(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-05
(45)【発行日】2024-12-13
(54)【発明の名称】監視支援システム、監視支援装置、及び監視支援方法
(51)【国際特許分類】
G05B 23/02 20060101AFI20241206BHJP
G06Q 10/20 20230101ALI20241206BHJP
【FI】
G05B23/02 Z
G06Q10/20
(21)【出願番号】P 2023130336
(22)【出願日】2023-08-09
(62)【分割の表示】P 2022555072の分割
【原出願日】2022-03-31
【審査請求日】2023-08-09
(73)【特許権者】
【識別番号】000006013
【氏名又は名称】三菱電機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100161207
【氏名又は名称】西澤 和純
(74)【代理人】
【識別番号】100206081
【氏名又は名称】片岡 央
(74)【代理人】
【識別番号】100188673
【氏名又は名称】成田 友紀
(74)【代理人】
【識別番号】100188891
【氏名又は名称】丹野 拓人
(72)【発明者】
【氏名】田中 将太
(72)【発明者】
【氏名】佐内 孝太郎
【審査官】岩▲崎▼ 優
(56)【参考文献】
【文献】特開2022-003468(JP,A)
【文献】特開2019-070930(JP,A)
【文献】特開2019-185292(JP,A)
【文献】特開2021-082209(JP,A)
【文献】特開2004-038949(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2022/0027610(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G05B 23/00 -23/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
利用者によって登録されたプラントの設備である監視対象の取得データを格納するファイルのファイル名と、前記ファイルに格納された前記取得データと、前記利用者が所属するグループを識別するグループ識別情報と、前記利用者を識別する利用者識別情報と、前記監視対象を識別する監視対象識別情報とを対応付けて記憶する分析データ記憶部と、
前記グループ識別情報と、前記取得データを分析する分析処理に関する制限情報とを対応付けて記憶するグループ情報記憶部と、
前記分析データ記憶部が記憶する前記取得データを、前記利用者が使用する利用者端末からの分析要求に応じて、前記監視対象の正常データを学習データとして生成された学習モデルに基づいて、前記分析処理を実行する分析処理部と、
前記グループ識別情報と、前記利用者識別情報と、前記監視対象識別情報と、前記分析処理の分析結果とを対応付けて記憶する分析結果記憶部と、
前記グループ情報記憶部が記憶する前記制限情報であって、前記利用者が所属する前記グループに対応する前記制限情報に基づいて、前記分析処理の実行を含む前記利用者の使用を制限する制限処理部と
を備える監視支援システム。
【請求項2】
前記制限情報には、前記グループごとに設定された前記分析処理の実行制限回数が含まれ、
前記制限処理部は、前記グループにおける前記分析処理の実行回数が、前記実行制限回数に達した場合に、前記グループに所属する前記利用者に対して、前記分析処理の実行を禁止する
請求項1に記載の監視支援システム。
【請求項3】
前記制限情報には、前記グループごとに設定された前記取得データの上限信号数が含まれ、
前記制限処理部は、前記分析処理に使用する前記取得データの信号数が前記上限信号数に達した場合に、前記グループに所属する前記利用者の使用を制限する
請求項1又は請求項2に記載の監視支援システム。
【請求項4】
少なくとも前記グループ識別情報と、前記利用者を識別する利用者識別情報とを対応付けて記憶する利用者情報記憶部を備え、
前記制限情報には、前記グループごとに設定された前記利用者の上限数が含まれ、
前記制限処理部は、前記利用者情報記憶部が記憶する前記グループに所属する前記利用者の数が前記利用者の上限数に達した場合に、前記グループに所属する前記利用者の登録を制限する
請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の監視支援システム。
【請求項5】
前記制限情報には、前記利用者ごとに設定された前記分析処理の実行制限回数が含まれ、
前記制限処理部は、前記利用者における前記分析処理の実行回数が、前記実行制限回数に達した場合に、前記利用者に対して、前記分析処理の実行を禁止する
請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の監視支援システム。
【請求項6】
前記制限情報には、前記グループごとに設定された前記分析処理の利用期限が含まれ、
前記制限処理部は、前記分析処理の利用期間が前記利用期限に達した場合に、前記グループに所属する前記利用者の使用を制限する
請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の監視支援システム。
【請求項7】
前記制限処理部は、前記グループから追加利用料金が支払われた場合に、使用制限を解除する
請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の監視支援システム。
【請求項8】
利用者によって登録されたプラントの設備である監視対象の取得データを格納するファイルのファイル名と、前記ファイルに格納された前記取得データと、前記利用者が所属するグループを識別するグループ識別情報と、前記利用者を識別する利用者識別情報と、前記監視対象を識別する監視対象識別情報とを対応付けて記憶する分析データ記憶部と、
前記グループ識別情報と、前記取得データを分析する分析処理に関する制限情報とを対応付けて記憶するグループ情報記憶部と、
前記分析データ記憶部が記憶する前記取得データを、前記利用者が使用する利用者端末からの分析要求に応じて、前記監視対象の正常データを学習データとして生成された学習モデルに基づいて、前記分析処理を実行する分析処理部と、
前記グループ識別情報と、前記利用者識別情報と、前記監視対象識別情報と、前記分析処理の分析結果とを対応付けて記憶する分析結果記憶部と、
前記グループ情報記憶部が記憶する前記制限情報であって、前記利用者が所属する前記グループに対応する前記制限情報に基づいて、前記分析処理の実行を含む前記利用者の使用を制限する制限処理部と
を備える監視支援装置。
【請求項9】
利用者によって登録されたプラントの設備である監視対象の取得データを格納するファイルのファイル名と、前記ファイルに格納された前記取得データと、前記利用者が所属するグループを識別するグループ識別情報と、前記利用者を識別する利用者識別情報と、前記監視対象を識別する監視対象識別情報とを対応付けて記憶する分析データ記憶部と、前記グループを識別するグループ識別情報と、前記取得データを分析する分析処理に関する制限情報とを対応付けて記憶するグループ情報記憶部と、分析処理部と、制限処理部とを備える監視支援装置の監視支援方法であって、
前記分析処理部が、前記分析データ記憶部が記憶する前記取得データを、前記利用者が使用する利用者端末からの分析要求に応じて、前記監視対象の正常データを学習データとして生成された学習モデルに基づいて、前記分析処理を実行するステップと、
前記分析処理部が、前記グループ識別情報と、前記利用者識別情報と、前記監視対象識別情報と、前記分析処理の分析結果とを対応付けて分析結果記憶部に記憶させるステップと、
前記制限処理部が、前記グループ情報記憶部が記憶する前記制限情報であって、前記利用者が所属する前記グループに対応する前記制限情報に基づいて、前記分析処理の実行を含む前記利用者の使用を制限するステップと
を含む監視支援方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、監視支援システム、監視支援装置、及び監視支援方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、プラントの設備などの監視対象を監視する監視システムが知られている(例えば、特許文献1を参照)。このような監視システムでは、監視画面に監視対象の信号グラフ又はイベント履歴などが表示され、監視員の過去の経験によって、監視対象の異常検知などの監視業務が行われていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述した従来技術では、異常検知が監視員の力量に左右され、異常検知等が属人化してしまう場合があり、業務効率が低下する可能性があった。
【0005】
本開示は、上記問題を解決すべくなされたもので、その目的は、監視の業務負荷を低減し、業務効率を向上させることができる監視支援システム、監視支援装置、及び監視支援方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記問題を解決するために、本開示の一態様は、利用者によって登録されたプラントの設備である監視対象の取得データを格納するファイルのファイル名と、前記ファイルに格納された前記取得データと、前記利用者が所属するグループを識別するグループ識別情報と、前記利用者を識別する利用者識別情報と、前記監視対象を識別する監視対象識別情報とを対応付けて記憶する分析データ記憶部と、前記グループ識別情報と、前記取得データを分析する分析処理に関する制限情報とを対応付けて記憶するグループ情報記憶部と、前記分析データ記憶部が記憶する前記取得データを、前記利用者が使用する利用者端末からの分析要求に応じて、前記監視対象の正常データを学習データとして生成された学習モデルに基づいて、前記分析処理を実行する分析処理部と、前記グループ識別情報と、前記利用者識別情報と、前記監視対象識別情報と、前記分析処理の分析結果とを対応付けて記憶する分析結果記憶部と、前記グループ情報記憶部が記憶する前記制限情報であって、前記利用者が所属する前記グループに対応する前記制限情報に基づいて、前記分析処理の実行を含む前記利用者の使用を制限する制限処理部とを備える監視支援システムである。
【0007】
また、本開示の一態様は、利用者によって登録されたプラントの設備である監視対象の取得データを格納するファイルのファイル名と、前記ファイルに格納された前記取得データと、前記利用者が所属するグループを識別するグループ識別情報と、前記利用者を識別する利用者識別情報と、前記監視対象を識別する監視対象識別情報とを対応付けて記憶する分析データ記憶部と、前記グループ識別情報と、前記取得データを分析する分析処理に関する制限情報とを対応付けて記憶するグループ情報記憶部と、前記分析データ記憶部が記憶する前記取得データを、前記利用者が使用する利用者端末からの分析要求に応じて、前記監視対象の正常データを学習データとして生成された学習モデルに基づいて、前記分析処理を実行する分析処理部と、前記グループ識別情報と、前記利用者識別情報と、前記監視対象識別情報と、前記分析処理の分析結果とを対応付けて記憶する分析結果記憶部と、前記グループ情報記憶部が記憶する前記制限情報であって、前記利用者が所属する前記グループに対応する前記制限情報に基づいて、前記分析処理の実行を含む前記利用者の使用を制限する制限処理部とを備える監視支援装置である。
【0008】
