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特許7599564位置決定方法、装置及び車両ネットワーキング機器
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-05
(45)【発行日】2024-12-13
(54)【発明の名称】位置決定方法、装置及び車両ネットワーキング機器
(51)【国際特許分類】
   H04W 64/00 20090101AFI20241206BHJP
   H04W 72/02 20090101ALI20241206BHJP
   H04W 72/20 20230101ALI20241206BHJP
【FI】
H04W64/00 140
H04W72/02
H04W72/20
【請求項の数】 20
(21)【出願番号】P 2023532735
(86)(22)【出願日】2021-11-08
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-12-12
(86)【国際出願番号】 CN2021129333
(87)【国際公開番号】W WO2022116777
(87)【国際公開日】2022-06-09
【審査請求日】2023-06-07
(31)【優先権主張番号】202011387718.2
(32)【優先日】2020-12-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】322001587
【氏名又は名称】中信科智聯科技有限公司
【氏名又は名称原語表記】CICT Connected and Intelligent Technologies Co., Ltd.
【住所又は居所原語表記】Office 505, 5th Floor, Building 2, No. 299, Scientific Research Avenue, Zengjia Town, High-tech Industrial Development Zone, Jiulongpo District, Chongqing, China
(74)【代理人】
【識別番号】100166729
【弁理士】
【氏名又は名称】武田 幸子
(72)【発明者】
【氏名】趙 鋭
【審査官】松原 徳久
(56)【参考文献】
【文献】特表2023-547825(JP,A)
【文献】特表2020-517178(JP,A)
【文献】特開2021-191009(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2020/0236718(US,A1)
【文献】特表2017-501375(JP,A)
【文献】国際公開第2019/122080(WO,A1)
【文献】Qualcomm Incorporated,RAT-dependent DL and UL NR positioning techniques[online],3GPP TSG RAN WG1 adhoc_NR_AH_1901 R1-1900916,Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_AH/NR_AH_1901/Docs/R1-1900916.zip>,2019年01月12日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
IPC H04B 7/24- 7/26
H04W 4/00-99/00
DB名 3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4、6
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1機器に適用する位置決定方法であって、
第1測位基準信号PRSを周期的にブロードキャストすることと、
第2機器が前記第1PRSに基づいてフィードバックする第2PRSを受信することと、
前記第2PRSに基づいて、第3PRSを前記第2機器に送信することと、を含み、
ここで、前記第2機器は、前記第1PRS、前記第2PRS及び前記第3PRSに基づいて、位置決定を行い、
前記第2PRSに基づいて、第3PRSを前記第2機器に送信した後、
前記方法は、さらに、
第3時間情報と第4時間情報を決定することと、
前記第3時間情報と前記第4時間情報を前記第2機器に送信することと、を含み、
ここで、前記第3時間情報は、前記第2PRSの受信時間と前記第1PRSの送信時間との第3時間差値であり、前記第4時間情報は、前記第3PRSの送信時間と前記第2PRSの受信時間との第4時間差値であり、
ここで、前記第3時間情報と前記第4時間情報は、前記第2機器が位置決定を行うために用いられる、位置決定方法。
【請求項2】
第1PRSをブロードキャストする時、
前記第1機器のアイデンティティ識別子と、
前記第1PRSの送信周期と、
前記第1PRSをブロードキャストするためのリソースの時間周波数位置と、
前記第1機器の位置情報と、のうちの少なくとも1つの情報を付帯する
請求項1に記載の位置決定方法。
【請求項3】
前記第3時間情報と前記第4時間情報を前記第2機器に送信することは、
第1PRSを周期的に送信する時刻に到達すると、
第1PRSをブロードキャストすると同時に、前記第3時間情報と前記第4時間情報を付帯し、
並びに、
前記第2機器の識別子情報と、
前記第2PRSのシーケンス情報と、
前記第2PRSの送信リソース位置と、
前記第2PRSの送信リソースインデックスと、のうちの少なくとも1つの情報を付帯する、ことを含む
請求項1に記載の位置決定方法。
【請求項4】
第3PRSを前記第2機器に送信する時、
前記第1機器のアイデンティティ識別子と、
前記第1PRSをブロードキャストするためのリソースの時間領域位置と、
前記第1PRSをブロードキャストするためのリソースの時間周波数位置と、
前記第2機器のアイデンティティ識別子と、
前記第2PRSのシーケンス情報と、
前記第2PRSの送信リソース位置と、
前記第2PRSの送信リソースインデックスと、のうちの少なくとも1つの情報を付帯する
請求項1に記載の位置決定方法。
【請求項5】
前記第1PRSをブロードキャストする前に、前記方法は、さらに、
測位サーバ構成と、
無線リソース制御RRC構成と、
事前構成と、
基地局gNB/eNBにより第1機器のためにPRSの送信リソースをスケジューリングし、送信周期を設定することと、
前記第1機器が自身のPRS送信リソースプールを監視することにより、第1PRSを送信するためのリソースを自主的に選択することと、
前記第1機器は、第2機器が送信するPRSを受信する輻輳程度に基づいて、前記第1PRSの送信周期を自主的に調整することと、のうちの少なくとも1つにより、前記第1PRSの送信リソース、及び/又は前記第1PRSの送信周期を決定すること、を含む
請求項1に記載の位置決定方法。
【請求項6】
前記第1機器がサイドリンクで動作する場合、前記第1機器が自身のPRS送信リソースプールを監視することにより、第1PRSを送信するためのリソースを自主的に選択することは、
PRSの物理サイドリンク共有チャンネルPSSCH送信をトリガする前に、PRS送信に利用可能なリソースプールにおける送信リソースでのリソース排除に利用可能な測定量を測定することと、
前記測定量に基づき、指示された予約されたリソースを排除し、残りの利用可能なリソースから送信リソースを選択することと、を含み、
ここで、自身の占有したPRS送信リソースが利用不可能であると決定する場合、又は、自身の占有したPRS送信リソース、PRS送信リソースに関連するPSSCH送信リソース、PRS送信リソースに関連するPSCCH送信リソース、及び、PRS送信リソースに関連するプリアンブルpreamble送信リソースのうちの1つ又は複数の送信リソースが利用不可能であると決定する場合、利用不可能なリソースに対して再選択を行う
請求項に記載の位置決定方法。
【請求項7】
前記測定量は、
第3機器がPRSを送信する基準信号受信電力RSRPと、
第3機器が送信するPRSに関連して送信されるPSSCHの復調基準信号DMRSのRSRPと、
第3機器が送信するPRSに関連して送信される制御シグナリングのPSCCHのRSRPと、
第3機器が送信するPRSに関連して送信されるPreambleの受信電力と、
第3機器が送信するPRSの受信信号強度指示RSSIと、のうちの少なくとも1つを含み、
ここで、前記第3機器は、前記第1機器とPRS送信リソースプールを共有する機器である
請求項に記載の位置決定方法。
【請求項8】
前記測定量に基づき、指示された予約されたリソースを排除し、残りの利用可能なリソースから送信リソースを選択することは、
残りの利用可能な候補送信リソースから、前記第1PRSの送信リソースを選択すること、
又は、
残りの利用可能な候補送信リソースから、前記第1PRSの送信リソース、及び
前記第1PRSに関連して送信されるPSSCH送信リソースと、
前記第1PRSに関連して送信されるPSCCH送信リソースと、
前記第1PRSに関連して送信されるpreamble送信リソースと、のうちの少なくとも1つの送信リソースを選択すること、を含む
請求項に記載の位置決定方法。
【請求項9】
前記方法は、さらに、
サーバ構成又はネットワーク側構成に基づき、PRSのブロードキャストを停止すること、
及び/又は、
第2機器が送信するPRSを連続的に受信しない周期回数が所定の閾値に達した場合、PRSのブロードキャストを停止すること、を含む
請求項1に記載の位置決定方法。
【請求項10】
第2機器に適用する位置決定方法であって、
第1機器がブロードキャストする第1PRSを受信すると、第2PRSを前記第1機器に送信することと、
前記第1機器が前記第2PRSに基づいて前記第2機器に送信する第3PRSを受信することと、
前記第1PRS、前記第2PRS及び前記第3PRSに基づいて、位置決定を行うことと、を含み、
前記第1機器が前記第2PRSに基づいて前記第2機器に送信する第3PRSを受信した後、前記第2機器は、前記第1機器が決定する第3時間情報と第4時間情報を前記第1機器から受信し、
ここで、前記第3時間情報は、前記第2PRSの受信時間と前記第1PRSの送信時間との第3時間差値であり、前記第4時間情報は、前記第3PRSの送信時間と前記第2PRSの受信時間との第4時間差値であり、
ここで、前記第3時間情報と前記第4時間情報は、前記第2機器が位置決定を行うために用いられる、位置決定方法。
【請求項11】
前記方法は、さらに、
前記第2機器は、第1時間情報と第2時間情報を決定することを含み、
ここで、前記第1時間情報は、前記第2PRSの送信時間と前記第1PRSの受信時間との第1時間差値であり、前記第2時間情報は、前記第3PRSの受信時間と前記第2PRSの送信時間との第2時間差値であり、
前記第1PRS、前記第2PRS及び前記第3PRSに基づいて、位置決定を行うことは、
前記第1時間情報、第2時間情報、第3時間情報及び第4時間情報に基づいて、位置決定を行うことを含む
請求項10に記載の位置決定方法。
【請求項12】
前記第3時間情報は、前記第3PRSの後に第1PRSを再びブロードキャストして送信する時に付帯されるものであり、
前記第4時間情報は、前記第1機器が前記第3PRSの後に第1PRSを再びブロードキャストして送信する時に付帯されるものである
請求項11に記載の位置決定方法。
【請求項13】
第2PRSを前記第1機器に送信する時、
前記第2機器のアイデンティティ識別子と、
前記第1機器のアイデンティティ識別子と、
第1PRSのシーケンス情報と、
第1PRSの送信リソース位置と、
第1PRSの送信リソースインデックスと、
前記第1PRSの受信時間領域リソースと前記第2PRSの送信時間領域リソースとの間の時間領域リソースの数N(Nは、正整数であり、N≧1)と、
前記第1機器が第3PRSを送信する時間領域リソース位置と、
前記第1機器が第3PRSを送信する時間周波数リソース位置と、
前記第2機器が第2PRSを送信する周期と、
前記第2PRS及び/又は第2PRSに関連付けられて付帯される情報を送信するためのリソースの時間周波数位置と、のうちの少なくとも1つの情報を付帯する
請求項10に記載の位置決定方法。
【請求項14】
前記第2PRSを前記第1機器に送信する前に、前記方法は、さらに、
測位サーバ構成と、
無線リソース制御RRC構成と、
事前構成と、
基地局gNB/eNBを介して第2機器のために第2PRSの送信リソースをスケジューリングし、送信周期を設定することと、
前記第2機器は、自身のPRS送信リソースプールを監視することにより、第2PRSの送信リソースを自主的に選択して決定することと、
前記第2機器は、第1機器がPRSを送信するPRS送信周期に基づいて、自身が第2PRSを周期的に送信するリソースを決定することと、のうちの少なくとも1つにより、第2PRSの送信リソースを決定することを含む
請求項10に記載の位置決定方法。
【請求項15】
前記第2機器は、自身のPRS送信リソースプールを監視することにより、第2PRSのリソースを自主的に選択して送信することは、
PRSの物理サイドリンク共有チャンネルPSSCH送信をトリガする前に、PRS送信に利用可能なリソースプールにおける送信リソースでのリソース排除に利用可能な測定量を測定することと、
前記測定量に基づき、指示された予約されたリソースを排除し、残りの利用可能なリソースから送信リソースを選択することと、を含み、
ここで、自身の占有したPRS送信リソースが利用不可能であると決定する場合、又は、自身の占有したPRS送信リソース、PRS送信リソースに関連するPSSCH送信リソース、PRS送信リソースに関連する物理サイドリンク制御チャンネルPSCCH送信リソース、及び、PRS送信リソースに関連するpreamble送信リソースのうちの1つ又は複数の送信リソースが利用不可能であると決定する場合、利用不可能なリソースに対して再選択を行い、
前記第2機器は、第1機器に隣接するPRSを受信すると、前記第2PRSの送信リソースを決定し、又は第1機器のPRS周期とオーバーラップしない部分の候補リソースから前記第2PRSの送信リソースを決定する
請求項14に記載の位置決定方法。
【請求項16】
前記測定量は、
第5機器がPRSを送信する基準信号受信電力RSRPと、
第5機器が送信するPRSと同時に送信されるPSSCHの復調基準信号DMRSのRSRPと、
第5機器が送信するPRSに関連して送信される制御シグナリングのPSCCHのRSRPと、
第5機器が送信するPRSに関連して送信されるPreambleの受信電力と、
第5機器が送信するPRSの受信信号強度指示RSSIと、のうちの少なくとも1つを含み、
ここで、前記第5機器は、前記第2機器とPRS送信リソースプールを共有する機器
請求項15に記載の位置決定方法。
【請求項17】
前記測定量に基づき、指示された予約されたリソースを排除し、残りの利用可能なリソースから送信リソースを選択することは、
残りの利用可能なPRSの候補送信リソースから、前記第2PRSの送信リソースを選択すること、
又は、
残りの利用可能な候補送信リソースから、前記第2PRSの送信リソース、及び、
前記第2PRSに関連して送信されるPSSCH送信リソースと、
前記第2PRSに関連して送信されるPSCCH送信リソースと、
前記第2PRSに関連して送信されるpreamble送信リソースと、のうちの少なくとも1つの送信リソースを選択すること、を含む
請求項15に記載の位置決定方法。
【請求項18】
リソース選択ウィンドウは、
リソース選択ウィンドウのフロントエッジとバックエッジがいずれもT/2より小さいことと、
リソース選択ウィンドウのフロントエッジが第1時間長以上であることと、の条件を満たし、
Tは、第1機器がPRSを送信する周期であり、前記第1時間長は、第2時間長に等しく、又は、前記第1時間長は、第2時間長と、プリセットPRS検出時間閾値と、プリセットPSSCHデコード時間閾値との和に等しく、
ここで、前記第2時間長は、
プリセットPRSの送信準備時間閾値、又は
プリセットPRSとPSSCHの送信準備時間閾値、又は
プリセットPRS、PSSCH及びPSCCHの送信準備時間閾値、又は
プリセットPRSとpreambleの送信準備時間閾値、又は
プリセットPRS、PSSCH及びpreambleの送信準備時間閾値、又は
プリセットPRS、PSSCH、PSCCH及びpreambleの送信準備時間閾値である
請求項17に記載の位置決定方法。
【請求項19】
