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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-06
(45)【発行日】2024-12-16
(54)【発明の名称】車内空気汚染の改善方法
(51)【国際特許分類】
   A61L 9/16 20060101AFI20241209BHJP
   B03C 3/02 20060101ALI20241209BHJP
   B03C 3/68 20060101ALI20241209BHJP
   A61L 9/01 20060101ALI20241209BHJP
   A61L 9/22 20060101ALI20241209BHJP
   B60H 1/24 20060101ALI20241209BHJP
   B60H 1/32 20060101ALI20241209BHJP
【FI】
A61L9/16 F
B03C3/02 Z
B03C3/68 Z
A61L9/01 B
A61L9/01 F
A61L9/22
B60H1/24 661A
B60H1/32 613Z
【請求項の数】 10
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2021187443
(22)【出願日】2021-11-17
(65)【公開番号】P2022098446
(43)【公開日】2022-07-01
【審査請求日】2023-05-24
(31)【優先権主張番号】109145351
(32)【優先日】2020-12-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】TW
(73)【特許権者】
【識別番号】508252837
【氏名又は名称】研能科技股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】Microjet Technology Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】NO. 28, R&D 2nd Rd. Science-Based Industrial Park, Hsin-Chu, Taiwan
(74)【代理人】
【識別番号】110001139
【氏名又は名称】SK弁理士法人
(74)【代理人】
【識別番号】100130328
【弁理士】
【氏名又は名称】奥野 彰彦
(74)【代理人】
【識別番号】100130672
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 寛之
(72)【発明者】
【氏名】莫皓然
(72)【発明者】
【氏名】林景松
(72)【発明者】
【氏名】呉錦銓
(72)【発明者】
【氏名】韓永隆
(72)【発明者】
【氏名】黄啓峰
(72)【発明者】
【氏名】林宗義
【審査官】壷内 信吾
(56)【参考文献】
【文献】特開2020-132013(JP,A)
【文献】国際公開第2019/082395(WO,A1)
【文献】特開2009-040246(JP,A)
【文献】特開2020-157785(JP,A)
【文献】特開2019-035575(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61L 9/00-9/22
B03C 3/00-11/00
B60H 1/00-3/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車内空気汚染の改善方法であって、気体汚染を車内空間において交換及び濾過するように適用され、
前記車内空気汚染の改善方法は、
車外気体検知器を提供し、前記車外気体検知器は、車外の前記気体汚染を検知し、車外気体検出データを送信し、
車内気体検知器を提供し、前記車内気体検知器は、前記車内空間の前記気体汚染を検知し、車内気体検出データを送信し、
車内気体交換システムを提供し、前記車内気体交換システムは、車外の気体が車内空間に導入及び非導入されることを制御し、且つ、浄化ユニットと制御駆動ユニットとを備え、前記浄化ユニットは、前記車内空間の前記気体汚染に対して濾過及び浄化を行い、前記制御駆動ユニットは、前記車外気体検出データ及び前記車内気体検出データを受信して比較し、
前記車内気体交換システムは、少なくとも1つの吸気口と少なくとも1つの排気口とを備え、
前記車外の前記気体は、前記吸気口から入り、前記浄化ユニットによって濾過及び浄化を行い、その後、前記排気口から前記車内空間に導入され、
前記吸気口が吸気通路に連通され、且つ前記吸気口には、前記吸気口の開閉を制御するための吸気バルブが設けられ、前記排気口が送風機に接続され、
前記車内気体交換システムは、換気エアインポートと換気通路と換気エアアウトポートとを備え、
前記換気エアインポートが前記換気通路に連通され、前記換気通路が前記換気エアアウトポートに連通され且つ前記吸気通路に連通され、前記換気エアアウトポートには、前記換気エアアウトポートの開閉を制御するための出口バルブが設けられ、
前記制御駆動ユニットは、前記車外気体検出データと前記車内気体検出データとを比較した後、前記車内気体交換システムが前記車外の前記気体を導入し、前記車内空間において前記気体汚染の濾過及び前記車外との交換を実施し、前記車内空間における前記気体汚染の交換及び濾過を実施して清潔で安全な呼吸ができる状態を形成する、ことを特徴とする車内空気汚染の改善方法。
【請求項2】
前記気体汚染は、浮遊微粒子、一酸化炭素、二酸化炭素、オゾン、二酸化硫黄、二酸化窒素、鉛、全揮発性有機物、ホルムアルデヒド、細菌、真菌、又はウイルスのいずれか1つ又はその組合せである、ことを特徴とする請求項1に記載の車内空気汚染の改善方法。
【請求項3】
前記車内気体交換システムは空調ユニットを備え、
前記空調ユニットが前記吸気通路内に配置され、前記吸気通路によって導入される前記気体の温度及び湿度を調節して、前記気体が前記送風機によって前記排気口に輸送されて前記車内空間に導入される、ことを特徴とする請求項1に記載の車内空気汚染の改善方法。
【請求項4】
