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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-06
(45)【発行日】2024-12-16
(54)【発明の名称】情報処理システムおよび情報処理方法
(51)【国際特許分類】
   H04L 67/00 20220101AFI20241209BHJP
   G06F 3/0481 20220101ALI20241209BHJP
   G06Q 10/10 20230101ALI20241209BHJP
   H04L 67/131 20220101ALI20241209BHJP
【FI】
H04L67/00
G06F3/0481
G06Q10/10
H04L67/131
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2020218818
(22)【出願日】2020-12-28
(65)【公開番号】P2022103906
(43)【公開日】2022-07-08
【審査請求日】2023-09-08
(73)【特許権者】
【識別番号】000233491
【氏名又は名称】株式会社日立システムズ
(74)【代理人】
【識別番号】110000062
【氏名又は名称】弁理士法人第一国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】尾関 拓也
(72)【発明者】
【氏名】玉木 真幸
【審査官】木村 雅也
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-036871(JP,A)
【文献】特開2004-348760(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2016/0196596(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04L 67/00
G06F 3/0481
G06Q 10/10
H04L 67/131
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
遠隔にいるユーザ同士がコミュニケーションを行うことを促進するための情報処理システムであって、
予め定められた領域に存在する第1ユーザの現実空間における位置情報および状態情報を収集する情報収集部と、
前記領域に存在しない第2ユーザの仮想空間における位置情報および状態情報の入力を受け付け、前記情報収集部が収集した前記第1ユーザの現実空間における位置情報を現実空間に対応する仮想空間内の位置に変換した位置情報および前記第2ユーザの仮想空間における位置情報を出力するインターフェース部と、
前記情報収集部が収集した前記第1ユーザの位置情報および状態情報、および、前記インターフェース部が受け付けた前記第2ユーザの位置情報および状態情報を記憶するアカウント情報記憶部と、
前記アカウント情報記憶部に記憶された情報に基づき各ユーザの状態を認識する状態認識部と、
を備え、
前記状態認識部は、前記各ユーザの状態情報および/または前記各ユーザ間の仮想空間における距離に基づき前記各ユーザの状態を認識し、
前記インターフェース部は、前記状態認識部が認識した前記各ユーザの状態に応じた前記各ユーザに関連付けられた標識を前記各ユーザの位置情報と共に出力する、
情報処理システム。
【請求項2】
前記情報収集部が収集する前記第1ユーザの状態情報は、遠隔にいるユーザ同士がコミュニケーションを行うためのリモート会議システムから得られることを特徴とする請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項3】
前記状態認識部は、前記各ユーザ同士の仮想空間における距離が近い状態が一定時間以上継続している場合、および、前記各ユーザ同士が前記リモート会議システムを介してコミュニケーションを行っている場合、他のユーザからの連絡ができない状態であると認識し、
前記インターフェース部は、他のユーザからの連絡ができない状態であることを示す標識を出力することを特徴とする請求項2に記載の情報処理システム。
【請求項4】
前記インターフェース部は、距離が近い状態が一定時間以上継続している前記各ユーザ同士、および、前記リモート会議システムを介してコミュニケーションを行っている前記各ユーザ同士の標識を、接近した位置に配置して出力することを特徴とする請求項2または3に記載の情報処理システム。
【請求項5】
前記アカウント情報記憶部に記憶された状態情報は、前記各ユーザが自ら入力した第1状態情報と、前記リモート会議システムから得られた第2状態情報と、仮想空間における位置が一定時間以上接近していることを示す第3状態情報とを含み、
前記状態認識部は、前記第1状態情報を第1優先順位で、前記第2状態情報を第2優先順位で、前記第3状態情報を第3優先順位で認識することを特徴とする請求項2乃至4のいずれかに記載の情報処理システム。
【請求項6】
前記領域に設けられたコミュニケーション端末を管理するコラボレーション管理システムをさらに備え、
前記コラボレーション管理システムは、前記第2ユーザの要求に基づいて、前記インターフェース部から該第2ユーザが接続を所望する前記コミュニケーション端末の識別番号と該第2ユーザのアカウントIDを受け付け、前記識別番号を有する前記コミュニケーション端末へ前記アカウントIDを送信し、
前記リモート会議システムは、前記コミュニケーション端末を介して前記アカウントIDを受信すると、前記第2ユーザが使用する端末へコミュニケーション開始要求を送信し、前記第2ユーザが使用する端末と前記コミュニケーション端末を接続することを特徴とする請求項2乃至5のいずれかに記載の情報処理システム。
【請求項7】
前記コラボレーション管理システムは、前記第2ユーザが使用する端末と前記コミュニケーション端末の接続状態を定期的に検知、更新し、
前記情報収集部は、該第2ユーザの位置情報を前記コラボレーション管理システムから収集し、
前記インターフェース部は、該第2ユーザに関連付けられた標識を前記コミュニケーション端末の近傍に配置して出力することを特徴とする請求項6に記載の情報処理システム。
【請求項8】
遠隔にいるユーザ同士がコミュニケーションを行うことを促進するための情報処理方法であって、
予め定められた領域に存在する第1ユーザの現実空間における位置情報および状態情報を収集し、
収集した前記第1ユーザの現実空間における位置情報を現実空間に対応する仮想空間内の位置情報に変換し、
前記領域に存在しない第2ユーザの仮想空間における位置情報および状態情報の入力を受け付け、
変換した前記第1ユーザの位置情報および状態情報、および、受け付けた前記第2ユーザの位置情報および状態情報を記憶し、
記憶された情報に基づいて、各ユーザの状態情報および/または前記各ユーザ間の仮想空間における距離に基づき前記各ユーザの状態を認識し、
認識した前記各ユーザの状態に応じた前記各ユーザに関連付けられた標識を、前記各ユーザの仮想空間における位置情報と共に出力する、
情報処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理システムおよび情報処理方法に関する。特に、ハイブリッドオフィスワークコミュニケーションシステム及び当該システムを用いたコミュニケーション方法に関する。
【背景技術】
【0002】
昨今、働き方改革やコロナ禍を契機として、在宅勤務やテレワークなど通常勤務するオフィスから離れた場所で分散して勤務することが増えてきている。これに伴い、同僚などの他者の状況が把握できずコミュニケーションが取りづらいと言う問題がある。これに対し、その解決策としてITシステム内に仮想的なオフィス(以下、バーチャルオフィスとも言う)を構築することにより、同じ職場に働く人たちが互いにコミュニケーションし易くするための技術が登場してきている。
