(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-09
(45)【発行日】2024-12-17
(54)【発明の名称】無線送信を保存するためのシステム及び方法
(51)【国際特許分類】
H04W 74/0838 20240101AFI20241210BHJP
H04W 72/1268 20230101ALI20241210BHJP
H04W 72/563 20230101ALI20241210BHJP
H04W 76/30 20180101ALI20241210BHJP
【FI】
H04W74/0838
H04W72/1268
H04W72/563
H04W76/30
(21)【出願番号】P 2020122285
(22)【出願日】2020-07-16
【審査請求日】2023-07-03
(32)【優先日】2019-07-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2020-05-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】390019839
【氏名又は名称】三星電子株式会社
【氏名又は名称原語表記】Samsung Electronics Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】129,Samsung-ro,Yeongtong-gu,Suwon-si,Gyeonggi-do,Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100135079
【氏名又は名称】宮崎 修
(72)【発明者】
【氏名】アーメッド エイ.アボターブル
(72)【発明者】
【氏名】▲ペ▼ 正鉉
(72)【発明者】
【氏名】モハメッド カームース
【審査官】伊藤 嘉彦
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2020/229555(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2019/0254067(US,A1)
【文献】Nokia, Nokia Shanghai Bell,UL inter-UE eMBB and URLLC multiplexing enhancements,3GPP TSG RAN WG1 Meeting #97 R1-1906756,Internet<URL:https://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_97/Docs/R1-1906756.zip>,2019年05月03日
【文献】MediaTek Inc.,On uplink inter-UE transmission prioritization and multiplexing,3GPP TSG RAN WG1 Meeting #97 R1-1906569,Internet<URL:https://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_97/Docs/R1-1906569.zip>,2019年05月04日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04W 4/00 - 99/00
H04B 7/24 - 7/26
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1,4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
物理的アップリンク共有チャネル(PUSCH)を介するmsg3送信を保存するための方法であって、
ユーザ装置(UE)機器によって、基地局から、前記msg3送信
の最中にオーバーラップするキャンセル指示(CI)を受信するステップと、
前記CIの受信に応答して、
前記PUSCHを介する前記msg3送信をキャンセルしないことを決定するステップと、
を含
み、
前記CIは、前記msg3送信のために割り当てられた1つまたはそれ以上のリソースを示し、
前記方法は、さらに、
前記CIに応答して、前記msg3送信のために割り当てられた1つまたはそれ以上のリソースを保存するステップ、を含む、
方法。
【請求項2】
前記方法は、さらに、
前記UE機器によって、前記msg3送信
の最中にオーバーラップする前記CIを無視するステップ、
を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記CIは、第1CIであり、
前記方法は、さらに、
前記UE機器によって、前記基地局から、非msg3送信
の最中にオーバーラップする第2CIを受信するステップと、
前記第2CIの受信に応答して、前記非msg3送信をキャンセルするステップと、
を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記第2CIは、前記非msg3送信のために割り当てられた1つまたはそれ以上のリソースを示す、
請求項
3に記載の方法。
【請求項5】
前記方法は、さらに、
前記第2CIに応答して、前記非msg3送信に割り当てられた1つまたはそれ以上のリソースをキャンセルするステップ、
を含む、請求項
4に記載の方法。
【請求項6】
前記方法は、さらに、
前記UE機器によって、前記基地局から、アップリンク(UL)グラントを受信するステップと、
前記ULグラントに基づいて、前記msg3送信のために1つまたはそれ以上のリソースを割り当てるステップと、
を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記方法は、さらに、
前記msg3送信
の最中にオーバーラップする前記CIを受信した後で、前記msg3送信のための1つまたはそれ以上のリソースを保存するステップ、
を含む、請求項
6に記載の方法。
【請求項8】
前記方法は、さらに、
前記msg3送信