車両ネットワーキング機器であって、
前記車両ネットワーキング機器は、第1機器であり、送受信機、メモリ、プロセッサ及びメモリに記憶されてプロセッサで実行可能なコンピュータプログラムを含み、ここで、前記プロセッサが前記コンピュータプログラムを実行するときに請求項1からのいずれか1項に記載の位置決定方法のステップを実現する、車両ネットワーキング機器。
【請求項20】
車両ネットワーキング機器であって、
前記車両ネットワーキング機器は、第2機器であり、送受信機、メモリ、プロセッサ及びメモリに記憶されてプロセッサで実行可能なコンピュータプログラムを含み、ここで、前記プロセッサが前記コンピュータプログラムを実行するときに請求項10から18のいずれか1項に記載の位置決定方法のステップを実現する、車両ネットワーキング機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本開示は、2020年12月02日に中国に提出された出願番号が202011387718.2である中国特許出願に基づく優先権を主張し、その全ての内容を援用として本願に組み込まれる。
【0002】
本開示は、通信技術分野に関し、特に、位置決定方法、装置及び車両ネットワーキング機器に関する。
【背景技術】
【0003】
現在、V2X(Vehicle-to-Everything)技術は、持続的にエコシステムの支持を得ており、C-V2X(Cは、セルラーネットワークCellularである)は、セルラーネットワークに基づく車両ネットワーキング技術であり、それは、車両を周囲の他の車両やインフラなどと通信させ、道路のリアルタイム情報を共有することができ、道路交通の安全と自動運転への鍵となる。C-V2Xは、ロングタームエボリューション(Long Term Evolution、LTE)-V2X及びNR(New Radio)-V2Xを含み、サイドリンク及びセルラーネットワークアップリンク及びダウンリンク通信をサポート、C-V2X機器は、セルラーネットワーク信号のカバレッジ内で基地局と通信し、セルラーネットワーク信号のカバレッジ内外で、C-V2Xは、いずれも、サイドリンクを介して通信することができる。
【0004】
車両ネットワーキングV2Xアプリケーションは、車両ネットワーキング機器、特に移動端末(OBU、弱者交通参加者(Vulnerable Road User、VRU)等を含む)の正確な位置を知る必要がある。従来の測位方式は、グローバルナビゲーション衛星システム(Global Navigation Satellite System、GNSS)に基づくGNSS測位又は補強されたGNSS測位であるが、GNSS信号のカバーが悪い領域(例えば、都市峡谷)及びGNSS信号のカバーがない領域(トンネル、地下駐車場、炭鉱坑内、地下輸送通路など)では、他の測位技術による測位の実現又は測位精度の向上が必要である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本開示は、従来技術におけるGNSS信号のカバーが悪い領域又はGNSS信号のカバーがない領域で測位できない又は測位誤差が大きいという問題を解決するために、位置決定方法、装置及び車両ネットワーキング機器を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
第1態様において、本開示の実施例は、第1機器に適用する位置決定方法を提供し、
第1測位基準信号PRSを周期的にブロードキャストすることと、
第2機器が前記第1PRSに基づいてフィードバックする第2PRSを受信することと、
前記第2PRSに基づいて、第3PRSを前記第2機器に送信することと、を含み、
ここで、前記第2機器は、前記第1PRS、前記第2PRS及び前記第3PRSに基づいて、位置決定を行う。
【0007】
選択可能に、第1PRSをブロードキャストする時、
前記第1機器のアイデンティティ識別子と、
前記第1PRSの送信周期と、
前記第1PRSをブロードキャストするためのリソースの時間周波数位置と、
前記第1機器の位置情報と、のうちの少なくとも1つの情報を付帯する。
【0008】
選択可能に、前記第2PRSに基づいて、第3PRSを前記第2機器に送信した後、前記方法は、さらに、
第3時間情報と第4時間情報を決定することと、
前記第3時間情報と前記第4時間情報を前記第2機器に送信することと、を含み、
ここで、前記第3時間情報は、前記第2PRSの受信時間と前記第1PRSの送信時間との第3時間差値であり、前記第4時間情報は、前記第3PRSの送信時間と前記第2PRSの受信時間との第4時間差値であり、
ここで、前記第3時間情報と前記第4時間情報は、前記第2機器が位置決定を行うために用いられる。
【0009】
選択可能に、前記第3時間情報と前記第4時間情報を送信することは、
第1PRSを周期的に送信する時刻に到達すると、第1PRSをブロードキャストすると同時に、前記第4時間情報を付帯し、又は、前記第3時間情報と前記第4時間情報を付帯し、及び
前記第2機器の識別子情報と、
前記第2PRSのシーケンス情報と、
前記第2PRSの送信リソース位置と、
前記第2PRSの送信リソースインデックスと、のうちの少なくとも1つの情報を付帯する。
【0010】
選択可能に、前記第2PRSに基づいて、第3PRSを前記第2機器に送信する前に、前記方法は、さらに、
第2機器が前記第1PRSを受信する時間領域リソースと前記第2PRSを送信する時間領域リソースとの間の第1時間領域リソースの数Nを決定することと、
前記第2PRSの受信時間領域リソースと前記第3PRSの送信時間領域リソースとの間の時間領域リソースの数が、前記第1時間領域リソースの数と同一であると決定することと、
第3PRS送信の時間領域リソースを決定し、該時間領域リソース上で第3PRSの送信リソースを決定することと、を含み、
Nは、正整数であり、N≧1である。
【0011】
選択可能に、第3PRSを前記第2機器に送信する時、
前記第1機器のアイデンティティ識別子と、
前記第1PRSをブロードキャストするためのリソースの時間領域位置と、
前記第1PRSをブロードキャストするためのリソースの時間周波数位置と、
前記第2PRSの受信時間と前記第1PRSの送信時間との第1時間差値と、
前記第2機器のアイデンティティ識別子と、
前記第2PRSのシーケンス情報と、
前記第2PRSの送信リソース位置と、
前記第2PRSの送信リソースインデックスと、のうちの少なくとも1つの情報を付帯する。
【0012】
選択可能に、前記第1PRSをブロードキャストする前に、前記方法は、さらに、
測位サーバ構成と、
無線リソース制御RRC構成と、
事前構成と、
基地局gNB/eNBにより第1機器のためにPRSの送信リソースをスケジューリングし、送信周期を設定することと、
前記第1機器が自身のPRS送信リソースプールを監視することにより、第1PRSを送信するためのリソースを自主的に選択することと、
前記第1機器は、第2機器が送信するPRSを受信する輻輳程度に基づいて、前記第1PRSの送信周期を自主的に調整することと、のうちの少なくとも1つにより、前記第1PRSの送信リソース、及び/又は前記第1PRSの送信周期を決定すること、を含む。
【0013】
選択可能に、前記第1機器がサイドリンクで動作する場合、前記第1機器が自身のPRS送信リソースプールを監視することにより、第1PRSを送信するためのリソースを自主的に選択することは、
PRSの物理サイドリンク共有チャンネル(Physical Sidelink Shared Channel、PSSCH)送信をトリガする前に、PRS送信に利用可能なリソースプールにおける送信リソースでのリソース排除に利用可能な測定量を測定することと、
前記測定量に基づき、指示された予約されたリソースを排除し、残りの利用可能なリソースから送信リソースを選択することと、を含み、
ここで、自身の占有したPRS送信リソースが利用不可能であると決定する場合、又は、自身の占有したPRS送信リソース、PRS送信リソースに関連するPSSCH送信リソース、PRS送信リソースに関連するPSCCH送信リソース、及び、PRS送信リソースに関連するプリアンブル(preamble)送信リソースのうちの1つ又は複数の送信リソースが利用不可能であると決定する場合、利用不可能なリソースに対して再選択を行う。
【0014】
選択可能に、前記測定量は、
第3機器がPRSを送信する基準信号受信電力(Reference Signal Receiving Power、RSRP)と、
第3機器が送信するPRSに関連して送信されるPSSCHの復調基準信号(Demodulation Reference Signal、DMRS)のRSRPと、
第3機器が送信するPRSに関連して送信される制御シグナリングのPSCCHのRSRPと、
第3機器が送信するPRSに関連して送信されるPreambleの受信電力と、
第3機器が送信するPRSの受信信号強度指示(Received Signal Strength Indication、RSSI)と、のうちの少なくとも1つを含み、
ここで、前記第3機器は、前記第1機器とPRS送信リソースプールを共有する機器である。
【0015】
選択可能に、前記測定量に基づき、指示された予約されたリソースを排除し、残りの利用可能なリソースから送信リソースを選択することは、
残りの利用可能な候補送信リソースから、前記第1PRSの送信リソースを選択すること、
又は、
残りの利用可能な候補送信リソースから、前記第1PRSの送信リソース、及び
前記第1PRSに関連して送信されるPSSCH送信リソースと、
前記第1PRSに関連して送信されるPSCCH送信リソースと、
前記第1PRSに関連して送信されるpreamble送信リソースと、のうちの少なくとも1つの送信リソースを選択すること、を含む。
【0016】
選択可能に、前記第1機器が自身のPRS送信リソースプールを監視することにより、第1PRSを送信するためのリソースを自主的に選択することは、
前記第1機器との距離がプリセット範囲内にある第4機器が存在する場合、前記第1機器と前記第4機器との間のPRS送信リソースの時間間隔は、所定の閾値より小さいものである、ことを含む。
選択可能に、上記位置決定方法は、さらに、
サーバ構成又はネットワーク側構成に基づき、PRSのブロードキャストを停止すること、
及び/又は、
第2機器が送信するPRSを連続的に受信しない周期回数が所定の閾値に達した場合、PRSのブロードキャストを停止すること、を含む。
【0017】
選択可能に、前記第1PRSをブロードキャストするための第2リソースプールと第1リソースプールは、時間領域で直交し、又は時間領域及び周波数領域の両方で直交し、
ここで、前記第1リソースプールは、前記第2機器がPRSを送信するためのリソースである。
第2態様において、本開示の実施例は、第2機器に適用する位置決定方法を提供し、該方法は、
第1機器がブロードキャストする第1PRSを受信すると、第2PRSを前記第1機器に送信することと、
前記第1機器が前記第2PRSに基づいて前記第2機器に送信する第3PRSを受信することと、
前記第1PRS、前記第2PRS及び前記第3PRSに基づいて、位置決定を行うことと、を含む。
【0018】
選択可能に、上記方法は、さらに、
前記第2機器は、第1時間情報と第2時間情報を決定することと、
前記第1機器が送信する第3時間情報と第4時間情報を取得することとを含み、
ここで、前記第1時間情報は、前記第2PRSの送信時間と前記第1PRSの受信時間との第1時間差値であり、前記第2時間情報は、前記第3PRSの受信時間と前記第2PRSの送信時間との第2時間差値であり、
前記第3時間情報は、前記第2PRSの受信時間と前記第1PRSの送信時間との第3時間差値であり、前記第4時間情報は、前記第3PRSの送信時間と前記第2PRSの受信時間との第4時間差値であり、
前記第1PRS、前記第2PRS及び前記第3PRSに基づいて、位置決定を行うことは、
前記第1時間情報、第2時間情報、第3時間情報及び第4時間情報に基づいて、位置決定を行うことを含む。
【0019】
選択可能に、前記第3時間情報は、前記第1機器が第3PRSを送信する時に付帯されるものであり、又は前記第3PRSの後に第1PRSを再びブロードキャストして送信する時に付帯されるものであり、
前記第4時間情報は、前記第1機器が前記第3PRSの後に第1PRSを再びブロードキャストして送信する時に付帯されるものである。
【0020】
選択可能に、前記第1PRSの受信時間領域リソースと前記第2PRSの送信時間領域リソースとの間の時間領域リソースの数は、前記第2PRSの受信時間領域リソースと前記第3PRSの送信時間領域リソースとの間の時間領域リソースの数に等しく、Nと記し、
ここで、Nは、正整数であり、N≧1である。
【0021】
選択可能に、前記第1時間情報、第2時間情報、第3時間情報と第4時間情報、位置決定を行うことは、以下の式により、
【数1】
前記第1機器と前記第2機器との間の信号伝送の到達時間(Time Of Arrival、TOA)を決定することと、
前記TOAに基づいて、位置決定を行うことと、を含み、
ここで、TTOAは、到達時間TOAである。
【0022】
選択可能に、第2PRSを前記第1機器に送信する時、
前記第2機器のアイデンティティ識別子と、
前記第1機器のアイデンティティ識別子と、
第1PRSのシーケンス情報と、
第1PRSの送信リソース位置と、
第1PRSの送信リソースインデックスと、
前記第1PRSの受信時間領域リソースと前記第2PRSの送信時間領域リソースとの間の時間領域リソースの数N(Nは、正整数であり、N≧1)と、
前記第1機器が第3PRSを送信する時間領域リソース位置と、
前記第1機器が第3PRSを送信する時間周波数リソース位置と、
前記第2機器が第2PRSを送信する周期と、
前記第2PRS及び/又は第2PRSに関連付けられて付帯される情報を送信するためのリソースの時間周波数位置と、のうちの少なくとも1つの情報を付帯する。
【0023】
選択可能に、前記第2PRSを前記第1機器に送信する前に、前記方法は、さらに、
測位サーバ構成と、
無線リソース制御(Radio Resource Control、RRC)構成と、
事前構成と、
基地局gNB/eNBを介して第2機器のために第2PRSの送信リソースをスケジューリングし、送信周期を設定することと、
前記第2機器は、自身のPRS送信リソースプールを監視することにより、第2PRSの送信リソースを自主的に選択して決定することと、
前記第2機器は、第1機器がPRSを送信するPRS送信周期に基づいて、自身が第2PRSを周期的に送信するリソースを決定することと、のうちの少なくとも1つにより、第2PRSの送信リソースを決定すること、を含む。
【0024】
選択可能に、前記第2機器は、自身のPRS送信リソースプールを監視することにより、第2PRSのリソースを自主的に選択して送信することは、
PRSの物理サイドリンク共有チャンネルPSSCH送信をトリガする前に、PRS送信に利用可能なリソースプールにおける送信リソースでのリソース排除に利用可能な測定量を測定することと、
前記測定量に基づき、指示された予約されたリソースを排除し、残りの利用可能なリソースから送信リソースを選択することと、を含み、
ここで、自身の占有したPRS送信リソースが利用不可能であると決定する場合、又は、自身の占有したPRS送信リソース、PRS送信リソースに関連するPSSCH送信リソース、PRS送信リソースに関連する物理サイドリンク制御チャンネルPSCCH送信リソース、及び、PRS送信リソースに関連するpreamble送信リソースのうちの1つ又は複数の送信リソースが利用不可能であると決定する場合、利用不可能なリソースに対して再選択を行い、
前記第2機器は、第1機器に隣接するPRSを受信すると、前記第2PRSの送信リソースを決定し、又は第1機器のPRS周期とオーバーラップしない部分の候補リソースから前記第2PRSの送信リソースを決定する。
【0025】
選択可能に、前記第2PRSのリソースを自主的に選択して送信する時、前記方法は、さらに、
前記第3PRSの受信リソースを同時に決定することを含み、
ここで、前記第3PRSの受信リソースと前記第2PRSの送信リソースとの間の時間領域リソースの数は、前記第2PRS送信リソースと前記第1PRSの受信リソースとの間の時間領域リソースの数と同一である。
【0026】
選択可能に、前記測定量は、
第5機器がPRSを送信する基準信号受信電力RSRPと、
第5機器が送信するPRSと同時に送信されるPSSCHの復調基準信号DMRSのRSRPと、
