(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-06
(45)【発行日】2024-12-16
(54)【発明の名称】振動センサ
(51)【国際特許分類】
H04R 1/00 20060101AFI20241209BHJP
【FI】
H04R1/00 327A
(21)【出願番号】P 2023518843
(86)(22)【出願日】2021-12-21
(86)【国際出願番号】 CN2021140090
(87)【国際公開番号】W WO2022143302
(87)【国際公開日】2022-07-07
【審査請求日】2023-03-23
(31)【優先権主張番号】PCT/CN2020/140180
(32)【優先日】2020-12-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202110445739.3
(32)【優先日】2021-04-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】PCT/CN2021/107978
(32)【優先日】2021-07-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】PCT/CN2021/129148
(32)【優先日】2021-11-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】521080118
【氏名又は名称】シェンツェン・ショックス・カンパニー・リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】▲デン▼ 文俊
(72)【発明者】
【氏名】袁 永▲帥▼
(72)【発明者】
【氏名】黄 雨佳
(72)【発明者】
【氏名】周 文兵
(72)【発明者】
【氏名】廖 ▲風▼云
(72)【発明者】
【氏名】▲齊▼ 心
【審査官】稲葉 崇
(56)【参考文献】
【文献】中国実用新案第208434106(CN,U)
【文献】米国特許出願公開第2018/0058915(US,A1)
【文献】欧州特許出願公開第3342749(EP,A2)
【文献】中国実用新案第209882085(CN,U)
【文献】特開2017-183859(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04R 1/00-1/46
H04R 17/00-17/10
H04R 7/00-7/26
H04R 9/00-9/18
H04R 31/00
G01H 1/00-17/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハウジング、ストッパー、及び振動ユニットを含む振動レシーバーと、音響トランスデューサと、を含み、
前記ハウジングと前記音響トランスデューサとは、音響キャビティを形成し、前記振動ユニットは、前記音響キャビティ内に位置し、前記音響キャビティを第1の音響キャビティと第2の音響キャビティとに仕切り、
前記音響トランスデューサは、前記第1の音響キャビティと音響的に連通し、
前記ハウジングは、外部振動信号に基づいて振動を発生させるように構成され、前記振動ユニットは、前記音響トランスデューサに電気信号を発生させるように、前記ハウジングの振動に応答して前記第1の音響キャビティ内の音圧を変更し、
前記振動ユニットは、質量素子及び弾性素子を含み、前記弾性素子の第1の側は、前記質量素子の側壁に周着され、前記弾性素子の第2の側は、前記ストッパーに接続される、振動センサ。
【請求項2】
前記ストッパーは、前記ハウジングと前記音響トランスデューサとの間に位置し、前記ハウジング、前記ストッパー及び前記音響トランスデューサは、前記音響キャビティを形成する、請求項1に記載の振動センサ。
【請求項3】
前記音響トランスデューサは、基板を含み、前記ストッパーは、前記基板に接続され、前記ストッパー、前記振動ユニット及び前記基板は、前記第1の音響キャビティを形成し、
前記弾性素子は、前記ストッパーと前記質量素子との間に接続され、前記弾性素子と前記基板とは、前記振動ユニットの振動方向に一定の間隔をおいて設けられる、請求項2に記載の振動センサ。
【請求項4】
前記ストッパーの前記振動ユニットの振動方向に沿った厚さは、前記質量素子の前記振動ユニットの振動方向に沿った厚さより大きく、前記ストッパーの前記音響トランスデューサから離れる側は、前記質量素子の前記音響トランスデューサから離れる側と同一平面にある、請求項2
又は3に記載の振動センサ。
【請求項5】
前記ストッパーは、前記振動ユニットの振動方向に沿って順に設置された第1のストッパーと第2のストッパーとを含み、前記第1のストッパーは、前記ハウジングに接続され、前記第2のストッパーは、前記音響トランスデューサに接続される、請求項2に記載の振動センサ。
【請求項6】
前記弾性素子の前記第2の側は、前記第1のストッパーに接続される、請求項
5に記載の振動センサ。
【請求項7】
前記第1のストッパーの前記振動ユニットの振動方向に沿った厚さは、前記質量素子の前記振動ユニットの振動方向に沿った厚さに等しい、請求項
5又は6に記載の振動センサ。
【請求項8】
前記第1のストッパーの前記振動ユニットの振動方向に垂直な方向に沿った幅は、前記第2のストッパーの前記振動ユニットの振動方向に垂直な方向に沿った幅より小さい、請求項
5~7のいずれか一項に記載の振動センサ。
【請求項9】
前記第1のストッパーと前記第2のストッパーとは、材料が異なる、請求項
5~8のいずれか一項に記載の振動センサ。
【請求項10】
前記振動ユニットは、第2の弾性素子を含み、前記第2の弾性素子は、前記第1の音響キャビティ内に位置し、それぞれ前記第2のストッパーと前記音響トランスデューサに接続される、請求項
5~9のいずれか一項に記載の振動センサ。
【請求項11】
前記第2の弾性素子の前記音響トランスデューサに近接する側の面積は、前記第2の弾性素子の前記音響トランスデューサから離れる側の面積より大きい、請求項
10に記載の振動センサ。
【請求項12】
前記弾性素子は、前記基板に向かって延在し、かつ前記基板に接続され、前記弾性素子、前記質量素子及び前記基板は、前記第1の音響キャビティを形成する、請求項3に記載の振動センサ。
【請求項13】
前記ストッパーの前記振動ユニットの振動方向に沿った厚さは、前記質量素子の前記振動ユニットの振動方向に沿った厚さに等しく、前記弾性素子の前記第1の側の面積は、前記弾性素子の前記第2の側の面積より大きい、請求項
12に記載の振動センサ。
【請求項14】
前記ストッパーの前記振動ユニットの振動方向に沿った厚さは、前記質量素子の前記振動ユニットの振動方向に沿った厚さに等しく、前記質量素子の前記基板から離れる側は、前記ストッパーの前記基板から離れる側より前記基板からの距離が遠い、請求項
12に記載の振動センサ。
【請求項15】
ハウジング、及び振動ユニットを含む振動レシーバーと、音響トランスデューサと、を含み、
前記ハウジングと前記音響トランスデューサとは、音響キャビティを形成し、前記振動ユニットは、前記音響キャビティ内に位置し、前記音響キャビティを第1の音響キャビティと第2の音響キャビティとに仕切り、
前記音響トランスデューサは、前記第1の音響キャビティと音響的に連通し、
前記ハウジングは、外部振動信号に基づいて振動を発生させるように構成され、前記振動ユニットは、前記音響トランスデューサに電気信号を発生させるように、前記ハウジングの振動に応答して前記第1の音響キャビティ内の音圧を変更し、
前記振動ユニットは、質量素子及び弾性素子を含み、前記弾性素子は、前記質量素子の側壁に周着され、かつ前記ハウジングに向かって延在する、振動センサ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(参照による援用)
本願は、2020年12月28日に出願された出願番号PCT/CN2020/140180の国際出願、2021年4月23日に提出された出願番号202110445739.3の中国出願、2021年7月22日に提出された出願番号PCT/CN2021/107978の国際出願及び2021年11月5日に提出された出願番号PCT/CN2021/129148の国際出願の優先権を主張するものであり、そのすべての内容は参照により本明細書に組み込まれるものとする。
【0002】
本願は、音響の技術分野に関し、特に振動センサに関する。
【背景技術】
【0003】
振動センサは、振動信号を電気信号に変換するエネルギー変換デバイスである。振動センサは、骨伝導マイクロホンとして使用される場合、人が話すときに骨、皮膚又は筋肉を介して伝達された振動信号を検出することができ、それにより音声信号を検出し、同時に外部ノイズの干渉を受けない。加工プロセスに限定されており、現在、振動センサにおける弾性素子のサイズ又は形状の制御が難しく、弾性素子が音響キャビティにおいて占めた体積が大きく、質量ブロックの体積が小さいため、振動センサの感度が高くない。
【0004】
したがって、弾性素子のサイズが限定されて振動センサの感度を向上させることができる振動センサを提供することが望ましい。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
本願のいくつかの実施例に係る振動センサは、
ハウジング、ストッパー、及び振動ユニットを含む振動レシーバーと、音響トランスデューサと、を含み、
前記ハウジングと前記音響トランスデューサは、音響キャビティを形成し、前記振動ユニットは、前記音響キャビティ内に位置し、前記音響キャビティを第1の音響キャビティと第2の音響キャビティに仕切り、前記音響トランスデューサは、前記第1の音響キャビティと音響的に連通し、前記ハウジングは、外部振動信号に基づいて振動を発生させるように構成され、前記振動ユニットは、前記音響トランスデューサに電気信号を発生させるように、前記ハウジングの振動に応答して前記第1の音響キャビティ内の音圧を変更し、前記振動ユニットは、質量素子及び弾性素子を含み、前記弾性素子の第1の側は、前記質量素子の側壁に周着され、前記弾性素子の第2の側は、前記ストッパーに接続される。
