側AMFが内側SMFに対して、前述の待機時間を含めて内側Uプレイン休止を要求した場合において、前述の要求または通知を行わないとしてもよい。例えば、該待機時間があらかじめ定められている場合に、前述の要求または通知を行わないとしてもよい。このことにより、例えば、内側AMFと内側SMFとの間におけるシグナリングを削減可能となる。
【0367】
内側SMFは、前述の要求および/あるいは準備完了通知を受信することによって、内側Uプレインの休止のプロシージャを再開してもよい。他の例として、内側SMFは、前述の待機時間の満了をもって、内側Uプレインの休止のプロシージャを再開してもよい。
【0368】
図36~
図37は、内側NW経由で外側NWと接続しているUEに関し、内側Uプレインの休止に伴って外側Uプレインを休止する動作を示すシーケンス図である。
図36~
図37は境界線BL3637の位置でつながっている。
図36~
図37は、内側SMFが内側Uプレインの休止を起動する例について示している。
【0369】
図36に示すステップST2301において、内側SMFは内側PDUセッションのUプレイン接続休止を決定する。
【0370】
図36に示すステップST2305において、内側SMFは内側AMFに対し、内側Uプレイン休止を通知する。該通知には、非特許文献25(TS23.502)に示されたシグナリングが用いられてもよいし、新たなシグナリング、例えば、Namf_UplaneDeactivationが用いられてもよい。ステップST2305の通知は、Uプレイン休止に関する情報、例えば、Uプレイン休止を示す情報および/あるいはPDUセッション識別子を含んでもよい。
【0371】
図36に示すステップST2306において、内側AMFはUEに対し、内側Uプレイン休止を通知する。該通知には、非特許文献25(TS23.502)に示されたNASシグナリングが用いられてもよいし、新たなNASシグナリング、例えば、Uプレイン休止通知(U-plane deactivation notification)が用いられてもよい。ステップST2306の通知は、ステップST2305と同様の情報を含んでもよい。
【0372】
図36に示すステップST2307において、UEは内側AMFに対し、内側Uプレイン休止の待機を要求する。該要求には、非特許文献25(TS23.502)に示されたNASシグナリングが用いられてもよい。該要求には、新たなNASシグナリング、例えば、Uプレイン休止待機要求(U-plane deactivation wait request)が用いられてもよい。ステップST2307の要求は、Uプレイン休止待機に関する情報、例えば、休止を待機する旨の情報、休止対象UプレインにかかるPDUセッションに関する情報、および/あるいはUプレイン休止待機時間を含んでもよい。
【0373】
図36に示すステップST2308において、内側AMFはUEに対し、内側Uプレイン休止の待機を要求する。該要求には、非特許文献25(TS23.502)に示されたシグナリングが用いられてもよい。該要求には、新たなシグナリング、例えば、Nsmf_PDUSession_UpdateSMContextが用いられてもよい。該要求には、新たなシグナリング、例えば、前述のNamf_UplaneDeactivationに対する応答が用いられてもよい。該要求には、Nsmf_UplaneDeactivationWaitが用いられてもよい。ステップST2308の要求は、ステップST2307と同様の情報を含んでもよい。
【0374】
図36に示すステップST2310において、UEは外側AMFに対し、外側Uプレイン休止を要求する。該要求には、非特許文献25(TS23.502)に示されたNASシグナリング、例えば、PDUセッション変更要求(PDU session modification request)が用いられてもよい。該要求には、新たなNASシグナリング、例えば、Uプレイン休止要求(U-plane deactivation request)が用いられてもよい。ステップST2310の要求は、Uプレイン接続を休止するPDUセッションに関する情報を含んでもよい。
【0375】
図36に示すステップST2315において、外側AMFは外側SMFに対し、外側Uプレイン休止を要求する。該要求には、非特許文献25(TS23.502)に示されたシグナリング、例えば、Nsmf_PDUSession_UpdateSMContextが用いられてもよい。該要求には、新たなシグナリング、例えば、Nsmf_UplaneDeactivationが用いられてもよい。前述のシグナリングは、Uプレイン接続を休止するPDUセッションに関する情報を含んでもよい。外側SMFは、該情報を用いて、外側Uプレイン休止の動作を開始してもよい。
【0376】
図36に示すステップST2317において、外側SMFは外側UPFに対して、N4セッション変更を要求する。該要求には、例えば、非特許文献25(TS23.502)に示されたN4セッション変更要求(N4 session modification request)が用いられてもよい。他の例として、外側SMFは外側UPFに対して、N4セッション解放を要求してもよい。
【0377】
図36に示すステップST2318において、外側UPFは外側SMFに対して、N4セッション変更要求の応答を送信する。該送信には、例えば、非特許文献25(TS23.502)に示されたN4セッション変更応答(N4 session modification response)が用いられてもよい。他の例として、外側UPFは外側SMFに対して、N4セッション解放要求の応答を送信してもよい。
【0378】
図36に示すステップST2320において、外側SMFは外側AMFに対して、外側Uプレイン休止要求に対する応答を送信する。該応答の送信には、非特許文献25(TS23.502)に示されたシグナリング、例えば、Nsmf_PDUSession_UpdateSMContextが用いられてもよい。該応答の送信には、Namf_Communication_N1N2MessageTransferが用いられてもよい。該応答の送信には、新たなシグナリング、例えば、Nsmf_UplaneDeactivationResponseが用いられてもよい。
【0379】
図36に示すステップST2322において、外側AMFはN3IWFに対して、外側AMFとN3IWFとの間の、該PDUセッションに付随するANリソースの解放を要求する。ステップST2322は、
図30におけるステップST2110と同様としてもよい。
【0380】
図36に示すステップST2325およびST2326において、N3IWFとUEとの間で、該PDUセッションに付随するANリソースが解放される。ステップST2325およびST2326は、
図30におけるステップST2115およびST2116と同様としてもよい。
【0381】
