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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-06
(45)【発行日】2024-12-16
(54)【発明の名称】殺有害生物組成物
(51)【国際特許分類】
   A01N 43/90 20060101AFI20241209BHJP
   A01P 7/04 20060101ALI20241209BHJP
   A01M 1/20 20060101ALI20241209BHJP
【FI】
A01N43/90 103
A01P7/04
A01N43/90 102
A01M1/20 A
【請求項の数】 13
(21)【出願番号】P 2021559647
(86)(22)【出願日】2020-04-08
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-06-08
(86)【国際出願番号】 EP2020060076
(87)【国際公開番号】W WO2020208098
(87)【国際公開日】2020-10-15
【審査請求日】2023-04-06
(31)【優先権主張番号】19168504.9
(32)【優先日】2019-04-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】520222106
【氏名又は名称】シンジェンタ クロップ プロテクション アクチェンゲゼルシャフト
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100119013
【弁理士】
【氏名又は名称】山崎 一夫
(74)【代理人】
【識別番号】100123777
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 さつき
(74)【代理人】
【識別番号】100111796
【弁理士】
【氏名又は名称】服部 博信
(74)【代理人】
【識別番号】100136249
【弁理士】
【氏名又は名称】星野 貴光
(72)【発明者】
【氏名】ポップ クリスティアン
(72)【発明者】
【氏名】ブッフホルツ アンケ
(72)【発明者】
【氏名】ライナー ヴェルナー
(72)【発明者】
【氏名】ハット ファビエンヌ
(72)【発明者】
【氏名】シュナイダー ダニエル
【審査官】三木 寛
(56)【参考文献】
【文献】中国特許出願公開第104855412(CN,A)
【文献】特表2011-513209(JP,A)
【文献】国際公開第2018/052136(WO,A1)
【文献】特表2010-505751(JP,A)
【文献】国際公開第2019/033918(WO,A1)
【文献】特表2012-511541(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第108184860(CN,A)
【文献】中国特許出願公開第103828832(CN,A)
【文献】中国特許出願公開第103478151(CN,A)
【文献】特表2015-511594(JP,A)
【文献】特表2013-503900(JP,A)
【文献】特表2005-538073(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A01N 43/90
A01P 7/04
A01M 1/20
CAplus/REGISTRY(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
殺有害生物組成物であって、
)有効成分として、スピロピジオンである以下の化合物:
【化1】
と;
(ii)構成要素
(a)オキシラン/メチルオキシランブロックコポリマー(ポリオキシエチレン/ポリオキシプロピレンブロックコポリマー);及び
(b)エトキシ化及び/又はプロポキシル化C 12 ~C 15 脂肪アルコールであるアルコールアルコキシレート
を含む補助剤組合せと
を含み;
ここで、構成要素(a)と構成要素(b)の重量比は、1:3~3:1であり;
構成要素(i)と(ii)の重量比は、1:1~1:4である、組成物。
【請求項2】
懸濁液濃縮物配合物である、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
前記オキシラン/メチルオキシランブロックコポリマーが、POE-POP-POE配列を含み、POEが、ポリオキシエチレンブロックを表し、POPが、ポリオキシプロピレンブロックを表し、前記コポリマーが、2500~7000の分子量(g/mol)を有する、請求項1又は請求項2に記載の組成物。
【請求項4】
構成要素(a)と構成要素(b)の重量比が、1:1~3:1である、請求項1~のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項5】
構成要素(i)と構成要素(ii)の重量比が、1:2~1:3である、請求項1~のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項6】
乳化剤、分散化剤、湿潤剤、不凍液、消泡剤、殺生物剤、溶剤、安定剤、抗微生物剤(殺生物剤)、顔料、緩衝液及び充填剤から選択される1種若しくは複数のさらなる成分をさらに含む、請求項1~のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項7】
請求項1~のいずれか一項に記載の殺有害生物組成物を含む、水性希釈組成物。
【請求項8】
有害生物と戦い、防除する方法であって、有害生物に、有害生物の生息地に、又は有害生物による攻撃の影響を受けやすい有用な植物の作物に、請求項1~のいずれか一項に記載の組成物を施用することを含む、ヒトに対する医療行為を除く方法。
【請求項9】
有害生物を防除する方法であって、有用な植物の作物の土壌に請求項1~のいずれか一項に記載の組成物を施用することを含み、前記施用は、土壌への滴下、浸漬又は注入による、方法。
【請求項10】
前記有害生物が、同翅目(Homoptera)、総翅目(Thysanoptera)、ダニ目(Acarina)又は鱗翅目(Lepidoptera)から選択される、請求項又はに記載の方法。
【請求項11】
前記有害生物が、コナジラミ、アブラムシ、アザミウマから選択される、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記植物が、目ナス科(Solanaceae)、ウリ科(Cucurbitaceae)、ネギ科(Alliaceae)又はキジカクシ科(Asparagacea)から選択される、請求項10又は11に記載の方法。
【請求項13】
前記植物が、キュウリ、カボチャ、コショウ、メロン、スイカ、トマト、ナス、ズッキーニ又はヒョウタンから選択される、請求項10~12のいずれか一項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、殺虫有効成分を含む懸濁液濃縮物組成物、その調製、及び有用な植物の作物における有害生物を防除するこのような組成物を使用する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
