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特許7600073面談管理装置、面談管理方法、及びコンピュータプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-06
(45)【発行日】2024-12-16
(54)【発明の名称】面談管理装置、面談管理方法、及びコンピュータプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/40 20240101AFI20241209BHJP
   G06Q 10/02 20120101ALI20241209BHJP
【FI】
G06Q50/40
G06Q10/02 300
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2021171809
(22)【出願日】2021-10-20
(62)【分割の表示】P 2020189422の分割
【原出願日】2020-11-13
(65)【公開番号】P2022078955
(43)【公開日】2022-05-25
【審査請求日】2023-09-29
(73)【特許権者】
【識別番号】500346936
【氏名又は名称】パーソルキャリア株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100103872
【弁理士】
【氏名又は名称】粕川 敏夫
(74)【代理人】
【識別番号】100088856
【弁理士】
【氏名又は名称】石橋 佳之夫
(74)【代理人】
【識別番号】100149456
【弁理士】
【氏名又は名称】清水 喜幹
(74)【代理人】
【識別番号】100194238
【弁理士】
【氏名又は名称】狩生 咲
(72)【発明者】
【氏名】桑原 悠
(72)【発明者】
【氏名】間舘 祐太
(72)【発明者】
【氏名】林 泰哉
【審査官】三吉 翔子
(56)【参考文献】
【文献】特許第6965425(JP,B1)
【文献】特開2002-073914(JP,A)
【文献】特開2019-101726(JP,A)
【文献】特開2004-334628(JP,A)
【文献】特開2018-041249(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
面談管理装置から送信される配車予約情報に基づいて、第1ユーザの移動のために提供されるハイヤーに搭載され、前記第1ユーザが前記ハイヤー内で使用する車両端末と、第2ユーザが使用する第2ユーザ端末と、通信可能に構成され、前記車両端末と前記第2ユーザ端末の間で移動中にビデオ通話による面談を行わせる面談管理装置であって、
前記第1ユーザの前記ハイヤーへの乗車時刻含む前記ハイヤーの前記配車予約情報を格納する予約部と、
記乗車時刻および前記第1ユーザの降車時刻に基づいて、前記ハイヤーでの移動中の時間を面談可能時刻として算出する面談時間枠算出部と、
記面談可能時刻に含まれる、前記第1ユーザと前記第2ユーザとの面談日時を記憶する面談設定部と、
前記面談日時において、前記車両端末と前記第2ユーザ端末とを接続してビデオ通話を行わせるビデオ通話部と、
を備える、
面談管理装置。
【請求項2】
前記予約部は、前記第1ユーザが前記ハイヤーに乗車する乗車地、および前記第1ユーザが前記ハイヤーから降車する目的地の入力を受け付け、
前記面談時間枠算出部は、前記乗車地および前記目的地に基づいて前記降車時刻を算出するとともに、前記乗車時刻および前記降車時刻に基づいて前記面談可能時刻を算出する、
請求項1記載の面談管理装置。
【請求項3】
前記面談時間枠算出部は、前記乗車時刻の所定時間後から、前記降車時刻の所定時間前までの時間を前記面談可能時刻として算出する、
請求項1記載の面談管理装置。
【請求項4】
インタビュアが使用するインタビュア端末と、さらに通信可能に構成され、
記インタビュア端末に前記第1ユーザの前記面談可能時刻を表示させる表示制御部をさらに備え、
前記面談設定部は、前記インタビュア端末からの入力に基づいて前記インタビュアが前記第1ユーザにビデオ通話による代理面談を行う代理面談日時を記憶し、
前記ビデオ通話部は、前記インタビュア端末と前記車両端末とを接続して前記代理面談を行わせるとともに、当該代理面談の動画を前記第2ユーザ端末において再生させるビデオ再生部をさらに備える、
請求項記載の面談管理装置。
【請求項5】
前記第1ユーザは求職者であり、前記第2ユーザは前記求職者の採用を検討する採用者であり、
記第1ユーザの履歴書の情報を、前記第1ユーザの識別情報に関連付けて記憶する第1ユーザ情報記憶部と、
記第2ユーザ端末に前記履歴書の情報を表示させる履歴書表示制御部と、
をさらに備える、
請求項1乃至のいずれかに記載の面談管理装置。
【請求項6】
コンピュータから送信される配車予約情報に基づいて第1ユーザの移動のために提供されるハイヤーに搭載され、前記第1ユーザが前記ハイヤー内で使用する車両端末と、第2ユーザが使用する第2ユーザ端末と、通信可能に構成されている前記コンピュータにより、
前記車両端末と前記第2ユーザ端末の間で移動中にビデオ通話による面談を行わせる方法であって、
前記第1ユーザの前記ハイヤーへの乗車時刻含む前記ハイヤーの前記配車予約情報を格納する予約処理と、
記乗車時刻および前記第1ユーザの降車時刻に基づいて、前記ハイヤーでの移動中の時間を面談可能時刻として算出する面談時間枠算出処理と、