また、本開示の一態様は、利用者によって登録されたプラントの設備である監視対象の取得データを格納するファイルのファイル名と、前記ファイルに格納された前記取得データと、前記利用者が所属するグループを識別するグループ識別情報と、前記利用者を識別する利用者識別情報と、前記監視対象を識別する監視対象識別情報とを対応付けて記憶する分析データ記憶部と、前記グループを識別するグループ識別情報と、前記取得データを分析する分析処理に関する制限情報とを対応付けて記憶するグループ情報記憶部と、分析処理部と、制限処理部とを備える監視支援装置の監視支援方法であって、前記分析処理部が、前記分析データ記憶部が記憶する前記取得データを、前記利用者が使用する利用者端末からの分析要求に応じて、前記監視対象の正常データを学習データとして生成された学習モデルに基づいて、前記分析処理を実行するステップと、前記分析処理部が、前記グループ識別情報と、前記利用者識別情報と、前記監視対象識別情報と、前記分析処理の分析結果とを対応付けて分析結果記憶部に記憶させるステップと、前記制限処理部が、前記グループ情報記憶部が記憶する前記制限情報であって、前記利用者が所属する前記グループに対応する前記制限情報に基づいて、前記分析処理の実行を含む前記利用者の使用を制限するステップとを含む監視支援方法である。
【発明の効果】
【0009】
本開示によれば、監視の業務負荷を低減し、業務効率を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本実施形態による監視支援システムの主要なハードウェア構成例を示す図である。
【
図2】本実施形態による監視支援システムの機能構成の一例を示すブロック図である。
【
図3】本実施形態におけるグループ情報記憶部のデータ例を示す図である。
【
図4】本実施形態における利用者情報記憶部のデータ例を示す図である。
【
図5】本実施形態における監視設定記憶部のデータ例を示す図である。
【
図6】本実施形態における分析データ記憶部のデータ例を示す図である。
【
図7】本実施形態におけるレポート情報の一例を示す図である。
【
図8】本実施形態による監視支援システムの波形比較の分析処理動作の一例を示す図である。
【
図9】本実施形態による監視支援システムのメニュー画面の一例を示す図である。
【
図10】本実施形態による監視支援システムの波形比較における分析及びレポート画面の一例を示す図である。
【
図11】本実施形態による監視支援システムの波形比較のデータ入力画面の一例を示す図である。
【
図12】本実施形態による監視支援システムの分析開始画面の一例を示す図である。
【
図13】本実施形態による監視支援システムの波形比較の分析処理後の分析及びレポート画面の一例を示す図である。
【
図14】本実施形態におけるポータルサーバの波形比較の分析処理の一例を示すフローチャートである。
【
図15】本実施形態におけるポータルサーバの異常兆候分析用の学習処理の一例を示すフローチャートである。
【
図16】本実施形態による監視支援システムの異常兆候分析の処理動作の一例を示す図である。
【
図17】本実施形態による監視支援システムの異常兆候分析における分析及びレポート画面の一例を示す図である。
【
図18】本実施形態におけるポータルサーバの異常兆候分析処理の一例を示すフローチャートである。
【
図19】本実施形態による監視支援システムの分析レポートの表示処理及び削除処理の一例を示す図である。
【
図20】本実施形態による監視支援システムの分析レポートの分析データの比較例を示す図である。
【
図21】本実施形態における利用者情報記憶部のデータの変形例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本開示の一実施形態による監視支援システム、監視支援装置、及び監視支援方法について、図面を参照して説明する。
図1は、本実施形態による監視支援システム1の主要なハードウェア構成例を示す図である。
【0012】
図1に示すように、監視支援システム1は、ポータルサーバ10と、利用者端末20(20-1、20-2、・・・)とを備える。
監視支援システム1は、ポータルサーバ10を利用して、プラントの設備などの監視対象を監視する監視業務を支援するシステムであり、監視対象から取得した取得データ(分析データ)を分析するサービスを利用者に提供する。
【0013】
なお、
図1において、利用者端末20-1、利用者端末20-2、・・・のそれぞれは、同一の構成であり、監視支援システム1が備える任意の利用者端末を示す場合、又は特に区別しない場合に、利用者端末20として説明する。
【0014】
また、監視支援システム1は、複数の企業(例えば、企業C1、企業C2、・・・)により利用可能である。例えば、利用者端末20-1は、企業C1の利用者が使用する端末装置であり、利用者端末20-2は、企業C2の利用者が使用する端末装置である。
【0015】
利用者端末20は、監視支援システム1を使用する利用者が使用する端末装置である。利用者端末20は、例えば、パーソナルコンピュータ、タブレット端末などである。利用者端末20は、ネットワークNW1を介して、ポータルサーバ10に接続可能であり、分析処理において、学習データ、及び分析データの送信を実行する。また、利用者端末20は、ポータルサーバ10が実行した分析処理の分析結果に基づくレポート情報などを受信して、レポート情報を表示(出力)する。
【0016】
利用者端末20は、NW(ネットワーク)アダプタH21と、メモリH22と、プロセッサH23と、入力デバイスH24と、ディスプレイH25とを備える。
NWアダプタH11は、例えば、LAN(Local Area Network)カード、等のネットワークNW1に接続可能な通信装置である。NWアダプタH11は、ネットワークNW1を介して、ポータルサーバ10との間でデータ通信を行う。
【0017】
メモリH22は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ、HDD(Hard Disk Drive)、等の記憶装置であり、利用者端末20が利用する各種情報、及びプログラムを記憶する。
【0018】
プロセッサH23は、例えば、CPU(Central Processing Unit)を含む処理回路である。プロセッサH23は、メモリH22に記憶されているプログラムを実行させることで、利用者端末20の各種処理を実行する。
【0019】
入力デバイスH24は、例えば、キーボード、ポインティングデバイス、タッチセンサ、等である。入力デバイスH24は、監視支援システム1を利用する際に、利用者による各種情報の入力を受け付ける。
【0020】
ディスプレイH25は、例えば、液晶ディスプレイ、等の表示装置である。ディスプレイH25は、監視支援システム1を利用する際に、各種情報を表示する。ディスプレイH25は、例えば、ポータルサーバ10から送信されたメニュー画面、分析処理の各種画面、分析結果及びレポート情報、等を表示する。
【0021】
ポータルサーバ10は、例えば、内部にコンピュータシステムを有するサーバ装置であり、プラントの設備などの監視対象の監視に関するサービスを提供する監視支援装置の一例である。ポータルサーバ10は、ネットワークNW1を介して、利用者端末20と接続可能である。
ポータルサーバ10は、NWアダプタH11と、メモリH12と、プロセッサH13とを備える。
【0022】
NWアダプタH11は、例えば、LANカード、等のネットワークNW1に接続可能な通信装置である。
メモリH12は、例えば、RAM、フラッシュメモリ、HDD、等の記憶装置であり、ポータルサーバ10が利用する各種情報、及びプログラムを記憶する。
【0023】
プロセッサH13は、例えば、CPUを含む処理回路である。プロセッサH13は、メモリH12に記憶されているプログラムを実行させることで、ポータルサーバ10の各種処理を実行する。
【0024】
次に、
図2を参照して、本実施形態による監視支援システム1の機能構成について説明する。
図2は、本実施形態による監視支援システム1の機能構成の一例を示すブロック図である。
【0025】
図2に示すように、監視支援システム1は、ポータルサーバ10と、利用者端末20とを備える。なお、
図2に示す例では、説明の都合上、一台の利用者端末20を表記しているが、複数の利用者端末20が、ネットワークNW1を介して、ポータルサーバ10に接続されてもよい。
【0026】
利用者端末20は、NW通信部21と、入力部22と、表示部23と、端末記憶部24と、端末制御部25とを備える。
NW通信部21は、NWアダプタH21により実現される機能部であり、ネットワークNW1と接続して、例えば、ポータルサーバ10との間でデータ通信を行う。
【0027】
入力部22は、入力デバイスH24により実現される機能部であり、例えば、ポータルサーバ10へのログイン情報、ポータルサーバ10に登録する学習データ及び分析データの指定、分析処理の入力などの情報を利用者から受け付ける。入力部22は、利用者から受け付けた各種入力情報を、端末制御部25に出力する。
【0028】
表示部23は、ディスプレイH25により実現される機能部であり、例えば、ポータルサーバ10から送信されたメニュー画面、分析処理の各種画面、分析結果及びレポート情報、等を表示する。
【0029】
表示部23は、例えば、複数の監視対象のそれぞれに対応した分析結果を比較可能な分析情報の一覧(レポートの一覧)を表示する。ここで、複数の監視対象には、例えば、ビル、工場、病院、発電所などのプラントにおいて監視員(監視支援システム1の利用者)が監視している種類が異なる複数の設備が含まれ、表示部23は、これらの分析情報を一覧で表示する。
【0030】
端末記憶部24は、メモリH22により構成され、利用者端末20が利用する各種情報を記憶する。端末記憶部24は、例えば、登録前の監視対象の取得データ(学習データ及び分析データ)、ポータルサーバ10から受信した分析結果、等を記憶する。
【0031】
端末制御部25は、メモリH22が記憶するプログラムを、プロセッサH23に実行させることで実現される機能部である。端末制御部25は、利用者端末20による各種処理を実行する。端末制御部25は、例えば、ポータルサーバ10と、NW通信部21を介して接続し、ポータルサーバ10から受信したメニュー画面を表示部23に表示する。
【0032】
また、端末制御部25は、ポータルサーバ10から受信した分析処理の画面を表示部23に表示するとともに、入力部22を介して利用者から受け付けた監視対象の学習データ及び分析データを、NW通信部21を介してポータルサーバ10に送信する。
【0033】
また、端末制御部25は、ポータルサーバ10から受信した分析処理の結果画面である複数の監視対象の分析情報の一覧を表示部23に表示するとともに、入力部22を介して利用者から受け付けた分析情報の選択情報を、NW通信部21を介してポータルサーバ10に送信する。また、端末制御部25は、選択情報に応じて、ポータルサーバ10から受信したレポート情報を表示部23に表示する。
【0034】
ポータルサーバ10は、NW通信部11と、サーバ記憶部12と、サーバ制御部13とを備える。
NW通信部11は、NWアダプタH11により実現される機能部であり、ネットワークNW1と接続して、利用者端末20との間でデータ通信を行う。
【0035】
サーバ記憶部12は、メモリH12により構成され、ポータルサーバ10が利用する各種情報を記憶する。サーバ記憶部12は、グループ情報記憶部121と、利用者情報記憶部122と、学習データ記憶部123と、監視設定記憶部124と、分析データ記憶部125と、学習モデル記憶部126と、分析結果記憶部127と、レポート情報記憶部128とを備える。
【0036】
グループ情報記憶部121は、企業、組織、団体などの利用者が所属するグループに関する情報を記憶する。なお、本実施形態による監視支援システム1では、企業などのグループ単位でサービスに契約することで、ポータルサーバ10が提供するサービス(例えば、監視対象の分析サービスなど)が利用可能になる。グループ情報記憶部121は、サービスに契約しているグループに関する情報を記憶する。グループ情報記憶部121は、例えば、利用者が所属するグループを識別するグループIDと、監視対象の取得データを分析する分析処理に関する制限情報とを対応付けて記憶する。ここで、