前記制御駆動ユニットの比較により、前記車内気体検出データが安全検出値よりも高い場合、前記制御駆動ユニットは、前記吸気バルブ及び前記出口バルブを閉じ、同時に、前記送風機を動作させ、前記車内空間環境での前記気体汚染が前記換気エアインポートによって前記換気通路に入り、次に、前記吸気通路に導入されて循環気体流路を形成し、前記気体汚染は前記浄化ユニットを介して濾過及び浄化処理を行い、更に、前記排気口によって前記車内空間内に排出され、前記車内空間内の前記気体汚染より検出された前記車内気体検出データを前記安全検出値まで低減させる、ことを特徴とする請求項1に記載の車内空気汚染の改善方法。
【請求項5】
前記制御駆動ユニットの比較により、前記車外検出データが前記車内検出データよりも前記気体汚染が低い場合、前記制御駆動ユニットは、前記吸気バルブ及び前記出口バルブを開き、同時に、前記送風機を動作させ、前記車外の前記気体が前記吸気通路に導入され、次に、前記浄化ユニットを介して濾過及び浄化処理を行い、その後、前記排気口より前記車内空間に導入され、前記車内空間の前記気体汚染が前記換気エアインポートより前記換気通路に導入され、前記換気エアアウトポートを介して前記車外に排出され、前記車内空間内の前記気体汚染を前記車外に交換し、前記車内空間内の前記気体汚染より検出された前記車内気体検出データを安全検出値まで低減させる、ことを特徴とする請求項1に記載の車内空気汚染の改善方法。
【請求項6】
前記制御駆動ユニットの比較により、前記車内検出データが前記車外検出データよりも前記気体汚染が低い場合、前記制御駆動ユニットは、前記吸気口を閉じ、前記出口バルブを開き、前記車外の前記気体が導入されないように制御し、同時に、前記送風機を動作させ、前記車内空間の前記気体汚染が前記換気エアインポートより前記換気通路に入り、前記換気エアアウトポートを介して前記車外に排出され、同時に、前記吸気通路に導入されて循環気体流路を形成し、前記気体汚染が前記浄化ユニットを介して濾過及び浄化処理を行い、最後に、前記排気口より前記車内空間内に導入され、前記車内空間において前記気体汚染の換気及び濾過を行い、前記車内空間内の前記気体汚染より検出された前記車内検出データを安全検出値まで低減させる、ことを特徴とする請求項1に記載の車内空気汚染の改善方法。
【請求項7】
前記安全検出値は、浮遊微粒子2.5の濃度が10μg/m未満、二酸化炭素の濃度が1000ppm未満、全揮発性有機物の濃度が0.56ppm未満、ホルムアルデヒドの濃度が0.08ppm未満、細菌数が1500CFU/m未満、真菌数が1000CFU/m未満、二酸化硫黄の濃度が0.075ppm未満、二酸化窒素の濃度が0.1ppm未満、一酸化炭素の濃度が35ppm未満、オゾンの濃度が0.12ppm未満、鉛の濃度が0.15μg/m未満であることのいずれか1つ又はその組合せである、ことを特徴とする請求項4~請求項6のいずれか1つに記載の車内空気汚染の改善方法。
【請求項8】
前記車外気体検知器及び前記車内気体検知器はそれぞれ気体検出モジュールを備え、前記気体検出モジュールは、制御回路基板と気体検知本体とマイクロプロセッサーと通信器とを備え、前記気体検知本体、前記マイクロプロセッサー及び前記通信器は、前記制御回路基板にパッケージされ且つ一体化にして電気的に接続され、前記マイクロプロセッサーは、前記気体検知本体の検知動作を制御し、前記気体検知本体は、前記気体汚染を検知して検知信号を出力し、前記マイクロプロセッサーは、前記検知信号を受信して計算処理を行って出力することで、前記車外気体検知器及び前記車内気体検知器の前記気体検出モジュールの前記マイクロプロセッサーは、それぞれ、前記車外気体検出データ及び前記車内気体検出データを生成し、前記通信器に提供して外部に送信する、ことを特徴とする請求項1に記載の車内空気汚染の改善方法。
【請求項9】
前記車外気体検知器及び前記車内気体検知器の前記通信器と前記車内気体交換システムの前記制御駆動ユニットとの通信は、USB、mini-USB、又はmicro-USBのいずれか1つを使用する、ことを特徴とする請求項8に記載の車内空気汚染の改善方法。
【請求項10】
前記車外気体検知器及び前記車内気体検知器の前記通信器は、前記車内気体交換システムの前記制御駆動ユニットと無線通信形式で通信し、前記無線通信形式は、Wi-Fiモジュール、ブルートゥースモジュール、無線周波数識別モジュール、又は近距離無線通信モジュールのいずれか1つである、ことを特徴とする請求項8に記載の車内空気汚染の改善方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車内空間において気体汚染交換を実施する方法であり、特に、車内空気汚染の改善方法に関する。
【背景技術】
【0002】
世界の人口と産業の急速な発展に伴い、大気品質は徐々に悪化している。これらの有害な大気汚染気体に長期間さらされる人々は、人間の健康に有害であるだけでなく、深刻な場合でも生命を脅かす場合がある。
【0003】
空気中に、二酸化炭素、一酸化炭素、ホルムアルデヒド、細菌、真菌、揮発性有機物(Volatile Organic Compound、VOC)、浮遊微粒子又はオゾンなどの汚染物が多く、汚染物の濃度が増加するとき、人体に有害である。例えば、浮遊微粒子の場合、そのような微粒子は、肺胞に浸透し、血液とともに体中を循環する恐れがある。これは、呼吸管に害を及ぼすだけでなく、心血管疾患を引き起こしたり、癌のリスクを高めたりする可能性がある。
【0004】
インフルエンザや肺炎などの流行性疾患が蔓延している今日、人々の健康を脅かし、その結果、人々の社会活動も制限されており、公共交通機関を利用するための外出は比較的少なくなり、人々は外出するとき、個人の自動車を交通手段として、自分で運転するようになっている。そのため、自動車運転時、車内のガスが常に人々が呼吸できるように清潔で安全であることを確認する方法は、本発明の重要な研究開発テーマである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、車内空気汚染の改善方法を提供しており、主な目的は、車外気体検出データ及び車内気体検出データに基づき、車内気体交換システムを提供し、備えた空調ユニットによって車内空間の温度及び湿度を調節することと、浄化ユニットを提供し、導入される気体を濾過及び浄化して車内空間に導入することと、制御駆動ユニットを提供し、車外気体検出データ及び車内気体検出データを受信し、人工知能の計算を用いて比較することで、車内空間の気体汚染に対して交換を実施するか、車外の気体を導入して車内空間中の気体汚染の交換を実施するかを選択して、車内空間内の気体汚染を交換して清潔で安全な呼吸ができる状態を形成することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の目的を達成するために、本発明は、車内空気汚染の改善方法を提供する。