図36に示すステップST2328において、N3IWFは外側AMFに対して、ステップST2322の要求に対する応答を送信する。ステップST2328は、
図30におけるステップST2120と同様としてもよい。
【0382】
図37に示すステップST2330において、外側AMFは外側SMFに対して、N3IWFと外側AMFとの間のN2接続に関する情報を送信する。ステップST2331において、外側SMFは外側AMFに対して、該情報に対する応答を送信する。ステップST2330およびST2331は、
図31におけるステップST2125およびST2130と同様としてもよい。
【0383】
図37に示すステップST2340において、UEは内側AMFに対して、内側Uプレイン再開を要求する。該要求の送信には、非特許文献25(TS23.502)に示されたNASシグナリングが用いられてもよい。該要求の送信には、新たなNASシグナリング、例えば、Uプレイン休止準備完了(U-plane deactivation ready)の通知が用いられてもよい。該要求は、Uプレイン接続を再開するPDUセッションに関する情報を含んでもよい。
【0384】
図37に示すステップST2341において、内側AMFは内側SMFに対して、内側Uプレイン再開を要求する。該要求には、非特許文献25(TS23.502)に示されたシグナリング、例えば、Nsmf_PDUSession_UpdateSMContextが用いられてもよい。該要求には、新たなシグナリング、例えば、Nsmf_UplaneDeactivationReadyが用いられてもよい。該要求は、Uプレイン接続を再開するPDUセッションに関する情報を含んでもよい。
【0385】
図37に示されるステップST2345、ST2347において、外側NW装置間で行われる前述の処理(
図36のステップST2318、ST2320)と同様の処理が、内側NW装置間で行われる。
【0386】
図37に示されるステップST2349において、内側SMFと内側AMFとの間で、該PDUセッションに付随するRANリソース解放の処理が行われる。ステップST2349において、非特許文献25(TS23.502)の5.2.2.2.7節に示されたNamf_Communication_N1N2MessageTransfer service operationが用いられてもよい。
【0387】
図37に示すステップST2350~ST2354において、
図32に示すステップST2175~ST2179と同様の処理が行われる。
【0388】
図37に示すステップST2340において、UEが内側AMFに対してUプレイン接続休止の待機を要求する場合について示したが、UEが該要求を行わないとしてもよい。例えば、UEが内側AMFに対して、Uプレイン接続休止の待機時間を通知している場合に、前述の要求を行わなくてもよい。例えば、該待機時間があらかじめ定められている場合に、前述の要求を行わなくてもよい。ステップST2341において、内側AMFから内側SMFに対するUプレイン接続休止の待機要求についても、同様としてもよい。例えば、内側AMFが内側SMFに対して、Uプレイン接続休止の待機時間を通知している場合に、内側AMFが該要求を行わないとしてもよい。例えば、該待機時間があらかじめ定められている場合に、内側AMFが該要求を行わないとしてもよい。このことにより、例えば、通信システムにおけるシグナリングを削減可能となる。
【0389】
内側Uプレイン休止に伴い、外側Uプレイン休止が行われないとしてもよい。例えば、外側NWにおいて、UEとN3IWFとの間のIPsec接続のみが解放されるとしてもよい。外側AMFは、UEからの外側Uプレイン休止要求を用いて、N3IWFに対して、該PDUセッションに付随するANリソースの解放を指示してもよい。外側AMFは、外側SMFに対して、外側Uプレイン休止を要求しないとしてもよい。このことにより、例えば、内側Uプレイン休止が迅速に実行可能となる。
【0390】
前述において、外側AMFは、UEの暗黙的な登録解除が行われないとしてもよい。このことにより、例えば、内側Uプレイン休止の後の再開が迅速に実行可能となる。
【0391】
外側UPFは、該UE向けの下りデータをN3IWFに送信してもよい、N3IWFは、該下りデータを保持してもよい。前述の動作は、例えば、内側Uプレインが休止し、外側Uプレインが休止していない場合に行われてもよい。N3IWFは、該下りデータの受信を用いて、UEとの間のIPsec接続を再確立してもよい。N3IWFとUEとの間のIPsec接続再確立には、例えば、実施の形態1の変形例5において開示した方法が適用されてもよい。N3IWFとUEとの間のIPsec接続再開は、内側Uプレイン再開後に行われてもよい。このことにより、例えば、内側Uプレイン休止の後の再開が迅速に実行可能となる。
【0392】
他の例として、外側UPFは、該UE向けの下りデータを保持してもよい。外側UPFは、外側SMFに対して下りデータ発生を通知してもよい。外側UPFとUEとの間の通信再開が、実施の形態1の変形例2に開示した方法を用いて行われてもよい。このことにより、例えば、N3IWFにおけるメモリ使用量を削減可能となる。
【0393】
Uプレイン接続が休止されないPDUセッションが存在してもよい。例えば、外側NWにおいてCプレインデータの送受信に用いられる内側PDUセッションに関しては、Uプレイン接続が休止されないとしてもよい。UEは内側AMFに対し、該PDUセッションに関する情報を通知してもよい。内側AMFは該情報を内側SMFに通知してもよい。このことにより、例えば、外側NWにおけるCプレイン通信を安定的に実行可能となる。
【0394】
内側SMFは、内側Uプレイン休止を内側AMFに通知するかどうかを判断してもよい。内側SMFは、外側NW接続に関する情報を用いて該判断を行ってもよい。UEは内側AMFに対して、外側NWに関する情報を通知してもよい。内側AMFは内側SMFに対して、外側NWに関する情報を通知してもよい。内側AMFから内側SMFへの該通知は、UEから内側AMFへの該通知を用いて行われてもよい。このことにより、例えば、通信システムにおけるシグナリングを削減可能となる。
【0395】
内側Uプレイン休止に伴い、外側PDUセッションが解放されてもよい。内側PDUセッション解放に伴い、外側Uプレインが休止されてもよい。前述の場合において、実施の形態1の変形例3に本変形例4を組み合わせてもよい。UEは、外側AMFに対して、外側PDUセッションの解放を要求してもよいし、外側Uプレインの休止を要求してもよい。このことにより、例えば、通信システムにおける柔軟な運用が可能となる。
【0396】
本変形例4によって、内側PDUセッションのUプレイン接続休止によって外側PDUセッションのUプレイン接続休止を実行可能となる。その結果、通信システムにおける効率を向上可能となる。
【0397】
実施の形態1の変形例5.
