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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-06
(45)【発行日】2024-12-16
(54)【発明の名称】冷蔵庫用扉および冷蔵庫
(51)【国際特許分類】
   F25D 23/02 20060101AFI20241209BHJP
【FI】
F25D23/02 304C
F25D23/02 304A
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2020067609
(22)【出願日】2020-04-03
(65)【公開番号】P2021162285
(43)【公開日】2021-10-11
【審査請求日】2022-12-15
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】503376518
【氏名又は名称】東芝ライフスタイル株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100141139
【弁理士】
【氏名又は名称】及川 周
(74)【代理人】
【識別番号】100205785
【弁理士】
【氏名又は名称】▲高▼橋 史生
(74)【代理人】
【識別番号】100203297
【弁理士】
【氏名又は名称】橋口 明子
(74)【代理人】
【識別番号】100175824
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 淳一
(74)【代理人】
【識別番号】100135301
【弁理士】
【氏名又は名称】梶井 良訓
(72)【発明者】
【氏名】岩元 浩二
(72)【発明者】
【氏名】秋吉 浩一
【審査官】寺川 ゆりか
(56)【参考文献】
【文献】実開昭51-163153(JP,U)
【文献】実開昭51-025164(JP,U)
【文献】特開昭59-221581(JP,A)
【文献】特開昭58-007081(JP,A)
【文献】米国特許第05588731(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F25D 23/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
冷蔵庫本体の貯蔵室を開閉可能に閉じる扉本体と、
前記扉本体の前面に設けられる化粧パネルと、
前記扉本体に設けられ、前記化粧パネルを支持するパネル支持体と、
前記パネル支持体の内部に設けられ、前記パネル支持体の前部および後部に接触する補強部材と、を備え、
前記補強部材は、
前後方向に沿って配置される主板と、
前記主板の前端から幅方向に沿って配置される前片と、
前記主板の後端から前記前片とは反対側に幅方向に沿って配置される後片と、を含み、
前記補強部材の前記前片は前記主板の前端から幅方向の内側のみに延出し、
前記補強部材の前記後片は前記主板の後端から幅方向の外側に延出し、
前記後片の端部は、前記主板よりも幅方向の内側に位置することなく、前記主板よりも幅方向の外側に位置し、
前記パネル支持体において、前後方向で前記補強部材の前記後片が位置する部分は、前記前片が位置する部分よりも幅方向外側に位置する冷蔵庫用扉。
【請求項2】
前記パネル支持体のうち前記化粧パネルの左右側部を支持する側壁は、後端が前端よりも幅方向の外側に突出する
請求項1に記載の冷蔵庫用扉。
【請求項3】
前記側壁は、後端から前方に延びる第一部分と、前方内側に傾斜する第二部分と、を有し、
前記主板には、前記第一部分及び前記第二部分が交わる前後方向における位置で、前記主板の外側と内側とを貫通する孔が設けられる
請求項2に記載の冷蔵庫用扉。
【請求項4】
前記補強部材の前記前片が前記パネル支持体の前部に当接し、
前記補強部材の前記後片が前記パネル支持体の後部に当接している
請求項2または請求項3に記載の冷蔵庫用扉。
【請求項5】
前記補強部材は、前記パネル支持体の側面との間に隙間を形成して取り付けられ、
前記補強部材に、前記隙間内に断熱材を充填可能な断熱材充填孔が形成されている
請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の冷蔵庫用扉。
【請求項6】
前記パネル支持体の後部に設けられるガスケットを備え、
幅方向において、前記補強部材は、前記ガスケットよりも外側に設けられている
請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の冷蔵庫用扉。
【請求項7】
貯蔵室を含む冷蔵庫本体と、