【0006】
いくつかの実施例では、前記ストッパーは、前記ハウジングと前記音響トランスデューサとの間に位置し、前記ハウジング、前記ストッパー及び前記音響トランスデューサは、前記音響キャビティを形成する。
【0007】
いくつかの実施例では、前記音響トランスデューサは、基板を含み、前記ストッパーは、前記基板に接続され、前記ストッパー、前記振動ユニット及び前記基板は、前記第1の音響キャビティを形成する。
【0008】
いくつかの実施例では、前記弾性素子は、前記ストッパーと前記質量素子との間に接続され、前記弾性素子と前記基板は、前記振動ユニットの振動方向に一定の間隔をおいて設けられる。
【0009】
いくつかの実施例では、前記ストッパーの前記振動ユニットの振動方向に沿った厚さは、前記質量素子の前記振動ユニットの振動方向に沿った厚さより大きく、前記ストッパーの前記音響トランスデューサから離れる側は、前記質量素子の前記音響トランスデューサから離れる側と同一平面にある。
【0010】
いくつかの実施例では、前記ストッパーの前記振動ユニットの振動方向に垂直な方向に沿った幅は、100um~500umである。
【0011】
いくつかの実施例では、前記ストッパーは、前記振動ユニットの振動方向に沿って順に設置された第1のストッパーと第2のストッパーとを含み、前記第1のストッパーは、前記ハウジングに接続され、前記第2のストッパーは、前記音響トランスデューサに接続される。
【0012】
いくつかの実施例では、前記弾性素子の前記第2の側は、前記第1のストッパーに接続される。
【0013】
いくつかの実施例では、前記第1のストッパーの前記振動ユニットの振動方向に沿った厚さは、前記質量素子の前記振動ユニットの振動方向に沿った厚さに等しい。
【0014】
いくつかの実施例では、前記第1のストッパーの前記振動ユニットの振動方向に垂直な方向に沿った幅は、前記第2のストッパーの前記振動ユニットの振動方向に垂直な方向に沿った幅より小さい。
【0015】
いくつかの実施例では、前記第1のストッパーの前記振動ユニットの振動方向に垂直な方向に沿った幅と前記第2のストッパーの前記振動ユニットの振動方向に垂直な方向に沿った幅との比は、0.5より大きい。
【0016】
いくつかの実施例では、前記第1のストッパーと前記第2のストッパーは、材料が異なる。
【0017】
いくつかの実施例では、前記第1のストッパーは、合金材料、金属材料、剛性プラスチックのうちの少なくとも1種の材料で製造され、前記第2のストッパーは、ソルダーペースト又は接着剤で製造される。
【0018】
いくつかの実施例では、前記第2のストッパーの前記振動ユニットの振動方向に沿った厚さは、50um~500umである。
【0019】
いくつかの実施例では、前記振動ユニットは、第2の弾性素子を含み、前記第2の弾性素子は、前記第1の音響キャビティ内に位置し、それぞれ前記第2のストッパーと前記音響トランスデューサに接続される。
【0020】
いくつかの実施例では、前記第2の弾性素子の前記音響トランスデューサに近接する側の面積は、前記第2の弾性素子の前記音響トランスデューサから離れる側の面積より大きい。
【0021】
いくつかの実施例では、前記弾性素子は、前記基板に向かって延在し、かつ前記基板に接続され、前記弾性素子、前記質量素子及び前記基板は、前記第1の音響キャビティを形成する。
【0022】
いくつかの実施例では、前記ストッパーの前記振動ユニットの振動方向に沿った厚さは、前記質量素子の前記振動ユニットの振動方向に沿った厚さに等しく、前記弾性素子の前記第1の側の面積は、前記弾性素子の前記第2の側の面積より大きい。
【0023】
いくつかの実施例では、前記ストッパーの前記振動ユニットの振動方向に沿った厚さは、前記質量素子の前記振動ユニットの振動方向に沿った厚さに等しく、前記質量素子の前記基板から離れる側は、前記ストッパーの前記基板から離れる側より前記基板からの距離が遠い。
【0024】
いくつかの実施例では、前記質量素子は、前記第1の音響キャビティと前記第2の音響キャビティとを連通する第1の孔部を含む。
【0025】
いくつかの実施例では、前記ハウジングは、第2の孔部を含み、前記第2の音響キャビティは、前記第2の孔部により外部と連通する。
【0026】
いくつかの実施例では、前記ストッパーは、前記弾性素子と前記ハウジングとの間に位置する。
【0027】
いくつかの実施例では、前記弾性素子は、前記音響トランスデューサに向かって延在し、かつ前記音響トランスデューサに接続され、前記弾性素子、前記質量素子及び前記音響トランスデューサは、前記第1の音響キャビティを形成する。
【0028】
いくつかの実施例では、前記ストッパーの前記振動ユニットの振動方向に沿った厚さは、100um~1000umである。
【0029】
本願のいくつかの実施例に係る振動センサは、
ハウジング、及び振動ユニットを含む振動レシーバーと、音響トランスデューサと、を含み、
前記ハウジングと前記音響トランスデューサは、音響キャビティを形成し、前記振動ユニットは、前記音響キャビティ内に位置し、前記音響キャビティを第1の音響キャビティと第2の音響キャビティに仕切り、前記音響トランスデューサは、前記第1の音響キャビティと音響的に連通し、前記ハウジングは、外部振動信号に基づいて振動を発生させるように構成され、前記振動ユニットは、前記音響トランスデューサに電気信号を発生させるように、前記ハウジングの振動に応答して前記第1の音響キャビティ内の音圧を変更し、前記振動ユニットは、質量素子及び弾性素子を含み、前記弾性素子は、前記質量素子の側壁に周着され、かつ前記ハウジングに向かって延在する。
【0030】
いくつかの実施例では、前記弾性素子の前記振動ユニットの振動方向に沿った厚さは、前記質量素子の前記振動ユニットの振動方向に沿った厚さより大きい。
【0031】
本願は、例示的な実施例の方式でさらに説明し、これらの例示的な実施例を図面により詳細に説明する。これらの実施例は、限定的なものではなく、これらの実施例では、同じ符号は同じ構造を示す。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【
図1】本明細書のいくつかの実施例に係る振動センサの例示的なブロック図である。
【
図2】本明細書のいくつかの実施例に係る振動センサの例示的な構造図である。
【
図3】本明細書のいくつかの実施例に係る振動センサの例示的な構造図である。
【
図4】本明細書のいくつかの実施例に係る振動センサの例示的な構造図である。
【
図5】本明細書のいくつかの実施例に係る振動センサの例示的な構造図である。
【
図6】本明細書のいくつかの実施例に係る振動センサの例示的な構造図である。
【
図7】本明細書のいくつかの実施例に係る振動センサの例示的な構造図である。
【
図8】本明細書のいくつかの実施例に係る振動センサの例示的な構造図である。
【
図9】本明細書のいくつかの実施例に係る振動センサの例示的な構造図である。
【発明を実施するための形態】
【0033】
本明細書の実施例の技術手段をより明確に説明するために、以下、実施例の説明に必要な図面を簡単に説明する。明らかに、以下に説明される図面は、単に本明細書のいくつかの例又は実施例に過ぎず、当業者であれば、創造的な労力を要することなく、これらの図面に基づいて本明細書を他の類似するシナリオに適用することができる。言語環境から明らかではないか又は明記しない限り、図面において同じ番号は、同じ構造又は操作を示す。
【0034】
本明細書で使用される「システム」、「装置」、「ユニット」及び/又は「モジュール」が、レベルの異なる様々なアセンブリ、素子、部材、部分又は組立体を区別するための方法であることを理解されたい。しかしながら、他の用語が同じ目的を達成することができれば、上記用語の代わりに他の表現を用いることができる。
【0035】
本明細書及び特許請求の範囲において使用される「第1の」、「第2の」及び類似する用語は、いかなる順序、数又は重要性を示すものではなく、異なる構成部分を区別するものに過ぎない。同様に、「1個」又は「1つ」などの類似する用語は、数を制限するものではなく、少なくとも1つ存在することを示す。特に説明しない限り、「前部」、「後部」、「下部」及び/又は「状部」などの類似する用語は、1つの位置又は1つの空間方向に限定されるものではなく、説明を容易にするためのものに過ぎない。一般的には、用語「含む」及び「含有」は、明確に特定されたステップ及び要素を含むことを提示するものに過ぎず、これらのステップ及び要素は、排他的な羅列ではなく、方法又は設備は、他のステップ又は要素を含む可能性がある。
【0036】
本明細書の実施例では、振動センサが説明される。いくつかの実施例では、振動センサは、振動レシーバー及び音響トランスデューサを含んでもよい。いくつかの実施例では、振動レシーバーは、ハウジング、ストッパー及び振動ユニットを含んでもよい。ハウジングは、ストッパーに接続されて音響キャビティを形成することができ、振動ユニットは、該音響キャビティ内に位置し、かつ音響キャビティを第1の音響キャビティと第2の音響キャビティに仕切る。音響トランスデューサは、第1の音響キャビティと音響的に連通してもよい。いくつかの実施例では、ハウジングは、外部振動信号(例えば、ユーザーが話すときに骨格、皮膚などの振動により発生した信号)に基づいて振動を発生させることができ、振動ユニットは、音響トランスデューサに電気信号を発生させるように、ハウジングの振動に応答して第1の音響キャビティの音圧を変更する。
【0037】
いくつかの実施例では、振動ユニットは、質量素子と弾性素子を含んでもよい。弾性素子の第1の側が質量素子の側壁に周着されてもよく、弾性素子の第2の側がストッパーに接続され、これにより、弾性素子は、質量素子とストッパーとの間に接続される。弾性素子の第1の側は、弾性素子の質量素子に向かって延在する側であってもよい。弾性素子の第2の側は、弾性素子の第1の側に対向する側であってもよく、弾性素子の第2の側は、ストッパーに向かって延在する。いくつかの実施例では、ストッパーは、ハウジングと音響トランスデューサとの間に位置してもよい。いくつかの実施例では、ストッパーは、弾性素子とハウジングとの間に位置してもよい。本明細書の実施例では、振動センサの振動レシーバーには、弾性素子を制限して、振動レシーバーの製造過程における弾性素子の流動を制御することができるストッパーが設置されるため、弾性素子のサイズ及び/又は形状を制御しやすく、さらに質量素子のサイズ又は体積を調整し(例えば、増大させ)、振動センサの感度を向上させる。
