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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-06
(45)【発行日】2024-12-16
(54)【発明の名称】搬送装置用のカートアセンブリ
(51)【国際特許分類】
   B65B 9/207 20120101AFI20241209BHJP
   B65B 51/26 20060101ALI20241209BHJP
【FI】
B65B9/207
B65B51/26
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2020543944
(86)(22)【出願日】2019-02-15
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-06-03
(86)【国際出願番号】 EP2019053768
(87)【国際公開番号】W WO2019158676
(87)【国際公開日】2019-08-22
【審査請求日】2022-02-09
(31)【優先権主張番号】18157356.9
(32)【優先日】2018-02-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】391053799
【氏名又は名称】テトラ ラバル ホールディングス アンド ファイナンス エス エイ
【住所又は居所原語表記】70 Avenue General Guisan,CH-1009 Pully,Switzerland
(74)【代理人】
【識別番号】100151105
【弁理士】
【氏名又は名称】井戸川 義信
(72)【発明者】
【氏名】ファビオ・リッチ・クルバストロ
(72)【発明者】
【氏名】ジョン・ペドレッティ・リチャード
【審査官】西塚 祐斗
(56)【参考文献】
【文献】特開2000-326374(JP,A)
【文献】特開2006-327005(JP,A)
【文献】米国特許第06625517(US,B1)
【文献】特表2018-503569(JP,A)
【文献】実開昭61-191889(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65B 9/00 - 9/24
B65B 47/00 - 47/10
B65B 51/00 - 51/32
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
搬送装置用のカートアセンブリ(1)であって、前記カートアセンブリ(1)が、搬送路(P)に沿って移動可能である本体部(3)と、器具(5、6)が所定の品物(T)に作業を実行するように設計された作業位置と前記器具(5、6)が待機状態にある待機位置との間を移動可能に前記本体部(3)によって支持された少なくとも1つの器具(5、6)とを備え、前記カートアセンブリ(1)が、前記本体部(3)に対する前記器具(5、6)の移動を可能にするように構成された案内機構(10、13、33)をさらに備え、前記案内機構(10、13、33)が、所定の方向(A)と平行に延在する2つの第1の案内部(12、22、34)と、同様に前記方向(A)と平行に延在し、前記第1の案内部(12、22、34)の間に配置された1つの第2の案内部(13、23、35)とを備え、前記第1の案内部(12、22、34)及び第2の案内部(13、23、35)が、前記第2の案内部(13、23、35)の前記第1の案内部(12、22、34)に対する前記方向(A)に沿った相対移動又はこれと反対の相対移動を可能にするように摺動可能に連結され、
前記第2の案内部(13、23、35)が前記方向(A)と平行に延在し、前記各第1の案内部(12、22、34)の両方と接触して協働する対向側面を有し、
前記方向(A)が、これに沿って前記器具(5、6)が前記待機位置と作業位置との間を移動する前記搬送路(P)の一部(O)に対して横方向にある、
搬送装置用のカートアセンブリ(1)。
【請求項2】
前記第2の案内部(13、23、35)の側面(14、24)が、前記第1の案内部(12、22、34)の各側面(15、25)に接触して協働する請求項1に記載のカートアセンブリ。
