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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-06
(45)【発行日】2024-12-16
(54)【発明の名称】エレベータ検査システム及び検査装置
(51)【国際特許分類】
   B66B 7/02 20060101AFI20241209BHJP
【FI】
B66B7/02 H
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2023120675
(22)【出願日】2023-07-25
【審査請求日】2023-07-25
【審判番号】
【審判請求日】2024-08-26
【早期審理対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】000112705
【氏名又は名称】フジテック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000729
【氏名又は名称】弁理士法人ユニアス国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】金子 元樹
【合議体】
【審判長】平城 俊雅
【審判官】内田 博之
【審判官】尾崎 和寛
(56)【参考文献】
【文献】特開2010-202391(JP,A)
【文献】特開2002-362847(JP,A)
【文献】特開平2-95680(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B66B 7/00-7/12 , B66B 5/00-5/28
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
かご及びかごレール間の距離と前記かごの揺れとのうち、少なくとも一つを測定し、当該測定値を出力する測定装置と、
現在のかご位置を出力する処理装置と、
データを記憶する記憶部と、データを演算する演算部と、データを出力する出力部と、を有する検査装置と、を備え、
前記記憶部は、前記測定値と前記かご位置とを関連付けて記憶された測定データを記憶し、
前記演算部は、前記測定データの前記測定値の異常を判定し、
前記出力部は、前記異常と判定された測定値に関連付けて記憶されたかご位置を表示する表示部を備える、エレベータ検査システムであって、
前記表示部は、前記異常と判定された測定値に関連付けて記憶されたかご位置の全てを一覧に表示可能であり、
前記検査装置は、データが入力される入力部を備え、
前記入力部は、前記表示部に表示されたかご位置のうち、対象のかご位置を選択する位置選択データが入力され、
前記出力部は、前記かごが前記位置選択データで選択されたかご位置から設定距離以内に位置したときに、音及び表示の少なくとも一つによる位置接近データを出力し、
前記出力部は、前記かごが前記位置選択データで選択されたかご位置に位置したときに、音及び表示の少なくとも一つによる位置到着データを出力し、
前記出力部が出力する前記位置到着データは、前記出力部が出力する前記位置接近データと、異なる、エレベータ検査システム。
【請求項2】
前記検査装置は、データが入力される入力部を備え、
前記入力部は、前記表示部に表示されたかご位置のうち、対象のかご位置を選択する位置選択データが入力され、
前記表示部は、現在のかご位置から前記位置選択データで選択されたかご位置までの距離を表示する、請求項1に記載のエレベータ検査システム。
【請求項3】
前記検査装置は、データが入力される入力部を備え、
前記入力部は、前記表示部に表示されたかご位置のうち、対象のかご位置を選択する位置選択データが入力され、
前記表示部は、基準かご位置から前記位置選択データで選択されたかご位置までの距離と、前記基準かご位置から現在のかご位置までの距離と、を一緒に表示する、請求項1に記載のエレベータ検査システム。
【請求項4】
前記検査装置は、データが入力される入力部を備え、
前記入力部は、前記表示部に表示されたかご位置のうち、対象のかご位置を選択する位置選択データが入力され、
前記出力部は、前記位置選択データで選択されたかご位置を前記処理装置へ出力し、
前記処理装置は、前記出力部が出力したかご位置へ、前記かごを移動させる、請求項1に記載のエレベータ検査システム。
【請求項5】
かご及びかごレール間の距離と前記かごの揺れとのうち、少なくとも一つを測定し、当該測定値を出力する測定装置と、
現在のかご位置を出力する処理装置と、
データを記憶する記憶部と、データを演算する演算部と、データを出力する出力部と、を有する検査装置と、を備え、
前記記憶部は、前記測定値と前記かご位置とを関連付けて記憶された測定データを記憶し、
前記演算部は、前記測定データの前記測定値の異常を判定し、
前記出力部は、前記異常と判定された測定値に関連付けて記憶されたかご位置を表示する表示部を備える、エレベータ検査システムであって、
前記検査装置は、データが入力される入力部を備え、
前記入力部は、前記測定装置による再測定を指示する再測定指示データが入力され、
前記演算部は、前記入力部に前記再測定指示データが入力された場合に、前記測定データの測定値に基づいて、前記測定データのかご位置を、前記測定装置による再測定を行う測定対象のかご位置と、前記測定装置による再測定を行わない測定非対象のかご位置と、に区分けする、エレベータ検査システム。
【請求項6】
かご及びかごレール間の距離と前記かごの揺れとのうち、少なくとも一つを測定し、当該測定値を出力する測定装置と、
現在のかご位置を出力する処理装置と、
データを記憶する記憶部と、データを演算する演算部と、データを出力する出力部と、を有する検査装置と、を備え、
前記記憶部は、前記測定値と前記かご位置とを関連付けて記憶された測定データを記憶し、
前記演算部は、前記測定データの前記測定値の異常を判定し、
前記出力部は、前記異常と判定された測定値に関連付けて記憶されたかご位置を表示する表示部を備える、エレベータ検査システムであって、
前記検査装置は、データが入力される入力部を備え、
前記入力部は、前記測定装置による再測定を指示する再測定指示データと、測定対象のかご位置を選択する測定位置選択データとが入力され、
前記演算部は、前記入力部に前記再測定指示データが入力された場合に、前記測定位置選択データで選択されたかご位置に基づいて、前記測定データのかご位置を、前記測定装置による再測定を行う測定対象のかご位置と、前記測定装置による再測定を行わない測定非対象のかご位置と、に区分けする、エレベータ検査システム。
【請求項7】
前記出力部は、前記かごが前記測定対象のかご位置に位置したときに、音及び表示の少なくとも一つによる対象位置データを出力する、請求項5又は6に記載のエレベータ検査システム。
【請求項8】
前記出力部は、前記かごが前記測定対象のかご位置から設定距離以内に位置したときに、音及び表示の少なくとも一つによる対象接近データを出力する、請求項7に記載のエレベータ検査システム。
【請求項9】
前記出力部は、前記測定対象のかご位置及び前記測定非対象のかご位置を、前記処理装置へ出力し、
前記処理装置は、測定開始位置から測定終了位置まで上方向又は下方向の何れか一方へ前記かごを移動させ、
前記かごは、前記測定対象のかご位置を移動するときに、最大速度が第1速度で移動し、前記検査非対象のかご位置を移動するときに、最大速度が第1速度よりも速い第2速度で移動する、請求項5又は6に記載のエレベータ検査システム。
【請求項10】
