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特許7599500MRI装置の存在を検出するように構成された埋め込み型医療装置
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  • 特許-MRI装置の存在を検出するように構成された埋め込み型医療装置 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-05
(45)【発行日】2024-12-13
(54)【発明の名称】MRI装置の存在を検出するように構成された埋め込み型医療装置
(51)【国際特許分類】
   A61N 1/362 20060101AFI20241206BHJP
   A61N 1/37 20060101ALI20241206BHJP
【FI】
A61N1/362
A61N1/37
【請求項の数】 12
(21)【出願番号】P 2022545984
(86)(22)【出願日】2021-01-28
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-04-05
(86)【国際出願番号】 EP2021051974
(87)【国際公開番号】W WO2021165008
(87)【国際公開日】2021-08-26
【審査請求日】2023-11-30
(31)【優先権主張番号】20158713.6
(32)【優先日】2020-02-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】512158181
【氏名又は名称】バイオトロニック エスエー アンド カンパニー カーゲー
【氏名又は名称原語表記】BIOTRONIK SE & Co. KG
【住所又は居所原語表記】Woermannkehre 1 12359 Berlin Germany
(74)【代理人】
【識別番号】110000855
【氏名又は名称】弁理士法人浅村特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】カメンツ、ウヴェ
【審査官】槻木澤 昌司
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2012/0053652(US,A1)
【文献】特表2011-505964(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2018/0140856(US,A1)
【文献】特開2012-020864(JP,A)
【文献】特開2003-185739(JP,A)
【文献】特開2007-289670(JP,A)
【文献】特表2009-526608(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61N 1/36- 1/37
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
磁場(M)を感知するための感知装置(103)と、
前記感知装置(103)から得られた測定値(S)に基づいて、MRI装置(3)の存在を検出するように構成された処理装置(101)であって、前記処理装置(101)は、前記感知装置(103)から得られた複数の測定値(S)が前記磁場(M)の強度の増加を示す場合、MRI装置(3)が存在すると結論付けるように構成される、前記処理装置(101)と
を備える、埋め込み型医療装置(1)において、
前記感知装置(103)は、1Hz~50Hzの特定のサンプリング速度で測定を行い、前記特定のサンプリング速度で測定値(S)を提供するように構成され
前記処理装置(101)は、前記測定値(S)が前記磁場(M)の強度の増加を示す場合、カウンタ値(C)をインクリメントするように構成され、
前記処理装置(101)は、前記カウンタ値(C)が所定の期間増加しない場合、前記カウンタ値(C)を開始値にリセットするように構成されることを特徴とする、埋め込み型医療装置(1)。
【請求項2】
前記処理装置(101)は、複数の連続した測定値(S)が前記磁場(M)の強度の増加を示す場合、MRI装置(3)が存在すると結論付けるように構成されることを特徴とする、請求項1に記載の埋め込み型医療装置(1)。
【請求項3】
前記処理装置(101)は、測定値(S)が所定のカウント閾値(A1)を超えた、前記磁場(M)の強度の増加を示す場合、前記カウンタ値(C)をインクリメントするように構成されることを特徴とする、請求項1または2に記載の埋め込み型医療装置(1)。
【請求項4】
前記処理装置(101)は、測定値(S)が前記磁場(M)の強度の減少を示す場合、前記カウンタ値(C)をデクリメントするように構成され、前記磁場の強度の減少は、所定のカウントダウン閾値を超えることを特徴とする、請求項1~3のいずれか1項に記載の埋め込み型医療装置(1)。
【請求項5】
