(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-05
(45)【発行日】2024-12-13
(54)【発明の名称】情報処理装置、端末、情報処理方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/10 20120101AFI20241206BHJP
【FI】
G06Q50/10
(21)【出願番号】P 2022075266
(22)【出願日】2022-04-28
【審査請求日】2022-07-19
【審判番号】
【審判請求日】2024-06-05
(73)【特許権者】
【識別番号】500257300
【氏名又は名称】LINEヤフー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003199
【氏名又は名称】弁理士法人高田・高橋国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】東 希実子
(72)【発明者】
【氏名】堀 美月
【合議体】
【審判長】伏本 正典
【審判官】佐藤 智康
【審判官】木方 庸輔
(56)【参考文献】
【文献】特開2005-78206(JP,A)
【文献】特開2004-326229(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報処理装置であって、
ユーザが所持する端末の現在地から施設までの移動に必要な第1時間、及び、現時点から前記施設が前記ユーザに商品を提供可能になるまでに必要な第2時間を取得する取得部と、
それぞれの前記施設について前記第1時間と前記第2時間のうちで長い方をソート基準時間として特定する特定部と、
前記特定部により特定されたソート基準時間が短い順にソートして複数の前記施設の情報を表示するための表示用データを生成する生成部と、
前記生成部により生成された表示用データを前記端末に送信する送信部と、を含み、
前記取得部は、前記施設
において既に受け付けられている注文のうちで商品提供が完了していない未処理注文の商品の種類及び数の少なくとも一方に応じて決められた、当該施設における前記商品の提供準備が開始できるようになるまでの時間を少なくとも用いて前記第2時間を算出して取得する。
【請求項2】
情報処理装置であって、
ユーザが所持する端末の現在地から施設までの移動に必要な第1時間、及び、現時点から前記施設が前記ユーザに商品を提供可能になるまでに必要な第2時間を取得する取得部と、
それぞれの前記施設について前記第1時間と前記第2時間のうちで長い方をソート基準時間として特定する特定部と、
前記特定部により特定されたソート基準時間が短い順にソートして複数の前記施設の情報を表示するための表示用データを生成する生成部と、
前記生成部により生成された表示用データを前記端末に送信する送信部と、を含み、
前記取得部は、前記施設に設置されたカメラにより撮影された画像から
当該施設に設置された施設端末が取得した混雑状況と、前記商品の標準準備時間とに基づいて、前記施設が混雑しているほど前記第2時間が長くなるように、前記第2時間を算出して取得する。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載の情報処理装置であって、
前記ユーザの現在地から施設までの移動手段に関する情報を前記端末から受信する受信部をさらに備え、
前記取得部は、前記移動手段に応じた前記第1時間を取得する。
【請求項4】
請求項3に記載の情報処理装置であって、
前記取得部は、前記移動手段に対応する移動速度と、前記端末の現在地から施設までの距離とに基づいて前記第1時間を算出して取得する。
【請求項5】
請求項1
又は請求項
2に記載の情報処理装置であって、
前記生成部は、前記特定部により特定されたソート基準時間が短い順にソートしたソート基準時間順において前後する前記施設のソート基準時間が等しい場合、前記前後する前記施設のうち前記第1時間が短い方が前になるように複数の前記施設の情報を表示する際の順序を変更して表示用データを生成する。
【請求項6】
請求項1
又は請求項
2に記載の情報処理装置であって、
前記生成部は、前記特定部により特定されたソート基準時間が短い順にソートしたソート基準時間順において前後する前記施設のソート基準時間が等しい場合、前記前後する前記施設のうち前記第2時間が短い方が前になるように複数の前記施設の情報を表示する際の順序を変更して表示用データを生成する。
【請求項7】
請求項1
又は請求項
2に記載の情報処理装置であって、
前記生成部は、前記特定部により特定されたソート基準時間が短い順にソートしたソート基準時間順において前後する前記施設のソート基準時間の差が予め設定された基準時間差以下である場合、前記前後する前記施設のうち前記第1時間が短い方が前になるように複数の前記施設の情報を表示する際の順序を変更して表示用データを生成する。
【請求項8】
端末であって、
当該端末の現在地から施設までの移動に必要な第1時間、及び、現時点から前記施設が当該端末を所持するユーザに商品を提供可能になるまでに必要な第2時間を取得する取得部と、
それぞれの前記施設について前記第1時間と前記第2時間のうちで長い方をソート基準時間として特定する特定部と、
前記特定部により特定されたソート基準時間が短い順にソートして複数の前記施設の情報を表示するための表示用データを生成する生成部と、
前記生成部により生成された表示用データに基づき、複数の前記施設の情報を表示する表示部と、を含み、
前記取得部は、前記施設
において既に受け付けられている注文のうちで商品提供が完了していない未処理注文の商品の種類及び数の少なくとも一方に応じて決められた、当該施設における前記商品の提供準備が開始できるようになるまでの時間を少なくとも用いて前記第2時間を算出して取得する。
【請求項9】
端末であって、
当該端末の現在地から施設までの移動に必要な第1時間、及び、現時点から前記施設が当該端末を所持するユーザに商品を提供可能になるまでに必要な第2時間を取得する取得部と、
それぞれの前記施設について前記第1時間と前記第2時間のうちで長い方をソート基準時間として特定する特定部と、
前記特定部により特定されたソート基準時間が短い順にソートして複数の前記施設の情報を表示するための表示用データを生成する生成部と、
前記生成部により生成された表示用データに基づき、複数の前記施設の情報を表示する表示部と、を含み、
前記取得部は、前記施設に設置されたカメラにより撮影された画像から
当該施設に設置された施設端末が取得した混雑状況と、前記商品の標準準備時間とに基づいて、前記施設が混雑しているほど前記第2時間が長くなるように、前記第2時間を算出して取得する。
【請求項10】
情報処理装置のコンピュータが実行する情報処理方法であって、
ユーザが所持する端末の現在地から施設までの移動に必要な第1時間、及び、現時点から前記施設が前記ユーザに商品を提供可能になるまでに必要な第2時間を取得することと、
それぞれの前記施設について前記第1時間と前記第2時間のうちで長い方をソート基準時間として特定することと、
特定されたソート基準時間が短い順にソートして複数の前記施設の情報を表示するための表示用データを生成することと、
生成された表示用データを前記端末に送信することと、を含み、
前記施設
において既に受け付けられている注文のうちで商品提供が完了していない未処理注文の商品の種類及び数の少なくとも一方に応じて決められた、当該施設における前記商品の提供準備が開始できるようになるまでの時間を少なくとも用いて前記第2時間を算出して取得する。
【請求項11】
情報処理装置のコンピュータが実行する情報処理方法であって、
ユーザが所持する端末の現在地から施設までの移動に必要な第1時間、及び、現時点から前記施設が前記ユーザに商品を提供可能になるまでに必要な第2時間を取得することと、
それぞれの前記施設について前記第1時間と前記第2時間のうちで長い方をソート基準時間として特定することと、
特定されたソート基準時間が短い順にソートして複数の前記施設の情報を表示するための表示用データを生成することと、
生成された表示用データを前記端末に送信することと、を含み、
前記施設に設置されたカメラにより撮影された画像から
当該施設に設置された施設端末が取得した混雑状況と、前記商品の標準準備時間とに基づいて、前記施設が混雑しているほど前記第2時間が長くなるように、前記第2時間を算出して取得する。
【請求項12】
