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特許7599895表示装置およびそれを備えた発酵処理システム
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-06
(45)【発行日】2024-12-16
(54)【発明の名称】表示装置およびそれを備えた発酵処理システム
(51)【国際特許分類】
   G09G 5/00 20060101AFI20241209BHJP
   G06F 3/0481 20220101ALI20241209BHJP
   G09G 5/10 20060101ALI20241209BHJP
   G09G 5/02 20060101ALI20241209BHJP
【FI】
G09G5/00 510H
G06F3/0481
G09G5/00 530M
G09G5/10 B
G09G5/00 530T
G09G5/02 B
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2020174460
(22)【出願日】2020-10-16
(65)【公開番号】P2022065767
(43)【公開日】2022-04-28
【審査請求日】2023-02-20
(73)【特許権者】
【識別番号】720001060
【氏名又は名称】ヤンマーホールディングス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001933
【氏名又は名称】弁理士法人 佐野特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】中山 法和
(72)【発明者】
【氏名】河合 進
【審査官】西島 篤宏
(56)【参考文献】
【文献】特開2002-370079(JP,A)
【文献】特開2016-163980(JP,A)
【文献】特開2019-086851(JP,A)
【文献】特開2005-152698(JP,A)
【文献】特開2004-185464(JP,A)
【文献】特開2018-159847(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G09G 5/00 - 5/42
B09B 3/60
G06F 3/0481
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示部と、
入力者による入力を受け付ける入力部と、
前記入力に基づいて、前記表示部の表示を制御する表示制御部と、を備え、
前記表示制御部は、前記入力部によって入力される前記入力者の種別に応じて決まり、かつ、前記種別の前記入力者が前記入力部によって選択可能な項目の一覧を、前記表示部に表示させ、
前記表示制御部は、前記入力部により、前記入力者の種別として、前記表示装置を使用するユーザが指定されたときに、前記ユーザが選択可能な前記項目の一覧を前記表示部に表示させる一方、他の種別の入力者のみが選択可能な項目を前記表示部において非表示にさせ、
前記表示制御部は、前記入力部により、前記ユーザ以外の種別が指定されたときに、第1の項目群と、第2の項目群とを前記表示部に表示させ、
前記第1の項目群は、前記ユーザが選択可能な前記項目を含み、
前記第2の項目群は、前記ユーザ以外の種別の入力者のみが選択可能な項目を含み、
前記表示制御部は、前記第1の項目群に含まれる項目を、前記第2の項目群に含まれる項目よりも大きく前記表示部に表示させる、表示装置。
【請求項2】
前記表示制御部は、前記ユーザが選択可能な前記項目を、前記項目の内容を示す文字部と、背景部とを合成した合成画像で前記表示部に表示させ、
前記合成画像における前記背景部の明度は、前記文字部の明度よりも高い、請求項1に記載の表示装置。
【請求項3】
前記表示制御部は、前記第1の項目群に含まれる項目と、前記第2の項目群に含まれる項目とを、文字色および背景色の少なくとも一方を互いに異ならせて前記表示部に表示させる、請求項1または2に記載の表示装置。
【請求項4】
前記表示部に表示される前記項目は、階層構造を有する階層項目を含み、
前記表示制御部は、前記入力部によって前記階層項目が選択されたときに、選択された前記階層項目の下層に位置づけられる下層項目の一覧を、前記入力部によって選択可能に前記表示部に表示させる、請求項1から3のいずれかに記載の表示装置。
【請求項5】
前記表示制御部は、前記入力者が選択可能な項目を、外周を強調した枠部を有する画像で前記表示部に表示させる、請求項1から4のいずれかに記載の表示装置。
【請求項6】
請求項1から5のいずれかに記載の表示装置と、
被処理物を発酵させる発酵処理機と、を備え、
前記表示装置の前記表示制御部は、前記入力者による前記入力に基づいて、前記表示部の表示を制御するとともに、前記発酵処理機の運転を制御する、発酵処理システム。
【請求項7】
前記表示制御部は、前記入力者が選択可能な項目のうち、前記発酵処理機の運転状態を監視する項目が前記入力部によって選択されたときに、前記運転状態を示す情報を、前記運転状態を監視するパラメータごとにグループ分けして前記表示部に表示させる、請求項6に記載の発酵処理システム。
【請求項8】
前記表示制御部は、前記運転状態を示す情報に加えて、前記発酵処理機の運転の開始または停止を指示する項目を、前記入力部による選択入力が可能な項目として前記表示部にさらに表示させる、請求項7に記載の発酵処理システム。
【請求項9】
前記表示制御部は、前記入力者が選択可能な項目のうち、前記発酵処理機の運転状態を監視するパラメータの変化を示す項目が、前記入力部によって選択されたときに、前記パラメータの変化をグラフで前記表示部に表示させる、請求項6から8のいずれかに記載の発酵処理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示装置およびそれを備えた発酵処理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、微生物を利用して生ごみを分解処理する生ごみ処理装置が種々提案されている(例えば特許文献1参照)。生ごみ処理装置には、装置の運転の開始および停止等を指示する入力部(例えばボタン)が設けられることが一般的である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2006-110514号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
近年では、装置に対して入力を行う手段として、タッチパネルが広く用いられている。表示部にタッチパネルを重ねて配置して表示装置を構成し、表示部に選択可能な項目を表示させる。ユーザは、タッチパネルにおいて、表示部に表示された所望の項目に対応する領域を押圧することにより、上記項目を選択する指示を入力することができる。
【0005】
ところが、生ごみ処理装置に上記の表示装置を適用した場合において、何らかの入力を行う人(以下、「入力者」とも称する)が複数種類存在する場合に、入力者の種別に関係なく全ての項目を表示部に表示させると、以下の問題が生ずる。例えば生ごみ処理装置を使用するユーザは、表示された全ての項目の中から、自身が選択可能な項目を見つけ出すことが困難となり、容易かつ迅速な項目の選択入力ができなくなる。また、ユーザ以外の人(例えばメンテナンス者)のみが選択可能な項目を、ユーザが誤って選択する場合も生じ得る。入力者による誤選択を生じさせるような表示の仕方は、入力者にとって使い勝手がよいとは言えないため、これを避ける必要がある。
【0006】
本発明は、上記の問題点を解決するためになされたものであり、その目的は、入力者の種別ごとに、容易かつ迅速で、正確な項目の選択入力が可能となる表示装置と、その表示装置を備えた発酵処理システムとを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一側面に係る表示装置は、表示部と、入力者による入力を受け付ける入力部と、前記入力に基づいて、前記表示部の表示を制御する表示制御部と、を備え、前記表示制御部は、前記入力部によって入力される前記入力者の種別に応じて決まり、かつ、前記種別の前記入力者が前記入力部によって選択可能な項目の一覧を、前記表示部に表示させる。
【0008】
本発明の他の側面に係る発酵処理システムは、上記の表示装置と、被処理物を発酵させる発酵処理機と、を備え、前記表示装置の前記表示制御部は、前記入力者による前記入力に基づいて、前記表示部の表示を制御するとともに、前記発酵処理機の運転を制御する。
【発明の効果】
【0009】
上記の構成によれば、入力者の種別ごとに、容易かつ迅速で、正確な項目の選択入力が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の実施の一形態に係る発酵処理システムの外観を示す斜視図である。
図2図1に示す発酵処理システムの発酵処理機から一部の部材を除去して示す斜視図である。
図3図1の発酵処理機の開閉扉を開けた状態での上記発酵処理システムの外観を示す斜視図である。
図4】上記発酵処理システムに設けられる表示装置の構成を模式的に示す分解斜視図である。
図5】上記発酵処理システムのハードウェア構成を示すブロック図である。
図6】上記表示装置の表示部に表示されるホーム画面の一例を示す説明図である。
図7図6のホーム画面にパスコード入力画面をポップアップ表示させた状態を示す説明図である。
図8】上記ホーム画面の他の例を示す説明図である。
図9】上記ホーム画面のさらに他の例を示す説明図である。
図10】上記表示部に表示される項目の階層関係を模式的に示す説明図である。
図11】上記ホーム画面で「運転モニタ」が選択されたときの表示画面の一例を示す説明図である。
図12】標準運転から節電運転への切替の確認画面を上記表示部にポップアップ表示させた状態を示す説明図である。