前記冷蔵庫本体に取り付けられ、請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の冷蔵庫用扉と、を備える冷蔵庫。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、冷蔵庫用扉および冷蔵庫に関する。
【背景技術】
【0002】
冷蔵庫の意匠性およびユーザの利便性のさらなる向上が期待されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2015-87099号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明が解決しようとする課題は、意匠性およびユーザの利便性を図ることができる冷蔵庫用扉および冷蔵庫を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
実施形態の冷蔵庫用扉は、冷蔵庫本体の貯蔵室を開閉可能に閉じる扉本体と、前記扉本体の前面に設けられる化粧パネルと、前記扉本体に設けられ、前記化粧パネルを支持するパネル支持体と、前記パネル支持体の内部に設けられ、前記パネル支持体の前部および後部に接触する補強部材と、を持ち、前記補強部材は、前後方向に沿って配置される主板と、前記主板の前端から幅方向に沿って配置される前片と、前記主板の後端から前記前片とは反対側に幅方向に沿って配置される後片と、を持ち、前記補強部材の前記前片は前記主板の前端から幅方向の内側のみに延出し、前記補強部材の前記後片は前記主板の後端から幅方向の外側に延出し、前記後片の端部は、前記主板よりも幅方向の内側に位置することなく、前記主板よりも幅方向の外側に位置する。前記パネル支持体において、前後方向で前記補強部材の前記後片が位置する部分は、前記前片が位置する部分よりも幅方向外側に位置する構成を持つ。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1】実施形態に係る冷蔵庫の正面図。
図2】実施形態に係る冷蔵庫用扉の側面図。
図3図1のIII-III線における断面図。
図4図1のIV-IV線における断面図。
図5】実施形態の枠部の斜視図。
図6】実施形態の補強部材の斜視図。
図7】実施形態の扉の部分断面図。
図8】実施形態の冷蔵庫用扉の斜視図。
図9】実施形態の冷蔵庫用扉の分解斜視図。
図10】実施形態の冷蔵庫用扉の斜視図。
図11】実施形態の冷蔵庫用扉の斜視図。
図12】実施形態の冷蔵庫用扉の一部の側面図。
図13】実施形態の冷蔵庫用扉の断面図。
図14】実施形態の冷蔵庫用扉の断面図。
図15】実施形態の冷蔵庫用扉の一部の斜視図。
図16】実施形態の枠部の斜視図。
図17】実施形態の冷蔵庫用扉の一部の側面図。
図18】実施形態の冷蔵庫用扉の一部の側面図。
図19】変形例の冷蔵庫の正面図。
図20】変形例の冷蔵庫用扉の斜視図。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下、実施形態の冷蔵庫用扉および冷蔵庫を、図面を参照して説明する。以下の説明では、同一または類似の機能を有する構成に同一の符号を付す。構成の重複する説明は省略する場合がある。本明細書では、冷蔵庫の正面に立つユーザから冷蔵庫を見た方向を基準に、左右を定義している。冷蔵庫から見て冷蔵庫の正面に立つユーザに近い側を「前」、遠い側を「後ろ」と定義している。本明細書において「幅方向」とは、上記定義における左右方向を意味する。本明細書において「前後方向」とは、上記定義における幅方向に直交し、前と後ろとをつなぐ方向を意味する。本願でいう「AまたはB」とは、AとBのうちいずれか一方の場合に限定されず、AとBの両方の場合を含む。
【0008】
図1は、実施形態に係る冷蔵庫100を示す正面図である。図2は、冷蔵庫100の冷蔵庫用扉1を図1の右側から見た側面図である。図3は、図1のIII-III線における回転扉20の縦断面図である。図4は、図1のIV-IV線における水平断面図である。冷蔵庫100は、冷蔵庫本体と、複数の冷蔵庫用扉1と、を含む。冷蔵庫本体は、筐体105と、図示は省略するが、公知の圧縮機、冷却機構、送風機、温度センサ、制御装置等を備える。
【0009】
筐体105の内部には、複数の貯蔵室が設けられている。複数の貯蔵室は、例えば、第一冷蔵室101、第二冷蔵室102、冷凍室103を含む。実施形態では、最上部に第一冷蔵室101が配置され、第一冷蔵室101の下方に第二冷蔵室102が配置され、第二冷蔵室102の下方に冷凍室103が配置されている。貯蔵室の配置は、上記例に限定されず、例えば第二冷蔵室102と冷凍室103の配置が逆でもよい。貯蔵室には、収納棚や収納容器、製氷用貯水容器等が設けられている。
【0010】
