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特許7600154生産ラインに配置されたセンサから捕捉されたセンサ入力データを処理する方法及びそのシステム
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  • 特許-生産ラインに配置されたセンサから捕捉されたセンサ入力データを処理する方法及びそのシステム 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-06
(45)【発行日】2024-12-16
(54)【発明の名称】生産ラインに配置されたセンサから捕捉されたセンサ入力データを処理する方法及びそのシステム
(51)【国際特許分類】
   G05B 19/418 20060101AFI20241209BHJP
【FI】
G05B19/418 Z
【請求項の数】 13
(21)【出願番号】P 2021574201
(86)(22)【出願日】2020-06-11
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-08-12
(86)【国際出願番号】 EP2020066200
(87)【国際公開番号】W WO2020249671
(87)【国際公開日】2020-12-17
【審査請求日】2023-05-30
(31)【優先権主張番号】19180265.1
(32)【優先日】2019-06-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】391053799
【氏名又は名称】テトラ ラバル ホールディングス アンド ファイナンス エス エイ
【住所又は居所原語表記】70 Avenue General Guisan,CH-1009 Pully,Switzerland
(74)【代理人】
【識別番号】100151105
【弁理士】
【氏名又は名称】井戸川 義信
(72)【発明者】
【氏名】ビョルン・バーグマン
(72)【発明者】
【氏名】マウリツィオ・モザー
(72)【発明者】
【氏名】マルコ・ジョバナルディ
(72)【発明者】
【氏名】リカルド・ロッシ
(72)【発明者】
【氏名】ニクラス・オルソン
【審査官】黒石 孝志
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-068816(JP,A)
【文献】特開2004-038904(JP,A)
【文献】特表2014-507721(JP,A)
【文献】特表2020-517291(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G05B 19/418
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
生産ライン(102)に配置されたセンサ(110、112、114、116)から捕捉されたセンサ入力データ(118、120、122、124)を処理する方法(400)であって、前記生産ラインは、食品生産ラインであり、
変数生成器(126)により、前記生産ラインに配置された前記センサ(110、112、114、116)からセンサ入力データ(118、120、122、124)を受信すること(402)であって、前記変数生成器(126)は、第1のプロセッサ(302)、第1のデータ通信モジュール(304)及び第1のメモリ(306)を含む、受信すること(402)と、
変数生成データセンタ(140)から前記変数生成器(126)に、前記食品生産ラインに配置されたセンサ(110、112、114、116)の現在の組み合わせに基づく変数生成方式(142)をダウンロードすることと、前記変数生成方式(142)は、前記センサ(110、112、114、116)の現在の組み合わせからの前記センサ入力データ(118、120、122、124)に基づいて変数(128、130)を生成する方法を指定し、
前記変数生成器(126)により、前記ダウンロードした変数生成方式(142)及び前記センサ入力データ(118、120、122、124)に基づいて幾つかの変数(128、130)を生成すること(404)と、
前記幾つかの変数(128、130)を重要業績評価指標(KPI)生成器(132)に転送すること(406)であって、前記KPI生成器(132)は、第2のプロセッサ(308)、第2のデータ通信モジュール(310)及び第2のメモリ(312)を含む、転送すること(406)と、
KPI生成データセンタ(144)からKPI生成器(132)に、前記生成された変数(128、130)に基づいて、KPI生成方式(146)をダウンロードすることと、
前記KPI生成方式(146)は、前記生成された変数(128、130)に基づいてKPI(134、136)を生成する方法を指定し、前記KPI生成器(132)により、前記ダウンロードしたKPI生成方式(146)及び前記幾つかの変数(128、130)に基づいて幾つかの重要業績評価指標(KPI)(134、136)を生成すること(408)と
を含む方法(400)。
【請求項2】