図13】上記ホーム画面で「エラー表示」が選択されたときの表示画面の一例を示す説明図である。
図14】「エラー表示」の表示画面において、発生したエラーの詳細情報が表示された状態を示す説明図である。
図15】「エラー表示」の画面でエラーの履歴が表示された状態を示す説明図である。
図16】上記ホーム画面で「取り出し」が選択されたときの表示画面の一例を示す説明図である。
図17】上記ホーム画面で「強制駆動」が選択されたときの表示画面の一例を示す説明図である。
図18】「強制駆動」の表示画面において、撹拌モータの回転速度を選択するための画面がポップアップ表示された状態を示す説明図である。
図19】「強制駆動」の表示画面で「槽ヒータ」が選択されたときの表示画面を示す説明図である。
図20】「槽ヒータ」が選択されたときの表示画面で、温調制御値を設定するための画面をポップアップ表示させた状態を示す説明図である。
図21】「強制駆動」の表示画面で「吸気ブロア・ヒータ」が選択されたときの表示画面を示す説明図である。
図22】「吸気ブロア・ヒータ」の表示画面で、吸気ファンの回転速度の設定画面をポップアップ表示させた状態を示す説明図である。
図23】「強制駆動」の表示画面において、「シグナルタワー」が選択されたときの表示画面を示す説明図である。
図24】上記ホーム画面で「拡張モニタ」が選択されたときの表示画面の一例を示す説明図である。
図25】「拡張モニタ」の表示画面で、「統計」が選択されたときの表示画面を示す説明図である。
図26】「拡張モニタ」の表示画面で、「温度グラフ」が選択されたときの表示画面を示す説明図である。
図27】「拡張モニタ」の表示画面で、「重量グラフ」が選択されたときの表示画面を示す説明図である。
図28】上記ホーム画面で「稼働データ」が選択されたときの表示画面の一例を示す説明図である。
図29】「稼働データ」を示す「入出力モニタ」の表示画面で「出力モニタ」が選択されたときの表示画面を示す説明図である。
図30】上記ホーム画面で「設定」が選択されたときの表示画面の一例を示す説明図である。
図31】「設定」の表示画面において、「節電運転」が選択されたときの表示画面を示す説明図である。
図32】「設定」の表示画面において、「ブザー設定」が選択されたときの表示画面を示す説明図である。
図33】「設定」の表示画面において、「運転条件設定」が選択されたときの表示画面を示す説明図である。
図34】「設定」の表示画面において、「重量設定」が選択されたときの表示画面を示す説明図である。
図35】「設定」の表示画面において、「運転調整設定」が選択されたときの表示画面を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の例示的な実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。本明細書では、図2に示す回転軸2の軸線方向、つまり、回転軸2の軸線Axが延びる方向を左右方向とする。なお、左右方向は水平面と平行である。そして、水平面内で左右方向と直交する方向を前後方向とし、水平面と直交する方向を上下方向とする。ここでは、図2に示す発酵処理機100が水平面と平行な面に載置されたときに、被処理物の投入口4が回転軸2に対して位置する側を「前」として、上記の前後、左右、上下の各方向を定義する。また、軸線方向を基準として回転軸2が回転するときの円周方向および半径方向を、それぞれ、単に周方向および径方向と呼ぶことがある。
【0012】
なお、図面中の、X方向は左右方向、Y方向は前後方向、Z方向は上下方向である。+X側(矢印の先端側)が左右方向の左側であり、+Y側が前後方向の前側であり、+Z側が上下方向の上側である。以上の各方向の定義は、単に本明細書での説明のために用いられ、実際の使用時の方向および位置関係が、上記で定義される方向およびそれに基づく位置関係に限定されるわけではない。
【0013】
なお、本明細書において、「スイッチ」とは、機械的な切替機構を指し、例えば機械的な動きを伴う押圧ボタンも含むとする。
【0014】
〔1.発酵処理システム〕
図1は、本実施形態の発酵処理システム500の外観を示す斜視図である。発酵処理システム500は、発酵処理機100に表示装置300を組み込むことによって構成されている。発酵処理機100は、被処理物を処理して堆肥や土壌改良剤等を生成する装置である。被処理物は、例えば家庭または店舗で発生する生ごみであるが、家畜の糞(畜糞)などであってもよい。被処理物を処理する際には、被処理物の発酵を促進するための微生物が被処理物に混ぜられることが好ましい。微生物としては、例えば好気性菌が好ましく用いられる。
【0015】
表示装置300は、各種の情報を表示する。本実施形態では、発酵処理機100の運転時間、被処理物の重量等の情報が表示装置300に表示される。表示装置300は、例えばタッチパネル付きの表示装置で構成される。発酵処理システム500を使用するユーザは、表示装置300に表示される情報を見て、発酵処理機100の運転状態を確認することができる。また、ユーザは、必要に応じて、表示装置300のタッチパネルを操作して表示画面を切り替えて、所望の情報を確認することもできる。
【0016】
このように、本実施形態の発酵処理システム500は、表示装置300と、被処理物を発酵させる発酵処理機100と、を備える。以下、発酵処理機100および表示装置300の詳細について、順に説明する。
【0017】
〔2.発酵処理機〕
図1に示すように、発酵処理機100は、本体部101と、本体部101の左側に配置される設備配置部102と、を備える。本体部101では、被処理物の処理(発酵、堆肥化する処理)が行われる。設備配置部102には、本体部101での被処理物の処理に必要な様々な設備が配置される。
【0018】
図2は、図1に示す発酵処理機100から一部の部材を除去した図である。詳細には、図2は、図1に示す発酵処理機100から、蓋部1011と、設備カバー1021と、制御ボックス1022とを除去した図である。蓋部1011は、本体部101の本体部カバー1012に取り付けられ、本体部カバー1012のカバー開口1012aを開閉可能にする。設備カバー1021は、設備配置部102に配置される一部の設備を覆う。制御ボックス1022は、設備配置部102の前側に位置する。制御ボックス1022には、上述の表示装置300が搭載される。
【0019】
図2に示すように、本体部101は、発酵槽1と、回転軸2と、複数の撹拌爪3と、を備える。
【0020】
発酵槽1は、被処理物を発酵させる槽である。発酵槽1は、本体部カバー1012で覆われる。本実施形態において、発酵槽1は、左右方向に延びる円筒状の筒部11と、筒部11の左右方向の両端部に配置される左壁部12aおよび右壁部12bとを有する。左壁部12aおよび右壁部12bは、Y方向およびZ方向に広がる板状である。筒部11の外周面には、径方向に貫通する筒部開口11aが設けられる。筒部開口11aとカバー開口1012aとは、径方向に重なり、被処理物を発酵槽1内に投入する投入口4を構成する。投入口4は、蓋部1011により開閉される。なお、投入口4は、被処理物の発酵槽1内からの取り出しにも利用される。つまり、ユーザは、投入口4を介して、被処理物の発酵槽1への投入および発酵槽1からの取り出しを行うことができる。
【0021】
また、本体部カバー1012の前側下方には、非常時用の開閉カバー1012aが設けられている。例えば発酵処理機100に異常が発生し、発酵槽1内の被処理物を早急に取り出したい場合には、開閉カバー1012aを開けることにより、発酵槽1の筒部開口11aの下方に位置する開口部(図示せず)を露出させて、発酵槽1内の被処理物を取り出すことができる。
【0022】
回転軸2は、発酵槽1内に位置する。回転軸2は、左右方向に延びる円柱状のシャフトである。回転軸2は、左右方向に延びる軸線Ax回りに回転する。本実施形態では、回転軸2は、+X方向側から見て、軸線Axを中心として時計回り方向に回転する。回転軸2の左側の端部は、左壁部12aに回転可能に支持される。回転軸2の右側の端部は、右壁部12bに回転可能に支持される。
【0023】
複数の撹拌爪3は、回転軸2に配置される。詳細には、複数の撹拌爪3は、回転軸2の外周面に配置される。複数の撹拌爪3の少なくとも一部は、左右方向に間隔をあけて回転軸2に配置される。また、複数の撹拌爪3は、先端(回転軸2への固定側とは反対側の端部)が、+X方向から見て回転軸2の周方向にずれて位置するように、回転軸2に固定される。複数の撹拌爪3は、回転軸2と共に回転し、発酵槽1内の被処理物を撹拌する。発酵処理機100では、発酵槽1内の被処理物を撹拌爪3で撹拌しながら被処理物を発酵および乾燥させることにより、堆肥や土壌改良剤等の目的とする生成物が得られる。
【0024】
設備配置部102には、撹拌モータ5と、吸気ブロア6と、フィルタ部7とが配置される。撹拌モータ5は、回転軸2を回転させて撹拌爪3により被処理物を撹拌するための駆動源である。撹拌モータ5は、モータインバータ5a(図5参照)によって駆動される。撹拌モータ5の回転出力は、例えば歯車等の動力伝達手段を含む動力伝達機構8を介して回転軸2に伝達される。
【0025】
吸気ブロア6は、発酵槽1内に気体を供給する送風装置であり、ブロワインバータ6a(図5参照)によって駆動される。本実施形態では、気体は空気である。吸気ブロア6から送り出された空気は、給気経路9を介して発酵槽1の左壁部12aから発酵槽1内に入れられる。発酵槽1内に空気が供給されることにより、発酵槽1内で微生物(例えば好気性菌)に酸素を適切に供給することができる。これにより、発酵槽1内では、微生物による発酵処理が促進される。
【0026】
発酵槽1内の空気は、発酵槽1の左壁部12aから排気経路10を介してフィルタ部7へ送られる。フィルタ部7へ送られた空気は、フィルタ部7の下部からフィルタ部7内に入り、内部に配置される異物を取り除くフィルタ(不図示)を通ってフィルタ部7の上部からフィルタ部7外に排気される。フィルタ部7外に排気された空気は、不図示の消臭装置に送られ、消臭処理を施されて大気中に放出される。なお、消臭装置は、発酵処理機100の内部に配置されてもよいし、外部に配置されてもよい。
