(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-05
(45)【発行日】2024-12-13
(54)【発明の名称】自動走行装置の管理方法、および自動走行装置
(51)【国際特許分類】
G05D 1/43 20240101AFI20241206BHJP
B60W 30/18 20120101ALI20241206BHJP
【FI】
G05D1/43
B60W30/18
(21)【出願番号】P 2024507301
(86)(22)【出願日】2022-03-16
(86)【国際出願番号】 JP2022011930
(87)【国際公開番号】W WO2023175778
(87)【国際公開日】2023-09-21
【審査請求日】2024-07-26
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】000236056
【氏名又は名称】三菱電機ビルソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】弁理士法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】遠藤 嘉人
【審査官】田中 友章
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2018/134881(WO,A1)
【文献】特開2019-016296(JP,A)
【文献】特開2018-170596(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G05D 1/43
B60W 30/18
H04W 4/40
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ビル内の機器を管理するビル管理装置と、前記ビル内に配置され、各々が複数種類のうちのいずれかに属する複数の自動走行装置と、各々が対応する種類の自動走行装置を管理する複数の管理装置とを備えたビルシステムにおける自動走行装置の管理方法であって、
前記ビル管理装置が、ビル内において停電が発生したときに、指定した自動走行装置に停電の発生を通知するための停電信号を前記複数の管理装置に一斉送信するステップと、
前記複数の管理装置の各々が、前記ビル内の前記自動走行装置に前記停電信号を転送するステップと、
前記自動走行装置が、前記自動走行装置を指定した前記停電信号を受信したときに、停電応答信号を前記自動走行装置を管理している前記管理装置に送信するステップと、
前記管理装置は、管理している自動走行装置のうち前記指定された自動走行装置から前記停電応答信号を受信しないときには、前記指定された自動走行装置のIDを前記ビル管理装置に通知するステップと、
前記ビル管理装置が、通知された自動走行装置のIDをビル管理者に通知するステップと、を備える、自動走行装置の管理方法。
【請求項2】
前記自動走行装置が、前記自動走行装置を指定した前記停電信号を受信したときに、前記自動走行装置の種類に応じて予め定められた停電時の動作を実行するステップ、をさらに備えた、請求項1記載の自動走行装置の管理方法。
【請求項3】
前記停電信号は、前記自動走行装置を指定するために、前記自動走行装置の種類、および前記自動走行装置の位置を含む、請求項1または2記載の自動走行装置の管理方法。
【請求項4】
前記停電応答信号は、前記自動走行装置のID、前記自動走行装置の種類、および前記自動走行装置の位置を含む、請求項1~3のいずれか1項に記載の自動走行装置の管理方法。
【請求項5】
前記ビル管理装置が、前記ビルが復電したときに、指定した自動走行装置に復電を通知するための復電信号を前記複数の管理装置に一斉送信するステップと、
前記複数の管理装置の各々が、前記ビル内の前記複数の自動走行装置に前記復電信号を転送するステップと、
前記自動走行装置が、前記自動走行装置を指定した前記復電信号を受信したときに、復電応答信号を前記自動走行装置を管理する前記管理装置に送信するステップと、
前記管理装置は、管理している自動走行装置のうち前記指定された自動走行装置からの前記復電応答信号を受信しないときには、前記指定された自動走行装置のIDを前記ビル管理装置に通知するステップと、
前記ビル管理装置が、通知された自動走行装置のIDをビル管理者に通知するステップと、をさらに備える、請求項1~4のいずれか1項に記載の自動走行装置の管理方法。
【請求項6】
前記復電信号は、前記自動走行装置を指定するために、前記自動走行装置の種類、および前記自動走行装置の位置を含む、請求項5記載の自動走行装置の管理方法。
【請求項7】
前記復電応答信号は、前記自動走行装置のID、前記自動走行装置の種類、および前記自動走行装置の位置を含む、請求項5または6に記載の自動走行装置の管理方法。
【請求項8】
前記停電信号を転送するステップは、前記複数の管理装置の各々が、前記ビル内の管理している種類および管理していない種類の自動走行装置に前記停電信号を転送するステップを含む、請求項1~7のいずれか1項に記載の自動走行装置の管理方法。
【請求項9】
ビルを管理するビル管理装置と、前記ビル内に配置され、各々がいずれかの種類に属する複数の自動走行装置と、各々が対応する種類の自動走行装置を管理する複数の管理装置とを備えたビルシステムにおける自動走行装置であって、
無線通信機と、