殺有害生物剤の補助剤は、殺有害生物剤噴霧配合物中に存在する物質として定義し得、これは、有効成分濃縮物中に組み込まれている(すなわち、いわゆる、「組込み型」補助剤)(噴霧の前に噴霧タンク中で希釈される)か、又は噴霧の前に噴霧タンクに加えられ、有効成分濃縮物(すなわち、いわゆる、「タンクミックス」補助剤)の構成要素ではなく、例えば、葉の表面上に有効成分を広げること又は葉への浸透を促進することによって殺有害生物有効成分の性能を改善させる。農芸化学的配合物中の組込み型補助剤の使用は、噴霧タンクへの補助剤の別々の添加のステップを排除することによって噴霧プロセスを単純化し得、これは、特定の状況において、好ましくてもよい。
【0003】
国際公開第2004/007448号及び国際公開第2010/066780号は、特定のスピロ複素環式ピロリジンジオン誘導体が、殺有害生物活性、特に、殺虫、殺ダニ、殺軟体動物及び殺線虫活性を有することを開示している。このような誘導体は全身的に機能し、葉への施用によって、植物の葉中に浸透し、植物の維管束系を進むことができる。このため、これらの誘導体は、昆虫吸いつき有害生物(insect sucking pests)、例えば、アブラムシ、アザミウマ及びコナジラミに対して特に有効である。しかし、植物にこのような誘導体を含む組成物を施用するとき、許容される殺有害生物有効性を達成することと、植物への有効成分の過剰な浸透に由来し得る植物毒性の結果を制限することとの間の均衡をとることは重要である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このように、植物毒性及びしたがって植物へのかなりの損傷を制限する(作物安全性)一方で、最適化された殺有害生物(殺虫)有効性を得るというこれらの二重の必要条件に合致する新規な組成物のための、農芸化学的配合物、特に、組込み型補助剤を含むものの開発における動機づけが依然として存在する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明によれば、
(i)有効成分として式(I)の化合物:
【化1】
(式中、
Aは、水素又はメチルであり;
Uは、独立に、クロロ又はメチルであり;
nは、1又は2であり;
Gは、水素又は-C(=O)OCH2CH3であり;
Xは、N又はC(H)である);
又はその農芸化学的に許容される塩と;
(ii)(a)オキシラン/メチルオキシランブロックコポリマー(ポリオキシエチレン/ポリオキシプロピレンブロックコポリマー);及び
(b)アルコールアルコキシレート
を含む補助剤組合せと
を含む、殺有害生物組成物を提供し;
ここで、構成要素(a)と構成要素(b)の重量比は、1:3~3:1であり;
構成要素(i)と(ii)の重量比は、1:1~1:4である。
【0006】
驚いたことに、本発明の組成物は、実用的な目的のために、許容される作物安全性(植物毒性)の結果をまた維持する一方で、葉又は土壌施用の後で、有用な植物の作物における害虫の防除における非常に有利なレベルの活性を有することが見出された。活性とは、本発明の組成物が、昆虫を死滅若しくは防除し、昆虫の成長若しくは生殖を遅延させ、昆虫集団を低減させ、且つ/又は昆虫によってもたらされる植物への損傷を低減させることができることを意味する。
【発明を実施するための形態】
【0007】
本発明の第2の態様において、有害生物に、有害生物の生息地に、又は有害生物による攻撃の影響を受けやすい有用な植物の作物に、本発明による組成物を施用することを含む、有害生物と戦い、防除する方法を提供する。
【0008】
本発明の第3の態様において、有害生物を防除する方法を提供し、この方法は、有用な植物の作物の土壌に本発明による組成物を施用することを含み、ここで、施用は、土壌への滴下、浸漬又は注入による。
【0009】
好ましくは、本発明による組成物は、懸濁液濃縮物配合物である。懸濁液濃縮物(SC)配合物は、使用前の希釈を通常意図する、液体中の固体殺有害生物有効成分の安定な懸濁液である。理想的には、懸濁液は、安定であるべきである(すなわち、沈降しない)。懸濁液濃縮物配合物は一般に、ノズルを介した通例の噴霧の前に水で希釈し、有効成分に加えて、また他の助剤、例えば、界面活性剤、乳化剤、分散剤、湿潤剤、不凍液、消泡剤、殺生物剤、溶剤、安定剤、抗微生物剤、顔料、緩衝液、表面活性物質などを含有し得る。このような物質は、農芸化学的配合物の当業者には公知である。懸濁液濃縮物配合物は、任意に1種若しくは複数の分散化剤と共に、適切な媒体中で固体有効成分化合物をボールミリング又はビーズミリングすることによって調製し、化合物の細かい粒子の懸濁液を生成し得る。1種若しくは複数の湿潤剤を組成物中に含み得、懸濁化(沈降防止)剤を含めて、粒子が沈降する速度を低減し得る。代わりに、有効成分は、乾式粉砕し、上で記載した薬剤を含有する水に加えて、望ましい最終生産物を生成し得る。
【0010】
好ましくは、式(I)の化合物(構成要素(i))は、化合物1(スピロピジオン-CAS番号:1229023-00-0)又は化合物2(スピロテトラマト-CAS番号:203313-25-1)、最も好ましくは、化合物1(スピロピジオン)の1つから選択される。
【化2】
【0011】
構成要素(ii)は、(a)オキシラン/メチルオキシランブロックコポリマー(ポリオキシエチレン/ポリオキシプロピレンブロックコポリマー);及び(b)アルコールアルコキシレートを含む補助剤組合せである。
【0012】
補助剤組合せ(ii)の構成要素(a)として使用されるオキシラン/メチルオキシランブロックコポリマーは、好ましくは、2500~7000g/mol、より好ましくは、4000~6000g/molの範囲の分子量を有する。好ましくは、このオキシラン/メチルオキシランブロックコポリマーは、2個のポリオキシエチレン基(ブロック)が隣接した中心のポリオキシプロピレン基(ブロック)を含む。すなわち、オキシラン/メチルオキシランブロックコポリマーは、POE-POP-POE配列を含み、ここで、POEは、ポリオキシエチレン(-CH2CH2O-)ブロックを表し、POP(-CH2CH(CH3)O-)は、ポリオキシプロピレンブロックを表し、且つ2500~7000の分子量(g/mol)を有する。
【0013】
本発明の一実施形態では、補助剤組合せ(ii)の構成要素(a)として使用されるオキシラン/メチルオキシランブロックコポリマーは、一般式:
【化3】
のものであり、式中、xは、10~15の範囲の整数であり、yは、25~35の範囲の整数であり、zは、10~15の範囲の整数であり、好ましくは、ブロックコポリマーは、2500~3500g/molの範囲の分子量(g/mol)を有する。
【0014】
本発明の別の実施形態では、補助剤組合せ(ii)の構成要素(a)として使用されるオキシラン/メチルオキシランブロックコポリマーは、一般式:
【化4】
のものであり、式中、xは、30~40の範囲の整数であり、yは、50~60の範囲の整数であり、zは、30~40の範囲の整数であり、好ましくは、ブロックコポリマーは、6000~7000g/molの範囲の分子量(g/mol)を有する。
【0015】