第二冷蔵室102は、野菜室として使用される。第二冷蔵室102は、野菜の貯蔵に適した冷蔵温度帯、例えば、1~5℃で保冷されている。第二冷蔵室102は、野菜に適した貯蔵環境の貯蔵室に限らず、第一冷蔵室101と同等の冷蔵温度帯に設定され、冷蔵機能を備える貯蔵室であってもよい。
【0011】
冷凍室103は、冷凍温度帯、例えば、-10℃以下で保冷されている。第二冷蔵室102、冷凍室103は、冷凍温度帯から冷蔵温度帯まで保冷温度が任意に切り替え可能に構成されている。したがって、第二冷蔵室を冷凍室として使用可能であり、冷凍室103を冷蔵室として使用可能である。
【0012】
筐体105は、例えば、内箱と、外箱と、断熱部とを有する。内箱は、筐体105の内面を形成し、外箱は、筐体105の外面を形成している。内箱と外箱との間には、発泡ウレタン等の発泡断熱材を含む断熱部が設けられている。筐体105は、断熱性能を持つ。筐体105は、各貯蔵室の前面側に、各貯蔵室に対して食材の出し入れを可能にする開口を有する。
【0013】
冷蔵庫100は、冷蔵庫用扉1が設けられている。冷蔵庫用扉1は、貯蔵室の開口を開閉可能に塞ぐ部材である。冷蔵庫用扉1は、筐体105の前部に設けられる。冷蔵庫用扉1は、例えば、回転扉20、引出扉30,40である。
【0014】
第一冷蔵室101に回転扉20が設けられている。第二冷蔵室102および冷凍室103には、それぞれ引出し17が設けられている。引出し17は第二冷蔵室102および冷凍室103内を前後方向Dに移動可能に開閉される引出し式の収納部を構成している。引出扉30,40は、引出し17の前部に取り付けられる前板である。
【0015】
冷蔵庫用扉1である回転扉20について説明する。回転扉20は、筐体105に回動可能に取り付けられている。筐体105の幅方向Wの端部であり、かつ第一冷蔵室101の上部および下部に軸支部106,107が設けられている。回転扉20の幅方向Wの一端部が軸支部106,107に取り付けられ、軸支部106,107を中心として回動可能に支持されている。図1では、片開きの回転扉20を例示しているが、両開きの回転扉であってもよい。両開きの回転扉の場合、左右の回転扉が同じ大きさであってもよく、幅方向Wの寸法が異なる一対の回転扉であってもよい。
【0016】
回転扉20は、回転扉20が閉じた位置において、冷蔵庫100の正面に立つユーザに対向する前面と、第一冷蔵室101の内部に対向する後面とを有する。前面には、化粧パネル62が取り付けられている。後面には、複数の収納ポケットが設けられている。
【0017】
回転扉20は、扉本体21と、化粧パネル62とを含む。扉本体21は、枠部5に後面材22が取り付けられて構成されている。本例では、一枚の回転扉20で第一冷蔵室101を覆う構成であるため、扉本体21は、第一冷蔵室101の前部開口を塞ぐことが可能な大きさを有する。
【0018】
図2に示すように、扉本体21の裏面の外縁部には、ガスケット16が取り付けられている。ガスケット16は、回転扉20を閉じた状態において、扉本体21と、第一冷蔵室101の内壁との隙間を塞ぐように構成されている。
【0019】
図5は枠部5の斜視図である。枠部5は、正面視矩形を有し、扉本体21の骨格を形成する。枠部5は、主部材50と、主部材50の下部に固定される下枠52とで矩形に形成されている。主部材50は、上枠51と一対の縦枠53と、補強桟54とが一体に形成されている。枠部5は、例えば、樹脂製や鋼板製の型材である。枠部5は、一部材で構成する例や、縦枠、横枠および補強桟の全部または一部を別部材で形成し、組み立てる構成であってもよい。
【0020】
図7に縦枠53の部分の水平断面を示す。縦枠53は、図4図5および図7に示すように、側壁531と、前壁532と、後壁533とを含む。側壁531は、前後方向Dに延びて配置されている。前壁532は、側部531の前端から幅方向Wに沿って内側に延びる。後壁533は、側部531の後端から幅方向Wに沿って内側に延びる。言い換えると、前壁532および後壁533の外側端部間が側壁531により接続されている。図4に示すように、側壁531は、後端が前端よりも幅方向Wの外側に突出している。前壁532の外側端部は、後壁533の外側端部よりも幅方向Wの内側に位置する。側壁531は、後壁533の端部から前側に延びる平面531aと、前後方向Dの中間部から前壁532の外側端部に向かって内側に傾斜した傾斜面531bとが形成されている。側壁531の前端部と、前壁532との接続部分には、幅方向Wの内側に向かって窪む凹部4が形成されている。凹部4は、前壁532の後方において、前壁532の外側端部534よりも幅方向Wの内側に窪んでいる。
【0021】
凹部4は、水平断面形状が円弧状に窪んでいる。凹部4は、前壁532の外側端部534よりも幅方向Wの内側に窪んで形成されていればよい。