メモリと、
前記メモリ内のプログラムを実行するプロセッサと、を備え、
前記プロセッサは、前記無線通信機を通じて前記複数の管理装置のうちの少なくとも1つから停電信号を受信した場合に、前記自動走行装置を管理している前記管理装置に前記無線通信機を通じて停電応答信号を送信するとともに、前記自動走行装置の種類に応じて予め定められた停電時の動作を実行する、自動走行装置。
【請求項10】
前記プロセッサは、さらに、前記無線通信機を通じて前記複数の管理装置のうちの少なくとも1つから復電信号を受信した場合に、前記自動走行装置を管理している前記管理装置に前記無線通信機を通じて復電応答信号を送信するとともに、前記自動走行装置の種類に応じて予め定められた復電時の動作を実行する、請求項9記載の自動走行装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、自動走行装置の管理方法、および自動走行装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、停電時に作業を停止する自動走行装置が知られている。たとえば、特許文献1(特開2002-199511号公報)の無人搬送制御システムでは、停電が発生した場合、停電自動検知装置(工場側に設置)が停電信号を無人搬送車に送信し、無人搬送車は、電源切断前に受信したコマンドによる作業(事前に設定した諸作業)が完成していないならば、作業を完成させてから電源を切断する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1(特開2002-199511号公報)に記載のシステムでは、ビル内に配置された自動走行装置が停電信号を受信できない場合には、自動走行装置は、停電時に、ビル内を走行することによって、人とぶつかる危険がある。これを避けるためには、停電時にビル管理者は、ビル内のすべての自動走行装置の動作状況を点検するためにビル内を巡回する必要がある。
【0005】
それゆえに、本開示の目的は、停電時に、ビル管理者による点検作業の手間を少なくすることができる自動走行装置の管理方法、および自動走行装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の自動走行装置の管理方法は、ビル内の機器を管理するビル管理装置と、ビル内に配置され、各々が複数種類のうちのいずれかに属する複数の自動走行装置と、各々が対応する種類の自動走行装置を管理する複数の管理装置とを備えたビルシステムにおける自動走行装置の管理方法であって、ビル管理装置が、ビル内において停電が発生したときに、指定した自動走行装置に停電の発生を通知するための停電信号を複数の管理装置に一斉送信するステップと、複数の管理装置の各々が、ビル内の自動走行装置に停電信号を転送するステップと、自動走行装置が、自動走行装置を指定した停電信号を受信したときに、停電応答信号を自動走行装置を管理している管理装置に送信するステップと、管理装置は、管理している自動走行装置のうち指定された自動走行装置から停電応答信号を受信しないときには、指定された自動走行装置のIDをビル管理装置に通知するステップと、ビル管理装置が、通知された自動走行装置のIDをビル管理者に通知するステップとを備える。
【0007】
本開示の自動走行装置は、ビルを管理するビル管理装置と、ビル内に配置され、各々がいずれかの種類に属する複数の自動走行装置と、各々が対応する種類の自動走行装置を管理する複数の管理装置とを備えたビルシステムにおける自動走行装置であって、無線通信機と、メモリと、メモリ内のプログラムを実行するプロセッサとを備える。プロセッサは、無線通信機を通じて複数の管理装置のうちの少なくとも1つから停電信号を受信した場合に、自動走行装置を管理している管理装置に無線通信機を通じて停電応答信号を送信するとともに、自動走行装置の種類に応じて予め定められた停電時の動作を実行する。
【発明の効果】
【0008】
本開示によれば、停電時に、ビル管理者による点検作業の手間を少なくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】実施の形態のビルシステムの構成を表わす図である。
【
図2】自動走行装置10の構成例を表わす図である。
【
図3】ビル管理装置Cから走行装置の管理装置20への通信API、および走行装置の管理装置20から自動走行装置10への通信APIの例を表わす図である。
【
図8】自動走行装置10から走行装置の管理装置20への通信APIの例を表わす図である。
【
図10】走行装置の管理装置20からビル管理装置Cへの通信APIの例を表わす図である。
【
図11】自動走行装置の状態の例を表わす図である。
【
図12】ビル管理装置Cの動作手順を表わすフローチャートである。
【
図13】走行装置の管理装置20の動作手順を表わすフローチャートである。
【
図14】自動走行装置10の動作手順を表わすフローチャートである。
【
図16】第1の動作例において送信される停電信号S1の例を表わす図である。
【
図17】第1の動作例において送信される停電応答信号R1の例を表わす図である。
【
図20】第3の動作例において送信される未応答装置通知信号R2の例を表わす図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、実施の形態について図面を参照して説明する。
実施の形態.
