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特許7599563飲料抽出機器及びその管路システムと作動方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-05
(45)【発行日】2024-12-13
(54)【発明の名称】飲料抽出機器及びその管路システムと作動方法
(51)【国際特許分類】
   A47J 31/46 20060101AFI20241206BHJP
【FI】
A47J31/46
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2023532191
(86)(22)【出願日】2022-02-11
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-12-07
(86)【国際出願番号】 CN2022076107
(87)【国際公開番号】W WO2022233167
(87)【国際公開日】2022-11-10
【審査請求日】2023-05-25
(31)【優先権主張番号】202110497400.8
(32)【優先日】2021-05-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】522081783
【氏名又は名称】蘇州▲か▼楽美▲か▼琲机科技有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】110002262
【氏名又は名称】TRY国際弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】王 照亮
(72)【発明者】
【氏名】朱 梅生
【審査官】川口 聖司
(56)【参考文献】
【文献】特開2003-099851(JP,A)
【文献】特表2009-507608(JP,A)
【文献】中国実用新案第210871092(CN,U)
【文献】特開2019-030428(JP,A)
【文献】特開平06-096354(JP,A)
【文献】特開2019-006404(JP,A)
【文献】特開2001-023036(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47J 31/00-31/60
G07F 13/00-13/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
料抽出機器の管路システムの作動方法であって、
前記管路システムは、抽出ユニット及び第1の流体管路及び第2の流体管路を備え、
前記第1の流体管路は、一端が前記抽出ユニットに接続されて、飲料を前記抽出ユニットから飲料出口に輸出するように構成され、
前記第2の流体管路は、一端が前記第1の流体管路に接続され、接続点が前記抽出ユニットと前記飲料出口との間に位置し、
前記管路システムは制御コンポーネントをさらに備え、前記制御コンポーネントは、前記第1の流体管路と前記第2の流体管路の間の連通及び断絶を制御することによって、前記第1の流体管路の第2部分管路中の液体が前記第2の流体管路から排出されるように構成され、
前記第1の流体管路の第2部分管路は、前記第1の流体管路において前記接続点から前記飲料出口までの部分であり、
前記作動方法は、
前記飲料抽出機器の指示に従って前記管路システムの作動モードが選択されるステップと、
前記制御コンポーネントが、選択された作動モードに従って前記第1の流体管路と前記第2の流体管路の間の連通及び断絶を切り替えるステップとを含み、
前記作動モードはモード1を含み、前記作動モードが前記モード1である場合、前記制御コンポーネントは前記第1の流体管路の第2部分管路中の液体が前記第2の流体管路から完全に排出されるように、前記第1の流体管路の第2部分管路を外部の大気圧及び前記第2の流体管路に連通させて前記第1の流体管路の第2部分管路が空気で充填されるように制御する
ことを特徴とする飲料抽出機器の管路システムの作動方法。
【請求項2】
前記制御コンポーネントは排出ポンプであり、前記排出ポンプは前記第2の流体管路に設けられ、前記第1の流体管路の第2部分管路は外部の大気圧に連通され、
前記作動モードが前記モード1である場合、前記作動方法は、
記排出ポンプがオンになって、前記第1の流体管路の第2部分管路が前記第2の流体管路と連通するようにし、前記第1の流体管路の第2部分管路中の液体が前記排出ポンプによる吸引力を受けて前記第2の流体管路から排出されることを含む
ことを特徴とする請求項に記載の飲料抽出機器の管路システムの作動方法。
【請求項3】
前記第2の流体管路の出口端の位置は前記飲料出口の位置より低く設けられ、前記第1の流体管路の第2の部分管路は外部の大気圧に連通され、前記制御コンポーネントは二方弁であり、前記二方弁は第1の電磁弁及び第2の電磁弁を備え、前記第1の電磁弁は前記第1の流体管路の第2の部分管路に取り付けられ、前記第2の電磁弁は前記第2の流体管路に取り付けられ、
前記作動モードが前記モードである場合、前記作動方法は