記面談可能時刻に含まれる、前記第1ユーザと前記第2ユーザとの面談日時を記憶する面談設定処理と、
前記面談日時において、前記車両端末と前記第2ユーザ端末とを接続してビデオ通話を行わせるビデオ通話処理と、
を実行する、
面談管理方法。
【請求項7】
コンピュータから送信される配車予約情報に基づいて第1ユーザの移動のために提供されるハイヤーに搭載され、前記第1ユーザが前記ハイヤー内で使用する車両端末と、第2ユーザが使用する第2ユーザ端末と、通信可能に構成されている前記コンピュータにより、
前記車両端末と前記第2ユーザ端末の間で移動中にビデオ通話による面談を行わせるためのコンピュータプログラムであって、
前記第1ユーザの前記ハイヤーへの乗車時刻含む前記ハイヤーの前記配車予約情報を格納する予約処理と、
記乗車時刻および前記第1ユーザの降車時刻に基づいて、前記ハイヤーでの移動中の時間を面談可能時刻として算出する面談時間枠算出処理と、
記面談可能時刻に含まれる、前記第1ユーザと前記第2ユーザとの面談日時を記憶する面談設定処理と、
前記面談日時において、前記車両端末と前記第2ユーザ端末とを接続してビデオ通話を行わせるビデオ通話処理と、
を前記コンピュータに実行させる、
コンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ハイヤー利用中の移動時間を活用してハイヤー面談を行う技術に関する。
【背景技術】
【0002】
現代において通勤に要する移動時間は膨大であるが、これまで移動時間の活用は限定的であった。そこで、移動時間を活用することで、多忙な社会人の可処分時間を生産できる技術が必要とされている。
【0003】
特許文献1では、予め目的地への到着時間を予測して、予測乗車時間に適合するビデオコンテンツをビデオコンテンツ配信システムから携帯電話を介してタクシー内のビデオ上映装置の記憶装置にダウンロードしてモニターに表示(上映)することが記載されている。特許文献2では、タクシー内に配置されるシステムにおいて、広告を表示し、ユーザからの入力も受け付ける会話型システムにおいて、車内において情報を双方向に送受信することが記載されている。特許文献3では、面接希望者の面接希望日等に基づいて面接官を決定し、面接官のスケジュールに面接希望者を登録することで、面接スケジュールを調整する方法が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2004-334628号公報
【文献】特表2004-515797号公報
【文献】特開2004-280338号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、移動時間を効率よく利用することを目的の一つとする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本発明の一の観点に係る面談管理装置は、ハイヤーに搭載され第1ユーザが前記ハイヤー内で使用する車両端末と、第2ユーザが使用する第2ユーザ端末と、通信可能に構成され、前記車両端末と前記第2ユーザ端末の間でビデオ通話による面談を行わせる面談管理装置であって、前記第1ユーザの前記ハイヤーへの乗車時刻、乗車地および目的地の入力を受け付ける受信部と、当該乗車時刻および当該乗車地を含む前記ハイヤーの配車予約情報を格納する予約部と、前記乗車地および前記目的地に基づいて降車時刻を算出するとともに、前記乗車時刻および前記降車時刻に基づいて、前記ハイヤー内の滞在時間を面談可能時刻として算出する面談時間枠算出部と、当該面談可能時刻を前記第1ユーザの識別情報と関連付けて記録する第1ユーザ情報記憶部と、前記第2ユーザ端末に、前記第1ユーザの前記面談可能時刻を表示させる表示制御部と、前記第1ユーザと前記第2ユーザとの面談日時を記憶する面談設定部と、前記面談日時において、前記車両端末と前記第2ユーザ端末とを接続してビデオ通話を行わせるビデオ通話部と、を備える。
【0007】
インタビュアが使用するインタビュア端末と、さらに通信可能に構成され、前記表示制御部は、前記インタビュア端末に前記第1ユーザの前記面談可能時刻を表示させ、前記面談設定部は、前記インタビュア端末からの入力に基づいて前記インタビュアが前記第1ユーザにビデオ通話による代理面談を行う代理面談日時を記憶し、前記ビデオ通話部は、前記インタビュア端末と前記車両端末とを接続して前記代理面談を行わせるとともに、当該代理面談の動画を前記第2ユーザ端末において再生させるビデオ再生部をさらに備えるものとしてもよい。
【0008】
複数の前記第2ユーザ端末と通信可能に構成され、前記ビデオ再生部は、複数の前記第2ユーザ端末において、前記代理面談の動画を同時に再生させるものとしてもよい。
【0009】
前記ビデオ通話部は、前記代理面談の動画を録画し、前記ビデオ再生部は、録画されている前記代理面談の動画を前記第2ユーザ端末において再生させるものとしてもよい。
【0010】
前記第2ユーザ端末から入力される前記第1ユーザへの質問を受け付けるとともに、前記質問を前記インタビュア端末に送信する質問処理部、をさらに備えるものとしてもよい。
【0011】
前記第1ユーザは求職者であり、前記第2ユーザは前記求職者の採用を検討する採用者であり、前記第1ユーザ情報記憶部は、前記第1ユーザの履歴書の情報を、前記第1ユーザの識別情報に関連付けて記憶しており、前記表示制御部は、前記第2ユーザ端末に前記履歴書の情報を表示させるものとしてもよい。
【0012】
