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特許7599754発電装置、上昇気流発生装置、発電方法及び上昇気流増速方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-06
(45)【発行日】2024-12-16
(54)【発明の名称】発電装置、上昇気流発生装置、発電方法及び上昇気流増速方法
(51)【国際特許分類】
   F03G 6/00 20060101AFI20241209BHJP
   F03D 9/37 20160101ALI20241209BHJP
【FI】
F03G6/00 541
F03D9/37
【請求項の数】 14
(21)【出願番号】P 2023531216
(86)(22)【出願日】2021-06-29
(86)【国際出願番号】 JP2021024647
(87)【国際公開番号】W WO2023276016
(87)【国際公開日】2023-01-05
【審査請求日】2024-05-22
(73)【特許権者】
【識別番号】514291912
【氏名又は名称】株式会社リアムウィンド
(74)【代理人】
【識別番号】100180921
【弁理士】
【氏名又は名称】峰 雅紀
(72)【発明者】
【氏名】大屋 裕二
(72)【発明者】
【氏名】渡邉 康一
【審査官】池田 匡利
(56)【参考文献】
【文献】中国特許出願公開第101629551(CN,A)
【文献】米国特許出願公開第2015/0047352(US,A1)
【文献】特開2014-070618(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第102878019(CN,A)
【文献】実開平6-60774(JP,U)
【文献】特開2016-125430(JP,A)
【文献】特開2012-013002(JP,A)
【文献】米国特許第4452046(US,A)
【文献】中国特許出願公開第101338735(CN,A)
【文献】登録実用新案第3029953(JP,U)
【文献】特開2005-098256(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F03G 6/00
F03D 9/37
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
上端開口部と下端開口部を有する筒体と、前記筒体を通る気体の経路に設けられた羽根車と、前記羽根車の回転に連動して発電する羽根車用発電機とを備え、前記気体が前記羽根車を回転させて発電する発電装置であって、
前記筒体の内部の上昇気流の上昇速度を増速させるために、低圧領域を前記筒体の内部空間に形成する低圧形成手段を前記筒体の側面に備え
前記低圧形成手段は、前記筒体の前記側面に、前記内部空間と前記筒体の外部とを空間的に接続させる側面開口部を有する、発電装置。
【請求項2】
前記側面開口部は、前記内部空間と、前記筒体の外部であって前記側面の周囲に境界層又は剥離せん断層に基づく外部流れによって形成される低圧部分とを空間的に接続させる、請求項記載の発電装置。
【請求項3】
前記側面開口部を含む前記筒体の断面形状は、
角を有するものであり、
前記外部流れの前記角の下流側に前記側面開口部を有するものである、請求項記載の発電装置。
【請求項4】
前記筒体の上端は、周囲方向につながっている、請求項1から3のいずれかに記載の発電装置。
【請求項5】
前記筒体の前記下端開口部の周辺領域において、前記上昇気流を螺旋流にする螺旋流形成手段を備え
前記筒体の高さは、生成される前記螺旋流の高さよりも低いものである、請求項1からのいずれかに記載の発電装置。
【請求項6】
前記筒体の前記下端開口部の周辺領域において地面との間に間隔を設けて布設された集熱部をさらに備え
前記集熱部は、前記筒体の中心軸から非対称に広がるように布設されている、請求項1からのいずれかに記載の発電装置。
【請求項7】
前記筒体を建築物に一体化させて、隣接させて又は近接させて建設する、請求項6記載の発電装置。
【請求項8】
前記集熱部の外部に、太陽光を反射する反射体と、
前記集熱部に、太陽光を吸収し、蓄熱した熱を時間をかけて放熱する蓄熱体とをさらに備え、
前記反射体は、前記蓄熱体に対して太陽光を反射して前記蓄熱体に集光することにより、前記集熱部の内部の空気を加熱する、請求項6又は7記載の発電装置。
【請求項9】
前記集熱部は、前記筒体の前記下端開口部の周辺領域において地面との間に間隔を設けて布設された透光体を備え、
前記透光体は、太陽光が透過可能な透光性材料で構成されており、