【0022】
パネル支持部9は、枠部5に一体に形成されている。パネル支持部9は、枠部5の前端部に形成されている。パネル支持部9は、枠部5の前壁512,522,532の外縁部に形成されている。パネル支持部9は、図7に示すように、縦枠53の前壁532における幅方向Wの外端から前方に僅かに突出して形成されている。パネル支持部9は、上枠51の前壁512の上端および、下枠52の前壁522の下端から前方に僅かに突出して形成されている。前壁532は、パネル支持部の前部の一例である。後壁533はパネル支持部の後部の一例である。
【0023】
図4に示すように、縦枠53の前壁532の後面と、凹部4の位置における側壁531の裏面とは、略直角の内角部535が形成されている。縦枠53の後壁533の裏面と、側壁531の平面531aの裏面とは略直角の内角部536が形成されている。
【0024】
図4および図7に示すように、縦枠53の内側には、補強部材7が設けられている。補強部材7は、枠部5の強度を補強する部材である。回転扉20は、第一冷蔵室101を覆うため面積が大きい。回転扉20は、開閉時回動し、かつ、収納棚に冷蔵品が収納されるため、荷重が掛かる。したがって、回転扉20を軽量化しつつ、枠部5の強度を補強するために補強部材7が設けられている。
【0025】
補強部材7は、例えば、鋼板等、金属製の長尺な部材である。図4および図6に示すように、補強部材7は、主板74と、前片71と、後片72とで構成されている。図4および図7に示すように、補強部材7は、水平断面形状が略Z形状を有する。前片71および後片72は、主板74に対して直交し、互いに異なる方向に延びている。主板74の前後方向Dの寸法は、縦枠53の前壁532と後壁533との離間距離に略等しい。補強部材7は、縦枠53の前壁532および後壁533に接触する。具体的には、図4および図7に示すように、側壁531の前壁532側の内角部535に主板74の前端が当接し、側壁531の後壁533側の内角部536に後片72の外側端部が近接するように、補強部材7が縦枠53内に配置されている。補強部材7の前片71が縦枠53の前壁532に当接し、後片72が後壁533に当接している。
【0026】
補強部材7と、縦枠53との間の隙間に断熱材充填部58が形成されている。図6に示すように、主板74には、断熱材充填孔73が形成されている。断熱材充填孔73は、上下方向Vに間隔を空けて複数形成されている。断熱材充填孔73から、断熱材充填部58内に断熱材が充填される。断熱材は、例えば、ウレタン等からなる発泡断熱材を断熱材充填孔73から断熱材充填部58内に充填し、固化させる。発泡断熱材が断熱材充填部58内に充填されることにより、断熱材が縦枠53および補強部材7に接着して、枠部5を補強する。補強部材7が鋼板製であっても、断熱材が充填されることにより、回転扉20の断熱性能を高めることができる。
【0027】
断熱材充填孔73を複数の貫通孔で形成すると、断熱材を断熱材充填部58の上下端まで効率良く充填可能であり、かつ、断熱材充填部58内の断熱材を安定支持できる。断熱材充填孔73は、断熱材充填部58に断熱材を充填可能に貫通して形成されていればよく、図6に示す形態に限定されない。例えば、図6に示す断熱材充填孔73より開口面積が大きい一つの貫通孔であってもよい。
【0028】
図5に示すように、上枠51の幅方向Wの端部には、上軸受け部55を備える。右開きの場合と左開きの場合とで枠部5の部品を共通化する場合、上軸受け部55は上枠の幅方向Wの両端部に備える。図4および図8に示すように、下枠52の幅方向Wの端部には、下軸受け部56を備える。補強部材7は、上軸受け部55および下軸受け部56よりも幅方向Wの外側に配置されている。
【0029】
図8は、回転扉20を下枠52側から見た斜視図である。図8に示すように、下枠52には、下軸受け部56および把手57が形成されている。下軸受け部56は、下枠52の幅方向Wの一端部であって、軸支部106,107に対応する位置に形成されている。把手57は、下軸受け部56と反対側の端部に上方に窪む溝状に形成されている。把手57は、回転扉20の開閉時、ユーザが溝内に指を挿入して回転扉20を把持可能な大きさを有する。
【0030】
図9は、下軸受け部56の近傍の分解斜視図である。図10および図11では、下軸受け部56を回転扉20の後方から見た状態を示しており、後面材22を省略している。下軸受け部56は、軸受561と、ねじ固定部562と、ガイド壁563とを含む。軸受561より幅方向Wの内側にねじ固定部562が設けられている。ガイド壁563は、軸受561およびねじ固定部562を囲む位置に設けられた矩形の壁部である。ガイド壁563は、下枠52の上面から上方に延びて形成されている。
【0031】