【0027】
図1で示した制御ボックス1022の前面には、開閉扉D1が設けられている。開閉扉D1において、表示装置300の前側の位置には、無色または有色で透明な窓Dwが設けられている。したがって、開閉扉D1が閉じた状態では、ユーザは窓Dwを介して表示装置300に表示された情報を見ることができる。また、本体部101の本体部カバー1012には、開閉扉D2が設けられている。図3は、図1の開閉扉D1および開閉扉D2を開けた状態での発酵処理システム500の外観を示している。
【0028】
開閉扉D1を開くと、制御ボックス1022に設けられた表示装置300と、第1非常停止スイッチSW1とが露出する。これにより、ユーザは、タッチパネル付きの表示装置300に対して何らかの押圧入力を行うことが可能となる。また、例えば、発酵処理機100に異常が発生した場合など、早急に発酵処理機100の運転を停止させる必要がある場合には、ユーザは第1非常停止スイッチSW1(「制御ボックス側非常停止スイッチ」とも言う)を押圧することにより、制御部330の制御のもとで、発酵処理機100の運転動作を停止させることができる。
【0029】
本体部カバー1012において、開閉扉D2の上側には、第2非常停止スイッチSW2(「操作ボックス側非常停止スイッチ」とも言う)が設けられている。ユーザは第2非常停止スイッチSW2を押圧することによっても、制御部330の制御のもとで、発酵処理機100の運転動作を停止させることができる。ここで、第2非常停止スイッチSW2は、本体部カバー1012において開閉扉D2で覆われずに外部に露出している。このため、ユーザは、非常時には、開閉扉D2を開く操作を行わなくても、第2非常停止スイッチSW2を直接押圧して、発酵処理機100の運転動作を直ちに停止させることができる。
【0030】
開閉扉D2を開くと、本体部101に設けられたブザー停止スイッチSW3と、運転開始スイッチSW4と、運転停止スイッチSW5とが露出する。ブザー停止スイッチSW3、運転開始スイッチSW4、および運転停止スイッチSW5は、上方から下方に向かってこの順で位置するが、この位置関係には限定されない。ユーザは、ブザー停止スイッチSW3を押圧することにより、非常時に発酵処理機100のブザーBZ(図5参照)が鳴動したときに、その鳴動を一時的に停止させることができる。また、ユーザは、運転開始スイッチSW4を押圧することにより、発酵処理機100の運転動作を開始させることができる。さらに、ユーザは、運転停止スイッチSW5を押圧することにより、発酵処理機100の運転動作を停止させることができる。なお、ブザーBZの鳴動停止、発酵処理機100の運転開始および運転停止は、制御部330の制御によって実行される。
【0031】
〔3.表示装置〕
図4は、表示装置300の構成を模式的に示す分解斜視図である。表示装置300は、表示部310と、入力部320と、制御部330と、を有する。表示部310は、例えば液晶表示装置で構成され、発酵処理機100の運転状態に関する情報、設定値、押圧入力用のボタン等を表示する。入力部320は、例えばタッチパネルで構成され、表示部310の前側に重ねて配置されて、入力者による入力を受け付ける。本実施形態では、上記の入力者には、表示装置100を操作して発酵処理機100を実際に使用するユーザの他、メンテナンス者、開発者も含まれる。なお、メンテナンス者とは、発酵処理機100に対して部品交換等のメンテナンスを行う人(例えばサービスマン)である。また、開発者とは、発酵処理機100の開発、設計に携わった人(例えば製造メーカーに所属する人)である。
【0032】
制御部330は、表示部310の表示を制御する表示制御部である。特に、制御部330は、入力者による入力部320の入力に基づいて、表示部310の表示を制御する。このような制御部330は、例えばCPU(Central Processing Unit)と呼ばれる中央演算処理装置で構成される。なお、制御部330は、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)などの記憶部を有して構成されてもよい。
【0033】
例えば、表示部310に複数の項目が表示されたときに、入力者が入力部320において所望の表示項目と重なって位置する領域を押圧すると、押圧位置の検知信号が入力部320から制御部330に送られる。これにより、制御部330は、上記検知信号と、表示部310の表示項目の位置情報とに基づいて、入力者が所望の表示項目を選択する入力を行ったことを認識することができる。また、制御部330は、発酵処理機100の各部の動作の制御も司る。したがって、制御部330は、入力者による選択入力の認識結果に基づいて、発酵処理機100の各部を制御することができる。
【0034】
すなわち、本実施形態の表示装置300は、表示部310と、入力者による入力を受け付ける入力部320と、上記入力に基づいて、表示部310の表示を制御する制御部330(表示制御部)と、を備える。
【0035】
また、発酵処理システム100における表示装置300の制御部330は、入力者による入力に基づいて、表示部310の表示を制御するとともに、発酵処理機100の運転を制御する。このような制御部330の制御により、入力者は、表示装置300側で入力部320を操作することにより、発酵処理機100を所望の運転条件で運転させることができる。
【0036】
〔4.発酵処理システムのハードウェア構成〕
図5は、本実施形態の発酵処理システム500のハードウェア構成を示すブロック図である。発酵処理機100は、上述した撹拌モータ5および吸気ブロア6に加えて、吸気ヒータBHと、第1槽ヒータTH1と、第2槽ヒータTH2と、ブザーBZと、シグナルタワーSLとを備えている。なお、第1槽ヒータTH1と第2槽ヒータTH2とをまとめて、単に「槽ヒータ」と称する場合もある。
【0037】
吸気ヒータBHは、吸気ブロア6によって発酵槽1内に供給される空気を加熱する。加熱した空気を発酵槽1内に供給することにより、発酵槽1内の温度が微生物による被処理物の発酵に適した温度に近づき、被処理物の発酵が促進される。吸気ヒータBHへの通電は、吸気ヒータ用開閉器BHaによって行われる。吸気ヒータ用開閉器BHaは制御部330によって制御される。
【0038】
第1槽ヒータTH1および第2槽ヒータTH2は、発酵槽1の下部に左右方向に並んで配置されて発酵槽1を加熱する。第1槽ヒータTH1および第2槽ヒータTH2によって発酵槽1を加熱することにより、発酵槽1内の被処理物が発酵に適した温度に温められ、被処理物の発酵が促進される。第1槽ヒータTH1および第2槽ヒータTH2への通電は、第1槽ヒータ用開閉器TH1aおよび第2槽ヒータ用開閉器TH2aによってそれぞれ行われる。第1槽ヒータ用開閉器TH1aおよび第2槽ヒータ用開閉器TH2aは、制御部330によって制御される。
【0039】
ブザーBZは、発酵処理機100に異常が生じた場合、ブザー音を発する。シグナルタワーSLは、発酵処理機100の運転状態を赤(R)、黄(Y)、緑(G)の3色のランプの点灯で外部に報知する。なお、Rのランプは、例えば発酵処理機100に異常が発生した場合に点灯する。Yのランプは、例えば発酵処理機100の運転停止時に点灯する。Gのランプは、例えば発酵処理機100に運転時に点灯する。ブザーBZおよびシグナルタワーSLの動作(発報、点灯)は、制御部330によって制御される。
【0040】
次に、発酵処理機100が備える各種のスイッチおよびセンサについて説明する。発酵処理機100は、上述した第1非常停止スイッチSW1、第2非常停止スイッチSW2、ブザー停止スイッチSW3、運転開始スイッチSW4および運転停止スイッチSW5の他に、投入口開閉スイッチSW0と、第1槽ヒータ温度センサTH1sと、第2槽ヒータ温度センサTH2sと、吸気温度センサBHsと、品温センサGsと、排気圧力センサEPsと、外気温センサOTsと、外気湿度センサOHsと、電力量センサEsと、重量センサWsと、を含む。上記の各スイッチおよびセンサで検知された信号は、制御部330に出力される。
【0041】
投入口開閉スイッチSW0は、蓋部1011による投入口4の開閉に応じて切り替わるスイッチ(ボタン)である。例えば、蓋部1011を開いた状態では、投入口開閉スイッチSW0に対して蓋部1011による押圧が解除される。この場合、投入口開閉スイッチSW0はOFFとなる。一方、蓋部1011を閉じた状態では、投入口開閉スイッチSW0は蓋部1011によって押圧されてONとなる。
【0042】
第1槽ヒータ温度センサTH1sは、第1槽ヒータTH1の温度を検知する。第2槽ヒータ温度センサTH2sは、第2槽ヒータTH2の温度を検知する。吸気温度センサBHsは、吸気ブロア6によって発酵槽1内に供給される空気の温度を検知する。品温センサGsは、発酵槽1内の被処理物の温度を検知する。これらの温度センサは、例えば熱電対で構成されるが、他のセンサ(測温抵抗体、サーミスタ、非接触温度センサなど)で構成されてもよい。
【0043】
排気圧力センサEPsは、排気経路10(図2参照)に配置され、発酵槽1から排気される空気の圧力を検知する。外気温センサOTsおよび外気湿度センサOHsは、発酵処理機100が設置される環境(発酵処理機100の外部)の温度および湿度をそれぞれ検知する。電力量センサEsは、発酵処理機100で消費される電力量を検知する。
【0044】
重量センサWsは、発酵槽1の重量を測定する。例えば、被処理物の投入前の発酵槽1の重量、および被処理物の挿入後の発酵槽1の重量をそれぞれ重量センサWsで測定してその差分を求めることにより、発酵槽1内に投入した被処理物の重量を求めることができる。また、重量センサWsが被処理物の処理時間の経過に応じて発酵槽1の重量を測定することにより、上記重量の変化に基づいて、発酵槽1内での被処理物の乾燥度合い(乾燥の進み方)を把握することも可能となる。このような重量センサWsは、例えばロードセルと、ロードセルからの荷重信号を増幅してAD変換を行って重量値に換算するウェイングインジケータと、を有して構成される。