第5機器が送信するPRSに関連して送信される制御シグナリングのPSCCHのRSRPと、
第5機器が送信するPRSに関連して送信されるPreambleの受信電力と、
第5機器が送信するPRSの受信信号強度指示RSSIと、のうちの少なくとも1つを含み、
ここで、前記第5機器は、前記第2機器とPRS送信リソースプールを共有する機器である。
【0027】
選択可能に、前記測定量に基づき、指示された予約されたリソースを排除し、残りの利用可能なリソースから送信リソースを選択することは、
残りの利用可能なPRSの候補送信リソースから、前記第2PRSの送信リソースを選択すること、
又は、
残りの利用可能な候補送信リソースから、前記第2PRS送信リソース、及び
前記第2PRSに関連して送信されるPSSCH送信リソースと、
前記第2PRSに関連して送信されるPSCCH送信リソースと、
前記第2PRSに関連して送信されるpreamble送信リソースと、のうちの少なくとも1つの送信リソースを選択すること、を含む。
【0028】
選択可能に、リソース選択ウィンドウは、
リソース選択ウィンドウのフロントエッジとバックエッジがいずれもT/2より小さいことと、
リソース選択ウィンドウのフロントエッジが第1時間長以上であることと、の条件を満たし、
Tは、第1機器がPRSを送信する周期であり、前記第1時間長は、第2時間長に等しく、又は、前記第1時間長は、第2時間長と、プリセットPRS検出時間閾値と、プリセットPSSCHデコード時間閾値との和に等しく、
ここで、前記第2時間長は、
プリセットPRSの送信準備時間閾値、又は
プリセットPRSとPSSCHの送信準備時間閾値、又は
プリセットPRS、PSSCH及びPSCCHの送信準備時間閾値、又は
プリセットPRSとpreambleの送信準備時間閾値、又は
プリセットPRS、PSSCH及びpreambleの送信準備時間閾値、又は
プリセットPRS、PSSCH、PSCCH及びpreamble送信準備時間閾値である。
【0029】
選択可能に、前記第2PRSを送信するための第1リソースプールと第2リソースプールは、時間領域で直交し、又は時間領域及び周波数領域の両方で直交し、
ここで、前記第2リソースプールは、前記第1機器がPRSを送信するためのリソースプールである。
【0030】
第3態様において、本開示の実施例は、第1機器である車両ネットワーキング機器を提供し、前記車両ネットワーキング機器は、送受信機、メモリ、プロセッサ及びメモリに記憶されてプロセッサで実行可能なコンピュータプログラムを含み、前記プロセッサが前記コンピュータプログラムを実行するときに第1方面に記載の位置決定方法のステップを実現する。
【0031】
第4態様において、本開示の実施例は、第2機器である車両ネットワーキング機器を提供し、前記車両ネットワーキング機器は、送受信機、メモリ、プロセッサ及びメモリに記憶されてプロセッサで実行可能なコンピュータプログラムを含み、前記プロセッサが前記コンピュータプログラムを実行するときに第2方面に記載の位置決定方法のステップを実現する。
【0032】
第5態様において、本開示の実施例は、第1機器に適用する位置決定装置を提供し、
第1PRSを周期的にブロードキャストするために用いられる第1送信モジュールと、
第2機器が前記第1PRSに基づいてフィードバックする第2PRSを受信するために用いられる第1受信モジュールと、
前記第2PRSに基づいて、第3PRSを前記第2機器に送信するために用いられる第2送信モジュールと、を含む。
【0033】
第6態様において、本開示の実施例は、第2機器に適用する位置決定装置を提供し、
第1機器がブロードキャストする第1測位基準信号PRSを受信すると、第2PRSを前記第1機器に送信するために用いられる第3送信モジュールと、
前記第1機器が前記第2PRSに基づいて前記第2機器に送信する第3PRSを受信するために用いられる第2受信モジュールと、
前記第1PRS、前記第2PRS及び前記第3PRSに基づいて、位置決定を行うために用いられる位置ソリューションモジュールと、を含む。
【0034】
第7態様において、本開示の実施例は、コンピュータプログラムが記憶されているコンピュータ可読記憶媒体を提供し、該コンピュータプログラムがプロセッサによって実行されるときに第1態様に記載の位置決定方法のステップを実現し、又は第2態様に記載の位置決定方法のステップを実現する。
【発明の効果】
【0035】
本開示の上記技術的解決手段による有益な効果は、以下のとおりである。
上記方法において、第1機器は、第1測位基準信号PRSを周期的にブロードキャストし、第2機器が前記第1PRSに基づいてフィードバックする第2PRSを受信し、前記第2PRSに基づいて、第3PRSを前記第2機器に送信することにより、第2機器は、前記第1PRS、前記第2PRS及び前記第3PRSに基づいて、位置決定を行うことを実現し、それによって、GNSS信号のカバーが悪い領域又はGNSS信号のカバーがない領域で、第2機器を測位できない又は測位誤差が大きいという問題を解決することができる。
【図面の簡単な説明】
【0036】
図1】本開示の実施例に係る位置決定方法を示すフロー模式図(その一)である。
図2】本開示の実施例に係る第1機器と第2機器がPRSを送信する模式図(その一)である。
図3】本開示の実施例に係る第1機器と第2機器がPRSを送信する模式図(その二)である。
図4】本開示の実施例に係る位置決定方法を示すフロー模式図(その二)である。
図5】本開示の実施例に係る第1機器と第2機器がPRSを送信する模式図(その三)である。
図6】本開示の実施例に係る位置決定装置を示すブロック図(その一)である。
図7】本開示の実施例に係る位置決定装置を示すブロック図(その二)である。
図8】本開示の実施例に係る車両ネットワーキング機器を示す構造ブロック図(その一)である。
図9】本開示の実施例に係る車両ネットワーキング機器を示す構造ブロック図(その二)である。
【発明を実施するための形態】
【0037】
本願が解決しようとする技術的問題、技術的解決手段及び利点をより明確にするために、以下は図面及び具体的な実施例を参照して詳細に説明する。以下の説明において、具体的な構成や構成要素等の詳細は、本開示の理解を容易にするために記載されたものである。したがって、本開示の範囲及び精神から逸脱することなく、本明細書に記載の実施形態の様々な変更及び修正を行うことができることは、当業者には明らかであろう。なお、既知の機能や構成については、明確かつ簡潔にするために省略する。
【0038】
明細書全体を通して「1つの実施例」又は「1つの実施例」への言及は、その実施例に関連する特定の特徴、構造、又は特性が本開示の少なくとも1つの実施例に含まれることを意味することを理解されたい。したがって、本明細書全体の様々な場所で出現する「1つの実施例において」又は「1つの実施例において」は、必ずしも同じ実施例であるとは限らない。さらに、これらの特定の特徴、構造、又は特性は、1つ又は複数の実施例において任意の適切な方法で組み合わせることができる。
【0039】
本開示の様々な実施形態において、以下の各プロセスの番号大小は、実行の順序を意味するものではなく、各プロセスの実行順序は、その機能及び内部ロジックによって決定されるべきであり、本開示の実施形態の実施プロセスに対していかなる限定を構成しない。
【0040】
また、本明細書における用語「システム」及び「ネットワーク」は、本明細書において常に交換可能に使用される。
【0041】
本開示の実施例において、理解すべきことは、「Aに対応するB」は、BがAに関連することを示し、Aに基づいてBを決定することができる。また、Aに基づいてBを決定することは、Aのみに基づいてBを決定することを意味せず、A及び/又は他の情報に基づいてBを決定することもできることを理解すべきである。
【0042】
本開示の実施例において、アクセスネットワークの形態は、制限されず、例えば、マクロ基地局(Macro Base Station)、ピコ基地局(Pico Base Station)、ノード B(3G モバイル基地局の名前)、拡張基地局(eNB)、拡張ホーム基地局(Femto eNB又はHome eNode B又はHome eNB又はHeNB)、中継局、アクセスポイント、RRU(Remote Radio Unit、リモート無線周波数モジュール)、RRH(Remote Radio Head、リモートラジオヘッド)等を含むアクセスネットワークであってもよい。ユーザ端末は、携帯電話(又は携帯)、又はワイヤレス信号を送受信できる他の機器であってもよく、ユーザ機器、携帯情報端末(PDA)、ワイヤレスモデム、ワイヤレス通信装置、ハンドヘルドデバイス、ラップトップコンピューター、コードレス電話、ワイヤレスローカルループ(WLL)ステーション、モバイル信号をWiFi信号に変換できるユーザ端末(CPE)又はモバイルスマートホットスポット、スマート家電、又は人間の操作機器なしで自発的にモバイル通信ネットワークと通信できるその他の機器であってもよい。
【0043】
なお、本開示で開示されたPRSは、いずれも、サイドリンク測位基準信号(Sidelink Positioning Reference Signal)、又は、サイドリンク測位に利用可能な他の基準信号であり、その略語は、SL-PRS、S-PRSの少なくとも1つとして表すことができる。本明細書に記載の位置決定方法、装置及び車両ネットワーキング機器は、少なくとも、車両ネットワーキングシーンでのサイドリンク上で動作することができ、従来技術におけるGNSS信号のカバーが悪い領域又はGNSS信号のカバーがない領域で測位できない又は測位誤差が大きいという問題を解決することができる。
【0044】
第1実施例
図1に示すように、本開示の実施例は、第1機器に適用する位置決定方法を提供し、ここで、第1機器は、車両ネットワーキング機器であってもよく、ロードサイド機器(Road Side Unit、RSU)、基地局gNBなどの位置固定機器を含むが、これらに限定されない。方法は、具体的に以下のステップ11~13を含む。
【0045】
ステップ11において、第1測位基準信号PRSを周期的にブロードキャストし、ここで、第1PRSを周期的にブロードキャストすること又は第1PRSを半永続的に周期的にブロードキャストすることは、第2車両ネットワーキング機器(即ち、第2機器)の送信したPRSを受信すると、前記第1PRSをブロードキャストすること、又は、サーバ構成、ネットワーク側構成又は事前構成に基づき、前記第1PRSをブロードキャストすること、又は、第2車両ネットワーキング機器又は測位サーバの送信した測位要求を受信すると、前記第1PRSをブロードキャストすること、を含む。
【0046】
ステップ12において、第2機器が前記第1PRSに基づいてフィードバックする第2PRSを受信する。
【0047】
ステップ13において、前記第2PRSに基づいて、第3PRSを前記第2機器に送信する。
ここで、前記第2機器は、前記第1PRS、前記第2PRS及び前記第3PRSに基づいて、位置決定を行う。
【0048】
具体的には、第3PRSを前記第2機器に送信する時、
前記第1機器のアイデンティティ識別子と、
前記第1PRSをブロードキャストするためのリソースの時間領域位置と、
前記第1PRSをブロードキャストするためのリソースの時間周波数位置と、
前記第2PRSの受信時間と前記第1PRSの送信時間との第1時間差値と、
前記第2機器のアイデンティティ識別子と、
前記第2PRSのシーケンス情報と、
前記第2PRSの送信リソース位置と、
前記第2PRSの送信リソースインデックスと、のうちの少なくとも1つの情報を付帯する。
【0049】
なお、第2PRSのシーケンス情報、第2PRSの送信リソース位置及び第2PRSの送信リソースインデックスは、第2機器のアイデンティティを暗黙的に指示するために用いられ、実現可能な効果は、第2機器が上記情報を利用して該PRSに付帯された情報が自身に利用可能であると決定でき、第1機器は、測位ニーズを有する第2機器の具体な識別子を知ることができず、プライバシー保護と追跡防止を実現する効果である。
【0050】
例示的に、図2において、第1機器がRSU1、第2機器がOBU1である例を挙げて、図2に示すPRS-A0、PRS-A1、PRS-A2は、第1機器が周期的にブロードキャストする第1PRSであり、周期はTである。第2機器は、PRS-A1を受信した後、PRS-O1-R1(第2PRS)をフィードバックし、第1機器は、PRS-O1-R1を受信した後、PRS-R1-O1(第3PRS)を第2機器に送信する。
【0051】
該実施例において、第1機器と第2機器との間の同期誤差が無視できる場合、第2機器は、受信した第1PRS又は第3PRSに基づいて距離測定を行い、さらに、機器の位置を決定することができ、又は、第1機器は、受信した第2PRSに基づいて距離測定を行い、さらに、第2機器の位置を決定することができる。このように、GNSS信号のカバーが悪い領域又はGNSS信号のカバーがない領域において第2機器を測位できないという問題を解決することができる。そして、アンカーノード(第1機器)は、第1PRS及び付帯された測位情報を周期的にブロードキャストして送信し、第2機器は、2回の送信間で第2PRSをフィードバックし、このように、ユニキャスト接続の確立により測位遅延が大きくなり、ポイントツーポイントの測位信号のインタラクションにより測位遅延が大きくなる状況を回避し、遅延を効果的に低下させることができる。それと同時に、第1機器が関連するタイミング情報を追加送信する必要がなく、1回のデータ送信のプロセスを削減し、遅延の縮減を同様に実現する。
【0052】
具体的には、第1PRSをブロードキャストする時、
前記第1機器のアイデンティティ識別子と、
前記第1PRSの送信周期と、
前記第1PRSをブロードキャストするためのリソースの時間周波数位置と、
前記第1機器の位置情報と、のうちの少なくとも1つの情報を付帯する。
【0053】
例示的に、図2において、前の周期内に他のOBU及びVRUから送信されたPRSを受信していないため、第1機器は、ブロードキャストの方式で第1PRS(PRS-A1)を送信する時、第1機器に関するアイデンティティ情報、位置情報、第1PRSの関連情報等を付帯することにより、第2機器は、上記情報に基づいて位置決定を行うことになる。
【0054】
1つの実施例では、上記ステップ13の後、前記方法は、さらに、
第3時間情報と第4時間情報を決定することと、
前記第3時間情報と前記第4時間情報を前記第2機器に送信することと、を含み、
ここで、前記第3時間情報は、前記第2PRSの受信時間と前記第1PRSの送信時間との第3時間差値であり、前記第4時間情報は、前記第3PRSの送信時間と前記第2PRSの受信時間との第4時間差値であり、前記第3時間情報と前記第4時間情報は、前記第2機器が位置決定を行うために用いられる。
【0055】
該実施例において、第1機器と第2機器との間の同期誤差が無視できない場合、第2機器は、第1機器が決定して送信した第3時間情報と第4時間情報を取得することにより、正確な位置決定を実現することができる。具体的には、第2実施例における、第2機器は、第1時間情報、第2時間情報、第3時間情報と第4時間情報に基づいて、位置決定を行うステップを参照すればよい。
【0056】
1つの実施例では、前記第3時間情報と前記第4時間情報を前記第2機器に送信することは、
第1PRSを周期的に送信する時刻に到達すると、第1PRSをブロードキャストすると同時に、前記第4時間情報を付帯し、又は、前記第3時間情報と前記第4時間情報を付帯し、及び
前記第2機器の識別子情報と、
前記第2PRSのシーケンス情報と、
前記第2PRSの送信リソース位置と、
前記第2PRSの送信リソースインデックスと、のうちの少なくとも1つの情報を付帯する、ことを含む。
【0057】
該実施例において、第3時間情報の送信方式について、第3PRSを送信する際に付帯することと、第3PRSを送信した後で第1PRSを再びブロードキャストする場合に付帯することとの2種方式がある。第4時間情報は、第3PRSを送信した後で第1PRSを再びブロードキャストする場合に付帯するものである。ここで、第3PRSを送信した後で第1PRSを再びブロードキャストする場合、第2機器の識別子情報、前記第2PRSのシーケンス情報、前記第2PRSの送信リソース位置及び前記第2PRSの送信リソースインデックスのうちの少なくとも1つを同時に付帯することにより、第2機器は、ブロードキャストされた第1PRSから、位置決定に使用される第3時間情報、又は第3時間情報と第4時間情報を取得する。