【0003】
たとえば、特許文献1は、分散された個人オフィスに各メンバーにより構成する大部屋的仮想オフィスを表示することにより、各メンバーの疎外感・孤立感及び連帯意識の低下を防止することを目的とした大部屋的仮想オフィスシステムを開示する。この大部屋的仮想オフィスシステムは、同一職場のメンバーの音声情報と映像情報とを3次元的に処理し、これを仮想オフィスの適所に配置する。このオフィスシステムでは、他のメンバーから聞こえる筈の距離と方向性に基づき音声情報を、他のメンバーから見える筈のアングルからの映像情報を提供し、これらを仮想オフィスの適切な位置に配置することを特徴としている。
【0004】
また、特許文献2は、在宅勤務で会社に出勤しているように感じられ、コミュニケーションが希薄になったりすることのないオフィス用バーチャルリアリティシステムを開示する。このシステムは、VR(バーチャルリアリティ、仮想現実)の技術を用いて、オフィスのコンピュータと在宅勤務を行う社員のコンピュータにより仮想的なオフィスを構築し、この仮想オフィスにより、社員に対してあたかも実際にオフィスに出勤しているかのような環境を提供する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開平9-288645号公報
【文献】特開2019-128683号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上述した従来技術は、通常勤務するオフィス(職場)以外の場所で働く人がITシステムに構築された仮想オフィスで仕事やコミュニケーションをし易くするためのものである。しかし、実際には自分の職場(以下、リアルオフィスとも言う)に出かけていき、そこで仕事をする人もいる。このように、リアルオフィスで働く人とバーチャルオフィスで働く人が混在する場合、従来の技術ではうまく対応できない。たとえば、リアルオフィスで働く人同士では、会議室で会議中、席で会話中、立ち話中などの状況が直ぐに認識できるが、バーチャルオフィスで働く人は、リアルオフィスで働く人の状況がすぐさま確認できない。また、リアルオフィスで働く人は、いちいちバーチャルオフィスのシステムを使用しなければバーチャルオフィスで働く人の状況が分からないためシステムにログインする手間がかかる。そのため、従来技術では、バーチャルオフィスで働く人や、リアルオフィスでシステムにログインした人のコミュニケーションは活性化されても、バーチャルオフィスで働く人とリアルオフィスで働く人との間においては、依然としてコミュニケーションが取りづらいという問題がある。
【0007】
そこで、本発明は、バーチャルオフィスで働く人とリアルオフィスで働く人の間において、互いの状態が認識し易く、コミュニケーションを取りやすい情報処理システムおよび情報処理方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、遠隔にいるユーザ同士がコミュニケーションを行うことを促進するための情報処理システムであって、予め定められた領域に存在する第1ユーザの現実空間における位置情報および状態情報を収集する情報収集部と、領域に存在しない第2ユーザの仮想空間における位置情報および状態情報の入力を受け付け、情報収集部が収集した第1ユーザの現実空間における位置情報を現実空間に対応する仮想空間内の位置に変換した位置情報および第2ユーザの仮想空間における位置情報を出力するインターフェース部と、情報収集部が収集した第1ユーザの位置情報および状態情報、および、インターフェース部が受け付けた第2ユーザの位置情報および状態情報を記憶するアカウント情報記憶部と、アカウント情報記憶部に記憶された情報に基づき各ユーザの状態を認識する状態認識部と、を備え、状態認識部は、各ユーザの状態情報および/または各ユーザ間の仮想空間における距離に基づき、各ユーザの状態を認識し、インターフェース部は、状態認識部が認識した各ユーザの状態に応じた各ユーザに関連付けられた標識を各ユーザの位置情報と共に出力する情報処理システムが提供される。
これによれば、リアルオフィスに働く人(第1ユーザ)の位置情報を自動的に収集すると共に対応する仮想空間内の位置情報に変換し、バーチャルオフィスで働く人(第2ユーザ)の位置情報と共に出力し配置して表示することで、バーチャルオフィスで働く人は、リアルオフィスで働く人が何処にいるのか直ぐ分かる。また、各ユーザの状態情報等を認識し、その状態に応じた各ユーザに関連付けられた標識(アイコン)を出力し表示することで、どちらのオフィスで働く人も互いの状態が直ぐ分かる。これにより、バーチャルオフィスで働く人とリアルオフィスで働く人の間において、互いの状態が認識し易く、コミュニケーションを取りやすい情報処理システムを提供することができる。
【0009】
さらに、情報収集部が収集する第1ユーザの状態情報は、遠隔にいるユーザ同士がコミュニケーションを行うためのリモート会議システムから得られることを特徴としてもよい。
これによれば、リモート会議システムの使用状態により状態を認識することで、状態を認識し難いリアルオフィスで働く人の状態を的確に認識することができる。
【0010】
さらに、状態認識部は、各ユーザ同士の仮想空間における距離が近い状態が一定時間以上継続している場合、および、各ユーザ同士がリモート会議システムを介してコミュニケーションを行っている場合、他のユーザからの連絡ができない状態であると認識し、インターフェース部は、他のユーザからの連絡ができない状態であることを示す標識を出力することを特徴としてもよい。
これによれば、リアルオフィスでは容易に認識できる会議中や会話中の状態を、バーチャルオフィスで働く人にも容易に認識でき、連絡を取ってもよい状態か否かを判断できるようになる。
【0011】
さらに、インターフェース部は、距離が近い状態が一定時間以上継続している各ユーザ同士、および、リモート会議システムを介してコミュニケーションを行っている各ユーザ同士の標識を、接近した位置に配置して出力することを特徴としてもよい。
これによれば、リアル/バーチャルを問わずオフィスで働く人たちの中で誰と誰が会議中や会話中の状態であるか否かを容易に視認することができる。
【0012】
さらに、アカウント情報記憶部に記憶された状態情報は、各ユーザが自ら入力した第1状態情報と、リモート会議システムから得られた第2状態情報と、仮想空間における位置が一定時間以上接近していることを示す第3状態情報とを含み、状態認識部は、第1状態情報を第1優先順位で、第2状態情報を第2優先順位で、第3状態情報を第3優先順位で認識することを特徴としてもよい。
これによれば、状態情報が確実なものから優先することで、働く人の状態を的確に認識することができる。
【0013】
さらに、領域に設けられたコミュニケーション端末を管理するコラボレーション管理システムをさらに備え、コラボレーション管理システムは、第2ユーザの要求に基づいて、インターフェース部から該第2ユーザが接続を所望するコミュニケーション端末の識別番号と該第2ユーザのアカウントIDを受け付け、その識別番号を有するコミュニケーション端末へアカウントIDを送信し、リモート会議システムは、コミュニケーション端末を介してアカウントIDを受信すると、第2ユーザが使用する端末へコミュニケーション開始要求を送信し、第2ユーザが使用する端末とコミュニケーション端末を接続することを特徴としてもよい。
これによれば、バーチャルオフィスで働く人がリアルオフィスで働く人の居場所を確認してリアルオフィスに設置されたコミュニケーション端末に憑依することで、バーチャルオフィスで働く人とリアルオフィスで働く人が容易にコミュニケーションを取ることができる。
【0014】