の最中にオーバーラップする前記CIを受信した後で、前記UE機器によって、前記msg3送信を実行するステップ、
を含む、請求項
7に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本実施形態は、無線ネットワークシステムに関し、より特定的には、アップリンクキャンセル指示(cancelation indication、CI)に関してmsg3物理的アップリンク共有チャネル(Physical Uplink Shared Channel、PUSCH)送信を保存するため、および、msgBの一部が誤り訂正および検出手順を通過(pass)しない場合でさえもランダムアクセス(random access、RA)手順(procedure)を継続するためのシステムおよび方法に関する。
【0002】
この出願は、2019年7月18日に出願された米国仮出願第62/875,754号について優先権に係る利益を主張するものであり、それは、ここにおいて参照により包含されている。
【背景技術】
【0003】
RA手順の間、ユーザ装置(user equipment、UE)は、最初に基地局に対して接続するように試みる。UE機器は、システム情報によって設定された、物理的ランダムアクセスチャネル(physical random access channel、PRACH)を介してプリアンブル(preamble)を送信することができる。UE機器は、次いで、競合解決(contention resolution)のために、ネットワークからPUSCH送信のためのグラントを受信する。
【0004】
CIは、ネットワークがUE機器に対して以前に割り当てた時間および周波数リソースを含む、PUSCH送信をキャンセルするための、ネットワークからUE機器への指示である。そうしたキャンセルの背後にある理由は、送信すべきより高い優先度の情報を有する他のユーザのために、いくつかのリソースを解放する(free up)ことにある。例えば、超高信頼低遅延通信(ultra-reliable and low-latency communication、URLLC)のためである。
【0005】
アップリンク(uplink、UL)送信は、前述のCIに従うことができる。しかしながら、CIに基づく全てのタイプのUL送信を常にキャンセルすることは、システムの性能を低下させてしまうことがある。
【発明の概要】
【0006】
本開示の様々な実施形態は、msg3送信を保存するための方法を含む。本方法は、UE機器によって、基地局から、msg3送信とオーバーラップするCIを受信することを含み得る。CIの受信に応答して、msg3の送信はキャンセルされない。
【0007】
いくつかの実施形態は、msgB送信の部分的な復号化(partial decoding)のための方法を含む。本方法は、基地局によって、msgBの第1部分を符号化することを含み得る。本方法は、基地局によって、msgBの第2部分を符号化することを含み得る。本方法は、UE機器によってmsgBの第1部分を復号化しようと試みることを含み得る。本方法は、UE機器によって、msgBの第2部分を復号化しようと試みることを含み得る。msgBの第1部分の復号化に成功したこと及びmsgBの第2部分の復号化に失敗したことに基づいて、本方法は、RA手順を継続することを含み得る。
【図面の簡単な説明】
【0008】
本開示に係る上記および追加の特徴および利点は、添付の図面を参照して為される、以下の詳細な説明から直ちにより明らかになるだろう。
【
図1】
図1は、ここにおいて開示されるいくつかの実施形態に従った、ネットワーク、および、それぞれがキャンセル指示モニタリングロジックを有する1つまたはそれ以上のUE機器を含んでいるシステムを示している。
【
図2】
図2は、RA手順の中で4つのメッセージステップを含んでいる、時間軸に沿ったタイミング図におけるメッセージング(messaging)を示している。
【
図3】
図3は、ここにおいて開示されるいくつかの実施形態に従った、RA手順に関連する周波数およびタイミング図を示している。
【
図4】
図4は、ここにおいて開示されるいくつかの実施形態に従った、キャンセル(cancellation)を含む、RA手順に関連する
図3の周波数およびタイミング図を示している。
【
図5】
図5は、ここにおいて開示されるいくつかの実施形態に従った、RA手順におけるmsg3送信に関連する周波数およびタイミング図を示している。
【
図6】
図6は、ここにおいて開示されるいくつかの実施形態に従った、リソースをキャンセルしないことを含む、RA手順におけるmsg3送信に関連する
図5の周波数およびタイミング図を示している。
【
図7】
図7は、RA手順の中で2つのメッセージステップを含んでいる、時間軸に沿ったタイミング図におけるメッセージングを示している。
【
図8】
図8は、ここにおいて開示されるいくつかの実施形態に従った、物理的ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)を準備するための手順を説明するブロック図である。
【
図9】
図9は、ここにおいて開示されるいくつかの実施形態に従った、msgBを分割するための手順を説明する例示的なブロック図である。
【
図10】
図10は、ここにおいて開示されるいくつかの実施形態に従った、msg3送信を保存するための技術を説明するフローチャートである。
【
図11】
図11は、ここにおいて開示されるいくつかの実施形態に従った、msg3送信を保存するための別の技術を説明するフローチャートである。
【
図12】
図12は、ここにおいて開示されるいくつかの実施形態に従った、msgB送信の部分的な復号化のための技術を説明するフローチャートである。
【
図13】
図13は、ここにおいて開示されるいくつかの実施形態に従った、msgB送信の部分的な復号化のための別の技術を説明するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