実施の形態1の変形例4では、複数のNWに縦列接続しているUEに関してPDUセッションにおけるUプレイン接続休止の方法を開示した。本変形例5では、該UEのRRC_INACTIVE遷移に伴う外側NWに関する動作を開示する。
【0398】
該UEがRRC_INACTIVEへ遷移するのを契機として、外側NWが解放されてもよい。外側NWの該解放は、実施の形態1と同様の方法で行われるとしてもよい。このことにより、例えば、外側NWの各装置におけるメモリ使用量を削減可能となる。
【0399】
他の解決策を開示する。RRC_INACTIVEに遷移した該UEに対して、外側NWが解放されないとしてもよい。
【0400】
前述において、以下に示す問題が生じる。すなわち、内側NWを経由して外側NWに接続しているUEについては、外側NWとの間のAN接続にIPsecが用いられる。このため、RRC_INACTIVE遷移後においても、UEとN3IWFとの間で、非特許文献28(IETF RFC3706)に開示されたキープアライブ(Keepalive)が送受信される。したがって、N3IWFからUEへのキープアライブ送信によってRANからUEに対するページングが発生し、UEがRRC_CONNECTEDに復帰する。このことにより、UEの消費電力削減量が少なくなるという問題が生じる。
【0401】
前述の問題に対する解決策を以下に開示する。
【0402】
UEは、RRC_INACTIVE遷移に伴い、外側NWとのAN接続を解放する。UEはN3IWFとの間のIPsec接続解放を起動してもよい。
【0403】
UEは外側AMFに対して、外側NWとのAN接続解放を要求する。該要求には、非特許文献26(TS24.501)に開示されたNASシグナリングが用いられてもよい。新たなNASシグナリング、例えば、サービス休止要求(Service suspend )のNASシグナリングが設けられてもよい。前述のNASシグナリングは、自UEがRRC_INACTIVEに遷移することを示す情報を含んでもよい。該情報は、例えば、該要求における理由(Cause)のパラメータとして含まれてもよい。外側AMFは、該要求を受信することによって、UEがRRC_INACTIVEに遷移することを認識する。外側AMFは、該UEとの間のNAS接続を維持してもよい。
【0404】
外側AMFはUEに対して、該要求に対する応答を送信してもよい。該応答の送信には、非特許文献26(TS24.501)に開示されたNASシグナリングが用いられてもよい。新たなNASシグナリング、例えば、サービス休止要求工程応答(Service suspend Ack)のNASシグナリングが設けられてもよい。
【0405】
外側AMFはN3IWFに対して、該UEに関する自AMFとN3IWFとの間のN2接続の休止を要求してもよい。該要求には、非特許文献24(TS38.413)に記載のN2シグナリング、例えば、N2 UE Context Release Commandが用いられてもよい。新たなN2シグナリング、例えば、N2 UE Suspend Commandが設けられて用いられてもよい。前述のN2シグナリングは、該UEに関する情報、例えば、該UEの識別子を含んでもよい。前述のN2シグナリングは、該UEに関するN2接続が休止することを示す情報を含んでもよい。このことにより、例えば、外側NWとUEとの間における不用なシグナリングの発生を防止し、その結果、通信システムにおけるシグナリング量を削減可能となる。それとともに、UEにおいて、該シグナリングによる、RRC_CONNECTEDへの不用な復帰を防止可能とし、その結果、UEの消費電力を削減可能となる。
【0406】
外側AMFからN3IWFへの該要求は、例えば、該UEが内側NWを経由して外側NWに接続していることを用いて行われてもよい。このことにより、例えば、通信システムの設計において従来の設計を流用可能となり、その結果通信システムにおける設計の複雑性を回避可能となる。
【0407】
他の例として、外側AMFはN3IWFに対して、該UEに関する、自AMFとN3IWFとの間のN2接続の休止を要求しなくてもよい。このことにより、例えば、通信システムにおけるシグナリング量を削減可能となる。
【0408】
N3IWFはUEとの間で、AN接続を解放する。AN接続の該解放は、例えば、IPsec設定の解放であってもよい。N3IWFはUEに対して、IPsec設定の解放を通知してもよい。UEは該通知を用いて、N3IWFとの間のIPsec設定を解放してもよい。UEはN3IWFに対して、IPsec設定の解放を通知してもよい。N3IWFとUEとの間のIPsec設定の解放は、実施の形態1において開示した方法と同様の方法で行われてもよい。UEは、N3IWFへの該通知後、RRC_INACTIVEに遷移する。
【0409】
外側UPF、外側SMF、外側AMF、および/あるいは、N3IWFは、RRC_INACTIVEに遷移した該UEに関する外側PDUセッションを保持してもよい。例えば、N3IWFおよび/あるいは外側UPFは、該外側PDUセッションによって用いられるN2インタフェース上のリソースを保持してもよい。他の例として、外側SMFは、該外側PDUセッションに関する設定を保持してもよい。このことにより、例えば、該UEがRRC_INACTIVEからRRC_CONNECTEDへ復帰する場合において、復帰の動作を迅速に実行可能となる。
【0410】
N3IWFは外側AMFに対して、該UEに関する、自N3IWFと外側AMFとの間のN2接続の復帰を通知してもよい。該通知には、非特許文献24(TS38.413)に記載のN2シグナリングが用いられてもよい。新たなN2シグナリング、例えば、N2 UE Resume Indicationが設けられて用いられてもよい。前述のN2シグナリングは、該UEに関する情報、例えば、該UEの識別子を含んでもよい。前述のN2シグナリングは、該UEに関するN2接続が復帰することを示す情報を含んでもよい。
【0411】
他の例として、外側AMFはN3IWFに対して、該UEに関する、自AMFとN3IWFとの間のN2接続の復帰を要求しなくてもよい。例えば、外側AMFは、N3IWFに対して該N2接続の休止を要求しなかった場合において、該N2接続の復帰を要求しなくてもよい。このことにより、例えば、通信システムにおけるシグナリング量を削減可能となる。
【0412】
UEは、RRC_INACTIVEへの遷移指示をRANから受信したことを示す情報を、自UE内の上位レイヤ(例えばNASレイヤ)に通知してもよい。該通知は、実施の形態1において開示した方法と同様の方法で行われてもよい。例えば、UEは該通知を、UEがRANから該遷移指示を受信後すぐに行うとしてもよい。例えば、UEは該通知を、非特許文献27(TS38.331)の5.3.8.3節に記載の60ミリ秒の先延ばし(delay)の前に行ってもよい。
【0413】
他の例として、UEは外側AMFに対して、外側NWとのAN接続解放を要求しないとしてもよい。UEはN3IWFとの間のAN接続解放を起動してもよい。例えば、UEは、N3IWFとの間のIPsec接続を解放してもよい。UEはN3IWFに対して、IPsecの解放を通知してもよい。N3IWFは、該通知を用いて、UEとの間のIPsec設定を解放してもよい。N3IWFはUEに対して、IPsecの解放を通知してもよい。このことにより、例えば、通信システムにおけるシグナリング量を削減可能となる。
【0414】
実施の形態1と同様、前述の先延ばし時間が変更されてもよい。例えば、該先延ばし時間が60ミリ秒より長く設定されてもよい。このことにより、例えば、UEとN3IWFとの間のAN接続解放前にRRC接続が解放されるのを防止可能となる。
【0415】
実施の形態1と同様、内側AMFが該先延ばし時間を変更してもよいし、RANが該先延ばし時間を変更してもよい。内側AMFおよび/あるいはRANが該先延ばし時間を変更する方法は、実施の形態1と同様としてもよい。
【0416】
UEは、RRC休止までの時間を管理するタイマーを有してもよい。該タイマーは、例えば、該先延ばし時間を管理するタイマーであってもよい。該タイマーに関する動作は、実施の形態1において開示したRRC解放と同様としてもよい。このことにより、例えば、UEにおいて、RRC休止動作の管理が容易となる。該タイマーを、内側AMFが有してもよいし、RANが有してもよい。このことにより、例えば、AMFおよび/あるいはRANにおいて、RRC休止動作の管理が容易となる。