本発明によって使用し得るオキシラン/メチルオキシランブロックコポリマーの例は、Pluronic(登録商標)PE6400(BASF Corporation、USA)及びPluronic(登録商標)PE10500(BASF Corporation、USA)である。
【0016】
補助剤組合せ(ii)の構成要素(b)として使用されるアルコールアルコキシレートは、好ましくは、アルコキシル化C12~C15脂肪アルコール、より好ましくは、エトキシ化及び/又はプロポキシル化C12~C15脂肪アルコールである。アルコキシル化C12~C15脂肪アルコールの一例は、Plurafac(登録商標)LF404(BASF Corporation、USA)である。
【0017】
構成要素(a)と構成要素(b)の重量比は、1:3~3:1である。これは、1:3、1:2、2:3、1:1、3:2、2:1又は3:1の、構成要素(a)と構成要素(b)の特定の重量比を含み得る。好ましくは、構成要素(a)と構成要素(b)の重量比は、1:1~3:1、より好ましくは、1:1~2:1、特に、1.5:1である。
【0018】
構成要素(i)と(ii)の重量比は、1:1~1:4である。これは、1:1、2:3、1:2、2:5、1:3、2:7又は1:4の、構成要素(i)と構成要素(ii)の特定の重量比を含み得る。好ましくは、構成要素(i)と構成要素(ii)の重量比は、1:2~1:4、より好ましくは、1:2~1:3、特に、2:5である。
【0019】
好ましくは、本発明の組成物を施用する処理は、唯一の殺有害生物有効成分として式(I)の化合物であるが、しかし、例えば、タンクミックス中の1種若しくは複数のさらなる殺有害生物(殺虫、殺ダニ若しくは殺線虫)有効成分又は有効成分組成物と組み合わせた組成物をまた施用し得る。
【0020】
本発明によって防除され得る有害生物の例は以下を含む:
ダニ目(Acarina)から、例えば、アカリツス属(Acalitus spp)、アカルス属(Aculus spp)、アカリカルス属(Acaricalus spp)、アセリア属(Aceria spp)、アシブトコナダニ(Acarus siro)、キララマダニ属(Amblyomma spp.)、ナガヒメダニ属(Argas spp.)、ウシマダニ属(Boophilus spp.)、ブレビパルパス属(Brevipalpus spp.)、ブリオビア属(Bryobia spp)、カリピトリメルス属(Calipitrimerus spp.)、ショクヒヒゼンダニ属(Chorioptes spp.)、ワクモ(Dermanyssus gallinae)、デルマトファゴイデス属(Dermatophagoides spp)、エオテトラニカス属(Eotetranychus spp)、エリオフィエス属(Eriophyes spp.)、ヘミタルソネムス属(Hemitarsonemus spp)、イボマダニ属(Hyalomma spp.)、タネガタマダニ属(Ixodes spp.)、オリゴニクス属(Olygonychus spp)、カズキダニ属(Ornithodoros spp.)、ポリファゴタルソネ・ラタス(Polyphagotarsone latus)、パノニクス属(Panonychus spp.)、ミカンサビダニ(Phyllocoptruta oleivora)、フィトネムス属(Phytonemus spp)、ポリファゴタロソネムス属(Polyphagotarsonemus spp)、キュウセンヒゼンダニ属(Psoroptes spp.)、コイタマダニ属(Rhipicephalus spp.)、リゾグリフス属(Rhizoglyphus spp.)、サルコプテス属(Sarcoptes spp.)、ステネオタルソネムス属(Steneotarsonemus spp)、ホコリダニ属(Tarsonemus spp.)及びテトラニクス属(Tetranychus spp.);
シラミ目(Anoplura)から、例えば、ブタジラミ属(Haematopinus spp.)、リノグナツス属(Linognathus spp.)、ペディクルス属(Pediculus spp.)、ペムフィグス属(Pemphigus spp.)及びフィロキセラ属(Phylloxera spp.);
鞘翅目(Coleoptera)から、例えば、アグリオテス属(Agriotes spp.)、アンフィマロン・マジャレ(Amphimallon majale)、セマダラコガネ(Anomala orientalis)、アントノムス属(Anthonomus spp.)、マグソコガネ属(Aphodius spp)、アスチラス・アトロマクラタス(Astylus atromaculatus)、アテニウス属(Ataenius spp)、アトマリア・リネアリス(Atomaria linearis)、カエトクネマ・チビアリス(Chaetocnema tibialis)、セロトマ属(Cerotoma spp)、コノデルス属(Conoderus spp)、コスモポリテス属(Cosmopolites spp.)、コチニス・ニチダ(Cotinis nitida)、クルクリオ属(Curculio spp.)、シクロセファラ属(Cyclocephala spp)、デルメステス属(Dermestes spp.)、ジアブロチカ属(Diabrotica spp.)、アブデルスツノカブトムシ(Diloboderus abderus)、エピラクナ属(Epilachna spp.)、エレムヌス属(Eremnus spp.)、ヘテロニクス・アラトル(Heteronychus arator)、コーヒーノミキクイムシ(Hypothenemus hampei)、ラグリア・フイロサ(Lagria vilosa)、コロラドハムシ(Leptinotarsa decemLineata)、リッソルホプトルス属(Lissorhoptrus spp.)、リオゲニス属(Liogenys spp)、マエコラスピス属(Maecolaspis spp)、アカビロウドコガネ(Maladera castanea)、メガセリス属(Megascelis spp)、メリゲテス・アエネウス(Melighetes aeneus)、メロロンタ属(Melolontha spp.)、マイオクロウス・アルマツス(Myochrous armatus)、オリカエフィルス属(Orycaephilus spp.)、オチオリンクス属(Otiorhynchus spp.)、フィロファガ属(Phyllophaga spp)、フリクチヌス属(Phlyctinus spp.)、ポピリア属(Popillia spp.)、プシリオデス属(Psylliodes spp.)、リソマツス・アウブチリス(Rhyssomatus aubtilis)、リゾペルタ属(Rhizopertha spp.)、コガネムシ科(Scarabeidae)、シトフィルス属(Sitophilus spp.)、シトトルガ属(Sitotroga spp.)、ソマチカス属(Somaticus spp)、スフェノフォラス属(Sphenophorus spp)、ステルネクススブ・シグナツス(Sternechus subsignatus)、ゴミムシダマシ属(Tenebrio spp.)、トリボリウム属(Tribolium spp.)及びトロゴデルマ属(Trogoderma spp.);