請求項10又は請求項11に記載の情報処理方法を、前記情報処理装置のコンピュータに実行させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、情報処理装置、端末、情報処理方法及びプログラムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
ユーザが端末を介して商品を注文し、指定した店舗で商品を受け取るサービスにおいては、ユーザ端末から得られた位置情報と、データベースに保持されている店舗毎の位置情報とに基づいて、ユーザの現在の位置から所定の範囲内にある店舗を索出し、ユーザが利用可能な店舗が索出されると、サーバは検索結果に含まれる店舗の店舗情報をユーザ端末に送信し、リスト形式等でユーザ端末に表示させ、ユーザはユーザ端末に表示された検索結果から、商品を受け取りたい店舗を選択する技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に示されるような技術においては、ユーザが利用可能な店舗が、リスト形式で例えば予め設定された順序や、ユーザの現在位置から近い順で表示される。しかしながら、現在地から近い順に店舗を提示するだけでは、ユーザは、商品を受け取るために利用したい施設を十分に検討することが難しい場合がある。
【0005】
本開示は、このような課題を解決するためになされたものである。その目的は、ユーザが商品を受け取るために利用する施設を容易に検討できるよう支援することが可能である情報処理装置、端末、情報処理方法及びプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示に係る情報処理装置は、ユーザが所持する端末の現在地から施設までの移動に必要な第1時間、及び、現時点から前記施設が前記ユーザに商品を提供可能になるまでに必要な第2時間を取得する取得部と、それぞれの前記施設について前記第1時間と前記第2時間のうちで長い方をソート基準時間として特定する特定部と、前記特定部により特定されたソート基準時間が短い順にソートして複数の前記施設の情報を表示するための表示用データを生成する生成部と、前記生成部により生成された表示用データを前記端末に送信する送信部と、を含む。
【0007】
本開示に係る端末は、当該端末の現在地から施設までの移動に必要な第1時間、及び、現時点から前記施設が当該端末を所持するユーザに商品を提供可能になるまでに必要な第2時間を取得する取得部と、それぞれの前記施設について前記第1時間と前記第2時間のうちで長い方をソート基準時間として特定する特定部と、前記特定部により特定されたソート基準時間が短い順にソートして複数の前記施設の情報を表示するための表示用データを生成する生成部と、前記生成部により生成された表示用データに基づき、複数の前記施設の情報を表示する表示部と、を含む。
【0008】
本開示に係る情報処理方法は、情報処理装置のコンピュータが実行する情報処理方法であって、ユーザが所持する端末の現在地から施設までの移動に必要な第1時間、及び、現時点から前記施設が前記ユーザに商品を提供可能になるまでに必要な第2時間を取得することと、それぞれの前記施設について前記第1時間と前記第2時間のうちで長い方をソート基準時間として特定することと、特定されたソート基準時間が短い順にソートして複数の前記施設の情報を表示するための表示用データを生成することと、生成された表示用データを前記端末に送信することと、を含む。
【0009】
本開示に係るプログラムは、情報処理装置のコンピュータに実行されるためのプログラムであって、ユーザが所持する端末の現在地から施設までの移動に必要な第1時間、及び、現時点から前記施設が前記ユーザに商品を提供可能になるまでに必要な第2時間を取得することと、それぞれの前記施設について前記第1時間と前記第2時間のうちで長い方をソート基準時間として特定することと、特定されたソート基準時間が短い順にソートして複数の前記施設の情報を表示するための表示用データを生成することと、生成された表示用データを前記端末に送信することと、が前記情報処理装置に実行される。
【発明の効果】
【0010】
本開示に係る情報処理装置、端末、情報処理方法及びプログラムによれば、ユーザが商品を受け取るために利用する施設を容易に検討できるよう支援することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】実施の形態1に係る商品注文システムの全体構成を示す図である。
【
図2】実施の形態1に係る商品注文システムが備える端末の構成を示すブロック図である。
【
図3】実施の形態1に係る商品注文システムが備えるサーバの構成を示すブロック図である。
【
図4】実施の形態1に係る商品注文システムが備える端末の表示画面例である。
【
図5】実施の形態1に係る商品注文システムにおける処理の一例を示すフローチャートである。
【
図6】実施の形態1に係る商品注文システムが備える端末の表示画面例である。
【
図7】実施の形態1に係る商品注文システムが備える端末の表示画面例である。
【
図8】実施の形態1に係る商品注文システムが備える端末の表示画面例である。
【
図9】実施の形態2に係る商品注文システムが備える端末の構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本開示に係る情報処理装置、端末、情報処理方法及びプログラムを実施するための形態について添付の図面を参照しながら説明する。各図において、同一又は相当する部分には同一の符号を付して、重複する説明は適宜に簡略化又は省略する。以下の説明においては便宜上、図示の状態を基準に各構造の位置関係を表現することがある。なお、本開示は以下の実施の形態に限定されることなく、本開示の趣旨を逸脱しない範囲において、各実施の形態の自由な組み合わせ、各実施の形態の任意の構成要素の変形、又は各実施の形態の任意の構成要素の省略が可能である。
【0013】
実施の形態1.
図1から
図8を参照しながら、本開示の実施の形態1について説明する。
図1は商品注文システムの全体構成を示す図である。
図2は商品注文システムが備える端末の構成を示すブロック図である。
図3は商品注文システムが備えるサーバの構成を示すブロック図である。
図4は商品注文システムが備える端末の表示画面例である。
図5は商品注文システムにおける処理の一例を示すフローチャートである。
図6から
図8は商品注文システムが備える端末の表示画面例である。
【0014】
図1に示すように、この実施の形態に係る商品注文システム400は、サーバ100と、ユーザ端末200とを備えている。商品注文システム400では、サーバ100とユーザ端末200とが、ネットワーク300を介して通信可能に接続されている。ここで説明する構成例では、サーバ100は、ネットワーク300を介してユーザが所有するユーザ端末200に、商品注文サービス等を提供する。なお、ネットワーク300に接続されるユーザ端末200の数は1台に限られず、2台以上であってもよい。
【0015】
ネットワーク300は、1以上のユーザ端末200と、1以上のサーバ100とを接続する役割を担う。すなわち、ネットワーク300は、ユーザ端末200がサーバ100に接続した後、データを送受信することができるように接続経路を提供する通信網を意味する。ネットワーク300のうちの1つ又は複数の部分は、有線ネットワークや無線ネットワークであってもよいし、そうでなくてもよい。
【0016】
ネットワーク300は、例えば、アドホック・ネットワーク(Ad Hoc Network)、イントラネット、エクストラネット、仮想プライベート・ネットワーク(Virtual Private Network:VPN)、ローカル・エリア・ネットワーク(Local Area Network:LAN)、ワイヤレスLAN(Wireless LAN:WLAN)、広域ネットワーク(Wide Area Network:WAN)、ワイヤレスWAN(Wireless WAN:WWAN)、大都市圏ネットワーク(Metropolitan Area Network:MAN)、インターネットの一部、公衆交換電話網(Public Switched Telephone Network:PSTN)の一部、携帯電話網、ISDN(Integrated Service Digital Networks)、無線LAN、LTE(Long Term Evolution)、CDMA(Code Division Multiple Access)、ブルートゥース(Bluetooth(登録商標))、又は、衛星通信等、もしくは、これらの2つ以上の組合せを含むことができる。ネットワーク300は、1つ又は複数のネットワーク300を含むことができる。