【0417】
図38は、内側NW経由で外側NWと接続しているUEに関し、RRC_INACTIVE遷移に伴って外側ANを解放する動作の第1例を示すシーケンス図である。
図38は、外側AN接続はIPsec接続であり、N3IWFがIPsec設定解放を起動する例について示している。
図38において、
図14~
図15および
図28~
図29と同様の処理には同じステップ番号を付し、共通する説明を省略する。
【0418】
図38に示すステップST2401において、RANはUEに対し、RRC_INACTIVEへの遷移を指示する。該指示には、非特許文献27(TS38.331)に示されたRRC解放(RRCRelease)のシグナリングが用いられてもよい。該シグナリングは、UEを休止させる旨の情報を含んでもよい。該シグナリングは、実施の形態1と同様、RRC_INACTIVEに遷移するまでの待機時間に関する情報を含んでもよい。
【0419】
図38に示すステップST2405において、UEは外側AMFに対し、外側NWとのAN接続解放を要求する。該要求には、非特許文献26(TS24.501)に開示されたNASシグナリングが用いられてもよい。新たなNASシグナリング、例えば、サービス休止要求(Service suspend )のNASシグナリングが設けられてもよい。ステップST2405の要求は、自UEがRRC_INACTIVEに遷移することを示す情報を含んでもよい。該情報は、例えば、該要求における理由(Cause)のパラメータとして含まれてもよい。
【0420】
図38に示すステップST2406において、外側AMFはUEに対し、ステップST2405の要求に対する応答を送信する。該応答の送信には、非特許文献26(TS24.501)に開示されたNASシグナリングが用いられてもよい。新たなNASシグナリング、例えば、サービス休止要求工程応答(Service suspend Ack)のNASシグナリングが設けられてもよい。
【0421】
図38に示すステップST2407において、外側AMFはN3IWFに対して、該UEに関する、自AMFとN3IWFとの間のN2接続の休止を要求する。該要求には、非特許文献24(TS38.413)に記載のN2シグナリング、例えば、N2 UE Context Release Commandが用いられてもよい。新たなN2シグナリング、例えば、N2 UE Suspend Commandが設けられて用いられてもよい。ステップST2407の要求は、該UEに関する情報、例えば、該UEの識別子を含んでもよいし、該UEに関するN2接続が休止することを示す情報を含んでもよい。
【0422】
図38に示すステップST1408、ST1409は、
図14と同様である。
【0423】
図38に示すステップST2415において、UEは、ステップST2401で受信した指示に従って、RRC_INACTIVEに遷移する。UEは、ステップST1409の送信後にRRC_INACTIVEに遷移するとしてもよい。
【0424】
図38に示すステップST2001以降の動作は、UEがRRC_INACTIVEから復帰する動作を示す。
【0425】
図38に示すステップST2001は、
図28と同様である。ステップST2420において、外側UPFはN3IWFに対し、ステップST2001で発生した下りデータを通知する。N3IWFは、ステップST2420にて受信した下りデータを保持してもよい。N3IWFは、ステップST2420の下りデータを受信することによって、UEとの間のIPsec接続を再開する。
【0426】
図38に示すステップST2421において、N3IWFは、UEとの間のIPsec確立のためのシグナリングを、内側UPFに送信する。ステップST2422において、内側UPFは、ステップST2421のシグナリングをRANに送信する。ステップST2421およびST2422のシグナリングは、
図28におけるステップST2008と同様であってもよい。
【0427】
図38に示すステップST2423において、RANはUEに対してページングを送信する。ステップST2423のページング送信は、ステップST2422を契機として行われてもよい。ステップST2425において、UEとRANとの間で、RRC復帰のためのプロシージャが行われる。該プロシージャは、例えば、UEからRANに対するRRC復帰要求を含んでもよいし、RANからUEに対するRRC復帰指示を含んでもよいし、UEからRANに対するRRC復帰完了を含んでもよい。ステップST2426において、UEはRRC_CONNECTEDに復帰する。
【0428】
図38に示すステップST2430において、RANはUEに対し、N3IWFが送信したIPsec確立のためのシグナリングを送信する。RANは、自RANが保持したステップST2422のシグナリングを用いて、ステップST2430の送信を行ってもよい。
【0429】
図38に示すステップST2036、ST2037は、
図29と同様である。
【0430】
図38に示すステップST2438において、N3IWFは外側AMFに対して、該UEに関する、自N3IWFと外側AMFとの間のN2接続の再開を要求する。該通知には、非特許文献24(TS38.413)に記載のN2シグナリングが用いられてもよい。新たなN2シグナリング、例えば、N2 UE Resume Indicationが設けられて用いられてもよい。ステップST2438の要求は、該UEに関する情報、例えば、該UEの識別子を含んでもよいし、該UEに関するN2接続が復帰することを示す情報を含んでもよい。
【0431】
図38に示すステップST2440において、N3IWFはUEに対し、下りデータを送信する。N3IWFは該下りデータを、N3IWFが保持しているステップST2420のデータを用いて送信してもよい。
【0432】
図38において、外側AMFはUEに対して、ステップST2405の要求に対する応答を送信する場合について示したが、該応答を送信しないとしてもよい。UEは、ステップST1408、ST1409のIPsec設定解放によって、ステップST2405の要求が受け入れられたと判断してもよい。このことにより、例えば、UEと外側AMFとの間のNASシグナリング量を削減可能となる。
【0433】
他の解決策を開示する。UEがIPsec設定の解放を起動してもよい。UEは、RRC_INACTIVEへの遷移指示をRANから受信することによって、UEとN3IWFとの間のIPsec設定を解放してもよい。UEはN3IWFに対して、該解放を通知してもよい。N3IWFは該通知の受信によって、UEとN3IWFとの間のIPsec設定を解放してもよい。このことにより、例えば、外側AMFからN3IWFに対してのN2休止のシグナリングが不要となる。その結果、N2インタフェースにおけるシグナリング量を削減可能となる。
【0434】
図39は、内側NW経由で外側NWと接続しているUEに関し、RRC_INACTIVE遷移に伴って外側ANを解放する動作の第2例を示すシーケンス図である。
図39は、外側AN接続はIPsec接続であり、UEがIPsec設定解放を起動する例について示している。
図39において、
図14~
図15、
図18~
図19、
図28~
図29および
図38と同様の処理には同じステップ番号を付し、共通する説明を省略する。
【0435】
図39に示すステップST2401~ST2406は、
図38と同様である。
【0436】
図39に示すステップST1604、ST1605において、
図18と同様、UEからN3IWFに対する、IPsec設定解放の通知を、N3IWFからUEに対する、IPsec設定解放の通知よりも先に行う。
【0437】
【0438】
他の解決策を開示する。UEは、内側NWを経由して接続される外側NWとの間で、キープアライブを行わないとしてもよい。キープアライブの周期を無限大としてもよい。他の例として、UEにおけるトラッキングエリア更新(Tracking Area Update)および/あるいはRAN通知エリア更新(RAN Notification Area update;RNA update)のシグナリングを用いて、キープアライブが行われるとしてもよい。前述において、UEから内側AMFに対するサービス休止要求を行わないとしてもよい。このことにより、例えば、通信システムにおけるシグナリング量を削減可能となる。