【0045】
また、発酵処理機100は、計時部TIをさらに含む。計時部TIは各種の時間(例えば発酵処理機100運転開始からの経過時間)を計時するタイマーで構成される。計時部TIで計時された時間情報は、制御部330に出力される。なお、計時部TIは、制御部330に内蔵されていてもよい。
【0046】
〔5.表示装置の表示画面について〕
次に、本実施形態の表示装置300において、入力部320の入力操作に基づく表示部310の表示画面の切替制御について説明する。
【0047】
図6は、表示装置300の表示部310に表示されるホーム画面の一例を示している。図6では、発酵処理機100(表示装置300)を使用するユーザが入力部320によって選択可能な項目の一覧が、表示部310に表示されている。図6の例では、「運転モニタ」、「エラー表示」、「取り出し」の3つの項目が、ユーザが選択可能な項目として表示部310に表示されている。なお、各表示項目の内容の詳細については後述する。
【0048】
本実施形態では、表示制御部としての制御部330は、入力部320によって入力される入力者の種別に応じて決まり、かつ、上記種別の入力者が入力部320によって選択可能な項目の一覧を、表示部310に表示させる。より具体的に説明すると、以下の通りである。
【0049】
なお、以下での説明において、「押圧」とは、タッチパネルで構成される入力部320において、表示部310に表示された表示項目と重なって位置する領域を押圧することを指す。また、入力部320を押圧入力する上記の「入力者」とは、ここでは、上述したユーザ、メンテナンス者、開発者の三者のいずれかとする。
【0050】
例えば、図6で示した表示画面において、「保守切替」の表示項目を入力者が押圧すると、制御部330は、図7に示すように、パスコード入力画面を図6の表示画面に重ねて表示部310に表示させる(ポップアップ表示)。入力者が例えばメンテナンス者である場合、メンテナンス者は、自身の予め登録したパスコードを、テンキーを操作して入力し、最後に「完了」ボタンを押圧する。すると、入力者としてメンテナンス者が指定され、制御部330は、上記入力者の指定に従って、図8で示す画面を表示部310に表示させる。図8では、メンテナンス者が入力部320によって選択可能な項目の一覧が表示されている。具体的には、ユーザが選択可能な項目(「運転モニタ」、「エラー表示」、「取り出し」の3項目)に加えて、「強制駆動」、「拡張モニタ」、「稼働データ」、「設定」の各項目が、メンテナンス者が選択可能な項目として表示部310に表示されている。
【0051】
なお、メンテナンス者が入力者として指定されたとき、そのメンテナンス者が入力部320を操作して各種の指示または入力を行うことを、「簡易保守」とも称する。また、メンテナンス者が入力者として指定されたときに表示部310に表示される画面を、ここでは「簡易保守画面」とも称する(図8等では表示画面の右上に「簡易保守」と表示)。
【0052】
図7で示した表示画面において、入力者が例えば開発者である場合、開発者は、自身の予め登録したパスコードを、テンキーを操作して入力し、最後に「完了」ボタンを押圧する。すると、入力者として開発者が指定され、制御部330は、上記入力者の指定に従って、図9で示す画面を表示部310に表示させる。図9では、開発者が入力部320によって選択可能な項目の一覧が表示されている。
【0053】
なお、開発者が入力者として指定されたとき、その開発者が入力部320を操作して各種の指示または入力を行うことを、「詳細保守」とも称する。また、開発者が入力者として指定されたときに表示部310に表示される画面を、ここでは「詳細保守画面」とも称する(図9等では表示画面の右上に「詳細保守」と表示)。
【0054】
図8および図9に示すように、簡易保守画面と詳細保守画面とで、ホーム画面における表示項目は同じである。しかし、ホーム画面の所望の表示項目を押圧して画面を遷移させたときに、簡易保守画面では、詳細保守画面で開発者のみが可能である各種の設定値の入力ができないように設定されている。この点で、簡易保守と詳細保守、簡易保守画面と詳細保守画面とは区別される。
【0055】
なお、簡易保守画面と詳細保守画面とで、ホーム画面の上部の見出し部H1の色は、異なる。例えば、図8のホーム画面では、見出し部H1の色は青であり、図9のホーム画面では、見出し部H1の色は緑である(図面では、ハッチングの種類を異ならせることで表示色の違いを示している)。これにより、簡易保守画面と詳細保守画面とを、(たとえ表示項目が同じであっても)明確に区別することができる。また、入力者は、簡易保守画面と詳細保守画面とが異なることを直感的に認識することもできる。
【0056】
図8の簡易保守画面、または図9の詳細保守画面から、図6で示した画面に遷移する場合、表示画面の「保守切替」の表示項目を入力者(ユーザ)が押圧して、図7に示すパスコード入力画面を表示部310にポップアップ表示させればよい。ユーザが自身の予め登録したパスコードを、テンキーを操作して入力し、最後に「完了」ボタンを押圧することにより、入力者としてユーザが指定され、制御部330が上記入力者の指定に従って、図6で示した画面を表示部310に表示させる。なお、ユーザが入力者として指定されたときに表示部310に表示される画面を、ここでは「ユーザ画面」とも称する。本実施形態では、発酵処理システム500の電源ON時に、入力者としてユーザがデフォルトで指定されているとして、図6のユーザ画面をデフォルトで表示させるようにしている。
【0057】
本実施形態では、入力者の種別に応じて決まる項目の一覧が表示部310に表示される(図6図8図9参照)。しかも、上記項目の一覧は、指定された種別の入力者が入力部320によって選択可能な項目の一覧である。これにより、どの種別の入力者も、表示部310を見て、自身が選択可能な項目を直感的、かつ容易に把握し、所望の項目を入力部320の押圧によって即座に選択することが可能となる。
【0058】
例えば、ユーザは、図6の表示画面から、「運転モニタ」、「エラー表示」、「取り出し」の3項目のみが選択可能であることを即座に認識して、そのいずれかを即座に選択することができる。また、メンテナンス者および開発者(以下、二者をまとめて「メンテナンス者等」とも称する)は、ユーザのみが選択可能な上記3項目に、「強制駆動」等の4項目を加えた計7項目を選択可能であることを即座に認識して、そのいずれかを即座に選択することができる。したがって、入力者の種別ごとに、容易かつ迅速な項目の選択入力を行うことができる。
【0059】
また、例えば「強制駆動」、「拡張モニタ」等の項目は、ユーザ以外の入力者(メンテナンス者等)のみが選択可能な項目であり、入力者としてユーザが指定されたときには表示画面に表示されない(図6参照)。このため、入力者としてユーザが指定されたとき、ユーザ画面において、メンテナンス者等のみが選択可能な項目をユーザが選択する誤選択を防止することができる。したがって、入力者の種別ごとに、項目の正確な選択入力を行うことが可能となる。
【0060】
言い換えれば、表示制御部としての制御部330は、入力部320により、入力者の種別として、表示装置300を使用するユーザが指定されたときに、ユーザが選択可能な項目の一覧を表示部310に表示させる一方、他の種別の入力者のみが選択可能な項目を表示部310において非表示にさせる(図6参照)。
【0061】
この制御により、入力者としてのユーザは、表示部310を見て、自身が選択可能な項目を容易に把握することが可能となる。また、他の種別の入力者(メンテナンス者等)のみが選択可能な項目(例えば「強制駆動」)は表示部310において非表示となるため、ユーザは、メンテナンス者等のみが選択可能な項目を入力部320によって選択することができなくなる。これにより、ユーザが自身に関係のない項目を入力部320によって選択する誤選択を確実に防止することができる。
【0062】
ところで、本実施形態では、表示部310に表示されるホーム画面において、ユーザのみが選択可能な項目は、制御部330の制御により、背景部が明るいボタンで表示される。例えば、図6等において、「運転モニタ」、「エラー表示」、「取り出し」の各項目は、文字部311aと背景部311bとを合成した合成画像311で表示部310に表示される。文字部311aは、「運転モニタ」、「エラー表示」、「取り出し」の文字を表す部分であり、例えば黒色である。背景部311bは文字部311aの背景を構成する部分であり、例えば白色である。なお、背景部311bの色は、文字部311aの色よりも明るい色であればよく、上記の白色には限定されない。つまり、背景部311bの色は、文字部311aの色に応じて、それよりも明度の高い色に設定されればよい。
【0063】
一方、図8および図9において、メンテナンス者等のみが選択可能な各項目(「強制駆動」、「拡張モニタ」、「稼働データ」、「設定」)は、文字部312aと背景部312bとを合成した合成画像312で表示部310に表示される。文字部312aは、「強制駆動」等の文字を表す部分であり、例えば白色である。背景部312bは文字部312aの背景を構成する部分であり、例えば青色である。なお、図6図8図9において、ホーム画面全体の背景部313は、例えば灰色で表示される。
【0064】
このように、表示制御部としての制御部330は、ユーザが選択可能な項目を、上記項目の内容を示す文字部311aと、背景部311bとを合成した合成画像311で表示部310に表示させる。このとき、合成画像311における背景部311bの明度は、文字部311aの明度よりも高い。これにより、ユーザは、表示部310に表示された項目を直感的に視認することが容易となり、表示された項目の一覧から、所望の項目を容易にかつ正確に選択することが可能となる。
【0065】