【0017】
ユーザ端末200は、本開示に係る実施形態の機能を実現できる情報処理端末であればどのような端末であってもよい。ユーザ端末200は、例えば、スマートフォン、携帯電話(フィーチャーフォン)、コンピュータ(例えば、デスクトップPC、ラップトップPC、タブレットPC等)、メディアコンピュータプラットホーム(例えば、ケーブル、衛星セットトップボックス、デジタルビデオレコーダ)、ハンドヘルドコンピュータデバイス(例えば、PDA(Personal Digital Assistant)、電子メールクライアント等)、ウェアラブル端末(メガネ型デバイス、時計型デバイス等)、又は他種のコンピュータ、又はコミュニケーションプラットホームを含む。また、ユーザ端末200は情報処理端末と表現されてもよい。
【0018】
サーバ100は、ユーザ端末200に対して、所定のサービスを提供する機能を備える。サーバ100は、本開示に係る実施形態の機能を実現できる情報処理装置であればどのような装置であってもよい。サーバ100は、例えば、サーバ装置、コンピュータ(例えば、デスクトップPC、ラップトップPC、タブレットPC等)、メディアコンピュータプラットホーム(例えば、ケーブル、衛星セットトップボックス、デジタルビデオレコーダ)、ハンドヘルドコンピュータデバイス(例えば、PDA、電子メールクライアント等)、あるいは他種のコンピュータ、又はコミュニケーションプラットホームを含む。また、サーバ100は情報処理装置と表現されてもよい。サーバ100とユーザ端末200とを区別する必要がない場合は、サーバ100とユーザ端末200とは、それぞれ情報処理装置と表現されてもよいし、されなくてもよい。
【0019】
商品注文システム400は、店舗端末500をさらに備えている。店舗端末500は、本開示に係る実施形態の機能を実現できる情報処理端末であればどのような端末であってもよい。店舗端末500は、例えば、デスクトップPC、ラップトップPC、タブレットPC等のコンピュータである。店舗端末500は、ユーザ端末200からなされた注文に応じて商品を提供する店舗等の施設に設置されている。
【0020】
次に、
図2を参照しながら、ユーザ端末200の構成について説明する。ユーザ端末200は、端末制御部230、端末記憶部220、端末通信部210、入出力部240、表示部250、マイク260、スピーカ270及びカメラ280を備える。ユーザ端末200のハードウェアの各構成要素は、例えば、バスを介して相互に接続されている。なお、ユーザ端末200のハードウェア構成として、ここで説明する全ての構成要素を含むことは必須ではない。例えば、ユーザ端末200は、カメラ280等の個々の構成要素、又は複数の構成要素を取り外すような構成であってもよいし、そうでなくてもよい。
【0021】
端末通信部210は、ネットワーク300を介して各種データの送受信を行う。当該通信は、有線、無線のいずれで実行されてもよく、互いの通信が実行できるのであれば、どのような通信プロトコルを用いてもよい。端末通信部210は、ネットワーク300を介して、サーバ100との通信を実行する機能を有する。
【0022】
端末通信部210は、端末送信部211及び端末受信部212を含んでいる。端末送信部211は、各種データを端末制御部230からの指示に従って、サーバ100に送信する。端末受信部212は、サーバ100から送信された各種データを受信し、端末制御部230に伝達する。なお、端末通信部210を端末通信I/F(インタフェース)と表現する場合もある。また、端末通信部210が物理的に構造化された回路で構成される場合には、端末通信回路と表現する場合もある。
【0023】
入出力部240は、入力部及び出力部を含む。入力部は、ユーザ端末200に対する各種操作を入力する装置である。出力部は、ユーザ端末200で処理された処理結果を出力する装置である。入出力部240は、入力部と出力部が一体化していてもよいし、入力部と出力部に分離していてもよいし、そうでなくてもよい。
【0024】
入力部は、ユーザからの入力を受け付けて、当該入力に係る情報を端末制御部230に伝達できる全ての種類の装置のいずれか、又は、その組み合わせにより実現される。入力部は、例えば、タッチパネル、タッチディスプレイ、キーボード等のハードウェアキーや、マウス等のポインティングデバイス等を含み得る。
【0025】
出力部は、端末制御部230で処理された処理結果を出力することができる全ての種類の装置のいずれか、又は、その組み合わせにより実現される。出力部は、例えば、タッチパネル、タッチディスプレイ、スピーカ(音声出力)、レンズ(例えば3D(Three Dimensions)出力や、ホログラム出力)、プリンター等を含み得る。
【0026】
表示部250は、フレームバッファに書き込まれた表示データに従って、表示することができる全ての種類の装置のいずれか、又は、その組み合わせにより実現される。表示部250は、例えば、タッチパネル、タッチディスプレイ、モニタ(例えば、液晶ディスプレイやOELD(Organic Electroluminescence Display)等)、ヘッドマウントディスプレイ(HDM:Head Mounted Display)、プロジェクションマッピング、ホログラム、空気中等(真空であってもよいし、そうでなくてもよい)に画像やテキスト情報等を表示可能な装置を含み得る。なお、これらの表示部250は、3Dで表示データを表示可能であってもよいし、そうでなくてもよい。
【0027】
なお、入出力部240がタッチパネルを有する場合、入出力部240と表示部250とは、略同一の大きさ及び形状で対向して配置されていてもよい。
【0028】
端末制御部230は、プログラム内に含まれたコード又は命令によって実現する機能を実行するために物理的に構造化された回路を有し、例えば、ハードウェアに内蔵されたデータ処理装置により実現される。そのため、端末制御部230は、制御回路と表現されてもよいし、されなくてもよい。
【0029】
端末制御部230は、例えば、中央処理装置(CPU:Central Processing Unit)、マイクロプロセッサ(Microprocessor)、プロセッサコア(Processor Core)、マルチプロセッサ(Multiprocessor)、ASIC(Application-Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)等を含む。
【0030】
端末記憶部220は、ユーザ端末200が動作するうえで必要とする各種プログラムや各種データを記憶する機能を有する。端末記憶部220は、例えば、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、フラッシュメモリ、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)等各種の記憶媒体を含む。また、端末記憶部220は、メモリ(Memory)と表現されてもよいし、されなくてもよい。
【0031】
ユーザ端末200は、プログラムを端末記憶部220に記憶し、このプログラムを実行することで、端末制御部230が、端末制御部230に含まれる各部としての処理を実行する。つまり、端末記憶部220に記憶されるプログラムは、ユーザ端末200に、端末制御部230が実行する各機能を実現させる。換言すれば、ユーザ端末200においてメモリに記憶されたプログラムをプロセッサが実行し、ユーザ端末200のハードウェアとソフトウェアとが協働することによって、ユーザ端末200が備える各部の機能が実現される。なお、このプログラムは、プログラムモジュールと表現されてもよいし、されなくてもよい。
【0032】
マイク260は、音声データの入力に利用される。スピーカ270は、音声データの出力に利用される。カメラ280は、動画像データ及び/又は静止画像データの取得に利用される。
【0033】
次に、
図3を参照しながら、サーバ100の構成について説明する。サーバ100は、サーバ制御部130、サーバ記憶部120及びサーバ通信部110を備えている。サーバ100のハードウェアの各構成要素は、例えば、バスを介して相互に接続されている。
【0034】
サーバ制御部130は、プログラム内に含まれたコード又は命令によって実現する機能を実行するために物理的に構造化された回路を有し、例えば、ハードウェアに内蔵されたデータ処理装置により実現される。サーバ制御部130は、代表的には中央処理装置(CPU)であり、その他にマイクロプロセッサ、プロセッサコア、マルチプロセッサ、ASIC、FPGA等であってもよいし、そうでなくてもよい。本開示において、サーバ制御部130は、これらに限定されない。