さらに、コラボレーション管理システムは、第2ユーザが使用する端末とコミュニケーション端末の接続状態を定期的に検知、更新し、情報収集部は、該第2ユーザの位置情報をコラボレーション管理システムから収集し、インターフェース部は、該第2ユーザに関連付けられた標識をコミュニケーション端末の近傍に配置して出力することを特徴としてもよい。
これによれば、情報収集部が第2ユーザの位置情報をコラボレーション管理システムから収集し、第2ユーザの標識をコミュニケーション端末近傍に配置することで、第三者は、リアルオフィスで働く人とバーチャルオフィスで働く人があたかもリアルオフィスで会話中であるかのように示すことができる。また、接続状態を定期的に検知、更新することで、コミュニケーション端末の接続を的確に管理することができる。
【0015】
上記課題を解決するために、遠隔にいるユーザ同士がコミュニケーションを行うことを促進するための情報処理方法であって、予め定められた領域に存在する第1ユーザの現実空間における位置情報および状態情報を収集し、収集した第1ユーザの現実空間における位置情報を現実空間に対応する仮想空間内の位置情報に変換し、領域に存在しない第2ユーザの仮想空間における位置情報および状態情報の入力を受け付け、変換した第1ユーザの位置情報および状態情報、および、受け付けた第2ユーザの位置情報および状態情報を記憶し、記憶された情報に基づいて、各ユーザの状態情報および/または各ユーザ間の仮想空間における距離に基づき各ユーザの状態を認識し、認識した各ユーザの状態に応じた各ユーザに関連付けられた標識を、各ユーザの仮想空間における位置情報と共に出力する情報処理方法が提供される。
これによれば、リアルオフィスで働く人(第1ユーザ)の位置情報を自動的に収集すると共に対応する仮想空間内の位置情報に変換し、バーチャルオフィスで働く人(第2ユーザ)の位置情報と共に出力し配置して表示することで、バーチャルオフィスで働く人は、リアルオフィスで働く人が何処にいるのか直ぐ分かる。また、各ユーザの状態情報等を認識し、その状態に応じた各ユーザに関連付けられた標識を出力し表示することで、どちらのオフィスで働く人も互いの状態が直ぐ分かる。これにより、バーチャルオフィスで働く人とリアルオフィスで働く人の間において、コミュニケーションを取りやすい情報処理方法を提供することができる。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、バーチャルオフィスで働く人とリアルオフィスで働く人の間において、互いの状態が認識し易く、コミュニケーションを取りやすい情報処理システムおよび情報処理方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】本発明に係る第一実施例のハイブリッドオフィスコミュニケーションシステムのブロック構成図。
図2】本発明に係る第一実施例のハイブリッドオフィスコミュニケーションシステムの仮想オフィスシステムのハードウェア構成図。
図3】本発明に係る第一実施例の仮想オフィスシステムのインターフェース部が出力する画面表示例を示す図。
図4】本発明に係る第一実施例の仮想オフィスシステムのインターフェース部が出力する画面表示例の説明図。
図5】本発明に係る第一実施例の仮想オフィスシステムの情報収集部の制御を示すフローチャート。
図6】本発明に係る第一実施例の仮想オフィスシステムのインターフェース部の制御を示すフローチャート。
図7】本発明に係る第一実施例の仮想オフィスシステムの状態認識部の制御を示すフローチャート。
図8】本発明に係る第一実施例の仮想オフィスシステムの記憶部に含まれる、(A)アカウント情報、(B)位置情報ログの内容を示す図。
図9】本発明に係る第二実施例のハイブリッドオフィスコミュニケーションシステムのブロック構成図。
図10】本発明に係る第二実施例のハイブリッドオフィスコミュニケーションシステムの仮想オフィスシステムのハードウェア構成図。
図11】本発明に係る第二実施例の仮想オフィスシステムのインターフェース部が出力する画面表示例を示す図。
図12】本発明に係る第二実施例のハイブリッドオフィスコミュニケーションシステムにおける休憩室のコミュニケーション端末の使用イメージ図。
図13】本発明に係る第二実施例の仮想オフィスシステムの情報収集部の制御を示すフローチャート。
図14】本発明に係る第二実施例の仮想オフィスシステムのコミュニケーションインターフェース部の制御を示すフローチャート。
図15】本発明に係る第二実施例の仮想オフィスシステムのコミュニケーション管理部の制御を示すフローチャート。
図16】本発明に係る第二実施例の仮想オフィスシステムの記憶部に含まれるコミュニケーション端末情報の内容を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下に、図面を参照し、各実施例について説明する。
<第一実施例>
図1図8を参照し、本実施例に係るハイブリッドオフィスコミュニケーションシステム1および仮想オフィスシステム100について説明する。ハイブリッドオフィスコミュニケーションシステム1および仮想オフィスシステム100は、バーチャルオフィス(以下、仮想オフィスとも言う)で働く人とリアルオフィス(以下、実際のオフィスまたは職場とも言う)で働く人の間においてコミュニケーションを行うことを促進するための情報処理システムである。リアルオフィスとは、会社などの事業体がそこで働く人のために提供する場所であり、同じ事業体の別拠点(たとえば、東京支店、大阪支店など)を含むものである。仮想オフィスとは、通常、リアルオフィスで働く人の家庭、出張先、企業が借用するレンタルオフィスであり、リアルオフィスとは距離が離れた場所である。ハイブリッドオフィスコミュニケーションシステム1および仮想オフィスシステム100は、そのように遠隔にいるユーザ同士がコミュニケーションを行うことを促進するための、コンピュータとネットワークを含むITシステムである。
【0019】
ハイブリッドオフィスコミュニケーションシステム1は、図1に示すように、ハイブリッドオフィスコミュニケーションシステム1内の中心的システムとなる仮想オフィスシステム100と、リアルオフィスで働く人のその職場内での位置情報を取得する位置情報取得システム200と、リアルオフィスで働く人が使用するオフィスユーザ端末600と、リアルオフィスに設置され、オフィスユーザ端末600の位置情報取得のために電波を発信する電波発信機500と、仮想オフィスで働く人が使用するリモートユーザ端末700と、遠隔にいる人同士で会議や会話などを行うため音声や画像をリアルタイムに交換するリモート会議システム300と、その事業体に所属する人の予定を管理するための予定管理システム400と、を有する。
【0020】
電波発信機500は、実際のオフィスに複数設置され、所定の電波を発信する。所定の電波とは、屋内の測位を目的とするため、到達距離が最大数メートル程度の無線のパーソナルエリアネットワークに準拠した電波が好ましく、たとえばBluetooth(登録商標) Low Energyのビーコンである。オフィスユーザ端末600は、リアルオフィスで働く人が保持する携帯端末、典型的にはスマートフォンであり、電波発信機500が発信した電波の受信機を備える。オフィスユーザ端末600は、この受信機により複数の電波発信機500が発信したそれぞれの電波の強度に基づき、実際のオフィス内における位置を計測するアプリケーションがインストールされている。または、オフィスユーザ端末600は、この受信機により複数の電波発信機500が発信したそれぞれの電波の強度をそのまま位置情報取得システム200へ送信する。位置の計測は、少なくとも3つの電波発信機500からの電波を受信できれば可能である。
【0021】