双翅目(Diptera)から、例えば、ヤブカ属(Aedes spp.)、ハマダラカ属(Anopheles spp)、アンテリゴナ・ソカタ(Antherigona soccata)、オリーブミバエ(Bactrocea oleae)、ビビオ・ホルツラヌス(Bibio hortulanus)、ブラジシア属(Bradysia spp)、クロバエ(Calliphora erythrocephala)、セラチチス属(Ceratitis spp.)、オビキンバエ属(Chrysomyia spp.)、イエカ属(Culex spp.)、クテレブラ属(Cuterebra spp.)、ダクス属(Dacus spp.)、デリア属(Delia spp)、キイロショウジョウバエ(Drosophila melanogaster)、ヒメイエバエ属(Fannia spp.)、ガストロフィラス属(Gastrophilus spp.)、ゲオミザ・トリプンクタタ(Geomyza tripunctata)、ツェツェバエ属(Glossina spp.)、ヒフバエ属(Hypoderma spp.)、ヒッポボスカ属(Hyppobosca spp.)、リリオミザ属(Liriomyza spp.)、キンバエ属(Lucilia spp.)、メラナグロミザ属(Melanagromyza spp.)、イエバエ属(Musca spp.)、ヒツジバエ属(Oestrus spp.)、オルセオリア属(Orseolia spp.)、キモグリバエ(Oscinella frit)、アカザモグリハナバエ(Pegomyia hyoscyami)、ホルビア属(Phorbia spp.)、ラゴレチス属(Rhagoletis spp)、リベリア・クアドリファシアタ(Rivelia quadrifasciata)、スカテラ属(Scatella spp)、キノコバエ属(Sciara spp.)、サシバエ属(Stomoxys spp.)、アブ属(Tabanus spp.)、タニア属(Tannia spp.)及びガガンボ属(Tipula spp.);
半翅目(Hemiptera)から、例えば、アカントコリス・スカブラトル(Acanthocoris scabrator)、アクロステルナム属(Acrosternum spp)、ウススジカスミカメムシ(Adelphocoris lineolatus)、アンブリペルタ・ニチダ(Amblypelta nitida)、バチコエリア・タラシナ(Bathycoelia thalassina)、ブリサス属(Blissus spp)、トコジラミ属(Cimex spp.)、クラビグララ・トメントシコリス(Clavigralla tomentosicollis)、クレオンチアデス属(Creontiades spp)、ジスタンチエラ・テオブロマ(Distantiella theobroma)、ジケロプス・フルカツス(Dichelops furcatus)、ジスデルクス属(Dysdercus spp.)、エデッサ属(Edessa spp)、ユーキスツス属(Euchistus spp.)、ヒメナガメ(Eurydema pulchrum)、エウリガステル属(Eurygaster spp.)、クサギカメムシ(Halyomorpha halys)、ホルシアス・ノビレルス(Horcias nobilellus)、レプトコリサ属(Leptocorisa spp.)、メクラカメムシ属(Lygus spp)、マルガロデス属(Margarodes spp)、ムルガンチア・ヒストリオニク(Murgantia histrionic)、ネオメガロトムス属(Neomegalotomus spp)、タバコカスミカメムシ(Nesidiocoris tenuis)、ネザラ属(Nezara spp.)、ニシウス・シムランス(Nysius simulans)、オエバルス・インスラリス(Oebalus insularis)、ピエスマ属(Piesma spp.)、ピエゾドルス属(Piezodorus spp)、ロドニウス属(Rhodnius spp.)、サールベルゲラ・シングラリス(Sahlbergella singularis)、スカプトコリス・カスタネア(Scaptocoris castanea)、スコチノファラ属(Scotinophara spp.)、チアンタ属(Thyanta spp)、サシガメ属(Triatoma spp.)、及びヴァチガ・イルデンス(Vatiga illudens);
同翅目(Homoptera)から、例えば、アシルトシウム・ピスム(Acyrthosium pisum)、アダルゲス属(Adalges spp)、アガリアナ・エンシゲラ(Agalliana ensigera)、アゴノセナ・タルギオニイ(Agonoscena targionii)、アレウロジクス属(Aleurodicus spp)、アレウロカンツス属(Aleurocanthus spp)、アレウロロブス・バロデンシス(Aleurolobus barodensis)、アレウロトリクス・フロッコスス(Aleurothrixus floccosus)、アレイロデス・ブラシカエ(Aleyrodes brassicae)、フタテンミドリヨコバイ(Amarasca biguttula)、アムリトズス・アトキンソニ(Amritodus atkinsoni)、アノニジエラ属(Aonidiella spp.)、アカマルカイガラムシ(Aonidiella auranti)、アリマキ科(Aphididae)、ワタアブラムシ属(Aphis spp.)、アスピジオツス属(Aspidiotus spp.)、ジャガイモヒゲナガアブラムシ(Aulacorthum solani)、バクテリセラ・コッケレリ(Bactericera cockerelli)、ベミシア属(Bemisia spp)、ブラキカウズス属(Brachycaudus spp)、ダイコンアブラムシ(Brevicoryne brassicae)、カコプシラ属(Cacopsylla spp)、ニンジンフタオアブラムシ(Cavariella aegopodii Scop.)、セロプラスタ属(Ceroplaster spp.)、クリソムファルス・アオニジウム(Chrysomphalus aonidium)、オンシツマルカイガラムシ(Chrysomphalus dictyospermi)、シカデラ属(Cicadella spp)、シロオオヨコバイ(Cofana spectra)、クリプトミズス属(Cryptomyzus spp)、シカデュリナ属(Cicadulina spp)、ヒラタカタカイガラムシ(Coccus hesperidum)、ダルブルス・マイジス(Dalbulus maidis)、ジアレウロデス属(Dialeurodes spp)、ミカンキジラミ(Diaphorina citri)、ジウラフィス・ノキシア(Diuraphis noxia)、ジサフィス属(Dysaphis spp)、エンポアスカ属(Empoasca spp.)、リンゴワタムシ(Eriosoma larigerum)、エリスロネウラ属(Erythroneura spp.)、ガスカルジア属(Gascardia spp.)、グリカスピス・ブリンブレコンベイ(Glycaspis brimblecombei)、ヒアダフィス・シュードブラシカエ(Hyadaphis pseudobrassicae)、ヒアロプテルス属(Hyalopterus spp)、ヒペロミズス・パリズス(Hyperomyzus pallidus)、リュウガンズキンヨコバイ(Idioscopus clypealis)、ヤコビアスカ・リビカ(Jacobiasca lybica)、ラオデルファクス属(Laodelphax spp.)