上記目的を達成するため、本発明の別の観点に係る面談管理方法は、ハイヤーに搭載され第1ユーザが前記ハイヤー内で使用する車両端末と、第2ユーザが使用する第2ユーザ端末と、通信可能に構成されているコンピュータにより、前記車両端末と前記第2ユーザ端末の間でビデオ通話による面談を行わせる方法であって、前記第1ユーザの前記ハイヤーへの乗車時刻、乗車地および目的地の入力を受け付ける受信処理と、当該乗車時刻および当該乗車地を含む前記ハイヤーの配車予約情報を格納する予約処理と、前記乗車地および前記目的地に基づいて降車時刻を算出する降車時刻算出処理と、前記乗車時刻および前記降車時刻に基づいて、前記ハイヤー内の滞在時間を面談可能時刻として算出し、当該面談可能時刻を前記第1ユーザの識別情報と関連付けて記録する記録処理と、前記第2ユーザ端末に、前記第1ユーザの前記面談可能時刻を表示させる表示処理と、前記第1ユーザと前記第2ユーザとの面談日時を記憶する面談設定処理と、前記面談日時において、前記車両端末と前記第2ユーザ端末とを接続してビデオ通話を行わせるビデオ通話処理と、を実行する。
【0013】
上記目的を達成するため、本発明のさらに別の観点に係るコンピュータプログラムは、ハイヤーに搭載され第1ユーザが前記ハイヤー内で使用する車両端末と、第2者が使用する第2ユーザ端末と、通信可能に構成されているコンピュータにより、前記車両端末と前記第2ユーザ端末の間でビデオ通話による面談を行わせるためのコンピュータプログラムであって、前記第1ユーザの前記ハイヤーへの乗車時刻、乗車地および目的地の入力を受け付ける受信処理と、当該乗車時刻および当該乗車地を含む前記ハイヤーの配車予約情報を格納する予約処理と、前記乗車地および前記目的地に基づいて降車時刻を算出する降車時刻算出処理と、前記乗車時刻および前記降車時刻に基づいて、前記ハイヤー内の滞在時間を面談可能時刻として算出し、当該面談可能時刻を前記第1ユーザの識別情報と関連付けて記録する記録処理と、前記第2ユーザ端末に、前記第1ユーザの前記面談可能時刻を表示させる表示処理と、前記第1ユーザと前記第2ユーザとの面談日時を記憶する面談設定処理と、前記面談日時において、前記車両端末と前記第2ユーザ端末とを接続してビデオ通話を行わせるビデオ通話処理と、をコンピュータに実行させる。
【0014】
なお、コンピュータプログラムは、各種のデータ読取可能な記録媒体に格納して提供したり、インターネット等のネットワークを介してダウンロード可能に提供したりすることができる。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、移動時間を効率よく利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本発明の実施形態に係る面接管理システムの概要を説明する概要図である。
図2】本発明の実施形態に係る面接管理システムの構成及び機能を示した機能ブロック図である。
図3】本発明の実施形態に係る面接管理システムに記憶されるデータテーブルの1例を示す図であって、(a)求職者情報記憶部に記憶されるデータの1例、(b)配車情報記憶部に記憶されるデータの1例である。
図4】本発明の実施形態に係る面接管理システムにおいて、採用者端末に表示される画面の1例である。
図5】本発明の実施形態に係る面接管理システムにおいて実行される処理のうち、求職者のプロフィールおよび配車予約が決定される処理の流れの1例を示したシーケンス図である。
図6】本発明の実施形態に係る面接管理システムにおいて実行される処理のうち、車両端末と採用者端末との間でビデオ通話による代理面談が行われ、採用者端末から適宜の質問を受け付ける処理の流れの1例を示したシーケンス図である。
図7】本発明の実施形態に係る面接管理システムにおいて実行される処理のうち、車両端末と採用者端末との間でビデオ通話による面接が行われる処理の流れの他の1例を示したシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
●概要
以下、本発明の実施形態に係る面接管理システムについて、図を参照して説明する。以降の説明において、面接は面談の1例であり、面接管理装置は、面談管理装置の例である。
本実施形態に係る面接管理システムは、求職者からの登録に応じてハイヤーを配車し、ハイヤー内の滞在時間においてビデオ通話による採用面接を行うことで、効率的に採用者と求職者をマッチングする。特に、求職者は本システムのハイヤーを定期予約し、通勤に利用するものである。
ここで、ハイヤーとは、旅客を運送する移動体を示しており、例えば自動車であるが、異なる物であってもよい。また、ハイヤーの運転は、運転手が行う他、自動走行でもよい。
なお、本発明の技術的範囲は、本実施形態で説明する人材採用を想定した使用形態に限られるものではなく、ハイヤーの配車により移動時間をハイヤー内のプライベートな可処分時間に変換し、ハイヤー内の滞在時間においてビデオ通話を行うあらゆるサービスに適用可能である。例えば、ハイヤー内にいる人がビデオ通話で保険、住宅、不動産などの営業を受ける構成であってもよい。また、営業に限らず、ビデオ通話によりコンサルティングやカウンセリング、法律相談などのサービスを受ける構成であってもよい。さらに、ハイヤー内にいる人が、ビデオ通話によりサービスを提供する形態であってもよく、例えばハイヤーに営業マン、コンサルタント、カウンセラーおよび士業の人物等が乗車し、ハイヤー内でのビデオ通話で遠隔の人物にサービスを提供してよい。なお、サービスを提供する人物およびサービスを提供される人物が、それぞれ異なるハイヤーに乗車し、それぞれのハイヤー内の滞在時間においてビデオ通話を行う構成であってもよい。