図9に示すように、下枠52の下方に、扉保持部材564および補強板565が設けられている。下軸受け部56の上方に軸受け補強部材566が設けられている。扉保持部材564と下枠52との間に補強板565が設けられている。
【0032】
扉保持部材564は樹脂製の成形部品である。補強板565は鋼板製の平板状部品である。扉保持部材564および補強板565には、それぞれねじ孔564a,565a、および軸挿通孔564b,565bが形成されている。扉保持部材564および補強板565は、ねじ569により下枠52に固定されており、扉保持部材564および補強板565の各軸挿通孔564b,565bには、軸支部106,107のシャフトが挿通され、回転扉20が軸支部106,107に回転可能に支持される。補強板565は、下枠52よりも剛性が高い。補強板565は、下軸受け部56が撓むことを防止して水平を保つための部品である。
【0033】
軸受け補強部材566は、鋼板製の型材である。軸受け補強部材566は、正面視略L字の平板状の一対の被係合片567が前後方向Dに離間して平行に配置されている。図10に示すように、被係合片567は、横部567aと、縦部567bと、把持部567cとを含む。一対の横部567aは、ガイド壁563の内側に嵌合可能に配置されている。一対の縦部567bは、軸受561と縦枠53の内面との隙間に挿入されて係止可能に設けられている。一対の縦部567b間に前後方向Dに延びる接続部567dが形成されている。一対の把持部567cは、一対の横部567aの上部に設けられている。
【0034】
組立時、作業者が、一対の把持部567cを把持して、互いに近付く方向に挟むと、一対の横部567aが撓んでガイド壁563内に挿入可能となる。図10に示すように、横部567aをガイド壁563の上方から挿入する。作業者が把持部567cを把持した状態が解除されると、横部567aは元の位置に復元して、ガイド壁563内に圧入されて嵌合する。軸受け補強部材566は、接続部567dが縦枠53の側壁531の内面に当接しており、側壁531にねじ固定される。
【0035】
軸受け補強部材566は、下枠52および縦枠53よりも剛性が高い。軸受け補強部材566は、下枠52と縦枠53との連結状態を補強する。回転扉20が最も開いたときに回転方向の荷重が軸受561に加わるが、軸受け補強部材566により十分な耐荷重性を備える。加えて、例えば、長期間の使用による経年劣化により、下枠52が損傷した場合でも、軸受け補強部材566により連結状態が保持され、回転扉20の軸支状態が保持される。軸受け補強部材566は、下軸受け部56が下枠52の幅方向Wの右側に設けられる場合と左側に設けられる場合とで部品を共通化できる。
【0036】
図2から図4に示すように、後面材22は、枠部5の後部の略全域に取り付けられる部材である。後面材22は、補強部材7の後端部より幅方向Wの内側に取り付けられる。後面材22は、断熱性を有する樹脂製の立体成型部材である。図2に示すように、後面材22は、枠部5から後方に突出している部分を有する。後面材22は、回転扉20が閉じたときに第一冷蔵室101内に挿入される。後面材22には、収納棚や、着脱可能な収納棚を係合する棚係合部23が形成されている。
【0037】
パネル支持部9に化粧パネル6が取り付けられることにより、扉本体の前面が覆われている。化粧パネル6は、略平板状の化粧材からなる。化粧パネル6は、例えば、ガラス製、繊維強化樹脂製、セラミック製、人造大理石等の薄板である。化粧パネル6は、冷蔵庫の意匠性を考慮し、色、柄、表面加工が施されている。一例として、ガラス製の化粧パネルの例を示す。
【0038】
化粧パネル62は、枠部5の前面に接着剤により固定されている。化粧パネル62の後面の外縁部がパネル支持部9に当接し、化粧パネル62の後面と前壁532との間に接着剤が配置されて固定されている。接着剤は、塗布タイプの接着剤、接着テープ等、化粧パネル6を枠部5の前面に固定可能な接着材であれば特に限定されない。
【0039】
枠部5と後面材22と、化粧パネル62との間の空間に発泡断熱材が充填される。発泡断熱材は、化粧パネル62の後面にも接触する。発泡断熱材により、化粧パネル62と枠部5との固定状態が安定的に保持される。
【0040】
化粧パネル62の側面は、枠部5の前端部の外周端と同面に配置される。図4および図7に示すように、幅方向Wにおいて、化粧パネル62の横側面80と、前壁532の外側端部534とが同じ位置に配置されている。したがって、枠部5の側壁531は、化粧パネル62の幅方向Wの端部よりも外側に突出しない。枠部5の側壁531は、化粧パネル62の横側面80と同面または幅方向Wの内側に配置されている。図3に示すように、化粧パネル62の上部側面83は、上枠51の上面と略等しい高さに配置される。上部側面83は、上枠51の上面と略同面に配置される。