【請求項3】
前記第1の案内部(12、22、34)の前記側面(15、25)が、各リニアベアリング(17)によって前記第2の案内部(13、23、35)の前記側面(14、24)と協働する請求項2に記載のカートアセンブリ。
【請求項4】
前記第2の案内部(13)が、2つの第3の案内部(22)と、前記第3の案内部(22)の間に配置された1つの第4の案内部(23)とを備え、前記第3の案内部(22)及び第4の案内部(23)が前記第4の案内部(23)の前記第3の案内部(22)に対する前記方向(A)に沿った相対移動又はこれと反対の相対移動を可能にするように摺動可能に連結され、
前記第4の案内部(23)が、前記方向(A)と平行に延在し、前記第3の案内部(22)の両方と接触して協働する対向する側面(24)を有する請求項1~3のいずれか一項に記載のカートアセンブリ。
【請求項5】
前記第4の案内部(23)の側面(24)が、前記第3の案内部(22)の各側面(25)と接触して協働する請求項4に記載のカートアセンブリ。
【請求項6】
前記第1の案内部(12、34)が前記本体部(3)に搭載され、前記第2の案内部(13、35)が前記器具(5、6)に接続されている請求項1~5のいずれか一項に記載のカートアセンブリ。
【請求項7】
請求項1~6のいずれか一項に記載の少なくとも1つのカートアセンブリ(1)及び少なくとも1つのエンドレストラック(2)を備える搬送装置であって、前記搬送装置がリニアモータの種類である搬送装置。
【請求項8】
請求項1~6のいずれか一項に記載の少なくとも1つのカートアセンブリ(1)及び少なくとも1つのエンドレストラック(2)を備え、前記エンドレストラック(2)に沿って移動可能である少なくとも1つの搬送装置を含む包装装置であって、各カートアセンブリ(1)が注入可能な食品を含む複数の各容器を形成し及び/又は封止するために包装材料(T)と協働するように構成された少なくとも1つの器具(5、6)を含む包装装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、搬送装置用のカートアセンブリに関する。搬送装置は、注入可能な食品を含む複数の容器を形成し封止するように構成された包装装置の一部であるか、又は、前記容器をキャッピングするためのキャッピング装置の一部であり得る。
【背景技術】
【0002】
複数のカートアセンブリがそれぞれ非常に速いスピードで循環的にこれに沿って移動する1つ又は2つのトラックに設けられた搬送装置が知られている。
【0003】
周知の構成では、カートアセンブリは、各トラックに沿って相互に独立して移動可能である。
【0004】
このような独立した移動を実現するために、リニアモータが使用されるのが典型である。この場合、トラックは複数の電気コイルを備え、周知の方法で各カートアセンブリの移動を別々に制御し、後者には対応する永久磁石が設けられている。
【0005】
各カートアセンブリは、典型では、本体部と、本体部自体によって移動可能に支持された1つ以上の器具とを備え、1つ以上の所定の品物に一定の作業を行うように構成されている。
【0006】
一般に、器具は、器具が品物に前記作業を行う作業位置と器具が待機状態にある待機位置との間を、これらの各本体部に対して、アクチュエータ、例えば、カム装置によって移動可能である。
【0007】
例えば、搬送装置が、包装材料のチューブから開始して複数のピローパックを形成し封止するように構成された包装装置の一部である場合、各カートアセンブリは、形成ユニット及び封止ユニット、即ち、一対の器具を備えており、
これらがチューブから離された待機位置又は開位置と、
これらがチューブと接触し、形成中の容器の容積を定めて制御し、等間隔を置いた連続的な横断面で各容器を封止する作業位置又は閉位置との間で、循環的に移動可能である。
【0008】
典型では、各カートアセンブリは、これらの待機位置と作業位置との間の各器具の精確な移動を可能にするように構成された1つ以上の案内機構をさらに備えている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
産業においては、このような案内機構の構成要素の数量を最小限にすることにより、高精度及び高正確度を維持しながら、案内機構の構成を小型化する必要があると考える。