請求項1~6の何れか1項に記載のエレベータ検査システムに用いられる、検査装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、エレベータ検査システム及び検査装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、例えば、エレベータ検査システムは、かご及びかごレール間の距離を測定する測定装置を備えている(例えば、特許文献1)。ところで、例えば、かごレールの取り付け状態を確認及び調整するために、測定装置の測定値が異常であったかご位置まで、かごを移動させる必要がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2005-60066号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
そこで、課題は、測定装置の測定値が異常であったかご位置を把握することができるエレベータ検査システム及び検査装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
[1]
エレベータ検査システムは、
かご及びかごレール間の距離と前記かごの揺れとのうち、少なくとも一つを測定し、当該測定値を出力する測定装置と、
現在のかご位置を出力する処理装置と、
データを記憶する記憶部と、データを演算する演算部と、データを出力する出力部と、を有する検査装置と、を備え、
前記記憶部は、前記測定値と前記かご位置とを関連付けて記憶された測定データを記憶し、
前記演算部は、前記測定データの前記測定値の異常を判定し、
前記出力部は、前記異常と判定された測定値に関連付けて記憶されたかご位置を表示する表示部を備える。
【0006】
[2]
また、上記[1]のエレベータ検査システムにおいては、
前記検査装置は、データが入力される入力部を備え、
前記入力部は、前記表示部に表示されたかご位置のうち、対象のかご位置を選択する位置選択データが入力され、
前記出力部は、前記かごが前記位置選択データで選択されたかご位置に位置したときに、音及び表示の少なくとも一つによる位置到着データを出力する、
という構成でもよい。
【0007】
[3]
また、上記[2]のエレベータ検査システムにおいては、
前記出力部は、前記かごが前記位置選択データで選択されたかご位置から設定距離以内に位置したときに、音及び表示の少なくとも一つによる位置接近データを出力する、
という構成でもよい。
【0008】
[4]
また、上記[1]~[3]の何れか1つのエレベータ検査システムにおいては、
前記検査装置は、データが入力される入力部を備え、
前記入力部は、前記表示部に表示されたかご位置のうち、対象のかご位置を選択する位置選択データが入力され、
前記表示部は、現在のかご位置から前記位置選択データで選択されたかご位置までの距離を表示する、
という構成でもよい。
【0009】
[5]
また、上記[1]~[3]の何れか1つのエレベータ検査システムにおいては、
前記検査装置は、データが入力される入力部を備え、
前記入力部は、前記表示部に表示されたかご位置のうち、対象のかご位置を選択する位置選択データが入力され、
前記表示部は、基準かご位置から前記位置選択データで選択されたかご位置までの距離と、前記基準かご位置から現在のかご位置までの距離と、を一緒に表示する、
という構成でもよい。
【0010】
[6]
また、上記[1]~[5]の何れか1つのエレベータ検査システムにおいては、
前記検査装置は、データが入力される入力部を備え、
前記入力部は、前記表示部に表示されたかご位置のうち、対象のかご位置を選択する位置選択データが入力され、
前記出力部は、前記位置選択データで選択されたかご位置を前記処理装置へ出力し、
前記処理装置は、前記出力部が出力した前記かご位置へ、前記かごを移動させる、
という構成でもよい。
【0011】
[7]
また、上記[1]~[6]の何れか1つのエレベータ検査システムにおいては、
前記検査装置は、データが入力される入力部を備え、
前記入力部は、前記測定装置による再測定を指示する再測定指示データが入力され、
前記演算部は、前記入力部に前記再測定指示データが入力された場合に、前記測定データの測定値に基づいて、前記測定データのかご位置を、前記測定装置による再測定を行う測定対象のかご位置と、前記測定装置による再測定を行わない測定非対象のかご位置と、に区分けする、
という構成でもよい。
【0012】
[8]
また、上記[1]~[6]の何れか1つのエレベータ検査システムにおいては、
前記検査装置は、データが入力される入力部を備え、
前記入力部は、前記測定装置による再測定を指示する再測定指示データと、測定対象のかご位置を選択する測定位置選択データとが入力され、
前記演算部は、前記入力部に前記再測定指示データが入力された場合に、前記測定位置選択データで選択されたかご位置に基づいて、前記測定データのかご位置を、前記測定装置による再測定を行う測定対象のかご位置と、前記測定装置による再測定を行わない測定非対象のかご位置と、に区分けする、
という構成でもよい。
【0013】
[9]
また、上記[7]又は[8]のエレベータ検査システムにおいては、
前記出力部は、前記かごが前記測定対象のかご位置に位置したときに、音及び表示の少なくとも一つによる対象位置データを出力する、
という構成でもよい。
【0014】
[10]
また、上記[9]のエレベータ検査システムにおいては、
前記出力部は、前記かごが前記測定対象のかご位置から設定距離以内に位置したときに、音及び表示の少なくとも一つによる対象接近データを出力する、
という構成でもよい。
【0015】
[11]
また、上記[7]~[10]の何れか1つのエレベータ検査システムにおいては、
前記出力部は、前記測定対象のかご位置及び前記測定非対象のかご位置を、前記処理装置へ出力し、
前記処理装置は、測定開始位置から測定終了位置まで上方向又は下方向の何れか一方へ前記かごを移動させ、
前記かごは、前記測定対象のかご位置を移動するときに、最大速度が第1速度で移動し、前記検査非対象のかご位置を移動するときに、最大速度が第1速度よりも速い第2速度で移動する、
という構成でもよい。
【0016】
[12]
また、検査装置は、上記[1]~[11]の何れか1つのエレベータ検査システムに用いられる、という構成でもよい。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】一実施形態に係るエレベータ検査システムの概要図
図2】同実施形態に係るエレベータ及び計測装置の概要図
図3】同実施形態に係るかごレールの要部図(a:正面図、b:側面図)
図4】同実施形態に係る検査装置の制御ブロック図
図5】同実施形態に係る表示部の表示を示す図
図6】同実施形態に係る表示部の表示を示す図
図7】同実施形態に係る表示部の表示を示す図
図8】同実施形態に係る表示部の表示を示す図
図9】他の実施形態に係る表示部の表示を示す図
図10】さらに他の実施形態に係る表示部の表示を示す図
【発明を実施するための形態】
【0018】
各図面において、構成要素の寸法は、例えば、理解を容易にするために、実際の寸法に対して拡大、縮小して示す場合があり、また、各図面の間での寸法比は、一致していない場合がある。なお、各図面において、例えば、理解を容易にするために、構成要素の一部を省略して示す場合がある。
【0019】
第1、第2等の序数を含む用語は、多様な構成要素を説明するために用いられるが、この用語は、一つの構成要素を他の構成要素から区別する目的でのみ用いられ、構成要素は、この用語によって特に限定されるものではない。なお、序数を含む構成要素の個数は、特に限定されず、例えば、一つでもよい場合がある。また、以下の明細書及び図面で用いられる序数は、特許請求の範囲に記載された序数と異なる場合がある。
【0020】