前記処理装置(101)は、前記カウンタ値(C)が所定の回数増加した場合、または、前記カウンタ値(C)が所定の検出閾値(A3)に達したか、またはそれを超えた場合、MRI装置(3)が存在すると結論付けるように構成されることを特徴とする、請求項1~4のいずれか1項に記載の埋め込み型医療装置(1)。
【請求項6】
前記処理装置(101)は、前記カウンタ値(C)が所定の連続する回数増加した場合、または前記カウンタ値(C)が所定の検出閾値(A3)に達したか、またはそれを超えた場合、MRI装置(3)が存在すると結論付けるように構成されることを特徴とする、請求項に記載の埋め込み型医療装置(1)。
【請求項7】
前記処理装置(101)は、測定値(S)が所定のリセット閾値(A2)よりも大きい値だけ前記磁場(M)の強度の減少を示す場合、前記カウンタ値(C)を開始値にリセットするように構成されることを特徴とする、請求項1~6のいずれか一項に記載の埋め込み型医療装置(1)。
【請求項8】
前記処理装置(101)は、所定の数の連続測定値(S)がそれぞれ所定のカウントダウン閾値よりも大きい値だけ前記磁場(M)の強度の減少を示す場合、前記カウンタ値(C)を開始値にリセットするように構成されることを特徴とする、請求項1~7のいずれか一項に記載の埋め込み型医療装置(1)。
【請求項9】
前記処理装置(101)は、MRI装置(3)が存在すると結論付けられた場合、前記埋め込み型医療装置(1)の操作を変更するように構成されることを特徴とする、請求項1~のいずれか一項に記載の埋め込み型医療装置(1)。
【請求項10】
前記処理装置(101)は、
カウンタ値(C)がリセットされた場合、前記埋め込み型医療装置(1)の操作の変更を終了する、または、
カウンタ値(C)がリセットされた場合に終了タイマーを開始し、前記終了タイマーが所定の時間マージンに達したときに前記埋め込み型医療装置(1)の操作の変更を終了するように構成される、請求項4~7のいずれか一項を参照する請求項に記載の埋め込み型医療装置(1)。
【請求項11】
前記処理装置(101)は、複数の連続した測定値(S)に関連する曲線の少なくとも一部が基準曲線の少なくとも一部に対応する場合、MRI装置(3)が存在すると結論付けるように構成されることを特徴とする、請求項1~10のいずれか一項に記載の埋め込み型医療装置(1)。
【請求項12】
埋め込み型医療装置(1)により実施される作動方法であって、
前記埋め込み型医療装置(1)の感知装置(103)磁場(M)を感知するステップと、
前記埋め込み型医療装置(1)の処理装置(101)が、前記感知装置(103)から得られた測定値(S)に基づいて、MRI装置(3)の存在を検出するステップと
を含み、
前記感知装置(103)から得られた複数の測定値(S)が磁場(M)の強度の増加を示す場合、前記処理装置(101)、MRI装置(3)が存在すると結論付ける、方法において、
前記感知装置(103)が、1Hz~50Hzの間の特定のサンプリング速度で測定を行い、前記特定のサンプリング速度で測定値(S)を提供し、
前記処理装置(101)は、前記測定値(S)が前記磁場(M)の強度の増加を示す場合には、カウンタ値(C)をインクリメントして、
前記処理装置(101)は、前記カウンタ値(C)が所定の期間増加しない場合には、前記カウンタ値(C)を開始値にリセットすることを特徴とする、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、請求項1の前文に記載された埋め込み型医療装置、および埋め込み型医療装置を操作する方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
埋め込み型医療装置は、患者への埋め込み用に構成される。この文脈での埋め込み型医療装置は、例えば、患者の心臓のペーシング動作を提供するためのペースメーカー装置、または除細動を提供するための埋め込み型除細動器(ICD)等の除細動器装置、または例えば患者の心臓活動を監視するための感知機能を有するセンサ装置であり得る。また、埋め込み型医療装置は、ループレコーダなどの記録装置、または患者の外部の装置に信号を送信する送信装置、または患者識別装置などのデータキャリアであってもよい。
【0003】
この種の埋め込み型医療装置は、磁場を感知するための感知装置と、感知装置から得られた測定値に基づいてMRI装置の存在を検出するように構成された処理装置とを含む。
【0004】
埋め込み型医療装置(例えば、ペースメーカー装置または除細動器装置などの刺激装置)は、一般的に、治療刺激作用を行うための電気刺激エネルギーを出力するように構成される。また、埋め込み型医療装置は、特に、刺激作用をトリガーおよびクロッキングするために、(例えば、心臓の活動に)関連する電気信号を感知するように構成することができる。埋め込み型医療装置がMRI装置の磁場内に導入されると、電気信号が埋め込み型医療装置のリード線およびその他の導電部分に誘導され、そのような電気信号が医療装置の動作を乱すと考えられる。例えば、ペースメーカー装置または除細動器装置の形をした埋め込み型医療装置の場合、刺激作用の乱れは、誤った刺激を引き起こす可能性があり、したがって患者の治療に重大な影響を与える可能性があり、これは回避する必要がある。