図3を参照して、グループ情報記憶部121のデータ例について説明する。
【0037】
図3は、本実施形態におけるグループ情報記憶部121のデータ例を示す図である。
図3に示すように、グループ情報記憶部121は、グループIDと、管理パスワードと、グループ名と、契約信号数と、アカウント数と、分析可能回数と、分析実行回数と、有効期限とを対応付けて記憶する。
【0038】
図3において、グループIDは、サービスに契約しているグループを識別するグループ識別情報である。また、管理パスワードは、例えば、グループの代表者が、利用者の登録、等の管理処理を行う際に用いるパスワードである。また、グループ名は、契約している企業名、組織名、団体名などのグループ名を示している。
【0039】
また、契約信号数は、分析処理の際に使用可能な信号数を示している。契約信号数は、グループごとに設定された監視対象の取得データ(分析データ)の上限信号数の一例である。また、アカウント数は、グループ内で登録可能な利用者のアカウント数であり、グループごとに設定された利用者の上限数の一例である。また、分析可能回数は、分析処理の使用可能回数を示し、分析実行回数は、分析処理を実行した実行回数を示している。分析可能回数は、グループごとに設定された分析処理の実行制限回数の一例である。
【0040】
また、有効期限は、ポータルサーバ10のサービスの利用有効期限を示し、グループごとに設定された分析処理の利用期限の一例である。ここで、契約信号数と、アカウント数と、分析可能回数と、分析実行回数と、有効期限とは、分析処理に関する制限情報の一例である。なお、分析可能回数及び分析実行回数の他に、契約実行回数などのグループごとに設定された分析処理の上限回数を、グループ情報記憶部121に記憶するようにしてもよい。また、グループ情報記憶部121は、契約条件(例えば、利用料金など)による変更情報、設定可能なオプションの設定情報、等の設定情報を記憶するようにしてもよい。
【0041】
例えば、
図3に示す例では、グループIDが“G001”のグループの管理パスワードが“ABCDXXX”であり、グループ名が“○○株式会社”であることを示している。また、このグループの契約信号数が、“50”であり、アカウント数が“50”であることを示している、また、分析可能回数が“20”であり、分析実行回数が“10”であり、有効期限が“2022/3/31”(2022年3月31日)であることを示している。
【0042】
再び
図2の説明に戻り、利用者情報記憶部122は、ポータルサーバ10を利用する利用者に関する利用者情報を記憶する。利用者情報記憶部122は、グループごとに、利用者情報を記憶する。ここで、
図4を参照して、利用者情報記憶部122のデータ例について説明する。
【0043】
図4は、本実施形態における利用者情報記憶部122のデータ例を示す図である。
図4に示すように、利用者情報記憶部122は、グループIDと、利用者IDと、パスワードと、氏名とを対応付けて記憶する。
【0044】
図4において、グループIDは、利用者が所属するグループを示し、利用者IDは、利用者を識別する利用者識別情報を示している。また、パスワードは、利用者がポータルサーバ10に接続し、サービスを利用するためのパスワードを示している。利用者ID及びパスワードは、ログイン情報である。また、氏名は、利用者の氏名、又は名称を示している。
【0045】
例えば、
図4に示す例では、グループIDが“G001”のグループに、利用者IDが“U10001”、及び“U10002”の利用者が登録されていることを示している。また、利用者IDが“U10001”の利用者は、パスワードが“XXXXXX”であり、氏名が“○○太郎”であることを示している。また、利用者IDが“U10002”の利用者は、パスワードが“YYYYYY”であり、氏名が“〇×開発部門”であることを示している。なお、氏名は、“〇×開発部門”のように部署名などの名称であってもよい。
【0046】
また、グループIDが“G002”のグループに、利用者IDが“U20001”の利用者が登録されていることを示している。また、利用者IDが“U20001”の利用者は、パスワードが“EFGHIJ”であり、氏名が“××一郎”であることを示している。
このように、利用者情報記憶部122は、グループごとに、利用者情報を記憶する。なお、利用者情報は、各グループの管理者により登録、変更、削除可能であるものとする。
【0047】
再び、
図2の説明に戻り、学習データ記憶部123は、学習モデルを生成するための学習データであって、利用者によって登録された学習データを記憶する。学習データ記憶部123は、例えば、監視対象ごとに、監視対象の正常データを学習データとして記憶する。学習データ記憶部123は、例えば、後述する分析データ記憶部125と同様に、グループIDと、利用者IDと、監視対象IDと、信号名と、学習データとを対応付けて記憶する。
【0048】
監視設定記憶部124は、監視対象の設定情報を記憶する。監視設定記憶部124は、例えば、監視対象を識別する監視対象IDと、グループIDと、利用者IDと、監視対象に関する設定情報とを対応付けて記憶する。ここで、
図5を参照して、監視設定記憶部124のデータ例について説明する。
【0049】
図5は、本実施形態における監視設定記憶部124のデータ例を示す図である。
図5に示すように、監視設定記憶部124は、監視対象IDと、グループIDと、利用者IDと、設定情報とを対応付けて記憶する。ここで、監視対象IDは、監視対象を識別する監視対象識別情報の一例である。
【0050】
例えば、
図5に示す例では、監視対象IDが“M001”は、グループIDが“G001”であり、利用者IDが“U10001”の利用者により登録されたことを示している。また、この設定情報が、“XXX、YYY、・・・”であることを示している。なお、設定情報には、使用する学習モデルの設定情報、後述する分析処理の種類(波形比較の分析、又は異常兆候分析)、等が含まれてもよい。
【0051】
再び、
図2の説明に戻り、分析データ記憶部125は、利用者によって登録された監視対象の分析データを記憶する。ここで、分析データとは、プラントの設備などの監視対象の監視中に取得された取得データであり、各種センサの測定データなどである。分析データは、例えば、CSV形式のファイルに格納されている。ここで、
図6を参照して、分析データ記憶部125のデータ例について説明する。
【0052】
図6は、本実施形態における分析データ記憶部125のデータ例を示す図である。
図6に示すように、分析データ記憶部125は、グループIDと、日時情報と、利用者IDと、監視対象IDと、信号名、タイトルと、ファイル名と、データとを対応付けて記憶する。
【0053】
図6にして、利用者IDは、分析データを登録した利用者を示している。信号名は、分析データの信号名である。また、タイトルは、分析データを登録する際に、利用者によって設定された分析データのタイトル名である。また、ファイル名は、分析データのファイル名を示し、データは、分析データのファイルの内容を示している。
【0054】
例えば、
図6に示す例では、グループIDが“G001”に対応するログ情報は、日時情報が“2022/2/22 11:00:00”(2022年2月22日11時00分00秒)であり、利用者IDが、“U10001”であることを示している。また、この分析データは、監視対象IDが“M001”であり、信号名が“AI0001”、ログタイトルが“XX01データ”であり、ファイル名が“XXX01.csv”であることを示している。
なお、上述した学習データ記憶部123は、分析データ記憶部125と同様に、
図6に示すように学習データを記憶してもよい。
【0055】
再び、
図2の説明に戻り、学習モデル記憶部126は、分析処理に使用する学習モデルを記憶する。学習モデル記憶部126は、例えば、グループIDと、利用者IDと、学習モデルとを対応付けて記憶する。
【0056】
分析結果記憶部127は、後述する分析処理の分析結果を記憶する。分析結果記憶部127は、例えば、グループIDと、利用者IDと、監視対象IDと、分析結果とを対応付けて記憶する。
【0057】
レポート情報記憶部128は、分析結果に基づいて生成されたレポート情報を記憶する。レポート情報記憶部128は、例えば、グループIDと、利用者IDと、監視対象IDと、レポート情報とを対応付けて記憶する。ここで、
図7を参照して、レポート情報の一例について説明する。
【0058】
図7は、本実施形態におけるレポート情報の一例を示す図である。
図7に示すレポートRP1は、分析データ情報DIと、分析結果RES1と、及び比較のための学習データDT1及び分析データDT2とを含むレポート情報である。
【0059】
図7において、分析データ情報DIは、学習データの期間、分析データの期間、信号数、主要信号などの情報であり、分析の入力に関する情報である。また、分析結果RES1は、例えば、異常検知時間の日毎の推移(全信号の情報を積み上げて表示)のグラフである。
【0060】
また、学習データDT1は、各信号の学習用データの波形を示し、分析データDT2は、各信号の分析用データ及び分析結果の波形を示している。
【0061】
再び、
図2の説明に戻り、サーバ制御部13は、メモリH12が記憶するプログラムを、プロセッサH13に実行させることで実現される機能部である。サーバ制御部13は、Web処理部131と、データ登録処理部132と、監視登録処理部133と、学習処理部134と、分析処理部135と、レポート処理部136とを備える。
【0062】
Web処理部131は、ポータルサーバ10のサービスを提供するポータルサイトのWeb処理を実行する。Web処理部131は、NW通信部11を介して、利用者端末20から受信した接続要求に対して、HTML(Hyper Text Markup Language)形式の各種Web表示データを、NW通信部11を介して、利用者端末20に送信して、利用者端末20の表示部23に各種Web表示データに基づくWeb画面を表示させる。
【0063】
Web処理部131は、例えば、利用者のログイン処理を実行する。Web処理部131は、NW通信部11を介して、利用者端末20から受信した利用者ID及びパスワードと、利用者情報記憶部122が記憶する利用者ID及びパスワードとが一致するか否かを判定する。Web処理部131は、受信した利用者ID及びパスワードと、利用者情報記憶部122が記憶する利用者ID及びパスワードとが一致する場合に、ポータルサーバ10のサービスの提供を許可する。
【0064】
また、Web処理部131は、例えば、後述する分析処理部135が分析した分析結果であって、複数の監視対象のそれぞれに対応した分析結果を比較可能な分析情報の一覧にして、利用者端末20に出力させる。すなわち、Web処理部131は、NW通信部11を介して、分析情報の一覧を利用者端末20に送信し、利用者端末20に分析情報の一覧を表示させる。ここで、Web処理部131は、利用者端末20への出力を処理する出力処理部の一例である。
【0065】
Web処理部131は、例えば、監視設定記憶部124に新たな監視対象が追加された場合に、監視設定記憶部124に追加された監視対象を、分析情報の一覧に追加して、利用者端末20に出力させる。
【0066】
また、Web処理部131は、例えば、後述する分析処理部135が、新たに追加された監視対象に対する分析を完了した場合に、当該新たに追加された監視対象の分析情報を、分析情報の一覧の先頭に追加し、分析情報の一覧に新たな監視対象が追加されたことを示す通知情報を、利用者端末20に出力させる。
【0067】
また、Web処理部131は、利用者端末20からの指定に応じて、利用者IDに対応した分析情報の一覧、又はグループIDに対応した分析情報の一覧を、利用者端末20に出力させてもよい。すなわち、Web処理部131は、利用者ごとの分析情報の一覧と、グループ内の複数の利用者が分析した分析情報の一覧とを切り替えて、利用者端末20に表示させる。