前記車内空気汚染の改善方法は、気体汚染が車内空間において交換及び濾過を実施することに適用し、車外気体検知器を提供し、車外の気体汚染を検知して車外気体検出データを送信し、車内気体検知器を提供し、車内空間の気体汚染を検知して車内気体検出データに送信し、車内気体交換システムを提供し、車外の気体が車内空間に導入又は非導入されるように制御し、前記車内気体交換システムは浄化ユニット及び制御駆動ユニットを備え、浄化ユニットは、車内空間の気体汚染に対して濾過及び浄化を実施し、制御駆動ユニットは車外気体検出データ及び車内気体検出データを受信して計算し、制御駆動ユニットは、車外気体検出データ及び車内気体検出データを比較した後、車内気体交換システムが車外の気体を導入し、車内空間において気体汚染の濾過を実施して車外に交換し、車内空間内の気体汚染が交換及び濾過を行い、清潔で安全な呼吸ができる状態を形成する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】本発明の車内空気汚染の改善方法のフローチャート図である。
図2A図1に示す車内空気汚染の改善方法を適用した車の外観を示す図である。
図2B図2Aに示す車の内部構造を示す図である。
図2C】本発明に係る実施形態の車内気体交換システムの断面図である。
図2D】本発明に係る実施形態の車内気体交換システムの断面図である。
図2E】本発明に係る実施形態の車内気体交換システムの断面図である。
図3】本発明の気体検出モジュールの外観を示す図である。
図4A】本発明の気体検知本体の正面を示す立体図である。
図4B】本発明の気体検知本体の背面を示す立体図である。
図4C】本発明の気体検知本体の分解図である。
図5A】本発明のベースの正面を示す立体図である。
図5B】本発明のベースの背面を示す立体図である。
図6】本発明のレーザーアセンブリがベースに取り付けられた状態を示す図である。
図7A】本発明の圧電アクチュエーターがベースに取り付けられた状態を示す図である。
図7B】本発明の圧電アクチュエーターがベースに取り付けられた状態を示す図である。
図8A】本発明の圧電アクチュエーターの正面を示す分解図である。
図8B】本発明の圧電アクチュエーターの背面を示す分解図である。
図9A】本発明の圧電アクチュエーターの動作状態を示す断面図である。
図9B】本発明の圧電アクチュエーターの動作状態を示す断面図である。
図9C】本発明の圧電アクチュエーターの動作状態を示す断面図である。
図10A】本発明に係る実施形態の気体検知本体を組合せた状態を示す断面図である。
図10B】本発明に係る実施形態の気体検知本体を組合せた状態を示す断面図である。
図10C】本発明に係る実施形態の気体検知本体を組合せた状態を示す断面図である。
図11】本発明の車外気体検知器、車内気体検知器及び制御駆動ユニットの接続関係を示す図である。
図12A】本発明の車外気体検知器及び車内気体交換システムの接続関係を示す図である。
図12B】本発明の車内気体検知器及び車内気体交換システムの接続関係を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本発明の特徴と利点を具体化する実施形態は、以下の内容において詳細に説明される。本発明は、様々な変更を加えることができ、その変更のすべてが本発明の範囲から逸脱することはない。また、本明細書における説明及び図面は、本発明を説明するためのものであり、本発明を限定するものではない。
【0009】
図1図12Bに示すように、本発明は、車両内部空間における気体汚染に対する濾過及び交換を行うことに適した空気汚染防止及び制御方法であり、具体的に、以下のステップを含む。
【0010】
(ステップS1)車外気体検知器1aを提供し、車外の気体汚染を検出し、車外気体検出データを送信する。図2Aに示すように、車外気体検知器1aが車両の外部に設置され、車外気体検知器1aは、気体検出モジュールを備え、車外の気体汚染を検出し、車外気体検出データを送信するように用いられる。
【0011】
(ステップS2)車内気体検知器1bを提供し、車内空間の気体汚染を検出し、車内気体検出データを送信する。図2Bに示すように、車内気体検知器1bが車両の内部に設置され、車内気体検知器1bは、気体検出モジュールを備え、車内の気体汚染を検出し、車内気体検出データを送信するように用いられる。本実施形態の車外気体検知器1aは、車内気体検知器1bの構造と同じであるが、本発明はこれに限定されない。
【0012】
(ステップS3)車内気体交換システム2を提供し、車外の気体の車内空間への導入又は非導入を制御する。前記車内気体交換システム2は、浄化ユニット23と制御駆動ユニット25とを備え、浄化ユニット23は、車内空間の気体汚染に対して濾過及び浄化を行い、制御駆動ユニット25は、車外気体検出データ及び車内気体検出データを受信して比較するように用いられる。図2A図2Eに示すように、車内気体交換システム2は、少なくとも1つの吸気口21と少なくとも1つの排気口22とを備える。車内気体交換システム2は、更に、浄化ユニット23、空調ユニット24、制御駆動ユニット25を備え、浄化ユニット23は、吸気口21によって導入された気体に対して濾過及び浄化を行い、その後、排気口22を介して気体を車内空間に導入する。空調ユニット24は、車内空間の温度及び湿度を調節する。制御駆動ユニット25は、車外気体検出データ及び車内気体検出データを受信し、人工知能の計算と比較を行い、車内気体交換システム2の動作及び動作時間を制御する。吸気口21が吸気通路211に接続され、吸気口21には、吸気口21の開閉を制御して車外気体の導入を促進するための吸気バルブ212が設けられている。排気口22によって気体を導出するために、排気口22が送風機221に接続されている。車内気体交換システム2は、換気エアインポート26、換気通路27、換気エアアウトポート28を備え、換気エアインポート26が換気通路27に連通され、換気通路27が換気エアアウトポート28に連通され、且つ吸気通路211に連通されることで、循環気体流路を形成する。換気エアアウトポート28には、換気エアアウトポート28の開閉を制御して換気エアアウトポート28からの気体の導出を制御するための出口バルブ29が設けられている。