位置情報取得システム200は、オフィスユーザ端末600にインストールされた当該アプリケーションと通信し、または電波の強度を受信し、オフィスユーザ端末600を保持するリアルオフィスで働く人の実際のオフィスにおける位置情報を認識、取得する屋内測位システムである。位置情報取得システム200は、複数の電波発信機500がカバーする通信領域と同じ領域をカバーする無線LAN(たとえばWi-Fi(登録商標))によりオフィスユーザ端末600と通信する。オフィスユーザ端末600が位置情報取得システム200の通信可能領域に入ると、電波発信機500からの電波を受信すると共にリアルオフィス内での位置情報を自動的に位置情報取得システム200へ送信する。位置情報取得システム200は、リアルオフィス内の移動に応じて各人の現在位置情報を逐次取得し、その位置情報を各人位置情報としてデータベースに保持している。
【0022】
リモート会議システム300は、遠隔にいる人同士で会議などを行うため音声通信やビデオ通信により、遠隔地の相手と1対1や多対多で音声やビデオでコミュニケーションを実現する。リモート会議システムは、所謂Web会議システムやテレビ会議システムを言う。リモート会議システム300は、音声やビデオ通信以外にも、チャット、画面共有、ファイルの送受信なども行う機能を有してもよい。リモート会議システム300は、どのユーザとどのユーザがリモート会議を行っているのかの状態を把握し、その状態情報(使用中のアカウント情報)をデータベースに保持している。リモート会議システム300は、仮想オフィスシステム100、リモートユーザ端末700、予定管理システム400からアクセス可能にネットワークに接続されている。予定管理システム400は、人の予定を管理するためのカレンダーシステムである。リモート会議システム300のアカウント情報は、予定管理システム400に記憶されたアカウント毎の予定情報と連携してもよい。
【0023】
リモートユーザ端末700は、仮想オフィスで働く人が保持する携帯端末や、仮想オフィスに設置されたパーソナルコンピュータであり、ブラウザからまたは特定のアプリケーションから、仮想オフィスシステム100、リモート会議システム300、予定管理システム400にネットワークを介して接続可能である。通信形態は、特に限定されず、公衆回線、インターネット、専用通信線など、所定のプロトコルでデータを交換できればよい。これらの携帯端末やパーソナルコンピュータは、マイク、スピーカー、カメラ、ディスプレイを有しており、リアルオフィスや他の仮想オフィスなど遠隔にいる人と音声やビデオでコミュニケーションすることができる。
【0024】
仮想オフィスシステム100は、リアルオフィスで働く人の現実のオフィスにおける位置情報や状態情報を収集する情報収集部10と、仮想オフィスで働く人の仮想空間における位置情報と状態情報の入力を受け付け、リアルオフィスおよび仮想オフィスで働く人の仮想空間における位置情報と状態情報を出力するインターフェース部20と、リアルオフィスで働く人の仮想空間における位置情報と状態情報および仮想オフィスで働く人の仮想空間における位置情報と状態情報を記憶するアカウント情報記憶部40と、リアルオフィスおよび仮想オフィスで働く人それぞれの状態を認識する状態認識部30と、リアルオフィスと仮想オフィスで働く人の仮想空間における位置関係情報を記憶する位置情報ログ50と、を備える。
【0025】
ここで、図2を参照して、仮想オフィスシステム100のハードウェア構成の一例を説明する。仮想オフィスシステム100は、たとえばサーバコンピュータであり、少なくとも位置情報取得システム200、リモート会議システム300、リモートユーザ端末700から直接アクセス可能にネットワークNWに接続されている。処理部Prcは、演算装置であるCPU(Central Processing Unit)から構成され、記憶部Memは、メモリであるROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)や、ハードディスク、外部記憶装置から構成され、通信部Comは、ネットワークNWに接続され様々な通信を行うネットワークインターフェースから構成される。また、出力表示部Dspは、通常、ディスプレイなどの表示装置から構成され、操作入力部Oprは、仮想オフィスシステム100への入力装置としてのキーボードやマウスなどから構成される。仮想オフィスシステム100は、これらが内部バスや外部バス等の伝送路Busを介して互いに接続されたものである。
【0026】
処理部Prcは、複数のプログラムを並列に実行することができる、1以上のプロセッサ及びその周辺回路を有する演算装置(CPU、プロセッサ)によりその機能が実現され、制御部Ctlにより仮想オフィスシステム100を統括的に制御する。処理部Prcは、OS(Operating System)等の制御プログラム・各種の処理手順等を規定したプログラム・所要データなどを格納するための内部メモリを有し、格納(ロード)されているこれらのプログラムに基づいて種々の情報処理を実行する。OSは、サーバコンピュータを稼働させるための公知の汎用的なOSであってよい。処理部Prcには、情報収集部10、インターフェース部20、状態認識部30の機能を実現するための実行可能なプログラムがロードされている。また、情報収集部10、インターフェース部20、状態認識部30以外の仮想オフィスシステム100に関するプログラムもロードされ、適宜制御部Ctlにより実行される。
【0027】
記憶部Memは、メモリやハードディスクによりその機能を実現され、各種のデータベース、テーブル、およびファイルなどを格納する。記憶部Memには、OSと協働して処理部Prcに命令を与えて各種処理を行うためのプログラムが記録される。なお、プログラムは、本実施例で説明する処理をCPUに実行させるためのプログラム化された命令を含む一時的でないコンピュータが読み取り可能な記録媒体に記録されていてもよく、必要に応じて仮想オフィスシステム100に取り込まれる。このプログラムは、RAMにロードされることによって実行され、CPUと協働して処理部Prcを構成する。記憶部Memには、アカウント情報記憶部40が記憶するデータ、位置情報ログ50が記憶するデータが記憶される。本明細書で説明する処理または処理方法を実行するためのプログラムを格納した記録媒体(USBメモリ等の任意の「可搬用の物理媒体」を含む)もまた本発明を構成する。このプログラムは、RAMにロードされることによって実行され、CPUと協働して処理部Prcを構成する。
【0028】
仮想オフィスシステム100は、ネットワークNWを介してリモートユーザ端末700、位置情報取得システム200、リモート会議システム300などからデータ等を受信して処理部Prcへ送り、処理部Prcが生成したデータ等を、ネットワークNWを介してリモートユーザ端末700、リモート会議システム300などへ送信する。通信部Comは、ネットワークNWを介してリモートユーザ端末700などと繋がるためのネットワークインターフェースであり、より具体的には、たとえばLANカードや回線接続のための通信デバイスである。
【0029】
出力表示部Dspと操作入力部Oprは、入出力インターフェースを介して処理部Prcにより制御される。処理部Prcは、通信部Comや操作入力部Oprからデータや指令等を取得し、通信部Comや出力表示部Dspに対して生成したデータ等を出力する。出力表示部Dspや操作入力部Oprは、サーバコンピュータに直接ローカル接続された装置でもよいし、ネットワークNWを経由してリモート接続された装置であってもよい。
【0030】