【0035】
サーバ記憶部120は、サーバ100が動作するうえで必要とする各種プログラムや各種データを記憶する機能を有する。サーバ記憶部120は、HDD、SSD、フラッシュメモリ等各種の記憶媒体により実現される。ただし、本開示において、サーバ記憶部120は、これらに限定されない。また、サーバ記憶部120は、メモリ(Memory)と表現されてもよいし、されなくてもよい。
【0036】
サーバ通信部110は、ネットワーク300を介して各種データの送受信を行う。当該通信は、有線、無線のいずれで実行されてもよく、互いの通信が実行できるのであれば、どのような通信プロトコルを用いてもよい。サーバ通信部110は、ネットワーク300を介して、ユーザ端末200との通信を実行する機能を有する。
【0037】
サーバ通信部110は、サーバ送信部111及びサーバ受信部112を含んでいる。サーバ送信部111は、各種データをサーバ制御部130からの指示に従って、ユーザ端末200に送信する。また、サーバ受信部112は、ユーザ端末200から送信された各種データを受信し、サーバ制御部130に伝達する。
【0038】
サーバ通信部110は、ネットワーク300を介して、店舗端末500との通信を実行する機能を有する。サーバ送信部111は、各種データをサーバ制御部130からの指示に従って、店舗端末500に送信する。また、サーバ受信部112は、店舗端末500から送信された各種データを受信し、サーバ制御部130に伝達する。
【0039】
サーバ通信部110をサーバ通信I/F(インタフェース)と表現する場合もある。また、サーバ通信部110が物理的に構造化された回路で構成される場合には、サーバ通信回路と表現する場合もある。
【0040】
なお、サーバ100は、ハードウェア構成として、入出力部及びディスプレイを備えてもよい。入出力部は、サーバ100に対する各種操作を入力する装置により実現される。入出力部は、ユーザからの入力を受け付けて、当該入力に係る情報をサーバ制御部130に伝達できる全ての種類の装置のいずれか、又は、その組み合わせにより実現される。ディスプレイは、代表的にはモニタ(例えば、液晶ディスプレイやOELD等)で実現される。この場合、例えば、サーバ100のハードウェアは、ディスプレイを取り外すような構成であってもよいし、そうでなくてもよい。
【0041】
サーバ100は、プログラムをサーバ記憶部120に記憶し、このプログラムを実行することで、サーバ制御部130が、サーバ制御部130に含まれる各部としての処理を実行する。つまり、サーバ記憶部120に記憶されるプログラムは、サーバ100に、サーバ制御部130が実行する各機能を実現させる。換言すれば、サーバ100においてメモリに記憶されたプログラムをプロセッサが実行し、サーバ100のハードウェアとソフトウェアとが協働することによって、サーバ100が備える各部の機能が実現される。なお、このプログラムは、プログラムモジュールと表現されてもよいし、されなくてもよい。
【0042】
なお、ユーザ端末200の端末制御部230、及び/又は、サーバ100のサーバ制御部130は、制御回路を有するCPUだけでなく、集積回路(IC(Integrated Circuit)チップ、LSI(Large Scale Integration))等に形成された論理回路(ハードウェア)や専用回路によって各処理を実現してもよいし、そうでなくてもよい。また、これらの回路は、1又は複数の集積回路により実現されてよく、本開示に係る実施形態に示す複数の処理を1つの集積回路により実現されることとしてもよいし、そうでなくてもよい。また、LSIは、集積度の違いにより、VLSI、スーパーLSI、ウルトラLSI等と呼称されることもある。
【0043】
また、本開示に係る実施形態のプログラム(例えば、ソフトウェアプログラム、コンピュータプログラム、又はプログラムモジュール)は、コンピュータに読み取り可能な記憶媒体に記憶された状態で提供されてもよいし、されなくてもよい。記憶媒体は、「一時的でない有形の媒体」に、プログラムを記憶可能である。また、プログラムは、本開示に係る実施形態の機能の一部を実現するためのものであってもよいし、そうでなくてもよい。さらに、本開示に係る実施形態の機能を記憶媒体に既に記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよいし、そうでなくてもよい。
【0044】
記憶媒体は、1つ又は複数の半導体ベースの、又は他の集積回路(IC)(例えば、フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA)又は特定用途向けIC(ASIC)等)、ハード・ディスク・ドライブ(HDD)、ハイブリッド・ハード・ドライブ(HHD)、光ディスク、光ディスクドライブ(ODD)、光磁気ディスク、光磁気ドライブ、フロッピィ・ディスケット、フロッピィ・ディスク・ドライブ(FDD)、磁気テープ、固体ドライブ(SSD)、RAMドライブ、セキュア・デジタル・カード、又はドライブ、任意の他の適切な記憶媒体、もしくは、これらの2つ以上の適切な組合せを含むことができる。記憶媒体は、適切な場合、揮発性、不揮発性、又は揮発性と不揮発性の組合せでよい。なお、記憶媒体はこれらの例に限られず、プログラムを記憶可能であれば、どのようなデバイス又は媒体であってもよい。また、記憶媒体をメモリ(Memory)と表現されてもよいし、されなくてもよい。
【0045】
また、本開示のプログラムは、当該プログラムを伝送可能な任意の伝送媒体(通信ネットワークや放送波等)を介して、サーバ100及び/又はユーザ端末200に提供されてもよいし、されなくてもよい。プログラムが伝送媒体を介して提供される場合、サーバ100及び/又はユーザ端末200は、例えば、インターネット等を介してダウンロードしたプログラムを実行することにより、各実施形態に示す複数の機能部の機能を実現することが可能である。
【0046】
また、本開示に係る実施形態は、プログラムが電子的な伝送によって具現化された、搬送波に埋め込まれたデータ信号の形態でも実現され得る。また、サーバ100及び/又はユーザ端末200における処理の少なくとも一部は、1以上のコンピュータにより構成されるクラウドコンピューティングにより実現されていてもよいし、そうでなくてもよい。また、ユーザ端末200における処理の少なくとも一部を、サーバ100により行う構成としてもよいし、そうでなくてもよい。この場合、ユーザ端末200の端末制御部230の各機能部の処理のうち少なくとも一部の処理を、サーバ100で行う構成としてもよいし、そうでなくてもよい。また、サーバ100における処理の少なくとも一部を、ユーザ端末200により行う構成としてもよいし、そうでなくてもよい。この場合、サーバ100のサーバ制御部130の各機能部の処理のうち少なくとも一部の処理を、ユーザ端末200で行う構成としてもよいし、そうでなくてもよい。
【0047】
なお、本開示のプログラムは、例えば、ActionScript、JavaScript(登録商標)等のスクリプト言語、Objective-C、Java(登録商標)等のオブジェクト指向プログラミング言語、HTML5等のマークアップ言語等を用いて実装され得る。
【0048】
商品注文システム400においては、ユーザは、例えば、ユーザ端末200にインストールされた専用アプリケーション等を介してサーバ100にアクセスすることで、ユーザ端末200から所望する商品を注文できる。ユーザは、ユーザ端末200を操作することで、注文商品及び当該注文商品を受け取る店舗等の施設を選択できる。以降においては、商品は飲食物であり、施設は飲食物を提供するチェーン店の店舗である場合を例に挙げて説明する。
【0049】
例えば、まず、ユーザは、ユーザ端末200を操作して注文商品を選択する。選択した注文商品を提供可能な店舗が複数ある場合、これらの店舗が例えばリスト形式でユーザ端末200の表示部250に表示される。そして、ユーザは、ユーザ端末200を操作し、注文商品を提供可能な店舗のリストから当該注文商品を受け取る店舗を選択する。
【0050】
この実施の形態に係る商品注文システム400においては、
図2に示すように、ユーザ端末200の端末記憶部220は、ユーザID記憶部221を含んでいる。ユーザID記憶部221には、ユーザIDが記憶されている。ユーザIDは、当該ユーザ端末200を使用しているユーザを一意に特定可能なユーザ識別子である。