前記幾つかのKPIをユーザインターフェース(UI)対応デバイス(138)に転送すること(410)を更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記変数生成器(126)及び前記KPI生成器(132)は、異なる物理的エンティティである、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
前記変数生成方式(142)は、生産ライン(148a~e)の第1のグループ(150)間で共有され、及び前記KPI生成方式(146)は、前記生産ライン(148a~e)の第2のグループ(152)間で共有される、請求項1~3の何れか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記第2のグループ(152)は、前記第1のグループ(150)のサブセットである、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記変数生成方式(142)の修正は、変数生成データセンタ(140)を介して前記第1のグループ(150)の前記生産ライン(148a~e)に配信される、請求項4又は5に記載の方法。
【請求項7】
前記KPI生成方式(146)の修正は、前記第2のグループ(152)の前記生産ライン(148d~e)に配信される、請求項4~6の何れか一項に記載の方法。
【請求項8】
生産ライン(102)に配置されたセンサ(110、112、114、116)から捕捉されたセンサ入力データ(118、120、122、124)を処理するように構成されたシステム(100)であって、前記生産ラインは、食品生産ラインであり、
変数生成器(126)であって、前記生産ラインに配置された前記センサ(110、112、114、116)からセンサ入力データ(118、120、122、124)を受信し、且つ変数生成方式(142)に従い、前記センサ入力データ(118、120、122、124)に基づいて幾つかの変数(128、130)を生成するように構成され、第1のプロセッサ(302)、第1のデータ通信モジュール(304)及び第1のメモリ(306)を含む変数生成器(126)と、
変数生成方式(142)が、前記食品生産ラインに配置された前記センサ(110、112、114、116)の現在の組み合わせに基づいて、変数生成データセンター(140)からダウンロードされ、前記センサ(110、112、114、116)の現在の組み合わせからの前記センサ入力データ(118、120、122、124)に基づいて前記変数(128、130)を生成する方法を指定し、
重要業績評価指標(KPI)生成器(132)であって、前記変数生成器(126)から前記幾つかの変数(128、130)を受信し、KPI生成方式(146)に従い、前記幾つかの変数(128、130)に基づいて幾つかの重要業績評価指標(KPI)(134、136)を生成し、且つ前記幾つかのKPI(134、136)を転送するように構成され、前記KPI生成器(146)は、第2のプロセッサ(308)、第2のデータ通信モジュール(310)及び第2のメモリ(312)を含む、重要業績評価指標(KPI)生成器(132)と、を含み、
KPI生成方式(146)は、前記生成された変数(128、130)に基づいて、KPI生成データセンター(144)からダウンロードされ、前記生成された変数(128、130)に基づいてKPI(134、136)を生成する方法を指定する、
システム(100)。
【請求項9】
前記変数生成器(126)及び前記KPI生成器(132)は、異なる物理的エンティティである、請求項8に記載のシステム。
【請求項10】
前記変数生成方式(142)は、生産ライン(148a~e)の第1のグループ(150)間で共有され、及び前記KPI生成方式(146)は、前記生産ライン(148a~e)の第2のグループ(152)間で共有される、請求項又はに記載のシステム。
【請求項11】
前記第2のグループ(152)は、前記第1のグループ(150)のサブセットである、請求項1に記載のシステム。
【請求項12】
前記変数生成方式(142)の修正は、変数生成データセンタ(140)を介して前記第1のグループ(150)の前記生産ライン(148a~e)に配信される、請求項1又は1に記載のシステム。
【請求項13】
前記KPI生成方式(146)の修正は、前記第2のグループ(152)の前記生産ライン(148d~e)に配信される、請求項1~1の何れか一項に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、液状食品の処理及び包装等の食品処理の分野に関する。より詳細には、本発明は、生産ラインに配置されたセンサから捕捉されたセンサ入力データを処理する方法及びシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