図1は、実施の形態のビルシステムの構成を表わす図である。
【0011】
このビルシステムは、自動走行装置10A,10B,10C,10Dと、ビル管理装置C101,C102・・・と、自動走行装置の管理システム120とを備える。
【0012】
ビル管理装置C101は、ビルB101の機器を管理および制御する。ビル管理装置C102は、ビルB102の機器を管理および制御する。ビル管理装置C101,C102・・・を総称するときには、ビル管理装置Cと記載する。ビルB101,B102・・・を総称するときには、ビルBと記載する。
【0013】
自動走行装置10A,10B,10C,10Dは、それぞれビルB101,B102・・・に配置される。自動走行装置10Aは、警備用の自動走行装置であり、ビル内の警備業務を実行する。自動走行装置10Bは、清掃用の自動走行装置であり、ビル内の清掃業務を実行する。自動走行装置10Cは、配送用の自動走行装置であり、ビル内の配送業務を実行する。自動走行装置10Dは、案内用の自動走行装置であり、ビル内の案内業務を実行する。これらの自動走行装置10A,10B,10C,10Dを総称するときには、自動走行装置10と記載する。
【0014】
自動走行装置の管理システム120は、警備用自動走行装置の管理装置20A、清掃用自動走行装置の管理装置20B、配送用自動走行装置の管理装置20C、および案内用自動走行装置の管理装置20Dを備える。警備用自動走行装置の管理装置20Aは、複数のビルB101,B102・・・に配置された警備用の自動走行装置10Aを管理する。清掃用自動走行装置の管理装置20Bは、複数のビルB101,B102・・・に配置された清掃用の自動走行装置10Bを管理する。配送用自動走行装置の管理装置20Cは、複数のビルB101,B102・・・に配置された配送用の自動走行装置10Cを管理する。案内用自動走行装置の管理装置20Dは、複数のビルB101,B102・・・に配置された案内用の自動走行装置10Dを管理する。これらの自動走行装置の管理装置20A,20B,20C,20Dを総称するときには、走行装置の管理装置20と記載する。
【0015】
ビルシステムの上記各構成要素は、インターネットなどによって通信が可能である。ビル管理装置C101,C102・・・は、クラウド上に配置されるものとしてもよいし、対応するビルB101,B102内に設置され、停電時には、非常用電源で動作するものとしてもよい。自動走行装置の管理システム120は、クラウド上に配置されるものとしてもよい。
【0016】
ビルB内で停電が発生したときには、以下の処理が実行される。
ビル管理装置Cが、ビルB内において停電が発生したときに、指定した自動走行装置10に停電の発生を通知するための停電信号を警備用自動走行装置の管理装置20A、清掃用自動走行装置の管理装置20B、配送用自動走行装置の管理装置20C、および案内用自動走行装置の管理装置20Dに一斉送信する。
【0017】
その後、複数の走行装置の管理装置20の各々が、ビルB内の自動走行装置10に停電信号を転送する。
【0018】
その後、自動走行装置10が、自動走行装置10を指定した停電信号を受信したときに、停電応答信号を自動走行装置10を管理している走行装置の管理装置20に送信するとともに、自動走行装置の種類に応じて予め定められた停電時の動作を実行する。
【0019】
その後、走行装置の管理装置20は、管理している自動走行装置10のうち指定された自動走行装置10から停電応答信号を受信しないときには、指定された自動走行装置のIDをビル管理装置Cに通知する。
【0020】
その後、ビル管理装置Cが、通知された自動走行装置のIDをビル管理者に通知する。
ビルB内で復電が発生したときには、以下の処理が実行される。
【0021】
ビル管理装置Cが、ビルB内において復電が発生したときに、指定した自動走行装置10に復電の発生を通知するための復電信号を警備用自動走行装置の管理装置20A、清掃用自動走行装置の管理装置20B、配送用自動走行装置の管理装置20C、および案内用自動走行装置の管理装置20Dに一斉送信する。
【0022】
その後、複数の走行装置の管理装置20の各々が、ビルB内の自動走行装置10に復電信号を転送する。
【0023】
その後、自動走行装置10が、自動走行装置10を指定した復電信号を受信したときに、復電応答信号を自動走行装置10を管理している走行装置の管理装置20に送信するとともに、自動走行装置の種類に応じて予め定められた復電時の動作を実行する。
【0024】
その後、走行装置の管理装置20は、管理している自動走行装置10のうち指定された自動走行装置10から復電応答信号を受信しないときには、指定された自動走行装置のIDをビル管理装置Cに通知する。
【0025】
その後、ビル管理装置Cが、通知された自動走行装置のIDをビル管理者に通知する。通知は、表示装置にメッセージを表示するのでもよいし、スピーカから音声メッセージを出力するのでもよい。
【0026】
図2は、自動走行装置10の構成例を表わす図である。
自動走行装置10は、無線通信機11と、制御装置12と、駆動部15とを備える。制御装置12は、メモリ13と、プロセッサ14とを備える。
【0027】