【0038】
いくつかの実施例では、振動レシーバーは、ハウジング及び振動ユニットを含んでもよい。振動ユニットは、質量素子及び弾性素子を含み、弾性素子は、上記質量素子の側壁に周着され、かつ上記ハウジングに向かって延在する。
【0039】
図1は、本明細書のいくつかの実施例に係る振動センサの例示的なブロック図である。
【0040】
図1に示すように、振動センサ100は、振動レシーバー110及び音響トランスデューサ120を含んでもよい。いくつかの実施例では、振動レシーバー110と音響トランスデューサ120は、物理的な方式で接続されてもよい。本明細書における物理的な接続は、溶接、係止、接着又は一体成形など又はそれらの任意の組み合わせを含んでもよい。
【0041】
いくつかの実施例では、振動センサ100は、骨伝導マイクロホンとして使用されてもよい。骨伝導マイクロホンとして使用される場合、振動センサ100は、ユーザーが話すときに発生した骨格、皮膚などの組織の振動信号を受信し、かつ該振動信号を音声情報を含む電気信号に変換することができる。空気中の音声(又は振動)をほとんど収集しないため、振動センサ100は、ある程度で周囲環境のノイズ(例えば、周囲の他人の発話音声、車両が走行するノイズ)の影響を受けず、騒音環境で使用してユーザーが話すときの音声信号を収集することに適する。いくつかの実施例では、振動センサ100は、イヤホン(例えば、空気伝導イヤホン及び骨伝導イヤホン)、助聴器、補聴器、メガネ、ヘルメット、拡張現実(AR)装置、仮想現実(VR)装置など、又はそれらの任意の組み合わせに適用されてもよい。例えば、振動センサ100は、骨伝導マイクロホンとしてイヤホンに適用されてもよい。
【0042】
振動レシーバー110は、振動信号を受信し、かつ伝達するように構成されてもよい。いくつかの実施例では、振動レシーバー110は、ハウジング及び振動ユニットを含む。いくつかの実施例では、振動レシーバー110は、ストッパーをさらに含んでもよい。いくつかの実施例では、ストッパーは、ハウジングと音響トランスデューサ120との間に位置し、振動レシーバー110は、ストッパーにより音響トランスデューサ120に接続されてもよい。いくつかの実施例では、ハウジングは、内部が中空の構造であってもよく、ハウジング、ストッパー及び音響トランスデューサ120は、接続されて音響キャビティを形成し、振動センサ100の一部の部材(例えば、振動ユニット)は、音響キャビティ内に位置してもよい。いくつかの実施例では、振動ユニットは、音響キャビティ内に位置してもよく、振動ユニット(例えば、弾性素子と質量素子)は、ストッパーに接続されて音響キャビティを第1の音響キャビティと第2の音響キャビティに仕切ることができる。第1の音響キャビティは、音響トランスデューサ120と音響的に連通してもよい。音響的な連通は、音圧、音波又は振動信号を伝達可能な連通形態であってもよい。
【0043】
いくつかの実施例では、ストッパーは、振動ユニット(例えば、弾性素子)とハウジングとの間に位置してもよい。弾性素子は、音響トランスデューサに向かって延在し、かつ音響トランスデューサ120に接続される。振動ユニット(例えば、弾性素子と質量素子)と音響トランスデューサ120は、第1の音響キャビティを形成する。
【0044】
音響トランスデューサ120は、第1の音響キャビティの音圧の変化に基づいて、音声情報を含む電気信号を発生させることができる。いくつかの実施例では、振動信号は、振動レシーバー110により受信され、かつ第1の音響キャビティの内部気圧を変化させることができ、音響トランスデューサ120は、第1の音響キャビティの内部の気圧の変化に基づいて、電気信号を発生させることができる。いくつかの実施例では、振動センサ100が動作している場合、ハウジングは、外部振動信号(例えば、ユーザーが話すときに骨格、皮膚などの振動により発生した信号)に基づいて振動を発生させることができる。振動ユニットは、ストッパーによりハウジングの振動に応答して振動し、該振動を第1の音響キャビティにより音響トランスデューサ120に伝達する。いくつかの実施例では、音響トランスデューサ120は、外部振動信号に基づいて振動を発生させ、振動信号を振動ユニットに伝達する。いくつかの実施例では、音響トランスデューサ120は、外部振動信号に基づいて振動を発生させ、振動ユニットは、ストッパー又はハウジングに接続されることにより、音響トランスデューサ120の振動に応答して振動する。例えば、振動ユニットの振動は、第1の音響キャビティの体積の変化を引き起こし、さらに第1の音響キャビティ内の気圧の変化を引き起こし、第1の音響キャビティ内の気圧の変化を音圧の変化に変換することができる。音響トランスデューサ120は、第1の音響キャビティの音圧の変化を検出し、これに基づいて電気信号を発生させることができる。例えば、音響トランスデューサ120は、振動膜を含んでもよく、第1の音響キャビティ内の音圧が変化して振動膜に作用すると、振動膜が振動(又は変形)し、これにより、音響トランスデューサ120は、振動膜の振動を電気信号に変換する。振動センサ100に関するより多くの説明について、
図2~
図9及びそれらの関連説明を参照することができる。
【0045】
なお、上記振動センサ100及びその部材に関する説明は、例示及び説明のためのものに過ぎず、本明細書の適用範囲を限定するものではない。当業者であれば、本明細書の示唆に基づいて振動センサ100に対して様々な修正及び変更を行うことができる。いくつかの実施例では、振動センサ100は、例えば、音響トランスデューサ120に電気エネルギーを提供する電源などの他の部材をさらに含んでもよい。これらの修正及び変更は、依然として本明細書の範囲内にある。
【0046】
図2は、本明細書のいくつかの実施例に係る振動センサの例示的な構造図である。
【0047】
図2に示すように、振動センサ200は、振動レシーバー210及び音響トランスデューサ220を含んでもよい。いくつかの実施例では、振動レシーバー210は、ハウジング211、ストッパー212及び振動ユニット213を含んでもよい。ストッパー212は、ハウジング211と音響トランスデューサ220との間に位置してもよく、振動レシーバー210は、ストッパー212により音響トランスデューサ220に接続される。
【0048】
いくつかの実施例では、ハウジング211は、内部が中空の構造であってもよく、ハウジング211は、ストッパー212により音響トランスデューサ220に接続されて音響キャビティを形成する。いくつかの実施例では、振動ユニット213は、音響キャビティ内に位置し、振動ユニット213は、ストッパー212に接続されて音響キャビティを第1の音響キャビティ214と第2の音響キャビティ215に仕切ることができる。いくつかの実施例では、ストッパー212は、振動ユニット213、ストッパー212及び基板221が第1の音響キャビティ214を形成するように、音響トランスデューサ220の基板221に接続されてもよい。ストッパー212は、振動ユニット213、ストッパー212及びハウジング211が第2の音響キャビティ215を形成するように、ハウジング211に接続される。いくつかの実施例では、ハウジング211の形状は、直方体、円柱体、円錐台などの規則的又は不規則的な立体構造であってもよい。いくつかの実施例では、ハウジング211の材料は、金属(例えば、銅、鉄、及びアルミニウム)、合金(例えば、ステンレス鋼)、プラスチックなど又はそれらの任意の組み合わせを含んでもよい。いくつかの実施例では、ハウジング211は、ハウジング211内に設置された振動センサ100の部材(例えば、振動ユニット213)をよりよく保護するように、一定の厚さを有することにより十分な強度を保証してもよい。
【0049】
振動センサ200は、外部振動信号を電気信号に変換することができる。単なる例示として、外部振動信号は、人が話すときの振動信号、皮膚が人体運動又は皮膚に近接する他の装置(例えば、スピーカー)の動作などの原因で発生した振動信号、及び振動センサ200に接触する物体又は空気により発生した振動信号など、又はそれらの任意の組み合わせを含んでもよい。振動センサ200が動作している場合、ハウジング211は、外部振動信号に応答して振動を発生させ、ハウジング211の振動は、ストッパー212により振動ユニット213に伝達され、振動ユニット213は、ハウジング211の振動に応答して振動する。振動ユニット213の振動は、第1の音響キャビティ214の体積の変化を引き起こし、さらに第1の音響キャビティ214内の気圧の変化を引き起こし、キャビティ内の気圧の変化を音圧の変化に変換することができる。音響トランスデューサ220は、第1の音響キャビティ214と音響的に連通して第1の音響キャビティ214の音圧の変化を検出し、音圧の変化を電気信号に変換することができる。例えば、音響トランスデューサ220は、集音孔2211を含んでもよく、第1の音響キャビティ214内の音圧の変化は、振動膜が振動(又は変形)して電気信号を発生させるように、集音孔2211により音響トランスデューサ220の振動膜に作用してもよい。いくつかの実施例では、集音孔2211は、音響トランスデューサ220の基板221に位置してもよく、集音孔2211は、振動ユニット213の振動方向に沿って基板221を貫通する。さらに、音響トランスデューサ220が生成した電気信号は、外部の電子機器に伝達することができる。単なる例示として、音響トランスデューサ220は、インタフェース(図示せず)を含んでもよい。インタフェースは、外部の電子機器の内部素子(例えば、プロセッサ)に有線接続されるか(例えば、電気的に接続される)、又は無線接続されてもよい。音響トランスデューサ220が生成した電気信号は、インタフェースを介して外部の電子機器に有線又は無線の方式で伝達されてもよい。いくつかの実施例では、外部の電子機器は、モバイル装置、ウェアラブル装置、仮想現実装置、拡張現実装置など、又はそれらの任意の組み合わせを含んでもよい。いくつかの実施例では、モバイル装置は、スマートフォン、タブレットコンピュータ、パーソナルデジタルアシスタント(PDA)、ゲーム装置、ナビゲーション装置など、又はそれらの任意の組み合わせを含んでもよい。いくつかの実施例では、ウェアラブル装置は、スマートブレスレット、イヤホン、助聴器、スマートヘルメット、スマートウォッチ、スマート衣類、スマートバックパック、スマートアクセサリなど、又はそれらの任意の組み合わせを含んでもよい。いくつかの実施例では、仮想現実装置及び/又は拡張現実装置は、仮想現実ヘルメット、仮想現実メガネ、仮想現実パッチ、拡張現実ヘルメット、拡張現実メガネ、拡張現実パッチなど、又はそれらの任意の組み合わせを含んでもよい。例えば、仮想現実装置及び/又は拡張現実装置は、Google Glass、Oculus Rift、Hololens、Gear VRなどを含んでもよい。