【0013】
(ステップS4)制御駆動ユニット25は、車外気体検出データと車内気体検出データとを比較した後、車内気体交換システム2が車外の気体を導入するための人工知能の選択を提供し、また、車内空間において気体汚染を濾過して車外に交換し、車内空間の気体汚染を交換及び濾過して清潔で安全な呼吸ができる状態を形成する。車内気体交換システム2の制御駆動ユニット25は、人工知能の計算を提供して、車外気体検出データと車内気体検出データとを比較し、車内気体交換システム2が車外の気体を導入するかどうかの人工知能の選択を提供し、車内空間の気体汚染の濾過及び交換、すなわち、車内空間の気体汚染を直接濾過して車外に交換するか、または、吸気口21によって車外の気体を導入して、車内空間の気体汚染を濾過及び交換するか、を選択し、これによって、車内空間の気体汚染の交換及び濾過を行い、清潔で安全な呼吸ができる状態が形成されることができる。
【0014】
上記の方法によれば、本発明によって提供される車内気体交換システム2は、車内空間において気体の交換を人工知能的に選択し、車内気体汚染の車内検出データを安全検出値になるように調節することができ、これによって、車内空間において清潔で安全な気体を呼吸することができる。以下、本発明の装置及び処理方法について、詳細に説明する。
【0015】
上記の車外気体検出データ及び車内気体検出データは、気体汚染より検知されたデータであり、気体汚染は、浮遊微粒子(PM、PM2.5、PM10)、一酸化炭素(CO)、二酸化炭素(CO)、オゾン(O)、二酸化硫黄(SO)、二酸化窒素(NO)、鉛(Pb)、全揮発性有機物(TVOC)、ホルムアルデヒド(HCHO)、細菌、ウイルスからなる群から選択された1つ又はそれらの組合せである。本発明はこれに限定されない。
【0016】
図3図12A図12Bに示すように、上記車外気体検知器1a及び車内気体検知器1bは、更に、気体検出モジュールを備えている。気体検出モジュールは、制御回路基板11、気体検知本体12、マイクロプロセッサー13、及び通信器14を備える。気体検知本体12、マイクロプロセッサー13及び通信器14は、制御回路基板11にパッケージ化されて一体型を形成し、且つ互いに電気的に接続されている。マイクロプロセッサー13及び通信器14は、制御回路基板11上に設置される。マイクロプロセッサー13は、気体検知本体12の検知動作を制御する。気体検知本体12が気体汚染を検知し、検知信号を出力する。マイクロプロセッサー13は、検知信号を受信し、計算及び処理を行った後に信号を出力する。これによって、車外気体検知器1a及び車内気体検知器1bの気体検出モジュールのマイクロプロセッサー13は、車外気体検出データと車内気体検出データとを生成し、生成されたデータを通信器14に提供して、外部通信を行う。より具体的に、上記通信器14は、車内気体交換システム2の制御駆動ユニット25と信号の接続及び送受信を行うことで、通信器14から送信されてきた車外気体検出データ及び車内気体検出データに基づいて、制御駆動ユニット25は、人工知能の計算及び比較を行い、車内気体交換システム2の動作及び動作時間を制御し、浄化ユニット23を利用して気体汚染を安全検出値に調節するか、車内空間の気体汚染を人工知能により選択して車外と交換するように制御するか、または吸気口21によって車外の気体を導入して車内空間の気体汚染と交換を行うか、を選択して、車内空間内の気体汚染を交換して清潔で安全な呼吸ができる状態を形成する。通信器14が外部に対する送受信を行うことは、USB、mini-USB、micro-USB......などの有線通信式、又は、Wi-Fi、ブルートゥース(登録商標)通信、無線周波数識別通信、近距離無線通信(Near Field Communication)などの無線通信式である。
【0017】
上記車内気体検知器1bは、車内空間に動作しており、車内気体検知器1bは、車内空間(例えば、図2Bに示す位置)に固定されるか、又は、車内気体検知器1bが移動式検知装置であっても良い。本発明における実施形態では、車内気体検知器1bは、例えば、時計、ブレスレットなどの人に直接装着可能な機器(図示せず)であっても良い。この場合、人が車内にいるときはいつでも車内空間の気体汚染を検出し、車内の気体検出データを送信することができる。また、他の実施形態では、車内気体検知器1bは、例えば、携帯電話などの人が直接的に携帯できる機器(図示せず)であっても良い。この場合、車内空間にいるときはいつでも車内空間の気体汚染を検出して車内気体検出データを送信でき、車内空間の気体汚染データを記録することができる。本発明の車内気体検知器1bが移動式検知装置である場合、車内気体検知器1bの気体検出モジュールの通信器14は、無線通信形式を採用する。
【0018】
図4A図6に示すように、上記気体検知本体12は、ベース121、圧電アクチュエーター122、駆動回路基板123、レーザーアセンブリ124、微粒子センサー125、気体センサー127及び外側カバー126を備える。
【0019】
上記ベース121は、第1表面1211、第2表面1212、レーザー設置エリア1213、エアイン溝部1214、エアガイドアセンブリ載置エリア1215及びエアアウト溝部1216を備える。第1表面1211と第2表面1212とは、互いに対向して配置された2つの表面である。レーザー設置エリア1213は、第1表面1211から第2表面1212に向かって中空にして形成される。外側カバー126は、ベース121を覆い、且つ側板1261を備え、側板1261は、吸気開口1261a及び排気開口1261bを備える。エアイン溝部1214は、第2表面1212を凹ませるように設けられ、且つレーザー設置エリア1213に隣接するように設けられている。エアイン溝部1214には、ベース121の外部に連通され、且つ外側カバー126の吸気開口1261aに対応する吸気ポート1214aが設けられ、エアイン溝部1214の両側壁には、それぞれ、レーザー設置エリア1213に連通する光透過窓1214bが設けられる。これによって、ベース121の第1表面1211は、外側カバー126によって覆われ、第2表面1212は、駆動回路基板123によって覆われ、その結果、エアイン溝部1214は、エアイン経路を定義する。