メモリ13は、プログラムを記憶する。プロセッサ14は、メモリ13内のプログラムを実行する。以下で説明する制御装置12の動作は、プロセッサ14がメモリ13内のプログラムを実行することによって行われる。
【0028】
無線通信機11は、インターネットもしくは館内イントラネットを通じて、自動走行装置の管理システム120内の警備用自動走行装置の管理装置20A、清掃用自動走行装置の管理装置20B、配送用自動走行装置の管理装置20C、および案内用自動走行装置の管理装置20Dとの間で通信を行なう。たとえば、自動走行装置10が警備用の自動走行装置10Aの場合でも、無線通信機11は、警備用自動走行装置の管理装置20Aだけでなく、清掃用自動走行装置の管理装置20B、配送用自動走行装置の管理装置20C、および案内用自動走行装置の管理装置20Dとの間で通信を行なうことができる。
【0029】
駆動部15は、自動走行装置10が走行するための駆動力を発生する。駆動部15は、例えば、自動走行装置10が移動するための車輪と、車輪を駆動するモータとを含む。モータは、バッテリ18から電力の供給を受けて作動することができる。
【0030】
バッテリ18は、自動走行装置10を構成する各機器が作動するための電力を供給する。
【0031】
制御装置12は、無線通信機11を通じて複数の走行装置の管理装置20A,20B,20C,20Dのうちの少なくとも1つから停電信号を受信した場合に、自動走行装置10を管理している走行装置の管理装置20に無線通信機11を通じて停電応答信号を送信するとともに、自動走行装置10の種類に応じて予め定められた停電時の動作を実行する。
【0032】
制御装置12は、無線通信機11を通じて複数の走行装置の管理装置20A,20B,20C,20Dのうちの少なくとも1つから復電信号を受信した場合に、自動走行装置10を管理している走行装置の管理装置20に無線通信機11を通じて復電応答信号を送信するとともに、自動走行装置10の種類に応じて予め定められた復電時の動作を実行する。
【0033】
ビル管理装置Cと走行装置の管理装置20との間の通信、および走行装置の管理装置20と自動走行装置10との間の通信は、通信API(Application Programming Interface)に従う信号によって行われる。
【0034】
図3は、ビル管理装置Cから走行装置の管理装置20への通信API、および走行装置の管理装置20から自動走行装置10への通信APIの例を表わす図である。
【0035】
この通信APIは、宛先のビルを表わすビルIDと、宛先の自動走行装置の種類と、宛先の自動走行装置の位置と、宛先のビルの電源状況、および宛先のビルの営業状況を含む。
【0036】
図4は、自動走行装置の種類の例を表わす図である。自動走行装置の種類は、全て、警備、清掃、配送、および案内を含む。
【0037】
図5は、自動走行装置の位置の例を表わす図である。自動走行装置の位置は、全て、1階フロアのオフィスエリア、1階フロアの店舗エリア、1階フロアの共用エリア、2階フロアのオフィスエリア、2階フロアの店舗エリア、および2階フロアの共用エリアなどを含む。
【0038】
図6は、ビルの電源状況の例を表わす図である。ビルの電源状況は、通常、停電、および復電を含む。ビルの電源状況として通常が指定される場合には、この通信APIによって送信される信号が通常信号である。ビルの電源状況として停電が指定される場合には、この通信APIによって送信される信号が停電信号である。ビルの電源状況として復電が指定される場合には、この通信APIによって送信される信号が復電信号である。
【0039】
図7は、ビルの営業状況の例を表わす図である。ビルの営業状況は、開館、および閉館を含む。
【0040】
なお、走行装置の管理装置20から自動走行装置10への通信APIは、ビルIDを含まないものとしてもよい。走行装置の管理装置20から指定された1つのビル内の自動走行装置10のみに信号が送信されるからである。
【0041】
図8は、自動走行装置10から走行装置の管理装置20への通信APIの例を表わす図である。この通信APIは、自動走行装置のID、自動走行装置の種類、自動走行装置の位置、および自動走行装置の状態を含む。
【0042】
図9は、自動走行装置の状態の例を表わす図である。自動走行装置の状態は、停電モード、および復電モードを含む。
【0043】
自動走行装置の状態として停電モードが指定される場合には、この通信APIによって送信される信号が停電応答信号である。自動走行装置の状態として復電モードが指定される場合には、この通信APIによって送信される信号が復電応答信号である。
【0044】
図10は、走行装置の管理装置20からビル管理装置Cへの通信APIの例を表わす図である。この通信APIは、自動走行装置のID、自動走行装置の種類、自動走行装置の位置、および自動走行装置の状態を含む。
【0045】
自動走行装置の位置は、応答がない自動走行装置10に関しては、自動走行装置の最終確認位置である。
【0046】