前記第1の電磁弁を開けて前記第1の流体管路の第2部分管路を外部の大気圧に連通させるとともに、前記第2の電磁弁を開けて前記第1の流体管路の第2部分管路を前記第2の流体管路に連通させて、前記第1の流体管路の第2の部分管路中の液体が重力の作用により前記第2の流体管路から排出されること、含む
ことを特徴とする請求項に記載の飲料抽出機器の管路システムの作動方法。
【請求項4】
前記第2の流体管路の出口端の位置は前記飲料出口の位置より低く設けられ、前記第1の流体管路の第2の部分管路は外部の大気圧に連通され、前記制御コンポーネントは三方弁であり、
前記三方弁は、前記第1の流体管路の第1の部分管路に接続される第1の弁ポートと、前記第1の流体管路の第2の部分管路に接続される第2の弁ポートと、前記第2の流体管路に接続され第3の弁ポートとを備え、
前記三方弁の電源がオンになるとき、前記第3の弁ポートが閉じられ且つ前記第1の弁ポート及び前記第2の弁ポートが開けられ、
前記三方弁の電源がオフになるとき、前記第1の弁ポートが閉じられ且つ前記第2の弁ポート及び前記第3の弁ポートが開けられ、
前記作動モードが前記モードである場合、前記作動方法は
前記三方弁の電源がオフになって、前記第1の流体管路の第2部分管路が前記第2の流体管路に連通して、前記第1の流体管路の第2の部分管路中の液体が重力の作用により前記第2の流体管路から排出されることを含み、
前記第1の流体管路の第1部分管路は、前記第1の流体管路において前記抽出ユニットに接続する一端から前記接続点までの部分である
ことを特徴とする請求項に記載の飲料抽出機器の管路システムの作動方法。
【請求項5】
前記制御コンポーネントが、設定時間後に、又は前記飲料抽出機器が次回起動するときに、自動的にリセットされるステップ、をさらに含む
ことを特徴とする請求項に記載の飲料抽出機器の管路システムの作動方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、飲料抽出機器の技術分野に関し、特に飲料抽出機器及びその管路システムと作動方法に関する。
【背景技術】
【0002】
抽出によって豊かな風味を持つ飲料を得ることは、古くから人類の歴史に登場し、文化だけでなく社会生活の日常になっている。昔では、人々は手動でお茶を淹れたりコーヒーをブルーイングしたりすることが多かったが、機械の自動化の発展と生活リズムの加速に伴い、今では飲料抽出機器の応用がますます広がっており、オフィスや家庭で使用されるようになっている。また、飲料抽出機器で作られた飲料の味わいもますます高く要求されている中、この分野の技術改善も日増しに必要とされている。年、コーヒー飲料(例えばエスプレッソ、カプチーノ、ミルクコーヒー、ホワイトコーヒー又はフレーバーコーヒー)は非常に普及しており、人気が高い。コーヒー飲料は様々な手段で、特にその由来混合物と飲料抽出手段により作られることができる。従来技術では、コーヒー飲料を製造するためのコーヒーマシン及びコーヒーマシンでコーヒー飲料を製造する方法は既に広く知られている。通常のコーヒーマシンでは、ホスト制御ユニットにより温度、圧力などのパラメータが設定され、挽いたコーヒーを収容している抽出ユニット又は抽出容器に、ある程度の温度のお湯がある程度の圧力で導入されて、抽出完了後に管路を通って容器に導入されて飲用に供される。
【0003】
従来技術では、コーヒーの製造が完了した後、抽出ユニットからコーヒー出口までの管路中には残りの液体(例えばコーヒー)がまだ存在する。次回のコーヒー製造時、このような残りの液体は先にカップに流れ込んでしまって、コーヒーの品質を影響してコーヒーの味わいとユーザ体験に影響を与える。また、コーヒーマシンの洗浄後などの場合に、抽出ユニットや管路中には洗浄用の液体(例えば水)が残留してしまう。次回のコーヒー製造時、このような洗浄液体が飲料容器に入ってコーヒーの品質に影響を与える。このように、飲料の濃度と温度が低下して、飲料の味わいが影響されてしまう。
【0004】
そこで、管路を空にするか又は液体を排除するための、飲料抽出機器に適用可能な管路システムを開発する必要がある。
【発明の概要】
【0005】
上記した従来技術の不足に鑑み、本発明は飲料抽出機器の管路システムを提供し、飲料製造完了後や洗浄後など、管路を空にするか又は液体を排除する必要がある場合に、管路内の流体の連通と断絶を制御することによって管路内の残留飲料又は液体を排出して、次回の飲料製造時に残留飲料又は液体が飲料カップに流れ込んで飲料の味わいと品質に影響を与えることを防止することを目指す。
【0006】
上記した目的を達成するために、本発明は以下の技術案を提供する。
【0007】