【0005】
したがって、埋め込み型医療装置を携行している患者がMRI装置の近くにいるかどうかを検出して、この場合、埋め込み型医療装置の誤動作のリスクを軽減するために医療装置の動作を変更され得る必要がある。
【0006】
特許文献1は、電源、感知装置、および/または刺激装置を含む埋め込み型医療装置を開示している。MR検出ユニットは、少なくとも2つの磁場センサの測定値の経時変化と、少なくとも2つの磁場センサの測定値間の差とに基づいて、MRI装置の患者用ベッド上での埋め込み型医療装置のMRで典型的な変化を識別し得る。ここで、少なくとも2つの磁場センサの測定値が閾値を超える場合、MRI装置の存在が想定される。
【0007】
特許文献2は、ハウジング内の第1の位置に配置され、第1の位置における磁場の第1の方向を表す信号を生成するように構成された第1の磁場方向センサと、ハウジング内の第2の位置に配置され、第2の位置における磁場の第2の方向を表す信号を生成するように構成された第2の磁場方向センサとを有する埋め込み型医療装置を開示している。第1の磁場方向センサおよび第2の磁場方向センサを介して得られた信号に基づいて、MRI装置の存在が結論付けられる。
【0008】
一般的に、埋め込み型医療装置は、患者の体外に配置され、埋め込み型医療装置の近くに持ち込むことができるプログラミング装置またはトリガー装置などの外部装置と電磁的に相互作用するように構成される。外部装置と埋め込み型医療装置との電磁的相互作用により、例えば、埋め込み型医療装置をプログラミングするため、または埋め込み型医療装置から外部装置にデータを転送するために、埋め込み型医療装置と外部装置との間の通信を確立することができる。
【0009】
埋め込み型医療装置は、埋め込み型医療装置と相互作用する外部装置と、埋め込み型医療装置の動作の障害を引き起こす可能性があり、したがって、埋め込み型医療装置の誤動作のリスクを低減するために、埋め込み型医療装置の動作を適切に変更できるようにするために、検出する必要がある別の磁気装置(特に、MRI装置)とを区別できるように構成する必要がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【文献】米国特許第9,364,663号明細書
【文献】米国特許第9,981,124号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明の目的は、実装が容易な方法でMRI装置の存在の信頼できる検出を可能にする埋め込み型医療装置および埋め込み型医療装置を操作する方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
この目的は、請求項1の構成を有する埋め込み型医療装置によって達成される。
【0013】
したがって、埋め込み型医療装置の処理装置は、複数の測定値が磁場の強度の増加を示す場合、MRI装置が存在すると結論付けるように構成される。
【0014】
MRI装置は、例えば1Tを超える(例えば1.5T、3T、または7Tの)公称磁場強度を有する強力で一定の磁場を使用する。一定の磁場を経時変化する勾配磁場と重ね合わせることにより、磁気共鳴効果が誘導され、これは、患者の撮像を行うために患者の体内の信号をピックアップするためのRF検出コイルを使用して検出することができる。
【0015】
ここで、患者がMRI検査を受けるとき、患者は典型的にはMRI装置の患者用ベッド上に配置され、患者用ベッドをMRI装置のボア内に移動させることによって、検査される身体部分がMRI装置のボアの内部に配置される。
【0016】
心臓刺激装置などの埋め込み型医療装置を携行している患者がMRI検査を受ける場合、埋め込み型医療装置は、MRI装置(特に、MRI装置の強力な磁場)が埋め込み型医療装置の動作に与える影響のリスクを低減するために、埋め込み型医療装置の動作が適切に変更され得るように、患者がMRI装置に近づいていることを検出できる必要がある。患者がMRI装置の磁場の範囲内にいることが検出された場合、外部感知信号に基づくクロッキングなしで治療(例えば、ペーシング動作)が実行されるように、関心領域(例えば、患者の心臓)における電気活動の感知を使用しないモードで(例えば、ペースメーカー装置のいわゆるVV0モードで)動作され得るように、例えば、刺激動作をトリガーまたはクロッキングするための埋め込み型医療装置の感知機能をオフにすることができる。追加的または代替的に、MRI検査中の(誤った)ショックが回避されるように、治療機能(例えば、除細動器装置のショック機能)をオフにすることができる。
【0017】