【0018】
まず、図1により、本実施形態に係る面接管理システムの概要について説明する。
図1に示されるように、面接管理システムは、求職者、採用者、インタビュアの三者による利用が想定される。また、面接管理システムは、求職者へハイヤーを配車するハイヤー会社の端末、すなわち配車端末20からの情報が受信可能になっている。
求職者は、アルバイトやパートタイム勤務のほか、体験勤務、正社員勤務などを含め、広く雇用の機会を求める者である。求職者は、第1ユーザの例である。
採用者は、求職者を採用、雇用する者である。採用者は、第2ユーザの例である。
インタビュアは、採用者が求職者に面接のオファーをするか検討する際に参考となるような代理面談を行う者であり、例えば採用の仲介をする者がこの役割を行う。代理面談の様子は、採用者により、リアルタイム又は録画されたものを事後的に閲覧可能である。また、インタビュアは、採用者に閲覧させる代理面談とは別に、ハイヤー内外で面談を行い、求職者の履歴書又は職務経歴書を作成するためのプロフィール情報を収集したり、キャリアアドバイザとして求職に関する相談に乗ったりしてもよい。また、インタビュアとは別に、キャリアアドバイザが、別途の端末を用いて求職者端末と通信を行ったり、車両を介して面談を行ったりしてもよい。
【0019】
求職者、採用者、インタビュアはそれぞれ、求職者端末10、採用者端末50、インタビュア端末40を利用し、これにより面接管理装置1とデータのやり取りを行う。また、求職者は、ハイヤーTの中では、ハイヤーTに備え付けられた車両端末30を通じて面接管理装置1とデータのやり取りを行う。なお、各端末の構成については後述するが、例えば、データ通信可能なスマートデバイスやパーソナルコンピュータなどによって実現される。採用者端末50は、第2ユーザ端末の例である。
【0020】
求職者は、求職者端末10、例えば自身のスマートフォンにより、自身の情報および、ハイヤーTの配車予約を行う。この配車予約に含まれる情報は、ハイヤーTへの乗車を希望する日時、乗車地および目的地などの情報を含む。本システムでは、求職者がハイヤーTを定期的に利用することを想定しており、乗車希望日時は、例えば「毎週金曜日の8時」といった情報である。
【0021】
面接管理装置1は、配車予約を受信すると、配車端末20に当該配車予約情報を送信する。配車端末20は、自身のデータベースなどを参照してハイヤーTの配車を行い、求職者の送迎をさせる。
【0022】
面接管理装置1は、配車予約に基づいて、求職者がハイヤーT内で面接に利用できる面接可能時刻を算出し、面接可能時刻の情報をインタビュア端末40および採用者端末50を介してインタビュアおよび採用者に閲覧させる。インタビュアがインタビュア端末40を介して代理面談日時の予約をすると、当該予約情報が面接管理装置1に記録される。また、採用者が採用者端末50を介して面接の日時予約をすると、当該予約情報が面接管理装置1に記録される。
【0023】
求職者は、代理面談の予約時刻になると、ハイヤーT内の車両端末30を介して、インタビュアとのビデオ通話による代理面談を受ける。また、求職者は、採用者との面接の予約時刻になると、車両端末30を介してビデオ通話による接を受ける。
【0024】
●機能ブロック
続いて、本実施形態に係る面接管理システムの機能について詳述する。
図2に示されるように、面接管理システムは、インターネット等のネットワークNWを介して通信可能に構成された面接管理装置1、求職者端末10、車両端末30、インタビュア端末40および採用者端末50によって構成される。なお、採用者端末50は、複数台接続されていてもよく、本実施形態では、3台の採用者端末50a、50b、50cが接続されている。この場合、採用者端末50a、50b、50cは、それぞれ異なる企業の採用者が使用する端末を想定している。
【0025】
求職者端末10は、求職者が使用する端末である。
この求職者端末10は例えば、データの送受信が可能な携帯型端末あるいはタブレット端末など、可搬性を有する端末によって実現される。
この求職者端末10は少なくとも、面接管理装置1とデータの送受信を実行するためのブラウザプログラム等の通信処理手段、データを入出力するためのタッチ式ディスプレイ等の入出力手段を備える。求職者端末10は、例えば専用のアプリケーションを介して、求職者のプロフィール、キャリアアドバイザから送付されるレジュメ、例えば履歴書又は職務経歴書の案、および配車スケジュールを閲覧できる。また、プロフィール、レジュメ、および配車スケジュール等を追加、削除および修正できる。なお、求職者端末10は、専用のアプリケーションに加えて又は代えて、汎用のウェブブラウザを介して上述の処理が行えるようになっていてもよい。
【0026】
車両端末30は、ハイヤーTに搭載される端末である。
車両端末30は、データの送受信が可能なハイヤーTに備え付けの端末であってもよいし、携帯型端末あるいはタブレット端末など、可搬性を有する端末を車内に取り付けて使用してもよい。
この車両端末30は少なくとも、面接管理装置1とインターネット等のネットワークNWを介してデータの送受信を実行するための通信処理手段、およびビデオ通話を行うための、収音手段、放音手段、および表示手段を備える。
【0027】
インタビュア端末40は、代理面談を行うインタビュアが使用する端末であって、所謂パーソナルコンピュータやタブレット端末、あるいはデータの送受信が可能な携帯型端末、所謂スマートデバイスなどによって実現される。