【0058】
そして、第1機器がブロードキャスト方式で複数の第2機器に関連するTOA計算に関する時間値を付帯することにより、遅延の削減、情報インタラクションオーバーヘッドの低減を実現した場合、情報インタラクションの設計により、測位ニーズを有する各第2機器は、有効な計算データを取得すると同時に、他の機器、例えばOBU/VRU等の計算データを受信するとき、他の機器には第1時間情報と第2時間情報がローカルにないため、他の機器の軌跡を追跡できないことを確保し、プライバシー安全を確保することができる。
【0059】
それと同時に、第2PRSのシーケンス情報、第2PRSの送信リソース位置及び第2PRSの送信リソースインデックスは、第2機器のアイデンティティを暗黙的に指示するために用いられ、実現可能な効果は、第2機器が上記情報を利用して該PRSに付帯された情報が自身に利用可能であると決定でき、第1機器は、測位ニーズを有する第2機器の具体な識別子を知ることができず、プライバシー保護と追跡防止を同様に実現する効果である。
【0060】
1つの実施例では、上記ステップ13の前に、前記方法は、さらに、
第2機器が前記第1PRSを受信する時間領域リソースと前記第2PRSを送信する時間領域リソースとの間の第1時間領域リソースの数Nを決定することと、
前記第2PRSの受信時間領域リソースと前記第3PRSの送信時間領域リソースとの間の時間領域リソースの数が、前記第1時間領域リソースの数と同一であると決定することと、
第3PRS送信の時間領域リソースを決定し、該時間領域リソース上で第3PRSの送信リソースを決定することと、を含み、
Nは、正整数であり、N≧1である。
【0061】
なお、該時間領域リソース上で決定される第3PRSの送信リソースは、時間領域リソース及び周波数領域リソースを含む。
【0062】
該実施例において、第2PRSの受信時間領域リソースと前記第3PRSの送信時間領域リソースとの間の時間領域リソースの数を、前記第1時間領域リソースの数と同一であるように設定することにより、双方向RTTを利用してTOAを計算する場合、第1機器と第2機器との間に存在する同期誤差を小さくすることを保証することができ、つまり、ローカル周波数オフセットに存在する誤差を無視することができ、それにより、測位信号送受信側のローカルタイマーに周波数オフセットが存在することによる、測位が不正確になるという問題を解決することができる。
【0063】
1つの実施例では、上記ステップ11の前に、前記方法は、さらに、
測位サーバ構成と、
無線リソース制御RRC構成と、
事前構成と、
基地局gNB/eNBにより第1機器のためにPRSの送信リソースをスケジューリングし、送信周期を設定することと、
前記第1機器が自身のPRS送信リソースプールを監視することにより、第1PRSを送信するためのリソースを自主的に選択することと、
前記第1機器は、第2機器が送信するPRSを受信する輻輳程度に基づいて、前記第1PRSの送信周期を自主的に調整することと、のうちの少なくとも1つにより、前記第1PRSの送信リソース、及び/又は前記第1PRSの送信周期を決定すること、を含む。
【0064】
なお、第1機器と第2機器は、該周期計量単位に対する理解が一致しており、それをネットワーク構成パラメータ、又は、事前配置パラメータ、又は、プロトコルによって約定することができる。第1PRSの送信周期の計量単位は、ミリ秒(Ms)と、物理タイムスロット、物理サブフレーム、物理タイムスロット又は物理サブフレーム上の直交周波数分割多重化技術(Orthogonal Frequency Division Multiplexing、OFDM)シンボルを含むがそれらに限定されない、物理時間領域リソースインデックス上の時間領域リソースの数と、論理タイムスロット、論理サブフレーム、論理タイムスロット又は論理サブフレーム上のOFDMシンボルを含むがそれらに限定されない論理時間領域リソースインデックス上の時間領域リソースの数と、のいずれか1つであってもよい。
【0065】
さらに、1つの実施例では、前記第1機器がサイドリンクで動作する場合、前記第1機器が自身のPRS送信リソースプールを監視することにより、第1PRSを送信するためのリソースを自主的に選択することは、
PRSの物理サイドリンク共有チャンネルPSSCH送信をトリガする前に、PRS送信に利用可能なリソースプールにおける送信リソースでのリソース排除に利用可能な測定量を測定することと、
前記測定量に基づき、指示された予約されたリソースを排除し、残りの利用可能なリソースから送信リソースを選択することと、を含み、
ここで、自身の占有したPRS送信リソースが利用不可能であると決定する場合、又は、自身の占有したPRS送信リソース、PRS送信リソースに関連するPSSCH送信リソース、PRS送信リソースに関連するPSCCH送信リソース、及び、PRS送信リソースに関連するプリアンブルpreamble送信リソースのうちの1つ又は複数の送信リソースが利用不可能であると決定する場合、利用不可能なリソースに対して再選択を行う。
【0066】
具体的には、前記測定量は、
第3機器がPRSを送信する基準信号受信電力RSRPと、
第3機器が送信するPRSに関連して送信されるPSSCHの復調基準信号DMRSのRSRPと、
第3機器が送信するPRSに関連して送信される制御シグナリングのPSCCHのRSRPと、
第3機器が送信するPRSに関連して送信されるPreambleの受信電力と、
第3機器が送信するPRSの受信信号強度指示RSSIと、のうちの少なくとも1つを含み、
ここで、前記第3機器は、前記第1機器とPRS送信リソースプールを共有する機器である。
【0067】
該実施例において、PRSとPSSCHのDMRS位置は、対応する制御シグナリングによって指示され、前記制御シグナリングをデコードすることにより取得されることができ、該制御シグナリングは、PRS及びPRSに関連するPSSCHに対して、同一の周波数帯域/帯域幅部分(Bandwidth Part、BWP)/キャリアに位置し、又は異なる周波数帯域/BWP/キャリアに位置する。
【0068】
1つの実施例では、前記測定量に基づき、指示された予約されたリソースを排除し、残りの利用可能なリソースから送信リソースを選択することは、
残りの利用可能な候補送信リソースから、前記第1PRSの送信リソースを選択すること、又は
残りの利用可能な候補送信リソースから、前記第1PRSの送信リソース、及び
前記第1PRSに関連して送信されるPSSCH送信リソースと、
前記第1PRSに関連して送信されるPSCCH送信リソースと、
前記第1PRSに関連して送信されるpreamble送信リソースと、のうちの少なくとも1つの送信リソースを選択すること、を含む。
【0069】
なお、関連して送信されることは、第1PRS送信に対応する指示情報が付帯されて第1PRSと同時に送信されること、又は、送信時間にプリセット時間間隔を満たすこと、又は、送信リソースと第1PRSの送信リソースが一定の関連関係を有することを意味する。
【0070】
具体的には、前記測定量に基づき、指示された予約されたリソースを排除し、残りの利用可能なリソースから送信リソースを選択することは、
残りの利用可能なPRSとPSSCHの送信リソースから、PRSの送信リソース、又はPRSとPSSCHの送信リソースを選択することと、
残りの利用可能なPSCCH候補送信リソースから、PRSの送信リソースに対して、又はPRSとPSSCHの送信リソースに対してプリセット時間間隔を満たすPSCCH送信リソースを選択することと、
決定されたPRSの送信リソース又はPRSとPSSCHの送信リソースに基づき、PSCCHの送信リソースを決定することであって、PRS送信リソース又はPRSとPSSCHの送信リソースは、PSCCH送信リソースと一定の関連関係を有することと、
残りの利用可能なpreamble送信リソースから、PRSの送信リソースに対して、又はPRSとPSSCHのリソースに対してプリセット時間間隔を満たすpreamble送信リソースを選択することと、
決定されたPRSとPSSCHの送信リソースに基づき、preamble送信リソースを決定することであって、PRSとPSSCHの送信リソースは、preamble送信リソースと一定の関連関係を有することと、のうちの少なくとも1つを含む。
【0071】
1つの実施例では、前記第1機器が自身のPRS送信リソースプールを監視することにより、第1PRSを送信するためのリソースを自主的に選択することは、
前記第1機器との距離がプリセット範囲内にある第4機器が存在する場合、前記第1機器と前記第4機器との間のPRS送信リソースの時間間隔は、所定の閾値より小さいものであることを含み、ここで、第1機器と第4機器の送信周期構成が同一である。
【0072】
なお、第4機器と第1機器は、タイプが同じであり、例えば、いずれもRSUdであり、又は、いずれも位置固定のノードである。
【0073】
例示的に、図3に示すように、RSU2は、第4機器であり、RSU1は、第1機器であり、両者のPRS送信リソースの時間間隔Tgapは、プリセットの閾値より小さいことにより、第2機器は、RSU1とRSU2がそれぞれの第1PRSを周期的に送信するオーバーラップ時間範囲内に、第2PRS送信リソースと第3PRS受信リソースの選択を行い、1組の第2PRSの送信と第3PRSの受信により、2つ以上のRSUとのTOA測定値、即ち距離値を取得し、それによって、PRS送信リソースのオーバーヘッド及び遅延を大幅に低減させる。
【0074】
1つの実施例では、上記方法は、さらに、
サーバ構成又はネットワーク側構成に基づき、PRSのブロードキャストを停止すること、
及び/又は、
第2機器が送信するPRSを連続的に受信しない周期回数が所定の閾値に達した場合、PRSのブロードキャストを停止すること、を含む。
【0075】
該実施例によれば、サーバ構成又はネットワーク側構成を介して、測位要求を持続的に受信していない時、PRSブロードキャスト送信の中止を実現したり、第1機器が自ら検出し、第2機器が送信するPRSを連続的に受信しない周期回数が所定の閾値に達した時、PRSブロードキャスト送信の中止を実現したりすることによって、第2機器に測位ニーズが存在しない場合、不要なPRSエアインタフェースリソースオーバーヘッドを回避することができる。
【0076】
1つの実施例では、前記第1PRSをブロードキャストするための第2リソースプールと第1リソースプールは、時間領域で直交し、又は時間領域及び周波数領域の両方で直交し、
ここで、前記第1リソースプールは、前記第2機器がPRSを送信するためのリソースである。
【0077】
該実施例において、第1リソースプールと第2リソースプールを直交配置することにより、第1機器と第2機器がPRSを同時に送信しないことを保証でき、第1機器と第2機器のPRS送信リソースの時分割多重化を実現でき、それによって、半複信の原因で第1機器と第2機器のPRS同時送信の際にして相手のPRSを受信できないことを回避でき、さらに、2種類の機器がPRS送信の要求の違い、機器能力の違いに応じてPRSの送信パラメータを柔軟に設定することを実現できる。
【0078】
なお、上記実施例における第1機器がPRSを送信する時に付帯される情報は、物理層シグナリング、又は上位層シグナリング又はアプリケーション層データであってもよい。
【0079】
第2実施例
図4に示すように、本開示の第2実施例は、第2機器に適用する位置決定方法を提供し、ここで、第2機器は、車両ネットワーキング機器であってもよく、車載ユニット(On board Unit、OBU)、ハンドヘルドデバイスVRUなどの移動端末を含むがそれらに限定されない。具体的には、該方法は、以下のステップ21~ステップ23を含む。
【0080】
ステップ21において、第1機器がブロードキャストする第1PRSを受信すると、第2PRSを前記第1機器に送信し、ここで、第1機器がブロードキャストする第1PRSは、周期的にブロードキャストされるものである。
【0081】
さらに、第2PRSを前記第1機器に送信する時、
前記第2機器のアイデンティティ識別子と、
前記第1機器のアイデンティティ識別子と、
第1PRSのシーケンス情報と、
第1PRSの送信リソース位置と、
第1PRSの送信リソースインデックスと、
前記第1PRSの受信時間領域リソースと前記第2PRSの送信時間領域リソースとの間の時間領域リソースの数N(Nは、正整数であり、N≧1)と、
前記第1機器が第3PRSを送信する時間領域リソース位置と、
前記第1機器が第3PRSを送信する時間周波数リソース位置と、
前記第2機器がPRSを送信する周期と、
前記第2PRS及び/又は第2PRSに関連付けられて付帯される情報を送信するためのリソースの時間周波数位置と、のうちの少なくとも1つの情報を付帯する。
【0082】
それと同時に、第1PRSのシーケンス情報、第1PRSの送信リソース位置及び第1PRSの送信リソースインデックスは、第1機器のアイデンティティを暗黙的に指示するために用いられる。
ステップ22において、前記第1機器が前記第2PRSに基づいて前記第2機器に送信する第3PRSを受信する。
【0083】
ステップ23において、前記第1PRS、前記第2PRS及び前記第3PRSに基づいて、位置決定を行う。
【0084】
該実施例において、第1機器と第2機器間との同期誤差が無視できる場合、第2機器は、受信した第1PRS又は第3PRSに基づいて距離測定を行い、さらに機器の位置を決定することができ、又は第2機器は、受信した第2PRSに基づいて距離測定を行い、さらに第2機器の位置を決定することができる。このように、GNSS信号のカバーが悪い領域又はGNSS信号のカバーがない領域において第2機器を測位できないという問題を解決する。そして、アンカーノード(第1機器)は、第1PRS及び付帯された測位情報を周期的にブロードキャストして送信し、第2機器は、2回の送信間で第2PRSをフィードバックし、このように、ユニキャスト接続の確立により測位遅延が大きくなり、ポイントツーポイントの測位信号のインタラクションにより測位遅延が大きくなる状況を回避し、遅延を効果的に低下させることができる。それと同時に、第1機器が関連するタイミング情報を追加送信する必要がなく、1回のデータ送信のプロセスを削減し、遅延の縮減を同様に実現する。
【0085】
1つの実施例では、第1機器と第2機器との間の同期誤差が無視できない場合、上記方法は、さらに、
前記第2機器は、第1時間情報と第2時間情報を決定することと、
前記第1機器が送信する第3時間情報と第4時間情報を取得することとを含み、
ここで、前記第1時間情報は、前記第2PRSの送信時間と前記第1PRSの受信時間との第1時間差値であり、前記第2時間情報は、前記第3PRSの受信時間と前記第2PRSの送信時間との第2時間差値であり、
前記第3時間情報は、前記第2PRSの受信時間と前記第1PRSの送信時間との第3時間差値であり、前記第4時間情報は、前記第3PRSの送信時間と前記第2PRSの受信時間との第4時間差値であり、
ここで、前記第3時間情報は、前記第1機器が第3PRSを送信する時に付帯されるものであり、又は前記第3PRSの後に第1PRSを再びブロードキャストして送信する時に付帯されるものであり、
前記第4時間情報は、前記第1機器が前記第3PRSの後に第1PRSを再びブロードキャストして送信する時に付帯されるものである。
【0086】
ここで、図2に示すように、前記第1PRSの受信時間領域リソースと前記第2PRSの送信時間領域リソースとの間の時間領域リソースの数は、前記第2PRSの受信時間領域リソースと前記第3PRSの送信時間領域リソースとの間の時間領域リソースの数に等しく、Nと記し、
ここで、Nは、正整数であり、N≧1である。図2において、第1PRSは、PRS-A1であり、第2PRSは、PRS-O1-R1、第3PRSは、PRS-R1-O1である。
【0087】
ここで、前記N個の時間領域リソースの数に対応する時間領域リソース粒度は、OFDMシンボルである。
【0088】
さらに、上記ステップ23は、
前記第1時間情報、第2時間情報、第3時間情報及び第4時間情報に基づいて、第1機器と第2機器との間のPRS伝送時間を取得し、さらに、伝送距離を決定することにより、位置決定を行うことを含む。
【0089】
具体的には、前記第1時間情報、第2時間情報、第3時間情報及び第4時間情報に基づいて、位置決定を行うことは、以下の式により、
【数2】
前記第1機器と前記第2機器との間の信号伝送の到達時間TOAを決定することと、