【課題を解決するための手段】
【0010】
このため、本発明の目的は、容易且つ低コストで上述の必要性を満たすように設計されたカートアセンブリを提供することである。
【0011】
本目的は、請求項1に記載のカートアセンブリによって実現される。
【0012】
本発明の好適且つ非限定的な実施形態を、添付の図面を参照し、例として説明する。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1図1は、本発明の教示により作られ、各トラックに沿って移動可能である2台のカートアセンブリの、明確化のために一部省略した斜視図である。
図2図2は、図1のカートアセンブリの拡大斜視図である。
図3-5】図3~5は、異なる連続的な作業状態にある間の図1のカートアセンブリのうちの1つの案内機構の、明確化のために一部省略した上面概略部分断面図である。
図6-7】図6及び図7は、図3の案内機構の詳細を示す上面概略部分断面図である。
図8図8は、図3の線VIII-VIIIに沿った明確化のために一部省略した拡大断面図である。
図9-10】図9及び図10は、図3の案内機構の、明確化のために一部省略した2つの異なる斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
図1を参照すると、番号1は、搬送装置用のカートアセンブリの全体を示している。
【0015】
特に、搬送装置は、これらの対向する側面に配置されて向かい合う一対のエンドレストラック2(単に概略的に示す)を備え、各トラック2に沿って複数のカートアセンブリ1を進めるように構成されている。
【0016】
より具体的には、一方のトラック2上を移動する各カートアセンブリ1は、他方のトラック2上を移動する対応するカートアセンブリ1と協働するものであり、一対の協働するカートアセンブリ1をこのように定めている。
【0017】
図1に、一対のこのような協働カートアセンブリ1を示す。各カートアセンブリ1は、実質的には、好ましくは複数の車輪4によって各トラック2と摺動する形で協働する本体部3を備えている。
【0018】
特に、各本体部3は、搬送装置の各トラック2に沿って循環的に移動可能である。このように、各トラック2は、各本体部3に対して、したがってその上を移動する各カートアセンブリ1に対して、それぞれの搬送路Pを定めている。
【0019】
搬送装置は、カートアセンブリ1がトラック2に沿って相互に独立して循環的に移動可能であるように、リニアモータの種類のものが好ましい。
【0020】
このような独立した移動を実現するために、各トラック2は、周知の方法で各本体部3の移動を独立して制御する磁界発生装置、例えば、複数の電気コイルを備えていることが好ましく、後者には対応する永久磁石ユニット(不図示)が設けられている。
【0021】
実用では、各永久磁石ユニットは、使用時に各トラック2の電気コイルと磁気的に連結されるため、各カートアセンブリ1を独立して制御できる。
【0022】
図示の非限定的且つ好適な本実施形態によれば、搬送装置は、包装材料のチューブT(図2に単に概略的に示す)から開始して注入可能な食品を含む複数の容器を形成し封止するように構成された包装装置の一部である。特に、チューブTは、搬送装置のトラック2の間を垂直方向に配されている。
【0023】
この場合、複数のピローパックを形成するため、且つ各搬送路Pを交差して等間隔を置いた断面又は封止バンドでチューブTを封止するために、一方のトラック2上を移動する各カートアセンブリ1は、他方のトラック2上を移動する対応するカートアセンブリ1及びチューブTと協働するように構成されている。さらに、このようなカートアセンブリ1は、ピロー容器を相互から離すために、チューブTと協働してこのピローパックを封止バンドに沿って切断するように構成されている。
【0024】
図1を特に参照すると、搬送路Pは実質的に、
実質的に直線的であり、平行であり、相互に対向し、チューブTがその間に配されており、各1つの角柱の容器(図2のチューブTの底端部に部分的に見られる) を一度に形成して封止し、当該封止バンドにおいて後者を切断するために、カートアセンブリ1がこれに沿ってチューブTと協働する各作業ブランチOと、