、ミズキカタカイガラムシ(Lecanium corni)、レピドサフェス属(Lepidosaphes spp.)、ニセダイコンアブラムシ(Lopaphis erysimi)、リオゲニス・マイジス(Lyogenys maidis)、マクロシフム属(Macrosiphum spp.)、マハナルヴァ属(Mahanarva spp)、メタカルファ・プルイノサ(Metcalfa pruinosa)、ムギウスイロアブラムシ(Metopolophium dirhodum)、ミンズス・クルズス(Myndus crudus)、ミズス属(Myzus spp.)、ネオトキソプテラ属(Neotoxoptera sp)、ツマグロヨコバイ属(Nephotettix spp.)、ニラパルバタ属(Nilaparvata spp.)、ナシミドリオオアブラムシ(Nippolachnus piri Mats)、オドナスピス・ルタエ(Odonaspis ruthae)、オレグマ・ラニゲラ・ゼンター(Oregma lanigera Zehnter)、ヤマモモコナジラミ(Parabemisia myricae)、パラトリオザ・コッケレリ(Paratrioza cockerelli)、パルラトリア属(Parlatoria spp.)、ペムフィグス属(Pemphigus spp.)、トウモロコシウンカ(Peregrinus maidis)、ペルキンシエラ属(Perkinsiella spp)、ホップイボアブラムシ(Phorodon humuli)、フィロキセラ属(Phylloxera spp)、プラノコッカス属(Planococcus spp.)、シューダウラカスピス属(Pseudaulacaspis spp.)、シュードコッカス属(Pseudococcus spp.)、ワタノミハムシ(Pseudatomoscelis seriatus)、プシラ属(Psylla spp.)、プルビナリア・エチオピカ(Pulvinaria aethiopica)、クアドラズピジオツス属(Quadraspidiotus spp.)、クエサダ・ギガス(Quesada gigas)、イナズマヨコバイ(Recilia dorsalis)、ロパロシフム属(Rhopalosiphum spp.)、サイセチア属(Saissetia spp.)、スカホイデウス属(Scaphoideus spp.)、スチザフィス属(Schizaphis spp.)、シトビオン属(Sitobion spp.)、セジロウンカ(Sogatella furcifera)、スピシスチルス・フェスチヌス(Spissistilus festinus)、タロファガス・プロセルピナ(Tarophagus Proserpina)、トキソプテラ属(Toxoptera spp)、トリアレウロデス属(Trialeurodes spp)、トリジスカス・スポロボリ(Tridiscus sporoboli)、トリオニムス属(Trionymus spp)、ミカントガリキジラミ(Trioza erytreae)、ニセヤノネカイガラムシ(Unaspis citri)、ジギナ・フラミゲラ(Zygina flammigera)、及びジギニジア・スクテラリス(Zyginidia scutellaris);
膜翅目(Hymenoptera)から、例えば、ヒメハキリアリ属(Acromyrmex)、アルゲ属(Arge spp)、ハキリアリ属(Atta spp.)、セフス属(Cephus spp.)、ジプリオン属(Diprion spp.)、マツハバチ科(Diprionidae)、シマトウヒハバチ(Gilpinia polytoma)、ホプロカンパ属(Hoplocampa spp.)、ケアリ属(Lasius spp.)、イエヒメアリ(Monomorium pharaonis)、ネオジプリオン属(Neodiprion spp.)、シュウカクアリ属(Pogonomyrmex spp)、スレノプシス・インビクタ(Slenopsis invicta)、ソレノプシス属(Solenopsis spp.)及びベスパ属(Vespa spp.);
等翅目(Isoptera)から、例えば、コプトテルメス属(Coptotermes spp)、コルニテルネス・クムランス(Corniternes cumulans)、インシシテルメス属(Incisitermes spp)、マクロテルメス属(Macrotermes spp)、マストテルメス属(Mastotermes spp)、ミクロテルメス属(Microtermes spp)、ヤマトシロアリ属(Reticulitermes spp.);ソレノプシス・ゲミナテ(Solenopsis geminate);
鱗翅目(Lepidoptera)から、例えば、アクレリス属(Acleris spp.)、アドキソフィエス属(Adoxophyes spp.)、アエゲリア属(Aegeria spp.)、アグロティス属(Agrotis spp.)、アラバマ・アルギラセア(Alabama argillaceae)、アミロイス属(Amylois spp.)、アンチカルシア・ゲマタリス(Anticarsia gemmatalis)、アルチップス属(Archips spp.)、アルギレスチア属(Argyresthia spp)、アルギロタエニア属(Argyrotaenia spp.)、アウトグラファ属(Autographa spp.)、ブックラトリクス・ツルベリエラ(Bucculatrix thurberiella)、アフリカズイム(Busseola fusca)、スジマラダメイガ(Cadra cautella)、モモシンクイガ(Carposina nipponensis)、チロ属(Chilo spp.)、コリストネウラ属(Choristoneura spp.)、クリソテウチア・トピアリア(Chrysoteuchia topiaria)、ブドウホソハマキ(Clysia ambiguella)、クナファロクロシス属(Cnaphalocrocis spp.)、クネファシア属(Cnephasia spp.)、コチリス属(Cochylis spp.)、コレオフォラ属(Coleophora spp.)、コリアス・レスビア(Colias lesbia)、ワタアカキリバ(Cosmophila flava)、クラムバス属(Crambus spp)、ケブカノメイガ(Crocidolomia binotalis)、クリプトフレビア・ロイコトレタ(Cryptophlebia leucotreta)、シダリマ・ペルスペクタリス(Cydalima perspectalis)、シジア属(Cydia spp.)、ジアファニア・ペルスペクタリス(Diaphania perspectalis)、ジアトラエア属(Diatraea spp.)、ジパロプシス・カスタネア(Diparopsis castanea)、エアリアス属(Earias spp.)、エルダナ・サッカリナ(Eldana saccharina)、エフェスチア属(Ephestia spp.)