飲料抽出機器の管路システムであって、ホスト制御ユニット、抽出ユニット、第1の流体管路、制御コンポーネント及び第2の流体管路を備える。前記第1の流体管路は、一端が前記抽出ユニットに接続されて、飲料を抽出ユニットから飲料出口に輸送するように構成される。前記第2の流体管路の一端は第1の流体管路に接続され、接続点が前記抽出ユニットと前記飲料出口との間に位置する。前記制御コンポーネントは、管路に取り付けられ、前記第1の流体管路と前記第2の流体管路の連通及び断絶を制御することによって管路を空にするか又は液体を排除するように構成され、前記制御コンポーネントはホスト制御ユニットにより制御される。第2の流体管路を接続するとともに、第1の流体管路と第2の流体管路の連通及び断絶により発生する第2の流体管路の第2の部分管路内の液体の流れ方向の変化を制御することによって、管路システムにおいて複数の流体通路(抽出ユニットから第1の流体管路までの通路、抽出ユニットから第2の流体管路までの通路、飲料出口から第2の流体管路までの通路、第2の流体管路から飲料出口までの通路など)を形成し、制御コンポーネントを用いて上記の複数の流体通路の開放及び遮断を制御することにより、管路内の液体の流れ方向を制御して、管路を空にするか又は液体を排除することを果たす。
【0008】
前記制御コンポーネントは第2の流体管路により第1の流体管路の第2の部分管路を空にすることができる。この時、制御コンポーネントは飲料出口から第2の流体管路までの流体通路を開放し、第2の流体管路の出口端の位置は飲料出口の位置より低いため、管路中の液体は重力により第2の流体管路から流出する。第1の流体管路の第1の部分管路における液体を排除する必要がある場合、又は、前記抽出ユニット及び第1の流体管路第1の部分管路における液体を排除する必要がある場合、制御コンポーネントは前記液体が排出されるように第2の流体管路を開放する。
【0009】
前記制御コンポーネントは第1の流体管路により第1の流体管路の第2の部分管路を空にすることができる。この時、制御コンポーネントは飲料出口から第1の流体管路までの流体通路を開放する。第2の流体管路は第1の流体管路の上端に接続され、出口端が上に向くか又は出口端の位置が飲料出口の位置より高く設けられる。それにより、管路中の液体は重力により第1の流体管路から流出する。
【0010】
従来技術によれば、前記抽出ユニットには給液流体パイプ、又は外部と直接或いは間接的に連通するガスパイプが接続されている。本発明では、給液流体パイプを第3の流体管路と定義する。抽出が行われる間、抽出ユニットの内壁にはコーヒー粉などの残渣又はコーヒーなどの液滴が付着することが多く、第1の流体管路の第1の部分管路にも液体が残留する。これら抽出ユニット中の残渣又は液滴、第1の流体管路の第1の部分管路中に残留した液体は、後で製造される飲料の品質に影響を与える。抽出ユニット及び第1の流体管路の洗浄に用いられる洗浄液体を第3の流体管路を介して前記抽出ユニット内に供給する。好ましく前記洗浄液体は洗浄水である。第3の流体管路を介して洗浄液体を供給することにより、第1の流体管路の第1の部分管路内にあった残留液体と、抽出ユニット及び第1の流体管路の第1の部分管路中の洗浄液体とを、制御コンポーネントの制御によって、第1又は第2の流体管路を介して排出することができる。又は、第3の流体管路を介して洗浄液体を供給することにより抽出ユニット及び第1の流体管路の全体又は一部を洗浄してもよく、前記第1の流体管路の第2の部分管路中の洗浄液体は制御コンポーネントの制御によって第1又は第2の流体管路から排出される。又は、抽出ユニットのガスパイプを利用して抽出ユニット及び第1の流体管路の第1の部分管路を外部の大気圧に連通させ、前記制御コンポーネントを制御することにより、第1の流体管路の第1の部分管路中の液体が第1又は第2の液体管路から排出されるようにしてもよい。本発明に係る、抽出ユニットに洗浄液体を供給する第3の流体管路、又はガスパイプは、従来技術における給液流体パイプ又はガスパイプを活用しており、構造の簡略化に寄与する。なお、実施シーンでは管路を別途接続してもよい。
【0011】
選択的に、前記制御コンポーネントは、以下のいずれか1つである。
【0012】
制御コンポーネントは排出ポンプであり、前記排出ポンプは第2の流体管路に設けられる。飲料の製造が完了した後、排出ポンプをオンにして吸引力を発生させる。第1の流体管路中の残留飲料は吸引力の作用により飲料出口から第2の流体管路に入って収集容器まで排出される。抽出ユニットの洗浄過程において、排出ポンプをオンにして、洗浄液を第2の流体管路にポンプインして収集容器に排出する。ガスパイプによって抽出ユニット及び第1の流体管路の第1の部分管路を外部の大気圧に連通させて、第1の流体管路の第1の部分管路中の液体が第2の流体管路から排出されるようにする。
【0013】
制御コンポーネントは二方弁であり、前記二方弁は第1の電磁弁及び第2の電磁弁を備え、前記第1の電磁弁は第1の流体管路の第2の部分管路に取り付けられ、前記第2の電磁弁は第2の流体管路に取り付けられる。飲料を製造する時、第1の電磁弁を開けて第2の電磁弁を閉じ、飲料が第1の流体管路を介して飲料容器に流れ込む。製造が完了した後、第2の電磁弁を開け、管路中に空気が入り、第1の流体管路の第2の部分管路内の残留飲料が第1又は第2の流体管路を介して流出する。
【0014】