カートアセンブリ1がこれに沿ってチューブTから離される各リターンブランチRを備える。
【0025】
この目的を達成するため、各カートアセンブリ1は、
各容器を形成するためにチューブTと協働するように構成された第1の器具、好ましくはハーフシェル5の形状をした形成装置と、
当該封止バンドにおいてそれぞれ形成された容器を封止するように構成された第2の器具、好ましくは封止装置6を備える。
【0026】
特に、各ハーフシェル5は、各カートアセンブリ1の本体部3に移動可能に搭載され、実質的にCの形状をした断面を有する。より詳細に言うと、図2から図7に見られるように、各ハーフシェル5は、主壁部7と、壁部7の対向する各側縁部から突出し、壁部7と平行な各軸B(図3から図7)の周りを回転可能に掛けられた一対の側部フラップ8とを備える。詳細には、軸Bは、当該カートアセンブリ1が送路Pの作業ブランチOに沿って移動する際、送路Pの作業ブランチOに直交する方向Aと平行である。
【0027】
各封止装置6は、一方のトラック2上を移動する各カートアセンブリ1の本体部3上を移動可能に、好ましくは対応するハーフシェル5の下部に搭載されており、封止部及び取り出し可能な切断部を備えている。他方のトラック2上を移動する各対応するカートアセンブリ1の各封止装置6は、各逆向きの封止部及び一方の各切断部を受けるように適応された各受け座を備えている。
【0028】
図示の好適な実施形態では、封止部は誘導加熱部であり、対応する逆向きの封止部はエラストマー材料で作られており、チューブTを所望の圧力まで締めるのに必要な機械的補助を提供する。
【0029】
上記を踏まえ、各カートアセンブリ1は、いずれも各本体部3によって移動可能に支持された単一のハーフシェル5及び単一の封止装置6を各搬送路Pに沿って前進させる。
【0030】
特に、このような構成要素は、作業ブランチOとリターンブランチRとにおいてそれぞれ循環的に駆動されるものであり、この作業ブランチOに沿って対応するカートアセンブリ1がチューブTと平行に下方に移動し、それぞれその反対側に配置されるものであり、このリターンブランチRに沿ってこのようなカートアセンブリ1がチューブTから移動して離れ、結果としてチューブTに向かって再度戻るものである。
【0031】
より具体的に言うと、各カートアセンブリ1が各搬送路Pの作業ブランチOに沿って移動すると、各ハーフシェル5及び封止装置6は、
ハーフシェル5及び封止装置6がチューブTと協働して各容器を形成し封止する作業位置と、
ハーフシェル5及び封止装置6がチューブT又は形成された容器から離れた待機位置との間で、
方向Aに沿って前後に移動する。
【0032】
特に、一対の協働カートアセンブリ1の2つの向かい合うハーフシェル5がいずれもこれらの作業位置にある時、これらの壁部7及びフラップ8は相互に向き合い、実質的に角柱の空洞を形作り、これにより当該容器の容積及び形状を制御して形成する。
【0033】
図2から図7に特に示すように、各カートアセンブリ1はさらに、当該本体部3に対する方向Aに沿った各ハーフシェル5の移動を可能にするように構成された案内機構10を備える。
【0034】
以下の説明では、搬送装置の各トラック2に沿って移動する単一のカートアセンブリ1、及びその各構成要素に対して言及していることを明記する。以下に記述することは、同一のトラック2又は他方のトラック2上を移動する各カートアセンブリ1に対しても有効である。
【0035】
特に、このようなカートアセンブリ1の案内機構10は、本体部3のコンパートメント11に格納されており、
前記本体部3に強固に搭載され、方向Aと平行に延在する2つの第1の案内部12と、
ハーフシェル5に接続され、同様に方向Aと平行に延在し、両案内部12と摺動可能に連結されてこれらの間に配置された1つの第2の案内部、好ましくはスライダ13とを備える。
【0036】
図6から図10に特に示すように、スライダ13は、方向Aと平行に延在し、これに沿ってスライダ13が両案内部12と協働する、一対の対向する側面14を備える。
【0037】
特に、スライダ13の側面14は、案内部12の各側面15と接触して協働する。
【0038】
より詳細に言うと、各案内部12は、スライダ13の各一方の側面14と向かい合う1つの側面15を備える。さらに、側面14及び側面15はいずれも各低摩擦部、好ましくはリニアベアリング17を格納するように適応された直線状スリット16を有する。