【0068】
また、Web処理部131は、利用者端末20から受信した検索情報に応じて、分析情報の一覧のうちから、検索情報に対応する分析情報を抽出し、抽出した分析情報の一覧を、検索結果として、利用者端末20に出力させる。
【0069】
また、Web処理部131は、後述するレポート処理部136が生成したレポート情報を、利用者端末20に出力させる。Web処理部131は、例えば、利用者端末20によって分析情報の一覧から特定の監視対象が選択された場合に、選択された特定の監視対象のレポート情報を、利用者端末20に出力させる。すなわち、Web処理部131は、選択された特定の監視対象のレポート情報をレポート情報記憶部128から取得し、NW通信部11を介して、例えば、
図7に示すようなレポート情報を利用者端末20に送信して、利用者端末20に表示させる。
【0070】
また、Web処理部131は、グループ情報記憶部121が記憶する制限情報であって、利用者が所属するグループに対応する制限情報に基づいて、分析処理の実行を含む利用者の使用を制限する。ここでのWeb処理部131は、ポータルサーバ10の使用を制限する制限処理部の一例である。
【0071】
Web処理部131は、例えば、グループにおける分析処理の実行回数が、実行制限回数に達した場合に、グループに所属する利用者に対して、分析処理の実行を禁止する。すなわち、Web処理部131は、グループ情報記憶部121の分析可能回数及び分析実行回数に基づいて、グループにおける分析処理の実行回数が、実行制限回数に達したか否かを判定する。Web処理部131は、グループにおける分析処理の実行回数が、実行制限回数に達したと判定した場合に、グループに所属する利用者の利用者IDに対して、分析処理の実行を禁止する。
【0072】
また、Web処理部131は、分析処理に使用する取得データの信号数が上限信号数に達した場合に、グループに所属する利用者の使用を制限する。すなわち、Web処理部131は、グループ情報記憶部121の契約信号数に基づいて、信号数が上限信号数に達したか否かを判定する。Web処理部131は、信号数が上限信号数に達したと判定した場合に、グループに所属する利用者の利用者IDに対して、例えば、ポータルサーバ10の使用を制限する。この場合、Web処理部131は、例えば、分析処理の実行を中止する、又は、分析データ等のデータの登録処理を禁止する。
【0073】
また、Web処理部131は、利用者情報記憶部122が記憶するグループに所属する利用者の数が利用者の上限数に達した場合に、グループに所属する利用者の登録を制限する。すなわち、Web処理部131は、グループ情報記憶部121のアカウント数に基づいて、グループに所属する利用者の数が利用者の上限数に達したか否かを判定する。Web処理部131は、グループに所属する利用者の数が利用者の上限数に達した場合に、例えば、新たな利用者の登録を禁止する。
【0074】
また、Web処理部131は、分析処理の利用期間が利用期限に達した場合に、グループに所属する利用者の使用を制限する。すなわち、Web処理部131は、グループ情報記憶部121の有効期限に基づいて、分析処理の利用期間が利用期限に達したか否かを判定する。Web処理部131は、分析処理の利用期間が利用期限に達したと判定した場合に、グループに所属する利用者の利用者IDに対して、例えば、ポータルサーバ10の使用を制限する。
【0075】
また、Web処理部131は、グループ(例えば、ポータルサーバ10の契約企業)から追加利用料金が支払われた場合に、使用制限を解除する。
【0076】
データ登録処理部132は、利用者端末20から受信した学習データ及び分析データを登録する。データ登録処理部132は、利用者端末20から受信した学習データを、例えば、
図6に示すように、グループIDと、利用者IDと、監視対象IDと対応付けて、学習データ記憶部123に記憶させる。また、データ登録処理部132は、利用者端末20から受信した分析データを、例えば、
図6に示すように、グループIDと、利用者IDと、監視対象IDと対応付けて、分析データ記憶部125に記憶させる。
【0077】
監視登録処理部133は、利用者端末20から受信した監視対象の追加要求に応じて、追加要求に対応した監視対象の設定情報を、監視設定記憶部124に追加する。ここでの追加要求は、例えば、監視対象の分析要求(分析処理の実行要求)、学習モデルの生成要求、等である。監視登録処理部133は、例えば、
図5に示すように、監視対象の設定情報を、監視設定記憶部124に記憶させる。
【0078】
学習処理部134は、学習データに基づいて、学習モデルを生成する。学習処理部134は、例えば、利用者端末20から受信した監視対象の正常データを、学習データとして、学習データに基づく学習モデルを生成する。学習処理部134は、学習データ記憶部123が記憶する学習データに基づいて、学習モデルを生成する。
【0079】
また、学習処理部134は、生成した学習モデルを学習モデル記憶部126に記憶させる。学習処理部134は、例えば、グループIDと、利用者IDと、学習モデルとを対応付けて、学習モデル記憶部126に記憶させる。
【0080】
分析処理部135は、予め登録された監視対象の正常データを学習データとして生成された学習モデルに基づいて、監視対象の取得データを分析する。分析処理部135は、波形比較の分析と、異常兆候分析との2つの分析処理を実行可能である。波形比較の分析は、監視対象の正常データである学習データと、分析データとの波形比較を行って分析する処理である。また、異常兆候分析は、予め登録された学習モデルを用いて、分析データを分析する処理であり、異常兆候を分析する処理である。
【0081】
分析処理部135は、波形比較の分析において、利用者端末20から受信した正常データから生成した比較判定用の学習モデルに基づいて、正常データと、利用者端末20から受信した監視対象の分析データとを比較して、分析データを分析する。正常データと分析データとを比較分析する技術としては、例えば、国際公開第2016/117086号に記載の技術が適用可能である。
【0082】
また、分析処理部135は、異常兆候分析において、学習モデル記憶部126に予め登録されている学習モデルに基づいて、利用者端末20から受信した監視対象の分析データを分析する。分析処理部135は、予め登録されている学習モデルに基づいて、分析データ記憶部125が記憶する分析データにおける異常兆候を分析する。分析処理部135は、例えば、学習モデルに基づいて、正常データと、分析データとの乖離を予測して、当該乖離の兆候を判定する。異常兆候を分析する技術としては、例えば、国際公開第2018/207350号に記載の技術が適用可能である。
【0083】
また、分析処理部135は、分析処理の分析結果を分析結果記憶部127に記憶させる。分析処理部135は、例えば、グループIDと、利用者IDと、監視対象IDと、分析結果とを対応付けて、分析結果記憶部127に記憶させる。
【0084】
レポート処理部136は、分析処理部135による分析結果に基づいて、例えば、
図7に示すようなレポート情報を生成する。レポート処理部136は、分析結果記憶部127が記憶する分析結果を取得し、取得した分析結果に基づいて、レポート情報を生成する。レポート処理部136は、例えば、分析処理部135が異常兆候分析を実行した場合に、乖離の兆候を強調したレポート情報を生成する。
【0085】
また、レポート処理部136は、生成したレポート情報をレポート情報記憶部128に記憶させる。レポート処理部136は、例えば、グループIDと、利用者IDと、監視対象IDと、レポート情報とを対応付けて、レポート情報記憶部128に記憶させる。
【0086】
次に、図面を参照して、本実施形態による監視支援システム1の動作について説明する。
図8は、本実施形態による監視支援システム1の波形比較の分析処理動作の一例を示す図である。
【0087】
図8に示すように、監視支援システム1の波形比較の分析処理では、まず、利用者端末20が、ポータルサーバ10に接続要求を送信する(ステップS101)。利用者端末20の端末制御部25は、入力部22を介した利用者の操作により、ポータルサーバ10のURL(Uniform Resource Locator)に向けて、NW通信部21を介して、接続要求を送信する。
【0088】
次に、ポータルサーバ10は、利用者端末20からの接続要求に応じて、ログイン画面(ログイン画面のHTMLデータ)を、利用者端末20に送信する(ステップS102)。ポータルサーバ10のWeb処理部131は、利用者IDと、パスワードとを入力するログイン画面(ログイン画面のHTMLデータ)を、利用者端末20に表示させるように、NW通信部11を介して、利用者端末20に送信する。
【0089】
次に、利用者端末20は、ログイン画面を表示する(ステップS103)。端末制御部25は、NW通信部21を介して受信したログイン画面を表示部23に表示させる。
【0090】
次に、利用者端末20は、ログイン情報(利用者ID、パスワード)をポータルサーバ10に送信する(ステップS104)。端末制御部25は、入力部22を介して、利用者から利用者ID及びパスワードを受け付け、利用者ID及びパスワードを含むログイン情報を、NW通信部21を介して、ポータルサーバ10に送信する。
【0091】
次に、ポータルサーバ10は、ログイン処理を実行する(ステップS105)。Web処理部131は、NW通信部11を介して、利用者端末20から受信した利用者ID及びパスワードに基づいて、ログイン処理を実行する。Web処理部131は、ログイン処理として、受信した利用者ID及びパスワードと、利用者情報記憶部122が記憶する利用者ID及びパスワードとが一致するか否かを判定する。
【0092】
Web処理部131は、受信した利用者ID及びパスワードと、利用者情報記憶部122が記憶する利用者ID及びパスワードとが一致する場合に、正当な利用者であると判定し、当該利用者IDによるサービスの提供を許可する。また、Web処理部131は、受信した利用者ID及びパスワードと、利用者情報記憶部122が記憶する利用者ID及びパスワードとが一致しない場合に、正当な利用者でないと判定し、当該利用者IDによるサービスの提供を許可しない。なお、ここでは、以下の説明において、利用者端末20の利用者が、正当な利用者であるものとして説明する。
【0093】
次に、ポータルサーバ10は、メニュー画面を利用者端末20に送信する(ステップS106)。Web処理部131は、ポータルサーバ10が提供するサービスのメニュー画面を、NW通信部11を介して、利用者端末20に送信する。
【0094】
次に、利用者端末20は、メニュー画面を表示する(ステップS107)。端末制御部25は、NW通信部21を介して受信した、例えば、
図9に示すようなメニュー画面を、表示部23に表示させる。
【0095】
図9は、本実施形態による監視支援システム1のメニュー画面の一例を示す図である。
図9に示す画面G1は、ポータルサーバ10のメニュー画面を示している。画面G1において、ボタンBT1は、“異常兆候分析”(分析処理)を選択するボタンである。
【0096】
図8の説明に戻り、次に、利用者端末20は、分析処理の指定情報を、ポータルサーバ10に送信する(ステップS108)。ここでは、入力部22を介して、利用者によりボタンBT1が選択されたものとして、端末制御部25は、分析処理の指定情報を、NW通信部21を介して、ポータルサーバ10に送信する。
【0097】
次に、ポータルサーバ10は、分析及びレポート画面を利用者端末20に送信する(ステップS109)。Web処理部131は、利用者端末20から受信した分析処理の指定情報に応じて、分析及びレポート画面を、NW通信部11を介して、利用者端末20に送信する。