【0020】
上記エアガイドアセンブリ載置エリア1215は、第2表面1212を凹ませることによって形成され、エアイン溝部1214に連通され、且つ底面には通気孔1215aが設けられている。エアガイドアセンブリ載置エリア1215の四隅には、それぞれ、位置決めブロック部材1215bが設けられている。上記エアアウト溝部1216に排気ポート1216aが設けられ、排気ポート1216aは、外側カバー126の排気開口1261bに対応するように設置されている。エアアウト溝部1216は、エアガイドアセンブリ載置エリア1215の垂直投影領域に対して第1表面1211を凹ませるように形成された第1領域1216bと、エアガイドアセンブリ載置エリア1215の垂直投影領域から伸びる領域において、第1表面1211から第2表面1212に向かって中空にして形成された第2領域1216cとを備える。第1領域1216bは、第2領域1216cと連結され、且つ段差を形成している。エアアウト溝部1216の第1領域1216bは、エアガイドアセンブリ載置エリア1215の通気孔1215aに連通し、エアアウト溝部1216の第2領域1216cは、排気ポート1216aに連通する。これによって、ベース121の第1表面1211が外側カバー126によって覆われ、第2表面1212が駆動回路基板123によって覆われる場合、エアアウト溝部1216と駆動回路基板123とは、エアアウト経路を定義する。
【0021】
上記レーザーアセンブリ124、微粒子センサー125及び気体センサー127は、駆動回路基板123上に電気的に接続されるように設けられ、且つベース121内に位置される。レーザーアセンブリ124、微粒子センサー125、気体センサー127及びベース121の位置を明確に説明するために、図6では、駆動回路基板123を省略している。レーザーアセンブリ124は、ベース121のレーザー設置エリア1213に収容され、微粒子センサー125は、ベース121のエアイン溝部1214に収容され、且つレーザーアセンブリ124と位置合わせされる。レーザーアセンブリ124は、光透過窓1214bに対応するように設置されてる。光透過窓1214bは、レーザーアセンブリ124が発射するレーザー光が通過し、エアイン溝部1214に照射するように用いられる。レーザーアセンブリ124によって発射されたレーザー光のビーム経路は、光透過窓1214bを通過し、エアイン溝部1214と直交する方向となっている。レーザーアセンブリ124によって発射されたレーザー光のビーム経路は、光透過窓1214bを通過し、エアイン溝部1214に照射し、エアイン溝部1214内の気体が照射され、ビームが気体に接触すると、レーザー光が散乱し、投影光点を形成する。微粒子センサー125は、直交位置に配置し、散乱で形成された投影光点を感知して計算を行い、これによって、気体の検出データを得ることができる。微粒子センサー125は、浮遊微粒子(PM、PM2.5、PM10)の情報を検出する。気体センサー127は、駆動回路基板123上に電気的に接続されるように配置され、且つ、エアアウト溝部1216に収容され、エアアウト溝部1216に導入された気体を検出するように用いられる。本発明の具体的な実施形態では、気体センサー127は、二酸化炭素(CO)又は全揮発性有機物(TVOC)気体の情報を検出する揮発性有機物センサー、ホルムアルデヒド(HCHO)気体の情報を検出するホルムアルデヒドセンサー、細菌及び真菌を検出する細菌センサー、ウイルス気体の情報を検出するウイルスセンサーを含む。
【0022】
図8A図9Cに示すように、上記圧電アクチュエーター122は、噴気孔シート1221、キャビティフレーム1222、作動体1223、絶縁フレーム1224、及び導電性フレーム1225を備える。噴気孔シート1221は、可撓性材料であり、且つサスペンションプレート1221a及び中空孔1221bを備える。サスペンションプレート1221aは、曲げ振動のシート状構造であり、その形状及び寸法は、エアガイドアセンブリ載置エリア1215の内縁に対応する。中空孔1221bは、気体の流通のために、サスペンションプレート1221aの中心部を貫通して設けられる。本発明の好ましい実施形態では、サスペンションプレート1221aの形状は、正方形、図形、楕円形、三角形、又は多辺形のいずれか1つであるが、これに限定されない。キャビティフレーム1222が噴気孔シート1221に積み重ねるように配置され、その外観は噴気孔シート1221に対応する。作動体1223がキャビティフレーム1222に積み重ねるように配置され、キャビティフレーム1222とサスペンションプレート1221aとの間に共振キャビティ1226を形成する。絶縁フレーム1224が作動体1223に積み重ねるように配置され、その外観はキャビティフレーム1222に類似する。導電性フレーム1225が絶縁フレーム1224に積み重ねるように配置され、その外観は絶縁フレーム1224に類似し、且つ導電性フレーム1225は導電性ピン1225a及び導電性電極1225bを備え、導電性ピン1225aが導電性フレーム1225から外縁に延在する。導電性電極1225bが導電性フレーム1225から内縁に延在する。作動体1223は圧電キャリアプレート1223aと調整共振プレート1223bと圧電プレート1223cとを備える。圧電キャリアプレート1223aがキャビティフレーム1222に積み重ねるように配置され、調整共振プレート1223bが圧電キャリアプレート1223aに積み重ねるように配置され、圧電プレート1223cが調整共振プレート1223bに積み重ねるように配置され、調整共振プレート1223b及び圧電プレート1223cは絶縁フレーム1224に収容され、導電性フレーム1225の導電性電極1225bによって圧電プレート1223cに電気的に接続される。本発明の好ましい実施形態では、圧電キャリアプレート1223a及び調整共振プレート1223bは導電性材料である。圧電キャリアプレート1223aは圧電ピン1223dを備え、圧電ピン1223d及び導電性ピン1225aは、駆動回路基板123の駆動回路(図示せず)に接続されて駆動信号(駆動周波数又は駆動電圧)を受信する。駆動信号は、圧電ピン1223d、圧電キャリアプレート1223a、調整共振プレート1223b、圧電プレート1223c、導電性電極1225b、導電性フレーム1225及び導電性ピン1225aによりループを形成する。絶縁フレーム1224により、導電性フレーム1225と作動体1223との間を遮断し、回路の短絡を回避することができる。これによって、駆動信号は、圧電プレート1223cに伝送することができる。圧電プレート1223cが駆動信号を受信した後、圧電効果により変形し、圧電キャリアプレート1223a及び調整共振プレート1223bが往復曲げ振動をすることを駆動する。