以下、エレベータ検査システム及び検査装置における一実施形態について、図1図8を参照しながら説明する。なお、以下の実施形態は、エレベータ検査システム及び検査装置の構成等の理解を助けるために例示するものであり、エレベータ検査システム及び検査装置の構成を限定するものではない。
【0021】
図1及び図2に示すように、エレベータ検査システム(以下、単に「検査システム」ともいう)1は、例えば、エレベータ2と、エレベータ2を検査する測定装置3及び検査装置4とを備えていてもよい。エレベータ2、測定装置3及び検査装置4は、例えば、通信手段5によって、互いに通信可能であってもよい。特に限定されないが、通信手段5は、例えば、有線LAN、通信ケーブル等の有線通信手段であってもよく、また、例えば、インターネット、ブルートゥース、無線LAN等の無線通信手段であってもよい。
【0022】
エレベータ2は、例えば、本実施形態のように、かご2a及び釣合錘2bと、かご2aと釣合錘2bとを接続するロープ2cと、ロープ2cを駆動してかご2a及び釣合錘2bを上下方向へ走行させる巻上機2dと、かご2aを案内するかごレール2eと、釣合錘2bを案内する錘レール2fと、データが入力される入力装置6と、データを処理する処理装置7と、データを出力する出力装置8とを備えていてもよい。
【0023】
なお、本実施形態に係るエレベータ2は、巻上機2dを機械室X2の内部に配置する、という構成であるが、斯かる構成に限られない。例えば、機械室X2が備えられておらず、エレベータ2は、巻上機2dを昇降路X1の内部に配置する、という構成でもよい。
【0024】
入力装置6は、例えば、かご2aに配置されるかご操作盤6a、乗場X3に配置される乗場操作盤6b、かご2a(例えば、上、内部)や機械室X2等に配置され、検査員に操作される検査員用操作部(図示していない)等を備えていてもよい。そして、入力装置6は、例えば、本実施形態のように、手動移動入力部6cと、移動方向入力部6dと、移動速度入力部6eとを備えていてもよい。
【0025】
手動移動入力部6cは、例えば、手動によるかご2aの移動を指示する手動移動データが入力されてもよい。移動方向入力部6dは、例えば、手動で移動するかご2aの移動方向(上方向、下方向)を指示する移動方向データが入力されてもよい。移動速度入力部6eは、例えば、手動で移動するかご2aの移動速度を指示する移動速度データが入力されてもよい。
【0026】
なお、特限定されないが、移動速度入力部6eに入力される移動速度データは、例えば、かご2aの移動速度の最大速度が少なくとも2種類の速度(例えば、第1速度(低速)と、第1速度よりも速い第2速度(高速))を含むデータであってもよい。また、特に限定されないが、例えば、手動移動入力部6c、移動方向入力部6d及び移動速度入力部6eは、検査員用操作部に備えられていてもよい。
【0027】
出力装置8は、例えば、かご2aに配置されるかご出力部8a、乗場X3に配置される乗場出力部8b等を備えていてもよい。そして、出力装置8は、例えば、データを表示してもよく、また、例えば、データを発音してもよい。
【0028】
処理装置7は、例えば、通常の運転時において、入力装置6に入力されたデータ(例えば、かご操作盤6aに入力される行先階データ、乗場操作盤6bに入力される行先方向データ等)に基づいて、巻上機2dを制御してもよい。これにより、かご2aは、出発地の乗場X3から、目的地の乗場X3まで、上下方向へ移動する。
【0029】
また、処理装置7は、例えば、現在のかご2aの位置(かご位置)を検査装置4へ出力してもよい。特に限定されないが、例えば、かご位置は、100mmごとに区画されており、かご2aが100mm移動するごとに、処理装置7は、現在のかご位置を検査装置4へ出力する、という構成でもよい。
【0030】
測定装置3は、例えば、本実施形態のように、かご2a及びかごレール2e間の距離を測定していてもよい。測定装置3は、例えば、本実施形態のように、かご2aの上部に固定され、それぞれのかごレール2eと対面するように一対備えられていてもよい。そして、測定装置3は、例えば、測定した測定値を、検査装置4へ出力してもよい。なお、特に限定されないが、測定装置3は、例えば、複数の距離センサで構成されていてもよい。
【0031】
検査装置4は、例えば、携帯して持ち運び可能な端末装置としてもよい。特に限定されないが、検査装置4は、例えば、ノートブック型パソコンであってもよく、また、例えば、タブレットコンピュータであってもよく、また、例えば、スマートデバイス(スマートフォン)であってもよい。特に限定されないが、検査装置4は、例えば、かご2aの上に配置されていてもよい。
【0032】
図3に示すように、エレベータ2は、例えば、上下方向へ沿って延びるかごレール2eと昇降路X1の壁X1aとを接続するために、上下方向へ並べられる複数のレール接続部9を備えていてもよい。これにより、かごレール2eは、複数のレール接続部9によって、昇降路X1に対して固定されている。なお、レール接続部9の個数は、特に限定されず、図3においては、二つのみ図示されている。
【0033】
レール接続部9は、例えば、本実施形態のように、昇降路X1の壁X1aに固定される第1ブラケット9aと、第1ブラケット9aに固定される第2ブラケット9bと、第1ブラケット9aと第2ブラケット9bとを固定する第1固定手段9cと、第2ブラケット9bにかごレール2eを固定させる第2固定手段9dとを備えていてもよい。これにより、例えば、第1ブラケット9aに対する第2ブラケット9bの位置が、変更されることによって、昇降路X1に対するかごレール2eの位置は、変更される。
【0034】
特に限定されないが、第1及び第2ブラケット9a,9bは、例えば、本実施形態のように、断面がL字状の鋼材で構成されていてもよい。また、特に限定されないが、第1及び第2固定手段9c,9dは、例えば、本実施形態のように、雄ネジ材及び雌ネジ材による締結手段で構成されていてもよい。
【0035】
図4に示すように、検査装置4は、データが入力される入力部11と、データを処理する処理部12と、データを出力する出力部13とを備えていてもよい。処理部12は、例えば、本実施形態のように、データを取得する取得部14と、データを記憶する記憶部15と、データを演算する演算部16と、検査装置4の各部を制御する制御部17とを備えていてもよい。
【0036】
なお、検査装置4は、例えば、一つの装置で構成されていてもよく、また、例えば、互いに通信可能な複数の装置で構成されていてもよい。具体的には、検査装置4の各部11,12,13は、例えば、一つの装置に備えられていてもよく、また、例えば、互いに通信可能な複数の装置に分散して備えられていてもよい。
【0037】
入力部11の構成は、特に限定されないが、入力部11は、例えば、マウス、キーボード、タッチパネル、スイッチ(押しボタンスイッチ、セレクトスイッチ等)等としてもよい。
【0038】
出力部13は、例えば、本実施形態のように、データを表示する表示部18と、データを音で発する発音部19と、外部(例えば、エレベータ2等)へデータを送信する送信部(図示していない)とを備えていてもよい。表示部18及び発音部19の構成は、特に限定されないが、表示部18は、例えば、モニター、電光掲示板、表示灯等としてもよく、また、発音部19は、例えば、ブザー、スピーカ等としてもよい。
【0039】
処理部12は、例えば、CPU及びMPU等のプロセッサ(例えば、演算部16、制御部17)、ROM及びRAM等のメモリ(例えば、取得部14、記憶部15)、各種インターフェイス等を備えるコンピュータとしてもよい。これにより、メモリに格納されたプログラムをプロセッサが実行し、ソフトウェア及びハードウェアが協働することによって、処理部12の各部14,15,16,17が実現される。
【0040】