【0039】
実用的には、1つのリニアベアリング17が、各側面15とこれに向かい合う側面14との間に配置されることにより、スライダ13を両案内部12に対して方向Aに沿って摺動可能にしている。
【0040】
図2から図10に示すように、カートアセンブリ1は、方向Aに沿ったスライダ13の移動を自動的に制御するように構成されたアクチュエータ手段をさらに備えている。
【0041】
特に、アクチュエータ手段は、
カートアセンブリ1に対して固定され、各作業ブランチOに平行に、且つ方向Aを横断する方向に延在する一対のカム面30と、
カートアセンブリ1によって支持され、カム面30と協働するように構成された一対のカムフォロア18と、
案内部12及びスライダ13の下方で方向Aと平行に延在し、その後端部20でカムフォロア18に接続された摺動部材19(図9及び図10)とを備える。
【0042】
さらに、摺動部材19はスライダ13を上方に支持し、さらにその前端部21においてハーフシェル5の壁部7を支持している。
【0043】
実用的には、カムフォロア18が各カム面30の様々な作業部分と共に周知の方法で協働すると、カムフォロア18は方向Aに沿って前後に移動し、案内部12に対して方向Aに沿った摺動部材19の対応する前後移動を生じさせ、これによりスライダ13の対応する前後移動を生じさせる。
【0044】
図2から図10を参照すると、スライダ13は、
ハーフシェル5の壁部7に接続され、方向Aと平行に延在する2つの第3の案内部22と、
ハーフシェル5のフラップ8に接続され、同様に方向Aと平行に延在し、両案内部22と摺動可能に連結されてこれらの間に配置された第4の案内部、好ましくはさらなるスライダ23とを備える。
【0045】
図示したこの好適な実施形態によると、案内部12、案内部22、及びスライダ23は、実質的に正方形の断面を有する棒状のものである。上記を踏まえて、案内機構10は、相互に摺動して協働するように構成された5つの棒状の案内部を備えた伸縮自在の構造を有している。
【0046】
図6から図10において特に示すように、スライダ23は、方向Aと平行に延在し、これに沿ってスライダ23が案内部22と協働する一対のさらなる対向側面24を備えている。
【0047】
特に、スライダ23の側面24は、案内部22の各側面25と接触して協働する。
【0048】
より具体的には、各案内部22は、スライダ23の各一方の側面24と向き合う1つの側面25を備えている。さらに、側面24及び側面25はいずれも、リニアベアリング17を格納するように適応された各直線状スリット16を有している。
【0049】
実用的には、各側面25とこれと向き合う側面24との間にリニアベアリング17が配置され、スライダ23が、スライダ13及び案内部12について上述した方法と同一の方法で、両案内部22に対して方向Aに沿って摺動するのを可能にしている。
【0050】
図2から図10に示すように、カートアセンブリ1は、方向Aに沿ったスライダ23の移動を自動的に制御するように構成されたさらなるアクチュエータ手段をさらに備えている。
【0051】
特に、さらなるアクチュエータ手段は、
カートアセンブリ1に対して固定され、カム面30と平行に延在するさらなるカム面31と、
カートアセンブリ1によって支持され、カム面31と協働するように構成されたさらなるカムフォロア26と、
スライダ23の下方で方向Aと平行に延在し、その後端部28においてカムフォロア26と接続されたさらなる摺動部材27(図9及び図10)とを備える。
【0052】
さらに、摺動部材27はスライダ23を上方に支持し、レバー機構32によってハーフシェル5のフラップ8に接続されており、これ自体は周知であり、本発明の理解に必要である限り概略的にのみ示している。
【0053】
特に、レバー機構32は、方向Aに沿った摺動部材27の移動をフラップ8の各軸Bを中心とした相互に向かう回転及び相互に離れる回転に変換するように構成されている。
【0054】
実用的には、カムフォロア26が各カム面31の様々な作業部分と共に周知の方法で協働すると、カムフォロア26が方向Aに沿って前後に移動し、案内部22に対して方向Aに沿った摺動部材27の対応する前後移動を生じさせ、これによりスライダ23の前後移動を生じさせる。