埋め込み型医療装置を携行している患者がMRI装置の近くにいるかどうかを検出するために、磁場を検出する感知装置の測定値が調べられる。ここで、埋め込み型医療装置の感知装置から得られた複数の測定値が磁場の強度の増加を示していることが見出されている場合、患者は、MRI装置の患者用ベッド上に配置され、患者のベッドを実質的に一定の速度で動かすことによって、MRI装置のボア内に移動されることが考えられる。
【0018】
患者がMRI装置の患者用ベッド上に配置され、患者用ベッドがMRI装置のボア内に移動される場合、患者がMRI装置内に移動されるにつれて、埋め込み型医療装置の位置での磁場強度は着実に増加する。埋め込み型医療装置の位置における磁場強度のこの着実な増加は、感知装置の測定値を監視することによって観察することができる。複数の時間オフセット測定値が磁場強度の増加を示す場合、患者はMRI装置内に移動されると結論付けることができ、これによって埋め込み型医療装置の動作は適切に変更され得る。
【0019】
したがって、感知装置から得られた測定値を観察し、MRI装置への患者の着実な移動を示す磁場強度の増加が存在するかどうかを判断することにより、患者がMRI装置内へ移動する状況を、埋め込み型医療装置と相互作用するためにMRI装置以外の外部装置(例えば、プログラミング装置など)が埋め込み型医療装置の近くに持ち込まれる状況と区別することができる。患者がMRI検査を受ける場合、誤動作を避けるために埋め込み型医療装置の動作を監視する必要がある。代わりに、外部装置が埋め込み型医療装置の近くに持ち込まれた場合、潜在的に外部医療装置との通信が確立されるか、または埋め込み型医療装置の特定の機能がトリガーされ、外部装置は、例えば、埋め込み型医療装置へのウェイクアップ信号を提供する。
【0020】
一実施形態では、感知装置は、所定のサンプリング速度(サンプリングレート)で測定値を提供するように構成される。例えば、感知装置を使用して、感知装置が所定のサンプリング速度で(離散的な)測定値を出力するように、特定の周波数(例えば、1Hz~50Hzの間の周波数(例えば、4Hz))で測定を行うことができる。測定値は、測定値を分析する処理装置に入力され、複数の測定値が磁場強度の(着実な)増加を示す場合、MRI装置の存在が結論付けられる。
【0021】
感知装置は、磁場強度を示す測定値を出力することができる。ここでの測定値は数値として出力することができ、各々の数値は特定の電圧値(例えば、1mV)に対応する。感知装置が非線形の特性曲線を有する場合があるため、電圧値は(磁場強度に依存して)非線形に磁場強度の特定の変化を示す場合がある。
【0022】
一実施形態では、処理装置は、複数の連続測定値が磁場の強度の増加を示す場合、MRI装置が存在すると結論付けるように構成される。したがって、連続する測定値に対して磁場の強度が増加することが見出された場合、患者はMRI装置内に移動されると結論付けられ、したがってMRI装置が識別される。
【0023】
例えば、複数の連続測定値の場合、各々の測定値に対して所定のマージンを超える磁場の強度の増加が検出される場合、MRI装置の存在について結論付けることができる。したがって、いくつかの連続した測定値の場合、各々の測定値に対して磁場強度が少なくとも一定のマージンだけ増加する場合、例えば、患者用ベッドがMRI装置内に移動することに起因して、磁場の強度が着実に増加することが見出されているため、MRI装置が存在すると結論付けられる。代替的にまたは組み合わせて、磁場が一定数の連続測定にわたって大幅に低下することなく増加する場合、MRI装置の存在を結論付けることができる。
【0024】
一実施形態では、処理装置は、測定値が磁場の強度の増加を示す場合、カウンタ値をインクリメント(増大、増分)するように構成される。ここで、例えば、処理装置は、測定値が所定のカウント閾値を超える磁場の強度の増加を示す場合、カウンタ値をインクリメントするように構成することができる。したがって、磁場の強度がカウント閾値に対応する特定の最小マージンだけ変化したことを感知装置から得られた測定値が示すたびに、カウンタ値はインクリメントされ、カウンタ値は、測定値が磁場強度の実質的な増加を示した回数をカウントする。
【0025】
ここで、カウンタ値は、測定値が第1のマージンを超える磁場強度の増加を示す場合、初期開始値(例えば、0)から1だけインクリメントすることができる。続いて、その後の測定値が、カウント閾値に対応する第2のマージンを超える磁場強度の増加を示す場合、各々のインクリメントに対して、カウンタ値は、カウント閾値を超えた測定機会の数を示すように、再び1だけ増加される。第1のマージンは、第2のマージンより大きくすることができる。測定値が数値で出力される場合、第1マージンは、例えば2~5数値分(例えば、3数値分)の値に対応することができ、カウント閾値に対応する第2のマージンは、1~3数値分(例えば、2数値分)の値に対応することができる。
【0026】
したがって、カウンタ値は測定値から導出される。各々の場合のカウンタ値は、磁場強度の実際の増加量とは無関係に、感知装置から取得された測定値に対して1(該当する場合)ずつインクリメントされる。
【0027】