なお、処理部12は、例えば、一つの装置で構成されていてもよく、また、例えば、互いに通信可能な複数の装置で構成されていてもよい。具体的には、処理部12の各部14,15,16,17は、例えば、一つの装置に備えられていてもよく、また、例えば、互いに通信可能な複数の装置に分散して備えられていてもよい。
【0041】
記憶部15は、例えば、本実施形態のように、測定データ記憶部15aを備えていてもよい。なお、本明細書においては、記憶とは、例えば、入力指示により削除されるまで記憶し続ける場合だけでなく、例えば、演算部16の演算に用いるために一時的に記憶し、入力指示に関係なく演算終了後に削除される場合も含む。
【0042】
測定データ記憶部15aは、例えば、測定装置3が出力した測定値と、処理装置7が出力したかご位置とを関連付けて記憶していてもよい。例えば、測定データ記憶部15aは、取得部14で同じタイミングで取得された測定値及びかご位置を、関連付けて記憶していてもよい。
【0043】
演算部16は、例えば、本実施形態のように、異常判定部16aと、再測定判定部16bとを備えていてもよい。
【0044】
異常判定部16aは、例えば、測定データ記憶部15aで記憶された測定データの測定値の異常を判定してもよい。例えば、測定データの測定値の大きさが、設定値よりも大きい場合に、異常判定部16aは、当該測定値に関連付けられて記憶されたかご位置の位置で、かごレール2eが異常である、と判定してもよい。
【0045】
再測定判定部16bは、例えば、測定データのかご位置を、測定装置3による再測定を行う測定対象のかご位置と、測定装置3による再測定を行わない測定非対象のかご位置と、に区分けしてもよい。例えば、再測定判定部16bは、測定データ記憶部15aで記憶された測定データの測定値に基づいて、測定データのかご位置を、測定対象のかご位置と測定非対象のかご位置と、に区分けしてもよい。
【0046】
表示部18は、例えば、本実施形態のように、測定値表示部18aと、異常かご位置表示部18bと、現在位置表示部18cと、再測定位置表示部18dとを備えていてもよい。なお、各表示部18a~18dは、例えば、本実施形態のように、それぞれのデータを画面に表示してもよい。
【0047】
測定値表示部18aは、例えば、測定装置3で測定された測定値を表示してもよい。異常かご位置表示部18bは、例えば、異常判定部16aで異常と判定された測定値に関連付けて記憶されたかご位置を表示してもよい。現在位置表示部18cは、例えば、現在のかご位置を表示してもよい。再測定位置表示部18dは、例えば、測定装置3による再測定を行う測定対象のかご位置を表示してもよい。
【0048】
入力部11は、例えば、本実施形態のように、測定指示入力部11aと、位置選択入力部11bと、再測定指示入力部11cとを備えていてもよい。
【0049】
測定指示入力部11aは、例えば、測定装置3による測定を指示する測定指示データが入力されてもよい。位置選択入力部11bは、例えば、表示部18の異常かご位置表示部18bに表示されたかご位置のうち、対象のかご位置を選択する位置選択データが入力されてもよい。再測定指示入力部11cは、例えば、測定装置3による再測定を指示する再測定指示データが入力されてもよい。
【0050】
本実施形態に係る検査システム1の構成については以上の通りであり、次に、本実施形態に係る検査システム1の検査方法について、図5図8を参照しながら説明する。なお、以下の検査方法は、検査システム1の検査方法等の理解を助けるために例示するものであり、検査システム1の検査方法を限定するものではない。
【0051】
検査方法は、例えば、本実施形態のように、測定装置3で測定してかごレール2eの異常を判定する異常判定工程と、かごレール2eの異常箇所に移動し、かごレール2eを確認及び調整する確認調整工程と、測定装置3で再測定してかごレール2eの異常を判定する異常再判定工程とを含んでいてもよい。なお、検査装置4は、例えば、異常判定工程においては、異常判定モードとなり、確認調整工程においては、かご移動モードとなり、異常再判定工程においては、異常再判定モードとなってもよい。
【0052】
<異常判定工程>
まず、異常判定工程について説明する。
【0053】
例えば、検査員は、測定指示入力部11aに、測定指示データを入力してもよい。特に限定されないが、測定指示入力部11aは、例えば、表示部18の所定位置にマウスポインタを合せて、マウスをクリックすることでデータの入力ができる、という構成でもよく、また、例えば、表示部18の所定位置にタッチすることでデータの入力ができる、という構成でもよい。
【0054】
これにより、出力部13が、当該測定指示データを出力し、処理装置7は、出力部13が出力した当該測定指示データに基づいて、かご2aを移動させる。例えば、かご2aは、測定開始位置である最下階の乗場X3から、測定終了位置である最上階の乗場X3まで、上方向へ自動で移動してもよい。
【0055】
特に限定されないが、かご2aの移動速度は、第1速度(低速)で一定としてもよい。また、特に限定されないが、例えば、第1速度は、かご2aの通常の運転時における定格速度の25%~50%としてもよい。また、特に限定されないが、例えば、第1速度は、40m/min~50m/minとしてもよい。
【0056】
このとき、かご2aが移動することに伴って、測定データ記憶部15aは、測定装置3が出力した測定値と、処理装置7が出力したかご位置とを、関連付けて測定データとして記憶する。そして、異常判定部16aは、測定データ記憶部15aで記憶された測定データに基づいて、測定値の異常を判定する。
【0057】
そして、図5に示すように、異常かご位置表示部18bは、異常と判定された測定値に関連付けて記憶されたかご位置(以下、「異常かご位置」ともいう)を一覧に表示してもよい。これにより、一覧に表示された異常かご位置を確認することによって、かごレール2eの検査結果を容易に把握することができる。そして、測定装置3の測定値が異常であったかご位置を把握することができる。
【0058】
また、図5に示すように、異常かご位置表示部18bは、例えば、正常と判定された測定に関連付けて記憶されたかご位置(以下、「正常かご位置」ともいう)も、異常かご位置と一緒に表示していてもよい。なお、図5においては、異常かご位置は、「異常」と表示されるかご位置「N+5」~「N+7」である。また、図5においては、設定値が二点鎖線で図示されており、測定値が設定値よりも大きい場合に、測定値が異常と判定されている。
【0059】
なお、異常かご位置表示部18bは、例えば、図5に示すように、異常かご位置の一部を同時に表示し、スクロール等の操作をすることによって、異常かご位置の全てを一覧に表示可能であってもよい。なお、斯かる構成に限られず、異常かご位置表示部18bは、例えば、異常かご位置の全てを同時に一覧に表示してもよい。
【0060】
また、図5に示すように、測定値表示部18aは、例えば、測定データの全ての測定値を表示する第1の測定値表示部18a(図5における右側の測定値表示部18a)と、異常かご位置表示部18bに表示されるかご位置の測定値のみを表示する第2の測定値表示部18a(図5における左側の測定値表示部18a)とを備えていてもよい。なお、図5においては、第2の測定値表示部18aは、第1の測定値表示部18aの一点鎖線で区画された領域を拡大して表示している。
【0061】
<確認調整工程>
次に、確認調整工程について説明する。
【0062】
例えば、検査員は、位置選択入力部11bに、異常かご位置表示部18bに表示されたかご位置のうち、対象のかご位置を選択する位置選択データを入力してもよい。これにより、図6に示すように、現在位置表示部18cは、現在のかご位置から位置選択データで選択されたかご位置(以下、「選択かご位置」ともいう)までの距離を表示する。したがって、現在のかご位置に対する選択かご位置の位置を把握することができる。なお、図6においては、選択かご位置は、「N+6」のかご位置である。