また、ホーム画面において、入力部320により入力者としてユーザが指定された場合にユーザが選択可能な項目群を、第1の項目群G1とする。具体的には、第1の項目群G1に含まれる項目は、図6に示したように、「運転モニタ」、「エラー表示」、「取り出し」の3項目である。一方、入力者としてメンテナンス者等が指定された場合にメンテナンス者等のみが選択可能な項目群を、第2の項目群G2とする。具体的には、第2の項目群G2に含まれる項目は、図8および図9で示したように、「強制駆動」、「拡張モニタ」、「稼働データ」、「設定」の4項目である。なお、「保守切替」のボタンは、ここでは、第1の項目群G1および第2の項目群G2から除外して考える。
【0066】
本実施形態では、入力部320によってメンテナンス者等が選択されて指定された場合に、制御部330の制御により、第1の項目群G1と第2の項目群G2との両方が表示部310に表示される。つまり、表示制御部としての制御部330は、入力部320により、ユーザ以外の種別が指定されたときに、第1の項目群G1と、第2の項目群G2とを表示部310に表示させる。このとき、第1の項目群G1は、ユーザが選択可能な項目を含む。一方、第2の項目群G2は、ユーザ以外の種別の入力者のみが選択可能な項目を含む。
【0067】
ユーザ以外の種別(メンテナンス者等)が入力部320によって指定されたときでも、ユーザが入力者として指定されたときと同様に、表示部310に第1の項目群G1が表示される。これにより、メンテナンス者等は、第1の項目群G1に含まれる項目、つまり、ユーザが選択可能な項目も入力部320によって選択することが可能となる。したがって、メンテナンス者等は、ユーザが選択可能な項目について、確認、メンテナンス、設定(以下、「確認等」とも称する)を行うが可能となる。また、表示部310に第1の項目群G1に加えて、第2の項目群G2も表示されるため、メンテナンス者等は、第2の項目群G2に含まれる項目を入力部320によって選択して、上記項目について確認等を行うことができる。
【0068】
また、本実施形態では、図8および図9に示すように、ホーム画面において、ユーザが選択可能な項目は、メンテナンス者等のみが選択可能な項目よりも大きく表示部310に表示される。つまり、表示制御部としての制御部330は、第1の項目群G1に含まれる項目を、第2の項目群G2に含まれる項目よりも大きく表示部310に表示させる。これにより、メンテナンス者等は、ユーザが選択可能な項目と、メンテナンス者等のみが選択可能な項目とを大きさで区別して認識することができる。したがって、メンテナンス者等による、第1の項目群G1と第2の項目群G2との間での項目の誤選択をより低減することが可能となる。
【0069】
ところで、上述したように、第1の項目群G1に含まれる各項目(「運転モニタ」等)を示す合成画像311において、文字部311aは例えば黒色であり、背景部311bは例えば白色である。一方、第2の項目群G2に含まれる各項目(「強制駆動」等)を示す合成画像312において、文字部312aは例えば白色であり、背景部312bは例えば青色である。
【0070】
つまり、第1の項目群G1に含まれる各項目と、第2の項目群G2に含まれる各項目とで、文字色(文字部311aの色と文字部312aの色)は互いに異なる。また、第1の項目群G1に含まれる各項目と、第2の項目群G2に含まれる各項目とで、背景色(背景部311bの色と背景部312bの色)も互いに異なる。このように、本実施形態では、第1の項目群G1に含まれる各項目と、第2の項目群G2に含まれる各項目とで、文字色および背景色の両方を異ならせている。なお、第1の項目群G1に含まれる各項目と、第2の項目群G2に含まれる各項目とで、背景色を同一色して文字色のみを異ならせてもよいし、文字色を同一色として背景色のみを異ならせてもよい。
【0071】
言い換えれば、表示制御部としての制御部330は、第1の項目群G1に含まれる項目と、第2の項目群G2に含まれる項目とを、文字色および背景色の少なくとも一方を互いに異ならせて表示部310に表示させる。これにより、メンテナンス者等は、ユーザが選択可能な項目と、メンテナンス者等のみが選択可能な項目とを視覚的に区別して認識することが容易となる。したがって、メンテナンス者等による、第1の項目群G1と第2の項目群G2との間での項目の誤選択を容易に低減することが可能となる。
【0072】
また、本実施形態では、合成画像311は枠部311cを有し(図6図8図9参照)、合成画像312は枠部312cを有する(図8図9参照)。枠部311cおよび312cは、合成画像311および312の外周を強調した部分である。枠部311cは、背景部311bおよび画面全体の背景部313とは異なる色(例えば薄い灰色)で表示される。また、枠部312cについても、背景部312bおよび画面全体の背景部313とは異なる色(例えば水色)で表示される。各図では、便宜的に、枠部311cおよび312cを二重の枠線で示している。
【0073】
合成画像311は、少なくともユーザが選択可能な項目(「運転モニタ」等)を示す画像である。一方、合成画像312は、メンテナンス者等のみが選択可能な項目(「強制駆動」等)を示す画像である。したがって、本実施形態では、表示制御部としての制御部330は、入力者が選択可能な項目を、外周を強調した枠部311c(または312c)を有する合成画像311(または312)で表示部310に表示させると言える。これにより、入力者は、表示部310を見て、自身が選択可能な項目を、枠部311cまたは312cを手掛かりにして容易に見つけることができる。これにより、入力部320による所望の項目の容易かつ迅速な選択入力が可能となる。
【0074】
なお、表示部310においては、ホーム画面以外の画面においても、入力者が選択可能な項目は、外周を強調した枠部を有する画像で表示され、図面では、入力者が選択可能な項目を二重の枠線(二重の実線または破線)で示す。言い換えれば、図面において枠線が二重で示されていない項目は、入力者による選択が不可能な項目(例えば単に表示のみが行われる部分)であることを示す。
【0075】
〔6.表示画面の遷移について〕
次に、入力部320を用いた項目選択による表示画面の遷移について説明する。図10は、表示部310に表示される項目の階層関係を模式的に示している。表示画面の遷移は、基本的に(後述するホームボタンH2(図11参照)を押圧しない限り)、同図の左から右に向かう方向に行われる。すなわち、同図の左側が上層であり、同図の右側が下層である。
【0076】
上述のように、図6のホーム画面では、3つの項目(「運転モニタ」、「エラー表示」、「取り出し」)と、「保守切替」のボタンとが表示される。これらのいずれかの項目をユーザが入力部320によって選択すると、制御部330は、選択された項目の詳細画面を表示部310に表示させる。また、図8および図9のホーム画面では、7つの項目(「運転モニタ」、「エラー表示」、「取り出し」、「強制駆動」、「拡張モニタ」、「稼働データ」、「設定」)と、「保守切替」のボタンとが表示される。これらのいずれかの項目をメンテナンス者等が入力部320によって選択すると、制御部330は、選択された項目の詳細画面を表示部310に表示させる。
【0077】
図10に示すように、ホーム画面に表示される複数の項目のうち、「エラー表示」、「強制駆動」、「拡張モニタ」、「稼働データ」、「設定」の5つの項目は、さらに下層に複数の表示項目を有する。なお、下層の表示項目の詳細については後述する。上記5つの項目を、ここでは、階層項目と称する。すなわち、表示部310に表示される項目は、階層構造を有する階層項目(「エラー表示」、「強制駆動」、「拡張モニタ」、「稼働データ」、「設定」)を含む。
【0078】
以下、ホーム画面から遷移する各表示画面について説明する。なお、ホーム画面において、「保守切替」が選択されたときの表示画面については、図7に示した通りであるため、以下では、「保守切替」以外の項目が選択されたときの表示画面について説明する。なお、以下での説明において、表示部310に表示された項目またはボタンと重なって位置する入力部320の領域を押圧して、上記項目またはボタンを選択することを、単に、項目またはボタンを押圧する(または選択する)と表現する場合がある。
【0079】
(6-1.運転モニタ)
図11は、図6等のホーム画面で「運転モニタ」が選択されたときの表示画面の一例を示している。「運転モニタ」は、発酵処理機100の運転状態を監視する項目である。「運転モニタ」の表示画面では、見出し部H1にホームボタンH2が表示されている。入力者がホームボタンH2を押圧すると、制御部330の制御により、表示部310の表示画面が、入力者の種別に応じたホーム画面(図6図8図9参照)に戻る。以下、他の表示画面でも同様に、入力者がホームボタンH2を押圧すると、表示部310の表示画面がホーム画面に戻る。
【0080】
入力部320によって「運転モニタ」の項目が選択されたとき、制御部330は、発酵処理機100の運転状態に関する情報を表示部310に表示させる。例えば、図5で示した各種センサ等での検知結果に基づき、標準運転の経過時間、節電運転の開始までの時間、内容物(被処理物)の重量、現在の減重量(内容物の減少した重量)、1日の投入重量、外気の温度および湿度、吸気の現在の温度および設定値、槽ヒータの現在の温度および設定値が表示される。なお、節電運転とは、低消費電力で発酵処理機100を運転させるモードを指し、例えば休日に静音で発酵処理機100を運転させたい場合などに利用される。図11では、「標準運転中」の表示が行われ、現在、発酵処理機100が標準運転の実行中であることを示す。また、設定値とは、開発者のみが設定可能な数値であり、表示部310では、設定値以外の数値(例えば白色)とは異なる色(例えば黄色)で表示される。なお、図面では、数値が設定値であることを、上記数値を破線の枠で囲んで示す。
【0081】