【0051】
この実施の形態に係る商品注文システム400においては、
図3に示すように、サーバ100のサーバ記憶部120は、ユーザ情報記憶部121、店舗情報記憶部122及び商品情報記憶部123を含んでいる。ユーザ情報記憶部121は、ユーザIDのそれぞれに対応付けて、当該ユーザIDのユーザに関する情報を記憶している。ユーザに関する情報には、当該ユーザの年齢層、性別、職業、居住地等の情報が含まれ得る。
【0052】
店舗情報記憶部122は、店舗に関する情報を記憶している。店舗情報記憶部122が記憶する店舗に関する情報には、例えば、店舗名、店舗の位置、店舗の営業時間、店舗が提供するメニューすなわち店舗が提供可能な商品、駐車場の有無等が含まれ得る。
【0053】
商品情報記憶部123は、商品注文システム400が取り扱う商品、すなわち、店舗が提供するメニューに含まれる商品に関する情報を記憶している。商品情報記憶部123が記憶する商品に関する情報には、例えば、商品名、商品の価格、商品の写真、商品の標準準備時間等が含まれ得る。商品の標準準備時間とは、商品の注文を受けてから当該商品を店舗で提供可能になるまでに必要な標準的な時間である。飲食物である商品の標準準備時間には、例えば、調理時間、盛り付け時間等が含まれる。
【0054】
ユーザ端末200がサーバ100にアクセスすると、サーバ送信部111は、商品情報記憶部123に記憶されている商品に関する情報を当該ユーザ端末200に送信する。ユーザ端末200の端末受信部212は、サーバ100から送信された商品に関する情報を受信する。
図2に示すように、ユーザ端末200は、端末制御部230により実現される機能として、表示処理部231を備えている。表示処理部231は、端末受信部212により受信された情報に基づく表示を、当該ユーザ端末200の表示部250に表示させる。このようにして、ユーザ端末200の表示部250には、商品の選択画面が表示される。
【0055】
ユーザがユーザ端末200を操作して注文商品を選択すると、端末送信部211は、選択された商品すなわち注文商品の情報をサーバ100に送信する。この際、端末送信部211は、注文商品の情報とともに、ユーザID及び当該ユーザ端末200の位置に関する情報をサーバ100に送信してもよい。ユーザ端末200の位置情報は、例えば、ユーザ端末200に搭載されているGPS(Global Positioning System)機能を用いて取得できる。サーバ100のサーバ受信部112は、ユーザ端末200から送信された注文商品の情報、ユーザID及び位置情報を受信する。
【0056】
この実施の形態に係る商品注文システム400においては、サーバ100は、サーバ制御部130により実現される機能として、サーバ時間取得部131、サーバ時間特定部132、サーバデータ生成部133及び注文処理部134を備えている。サーバ時間取得部131は、注文商品が提供可能な各店舗について、第1時間及び第2時間を取得する。
【0057】
第1時間は、ユーザが所持するユーザ端末200の現在地から店舗までの移動に必要な時間である。サーバ時間取得部131は、例えば以下のようにして第1時間を取得する。すなわち、サーバ時間取得部131は、ユーザ端末200から送信された位置情報により、ユーザ端末200の現在地を取得する。続いて、サーバ時間取得部131は、店舗情報記憶部122からそれぞれの店舗の位置を取得する。次に、サーバ時間取得部131は、ユーザ端末200の現在地からそれぞれの店舗までの距離を求める。そして、サーバ時間取得部131は、ユーザ端末200の現在地からそれぞれの店舗までの距離に基づいて、当該ユーザ端末200を所持するユーザが、現在地から店舗までの移動に必要な時間を算出し、算出した時間を第1時間として取得する。
【0058】
第2時間は、現時点から店舗がユーザに商品を提供可能になるまでに必要な時間である。サーバ時間取得部131は、例えば以下のようにして第2時間を取得する。すなわち、サーバ時間取得部131は、ユーザ端末200から送信された注文商品の標準準備時間を商品情報記憶部123から取得する。そして、サーバ時間取得部131は、取得した注文商品の標準準備時間を第2時間として取得する。
【0059】
サーバ時間特定部132は、それぞれの店舗についてソート基準時間を特定する。ソート基準時間は、着目する店舗の第1時間と第2時間のうちで長い方の時間である。サーバ時間特定部132は、サーバ時間特定部132により取得された第1時間及び第2時間に基づいて、それぞれの店舗について第1時間と第2時間のうちで長い方をソート基準時間として特定する。
【0060】
サーバデータ生成部133は、表示用データを生成する。表示用データは、注文商品を提供可能である複数の店舗の情報を、ソート基準時間が短い順にソートして表示するためのデータである。サーバデータ生成部133は、注文商品を提供可能なそれぞれの店舗について、店舗情報記憶部122から店舗に関する情報、例えば店舗名等を取得する。そして、サーバデータ生成部133は、取得した店舗に関する情報と、サーバ時間特定部132により特定されたソート基準時間とを少なくとも含む表示用データを生成する。サーバデータ生成部133が生成する表示用データには、サーバ時間取得部131により取得された第1時間及び第2時間、それぞれの店舗までの距離等の情報がさらに含まれてもよい。
【0061】
サーバ送信部111は、サーバデータ生成部133により生成された表示用データをユーザ端末200に送信する。ユーザ端末200の端末受信部212は、サーバ100から送信された表示用データを受信する。ユーザ端末200の表示処理部231は、端末受信部212により受信された表示用データに基づく表示を、当該ユーザ端末200の表示部250に表示させる。このようにして、ユーザ端末200の表示部250には、注文商品を提供可能な店舗がリスト形式で表示される。
【0062】
図4に示すのは、注文商品を提供可能な店舗のリストの表示画面例である。同図に示す表示画面例では、画面下部に注文商品を提供可能な店舗が店舗リスト601として表示されている。また、画面上部には、当該ユーザ端末200の現在位置と各店舗の位置を視覚的に示す地
図602が表示されている。さらに、この例では、ソート選択ボタン603が表示されている。ソート選択ボタン603には、例えば、「受取が早い順」、「近い順」、「履歴」の各ボタンが含まれている。
【0063】
「受取が早い順」を選択すると、注文商品を提供可能である複数の店舗の情報が、ソート基準時間が短い順にソートされた状態で店舗リスト601に表示される。図示の例では、〇〇2丁目店の店舗の第1時間は10分で、第2時間は10分である。したがって、〇〇2丁目店のソート基準時間は10分である。また、△△駅前店の店舗の第1時間は5分で、第2時間は15分である。したがって、△△駅前店のソート基準時間は、5分と15分のうちの長い方である15分である。よって、〇〇2丁目店のソート基準時間である10分の方が、△△駅前店のソート基準時間である15分より短いため、店舗リスト601において〇〇2丁目店が△△駅前店よりも上位に(前に)表示される。なお、
図4の店舗リスト601で店名だけが見えている〇〇5丁目店は、第1時間は20分で、第2時間は5分であった。このため、〇〇5丁目店のソート基準時間は20分となり、〇〇5丁目店は△△駅前店よりも下位に(後に)表示されている。
【0064】
なお、「近い順」を選択すると、注文商品を提供可能である複数の店舗の情報が、現在地からの距離が短い順にソートされた状態で店舗リスト601に表示される。また、「履歴」を選択すると、注文商品を提供可能である複数の店舗の情報が、当該ユーザの過去の注文履歴に基づいて、直近に注文した順にソートされた状態で店舗リスト601に表示される。
【0065】
商品を提供可能な店舗等の施設が複数ある場合、それぞれの店舗における混雑状況等により注文した商品が提供可能になるまでの時間が異なるときがある。このような場合、ユーザの現在位置から遠くても、近い店舗より早く商品を受け取ることができることも考えられる。また、商品を受け取った後のユーザの行動予定により、どの店舗で商品を受け取るのが都合がよいのかが変化することもある。
【0066】
以上のように構成された商品注文システム400によれば、ユーザの現在位置からの距離や移動時間のみならず、注文した商品が提供可能になるまでの時間も考慮に入れた上で、より早く商品を受け取ることができる店舗をユーザが容易に把握できる。このため、ユーザが商品を受け取るために利用する施設を容易に検討できるよう支援することが可能である。
【0067】