本発明の一実施形態によれば、処理装置は、測定値が磁場の強度の減少を示す場合、カウンタ値をデクリメント(減少、減分)するように構成され、磁場強度の減少は、所定のカウントダウン閾値を超える。例えば、測定値が数値で出力される場合、カウントダウン閾値は2数値分または3数値分の低下に対応し得る。
【0028】
本発明の一実施形態によれば、カウンタ値はゼロを下回ることができない。
【0029】
カウンタは、1ステップで1または複数のカウント値(例えば、2、3など)だけデクリメントできる。より高いデクリメントカウント値を選択することにより、カウンタはより速くデクリメントされる。処理装置が、カウンタのデクリメントに関連する特定の動作を実行する(例えば、MRI装置の存在の検出を保留するか、埋め込み型装置をMRIモードから通常の動作に戻す)ように構成されている場合、より高いデクリメント値を設定すると(つまり、小さい数のカウンタのデクリメントの後で)、より小さいデクリメント値が選択された場合よりも、その動作がより速くトリガーされる。
【0030】
一実施形態では、処理装置は、カウンタ値が(1回よりも多い、好ましくは2回よりも多い)所定の回数(例えば、所定の連続する回数)インクリメントされた場合、MRI装置が存在すると結論付けるように構成される。所定の回数は、例えば、2から20の間の値(例えば、5)を有することができる。カウンタ値が所定の(連続する)回数、着実に増加していることが見出されている場合、埋め込み型医療装置の位置での磁場強度が着実に増加することが見出されているので、MRI装置が存在すると結論付けられる。
【0031】
追加的または代替的に、処理装置は、カウンタ値が所定の検出閾値に達するかまたはそれを超える場合に、MRI装置が存在すると結論付けるように構成することができる。したがって、カウンタ値が所定の(連続する)回数にわたって着実に増加することが見出されなくても、カウンタ値が検出閾値に到達するかまたはそれを超える場合、MRI装置の存在について結論付けることができる。したがって、カウンタ値が検出閾値と同程度またはそれ以上になると、いずれにしても、MRI装置が存在すると想定される。
【0032】
一実施形態では、処理装置は、カウンタ値が所定の期間内にインクリメントされない場合、カウンタ値を開始値(例えば、0)にリセットするように構成される。所定の期間は、例えば、1分~20分の範囲(例えば、10分)とすることができる。したがって、カウンタ値がもはや増加しないことが見出され、これが適切な期間にわたって観察される場合、埋め込み型医療装置がMRI装置の範囲内にないか、もはや範囲内にないと想定されるため、カウンタ値はリセットされる。
【0033】
代替的または追加的に、処理装置は、測定値が所定のリセット閾値よりも大きい値だけ磁場の強度の減少を示す場合、カウンタ値を開始値(例えば、0)にリセットするように構成することができる。磁場強度が実質的に低下することが見出された場合、埋め込み型医療装置がMRI装置の範囲内にないか、もはや範囲内にないと想定され得る。したがって、磁場強度の増加の場合にMRI装置の存在を検出するために検出手順が新たに開始されるように、カウンタ値がリセットされる。
【0034】
本発明の一実施形態では、処理装置は、所定の数の連続測定値がそれぞれ磁場の強度の減少を示す場合、カウンタ値を開始値にリセットするように構成される。測定値の各々が所定のカウントダウン閾値よりも大きい値だけ減少した場合、カウンタ値はリセットされる。
【0035】
カウンタのリセットを決定するための所定数の連続測定値を設定することは、MRI装置のMRI環境の出口を高い信頼性で検出できるという利点を有する。MRI環境を出ることによって、患者(および埋め込み型医療装置)の磁場強度は通常、制御された速度で減少し、これは処理装置によって検出されるべきである。磁場の減少とそれに続く増加の1回の測定、または1回の交互の減少と増加の1回の測定では、場合によっては、MRI環境からの退出を示すのに十分ではない。例えば、このような事象は、磁場測定の乱れ、または医師または看護師によるMRIの患者用テーブルの調整によって引き起こされる可能性がある。例えば、連続測定値の数を2~10の測定に設定できる。特に数を3つの連続測定に設定した場合、信頼性の高い結果が生成できた。所定のカウントダウン閾値は、2数値分または3数値分の低下に対応し得る。
【0036】
一実施形態では、感知装置は、GMRセンサ(GMRは巨大磁気抵抗を表す)とすることができる。したがって、感知装置は、磁場強度を測定し、感知装置の位置に存在する磁場強度を示す電圧値を出力するように構成される。
【0037】
一実施形態では、処理装置は、MRI装置が存在すると結論付けられた場合、埋め込み型医療装置の動作を変更するように構成される。動作の変更は、特に、埋め込み型医療装置の感知機能のスイッチオフ、または治療機能のスイッチオフまたは変更を含むことができる。例えば、ペースメーカー装置などの刺激装置の場合、例えばペースメーカー装置のいわゆるVV0モードに対応して、外部トリガーまたはクロッキングなしでペーシングが達成されるように、ペーシング機能を変更することができる。除細動器装置の場合、例えば、装置を携行している患者がMRI検査を受けている間はショック機能を使用できないように、ショック機能をオフにすることができる。