今日の食品処理ラインは、大半の場合、種々の方法で食品を処理することができる幾つかの異なる機器を含む複雑なシステムである。その複雑性には、幾つかの理由がある。1つの理由は、動作中にラインが清掃されることを提供するために、処理工程の幾つかが重複することである。例えば、バランスタンクの1つが整備される間、整備中に他のバランスタンクの1つ又は幾つかが生産に使用されるように2つ以上のバランスタンクがラインに提供され、これは、このような整備ではライン閉鎖の必要がないため、生産の視点から有利である。複雑なシステムを有することの別の理由は、食品メーカーが、幾つかの異なる製品に使用することができる柔軟性のあるラインを有することに興味があることである。そのような柔軟なラインを有することにより、食品メーカーは、必要に応じて異なる製品を処理及び/又は包装することが可能である。更に、今日の食品処理ラインの多くは、数年にわたり数回アップグレードされ、その影響としてラインが一層複雑になる。
【0003】
それに加えて、食品処理ラインは、それ自体が複雑であり、異なるセンサが使用されていることを考慮した場合、複雑性のレベルが上がる。例えば、一部の食品メーカーは、機械中断がいつ行われたかを特定するための入力として使用することができるように、各ドアに提供された電磁継電器が、ドアが開いているとき又は閉じているときを検出できることを好む。他の食品メーカーは、そのような継電器を全てのドアには含めないことを選択し、代わりに、同じ目的のため、大半の場合、動作の分析又は制御目的で使用される温度センサ、導電センサ、流量発信器等に依存することを好む。
【0004】
食品処理ラインの複雑性及び食品生産ラインで使用されるセンサは、ラインの性能追跡に使用される重要業績評価指標(KPI)に影響する。ラインが別様にセットアップされ、ラインが、異なる機器及び異なるタイプのセンサを含むことに起因して、食品処理ラインのKPIを特定する構造をセットアップすることは、課題であり且つ時間がかかる。したがって、KPIを確実に測定するようにシステムをセットアップするのに必要な時間を短縮することができる方法及びシステムが必要とされている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、先行技術の上記で識別された制限の1つ又は複数を少なくとも部分的に解消することである。特に、食品生産ラインに関連するKPIを特定するように構造を効率的且つ確実にセットアップする方法及びシステムを提供することが目的である。
【課題を解決するための手段】
【0006】
第1の態様によれば、生産ラインに配置されたセンサから捕捉されたセンサ入力データを処理する方法が提供され、前記方法は、変数生成器により、生産ラインに配置されたセンサからセンサ入力データを受信することであって、変数生成器は、第1のプロセッサ、第1のデータ通信モジュール及び第1のメモリを含む、受信することと、変数生成方式に従い、センサ入力データに基づいて幾つかの変数を生成することと、幾つかの変数を重要業績評価指標(KPI)生成器に転送することであって、KPI生成器は、第2のプロセッサ、第2のデータ通信モジュール及び第2のメモリを含む、転送することと、KPI生成方式に従い、幾つかの変数に基づいて幾つかの重要業績評価指標(KPI)を生成することとを含む。
【0007】
代替的に、変数生成器及びKPI生成器は、1つの同じプロセッサ、メモリ及びデータ通信デバイスを共有してもよい。
【0008】
更に、本方法は、幾つかのKPIをユーザインターフェース(UI)対応デバイスに転送することを含んでもよい。
【0009】
変数生成器及びKPI生成器は、異なる物理的エンティティであってもよい。
【0010】
変数生成方式は、生産ラインの第1のグループ間で共有され得、及びKPI生成方式は、生産ラインの第2のグループ間で共有されてもよい。
【0011】
第2のグループは、第1のグループのサブセットであってもよい。
【0012】
変数生成方式の修正は、変数生成データセンタを介して第1のグループの生産ラインに配信されてもよい。
【0013】
KPI生成方式の修正は、第2のグループの生産ラインに配信されてもよい。
【0014】
KPI生成方式は、セキュアデータ通信チャネルを介して第2のグループで共有されてもよい。
【0015】
生産ラインは、液状食品生産ライン等の食品生産ラインであってもよい。
【0016】
第2の態様によれば、生産ラインに配置されたセンサから捕捉されたセンサ入力データを処理するように構成されたシステムが提供され、前記システムは、変数生成器であって、生産ラインに配置されたセンサからセンサ入力データを受信し、且つ変数生成方式に従い、センサ入力データに基づいて幾つかの変数を生成するように構成され、第1のプロセッサ、第1のデータ通信モジュール及び第1のメモリを含む変数生成器と、重要業績評価指標(KPI)生成器であって、変数生成器から幾つかの変数を受信し、且つKPI生成方式に従い、幾つかの変数に基づいて幾つかの重要業績評価指標(KPI)を生成するように構成され、第2のプロセッサ、第2のデータ通信モジュール及び第2のメモリを含む重要業績評価指標(KPI)生成器とを含む。
【0017】
更に、KPI生成器は、幾つかのKPIをユーザインターフェース(UI)対応デバイスに転送するように構成されてもよい。
【0018】
変数生成器及びKPI生成器は、異なる物理的エンティティであってもよい。
【0019】