【0055】
レバー機構32によって、スライダ23及び摺動部材27の横方向の移動がフラップ8の回転運動に変換される。
【0056】
このような状態で、ハーフシェル5のフラップ8は、壁部7から分岐する位置から壁部7と実質的に直角をなす位置まで回転し、チューブTと接触してチューブTの周りを完全に取り囲む。
【0057】
図示の非限定的且つ好適な実施形態によれば、カートアセンブリ1は、封止装置6の本体部3に対する方向Aに沿った移動を可能にするように構成されたさらなる案内機構33(図2に部分的にのみ示す)を備える。
【0058】
特に、案内機構33は、
前記本体部3に強固に搭載され、方向Aと平行に延在する2つの第1の案内部34と、
封止装置6に接続され、同様に方向Aと平行に延在し、両案内部34に摺動可能に連結されてこれらの間に配置された1つの第2の案内部、好ましくはスライダ35とを備える。
【0059】
このような案内機構33は、スライダ13について上述したものと同様の構成要素及び作業スキームを有していることを明記する。
【0060】
上記を踏まえ、案内機構33は、相互に摺動して協働するように構成された3つの棒状の案内部を備えた伸縮自在の構造を有する。
【0061】
2台のカートアセンブリ1がそれぞれトラック2に沿って移動する状態から開始し、リターンブランチRから作業ブランチOまでの当該搬送路Pを辿るカートアセンブリ1の作業について、以下に説明する。
【0062】
この状態で、各カートアセンブリ1が各作業ブランチOに接近し、当該ハーフシェル5及び封止装置6がこれらの待機位置から作業位置まで移動し始める(図3)。
【0063】
特に、各一対のカムフォロア18が対応するカム面30と協働すると、当該摺動部材19は方向Aに沿って移動し、これにより各ハーフシェル5の壁部7を移動させる(図4)。この移動の間、案内部12とスライダ13との間の協働により、方向Aに沿った案内部12及びスライダ13の正確且つ精確な変位が確実となる。
【0064】
その後、各カムフォロア26が各カム面31と協働すると、当該摺動部材27が方向Aに沿って移動し、各レバー機構32を作動させ、各ハーフシェル5のフラップ8を駆動する(図5)。
【0065】
この移動の間、案内部22とスライダ23との間の協働により、案内部22及びスライダ23の方向Aに沿った正確且つ精確な変位が確実となる。形成封止作業が完了した後、各ハーフシェル5及び封止装置6はこれらの待機位置に戻る。
【0066】
スライダ13の構成要素について説明したものと同一の、案内部34が固定されていることのみ異なる作業スキームが、案内機構33に適用されることを明記する。
【0067】
本発明によるカートアセンブリ1の利点は、上記の説明から明らかであろう。
【0068】
特に、案内機構10及び案内機構33は、相互に接触して協働する3つ又は5つの案内部を備えている。より厳密には、3つの案内部を備える伸縮自在の構成により、最小数の構成要素(3つ)を有し、且つ方向Aと直角をなす方向に対して最大限に構造的に小型化した当該器具の、方向Aに沿った移動を得ることが可能である。
【0069】
さらに、5つの案内部を備える伸縮自在の構成により、最小限の数量の構成要素(5つ)を用いて、方向Aと直角をなす方向に対して最大限に構造的に小型化した、方向Aに沿った2つの相対移動を得ることが可能である。
【0070】
さらに、このような構造により、カートアセンブリ1の全重量についても低減する。
【0071】
ここに説明したようなカートアセンブリ1に、添付の特許請求の範囲において明確にしたような保護範囲を逸脱することなく変更がなされ得ることは、明らかであろう。
【0072】
特に、スライダ13、スライダ23及びスライダ35が本体部3に強固に搭載されることにより、案内部の適切な機能を果たしてもよく、案内部12、案内部22及び案内部34がハーフシェル5又は封止ユニット6に接続され、スライダ13、スライダ23及びスライダ35に対して相対的に移動することにより、スライダの適切な機能を果たすことができる。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10