【0023】
調整共振プレート1223bが圧電プレート1223cと圧電キャリアプレート1223aとの間に配置され、両者間の緩衝材として使用され、圧電キャリアプレート1223aの振動周波数を調整することができる。基本的に、調整共振プレート1223bの厚さは、圧電キャリアプレート1223aの厚さよりも厚く、調整共振プレート1223bの厚さを変えることによって、作動体1223の振動周波数を調整することができる。
【0024】
図7A図7B図8A図8B及び図9Aに示すように、上記圧電アクチュエーター122には、噴気孔シート1221、キャビティフレーム1222、作動体1223、絶縁フレーム1224及び導電性フレーム1225が順次に積み重ねるように設置される。圧電アクチュエーター122は、ベース121上の正方形のエアガイドアセンブリ載置エリア1215に収容され、且つ位置決めブロック部材1215bに支持されて位置決めされる。圧電アクチュエーター122の外部では、気体を流通するための空隙1221cで取り囲まれている。即ち、圧電アクチュエーター122は、サスペンションプレート1221aとエアガイドアセンブリ載置エリア1215の内縁との間に定義される空隙1221cで取り囲まれている。作動体1223、キャビティフレーム1222及びサスペンションプレート1221aの間に、共振キャビティ1226が形成される。噴気孔シート1221とエアガイドアセンブリ載置エリア1215の底面との間に、エアフローキャビティ1227が形成される。エアフローキャビティ1227は、噴気孔シート1221の中空孔1221bを介して、作動体1223、キャビティフレーム1222及びサスペンションプレート1221aの間の共振キャビティ1226に連通される。これによって、共振キャビティ1226を通過する気体の振動周波数は、サスペンションプレート1221aの振動周波数と同じになる傾向があり、共振キャビティ1226とサスペンションプレート1221aとの間のヘルムホルツ共鳴効果(Helmholtz resonance)を促進し、気体の輸送効率が向上する。
【0025】
図9Bに示すように、圧電プレート1223cがエアガイドアセンブリ載置エリア1215の底面から離れるように移動すると、圧電プレート1223cは、噴気孔シート1221のサスペンションプレート1221aをエアガイドアセンブリ載置エリア1215の底面から遠ざけるように駆動する。これによって、エアフローキャビティ1227の容積が急速に拡大し、内圧が低下して負圧を生成し、圧電アクチュエーター122外部の気体が空隙1221cより流れ込み、中空孔1221bを介して、共振キャビティ1226に入り、共振キャビティ1226内の気圧が増加し、圧力勾配を生成する。
【0026】
図9Cに示すように、圧電プレート1223cの駆動により、噴気孔シート1221のサスペンションプレート1221aがエアガイドアセンブリ載置エリア1215の底面に向かって移動すると、共振キャビティ1226内の気体が中空孔1221bを介して急速に流出し、エアフローキャビティ1227内の気体が圧縮され、圧縮された気体は、ベルヌーイの法則に近い理想気体状態で、エアガイドアセンブリ載置エリア1215の通気孔1215aに迅速かつ大量に噴出される。
【0027】
上記ベース121のエアガイドアセンブリ載置エリア1215がエアイン溝部1214に連通される。圧電アクチュエーター122がベース121上の正方形のエアガイドアセンブリ載置エリア1215内に収容される。上記駆動回路基板123はベース121の第2表面1212を覆う。レーザーアセンブリ124が駆動回路基板123に設けられ且つ電気的に接続される。微粒子センサー125は駆動回路基板123に設けられ且つ電気的に接続される。これによって、外側カバー126がベース121を覆い、排気ポート1216aがベース121の吸気ポート1214aに対応し、排気開口1261bがベース121の排気ポート1216aに対応する。圧電アクチュエーター122は、図9B及び図9C図に示す動作を繰り返すと、圧電プレート1223cが往復に振動し、慣性の原理によれば、排気後の共振キャビティ1226内部の気圧は、平衡気圧よりも低いので、気体が共振キャビティ1226に再び入り、共振キャビティ1226の気体の振動周波数は圧電プレート1223cの振動周波数と同じになり、ヘルムホルツ共鳴効果を生成し、迅速かつ大量な気体の輸送を実現できる。
【0028】
図10Aに示すように、気体検出モジュール外部の気体は、外側カバー126の吸気開口1261aから入り、吸気ポート1214aを通過してベース121のエアイン溝部1214に定義された吸気経路に流れ込み、微粒子センサー125の位置に流れる。同時に、圧電アクチュエーター122が連続的に駆動しているので、吸気経路の気体が吸い取られる。これによって、気体検出モジュール外部の気体が迅速かつ安定に流れ込み、微粒子センサー125の上方を通過することができる。図10Bに示すように、このときのレーザーアセンブリ124によって発射されたレーザー光のビームは、光透過窓1214bを通してエアイン溝部1214に入り、微粒子センサー125の上方を通過する。微粒子センサー125のビームが気体中の浮遊微粒子を照射すると、散乱現象が生じられ、投影光点が形成することができる。微粒子センサー125は、散乱によって生じされた投影光点に基づいて計算を行い、気体中に含まれる浮遊微粒子の粒径及び濃度などの関連情報を取得することができる。微粒子センサー125上方の気体は、圧電アクチュエーター122の駆動を連続的に受けており、エアガイドアセンブリ載置エリア1215の通気孔1215aに導入され、エアアウト溝部1216に入り込む。最後、図10Cに示すように、気体がエアアウト溝部1216に入ると、気体センサー127によって検知される。圧電アクチュエーター122が気体をエアアウト溝部1216に連続的に輸送しているので、エアアウト溝部1216内の気体が排気ポート1216a及び排気開口1261bを通って押し出され、最後、外部に排出される。