変数生成方式は、生産ラインの第1のグループ間で共有され得、及びKPI生成方式は、生産ラインの第2のグループ間で共有されてもよい。
【0020】
第2のグループは、第1のグループのサブセットであってもよい。
【0021】
変数生成方式の修正は、変数生成データセンタを介して第1のグループの生産ラインに配信されてもよい。
【0022】
KPI生成方式の修正は、第2のグループの生産ラインに配信されてもよい。
【0023】
KPI生成方式は、セキュアデータ通信チャネルを介して第2のグループで共有されてもよい。
【0024】
生産ラインは、液状食品生産ライン等の食品生産ラインであってもよい。
【0025】
本発明の更に他の目的、特徴、態様及び利点は、以下の詳細な説明及び図面から明らかになるであろう。
【0026】
ここで、本発明の実施形態について、添付の概略図面を参照して例として説明する。
【図面の簡単な説明】
【0027】
図1】センサが提供された食品生産ラインを含むシステムを示す。
図2】変数生成器及びKPI生成器を更に詳細に示す。
図3】変数生成器及びKPI生成器のハードウェアセットアップの一例を示す。
図4】食品生産ラインに配置されたセンサから捕捉されたセンサ入力データを処理する方法を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0028】
図1を参照すると、システム100が示されている。システム100は、食品処理ラインとも呼ばれる食品生産ライン102を含み、これは、加熱処理、均質化、濾過及び分離等の工程を含む食品処理ライン、食品包装ライン又はそれらの組合せであってもよい。図1に示す例では、食品生産ライン102は、充填機104、包装を集め、厚紙トレイに配置するように構成された厚紙包装機106並びにトレイ及び包装の周りにプラスチックフィルムを提供するように構成されたフィルムラッパー108を含む。例として、食品生産ライン102の性能を監視するために、第1及び第2のセンサ110、112が充填機104に配置され、第3のセンサ114が厚紙包装機106に配置され、第4のセンサ116がフィルムラッパー108に配置される。センサ110~116は、種々の種類であってもよい。例えば、充填機104がカートンベースのロールフィード式充填機である場合、第1のセンサ110は、横シールを形成する際に十分な熱が生成されることを判断するための温度センサであってもよく、第2のセンサ112は、縦シールを形成する際に包装材料のウェブが正しく位置合わせされていることを判断するための光学センサであってもよい。厚紙包装機106に配置される第3のセンサ114は、例として、整備ドアが開かれているか否かを判断するための磁気ベースのドアセンサであってもよい。第4のセンサ116は、これもまた例として、フィルムラッパー116に入る包装を計算するように構成された光学センサであってもよい。
【0029】
センサ110、112、114、116からのセンサ入力データ118、120、122、124、すなわちセンサ110、112、114、116から生成及び供給されたデータは、変数生成器126に供給することができる。センサ入力データに基づいて、変数生成器126は、図1においてvar1及びvar2として示される幾つかの変数128、130を決定するように構成することができる。変数は、種々の方法で決定されてもよく、センサの1つ又は幾つかからのセンサ入力データが考慮されてもよい。例えば、第3のセンサ114からのセンサ入力データ122に基づいて、「整備ドアが開かれている時間」と呼ばれる変数を特定してもよい。より具体的には、整備ドアが開かれたとき及び時点並びに整備ドアが閉じられたとき及び時点を記録することにより、整備ドアが開かれていた時間長を特定することができる。更に、変数「生産済み包装数」は、第4のセンサ116からのセンサ入力データ124に基づいて特定されてもよい。
【0030】
変数生成器126から変数128、130を重要業績評価指数(KPI)生成器132に供給することができる。KPI生成器132は、変数128、130に基づいてKPI134、136を特定するように構成することができる。例えば、「整備ドアが開かれている時間」及び「生産済み包装数」と呼ばれる変数を結合することにより、「包装1000個当たりで整備ドアが開かれている時間」と呼ばれるKPIを特定してもよい。KPI134、136を特定した後、これらは、ユーザインターフェース(UI)デバイス138、例えばパーソナルコンピュータ、携帯電話又はタブレットに送信され、それによりKPIをオペレータに通信することができる。
【0031】
センサ110、112、114、116の1つ若しくは幾つかが他のセンサで置換される場合又は食品生産ライン102内の機器が新しい機器で置換される場合、センサ入力データ118、120、122、124は、変わり、その影響として、変数128、130は、別の様式で特定されるべきである。変数生成データセンタ140に記憶される変数を生成する幾つかの異なる方法を有することにより、変数が他のセンサ又は新しい機器を用いてどのように特定されるべきかを手動で設定する代わりに、この情報が変数生成データセンタから変数生成器126に変数生成方式142の形態でダウンロードされることが可能である。新しい機器に関連するデータが変数生成方式142に見つからず、これがオペレータによって手動で入力される場合、このデータは、入力後、変数生成データセンタ140にアップロードされてもよい。このようにして、変数が、異なるセンサ及び異なる機器でどのように特定されるべきかを共有することにより、システム100をセットアップする時間を短縮し、また共有により、正しくないこと又は誤りが発見される確率が上がり、信頼性の増大を提供する。