【0098】
次に、利用者端末20は、分析及びレポート画面を表示する(ステップS110)。端末制御部25は、NW通信部21を介して受信した、例えば、
図10に示すような分析及びレポート画面を、表示部23に表示させる。
【0099】
図10は、本実施形態による監視支援システム1の波形比較における分析及びレポート画面の一例を示す図である。
図10に示す画面G2は、波形比較における分析及びレポート画面を示している。画面G2において、分析情報の一覧LS1は、波形比較の分析情報の一覧を示している。また、分析情報の一覧LS2は、異常兆候分析の分析情報の一覧を示している。また、ボタンBT2は、波形比較の分析の選択ボタンを示し、ボタンBT3は、分析処理の切り替えボタンを示している。
【0100】
再び、
図8の説明に戻り、次に、利用者端末20は、波形比較の指定情報を、ポータルサーバ10に送信する(ステップS111)。ここでは、入力部22を介して、上述した
図10に示す分析及びレポート画面(画面G2)で、波形比較の分析が指定されて、切り替えボタン(ボタンBT3)が押下されたものとして、端末制御部25は、波形比較の指定情報を、NW通信部21を介して、ポータルサーバ10に送信する。
【0101】
次に、ポータルサーバ10は、波形比較のデータ入力画面を利用者端末20に送信する(ステップS112)。Web処理部131は、利用者端末20から受信した波形比較の指定情報に応じて、波形比較のデータ入力画面を、NW通信部11を介して、利用者端末20に送信する。
【0102】
次に、利用者端末20は、波形比較のデータ入力画面を表示する(ステップS113)。端末制御部25は、NW通信部21を介して受信した、例えば、
図11に示すような波形比較のデータ入力画面を、表示部23に表示させる。
【0103】
図11は、本実施形態による監視支援システム1の波形比較のデータ入力画面の一例を示す図である。
図11に示す画面G3は、波形比較のデータ入力画面を示している。画面G3において、入力ウィンドウWD1は、分析のタイトルの入力ウィンドウを示し、入力ウィンドウWD2は、学習データの登録ウィンドウを示している。また、入力ウィンドウWD3は、分析データの登録ウィンドウを示し、入力ウィンドウWD4は、条件設定の入力ウィンドウを示している。また、ボタンBT4は、波形比較の分析処理の開始ボタンを示している。
【0104】
再び、
図8の説明に戻り、次に、利用者端末20は、波形比較の入力データ(学習データ及び分析データ)を、ポータルサーバ10に送信する(ステップS114)。ここでは、入力部22を介して、上述した
図11に示す波形比較のデータ入力画面(画面G3)で、タイトル、学習データ、及び分析データが入力されて、分析処理の開始ボタン(ボタンBT4)が押下されたものとして、端末制御部25は、波形比較の入力データ(学習データ及び分析データ)を、NW通信部21を介して、ポータルサーバ10に送信する。
【0105】
次に、ポータルサーバ10は、登録処理を実行する(ステップS115)。Web処理部131は、NW通信部11を介して、利用者端末20から受信した波形比較の入力データ(学習データ及び分析データ)に応じて、データ登録処理部132及び監視登録処理部133に登録処理を実行させる。
【0106】
データ登録処理部132は、受信した学習データを、例えば、
図6に示すように、グループIDと、利用者IDと、監視対象IDと対応付けて、学習データ記憶部123に記憶させる。また、データ登録処理部132は、受信した分析データを、例えば、
図6に示すように、グループIDと、利用者IDと、監視対象IDと対応付けて、分析データ記憶部125に記憶させる。
また、監視登録処理部133は、例えば、
図5に示すように、監視対象の設定情報を、監視設定記憶部124に記憶させる。
【0107】
次に、ポータルサーバ10は、分析開始画面(分析可能回数、等)を、利用者端末20に送信する(ステップS116)。Web処理部131は、分析処理の開始に応じて、分析開始画面(分析可能回数、等)を、NW通信部11を介して、利用者端末20に送信する。
【0108】
次に、利用者端末20は、分析開始画面を表示する(ステップS117)。端末制御部25は、NW通信部21を介して受信した、例えば、
図12に示すような分析開始画面を、表示部23に表示させる。
【0109】
図12は、本実施形態による監視支援システムの分析開始画面の一例を示す図である。
図12に示す画面G4は、ポータルサーバ10の分析開始画面を示している。画面G4では、分析が開始されたメッセージが表示されるとともに、分析コンテンツ、利用期限、分析実行回数、及び分析可能回数が表示される。
【0110】
また、ポータルサーバ10は、波形比較処理(波形比較の分析処理)を実行する(ステップS118)。ポータルサーバ10の分析処理部135は、波形比較の分析処理を実行する。また、レポート処理部136は、波形比較の分析処理の分析結果に基づいて、レポート情報を生成する。なお、波形比較の分析処理及びレポート情報の生成処理の詳細については、
図14を参照して後述する。
【0111】
次に、ポータルサーバ10は、レポートを追加した分析及びレポート画面を、利用者端末20に送信する(ステップS119)。Web処理部131は、分析処理の完了に応じて、レポートを追加した分析及びレポート画面を、NW通信部11を介して、利用者端末20に送信する。
【0112】
次に、利用者端末20は、レポートを追加した分析及びレポート画面を表示する(ステップS120)。端末制御部25は、NW通信部21を介して受信した、例えば、
図13に示すような分析及びレポート画面を、表示部23に表示させる。
【0113】
図13は、本実施形態による監視支援システム1の波形比較の分析処理後の分析及びレポート画面の一例を示す図である。
図13に示す画面G5は、波形比較の分析処理後の分析及びレポート画面を示している。画面G5において、分析情報の一覧LS1は、波形比較の分析情報の一覧を示している。また、分析情報の一覧LS2は、異常兆候分析の分析情報の一覧を示している。また、レポートRP1は、今回の波形比較の分析処理で、追加された監視対象の分析情報を示している。また、通知AL1は、新しい監視対象の分析情報が一覧に追加されたことを示している。なお、レポートRP1のより詳細なレポート情報が、
図7に示すレポートRP1の情報である。追加されたレポートRP1は、
図13の波形比較の分析情報の一覧である分析情報の一覧LS1に追加される。
【0114】
このように、Web処理部131は、分析処理部135が、新たに追加された監視対象に対する分析(波形比較の分析)を完了した場合に、当該新たに追加された監視対象の分析情報を、分析情報の一覧の先頭に追加し、分析情報の一覧に新たな監視対象が追加されたことを示す通知情報を、利用者端末20に出力させる。
【0115】
また、画面G5において、入力ウィンドウWD5は、検索キーワードの入力ウィンドウを示している。利用者からこの入力ウィンドウWD5に、検索キーワード(検索情報)が入力されることにより、Web処理部131は、利用者端末20から受信した検索キーワード(検索情報)に応じて、分析情報の一覧のうちから、検索情報に対応する分析情報を抽出し、抽出した分析情報の一覧を、検索結果として、利用者端末20に出力させる。
【0116】
次に、
図14を参照して、波形比較の分析処理の詳細について説明する。
図14は、本実施形態におけるポータルサーバ10の波形比較の分析処理の一例を示すフローチャートである。
図14に示す処理は、上述した
図8のステップS116、ステップS118、及びステップS119の処理に対応する。
【0117】
図14に示すように、ポータルサーバ10のWeb処理部131は、まず、分析可能回数が0回であるか否かを判定する(ステップS201)。Web処理部131は、利用者が所属するグループの分析可能回数及び分析実行回数をグループ情報記憶部121から参照して、実行制限回数に達しているか否かを判定する。Web処理部131は、分析可能回数が0回である(実行制限回数に達している)場合(ステップS201:YES)に、処理をステップS209に進める。また、Web処理部131は、分析可能回数が0回でない(実行制限回数に達していない)場合(ステップS201:NO)に、処理をステップS202に進める。
【0118】
ステップS202において、Web処理部131は、信号数は、制限内であるか否かを判定する。Web処理部131は、利用者が所属するグループの契約信号数をグループ情報記憶部121から参照し、信号数が上限に達しているか否かを判定する。Web処理部131は、信号数が制限内である(契約信号数の範囲内である)場合(ステップS202:YES)に、処理をステップS203に進める。また、Web処理部131は、信号数が制限内でない(契約信号数の範囲外である)場合(ステップS202:NO)に、処理をステップS209に進める。
【0119】
ステップS203において、Web処理部131は、分析可能回数及び分析実行回数を更新する。Web処理部131は、分析可能回数から1回分減算し、分析実行回数を1回分加算して、グループ情報記憶部121に記憶させる。
【0120】
次に、Web処理部131は、分析開始画面を利用者端末20の表示部23に表示させる(ステップS204)。Web処理部131は、
図12に示すような分析開始画面を、NW通信部11を介して、利用者端末20に送信する。
【0121】
次に、学習処理部134は、登録された正常データから学習モデルを生成する(ステップS205)。学習処理部134は、学習データ記憶部123が記憶する学習データ(利用者端末20から受信した正常データ)から学習モデルを生成する。学習処理部134は、学習モデルを学習モデル記憶部126に記憶させる。
【0122】
次に、分析処理部135は、学習モデルを用いて、正常データと分析データとの比較分析を実行する(ステップS206)。分析処理部135は、例えば、国際公開第2016/117086号、及び国際公開第2018/207350号に記載の技術を用いて、正常データと分析データとの比較分析を実行する。分析処理部135は、分析結果を、分析結果記憶部127に記憶させる。
【0123】
次に、レポート処理部136は、比較分析結果に基づくレポートを生成する(ステップS207)。レポート処理部136は、例えば、
図7に示すレポートRP1の情報、及び
図13に示すレポートRP1の情報を生成する。レポート処理部136は、生成したレポートをレポート情報記憶部128に記憶させる。
【0124】
次に、Web処理部131は、生成したレポートを追加した分析及びレポート画面を生成し、利用者端末20の表示部23に表示させる(ステップS208)。Web処理部131は、例えば、
図13の画面G5のような分析及びレポート画面を、利用者端末20に表示させる。ステップS208の処理後に、Web処理部131は、波形比較の分析処理を終了する。
【0125】
また、ステップS209において、Web処理部131は、エラーメッセージを利用者端末20の表示部23に表示させる。この場合、Web処理部131は、利用者によるポータルサーバ10の使用を制限し、波形比較の分析処理の実行を禁止する。ステップS209の処理後に、Web処理部131は、波形比較の分析処理を終了する。
【0126】
次に、図面を参照して、本実施形態におけるポータルサーバ10の異常兆候分析処理について説明する。
図15は、本実施形態におけるポータルサーバ10の異常兆候分析用の学習処理の一例を示すフローチャートである。
【0127】
図15示すように、異常兆候分析用の学習処理において、ポータルサーバ10は、まず、監視対象の登録処理を実行する(ステップS301)。ポータルサーバ10の監視登録処理部133は、監視対象の設定情報を、監視設定記憶部124に追加する。監視登録処理部133は、例えば、