前記TOAに基づいて、位置決定を行うことと、を含み、
ここで、TTOAは、到達時間TOAである。
【0090】
例示的に、図2において、第3時間情報は、Tn1であり、第4時間情報は、Tn1’であり、第1時間情報は、Tt1であり、第2時間情報は、Tt1’である。
【0091】
該実施例において、双方向RTTによりローカルタイマー周波数オフセットを抑え、正確な測位を実現することができる。
【0092】
以下、図5を参照しながらRSU1とOBU1との間のインタラクション及び測定プロセスを例にして、双方向RTT方法によりローカルタイマー周波数オフセットを抑え得る計算プロセスを以下のように説明する。
【0093】
ここで、説明を簡潔にするために、RSUをノードA、OBU1をノードB、RSU1ローカルタイマーの周波数オフセットをe、OBU1ローカルタイマーのスペクトルオフセットをe、RSU1とOBU1との間のTOA実際値をt、実際測定値をt’と表記する。
【0094】
双方向RTT測定プロセスについて
理想的な状況(即ち、RSU1とOBU1のタイマーはいずれも周波数オフセットなし)
4t=troundA-treplyA+troundB-treplyB
実際的な状況
4t’=(troundA-treplyA)×(1+e)+(troundB-treplyB)×(1+e
そのため、実測値と理論値の差値は、以下である。
【数3】
replyA=treply、treplyB=treply+Δtreplyの場合、
’-tは、以下のように変換する。
【数4】
とeの計量単位がppm(part per million、「百万分の」)、即ち10-6であるため、
1/2×t(e+e)は、tよりはるかに小さいため、0.5t(e+e)の影響は無視でき、主な誤差は1/4×Δtreply(e-e)である。
【0095】
ここで、本開示に記載の方法は、同一のtreplyA=treplyB=N個の時間領域リソースを設定することにより、理論的にΔtreplyは、0となり、測定誤差も0となる。
【0096】
それと同時に、実際中に、サイドリンクで定義されるOFDMシンボル粒度又はタイムスロット又はサブフレームが時間領域リソース粒度である時、第2機器(OBU1)第1PRS(即ちPRS-A1)を受信してから第2PRS(即ちPRS-O1-R1)を送信するまでの時間間隔と、第1機器(RSU1)が第2機器からの第2PRSを受信してから第3PRS(即ちPRS-R1-O1)を送信するまでの時間間隔について、第1機器又は第2機器のタイミング偏差がCPを超えられないため、Δtreplyは、usレベルであり、タイミング偏差が±25ppm以下であると仮定すれば、最終的に、TOA測定のタイミングの誤差は、最大で0.005nsであり、対応するTOA測定は、0.005ns(距離0.0015m)であり、誤差を顕著に抑制することができる。
【0097】
つまり、上記分析プロセスに基づき、測位ターゲットノードである第2機器(OBU/VRU)は、双方向RTT方式で測位アンカーノードである第1機器(RSU/gNB)との間のTOAを算出して測位を実現する方式を採用することにより、ローカルタイマー周波数オフセットによるタイミング誤差の影響を除去することができることが分かる。
【0098】
さらに、送受信の両側のローカルに記録された時間差(相対時間)のみ基づいて測位信号の伝送時間(TOA)を算出することは、一方向RTTの計算方式により測位を実現する方法である。送受信の両側のそれぞれのローカルタイマーには固有のタイミング誤差(タイマー周波数オフセット)が存在する可能性があるため、3メートルよりも優れた測位誤差を実現する必要があれば、ローカルタイマーに周波数オフセットが存在することによるタイミング誤差の問題を解決できない。つまり、アップリンクとダウンリンクの混合方式により、端末が測定したRX-TX時間差(受信と送信が時間差T2に対応)、及び基地局が測定したRX-TX時間差(送信と受信が時間差T1に対応)を利用して端末と基地局との間の測位信号伝送のラウンドトリップ伝送時間(round trip time、RTT)を算出するような一方向RTTの計算方式は、送受信の両側で高精度な時間同期(例えばnsレベル)を実現できない場合のみに測位を実現でき、但し、ローカルタイミング誤差の問題を解決できない。その理由は、以下のように簡単に説明する。
【0099】
例えば、前記タイミング誤差によるTOA測定誤差について、送信機タイマーと受信機タイマーの周波数オフセット係数をそれぞれe、eと表記すると、tTOA=(T-T)/2に代入した後、タイミング誤差を計上した後の対応する距離測定計算値d={T-T-(e×T1-×T)}/2となり、機器タイマーのオフセット許容範囲が±1ppm、T=10ms、T≒10msと仮定する場合、該条件において周波数オフセットによる距離測定誤差は、最大で3mに達し、正確な測位を実現できない。
【0100】
メモ:上記の例は、ローカルタイマーの結晶発振の高い要求を参照しすればよく、他、例えば、IEEE802.11プロトコルにおいて、一般的に±25ppmと規定されている。そして、このような場合、送受信の両側機器によるPRSの送信は、10ms内に完了する必要があり、フィードバック処理能力に対する要求が高い一方、送信リソースを決定するためのスペースが小さく、送信リソースが衝突する確率が高いことも起こりやすい。
【0101】
上記分析プロセスに基づき、上記実施例は、双方向RTTでTOA計算測定を行うことにより、車両ネットワーキングが高精度な測位ニーズを有する場合、高精度な時間同期を行う必要がないとき、ローカルタイマー周波数オフセットによるタイミング誤差の影響を除去し、第2機器の正確な測位を実現することができ、且つサイドリンクとセルラーネットワークのアップリンク及びダウンリンクに適用され得る。
【0102】
なお、RSU1は、PRS-A1からPRS-A2の間に他のOBU(例えばOBU2)からのPRS-O2-R1及びフィードバックされるPRS-R1-O2をさらに受信している場合、第1PRSをブロードキャストする際には、さらに、OBU2に関するTn2及びTn2’(図示しないが、図2におけるOBU1に対応するTn1及びTn1’の模式図と同様)、並びに、
OBU2のIDと、
Tn2記録時刻に対応するPRSリソース位置と、
Tn2記録時刻に対応するPRSのリソースインデックス(index)情報と、
Tn2記録時刻に対応するPRSのリソース位置、Tn2記録時刻に対応するPRSリソースindex情報の少なくとも1つとPRSシーケンスとの関連関係と、のうちの少なくとも1つの情報を含む。
【0103】
第1機器がブロードキャストする第1PRSがOBU2に対応する情報を含む場合、OBU1は、OBU2のTt2及びTt2’(図示しないが、図2におけるOBU1に対応するTt1及びTt1’の模式図と同様)等の時間値を知ることができず、OBU1は、自身とは無関係なTt2及び/又はTt2’時刻を取得した後、OBU2の軌跡を追跡することができない。同様に、RSU/gNBは、OBU1だけでなく、OBU2の軌跡も追跡できないため、プライバシー安全を確保することができる。
【0104】
1つの実施例では、上記ステップ12の前に、前記方法は、さらに、
測位サーバ構成と、
無線リソース制御RRC構成と、
事前構成と、
基地局gNB/eNBを介して第2機器のために第2PRSの送信リソースをスケジューリングし、送信周期を設定することと、
前記第2機器は、自身のPRS送信リソースプールを監視することにより、第2PRSの送信リソースを自主的に選択して決定することと、
前記第2機器は、第1機器がPRSを送信するPRS送信周期に基づいて、自身が第2PRSを周期的に送信するリソースを決定することと、のうちの少なくとも1つにより、第2PRSの送信リソースを決定することを含む。
【0105】
1つの実施例では、前記第2機器は、自身のPRS送信リソースプールを監視することにより、第2PRSのリソースを自主的に選択して送信することは、
PRSの物理サイドリンク共有チャンネルPSSCH送信をトリガする前に、PRS送信に利用可能なリソースプールにおける送信リソースでのリソース排除に利用可能な測定量を測定することと、
前記測定量に基づき、指示された予約されたリソースを排除し、残りの利用可能なリソースから送信リソースを選択することと、を含み、
ここで、自身の占有したPRS送信リソースが利用不可能であると決定する場合、又は、自身の占有したPRS送信リソース、PRS送信リソースに関連するPSSCH送信リソース、PRS送信リソースに関連する物理サイドリンク制御チャンネルPSCCH送信リソース、及び、PRS送信リソースに関連するpreamble送信リソースのうちの1つ又は複数の送信リソースが利用不可能であると決定する場合、利用不可能なリソースに対して再選択を行い、
前記第2機器は、第1機器に隣接するPRSを受信すると、前記第2PRSの送信リソースを決定し、又は第1機器のPRS周期とオーバーラップしない部分の候補リソースから前記第2PRSの送信リソースを決定する。
【0106】
なお、該実施例におけるPRS送信のリソースプールは、Sidelink送信に利用可能な許可周波数帯域又は非許可周波数帯域上にあることができる。
【0107】
具体的には、前記測定量は、
第5機器がPRSを送信する基準信号受信電力RSRPと、
第5機器が送信するPRSと同時に送信されるPSSCHの復調基準信号DMRSのRSRPと、
第5機器が送信するPRSに関連して送信される制御シグナリングのPSCCHのRSRPと、
第5機器が送信するPRSに関連して送信されるPreambleの受信電力と、
第5機器が送信するPRSの受信信号強度指示RSSIと、のうちの少なくとも1つを含み、
ここで、前記第5機器は、前記第2機器とPRS送信リソースプールを共有する機器である。
【0108】
1つの実施例では、前記測定量に基づき、指示された予約されたリソースを排除し、残りの利用可能なリソースから送信リソースを選択することは、
残りの利用可能なPRSの候補送信リソースから、前記第2PRSの送信リソースを選択すること、
又は、
残りの利用可能な候補送信リソースから、前記第2PRS送信リソース、及び
前記第2PRSに関連して送信されるPSSCH送信リソースと、
前記第2PRSに関連して送信されるPSCCH送信リソースと、
前記第2PRSに関連して送信されるpreamble送信リソースと、のうちの少なくとも1つの送信リソースを選択すること、を含む。
【0109】
なお、関連して送信されることは、第2PRS送信に対応する指示情報が付帯されて第2PRSと同時に送信されること、又は送信時間にプリセット時間間隔を満たすこと、又は、送信リソースと第2PRS送信リソースが一定の関連関係を有することを意味する。
【0110】
上記実施例では、リソース選択ウィンドウは、
リソース選択ウィンドウのフロントエッジとバックエッジがいずれもT/2より小さいことと、
リソース選択ウィンドウのフロントエッジが第1時間長以上であることと、の条件を満たし、
Tは、第1機器がPRSを送信する周期であり、前記第1時間長は、第2時間長に等しく、又は、前記第1時間長は、第2時間長と、プリセットPRS検出時間閾値と、プリセットPSSCHデコード時間閾値との和に等しく、
ここで、前記第2時間長は、
プリセットPRSの送信準備時間閾値、又は
プリセットPRSとPSSCHの送信準備時間閾値、又は
プリセットPRS、PSSCH及びPSCCHの送信準備時間閾値、又は
プリセットPRSとpreambleの送信準備時間閾値、又は
プリセットPRS、PSSCH及びpreambleの送信準備時間閾値、又は
プリセットPRS、PSSCH、PSCCH及びpreambleの送信準備時間閾値である。
【0111】
該実施例によれば、リソース選択ウィンドウを上記条件を満たすように設定することで、リソース選択ウィンドウの全てのリソースが利用可能であると確保でき、且つ、リソース選択ウィンドウフロントエッジのリソースを送信リソースしてから、機器の送信準備時間の原因で、パケットをタイムリーにグループ化できないことによるパケット損失を回避することができる。
【0112】
1つの実施例では、前記第2PRSのリソースを自主的に選択して送信する時、前記方法は、さらに、
前記第3PRSの受信リソースを同時に決定することを含み、
ここで、前記第3PRSの受信リソースと前記第2PRSの送信リソースとの間の時間領域リソースの数は、前記第2PRS送信リソースと前記第1PRSの受信リソースとの間の時間領域リソースの数と同一である。
【0113】
該実施例において、第2PRSのリソースを自主的に選択して送信する時に前記第3PRSの受信リソースを同時に決定することにより、以下の状況を回避することができ、即ち、第1機器が第2PRSを受信した後で他の機器がN個の時間領域リソース後の送信リソースを既に占有した原因で、第3PRSが該時間領域リソースで送信され得ず、第1機器が前記第3PRSの送信を放棄すれば、タイミング誤差抑制をサポートするTOA測定プロセスを完了することができず、第1機器が他の時間領域リソース上の送信リソースを選択すれば、上記したtreplyA=treplyBを保証することが困難となり、タイミング誤差抑制の効果が著しく悪くなる状況である。
【0114】
1つの実施例では、前記第2PRSを送信するための第1リソースプールと第2リソースプールは、時間領域で直交し、又は時間領域及び周波数領域の両方で直交し、
ここで、前記第2リソースプールは、前記第1機器がPRSを送信するためのリソースプールである。
【0115】
該実施例において、第1リソースプールと第2リソースプールを直交配置することにより、第1機器と第2機器がPRSを同時に送信しないことを保証でき、第1機器と第2機器のPRS送信リソースの時分割多重化を実現でき、それによって、半複信の原因で第1機器と第2機器のPRS同時送信の際にして相手のPRSを受信できないことを回避でき、さらに、2種類の機器がPRS送信の要求の違い、機器能力の違いに応じてPRSの送信パラメータを柔軟に設定することを実現できる。
【0116】
なお、上記実施例では、第2機器がPRSを送信する時に付帯される情報は、物理層シグナリング、又は上位層シグナリング又はアプリケーション層データであってもよい。
【0117】
以下、図2を参照しながら、第1機器をRSU1、第2機器をOBU1とした場合に本開示に係る位置決定方法について説明する。
【0118】
ステップ一、RSU1側
1、PRS又はPRSと測位情報を送信するリソースを確認した後、Tを周期として、ブロードキャストの方式でPRS信号のPRS-A0、PRS-A1、PRS-A2……を周期的に又は半永続的に周期的に送信する。
【0119】
2、PRS-A1を送信する時、前の周期内に他のOBU及びVRUから送信されたPRSを受信していないため、ブロードキャストの方式でPRSを送信する時、
RSU IDと、
測位情報における明示的な指示と、
PRSリソース位置又はPRSインデックス又はPRSリソースID又はPRSシーケンス(PRSリソース位置又はPRSインデックス又はPRSリソースID、又は、PRSシーケンスとの更なる関連関係により、RSU ID情報を暗黙的に指示することができる)と、
PRS信号の送信周期又は予約周期Tと、
PRS信号及び/又は測位情報が付帯される送信リソースの時間周波数位置と、
RSU位置情報と、のうちの少なくとも1つの情報を付帯する。
【0120】
ステップ二、OBU1側
メモ:RSU1のカバー内に、PRSを送受信する複数のOBU又はVRUが同時に存在してもよい。
【0121】
1、OBU1は、PRS-A1を受信すると、PRS又はPRSと測位情報を自身送信するリソース、及び、PRSを送信する周期を決定した後、PRS-A1を受信してからPRS-O1-R1を送信するまでの間の時間領域リソースの数N1を決定し、且つ、
OBU1 IDと、
測位情報における明示的な指示と、
PRSリソース位置又はPRSインデックス又はPRSリソースID又はPRSシーケンス(PRSリソース位置又はPRSインデックス又はPRSリソースID、又は、PRSシーケンスとの更なる関連関係により、OBU1 ID情報を暗黙的に指示することができる)と
RSU1 IDと、
測位情報における明示的な指示と、
PRSリソース位置又はPRSインデックス又はPRSリソースID又はPRSシーケンス(PRSリソース位置又はPRSインデックス又はPRSリソースID、又は、PRSシーケンスとの更なる関連関係により、RSU1 ID情報を暗黙的に指示することができる)と、