【0050】
いくつかの実施例では、音響トランスデューサ220は、基板221を含んでもよい。基板221は、振動レシーバー210を固定及び/又は支持することができる。いくつかの実施例では、基板221は、音響トランスデューサ220に設置されてもよく、音響キャビティを囲むように、ハウジング211は、ストッパー212により基板221に接続される。いくつかの実施例では、基板221の材料は、金属(例えば、鉄、銅)、合金(例えば、ステンレス鋼)、非金属(プラスチック、ゴム、樹脂)など、又はそれらの任意の組み合わせを含んでもよい。いくつかの実施例では、基板221の設置により、振動レシーバー210を独立した部材として加工、製造、販売することができる。基板221を有する音響トランスデューサ220を、振動レシーバー210に直接物理的に接続(例えば、接着)して振動センサ200を形成することができ、これにより振動センサ200の製造プロセスを簡略化し、振動センサ200の製造プロセスの柔軟性を向上させる。いくつかの実施例では、基板221の厚さは、10um~300umであってもよい。例えば、基板221の厚さは、80um~90umであってもよい。
【0051】
いくつかの実施例では、振動ユニット213は、質量素子2131と弾性素子2132を含んでもよい。弾性素子2132の第1の側は、質量素子2131の側壁に周着され、弾性素子2132の第2の側は、ストッパー212に接続される。弾性素子2132の第1の側は、弾性素子2132の質量素子2131に近接する側であってもよい。弾性素子2132の第2の側は、弾性素子2132の第1の側に対向する側であってもよく、すなわち、弾性素子2132の第2の側は、弾性素子2132のストッパー212に近接する側であってもよい。例えば、弾性素子2132は、環状の構造を有してもよく、弾性素子2132の第1の側は、環状の構造の内環側であり、弾性素子2132の第2の側は、環状の構造の外環側である。弾性素子2132の第1の側と第2の側は、振動ユニット213の振動方向に垂直な方向に沿って配列される。いくつかの実施例では、弾性素子2132と質量素子2131及び/又はストッパー212とは、物理的な方式で接続さてもよく、例えば、接着されてもよい。単なる例示として、弾性素子2132は、弾性素子2132を質量素子2131及び/又はストッパー212に直接接着することができるように、優れた粘着性を有する材料(例えば、接着剤)であってもよい。
【0052】
いくつかの実施例では、弾性素子2132は、弾性素子2132が振動センサ200の加工製造過程において性能を維持するように、耐高温の材料であってもよい。いくつかの実施例では、弾性素子2132が200℃~300℃の環境にある場合、そのヤング率及び剪断弾性率は変化しないか又は小さく変化し(例えば、変化量が5%以内である)、ヤング率は、弾性素子2132が引っ張られるか又は圧縮される場合の変形能力を特徴づけることができ、剪断弾性率は、弾性素子2132が剪断される場合の変形能力を特徴づけることができる。いくつかの実施例では、弾性素子2132は、振動ユニット213がハウジング211の振動に応答して振動することができるように、優れた弾性を有する(すなわち、弾性的に変形しやすい)材料であってもよい。単なる例示として、弾性素子2132の材料は、シリコーンゴム、シリコーンゲル、シリコーンケトンゴム、シリコーンシーラントなど又はそれらの任意の組み合わせを含んでもよい。弾性素子2132が優れた弾性を有するように、いくつかの実施例では、弾性素子2132のショア硬度は、50HAより小さくてもよい。例えば、弾性素子2132のショア硬度は、5HA~50HAの範囲内にあってもよい。
【0053】
いくつかの実施例では、質量素子2131の材料は、密度が一定の密度閾値(例えば、6g/cm3)より大きい材料であってもよく、例えば、質量素子2131の材料は、鉛、銅、銀、スズ、ステンレス鋼、フェライト系ステンレス鋼などの金属又は合金又はそれらの任意の組み合わせを含んでもよい。同じ質量で、質量素子2131の材料の密度が高ければ高いほど、サイズが小さいため、密度が一定の密度閾値より大きい材料で質量素子2131を製造することにより、振動センサ200のサイズをある程度で小さくすることができる。いくつかの実施例では、質量素子2131の材料密度は、振動センサ200の周波数応答曲線の共振ピーク及び感度に大きな影響を与える。同じ体積で、質量素子2131の密度が大きければ大きいほど、その質量が大きく、振動センサ200の共振ピークが低周波数へ移動するため、質量素子2131の質量を増加させることにより、振動センサ200の低周波数帯域(例えば、20Hz~6000Hz)での感度を向上させることができる。いくつかの実施例では、質量素子2131の材料密度は、6g/cm3より大きくてもよい。例えば、質量素子2131の材料密度は、7~20g/cm3であってもよい。いくつかの実施例では、質量素子2131と弾性素子2132は、異なる材料で構成されてもよく、さらに組立(例えば、接着)により振動ユニット213を形成する。いくつかの実施例では、質量素子2131と弾性素子2132は、同じ材料で構成されてもよく、一体成形により振動ユニット213を形成する。いくつかの実施例では、質量素子2131のその振動方向に沿った厚さは、60um~1150umであってもよい。例えば、質量素子2131のその振動方向に沿った厚さは、140um~200umであってもよい。
【0054】
いくつかの実施例では、弾性素子2132と音響トランスデューサ220の基板221とは、振動ユニット213の振動方向に一定の間隔をおいて設けられる。弾性素子2132を基板221に接触しないように設置することにより、振動センサ200の製造をより容易にすることができる。いくつかの実施例では、振動センサ200は、別体として製造されてもよい。例えば、振動レシーバー210と音響トランスデューサ220をそれぞれ製造し、次に振動レシーバー210と音響トランスデューサ220を物理的な方式で接続し(例えば、溶接、接着)、振動センサ200を形成することができる。いくつかの実施例では、弾性素子2132と基板221との振動ユニット213の振動方向の間隔距離は、振動センサ200の需要、例えば、第1の音響キャビティ214の振動ユニット213の振動方向に沿った高さに応じて設定されてもよく、ここでさらに限定しない。
【0055】
いくつかの実施例では、質量素子2131は、第1の音響キャビティ214と第2の音響キャビティ215とを連通する第1の孔部21311をさらに含んでもよい。第1の孔部21311は、質量素子2131を貫通し、第1の音響キャビティ214と第2の音響キャビティ215内の気体を流通させるため、振動センサ200の製造過程において(例えば、リフローはんだ付け過程において)温度変化による第1の音響キャビティ214と第2の音響キャビティ215の内部の気圧の変化をバランスさせ、該気圧の変化による振動センサ200の部材の損傷、例えば、割れ、変形などを減少させるか又は防止することができる。
【0056】
いくつかの実施例では、第1の孔部21311は、単孔構造であってもよい。いくつかの実施例では、該単孔の直径は、1~50umであってもよい。いくつかの実施例では、該単孔の直径は、7~10umであってもよい。いくつかの実施例では、第1の孔部21311は、一定の数の微細孔で構成されたアレイであってもよい。単なる例示として、微細孔の数は、2~10個であってもよい。いくつかの実施例では、各微細孔の直径は、0.1~25umであってもよい。例えば、各微細孔の直径は、20umであってもよい。
【0057】
いくつかの実施例では、質量素子2131には、第1の孔部21311が設置されなくてもよい。いくつかの実施例では、質量素子2131に第1の孔部21311が設置されない場合、質量素子2131と弾性素子2132との間の接続強度を向上させる(例えば、質量素子2131と弾性素子2132との間の接着剤の接着強度を強化する)ことで、振動センサ200の部材が第1の音響キャビティ214の内部の気圧の変化により損傷することを回避することができる。
【0058】
いくつかの実施例では、ハウジング211には、ハウジング211を貫通する少なくとも1つの第2の孔部2111が設置されてもよい。第2の孔部2111の構造は、第1の孔部21311の構造と同じであるか又は類似する。第2の孔部2111は、第2の音響キャビティ215と外部の気体を流通させるため、振動センサ200の製造過程において(例えば、リフローはんだ付け過程において)温度変化による第2の音響キャビティ215の内部の気圧の変化をバランスさせ、該気圧の変化による振動センサ200の部材の損傷、例えば、割れ、変形などを減少させるか又は防止することができる。また、質量素子2131が振動するとき、第2の孔部2111は、第2の音響キャビティ215の内部の気体による減衰を小さくすることができる。
【0059】