図5に示すように、監視対象の設定情報を、監視設定記憶部124に記憶させる。
【0128】
次に、ポータルサーバ10は、監視対象の学習用データを登録する(ステップS302)。ポータルサーバ10のデータ登録処理部132は、例えば、利用者端末20から受信した学習用データ(正常データ)を、学習データ記憶部123に記憶させる。
【0129】
次に、ポータルサーバ10は、学習用データから監視対象の学習モデルを生成する(ステップS303)。ポータルサーバ10の学習処理部134は、例えば、学習データ記憶部123から指定された学習データを、学習用データとして取得し、当該学習用データから学習モデル(例えば、異常兆候の検出用の学習モデル)を生成する。学習処理部134は、生成した学習モデルを学習モデル記憶部126に記憶させる。ステップS303の処理後に、ポータルサーバ10は、学習モデルの生成処理を終了する。
このように、異常兆候分析においては、学習モデルが学習モデル記憶部126に予め記憶(登録)されているものとする。
【0130】
次に、
図16を参照して、本実施形態による監視支援システム1の異常兆候分析の処理動作について説明する。
図16は、本実施形態による監視支援システム1の異常兆候分析の処理動作の一例を示す図である。
【0131】
図16において、ステップS401からステップS410までの処理は、上述した
図8に示すステップS101からステップS110までの処理と同様であるため、ここではその説明を省略する。
なお、ステップS410において、端末制御部25は、NW通信部21を介して受信した、例えば、
図17に示すような分析及びレポート画面を、表示部23に表示させる。
【0132】
図17は、本実施形態による監視支援システム1の異常兆候分析における分析及びレポート画面の一例を示す図である。
図17に示す画面G6は、異常兆候分析における分析及びレポート画面を示している。画面G6において、分析情報の一覧LS1は、波形比較の分析情報の一覧を示している。また、分析情報の一覧LS2は、異常兆候分析の分析情報の一覧を示している。また、ボタンBT5は、異常兆候分析の選択ボタンを示し、ボタンBT3は、分析処理の切り替えボタンを示している。
【0133】
再び、
図16の説明に戻り、次に、利用者端末20は、異常兆候分析の指定情報を、ポータルサーバ10に送信する(ステップS411)。ここでは、入力部22を介して、上述した
図17に示す分析及びレポート画面(画面G6)で、異常兆候分析が指定されて、切り替えボタン(ボタンBT3)が押下されたものとして、端末制御部25は、異常兆候分析の指定情報を、NW通信部21を介して、ポータルサーバ10に送信する。
【0134】
次に、ポータルサーバ10は、異常兆候分析のデータ入力画面を利用者端末20に送信する(ステップS412)。Web処理部131は、利用者端末20から受信した異常兆候分析の指定情報に応じて、異常兆候分析のデータ入力画面を、NW通信部11を介して、利用者端末20に送信する。
【0135】
次に、利用者端末20は、異常兆候分析のデータ入力画面を表示する(ステップS413)。端末制御部25は、NW通信部21を介して受信した、異常兆候分析のデータ入力画面を、表示部23に表示させる。
【0136】
次に、利用者端末20は、異常兆候分析の入力データ(モデル指定情報及び分析データ)を、ポータルサーバ10に送信する(ステップS414)。ここでは、入力部22を介して、異常兆候分析のデータ入力画面で、例えば、タイトル、モデル指定情報、及び分析データが入力され、端末制御部25は、異常兆候分析の入力データ(モデル指定情報及び分析データ)を、NW通信部21を介して、ポータルサーバ10に送信する。
【0137】
次に、ポータルサーバ10は、分析開始画面(分析可能回数、等)を、利用者端末20に送信する(ステップS415)。Web処理部131は、分析処理の開始に応じて、分析開始画面(分析可能回数、等)を、NW通信部11を介して、利用者端末20に送信する。なお、データ登録処理部132は、受信した分析データを、例えば、
図6に示すように、グループIDと、利用者IDと、監視対象IDとを対応付けて、分析データ記憶部125に記憶させる。また、監視登録処理部133は、例えば、
図5に示すように、監視対象の設定情報を、監視設定記憶部124に記憶させる。
【0138】
次に、利用者端末20は、分析開始画面を表示する(ステップS416)。端末制御部25は、NW通信部21を介して受信した、例えば、
図12に示すような分析開始画面を、表示部23に表示させる。
【0139】
次に、ポータルサーバ10は、異常兆候分析処理を実行する(ステップS417)。ポータルサーバ10の分析処理部135は、異常兆候分析処理を実行する。また、レポート処理部136は、異常兆候分析処理の分析結果に基づいて、レポート情報を生成する。なお、異常兆候分析の分析処理及びレポート情報の生成処理の詳細については、
図18を参照して後述する。
【0140】
次に、ポータルサーバ10は、レポートを追加した分析及びレポート画面を、利用者端末20に送信する(ステップS418)。Web処理部131は、分析処理の完了に応じて、レポートを追加した分析及びレポート画面を、NW通信部11を介して、利用者端末20に送信する。
【0141】
次に、利用者端末20は、レポートを追加した分析及びレポート画面を表示する(ステップS419)。端末制御部25は、NW通信部21を介して受信した、分析及びレポート画面を、表示部23に表示させる。なお、分析及びレポート画面は、上述した
図13と同様であるため、ここではその説明を省略する。また、異常兆候分析の場合、追加されたレポートは、例えば、
図17の異常兆候分析の分析情報の一覧である分析情報の一覧LS2に追加される。
【0142】
また、Web処理部131は、分析処理部135が、新たに追加された監視対象に対する分析(異常兆候分析)を完了した場合に、当該新たに追加された監視対象の分析情報を、分析情報の一覧の先頭に追加し、分析情報の一覧に新たな監視対象が追加されたことを示す通知情報を、利用者端末20に出力させる。
【0143】
次に、
図18を参照して、異常兆候分析処理の詳細について説明する。
図18は、本実施形態におけるポータルサーバ10の異常兆候分析処理の一例を示すフローチャートである。
図18に示す処理は、上述した
図16のステップS415、ステップS417、及びステップS418の処理に対応する。
【0144】
図18において、ステップS501からステップS504までの処理は、上述した
図14に示すステップS201からステップS204までの処理と同様であるため、ここではその説明を省略する。
【0145】
ステップS505において、分析処理部135は、指定された監視対象の学習モデルを用いて、分析データの異常兆候を分析する。分析処理部135は、例えば、国際公開第2018/207350号に記載の技術を用いて、分析データの異常兆候を分析する。分析処理部135は、分析結果を、分析結果記憶部127に記憶させる。
【0146】
次に、レポート処理部136は、異常兆候分析結果に基づくレポートを生成する(ステップS506)。レポート処理部136は、例えば、
図7に示すレポートRP1の情報、及び
図13に示すレポートRP1のような情報を生成する。レポート処理部136は、生成したレポートをレポート情報記憶部128に記憶させる。
【0147】
続く、ステップS507及びステップS508の処理は、上述した
図14に示すステップS208及びステップS209の処理と同様であるため、ここではその説明を省略する。
【0148】
次に、
図19を参照して、本実施形態による監視支援システム1の分析レポートの表示処理及び削除処理について説明する。
図19は、本実施形態による監視支援システム1の分析レポートの表示処理及び削除処理の一例を示す図である。
【0149】
図19に示すように、分析レポートの表示処理では、まず、ステップS601に示すように、利用者端末20が、分析及びレポート画面を表示している状態において、利用者によって、特定のレポートが指定される。
【0150】
利用者端末20は、レポートの指定情報を、ポータルサーバ10に送信する(ステップS602)。ここでは、入力部22を介して、利用者により特定のレポートが指定されたものとして、端末制御部25は、特定のレポートを指定するレポートの指定情報を、NW通信部21を介して、ポータルサーバ10に送信する。
【0151】
次に、ポータルサーバ10は、分析レポートを送信する(ステップS603)。ポータルサーバ10のWeb処理部131は、利用者端末20から受信したレポートの指定情報に応じて、レポートの指定情報に対応する分析レポートをレポート情報記憶部128から取得する。ここで、分析レポートは、例えば、
図7に示すレポートRP1のようなレポート情報である。Web処理部131は、レポート情報記憶部128から取得した分析レポート(例えば、レポートRP1)を、利用者端末20に送信する。
【0152】
次に、利用者端末20は、分析レポートを表示する(ステップS604)。利用者端末20の端末制御部25は、例えば、
図7に示すような分析レポート(例えば、レポートRP1)を表示部23に表示する。
このように、Web処理部131は、利用者端末20によって分析情報の一覧から特定の監視対象が選択された場合に、正常データと、分析データとの相違を示すレポート情報を、利用者端末20に出力させる。
【0153】
ここで、
図20を参照して、分析レポートにおける正常データと、分析データとの比較について説明する。
図20は、本実施形態による監視支援システム1の分析レポートの分析データの比較例を示す図である。また、
図20は、上述した
図7に示すレポートRP1の学習データDT1及び分析データDT2の部分を拡大した図である。
【0154】
図20において、波形W1は、学習データ(正常データ)の波形を示し、波形W2は、分析データの波形を示している。また、波形W2の破線部分は、異常兆候部分AB1を示している。
【0155】
図20に示すように、レポート処理部136は、乖離の兆候(異常兆候部分)を破線で強調したレポート情報を生成している。なお、
図20に示す例では、破線により乖離の兆候(異常兆候部分)を強調しているが、例えば、太線、線の色を変更、線の種類の変更など、他の手法で乖離の兆候(異常兆候部分)を強調してもよい。
【0156】
図19の説明に戻り、レポートの削除処理では、まず、ステップS611に示すように、利用者端末20が、分析及びレポート画面を表示している状態において、利用者によって、特定のレポートが指定され、削除操作が入力される。
【0157】
この場合、利用者端末20は、指定したレポートの削除要求を、ポータルサーバ10に送信する(ステップS612)。ここでは、入力部22を介して、利用者により特定のレポートが指定されたものとして、端末制御部25は、特定のレポート削除要求を、NW通信部21を介して、ポータルサーバ10に送信する。
【0158】
次に、ポータルサーバ10は、指定されたレポートを削除する(ステップS613)。ポータルサーバ10のWeb処理部131は、指定されたレポートに対応する監視対象の登録を、監視設定記憶部124から削除するとともに、分析情報の一覧(レポートの一覧)から指定されたレポートを削除する。なお、Web処理部131は、指定されたレポートに対応する分析結果及びレポート情報を、分析結果記憶部127及びレポート情報記憶部128から削除してもよい。
【0159】
次に、ポータルサーバ10は、レポートを削除した分析及びレポート画面を、利用者端末20に送信する(ステップS614)。ポータルサーバ10のWeb処理部131は、分析情報の一覧(レポートの一覧)から、指定されたレポートを削除した分析及びレポート画面を、NW通信部11を介して、利用者端末20に送信する。
【0160】
次に、利用者端末20は、分析及びレポート画面を表示する(ステップS615)。利用者端末20の端末制御部25は、指定されたレポートが削除された分析及びレポート画面を表示部23に表示する。