ネットワークNWは、仮想オフィスシステム100と他システムや端末間の、情報処理やデータに係る通信を可能にする任意の通信回線または通信網である。したがって、ネットワークNWは、ワイドアクセスネットワーク(WAN)、有線ネットワーク、ファイバーネットワーク、無線ネットワーク(たとえば、モバイルまたはセルラーネットワーク)、セルラーまたは電気通信ネットワーク(たとえば、Wi-Fi、ロングタームエボリューション(LTE)ネットワーク)、またはそれらの任意の適切な組み合わせであり得る。ネットワークNWは、プライベートネットワーク、パブリックネットワーク(たとえば、インターネット)の1つ以上の部分、またはそれらの任意の適切な組み合わせを含み得る。なお、これらは例示であり、これらに限定されることはない。
【0031】
なお、本図では、仮想オフィスシステム100、位置情報取得システム200、リモート会議システム300、予定管理システム400、オフィス設備のオフィスユーザ端末600、リモートユーザ端末700がそれぞれ同じネットワークNWに接続されているが、これに限定されず、仮想オフィスシステム100と位置情報取得システム200/リモート会議システム300/リモートユーザ端末700、位置情報取得システム200とオフィスユーザ端末600が通信を行い、データ等を伝達できればよい。
【0032】
仮想オフィスシステム100について詳しく説明する。情報収集部10は、位置情報取得システム200からリアルオフィスで働く人の現実のオフィスにおける位置情報を、および、リモート会議システム300からリアルオフィスで働く人の状態情報を定期的に収集する。情報収集部10は、定期的に収集した位置情報および状態情報を人毎にアカウント情報記憶部40に記憶する。図5に示すように、情報収集部10は、S100において位置情報取得システム200から位置情報を収集し、S102においてリモート会議システム300から状態情報を収集し、S106において収集した位置情報と状態情報によりアカウント情報記憶部40内のアカウント情報を更新する(なお、フローチャートにおけるSはステップを意味する)。
【0033】
位置情報取得システム200は、複数の電波発信機500が設けられた予め定められた領域であるリアルオフィスにおいて、オフィスユーザ端末600を保持しそこで働く人(第1ユーザ)のリアルオフィス(現実空間)における位置情報を取得する。したがって、情報収集部10は、予め定められた領域に存在するリアルオフィスで働く人の現実空間における位置情報を収集する。なお、本実施例では、予め定められた領域はオフィスであるが、工場や倉庫のような場所であってもよいことは言うまでもない。
【0034】
また、情報収集部10は、使用中のアカウント情報に基づく状態情報を有するリモート会議システム300からリアルオフィスで働く人の状態情報を収集する。リアルオフィスで働く人がリモート会議システム300を使用中である場合、その人は会議中であり、今は取り込み中すなわち他のユーザからの連絡ができない状態である可能性が高い。このように、リモート会議システム300の使用状態により状態を認識することで、状態を認識し難いリアルオフィスで働く人の状態を的確に認識することができる。また、情報収集部10は、使用中のアカウント情報に基づいて、リモート会議システム300から仮想オフィスで働く人の状態情報を収集してもよい。同様に、仮想オフィスで働く人がリモート会議システム300を使用中である場合、その人は会議中であり、今は取り込み中である可能性が高い。
【0035】
仮想オフィスに存在する人すなわち予め定められた領域(リアルオフィス)に存在しない人は、リモートユーザ端末700を用いて、自分の仮想オフィスにおける位置情報と、自分の状態情報(連絡可能、取り込み中、会議中など)を仮想オフィスシステム100に入力する。インターフェース部20は、リモートユーザ端末700から仮想オフィスで働く人の仮想空間における位置情報と状態情報の入力を受け付ける。インターフェース部20は、リアルオフィスで働く人が仮想オフィスシステム100にログインした場合、オフィスユーザ端末600からリアルオフィスで働く人の仮想空間における位置情報と状態情報の入力を受け付けてもよい。
【0036】
図6に示すように、インターフェース部20は、S200においてリモートユーザ端末700などから入力を受け付けたか否かを確認し、入力があった場合にはS202においてアカウント情報記憶部40内の情報を更新した後、S204においてアカウント情報記憶部40内のアカウント情報を読み込み、S206においてリモートユーザ端末700へリアルオフィスおよび仮想オフィスで働く人の仮想オフィスにおける位置情報と状態情報を表示するために出力する。表示する画面については、後述する。なお、情報収集部10が収集したリアルオフィスで働く人のリアルオフィスにおける位置情報は、制御部Ctlによりリアルオフィスの現実空間に対応する仮想空間内の位置に変換(マップ)される。
【0037】
アカウント情報記憶部40は、情報収集部10が収集したリアルオフィスで働く人の仮想空間における位置情報(リアルオフィスの位置情報が仮想空間にマップされた位置情報)と状態情報を最新の状態で記憶している。また、アカウント情報記憶部40は、インターフェース部20がリモートユーザ端末700から受け付けた仮想オフィスで働く人の仮想オフィスにおける位置情報と状態情報を記憶している。
【0038】
より具体的に図8(A)を参照して説明する。アカウント情報記憶部40は、アカウントID、ログイン種別、オフィスフロア、位置、内部状態、外部状態、位置推定状態、収集日時のカラムを有するテーブルから構成される。アカウントIDのカラムには、ハイブリッドオフィスコミュニケーションシステム1を使用するアカウントIDが記憶される。ログイン種別のカラムには、ログインの有無、ログインしている場合にはどこからログインしているのかの情報を記憶する。たとえば、リアルオフィスにオフィスユーザ端末600を保持して出勤し情報収集部10によって自動的に仮想オフィスシステム100にログインしたことを示す「Real」、仮想オフィスからリモートユーザ端末700を使用してログインしたことを示す「Virtual」、いずれからもログインしていないことを示す「Not Login」の情報がログイン種別に記憶される。
【0039】
オフィスフロアと位置のカラムには、ログイン種別が「Real」のアカウントIDにおいてはリアルオフィスである職場の位置に対応した仮想空間にマップされた位置情報が記憶され、ログイン種別が「Virtual」のアカウントIDにおいては仮想オフィスで働く人が自らリモートユーザ端末700で入力した仮想オフィスの位置情報が記憶される。たとえば、アカウントIDが0001は、リアルオフィスで実際に存在する位置に対応するオフィスフロアが「1-1」、位置が「133.50」という仮想空間における位置に存在している。また、アカウントIDが0002は、自らリモートユーザ端末700で入力した仮想オフィスの位置として、オフィスフロアが「1-1」、位置が「133.64」という仮想空間における位置に存在している。これは、アカウントIDが0001と0002は、実際にはリアルオフィスと仮想オフィスと遠隔の位置に居るが、仮想オフィスシステム100内ではあたかも接近した位置に居ることを示している。
【0040】
内部状態、外部状態、位置推定状態のカラムには、それぞれリアルオフィスまたは仮想オフィスで働く人の状態情報が記憶される。内部状態のカラムには、リアルオフィスまたは仮想オフィスで働く人がオフィスユーザ端末600またはリモートユーザ端末700を用いて自ら任意で自分の状態を入力した状態情報(第1状態情報)が記憶される。外部状態のカラムには、情報収集部10を介してリモート会議システム300から収集した状態情報(第2状態情報)が記憶される。位置推定状態のカラムには、仮想空間における位置情報に基づいて接近した状態が一定時間以上継続しているか否かにより推定される状態情報(第3状態情報)が記憶される(図4の下表も参照)。
【0041】