いくつかの実施例では、環境中の空気伝導音声は、振動センサ200の使用性能に影響を与える可能性がある。環境中の空気伝導音声による影響を低減するために、振動センサ200の製造が完了した後、例えば、リフローはんだ付け後に、密封材料によりハウジング211上の第2の孔部2111を密封してもよい。単なる例示として、該密封材料は、エポキシ接着剤、シリコーンシーラントなど又はそれらの任意の組み合わせを含んでもよい。いくつかの実施例では、ハウジング211には、第2の孔部2111が設置されなくてもよい。
【0060】
いくつかの実施例では、弾性素子2132の第1の側は、質量素子2131の周側表面に周着されてもよい。例えば、質量素子2131が柱状の構造(円柱又は角柱)である場合、質量素子2131の周側表面は、柱状構造の側面である。いくつかの実施例では、弾性素子2132の第2の側は、質量素子2131、弾性素子2132及びストッパー212の振動ユニット213の振動方向への投影が内外に順に配列されるように、ストッパー212の内壁に周着されてもよい。いくつかの実施例では、質量素子2131の振動ユニット213の振動方向への投影は、円形、矩形、五角形、六角形などの規則的及び/又は不規則的な多角形であってもよい。弾性素子2132とストッパー212の振動ユニット213の振動方向への投影は、円形、矩形、五角形、六角形などの規則的及び/又は不規則的な多角形に対応する円環、矩形環、五角形環、六角形環などの規則的及び/又は不規則的な多角形環であってもよい。いくつかの実施例では、弾性素子2132は、質量素子2131及び/又はストッパー212の周側表面に密着して、第1の音響キャビティ214の密封性を保証することができ、それにより第1の音響キャビティ214の気圧の変化が振動ユニット213の振幅のみに関連し、第1の音響キャビティ214の音圧の変化がより明らかで効果的である。
【0061】
いくつかの実施例では、弾性素子2132の構造は、単層構造、二層構造、多層構造などであってもよい。二層構造又は多層構造の弾性素子2132内の各層の構造のサイズ及び材料は、同じであってもよく、異なってもよい。弾性素子2132の構造は、振動センサ200の製造プロセスに応じて合理的に設定されてもよく、本願は、これを限定しない。
【0062】
いくつかの実施例では、弾性素子2132は、その材料タイプ、例えば、ゴム系材料の影響により、振動センサ200の製造過程において、弾性素子2132が半流動状態にあるか、又は高温プロセスにおいて弾性素子2132が変形しやすいため、弾性素子2132のサイズ及び形状を制御しにくい。したがって、ストッパーを設置しないと、弾性素子2132がハウジング211の外部に流動しないことを保証し、さらに後続のプロセスにおけるハウジング211と基板221との接続に影響を与えることを回避するように、質量素子2131のサイズを小さくする必要がある。振動センサ200にストッパー212を設置することにより、弾性素子2132のサイズを制御することができ、例えば、振動センサ200を製造する過程において、ストッパー212と質量素子2131を固定してから、弾性素子2132をストッパー212と質量素子2131との間の隙間に充填してもよく、それにより弾性素子2132のサイズを制御し、弾性素子2132が振動ユニット213の振動方向に垂直な方向に沿って延在することを回避し、質量素子2131のサイズの増加に余裕を残し、振動センサ200の性能を改善し、例えば、振動センサ200の感度を向上させる。
【0063】
いくつかの実施例では、ストッパー212は、ハウジング211と音響トランスデューサ220との間に位置してもよく、ハウジング211は、ストッパー212により音響トランスデューサ220に接続される。振動センサ200の全体的なサイズとストッパー212のサイズが一定である場合、ストッパー212をハウジング211の内部に設置する場合と比較して、ストッパー212をハウジング211と音響トランスデューサ220との間に設置すると、ストッパー212が音響キャビティにおいて占めた体積を小さくすることができ、それにより質量素子2131の体積を増大させ(例えば、質量素子2131の振動ユニット213の振動方向に垂直な方向に沿った幅を増大させる)、さらに振動センサ200の感度を向上させる。
【0064】
いくつかの実施例では、ストッパー212は、ストッパー212が十分な強度を有することを保証するように、剛性材料で製造されてもよい。いくつかの実施例では、剛性材料は、金属材料(例えば、銅、鉄、アルミニウム)、合金材料(例えば、ステンレス鋼)、剛性プラスチックなどを含んでもよいが、それらに限定されない。例えば、黄銅材料を用いてストッパー212を製造し、ストッパー212と基板221との間の溶接を容易にすることができる。また例えば、ステンレス鋼材料を用いてストッパー212を製造し、ストッパー212が大きな強度を有することを保証することにより、ストッパー212の構造信頼性を保証することができる。いくつかの実施例では、ストッパー212は、非磁性金属で製造されてもよい。
【0065】
いくつかの実施例では、ストッパー212の他のパラメータ(例えば、材料)が一定である場合、ストッパー212の振動ユニット213の振動方向に垂直な方向に沿った幅は、ストッパー212の強度に影響を与えることができる。例えば、ストッパー212の他のパラメータ(例えば、材料)が一定である場合、ストッパー212の振動ユニット213の振動方向に垂直な方向に沿った幅(
図2に示したストッパー212の幅d)が小さければ小さいほど、ストッパー212の強度が小さい。したがって、ストッパー212の振動ユニット213の振動方向に垂直な方向に沿った幅dは、ストッパー212が十分な強度を有することを保証するように、第1の幅閾値(例えば、100um)より大きい必要がある。いくつかの実施例では、ストッパー212の振動ユニット213の振動方向に垂直な方向に沿った幅dは、100umより大きくてもよい。
【0066】
いくつかの実施例では、振動センサ200の全体的なサイズが一定である場合、ストッパー212の振動ユニット213の振動方向に垂直な方向に沿った幅dは、質量素子2131の振動ユニット213の振動方向に垂直な方向に沿った幅に影響を与えることができる。いくつかの実施例では、振動センサ200の全体的なサイズが一定である場合、ストッパー212の振動ユニット213の振動方向に垂直な方向に沿った幅dが大きければ大きいほど、質量素子2131の振動ユニット213の振動方向に垂直な方向に沿った幅が小さく、それにより振動センサ200の感度が低くなる。したがって、ストッパー212の振動ユニット213の振動方向に垂直な方向に沿った幅dは、第2の幅閾値(例えば、500um)より小さい必要があり、それにより質量素子2131が適切なサイズを有することを保証し、振動センサ200が高い感度を有することを保証する。いくつかの実施例では、ストッパー212の振動ユニット213の振動方向に垂直な方向に沿った幅dは、500umより小さくてもよい。例えば、ストッパー212の振動ユニット213の振動方向に垂直な方向に沿った幅dは、300umより小さくてもよい。また例えば、ストッパー212の振動ユニット213の振動方向に垂直な方向に沿った幅dは、200umより小さくてもよい。
【0067】
いくつかの実施例では、ストッパー212の材料強度、振動センサ200の全体的なサイズに対する要件及び/又は振動センサ200の性能に対する要件(例えば、感度に対する要件)に応じて第1の幅閾値及び/又は第2の幅閾値を設定してもよい。いくつかの実施例では、ストッパー212の振動ユニット213の振動方向に垂直な方向に沿った幅dは、100um~500umであってもよい。例えば、ストッパー212の振動ユニット213の振動方向に垂直な方向に沿った幅dは、100um~200umであってもよい。
【0068】
いくつかの実施例では、振動センサ200の製造過程において、ストッパー212と質量素子2131の振動ユニット213の振動方向に沿った厚さを設定することにより、第1の音響キャビティ214の振動ユニット213の振動方向に沿った高さを制御することができる。いくつかの実施例では、ストッパー212の振動ユニット213の振動方向に沿った厚さは、質量素子2131の振動ユニット213の振動方向に沿った厚さより大きくてもよい。質量素子2131の基板221から離れる側は、ストッパー212の基板221から離れる側と同一平面にある。ストッパー212の振動ユニット213の振動方向に沿った厚さと質量素子2131の振動ユニット213の振動方向に沿った厚さとの差は、第1の音響キャビティ214の振動ユニット213の振動方向に沿った高さであってもよい。したがって、振動センサ200を製造する場合、第1の音響キャビティ214の振動ユニット213の振動方向に沿った高さを正確に制御するように、ストッパー212の振動ユニット213の振動方向に沿った厚さと質量素子2131の振動ユニット213の振動方向に沿った厚さとを設定することにより、第1の音響キャビティ214の振動ユニット213の振動方向に沿った高さを限定してもよい。
【0069】
なお、上記振動センサ200及びその部材に関する説明は、例示及び説明のためのものに過ぎず、本明細書の適用範囲を限定するものではない。当業者であれば、本明細書の示唆に基づいて振動センサ200に対して様々な修正及び変更を行うことができ、例えば、第1の孔部21311は、弾性素子2132を貫通して設置してもよい。これらの修正及び変更は、依然として本明細書の範囲内にある。
【0070】
図3は、本明細書のいくつかの実施例に係る振動センサの例示的な構造図である。
【0071】
図3に示した振動センサ300の構造は、
図2に示した振動センサ200の構造と類似するが、ストッパーの構造が異なる点で相違する。
図3に示すように、振動センサ300のストッパー312は、振動ユニット213の振動方向に沿って順に設置された第1のストッパー3121と第2のストッパー3122を含んでもよく、第1のストッパー3121は、ハウジング211に接続され、第2のストッパー3122は、音響トランスデューサ220(例えば、基板221)に接続される。すなわち、ハウジング211、第1のストッパー3121、第2のストッパー3122及び音響トランスデューサ220(例えば、基板221)は、振動ユニット213の振動方向に沿って順に接続される。いくつかの実施例では、弾性素子2132の第1の側は、質量素子2131の周側に周着され、弾性素子2132の第2の側は、第1のストッパー3121に接続され、すなわち、弾性素子2132は、質量素子2131と第1のストッパー3121との間に接続される。弾性素子2132と基板221とは、振動ユニット213の振動方向に一定の間隔をおいて設けられる。