【0063】
また、特に限定されないが、位置選択入力部11bは、例えば、異常かご位置表示部18bのかご位置の位置にマウスポインタを合せて、マウスをクリックすることでデータの入力ができる、という構成でもよく、また、例えば、異常かご位置表示部18bのかご位置の位置にタッチすることでデータの入力ができる、という構成でもよい。
【0064】
そして、例えば、検査員は、移動方向入力部6dに、上方向又は下方向の移動方向データを入力し、移動速度入力部6eに、第2速度(高速)の移動速度データを入力し、手動移動入力部6cに、手動移動データを入力してもよい。これにより、かご2aは、最大速度が第2速度となるように、手動で移動する。
【0065】
なお、特に限定されないが、例えば、第2速度は、かご2aの通常の運転時における定格速度の5%~15%としてもよい。また、特に限定されないが、例えば、第2速度は、第1速度の30%~50%としてもよい。また、特に限定されないが、例えば、第2速度は、10m/min~20m/minとしてもよい。
【0066】
そして、かご2aが選択かご位置から設定距離(例えば、1.0m~1.5m)以内に位置したときに、出力部13は、例えば、音及び表示の少なくとも一つによる位置接近データを出力してもよい。これにより、位置接近データが出力されることによって、かご2aの位置が選択かご位置に近いことを、把握することができる。
【0067】
そして、位置接近データが出力されたことによって、検査員は、例えば、移動速度入力部6eに、第1速度の移動速度データを入力してもよい。これにより、かご2aは、第1速度(低速)で一定となるように、手動で移動する。そして、現在位置表示部18cで表示される距離がゼロになる位置まで、かご2aが移動されることによって、かご2aは、選択かご位置に位置する。
【0068】
なお、かご2aが選択かご位置に位置したときに、出力部13は、例えば、音及び表示の少なくとも一つによる位置到着データを出力してもよい。これにより、位置到着データが出力される位置まで、かご2aが移動されることによって、かご2aは、選択かご位置に位置する。
【0069】
このように、かご2aが、選択かご位置から設定距離だけ離れた位置まで、第2速度(高速)で移動するため、例えば、選択かご位置の近くまでかご2aを速く移動させることができる。その後、かご2aが、選択かご位置まで、第1速度(低速)で移動するため、例えば、選択かご位置にかご2aを容易に停止させることができる。
【0070】
なお、例えば、表示部18が表示する位置接近データは、かご2aが選択かご位置に接近している旨の文字であってもよく、また、表示部18が表示する位置到着データは、かご2aが選択かご位置に位置している旨の文字であってもよい。また、例えば、表示部18が表示する位置接近データは、断続して点灯する(例えば、表示灯を点滅させる)ことであってもよく、また、表示部18が表示する位置到着データは、連続して点灯する(例えば、表示灯を連続点灯させる)ことであってもよい。
【0071】
また、例えば、発音部19が発音する位置接近データは、かご2aが選択かご位置に接近している旨の音声であってもよく、また、発音部19が発音する位置到着データは、かご2aが選択かご位置に位置している旨の音声であってもよい。また、例えば、発音部19が発音する位置接近データは、断続して発音する(例えば、ブザー音を断続して鳴らす)ことであってもよく、また、発音部19が発音する位置到着データは、連続して発音する(例えば、ブザー音を連続して鳴らす)ことであってもよい。
【0072】
また、例えば、表示部18は、上記の位置接近データを表示し、発音部19は、上記の位置到着データを発音する、という構成でもよい。また、例えば、発音部19は、上記の位置接近データを発音し、表示部18は、上記の位置到着データを表示する、という構成でもよい。即ち、出力部13が出力する位置接近データは、出力部13が出力する位置到着データと、異なっている。
【0073】
そして、かご2aが選択かご位置に移動することによって、かご2aがかごレール2eの異常箇所に移動しているため、かごレール2eの確認及び調整が行われる。例えば、第1ブラケット9aに対する第2ブラケット9bの位置が、変更されることによって、昇降路X1に対するかごレール2eの位置は、変更される。なお、例えば、斯かる作業が、全ての異常かご位置に対して行われてもよい。
【0074】
<異常再判定工程>
次に、異常再判定工程について説明する。
【0075】
例えば、検査員は、再測定指示入力部11cに、再測定指示データを入力してもよい。これにより、再測定判定部16bは、例えば、測定データの測定値に基づいて、測定データのかご位置を、測定装置3による再測定を行う測定対象のかご位置と、測定装置3による再測定を行わない測定非対象のかご位置と、に区分けする。
【0076】
そして、再測定位置表示部18dは、例えば、図7に示すように、測定対象のかご位置を表示してもよい。図7においては、再測定位置表示部18dは、測定対象のかご位置を、ハッチングの領域で示している。なお、異常かご位置表示部18bも、測定対象のかご位置を、ハッチングの領域で示している。
【0077】
測定対象のかご位置は、例えば、少なくとも異常かご位置を含んでいる。特に限定されないが、例えば、異常かご位置(図7においては、「N+6」~「N+8」のかご位置)と、上方及び下方にそれぞれ隣接される設定範囲のかご位置(図7においては、「N+4」~「N+5」及び「N+9」~「N+10」のかご位置)とが、測定対象のかご位置に設定されてもよい。
【0078】
そして、かご2aが最下階の乗場X3に位置された後に、検査員は、例えば、移動方向入力部6dに、上方向の移動方向データを入力し、移動速度入力部6eに、第2速度の移動速度データを入力し、手動移動入力部6cに、手動移動データを入力してもよい。これにより、かご2aは、最大速度が第2速度となるように、手動で移動する。
【0079】
そして、かご2aが測定対象のかご位置から設定距離(例えば、1.0m~1.5m)以内に位置したときに、出力部13は、例えば、音及び表示の少なくとも一つによる対象接近データを出力してもよい。これにより、対象接近データが出力されることによって、かご2aの位置が測定対象のかご位置に近いことを、把握することができる。
【0080】
そして、対象接近データが出力されることによって、検査員は、例えば、移動速度入力部6eに、第1速度の移動速度データを入力してもよい。これにより、かご2aは、第1速度)で一定となるように、手動で移動する。
【0081】
そして、かご2aが測定対象のかご位置に位置したときに、出力部13は、例えば、音及び表示の少なくとも一つによる対象位置データを出力してもよい。これにより、かご2aが測定対象のかご位置に位置していることを、把握することができる。したがって、例えば、かご2aに乗っている検査員は、測定対象のかご位置におけるかご2aの揺れを確認することができる。
【0082】
また、かご2aが測定対象のかご位置を移動するときに、測定データ記憶部15aは、例えば、測定装置3が出力した測定値と、処理装置7が出力したかご位置とを、関連付けて再測定データとして記憶している。なお、斯かる構成に限られず、かご2aが測定対象のかご位置だけでなく測定非対象のかご位置を移動するときにも、測定データ記憶部15aは、測定装置3が出力した測定値と、処理装置7が出力したかご位置とを、関連付けて再測定データとして記憶していてもよい。
【0083】
その後、かご2aが非測定対象のかご位置に位置することによって、出力部13は、対象位置データの出力を停止する。そして、対象位置データの出力が停止されることによって、検査員は、例えば、移動速度入力部6eに、第2速度の移動速度データを入力してもよい。これにより、かご2aは、最大速度が第2速度となるように、手動で移動する。