本実施形態では、制御部330は、入力者が選択可能な項目のうち、「運転モニタ」、すなわち、発酵処理機100の運転状態を監視する項目が入力部320によって選択されたときに、運転状態を示す情報を、運転状態を監視するパラメータごとにグループ分けして表示部310に表示させる。図11の例では、運転状態を監視するパラメータとして、外気の温度、吸気の温度、槽ヒータの温度がある場合に、これらの情報をパラメータごとにグループ分けして表示部310に表示させている。グループ分けは、ここでは、色の違いで行っている。例えば、表示部310において、外気の温度および湿度に関する情報を提示する領域は水色で表示され、吸気の現在の温度および設定値に関する情報を提示する領域は橙色で表示され、槽ヒータの現在の温度および設定値に関する情報を提示する領域は赤色で表示される。図11では、便宜上、領域のハッチングを上記パラメータごとに異ならせることによって、表示色が異なることを示している。
【0082】
このように、表示部310では、発酵処理機100の運転状態を示す情報が、運転状態を監視するパラメータごとにグループ分けして表示されるため、表示部310に表示される運転状態の情報が入力者に見やすくなる。その結果、入力者は発酵処理機100の運転状態を直感的かつ容易に把握することが可能となる。
【0083】
また、「運転モニタ」の表示画面では、制御部330の制御により、入力者による入力が可能な項目も表示される。例えば、表示部310には、入力者による入力が可能な項目として、発酵処理機100における「運転開始」、「運転停止」を指示するためのボタンが表示される。つまり、表示制御部としての制御部330は、外気の温度等の運転状態を示す情報に加えて、発酵処理機110の運転の開始または停止を指示する項目を、入力部320による選択入力が可能な項目として表示部310にさらに表示させる。これにより、入力者は、表示装置300側で入力部320を操作して、発酵処理機100の運転の開始または停止を指示入力することができる。
【0084】
さらに、「運転モニタ」の表示画面では、制御部330の制御により、「節電運転の強制開始」を指示するためのボタン、標準運転経過時間を一時停止させる「OFF」ボタンが表示される。入力者が「節電運転の強制開始」を押圧すると、図12に示すように、標準運転から節電運転への切替の確認画面が表示部310にポップアップで表示される。入力者が「はい」を選択すると、制御部330の制御により、発酵処理機100の運転が標準運転から節電運転に切り替えられる。
【0085】
なお、図示はしないが、節電運転中は、表示部310に「節電運転中」の表示が行われるとともに、「標準運転の強制開始」を指示するためのボタンが表示される。入力者が「標準運転の強制開始」を押圧すると、節電運転から標準運転への切替の確認画面が表示部310にポップアップで表示され、入力者が入力部320によって上記切替を指示すると、制御部330の制御により、発酵処理機100の運転が節電運転から標準運転に切り替えられる。
【0086】
また、表示部310には、発酵槽1内の乾燥度合いを調整する、いわゆる水過剰補正の「OFF」ボタンも表示される。例えばユーザは、表示部310に表示された内容物の重量および減重量に基づき、発酵槽1内の乾燥度合いを強める水過剰補正を実行する必要があるかどうかを判断することができる。水過剰補正は、具体的には、槽ヒータの温度、吸気ヒータBHの温度等の補正である。ユーザは、水過剰補正が不要であると判断した場合には、上記「OFF」ボタンを押圧することにより、水過剰補正の実行を停止させることができる。
【0087】
(6-2.エラー表示)
図13は、ホーム画面で「エラー表示」の項目が選択されたときの表示画面の一例を示している。ホーム画面で「エラー表示」の項目が選択されたとき、制御部330の制御により、表示部310には、「エラー表示」の下層に位置する下層項目の一覧が表示される。ここで、上記下層項目は、「発生中」および「履歴」である。上記下層項目は、同図では二重の枠線で示されていないが、入力部320によって選択可能に表示部310に表示される。
【0088】
すなわち、表示制御部としての制御部330は、入力部320によって階層項目(例えば「エラー表示」)が選択されたときに、選択された階層項目の下層に位置づけられる下層項目の一覧(例えば「発生中」および「履歴」)を、入力部320によって選択可能に表示部310に表示させる。
【0089】
入力者が入力部320によって「発生中」を選択したとき、または「エラー表示」のデフォルト画面として「発生中」の画面が設定されているとき、表示部310には、発酵処理機100における現在のエラーの発生状態が画面左側に表示される。表示された発生状態のコメント部分を入力者が入力部320によって押圧して選択すると、図14に示すように、発生したエラーのコードと、発生したエラーの詳細情報が画面右側に併せて表示される。
【0090】
また、「発生中」の表示画面では、ブザー停止ボタンおよびリセットボタンも併せて表示される。エラー発生時にブザーBZ(図5参照)が鳴ると、入力者はブザー停止ボタンを押圧してブザーBZの鳴動を停止させることができる。エラーの発生原因を取り除いた後、入力者がリセットボタンを押圧することにより、エラーの発生状態およびエラーの詳細表示が画面から消える。
【0091】
図13または図14の「エラー表示」の画面において、入力者が入力部320によって「履歴」を選択すると、図15に示すように、発生したエラーの履歴が表示部310に表示される。例えば、現在まで発生したエラーの発生日時およびエラー項目(エラーコード、エラー状態)が順に表示部310に表示される。また、エラーの発生原因が取り除かれた場合には、復旧日時も併せて表示部310に表示される。さらに、表示部310には、削除ボタンおよび全削除ボタンも併せて表示される。履歴の一部を削除したい場合には、削除したいエラー項目を入力者が入力部320を押圧して選択し、削除ボタンをさらに押圧することにより、上記エラー項目を履歴から削除することができる。また、入力者が全削除ボタンを押圧することにより、全てのエラー項目を履歴から削除することができる。
【0092】
このように、「エラー表示」画面では、「エラー表示」に含まれる下層項目の一覧(「発生中」および「履歴」)が表示部310に表示されるため、入力者は、上層と下層との階層関係および下層項目の内容を容易に認識することができる。また、入力者は、表示部310に表示された下層項目の一覧を見て、下層項目に含まれる所望の項目を入力部320によってさらに選択し、内容を確認することが可能となる。
【0093】
なお、階層項目が入力部320によって選択されたときに、下層項目の一覧を表示する点は、階層項目として「強制駆動」、「拡張モニタ」、「稼働データ」、「設定」が選択された場合でも同様である(図17図24図28図30参照)。
【0094】
(6-3.取り出し)
図16は、ホーム画面で「取り出し」の項目が選択されたときの表示画面の一例を示している。ホーム画面で「取り出し」の項目が選択されたとき、制御部330の制御により、表示部310には、「正転」ボタン、「逆転」ボタン、および「定位置」ボタンが、入力部320によって選択可能に表示される。いずれのボタンも、撹拌モータ5(図5参照)を正転または逆転させて、撹拌爪3(図2参照)を周方向に正転または逆転させるためのボタンである。
【0095】
例えば、発酵処理機100に異常が発生し、発酵槽1の内部を点検すべく、発酵槽1内の被処理物を投入口4から取り出したい場合には、入力者が「正転」ボタンまたは「逆転」ボタンを押圧して制御部330により撹拌モータ5を正転または逆転させ、投入口4と重ならない位置に撹拌爪3をずらす。これにより、入力者は投入口4を介して発酵槽1内の被処理物を外部に取り出すことができる。また、入力者が「定位置」ボタンを押圧することにより、制御部330により撹拌モータ5を回転(例えば正転)させて、撹拌爪3を所定の位置まで回転させることができる。
【0096】
(6-4.強制駆動)
図17は、ホーム画面で「強制駆動」が選択されたときの表示画面の一例を示している。ホーム画面で「強制駆動」が選択されたとき、制御部330の制御により、表示部310には、「強制駆動」の下層に位置する下層項目の一覧が、入力部320によって選択可能に表示される。ここで、上記下層項目は、「かくはんモータ」、「槽ヒータ」、「吸気ブロア・ヒータ」および「シグナルタワー」である。
【0097】
(6-4-1.「かくはんモータ」画面)
「強制駆動」の表示画面において、入力者が入力部320によって「かくはんモータ」を選択したとき、または「強制駆動」のデフォルト画面として「かくはんモータ」の画面が設定されているとき、表示部310には、撹拌モータ5の強制駆動を指示するためのボタンが表示部310に表示される。図17では、撹拌モータ5を強制的に正転させるための「正転」ボタン、撹拌モータ5を強制的に逆転させるための「逆転」ボタン、撹拌爪3を1ピッチ移動(回転)させるための「1ピッチ」ボタン、撹拌爪3を定位置に回転させるための「定位置」ボタンが表示される。入力者が「正転」ボタンまたは「逆転」ボタンを押圧すると、制御部330によって撹拌モータ5を正転または逆転させて、撹拌爪3を正転または逆転させることができる。また、入力者が「定位置」ボタンを押圧することにより、制御部330により撹拌モータ5を回転(例えば正転)させて、撹拌爪3を所定の位置まで回転させることができる。
【0098】
また、入力者が「1ピッチ」ボタンを押圧すると、制御部330によって撹拌モータ5を1ピッチに相当する時間だけ回転させることができる。なお、上記の1ピッチとは、「回転軸2に取り付けられた撹拌爪3の本数/360°の回転角度」に相当する。撹拌爪3を寿命等により交換する場合には、「1ピッチ」ボタンの押圧回数に応じた回転角度だけ撹拌爪3を回転させて、上記撹拌爪3を、発酵槽1内で交換作業用の空間が確保された所定の位置に移動させる。これにより、撹拌爪3の交換作業を行うことができる。
【0099】