図11は、自動走行装置の状態の例を表わす図である。自動走行装置の状態は、停電モード、復電モード、および応答なしを含む。自動走行装置の状態として停電モードを含む場合には、この通信APIによって送信される信号が停電応答信号である。自動走行装置の状態として復電モードを含む場合には、この通信APIによって送信される信号が復電応答信号である。自動走行装置の状態として応答なしを含む場合には、この通信APIによって送信される信号が未応答装置通知信号である。
【0047】
図12は、ビル管理装置Cの動作手順を表わすフローチャートである。
ステップS201において、ビル管理装置Cが、管理しているビルBの機器から停電の発生の通知を受けた場合に、処理がステップS202に進む。
【0048】
ステップS202において、ビル管理装置Cが、停電信号(
図3の通信APIにおいてビルの電源状況として停電を含む)を警備用自動走行装置の管理装置20A、清掃用自動走行装置の管理装置20B、配送用自動走行装置の管理装置20C、および案内用自動走行装置の管理装置20Dに送信する。
【0049】
ステップS207において、ビル管理装置Cが、復電の通知を受けた場合に、処理がステップS208に進む。
【0050】
ステップS208において、ビル管理装置Cが、復電信号(
図3の通信APIにおいてビルの電源状況として復電を含む)を警備用自動走行装置の管理装置20A、清掃用自動走行装置の管理装置20B、配送用自動走行装置の管理装置20C、および案内用自動走行装置の管理装置20Dに送信する。
【0051】
ステップS203において、ビル管理装置Cが、警備用自動走行装置の管理装置20A、清掃用自動走行装置の管理装置20B、配送用自動走行装置の管理装置20C、および案内用自動走行装置の管理装置20Dのうちの1つから未応答装置通知信号(
図10の通信APIにおいて自動走行装置の状態として応答なしを含む)を受信した場合に、処理がステップS204に進む。
【0052】
ステップS204において、ビル管理装置Cが、未応答装置通知信号に含まれる自動走行装置のID、自動走行装置の種類、および自動走行装置の位置(最終確認位置)とともに警報をビル管理装置Cのビル管理者に通知する。これによって、ビル管理者が、自動走行装置のIDで特定される自動走行装置10の状態を点検するために、ビルBの自動走行装置の位置で特定される位置に作業員を派遣することができる。
【0053】
ステップS205において、ビル管理装置Cが、警備用自動走行装置の管理装置20A、清掃用自動走行装置の管理装置20B、配送用自動走行装置の管理装置20C、および案内用自動走行装置の管理装置20Dのうちの1つから停電応答信号(
図8の通信APIにおいて自動走行装置の状態として停電モードを含む)または復電応答信号(
図8の通信APIにおいて自動走行装置の状態として復電モードを含む)を受信した場合に、処理がステップS206に進む。
【0054】
ステップS206において、ビル管理装置Cが、応答内容である停電応答信号(
図10の通信APIにおいて自動走行装置の状態として停電モードを含む)または復電応答信号(
図10の通信APIにおいて自動走行装置の状態として復電モードを含む)に含まれる自動走行装置のID、自動走行装置の種類、および自動走行装置の位置をビル管理装置Cのビル管理者に通知する。
【0055】
ステップS209において、制御の終了指示を受けた場合に、処理が終了し、制御の終了指示を受けない場合に、処理がステップS201に戻る。
【0056】
図13は、走行装置の管理装置20の動作手順を表わすフローチャートである。
ステップS301において、警備用自動走行装置の管理装置20A、清掃用自動走行装置の管理装置20B、配送用自動走行装置の管理装置20C、および案内用自動走行装置の管理装置20Dがビル管理装置Cから停電信号(
図3の通信APIにおいてビルの電源状況として停電を含む)を受信した場合に、処理がステップS302に進む。
【0057】
ステップS302において、警備用自動走行装置の管理装置20A、清掃用自動走行装置の管理装置20B、配送用自動走行装置の管理装置20C、および案内用自動走行装置の管理装置20Dは、停電信号に含まれるビルIDのビル内に所在する自動走行装置10に停電信号を転送する。警備用自動走行装置の管理装置20A、清掃用自動走行装置の管理装置20B、配送用自動走行装置の管理装置20C、および案内用自動走行装置の管理装置20Dの各々は、管理する自動走行装置10に加えて、他の走行装置の管理装置が管理する自動走行装置10にも停電信号を転送する。これによって、たとえば、警備用自動走行装置の管理装置20Aに異常が生じて、警備用の自動走行装置10に停電信号が転送できない場合でも、異常のない清掃用自動走行装置の管理装置20B、配送用自動走行装置の管理装置20C、および案内用自動走行装置の管理装置20Dから警備用の自動走行装置10に停電信号が転送される。
【0058】
ステップS306において、警備用自動走行装置の管理装置20A、清掃用自動走行装置の管理装置20B、配送用自動走行装置の管理装置20C、および案内用自動走行装置の管理装置20Dがビル管理装置Cから復電信号(
図3の通信APIにおいてビルの電源状況として復電を含む)を受信した場合に、処理がステップS307に進む。
【0059】