制御コンポーネントは三方弁であり、前記三方弁は、第1の流体管路と第2の流体管路との接続箇所に取り付けられる。三方弁における3つの弁ポートの開閉を制御することにより液流方向を調整する。例えば、前記三方弁は二位置三方の常開式電磁弁であり、その常開ポートが前記第1の流体管路の出口端に接続される。飲料を製造する時、第2の流体管路に接続された弁ポートを閉じて、抽出ユニット内の飲料が第1の流体管路から飲料容器に流れ込む。完了後、三方弁を切り替え、抽出ユニットに接続された弁ポートを閉じ、第2の流体管路に接続された弁ポートを開け、管路中に空気が入り、第1の流体管路の第2の部分管路内の残留飲料が第1又は第2の流体管路を介して流出する。
【0015】
飲料抽出機器であって、上記したいずれか1つの飲料抽出機器の管路システムを備える。
【0016】
上記した飲料抽出機器の管路システムの作動方法は、以下のステップを含む。
S1において、飲料抽出機器の指示に従って管路システムの作動モードが選択される。
S2において、ホスト制御ユニットが選択に応じて対応する作動モードを起動する。
S3において、管路システムの制御コンポーネントが、選択された作動モードの設定に従って第1の流体管路と第2の流体管路の連通及び断絶を切り替えて、管路を空にするか又は液体を排除するように駆動する。
S4において、制御コンポーネントが、設定時間後に、又は飲料抽出機器が次回起動するときに、自動的にリセットされる。
【0017】
前記作動モードはモード1、モード2及びモード3のうちの1つ又は複数を含む。前記モード1では、第1の流体管路の第2の部分管路を空にする。前記モード2では、第1の流体管路全体を空にする。前記モード3では、抽出ユニット及び第1の流体管路の一部又は全体に対して洗浄時の洗浄液を排除し、さらに洗浄後に第1の流体管路を空にする。
【0018】
前記モード1はステップS3aを含み、S3aにおいて、制御コンポーネントは、飲料出口から第2の流体管路までが開放するように切り替えて、第1の流体管路の第2の部分管路を空にする。この時、管路に空気が入り、第1の流体管路の第2の部分管路内の液体が第1の流体管路又は第2の流体管路から排出される。
【0019】
前記モード2はステップS3a+ステップS3bを含み、ステップS3bにおいて、第1の流体管路の第1の部分管路を外部の大気圧に連通させ、制御コンポーネントは第1又は第2の流体管路のいずれかを開放するように切り替えて、第1の流体管路の第1の部分管路中の液体が第1の流体管路又は第2の流体管路から排出されるようにする。
【0020】
前記モード3はステップS3c+ステップS3a+ステップS3bを含み、ステップS3cにおいて、制御コンポーネントは、第1又は第2の流体管路が開放するように切り替え、抽出ユニットに洗浄液体を供給し、洗浄液体は第1又は第2の流体管路を通じて排出されて抽出ユニット及び第1の流体管路の全体又は一部を洗浄する。
【0021】
従来技術に比べ、本発明は以下の有益な効果を有する。
本発明に係る飲料抽出機器の管路システムでは、第1の流体管路に第2の流体管路を接続し、制御コンポーネントを用いて第1の流体管路と第2の流体管路の連通及び断絶を制御して、飲料を抽出完了した後に第1の流体管路中の残留飲料を排出することにより、次回の飲料抽出時に残留飲料が飲料容器に入って飲料の味わいと品質に影響を与えることを防止して、飲料の味わいの安定性及び一致性を保証することができる。
【0022】
さらに、本発明に係る飲料抽出機器の管路システムでは、制御コンポーネントを抽出ユニット、第3の流体管路に組み合わせて、飲料機器の洗浄と、洗浄後の抽出ユニット、第1の流体管路内の洗浄液体の排除を容易にして、水分が管路内に長期間滞留することを防止する。それにより、管路の清潔及び乾燥を維持するとともに、第1の流体管路内の洗浄水が次回の飲料製造時に飲料容器に入って飲料の濃度が下がって飲料の味わいと品質が影響されることを回避できる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
本発明の具体的な実施例による技術案をより明確に説明するために、以下、実施例の説明に必要な図面を簡単に紹介する。明らかに、以下に説明される図面は本発明の一部の実施例に過ぎず、当業者は創造的な労働を払わずにこれらの図面に基づいて他の図面を得ることができる。
図1】本発明の実施例1の構造概略図である。
図2】本発明の実施例2の構造概略図である。
図3】本発明の実施例3の構造概略図である。
図4】本発明の実施例4の構造概略図である。
図5】本発明の実施例5の構造概略図である。
図6】本発明の実施例4、5における三方弁の構造概略図である。
図7】本発明における第2の流体管路と収集容器とが直接接続する場合の構造概略図である。
図8】本発明がコーヒーマシン中に接続される場合の構造概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、前記飲料抽出機器がコーヒーマシンであることを例にして本発明の具体的な実施例における技術案を明確で完全に説明する。なお、本願ではコーヒー飲料を例として説明するが、他の飲料に関する保護範囲を放棄するわけではない。明らかに、説明される実施例は、本発明の一部の実施例に過ぎず、全ての実施例ではない。当業者が本発明における実施例に基づいて創造的な労働を払わずに得られる他の実施例はすべて本発明の保護範囲に属する。