【0038】
本発明の一実施形態によれば、処理装置は、カウンタ値がリセットされた場合、埋め込み型医療装置の動作の前記変更を終了するように構成される。カウンタ値のリセットは、MRI環境の終了に関連付けられているため、埋め込み型装置の動作の変更が不要になり、埋め込み型装置は通常の非MRIモードに戻ることができる。
【0039】
一実施形態によれば、処理装置は、カウンタ値がリセットされた場合に終了タイマーを開始するように構成される。埋め込み型医療装置の動作の変更は、終了タイマーが所定の時間マージンに達すると終了する。終了タイマーの適用は、患者がMRI環境を完全に終了する前にカウンタ値がリセットされる状況で有利である。そのような場合、埋め込み型医療装置の動作の変更は、患者の安全対策として一定の期間、カウンタ値のリセット後に維持される。期間は、前記時間マージンによって定義され、例えば、30、60、90、120秒に設定できる。特に、時間マージンを60秒に設定することによって、信頼できる結果が生成された。その期間中にカウンタ値が再び増加し、MRI装置の存在が再検出された場合、埋め込み型装置の動作の変更は維持され得る(つまり、期間の満了後に終了しない)。前記期間中、または終了タイマーが時間マージンに達するまで、MRI装置の存在が再検出されない場合、埋め込み型装置の動作の変更は終了し、埋め込み型医療装置は通常の非MRI動作モードに戻る。通常の動作モードに戻ると、埋め込み型医療装置は、本発明に係るMRI装置の存在を検出するためのルーチンの適用を再開する。終了タイマーはその開始値に設定され、次にカウンタ値がリセットされるときに再トリガーされる。
【0040】
あるいはまた、本発明の一実施形態によれば、処理装置は、複数の連続測定値に関連する曲線の少なくとも一部が基準曲線の少なくとも一部に対応する場合、MRI装置が存在すると結論付けるように構成される。本発明の文脈において、曲線の一部は、それらの形状がある程度類似している場合、第2の曲線の一部に対応する。例えば、感知装置によって得られた複数の連続測定値によって生成された曲線は、両方の曲線の一部の勾配の差を計算し、その差を閾値と比較することによって基準曲線と比較することができる。差が閾値を下回る場合、曲線の2つの部分は互いに対応している可能性がある。差が閾値を超える場合、両方の曲線のセクション間に対応がない可能性がある。あるいはまた、両方の曲線の部分は、曲線下の領域の差を計算することによって比較され得る。差が特定の閾値を下回っている場合、曲線の2つの部分はある程度の類似性を有する可能性があり、それらは互いに対応している。基準曲線は、製造プロセスにおいて埋め込み型医療装置内に保存することができ、処理装置からアクセス可能である。例えば、基準曲線は、患者用テーブル上のMRI装置に入る物体の磁場強度の多数の測定によって生成され、多数の試験曲線を生成することができる。試験曲線は、基準曲線として保存される平均曲線を計算するために使用される。代替として、または組み合わせて、基準曲線は、感知装置からの複数の連続測定値に関連する新たに生成された曲線によって連続的に適合または更新することができる。
【0041】
この目的はまた、埋め込み型医療装置を操作する方法であって、埋め込み型医療装置の感知装置を使用して磁場を感知するステップと、感知装置から得られた測定値に基づいて、埋め込み型医療装置の処理装置を使用して、MRI装置の存在を検出するステップとを含む、方法によっても達成される。ここで、複数の測定値が磁場の強度の増加を示す場合、処理装置によって、MRI装置が存在すると結論付けられる。
【0042】
上記のような埋め込み型医療装置の利点および有利な実施形態は、方法にも同様に適用されるため、上記を参照するものとする。
【0043】
本発明の様々な構成および利点は、以下の詳細な説明および図面に示される実施形態を参照することにより、より容易に理解することができる。
【図面の簡単な説明】
【0044】
図1】患者内の埋め込み型医療装置の概略図を示す。
図2】MRI装置の概略図を示す。
図3】埋め込み型医療装置の概略図を示す。
図4】埋め込み型医療装置の感知装置によって出力される測定値と、測定値から導出されるカウンタ値のグラフを示す。
図5】GMRセンサの形をした感知装置の特性曲線を示している。
【発明を実施するための形態】
【0045】
続いて、本発明の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。図面において、同様の符号は、適切な場合、機能的に同様の構造要素を示すものとする。
【0046】
実施形態は本発明を限定するものではなく、単に例示的な例を表すことに留意すべきである。
【0047】