ステップS307において、警備用自動走行装置の管理装置20A、清掃用自動走行装置の管理装置20B、配送用自動走行装置の管理装置20C、および案内用自動走行装置の管理装置20Dは、復電信号に含まれるビルIDのビル内に所在する自動走行装置10に復電信号を転送する。警備用自動走行装置の管理装置20A、清掃用自動走行装置の管理装置20B、配送用自動走行装置の管理装置20C、および案内用自動走行装置の管理装置20Dの各々は、管理する自動走行装置10に加えて、他の管理装置が管理する自動走行装置10にも復電信号を転送する。これによって、たとえば、警備用自動走行装置の管理装置20Aに異常が生じて、警備用の自動走行装置10に停電信号が転送できない場合でも、異常のない清掃用自動走行装置の管理装置20B、配送用自動走行装置の管理装置20C、および案内用自動走行装置の管理装置20Dから警備用の自動走行装置10に復電信号が転送される。
【0060】
ステップS303において、走行装置の管理装置20が、停電信号または復電信号に含まれる自動走行装置の種類が管理する自動走行装置の種類の場合に、停電信号または復電信号に含まれる自動走行装置の位置に所在し、かつ管理している自動走行装置10から停電応答信号(
図8の通信APIにおいて自動走行装置の状態として停電モードを含む)または復電応答信号(
図8の通信APIにおいて自動走行装置の状態として復電モードを含む)を受信した場合には、処理がステップS304に進む。すなわち、以下の4つの条件のいずれかが成立するときに、処理がステップS304に進む。
【0061】
(a)警備用自動走行装置の管理装置20Aが、停電信号または復電信号に含まれる自動走行装置の種類が「全て」または「警備」の場合に、停電信号または復電信号に含まれる自動走行装置の位置に所在する警備用の自動走行装置10から停電応答信号または復電応答信号を受信する。
【0062】
(b)清掃用自動走行装置の管理装置20Bが、停電信号または復電信号に含まれる自動走行装置の種類が「全て」または「清掃」の場合に、停電信号または復電信号に含まれる自動走行装置の位置に所在する清掃用の自動走行装置10から停電応答信号または復電応答信号を受信する。
【0063】
(c)配送用自動走行装置の管理装置20Cが、停電信号または復電信号に含まれる自動走行装置の種類が「全て」または「配送」の場合に、停電信号または復電信号に含まれる自動走行装置の位置に所在する配送用の自動走行装置10から停電応答信号または復電応答信号を受信する。
【0064】
(d)案内用自動走行装置の管理装置20Dが、停電信号または復電信号に含まれる自動走行装置の種類が「全て」または「案内」の場合に、停電信号または復電信号に含まれる自動走行装置の位置に所在する案内用の自動走行装置10から停電応答信号または復電応答信号を受信する。
【0065】
ステップS304において、走行装置の管理装置20が、受信した停電応答信号または復電応答信号をビル管理装置Cに転送する。
【0066】
走行装置の管理装置20が、停電信号または復電信号に含まれる自動走行装置の種類が管理する自動走行装置の種類の場合に、停電信号または復電信号に含まれる自動走行装置の位置に所在し、かつ管理している自動走行装置10から停電応答信号または復電応答信号を受信しなかった場合には、処理がステップS305に進む。すなわち、以下の4つの条件のいずれかが成立するときに、処理がステップS305に進む。
【0067】
(a)警備用自動走行装置の管理装置20Aが、停電信号または復電信号に含まれる自動走行装置の種類が「全て」または「警備」の場合に、停電信号または復電信号に含まれる自動走行装置の位置に所在する警備用の自動走行装置10から停電応答信号または復電応答信号を受信しない。
【0068】
(b)清掃用自動走行装置の管理装置20Bが、停電信号または復電信号に含まれる自動走行装置の種類が「全て」または「清掃」の場合に、停電信号または復電信号に含まれる自動走行装置の位置に所在する清掃用の自動走行装置10から停電応答信号または復電応答信号を受信しない。
【0069】
(c)配送用自動走行装置の管理装置20Cが、停電信号または復電信号に含まれる自動走行装置の種類が「全て」または「配送」の場合に、停電信号または復電信号に含まれる自動走行装置の位置に所在する配送用の自動走行装置10から停電応答信号または復電応答信号を受信しない。
【0070】
(d)案内用自動走行装置の管理装置20Dが、停電信号または復電信号に含まれる自動走行装置の種類が「全て」または「案内」の場合に、停電信号または復電信号に含まれる自動走行装置の位置に所在する案内用の自動走行装置10から停電応答信号または復電応答信号を受信しない。
【0071】
ステップS305において、走行装置の管理装置20が、停電応答信号または復電応答信号を送信しなかった自動走行装置を特定するための自動走行装置のID、種類、および位置を含む未応答装置通知信号(
図10の通信APIにおいて自動走行装置の状態として応答なしを含む)をビル管理装置Cに送信する。
【0072】
ステップS308において、制御の終了指示を受けた場合に、処理が終了し、制御の終了指示を受けない場合に、処理がステップS301に戻る。
【0073】
図14は、自動走行装置10の動作手順を表わすフローチャートである。