前記透光体の上に接して設置された太陽電池パネルをさらに有するものであり、又は、太陽電池パネルを当該集熱部の天井の一部若しくは全部として有するものであり、
前記太陽電池パネルの熱が前記集熱部の内部の空気を加熱する、請求項6から8のいずれかに記載の発電装置。
【請求項10】
前記筒体を複数備える、請求項1からのいずれかに記載の発電装置。
【請求項11】
前記筒体と同軸上の回転軸と、前記筒体の前記側面の周囲に複数のブレードとを有する垂直軸型風車と、
前記回転軸の回転に連動して発電する風車用発電機とをさらに備える、請求項1から10のいずれかに記載の発電装置。
【請求項12】
上端開口部と下端開口部を有する筒体と、前記筒体の前記下端開口部の周辺領域において地面との間に間隔を設けて布設された集熱部と、前記地面と前記下端開口部との間の空間である第1空間の気体を前記筒体の内部空間である第2空間へ流入させて上昇気流を発生させる上昇気流発生装置であって、
前記上昇気流の上昇速度を増速させるために、低圧領域を前記第2空間に形成する低圧形成手段を前記筒体の側面に備え
前記低圧形成手段は、前記筒体の前記側面に、前記内部空間と前記筒体の外部とを空間的に接続させる側面開口部を有する、上昇気流発生装置。
【請求項13】
上端開口部と下端開口部を有する筒体と、前記筒体を通る気体の経路に設けられた羽根車と、前記羽根車の回転に連動して発電する羽根車用発電機とを備え、前記気体が前記羽根車を回転させて発電する発電装置を用いた発電方法であって、
前記発電装置は、前記筒体の内部の上昇気流の上昇速度を増速させるために、低圧領域を前記筒体の内部空間に形成する低圧形成手段を前記筒体の側面に備え、
前記低圧形成手段は、前記筒体の前記側面に、前記内部空間と前記筒体の外部とを空間的に接続させる側面開口部を有し、
前記低圧形成手段が、前記低圧領域を前記内部空間に形成する低圧形成ステップを含む、発電方法。
【請求項14】
上端開口部と下端開口部を有する筒体と、前記筒体の前記下端開口部の周辺領域において地面との間に間隔を設けて布設された集熱部と、前記地面と前記下端開口部との間の空間である第1空間の気体を前記筒体の内部空間である第2空間へ流入させて上昇気流を発生させる上昇気流発生装置を用いた上昇気流増速方法であって、
前記上昇気流発生装置は、低圧領域を前記第2空間に形成する低圧形成手段を前記筒体の側面に備えるものであり、
前記低圧形成手段は、前記筒体の前記側面に、前記内部空間と前記筒体の外部とを空間的に接続させる側面開口部を有し、
前記低圧形成手段が、前記低圧領域を前記第2空間に形成する低圧形成ステップと、
前記低圧領域が、前記上昇気流の上昇速度を増速させる増速ステップとを含む、上昇気流増速方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、発電装置、上昇気流発生装置、発電方法及び上昇気流増速方法に関し、特に、再生可能エネルギーを利用することにより筒体の内部の気流を発生させて又は増速させる発電装置等に関するものである。
【背景技術】
【0002】
風力発電を従来の原子力発電や火力発電等に取って代わる技術とするためには、発電装置の高出力化および安定化に向けた技術開発が必須となる。そこで、いわゆるソーラータワーやソーラーチムニー等と称される発電装置(以下、ソーラータワーと呼ぶ。)が提案されている。
【0003】
ソーラータワーは、温度が上昇した空気は密度が低下して熱上昇風となるという物理現象を利用することにより、人工的な気流を内部に発生させて風力発電を行うものである。人工的な気流が発生する仕組みは以下の通りである。
【0004】
図15は、このような従来のソーラータワーP100の基本構成を示した参考断面図である。ソーラータワーP100は、筒体101と、筒体101の下端開口部101aの周辺領域において地面Gとの間に所定の間隔を設けて布設された透光性の集熱部102と、筒体101の下端開口部101a周辺に配設された羽根車103とを備えており、羽根車103の回転により発電を行うよう構成されている。筒体101内部の空間と、集熱部102表面と地面Gとの間の空間とは連通させており、羽根車103はこの連通させた空間内に配設されている。
【0005】
まず、集熱部102に太陽光が照射されると、集熱部102と地面Gとの間に存在する空気が加熱される。ここで、集熱部102天井の高さは、中央部、すなわち筒体101に向かって次第に高くなっているため、加熱されて温度が上昇した空気は熱上昇風となって筒体101の下端開口部101aに集まる。そして、筒体101の下端開口部101aに到達した空気は、煙突効果により上昇気流となって筒体101内部を上昇し、筒体101の上端開口部101bから上空へと排出される。
【0006】