【0439】
前述の、キープアライブの不実施、キープアライブの周期を無限大とする設定、並びに/又は、トラッキングエリア更新及び/若しくはRAN通知エリア更新のシグナリングを用いてキープアライブを行う動作は、UEとN3IWFとの間のネットワークが3GPPアクセス、例えば、内側NWである場合において、行われるとしてもよい。前述の、キープアライブの不実施、キープアライブの周期を無限大とする設定、並びに/又は、トラッキングエリア更新及び/若しくはRAN通知エリア更新のシグナリングを用いてキープアライブを行う動作は、UEが内側NWおよび外側NWとの間で縦列接続をしている場合に行われてもよい。UEは、N3IWFに対して、UEとN3IWFとの間のネットワークに関する情報を通知してもよい。UEは、N3IWFに対して、前述の縦列接続に関する情報、例えば、縦列接続の有無に関する情報を通知してもよい。他の例として、UEは外側AMFに該情報を通知してもよい。外側AMFはN3IWFに対して該情報を転送してもよい。例えば、外側AMFは、該UEが内側NWを経由して外側NWに接続していることを用いて、N3IWFに対して該情報を転送してもよい。前述のキープアライブの不実施の可否を判断する主体は、UEであってもよいし、N3IWFであってもよいし、外側AMFであってもよい。同様に、キープアライブの周期を無限大とする設定の可否を判断する主体は、UEであってもよいし、N3IWFであってもよいし、外側AMFであってもよい。トラッキングエリア更新及び/若しくはRAN通知エリア更新のシグナリングを用いてキープアライブを行う動作の可否を判断する主体は、UEであってもよいし、N3IWFであってもよいし、外側AMFであってもよい。このことにより、例えば、UEとN3IWFとの間のシグナリング量を削減可能となる。
【0440】
本変形例5によって、RRC_INACTIVE状態のUEに対してN3IWFからキープアライブが送信されるのを抑制可能となる。それにより、キープアライブ送受信のためにUEがRRC_CONNECTEDに復帰するのを抑制可能となる。その結果、UEの消費電力を削減可能となる。
【0441】
実施の形態1の変形例6.
実施の形態1の変形例5では、複数のNWに縦列接続しているUEのRRC_INACTIVE遷移に伴う外側NWに関する動作を開示した。本変形例6では、該UEに関する設定更新の方法を開示する。
【0442】
UEは、内側NWにおける設定更新に関する情報を、外側AMFに通知する。UEによる該通知は、例えば、内側AMFがUE設定更新を決定した場合に行われるとしてもよい。
【0443】
UEは該通知を、NASシグナリングを用いて行ってもよい。該NASシグナリングは、非特許文献25(TS23.502)に示されたNASシグナリングであってもよい。新たなNASシグナリング、例えば、UE設定更新通知(UE configuration update notification)が設けられて用いられてもよい。
【0444】
UEは、該通知に、設定が更新されたNWに関する情報、例えば、内側NWであることを示す情報を含めてもよい。UEは、該通知に、更新された設定に関する情報を含めてもよい。更新された設定は、例えば、非特許文献26(TS24.501)の8.2.19節に開示されたパラメータを含んでもよい。例えば、更新された設定は、NWにおいて許可されたNWスライシングに関する情報を含んでもよい。
【0445】
外側AMFは、該通知を用いて、外側NWにおけるUEの設定を更新してもよい。このことにより、例えば、同じUEに対する設定に、内側NWと外側NWとの間で齟齬を生じるのを防止可能となる。その結果、例えば、内側NWと外側NWとの間で同じQoSを確保可能となる。
【0446】
外側AMFは、例えば、NASシグナリング、例えば、非特許文献25(TS23.502)に記載のUE Configuration Update commandのシグナリングを用いて、該更新を行ってもよい。該シグナリングは、更新の理由に関する情報を含んでもよい。該更新の理由は、例えば、他方のNWにおけるUE設定の更新であってもよい。
【0447】
UEは、該通知に含まれる該理由を用いて、一方のNWにおける設定更新を他方のNWのAMFへ通知する必要があるか否かを判断してもよい。例えば、該理由が他方のNWにおける設定更新である場合において、UEは、該他方のNWのAMFに対して、自UEの設定更新を通知しないとしてもよい。このことにより、例えば、内側NWにおけるUE設定更新によって、外側NWにおけるUE設定更新が行われる場合、該外側NWにおけるUE設定更新が内側NWにおけるUE設定更新を発生させるのを防止可能となる。すなわち、UE設定更新の循環を防止可能となる。
【0448】
外側AMFは、更新されたUE設定をN3IWFに通知してもよい。該通知には、例えば、N2シグナリングが用いられてもよい。N3IWFは、該通知を用いて、設定更新に係るIPsec設定を変更してもよい。例えば、N3IWFは、IPsecのチャイルドSAを設定しなおしてもよい。このことにより、例えば、内側NWの設定更新に合わせて、外側NWにおいても更新後のQoSを満足可能となる。
【0449】
外側AMFからN3IWFへの該要求は、例えば、該UEが内側NWを経由して外側NWに接続していることを用いて行われてもよい。外側AMFからN3IWFへの該要求は、UEが内側NWにおける設定更新に関する情報、例えば、UEからの該通知に含まれる理由が、内側NWにおける設定更新に関する情報であることを用いて行われてもよい。このことにより、例えば、通信システムの設計において従来の設計を流用可能となり、その結果通信システムにおける設計の複雑性を回避可能となる。
【0450】
他の例として、UEが、設定更新に係るIPsec設定を変更してもよい。例えば、UEが、IPsecのチャイルドSAを設定しなおしてもよい。このことにより、例えば、外側AMFからN3IWFに対するN2シグナリングを削減可能となる。
【0451】
図40は、内側NW経由で外側NWと接続しているUEに関し、内側NWにおけるUE設定更新を外側NWへ通知する動作を示すシーケンス図である。
図40は、UEが、内側NWにおける設定の更新を、外側AMFに通知する例について示している。
【0452】
図40に示すステップST2600において、内側AMFは、UE設定の更新を決定する。
【0453】
図40に示すプロシージャ2601において、UEにおける内側NW設定更新が行われる。プロシージャ2601はステップST2602~ST2606で構成される。
【0454】
図40に示すステップST2602において、内側AMFはUEに対して、UE設定更新指示を送信する。内側AMFは該指示を、NASシグナリング、例えば、非特許文献25(TS23.502)に記載のUE Configuration Update commandのシグナリングを用いて行ってもよい。該シグナリングは、更新の理由に関する情報を含んでもよい。UEは、ステップST2602の指示に従って、内側NWにおける自UEの設定を更新してもよい。ステップST2603において、UEは内側AMFに対して、自UEの設定更新完了を通知する。UEは該通知を、NASシグナリング、例えば、非特許文献25(TS23.502)に記載のUE Configuration Update completeのシグナリングを用いて行ってもよい。ステップST2604において、UEは、該設定更新を下位レイヤ、例えば、RRCレイヤに通知する。
【0455】
図40に示すステップST2605において、内側AMFは内側UDMに対して、UEが該設定変更を完了したことを通知する。該通知には、例えば、非特許文献25(TS23.502)の5.2.2.3.6節に記載のNudm_SDM_Info service operationが用いられてもよい。ステップST2606において、内側AMFはRANに対し、UE設定の更新を通知する。該通知には、N2シグナリングが用いられてもよい。
【0456】