ステップS101において、自動走行装置10の制御装置12が無線通信機11を通じて、警備用自動走行装置の管理装置20A、清掃用自動走行装置の管理装置20B、配送用自動走行装置の管理装置20C、および案内用自動走行装置の管理装置20Dのうちの少なくとも1つから停電信号を受信すると、処理がステップS102に進む。
【0074】
ステップS102において、停電信号において自動走行装置10が宛先に指定されている場合、すなわち、停電信号に含まれる「自動走行装置の種類」および「自動走行装置の位置」が自動走行装置10の種類および位置に一致する場合には、処理がステップS103に進む。
【0075】
ステップS103において、自動走行装置10の制御装置12は、無線通信機11を通じて、自動走行装置10を管理する走行装置の管理装置20に停電応答信号を送信する。自動走行装置10が警備用の自動走行装置の場合には、停電応答信号が警備用自動走行装置の管理装置20Aに送信される。自動走行装置10が清掃用の自動走行装置の場合には、停電応答信号が清掃用自動走行装置の管理装置20Bに送信される。自動走行装置10が配送用の自動走行装置の場合には、停電応答信号が配送用自動走行装置の管理装置20Cに送信される。自動走行装置10が案内用の自動走行装置の場合には、停電応答信号が案内用自動走行装置の管理装置20Dに送信される。
【0076】
ステップS104において、自動走行装置10の制御装置12は、停電モードに移行する。
【0077】
ステップS105において、自動走行装置10の制御装置12は、自動走行装置10に停電モード時の定められた業務を実行させる。たとえば、警備用の自動走行装置10Aは、停電モード時に、低速走行しながら、備えている照明装置によって周囲を照らすものとしてもよい。清掃用の自動走行装置10Bは、停電モード時に、停止し、自動走行装置10Bに人がぶつからないようにするために、備えている照明装置によって自動走行装置10B自体を照らすものとしてもよい。
【0078】
ステップS106において、自動走行装置10の制御装置12が無線通信機11を通じて、警備用自動走行装置の管理装置20A、清掃用自動走行装置の管理装置20B、配送用自動走行装置の管理装置20C、および案内用自動走行装置の管理装置20Dのうちの少なくとも1つから復電信号を受信すると、処理がステップS107に進む。
【0079】
ステップS107において、復電信号において自動走行装置10が宛先に指定されている場合、すなわち、復電信号に含まれる「自動走行装置の種類」および「自動走行装置の位置」が自動走行装置10の種類および位置に一致する場合には、処理がステップS108に進む。
【0080】
ステップS108において、自動走行装置10の制御装置12は、無線通信機11を通じて、自動走行装置10を管理する走行装置の管理装置20に復電応答信号を送信する。自動走行装置10が警備用の自動走行装置の場合には、復電応答信号が警備用自動走行装置の管理装置20Aに送信される。自動走行装置10が清掃用の自動走行装置の場合には、復電応答信号が清掃用自動走行装置の管理装置20Bに送信される。自動走行装置10が配送用の自動走行装置の場合には、復電応答信号が配送用自動走行装置の管理装置20Cに送信される。自動走行装置10が案内用の自動走行装置の場合には、復電応答信号が案内用自動走行装置の管理装置20Dに送信される。
【0081】
ステップS109において、自動走行装置10の制御装置12は、復電モードに移行する。
【0082】
ステップS110において、自動走行装置10の制御装置12は、自動走行装置10に復電モード時の定められた業務を実行させる。
【0083】
ステップS111において、制御の終了指示を受けた場合に、処理が終了し、制御の終了指示を受けない場合に、処理がステップS101に戻る。
【0084】
図15は、第1の動作例を表わす図である。
図16は、第1の動作例において送信される停電信号S1の例を表わす図である。停電信号S1は、ビルIDとして「102」を含み、自動走行装置の種類として「全て」を含み、自動走行装置の位置として「2階フロアのオフィスエリア」を含み、ビルの電源状況として「停電」を含み、ビルの営業状況として「開館」を含む。ビルIDが102のビルの2階フロアのオフィスエリアに警備用の自動走行装置10が所在しているとする。
図17は、第1の動作例において送信される停電応答信号R1の例を表わす図である。停電応答信号R1は、自動走行装置のIDとして「289」、自動走行装置の種類として「警備」、自動走行装置の位置として「2階フロアのオフィスエリア」、および自動走行装置の状態として「停電モード」を含む。
【0085】
ビルB102のビル管理装置C102は、警備用自動走行装置の管理装置20A、清掃用自動走行装置の管理装置20B、配送用自動走行装置の管理装置20C、および案内用自動走行装置の管理装置20Dに
図16に示す停電信号S1を送信する。
【0086】
警備用自動走行装置の管理装置20A、清掃用自動走行装置の管理装置20B、配送用自動走行装置の管理装置20C、および案内用自動走行装置の管理装置20Dは、ビルIDが「102」のビルB102の自動走行装置10へ
図16に示す停電信号S1を転送する。
【0087】