【0025】
説明の便宜上、以下の説明において明確に区別されていない管路は、抽出ユニット、第1の流体管路及び第2の流体管路の総称である。第1の流体管路において抽出ユニットの出口から第1の流体管路と第2の流体管路との接続点までの部分を第1の部分管路と定義する。第1の流体管路において飲料出口から第1の流体管路と第2の流体管路との接続点までの部分を第2の部分管路と定義する。管路中の液体を排出して管路内の空間が空気で充填されるようにする過程を、「空にする」と定義する。管路中の既存の液体を排出して管路が新たな液体で充填されるようにする過程を、「排除する」と定義する。空にするか又は排除する過程において、毛細管現象により、管路の壁に付着した液体の一部が排出できないことは避けられない。よって、空にするか排除するとの記載は、完全で絶対的に空にするか排除することを意味するものではない。
【0026】
<実施例1>
図1に示すコーヒーマシンの管路システムは、ホスト制御ユニット(図示せず)と、抽出ユニット3と、第1の流体管路1と、制御コンポーネントと、第2の流体管路2とを備える。第1の流体管路1は、一端が抽出ユニット3に接続され、コーヒーを抽出ユニット3から飲料出口10に輸送するために用いられる。第2の流体管路2は、一端が第1の流体管路1に接続され、接続点aは抽出ユニット3と飲料出口10の間に位置し、他端の出口の下方に収集容器7が設けられる。収集容器7は、管路を空にするか又は液体を排除する時に、残留したコーヒーや洗浄液体の排出に用いられる。第1の流体管路1の出口端には飲料容器6が設けられる。第2の流体管路2は、固定具20によりコーヒーマシンに取り付けられる。前記制御コンポーネントは排出ポンプ21であり、排出ポンプ21はホスト制御ユニットにより制御されてオン又はオフする。排出ポンプ21の入力端及び出力端はいずれも第2の流体管路2に接続され、出力端は第2の流体管路2の出力の端に接続される。本実施例において、抽出ユニット3から飲料出口10までを第1の通路と定義し、抽出ユニット3から収集容器7までを第2の通路と定義し、飲料出口10から収集容器7までを第3の通路と定義する。ホスト制御ユニットにより排出ポンプ21を制御し、排出ポンプ21は、オンになるときに、第1の流体管路1と抽出ユニット3中の流体に対して吸引力を発生する。これにより、第1の流体管路1と第2の流体管路2内の液体が収集容器7に向かって流れるように制御する。コーヒーを出力しようとする時、排出ポンプ21がオフになって上記した第1の通路が開放される。第1の流体管路1の第2の部分内の残留コーヒーを排出して空にしようとする時、排出ポンプ21がオンになって上記した第3の通路が開放される。抽出ユニット3内の他の液体、例えば洗浄液を排除しようとする時、排出ポンプ21がオンになって上記した第2の通路が開放される。
【0027】
抽出ユニット3には第3の流体管路4が接続され、抽出ユニット3はバルブ5を介して第1の流体管路1、第2の流体管路2に連通する。コーヒーを抽出する時、排出ポンプ21がオフになって、抽出されたコーヒーは第1の流体管路1から飲料容器6に入る。この時、第1の流体管路1にはまだ残留コーヒーが存在する。残留コーヒーを排出して第1の流体管路1を空にしようとする時、ホスト制御ユニットにより排出ポンプ21を起動し、第1の流体管路1内の残留コーヒーが排出ポンプ21により駆動されて第2の流体管路2に流れ込んで収集容器7に放出される。抽出ユニット3を洗浄しようとする時、排出ポンプ21がオンになり、洗浄液が第3の流体管路4から抽出ユニット3内に注入され、洗浄液が第2の流体管路2から収集容器7に排出される。第1の流体管路1の第1の部分管路中の液体を排除しようとする時、排出ポンプ21がオンになり、第1の流体管路1の第1の部分管路がガスパイプを介して外部の大気圧と連通して、第1の流体管路1の第1の部分管路中の液体が第2の流体管路2から収集容器7に排出される。
【0028】
上記したコーヒーマシンの管路システムの作動方法は、以下のステップを含む。
S1において、コーヒーマシンの指示に従って管路システムの作動モードを選択する。
S2において、ホスト制御ユニットが選択に応じて対応する作動モードを起動する。
S3において、排出ポンプ21が、選択された作動モードの設定に従って第1の流体管路1と第2の流体管路2の連通及び断絶を切り替えて、管路の全体又は一部を空にするか又は液体を排除するように駆動する。
S4において、排出ポンプ21が、設定時間後に、又はコーヒーマシンが次回起動するときに、自動的にリセットされる。
【0029】
上記した作動モードはモード1、モード2及びモード3を含む。
【0030】
ここで、モード1では、液体を排出して第1の流体管路1の第の部分管路を空にする。モード2では、液体を排出して第1の流体管路1全体を空にする。モード3では、抽出ユニット3、第1の流体管路1の第1の部分管路の洗浄時の洗浄液を排除し、及び、洗浄後に第1の流体管路1を空にする。
【0031】