図1は、例えばペーシング装置または除細動器装置などの刺激装置の形をした埋め込み型医療装置1の概略図を示す。埋め込み型医療装置1は、例えば図1に示すように、患者の皮下に埋め込むことができる発生器10を例えば含むことができ、電極11は、発生器10に接続され、発生器10から関心領域(例えば、患者の心臓)に向かって延在するため、関心領域(例えば、患者の心臓内)で治療機能を提供することができる。
【0048】
この種の埋め込み型医療装置1は、治療機能(例えば、ペーシング機能または除細動器機能)を長期間にわたって提供するように構成することができる。このため、埋め込み型医療装置1は、患者Pに恒久的に埋め込むことができ、実質的に自立的な方法で機能することができ、例えば埋め込み型医療装置1をプログラムするために、または例えばテレメトリを使用して、データを埋め込み型医療装置1から外部装置2へ転送するために、例えば外部装置2を使用して埋め込み型医療装置1との通信接続を確立することができる。
【0049】
外部装置2は、電磁的手段を使用して、例えば、埋め込み型医療装置1と外部装置2との間に誘導結合を確立することによって、埋め込み型医療装置1と通信することができる。
【0050】
あるいはまた、外部装置2は、例えば医療装置1をウェイクアップさせるために、埋め込み型医療装置1の動作をトリガーするために、埋め込み型医療装置1の近くに持ち込むことができる永久磁石であってもよい。
【0051】
図2に概略的に示すように、患者PがMRI装置3を使用してMRI検査を受ける場合、埋め込み型医療装置1を携行している患者Pは、患者Pを患者用ベッド31上に配置し、患者用ベッド31の電動駆動装置を使用して患者Pをボア30内に移動方向Vに連続的に移動させることによって、MRI装置3のボア30に導入される。患者PをMRI装置3のボア30内に移動させるとき、ここでの患者Pは、MRI装置3の一定磁場Mの範囲内に入れられ、磁場Mは、一般的にボア30内で(磁束密度Bに対応し、通常はテスラ[T]で示される)最大磁場強度を有する。したがって、患者PがMRI装置3のボア30内に移動されると、埋め込み型医療装置1の位置における磁場Mの磁場強度は着実に増加する。
【0052】
MRI装置3の磁場Mに起因して、埋め込み型医療装置1内に電気信号が誘導され得る。したがって、埋め込み型医療装置1がMRI装置3の範囲内に入ると、それが検出されるため、MRI装置3による動作の妨害を回避するために、埋め込み型医療装置1の動作を適切に変更することができる。
【0053】
図3は、例えばペースメーカー装置または除細動器装置などの刺激装置の形をした埋め込み型医療装置1の発生器10の一実施形態を示す。発生器10のハウジング内に含まれるのは処理装置101であり、これは、例えば、発生器10のコネクタブロック100に接続された電極11を介して電気刺激エネルギーを送信し、例えば電極11を介して、例えば患者の心臓の活動に合わせた治療を提供するように受信した感知信号を分析するための発生器10の動作を制御するように機能する、回路基板上の電子回路によって実装される。
【0054】
発生器10は、図1に示すように、電池の形をしたエネルギー貯蔵装置102、例えば磁場を感知するためのGMRセンサの形をした感知装置103、および例えば外部装置2への通信接続を確立するための通信装置104をさらに含む。
【0055】
感知装置103は、処理装置101に接続され、感知装置103の位置における磁場強度を示す測定値をもたらす測定を行うように構成される。感知装置103は、例えば、特定のサンプリング速度(例えば、1Hz~50Hzの間のレート(例えば、4Hz))で測定を行うように構成することができる。感知装置103は、処理装置101によって分析され、埋め込み型医療装置1の動作を制御するために使用される(離散的な)測定値を処理装置101に提供する。
【0056】
ここで図4を参照すると、患者Pが、患者のベッド31を移動方向Vに電動で動かすことによってMRI装置3のボア30内に移動されるとき、感知装置103は経時的に測定値Sを出力する。ここでの測定値Sは、特定のサンプリング速度で、数値で提供され、1数値分は感知装置103によって出力される1mVの電圧値に対応する(図4の左側の縦軸)。
【0057】
図4は、測定値Sに加えて、時間の経過に伴う対応する(測定値Sの離散的な勾配に対応する)変化値S’を示しており、変化値S’は、実際の測定値と前の測定値の間の変化を示している(図4の右縦軸)。
【0058】
測定値Sおよび変化値S’に基づいて、カウンタ値Cが導き出される。ここで、カウンタ値Cは、最初は0に設定されている。特定の初期マージン(例えば、3数値分)を超える変化値S’に対応する測定値Sが取得された場合、カウンタ値は0から1にインクリメントされ、その後、カウンタ値Cは、実際の測定値Sに関連する値S’が、例えば2数値分の値に対応する所定のカウント閾値A1を超えるたびに1ずつインクリメントされる。
【0059】