【0084】
このように、対象接近データが出力されるまで、かご2aが第2速度(高速)で移動するため、例えば、かご2aは、非測定対象のかご位置を速く移動できる。そして、かご2aが、測定対象のかご位置を第1速度(低速)で一定で移動するため、異常再判定工程の測定装置3による測定は、異常判定工程の測定装置3による測定と同じ条件となる。
【0085】
これより、例えば、測定対象のかご位置だけに、測定装置3による再測定を行うことができる。また、対象位置データの出力が停止した後に、かご2aが第2速度(高速)で移動するため、例えば、かご2aは、非測定対象のかご位置を速く移動できる。
【0086】
なお、例えば、表示部18が表示する対象接近データは、かご2aが測定対象のかご位置に接近している旨の文字であってもよく、また、表示部18が表示する対象位置データは、かご2aが測定対象のかご位置に位置している旨の文字であってもよい。また、例えば、表示部18が表示する対象接近データは、断続して点灯する(例えば、表示灯を点滅させる)ことであってもよく、また、表示部18が表示する対象位置データは、連続して点灯する(例えば、表示灯を連続点灯させる)ことであってもよい。
【0087】
また、例えば、発音部19が発音する対象接近データは、かご2aが測定対象のかご位置に接近している旨の音声であってもよく、また、発音部19が発音する対象位置データは、かご2aが測定対象のかご位置に位置している旨の音声であってもよい。また、例えば、発音部19が発音する対象位置データは、断続して発音する(例えば、ブザー音を断続して鳴らす)ことであってもよく、また、発音部19が発音する対象位置データは、連続して発音する(例えば、ブザー音を連続して鳴らす)ことであってもよい。
【0088】
また、例えば、表示部18は、上記の対象位置データを表示し、発音部19は、上記の対象位置データを発音する、という構成でもよい。また、例えば、発音部19は、上記の対象接近データを発音し、表示部18は、上記の対象位置データを表示する、という構成でもよい。即ち、出力部13が出力する対象接近データは、出力部13が出力する対象位置データと、異なっている。
【0089】
そして、図8に示すように、測定値表示部18aは、例えば、異常判定工程による測定データと、異常再判定工程による再測定データとを重ねて表示してもよい。図8においては、測定データは、破線で図示されており、再測定データは、実線で図示されており、再測定データの測定値は、全て設定値よりも小さくなっている。
【0090】
そして、異常判定部16aは、例えば、測定データ記憶部15aで記憶された再測定データに基づいて、測定値の異常を判定する。図8においては、異常かご位置表示部18bは、異常かご位置を表示することなく、正常かご位置のみ表示している。即ち、異常かご位置表示部18bは、「異常」と表示されるかご位置が無くなっている。これにより、かごレール2eの取り付け状態を適正にすることができる。
【0091】
以上より、エレベータ検査システム1は、本実施形態のように、
かご2a及びかごレール2e間の距離と前記かご2aの揺れとのうち、少なくとも一つ(本実施形態においては、かご2a及びかごレール2e間の距離)を測定し、当該測定値を出力する測定装置3と、
現在のかご位置を出力する処理装置7と、
データを記憶する記憶部15と、データを演算する演算部16と、データを出力する出力部13と、を有する検査装置4と、を備え、
前記記憶部15は、前記測定値と前記かご位置とを関連付けて記憶された測定データを記憶し、
前記演算部16は、前記測定データの前記測定値の異常を判定し、
前記出力部13は、前記異常と判定された測定値に関連付けて記憶されたかご位置を表示する表示部18を備える、
という構成が好ましい。
【0092】
斯かる構成によれば、測定装置3が出力した測定値と、処理装置7が出力したかご位置とは、測定データとして、関連付けて記憶される。そして、測定データの測定値の異常が、判定され、異常と判定された測定値に関連付けて記憶されたかご位置が、表示される。これにより、測定装置3の測定値が異常であったかご位置を把握することができる。
【0093】
また、エレベータ検査システム1においては、本実施形態のように、
前記検査装置4は、データが入力される入力部11を備え、
前記入力部11は、前記表示部18に表示されたかご位置のうち、対象のかご位置を選択する位置選択データが入力され、
前記出力部13は、前記かご2aが前記位置選択データで選択されたかご位置に位置したときに、音及び表示の少なくとも一つによる位置到着データを出力する、
という構成が好ましい。
【0094】
斯かる構成によれば、かご2aが、位置選択データで選択されたかご位置に位置したときに、音及び表示の少なくとも一つによる位置到着データが、出力される。これにより、位置到着データが出力される位置まで、かご2aが移動されることによって、位置選択データで選択されたかご位置に、かご2aを位置させることができる。
【0095】
また、エレベータ検査システム1においては、本実施形態のように、
前記出力部13は、前記かご2aが前記位置選択データで選択されたかご位置から設定距離以内に位置したときに、音及び表示の少なくとも一つによる位置接近データを出力する、
という構成が好ましい。
【0096】
斯かる構成によれば、かご2aが、位置選択データで選択されたかご位置から設定距離以内に位置したときに、音及び表示の少なくとも一つによる位置接近データが、出力される。これにより、位置接近データが出力されることによって、かご2aの位置が、選択されたかご位置に近いことを、把握することができる。
【0097】
また、エレベータ検査システム1においては、本実施形態のように、
前記検査装置4は、データが入力される入力部11を備え、
前記入力部11は、前記表示部18に表示されたかご位置のうち、対象のかご位置を選択する位置選択データが入力され、
前記表示部18は、現在のかご位置から前記位置選択データで選択されたかご位置までの距離を表示する、
という構成が好ましい。
【0098】
斯かる構成によれば、現在のかご位置から位置選択データで選択されたかご位置までの距離が、表示される。これにより、当該距離がゼロになる位置まで、かご2aが移動されることによって、位置選択データで選択されたかご位置に、かご2aを位置させることができる。
【0099】
また、エレベータ検査システム1においては、本実施形態のように、
前記検査装置4は、データが入力される入力部11を備え、
前記入力部11は、前記測定装置3による再測定を指示する再測定指示データが入力され、
前記演算部16は、前記入力部11に前記再測定指示データが入力された場合に、前記測定データの測定値に基づいて、前記測定データのかご位置を、前記測定装置3による再測定を行う測定対象のかご位置と、前記測定装置3による再測定を行わない測定非対象のかご位置と、に区分けする、
という構成が好ましい。
【0100】
斯かる構成によれば、入力部11に再測定指示データが入力された場合に、測定データのかご位置は、測定データの測定値に基づいて、測定装置3による再測定を行う測定対象のかご位置と、測定装置3による再測定を行わない測定非対象のかご位置と、に区分けされる。
【0101】
また、エレベータ検査システム1においては、本実施形態のように、
前記出力部13は、前記かご2aが前記測定対象のかご位置に位置したときに、音及び表示の少なくとも一つによる対象位置データを出力する、
という構成が好ましい。
【0102】
斯かる構成によれば、かご2aが測定対象のかご位置に位置したときに、音及び表示の少なくとも一つによる対象位置データが、出力される。これにより、対象位置データが出力されることによって、かご2aが測定対象のかご位置に位置していることを、把握することができる。