【0041】
図12は、回転扉20の下端部の前部の側面図である。下枠52のパネル支持部9には、前方に突出する係止爪92が形成されている。係止爪92の前方への突出量は、化粧パネル62の厚さより短い。化粧パネル62の下部側面84の後端82が係止爪92上に当接して支持されている。下部側面84の前端81は係止爪92よりも前方に位置する。下部側面84は、後端部が係止爪92に覆われ、その他前側の部分は外部に露出している。下部側面84の露出する部分は、前端81から前後方向Dの中間部よりも後方まで露出している。幅方向Wにおいて、係止爪92は、化粧パネル62の下部側面84よりも狭い範囲に設けられる。したがって、化粧パネル62の下端の幅方向Wの前端の角部が露出している。大人のユーザが冷蔵庫100の前方に立った場合に、下部側面84はユーザの目よりも低い。そのため、係止爪92はユーザに視認され難い。この結果、化粧パネル62の下部側面の全域が露出しているように見える。
【0042】
化粧パネル62の幅方向Wの両側の横側面80、上部側面83、および下部側面84は、少なくとも前端81が露出して枠部5に支持されている。すなわち、枠部5は、化粧パネル62の側面80,83と同面または内側に配置され、係止爪92は化粧パネル62の側面84の後端82部分のみを支持している。したがって、冷蔵室101の前方に立つユーザから枠部5が見え難く、化粧パネル62のみが露出したフレームレスの外観が得られる。この結果、冷蔵庫用扉1の意匠性に優れる。
【0043】
枠部5の側壁531に凹部4が形成されているため、外観上、化粧パネル62が、側壁531から離れているように見える。この結果、化粧パネル62が枠部5から浮いているような外観が得られる。したがって、化粧パネル62を支持する支持体が視認し難く、フレームレスの外観が得られる。回転扉20は、外観上、化粧パネル62が扉から浮遊しているような視覚効果が得られる。
【0044】
次に、冷蔵庫用扉1である引出扉30,40について説明する。引出扉30,40は、引出し17の前部に設けられた扉本体21と、化粧パネル63,64とを含む。第二冷蔵室102および冷凍庫103の引出扉30,40は同様の構成を有するため、第二冷蔵室102の引出扉30で説明し、共通する部分には同一の符号を付す。図13は、引出扉30の前後方向Dの縦断面図である。
【0045】
図13および図15に示すように、上枠51には、把手511が形成されている。把手511は、上枠51の前後方向Dの中間部と前端との間に下方に窪む溝形状を有する。把手511は、引出扉30の幅方向Wの全域に形成されており、側壁531に開口している。このため、ユーザが引出扉30を掴む部分へのアクセス性がよい。把手511の両端部が側壁531側に開口していることにより、把手511の内部に入った塵を除去し易く、清掃性に優れる。
【0046】
把手511は、側面視略U字形状を有する。すなわち、把手511は、底面511aと、底面511aの前後端から上方に延びて互いに対向する一対の縦面511b,511cとが略直交および直角に近似する角度を有する。底面511aと、各縦面511b,511cとの境界部分は小径のR面が形成されている。把手511は直線的な矩形の凹部で構成されている。
【0047】
冷蔵庫用扉1は、化粧パネル63の支持部が外観上視認され難い。加えて、引出扉30の上端部分では、把手511と縦面と化粧パネル63との間の支持部が、化粧パネル63の厚さと同等レベルの厚さである。したがって、把手511の側面視形状が略U字形状であることにより、引出扉30の化粧パネル63が直線的な外観を呈する。図15に示すように、化粧パネル63と把手511との一体感が得られる。加えて、把手511が引出扉30の幅方向Wの両端部に開口しているため、ユーザが把手を視認し易い。
【0048】
枠部5は、図16に示すように、正面視略矩形の枠が一体に形成されている。図14に示すように、枠部5の側壁531は、回転扉20の側壁531と略等しい水平断面形状を有する。枠部5の側壁531の内側には、回転扉20と同様に補強部材7が取り付けられている。補強部材7と側壁531との間に断熱材充填部58が形成されている。引出扉30は、枠部5の後部に引出し用の後面材24が設けられている。後面材24は第二冷蔵室102の開口に挿入可能である。扉本体21の後面の外縁部には、ガスケット16が取り付けられている。ガスケット16は、引出扉30を閉じた状態において、扉本体21と第二冷蔵室102の内壁との隙間を塞ぐように構成されている。
【0049】