これから、添付の図面において説明されている実施例である、ここにおいて開示される実施形態について詳細が参照される。以下の詳細な説明においては、本発明の概念を完全に理解することを可能にするために、多数の具体的な詳細が記載されている。しかしながら、当業者であれば、これらの具体的な詳細なしに、本発明の概念を実施し得ることが理解されるべきである。他のインスタンスにおいて、周知の方法、手順、コンポーネント、回路、およびネットワークは、実施形態の態様を不必要に不明瞭にしないように、詳細には説明されていない。
【0010】
ここにおいては、第1(first)、第2(second)、等の用語が種々な要素(elements)を説明するために使用され得るが、これらの要素は、これらの用語によって限定されるべきものではないことが理解されるだろう。これらの用語は、1つの要素を別の要素から区別するためにだけ使用されるものである。例えば、第1インターフェイスは第2インターフェイスと呼ばれてよく、そして、同様に、第2インターフェイスは、本発明の概念の範囲から逸脱することなく、第1インターフェイスと呼ばれ得る。
【0011】
ここにおいて本発明の概念の説明で使用される用語は、特定的な実施形態を記述するためだけのものであり、そして、本発明の概念を限定するように意図されたものではない。本発明の概念および添付の請求項の記述において使用されるように、単数形「1つ(“a”、“an”、および“the”)」は、明確にそうでないものとコンテクストが示さなければ、複数の形態も同様に含むことが意図されている。また、ここにおいて使用される用語「及び/又は(“and/or”)」は、関連するリストされたアイテムのうち1つまたはそれ以上に係るいくつか及び全ての組み合わせを参照し、かつ、包含することも理解されるだろう。ここにおいて使用される場合に、用語「含む(“comprises”及び/又は“comprising”)」は、記載された特徴、インテジャ(integer)、ステップ、オペレーション、要素、及び/又は、コンポーネントの存在を明示するものであるが、これらの1つまたはそれ以上の他の特徴、インテジャ、ステップ、オペレーション、要素、コンポーネント、及び/又は、グループの存在または追加を排除するものではない。図面のコンポーネントおよび特徴は、必ずしも縮尺通りに描かれてはいない。
【0012】
ここにおいて開示される実施形態は、それによって、RA手順の最中のメッセージ3(msg3)PUSCH送信がCIに従う必要がないシステムおよび方法を提供する。従って、RA手順の最中に重要な役割を有し得る、msg3 PUSCH送信を、確実に送信および受信することができる。加えて、2ステップ・ランダムアクセス・チャネル(2-step RACH)について、メッセージB(msgB)の部分的な復号化を実行することができ、msgBの他の部分より以前に、タイムアドバンス(time advance、TA)、ランダムアクセス・プリアンブル識別子(RAPID)、及び/又は、アップリンク(UL)グラント情報を抽出する。従って、2ステップRACHが成功裡に完了する確率を増加させることができる。
【0013】
CIは、UE機器に対してネットワークが以前に割り当てた時間および周波数リソースを含んでいる、UE機器の送信をキャンセルするように、ネットワークからUE機器への指示である。このキャンセルを実行するために、UE機器は、モニタリング機会(monitoring occasion、MO)の最中に、CIを最初に受信することができる。
【0014】
図1は、ここにおいて開示されるいくつかの実施形態に従った、ネットワーク102、および、それぞれが送信キャンセル論理セクション(例えば、110a、110b、110c)を有する、1つまたはそれ以上のUE機器(例えば、105a、105b、105c)を含んでいるシステム100を示している。ネットワーク102は、セルラネットワーク、または他のタイプの無線ネットワークを含んでよい。UE機器は、例えば、モバイルコンピュータ105a、スマートタブレット105b、スマート携帯電話105c、等を含んでよい。1つまたはそれ以上のUE機器(例えば、105a、105b、105c)は、ネットワーク102を介して、1つまたはそれ以上のリモート基地局装置(例えば、115)に対して通信可能に接続され得る。ネットワーク102は、セルタワー120aおよび120bといった1つまたはそれ以上のタワーを含んでよく、1つまたはそれ以上のUE機器(例えば、105a、105b、105c)とネットワーク102との間の情報の送信を促進することができる。ネットワーク102は、1つまたはそれ以上のリモート基地局装置115を含んでよい。送信キャンセル論理セクション(例えば、110a、110b、110c)は、対応するUE機器(例えば、105a、105b、105c)の各々の中にエンベッド(embedded)されてよい。送信キャンセル論理セクション(例えば、110a、110b、110c)は、ソフトウェア、ファームウェア、ハードウェア、または、それらの任意の適切な組み合わせとして具体化することができる。
【0015】
図2は、RA手順内でUE機器(例えば、105a、105b、105c)と基地局装置(例えば、115)との間に4つのメッセージングステップを含んでいる時間軸202に沿って、タイミング
図200におけるメッセージングを示している。基地局装置115は、例えば、gNodeB(gNB)装置であってよい。UL CIは、(
図1の)ネットワーク102が以前にUE機器に対して割り当てた時間および周波数リソースにおけるUE機器の送信をキャンセルするように、ネットワーク(例えば、102)からUE機器(例えば、105a、105b、105c)への指示である。このようなキャンセルの1つの理由は、より高い優先度の情報、例えば、URLLC、を有するユーザのために、いくつかのリソースを解放して送信することである。任意のUL送信が、CIに従うことができる。ここにおいて開示されるシステムおよび方法において、RA手順におけるUL送信は、以下でさらに説明されるように、それらの重要性のために保存(preserved)され得る。
【0016】