【0103】
また、エレベータ検査システム1においては、本実施形態のように、
前記出力部13は、前記かご2aが前記測定対象のかご位置から設定距離以内に位置したときに、音及び表示の少なくとも一つによる対象接近データを出力する、
という構成が好ましい。
【0104】
斯かる構成によれば、かご2aが測定対象のかご位置から設定距離以内に位置したときに、音及び表示の少なくとも一つによる対象接近データが、出力される。これにより、対象接近データが出力されることによって、かご2aの位置が、測定対象のかご位置に近いことを、把握することができる。
【0105】
また、検査装置4は、本実施形態のように、
前記のエレベータ検査システム1に用いられる、
という構成が好ましい。
【0106】
斯かる構成によれば、測定装置3の測定値が異常であったかご位置を把握することができる。
【0107】
なお、エレベータ検査システム1及び検査装置4は、上記した実施形態の構成に限定されるものではなく、また、上記した作用効果に限定されるものではない。また、エレベータ検査システム1及び検査装置4は、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。例えば、下記する各種の変更例に係る構成や方法等を任意に一つ又は複数選択して、上記した実施形態に係る構成や方法等に採用してもよいことは勿論である。
【0108】
(A)上記実施形態に係るエレベータ検査システム1においては、表示部18の現在位置表示部18cは、現在のかご位置から位置選択データで選択されたかご位置までの距離を表示する、という構成である。しかしながら、エレベータ検査システム1は、斯かる構成に限られない。
【0109】
例えば、表示部18は、現在位置表示部18cを備えていない、即ち、現在のかご位置に関するデータを表示しない、という構成でもよい。また、例えば、図9に示すように、表示部18の現在位置表示部18cは、基準かご位置から位置選択データで選択されたかご位置までの距離と、基準かご位置から現在のかご位置までの距離と、を一緒に表示する、という構成でもよい。なお、基準かご位置は、例えば、検査開始位置(上記実施形態においては、最下階の乗場X3)としてもよい。
【0110】
このように、エレベータ検査システム1においては、図9に示すように、
前記検査装置4は、データが入力される入力部11を備え、
前記入力部11は、前記表示部18に表示されたかご位置のうち、対象のかご位置を選択する位置選択データが入力され、
前記表示部18は、基準かご位置から前記位置選択データで選択されたかご位置までの距離と、前記基準かご位置から現在のかご位置までの距離と、を一緒に表示する、
という構成でもよい。
【0111】
斯かる構成によれば、基準かご位置から位置選択データで選択されたかご位置までの距離と、基準かご位置から現在のかご位置までの距離とは、一緒に表示される。これにより、当該二つの距離が同じになる位置まで、かご2aが移動されることによって、位置選択データで選択されたかご位置に、かご2aを位置させることができる。
【0112】
(B)また、上記実施形態に係るエレベータ検査システム1においては、演算部16は、入力部11に再測定指示データが入力された場合に、測定データの測定値に基づいて、測定データのかご位置を、測定対象のかご位置と測定非対象のかご位置とに区分けする、という構成である。しかしながら、エレベータ検査システム1は、斯かる構成に限られない。
【0113】
例えば、入力部11に、測定対象のかご位置を選択する測定位置選択データが入力され、演算部16は、測定位置選択データに基づいて、測定データのかご位置を、測定対象のかご位置と測定非対象のかご位置とに区分けする、という構成でもよい。
【0114】
斯かる構成においては、例えば、測定位置選択データとして、かごレール2eを調整したレール接続部9の位置に対応するかご位置が入力されてもよい。そして、演算部16は、当該レール接続部9の下方に隣接するレール接続部9に相当するかご位置から、当該レール接続部9の上方に隣接するレール接続部9に相当するかご位置までを、測定対象のかご位置としてもよい。
【0115】
また、斯かる構成においては、例えば、測定位置選択データとして、再測定の開始となる開始かご位置と再測定の終了となる終了かご位置とが入力されてもよい。そして、演算部16は、例えば、開始かご位置から終了かご位置までを、測定対象のかご位置としてもよい。
【0116】
このように、エレベータ検査システム1においては、
前記検査装置4は、データが入力される入力部11を備え、
前記入力部11は、前記測定装置3による再測定を指示する再測定指示データと、測定対象のかご位置を選択する測定位置選択データとが入力され、
前記演算部16は、前記入力部11に前記再測定指示データが入力された場合に、前記測定位置選択データで選択されたかご位置に基づいて、前記測定データのかご位置を、前記測定装置3による再測定を行う測定対象のかご位置と、前記測定装置3による再測定を行わない測定非対象のかご位置と、に区分けする、
という構成でもよい。
【0117】
斯かる構成によれば、入力部11に再測定指示データが入力された場合に、測定データのかご位置は、測定位置選択データで選択されたかご位置に基づいて、測定装置3による再測定を行う測定対象のかご位置と、測定装置3による再測定を行わない測定非対象のかご位置と、に区分けされる。
【0118】
(C)また、上記実施形態に係るエレベータ検査システム1においては、異常判定工程において、測定指示入力部11aに、測定指示データが入力されることによって、出力部13が、当該測定指示データを出力し、処理装置7は、出力部13が出力した当該測定指示データに基づいて、かご2aを自動で移動させる、という構成である。しかしながら、エレベータ検査システム1は、斯かる構成に限られない。
【0119】
例えば、異常判定工程において、移動方向入力部6dに、上方向又は下方向の移動方向データが入力され、移動速度入力部6eに、第1速度の移動速度データが入力され、手動移動入力部6cに、手動移動データが入力されることによって、かご2aは、第1速度で一定となるように、手動で移動する、という構成でもよい。
【0120】
(D)また、上記実施形態に係るエレベータ検査システム1においては、確認調整工程において、移動方向入力部6dに、移動方向データが入力され、移動速度入力部6eに、移動速度データが入力され、手動移動入力部6cに、手動移動データが入力されることによって、かご2aは、手動で移動する、という構成である。しかしながら、エレベータ検査システム1は、斯かる構成に限られない。
【0121】
例えば、確認調整工程において、位置選択入力部11bに、位置選択データが入力されることによって、出力部13が、当該位置選択データを出力し、処理装置7は、出力部13が出力した当該位置選択データに基づいて、かご2aを自動で移動させる、という構成でもよい。
【0122】
このように、エレベータ検査システム1においては、
前記検査装置4は、データが入力される入力部11を備え、
前記入力部11は、前記表示部18に表示されたかご位置のうち、対象のかご位置を選択する位置選択データが入力され、
前記出力部13は、前記位置選択データで選択されたかご位置を前記処理装置7へ出力し、
前記処理装置7は、前記出力部13が出力した前記かご位置へ、前記かご2aを移動させる、
という構成でもよい。
【0123】
斯かる構成によれば、出力部13が、位置選択データで選択されたかご位置を処理装置7へ出力し、処理装置7は、出力部13が出力したかご位置へ、かご2aを移動させる。これにより、位置選択データで選択されたかご位置に、かご2aを位置させることができる。