ソーラータワーP100は、このような原理で人工的に発生させた気流のエネルギーを利用し、羽根車103を回転させて風力発電を行う装置である。従って、ソーラータワーP100をできるだけ高出力の発電装置とするためには、筒体内部と外部の空気の温度差を利用した筒体101による強い煙突効果を得るべく、集熱部102と地面Gとの間に存在する空気をできるだけ高温とし、かつ、筒体101の高さをできるだけ高くすることが有効である。
【0007】
本発明者らは、筒体の上端で自然気流の流れ方向に正対して渦を伴う気流を生起することで低圧領域を形成して、人工的に気流を増速させるソーラータワー型の発電装置等を提案してきた(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【文献】特許第5551748号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、ソーラータワーは、建設する上で多大なコストを要するため、発電効率をさらに高めるニーズが大きかった。
【0010】
そこで本発明は、従来よりも発電効率が高いソーラータワー型の発電装置等を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の第1の観点は、上端開口部と下端開口部を有する筒体と、前記筒体を通る気体の経路に設けられた羽根車と、前記羽根車の回転に連動して発電する羽根車用発電機とを備え、前記気体が前記羽根車を回転させて発電する発電装置であって、前記筒体の内部の上昇気流の上昇速度を増速させるために、低圧領域を前記筒体の内部空間に形成する低圧形成手段を前記筒体の側面に備える、発電装置である。
【0012】
本発明の第2の観点は、第1の観点の発電装置であって、前記低圧形成手段は、前記筒体の前記側面に、前記内部空間と前記筒体の外部とを空間的に接続させる側面開口部を有する。
【0013】
本発明の第3の観点は、第2の観点の発電装置であって、前記側面開口部は、前記内部空間と、前記筒体の外部であって前記側面の周囲に境界層又は剥離せん断層に基づく外部流れによって形成される低圧部分とを空間的に接続させる。
【0014】
本発明の第4の観点は、第3の観点の発電装置であって、前記側面開口部を含む前記筒体の断面形状は、角を有するものであり、前記外部流れの前記角の下流側に前記側面開口部を有するものである。
【0015】
本発明の第5の観点は、第2から第4のいずれかの観点の発電装置であって、前記筒体の上端は、周囲方向につながっている。
【0016】
本発明の第6の観点は、第1から第5のいずれかの観点の発電装置であって、前記筒体の前記下端開口部の周辺領域において、前記上昇気流を螺旋流にする螺旋流形成手段を備える。
【0017】
本発明の第7の観点は、第6の観点の発電装置であって、前記螺旋流形成手段は、前記筒体に向けて立てられた複数のガイド板であり、複数の前記ガイド板は、隣接する当該ガイド板がお互いに同じ回転方向に略同じ角度で傾いて設置されている。
【0018】
本発明の第8の観点は、第6又は第7の観点の発電装置であって、前記羽根車の回転方向と前記螺旋流の回転方向とが一致する。
【0019】
本発明の第9の観点は、第6から第8のいずれかの観点の発電装置であって、前記筒体の高さは、生成される前記螺旋流の高さよりも低いものである。
【0020】
本発明の第10の観点は、第1から第9のいずれかの観点の発電装置であって、前記筒体の前記下端開口部の周辺領域において地面との間に間隔を設けて布設された集熱部をさらに備える。
【0021】
本発明の第11の観点は、第10の観点の発電装置であって、前記集熱部は、前記筒体の中心軸から非対称に広がるように布設されている。
【0022】
本発明の第12の観点は、第10又は第11の観点の発電装置であって、太陽光を反射する反射体をさらに備え、前記反射体は、前記集熱部の内部の空気を加熱する。
【0023】
本発明の第13の観点は、第10から第12のいずれかの観点の発電装置であって、前記筒体は、少なくとも一部が透光性である透光部を有するものであり、太陽光を反射した反射光が前記透光部を通って前記羽根車の下の空気を加熱する反射部をさらに備える。
【0024】
本発明の第14の観点は、第10から第13のいずれかの観点の発電装置であって、前記集熱部は、太陽光を透す透光体を有し、前記透光体の上に接して設置された太陽電池パネルをさらに有するものであり、又は、太陽電池パネルを当該集熱部の天井の一部若しくは全部として有するものであり、前記太陽電池パネルの熱が前記集熱部の内部の空気を加熱する。
【0025】
本発明の第15の観点は、第1から第14のいずれかの観点の発電装置であって、前記筒体を複数備える。