引出扉30のパネル支持部9は、把手511の前部に設けられている。図17は、引出扉30のパネル支持部9の上部を拡大した側面図である。図13および図17に示すように、パネル支持部9の上部には、把手511の前壁512から前方に僅かに突出する係止爪93が形成されている。化粧パネル63は、回転扉20の化粧パネル62と同一の部材からなる平板状のパネルである。係止爪93の前方への突出量は、化粧パネル63の厚さより短い。化粧パネル63の上部側面83の後端82が係止爪93の下部に当接している。上部側面83の前端81は係止爪93よりも前方に位置する。上部側面83は、後端82が係止爪93に覆われ、その他前側の部分は外部に露出している。上部側面83の露出する部分は、前端81から前後方向Dの中間部よりも後方まで露出している。幅方向Wにおいて、係止爪93は、化粧パネル63の上部側面83よりも狭い範囲に設けられる。したがって、化粧パネル63の上端の幅方向Wの前端の角部が露出している。係止爪93は、化粧パネル63の後部に僅かに露出するのみであるため、化粧パネル63の上部側面83の全域が露出しているような視覚効果が得られる。
【0050】
引出扉30を開けるとき、ユーザは、把手511の溝内に手を挿入して手前側に引く。化粧パネル63の上部側面83の後端82が係止爪93により覆われるため、ユーザが引出扉30を開けるときに、化粧パネル63の上部側面83の後端82に直接触れない。そのため、ユーザの手触りがよい。加えて、ユーザが触れる頻度が高い部分が係止爪93で覆われるため、化粧パネル63が保護可能である。
【0051】
図18は、引出扉30のパネル支持部9の下部を拡大した側面図である。図13および図18に示すように、下枠52の下端から前方に突出する係止爪94が形成されている。化粧パネル63の下部側面84の後端82が係止爪94上に当接して支持されている。図18では、製造上の寸法公差を考慮して隙間が空いているが、係止爪94は、化粧パネル63の後端82を係止する機能を果たす。下部側面84の少なくとも前端81は、係止爪94と離間して露出している。大人のユーザが冷蔵庫100の前方に立った場合に、化粧パネル63の下部側面84はユーザの目より十分に低く、視線に入り難い。そのため、係止爪94が回転扉20の係止爪92よりも前方に突出していても係止爪94が視認され難い。そのため、係止爪94が化粧パネル63の前端81近傍まで突出していても、化粧パネル63がフレームレスである外観上の統一感を図ることができる。加えて、引出扉30の移動時や、下側の冷凍室103の開閉時、収納物の出し入れ時等に、化粧パネル63の下部にユーザの手や収納物が接触することを防ぐことができる。
【0052】
上記形態では、枠部5にパネル支持部9が一体に形成されている例を示したが、パネル支持部の構成はこの例に限定されない。パネル支持部は、扉本体に設けられていればよく、例えば、枠部とパネル支持部とが別部材で構成され、枠部にパネル支持部が固定される構成であってもよい。
【0053】
化粧パネル62,63,64の側面80,83,84の少なくとも前端81が露出しているため、回転扉20および引出扉30,40は、化粧パネル63を支持する枠が外観上視認され難く、フレームレスの外観を呈する。この結果、冷蔵庫100の外観上、支持枠が見えない特徴的な外観が得られる。
【0054】
実施形態では、筐体105の上部に設けられた回転扉20の上部側面83および下方に位置する引出扉30,40の下部側面84に設けられる例を示した。化粧パネル62,63,64の上部側面83の後端82を係止爪92,93により覆う構成は必須の構成ではない。例えば、上部に設けられている冷蔵庫用扉の上部側面83も係止爪を用いず、横側面80と同様に上部側面83の前後方向Dの全域が露出する構成であってもよい。
【0055】
実施形態では、第一冷蔵室101、第二冷蔵室102、および冷凍室103用の3つの冷蔵庫用扉20,30,40を設けた例を示したが、冷蔵庫の態様はこれに限定されない。例えば、図19に示すように、6つの冷蔵庫用扉1Aを備える冷蔵庫100A等、冷蔵庫の貯蔵室の数や大きさに応じて任意の数の冷蔵庫用扉を設ければよい。図19に示す変形例の冷蔵庫100Aでは、第一冷蔵室101に、両開き式の回転扉201,202が設けられている。図20に示すように、回転扉201,202は、幅方向Wの中央部に把手57が設けられ、幅方向Wの両端部で軸支されている。第二冷蔵室102と冷凍室103との間に、小冷凍室109、氷貯蔵室108が設けられている。小冷凍室109および氷貯蔵室108は、引出扉30と同様の引出扉302が設けられている。
【0056】
このような冷蔵庫100Aも、上記実施形態と同様の冷蔵庫用扉1Aを備えることにより、化粧パネル6の支持体が外観上目立たず、各扉201,202,30,302,40の化粧パネル6がフレームレスの外観を呈する。
【0057】