また、表示部310には、撹拌モータ5の回転速度および回転速度の設定値も表示される。入力者が入力部320によって撹拌モータ5の回転速度の設定値の表示領域を押圧すると、図18に示すように、撹拌モータ5の回転速度を選択するための画面がポップアップ表示される。入力者は、入力部320により所望の撹拌速度の表示領域を押圧して選択することにより、上記撹拌速度を設定することができる。
【0100】
(6-4-2.「槽ヒータ」画面)
「強制駆動」の表示画面において、入力者が入力部320によって「槽ヒータ」を選択すると、制御部330の制御により、図19に示す画面が表示部310に表示される。ここでは、槽ヒータ(第1槽ヒータTH1、第2槽ヒータTH2(図5参照))のONを指示するための「ON」ボタン、槽ヒータのOFFを指示するための「OFF」ボタン、槽ヒータの現在の温度および設定温度、「オートチューニング」ボタン、および「温調制御値」ボタンが表示されている。入力者が入力部320によって「オートチューニング」ボタンを押圧すると、槽ヒータの温度をPID制御するためのパラメータ(PWMデューティー比、比例帯、積分時間、微分時間、PWM周期など)が自動的に設定される。
【0101】
一方、入力者が入力部320によって「温調制御値」ボタンを押圧すると、図20に示すように、槽ヒータ(図20では例えば第1槽ヒータTH1)の上記パラメータを設定するための入力画面がポップアップ表示される。これにより、入力者は、上記パラメータを手動で入力することができる。入力完了後は、「保存」ボタンを押圧することにより設定が完了する。「閉じる」ボタンを押圧すると、ポップアップ表示が消えて図19の表示画面に戻る。
【0102】
なお、図19は、開発者のみが設定値を入力可能な詳細保守画面を示している。ちなみに、メンテナンス者が入力可能な簡易保守画面では、上記した「オートチューニング」ボタンの表示が非表示となり、メンテナンス者が「オートチューニング」ボタンを誤選択してパラメータの自動設定が誤って実行される事態が防止される。
【0103】
(6-4-3.「吸気ブロア・ヒータ」画面)
「強制駆動」の表示画面において、入力者が入力部320によって「吸気ブロア・ヒータ」を選択すると、制御部330の制御により、図21に示す画面が表示部310に表示される。ここでは、吸気ブロア6の運転および停止をそれぞれ指示するための「運転」ボタンおよび「停止」ボタン、排気圧力センサEPs(図5参照)で検知される排気圧力、吸気ブロア6の吸気ファンの回転速度の切替ボタンが表示部310に表示される。入力者が上記切替ボタンを押圧すると、図22に示すように、吸気ファンの回転速度を選択するための画面がポップアップ表示される。入力者は、入力部320により所望の回転速度の表示領域を押圧して選択することにより、上記回転速度を設定することができる。
【0104】
また、図21に示すように、表示部310には、吸気ヒータBH(図5参照)のONおよびOFFをそれぞれ指示するための「ON」ボタンおよび「OFF」ボタン、吸気温度センサBHs(図5参照)によって検知される現在の吸気温度、吸気温度の設定値、および「温調制御値」ボタンも表示される。入力者が「温調制御値」ボタンを押圧すると、吸気ヒータBHの温度をPID制御するためのパラメータ(PWMデューティー比、比例帯、積分時間、微分時間、PWM周期など)の設定入力画面がポップアップ表示される。これにより、入力者は、上記パラメータを手動で入力することができる。
【0105】
なお、図21は、メンテナンス者が入力者であるときの簡易保守画面を示している。開発者が入力者であるときの詳細保守画面では、吸気ヒータBHの温度をPID制御するためのパラメータを自動で設定する「オートチューニング」ボタンも表示される。
【0106】
(6-4-4.「シグナルタワー」画面)
「強制駆動」の表示画面において、入力者が入力部320によって「シグナルタワー」を選択すると、制御部330の制御により、図23に示すように、シグナルタワーSLの「チェック」ボタンが表示部310に表示される。入力者が上記「チェック」ボタンを押圧することにより、シグナルタワーSLの各ランプを強制的に点灯させて、異常や故障の有無を確認することができる。
【0107】
(6-5.拡張モニタ)
図24は、ホーム画面で「拡張モニタ」の項目が選択されたときの表示画面の一例を示している。ホーム画面で「拡張モニタ」の項目が選択されたとき、制御部330の制御により、表示部310には、「拡張モニタ」の下層に位置する下層項目の一覧が、入力部320によって選択可能に表示される。ここで、上記下層項目は、「運転」、「統計」、「温度グラフ」および「重量グラフ」である。
【0108】
(6-5-1.「運転」画面)
「拡張モニタ」の表示画面において、入力者が入力部320によって「運転」を選択したとき、または「拡張モニタ」のデフォルト画面として「運転」の画面が設定されているとき、表示部310には、発酵処理機100の運転に関する設定および監視情報が表示部310に表示される。図24では、発酵処理機100の運転の制御モードの番号、撹拌モータ5の速度、動作時間および停止時間、吸気ブロア6の状態(使用/不使用)および吸気ファンの回転速度(風速)、吸気ヒータBHの状態(使用/不使用)および設定温度、槽ヒータの状態(使用/不使用)および設定温度が表示部310に表示される。また、発酵処理機の状態(駆動中/停止)、撹拌モータ5の回転速度、排気圧力センサEPsによって検知される排気圧力、吸気温度センサBHsによって検知される吸気温度、外気温センサOTsによって検知される外気温度、外気湿度センサOHsによって検知される外気湿度、第1槽ヒータ温度センサTH1sによって検知される第1槽ヒータTH1の温度、第2槽ヒータ温度センサTH2sによって検知される第2槽ヒータTH2の温度、品温センサGsによって検知される内容物(被処理物)の温度も表示部310に表示される。
【0109】
図24で示す画面においても、吸気温度、外気温度および外気湿度、槽ヒータ温度、内容物温度の間で、背景が異なる色で表示されており、各パラメータでグループ分けした表示が容易に視認可能となっている。
【0110】
(6-5-2.「統計」画面)
「拡張モニタ」の表示画面において、入力者が入力部320によって「統計」を選択したとき、表示部310には、制御部330の制御により、図25に示すように、発酵処理機100の電力、運転時間、重量に関する情報が表示部310に表示される。図25では、発酵処理機100の消費電力に関して、電力量センサEs(図5参照)によって検知される前日の消費電力、本日の消費電力、電力の積算値、ある期間(デマンド時間)での消費電力、および上記デマンド時間が表示部310に表示される。なお、電力の積算値およびデマンド時間は、入力部320によりリセットすることが可能である。また、デマンド時間については、入力部320によって値を入力し、設定することができる。
【0111】
例えば、図25において、入力者が入力部320によってデマンド時間の表示領域を押圧すると、デマンド時間の入力画面がポップアップ表示される。入力者(例えば開発者)は別途表示されるテンキーによりデマンド時間を入力し、設定することができる。
【0112】
また、発酵処理機100の運転時間に関しては、計時部TI(図5参照)によって検知される標準運転の経過時間、トータルの稼働時間、標準運転の積算時間、節電運転の積算時間、資材リセット後(微生物を新しく投入した後)の経過時間が表示部310に表示される。このうち、トータルの稼働時間、標準運転の積算時間、節電運転の積算時間、資材リセット後の経過時間については、入力部320によりリセットすることが可能である。
【0113】
重量に関しては、重量センダWsによって検知される発酵処理機100の総重量、内容物の重量、運転開始時の発酵処理機100の重量、内容物の減重量、一日の投入した被処理物の重量、投入した被処理物の累積重量が表示部310に表示される。このうち、一日の投入した被処理物の重量、投入した被処理物の累積重量については、入力部320によりリセットすることが可能である。
【0114】
(6-5-3.「温度グラフ」画面)
「拡張モニタ」の表示画面において、入力者が入力部320によって「温度グラフ」を選択したとき、制御部330の制御により、表示部310には、図26に示すように、現在の温度値(現在値)と、カーソル(指定時刻)の温度値(カーソル指定値)とが、表示部310に表示されるとともに、内容物温度、吸気温度、槽ヒータ温度(第1槽ヒータTH1、第2槽ヒータTH2の各温度)の時間経過を表すグラフ(温度グラフ)が表示部310に表示される。なお、温度グラフの線種は、図26の内容物温度を示す数値の枠、吸気温度を示す数値の枠、槽ヒータ1(第1槽ヒータTH1)の温度を示す数値の枠、槽ヒータ2(第2槽ヒータTH2)の温度を示す数値の枠の線種と対応して示している。
【0115】
カーソルの指定は、画面下部の「巻き戻し(大)」ボタン、「巻き戻し(小)」ボタン、「カーソル前移動」ボタン、「カーソル後移動」ボタン、「早送り(小)」ボタン、「早送り(大)」ボタンを入力者が押圧入力することによって行うことができる。なお、「巻き戻し(大)」ボタン、「巻き戻し(小)」ボタン、「カーソル前移動」ボタンの順に、押圧時に過去に遡る時間量(カーソルの時間的な移動量)は小さくなる。一方、「カーソル後移動」ボタン、「早送り(小)」ボタン、「早送り(大)」ボタンの順に、押圧時に現在に近づく時間量(カーソルの時間的な移動量)は大きくなる。
【0116】
温度グラフの拡大および縮小は、表示部310に表示される「拡大」ボタンおよび「縮小」ボタンを入力者が押圧することによって行われる。また、カーソルを移動させて、表示部310に表示される「更新」ボタンを押圧すると、更新後のカーソル位置での温度情報がカーソル指定値として表示部310に表示される。また、表示部310に表示された「ジャンプ」ボタンを押圧すると、予め指定された時間位置にカーソルを移動(ジャンプ)させることができる。
【0117】