【0072】
いくつかの実施例では、第1のストッパー3121の振動ユニット213の振動方向に沿った厚さは、質量素子2131の振動ユニット213の振動方向に沿った厚さに等しくてもよい。いくつかの実施例では、第1のストッパー3121と質量素子2131とは、同一種の材料で製造されてもよい。このような状況で、第1のストッパー3121と質量素子2131とは、振動センサ300の製造プロセスをより迅速かつ簡単にするように、同時に加工されて加工フローを低減してもよい。
【0073】
いくつかの実施例では、第2のストッパー3122の振動ユニット213の振動方向に沿った厚さは、第1の音響キャビティ214の振動ユニット213の振動方向に沿った高さに等しくてもよい。このような設置方式で、振動レシーバー210を製造する場合、第1の音響キャビティ214の振動ユニット213の振動方向に沿った高さをより正確に制御するように、第1の音響キャビティ214の振動ユニット213の振動方向に沿った高さに対する要件に応じて第2のストッパー3122の振動ユニット213の振動方向に沿った厚さを設定してもよい。いくつかの実施例では、第2のストッパー3122の振動ユニット213の振動方向に沿った厚さは、50um~500umであってもよい。例えば、第2のストッパー3122の振動ユニット213の振動方向に沿った厚さは、150um~400umであってもよい。また例えば、第2のストッパー3122の振動ユニット213の振動方向に沿った厚さは、250um~300umであってもよい。
【0074】
いくつかの実施例では、第1のストッパー3121の振動ユニット213の振動方向に垂直な方向に沿った幅は、第2のストッパー3122の振動ユニット213の振動方向に垂直な方向に沿った幅と同じであってもよく、異なってもよい。いくつかの実施例では、第1のストッパー3121と質量素子2131との間に弾性素子2132が設置されるように、第1のストッパー3121の振動ユニット213の振動方向に垂直な方向に沿った幅は、第2のストッパー3122の振動ユニット213の振動方向に垂直な方向に沿った幅より小さくてもよい。例えば、第1のストッパー3121の振動ユニット213の振動方向に垂直な方向に沿った幅を第2のストッパー3122の振動ユニット213の振動方向に垂直な方向に沿った幅より小さく設定することにより、弾性素子2132を第1のストッパー3121と質量素子2131との間に、より容易に接着することができる。いくつかの実施例では、第1のストッパー3121の振動ユニット213の振動方向に垂直な方向に沿った幅と第2のストッパー3122の振動ユニット213の振動方向に垂直な方向に沿った幅との比は、0.5より大きくてもよい。振動センサ300の全体的なサイズが一定である場合、第1のストッパー3121の振動ユニット213の振動方向に垂直な方向に沿った幅を小さく設定することにより、質量素子2131の振動ユニット213の振動方向に垂直な方向に沿った幅を大きくすることができ、それにより振動センサ300の感度を向上させることができる。一方では、第2のストッパー3122の振動ユニット213の振動方向に垂直な方向に沿った幅を大きく設定することにより、ストッパー312の全体的な強度をある程度で向上させることができる。
【0075】
いくつかの実施例では、第1のストッパー3121及び/又は第2のストッパー3122の振動ユニット213の振動方向に垂直な方向に沿った幅の範囲は、100um~500umであってもよい。例えば、第1のストッパー3121の振動ユニット213の振動方向に垂直な方向に沿った幅の範囲は、100um~250umであってもよく、第2のストッパー3122の振動ユニット213の振動方向に垂直な方向に沿った幅の範囲は、200um~500umであってもよい。
【0076】
いくつかの実施例では、第1のストッパー3121の振動ユニット213の振動方向に垂直な方向に沿った幅は、第2のストッパー3122の振動ユニット213の振動方向に垂直な方向に沿った幅より小さくてもよい。
【0077】
いくつかの実施例では、第1のストッパー3121と第2のストッパー3122は、材料が同じであってもよく、異なってもよい。いくつかの実施例では、第1のストッパー3121と第2のストッパー3122は、材料がいずれも剛性材料であってもよい。例えば、第1のストッパー3121と第2のストッパー3122は、材料がいずれも金属材料(例えば、黄銅)、合金材料(例えば、ステンレス鋼)、剛性プラスチックなどであってもよい。第1のストッパー3121と第2のストッパー3122を同じ材料で製造すると、振動センサ300の製造フローを簡略化することができる。
【0078】
いくつかの実施例では、第1のストッパー3121と第2のストッパー3122は、材料が異なってもよい。例えば、第1のストッパー3121は、剛性材料(例えば、金属材料、合金材料、剛性プラスチック)で製造されてもよく、第2のストッパー3122は、ソルダーペースト又は接着剤で製造されてもよい。振動センサ300の製造過程において、まずハウジング211を第1のストッパー3121に接続し、次にハウジング211と第1のストッパー3121を第2のストッパー3122により基板221に直接接続(例えば、接着)することができ、それにより振動センサ300の製造フローをより簡単にする。また、第2のストッパー3122により第1のストッパー3121と基板221を直接接続することにより、振動レシーバー210と基板221との間の接続強度を向上させることができ、さらに振動センサ300の構造信頼性を向上させる。
【0079】
なお、上記振動センサ300及びその部材に関する説明は、例示及び説明のためのものに過ぎず、本明細書の適用範囲を限定するものではない。当業者であれば、本明細書の示唆に基づいて振動センサ300に対して様々な修正及び変更を行うことができ、これらの修正及び変更は、依然として本明細書の範囲内にある。例えば、振動センサ300のストッパー312は、複数のストッパー(例えば、4つのストッパー、5つのストッパー)を含んでもよい。各ストッパーの材料、振動ユニット213の振動方向に垂直な方向に沿った幅及び振動ユニット213の振動方向に沿った厚さは、同じであってもよく、異なってもよい。
【0080】
図4は、本明細書のいくつかの実施例に係る振動センサの例示的な構造図である。
【0081】
図4に示した振動センサ400の構造は、
図3に示した振動センサ300の構造と類似するが、振動ユニットの構造が異なる点で相違する。
図4に示すように、振動センサ400の振動ユニット213は、第2の弾性素子4133をさらに含んでもよい。第2の弾性素子4133は、第1の音響キャビティ214内に位置してもよく、それぞれ第2のストッパー3122と音響トランスデューサ220の基板221に接続される。第1の音響キャビティ214内に第2の弾性素子4133を設置することにより、第1の音響キャビティ214の体積を小さくすることができ、それにより振動センサ400の性能(例えば、感度)を向上させる。例えば、第1の音響キャビティ214の体積を小さくすることにより、振動ユニット213の同じ変位による第1の音響キャビティ214の体積変化率がより高く、第1の音響キャビティ214内の気圧の変化がより大きく、それにより振動センサ400の感度を向上させる。
【0082】
いくつかの実施例では、第2の弾性素子4133は、弾性素子2132に接触してもよい。いくつかの実施例では、第2の弾性素子4133は、弾性素子2132に接触しなくてもよく、すなわち、第2の弾性素子4133と弾性素子2132との間には、一定の距離を隔ててもよい。いくつかの実施例では、第2の弾性素子4133の材料と弾性素子2132の材料は、同じであってもよく、異なってもよい。いくつかの実施例では、弾性素子2132及び/又は第2の弾性素子4133の材料は、例えば、シリコーンゴム、シリコーンゲル、シリコーンシーラント、シリコーンケトンゴムなどの弾性コロイドを含んでもよい。
【0083】
いくつかの実施例では、第2の弾性素子4133は、質量素子2131に接触しなくてもよく、それにより質量素子2131が振動過程において第2の弾性素子4133の影響を受け、振動センサ400の機能を損なうことを回避する。例えば、第2の弾性素子4133と質量素子2131とは、振動ユニット213の振動方向に沿って一定の間隔をおいて設けられてもよく、該間隔は、質量素子2131がその振動方向に沿って振動するときに発生した最も大きい振幅より大きくてもよい。
【0084】
いくつかの実施例では、第2の弾性素子4133の上記音響トランスデューサ220に近接する側の面積は、第2の弾性素子4133の上記音響トランスデューサ220から離れる側の面積に等しくてもよい。第2の弾性素子4133の上記音響トランスデューサ220に近接する側の面積は、第2の弾性素子4133の振動ユニット213の振動方向に垂直な方向に沿った断面面積であってもよい。例えば、第2の弾性素子4133の振動ユニット213の振動方向に平行な平面への投影形状は、矩形であってもよい。いくつかの実施例では、第2の弾性素子4133が弾性素子2132に接触する場合、第2の弾性素子4133の振動ユニット213の振動方向に垂直な方向に沿った幅は、弾性素子2132の振動ユニット213の振動方向に垂直な方向に沿った幅より小さくてもよく、それにより第2の弾性素子4133が質量素子2131に接触することを回避する。
【0085】