図40に示すステップST2610において、UEは外側AMFに対して、自UEの内側NW設定が更新されたことを通知する。ステップST2610の通知において、NASシグナリング、例えば、非特許文献25(TS23.502)に示されたNASシグナリングが用いられてもよい。新たなNASシグナリング、例えば、UE設定更新通知(UE configuration update notification)が設けられてもよい。ステップST2610の通知は、設定が更新されたNWに関する情報、例えば、内側NWであることを示す情報を含んでもよい。ステップST2610の通知は、更新された設定に関する情報を含んでもよい。更新された設定は、例えば、非特許文献22(TS23.501)の8.2.19節に開示されたパラメータを含んでもよい。例えば、更新された設定は、NWにおいて許可されたNWスライシングに関する情報を含んでもよい。
【0457】
図40に示すステップST2614において、外側AMFはUE設定の更新を決定してもよい。外側AMFが更新を決定するUE設定は、外側NWに関するUE設定であってもよい。外側AMFは、ステップST2610の通知を用いて、ステップST2614を行ってもよい。
【0458】
図40に示すプロシージャ2615において、UEにおける内側NW設定更新が行われる。プロシージャ2615はステップST2616~ST2625で構成される。
【0459】
図40に示すステップST2616、ST2617、ST2618、ST2619において、ステップST2602、ST2603、ST2604、ST2605と同様の処理が、外側AMFと外側UDMとUEの間で行われる。ステップST2620において、外側AMFはN3IWFに対し、UE設定の更新を通知する。該通知には、N2シグナリングが用いられてもよい。ステップST2625において、N3IWFとUEとの間でIPsec設定変更が行われる。
【0460】
図40に示すステップST2616の指示に、更新の理由に関する情報が含まれてもよい。該更新の理由は、例えば、内側NWにおけるUE設定の更新であってもよい。UEは、該通知に含まれる該理由に基づいて、外側NWにおける設定更新を内側AMFに通知しないことを決定してもよい。このことにより、例えば、内側NWにおけるUE設定更新によって、外側NWにおけるUE設定更新が行われる場合、該外側NWにおけるUE設定更新が内側NWにおけるUE設定更新を発生させるのを防止可能となる。すなわち、UE設定更新の循環を防止可能となる。
【0461】
外側AMFがUE設定を更新する場合においても、同様の方法が適用されてもよい。UEは、外側NWにおける設定更新に関する情報を、内側AMFに通知してもよい。UEから内側NWに対する該通知は、前述の、UEから外側NWに対する、内側NWにおける設定更新に関する情報の通知と同様であってもよい。このことにより、例えば、外側NWの設定更新を反映して、内側NWの設定を更新可能となる。その結果、例えば、内側NWと外側NWとの間で同じQoSを確保可能となる。
【0462】
内側AMFからUEに対するUE設定更新に、更新の理由に関する情報が含まれてもよい。該更新の理由は、例えば、他方のNWにおけるUE設定の更新であってもよい。このことにより、例えば、前述の、UE設定更新の循環を防止可能となる。
【0463】
図41は、内側NW経由で外側NWと接続しているUEに関し、外側NWにおけるUE設定更新を内側NWへ通知する動作を示すシーケンス図である。
図41は、UEが、外側NWにおける設定の更新を、内側AMFに通知する例について示している。
図41において、
図40と同様の処理には同じ番号を付し、共通する説明を省略する。
【0464】
図41に示すステップST2701において、外側AMFは、UE設定の更新を決定する。
【0465】
【0466】
図41に示すステップST2710において、UEは内側AMFに対して、自UEの外側NW設定が更新されたことを通知する。ステップST2710の通知において、ステップST2610と同様のシグナリングが用いられてもよい。ステップST2710の通知はステップST2610と同様の情報を含んでもよい。
【0467】
図41に示すステップST2711において、内側AMFはUE設定の更新を決定してもよい。内側AMFが更新を決定するUE設定は、内側NWに関するUE設定であってもよい。外側AMFは、ステップST2710の通知を用いて、ステップST2711を行ってもよい。
【0468】
【0469】
UEは、外側AMFに対し、内側NWにおけるQoSフローに関する情報を通知してもよい。該情報は、QoSフローの識別子であってもよいし、非特許文献22(TS23.501)に開示された5QIであってもよい。該情報は、例えば、内側NWにおけるUE設定更新に関する、外側AMFへの通知に含まれてもよい。外側AMFは、該情報を、外側NWにおけるUE設定更新に用いてもよい。UEは内側AMFに対しても、同様の情報を通知してもよい。このことにより、例えば、外側PDUセッションと内側PDUセッションとの間におけるQoSの齟齬を防止可能となる。その結果、通信システムにおけるQoSを確保可能となる。
【0470】
該通知が、PDUセッション確立に用いられてもよいし、PDUセッション変更(PDUsession modification)に用いられてもよい。UEは、外側AMFに対し、内側NWにおけるQoSフローに関する情報を通知してもよい。該情報は、QoSフローの識別子であってもよいし、非特許文献22(TS23.501)に開示された5QIであってもよい。外側AMFは、該情報を外側SMFに転送してもよい。外側SMFは、該情報を用いて外側PDUセッションを確立してもよい。UEは内側AMFに対しても、同様の情報を通知してもよい。このことにより、例えば、外側PDUセッションと内側PDUセッションとの間におけるQoSの齟齬を防止可能となる。その結果、通信システムにおけるQoSを確保可能となる。
【0471】
外側NWと内側NWは、NWスライシングに関する同一又は重複する情報を用いてもよい。該情報は、例えば、NSSAIであってもよい。このことにより、例えば、内側NWと外側NWにおいて同一のQoSを確保可能としつつ、通信システムにおける効率を向上可能となる。
【0472】
内側PDUセッションと外側PDUセッションの間の対応関係を示す情報が設けられてもよい。該情報は、例えば、外側PDUセッションにおいて用いられる(あるいは、外側PDUセッションに包含される)内側PDUセッションに関する情報であってもよい。UEは、該情報を、内側AMFに通知してもよいし、外側AMFに通知してもよい。内側AMFは、該情報を、内側SMFに通知してもよい。外側AMFは、該情報を、外側SMFに通知してもよい。内側SMFは、該情報を、内側UPFに通知してもよい。外側SMFは、該情報を、外側UPFに通知してもよい。このことにより、例えば、内側PDUセッションと、該内側PDUセッションを用いる外側PDUセッションとのそれぞれにおいて、リソースを重複して確保することを防止可能となる。その結果、通信システムの各装置におけるメモリ使用量を削減可能となるとともに、通信システムにおける効率を向上可能となる。
【0473】
他の例として、内側NWのNWスライシングと外側NWのNWスライシングとの対応関係を示す情報が設けられてもよい。内側NWにおけるQoSフローと外側NWにおけるQoSフローとの対応関係を示す情報が設けられてもよい。該情報を通知する主体および/あるいは該情報の通知先は、前述と同様としてもよい。このことにより、前述と同様の効果が得られる。
【0474】
本変形例6において開示した方法が、UEのNW登録のプロシージャにおいて用いられてもよいし、サービス要求プロシージャにおいて用いられてもよい。例えば、UEは、N3IWF経由で外側AMFに対して送信する登録要求(Registration Request)に、内側NWにおけるUE設定に関する情報を含めてもよい。他の例として、UEは、N3IWF経由で外側AMFに対して送信するサービス要求(Service Request)に、内側NWにおけるUE設定に関する情報を含めてもよい。外側AMFは、該情報を用いて、外側NWにおけるUE設定を決定してもよい。このことにより、例えば、外側AMFは、内側NWと外側NWとの間で設定の齟齬がないNW設定を迅速に確立可能となる。
【0475】
本変形例6によって、内側NWと外側NWとの間で設定の齟齬を防止可能となる。
【0476】
実施の形態2.