図4に示す表示画面例では、交通手段選択ボタン604がさらに表示されている。交通手段選択ボタン604は、ユーザの現在地から店舗までの移動手段を選択するためのものである。同図の例では、交通手段選択ボタン604により移動手段として徒歩と自転車が選択可能である。なお、移動手段として他に例えば自動車等が選択可能であってもよい。また、複数の移動手段の組み合わせ、例えば徒歩と電車、徒歩とバス等が選択可能であってもよい。
【0068】
交通手段選択ボタン604によりユーザの現在地から店舗までの移動手段が選択されると、端末送信部211は、選択された移動手段に関する情報をサーバ100に送信する。サーバ100のサーバ受信部112は、ユーザ端末200から送信された移動手段に関する情報を受信する。このようにして、サーバ受信部112は、ユーザの現在地から店舗までの移動手段に関する情報をユーザ端末200から受信する。
【0069】
ユーザの移動手段に関する情報をユーザ端末200から受信した場合、サーバ時間取得部131は、ユーザの現在地から店舗までの移動手段に応じた第1時間を取得してもよい。すなわち、この場合、サーバ時間取得部131は、ユーザ端末200から受信した移動手段に対応する移動速度と、ユーザ端末200の現在地から店舗までの距離とに基づいて第1時間を算出して取得する。例えば、移動手段が徒歩であれば、対応する移動速度は時速3kmから時速5km程度の予め設定された値、例えば時速4.8kmとする。また、他に例えば、移動手段が自転車であれば、対応する移動速度は時速10kmから時速20km程度の予め設定された値、例えば時速15kmとする。なお、交通手段選択ボタン604により移動速度を指定できるようにしてもよい。例えば、徒歩(遅い)、徒歩(普通)、徒歩(速い)等の選択肢を交通手段選択ボタン604に設けてもよい。
【0070】
サーバ時間取得部131は、ユーザ端末200から受信した移動手段に対応する移動速度に基づいて第1時間を算出する場合、ユーザ端末200の現在地から店舗までの直線距離を用いてもよいし、ユーザ端末200の現在地から店舗までの推奨ルートに沿った距離を用いてもよい。ユーザ端末200の現在地から店舗までの推奨ルートを用いる場合、推奨ルートについては商品注文システム400の外部のナビゲーションサービス等を活用してもよい。
【0071】
図4に示す表示画面例において、店舗リスト601に表示されている所望の店舗の「選択する」ボタンを操作すると、注文商品の受取店舗として当該店舗を指定できる。注文商品の受取店舗が指定されると、ユーザ端末200の表示部250に表示される画面は、支払い方法指定画面に遷移する。そして、支払い方法指定画面において支払い方法が指定されると、注文の最終確認画面に遷移する。
【0072】
ユーザ端末200において注文の最終確認がなされると、当該ユーザ端末200の端末送信部211は、第1注文情報をサーバ100に送信する。第1注文情報には、利用する施設すなわち注文商品の受取店舗と、注文内容すなわち注文商品とが含まれている。第1注文情報には、注文の決済に関する情報が含まれていてもよい。サーバ100のサーバ受信部112は、ユーザ端末200から送信された第1注文情報を受信する。
【0073】
サーバ受信部112が第1注文情報を受信するとサーバ100の注文処理部134は、受信された第1注文情報に基づいて注文処理を行う。注文処理においては、注文処理部134は、注文の決済処理を行う。また、注文処理において注文処理部134は、サーバ送信部111から、第2注文情報を利用する施設すなわち注文商品の受取店舗の店舗端末500へと送信させる。第2注文情報には、第1注文情報の注文内容が含まれている。このようにして、受取店舗の店舗端末500に注文内容が送信され、当該店舗端末500に注文内容が表示される。これにより、受取店舗の店員は、注文内容を確認できる。
【0074】
注文処理部134は、第2注文情報を受取店舗の店舗端末500に送信する時間を、受取店舗についての第1時間と第2時間との差に応じて変更してもよい。前述したように、第1時間は商品を注文したユーザが受取店舗に到着するのにかかる時間である。また、第2時間は受取店舗において注文商品を準備するのにかかる時間である。第1時間が第2時間より短い場合、ユーザが受取店舗に到着してから注文商品が提供されるまでに時間がかかり、ユーザが受取店舗で待つ必要がある。そこで、第1時間が第2時間より短い場合、注文処理部134は、直ちに第2注文情報を受取店舗の店舗端末500に送信するのではなく、第1時間と第2時間との時間差の分だけ時間が経過した後に第2注文情報を受取店舗の店舗端末500に送信してもよい。このようにすることで、ユーザが受取店舗に到着するタイミングと、受取店舗において注文商品の準備が完了するタイミングと合わせることができ、ユーザの待ち時間を削減し、出来立ての商品をユーザに提供できる。
【0075】
あるいは、注文処理部134は、第2注文情報に受取時刻を含めるようにしてもよい。注文処理部134は、受取時刻を第1時間に応じて設定する。受取時刻は、現在時刻から第1時間だけ経過した時刻である。このようにすることで、受取店舗の店員は、店舗端末500において注文内容ととも受取時刻を確認できる。したがって、第2時間が第1時間より短い場合、受取店舗の店員は、受取時刻に合わせて注文商品の準備が完了するように作業開始を調整できる。これにより、出来立ての商品をユーザに提供することが可能である。
【0076】
それぞれの店舗端末500において、当該店舗端末500が設置された店舗における混雑状況、商品提供までの待ち時間等を入力可能にしてもよい。また、店舗端末500は、当該店舗に設置されたカメラ画像等から混雑状況を取得してもよい。店舗端末500に入力された混雑状況等の情報は、サーバ100に送信される。サーバ100のサーバ受信部112は、それぞれの店舗端末500から送信された混雑状況等の情報を受信する。サーバ時間取得部131は、注文商品の標準準備時間を商品情報記憶部123から取得する。また、サーバ時間取得部131は、それぞれの店舗端末500から送信された混雑状況等の情報を取得する。そして、サーバ時間取得部131は、取得した注文商品の標準準備時間に各店舗の混雑状況等を加味して第2時間を算出して取得する。このようにすることで、より実情に即した第2時間を取得でき、ユーザがより早く商品を受け取ることができる店舗を、より正確に提示することが可能である。
【0077】
この場合、店舗端末500から送信された混雑状況等の情報が更新される都度、サーバ時間取得部131は、各店舗の最新の混雑状況等に基づいて第2時間を更新してもよい。そして、第2時間が変更された場合には、ユーザ端末200の表示処理部231は、更新された店舗の最新の第2時間を強調表示するようにしてもよい。
【0078】
次に、以上のように構成された商品注文システム400の特にサーバ100動作例について、
図5のフローチャートを参照しながら説明する。まず、ステップS11において、ユーザがユーザ端末200を操作して注文商品を選択すると、端末送信部211は、注文商品(メニュー)の情報をサーバ100に送信する。サーバ100のサーバ受信部112は、ユーザ端末200から送信された注文商品の情報を受信し、メニューの指定を受け付ける。ステップS11の後、サーバ制御部130は次にステップS12の処理を行う。
【0079】
ステップS12においては、サーバ時間取得部131は、注文商品が提供可能な各店舗について、第1時間及び第2時間を取得する。続くステップS13において、サーバ時間特定部132は、それぞれの店舗についてソート基準時間を特定する。サーバ時間特定部132は、ステップS12で取得された第1時間及び第2時間に基づいて、それぞれの店舗について第1時間と第2時間のうちで長い方をソート基準時間として特定する。ステップS13の後、サーバ制御部130は次にステップS14の処理を行う。
【0080】
ステップS14においては、サーバデータ生成部133は、注文商品を提供可能である複数の店舗の情報を、ソート基準時間が短い順にソートして表示するための表示用データを生成する。サーバデータ生成部133は、店舗情報記憶部122から取得した店舗に関する情報と、ステップS13で特定されたソート基準時間とを少なくとも含む表示用データを生成する。ステップS14の後、サーバ制御部130は次にステップS15の処理を行う。
【0081】