このインタビュア端末40は少なくとも、各種のデータを入出力するための入出力手段、面接管理装置1とインターネット等のネットワークNWを介してデータの送受信を実行するための通信処理手段を備えるほか、ビデオ通話を行うための、収音手段、放音手段、および表示手段を備える。
なお、以降の説明において、キャリアアドバイザが使用する端末の機能はインタビュア端末40と同様である。
【0028】
採用者端末50は、求職者を採用する採用者が使用する端末であって、所謂パーソナルコンピュータやタブレット端末、あるいはデータの送受信が可能な携帯型端末、所謂スマートデバイスなどによって実現される。
この採用者端末50は少なくとも、各種のデータを入出力するための入出力手段、面接管理装置1とインターネット等のネットワークNWを介してデータの送受信を実行するための通信処理手段を備えるほか、ビデオ通話を行うための、収音手段、放音手段、および表示手段を備える。
なお、採用者端末50は、求職者が乗車するハイヤーとは別のハイヤーに載置される端末であってもよい。採用者が端末にログイン処理を行うことで、当該端末が採用者端末として機能する。また、採用者は、求職者同様に、あらかじめ配車予約を設定してハイヤーに乗車してもよい。この場合に、配車されるハイヤーに載置された車両端末が、配車予約に紐づけられた当該採用者のアカウントに自動的にログインされる構成であってもよい。
採用者端末50は、専用のアプリケーション又は汎用のウェブブラウザ等を介して、求職者のレジュメおよび乗車スケジュールを閲覧できる。また、配車予約情報において、求職者が代理面談のライブ動画を配信する日時が閲覧できる。採用者端末50上で閲覧する代理面談を選択すると、採用者端末50上に表示されるカレンダーに閲覧予定が表示される。また、採用者端末50上で求職者と面談を行う日時を選択すると、当該カレンダーに面談予定が表示される。代理面談および面談のいずれか又は両方において、採用者端末50上、例えばカレンダー上にビデオ会議のリンクが表示され、採用者はこのリンクを選択することで代理面談の閲覧又は面談のビデオ通話を開始することができる。
【0029】
面接管理装置1は、求職者および採用者の間で情報のやり取りを仲介する装置である。
この面接管理装置1は例えば、CPU(Central Processing Unit)などの演算装置、CPUによって実行されるコンピュータプログラム、RAM(Random Access Memory)やROM(Read Only Memory)等の内部メモリ等を備えたサーバ等によって実現される。面接管理装置1はこれにより、図2に示されるように、受信部11、予約部12、面接時間枠算出部13、表示制御部14、面接設定部15、ビデオ通話部16、質問処理部17、通信処理部18、求職者情報記憶部1A、配車情報記憶部1Bからなる機能ブロックを構成する。
【0030】
受信部11は、求職者端末10から送信される、ハイヤーの予約情報を受け付ける機能部である。ハイヤーの予約情報は、例えば、ハイヤーへの乗車時刻、乗車地および目的地を含む。乗車時刻は、定期的に複数回乗車することを想定し、例えば「毎週月曜の8時」といったように入力される。なお、受信部11は、降車希望時刻をさらに受信してもよい。また、受信部11は、求職者の氏名および連絡先、学歴、職務経歴等のプロフィール情報を受信する。プロフィール情報は、履歴書に記載される項目を含む情報である。受信部11は、求職者のプロフィール情報が受信されない場合、ハイヤーの予約情報を受け付けない、又は予約処理を行わないように構成されていてもよい。また、受信部11は、求職者のプロフィール情報を、インタビュア端末40又はキャリアアドバイザの端末から受信してもよい。インタビュア又はキャリアアドバイザが、ヒアリングした情報を求職者のプロフィール情報として入力できる構成によれば、履歴書又は職務経歴書の作成をインタビュア又はキャリアアドバイザに代理してもらうことができ、求職者にとって求職活動が簡便になる。
【0031】
予約部12は、乗車時刻および当該乗車地を含む前記ハイヤーの配車予約情報を求職者情報記憶部1Aに記憶されている求職者情報テーブルT100(図3(a)参照)に格納する機能部である。
【0032】
求職者情報テーブルT100は、求職者のプロフィール情報、および求職者がハイヤーに乗車する乗車時間帯等が格納されている。また、ハイヤー内で面接が可能な時間帯が格納されている。さらに、後述する代理面談の動画が録画されている場合には、代理面談の動画データが当該求職者の識別情報に関連付けて記憶されている。
【0033】
面接時間枠算出部13は、ハイヤー内の滞在時間を面接可能時刻として算出する機能部である。ハイヤー内は、運転手を除いて他人に話を聞かれるおそれがなく、プライベートな空間であり、ハイヤー内の時間をインタビュア又は採用者とのビデオ通話に活用することが可能なためである。
【0034】
面接時間枠算出部13は、乗車地および目的地に基づいて降車時刻を算出する。このとき、面接時間枠算出部13は、例えばインターネット上の地図データを参照して、移動に要する時間を取得し、降車時刻を算出する。また、面接時間枠算出部13は、乗車時刻に基づいて当該移動経路の混雑状況を予測し、混雑状況を加味して降車時刻を算出してもよい。
算出される降車時刻は、求職者情報テーブルT100に格納される。
【0035】