実施の形態1~実施の形態1の変形例6では、複数のNWに縦列接続しているUEに関するプロシージャを開示した。本実施の形態2では、該UEのステート管理の方法を開示する。
【0477】
UEは、内側NW用のステートと外側NW用のステートを有する。前述のステートは、例えばCM(Connection Management)ステートであってもよいし、RM(Registration Management)ステートであってもよいし、非特許文献26(TS24.501)に記載の5GMM(5G Mobility Management)ステートであってもよい。
【0478】
CMステートは、CM-IDLEとCM-CONNECTEDを含んでもよい。CM-IDLEステートのUEは、AMFとの間でNASシグナリング接続が確立されていないUEであってもよい。CM-IDLEのUEは、セル選択(Cell selection)および/あるいはセル再選択(Cell reselection)を行うとしてもよいし、PLMN選択(PLMN selection)を行うとしてもよい。CM-CONNECTEDステートのUEは、AMFとの間でNASシグナリング接続が確立されているUEであってもよい。CM-IDLEステートのAMFは、UEとの間でNASシグナリングが確立していないとしてもよい。CM-CONNECTEDステートのAMFは、UEとの間でNASシグナリングが確立しているとしてもよい。
【0479】
RMステートは、RM-DEREGISTEREDとRM-REGISTEREDを含んでもよい。RM-DEREGISTEREDステートのUEは、ネットワークに登録されていないUEであってもよい。該ネットワークは、PLMNであってもよいし、NPNであってもよい。以下、同様としてもよい。該UEは、該UEが選択したネットワークへの登録を試みてもよい。RM-REGISTEREDステートのUEは、ネットワークに登録されたUEであってもよい。該UEは、登録情報の更新を定期的に行ってもよい。該登録情報は、例えば、UEの位置情報であってもよい。RM-DEREGISTEREDステートのAMFは、UEからの初期登録(Initial registration)の要求を受け付けてもよいし、拒否してもよい。RM-REGISTEREDステートのAMFは、暗黙的な登録解除用のタイマー(Implicit Deregistration timer)を起動してもよい。
【0480】
内側NW用のステートは、外側NWの接続の確立/解放に影響されないとしてもよいし、外側NWの登録の確立/解除に影響されないとしてもよい。例えば、内側NWにおいてCM-CONNECTEDであるUEは、外側NWの接続の確立/解放によらずCM-CONNECTEDを維持してもよい。内側NWにおいてRM-REGISTERDであるUEは、外側NWの登録/登録解除によらずRM-REGISTEREDを維持してもよい。
【0481】
内側NW用のステートは、少なくとも内側NWの接続の確立/解放によって遷移するとしてもよいし、少なくとも内側NWの登録確立/解除によって遷移するとしてもよい。例えば、内側NWにおいてCM-CONNECTEDであるUEは、少なくとも内側NWの接続解放によってCM-IDLEに遷移してもよい。内側NWにおいてCM-IDLEであるUEは、少なくとも内側NWの接続確立によってCM-CONNECTEDに遷移してもよい。RMステートについても同様としてもよい。例えば、内側NWにおいてRM-REGISTERDであるUEは、少なくとも内側NWの登録解除によってRM-DEREGISTEREDに遷移してもよい。内側NWにおいてRM-DEREGISTEREDであるUEは、少なくとも内側NWの登録確立によってRM-REGISTERDに遷移してもよい。
【0482】
外側NW用のステートは、内側NWの接続解放に伴い遷移するとしてもよいし、内側NWの登録解除に伴い遷移するとしてもよい。例えば、外側NWにおいてCM-CONNECTEDであるUEは、内側NWの接続解放によってCM-IDLEに遷移するとしてもよい。外側NWにおいてRM-REGISTERDであるUEは、内側NWの登録解除によってRM-DEREGISTEREDに遷移するとしてもよい。
【0483】
図42および
図43は、内側NW経由で外側NWと接続しているUEが有するステートの遷移を示す図である。
図42は内側NWに関するCMステートを示し、
図43は外側NWに関するCMステートを示す。
【0484】
図43において、内側NWにおいてCM-IDLEであるUEは、少なくとも内側NWの接続が確立した場合、例えば、少なくとも内側NWにおけるANシグナリング接続が確立した場合において、CM-CONNECTEDに遷移する。
【0485】
図43において、内側NWにおいてCM-CONNECTEDであるUEは、外側NWのみ接続が確立した場合、例えば、外側NWにおけるANシグナリングが確立/解放された場合であっても、CMステートを維持する。内側NWにおいてCM-CONNECTEDであるUEは、少なくとも内側NWにおけるANシグナリング接続が解放した場合において、CM-IDLEに遷移する。
【0486】
図43において、外側NWにおいてCM-IDLEであるUEは、外側NWの接続が確立した場合、例えば、外側NWにおけるANシグナリング接続が確立した場合において、CM-CONNECTEDに遷移する。
【0487】
図43において、外側NWにおいてCM-CONNECTEDであるUEは、内側NWおよび/あるいは外側NWの接続が解放された場合、例えば、内側NWおよび/あるいは外側NWにおけるANシグナリング接続が解放された場合において、CM-IDLEに遷移する。
【0488】
図42および
図43において、CMステートについて示したが、RMステートについても同様としてもよい。このことにより、例えば、RMステートについても、UEと内側AMFと外側AMFとの間におけるステートの齟齬を防止可能となり、その結果、通信システムにおける誤動作を防止可能となる。
【0489】
他の解決策を開示する。内側NW用のステートと外側NW用のステートを統合する。例えば、UEにおけるCMステートは、内側NWとの間の接続確立によってCM-CONNECTEDに遷移し、内側NWとの間の接続解放によってCM-IDLEに遷移するとしてもよい。他の例として、UEにおけるCMステートは、内側NWおよび外側NWの両方との間で接続確立しているときに限りCM-CONNECTEDであるとし、それ以外の場合においてCM-IDLEであるとしてもよい。RMステートについても、同様としてもよい。
【0490】