このように、表示制御部としての制御部330は、入力者が選択可能な項目のうち、発酵処理機100の運転状態を監視するパラメータ(例えば温度)の変化を示す項目(上記の例では「温度グラフ」)が入力部320によって選択されたときに、上記パラメータの変化をグラフで表示部310に表示させる。これにより、入力者は、上記パラメータの変化を容易に把握することが可能となり、必要に応じてメンテナンスまたは各種設定値の変更を行うことが可能となる。
【0118】
(6-5-4.「重量グラフ」画面)
「拡張モニタ」の表示画面において、入力者が入力部320によって「重量グラフ」を選択したとき、制御部330の制御により、表示部310には、図27に示すように、現在の内容物の重量値(現在値)と、カーソルで指定された時刻での内容物の重量値(カーソル指定値)とが、表示部310に表示されるとともに、内容物の重量、制御モードの番号、装置状態が表示部310に表示される。なお、装置状態として、「1」は運転中であることを示し、「2」は停止中であることを示す。また、内容物重量、運転開始時点からの重量等の時間経過を表すグラフ(重量グラフ)も表示部310に表示される。
【0119】
なお、カーソルの指定は、図26と同様に、画面下部の「巻き戻し(大)」ボタン、「巻き戻し(小)」ボタン、「カーソル前移動」ボタン、「カーソル後移動」ボタン、「早送り(小)」ボタン、「早送り(大)」ボタンを入力者が押圧入力することによって行うことができる。
【0120】
重量グラフの拡大および縮小は、表示部310に表示される「拡大」ボタンおよび「縮小」ボタンを入力者が押圧することによって行われる。また、カーソルを移動させて、表示部310に表示される「更新」ボタンを押圧すると、更新後のカーソル位置での重量情報がカーソル指定値として表示部310に表示される。また、表示部310に表示された「ジャンプ」ボタンを押圧すると、予め指定された時間位置にカーソルを移動(ジャンプ)させることができる。
【0121】
このように、入力者が選択可能な項目のうち、発酵処理機100の運転状態を監視するパラメータとして、内容物の重量の変化を示す項目(上記の例では「重量グラフ」)が入力部320によって選択されたとき、制御部330は内容物の重量の変化をグラフで表示部310に表示させる。これにより、入力者は、内容物の重量の変化を容易に把握することができ、必要に応じてメンテナンスまたは各種設定値の変更を行うことが可能となる。
【0122】
(6-6.稼働データ)
図28は、ホーム画面で「稼働データ」の項目が選択されたときの表示画面の一例を示している。ホーム画面で「稼働データ」が選択されたとき、制御部330の制御により、表示部310には、「稼働データ」の画面が「入出力モニタ」の見出しで表示されるとともに、「稼働データ」の下層に位置する下層項目の一覧が表示される。ここで、上記下層項目は、「入力モニタ」および「出力モニタ」である。
【0123】
入力者が入力部320によって「入力モニタ」を選択したとき、または「稼働データ」のデフォルト画面として「入力モニタ」の画面が設定されているとき、表示部310には、発酵処理機100の運転中に入力のあった項目が表示される。発酵処理機100の運転中に入力があったとき、表示部310において、各項目の左横のマーカーの表示色が例えば黒色から黄色に変更される。
【0124】
図28の「入力モニタ」の画面において、入力者が入力部320によって「出力モニタ」を選択すると、図29に示すように、表示部310には、発酵処理機100の運転中に出力のあった項目が表示される。発酵処理機100の運転中に出力があったとき、表示部310において、各項目の左横のマーカーの表示色が例えば黒色から黄色に変更される。「入力モニタ」の画面と「出力モニタ」の画面とを比較することにより、発酵処理機100が動いていないときに、入力がなくて動いていないのか、入力はあるが別の理由で動いていないのかを判断することができる。
【0125】
(6-7.設定)
図30は、ホーム画面で「設定」の項目が選択されたときの表示画面の一例を示している。ホーム画面で「設定」の項目が選択されたとき、制御部330の制御により、表示部310には、「設定」の下層に位置する下層項目の一覧が表示される。ここで、上記下層項目は、「標準運転」、「節電運転」、「ブザー設定」、「運転条件設定」、「重量設定」および「運転調整設定」である。なお、図30等では、簡易保守画面を示しており、メンテナンス者は設定値の入力ができない。一方、「設定」の詳細保守画面では、開発者が各種の設定値を入力することができる。
【0126】
(6-7-1.「標準運転」画面)
「設定」の表示画面において、入力者が入力部320によって「標準運転」を選択すると、制御部330の制御により、表示部310には、図30に示すように、「標準運転」で設定される内容が表示される。「標準運転」は、通常の運転モードを指す。「標準運転」では、撹拌モータ5の回転速度、動作時間、停止時間の各設定値、吸気ブロア6の状態(使用/不使用)および風速の設定値、吸気ヒータBHの状態(使用/不使用)および温度設定値、槽ヒータ(第1槽ヒータTH1、第2槽ヒータTH2)の状態(使用/不使用)および温度設定値が表示される。
【0127】
(6-7-2.「節電運転」画面)
「設定」の表示画面において、入力者が入力部320によって「節電運転」を選択すると、制御部330の制御により、表示部310には、図31に示すように、「節電運転」で設定される内容が表示される。例えば、節電運転が設定されたときの運転終了時間、吸気ブロア6の停止を遅延させる時間の設定値が表示部310に表示される。また、「節電運転」において、撹拌モータ5の回転速度、動作時間、停止時間の各設定値、吸気ブロア6の状態(使用/不使用)および風速の設定値、吸気ヒータBHの状態(使用/不使用)および温度設定値、槽ヒータ(第1槽ヒータTH1、第2槽ヒータTH2)の状態(使用/不使用)および温度設定値が表示される。
【0128】
(6-7-3.「ブザー設定」画面)
「設定」の表示画面において、入力者が入力部320によって「ブザー設定」を選択すると、制御部330の制御により、表示部310には、図32に示すように、「ブザー設定」の内容が表示される。例えば、ブザーBZ(図5参照)の鳴動有効時刻の設定値、鳴動時間の設定値(運転終了時、異常発生時)、などが表示部310に表示される。
【0129】
(6-7-4.「運転条件設定」画面)
「設定」の表示画面において、入力者が「運転条件設定」の項目を選択すると、制御部330の制御により、表示部310には、図33に示すように、「運転条件設定」の項目の内容が表示される。例えば、撹拌モータ5の回転不良を検出する時間の設定値、内容物の温度が所定値以上のときに高温で異常であると判断するときの上記所定値、槽ヒータの温度が所定値以上のときに高温で異常であると判断するときの上記所定値および上記異常を検出する時間の設定値、吸気ヒータBHの温度が所定値以上のときに高温で異常であると判断するときの上記所定値および上記異常を検出する時間の設定値、吸気ブロア6に関して、異常を検知してから運転を停止するまでの時間の設定値、吸気ブロア6が異常であると判断するときの圧力の設定値、異常により警報を出力するときの圧力の設定値が表示部310に表示される。
【0130】
(6-7-5.「重量設定」画面)
「設定」の表示画面において、入力者が「重量設定」の項目を選択すると、制御部330の制御により、表示部310には、図34に示すように、「重量設定」の項目の内容が表示される。例えば、基準設定として、異常と判断するときの内容物の重量の設定値、投入する内容物の重量の判定に必要な最低重量の設定値、機械重量の設定値が表示部310に表示される。また、工場出荷時のキャリブレーションに必要な項目として、機械の総重量、内容物の重量、「ゼロ較正」の実行を指示する「ゼロ較正」実行ボタン、較正時に負荷重量を書き込むための「負荷重量書込」ボタン、スパン較正を実行するための「スパン較正実行」ボタンが表示部310に表示される。また、「負荷重量書込」ボタンの押圧によって書き込まれた値、つまり、負荷重量の書込値も表示部310に表示される。
【0131】
(6-7-6.「運転調整設定」画面)
「設定」の表示画面において、入力者が「運転調整設定」の項目を選択すると、制御部330の制御により、表示部310には、図35に示すように、「運転調整設定」の項目の内容が表示される。例えば、吸気ヒータBH、槽ヒータ1(第1槽ヒータTH1)および槽ヒータ2(第2槽ヒータTH2)をPID制御するためのパラメータ(PWMデューティー比、比例帯、積分時間、微分時間、PWM周期など)の設定値が表示部310に表示される。表示部310に表示された「保存」ボタンを入力者が押圧することにより、各パラメータの設定値が記憶される。
【0132】
〔7.その他〕
本実施形態では、表示装置300を発酵処理システム500に適用した例について説明したが、本実施形態の表示装置300は、例えば携帯端末、タブレットなどの電子機器にも適用することができる。そして、そのような電子機器においても、本実施形態で説明した表示部310の表示制御を適用することができる。
【0133】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明の範囲はこれに限定されるものではなく、発明の主旨を逸脱しない範囲で拡張または変更して実施することができる。
【産業上の利用可能性】
【0134】
本発明の表示装置は、例えば発酵処理システムや電子機器に利用可能である。
【符号の説明】
【0135】
100 発酵処理機
300 表示装置
310 表示部
311 合成画像
311a 文字部
311b 背景部
311c 枠部
312 合成画像
312a 文字部
312b 背景部
312c 枠部
320 入力部
330 制御部(表示制御部)
500 発酵処理システム
G1 第1の項目群
G2 第2の項目群
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25
図26
図27
図28
図29
図30
図31
図32
図33
図34
図35