第1の流体管路1の第2の部分管路のみを空にしようとする時、モード1を選択する。モード1はステップS3aを含み、S3aにおいては、排出ポンプ21をオンにして、飲料出口10から第2の流体管路2までの通路を開放して、残留コーヒー又は液体がポンプ21による駆動によって収集容器7に排出される。
【0032】
第1の流体管路1全体に対して残留コーヒーを排出して空にしようとする時、モード2を選択する。モード2はステップS3a+ステップS3bを含む。ここで、ステップS3bにおいては、第1の流体管路1の第1の部分管路を外部の大気圧に連通させ、排出ポンプ21をオンにして、第1の流体管路1の第1の部分管路中の液体が第2の流体管路2から収集容器7に流れ込むようにする。
【0033】
コーヒーマシンの管路を洗浄し、さらに管路中の洗浄液を排出しようとする時、モード3を選択する。モード3はステップS3c+ステップS3a+ステップS3bを含む。ここで、ステップS3cにおいては、排出ポンプ21をオンにして第2の流体管路2を開放し、第3の流体管路4を介して抽出ユニット3に洗浄液体を入力し、洗浄液体が第2の流体管路2を通って排出されて抽出ユニット3及び第1の流体管路1の第1の部分を洗浄する。
【0034】
<実施例2>
実施例1との違いとして、図2に示すコーヒーマシンの管路システムでは、前記制御コンポーネントが二方弁である。前記二方弁は、ホスト制御ユニットにより制御されて開弁又は閉弁する。前記二方弁は第1の電磁弁11と第2の電磁弁22とを備え、第1の電磁弁11は第1の流体管路1の第2の部分に取り付けられ、第2の電磁弁22は第2の流体管路2に取り付けられる。管路中の液体が重力により第2の流体管路2の、収集容器7の一端にある出口から自ら流出できるように、第2の流体管路2の出口端の位置は飲料出口10の位置より低く設けられる。好ましくは、気圧の流動と管路のレイアウトを容易にするために、前記第2の流体管路2は前記第1の流体管路1の下方に位置する。本実施例では、抽出ユニット3から飲料出口10までを第1の通路と定義し、抽出ユニット3から収集容器7までを第2の通路と定義し、飲料出口10から収集容器7までを第3の通路と定義する。ホスト制御ユニットにより第1の電磁弁11と第2の電磁弁22を制御することにより、第1の流体管路1、第2の流体管路2内の液体の連通と遮断を制御する。コーヒーを出力しようとする時、第1の電磁弁11を開弁して第2の電磁弁22を閉弁して、上記した第1の通路を開放する。第1の流体管路1の第2の部分管路の液体を排出しようとする時、第1の電磁弁11と第2の電磁弁22のいずれも開弁して、上記した第3の通路を開放する。抽出ユニット3と第1の流体管路1の第1の部分管路における他の液体(例えば洗浄液)を排出しようとする時、第1の電磁弁11を閉弁して第2の電磁弁22を開弁して、上記した第2の通路を開放する。
【0035】
コーヒーを抽出する時、第1の電磁弁11を開弁して第2の電磁弁22を閉弁し、抽出されたコーヒーは第1の流体管路1を通って飲料容器6に入る。この時、第1の流体管路1にはまだ残りのコーヒーが存在する。第1の流体管路1の第2の部分管路中の残留コーヒーを排出する必要がある時、ホスト制御ユニットにより第2の電磁弁22を開弁し、管路中に空気が入る。元々第2の流体管路2内に充填されていた液体は重力を受けて排出され、それに伴って残留コーヒーも収集容器7中に排出される。抽出ユニット3を洗浄しようとする時、第1の電磁弁11を閉弁して第2の電磁弁22を開弁し、第3の流体管路4から抽出ユニット3内に洗浄液を注入し、洗浄液は第2の流体管路2を通って収集容器7中に排出される。第1の流体管路1の第1の部分管路中の液体を排出しようとする時、第1の流体管路1の第1の部分管路を外部大気圧に連通させて、その中の液体が第2の流体管路2を通って収集容器7に排出されるようにする。
【0036】
上記したコーヒーマシンの管路システムの作動方法は、以下のステップを含む。
S1において、コーヒーマシンの指示に従って管路システムの作動モードを選択する。
S2において、ホスト制御ユニットが選択に応じて対応する作動モードを起動する。
S3において、第1の電磁弁11と第2の電磁弁22が、選択された作動モードの設定に従って第1の流体管路1及び第2の流体管路2の開閉を切り替えて、管路の全体又は一部を空にするか又は液体を排除するように駆動する。
S4において、第1の電磁弁11と第2の電磁弁22が、設定時間後に、又はコーヒーマシンが次回起動するときに、自動的にリセットされる。
【0037】
上記した作動モードはモード1、モード2及びモード3を含む。
【0038】
ここで、モード1では、液体を排出して第1の流体管路1の第2の部分管路を空にする。モード2では、液体を排出して第1の流体管路1全体を空にする。モード3では、抽出ユニット3、第1の流体管路1の第1の部分管路の洗浄時の洗浄液を排除し、及び、洗浄後に第1の流体管路1を空にする。
【0039】
第1の流体管路1の第2の部分管路中の液体のみを排出しようとする時、モード1を選択する。前記モード1はステップS3aを含む。S3aにおいては、第1の電磁弁11と第2の電磁弁22を開弁して、飲料出口10から第2の流体管路2までの通路を開放するとともに外部の大気圧に連通させ、残留コーヒーが収集容器7に排出される。