停電信号S1によって指定された2階フロアのオフィスエリアの警備用の自動走行装置10は、警備用自動走行装置の管理装置20Aに
図17に示す停電応答信号R1を送信する。
【0088】
停電応答信号R1を受信した警備用自動走行装置の管理装置20Aは、
図17に示す停電応答信号R1をビルB102のビル管理装置C102へ転送する。
【0089】
図18は、第2の動作例を表わす図である。第2の動作例の停電信号S1、および停電応答信号R1は、第1の動作例の停電信号S1、および停電応答信号R1と同様である。第2の動作例においても、第1の動作例と同様に、ビルIDが102のビルの2階フロアのオフィスエリアに警備用の自動走行装置10が所在しているとする。
【0090】
ビルB102のビル管理装置C102は、警備用自動走行装置の管理装置20A、清掃用自動走行装置の管理装置20B、配送用自動走行装置の管理装置20C、および案内用自動走行装置の管理装置20Dに
図16に示す停電信号S1を送信する。
【0091】
警備用自動走行装置の管理装置20A、清掃用自動走行装置の管理装置20B、および配送用自動走行装置の管理装置20Cは、異常が生じたため、停電信号S1を転送しない。案内用自動走行装置の管理装置20Dは、ビルIDが「102」のビルB102の自動走行装置10へ
図16に示す停電信号S1を転送する。
【0092】
停電信号S1によって指定された2階フロアのオフィスエリアの警備用の自動走行装置10は、警備用自動走行装置の管理装置20Aに
図17に示す停電応答信号R1を送信する。
【0093】
停電応答信号R1を受信した警備用自動走行装置の管理装置20Aは、
図17に示す停電応答信号R1をビルB102のビル管理装置C102へ転送する。
【0094】
図19は、第3の動作例を表わす図である。第3の動作例の停電信号S1は、第1の動作例の停電信号S1と同様である。第3の動作例においても、第1の動作例と同様に、ビルIDが102のビルの2階フロアのオフィスエリアに警備用の自動走行装置10が所在しているとする。
図20は、第3の動作例において送信される未応答装置通知信号R2の例を表わす図である。未応答装置通知信号R2は、自動走行装置のIDとして「289」、自動走行装置の種類として「警備」、自動走行装置の最終確認位置として「2階フロアのオフィスエリア」、および自動走行装置の状態として「応答なし」を含む。
【0095】
ビルB102のビル管理装置C102は、警備用自動走行装置の管理装置20A、清掃用自動走行装置の管理装置20B、配送用自動走行装置の管理装置20C、および案内用自動走行装置の管理装置20Dに
図16に示す停電信号S1を送信する。
【0096】
警備用自動走行装置の管理装置20A、清掃用自動走行装置の管理装置20B、配送用自動走行装置の管理装置20C、および案内用自動走行装置の管理装置20Dは、ビルIDが「102」のビルB102の自動走行装置10へ
図16に示す停電信号S1を転送する。
【0097】
停電信号S1によって指定された2階フロアのオフィスエリアの警備用の自動走行装置10は、異常が生じているため、警備用自動走行装置の管理装置20Aに停電応答信号R1を送信しない。
【0098】
停電応答信号R1を受信しなかった警備用自動走行装置の管理装置20Aは、
図20に示す未応答装置通知信号R2をビルB102のビル管理装置C102へ転送する。
【0099】
変形例.
以下のような変形例も本開示の範囲である。
【0100】
(1)停電信号
停電信号に含まれるビルの営業状況が「閉館」の場合には、自動走行装置10は、人とぶつかることがないので、停電信号を受信しても、通常モードを維持するものとしてもよい。
【0101】
(2)実施の形態では、走行装置の管理装置20は、管理している種類の自動走行装置10だけでなく、管理していない種類の自動走行装置10にも停電信号および復電信号を転送したが、これに限定されるものではない。走行装置の管理装置20は、管理している種類の自動走行装置10だけに停電信号および復電信号を転送するものとしてもよい。
【0102】
(3)実施の形態では、自動走行装置10は、いずれの走行装置の管理装置20から停電信号または復電信号を受信しても、常に自動走行装置10を管理している管理装置20に停電応答信号または復電応答信号を送信したが、これに限定されるものではない。自動走行装置10は、停電信号または復電信号を受信したときに、停電信号または復電信号の送信元の走行装置の管理装置20に停電応答信号または復電応答信号を送信するものとしてもよい。
【0103】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本開示の範囲は、上記した説明ではなくて請求の範囲によって示され、請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0104】
10,10A,10B,10C,10D 自動走行装置、11 無線通信機、12 制御装置、13 メモリ、14 プロセッサ、15 駆動部、18 バッテリ、20,20A,20B,20C,20D 走行装置の管理装置、120 自動走行装置の管理システム、B,B101,B102,ID ビル、C,C101,C102 ビル管理装置。