RSU1がPRS-O1-R1を受信してからPRS-R1-O1を送信するまで待機する時間領域リソースの数(即ち、PRS-A1を受信してからPRS-O1-R1を送信するまでの間の時間領域リソースの数N1)、又は、RSU1がPRS-R1-O1を送信する時間領域リソース位置又は時間周波数リソース位置と、
OBU1がPRS信号を送信する周期又は予約周期と、
OBU1がPRS信号及び/又は測位情報が付帯される送信リソースを送信する時間周波数位置と、
OBU1が記録した、PRS-A1を受信してからPRS-O1-R1を送信するまでの時間Tt1と、のうちの少なくとも1つの情報を付帯する。
【0122】
ステップ三
RSU1は、PRS-O1-R1及び付帯された情報を受信すると、PRS-A1を送信してからPRS-O1-R1を受信するまでの時刻Tn1を記録し、
N個の時間領域リソースを隔てた後、PRS-R1-O1をOBU1に送信するとともにPRS-O1-R1を受信してからPRS-R1-O1を送信するまでの間の差値Tn1’を記録し、そして、何の情報を付帯せず、又は、PRSを送信時に、
RSU IDと、
測位情報における明示的な指示と、
PRSリソース位置又はPRSインデックス又はPRSリソースID又はPRSシーケンス(PRSリソース位置又はPRSインデックス又はPRSリソースID、又は、PRSシーケンスとの更なる関連関係により、RSU ID情報を暗黙的に指示することができる)と、
PRS信号及び/又は測位情報が付帯される送信リソースの時間周波数位置と、
Tn1と、
OBU1のIDと、
Tn1記録時刻に対応するPRSリソース位置と、
Tn1記録時刻に対応するPRSリソースindex情報と、
Tn1記録時刻に対応するPRSのリソース位置、Ta1-t1記録時刻に対応するPRSリソースindex情報の少なくとも1つとPRSシーケンスとの関連関係と、のうちの少なくとも1つの情報を付帯する。
【0123】
ステップ四
OBU1は、2N個の時間領域リソースを隔てた時にPRS-R1-O1を検出し、PRS-O1-R1を送信する時刻からPRS-R1-O1を受信する時刻までの差値Tt1’を記録する。PRS-R1-O1に対応する情報にTn1が付帯されている場合、該値を記録する。
【0124】
ステップ五
RSU1が周期的なPRSの次回送信の送信時刻に到達し、RSUは、ブロードキャストの方式でPRS-A2を送信するとともに、
RSU IDと、
測位情報における明示的な指示と、
PRSリソース位置又はPRSインデックス又はPRSリソースID又はPRSシーケンス(PRSリソース位置又はPRSインデックス又はPRSリソースID、又は、PRSシーケンスとの更なる関連関係により、RSU ID情報を暗黙的に指示することができる)と、
PRS信号の送信周期又は予約周期Tと、
PRS信号及び/又は測位情報が付帯される送信リソースの時間周波数位置と、
Tn1と、
Tn1’と、
OBU1のIDと、
Tn1記録時刻に対応するPRSリソース位置と、
Tn1記録時刻に対応するPRSリソースindex情報と、
Tn1記録時刻に対応するPRSのリソース位置、Tn1記録時刻に対応するPRSリソースindex情報の少なくとも1つとPRSシーケンスとの関連関係と、のうちの少なくとも1つの情報を付帯する。
【0125】
ステップ六
OBU1は、PRS-A2を受信し、自身に関連する時刻値Tn1’又はTn1及びTn1’を取得し、OBU1とRSU1のTOAを以下の式によりを計算する。
TOA={(Tn1-Tt1)+(Tt1’-Tn1’)}/4
ここで、上記Tn1は、第3時間情報に対応し、Tn1’は、第4時間情報に対応し、Tt1は、第1時間情報に対応し、Tt1’は、第2時間情報に対応する。
【0126】
上記方法により以下の効果を奏することができる。
(1)車両ネットワーキングが高精度な測位ニーズを有する場合、高精度な時間同期を行う必要がないとき、ローカルタイマー周波数オフセットによるタイミング誤差の影響を除去することができ、サイドリンクとセルラーネットワークのアップリンク及びダウンリンクに適用され得る。
(2)双方向RTTを採用してTOA測定を行う場合、アンカーノードは、PRS及び付帯された測位情報を周期的にブロードキャストして送信し、OBU/RSUは、2回の送信間でPRSをフィードバックし、このように、ユニキャスト接続の確立により測位遅延が大きくなり、ポイントツーポイントの測位信号のインタラクションにより測位遅延が大きくなる状況を回避し、遅延を効果的に低下させることができる。それと同時に、RSUが関連するタイミング情報を追加送信する必要がなく、1回のデータ送信のプロセスを削減し、遅延の縮減を同様に実現する。
(3)RSU/gNBは、ブロードキャストの方式でPRSを送信する時に複数のOBU/VRUに関連するTOA計算に関する時間値を付帯することにより、遅延の削減、情報インタラクションオーバーヘッドの低減を実現した場合、情報インタラクションの設計により、測位ニーズを有する各OBU/VRUは、有効な計算データを取得すると同時に、他のOBU/VRUの計算データを受信するとき、他のOBU/VRUの軌跡を追跡できないことを確保し、プライバシー安全を確保することができる。
(4)また、RSU及びOBU/VRUのリソース選択方式について、Sidelinkは、専用スペクトル又は非許可スペクトル上にあり、RSU及びOBU/VRUは、PRSの送信リソースプールに対して測定してリソース選択を行うことがサポートされ得るとともに、OBU/VRUは、1回のPRS信号の送信により、2つ以上のRSUとの双方向RTTのTOA測定を実現することがサポートされ得る。
【0127】
第3実施例
図6に示すように、本開示の実施例は、第1機器に適用する位置決定装置600を提供し、
第1測位基準信号PRSを周期的にブロードキャストするために用いられる第1送信モジュール601と、
第2機器が前記第1PRSに基づいてフィードバックする第2PRSを受信するために用いられる第1受信モジュール602と、
前記第2PRSに基づいて、第3PRSを前記第2機器に送信するために用いられる第2送信モジュール603と、を含み、
ここで、前記第2機器は、前記第1PRS、前記第2PRS及び前記第3PRSに基づいて、位置決定を行う。
【0128】
選択可能に、第1PRSをブロードキャストする時、
前記第1機器のアイデンティティ識別子と、
前記第1PRSの送信周期と、
前記第1PRSをブロードキャストするためのリソースの時間周波数位置と、
前記第1機器の位置情報と、のうちの少なくとも1つの情報を付帯する。
【0129】
選択可能に、装置600は、さらに、
第3時間情報と第4時間情報を決定するために用いられる第1決定モジュールと、
前記第3時間情報と前記第4時間情報を前記第2機器に送信するために用いられる時間情報送信モジュールと、
ここで、前記第3時間情報は、前記第2PRSの受信時間と前記第1PRSの送信時間との第3時間差値であり、前記第4時間情報は、前記第3PRSの送信時間と前記第2PRSの受信時間との第4時間差値であり、
前記第3時間情報と前記第4時間情報は、前記第2機器が位置決定を行うために用いられる。
選択可能に、時間情報送信モジュールは、第1送信サブモジュールを含み、
前記第1送信サブモジュールは、第1PRSを周期的に送信する時刻に到達すると、第1PRSをブロードキャストすると同時に、前記第4時間情報を付帯し、又は、前記第3時間情報と前記第4時間情報を付帯し、及び
前記第2機器の識別子情報と、
前記第2PRSのシーケンス情報と、
前記第2PRSの送信リソース位置と、
前記第2PRSの送信リソースインデックスと、のうちの少なくとも1つの情報を付帯するために用いられる。
【0130】
選択可能に、上記装置600は、さらに、
第2機器が前記第1PRSを受信する時間領域リソースと前記第2PRSを送信する時間領域リソースとの間の第1時間領域リソースの数Nを決定するために用いられる第2決定モジュールと、
前記第2PRSの受信時間領域リソースと前記第3PRSの送信時間領域リソースとの間の時間領域リソースの数が、前記第1時間領域リソースの数と同一であると決定するために用いられる第3決定モジュールと、
第3PRS送信の時間領域リソースを決定し、該時間領域リソース上で第3PRSの送信リソースを決定するために用いられる第4決定モジュールと、を含み、
Nは、正整数であり、N≧1である。
【0131】
選択可能に、第3PRSを前記第2機器に送信する時、
前記第1機器のアイデンティティ識別子と、
前記第1PRSをブロードキャストするためのリソースの時間領域位置と、
前記第1PRSをブロードキャストするためのリソースの時間周波数位置と、
前記第2PRSの受信時間と前記第1PRSの送信時間との第1時間差値と、
前記第2機器のアイデンティティ識別子と、
前記第2PRSのシーケンス情報と、
前記第2PRSの送信リソース位置と、
前記第2PRSの送信リソースインデックスと、のうちの少なくとも1つの情報を付帯する。
【0132】
選択可能に、上記装置前記方法は、さらに、第5決定モジュールを含み、
前記第5決定モジュールは、
測位サーバ構成と、
無線リソース制御RRC構成と、
事前構成と、
基地局gNB/eNBにより第1機器のためにPRSの送信リソースをスケジューリングし、送信周期を設定することと、
前記第1機器が自身のPRS送信リソースプールを監視することにより、第1PRSを送信するためのリソースを自主的に選択することと、
前記第1機器は、第2機器が送信するPRSを受信する輻輳程度に基づいて、前記第1PRSの送信周期を自主的に調整することと、のうちの少なくとも1つにより、前記第1PRSの送信リソース、及び/又は前記第1PRSの送信周期を決定するために用いられる。
【0133】
選択可能に、第5決定モジュールは、
PRSの物理サイドリンク共有チャンネルPSSCH送信をトリガする前に、PRS送信に利用可能なリソースプールにおける送信リソースでのリソース排除に利用可能な測定量を測定するために用いられる第1決定サブモジュールと、
前記測定量に基づき、指示された予約されたリソースを排除し、残りの利用可能なリソースから送信リソースを選択するために用いられる第2決定サブモジュールと、
自身の占有したPRS送信リソースが利用不可能であると決定する場合、又は、自身の占有したPRS送信リソース、PRS送信リソースに関連するPSSCH送信リソース、PRS送信リソースに関連するPSCCH送信リソース、及び、PRS送信リソースに関連するプリアンブルpreamble送信リソースのうちの1つ又は複数の送信リソースが利用不可能であると決定する場合、利用不可能なリソースに対して再選択を行うために用いられる第3決定サブモジュールと、を含む。
【0134】
選択可能に、前記測定量は、
第3機器がPRSを送信する基準信号受信電力RSRPと、
第3機器が送信するPRSに関連して送信されるPSSCHの復調基準信号DMRSのRSRPと、
第3機器が送信するPRSに関連して送信される制御シグナリングのPSCCHのRSRPと、
第3機器が送信するPRSに関連して送信されるPreambleの受信電力と、
第3機器が送信するPRSの受信信号強度指示RSSIと、のうちの少なくとも1つを含み、
ここで、前記第3機器は、前記第1機器とPRS送信リソースプールを共有する機器である。
【0135】
選択可能に、第2決定サブモジュールは、
残りの利用可能な候補送信リソースから、前記第1PRSの送信リソースを選択すること、
又は、
残りの利用可能な候補送信リソースから、前記第1PRSの送信リソース、及び
前記第1PRSに関連して送信されるPSSCH送信リソースと、
前記第1PRSに関連して送信されるPSCCH送信リソースと、
前記第1PRSに関連して送信されるpreamble送信リソースと、のうちの少なくとも1つの送信リソースを選択すること、を含む。
【0136】
選択可能に、第5決定モジュールは、PRS送信リソースプールを監視することにより、第1PRSを送信するためのリソースを自主的に選択する時、具体的に、
前記第1機器との距離がプリセット範囲内にある第4機器が存在する場合、前記第1機器と前記第4機器との間のPRS送信リソースの時間間隔は、所定の閾値より小さいものであることを実行するために用いられる。
【0137】
選択可能に、上記装置600は、さらに、
サーバ構成又はネットワーク側構成に基づき、PRSのブロードキャストを停止するために用いられる第1処理モジュール、
及び/又は、
第2機器が送信するPRSを連続的に受信しない周期回数が所定の閾値に達した場合、PRSのブロードキャストを停止するために用いられる第2処理モジュール、を含む。
【0138】
選択可能に、前記第1PRSをブロードキャストするための第2リソースプールと第1リソースプールは、時間領域で直交し、又は時間領域及び周波数領域の両方で直交し、
ここで、前記第1リソースプールは、前記第2機器がPRSを送信するためのリソースである。
【0139】
本開示の第3実施例は、上記第1実施例の方法に対応するものであり、上記第1実施例における全ての実現手段は、該位置決定装置600の実施例に適用され、同様の技術的効果を得ることができる。
【0140】
第4実施例
図7に示すように、本開示の実施例は、第2機器に適用する位置決定装置700を提供し、位置決定装置700は、
第1機器がブロードキャストする第1PRSを受信すると、第2PRSを前記第1機器に送信するために用いられる第3送信モジュール701と、
前記第1機器が前記第2PRSに基づいて前記第2機器に送信する第3PRSを受信するために用いられる第2受信モジュール702と、
前記第1PRS、前記第2PRS及び前記第3PRSに基づいて、位置決定を行うために用いられる位置ソリューションモジュール703と、を含む。
【0141】
選択可能に、装置700は、さらに、
第1時間情報と第2時間情報を決定するために用いられる第6決定モジュールを含み、
前記第1時間情報は、前記第2PRSの送信時間と前記第1PRSの受信時間との第1時間差値であり、前記第2時間情報は、前記第3PRSの受信時間と前記第2PRSの送信時間との第2時間差値であり、
装置700は、さらに、
前記第1機器が送信する第3時間情報と第4時間情報を取得するために用いられる取得モジュールを含み、
ここで、前記第3時間情報は、前記第2PRSの受信時間と前記第1PRSの送信時間との第3時間差値であり、前記第4時間情報は、前記第3PRSの送信時間と前記第2PRSの受信時間との第4時間差値であり、
上記位置ソリューションモジュール703は、
前記第1時間情報、第2時間情報、第3時間情報及び第4時間情報に基づいて、位置決定を行うために用いられる測位サブモジュールを含む。
【0142】
選択可能に、前記第3時間情報は、前記第1機器が第3PRSを送信する時に付帯されるものであり、又は前記第3PRSの後に第1PRSを再びブロードキャストして送信する時に付帯されるものであり、
前記第4時間情報は、前記第1機器が前記第3PRSの後に第1PRSを再びブロードキャストして送信する時に付帯されるものである。
【0143】
選択可能に、前記第1PRSの受信時間領域リソースと前記第2PRSの送信時間領域リソースとの間の時間領域リソースの数は、前記第2PRSの受信時間領域リソースと前記第3PRSの送信時間領域リソースとの間の時間領域リソースの数に等しく、Nと記し、
ここで、Nは、正整数であり、N≧1である。
【0144】
選択可能に、測位サブモジュールは、
以下の式により、
【数5】
前記第1機器と前記第2機器との間の信号伝送の到達時間TOAを決定するために用いられる第1測位ユニットと、
前記TOAに基づいて、位置決定を行うために用いられる第2測位ユニットと、を含み、
ここで、TTOAは、到達時間TOAである。
【0145】
選択可能に、第2PRSを前記第1機器に送信する時、
前記第2機器のアイデンティティ識別子と、
前記第1機器のアイデンティティ識別子と、
第1PRSのシーケンス情報と、
第1PRSの送信リソース位置と、
第1PRSの送信リソースインデックスと、
前記第1PRSの受信時間領域リソースと前記第2PRSの送信時間領域リソースとの間の時間領域リソースの数N(Nは、正整数であり、N≧1)と、
前記第1機器が第3PRSを送信する時間領域リソース位置と、
前記第1機器が第3PRSを送信する時間周波数リソース位置と、
前記第2機器が第2PRSを送信する周期と、
前記第2PRS及び/又は第2PRSに関連付けられて付帯される情報を送信するためのリソースの時間周波数位置と、のうちの少なくとも1つの情報を付帯する。