カウンタ値Cが時間T1で検出閾値A3に達したことが見出された場合、MRI装置3が存在すると想定され、したがって、フラグ「MRI検出」が処理装置101によって設定され得る。したがって、時間T1に続くフェーズDでは、MRI装置3の磁場Mによって引き起こされる擾乱のリスクを低減するために、MRI装置3の磁場Mの存在を考慮し、埋め込み型医療装置1の動作を適切に調整するために、埋め込み型医療装置1の動作を変更することができる。
【0060】
カウンタ値Cを検出閾値A3と比較する代わりに、またはそれに加えて、処理装置101は、連続する測定値Sに対する変化値S’がカウント閾値A1を繰り返し超えることを示す、所定の連続回数のカウンタ値Cがインクリメントされたかどうかを決定するように構成されてもよい。所定の連続回数は、例えば5回に設定することができる。したがって、カウンタ値Cが5回の連続測定に対して連続して1ずつインクリメントされる場合、患者PがMRI装置3内に移動され、したがってMRI装置3が存在するので、おそらく磁場が着実に増加すると想定される。
【0061】
図4の例では、時間T1でMRI装置3が検出されたと想定され、したがって、時間T1に続くフェーズDで、適切なインジケータフラグが設定される。磁場Mのさらなる増加および測定値Sのそれに対応する上昇により、カウンタ値Cは、例えば患者PがMRI装置3のボア30内で安静になり患者ベッド31が静止している安静期間に対応するプラトーに達するまでインクリメントし続ける。
【0062】
患者Pがボア30から外に移動すると、埋め込み型医療装置1の位置での磁場強度が減少し、これは測定値Sによって検出され、示される。図4の時間T2の場合のように、測定値Sに対応する変化値S’が、リセット閾値A2を超えるマージンによって磁場強度の減少を示すことが見出された場合、カウンタ値Cは、0にリセットされる。また、図4に示すように、検出されたMRI装置3を示すフェーズDが時間T1と時間T2との間で持続するように、「MRI検出」インジケータフラグが取り消される。
【0063】
代替的または追加的に、カウンタ値Cが(例えば、1分~20分の範囲の)所定の期間にわたってそれ以上インクリメントされないことが見出された場合、カウンタ値Cはまた0にリセットされ得る。
【0064】
ここで図5を参照すると、例えば、互いに90°回転された2つのGMRセンサを使用して実装される感知装置103は、非線形であり、(感知装置103の異なる角度方向に対応する特性曲線O1、O2、O3が実質的に同一であるという事実によって示される)感知装置103の角度方向から実質的に独立している特性曲線O1、O2、O3を有する。感知装置103は数値を出力し、各々の数値は1mVの電圧値に対応する。ここで、数値は、特性曲線O1、O2、O3によって示されるように、磁場強度(テスラ単位で測定される磁束密度)と非線形に相関している。
【0065】
感知装置103がMRI装置3の存在を検出し、それに対応して「MRI検出」フラグを設定する場合、処理装置101は、埋め込み型医療装置1の動作を変更するように構成される。例えば、埋め込み型医療装置1が刺激装置(例えば、ペースメーカー装置)である場合、心臓活動によるクロッキングなしでペーシング動作を提供するために、例えば感知機能をオフにすることによって、治療機能を変更することができる。埋め込み型医療装置1が例えば除細動器装置である場合、特に、患者PがMRI装置3内にいる間の誤ったショックを避けるために、MRI装置3の磁場Mによって埋め込み型医療装置内に誘導された信号によるショック機能をオフにすることができる。
【0066】
本明細書に関係する埋め込み型医療装置は、特に、ペースメーカー装置または除細動器装置などの心臓刺激装置とすることができるが、例えば神経刺激のための刺激装置であってもよい。また、埋め込み型医療装置は、例えば、埋め込み型圧力センサなどのセンサ装置であってもよい。
【0067】
MRI装置が存在するかどうかを判断するための磁場強度は、複数の(好ましくは連続した)測定値を観察することによって経時的に分析されるので、別の外部装置との差別化において、MRI装置を検出するための検出信頼性を改善することができる。このようにして、MRI装置の誤った検出の数を大幅に減らすことができ、それによって患者の治療と患者の健康を改善することができる。
【0068】
本明細書に記載の機能は、ハードウェアの変更を必要とせずに実装が容易で費用対効果が高くなるように、埋め込み型医療装置のソフトウェアの変更によって実装することができる。
【符号の説明】
【0069】
1 埋め込み型医療装置(ペースメーカー装置)
10 発生器
100 コネクタブロック
101 処理装置
102 エネルギー貯蔵装置
103 感知装置
104 通信装置
11 電極
2 外部装置
3 MRI装置
30 ボア
31 患者用ベッド
A1 カウント閾値
A2 リセット閾値
A3 検出閾値
C カウンタ値
D フェーズ
M 磁場(磁束密度)
O1、O2、O3 特性曲線(センサ出力)
P 患者
S (数値の)測定値
S’ 勾配
V 移動方向
図1
図2
図3
図4
図5