いくつかの実施例では、第2の弾性素子4133の上記音響トランスデューサ220に近接する側の面積は、第2の弾性素子4133の上記音響トランスデューサ220から離れる側の面積より大きくてもよい。例えば、第2の弾性素子4133の振動ユニット213の振動方向に平行な平面への投影形状は、台形又は三角形であってもよい。第2の弾性素子4133の振動ユニット213の振動方向に垂直な方向に第2のストッパー3122から離れる側は、傾斜平面又は円弧面に設定されてもよい。第2の弾性素子4133の上記音響トランスデューサ220に近接する側の面積を第2の弾性素子4133の上記音響トランスデューサ220から離れる側の面積より大きく設定することにより、第2の弾性素子4133が質量素子2131に接触することを回避するとともに、第1の音響キャビティ214の体積をさらに小さくすることができ、それにより振動センサ400の感度をさらに向上させる。
【0086】
なお、上記振動センサ400及びその部材に関する説明は、例示及び説明のためのものに過ぎず、本明細書の適用範囲を限定するものではない。当業者であれば、本明細書の示唆に基づいて振動センサ400に対して様々な修正及び変更を行うことができ、これらの修正及び変更は、依然として本明細書の範囲内にある。例えば、振動センサ400内のストッパー312は、単層のストッパー(例えば、
図2に示したストッパー212)であってもよい。
【0087】
図5は、本明細書のいくつかの実施例に係る振動センサの例示的な構造図である。
【0088】
図5に示した振動センサ500の構造は、
図2に示した振動センサ200の構造と類似するが、弾性素子の構造が異なる点で相違する。
【0089】
いくつかの実施例では、
図5に示すように、振動センサ500の弾性素子5132は、音響トランスデューサ220に向かって延在し、かつ音響トランスデューサ220に接続されてもよい。例えば、弾性素子5132は、基板221に向かって延在し、かつ基板221に接続されてもよい。弾性素子5132、基板221及び振動ユニット213は、第1の音響キャビティ214を形成する。弾性素子5132を音響トランスデューサ220の基板221に接続することにより、第1の音響キャビティ214の体積をさらに小さくすることができ、それにより振動センサ500の感度を向上させる。
【0090】
いくつかの実施例では、振動レシーバー210の製造過程において温度の変化により弾性素子5132が流動する可能性があり、それにより弾性素子5132が質量素子2131の基板221に近接する側の表面(「下表面」とも呼ばれる)に浸透し、それにより質量素子2131の振動に影響を与え、さらに振動センサ500の感度に影響を与える。いくつかの実施例では、弾性素子5132の材料の総使用量(例えば、接着剤の使用量)を制御することにより弾性素子5132の質量素子2131の下表面への浸透量を制御することができる。浸透量とは、弾性素子5132の振動ユニット213の振動方向への投影領域と質量素子2131の振動ユニット213の振動方向への投影領域との重なり面積であってもよい。いくつかの実施例では、弾性素子5132の浸透量は、質量素子2131の振動ユニット213の振動方向への投影面積の25%以下である。例えば、弾性素子5132の浸透量は、質量素子2131の振動ユニット213の振動方向への投影面積の10%以下である。
【0091】
なお、上記振動センサ500及びその部材に関する説明は、例示及び説明のためのものに過ぎず、本明細書の適用範囲を限定するものではない。当業者であれば、本明細書の示唆に基づいて振動センサ500に対して様々な修正及び変更を行うことができ、これらの修正及び変更は、依然として本明細書の範囲内にある。いくつかの実施例では、振動センサ500内のストッパー212は、二層構造又は多層構造(例えば、
図3に示したストッパー312)であってもよい。例えば、振動センサ500内のストッパー212は、第1のストッパー(
図5では図示せず)と第2のストッパー(
図5では図示せず)とを含んでもよく、第1のストッパーと第2のストッパーの振動ユニット213の振動方向に垂直な方向に沿った幅が異なる場合、弾性素子5132のストッパー212に近接する側は、弾性素子5132がそれぞれ第1のストッパーと第2のストッパーに緊密に接続されるように、段階構造に設置されてもよい。
【0092】
図6は、本明細書のいくつかの実施例に係る振動センサの例示的な構造図である。
【0093】
図6に示した振動センサ600の構造は、
図5に示した振動センサ500の構造と類似するが、弾性素子とストッパーの構造が異なる点で相違する。
【0094】
いくつかの実施例では、
図6に示すように、ストッパー212の振動ユニット213の振動方向に沿った厚さは、質量素子2131の振動ユニット213の振動方向に沿った厚さに等しくてもよい。この場合に、ストッパー212と質量素子2131は、ストッパー212と質量素子2131の製造プロセスを簡略化するように、同時に加工されてもよい。いくつかの実施例では、振動センサ600を製造する場合、まずストッパー212と質量素子2131を同一水平面に位置させ(すなわち、ストッパー212の基板221から離れる側は、質量素子2131の基板221から離れる側と同一平面にある)、次に弾性素子6132をストッパー212と質量素子2131との間に接着し、温度を上昇させることにより集音孔2211内の空気を熱膨張させて質量素子2131を持ち上げ、ストッパー212の基板221から離れる側より質量素子2131の基板221から離れる側の基板221からの距離をより遠くし、第1の音響キャビティ214を形成する。いくつかの実施例では、質量素子2131の基板221から離れる側と基板221との間の距離と、ストッパー212の基板221から離れる側と基板221との間の距離との差は、第1の音響キャビティ214の振動ユニット213の振動方向に沿った高さであってもよい。
【0095】
いくつかの実施例では、弾性素子6132が一定の変形能力を有するため、弾性素子6132が振動センサ600の製造過程において(例えば、質量素子2131の持ち上げ過程)引っ張られて変形することができ、それにより弾性素子6132の第1の側(質量素子2131に近接する側)の面積が弾性素子6132の第2の側(質量素子2131から離れる側)の面積より大きい。
【0096】
なお、上記振動センサ600及びその部材に関する説明は、例示及び説明のためのものに過ぎず、本明細書の適用範囲を限定するものではない。当業者であれば、本明細書の示唆に基づいて振動センサ600に対して様々な修正及び変更を行うことができ、これらの修正及び変更は、依然として本明細書の範囲内にある。いくつかの実施例では、振動センサ600内のストッパー212は、二層構造又は多層構造(例えば、
図3に示したストッパー312)であってもよい。
【0097】
図7は、本明細書のいくつかの実施例に係る振動センサの例示的な構造図である。
【0098】
図7に示した振動センサ700の構造は、
図5に示した振動センサ500の構造と類似するが、ストッパーの構造が異なる点で相違する。
【0099】
いくつかの実施例では、
図7に示すように、ストッパー712は、弾性素子2132とハウジング211との間に位置してもよい。いくつかの実施例では、ストッパー712は、弾性素子2132の周りに設置されてもよく、弾性素子2132の質量素子2131に近接する側が質量素子2131に物理的に接続され、弾性素子2132のストッパー712に近接する側がストッパー712に物理的に接続される。いくつかの実施例では、ストッパー712は、基板221に物理的に接続されてもよい。いくつかの実施例では、ストッパー712は、ハウジング211に接触しなくてもよい。例えば、ストッパー712とハウジング211とは、一定の間隔をおいて設けられてもよい。いくつかの実施例では、ストッパー712は、ハウジング211に接触してもよい。いくつかの実施例では、弾性素子2132は、音響トランスデューサ220の基板221に向かって延在し、かつ基板221に物理的に接続されてもよく、それにより基板221、弾性素子2132及び質量素子2131は、第1の音響キャビティ214を形成する。
【0100】
いくつかの実施例では、ストッパー712の振動ユニット213の振動方向に沿った厚さは、100um~1000umであってもよい。例えば、ストッパー712の振動ユニット213の振動方向に沿った厚さは、200um~500umであってもよい。いくつかの実施例では、ストッパー712の振動ユニット213の振動方向に沿った厚さは、質量素子2131の振動ユニット213の振動方向に沿った厚さに等しくてもよい。この場合に、ストッパー712と質量素子2131は、ストッパー712と質量素子2131の製造プロセスを簡略化するように、同時に加工されてもよい。
【0101】
なお、上記振動センサ700及びその部材に関する説明は、例示及び説明のためのものに過ぎず、本明細書の適用範囲を限定するものではない。当業者であれば、本明細書の示唆に基づいて振動センサ800に対して様々な修正及び変更を行うことができる。例えば、ストッパー712の振動ユニット213の振動方向に沿った厚さは、弾性素子2132の振動ユニット213の振動方向に沿った厚さ以上であってもよい。
【0102】
図8は、本明細書のいくつかの実施例に係る振動センサの例示的な構造図である。
【0103】
図8に示すように、振動センサ800は、ストッパーを含まなくてもよい。いくつかの実施例では、
図8に示すように、弾性素子8132は、質量素子2131の周りに設置される。弾性素子8132の内側は、質量素子2131に物理的に接続され、弾性素子8132の外側は、ハウジング211に物理的に接続される。いくつかの実施例では、弾性素子8132と基板221は、振動ユニット213の振動方向に一定の間隔をおいて設けられる。弾性素子8132、質量素子2131、ハウジング211及び基板221は、第1の音響キャビティ214を形成する。弾性素子8132、質量素子2131及びハウジング211は、第2の音響キャビティ215を形成する。
【0104】
いくつかの実施例では、第1の音響キャビティ214と第2の音響キャビティ215を形成する場合、治具(