【0026】
本発明の第16の観点は、第1から第15のいずれかの観点の発電装置であって、前記筒体を建築物に一体化させて、隣接させて又は近接させて建設する。
【0027】
本発明の第17の観点は、第1から第15のいずれかの観点の発電装置であって、前記筒体と同軸上の回転軸と、前記筒体の前記側面の周囲に複数のブレードとを有する垂直軸型風車と、前記回転軸の回転に連動して発電する風車用発電機とをさらに備える。
【0028】
本発明の第18の観点は、上端開口部と下端開口部を有する筒体と、前記筒体の前記下端開口部の周辺領域において地面との間に間隔を設けて布設された集熱部と、前記地面と前記下端開口部との間の空間である第1空間の気体を前記筒体の内部空間である第2空間へ流入させて上昇気流を発生させる上昇気流発生装置であって、前記上昇気流の上昇速度を増速させるために、低圧領域を前記第2空間に形成する低圧形成手段を前記筒体の側面に備える、上昇気流発生装置である。
【0029】
本発明の第19の観点は、上端開口部と下端開口部を有する筒体と、前記筒体を通る気体の経路に設けられた羽根車と、前記羽根車の回転に連動して発電する羽根車用発電機とを備え、前記気体が前記羽根車を回転させて発電する発電装置を用いた発電方法であって、前記発電装置は、前記筒体の内部の上昇気流の上昇速度を増速させるために、低圧領域を前記筒体の内部空間に形成する低圧形成手段を前記筒体の側面に備え、前記低圧形成手段が、前記低圧領域を前記内部空間に形成する低圧形成ステップを含む、発電方法である。
【0030】
本発明の第20の観点は、上端開口部と下端開口部を有する筒体と、前記筒体の前記下端開口部の周辺領域において地面との間に間隔を設けて布設された集熱部と、前記地面と前記下端開口部との間の空間である第1空間の気体を前記筒体の内部空間である第2空間へ流入させて上昇気流を発生させる上昇気流発生装置を用いた上昇気流増速方法であって、前記上昇気流発生装置は、低圧領域を前記第2空間に形成する低圧形成手段を前記筒体の側面に備えるものであり、前記低圧形成手段が、前記低圧領域を前記第2空間に形成する低圧形成ステップと、前記低圧領域が、前記上昇気流の上昇速度を増速させる増速ステップとを含む、上昇気流増速方法である。
【発明の効果】
【0031】
本発明の各観点によれば、筒体の側面に低圧領域を形成して上昇気流の上昇速度を増速させることにより、発電効率を高めることができる。そのため、比較的小さな構造物であっても電力を安定的に供給することが可能なソーラータワー型の発電装置を提供することができる。
【0032】
また、本発明の第2及び第3の観点によれば、構造的に簡易な工夫で低圧形成手段を実現し、上昇気流を増速させることが可能となる。
【0033】
さらに、本発明の第4の観点によれば、剥離せん断層の流れに由来して角の下流側に発生する低圧領域を発生させやすくすることが可能となる。そのため、低圧形成手段を実現し、上昇気流を増速させることが容易となる。
【0034】
さらに、本発明の第5の観点によれば、筒体の構造強度を保つことが容易となる。
【0035】
さらに、本発明の第6から第9のいずれかの観点によれば、上昇気流が筒体の上端開口部から出ても崩壊しにくいため、従来よりも筒体を短くすることが可能になる。
【0036】
特に、本発明の第8の観点によれば、羽根車の回転効率を上昇させ、発電効率をさらに高めることが可能となる。
【0037】
本発明の第10の観点によれば、下端開口部の周辺の空気を加熱することにより、筒体の内部に上昇気流を発生させ加速することが容易となる。
【0038】
本発明の第11の観点によれば、筒体を集熱部の中央ではなく端に寄せることにより、地面と下端開口部との間の空間(第1空間)を通過する気流の距離が増加する。このため、集熱部の空気が地面等の周囲から温められる距離が増加する。少なくともこのことが一因となって、温度差増大による浮力効果で上昇気流の風速が増加し、発電効率をさらに高めることが可能になる。
【0039】
本発明の第12から第14のいずれかの観点によれば、集熱部及び/又は羽根車の下の空気を加熱して上昇気流をさらに増速させることが可能となる。
【0040】
本発明の第15の観点によれば、熱源及び/又は強い風が得られる場所が複数存在する場合に、それぞれの場所に近いところに筒体を備えることにより、効率的に発電することが容易となる。
【0041】
本発明の第16の観点によれば、建築物からの排熱を利用することが容易になる。しかも、筒体の一部を建築物と一体化させることにより、ソーラータワーの建設コストを大幅に削減することも可能となる。
【0042】
本発明の第17の観点によれば、垂直軸型風車による発電もできるため、発電効率をさらに高めることが可能になる。