図2に示すRA手順は、例えば、4つのステップを含んでよい。ダイヤグラム200は、4ステップRACHを含んでよい。4ステップRACHは、4つのステップで実行されるRA手順であってよい。RA手順を初期化する前に、UE機器(例えば、105a、105b、105c)は、基地局装置115(例えば、gNB装置)からブロードキャスト(broadcasted)されたシステム情報215を受信し得る。ブロードキャストされたシステム情報215は、例えば、マスター情報ブロック(MIB)及び/又はシステム情報ブロック(SIB)情報を含んでよい。ブロードキャストされたシステム情報215は、RA手順の構成に関してUE機器(例えば、105a、105b、105c)に通知することができる。
【0017】
第1ステップにおいては、メッセージ1(msg1)が、UE機器(例えば、105a、105b、105c)から基地局装置115に対して送信され得る。msg1において、UE機器は、ブロードキャストされたシステム情報215に基づいて、PRACH上でプリアンブル220を送信することができる。基地局装置115は、UE機器のULタイミングを調整するためにUE機器によって使用され得る、TA 225を計算ないしは決定するためにプリアンブル220を使用することができる。いくつかの実施形態において、UE機器は、1つ以上のプリアンブルを使用してよく、そして、UE機器は、その1つ以上のプリアンブルの中から1つのプリアンブル(例えば、220)を選択し得る。
【0018】
第2ステップにおいては、メッセージ2(msg2)が、基地局装置115からUE機器(例えば、105a、105b、105c)に対して送信され得る。msg2は、基地局装置115がmsg1を受信した後で計算された、TA 225を含んでよい。msg2は、また、一時的識別子230及び/又はULグラント235を含んでよい。一時的識別子230は、一時的なセル無線ネットワーク一時的識別子(temporary cell radio network temporary identifier、TC-RNTI)であってよい。ULグラント235は、msg3を送信するためにUE機器によって使用され得る。別の言葉で言えば、UE機器によって送信されるmsg3は、ULグラント235に基づいてよい。
【0019】
第3ステップにおいては、メッセージ3(msg3)が、UE機器(例えば、105a、105b、105c)から基地局装置115に対して送信され得る。いくつかの実施態様において、msg3は、msg2で受信したULグラント235によって割り当てられたリソースに基づいてPUSCH上で送信される。msg3は、競合解決シーケンス240を含み得る。
【0020】
第4ステップにおいては、メッセージ4(msg4)が、基地局装置115からUE機器(例えば、105a、105b、105c)に対して送信され得る。msg4は、UE機器によって確認されるべき同じ競合解決シーケンス240を含んでよい。UE機器は、競合解決シーケンス240を確認することができる。一旦、UE機器が、msg4を受信し、そして、競合解決シーケンス240がmsg3で以前に送信された競合解決シーケンス240であることを確認すると、UE機器は、それ自体が接続状態にあるとみなし、そして、UE識別子245に対して一時的識別子230をプロモート(promote)することができる。UE識別子245は、セル無線ラジオネットワーク一時的識別子(cell radio network temporary identifier、C-RNTI)であってよい。
【0021】
図示されたRA手順は、UE機器がネットワーク102に対する初期接続を確立しようと試みるときに、UE機器(例えば、105a、105b、105c)が実行する最初の(first)手順であってよい。初期の(initial)msg1は、RA手順において特別の重要性を有するが、msg3も、また重要である。msg3の失敗は、RA手順が成功していないことを意味するだろうからである。従って、ここにおいて開示されるいくつかの実施形態において、msg3のキャンセルは、msg3のキャンセルを別の方法で示し得る任意の形態のCIが存在する場合でさえも、許可されない。別の言葉で言えば、UE機器は、CIがmsg3 PUSCH割り当てとオーバーラップするあらゆる可能性にかかわらず、PUSCHを介して常にmsg3を送信し得る。いくつかの実施形態において、UE機器(例えば、105a、105b、105c)の送信キャンセル論理セクション(例えば、
図1の110a、110b、110c)は、CIがmsg3 PUSCH割り当てとオーバーラップするあらゆる可能性にかかわらず、PUSCHを介したmsg3の送信を生じさせ得る。
【0022】
図3は、ここにおいて開示されるいくつかの実施形態に従った、RA手順に関連する周波数およびタイミング
図300を示している。
図4は、ここにおいて開示されるいくつかの実施形態に従った、キャンセル405を含むRA手順に関連する
図3の周波数およびタイミング
図300を示している。これから、
図3および
図4を参照する。
【0023】
いくつかの実施形態において、UE機器(例えば、
図1の105a、105b、105c)は、1つまたはそれ以上のUL送信325に使用するために、時間310および周波数315におけるリソース305が割り当てられ得る。
図3において、基地局(例えば、
図1の115)は、UE機器にコマンド320を送信することができる。UE機器に対して、1つまたはそれ以上のUL送信325及び/又はリソース305がキャンセルされるべきであることを示し得るものである。コマンド320は、CIであってよい。CI 320は、リソース305のいくつか又は全てを指し示す(point)ことができる。1つまたはそれ以上のUL送信325は、msg3以外の送信(例えば、PUSCH及び/又は音響基準信号(sounding reference signal、SRS))を送付するためのものであってよい。これに応答して、