たとえば、アカウントIDが0001と0002は、自ら他のユーザからの連絡ができない状態であることを示す「取り込み中」と設定し、リモート会議システム300の状態情報でも「取り込み中」となっており、これは、リアルオフィスに居る0001と仮想オフィスに居る0002は、リモート会議システム300を使用して予定された会議を行っていることを示している。また、アカウントIDが0003は、自ら「取り込み中」と設定せず、リモート会議システム300も使用していないため内部状態/外部状態のカラムは「連絡可能」なっているが、仮想オフィスの仮想空間において他者と接近した状態が一定時間以上継続しているため、仮想オフィスシステム100により「取り込み中」と推定されたことを示している。
【0042】
状態認識部30は、アカウント情報記憶部40に記憶された位置情報に基づき、定期的にリアルオフィスおよび仮想オフィスで働く人それぞれの状態を認識する。状態認識部30は、アカウント情報記憶部40に記憶された位置情報に基づき図8(B)に示す位置情報ログ50を定期的に更新する。位置情報ログ50は、リアルオフィスと仮想オフィスで働く人の仮想空間における位置関係情報を記憶する。位置情報ログ50は、仮想オフィス/リアルオフィスで働く人のアカウント毎に、仮想空間において距離が近いアカウントのリストを記憶する。たとえば、アカウントIDが0001は、アカウントIDが0002と距離が近いとして記憶され、アカウントIDが0003は、アカウントIDが0015および0018と距離が近いとして記憶されている。アカウントIDが0003は、上述したように内部状態/外部状態のカラムは「連絡可能」なっているが、位置情報ログ50に基づくと0015/0018と接近していることが一定時間以上継続してるため、「取り込み中」と推定され、その状態情報がアカウント情報記憶部40の位置推定状態に記録された。
【0043】
なお、このように、内部状態/外部状態/位置推定状態の間で状態が異なる場合、状態認識部30は、ユーザの意思が反映された内部状態を第1優先順位で、リモート会議システム300を使用していることが明確な外部状態を第2優先順位で、位置推定状態は第3優先順位で認識するようにしてもよい(図4の下表参照)。これによれば、状態情報が確実なものから優先することで、働く人の状態を的確に認識することができる。また、一定時間以上とはユーザ数とシステム負荷の関係により適宜定められるが、短時間であれば位置情報の精度が高くなる。
【0044】
このように、自ら自分の状態情報を設定できるだけでなく、状態認識部30は、仮想空間における各ユーザ同士の距離が近い状態が一定時間以上継続している場合や、各ユーザ同士がリモート会議システム300を介してコミュニケーションを行っている場合に、他のユーザからの連絡ができない状態であると認識する。他のユーザがこのような状態情報を認識すると、リアルオフィスでは容易に認識できる会議中や会話中の状態を、バーチャルオフィスで働く人にも容易に認識でき、連絡を取ってもよい状態か否かを判断できるようになる。
【0045】
図7に示すように、状態認識部30は、S300において、アカウント情報記憶部40にアクセスし注目するアカウントの状態情報を確認する。状態認識部30は、S302において内部状態が取り込み中である場合、S304において外部状態が取り込み中である場合、以下の処理は行わない。いずれも連絡可能である場合、状態認識部30は、S306において位置情報ログ50にアクセスする。状態認識部30は、S308において、そのアカウントIDが位置情報ログ50にない場合、そのアカウントIDを位置情報ログ50に登録する。
【0046】
そのアカウントIDが位置情報ログ50に登録されていた場合、状態認識部30は、S310において、そのアカウントIDの仮想空間において接近しており距離が近いアカウントIDリストを確認する。そのアカウントIDの当該リストが空であった場合、状態認識部30は、S312において、位置情報ログ50におけるそのアカウントIDのレコードをクリア(削除)する。本図に示す処理は定期的に行われており、当該リストに前回と同じアカウントIDがあった場合には、状態認識部30は、S318において、一定時間以上距離が近い状態が継続しているとみられるため、アカウント情報記憶部40の位置推定状態を「取り込み中」に更新する。当該リストに前回とは異なるアカウントIDがあった場合には、状態認識部30は、S316において、一定時間以上距離が近い状態が継続していないとみられるため、アカウント情報記憶部40の位置推定状態を「連絡可能」に更新する。このように、状態認識部30は、リアルオフィスと仮想オフィスにおける各ユーザの状態情報と各ユーザ間の仮想空間における距離の一方または両方に基づき、各ユーザの状態を認識する。
【0047】
インターフェース部20は、状態認識部30が上記のようにして認識した各ユーザの状態に応じた各ユーザに関連付けられたアイコン(標識)を各ユーザの位置情報と共に出力する。たとえば、インターフェース部20が出力する情報は、リモートユーザ端末700により図3に示すような画面に表示される。この画面は、全体として仮想空間を表しており、左半分にリアルオフィスを模したオフィス机の配置と会議室A/休憩室を、右半分に仮想オフィスを配置して表示している。リアルオフィスで働く人の現実空間における位置情報は、リアルオフィスを模した仮想空間における位置情報に対応して表示される。なお、図4の上表に示すように、実線枠の薄いグレーのアイコンはリアルオフィスに出社し連絡可能の状態、実線枠の濃いグレーのアイコンはリアルオフィスに出社し取り込み中の状態、点線枠の薄いグレーのアイコンは仮想オフィスに出社し連絡可能の状態、点線枠の濃いグレーのアイコンは仮想オフィスに出社し取り込み中の状態を表している。
【0048】
図3では、たとえば、リアルオフィスに存在する「山田」と仮想オフィスに存在する「金」が接近して取り込み中としてリアルオフィスを模した位置に表示されており、この画面を見た他の人はこの二人が恐らく会話中であると認識することができる。同様に、リアルオフィスに存在する「佐藤」と「古川」および「加藤」と「伊藤」、仮想オフィスに存在する「北村」と「田中」も接近して取り込み中として表示されており、この画面を見た他の人はこれらの二人が恐らく会話中であると認識することができる。このように、インターフェース部20は、自ら設定した状態情報だけでなく、距離が近い状態が一定時間以上継続している各ユーザ同士や、リモート会議システム300を介してコミュニケーションを行っている各ユーザ同士のアイコンを、接近した位置に配置して出力する。これによれば、リアル/バーチャルを問わずオフィスで働く人たちの中で誰と誰が会議中や会話中等の状態であるか否かを容易に視認することができる。
【0049】
また、仮想オフィスに存在する「安藤」は、仮想オフィスに在席しているが、一人で何かに取り組んでおり、他のユーザから連絡ができない状態であることが認識できる。また、リアルオフィスに存在する「鈴木」、仮想オフィスに存在する「丸田」と「森」は、それぞれのオフィスに在席しており、今は他のユーザから連絡できる状態であると認識できる。なお、各ユーザに関連付けられたアイコンは、本図の例では名前で示しているが、これに限定されず、他のユーザがその人であると特定できる写真やイニシャルなどであってもよい。
【0050】
上述してきたように、リアルオフィスに働く人(第1ユーザ)の位置情報を自動的に収集すると共に対応する仮想空間内の位置情報に変換し、バーチャルオフィスで働く人(第2ユーザ)の位置情報と共に出力し配置して表示することで、バーチャルオフィスで働く人は、リアルオフィスで働く人が何処にいるのか直ぐ分かる。また、各ユーザの状態情報等を認識し、その状態に応じた各ユーザに関連付けられた標識(アイコン)を出力し表示することで、どちらのオフィスで働く人も互いの状態が直ぐ分かる。これにより、バーチャルオフィスで働く人とリアルオフィスで働く人の間において、互いの状態が認識し易く、コミュニケーションを取りやすい仮想オフィスシステム100(情報処理システム)を提供することができる。