図8では図示せず)により質量素子2131と基板221との間の距離(すなわち、第1の音響キャビティ214の高さ)を制御することができる。例えば、質量素子2131を治具に配置し、治具自体の高さにより質量素子2131を持ち上げ、次に質量素子2131とハウジング211を弾性素子8132により接続し、第1の音響キャビティ214と第2の音響キャビティ215の高さを制御することができる。弾性素子8132により質量素子2131をハウジング211に接続し、かつ治具により質量素子2131と基板221との間の距離を制御し、第1の音響キャビティ214と第2の音響キャビティ215の高さをより安定的で正確に制御することができ、それにより振動センサ800の製造プロセスフローを簡略化する。また、質量素子2131の構造(例えば、質量素子2131に孔を開けるか否か)は、上記プロセスフローに影響を与えない。
【0105】
いくつかの実施例では、弾性素子8132の振動ユニット213の振動方向に沿った厚さは、質量素子2131の振動ユニット213の振動方向に沿った厚さより小さくてもよく、等しくてもよく、大きくてもよい。
【0106】
図9は、本明細書のいくつかの実施例に係る振動センサ800の例示的な構造図である。
【0107】
図9に示すように、いくつかの実施例では、弾性素子8132の振動ユニット213の振動方向に沿った厚さは、質量素子2131の振動ユニット213の振動方向に沿った厚さより大きくてもよい。例えば、弾性素子8132の振動ユニット213の振動方向に沿った両側は、質量素子2131の振動ユニット213の振動方向に沿った両側より突出してもよい。すなわち、弾性素子8132の基板221に近接する側は、質量素子2131の基板221に近接する側より基板221に近く、弾性素子8132の基板221から離れる側は、質量素子2131の基板221から離れる側より基板221からの距離が遠い。このように設置して弾性素子8132と質量素子2131との間の接続面積を増加させることができ、それにより弾性素子8132と質量素子2131との間の接続強度を向上させる。
【0108】
なお、上記振動センサ800及びその部材に関する説明は、例示及び説明のためのものに過ぎず、本明細書の適用範囲を限定するものではない。当業者であれば、本明細書の示唆に基づいて振動センサ800に対して様々な修正及び変更を行うことができる。例えば、弾性素子8132の基板221に近接する側は、質量素子2131の基板221に近接する側より基板221に近く、弾性素子8132の基板221から離れる側は、質量素子2131の基板221から離れる側と同一平面にある。また例えば、弾性素子8132の基板221に近接する側は、質量素子2131の基板221に近接する側と同一平面にあり、弾性素子8132の基板221から離れる側は、質量素子2131の基板221から離れる側より基板221からの距離が遠い。
【0109】
以上は基本概念を説明してきたが、当業者にとっては、上記詳細な開示は、単なる例示として提示されているものに過ぎず、本願を限定するものではないことは明らかである。本明細書において明確に記載されていないが、当業者は、本願に対して様々な変更、改良及び修正を行うことができる。これらの変更、改良及び修正は、本願によって示唆されることが意図されるため、本願の例示的な実施例の趣旨及び範囲内にある。
【0110】
また、本願の実施例を説明するために、本願において特定の用語が使用されている。例えば、「1つの実施例」、「一実施例」、及び/又は「いくつかの実施例」は、本願の少なくとも1つの実施例に関連した特定の特徴、構造又は特性を意味する。したがって、本明細書の様々な部分における「一実施例」、「1つの実施例」又は「1つの代替的な実施例」の2つ以上の言及は、必ずしもすべてが同一の実施例を指すとは限らないことを強調し、理解されたい。また、本願の1つ以上の実施例における特定の特徴、構造、又は特性は、適切に組み合わせられてもよい。
【0111】
また、当業者には理解されるように、本願の各態様は、任意の新規かつ有用なプロセス、機械、製品又は物質の組み合わせ、又はそれらへの任意の新規かつ有用な改善を含む、いくつかの特許可能なクラス又はコンテキストで、例示及び説明され得る。よって、本願の各態様は、完全にハードウェアによって実行されてもよく、完全にソフトウェア(ファームウェア、常駐ソフトウェア、マイクロコードなどを含む)によって実行されてもよく、ハードウェアとソフトウェアの組み合わせによって実行されてもよい。以上のハードウェア又はソフトウェアは、いずれも「データブロック」、「モジュール」、「エンジン」、「ユニット」、「アセンブリ」又は「システム」と呼ばれてもよい。また、本願の各態様は、コンピュータ読み取り可能なプログラムコードを含む1つ以上のコンピュータ読み取り可能な媒体に具現化されたコンピュータプログラム製品の形態を取ることができる。
【0112】
コンピュータ記憶媒体は、コンピュータプログラムコードを搬送するための、ベースバンド上で伝播されるか又は搬送波の一部として伝播される伝播データ信号を含んでもよい。該伝播信号は、電磁気信号、光信号又は適切な組み合わせ形態などの様々な形態を含んでもよい。コンピュータ記憶媒体は、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体以外の任意のコンピュータ読み取り可能な媒体であってもよく、該媒体は、命令実行システム、装置又は設備に接続されることにより、使用されるプログラムの通信、伝播又は伝送を実現することができる。コンピュータ記憶媒体上のプログラムコードは、無線、ケーブル、光ファイバケーブル、RF若しくは類似の媒体、又は上記媒体の任意の組み合わせを含む任意の適切な媒体を介して伝播することができる。
【0113】
本願の各部分の操作に必要なコンピュータプログラムコードは、Java、Scala、Smalltalk、Eiffel、JADE、Emerald、C++、C#、VB.NET、Pythonなどのオブジェクト指向プログラミング言語、C言語、Visual Basic、Fortran 2003、Perl、COBOL 2002、PHP、ABAPなどの従来の手続き型プログラミング言語、Python、Ruby及びGroovyなどの動的プログラミング言語、又は他のプログラミング言語などを含む1つ以上のプログラミング言語でコーディングしてもよい。該プログラムコードは、完全にユーザーコンピュータ上で実行されてもよく、独立したソフトウェアパッケージとしてユーザーコンピュータ上で実行されてもよく、部分的にユーザーコンピュータ上で部分的にリモートコンピュータ上で実行されてもよく、完全にリモートコンピュータ又はサーバ上で実行されてもよい。後者の場合、リモートコンピュータは、ローカルエリアネットワーク(LAN)又はワイドエリアネットワーク(WAN)などの任意のネットワーク形態でユーザーコンピュータに接続されてもよく、(例えば、インターネットを介して)外部コンピュータに接続されてもよく、クラウドコンピューティング環境にあってもよく、ソフトウェア・アズ・ア・サービス(SaaS)などのサービスとして使用されてもよい。
【0114】
また、特許請求の範囲に明確に記載されていない限り、本願に係る処理要素又はシーケンスの列挙した順序、英数字の使用、又は他の名称の使用は、本願の手順及び方法の順序を限定するものではない。上記開示において、発明の様々な有用な実施例であると現在考えられるものを様々な例を通して説明しているが、そのような詳細は、単に説明のためのものに過ぎず、添付の特許請求の範囲は、開示される実施例に限定されないが、逆に、本願の実施例の趣旨及び範囲内にあるすべての修正及び等価な組み合わせをカバーするように意図されることを理解されたい。例えば、上述したシステムアセンブリは、ハードウェアデバイスにより実装されてもよいが、ソフトウェアのみのソリューション、例えば、既存のサーバ又はモバイル装置に説明されたシステムをインストールすることにより実装されてもよい。
【0115】
同様に、本願の実施例の前述の説明では、本願を簡略化して、1つ以上の発明の実施例への理解を助ける目的で、様々な特徴が1つの実施例、図面又はその説明にまとめられることがあることを理解されたい。しかしながら、このような開示方法は、特許請求される主題が各請求項で列挙されるより多くの特徴を必要とするという意図を反映するものとして解釈されるべきではない。実際に、実施例の特徴は、上記開示された単一の実施例のすべての特徴より少ない場合がある。
【0116】
いくつかの実施例では、成分及び属性の数を説明する数字が使用されており、このような実施例を説明するための数字は、いくつかの例において修飾語「約」、「ほぼ」又は「実質的」によって修飾されるものであることを理解されたい。特に明記しない限り、「約」、「ほぼ」又は「概ね」は、上記数字の±20%の変動が許容されることを示す。よって、いくつかの実施例では、明細書及び特許請求の範囲に使用されている数値パラメータは、いずれも個別の実施例に必要な特性に応じて変化し得る近似値である。いくつかの実施例では、数値パラメータについては、規定された有効桁数を考慮するとともに、通常の丸め手法を適用すべきである。本願のいくつかの実施例では、その範囲を決定するための数値範囲及びパラメータは、近似値であるが、具体的な実施例では、このような数値は、可能な限り正確に設定される。
【0117】
本願において参照されているすべての特許、特許出願、公開特許公報、及び、論文、書籍、仕様書、刊行物、文書などの他の資料は、本願の内容と一致しないか又は矛盾する出願経過文書、及び(現在又は後に本願に関連する)本願の請求項の最も広い範囲に関して限定的な影響を有し得る文書を除いて、その全体が参照により本願に組み込まれる。なお、本願の添付資料における説明、定義、及び/又は用語の使用が本願に記載の内容と一致しないか又は矛盾する場合、本願における説明、定義、及び/又は用語の使用を優先するものとする。
【0118】
最後に、本願に記載の実施例は、単に本願の実施例の原理を説明するものであることを理解されたい。他の変形例も本願の範囲内にある可能性がある。したがって、限定するものではなく、例示として、本願の実施例の代替構成は、本願の教示と一致するように見なされてもよい。よって、本願の実施例は、本願において明確に紹介して説明された実施例に限定されない。
【符号の説明】
【0119】
100 振動センサ
110 振動レシーバー
211 ハウジング
212 ストッパー
213 振動ユニット
221 基板
220 音響トランスデューサ