【0029】
本発明の車外気体検知器1a及び車内気体検知器1bは、内部に設けられた気体検出モジュールにより、車外気体検知器1a及び車内気体検知器1b外の気体汚染を吸い取り、吸気開口1261aよりエアイン溝部1214に定義された吸気経路内に入り、微粒子センサー125で気体汚染に含まれる微粒子の微粒子濃度を検出し、その後、圧電アクチュエーター122により、エアガイドアセンブリ載置エリア1215の通気孔1215aを通してエアアウト溝部1216に定義されたエアアウト経路内に入り、気体センサー127で検出し、最後、ベース121の排気ポート1216aから排気開口1261bに排出される。これによって、気体検出モジュールは、気体中の浮遊微粒子を検出できるだけでなく、例えば、一酸化炭素(CO)、二酸化炭素(CO)、オゾン(O)、二酸化硫黄(SO)、二酸化窒素(NO)、鉛(Pb)、全揮発性有機物(TVOC)、ホルムアルデヒド(HCHO)、細菌、ウイルスからなる群から選択された1つ又はそれらの組合せの気体に対して気体汚染を検知することができる。
【0030】
図11に示すように、制御駆動ユニット25は、車外気体検知器1aの車外気体検出データ及び車内気体検知器1bの車内気体検出データを受信し、車内気体検出データが安全検出値よりも高い場合、図2Cに示すように、制御駆動ユニット25は、吸気バルブ212及び出口バルブ29を閉じ、同時に、送風機221を動作させ、車内空間の気体汚染は、換気エアインポート26を通って換気通路27に入り、次に、吸気通路211に導入され、循環気体流路を形成し、その結果、気体汚染は、浄化ユニット23によって濾過及び浄化処理を行い、排気口22を通って車内空間101に排出される。これによって、車内空間内の気体汚染より検出される車内検出データを安全検出値まで低減させる。図11に示すように、制御駆動ユニット25は、車外気体検出データ及び車内気体検出データを受信し、車外気体検出データが車内検出データよりも気体汚染が低い場合、図2Dに示すように、制御駆動ユニット25は、吸気バルブ212及び出口バルブ29を開き、同時に、送風機221を動作させ、車外の気体が吸気通路211に導入され、浄化ユニット23によって濾過及び浄化処理を行った後、排気口22を通って車内空間内に導入される。車内空間の気体汚染が換気エアインポート26を通って換気通路27に入った後、換気エアアウトポート28より車外に排出され、その結果、車内空間の気体汚染が車外に排出され、車内空間内の気体汚染より検出された車内検出データを安全検出値まで低減させる。
【0031】
図11に示すように、制御駆動ユニット25は、車外気体検出データ及び車内気体検出データを受信し、車内気体検出データが車外検出データよりも気体汚染が低い場合、図2Eに示すように、制御駆動ユニット25は、車外の気体の導入を防止するために、吸気バルブ212を閉じ、出口バルブ29を開く。同時に、送風機221を動作させ、車内空間の気体汚染が換気エアインポート26より換気通路27に入り、換気エアアウトポート28より車外に排出される。同時に、吸気通路211に導入されて循環気体流路を形成し、気体汚染を浄化ユニット23に通過させ、濾過及び浄化処理を行い、最後に、排気口22より車内空間内に排出される。これにより、車内空間内の気体汚染が換気及び濾過を行ったので、車内空間内の気体汚染より検出された車内検出データを安全検出値まで低減させる。
【0032】
上記安全検出値は、浮遊微粒子2.5(PM2.5)の濃度が10μg/m未満、二酸化炭素(CO)の濃度が1000ppm未満、全揮発性有機物(TVOC)の濃度が0.56ppm未満、ホルムアルデヒド(HCHO)の濃度が0.08ppm未満、細菌数が1500CFU/m未満、真菌数が1000CFU/m未満、二酸化硫黄の濃度が0.075ppm未満、二酸化窒素の濃度が0.1ppm未満、一酸化炭素の濃度が35ppm未満、オゾンの濃度が0.12ppm未満、鉛の濃度が0.15μg/m未満であることを含む。
【0033】
図2Cに示すように、上記浄化ユニット23は、複数の実施形態によって組み合わせても良い。ある好ましい実施形態では、浄化ユニット23は、高効率フィルタ(HEPA)23aである。吸気通路211を介して導入された気体汚染は、高効率フィルタ23aによって吸着され、気体汚染に含まれる化学スモーク、細菌、粉塵粒子及び花粉が吸収され、濾過及び浄化の効果を達成する。ある実施形態では、高効率フィルタ23aは、二酸化塩素の洗浄成分でコーティングされ、吸気通路211によって導入される気体汚染に含まれるウイルス、細菌を浄化することができる。また、高効率フィルタ23aは、イチョウ及び日本白膠木を抽出したオーガニックコーティング層で塗布され、オーガニック保護抗アレルギーフィルタを形成し、吸気通路211を介して導入された気体汚染に含まれるアレルゲンが除去され、高効率フィルタ23aを通過するインフルエンザウイルス表面タンパク質が破壊されることができる。また、高効率フィルタ23aは、銀イオンでコーティングされ、吸気通路211によって導入される気体汚染に含まれるウイルス及び細菌を抑制することができる。
【0034】
他の実施形態では、浄化ユニット23は、光触媒ユニット23bを備えた高効率フィルタ23aによって構成されても良い。光触媒ユニット23bは、光触媒231b及び紫外線ランプ232bを備え、光触媒231bが紫外線ランプ232bにより照射され、吸気通路211を通して導入された気体汚染を分解することで、濾過及び浄化を行う。光触媒231b及び紫外線ランプ232bは、吸気通路211内且つ一定の間隔を保つように配置され、吸気通路211によって導入された気体汚染は、紫外線ランプ232bで照射された光触媒231bが光エネルギーを電気エネルギーに変換して、気体汚染中の有害物質を分解、消毒及び殺菌を行うことで、濾過及び浄化の効果を達成することができる。
【0035】