、エピノチア属(Epinotia spp)、エスチグメネ・アクレア(Estigmene acrea)、エチエラ・ジンキネラ(Etiella zinckinella)、ユーコスマ属(Eucosma spp.)、ブドウホソハマキ(Eupoecilia ambiguella)、ユープロクチス属(Euproctis spp.)、ユークソア属(Euxoa spp.)、フェルチア・ジャクリフェリア(Feltia jaculiferia)、グラホリタ属(Grapholita spp.)、ヘディア・ヌビフェラナ(Hedya nubiferana)、ヘリオティス属(Heliothis spp.)、ハイマダラノメイガ(Hellula undalis)、ヘルペトグラマ属(Herpetogramma spp)、アメリカシロヒトリ(Hyphantria cunea)、ケイフェリア・リコペルシセラ(Keiferia lycopersicella)、モロコシマダラメイガ(Lasmopalpus lignosellus)、レウコプテラ・シテラ(Leucoptera scitella)、リトコレチス属(Lithocollethis spp.)、ホソバヒメハマキ(Lobesia botrana)、ロキソステゲ・ビフィダリス(Loxostege bifidalis)、リマントリア属(Lymantria spp.)、リオネチア属(Lyonetia spp.)、マラコソマ属(Malacosoma spp.)、ヨトウガ(Mamestra brassicae)、タバコスズメガ(Manduca sexta)、ミチムナ属(Mythimna spp)、ノクツア属(Noctua spp)、オペロフテラ属(Operophtera spp.)、オルニオデス・インディカ(Orniodes indica)、アワノメイガ(Ostrinia nubilalis)、パメネ属(Pammene spp.)、パンデミス属(Pandemis spp.)、マツキリガ(Panolis flammea)、パパイペマ・ネブリス(Papaipema nebris)、ワタアカミムシ(Pectinophora gossypiela)、コーヒーハモグリバエ(Perileucoptera coffeella)、シューダレチア・ウニプンクタ(Pseudaletia unipuncta)、ジャガイモガ(Phthorimaea operculella)、モンシロチョウ(Pieris rapae)、ピエリス属(Pieris spp.)、コナガ(Plutella xylostella)、プレイス属(Prays spp.)、シュードプルシア属(Pseudoplusia spp)、ラキプルシア・ヌ(Rachiplusia nu)、リチア・アルビコスタ(Richia albicosta)、シルポファガ属(Scirpophaga spp.)、セサミア属(Sesamia spp.)、スパルガノチス属(Sparganothis spp.)、スポドプテラ属(Spodoptera spp.)、シレプタ・デロガテ(Sylepta derogate)、シナンテドン属(Synanthedon spp.)、タウメトポエア属(Thaumetopoea spp.)、トルトリックス属(Tortrix spp.)、イラクサギンウワバ(Trichoplusia ni)、トマトキバガ(Tuta absoluta)、及びスガ属(Yponomeuta spp.);
食毛目(Mallophaga)から、例えば、ダマリネア属(Damalinea spp.)及びケモノハジラミ属(Trichodectes spp.);
直翅目(Orthoptera)から、例えば、ゴキブリ属(Blatta spp.)、チャバネゴキブリ属(Blattella spp.)、ケラ属(Gryllotalpa spp.)、マデラゴキブリ(Leucophaea maderae)、トノサマバッタ属(Locusta spp.)、ネオクルチラ・ヘキサダクチラ(Neocurtilla hexadactyla)、ワモンゴキブリ属(Periplaneta spp.)、スカプテリスカス属(Scapteriscus spp)、及びコオロギ属(Schistocerca spp.);
チャタテムシ目(Psocoptera)から、例えば、リポセリス属(Liposcelis spp.);
ノミ目(Siphonaptera)から、例えば、ナガノミ属(Ceratophyllus spp.)、イヌノミ属(Ctenocephalides spp.)及びケオプスネズミノミ(Xenopsylla cheopis);
総翅目(Thysanoptera)から、例えば、カリオトリプス・ファセオリ(Calliothrips phaseoli)、ハナアザミウマ属(Frankliniella spp.)、ヘリオトリプス属(Heliothrips spp)、ヘルシノトリプス属(Hercinothrips spp.)、パルテノトリプス属(Parthenothrips spp)、シルトトリプス・アウランチィ(Scirtothrips aurantii)、ダイズアザミウマ(Sericothrips variabilis)、タエニオトリプス属(Taeniothrips spp.)、アザミウマ属(Thrips spp);及び/又は
シミ目(Thysanura)から、例えば、セイヨウシミ(Lepisma saccharina)。
【0021】
植物発育の初期の段階で作物に被害を与え得る土壌生息有害生物の例は、以下のとおりである:
鱗翅目(Lepidoptera)から、例えば、アクレリス属(Acleris spp.)、アエゲリア属(Aegeria spp.)、アグロティス属(Agrotis spp.)、アラバマ・アルギラセア(Alabama argillaceae)、アミロイス属(Amylois spp.)、アウトグラファ属(Autographa spp.)、アフリカズイム(Busseola fusca)、スジマラダメイガ(Cadra cautella)、チロ属(Chilo spp.)、ケブカノメイガ(Crocidolomia binotalis)、ジアトラエア属(Diatraea spp.)、ジパロプシス・カスタネア(Diparopsis castanea)、エラスモパルプス属(Elasmopalpus spp.)、ヘリオティス属(Heliothis spp.)、ヨトウガ(Mamestra brassicae)、ジャガイモガ(Phthorimaea operculella)、コナガ(Plutella xylostella)、シルポファガ属(Scirpophaga spp.)、セサミア属(Sesamia spp.)、スポドプテラ属(Spodoptera spp.)及びトルトリックス属(Tortrix spp.);