【0161】
次に、
図21を参照して、本実施形態における利用者情報記憶部122のデータの変形例について説明する。
図21は、本実施形態における利用者情報記憶部122のデータの変形例を示す図である。
【0162】
図21に示すように、利用者情報記憶部122は、利用者ごとに、分析可能回数及び分析実行回数を記憶するようにしてもよい。この場合、Web処理部131は、利用者情報記憶部122が記憶する利用者ごとに設定された分析可能回数及び分析実行回数に基づいて、利用者における分析処理の実行回数が、実行制限回数に達したか否かを判定する。Web処理部131は、利用者における分析処理の実行回数が、実行制限回数に達した場合に、当該利用者に対して、分析処理の実行を禁止する。
【0163】
以上説明したように、本実施形態による監視支援システム1は、分析処理部135と、Web処理部131(出力処理部)とを備える。分析処理部135は、予め登録された監視対象(例えば、プラントの様々な監視対象の設備、等)の正常データを学習データとして生成された学習モデルに基づいて、監視対象の取得データを分析する。Web処理部131(出力処理部)は、分析処理部135が分析した分析結果であって、複数の監視対象のそれぞれに対応した分析結果を比較可能な分析情報の一覧(例えば、レポートの一覧)にして、利用者が使用する利用者端末20に出力させる。
【0164】
これにより、本実施形態による監視支援システム1は、複数の監視対象を比較しながら、分析情報を確認することができ、複数の監視対象をまとめて監視することができる。よって、本実施形態による監視支援システム1は、監視の業務負荷を低減し、業務効率を向上させることができる。
【0165】
また、本実施形態による監視支援システム1は、学習処理部134と、分析処理部135と、Web処理部131(出力処理部)とを備える。学習処理部134は、利用者が使用する利用者端末20から受信した監視対象の正常データを、学習データとして、学習データに基づく比較判定用の学習モデルを生成する。分析処理部135は、学習モデルに基づいて、正常データと、利用者が使用する利用者端末20から受信した監視対象の分析データとを比較して、分析データを分析する。Web処理部131(出力処理部)は、分析処理部135が分析した分析結果であって、複数の監視対象のそれぞれに対応した分析結果を比較可能な分析情報の一覧にして、利用者端末20に出力させる。
【0166】
これにより、本実施形態による監視支援システム1は、正常データと分析データとの比較を、特別な専門知識を必要とせずに精度よく行うことができる。よって、本実施形態による監視支援システム1は、監視の業務負荷を低減し、業務効率を向上させることができる。
【0167】
また、本実施形態による監視支援システム1は、監視設定記憶部124と、監視登録処理部133とを備える。監視設定記憶部124は、監視対象を識別する監視対象ID(監視対象識別情報)と、監視対象に関する設定情報とを対応付けて記憶する。監視登録処理部133は、利用者端末20から受信した監視対象の追加要求(例えば、監視対象の分析要求(分析処理の実行要求)、学習モデルの生成要求、等)に応じて、追加要求に対応した監視対象の設定情報を、監視設定記憶部124に追加する。Web処理部131は、監視設定記憶部124に追加された監視対象を、分析情報の一覧に追加して、利用者端末20に出力させる。
【0168】
これにより、本実施形態による監視支援システム1は、監視対象を容易に追加できるため、監視の業務負荷を低減し、業務効率をさらに向上させることができる。
【0169】
また、本実施形態では、Web処理部131は、分析処理部135が、新たに追加された監視対象に対する分析を完了した場合に、当該新たに追加された監視対象の分析情報を、分析情報の一覧の先頭に追加し、分析情報の一覧に新たな監視対象が追加されたことを示す通知情報を、利用者端末20に出力させる。
【0170】
これにより、本実施形態による監視支援システム1は、分析処理が完了したことが通知され、且つ、新たに追加された監視対象の分析情報を、分析情報の一覧の先頭に追加されるため、新たに追加された監視対象の分析情報を、迅速、且つ、効率よく確認することができる。
【0171】
また、本実施形態では、監視設定記憶部124は、利用者が所属するグループを識別するグループID(グループ識別情報)と、利用者を識別する利用者ID(利用者識別情報)と、監視対象IDと、設定情報とを対応付けて記憶する。Web処理部131は、利用者IDに対応した分析情報の一覧、又はグループIDに対応した分析情報の一覧を、利用者端末20に出力させる。
【0172】
これにより、本実施形態による監視支援システム1は、グループIDごとに監視対象が管理されるため、例えば、企業などのグループ内のノウハウが他のグループに漏洩することがない。また、本実施形態による監視支援システム1は、ポータルサーバ10により運用されるため、例えば、企業などのグループで自前の設備を用意する必要がなく、サービスの提供を受けることができる。すなわち、本実施形態による監視支援システム1は、企業などのグループで自らがシステムを保有せずに済み設備投資費用を抑制できる。
よって、本実施形態による監視支援システム1は、手軽に、且つ、安全に、プラントの監視対象の監視に関するシステムを導入することができる。
【0173】
また、本実施形態では、Web処理部131は、利用者端末20から受信した検索情報に応じて、分析情報の一覧のうちから、検索情報に対応する分析情報を抽出し、抽出した分析情報の一覧を、検索結果として、利用者端末20に出力させる。
【0174】
これにより、本実施形態による監視支援システム1は、検索情報により分析情報を適切に検索できるため、監視業務の効率をさらに向上させることができる。
【0175】
また、本実施形態による監視支援システム1は、データ登録処理部132を備える。データ登録処理部132は、利用者端末20から受信した監視対象の取得データを分析データとして、分析データ記憶部125に記憶させる。分析処理部135は、学習モデルに基づいて、分析データ記憶部125が記憶する分析データにおける異常兆候を分析する。
【0176】
これにより、本実施形態による監視支援システム1は、簡単に異常兆候を検知できるため、監視業務の効率をさらに向上させることができる。
【0177】
また、本実施形態では、Web処理部131は、利用者端末20によって分析情報の一覧から特定の監視対象が選択された場合に、正常データと、分析データとの相違を示すレポート情報を、利用者端末20に出力させる。
【0178】
これにより、本実施形態による監視支援システム1は、正常データと、分析データとを比較して、異常の発生を監視することができ、監視業務の効率をさらに向上させることができる。
【0179】
また、本実施形態による監視支援システム1は、レポート情報を生成するレポート処理部136を備える。分析処理部135は、正常データと、分析データとの乖離を予測して、当該乖離の兆候を判定する。レポート処理部136は、乖離の兆候を強調したレポート情報を生成する。
【0180】
これにより、本実施形態による監視支援システム1は、乖離の兆候を適切に判定することができるとともに、異常の兆候を強調するため、監視員(作業員)が、異常の兆候を適切に学習することができる。よって、本実施形態による監視支援システム1は、監視員(作業員)のレベルを向上させ、監視業務の品質を高めることができる。
【0181】
また、本実施形態による監視支援システム1は、学習データに基づいて、学習モデルを生成する学習処理部134を備える。分析処理部135は、学習処理部134が生成した学習モデルに基づいて、監視対象の取得データを分析する。
【0182】
これにより、本実施形態による監視支援システム1は、手軽に学習モデルを生成することができるため、学習モデルを用いた監視対象の異常検知を手軽に導入することができる。
【0183】
また、本実施形態では、分析処理部135は、学習処理部134が生成した学習モデルと、予め準備されている学習モデルとのうちから、利用者端末20によって指定された学習モデルに基づいて、監視対象の取得データを分析する。
【0184】
これにより、本実施形態による監視支援システム1は、簡単に学習モデルを変更して試行することができるため、様々な種類の監視対象に対して、柔軟に対応することができる。
【0185】
また、本実施形態による監視支援システム1は、グループ情報記憶部121と、分析処理部135と、Web処理部131(制限処理部)とを備える。グループ情報記憶部121は、利用者が所属するグループを識別するグループID(グループ識別情報)と、監視対象の取得データを分析する分析処理に関する制限情報とを対応付けて記憶する。分析処理部135は、利用者が使用する利用者端末20からの分析要求に応じて、監視対象の正常データを学習データとして生成された学習モデルに基づいて、分析処理を実行する。Web処理部131(制限処理部)は、グループ情報記憶部121が記憶する制限情報であって、利用者が所属するグループに対応する制限情報に基づいて、分析処理の実行を含む利用者の使用を制限する。
【0186】
これにより、本実施形態による監視支援システム1は、グループ情報記憶部121により、例えば、企業などのグループごとに管理されるため、学習モデルを用いた精度のよい監視対象の監視を、手軽に、且つ、安全に、導入することができる。よって、本実施形態による監視支援システム1は、監視の業務負荷を低減し、業務効率を向上させることができる。
【0187】
また、本実施形態による監視支援システム1は、制限情報により、利用者の使用を適切に制限することができる。そのため、本実施形態による監視支援システム1は、ポータルサーバ10のリソースを適切に分配することができ、一部の利用者の偏った使用によるシステム負荷を低減することができる。よって、本実施形態による監視支援システム1は、監視対象の分析を快適に行うことができ、業務効率を向上させることができる。
【0188】
また、本実施形態では、制限情報には、グループごとに設定された分析処理の実行制限回数が含まれる。Web処理部131は、グループにおける分析処理の実行回数が、実行制限回数に達した場合に、グループに所属する利用者に対して、分析処理の実行を禁止する。
【0189】
これにより、本実施形態による監視支援システム1は、分析処理の実行回数により、グループごとに利用者の使用を適切に制限することができ、システム負荷を低減することができる。
【0190】
また、本実施形態では、制限情報には、グループごとに設定された取得データの上限信号数が含まれる。Web処理部131は、分析処理に使用する取得データの信号数が上限信号数(例えば、契約信号数)に達した場合に、グループに所属する利用者の使用を制限する。
【0191】
これにより、本実施形態による監視支援システム1は、取得データの上限信号数により、グループごとに利用者の使用を適切に制限することができ、システム負荷を低減することができる。
【0192】
また、本実施形態による監視支援システム1は、少なくともグループID(グループ識別情報)と、利用者を識別する利用者ID(利用者識別情報)とを対応付けて記憶する利用者情報記憶部122を備える。制限情報には、グループごとに設定された利用者の上限数が含まれる。Web処理部131は、利用者情報記憶部122が記憶するグループに所属する利用者の数が利用者の上限数(アカウント数)に達した場合に、グループに所属する利用者の登録を制限する。
【0193】
これにより、本実施形態による監視支援システム1は、利用者の上限数により、グループごとに利用者の使用を適切に制限することができ、システム負荷を低減することができる。
【0194】