他の実施形態では、浄化ユニット23は、光プラズマユニット23cを備えた高効率フィルタ23aによって構成されても良い。光プラズマユニット23cは、ナノライトチューブであり、ナノライトチューブで吸気通路211によって導入される気体汚染を照射し、気体汚染に含まれる揮発性有機気体を分解して浄化する。ナノライトチューブが吸気通路211に配置され、吸気通路211によって導入される気体汚染は、ナノライトチューブで照射され、気体汚染に含まれる酸素分子及び水分子を高酸化性光プラズマイオンに分解し、有機分子を破壊できるイオン気流を形成する。これによって、気体汚染に含まれる揮発性ホルムアルデヒド、トルエン、揮発性有機気体(Volatile Organic Compounds、VOC)などの気体分子を水と二酸化炭素に分解し、濾過及び浄化の効果を達成することができる。
【0036】
他の実施形態では、浄化ユニット23は、負イオンユニット23dを備えた高効率フィルタ23aによって構成されても良い。負イオンユニット23dは、少なくとも1つの電極ワイヤ231d、少なくとも1つの集塵プレート232d、及びブースター電源233dを備える。電極ワイヤ231dの高電圧放電により、吸気通路211を通って導入される気体汚染に含まれる微粒子が集塵プレート232dに吸着され、濾過及び浄化を行う。電極ワイヤ231d及び集塵プレート232dが吸気通路211に配置され、ブースター電源233dが電極ワイヤ231dの高電圧放電を提供し、集塵プレート232dが負に帯電し、吸気通路211によって導入される気体汚染は、電極ワイヤ231dの高電圧放電により、気体汚染に含まれる正電荷を帯電する微粒子が、負電荷を帯電する集塵プレート232dに吸着され、導入される気体汚染に対して、濾過及び浄化の効果を達成することができる。
【0037】
他の実施形態では、浄化ユニット23は、プラズマユニット23eを備えた高効率フィルタ23aによって構成されても良い。プラズマユニット23eは、第2電解ガード231e、吸着フィルタ232e、高電圧放電電極233e、第2電解ガード234e及びブースター電源235eを備える。ブースター電源235eは、高電圧放電電極233eの高圧電力を提供し、高電圧プラズマカラムを生成する。高電圧プラズマカラムのプラズマは、吸気通路211によって導入される気体汚染中のウイルス及び細菌を分解する。第2電解ガード231e、吸着フィルタ232e、高電圧放電電極233e及び第2電解ガード234eが吸気通路211に配置され、吸着フィルタ232e、高電圧放電電極233eが第2電解ガード231eと第2電解ガード234eとの間に配置され、ブースター電源235eが高電圧放電電極233eの高電圧放電を提供し、プラズマイオンを有する高電圧プラズマカラムを生成する。吸気通路211によって導入される気体汚染は、プラズマにより、気体汚染に含まれる酸素分子及び水分子を電解してカチオン(H)及びアニオン(O2-)を生成し、イオンの周りに水分子が付着した物質がウイルス及び細菌の表面に付着した後、化学反応の作用の下で、高酸化活性の活性酸素種(ヒドロキシル、OH基)に変換され、ウイルス及び細菌の表面タンパク質の水素原子を引き抜き、酸化及び文化することで、導入される気体汚染を濾過して、濾過及び浄化の効果を達成することができる。
【0038】
上述したように、本発明は、車内空気汚染防止及び制御方法を提供することである。車外気体検知器及び車内気体検知器を提供し、内部に設置された気体検出モジュールによって、車外気体検出データ及び車内気体検出データを出力する。車内気体交換システムを提供し、空調ユニットによって車内空間の温度及び湿度を調節し、浄化ユニットによって、導入される気体に対して濾過及び浄化を行い、その後、車内空間に導入され、制御駆動ユニットによって、車外気体検出データ及び車内気体検出データを受信して比較し、人工知能の計算により、車内空間の気体汚染を交換するか、導入される車外の気体を車内空間に導入して気体汚染を交換するか、を選択して、車内空間内の気体汚染を清潔で安全な呼吸できる状態にする。本発明は、車内空気汚染の防止及び制御方法の解決策を提供し、産業上非常に実用的な価値がある。
【符号の説明】
【0039】
1a:車外気体検知器
1b:車内気体検知器
11:制御回路基板
12:気体検知本体
121:ベース
1211:第1表面
1212:第2表面
1213:レーザー設置エリア
1214:エアイン溝部
1214a:吸気ポート
1214b:光透過窓
1215:エアガイドアセンブリ載置エリア
1215a:通気孔
1215b:位置決めブロック部材
1216:エアアウト溝部
1216a:排気ポート
1216b:第1領域
1216c:第2領域
122:圧電アクチュエーター
1221:噴気孔シート
1221a:サスペンションプレート
1221b:中空孔
1221c:空隙
1222:キャビティフレーム
1223:作動体
1223a:圧電キャリアプレート
1223b:調整共振プレート
1223c:圧電プレート
1223d:圧電ピン
1224:絶縁フレーム
1225:導電性フレーム
1225a:導電性ピン
1225b:導電性電極
1226:共振キャビティ
1227:エアフローキャビティ
123:駆動回路基板
124:レーザーアセンブリ
125:微粒子センサー
126:外側カバー
1261:側板
1261a:吸気開口
1261b:排気開口
127:気体センサー
13:マイクロプロセッサー
14:通信器
2:車内気体交換システム
21:吸気口
211:吸気通路
212:吸気バルブ
22:排気口
221:送風機
23:浄化ユニット
23a:高効率フィルタ
23b:光触媒ユニット
231b:光触媒
232b:紫外線ランプ
23c:光プラズマユニット
23d:負イオンユニット
231d:電極ワイヤ
232d:集塵プレート
233d:ブースター電源
23e:プラズマユニット
231e:第2電解ガード
232e:吸着フィルタ
233e:高電圧放電電極
234e:第2電解ガード
235e:ブースター電源
24:空調ユニット
25:制御駆動ユニット
26:換気エアインポート
27:換気通路
28:換気エアアウトポート
29:出口バルブ
S1~S4:車内空気汚染防止及び制御方法
図1
図2A
図2B
図2C
図2D
図2E
図3
図4A
図4B
図4C
図5A
図5B
図6
図7A
図7B
図8A
図8B
図9A
図9B
図9C
図10A
図10B
図10C
図11
図12A
図12B