【0043】
さらに、本発明の第18又は第20の観点によれば、本発明を上昇気流発生装置又は上昇気流増速方法として捉えることも可能である。これにより、工場の排気用煙突や換気塔のように、数メガワットもの電力を消費する排気や換気のためのエネルギーを削減することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0044】
図1】実施例1に係る発電装置の外観斜視図の一例を示す図である。
図2】実施例1に係る発電装置の一部断面図の一例を示す図である。
図3】集熱部におけるガイド板の配置の一例を示す図である。
図4】ガイド板及び上空風の存在と螺旋流の発生の関係を調べる実験装置の一例を示す図である。
図5】筒体の内部の水平方向の風速分布を示すグラフの一例である。
図6】反射体及び蓄熱体の配置の一例を示す図である。
図7】太陽電池パネルの配置の一例を示す図である。
図8】筒体の位置を変える一例を示す図である。
図9】筒体の位置と上昇気流の風速の関係の一例を示す図である。
図10】ダリウス型風車を備える本発明による発電装置の外観斜視図の一例を示す図である。
図11】実施例2に係る発電装置の外観斜視図の一例を示す図である。
図12】実施例2に係る発電装置の出力性能試験の結果の一例を示す図である。
図13】1つの集熱部が複数の筒体を有する構成の一例を示す図である。
図14】発電装置を建築物に近接させて建設する一例を示す図である。
図15】従来のソーラータワーの参考断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0045】
以下、図面を参照しつつ本発明の実施形態について説明する。但し、本発明はこの実施形態に限定されるものではない。
【実施例1】
【0046】
本発明によるソーラータワー型の発電装置P1の一例を図1に示す。図1は発電装置P1の外観斜視図であり、図2は発電装置P1の一部断面図の一例を示す図である。
【0047】
本発明によるソーラータワー型の発電装置P1は、上端開口部1bと下端開口部1aを有して立設された上方拡開型の筒体1と、筒体1の下端開口部1aの周辺領域において地面Gとの間に間隔を設けて布設された透光体2を備える集熱部Hcと、周辺領域の地面Gと透光体2との間の空間である第1空間S1および筒体1の内部空間である第2空間S2(本願発明に記載の「内部空間」及び「第2空間」の一例である)を連通させて形成された空気流通路3(本願発明に記載の「経路」の一例である)と、空気流通路3に設けられた羽根車4と、羽根車4の回転に連動して発電する発電機5(本願発明に記載の「羽根車用発電機」の一例である)と、を備えている。
【0048】
筒体1は下端開口部1aの下部に設けられた筒体支持部7によって支持されている。筒体支持部7は、筒体1の重量を十分に支持可能な構造体で形成されると共に、第1空間S1および第2空間S2が連通するように構成されている。第1空間S1および第2空間S2を連通させて空気流通路3を形成することにより、太陽エネルギーによって暖められた透光体2下方の空気(本願発明に記載の「気体」及び「空気」の一例である)は透光体2の下面に沿って上昇して中央に集まり、煙突効果により筒体1内部を上昇して上端開口部1bから上空へと排出される。このように、空気流通路3には、透光体2の周縁2aの下方から筒体1の上端開口部1bに向けて流れる人工気流Faが発生する。
【0049】
筒体支持部7は人工気流Faの流れをできるだけ妨げない形状とするのが好ましい。例えば、筒体支持部7を複数の柱で構成すると共に、当該柱で構成された各筒体支持部7の横断面形状を人工気流Faの流れに対して流線形の形状とすれば、第1空間S1から第2空間S2に向けての人工気流Faの流れをスムーズにすることができる。
【0050】
本発明による発電装置Pは、発生させた人工気流Faの風力エネルギーを利用して羽根車4を回転させることにより発電を行う。羽根車4は、人工気流Faが通過する空気流通路3であれば任意の場所に設置することが可能であり、複数設置しても良い。人工気流Faの流速は中央部に近いほど速くなるため、羽根車4は筒体1の下端開口部1aにできるだけ近い位置に設けるのが良い。
【0051】
筒体1は、側面に筒体1の内部空間である第2空間S2と外部とを空間的に接続させる切り込み部9(本願請求項における「低圧形成手段」及び「側面開口部」の一例)を備える。切り込み部9は、第2空間S2と、筒体1の外部であって側面の周囲に境界層又は剥離せん断層に基づく外部流れによって形成される低圧部分L1とを空間的に接続させるものである。これにより、筒体1の側面、及び、側面に空間的に接続している第2空間S2に低圧領域L2を形成する。結果として、上昇気流である人工気流Faを加速させることにより、発電効率を高めることができる。