図4に示されるように、UE機器は、1つまたはそれ以上のUL送信325に対して以前に割り当てられたリソース305のいくつか又は全てにおいて、1つまたはそれ以上のUL送信325をキャンセル(例えば、405)することができる。言い換えると、CI 320を受信した後で、UE機器は、リソース305のいくつか又は全てにおいて送信しなくてよい。従って、リソース305の少なくともいくつかは、送信すべきより高い優先度の情報を有し得る他のUE機器(例えば、
図1の105a、105b、105c)のために解放され得る。
【0024】
図5は、ここにおいて開示されるいくつかの実施形態に従った、RA手順におけるmsg3送信525に関連する周波数およびタイミング
図500を示す。
図6は、ここにおいて開示されるいくつかの実施形態に従った、リソース505をキャンセルしないことを含む、RA手順におけるmsg3送信525に関連する
図5の周波数およびタイミング
図500を示している。
【0025】
UE機器(例えば、
図1の105a、105b、105c)は、RA手順においてmsg3送信525を送信するために、時間510および周波数515におけるリソース505が割り当てられ得る。リソース505は、基地局(例えば、
図1の115)からUE機器によって以前に受信されたULグラント(例えば、
図2の235)によって割り当てられてよい。基地局115は、UE機器にコマンド520を送信することができる。UE機器に対して、msg3送信525及び/又はリソース505がキャンセルされるべきであることを示し得るものである。コマンド520は、CIであってよい。ここにおいて開示されるいくつかの実施形態に従って、UE機器は、コマンド520の少なくとも一部を無視することができる。そうでなければmsg3送信525を送信するために使用されるであろうリソース505がキャンセルの対象であることを示すものである。別の言葉で言えば、UE機器は、msg3送信525及び/又は関連するリソース505のキャンセルを示すコマンド520を無視することができる(例えば、605)。従って、UE機器(例えば、
図1の105a、105b、105c)は、msg3送信525を送信し続けてよく、従って、msg3送信535は、CI 520にもかかわらず、保存され得る。
【0026】
CI(例えば、320、520)が、msg3送信525を送信するために使用されるリソース505以外のリソースのキャンセルを示す場合に、UE機器(例えば、
図1の105a、105b、105c)は、CI(例えば、320、520)に従い、そして、msg3送信に使用されない1つまたはそれ以上のUL送信(例えば、
図3の325)及び/又は関連するリソース(例えば、
図3の305)をキャンセルし得る。従って、CI(例えば、320、520)は、非msg3(non-msg3)UL送信に対して尊重(honored)され得る。
【0027】
図7は、RA手順内の2つのメッセージングステップを含んでいる、時間軸702に沿ったタイミング
図700におけるメッセージングを示している。
図700は、2ステップRACHにおけるmsgBの部分的復号化(partial decoding)含み得る。2ステップRACHは、2つのステップで実施されるRA手順であり得る。RA手順を初期化する前に、UE機器(例えば、105a、105b、105c)は、基地局装置115(例えば、gNB装置)からブロードキャストされたシステム情報715を受信し得る。ブロードキャストされたシステム情報715は、例えば、マスター情報ブロック(master information block、MIB)及び/又はシステム情報ブロック(system information block、SIB)情報を含んでよい。ブロードキャストされたシステム情報715は、RA手順の構成についてUE機器(例えば、105a、105b、105c)に通知することができる。
【0028】
第1ステップにおいては、メッセージA(msgA)が、UE機器(例えば、105a、105b、105c)から基地局装置115に対して送信され得る。msgAは、
図2の4ステップRACHに示されるように、msg1とmsg3との組み合わせと本質的に等価であり得る。msgAは、2つの別個の送信において実行され得る。一方はmsg1の同じコンテンツを含んでおり、そして、他方はmsg3の同じコンテンツを含んでいる。第2ステップにおいては、メッセージB(msgB)が、基地局装置115からUE機器(例えば、105a、105b、105c)に対して送信され得る。msgBは、
図2の4ステップRACHに示されるように、msg2とmsg4との組み合わせと本質的に等価であり得る。
【0029】
図8は、ここにおいて開示されるいくつかの実施形態に従った、物理的ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)を準備する手順を示すブロック
図800である。データペイロード815が、送信のために準備されるべき基地局115の物理(PHY)層802に対して、メディアアクセス制御(MAC)層によって提供され得る。データペイロード815を準備するプロセスは、誤り訂正および検出符号化ユニット805によって、誤り訂正および検出を符号化することを含み得る。誤り訂正および検出符号化ユニット805は、例えば、巡回冗長検査(CRC)の生成および添付820、並びに、コードブロック分割および低密度パリティ検査(LDPC)符号化825を実行することができる。基地局115による誤り訂正および検出符号化によって、UE機器(例えば、
図1の105a、105b、105c)は、比較的に過酷なチャネル条件を通じて送信されたPDSCHを正しく受信する(または、少なくとも誤りを検出する)ことができる。基地局115の誤り訂正および検出符号化ユニット805は、チャネル符号化830、レートマッチング(rate matching)835、及び/又は、コードブロック連結(concatenation)840を実行することができる。誤り訂正および検出符号化ユニット805によって実行されるオペレーションに続いて、追加の物理層手順810は、845で示されるように、スクランブル、変調、等を含み得る。
【0030】