【0040】
第1の流体管路1全体における残留コーヒーを排出しようとする時、モード2を選択する。前記モード2はステップS3a+ステップS3bを含む。ここで、ステップS3bにおいては、ガスパイプにより第1の流体管路1の第1の部分管路を外部の大気圧に連通させ、第2の電磁弁22を開弁して第1の電磁弁11を閉弁することによって、第1の流体管路1の第1の部分管路中の液体が第2の流体管路2を通って収集容器7に流れ込むようにする。
【0041】
コーヒーマシンの管路を洗浄し、さらに管路中の洗浄液を排出しようとする時、モード3を選択する。前記モード3はステップS3c+ステップS3a+ステップS3bを含む。ここで、ステップS3cにおいては、第1の電磁弁11を閉弁して第2の電磁弁22を開弁して、第2の流体管路2を開放し、抽出ユニット3に洗浄液体を注入し、洗浄液体が第2の流体管路2を通って排出され、抽出ユニット3及び第1の流体管路1の第1の部分管路を洗浄する。
【0042】
<実施例3>
実施例2との違いとして、図3に示すコーヒーマシンの管路システムにおいて、第2の流体管路2の出口端は上向きであり、飲料出口10の下方には必要に応じて飲料容器6又は収集容器7が設けられ、洗浄時には第1の流体管路1全体を洗浄することができる。
【0043】
コーヒーを抽出する場合、飲料出口10の下方に飲料容器6が設けられ、第1の電磁弁11が開弁され、第2の電磁弁22が閉弁され、抽出されたコーヒーは第1の流体管路1を通って飲料容器6に入る。この時、第1の流体管路1には残りのコーヒーが存在する。第1の流体管路1の第2の部分管路中の残留コーヒーを排出しようとする時、ホスト制御ユニットにより第2の電磁弁22が開弁され、管路中に空気が入り、残留コーヒーが重力の作用により引き続いて飲料容器6に排出される。抽出ユニット3を洗浄しようとする時、飲料出口10の下方に収集容器7が設けられ、第1の電磁弁11が開弁され、第2の電磁弁22が閉弁され、第3の流体管路4から抽出ユニット3内に洗浄液が注入され、洗浄液は第1の流体管路1から収集容器7に排出される。第1の流体管路1の第1の部分管路中の液体を排出しようとする時、第1の流体管路1の第1の部分管路を外部の大気圧に連通させて、第1の流体管路1の第1の部分管路中の液体が第1の流体管路1から収集容器7に排出されるようにする。
【0044】
実施例2による管路システムの作動方法との違いとして、上記したコーヒーマシンの管路システムの作動方法においては、排出液体がコーヒーである場合、飲料出口10の下方には飲料容器6が置かれ、排出液体が洗浄液体である場合、飲料出口10の下方には収集容器7が置かれる。
【0045】
別の実施例において、上記の第1の電磁弁11は省略されてもよく、第2の電磁弁22のみを制御すれば使用目的を達成することができる。
【0046】
<実施例4>
実施例2との違いとして、図4及び図6に示すコーヒーマシンの管路システムを参照すると、前記制御コンポーネントは三方弁12である。第2の流体管路2の一端は三方弁12を介して第1の流体管路1に接続され、他端の出口の下方には収集容器7が設けられる。三方弁12は抽出ユニット3と飲料出口10との間に位置する。三方弁12はホスト制御ユニットにより電源のオン・オフが制御される。三方弁12は二位置三方の常開式電磁弁であり、三方弁12の弁ポートはそれぞれ第1の弁ポート121、第2の弁ポート122および第3の弁ポート123であり、その中の常開ポートは第2の弁ポート122である。第2の弁ポート122は第1の流体管路1の第2の部分管路に接続され、第1の弁ポート121は抽出ユニット3の一端に接続され、第3の弁ポート123は第2の流体管路2に接続される。第2の流体管路2の出口端の位置は飲料出口10の位置より低く配置されて、管路中の液体が重力により第2の流体管路2の収集容器7側の出口から自ら流出できるようにする。好ましくは、第2の流体管路2は前記第1の流体管路1の下方に位置して、気圧の流れと管路のレイアウトを容易にする。本実施例では、抽出ユニット3から飲料出口10までを第1の通路と定義し、飲料出口10から収集容器7までを第2の通路と定義する。ホスト制御ユニットにより三方弁12を制御することにより、第1の流体管路1、第2の流体管路2内の液体の通過可否を制御する。抽出ユニット3内のコーヒー又は他の液体を出力しようとする時、三方弁12は電源がオンされて上記の第1の通路を開放する。液体を排出して第1の流体管路1の第2の部分管路を空にしようとする時、三方弁12は電源がオフされて上記の第2の通路を開放する。
【0047】