【0052】
また、実施例1に係る筒体1の上端開口部1bは、切り込みがなく周囲方向につながっている。これにより、筒体の構造強度を保つことが容易となる。
【0053】
また、筒体1は、くびれとなる狭小のスロート部1cを下端開口部1aに有しており、スロート部1cから上方に向かって拡開する上方拡開型(ディフューザ型)に形成されている。すなわち、筒体1の内部空間の水平断面面積は、スロート部1cにおいて最小となり、スロート部1cから上方に向かって次第に大きくなっている。このように筒体1の形状を上方拡開型とすることによりディフューザ効果が発現し、内部空間の水平断面面積が最小となるスロート部1cは低圧となる。その結果、スロート部1cを流れる人工気流Faの流速が大きく増速する。
【0054】
従って、スロート部1cにおいて筒体1の中心軸回りに回転自在の羽根車4を配設することにより、発電量を効果的に増加させることができる。その際、羽根車4の翼端とスロート部1cの内壁との間に所定のクリアランスを設け、羽根車4のローター径をスロート部1cの横断面の大きさに合わせてできるだけ大径とするのが良い。
【0055】
筒体1の広がり角θは4~10度程度とするのが良い。なお、本明細書において広がり角θとは、筒体1の内周面の鉛直方向に対する傾斜角度のことを指す。広がり角θを4~10度程度とすることにより、筒体1のスロート部1cにおける人工気流Faの流速を十分に増速させることができる。非粘性流体の場合は広がり角θが大きいほど圧力回復率が大きくなるため、スロート部1cがより低圧となってスロート部1cを流れる人工気流Faはより増速する。しかしながら粘性流体である空気の場合、広がり角θが10度を超えると境界層はく離が生じ易くなるため、スロート部1cにおける人工気流Faの増速効果が十分に得られない。一方、広がり角を4度未満とすると筒体1の内壁と人工気流Faとの間に生じる摩擦による損失が支配的となってしまうため、スロート部1cにおける人工気流Faの増速効果が十分に得られない。
【0056】
なお、実際は空気流通路3に羽根車4が設けられており、羽根車4は人工気流Faの流れに対する抵抗体となるものと考えられる。また、その他にも、低圧形成手段等、人工気流Faの流れに対する抵抗体となり得るものが存在する場合がある。従って、発電装置Pの設計の違いにより広がり角θの最適値は異なってくるため、設計に従って広がり角θの最適値を求めることが好ましい。
【0057】
筒体1は、例えば下端開口部1aの付近に、少なくとも一部が透光性である透光部を有する。また、発電装置Pは、太陽光を反射した反射光がこの透光部を通って羽根車の下の空気を加熱する反射部を筒体1の外部にさらに備える。羽根車の下の空気を加熱することにより、上昇気流をさらに加速することが可能となる。
【0058】
集熱部Hcは、再生可能エネルギーである太陽エネルギーや、工場からの排熱や地熱を利用して、透光体2と地面Gとの間に存在する空気を加熱できるよう構成されている。透光体2はガラスやプラスチック等の太陽光が透過可能な透光性材料で構成されており、集熱部Hcが温室となって透光体2と地面Gとの間に存在する空気を太陽エネルギーにより効率的に加熱することができる。この場合、透光体2の布設面積を広くするほど利用できる太陽エネルギーは大きくなり、発電装置Pの発電量は増加する。なお、図1において透光体2は略円形状に布設されているが、布設形状は発電装置Pを設置する土地の状況等に合わせて適宜設計しても良い。
【0059】
透光体2は筒体1の下端開口部1a周辺領域の地面Gに立設された複数の支柱6上に隙間無く布設されており、透光体2と地面Gとの間には所定の間隔が設けられている。透光体2の高さは中央の筒体1に向けて次第に高くなるよう構成されている。筒体1の下端開口部1aは下方に向けてラッパ状に拡開しており、透光体2の中央部となめらかに連続させている。
【0060】
集熱部Hcは、上昇気流を螺旋流にする螺旋流形成手段として、筒体1の下端開口部1aの周辺領域に複数のガイド板15を有する。図3は、ガイド板15の配置の一例を示す図である。図3(a)は、筒体、及び、ガイド板を有する集熱部の斜視図である。図3(b)は、筒体、及び、ガイド板を有する集熱部の側面図である。図3(c)は、筒体、及び、ガイド板を有する集熱部の平面図である。ただし、ガイド板の配置が分かりやすいように筒体を透明体として描かれている。図3(d)は、ガイド板のみの斜視図である。
【0061】