【0146】
選択可能に、上記装置700は、さらに、第7決定モジュールを含み、
前記第7決定モジュールは、
測位サーバ構成と、
無線リソース制御RRC構成と、
事前構成と、
基地局gNB/eNBを介して第2機器のために第2PRSの送信リソースをスケジューリングし、送信周期を設定することと、
前記第2機器は、自身のPRS送信リソースプールを監視することにより、第2PRSの送信リソースを自主的に選択して決定することと、
前記第2機器は、第1機器がPRSを送信するPRS送信周期に基づいて、自身が第2PRSを周期的に送信するリソースを決定することと、のうちの少なくとも1つにより、第2PRSの送信リソースを決定するために用いられる。
【0147】
選択可能に、第7決定モジュールは、
PRSの物理サイドリンク共有チャンネルPSSCH送信をトリガする前に、PRS送信に利用可能なリソースプールにおける送信リソースでのリソース排除に利用可能な測定量を測定するために用いられる第4決定サブモジュールと、
前記測定量に基づき、指示された予約されたリソースを排除し、残りの利用可能なリソースから送信リソースを選択するために用いられる第5決定サブモジュールと、
自身の占有したPRS送信リソースが利用不可能であると決定する場合、又は、自身の占有したPRS送信リソース、PRS送信リソースに関連するPSSCH送信リソース、PRS送信リソースに関連する物理サイドリンク制御チャンネルPSCCH送信リソース、及び、PRS送信リソースに関連するpreamble送信リソースのうちの1つ又は複数の送信リソースが利用不可能であると決定する場合、利用不可能なリソースに対して再選択を行うために用いられる第6決定サブモジュールと、
第1機器に隣接するPRSを受信すると、前記第2PRSの送信リソースを決定し、又は第1機器のPRS周期とオーバーラップしない部分の候補リソースから前記第2PRSの送信リソースを決定するために用いられる第決定サブモジュールと、を含む。
【0148】
選択可能に、上記装置前記方法は、さらに、第2PRSのリソースを自主的に選択して送信する時、前記第3PRSの受信リソースを同時に決定するために用いられる第8決定モジュールを含み、
ここで、前記第3PRSの受信リソースと前記第2PRSの送信リソースとの間の時間領域リソースの数は、前記第2PRS送信リソースと前記第1PRSの受信リソースとの間の時間領域リソースの数と同一である。
【0149】
選択可能に、前記測定量は、
第5機器がPRSを送信する基準信号受信電力RSRPと、
第5機器が送信するPRSと同時に送信されるPSSCHの復調基準信号DMRSのRSRPと、
第5機器が送信するPRSに関連して送信される制御シグナリングのPSCCHのRSRPと、
第5機器が送信するPRSに関連して送信されるPreambleの受信電力と、
第5機器が送信するPRSの受信信号強度指示RSSIと、のうちの少なくとも1つを含み、
ここで、前記第5機器は、前記第2機器とPRS送信リソースプールを共有する機器である。
【0150】
選択可能に、第5決定サブモジュールは、具体的に、
残りの利用可能なPRSの候補送信リソースから、前記第2PRSの送信リソースを選択し、
又は、
残りの利用可能な候補送信リソースから、前記第2PRS送信リソース、及び
前記第2PRSに関連して送信されるPSSCH送信リソースと、
前記第2PRSに関連して送信されるPSCCH送信リソースと、
前記第2PRSに関連して送信されるpreamble送信リソースと、のうちの少なくとも1つの送信リソースを選択するために用いられる。
【0151】
選択可能に、リソース選択ウィンドウは、
リソース選択ウィンドウのフロントエッジとバックエッジがいずれもT/2より小さいことと、
リソース選択ウィンドウのフロントエッジが第1時間長以上であることと、の条件を満たし、
Tは、第1機器がPRSを送信する周期であり、前記第1時間長は、第2時間長に等しく、又は、前記第1時間長は、第2時間長と、プリセットPRS検出時間閾値と、プリセットPSSCHデコード時間閾値との和に等しく、
ここで、前記第2時間長は、
プリセットPRSの送信準備時間閾値、又は
プリセットPRSとPSSCHの送信準備時間閾値、又は
プリセットPRS、PSSCH及びPSCCHの送信準備時間閾値、又は
プリセットPRSとpreambleの送信準備時間閾値、又は
プリセットPRS、PSSCH及びpreambleの送信準備時間閾値、又は
プリセットPRS、PSSCH、PSCCH及びpreambleの送信準備時間閾値である。
【0152】
選択可能に、前記第2PRSを送信するための第1リソースプールと第2リソースプールは、時間領域で直交し、又は時間領域及び周波数領域の両方で直交し、
ここで、前記第2リソースプールは、前記第1機器がPRSを送信するためのリソースプールである。
【0153】
該位置決定装置700は、上記第2実施例における方法に対応する装置であり、上記方法実施例における全ての実現手段は、該位置決定装置の実施例に適用され、同様な技術的効果を得ることができる。
【0154】
第5実施例
上記目的をより良く達成するために、図8に示すように、本開示の第5実施例は、さらに、第1機器である車両ネットワーキング機器を提供し、該車両ネットワーキング機器は、
プロセッサ800、及び、バスインターフェースを介して前記プロセッサ800に接続されるメモリ820を含み、
前記メモリ820は、前記プロセッサ800が操作を実行する時に使用されるプログラムとデータを記憶するために用いられ、プロセッサ800は、前記メモリ820に記憶されているプログラムとデータを呼び出して実行する。
【0155】
ここで、送受信機810は、バスインターフェースに接続されており、プロセッサ800の制御でデータを送受信するために用いられ、プロセッサ800は、メモリ820におけるプログラムを読み取るために用いられる。
【0156】
具体的には、送受信機810は、第1測位基準信号PRSを周期的にブロードキャストし、
第2機器が前記第1PRSに基づいてフィードバックする第2PRSを受信し、
前記第2PRSに基づいて、第3PRSを前記第2機器に送信するために用いられ、
ここで、前記第2機器は、前記第1PRS、前記第2PRS及び前記第3PRSに基づいて、位置決定を行う。
【0157】
ここで、図8において、バスアーキテクチャは、任意の数の相互接続されたバス及びブリッジを含むことができ、具体的にプロセッサ800に代表される1つ又は複数のプロセッサ及びメモリ820に代表されるメモリの様々な回路が接続される。バスアーキテクチャは、さらに、周辺装置、レギュレータ及び電力管理回路などの様々な他の回路を連結することができ、これらはいずれも当業者に周知であるため、ここではこれ以上説明しない。バスインターフェースは、インターフェースを提供する。送受信機810は、送信機及び送受信機を含み、伝送媒体で様々な他の装置と通信するためのユニットを提供する複数の素子であってもよい。プロセッサ800は、バスアーキテクチャの管理及び一般な処理を担当し、メモリ820は、プロセッサ800が操作を実行時に使用されるデータを記憶することができる。
【0158】
選択可能に、送受信機810は、第1PRSをブロードキャストする時、
前記第1機器のアイデンティティ識別子と、
前記第1PRSの送信周期と、
前記第1PRSをブロードキャストするためのリソースの時間周波数位置と、
前記第1機器の位置情報と、のうちの少なくとも1つの情報を付帯する。
【0159】
選択可能に、プロセッサ800は、第3時間情報と第4時間情報を決定するために用いられ、
送受信機810は、前記第3時間情報と前記第4時間情報を前記第2機器に送信するために用いられ、
ここで、前記第3時間情報は、前記第2PRSの受信時間と前記第1PRSの送信時間との第3時間差値であり、前記第4時間情報は、前記第3PRSの送信時間と前記第2PRSの受信時間との第4時間差値であり、
ここで、前記第3時間情報と前記第4時間情報は、前記第2機器が位置決定を行うために用いられる。
【0160】
選択可能に、送受信機810は、第1PRSを周期的に送信する時刻に到達すると、第1PRSをブロードキャストすると同時に、前記第4時間情報を付帯し、又は、前記第3時間情報と前記第4時間情報を付帯し、及び
前記第2機器の識別子情報と、
前記第2PRSのシーケンス情報と、
前記第2PRSの送信リソース位置と、
前記第2PRSの送信リソースインデックスと、のうちの少なくとも1つの情報を付帯する。
【0161】
選択可能に、プロセッサ800は、第2機器が前記第1PRSを受信する時間領域リソースと前記第2PRSを送信する時間領域リソースとの間の第1時間領域リソースの数Nを決定し、
前記第2PRSの受信時間領域リソースと前記第3PRSの送信時間領域リソースとの間の時間領域リソースの数が、前記第1時間領域リソースの数と同一であると決定し、
第3PRS送信の時間領域リソースを決定し、該時間領域リソース上で第3PRSの送信リソースを決定するために用いられ、
Nは、正整数であり、N≧1である。
【0162】
選択可能に、送受信機810は、第3PRSを前記第2機器に送信する時、
前記第1機器のアイデンティティ識別子と、
前記第1PRSをブロードキャストするためのリソースの時間領域位置と、
前記第1PRSをブロードキャストするためのリソースの時間周波数位置と、
前記第2PRSの受信時間と前記第1PRSの送信時間との第1時間差値と、
前記第2機器のアイデンティティ識別子と、
前記第2PRSのシーケンス情報と、
前記第2PRSの送信リソース位置と、
前記第2PRSの送信リソースインデックスと、のうちの少なくとも1つの情報を付帯する。
【0163】
選択可能に、プロセッサ800は、
測位サーバ構成と、
無線リソース制御RRC構成と、
事前構成と、
基地局gNB/eNBにより第1機器のためにPRSの送信リソースをスケジューリングし、送信周期を設定することと、
前記第1機器が自身のPRS送信リソースプールを監視することにより、第1PRSを送信するためのリソースを自主的に選択することと、
前記第1機器は、第2機器が送信するPRSを受信する輻輳程度に基づいて、前記第1PRSの送信周期を自主的に調整することと、のうちの少なくとも1つにより、前記第1PRSの送信リソース、及び/又は前記第1PRSの送信周期を決定するために用いられる。
【0164】
選択可能に、プロセッサ800は、前記第1機器がサイドリンクで動作する場合、前記第1機器が自身のPRS送信リソースプールを監視することにより、第1PRSを送信するためのリソースを自主的に選択する時、具体的に、
PRSの物理サイドリンク共有チャンネルPSSCH送信をトリガする前に、PRS送信に利用可能なリソースプールにおける送信リソースでのリソース排除に利用可能な測定量を測定し、
前記測定量に基づき、指示された予約されたリソースを排除し、残りの利用可能なリソースから送信リソースを選択するために用いられ、
ここで、自身の占有したPRS送信リソースが利用不可能であると決定する場合、又は、自身の占有したPRS送信リソース、PRS送信リソースに関連するPSSCH送信リソース、PRS送信リソースに関連するPSCCH送信リソース、及び、PRS送信リソースに関連するプリアンブルpreamble送信リソースのうちの1つ又は複数の送信リソースが利用不可能であると決定する場合、利用不可能なリソースに対して再選択を行う。
【0165】
選択可能に、前記測定量は、
第3機器がPRSを送信する基準信号受信電力RSRPと、
第3機器が送信するPRSに関連して送信されるPSSCHの復調基準信号DMRSのRSRPと、
第3機器が送信するPRSに関連して送信される制御シグナリングのPSCCHのRSRPと、
第3機器が送信するPRSに関連して送信されるPreambleの受信電力と、
第3機器が送信するPRSの受信信号強度指示RSSIと、のうちの少なくとも1つを含み、
ここで、前記第3機器は、前記第1機器とPRS送信リソースプールを共有する機器である。
【0166】
選択可能に、プロセッサ800は、前記測定量に基づき、指示された予約されたリソースを排除し、残りの利用可能なリソースから送信リソースを選択する時、具体的に、
残りの利用可能な候補送信リソースから、前記第1PRSの送信リソースを選択するし、
又は、
残りの利用可能な候補送信リソースから、前記第1PRSの送信リソース、及び
前記第1PRS関連送信のPSSCH送信リソースと、
前記第1PRSに関連して送信されるPSCCH送信リソースと、
前記第1PRSに関連して送信されるpreamble送信リソースと、のうちの少なくとも1つの送信リソースを選択するために用いられる。
【0167】
選択可能に、プロセッサ800は、PRS送信リソースプールを監視することにより、第1PRSを送信するためのリソースを自主的に選択する時、具体的に、
前記第1機器との距離がプリセット範囲内にある第4機器が存在する場合、前記第1機器と前記第4機器との間のPRS送信リソースの時間間隔は、所定の閾値より小さいものであるように実行する。
【0168】
選択可能に、プロセッサ800は、さらに、具体的に、
サーバ構成又はネットワーク側構成に基づき、PRSのブロードキャストを停止し、
及び/又は、
第2機器が送信するPRSを連続的に受信しない周期回数が所定の閾値に達した場合、PRSのブロードキャストを停止するために用いられる。
【0169】
選択可能に、前記第1PRSをブロードキャストするための第2リソースプールと第1リソースプールは、時間領域で直交し、又は時間領域及び周波数領域の両方で直交し、
ここで、前記第1リソースプールは、前記第2機器がPRSを送信するためのリソースである。
【0170】
本開示に係る車両ネットワーキング機器800によれば、第1機器と第2機器間との同期誤差が無視できる場合、第2機器は、受信した第1PRS又は第3PRSに基づいて距離測定を行い、さらに機器の位置を決定することができ、又は第1機器は、受信した第2PRSに基づいて距離測定を行い、さらに第2機器の位置を決定することができる。このように、GNSS信号のカバーが悪い領域又はGNSS信号のカバーがない領域において第2機器を測位できないという問題を解決する。そして、アンカーノード(第1機器)は、第1PRS及び付帯された測位情報を周期的にブロードキャストして送信し、第2機器は、2回の送信間で第2PRSをフィードバックし、このように、ユニキャスト接続の確立により測位遅延が大きくなり、ポイントツーポイントの測位信号のインタラクションにより測位遅延が大きくなる状況を回避し、遅延を効果的に低下させることができる。それと同時に、第1機器が関連するタイミング情報を追加送信する必要がなく、1回のデータ送信のプロセスを削減し、遅延の縮減を同様に実現する。
【0171】
当業者であれば理解されるように、上記実施例を実現する全部又は一部のステップは、ハードウェアによって完成することができ、またコンピュータプログラムによって関連するハードウェアを指示して完成することができ、前記コンピュータプログラムは、上記方法の一部又は全部のステップを実行するコマンドを含み、該コンピュータプログラムは、可読記憶媒体に記憶することができ、記憶媒体は、いかなる形式の記憶媒体であってもよい。
【0172】
第6実施例
上記目的をより良く達成するために、図9に示すように、本開示の第6実施例は、
さらに、第2機器である車両ネットワーキング機器を提供し、該車両ネットワーキング機器は、
プロセッサ900、及び、バスインターフェースを介して前記プロセッサ900に接続されるメモリ920を含み、
前記メモリ920は、前記プロセッサ900が操作を実行する時に使用されるプログラムとデータを記憶するために用いられ、プロセッサ900は、前記メモリ920に記憶されているプログラムとデータを呼び出して実行する。
【0173】
ここで、送受信機910は、バスインターフェースに接続されており、プロセッサ900の制御でデータを送受信するために用いられ、プロセッサ900は、メモリ920におけるプログラムを読み取るために用いられる。
【0174】
具体的には、送受信機910は、第1機器がブロードキャストする第1PRSを受信すると、第2PRSを前記第1機器に送信し、前記第1機器が前記第2PRSに基づいて前記第2機器に送信する第3PRSを受信するために用いられ、
前記プロセッサ900は、前記第1PRS、前記第2PRS及び前記第3PRSに基づいて、位置決定を行うために用いられる。
【0175】