ここにおいて開示されるいくつかの実施形態に従って、msgBは、850で示されるように、2つの部分(例えば、パート1およびパート2)へと分割され得る。分割は、例えば、MAC層815からのデータで実行され得る。msgBの別個の部分それぞれ(例えば、パート1およびパート2)は、個々の処理のために、誤り訂正および検出符号化ユニット805を通じて供給され得る。このようにして、部分の一方が、UE機器(例えば、
図1の105a、105b、105c)による後の復号化の最中に失敗した場合に、UE機器は、なおも、以下にさらに説明するように、msgBの他方の部分を正常に復号化することができ、そして、RA手順を完了することに成功することが可能であり得る。
【0031】
いくつかの実施形態において、分割は、855で示されるように、MAC層815ステージからのデータではなく、コードブロック分割およびLDPC符号化ステージ825で実行され得る。msgBの別個の部分それぞれ(例えば、パート1およびパート2)は、個々の処理のために、誤り訂正および検出符号化ユニット805の残りの位相を通して供給され得る。このようにして、部分の一方が、後に、UE機器(例えば、
図1の105a、105b、105c)によって復号化に失敗した場合、UE機器は、それでもなお、以下にさらに説明するように、他方の部分を成功裡に復号化し、そして、RA手順を完了することに成功することができる。
【0032】
msgBは、複数の部分に分割され、そして、基地局115からUE機器(例えば、
図1の105a、105b、105c)に対して別々に送信され得る。いくつかの実施形態において、個々の部分それぞれは、UE機器によって、誤り(error)について独立してチェックされ得る。いくつかの実施形態において、msgBは、複数の部分へと分割されるのではなく、むしろ単一の送信として残り、そして、代わりに、UE機器は、単一の送信の異なる部分における誤りを検出することができる。
【0033】
図9は、いくつかの実施形態にした、msgBを分割するための手順を説明する例示的なブロック
図900である。msgBの第1部分(例えば、パート1)は、上記に開示された4ステップRACHからのmsg2と同一または実質的に同等であり得る。従って、第1部分(例えば、パート1)は、少なくとも、TA(例えば、
図2の225)およびTC-RNTI(例えば、
図2の230)を含み得る。第2部分(例えば、パート2)は、競合解決識別子(CRID)915を含み得る。
【0034】
UE機器(例えば、
図1の105a、105b、105c)が、第1部分(例えば、パート1)を成功裡に復号化できる場合に、特定のメッセージがUE機器に対して意図されていることをUE機器が決定する方法は、必ずしも存在しない。さらに、RAPID 905がmsgBの第1部分(例えば、パート1)に含まれていなければ、衝突が発生したか否かをUE機器が決定する方法は必ずしも存在しない。従って、RAPID 905は、msgBの第1部分(例えば、パート1)に含まれてよい。
【0035】
msgBの第2部分(例えば、パート2)が失敗した(例えば、成功裡に復号化されない)場合に、UE機器が競合解決シーケンス(例えば、
図2の240)の送信のために使用され得るULグラント910を有していなければ、UE機器(例えば、
図1の105a、105b、105c)は、基地局(例えば、
図1の115)との接続を確立する第1ステップに戻る必要があり得る。従って、msgBの第1部分(例えば、パート1)は、RAPID 905を含み、送信が意図されているUE機器を識別することができる。さらに、msgBの第1部分(例えば、パート1)は、ULグラント910を含んでよく、それにより、UE機器は、RA手順における第1段階に戻らないようにすることができる。
【0036】
msgB部分の別個の復号化の場合には、RAPID 905およびULグラント910が、第1部分(例えば、パート1)において、基地局(例えば、
図1の115)からUE機器(例えば、
図1の105a、105b、105c)へ送信されてよい。RAPID 905は、識別のために使用することができ、そして、ULグラント910は、msgBの第2部分(例えば、パート2)が失敗した(例えば、UE機器によって成功裡に復号化されない)場合、msg3の送信のために使用することができる。
【0037】
基地局(例えば、
図1の115)は、RAPID 905およびULグラント910が、msgBの残りの部分に関して別々に検出され得る方法で、msgBを生成し得る。いくつかの実施形態において、基地局115は、RAPID 905およびULグラント910が、msgBの残りの部分に関して最初に検出され得る方法で、msgBを生成し得る。具体的に、MAC層920は、他のデータの中でも、RAPID 905、ULグラント910、およびCRID 915といったデータを、入力として取り込むことができる。MAC層920の手順は、次いで、PHY層(例えば、
図8の802)に対して渡されるデータの別個のセット(例えば、パート1およびパート2)を生成し得る。第1部分(例えば、パート1)は、RAPID 905およびULグラント910等といった情報を含んでよい。第2部分(例えば、パート2)は、CRID 915といった情報を含んでよい。
【0038】
基地局(例えば、
図1の115)が、msgBにおいて、それを用いてそうした分離を達成することができる手順は、少なくとも以下の2つの方法で実現することができる。第1方法に従って、基地局115は、上述のように、MAC層920から出力されるデータの2つの部分(例えば、パート1およびパート2)それぞれを、2つの別個のデータペイロードとしてMAC層920から(
図8の)PHY層802に対して送信することができる。第2方法に従って、基地局115は、上述のように、MAC層920から出力されるデータの2つの部分(例えば、パート1およびパート2)を、1つのデータ入力パケットとしてPHY層802に対して送信することができる。いくつかの実施形態において、コードブロック分割およびLDPC符号化ステージ825は、MAC層920の出力の第1部分(例えば、パート1)が、MAC層920の出力の第2部分(例えば、パート2)を含む別の個々のコードブロックから分離された個々のコードブロックに属することを確実にする。第2アプローチは、UE機器(例えば、