【0051】
また、上述したことは、遠隔にいるユーザ同士がコミュニケーションを行うことを促進するためのITシステム(コンピュータ)により実行される情報処理方法でもある。この情報処理方法は、リアルオフィスで働く人(予め定められた領域に存在する第1ユーザ)のリアルオフィス(現実空間)における位置情報および状態情報を収集し、収集したリアルオフィスで働く人のリアルオフィスにおける位置情報をそれに対応する仮想空間内の位置情報に変換し、仮想オフィスで働く人(領域に存在しない第2ユーザ)の仮想空間における位置情報および状態情報の入力を受け付け、変換したリアルオフィスで働く人の位置情報および状態情報、および、受け付けた仮想オフィスで働く人の位置情報および状態情報を記憶し、記憶された情報に基づいて、各ユーザの状態情報および/または各ユーザ間の仮想空間における距離に基づき各ユーザの状態を認識し、認識した各ユーザの状態に応じた各ユーザに関連付けられたアイコン(標識)を、各ユーザの仮想空間における位置情報と共に出力する情報処理方法である。
【0052】
これによれば、リアルオフィスに働く人の位置情報を自動的に収集すると共に対応する仮想空間内の位置情報に変換し、バーチャルオフィスで働く人の位置情報と共に出力し配置して表示することで、バーチャルオフィスで働く人は、リアルオフィスで働く人が何処にいるのか直ぐ分かる。また、各ユーザの状態情報等を認識し、その状態に応じた各ユーザに関連付けられた標識を出力し表示することで、どちらのオフィスで働く人も互いの状態が直ぐ分かる。これにより、バーチャルオフィスで働く人とリアルオフィスで働く人の間において、コミュニケーションを取りやすい情報処理方法を提供することができる。
【0053】
<第二実施例>
図9図16を参照して、本実施例に係るハイブリッドオフィスコミュニケーションシステム1Aおよび仮想オフィスシステム100Aについて説明する。なお、重複記載を避けるため、同じ構成要素には同じ符号を付し説明を省略し、上記実施例と異なる点を中心に説明する。
【0054】
ハイブリッドオフィスコミュニケーションシステム1Aは、図9および図10に示すように、仮想オフィスシステム100Aと、リアルオフィスで働く人のその職場内での位置情報を取得する位置情報取得システム200(図示せず)と、リアルオフィスで働く人が使用するオフィスユーザ端末600(図示せず)と、リアルオフィスに設置され、オフィスユーザ端末600の位置情報取得のために電波を発信する電波発信機500(図示せず)と、仮想オフィスで働く人が使用するリモートユーザ端末700と、遠隔にいる人同士で会議や会話などを行うため音声や画像をリアルタイムに交換するリモート会議システム300Aと、その事業体に所属する人の予定を管理するための予定管理システム400と、リアルオフィスに設置されたコミュニケーション端末800と、コミュニケーション端末800を管理するコラボレーション管理システム900と、を有する。
【0055】
仮想オフィスシステム100Aは、リアルオフィスで働く人の現実のオフィスにおける位置情報や状態情報並びにコミュニケーション端末800の使用状況を収集する情報収集部10Aと、仮想オフィスで働く人の仮想空間における位置情報と状態情報の入力を受け付け、リアルオフィスおよび仮想オフィスで働く人の仮想空間における位置情報と状態情報を出力すると共に、コラボレーション管理システム900と通信を行うインターフェース部20Aと、リアルオフィスで働く人の仮想空間における位置情報と状態情報および仮想オフィスで働く人の仮想空間における位置情報と状態情報を記憶するアカウント情報記憶部40と、リアルオフィスおよび仮想オフィスで働く人それぞれの状態を認識する状態認識部30と、リアルオフィスと仮想オフィスで働く人の仮想空間における位置関係情報を記憶する位置情報ログ50と、を備える。
【0056】
情報収集部10Aは、図13に示すように、S100において位置情報取得システム200から位置情報を収集し、S102においてリモート会議システム300Aから状態情報を収集し、S104においてコラボレーション管理システム900からコミュニケーション端末800の利用状況を収集し、S106において収集した位置情報や状態情報、利用状況によりアカウント情報記憶部40内のアカウント情報を更新する。また、情報収集部10Aは、コラボレーション管理システム900から定期的に利用状況を収集し、アカウントIDの位置情報を更新する。
【0057】
リモート会議システム300Aは、遠隔にいる人同士で会議などを行うため音声通信やビデオ通信によりコミュニケーションを実現するのに加え、コミュニケーション端末800からもアクセス可能なネットワークに接続され、リモートユーザ端末700とコミュニケーション端末800の間で音声/ビデオ信号を相互に通信する仲介を行う。
【0058】
コミュニケーション端末800は、図12に示すように、ディスプレイ、カメラ、スピーカー、マイクを備え、リアルオフィスのたとえば休憩室など(図11参照)に設置される。コミュニケーション端末800は、リモート会議システム300Aを介して、ディスプレイにリモートユーザ端末700のカメラで撮った仮想オフィスで働く人の顔などを表示し、スピーカーからその人の声を出力する。また、コミュニケーション端末800は、カメラで休憩室に居るリアルオフィスで働く人を撮り、マイクでその人の声を集音し、リモート会議システム300Aを介してリモートユーザ端末700へ送信する。このように、本実施例におけるハイブリッドオフィスコミュニケーションシステム1Aは、バーチャルオフィスで働く人が憑依するコミュニケーション端末800をリアルオフィスに備え、バーチャルオフィスで働く人とリアルオフィスで働く人の間においてコミュニケーションを行うことを促進し、よりコミュニケーションを取り易くする。
【0059】
コラボレーション管理システム900は、仮想オフィスで働く人がリモートユーザ端末700を用いて、コミュニケーション端末800と接続し使用するための管理を行う。コラボレーション管理システム900は、コラボレーションシステム910と、コミュニケーション端末800に付随するコミュニケーション管理部920とから構成される。なお、コラボレーションシステム910は、本実施例では、ネットワークNWに接続され、仮想オフィスシステム100Aとは独立したシステムであるが、仮想オフィスシステム100Aと同じシステム上に構築されてもよい。コラボレーションシステム910のハードウェア構成は、仮想オフィスシステム100Aのハードウェア構成と同一であってもよい。
【0060】
コラボレーションシステム910は、仮想オフィスシステム100Aのインターフェース部20Aを介してコミュニケーション端末800を管理するための表示出力や操作入力を行うコミュニケーションインターフェース部911と、コミュニケーション端末800の利用状況などを含むコミュニケーション端末情報記憶部912と、を有する。コミュニケーション端末情報記憶部912は、図16に示すように、コミュニケーション端末800のIDのカラム、コミュニケーション端末800の位置情報のカラム、コミュニケーション端末800を利用しているアカウントIDのカラム、コミュニケーション端末800を利用しているユーザが利用する前の仮想空間における位置情報を保存する利用前位置情報のカラムを含む。たとえば、IDが0001のコミュニケーション端末800は、仮想空間における位置情報として120.10を有し、現在アカウントIDが0001のユーザが使用している。なお、アカウントIDが0001のユーザの利用が終了すると、そのユーザの仮想空間における位置情報は133.50となる。コミュニケーション管理部920は、コミュニケーションインターフェース部911と通信し、コミュニケーション端末800のリモート会議管理部810に対して指示を行う。