ここで、図9において、バスアーキテクチャは、任意の数の相互接続されたバス及びブリッジを含むことができ、具体的にプロセッサ900に代表される1つ又は複数のプロセッサ及びメモリ920に代表されるメモリの様々な回路が接続される。バスアーキテクチャは、さらに、周辺装置、レギュレータ及び電力管理回路などの様々な他の回路を連結することができ、これらはいずれも当業者に周知であるため、ここではこれ以上説明しない。バスインターフェースは、インターフェースを提供する。送受信機910は、送信機及び送受信機を含み、伝送媒体で様々な他の装置と通信するためのユニットを提供する複数の素子であってもよい。異なる端末に対し、ユーザインターフェース930は、さらに、必要となる機器に外接、内接され得るインターフェースであってもよく、接続される機器は、キーパッド、ディスプレイ、スピーカ、マイク、ジョイスティックなどを含むがこれらに限定されない。プロセッサ900は、バスアーキテクチャの管理及び一般な処理を担当し、メモリ920は、プロセッサ900が操作を実行時に使用されるデータを記憶することができる。
【0176】
選択可能に、前記プロセッサ900は、さらに、
第1時間情報と第2時間情報を決定し、
前記第1機器が送信する第3時間情報と第4時間情報を取得し、
前記第1時間情報、第2時間情報、第3時間情報及び第4時間情報に基づいて、位置決定を行うために用いられ、
ここで、前記第1時間情報は、前記第2PRSの送信時間と前記第1PRSの受信時間との第1時間差値であり、前記第2時間情報は、前記第3PRSの受信時間と前記第2PRSの送信時間との第2時間差値であり、
前記第3時間情報は、前記第2PRSの受信時間と前記第1PRSの送信時間との第3時間差値であり、前記第4時間情報は、前記第3PRSの送信時間と前記第2PRSの受信時間との第4時間差値である。
【0177】
選択可能に、前記第3時間情報は、前記第1機器が第3PRSを送信する時に付帯されるものであり、又は前記第3PRSの後に第1PRSを再びブロードキャストして送信する時に付帯されるものであり、
前記第4時間情報は、前記第1機器が前記第3PRSの後に第1PRSを再びブロードキャストして送信する時に付帯されるものである。
【0178】
選択可能に、前記第1PRSの受信時間領域リソースと前記第2PRSの送信時間領域リソースとの間の時間領域リソースの数は、前記第2PRSの受信時間領域リソースと前記第3PRSの送信時間領域リソースとの間の時間領域リソースの数に等しく、Nと記し、
ここで、Nは、正整数であり、N≧1である。
【0179】
選択可能に、プロセッサ900は、前記第1時間情報、第2時間情報、第3時間情報及び第4時間情報に基づいて、位置決定を行う時、具体的に、
以下の式により、
【数6】
前記第1機器と前記第2機器との間の信号伝送の到達時間TOAを決定し、
前記TOAに基づいて、位置決定を行うために用いられ、
ここで、TTOAは、到達時間TOAである。
【0180】
選択可能に、送受信機910は、第2PRSを前記第1機器に送信する時、
前記第2機器のアイデンティティ識別子と、
前記第1機器のアイデンティティ識別子と、
第1PRSのシーケンス情報と、
第1PRSの送信リソース位置と、
第1PRSの送信リソースインデックスと、
前記第1PRSの受信時間領域リソースと前記第2PRSの送信時間領域リソースとの間の時間領域リソースの数N(Nは、正整数であり、N≧1)と、
前記第1機器が第3PRSを送信する時間領域リソース位置と、
前記第1機器が第3PRSを送信する時間周波数リソース位置と、
前記第2機器が第2PRSを送信する周期と、
前記第2PRS及び/又は第2PRSに関連付けられて付帯される情報を送信するためのリソースの時間周波数位置と、のうちの少なくとも1つの情報を付帯する。
【0181】
選択可能に、プロセッサ900は、第2PRSを前記第1機器に送信する前に、さらに、
測位サーバ構成と、
無線リソース制御RRC構成と、
事前構成と、
基地局gNB/eNBを介して第2機器のために第2PRSの送信リソースをスケジューリングし、送信周期を設定することと、
前記第2機器は、自身のPRS送信リソースプールを監視することにより、第2PRSの送信リソースを自主的に選択して決定することと、
前記第2機器は、第1機器がPRSを送信するPRS送信周期に基づいて、自身が第2PRSを周期的に送信するリソースを決定することと、のうちの少なくとも1つにより、第2PRSの送信リソースを決定するために用いられる。
【0182】
選択可能に、プロセッサ900は、自身のPRS送信リソースプールを監視することにより、第2PRSのリソースを自主的に選択して送信する時、具体的に、
PRSの物理サイドリンク共有チャンネルPSSCH送信をトリガする前に、PRS送信に利用可能なリソースプールにおける送信リソースでのリソース排除に利用可能な測定量を測定し、
前記測定量に基づき、指示された予約されたリソースを排除し、残りの利用可能なリソースから送信リソースを選択するために用いられ、
ここで、自身の占有したPRS送信リソースが利用不可能であると決定する場合、又は、自身の占有したPRS送信リソース、PRS送信リソースに関連するPSSCH送信リソース、PRS送信リソースに関連する物理サイドリンク制御チャンネルPSCCH送信リソース、及び、PRS送信リソースに関連するpreamble送信リソースのうちの1つ又は複数の送信リソースが利用不可能であると決定する場合、利用不可能なリソースに対して再選択を行い、
前記第2機器は、第1機器に隣接するPRSを受信すると、前記第2PRSの送信リソースを決定し、又は第1機器のPRS周期とオーバーラップしない部分の候補リソースから前記第2PRSの送信リソースを決定する。
【0183】
プロセッサは、第2PRSのリソースを自主的に選択して送信する時、さらに、
前記第3PRSの受信リソースを同時に決定するために用いられ、
ここで、前記第3PRSの受信リソースと前記第2PRSの送信リソースとの間の時間領域リソースの数は、前記第2PRS送信リソースと前記第1PRSの受信リソースとの間の時間領域リソースの数と同一である。
【0184】
選択可能に、前記測定量は、
第5機器がPRSを送信する基準信号受信電力RSRPと、
第5機器が送信するPRSと同時に送信されるPSSCHの復調基準信号DMRSのRSRPと、
第5機器が送信するPRSに関連して送信される制御シグナリングのPSCCHのRSRPと、
第5機器が送信するPRSに関連して送信されるPreambleの受信電力と、
第5機器が送信するPRSの受信信号強度指示RSSIと、のうちの少なくとも1つを含み、
ここで、前記第5機器は、前記第2機器とPRS送信リソースプールを共有する機器である。
【0185】
選択可能に、プロセッサ900は、前記測定量に基づき、指示された予約されたリソースを排除し、残りの利用可能なリソースから送信リソースを選択する時、
残りの利用可能なPRSの候補送信リソースから、前記第2PRSの送信リソースを選択し、
又は、
残りの利用可能な候補送信リソースから、前記第2PRS送信リソース、及び、
前記第2PRSに関連して送信されるPSSCH送信リソースと、
前記第2PRSに関連して送信されるPSCCH送信リソースと、
前記第2PRSに関連して送信されるpreamble送信リソースと、のうちの少なくとも1つの送信リソースを選択するために用いられる。
【0186】
選択可能に、リソース選択ウィンドウは、
リソース選択ウィンドウのフロントエッジとバックエッジがいずれもT/2より小さいことと、
リソース選択ウィンドウのフロントエッジが第1時間長以上であることと、の条件を満たし、
Tは、第1機器がPRSを送信する周期であり、前記第1時間長は、第2時間長に等しく、又は、前記第1時間長は、第2時間長と、プリセットPRS検出時間閾値と、プリセットPSSCHデコード時間閾値との和に等しく、
ここで、前記第2時間長は、
プリセットPRSの送信準備時間閾値、又は
プリセットPRSとPSSCHの送信準備時間閾値、又は
プリセットPRS、PSSCH及びPSCCHの送信準備時間閾値、又は
プリセットPRSとpreambleの送信準備時間閾値、又は
プリセットPRS、PSSCH及びpreambleの送信準備時間閾値、又は
プリセットPRS、PSSCH、PSCCH及びpreambleの送信準備時間閾値である。
【0187】
選択可能に、前記第2PRSを送信するための第1リソースプールと第2リソースプールは、時間領域で直交し、又は時間領域及び周波数領域の両方で直交し、
ここで、前記第2リソースプールは、前記第1機器がPRSを送信するためのリソースプールである。
【0188】
本開示に係る車両ネットワーキング機器900によれば、第1機器と第2機器間との同期誤差が無視できる場合、第2機器は、受信した第1PRS又は第3PRSに基づいて距離測定を行い、さらに機器の位置を決定することができ、又は第1機器は、受信した第2PRSに基づいて距離測定を行い、さらに第2機器の位置を決定することができる。このように、GNSS信号のカバーが悪い領域又はGNSS信号のカバーがない領域において第2機器を測位できないという問題を解決する。そして、アンカーノード(第1機器)は、第1PRS及び付帯された測位情報を周期的にブロードキャストして送信し、第2機器は、2回の送信間で第2PRSをフィードバックし、このように、ユニキャスト接続の確立により測位遅延が大きくなり、ポイントツーポイントの測位信号のインタラクションにより測位遅延が大きくなる状況を回避し、遅延を効果的に低下させることができる。それと同時に、第1機器が関連するタイミング情報を追加送信する必要がなく、1回のデータ送信のプロセスを削減し、遅延の縮減を同様に実現する。
【0189】
当業者であれば理解されるように、上記実施例を実現する全部又は一部のステップは、ハードウェアによって完成することができ、またコンピュータプログラムによって関連するハードウェアを指示して完成することができ、前記コンピュータプログラムは、上記方法の一部又は全部のステップを実行するコマンドを含み、該コンピュータプログラムは、可読記憶媒体に記憶することができ、記憶媒体は、いかなる形式の記憶媒体であってもよい。
【0190】
なお、本開示の装置及び方法において、各部材又は各ステップは分解及び/又は再組み合わせ可能であることは明らかである。これらの分解及び/又は再結合は本開示の等価解決手段と見なすべきである。また、上述した一連の処理を実行するステップは、記載された順序に沿って時系列的に行われる処理はもちろん、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的あるいは個別に実行される処理をも含むものである。当業者にとって、本開示の方法及び装置の全部又はいずれかのステップ又は部材を理解することができ、いずれかの計算装置(プロセッサ、記憶媒体等を含む)又は計算装置のネットワークにおいて、ハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア又はそれらの組み合わせで実現することができ、これは当業者が本開示の説明を読んだ場合にそれらの基本的なプログラミング技術を用いて実現することができる。
【0191】
したがって、本開示の目的は、任意の計算装置上でプログラムまたはプログラム群を実行することによっても達成される。前記計算手段は、周知の汎用手段であってよい。したがって、本開示の目的は、上記方法または装置を実現するプログラムコードを含むプログラム製品を提供することのみによっても達成される。すなわち、このようなプログラム製品もまた本開示を構成し、そのようなプログラム製品を記憶した記憶媒体もまた本開示を構成する。もちろん、この記憶媒体は、周知の記憶媒体であってもよいし、将来開発されるいかなる記憶媒体であってもよい。なお、本開示の装置及び方法において、各部材又は各ステップは分解及び/又は再組み合わせ可能であることは明らかである。これらの分解及び/又は再結合は本開示の等価解決手段と見なすべきである。また、上述した一連の処理を実行するステップは、記載された順序に沿って時系列的に行われる処理はもちろん、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的あるいは個別に実行される処理をも含むものである。また、明細書中において説明した一連の処理はハードウェア、またはソフトウェア、あるいは両者の複合構成によって実行することが可能である。
【0192】
なお、上記各モジュールの区分は単なる論理機能の区分であり、実際に実現する際にはすべて又は一部を物理エンティティに統合してもよく、物理的に分離してもよいことを理解すべきである。これらのモジュールはすべてソフトウェアによって要素呼び出しを処理することによって実現することができ、すべてハードウェアで実現することもできます。部品呼び出しソフトウェアを処理することによってモジュールの一部を実装することもでき、ハードウェアの形式によってモジュールの一部を実装することもできます。例えば、決定モジュールは、個別に設けられた処理素子であってもよいし、前記装置のいずれかのチップに集積して実現してもよいし、また、プログラムコードの形式で前記装置のメモリに格納し、前記装置のいずれかの処理素子により上記決定モジュールの機能を呼び出して実行してもよい。他のモジュールの実装はこれと同様である。また、これらのモジュールのすべて又は一部を統合することも、独立して実装することもできます。ここで説明する処理素子は、信号の処理能力を有する集積回路であってもよい。実装プロセスにおいて、上述の方法の各ステップ又は以上の各モジュールは、プロセッサ要素内のハードウェアの集積論理回路又はソフトウェア形式の命令によって完了することができる。
【0193】
例えば、各モジュール、ユニット、サブユニット、又はサブモジュールは、1つ又は複数の特定の集積回路(Application Specific Integrated Circuit、ASIC)、又は1つ又は複数のマイクロプロセッサ(DSP)、又は1つ又は複数のフィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable Gate Array、FPGA)など、上記の方法を実装するように構成された1つ又は複数の集積回路であってもよい。さらに、上記のモジュールが処理要素スケジューリングプログラムコードの形式で実装される場合、処理要素は汎用プロセッサ、例えば中央プロセッサ(Central Processing Unit、CPU)又はプログラムコードを呼び出すことができる他のプロセッサであってもよい。さらに、これらのモジュールは、オンチップシステム(system-on-a-chip、SOC)として実装されるように統合されてもよい。
【0194】
本開示の明細書及び特許請求の範囲の用語「第1」、「第2」などは、特定の順序又は優先順位を記述するために使用する必要なく、類似のオブジェクトを区別するためのものである。このように使用されるデータは、本明細書で説明される本開示の実施形態、例えば、本明細書で図示又は説明されるもの以外の順序で実施するために、適切な場合に交換可能であることを理解されたい。さらに、「含む」及び「有する」という用語は、例えば、一連のステップ又はユニットを含むプロセス、方法、システム、製品、又は装置は、明確にリストされていない、又はこれらのプロセス、方法、製品、又は装置に固有の他のステップ又はユニットを含むことができる、明確にリストされていない、又は含むことができる、明確にリストされていない、又は含むことができる、そのようなプロセス、方法、製品、又は装置に固有の他のステップ又はユニットを含むことができる、その包含をカバーすることさらに、明細書及び特許請求の範囲では、「及び/又は」を使用して、接続されたオブジェクトの少なくとも1つ、例えば、A及び/又はB及び/又はCを表し、別個のA、別個のB、別個のC、及びAとBの両方が存在し、BとCの両方が存在し、AとCの両方が存在し、及びA、BとCの両方が存在する7つのケースを含むことを表す。同様に、本明細書及び特許請求の範囲で使用される「A及びBのうちの少なくとも1つ」は、「単独A、単独B、又はA及びBのいずれかが存在する」と理解されるべきである。
【0195】
以上は本開示の好ましい実施形態であり、なお、本技術分野の当業者にとっては、本開示の前記原理から逸脱しない前提で、いくつかの改良及び修飾を行うことができ、これらの改良及び修飾も本開示の保護範囲と見なされるべきである。
図1
図2
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図9