図1の105a、105b、105c)でデータを受信するために異なる手順を使用することができ、従って、UE機器は、MAC層920の第2部分(例えば、パート2)のデータが正しく受信されない場合でさえも、MAC層920の第1部分(例えば、パート1)のデータを、それが正しく受信された場合に使用することができる。
【0039】
UE機器(例えば、
図1の105a、105b、105c)は、msgBデータの第1部分(例えば、パート1)を復号化しようと試みることができる。一旦、第1部分を正しく受信し、かつ、復号化すると、UE機器は、RAPID 905およびULグラント910を正しく識別することができる。UE機器は、次いで、RA手順を続行する準備ができている。なぜなら、a)UE機器は、RAPID 905が一致するため、UE機器がその特定のmsgBによってアドレスされていることを決定したこと、および、2)UE機器がULグラント910を正しく判断したからである。そして、従って、UE機器は、UL910に示されているリソースおよびコンフィグレーションを使用して、基地局115(
図1の)に対してレスポンスを送信することができる。
【0040】
図10は、ここにおいて開示されるいくつかの実施形態に従った、msg3送信を保存するための技術を説明するフローチャート1000である。1005において、UE機器(例えば、
図1の105a、105b、105c)は、基地局(例えば、
図1の115)から、msg3送信とオーバーラップするCIを受信し得る。1010においては、CIの受信に応答して、msg3送信はキャンセルされない。別の言葉で言えば、UE機器はmsg3送信をキャンセルしないことを決定し得る。
【0041】
図11は、ここにおいて開示されるいくつかの実施形態に従った、msg3送信を保存するための別の技術を説明するフローチャート1100である。1105において、UE機器(例えば、
図1の105a、105b、105c)は、基地局(例えば、
図1の115)から、msg3送信とオーバーラップするCIを受信し得る。1110においては、msg3送信のために割り当てられた1つまたはそれ以上のリソース(例えば、
図5の505)が保存され得る。1115において、UE機器は、msg3送信とオーバーラップするCIを無視し得る。1120において、UE機器は、msg3送信を実行し得る。
【0042】
図12は、ここにおいて開示されるいくつかの実施形態に従った、msgB送信の部分的な復号化のための技術を説明するフローチャート1200である。1205においては、msgBの第1部分が、符号化され得る。1210においては、msgBの第2部分が、符号化され得る。1215において、UE機器(例えば、
図1の105a、105b、105c)は、msgBの第1部分を復号化しようと試みることができる。1220において、UE機器は、msgBの第2部分を復号化しようと試みることができる。1225においては、msgBの第1部分が成功裡に復号化されたこと、および、msgBの第2部分の復号化の失敗に基づいて、基地局(例えば、
図1の115)およびUE機器は、RA手順を継続し得る。例えば、UE機器は、RA手順を継続して、ULグラント(例えば、
図9の910)に基づいてmsg3送信を送信することができる。UE機器は、msgBの第2部分の復号化が失敗した場合、4ステップRACHに戻った後で、msg3を送信し得る。別の言葉で言えば、UE機器は、RA手順の継続において、復号化されたULグラントに基づいてUL送信を送信し得る。
【0043】
図13は、ここにおいて開示されるいくつかの実施形態に従った、msgB送信の部分的な復号化のための別の技術を説明するフローチャート1300である。1305においては、msgB送信が、第1部分および第2部分へと分割され得る。例えば、基地局(例えば、
図1の115)は、msgB送信を第1部分および第2部分へと分割し、そして、第1部分と第2部分とを別々に符号化し得る。後で、UE機器(例えば、
図1の105a、105b、105c)は、既に分割されたmsgBの2つの別々の部分を復号化しようと試みることができる。
【0044】
1310においては、TA(例えば、
図2の225)、一時的識別子(例えば、
図2の230)、RAPID(例えば、
図9の905)、およびULグラント(例えば、
図9の910)が、msgBの第1部分に保管され得る。1315においては、CRID(例えば、
図9の915)が、msgBの第2部分に保管され得る。
【0045】
1320において、UE機器(例えば、
図1の105a、105b、105c)は、msgBの第1部分を復号化しようと試みることができる。1325において、UE機器は、msgBの第2部分を復号化しようと試みることができる。1330においては、msgBの第1部分が成功裡に復号化されたこと、および、msgBの第2部分の復号化の失敗に基づいて、基地局(例えば、
図1の115)およびUE機器は、RA手順を継続し得る。別の言葉で言えば、msgBの第2部分がUE機器によって成功裡に復号化されなかったとしても、RA手順を継続することができる。
【0046】
例えば、UE機器は、RA手順を継続して、ULグラント(例えば、
図9の910)に基づいて、msg3送信を送信し得る。UE機器は、第2部分の復号化が失敗した場合に、4ステップRACHに戻った後でmsg3を送信し得る。別の言葉で言えば、UE機器は、RA手順の継続において、復号化されたULグラントに基づいて、UL送信を送信し得る。
【0047】
ここにおいて説明されたコンポーネントいずれか又はコンポーネントの任意の組み合わせが、
図10から
図13までのフローチャートの1つまたはそれ以上のオペレーションを実行するために使用され得ることが理解されるだろう。さらに、フローチャートに示されたオペレーションは、例示的なオペレーションであり、そして、明示的にカバーされていない様々な追加のステップを含むことができる。オペレーションの時間的順序は変更されてよい。