【0032】
同様に、KPI生成データセンタ144は、KPIがどのように特定されるべきかを共有するのに使用されてもよく、またKPI生成方式146は、KPI生成器132とKPI生成データセンタ144との間での情報のダウンロード及びアップロードに使用されてもよい。しかしながら、KPIは、食品生産ライン102をどのように効率的に稼働させることができるかに密に関連するため、一部の食品メーカーは、これらを、誰とも共有すべきではないビジネスに不可欠な情報と見なし得る。この理由のため、変数生成データセンタ140に保持される情報は、一緒に第1のグループ150を形成する幾つかの食品生産ライン148a~eと共有されてもよく、KPI生成データセンタ144に保持される情報は、ここでは食品生産ライン148d~eを含む、第1のグループのサブセットである第2のグループ152と共有されてもよい。変数生成データセンタ140とKPI生成データセンタ144とを分けることにより、変数がどのように生成されるかに関して協働するが、KPIを特定するために変数がどのように使用されるか、例えば異なる変数の組合せに基づく測定値に関して協働しないことが可能になる。したがって、システムをセットアップする時間を短縮することができ、それでもなお、幾つかの情報を、限られたグループ、例えば同じ企業によって所有される食品生産ラインに留めることができる。
【0033】
変数生成器126及びKPI生成器132は、異なる方法でセットアップされてもよい。図2は、1つの可能なセットアップを例として示す。機器202では、イベントをロガー204、より具体的には少なくとも1つのセンサに接続されたデータロガーにより登録してもよい。ロガー204によって登録されたデータは、パーサ、ここでは例として第1及び第2のパーサ204a、204bによってパーズされて、整備ドアの開等の異なるイベントタイプ208を識別する。データパーサ204a、204bによって識別されたイベントタイプ208は、データベース206に記憶することができる。イベントタイプ208を組み合わせることにより、変数210を特定してもよい。変数210は、公式計算ステップ212に転送されてもよく、KPIは、変数210に基づいて特定される。示すように、変数生成器126は、ロガー204及びデータパーサ204a、204bを含む機器202を含んでもよく、KPI生成器132は、データベース206及び公式計算212を含んでもよい。
【0034】
上記のように、変数生成器126及びKPI生成器132は、それぞれ第1のグループ150及び第2のグループ152と情報を共有するように設定されてもよい。情報が必要以上に拡散しないことを保証するために、変数生成器126及びKPI生成器132は、異なる物理的エンティティであってもよい。例えば、変数生成器126は、第1のプロセッサ302、第1のデータ通信モジュール304及び第1のメモリ306を含んでもよく、及びKPI生成器132は、第2のプロセッサ308、第2のデータ通信モジュール310及び第2のメモリ312を含んでもよい。
【0035】
代替的に、1つの同じプロセッサ、メモリ及び/又はデータ通信モジュールが変数生成器126及び/又はKPI生成器132によって使用されてもよい。
【0036】
図4は、食品生産ライン102に配置されたセンサ110、112、114、116から捕捉されたセンサ入力データ118、120、122、124を処理するステップを含むフローチャート400を示す。第1のステップ402において、食品生産ラインに配置されたセンサ110、112、114、116からのセンサ入力データ118、120、122、124を変数生成器126によって受信することができる。その後、第2のステップ404において、変数生成方式に従い、センサ入力データ118、120、122、124に基づいて幾つかの変数128、130を特定してもよい。第3のステップ406において、幾つかの変数128、130をKPI生成器146に転送することができる。第4のステップ408において、KPI生成方式146に従い、幾つかの変数128、130に基づいて幾つかのKPI134、136を生成することができる。任意選択的に、第5のステップ410において、幾つかのKPIは、UI対応デバイス138に転送することができる。
【0037】
上記の生産ラインは、食品生産に関連して上述されたが、原理及び利点は、他の生産分野にも適用され得ることを理解されたい。
【0038】
上記の説明から、本発明の種々の実施形態を記載し示したが、本発明は、それらに限定されず、以下の特許請求の範囲で規定される趣旨の範囲内において他の方法でも実施されてもよい。
図1
図2
図3
図4