内側NW用と外側NW用のステートの統合に関する他の例として、縦列接続をしていることを示すステートを追加してもよい。例えば、UEは、内側NWおよび外側NWの両方と接続が解放されている場合においてCM-IDLEであるとしてもよい。該UEは、内側NWとの間の接続が確立している場合においてCM-CONNECTEDであるとしてもよい。該UEは、内側NWおよび外側NWの両方と接続が確立している場合において、追加されたステート、例えば、CM-CASCADE-CONNECTEDであるとしてもよい。このことにより、例えば、UEにおけるステートマシンの数を削減可能となり、その結果、UEにおけるメモリ使用量を削減可能となる。RMステートについても、同様としてもよい。このことにより、例えば、UEにおけるRMステートマシンの数を削減可能となり、その結果、前述と同様の効果が得られる。
【0491】
図44は、内側NW経由で外側NWと接続しているUEが有するステートの遷移に関する他の例を示す図である。
図44において、該UEは、CM-IDLE、CM-CONNECTED、および、CM-CASCADE-CONNECTEDの3つのステートを有する。
【0492】
図44において、CM-IDLEのUEは、内側NWの接続が確立した場合、例えば、内側NWにおけるANシグナリング接続が確立した場合において、CM-CONNECTEDに遷移する。
【0493】
図44において、CM-CONNECTEDのUEは、外側NWの接続が確立した場合、例えば、外側NWにおけるANシグナリング接続が確立した場合において、CM-CASCADE-CONNECTEDに遷移する。CM-CONNECTEDのUEは、内側NWの接続が解放された場合、例えば、内側NWにおけるANシグナリング接続が解放された場合において、CM-IDLEに遷移する。
【0494】
図44において、CM-CASCADE-CONNECTEDのUEは、外側NWの接続が解放された場合、例えば、外側NWにおけるANシグナリング接続が解放された場合において、CM-CONNECTEDに遷移する。CM-CASCADE-CONNECTEDのUEは、内側NWの接続が解放された場合、例えば、内側NWにおけるANシグナリング接続が解放された場合において、CM-IDLEに遷移する。
【0495】
図44において、CMステートについて示したが、RMステートについても同様としてもよい。このことにより、例えば、RMステートについても、ステートマシンの数を削減可能となり、その結果、UEにおけるメモリ使用量を削減可能となる。
【0496】
内側NW用と外側NWとを統合したステートを、AMFが有してもよい。例えば、該統合したステートを、内側AMFが有してもよいし、外側AMFが有してもよいし、内側AMFと外側AMFの両方が有してもよい。このことにより、例えば、UEと内側AMFと外側AMFとの間で同様のステートマシンを有することが可能となり、その結果、通信システムにおける設計の複雑性を回避可能となる。また、例えば、UEと内側AMFと外側AMFとの間でステートの齟齬を防止可能となり、その結果、通信システムにおける誤動作を防止可能となる。
【0497】
UEは内側AMFに対し、外側NWに関する情報を通知してもよい。該情報は、例えば、実施の形態1において開示した情報と同様であってもよいし、自UEの外側NWにおけるステートに関する情報を含んでもよい。UEは該情報を、例えば、実施の形態1と同様、NASシグナリングで通知してもよい。内側AMFは、該情報を用いて、該UEに関する自AMFのステートを更新してもよい。このことにより、例えば、UEと内側AMFと外側AMFとの間でステートの齟齬を防止可能となり、その結果、通信システムにおける誤動作を防止可能となる。
【0498】
UEは外側AMFに対し、内側NWに関する情報を通知してもよい。該情報は、例えば、前述の情報と同様であってもよい。このことにより、例えば、前述と同様の効果が得られる。
【0499】
内側NW用と外側NW用のステートの統合に関する他の例として、UEのネットワーク接続段数に関するパラメータが追加されてもよい。例えばUEが内側NWのみと接続している場合において、UEのCMステートにおける該パラメータの値は1とし、内側NWおよび外側NWと接続している場合において、該パラメータの値は2としてもよい。前述において、外側NWのさらに外側のNWと接続している場合における該パラメータの値は3であってもよい。該パラメータは、RMステートにおいて設けられてもよい。該パラメータは、AMFにおけるCMステートにおいて設けられてもよいし、AMFにおけるRMステートにおいて設けられてもよい。このことにより、例えば、3つ以上のネットワークとの縦列接続におけるステート管理における複雑性を回避可能となる。
【0500】
他の解決策を開示する。外側NW用のステートは、内側NWの接続の確立/解放に影響されないとしてもよいし、内側NWの登録の確立/解除に影響されないとしてもよい。例えば、内側NW接続解放時において外側NWとの接続が維持されてもよいし、内側NW登録解除時において外側NWへの登録が維持されてもよい。このことにより、例えば、通信システムにおける柔軟性を向上可能となる。
【0501】
本実施の形態2において開示した方法が、非特許文献26(TS24.501)における5GMMステートに適用されてもよい。このことにより、例えば、5GMMステートに関してもステートマシンの数を削減可能となり、その結果、UEにおけるメモリ使用量を削減可能となる。
【0502】
本実施の形態2によって、UEにおけるステートマシンの数を削減可能となり、その結果、UEにおけるメモリ使用量を削減可能となる。また、UEと外側AMFと内側AMFとの間におけるステートの齟齬を防止可能となり、その結果、通信システムにおける誤動作を防止可能となる。また、該誤動作の防止により、通信システムの各装置における処理開始が本来行うべきタイミングよりも遅れることを防止可能となる。
【0503】
前述の各実施の形態およびその変形例は、例示に過ぎず、各実施の形態およびその変形例を自由に組合せることができる。また各実施の形態およびその変形例の任意の構成要素を適宜変更または省略することができる。
【0504】
例えば、前述の各実施の形態およびその変形例において、サブフレームは、第5世代基地局通信システムにおける通信の時間単位の一例である。スケジューリング単位であってもよい。前述の各実施の形態およびその変形例において、サブフレーム単位として記載している処理を、TTI単位、スロット単位、サブスロット単位、ミニスロット単位として行ってもよい。
【0505】
本開示は詳細に説明されたが、上記した説明は、すべての局面において、例示であって、限定的なものではない。例示されていない無数の変形例が、想定され得るものと解される。
【符号の説明】
【0506】
200,210 通信システム、202 通信端末装置、203 基地局装置。