面接時間枠算出部13は、乗車時刻および算出した降車時刻に基づいて、面接が可能な時間枠、すなわち開始可能時刻および終了時刻を算出する。面接の時間枠は、乗車時刻と降車時刻の間に含まれる時刻であって、乗車時刻から降車時刻までを面接時間枠として設定してもよい。また、面接時間枠算出部13は、例えば乗車後所定時間後から、降車時刻の所定時間前までの時間を面接時間枠として設定してもよい。この構成によれば、面接がハイヤー内の滞在時間よりあらかじめ短く設定されるので、交通状況等により乗車時刻と降車時刻が予定に対してずれたとしても、予定した面接の時間を確保することができる。
算出される面接時間枠は、求職者情報テーブルT100に格納される。
【0036】
なお、面接時間枠算出部13は、降車時刻の予定を、面接中に随時再計算し、表示制御部14を介して車両端末30およびビデオ通話中の端末、すなわちインタビュア端末40又は採用者端末50上に表示させてもよい。交通事情により、降車時刻が変化するためである。また、面接時間の残時間を算出して車両端末30又はビデオ通話中の端末に表示したり、残り時間が所定時間になったことを、車両端末30又はビデオ通話中の端末に表示したりしてもよい。
【0037】
表示制御部14は、インタビュア端末40および採用者端末50に、求職者の面接時間枠を表示させる機能部である。インタビュア端末40および採用者端末50では、求職者情報テーブルT100の情報に記憶されている求職者のプロフィール情報を合わせて表示することができる。この構成によれば、特に採用者により求職者の履歴書に含まれる情報を閲覧することができるので、所望の人材との面接を実現でき、効率的に採用活動をすることができる。また、この面接時間枠は、求職者にとってはハイヤーTの配車により創出された可処分時間であり、求職活動に充てることが想定されている時間である。従来の採用活動では、求職者の現職の都合等により面接ができなくなることも多くあったところ、本発明に係る面接管理装置によれば、面接がキャンセルされる可能性が非常に低い。すなわち、採用者は、所望の人材とほぼ確実に面接することができる。
【0038】
配車情報記憶部1Bは、求職者へのハイヤーの定期配車に関する情報を記憶した記憶部である。
図3(b)に示すように、配車情報記憶部1Bには、配車情報テーブルT200が格納されている。配車情報テーブルT200は、複数の乗車予定に対して、配車されるハイヤーTに搭載される車両端末30の識別情報が格納されている。この構成によれば、求職者が乗車中にどの車両端末30を使用するかが格納されているので、特別な操作をしなくても、採用者端末50又はインタビュア端末40を、面接又は代理面談を予約した求職者が乗車するハイヤーTの車両端末30に確実に接続させることができる。
【0039】
なお、上述の構成に代えて、求職者がハイヤーTに乗車後、求職者端末10による認証又は求職者が知っているパスワード等の入力を行うことで、当該車両端末30と求職者が紐づけられる構成であってもよい。なお、採用者がハイヤーT内の端末を採用者端末として利用する場合も同様である。
【0040】
面接設定部15は、求職者との面接日時を決定する機能部である。面接設定部15は、インタビュア端末40から代理面談を行う求職者および面接日時が入力されると、当該日時にインタビュアとの代理面談を決定し、配車情報記憶部1Bに記録する。図3(b)の例においては、乗車日時と面接予約端末IDが紐付けられて配車情報テーブルT200に格納されている。ここで、面接予約端末は、インタビュア端末40および採用者端末50を指し、面接予約端末IDは、インタビュア端末40および採用者端末50の識別情報である。
【0041】
また、面接設定部15は、採用者端末50から面接を行う求職者および面接日時が入力されると、当該面接日時を配車情報記憶部1Bに記録する。本例では、8月3日の乗車においてはIDがI101のインタビュア端末40との代理面談が予定されており、8月11日の乗車においてはIDがC101の採用者端末50との面接が予定されている。
【0042】
なお、本実施形態においては、インタビュア端末40又は採用者端末50が面接可能時刻の中から面接日時を指定し、決定する構成としたが、求職者端末10が面接日時を指定する構成であってもよい。第1ユーザが第2ユーザのスケジュールを参照し、面接日時を指定する構成は、第2ユーザがサービス提供者である場合に有用である。
【0043】
ビデオ通話部16は、面接日時において、車両端末30と採用者端末50とを接続してビデオ通話を行わせる機能部であり、車両端末30により収集される音声および動画を採用者端末50に送信するとともに、採用者端末50により収集される音声および動画を車両端末30に送信する。この構成によれば、求職者は採用者の企業に赴くことなく、通勤にかかる移動時間を利用して効率よく求職活動を行うことができる。
【0044】
なお、面接管理装置1は、GNSS等の位置検出手段によりハイヤーTの位置を検出し、到着予定時刻を算出してもよい。位置検出手段は、例えば車両端末30に搭載されている機能である。また、ハイヤーTが位置検出手段を有していて、ハイヤーTが検出した位置情報を面接管理装置1が受信する構成であってもよい。
【0045】
また、ビデオ通話部16は、代理面談日時においては、車両端末30とインタビュア端末40とを接続して、同様にビデオ通話を行わせる。
【0046】