実施形態によれば、枠部5に凹部4が形成されているため、冷蔵庫用扉1Aを前方から見た場合に、枠部5が目立たず、化粧パネル6が、枠部5から離間して浮いているような視覚効果が得られる。この結果、化粧パネル6がフレームレスの外観を呈し、特徴的な外観の冷蔵庫用扉1が得られる。
【0058】
実施形態によれば、化粧パネル6の側面80,83,84の少なくとも一部が露出してパネル支持部9に支持されているため、パネル支持部9が冷蔵庫用扉1の正面視で視認され難く、化粧パネル6がフレームレスの外観を呈し、特徴的な外観の冷蔵庫用扉1が得られる。
【0059】
上記実施形態によれば、扉本体21と、枠部5と、化粧パネル6と、補強部材7とを備えるため、補強部材7により枠部5の強度を高めることができる。補強部材7は、パネル支持体の前部および後部に接触した状態で配置される。この結果、補強効果の高い補強部材7を枠部5に設けられ、耐荷重性に優れた冷蔵庫用扉1を提供できる。
【0060】
上記実施形態によれば、補強部材7は、主板74と、前片71と、後片72とを備え、前片71と後片72とが主板74から互いに異なる向きに延びる部材であるため、枠部5を効果的に補強できる。具体的には、主板74を前後方向に沿って配置し、前片71を主板74の前端から幅方向に沿って配置し、後片72を主板74の後端から前片71とは反対側に幅方向に沿って配置する。この構成により、冷蔵庫用扉1の開閉時に枠部5に掛かる負荷に対する耐荷重性を高めることができる。例えば、回転扉20の場合、回転扉20の後面材22に設けられた棚に、収納物が収納されるため回転扉20の後面材22側に荷重が掛かる。加えて、回転扉20の回動時、第一の縦枠53は軸支部106,107に軸支され、軸支された第一の縦枠53とは反対側の第二の縦枠53は軸支部106,107から離れた位置で回動する。回動時、第二の縦枠53の下端部側に下方への力が掛かる結果、第一の縦枠53には、ねじれ方向の荷重が掛かる。これに対し、主板74が縦枠53の前端および後端に接触するように設けられているため、縦枠53が撓むことを防止できる。加えて、前片71が幅方向の内側に延出して配置され、後片72が幅方向の外側に延出して配置されることにより、主板74が回転扉20の幅方向に撓み難い。したがって、回転扉2の枠部5の変形を防止できる。この結果、回転扉20の円滑な開閉動作が可能となる。
【0061】
引出扉30,40の枠部5にも補強部材7が設けられているため、回転扉20と同様に縦枠53が撓むことを防止できる。引出扉30,40の場合、引出し17内に収納物が収納された状態で前後方向に移動する。引出扉30,40の開閉時、引出扉30,40の下部中央に下方への力が掛かる結果、引出扉30,40の枠部5に荷重が掛かる。これに対し、枠部5内に上記補強部材7が設けられていることにより、縦枠53が撓み難く、引出扉30,40の形状が安定的に保持される。この結果、引出扉30,40の円滑な開閉動作が可能となる。
【0062】
実施形態によれば、補強部材7は、枠部5の側壁531との間に隙間を形成して取り付けられており、補強部材7に、隙間である断熱材充填部58内に断熱材を充填可能な断熱材充填孔73が形成されている。この結果、補強部材7を枠部5に取り付けた後、断熱材充填部58内に断熱材を充填でき、組立効率がよい。補強部材7を枠部5に取り付けた後に断熱材充填部58内に断熱材を充填すると、補強部材7が断熱材と密着しやすい。この結果、枠部5に対して補強部材7が安定的に保持される。
【0063】
実施形態によれば、補強部材7は、パネル支持体9の後部に設けられガスケット16よりも幅方向の外側に設けられているため、冷蔵庫用扉1のガスケット16よりも外側で枠部5の形状安定性が保たれる。この結果、枠部5の変形に伴うガスケット16と筐体105との隙間の発生を抑えることができる。補強部材7よりも幅方向の外側の断熱材充填部58内に断熱材が充填されるため、ガスケット16よりも外部における断熱性能を高めることができる。
【0064】
実施形態に係る冷蔵庫100、100Aは、補強部材7を備え、形状安定性に優れる冷蔵庫用扉1を備えるため、開閉時の動作が安定する、耐久性に優れるといった効果を奏する。
【0065】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
【符号の説明】
【0066】
1,1A,20,30,40,201,202,302…冷蔵庫用扉、6,62,63,64…化粧パネル、7…補強部材、9…パネル支持体、16…ガスケット、21…扉本体、71…前片、72…後片、73…断熱材充填孔、74…主板、80…側面、81…前端、82…後端、83,84…側面、100,100A…冷蔵庫
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