ステップS15においては、サーバ送信部111は、ステップS14で生成された表示用データをユーザ端末200に送信する。ユーザ端末200の端末受信部212は、サーバ100から送信された表示用データを受信する。ユーザ端末200の表示処理部231は、端末受信部212により受信された表示用データに基づく表示を、当該ユーザ端末200の表示部250に表示させる。このようにして、ユーザ端末200の表示部250には、注文商品を提供可能な店舗がリスト形式で表示される。
【0082】
ユーザ端末200での操作により注文商品の受取店舗が指定されると、ユーザ端末200の表示部250に表示される画面は、支払い方法指定画面に遷移する。そして、支払い方法指定画面において支払い方法が指定されると、注文の最終確認画面に遷移する。ユーザ端末200において注文の最終確認がなされると、当該ユーザ端末200の端末送信部211は、第1注文情報をサーバ100に送信する。第1注文情報には、例えば、注文商品の受取店舗、注文商品及び注文の決済に関する情報が含まれている。ステップS16において、サーバ100のサーバ受信部112は、ユーザ端末200から送信された第1注文情報を受信し、サーバ100は最終的に確定された注文を受け付ける。ステップS16の後、サーバ制御部130は次にステップS17の処理を行う。
【0083】
ステップS17においては、注文処理部134は、受信した第1注文情報に基づいて注文処理を行う。そして、サーバ送信部111は、注文内容を含む第2注文情報を注文商品の受取店舗の店舗端末500へと送信する。ステップS17の処理が完了すれば、一連の動作は終了となる。
【0084】
この実施の形態に係る商品注文システム400においては、注文商品を提供可能な複数の店舗について、サーバ時間特定部132により特定されたソート基準時間が等しい店舗が存在する場合がある。サーバ時間特定部132により特定されたソート基準時間が短い順にソートしたソート基準時間順において前後する施設のソート基準時間が等しい場合、次の第1の方法又は第2の方法により処理することが考えられる。
【0085】
まず、第1の方法では、ソート基準時間順において前後する施設のソート基準時間が等しい場合、サーバデータ生成部133は、前後する施設のうち第1時間が短い方が前になるように複数の店舗の情報を表示する際の順序を変更して表示用データを生成する。例えば、
図6に示すように、〇〇2丁目店の店舗の第1時間は15分で、第2時間は8分である。したがって、〇〇2丁目店のソート基準時間は、15分と8分のうちの長い方である15分である。また、△△駅前店の店舗の第1時間は10分で、第2時間は15分である。したがって、△△駅前店のソート基準時間は、10分と15分のうちの長い方である15分である。〇〇2丁目店のソート基準時間である15分と、△△駅前店のソート基準時間である15分とは等しい。この場合、第1時間が短い△△駅前店が〇〇2丁目店よりも上位に(前に)なるように店舗リスト601で表示する。このようにすることで、商品を受け取ることができる時間が同じ店舗であれば、移動時間がより少なくてすむ店舗を優先的に提示でき、ユーザの移動にかかる労力の低減を支援することが可能である。
【0086】
次に、第1の方法では、ソート基準時間順において前後する施設のソート基準時間が等しい場合、サーバデータ生成部133は、前後する施設のうち第2時間が短い方が前になるように複数の店舗の情報を表示する際の順序を変更して表示用データを生成する。
図7に示す例では、〇〇2丁目店の店舗の第1時間は15分で、第2時間は8分である。したがって、〇〇2丁目店のソート基準時間は、15分と8分のうちの長い方である15分である。また、△△駅前店の店舗の第1時間は10分で、第2時間は15分である。したがって、△△駅前店のソート基準時間は、10分と15分のうちの長い方である15分である。〇〇2丁目店のソート基準時間である15分と、△△駅前店のソート基準時間である15分とは等しい。この場合、第2時間が短い〇〇2丁目店が△△駅前店よりも上位に(前に)なるように店舗リスト601で表示する。このようにすることで、商品を受け取ることができる時間が同じ店舗であれば、店舗における商品の準備に必要な時間がより少なくてすむ店舗を優先的に提示でき、効率的な店舗運営を支援することが可能である。
【0087】
次に、この実施の形態に係る商品注文システム400の変形例について説明する。この変形例においては、サーバデータ生成部133は、ソート基準時間順において前後する施設のソート基準時間の差が基準時間差以下である場合、前後する施設のうち第1時間が短い方が前になるように複数の施設の情報を表示する際の順序を変更して表示用データを生成する。基準時間差の値は予め設定される。基準時間差は例えば3分間である。なお、ソート基準時間順において前後する施設のソート基準時間の差が基準時間差を超える場合、サーバデータ生成部133は、ソート基準時間が短い方が前になるように表示用データを生成する。
【0088】
図8に示す例では、〇〇2丁目店の店舗の第1時間は10分で、第2時間は8分である。したがって、〇〇2丁目店のソート基準時間は、10分と8分のうちの長い方である10分である。また、△△駅前店の店舗の第1時間は8分で、第2時間は12分である。したがって、△△駅前店のソート基準時間は、8分と12分のうちの長い方である12分である。〇〇2丁目店のソート基準時間である10分は、△△駅前店のソート基準時間である12分よりも短い。しかしながら、〇〇2丁目店のソート基準時間である10分と△△駅前店のソート基準時間である12分との時間差は2分間であり、これは基準時間差である3分間以下である。このため、第1時間が短い△△駅前店(8分)が〇〇2丁目店(10分)よりも上位に(前に)なるように店舗リスト601で表示する。このような変形例によれば、商品を受け取ることができる時間に大差がないのであれば、移動時間がより少なくてすむ店舗を優先的に提示でき、ユーザの移動にかかる労力の低減を支援することが可能である。
【0089】
なお、以上では、ユーザがユーザ端末200を操作して注文商品を選択した後、選択された注文商品が提供可能な店舗を店舗リスト601としてユーザ端末200に表示する構成例を説明した。すなわち、先に注文商品を選択し、後から受取店舗を選択した。これに対し、本開示に係る商品注文システム400においては、先に受取店舗を選択し、後から注文商品を選択するようにしてもよい。つまり、まず店舗リスト601をユーザ端末0にて提示して受取店舗が選択された後に、選択された受取店舗で受け取ることができる商品メニューをユーザ端末200に表示してもよい。
【0090】
この場合においても、それぞれの店舗について第1時間と第2時間のうちで長い方をソート基準時間として特定し、特定したソート基準時間が短い順にソートして店舗リスト601を表示する。ただし、店舗リスト601を表示する時点では注文商品が特定されていないことから、現時点から店舗がユーザに商品を提供可能になるまでに必要な時間である第2時間は、例えば、以下のようにする。
【0091】
先に受取店舗を選択して後から注文商品を選択する場合の第2時間の第1の例では、全ての店舗について第2時間を同じ値にする。この第1の例は、全ての店舗で注文可能な商品メニューが共通である場合に特に有効である。この第1の例では、例えば、全ての店舗の第2時間を、注文可能な全商品の標準準備時間の平均値とする。また、他に例えば、全ての店舗の第2時間の値を0にしてもよい。第2時間を0にした場合、全店舗についてソート基準時間は第1時間になるため、実質的には、第1時間が短い順にソートして店舗リスト601を表示することになる。また、第2の例として、各店舗で注文可能な商品メニューが共通でない場合、それぞれの店舗について、当該店舗で注文可能な商品の標準準備時間の平均値を第2の時間としてもよい。
【0092】
さらに、第3の例として、前述した第1の例又は第2の例において、それぞれの店舗の混雑状況や、注文商品の提供準備が開始できるようになるまでの時間等を反映した第2時間としてもよい。この場合、店舗が混雑しているほど第2時間は長くなる。また、注文商品の提供準備が開始できるようになるまでの時間は、例えば、当該店舗において既に受け付けられている注文のうちで商品提供が完了していないもの(未処理注文)の商品の種類及び数の少なくとも一方に応じて決められてよい。未処理注文には、例えば、現時点において提供準備中の注文、及び、提供準備を未だに開始していない注文の一方又は両方が含まれ得る。準備に長い時間を要する種類の商品が未処理注文に含まれている場合、注文商品の提供準備が開始できるようになるまでの時間は長くなり、よって第2時間も長くなる。また、未処理注文の商品数が多いほど、注文商品の提供準備が開始できるようになるまでの時間は長くなり、よって第2時間も長くなる。
【0093】
実施の形態2.