ビデオ通話部16は、代理面談の動画を採用者端末50において再生させるビデオ再生部161を備える。ビデオ再生部161は、採用者端末50にリアルタイムで共有し、再生させることで、代理面談のいわゆるライブ動画を閲覧させる。この構成によれば、インタビュアを通じて面接できるような一般的な質疑については、1回の代理面談を通じて複数の採用者に対して共有することができ、採用者および求職者ともに面接を簡素化することができる。なお、代理面談の動画は、例えば少なくとも車両端末30により収集される音声および動画と、インタビュア端末40により収集される音声を含むが、インタビュア端末40により撮影されるインタビュアの映像が含まれていてもよい。
【0047】
ビデオ再生部161は、複数の採用者端末50a乃至50cにおいて、代理面談のライブ動画を同時に再生可能である。この構成によれば、求職者に興味のある複数の採用者が一同に会することがないので、求職者の動画を簡便に視聴できる上、他の企業には存在を知られることなく気軽に求職者の情報を得ることができる。
なお、ビデオ再生部161は、代理面談を採用者端末50で再生可能とするか否か、代理面談ごとに指定可能になっていてもよい。例えば、代理面談が、求職者の職歴やスキルなどのプロフィールをヒアリングし、履歴書および職務経歴書の作成を代行するための面談である場合には、公開する必要はない上、時にはプライベートな情報や現職に関する機密情報も含まれている。代理面談を採用者端末50に対し非公開に選択できる構成によれば、このような機密性の高い面談も可能である。なお、この場合の代理面談は、インタビュアとは異なるキャリアアドバイザが行ってよい。
【0048】
また、ビデオ再生部161は、代理面談を録画し、動画データを記憶してもよい。当該動画データは求職者情報記憶部1Aに記憶される。ビデオ再生部161は、録画されている代理面談の動画を採用者端末50において再生させる。この構成によれば、代理面談をリアルタイムで視聴できなかった採用者であっても、代理面談の様子を知ることができるため、マッチングの機会を担保することができる。
【0049】
質問処理部17は、採用者端末50から入力される求職者への質問を受け付けるとともに、質問をインタビュア端末40に送信する機能部である。インタビュア端末40ではこの質問が音声又は文字で報知され、インタビュアは代理面談で求職者に質問を共有する。この構成によれば、採用者は、存在を知られることなく遠隔から代理面談を視聴できると同時に、個別の質問もすることができる。
なお、質問処理部17は、採用者端末50からの質問を、代理面談の最中の他、代理面談の時間とは異なる時間帯に受け付けてもよい。代理面談前に受け付けた場合には事前にインタビュア端末40に送信されてもよい。この場合、インタビュアは代理面談の中で求職者に当該質問をすることができる。また、代理面談後に受け付けた場合には、別途、求職者がハイヤーTに載っている時間帯に、車両端末30に当該質問を表示させ、回答を促してもよい。
【0050】
通信処理部18は、求職者端末10、車両端末30、インタビュア端末40、及び採用者端末50a乃至50cと、インターネット等のネットワークNWを介して各種のデータの送受信を実行する。
具体的に、求職者端末10との間では、求職者のプロフィール情報および配車予約情報を受信する。また、車両端末30との間では、インタビュア端末40および採用者端末50との間で音声および動画の送受信を行う。また、インタビュア端末40との間では、求職者への代理面談予約を受信する。採用者端末50a乃至50cとの間では、求職者との面接予約を受信するとともに、求職者への質問を受信する。
なお、求職者端末10、車両端末30、及びインタビュア端末40、採用者端末50a乃至50cを介した求職者、採用者、及びインタビュアとのデータや通知のやり取りは、所定のウェブサイト上に設けた求職者、採用者、及びインタビュアそれぞれのマイページ等を介して行ったり、専用のアプリケーションを介して行ったり、求職者、採用者、及びインタビュアの電子メールを介して行ったりするなど、各種の態様によることができる。
【0051】
●画面例
図4は、採用者端末50に表示される画面G100の1例である。採用者端末50から本システムへのログイン処理を行うと、求職者のプロフィール情報が、ハイヤーT内における面接可能時刻とともに表示される。画面G100に表示される求職者は、採用者端末50から入力される条件などにより抽出されてもよい。また、この条件は、求職者の職歴等の採用条件であってもよいし、ある時刻に面接可能な求職者を表示する、といった抽出方法も可能でもよい。
【0052】
画面G100には、例えば、求職者の顔画像欄G110、求職者氏名欄G120、求職者の職歴などが概括されて記載されるプロフィール欄G130、面接可能時刻を表示する月を指定する月指定欄G140、ハイヤーT内の面接可能スケジュール欄G150等が表示されている。面接可能スケジュール欄G150には、ハイヤーTの配車が予定されている時間帯には丸またはバツのマークが表示され、配車が予定されていない時間帯には、マークが表示されない。また、面接を予約可能な日の欄に、面接可能時間帯が表示され、面接の受付を締め切った時間帯にはバツが表示されている。例えば、面接を予約可能な日の欄をタップ又はクリック等により選択することで、採用者端末50から面接を予約することができる。なお、画面G100はインタビュア端末40からも閲覧可能であってもよい。
【0053】
●処理の流れ
[ハイヤーの配車に関する処理フロー]
図5は、求職者端末10からの予約に基づいて、ハイヤーが配車される処理の流れの1例を示すシーケンス図である。