【0048】
上述の方法に係る種々のオペレーションは、種々のハードウェア及び/又はソフトウェアコンポーネント、回路、及び/又は、モジュールといった、オペレーションを実行することができる任意の適切な手段によって実行され得る。
【0049】
ここにおいて開示される実施形態に関連して説明された方法またはアルゴリズムおよび機能のブロックまたはステップは、ハードウェアにおいて直接的に、プロセッサによって実行されるソフトウェアモジュールにおいて、または2つの組み合わせにおいて実現され得る。ソフトウェアで実装される場合に、機能は、有形の、非一時的なコンピュータで読取り可能な媒体上に1つまたはそれ以上の命令またはコードとして保管されるか、または、それを介して送信され得る。ソフトウェアモジュールは、ランダムアクセスメモリ(RAM)、フラッシュメモリ、リードオンリーメモリ(ROM)、電気的プログラマブルROM(EPROM)、電気的消去可能プログラマブルROM(EEPROM)、レジスタ、ハードディスク、リムーバブルディスク、CD-ROM、または当該技術分野で公知の記憶媒体の任意の形態において存在し得る。
【0050】
以下の説明は、本発明のコンセプトに係る所定の態様が実施され得る適切な機械(machine or machines)の簡潔で、一般的な説明を提供するように意図されたものである。典型的に、機械は、システムバスを含んでおり、それに対してプロセッサ、メモリ、例えばRAM、ROM、または他の状態保存媒体、記憶装置、ビデオインターフェイス、および、入力/出力インターフェイスポートが取り付けられている。機械は、少なくとも部分的には、キーボード、マウス、等といった従来の入力装置からの入力によって、並びに、別の機械から受け取った指示、仮想現実(VR)環境との相互作用、生体認証フィードバック、または他の入力信号によって制御することができる。ここにおいて使用されるように、用語「機械(“machine”)」は、単一の機械、仮想マシン、または、通信的に接続された機械、仮想マシン、または一緒に動作するデバイスのシステムを広く包含するように意図されている。代表的な機械は、パーソナルコンピュータ、ワークステーション、サーバ、ポータブルコンピュータ、ハンドヘルドデバイス、電話、タブレット等、といった計算装置、並びに、例えば、自動車、列車、タクシー(cab)、等の民間または公共の輸送手段といった、輸送装置を含んでいる。
【0051】
機械は、プログラマブルまたは非プログラマブル論理デバイス、もしくは、アレイ、特定用途向け集積回路(ASIC)、埋め込みコンピュータ、スマートカード、等といった、埋め込みコントローラを含み得る。機械は、ネットワークインターフェイス、モデム、または、他の通信可能な接続を介するといった、1つまたはそれ以上のリモートマシンに対する1つまたはそれ以上の接続を利用することができる。機械は、イントラネット、インターネット、ローカルエリアネットワーク、ワイドエリアネットワーク、等といった、物理的及び/又は論理的ネットワークによって、相互接続することができる。当業者であれば、ネットワーク通信は、無線周波数(RF)、衛星、マイクロ波、電気電子学会(IEEE)545.11、ブルートゥース(登録商標)、光、赤外線、ケーブル、レーザ、等を含む様々な有線及び/又は無線の短距離または長距離のキャリアおよびプロトコルを利用できることを正しく理解するだろう。
【0052】
本開示の実施形態は、機能、手順、データ構造、アプリケーションプログラム、等を含む関連データを参照することによって又は関連して説明することができ、機械によってアクセスされると、結果として、機械がタスクを実行すること、または、抽象的なデータタイプまたは低レベルのハードウェアコンテキストを定義することを生じる。関連するデータは、例えば、揮発性及び/又は不揮発性メモリ、例えば、RAM、ROM、等、または、ハードドライブ、フロッピー(登録商標)ディスク、光記憶装置、テープ、フラッシュメモリ、メモリスティック、デジタルビデオディスク、生物学的記憶装置、等を含む他の記憶装置及びそれらの関連する記憶媒体において保管され得る。関連するデータは、パケット、シリアルデータ、並列データ、伝搬された信号、等の形態で、物理的及び/又は論理的ネットワークを含む送信環境を介して配信することができ、そして、圧縮または暗号化されたフォーマットで使用することができる。関連するデータは、分散環境において使用することができ、そして、マシンアクセスのためにローカル及び/又はリモートで保管することができる。
【0053】
図示された実施形態を参照して本開示の原理が記載され、かつ、説明されてきたが、図示された実施形態は、そうした原理から逸脱することなく、構成および詳細において修正することができ、かつ、任意の所望の方法で組み合わせることができることが認識されるだう。そして、上記の説明では特定の実施形態がフォーカスされていたが、他の構成が考えられる。特に、「本発明概念の一つの実施形態に従って、」等といった、表現がここにおいて使用される場合でさえも、これらの語句は、実施形態の可能性を一般的に参照することを意味するものであり、そして、本発明の概念を特定の実施形態の構成に限定するように意図されたものではない。ここにおいて使用されるように、これらの用語は、他の実施形態へと組み合わせることが可能な同一または異なる実施形態を参照することができる。
【0054】
本開示の実施形態は、1つまたはそれ以上のプロセッサによって実行可能な命令を含んでいる非一時的なマシンで読取り可能な媒体を含んでよく、本命令は、ここにおいて説明されるように、本発明の概念の要素を実行するための命令を含んでいる。
【0055】
上記の例示的な実施形態は、本発明の概念を限定するものとして解釈されない。少数の実施形態が説明されてきたが、当業者であれば、本開示の新規な教示および利点から実質的に逸脱することなく、これらの実施形態に対して多くの変更が可能であることを容易に理解するだろう。従って、そうした変更の全ては、請求項において定義されるこの本開示の範囲内に含まれるように意図されている。