また、本実施形態では、制限情報には、利用者ごとに設定された分析処理の実行制限回数が含まれる。Web処理部131は、利用者における分析処理の実行回数が、実行制限回数に達した場合に、利用者に対して、分析処理の実行を禁止する。
【0195】
これにより、本実施形態による監視支援システム1は、利用者ごとの分析処理の実行回数により、利用者ごとに利用者の使用を適切に制限することができ、システム負荷を低減することができる。
【0196】
また、本実施形態では、制限情報には、グループごとに設定された分析処理の利用期限が含まれる。Web処理部131は、分析処理の利用期間が利用期限に達した場合に、グループに所属する利用者の使用を制限する。
【0197】
これにより、本実施形態による監視支援システム1は、グループごとの利用期限により、グループごとに利用者の使用を適切に制限することができ、システム負荷を低減することができる。
【0198】
また、本実施形態では、Web処理部131は、グループから追加利用料金が支払われた場合に、使用制限を解除する。
これにより、本実施形態による監視支援システム1は、利用者の使用制限を適切に解除することができ、利便性を向上させることができる。
【0199】
また、本実施形態によるポータルサーバ10(監視支援装置)は、分析処理部135と、Web処理部131(出力処理部)とを備える。分析処理部135は、予め登録された監視対象の正常データを学習データとして生成された学習モデルに基づいて、監視対象の取得データを分析する。Web処理部131は、分析処理部135が分析した分析結果であって、複数の監視対象のそれぞれに対応した分析結果を比較可能な分析情報の一覧にして、利用者が使用する利用者端末20に出力させる。
【0200】
これにより、本実施形態によるポータルサーバ10(監視支援装置)は、上述した監視支援システム1と同様の効果を奏し、監視の業務負荷を低減し、業務効率を向上させることができる。
【0201】
また、本実施形態による監視支援方法は、分析処理部135と、Web処理部131とを備えるポータルサーバ10の監視支援方法であって、分析処理ステップと、出力処理ステップとを含む。分析処理ステップにおいて、分析処理部135が、予め登録された監視対象の正常データを学習データとして生成された学習モデルに基づいて、監視対象の取得データを分析する。出力処理ステップにおいて、Web処理部131が、分析処理部135が分析した分析結果であって、複数の監視対象のそれぞれに対応した分析結果を比較可能な分析情報の一覧にして、利用者が使用する利用者端末20に出力させる。
【0202】
これにより、本実施形態による監視支援方法は、上述した監視支援システム1と同様の効果を奏し、監視の業務負荷を低減し、業務効率を向上させることができる。
【0203】
また、本実施形態によるポータルサーバ10(監視支援装置)は、学習処理部134と、分析処理部135と、Web処理部131(出力処理部)とを備える。学習処理部134は、利用者が使用する利用者端末20から受信した監視対象の正常データを、学習データとして、学習データに基づく比較判定用の学習モデルを生成する。分析処理部135は、学習モデルに基づいて、正常データと、利用者が使用する利用者端末20から受信した監視対象の分析データとを比較して、分析データを分析する。Web処理部131(出力処理部)は、分析処理部135が分析した分析結果であって、複数の監視対象のそれぞれに対応した分析結果を比較可能な分析情報の一覧にして、利用者端末20に出力させる。
【0204】
これにより、本実施形態によるポータルサーバ10(監視支援装置)は、上述した監視支援システム1と同様の効果を奏し、監視の業務負荷を低減し、業務効率を向上させることができる。
【0205】
また、本実施形態による監視支援方法は、学習処理部134と、分析処理部135と、Web処理部131とを備えるポータルサーバ10の監視支援方法であって、学習処理ステップと、分析処理ステップと、出力処理ステップとを含む。学習処理ステップにおいて、学習処理部134が、利用者が使用する利用者端末20から受信した監視対象の正常データを、学習データとして、学習データに基づく比較判定用の学習モデルを生成する。分析処理ステップにおいて、分析処理部135が、学習モデルに基づいて、正常データと、利用者が使用する利用者端末20から受信した監視対象の分析データとを比較して、分析データを分析する。出力処理ステップにおいて、Web処理部131が、分析処理部135が分析した分析結果であって、複数の監視対象のそれぞれに対応した分析結果を比較可能な分析情報の一覧にして、利用者端末20に出力させる。
【0206】
これにより、本実施形態による監視支援方法は、上述した監視支援システム1と同様の効果を奏し、監視の業務負荷を低減し、業務効率を向上させることができる。
【0207】
また、本実施形態によるポータルサーバ10(監視支援装置)は、グループ情報記憶部121と、分析処理部135と、Web処理部131と備える。グループ情報記憶部121は、利用者が所属するグループを識別するグループIDと、監視対象の取得データを分析する分析処理に関する制限情報とを対応付けて記憶する。分析処理部135は、利用者が使用する利用者端末20からの分析要求に応じて、監視対象の正常データを学習データとして生成された学習モデルに基づいて、分析処理を実行する。Web処理部131は、グループ情報記憶部121が記憶する制限情報であって、利用者が所属するグループに対応する制限情報に基づいて、分析処理の実行を含む利用者の使用を制限する。
【0208】
これにより、本実施形態によるポータルサーバ10(監視支援装置)は、上述した監視支援システム1と同様の効果を奏し、制限情報により、利用者の使用を適切に制限することができるため、監視対象の分析を快適に行うことができ、業務効率を向上させることができる。
【0209】
また、本実施形態による監視支援方法は、グループIDと、監視対象の取得データを分析する分析処理に関する制限情報とを対応付けて記憶するグループ情報記憶部121と、分析処理部135と、Web処理部131とを備えるポータルサーバ10の監視支援方法であって、分析処理ステップと、制限処理ステップとを含む。分析処理ステップにおいて、分析処理部135が、利用者が使用する利用者端末20からの分析要求に応じて、監視対象の正常データを学習データとして生成された学習モデルに基づいて、分析処理を実行する。制限処理ステップにおいて、Web処理部131が、グループ情報記憶部121が記憶する制限情報であって、利用者が所属するグループに対応する制限情報に基づいて、分析処理の実行を含む利用者の使用を制限する。
【0210】
これにより、本実施形態による監視支援方法は、上述した監視支援システム1と同様の効果を奏し、制限情報により、利用者の使用を適切に制限することができるため、監視対象の分析を快適に行うことができ、業務効率を向上させることができる。
【0211】
なお、本開示は、上記の実施形態に限定されるものではなく、本開示の趣旨を逸脱しない範囲で変更可能である。
例えば、上記の実施形態において、ポータルサーバ10は、1台のサーバ装置で構成される例を説明したが、これに限定されるものではなく、例えば、複数台のサーバ装置で構成されてもよい。
【0212】
また、上記の実施形態において、サーバ記憶部12の一部又は全部を、ポータルサーバ10の外部に備えるようにしてもよい。また、サーバ制御部13の機能の一部を、ポータルサーバ10の外部に備えるようにしてもよい。
【0213】
また、上記の実施形態において、Web処理部131が、監視対象の分析情報の一覧に、監視対象の分析情報の追加及び削除する処理と、検索情報による検索処理とを実行する例を説明したが、例えば、監視対象の分析情報の並べ替え処理等の他の操作処理を実行するようにしてもよい。
【0214】
また、上記の実施形態において、複数の監視対象には、互いに管理者又はメンテナンス業者が異なる設備が含まれてもよい。また、複数の監視対象には、互いに異なるビル内設備(例えば、エレベーター、空調、監視カメラ)が含まれてもよい。また、複数の監視対象には、種類が異なる発電設備(例えば、火力、風力、水力、原子力等)が含まれ、監視支援システム1は、これらの分析情報を一覧で表示するようにしてもよい。
【0215】
また、上記の実施形態において、複数の監視対象には、サービス需要情報、及び、サービス供給に用いる設備が含まれ、監視支援システム1は、これらの分析情報を一覧で表示するようにしてもよい。また、複数の監視対象には、発電設備、及び送電設備が含まれてもよい。また、監視支援システム1は、複数の監視対象を用いて、サプライチェーン(例えば、燃料調達、発電、送電、等)を管理するようにしてもよい。
【0216】
なお、上述した監視支援システム1が備える各構成は、内部に、コンピュータシステムを有している。そして、上述した監視支援システム1が備える各構成の機能を実現するためのプログラムをコンピュータが読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより上述した監視支援システム1が備える各構成における処理を行ってもよい。ここで、「記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行する」とは、コンピュータシステムにプログラムをインストールすることを含む。ここでいう「コンピュータシステム」とは、OS及び周辺機器等のハードウェアを含むものとする。
【0217】
また、「コンピュータシステム」は、インターネット、WAN、LAN、専用回線等の通信回線を含むネットワークを介して接続された複数のコンピュータ装置を含んでもよい。また、「コンピュータが読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD-ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。このように、プログラムを記憶した記録媒体は、CD-ROM等の非一過性の記録媒体であってもよい。
【0218】
また、記録媒体には、当該プログラムを配信するために配信サーバからアクセス可能な内部又は外部に設けられた記録媒体も含まれる。なお、プログラムを複数に分割し、それぞれ異なるタイミングでダウンロードした後に監視支援システム1が備える各構成で合体される構成、又は分割されたプログラムのそれぞれを配信する配信サーバが異なっていてもよい。さらに「コンピュータが読み取り可能な記録媒体」とは、ネットワークを介してプログラムが送信された場合のサーバ又はクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(RAM)のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また、上記プログラムは、上述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。さらに、上述した機能をコンピュータシステムに既に記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
【符号の説明】
【0219】
1…監視支援システム、10…ポータルサーバ、11,21…NW通信部、12…サーバ記憶部、13…サーバ制御部、20,20-1,20-2…利用者端末、22…入力部、23…表示部、24…端末記憶部、25…端末制御部、121…グループ情報記憶部、122…利用者情報記憶部、123…学習データ記憶部、124…監視設定記憶部、125…分析データ記憶部、126…学習モデル記憶部、127…分析結果記憶部、128…レポート情報記憶部、131…Web処理部、132…データ登録処理部、133…監視登録処理部、134…学習処理部、135…分析処理部、136…レポート処理部、C1,C2…企業、H11,H21…NWアダプタ、H12,H22…メモリ、H13,H23…プロセッサ、H24…入力デバイス、H25…ディスプレイ、NW1…ネットワーク