鞘翅目(Coleoptera)から、例えば、アグリオテス属(Agriotes spp.)、アントノムス属(Anthonomus spp.)、アトマリア・リネアリス(Atomaria linearis)、カエトクネマ・チビアリス(Chaetocnema tibialis)、コノトラケルス属(Conotrachelus spp.)、コスモポリテス属(Cosmopolites spp.)、クルクリオ属(Curculio spp.)、デルメステス属(Dermestes spp.)、ジアブロチカ属(Diabrotica spp.)、ディロボデルス属(Dilopoderus spp.)、エピラクナ属(Epilachna spp.)、エレムヌス属(Eremnus spp.)、ヘテロニクス属(Heteronychus spp.)、リッソルホプトルス属(Lissorhoptrus spp.)、メロロンタ属(Melolontha spp.)、オリカエフィルス属(Orycaephilus spp.)、オチオリンクス属(Otiorhynchus spp.)、フリクチヌス属(Phlyctinus spp.)、ポピリア属(Popillia spp.)、プシリオデス属(Psylliodes spp.)、リゾペルタ属(Rhizopertha spp.)、コガネムシ科(Scarabeidae)、シトトルガ属(Sitotroga spp.)、ソマチカス属(Somaticus spp.)、タニメクス属(Tanymecus spp.)、ゴミムシダマシ属(Tenebrio spp.)、トリボリウム属(Tribolium spp.)、トロゴデルマ属(Trogoderma spp.)及びザブルス属(Zabrus spp.);
直翅目(Orthoptera)から、例えば、ケラ属(Gryllotalpa spp.);
シロアリ目(Isoptera)から、例えば、ヤマトシロアリ属(Reticulitermes spp.);
チャタテムシ目(Psocoptera)から、例えば、リポセリス属(Liposcelis spp.);
シラミ目(Anoplura)から、例えば、ブタジラミ属(Haematopinus spp.)、ホソジラミ属(Linognathus spp.)、ペディクルス属(Pediculus spp.)、ペムフィグス属(Pemphigus spp.)及びフィロキセラ属(Phylloxera spp.);
同翅目(Homoptera)から、例えば、リンゴワタムシ(Eriosoma larigerum);
膜翅目(Hymenoptera)から、例えば、ヒメハキリアリ属(Acromyrmex)、ハキリアリ属(Atta spp.)、セフス属(Cephus spp.)、ケアリ属(Lasius spp.)、イエヒメアリ(Monomorium pharaonis)、ネオジプリオン属(Neodiprion spp.)、ソレノプシス属(Solenopsis spp.)及びベスパ属(Vespa spp.);
双翅目(Diptera)から、例えば、ガガンボ属(Tipula spp.);
アブラナ科の植物につくノミハムシ(crucifer flea beetle)(キスジノミハムシ属(Phyllotreta spp.))、根食い虫(root maggot)(デリア属(Delia spp.))、キャベツサヤゾウムシ(cabbage seedpod weevil)(シュートリンクス属(Ceutorhynchus spp.))及びアブラムシ。
【0022】
特に、本発明の組成物は、同翅目(Homoptera)(特に、コナジラミ、アブラムシ、キジラミ及びマルカイガラムシ及びカタカイガラムシ)、総翅目(Thysanoptera)(アザミウマ)、ダニ目(Acarina)(ダニ)及び鱗翅目(Lepidoptera)(チョウ及びガ、並びにそれらの幼虫)からの昆虫に対して施用し得る。好ましくは、本発明の組成物は、コナジラミ、アブラムシ、アザミウマに対して施用し得る。
【0023】
本発明による組成物を使用することができる有用な植物の作物は、多年生及び一年生作物、例えば、液果植物、例えば、ブラックベリー、ブルーベリー、クランベリー、ラズベリー及びイチゴ;穀類、例えば、オオムギ、トウモロコシ(モロコシ)、アワ、カラスムギ、イネ、ライムギ、ソルガムライコムギ及びコムギ;繊維植物、例えば、ワタ、アマ、ジュート及びサイザルアサ;畑作物、例えば、糖及び飼料用ビート、コーヒー、ホップ、カラシナ、アブラナ(キャノーラ)、ケシ、サトウキビ、ヒマワリ、茶及びタバコ;果樹、例えば、リンゴ、アンズ、アボカド、バナナ、サクランボ、カンキツ類、ネクタリン、モモ、セイヨウナシ及びセイヨウスモモ;イネ科植物、例えば、ギョウギシバ、ブルーグラス、ベントグラス、センティピードグラス、ウシノケグサ、ライグラス、イヌシバ及びノシバ;ハーブ、例えば、バジル、ルリジサ、チャイブ、コリアンダー、ラベンダー、ラビッジ、ミント、オレガノ、パセリ、ローズマリー、セージ及びタイム;マメ科植物、例えば、インゲンマメ、レンズマメ、エンドウマメ及びダイズ;木の実、例えば、アーモンド、カシュー、ラッカセイ、ヘーゼルナッツ、ピーナッツ、ペカン、ピスタチオ及びクルミ;ヤシ、例えば、アブラヤシ;観賞植物、例えば、花、低木及び樹木;他の樹木、例えば、カカオ、ココナツ、オリーブ及びゴム;野菜、例えば、アスパラガス、ナス、ブロッコリー、キャベツ、ニンジン、キュウリ、ニンニク、レタス、マロー、メロン、スイカ、オクラ、タマネギ、ニラ、コショウ、ジャガイモ、パンプキン(pumpkin)、カボチャ(squash)イオウ、ホウレンソウ及びトマト;並びにつる植物、例えば、ブドウを含む。本発明の組成物はまた、芝地、芝生及び牧草地上に施用することができる。
【0024】
好ましくは、本発明の組成物は、
-目ナス科(the order Solanacea)(トマト、ジャガイモ、ナス、トウガラシ、コショウ、タバコを含めた);
-目ウリ科(the order Cucurbitaceae)(ボチャ、パンプキン、スイカ、メロン、キュウリを含めた);
-目ネギ科(the order Alliaceae)(タマネギ、ニンニク、ニラを含めた);
-目キジカクシ科(the order Asparagacea)(アスパラガスを含めた)
から選択される、有用な植物の作物に施用し得る。
【0025】
好ましくは、本発明の組成物は、キュウリ、カボチャ、コショウ、メロン、スイカ、トマト、ナス、ズッキーニ又はヒョウタンから選択される有用な植物の作物に施用し得る。
【0026】
本発明の農芸化学組成物を施用する割合は、防除される昆虫の特定のタイプなど、必要とされる防除の程度、並びに施用のタイミング及び方法によって決まり、当業者が容易に決定することができる。一般に、本発明の組成物は、組成物中の有効成分の総量に基づいて、0.005キログラム/ヘクタール(kg/ha)~約5.0kg/haの施用割合で施用することができる。約0.1kg/ha~約1.5kg/haの施用割合が好ましく、約0.3g/ha~0.8kg/haの施用割合が特に好ましい。
【0027】
本発明の組成物中に組み込み得るさらなる他の構成要素は、結晶化阻害剤、粘度調節剤、懸濁化剤、染料、抗酸化剤、発泡剤、吸光剤、混合助剤、消泡剤、錯化剤、中和又はpH変更物質及び緩衝液、腐食防止剤、香料、湿潤剤、吸収増進剤、微量栄養素、可塑剤、流動促進剤、滑沢剤、分散剤、充填剤、増粘剤、不凍剤、殺菌剤、並びに液体及び固体肥料を含む。
【0028】
本発明の組成物は、農芸化学的配合物中にあるとき、とりわけ、沈降、濃厚化、相分離、曇り、泡立ち若しくは結晶成長の防止、有効成分の改善された化学的安定性(分解)、長期の配合物安定性、又は施用及び噴霧ドリフトの間の噴霧ノズルの目詰まりの低減を含めた任意の数の他の利点を有し得る。
【実施例
【0029】