コーヒーを抽出する時、飲料出口10の下方に飲料容器6が置かれ、三方弁12が電源オンされ、弁体が下り、第3の弁ポート123が閉じられ、抽出されたコーヒーは第1の流体管路1を通って飲料容器6に入る。この時、第1の流体管路1にはまだ残留コーヒーが存在し、空にする時、三方弁12が電源オフされ、弁体が上り、第1の弁ポート121が閉じられ、第1の流体管路1の第2の部分管路内の残りのコーヒーは第2の流体管路2を通って収集容器7に流れ込む。抽出ユニット3を洗浄しようとする時、前記飲料出口10の下方に収集容器が置かれ、三方弁12が電源オンされ、洗浄液は第1の流体管路1から収集容器に排出される。ガスパイプによって第1の流体管路1の第1の部分管路を外部の大気圧に連通させ、第1の流体管路1内の洗浄液が引き続いて排出され、三方弁12が電源オフされ、第1の流体管路1内の残りの洗浄液は第2の流体管路2から収集容器7に排出される。
【0048】
上記したコーヒーマシンの管路システムの作動方法は以下のステップを含む。
S1において、コーヒーマシンの指示に従って管路システムの作動モードが選択される。
S2において、ホスト制御ユニットが選択に応じて対応する作動モードを起動する。
S3において、三方弁12が、選択された作動モードの設定に従って第1の流体管路1と第2の流体管路2の連通・断絶を切り替えることにより、全体又は一部の管路を空にするか又は液体を排除するように駆動する。
S4において、三方弁12が、設定時間後に、又はコーヒーマシンが次回起動するときに、自動的にリセットされる。
【0049】
上記の作動モードは、モード1、モード2及びモード3を含む。
【0050】
ここで、モード1においては、第1の流体管路1の第2の部分管路を空にする。モード2においては、第1の流体管路1の全体から液体を排出して空にする。モード3においては、抽出ユニット3と第1の流体管路1の洗浄時に洗浄液を排除し、洗浄後に洗浄液を排出して第1の流体管路1を空にする。
【0051】
第1の流体管路1の第2の部分管路のみを空にしようとする時には、モード1を選択する。前記モード1はステップS3aを含み、ステップS3aにおいて、三方弁12が電源オフされて、飲料出口10から第2の流体管路2までの通路を開放するとともに外部の大気圧に連通させ、残留コーヒーが第2の流体管路から収集容器7に排出される。
【0052】
第1の流体管路1の全体から残留コーヒーを排出して空にしようとする時には、モード2を選択する。前記モード2はステップS3a+ステップS3bを含む。ここで、ステップS3bにおいては、第1の流体管路1の第1の部分管路を外部の大気圧に連通させ、三方弁12が電源オンされて、第1の流体管路1の第1の部分管路中の液体が第1の流体管路1を通って飲料出口10の下方にある収集容器に流れ込む。
【0053】
コーヒーマシンの管路を洗浄し、管路中の洗浄液を排出しようとする時、モード3を選択する。前記モード3はステップS3c+ステップS3a+ステップS3bを含む。ここで、ステップS3cにおいては、三方弁12が電源オンされ、抽出ユニット3中に洗浄液体が注入され、洗浄液体は第1の流体管路1を通って排出されて、抽出ユニット3及び第1の流体管路1を洗浄する。
【0054】
<実施例5>
実施例4との違いとして、図5及び図6に示すコーヒーマシンの管路システムを参照すると、第2の流体管路2の出口端は上向きである。空にする過程においては、第2の流体管路2によって第1の流体管路1の第2の部分管路を大気圧に連通させ、残留コーヒー又は洗浄液体はいずれも飲料出口10から排出される。洗浄の過程においては、第1の流体管路1を開放し、洗浄液体は飲料出口10から排出される。
【0055】
なお、実施例2と実施例4のいずれにおいても、制御コンポーネントを用いて管路を大気に連通させ、且つ第2の流体管路2の出口端の位置を飲料出口10の位置より低く設け、残りのコーヒーが重力により飲料容器6又は収集容器7に落ち込む。図2及び図4において水平に設けられる第1の流体管路1と垂直に設けられる第2の流体管路2はいずれも理想的な状態であり、実際の機器では、残留コーヒー又は洗浄液体がより排出されやすくするために、第1の流体管路1及び第2の流体管路2の設置角度を調整することができる。
【0056】
図5に示すように、実施例1、2、4において、前記収集容器7は第2の流体管路2の出口端、すなわち飲料出口側の一端に直接接続されてもよい。
【0057】
図8に示すコーヒーマシンであって、上記したいずれかの実施例に記載の管路システムを含む。
【0058】
以上では、本発明による飲料抽出機器の管路システムについて詳細に紹介した。本明細書では具体的な例を用いて本発明の構造及び作動原理について述べたが、以上の実施例の説明は本発明の方法及び思想への理解を容易にするためのものに過ぎない。当業者であれば、本発明の原理を逸脱することなく本発明に対して改良及び修飾を行うことができ、これらの改良及び修飾も本発明の特許請求の範囲内に属するべきである。
【符号の説明】
【0059】
1 第1の流体管路、10 飲料出口、11 第1の電磁弁、12 三方弁、121 第1の弁ポート、122 第2の弁ポート、123 第3の弁ポート、2 第2の流体管路、20 固定具、21 排出ポンプ、22 第2の電磁弁、3 抽出ユニット、4 第3の流体管路、5 バルブ、6 飲料容器、7 収集容器、a 第1の流体管路と第2の流体管路との接続点
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8