まず、求職者端末10がプロフィールの入力を受け付けると、面接管理装置1がこれを取得する(S101)。面接管理装置1は、このプロフィールの情報に基づいて、キャリアアドバイザの選定処理を行ってもよい。また、求職者端末10が配車予約情報の入力を受け付け、面接管理装置1がこれを取得すると(S102)、面接管理装置1に配車予約情報が格納される(S103)。面接管理装置1は配車予約情報を配車端末20に送信する(S104)。次いで、配車端末20は、配車される車両端末を決定し(S107)、車両端末30の識別情報を面接管理装置1に送信する(S108)。面接管理装置1は車両端末30の識別情報を受信し、これを格納する(S110)。
【0054】
また、面接管理装置1は、配車予約情報に応じて、降車時刻を算出するとともに(S105)、当該求職者のハイヤーT内における面接可能時刻を格納する(S106)。
【0055】
[代理面談に関する処理フロー]
続いて、インタビュア端末40と車両端末30との間で行われるビデオ通話、すなわち代理面談の様子が、採用者端末50から閲覧され、採用者端末50から質問を受け付ける処理の流れを説明する。
図6は、車両端末30とインタビュア端末40との間でビデオ通話による代理面談が行われる処理の流れを示すシーケンス図である。
【0056】
まず、インタビュア端末40から面接管理装置1に、求職者情報の閲覧請求が送信される(S201)。面接管理装置1は、閲覧請求に応じて求職者情報をインタビュア端末40に送信する(S202)。インタビュア端末40は、表示部に画面G100を表示し、面接を行う求職者および面接日時の選択を受け付ける(S203)。求職者および面接日時が選択されると、面接管理装置1は、当該求職者の配車情報テーブルT200に面接日時を格納する(S204)。
面接管理装置1は、ハイヤーTへの乗車予約日時の所定時間前に、求職者端末10にリマインダ通知を行う。なお、面接管理装置1は、代理面談が予定されている場合に、当該求職者の求職者端末10に対して、代理面談が予定されていない場合とは異なる態様でリマインダ通知を行ってもよい。
【0057】
面接開始時刻になると、面接管理装置1は、配車情報テーブルT200を参照して、当該求職者IDと紐づけられている車両端末30およびインタビュア端末40に、ビデオ通話の開始命令を送信する(S205)。次いで、当該車両端末30およびインタビュア端末40の間で、ビデオ通話の送受信が開始される(S206、S207)。
【0058】
採用者端末50からビデオ通話の閲覧要求が送信されると(S208)、面接管理装置1は、代理面談のビデオ通話を採用者端末50に共有し(S209)、採用者端末50の表示部に当該代理面談の音声および画像の閲覧が可能になる(S210)。なお、採用者端末50による代理面談の閲覧要求は、代理面談のビデオ通話中であっても、代理面談の日時前でも送信することができる。また、閲覧中又は閲覧前において採用者端末50から質問が送信されると(S211)、面接管理装置1を介してインタビュア端末40に送信される(S212)。インタビュア端末40では、この質問が画面上などに表示される。インタビュアは適宜のタイミングで、代理面談中にこの質問を求職者に投げかける。
【0059】
なお、同図の例では、1個の採用者端末50が示されているが、複数の採用者端末が代理面談の閲覧を同時に行える構成であってよい。
【0060】
[採用者との面接に関する処理フロー]
図7は、ハイヤーT内における面接可能時刻に、車両端末30と採用者端末50との間でビデオ通話による面接が行われる処理の流れを示すシーケンス図である。
まず、採用者端末50から面接管理装置1に、求職者情報の閲覧請求が送信される(S301)。面接管理装置1は、閲覧請求に応じて求職者情報を採用者端末50に送信する(S302)。採用者端末50は、表示部に画面G100を表示し、面接を行う求職者および面接日時の選択を受け付ける(S303)。求職者および面接日時が選択されると、面接管理装置1は、当該求職者の配車情報テーブルT200に面接日時を格納する(S304)。
なお、面接管理装置1が、ハイヤーTへの乗車予約日時の所定時間前に、求職者端末10にリマインダ通知を行う場合において、採用者端末50との面接が予定されている場合に、当該求職者の求職者端末10に対して、面接が予定されていない場合とは異なる態様でリマインダ通知を行ってもよい。
【0061】
面接開始時刻になると、面接管理装置1は、配車情報テーブルT200を参照して、当該求職者IDと紐づけられている車両端末30および採用者端末50に、ビデオ通話の開始命令を送信する(S305)。次いで、当該車両端末30および採用者端末50の間で、ビデオ通話の送受信が開始される(S306、S307)。
【0062】
以上の本発明の実施形態に係る面接管理システムによれば、移動時間を活用することができる。
【0063】
なお、以上の本実施形態に係る面接管理システムにおいて、各端末又は装置の機能構成は一例であり、本例で示した機能部が、本例とは異なる端末又は装置に備えさせることもできる。
【符号の説明】
【0064】
1 面接管理装置(面談管理装置)
11 受信部
12 予約部
13 面接時間枠算出部(面談時間枠算出部)
14 表示制御部
15 面接設定部(面談設定部)
16 ビデオ通話部
17 質問処理部
18 通信処理部
1A 求職者情報記憶部(第1ユーザ情報記憶部)
1B 配車情報記憶部
10 求職者端末
30 車両端末
40 インタビュア端末
50 採用者端末(第2ユーザ端末)
NW ネットワーク


図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7