下記の実施例は、本発明を例示し、且つどのように有効成分として化合物1(すなわち、スピロピジオン([2-(4-クロロ-2,6-ジメチル-フェニル)-8-メトキシ-4-メチル-3-オキソ-4,8-ジアザスピロ[4.5]デカ-1-エン-1-イル]エチルカーボネート)-CAS番号:1229023-00-0)を含む様々な組成物が、補助剤の存在に対して許容される作物安全性プロファイルと共に、許容されるレベルの昆虫防除を実現するかを示す役割を果たす。化合物1は、国際公開第2010/066780号、国際公開第2018/114649号及び国際公開第2018/114648号に記載されている手順によって調製し得る。
【0030】
実施例の組成物中で使用される商業的に入手可能な補助剤は、Pluronic(登録商標)PE6400(BASF AG)及びPluronic(登録商標)PE10500(BASF Corporation、USA)であり、これらは、2500~7000の範囲の分子量(g/mol)を有するオキシラン/メチルオキシランブロックコポリマーである。Plurafac(登録商標)LF404は、主にエトキシ化及びプロポキシル化C13~C15アルコール(23℃にて液体)からなる低起泡性非イオン性界面活性剤である。
【0031】
殺虫力及び作物安全性を、モモアカアブラムシ(モモアカアブラムシ(Myzus persicae))が寄生した4週目のハクサイ(ブラッシカ・ラパ(Brassica rapa))植物上で試験した。記載した割合で水平噴霧によって植物を処理し、14時間の光環境及び約60%相対湿度を伴って22℃にてインキュベートした。有効性(活性)評価のために使用した植物は、施用の2時間及び6日後にモモアカアブラムシ(モモアカアブラムシ(Myzus persicae))の様々な日齢の集団を寄生させた。作物安全性評価のために使用した植物は、寄生されていないままであり、別々に維持したが、同一の環境条件下に置いた。施用の1週間及び2週間後で、有効性(すなわち、検査基準に対するアブラムシ防除)及び作物安全性(すなわち、未処理に対する植物毒性)を、それぞれの個々の処理についてアセスメントした。それぞれの処理は、3連で、すなわち、3つの個々の植物において行った。
【0032】
組成物A-1からI-1は、標準として100のスコア(許容される活性)を実現する1:2の重量比で補助剤としてナタネ油メチルエステル(RME)EW40と共に、50g/haの有効成分で施用したスピロピジオン配合物に対する殺虫力についてアセスメントした。
【0033】
配合物A-1からI-1と同じ有効成分と補助剤との重量比を有する組成物A-2からI-2は、標準として100のスコア(許容される作物安全性)を実現する補助剤としてナタネ油メチルエステル(RME)EW40標準と共に、100g/haの有効成分で施用した配合物に対する作物安全性についてアセスメントした。
【0034】
配合物A-1からI-1(活性)及びA-2からI-2(作物安全性)の相対的性能を、下記に基づいてそれぞれの標準に対してスコア評定した。
【0035】
(-/-)評定は、有効成分施用の特定の割合での活性について許容されると考えられず、(-)、(+)又は(+/+)評定は、許容されると考えられた。
-/- 90未満。
- 90~99。
+ 101~110。
+/+ 110超。
【0036】
(-/-)評定は、有効成分施用の特定の割合での作物安全性について許容されると考えられず、(-)、(+)又は(+/+)評定は、許容されると考えられた。
+/+ 90未満。
+ 90~99。
- 101~110。
-/- 110超。
【0037】
【表1】
【0038】
表1から分かるように、本発明による化合物1並びに補助剤(a)及び(b)の間の重量比を有する組成物B、C、F及びIのみは、標準的配合物に対して殺虫力について許容されない(-/-)評定又は作物安全性について許容されない(-/-)評定としてスコア化されなかった。
本発明のまた別の態様は、以下のとおりであってもよい。
〔1〕殺有害生物組成物であって、
(j)有効成分として式(I)の化合物:
【化1】
(式中、
Aは、水素又はメチルであり;
Uは、独立に、クロロ又はメチルであり;
nは、1又は2であり;
Gは、水素又は-C(=O)OCH 2 CH 3 であり;
Xは、N又はC(H)である);
又はその農芸化学的に許容される塩と;
(ii)構成要素
(a)オキシラン/メチルオキシランブロックコポリマー(ポリオキシエチレン/ポリオキシプロピレンブロックコポリマー);及び
(b)アルコールアルコキシレート
を含む補助剤組合せと
を含み;
ここで、構成要素(a)と構成要素(b)の重量比は、1:3~3:1であり;
構成要素(i)と(ii)の重量比は、1:1~1:4である、組成物。
〔2〕懸濁液濃縮物配合物である、前記〔1〕に記載の組成物。
〔3〕式(I)の化合物が、スピロピジオンである、前記〔1〕又は前記〔2〕に記載の組成物。
〔4〕前記オキシラン/メチルオキシランブロックコポリマーが、POE-POP-POE配列を含み、POEが、ポリオキシエチレンブロックを表し、POPが、ポリオキシプロピレンブロックを表し、前記コポリマーが、2500~7000の分子量(g/mol)を有する、前記〔1〕~〔3〕のいずれか一項に記載の組成物。
〔5〕前記アルコールアルコキシレートが、アルコキシル化C 12 ~C 15 脂肪アルコール、好ましくは、エトキシ化及び/又はプロポキシル化C 12 ~C 15 脂肪アルコールである、前記〔1〕~〔4〕のいずれか一項に記載の組成物。
〔6〕構成要素(a)と構成要素(b)の重量比が、1:1~3:1である、前記〔1〕~〔5〕のいずれか一項に記載の組成物。
〔7〕構成要素(i)と構成要素(ii)の重量比が、1:2~1:3である、前記〔1〕~〔6〕のいずれか一項に記載の組成物。
〔8〕乳化剤、分散化剤、湿潤剤、不凍液、消泡剤、殺生物剤、溶剤、安定剤、抗微生物剤(殺生物剤)、顔料、緩衝液及び充填剤から選択される1種若しくは複数のさらなる成分をさらに含む、前記〔1〕~〔7〕のいずれか一項に記載の組成物。
〔9〕前記〔1〕~〔8〕のいずれか一項に記載の殺有害生物組成物を含む、水性希釈組成物。
〔10〕有害生物と戦い、防除する方法であって、有害生物に、有害生物の生息地に、又は有害生物による攻撃の影響を受けやすい有用な植物の作物に、前記〔1〕~〔9〕のいずれか一項に記載の組成物を施用することを含む、方法。
〔11〕有害生物を防除する方法であって、有用な植物の作物の土壌に前記〔1〕~〔9〕のいずれか一項に記載の組成物を施用することを含み、前記施用は、土壌への滴下、浸漬又は注入による、方法。
〔12〕前記有害生物が、同翅目(Homoptera)、総翅目(Thysanoptera)、ダニ目(Acarina)又は鱗翅目(Lepidoptera)から選択される、前記〔10〕又は〔11〕に記載の方法。
〔13〕前記有害生物が、コナジラミ、アブラムシ、アザミウマから選択される、前記〔12〕に記載の方法。
〔14〕前記植物が、目ナス科(Solanaceae)、ウリ科(Cucurbitaceae)、ネギ科(Alliaceae)又はキジカクシ科(Asparagacea)から選択される、前記〔10〕~〔13〕のいずれか一項に記載の方法。
〔15〕前記植物が、キュウリ、カボチャ、コショウ、メロン、スイカ、トマト、ナス、ズッキーニ又はヒョウタンから選択される、前記〔10〕~〔14〕のいずれか一項に記載の方法。