ガイド板15は、筒体1に向けて鉛直に立てられている。また、これらのガイド板15は、隣接するガイド板15が互いに同じ方向にほぼ同じ角度だけ傾いて設置されている。具体的には、ガイド板15は、筒体1の中心軸に向く方向に対して45度だけ傾けた角度に立てられている。これにより、筒体1の中に発生する上昇気流が螺旋流となり、筒体1の上端開口部1bより上でも崩壊しにくくなる。この特性により、筒体1の高さを想定される上昇気流の高さよりも低くして、建設コストを抑えることが可能である。
【0062】
また、ガイド板15の傾きの方向は、羽根車4の回転方向と一致している。このため、螺旋流の回転方向は羽根車4の回転を邪魔せず、むしろ加速させることが可能となる。
【0063】
図4は、ガイド板15及び上空風の存在と螺旋流の発生の関係を調べる実験装置の一例を示す図である。図4(a)は、実験装置の測定部を示す図であり、図4(b)は、計測装置の拡大図である。図4(a)を参照して、筒体の上空(上方)の所定の方向に風を発生させた。この上空風の風速を制御することにより上昇気流の速度を制御した。筒体の内部において、図4(b)に示すように、筒体の内部の熱電対及び超音波流速計を用いて、筒体の内部の温度及び風速を計測した。なお、原点をタワー中心として、-0.08m≦x≦0.08mの範囲を0.02mごとに風速を計測した。タワーの高さは1.5mとした。ガイド板は8枚用意し、筒体の下に鉛直方向に立てた。ここで、ガイド板は、(1)ガイド板を全てタワー中心に向けた場合と、(2)全てのガイド板を(1)の向きから45度だけ同じ方向に傾けた場合とをそれぞれ計測した。
【0064】
図5は、筒体の内部の水平方向の風速分布を示すグラフの一例である。図5(a)は、ガイド板を全てタワー中心に向けた場合の筒体の内部の水平方向の風速分布を示す。図5(b)は、ガイド板を全て45度だけ同じ方向に傾けた場合の筒体の内部の水平方向の風速分布を示す。
【0065】
図5(a)を参照して、ガイド板を全て中心に向けた場合には、上空風速が速いときに多少の水平方向の速度成分が発生しているものの、わずかである。他方、図5(b)を参照して、ガイド板を全て45度だけ同じ方向に傾けた場合には、明らかに水平方向の旋回流が発生している。実際には、上昇気流の水平成分を計測しているため、上空風速が高いほど強い螺旋流が発生していることが分かる。
【0066】
図6は、反射体及び蓄熱体の配置の一例を示す図である。発電装置Pは、太陽光を反射する反射体11を集光部として備える。この反射体11は、太陽光を反射して、集熱部Hcの内部の空気を加熱する。このため、集熱部Hc内の空気を加熱することが容易となる。反射体11は、透光体2の上部、集熱部Hcの外部、集熱部Hcの内部等、集熱部Hc内の空気を効果的加熱することができれば、どこに設置されるものであってもよい。
【0067】
さらに、発電装置Pは、集熱部Hcに蓄熱体13を筒体1の下部に備える。この蓄熱体13は、太陽光を吸収し、蓄熱し、時間をかけて放熱する。そのため、昼間に蓄熱した熱を夜間も放熱して、夜間も筒体1の内部の上昇気流を加速することが可能となる。しかも、反射体11が太陽光を反射して蓄熱体13に集光するため、効率よく蓄熱体13に蓄熱することが容易となる。
【0068】
なお、蓄熱体13は、筒体1の下部に限らず、第1空間S1の内部に拡がる板状の形状であってもよい。
【0069】
図7は、太陽電池パネルの配置の一例を示す図である。発電装置Pは、透光体2の上に接する形で太陽電池パネル8を備える。このため、太陽電池パネル8の熱が透光体2に伝わり、集熱部Hc内の空気を加熱することがさらに容易となる。つまり、太陽電池パネル8は、太陽光発電による電力供給だけでなく、風力発電による電力供給にも寄与することとなる。太陽電池パネルは、透光体2が曲面であるときにも効率的に熱を伝えることが望ましく、フィルム型であってもよい。
【0070】
図8は、筒体1の位置を変える一例を示す図である。図8(a)は、筒体1を集熱部Hcの中央に設けた場合を示す図である。図8(b)は、筒体1を集熱部Hcの端に設けた場合を示す図である。本発明の発電装置は、図8(b)に示すように、筒体1を集熱部Hcの端に寄せる構成としても良い。言い換えれば、図8(b)に示す集熱部Hcは、筒体1の中心軸から非対称に広がるように布設されている。筒体1を集熱部Hcの中央ではなく端に寄せることにより、第1空間S1を気流が通過する距離が増加する。少なくともこのことが一因となって、人工気流Faを加速することがさらに容易となる。
【0071】
図9は、(a)筒体1を集熱部Hcの中央に設けた発電装置(タイプA)と、(b)筒体1を集熱部Hcの端に設けた発電装置(タイプB)と、(c)筒体1の内部の上昇気流の風速を示す図である。図9(c)に示す通り、(b)筒体を集熱部の端に設けた場合は、(a)筒体を集熱部の中央に設けた場合よりも、風速が高かった。