【0061】
仮想オフィスで働く人がコミュニケーション端末800を利用してリアルオフィスで働く人と話をしたい場合、その話したい人が居る場所に近いコミュニケーション端末800をリモートユーザ端末700を用いて指定する。その入力を受信した仮想オフィスシステム100Aのインターフェース部20Aは、コラボレーションシステム910のコミュニケーションインターフェース部911に送信する。それを受信したコミュニケーションインターフェース部911は、リモートユーザ端末700とコミュニケーション端末800のセッションを開始するため、図14(A)に示すように、S400において、コミュニケーション端末800を使用する仮想オフィスで働く人のアカウントIDとその位置情報、およびその人が所望するコミュニケーション端末800のIDなどの接続情報を受け付け、確認する。
【0062】
コミュニケーションインターフェース部911は、S402において、コミュニケーション端末情報記憶部912におけるそのコミュニケーション端末800の利用状況を確認する。そのコミュニケーション端末800が空いていた場合、コミュニケーションインターフェース部911は、S406において、コミュニケーション端末情報記憶部912のそのコミュニケーション端末800の利用アカウントIDのカラムに要求したアカウントIDを入力することにより更新する。コミュニケーションインターフェース部911は、S408において、そのコミュニケーション端末800のコミュニケーション管理部920へ、リモート会議接続情報(アカウントID)を送信する。S404において所望のコミュニケーション端末800が空いていなかった場合、コミュニケーションインターフェース部911は、S410において、インターフェース部20Aへ満席であることを通知する。
【0063】
コミュニケーション管理部920は、コミュニケーションインターフェース部911からリモート会議接続情報を受信すると、図15(A)に示すように、S500において、そのリモート会議接続情報を確認する。コミュニケーション管理部920は、S502において、受信したアカウントIDが使用するリモートユーザ端末700に接続するようにリモート会議管理部810に指示し、リモート会議を開始する。リモート会議管理部810からその指示を受信したリモート会議システム300Aは、指示されたリモートユーザ端末700を使用する仮想オフィスで働く人が承諾すれば、指示されたリモートユーザ端末700とリモート会議管理部810が存するコミュニケーション端末800を接続し、音声/ビデオ通信を開始する。
【0064】
コミュニケーション管理部920は、図15(B)に示すように、定期的にリモート会議の接続状態を確認している。通信が継続中であればその確認を継続する。通信の終了を検知した場合(S552)、コミュニケーション管理部920は、S554において、コミュニケーションインターフェース部911へ通知する。その通知を受信したコミュニケーションインターフェース部911は、図14(B)に示すように、S450においてリモート会議が終了したことを検知し、S452においてコミュニケーション端末情報記憶部912の当該コミュニケーション端末800の利用アカウントIDのカラムをNullに更新し、他のユーザが利用可能にする。
【0065】
上述したように、コラボレーション管理システム900は、仮想オフィスで働く人の要求に基づいて、インターフェース部20Aからその仮想オフィスで働く人が接続を所望するコミュニケーション端末800のID(識別番号)とその仮想オフィスで働く人のアカウントIDを受け付け、そのコミュニケーション端末800のIDを有するコミュニケーション端末800へアカウントIDを送信する。そして、リモート会議システム300Aは、コミュニケーション端末800を介してそのアカウントIDを受信すると、仮想オフィスで働く人が使用するリモートユーザ端末700へコミュニケーション開始要求を送信し、仮想オフィスで働く人が使用するリモートユーザ端末700とコミュニケーション端末800を接続する。このように、バーチャルオフィスで働く人がリアルオフィスで働く人の居場所を確認してリアルオフィスに設置されたコミュニケーション端末800に憑依することで、バーチャルオフィスで働く人とリアルオフィスで働く人が容易にコミュニケーションを取ることができる。
【0066】
インターフェース部20Aは、各ユーザの状態に応じた各ユーザに関連付けられたアイコンを各ユーザの位置情報と共に出力する。たとえば、インターフェース部20Aが出力する情報は、リモートユーザ端末700により、図3と同様に、図11に示すような画面に表示される。本図では、リアルオフィスに存在する「加藤」と「伊藤」は休憩室に居て、連絡可能な状態であることを示している。そこで、仮想オフィスに存在する「丸田」と「森」は、その状態を見て、「森」がコミュニケーション端末800のA号機に、「丸田」がコミュニケーション端末800のB号機に、それぞれのリモートユーザ端末700から接続要求をし、それぞれコミュニケーション端末800に憑依している。これにより、仮想オフィスに居る「丸田」と「森」は、リアルオフィスに居る「加藤」と「伊藤」と容易にコミュニケーションを行うことができる(図12参照)。リアルオフィスに居る「加藤」と「伊藤」は、自分のオフィスユーザ端末600を使用する必要もない。また、他のユーザは、この画面を見て、仮想オフィスに居る「森」と「丸田」がコミュニケーション端末800の近傍に配置されているので、リアルオフィスにいる「加藤」と「伊藤」、仮想オフィスに居る「森」と「丸田」が休憩室で談話していると認識できる。
【0067】
上述したように、情報収集部10Aがその仮想オフィスで働く人の位置情報をコラボレーション管理システム900から収集し、インターフェース部20Aは、その仮想オフィスで働く人に関連付けられたアイコンをコミュニケーション端末800の近傍に配置して出力することが好ましい。これによれば、第三者は、リアルオフィスで働く人と仮想オフィスで働く人があたかもリアルオフィスで会話中であるかのように示すことができる。また、接続状態を定期的に検知、更新することで、コミュニケーション端末800の接続を的確に管理することができる。
【0068】
なお、本発明は、例示した実施例に限定するものではなく、特許請求の範囲の各項に記載された内容から逸脱しない範囲の構成による実施が可能である。すなわち、本発明は、主に特定の実施形態に関して特に図示され、かつ説明されているが、本発明の技術的思想および目的の範囲から逸脱することなく、以上述べた実施形態に対し、数量、その他の詳細な構成において、当業者が様々な変形を加えることができるものである。
【符号の説明】
【0069】
1 ハイブリッドオフィスコミュニケーションシステム
100 仮想オフィスシステム(情報処理システム)
10 情報収集部
20 インターフェース部
30 状態認識部
40 アカウント情報記憶部
50 位置情報ログ
200 位置情報取得システム
300 リモート会議システム
400 予定管理システム
500 電波発信機
600 オフィスユーザ端末
700 リモートユーザ端末
800 コミュニケーション端末
810 リモート会議管理部
900 コラボレーション管理システム
910 コラボレーションシステム
911 コミュニケーションインターフェース部
912 コミュニケーション端末情報記憶部
920 コミュニケーション管理部
Prc 処理部
Mem 記憶部
Com 通信部
Opr 操作入力部
Dsp 出力表示部
NW ネットワーク
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
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図16