【0124】
(E)また、上記実施形態に係るエレベータ検査システム1においては、異常再判定工程において、移動方向入力部6dに、移動方向データが入力され、移動速度入力部6eに、移動速度データが入力され、手動移動入力部6cに、手動移動データが入力されることによって、かご2aは、手動で移動する、という構成である。しかしながら、エレベータ検査システム1は、斯かる構成に限られない。
【0125】
例えば、異常再判定工程において、再測定指示入力部11cに、再測定指示データが入力されることによって、出力部13が、当該再測定指示データを出力し、処理装置7は、出力部13が出力した当該再測定指示データに基づいて、かご2aを自動で移動させる、という構成でもよい。斯かる構成においては、例えば、かご2aが、測定対象のかご位置を移動するときに、かご2aの最大速度は、第1速度(低速)とし、また、かご2aが、測定非対象のかご位置を移動するときに、かご2aの最大速度は、第2速度(高速)としてもよい。
【0126】
このように、エレベータ検査システム1においては、
前記出力部13は、前記測定対象のかご位置及び前記測定非対象のかご位置を、前記処理装置7へ出力し、
前記処理装置7は、測定開始位置から測定終了位置まで上方向又は下方向の何れか一方へ前記かご2aを移動させ、
前記かご2aは、前記測定対象のかご位置を移動するときに、最大速度が第1速度で移動し、前記検査非対象のかご位置を移動するときに、最大速度が第1速度よりも速い第2速度で移動する、
という構成でもよい。
【0127】
斯かる構成によれば、かご2aが、測定対象のかご位置を移動するときに、かご2aは、最大速度が第1速度で移動する。そして、かご2aが、測定非対象のかご位置を移動するときに、かご2aは、最大速度が第1速度よりも速い第2速度で移動する。これにより、測定非対象のかご位置で、かご2aを速く移動させることができる。
【0128】
(F)また、上記実施形態に係るエレベータ検査システム1においては、表示部18の異常かご位置表示部18bは、異常かご位置だけでなく、正常かご位置も併せて表示している、という構成である。しかしながら、エレベータ検査システム1は、斯かる構成に限られない。
【0129】
例えば、図10に示すように、表示部18の異常かご位置表示部18bは、異常かご位置のみを表示する、という構成でもよい。斯かる構成においては、例えば、図10に示すように、異常かご位置に関連付けて記憶された測定装置3による測定値も、併せて表示されていてもよい。
【0130】
また、例えば、図10に示すように、測定値表示部18aの所定位置にマウスポインタを合せることで、該当する異常かご位置表示部18bのかご位置が表示される、という構成でもよい。図10においては、異常かご位置表示部18bの「N+6」のかご位置が、ハッチングにて表示されている。
【0131】
(G)また、上記実施形態に係るエレベータ検査システム1においては、測定装置3は、かご2a及びかごレール2e間の距離を測定し、当該測定値を出力する、という構成である。しかしながら、エレベータ検査システム1は、斯かる構成に限られない。
【0132】
例えば、測定装置3は、かご2aの揺れ(具体的には、横揺れ)を測定し、当該測定値を出力する、という構成でもよい。斯かる構成においては、測定装置3は、例えば、振動センサや加速度センサとしてもよい。また、例えば、測定装置3は、かご2a及びかごレール2e間の距離を測定して当該測定値を出力する距離測定部と、かご2aの揺れを測定して当該測定値を出力する揺れ測定部との両方を備えている、という構成でもよい。
【0133】
(H)また、上記実施形態に係るエレベータ検査システム1においては、出力部13は、かご2aが位置選択データで選択されたかご位置に位置したときに、音及び表示の少なくとも一つによる位置到着データを出力する、という構成である。しかしながら、エレベータ検査システム1は、斯かる構成に限られない。例えば、出力部13は、斯かる位置到着データを出力しない、という構成でもよい。
【0134】
(I)また、上記実施形態に係るエレベータ検査システム1においては、出力部13は、かご2aが位置選択データで選択されたかご位置から設定距離以内に位置したときに、音及び表示の少なくとも一つによる位置接近データを出力する、という構成である。しかしながら、エレベータ検査システム1は、斯かる構成に限られない。例えば、出力部13は、斯かる位置接近データを出力しない、という構成でもよい。
【0135】
(J)また、上記実施形態に係るエレベータ検査システム1においては、出力部13は、かご2aが測定対象のかご位置に位置したときに、音及び表示の少なくとも一つによる対象位置データを出力する、という構成である。しかしながら、エレベータ検査システム1は、斯かる構成に限られない。例えば、出力部13は、斯かる対象位置データを出力しない、という構成でもよい。
【0136】
(K)また、上記実施形態に係るエレベータ検査システム1においては、出力部13は、かご2aが測定対象のかご位置から設定距離以内に位置したときに、音及び表示の少なくとも一つによる対象接近データを出力する、という構成である。しかしながら、エレベータ検査システム1は、斯かる構成に限られない。例えば、出力部13は、斯かる対象接近データを出力しない、という構成でもよい。
【0137】
(L)なお、例えば、特許請求の範囲、明細書及び図面において示したシステム、方法、プログラム、及び装置における動作、手順、ステップ、及び段階等の各処理の実行順序は、前の処理の出力を後の処理で用いるものでない限り、任意の順序で実現できる。例えば、便宜上、「まず」、「次に」等を用いて説明したとしても、この順で実行することが必須であることを意味するものではない。
【符号の説明】
【0138】
1…エレベータ検査システム、2…エレベータ、2a…かご、2b…釣合錘、2c…ロープ、2d…巻上機、2e…かごレール、2f…錘レール、3…測定装置、4…検査装置、5…通信手段、6…入力装置、6a…かご操作盤、6b…乗場操作盤、6c…手動移動入力部、6d…移動方向入力部、6e…移動速度入力部、7…処理装置、8…出力装置、8a…かご出力部、8b…乗場出力部、9…レール接続部、9a…第1ブラケット、9b…第2ブラケット、9c…第1固定手段、9d…第2固定手段、11…入力部、11a…測定指示入力部、11b…位置選択入力部、11c…再測定指示入力部、12…処理部、13…出力部、14…取得部、15…記憶部、15a…測定データ記憶部、16…演算部、16a…異常判定部、16b…再測定判定部、17…制御部、18…表示部、18a…測定値表示部、18b…異常かご位置表示部、18c…現在位置表示部、18d…再測定位置表示部、19…発音部、X1…昇降路、X1a…壁、X2…機械室、X3…乗場
【要約】
【課題】 測定装置の測定値が異常であったかご位置を把握することができるエレベータ検査システムを提供する。
【解決手段】 エレベータ検査システムは、かご及びかごレール間の距離とかごの揺れとのうち、少なくとも一つを測定し、当該測定値を出力する測定装置と、現在のかご位置を出力する処理装置と、データを記憶する記憶部とデータを演算する演算部とデータを出力する出力部とを有する検査装置と、を備え、記憶部は、測定値とかご位置とを関連付けて記憶された測定データを記憶し、演算部は、測定データの測定値の異常を判定し、出力部は、異常と判定された測定値に関連付けて記憶されたかご位置を表示する表示部を備える。
【選択図】 図5
図1
図2
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図4
図5
図6
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図10