【0072】
図10は、垂直軸型風車の一種であるダリウス型風車をさらに備える本発明の発電装置Pの外観斜視図である。本発明の発電装置Pは、筒体と同軸上の回転軸と、筒体の側面の周囲に複数のブレードとを有する垂直軸型風車と、回転軸の回転に連動して発電する風車用発電機とをさらに備えるよう構成しても良い。図10の発電装置Pによれば、ダリウス型風車による発電もできるため、発電効率をさらに高めることが可能になる。
【実施例2】
【0073】
図11は、実施例2に係る発電装置P2の斜視図の一例を示す図である。本実施例に係る発電装置P2は、筒体21の側面に備える低圧形成手段として、上端開口部1b側から軸方向に細く深く入った切り込み29(本願請求項における「低圧形成手段」及び「側面開口部」の別の例)を1つ又は複数有するものであってもよい。
【0074】
図12は、発電装置P2による出力性能試験の結果の一例を示す図である。切り込み29を複数備えるクラウン型の発電装置P2は、切り込み部がない場合に比べて、発電能力が高かった。また、高い発電能力を示す渦生成板を備える発電装置に匹敵する性能であることが明らかになった。
【0075】
また、筒体は、断面が円である円筒形状に限られない。筒体の断面が楕円若しくは多角形、又は、その他の形状であってもよい。例えば、筒体の切り込み部を含む断面形状は、角を有するものであり、この角から見て筒体の外部の風の流れ(外部流れ)の下流側に切り込み部を有する形状としてもよい。
【0076】
さらに、図13に示すように、1つの集熱部が、複数の筒体を有するものであってもよい。熱源及び/又は強い風が得られる場所が複数存在する場合に、それぞれの場所に近いところに筒体を備えることにより、効率的に発電することが容易となる。
【0077】
図14は、発電装置を建築物に近接させて建設する一例を示す図である。本発明の実施例にかかる発電装置は、筒体1を建築物16に一体化させて、隣接させて又は近接させて建設するものであってもよい。図14には、筒体1を建築物16に近接させて支持体17により支持する構成例を示す。これにより、建築物16の内部の発熱部18からの排熱利用が容易となる。特に、筒体1を建築物16の壁等の一部と一体化させて建設する場合、ソーラータワーの建設コストを大幅に削減することが可能となる。
【0078】
さらに、本実施例に示した風力発電と太陽光発電のハイブリッド技術であるWST(Wind-Solar Tower)発電の技術は、省エネルギー技術としても活用可能である。工場の排気用煙突や、海底又は地中トンネルの換気塔には、しばしば強制排気用のファンが設置されている。これらのファンは、煙突内部に風を作り出すために、数メガワットの電力を消費していることも少なくない。
【0079】
これらの煙突出口に、WST技術である低圧生成構造物を追加したり、煙突自体をディフューザ化することで、排気自体の熱や上空の自然風を効果的に利用して煙突内部に風を生み出す上昇気流発生装置とすることができる。この上昇気流発生装置を用いた上昇気流増速方法により、ファンの消費電力の削減が可能である。
【0080】
大気汚染が深刻な中国内陸の西安では、「空気清浄塔」と呼ばれる高さ60m、直径10mのソーラータワーを建設し、内部にフィルターを設置して大気汚染物質の除去を行っている。このような排気ファンが存在しない換気装置にも、WSTのディフューザ型タワーや上空風利用技術は活用可能であり、創風効率の向上やタワーの小型化に寄与すると予想される。
【0081】
以上、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明したが、これらは例示であり、当業者の知識に基づき、様々な組み合わせの変更を行った形態や、種々の変形、改良等を施した他の形態で本発明を実施することが可能である。図面で示された構成や組み合わせに限られず、上記発明を実施するための形態で説明した趣旨や技術的思想を逸脱しない範囲内で、適宜変更することが可能であることは言うまでもない。
【符号の説明】
【0082】
1 筒体
1a 下端開口部
1b 上端開口部
1c スロート部
2 透光体
3 空気流通路
4 羽根車
5 発電機
8 太陽電池パネル
9 切り込み部
11 反射体
13 蓄熱体
15 ガイド板
16 建築物
17 支持体
18 発熱部
21 筒体
21a 下端開口部
21b 上端開口部
29 切り込み部
Fa 人工気流
G 地面
Hc 集熱部
P1 発電装置
P2 発電装置
S1 第1空間
S2 第2空間
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15