図9を参照しながら、本開示の実施の形態2について説明する。
図9は商品注文システムが備える端末の構成を示すブロック図である。
【0094】
ここで説明する実施の形態2は、前述した実施の形態1の構成において、サーバ100に設けられていたサーバ時間取得部131、サーバ時間特定部132及びサーバデータ生成部133の機能を、ユーザ端末200に設けるようにしたものである。以下、この実施の形態2に係る情報処理装置、端末、情報処理方法及びプログラムについて、実施の形態1との相違点を中心に説明する。説明を省略した構成については実施の形態1と基本的に同様である。以降の説明においては、実施の形態1と同様の又は対応する構成について、原則として実施の形態1の説明で用いたものと同じ符号を付して記載する。
【0095】
この実施の形態に係る商品注文システム400においては、
図9に示すように、ユーザ端末200は、端末制御部230により実現される機能として、端末時間取得部232、端末時間特定部233及び端末データ生成部234を備えている。端末時間取得部232は、注文商品が提供可能な各店舗について、第1時間及び第2時間を取得する。
【0096】
端末時間取得部232は、例えば以下のようにして第1時間を取得する。すなわち、サーバ100のサーバ送信部111は、店舗情報記憶部122からそれぞれの店舗の位置を取得してユーザ端末200に送信する。端末時間取得部232は、当該ユーザ端末200のGPS機能等から得た位置情報からユーザ端末200の現在地を取得する。続いて、端末時間取得部232は、サーバから送信された各店舗の位置を取得する。次に、端末時間取得部232は、ユーザ端末200の現在地からそれぞれの店舗までの距離を求める。そして、端末時間取得部232は、ユーザ端末200の現在地からそれぞれの店舗までの距離に基づいて、当該ユーザ端末200を所持するユーザが、現在地から店舗までの移動に必要な時間を算出し、算出した時間を第1時間として取得する。
【0097】
第2時間は、現時点から店舗がユーザに商品を提供可能になるまでに必要な時間である。端末時間取得部232は、例えば以下のようにして第2時間を取得する。すなわち、端末送信部211は、当該ユーザ端末200で指定された注文商品をサーバ100に送信する。サーバ100のサーバ送信部111は、注文商品の標準準備時間を商品情報記憶部123から取得してユーザ端末200に送信する。そして、端末時間取得部232は、サーバ100から送信された注文商品の標準準備時間を第2時間として取得する。
【0098】
端末時間特定部233は、それぞれの店舗についてソート基準時間を特定する。ソート基準時間は、着目する店舗の第1時間と第2時間のうちで長い方の時間である。端末時間特定部233は、端末時間特定部233により取得された第1時間及び第2時間に基づいて、それぞれの店舗について第1時間と第2時間のうちで長い方をソート基準時間として特定する。
【0099】
端末データ生成部234は、表示用データを生成する。表示用データは、注文商品を提供可能である複数の店舗の情報を、ソート基準時間が短い順にソートして表示するためのデータである。サーバ100のサーバ送信部111は、注文商品を提供可能なそれぞれの店舗について、店舗情報記憶部122から店舗に関する情報、例えば店舗名等を取得してユーザ端末200に送信する。そして、端末データ生成部234は、サーバ100から送信された店舗に関する情報と、端末時間特定部233により特定されたソート基準時間とを少なくとも含む表示用データを生成する。端末データ生成部234が生成する表示用データには、端末時間取得部232により取得された第1時間及び第2時間、それぞれの店舗までの距離等の情報がさらに含まれてもよい。
【0100】
ユーザ端末200の表示処理部231は、端末データ生成部234により生成された表示用データに基づく表示を、当該ユーザ端末200の表示部250に表示させる。このようにして、ユーザ端末200の表示部250には、注文商品を提供可能な店舗がリスト形式で表示される。以上のように構成されたユーザ端末200を有する商品注文システム400においても、実施の形態1と同様の効果を奏することができる。
【0101】
なお、第1時間及び第2時間を取得する取得部、ソート基準時間を特定する特定部、及び、表示用データを生成する生成部のうち、一部がサーバ100に設けられ、残りがユーザ端末200に設けられてもよい。例えば、サーバ100がサーバ時間取得部131を備え、ユーザ端末200が端末時間特定部233及び端末データ生成部234を備えるようにしてもよい。また、他に例えば、サーバ100がサーバ時間取得部131及びサーバ時間特定部132を備え、ユーザ端末200が端末データ生成部234を備えるようにしてもよい。
【0102】
本開示に係る発明を諸図面や実施例に基づき説明してきたが、当業者であれば本開示に基づき種々の変形や修正を行うことが容易であることに注意されたい。したがって、これらの変形や修正は本開示に係る発明の範囲に含まれることに留意されたい。例えば、各部、各手段、各ステップ等に含まれる機能等は論理的に矛盾しないように再配置可能であり、複数の手段やステップ等を1つに組み合わせたり、あるいは分割したりすることが可能である。また、以上で説明した実施形態に示す構成を適宜組み合わせることとしてもよい。
【0103】
本開示に係る情報処理装置、端末、情報処理方法及びプログラムは、商品を受け取る施設を指定して、ユーザ端末から商品を注文可能な商品注文システムで使用する情報処理装置、端末、情報処理方法及びプログラムとして活用することができる。
【符号の説明】
【0104】
100 サーバ
110 サーバ通信部
111 サーバ送信部
112 サーバ受信部
120 サーバ記憶部
121 ユーザ情報記憶部
122 店舗情報記憶部
123 商品情報記憶部
130 サーバ制御部
131 サーバ時間取得部
132 サーバ時間特定部
133 サーバデータ生成部
134 注文処理部
200 ユーザ端末
210 端末通信部
211 端末送信部
212 端末受信部
220 端末記憶部
221 ユーザID記憶部
230 端末制御部
231 表示処理部
232 端末時間取得部
233 端末時間特定部
234 端末データ生成部
240 入出力部
250 表示部
260 マイク
270 スピーカ
280 カメラ
300 ネットワーク
400 商品注文システム
500 店舗端末
601 店舗リスト
602 地図
603 ソート選択ボタン
604 交通手段選択ボタン