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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-09
(45)【発行日】2024-12-17
(54)【発明の名称】情報読み取りシステム
(51)【国際特許分類】
   G06K 7/10 20060101AFI20241210BHJP
   B64C 39/02 20060101ALI20241210BHJP
   B64D 47/08 20060101ALI20241210BHJP
   B64F 3/02 20060101ALI20241210BHJP
   B65G 1/00 20060101ALI20241210BHJP
   B65G 1/137 20060101ALI20241210BHJP
【FI】
G06K7/10 244
B64C39/02
B64D47/08
B64F3/02
B65G1/00 501C
B65G1/137 A
G06K7/10 240
【請求項の数】 3
(21)【出願番号】P 2020135891
(22)【出願日】2020-08-11
(65)【公開番号】P2022032274
(43)【公開日】2022-02-25
【審査請求日】2023-05-09
(73)【特許権者】
【識別番号】000003193
【氏名又は名称】TOPPANホールディングス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(72)【発明者】
【氏名】笹川 和誉
(72)【発明者】
【氏名】森屋 舞子
(72)【発明者】
【氏名】細矢 宜敬
(72)【発明者】
【氏名】本間 美紀
【審査官】北村 学
(56)【参考文献】
【文献】特開2007-217069(JP,A)
【文献】特開2010-030712(JP,A)
【文献】特開2017-191963(JP,A)
【文献】特開2019-049874(JP,A)
【文献】特開2020-030721(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2019/0213391(US,A1)
【文献】国際公開第2020/137968(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06K 7/10
B64C 39/02
B64D 47/08
B64F 3/02
B65G 1/00
B65G 1/137
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
無人飛行体を用いてRFIDメディアから情報を読み取る情報読み取りシステムであって、
前記無人飛行体は、
前記RFIDメディアから情報を読み取るための第1のアンテナと、
当該無人飛行体からの画像を撮影する撮影部と、
当該無人飛行体の飛行を制御する飛行制御部とを有し、
前記情報読み取りシステムはさらに、
前記第1のアンテナに接続されて該第1のアンテナを介して前記RFIDメディアから情報を読み取る読取器と、
前記撮影部にて撮影された画像に基づいて前記無人飛行体の位置及び向きを判断し、該判断結果に基づいて前記無人飛行体の移動方向及び向きを制御するための制御信号を前記無人飛行体に送信する制御装置とを有し、
前記飛行制御部は、前記制御装置から送信された制御信号に基づいて前記無人飛行体の移動方向及び向きを、前記第1のアンテナが前記RFIDメディアに対向するように制御する、情報読み取りシステム。
【請求項2】
請求項1に記載の情報読み取りシステムにおいて、
地上を移動可能な移動機を有し、
前記移動機は、前記読取器を搭載するとともに、前記無人飛行体との間に接続された電源線を介して前記無人飛行体に電源を供給する、情報読み取りシステム。
【請求項3】
請求項2に記載の情報読み取りシステムにおいて、
前記移動機は、前記読取器と接続され、前記RFIDメディアから情報を読み取るための第2のアンテナを有する、情報読み取りシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、RFIDメディアを用いて物品の管理を行う場合などにおいてRFIDメディアから情報を読み取る技術に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、情報化社会の進展に伴って、商品などの物品に添付されるタグに情報を記録し、このタグを用いての物品の管理が行われている。このようなタグを用いた物品管理においては、非接触通信によって情報の書き込みや読み出しを行うことが可能なRFIDタグなどのRFIDメディアがその優れた利便性から急速な普及が進みつつある。RFIDメディアを用いて物品の管理を行う場合は、管理する物品にRFIDメディアを取り付けておき、RFIDメディアから情報を読み取るためのアンテナをRFIDメディアに近接させることで、RFIDメディアから情報を読み取り、読み取った情報を用いて物品の在庫などを管理することになる。その際、管理される物品は、例えば、収納棚などに縦横に並べて収納される場合が多いため、RFIDメディアから情報を読み取るためのアンテナを、管理する物品の収納位置に合わせて移動させる必要が生じる。
【0003】
ここで、地上を走行するアンテナ移動用走行台車に取り付けられたアンテナ昇降機構の先端にアンテナを取り付け、アンテナ移動用走行台車の移動によってx-y軸方向、アンテナ昇降機構によるアンテナの昇降によってz軸方向のそれぞれについてアンテナを移動させてRFIDメディアから情報を読み取る技術が、特許文献1に開示されている。この技術を用いれば、物品が縦横に並べて収納された場合であっても、それら物品のそれぞれに取り付けられたRFIDメディアから情報を読み取ることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2010-30712号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に開示された技術においては、RFIDメディアから情報を読み取るためのアンテナがアンテナ昇降機構によって予め決められた向きでアンテナ移動用走行台車に取り付けられ、かつ、このアンテナ移動用走行台車が予め決められた経路を走行することで、物品に取り付けられたRFIDメディアから情報を読み取るものである。そのため、物品の収納状態やRFIDメディアの物品への取付位置によっては、RFIDメディアから情報を正確に読み取ることができなくなる虞がある。
【0006】
例えば、物品に取り付けられたRFIDメディアから情報を読み取る場合は、RFIDメディアから情報を読み取るためのアンテナをRFIDメディアに対向させた状態とすることが好ましい。しかしながら、特許文献1に開示されたもののように、RFIDメディアから情報を読み取るためのアンテナが予め決められた向きでアンテナ移動用走行台車に取り付けられ、かつ、このアンテナ移動用走行台車が予め決められた経路を走行するものにおいては、物品の収納状態やRFIDメディアの物品への取付位置によっては、RFIDメディアから情報を読み取るためのアンテナがRFIDメディアに対向した状態とはならない場合がある。
【0007】
本発明は、上述したような従来の技術が有する問題点に鑑みてなされたものであって、RFIDメディアを用いて物品の管理を行う場合などにおいて物品の収納状態やRFIDメディアの物品への取付位置によってRFIDメディアから情報を正確に読み取ることができなくなることを回避できる情報読み取りシステムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために本発明は、
無人飛行体を用いてRFIDメディアから情報を読み取る情報読み取りシステムであって、
前記無人飛行体は、
前記RFIDメディアから情報を読み取るための第1のアンテナと、
当該無人飛行体からの画像を撮影する撮影部と、
当該無人飛行体の飛行を制御する飛行制御部とを有し、
前記情報読み取りシステムはさらに、
前記第1のアンテナに接続されて該第1のアンテナを介して前記RFIDメディアから情報を読み取る読取器と、
前記撮影部にて撮影された画像に基づいて前記無人飛行体の位置及び向きを判断し、該判断結果に基づいて前記無人飛行体の移動方向及び向きを制御するための制御信号を前記無人飛行体に送信する制御装置とを有し、
前記飛行制御部は、前記制御装置から送信された制御信号に基づいて前記無人飛行体の移動方向及び向きを、前記第1のアンテナが前記RFIDメディアに対向するように制御する。

【0009】
上記のように構成された本発明においては、読取器において無人飛行体の第1のアンテナを介してRFIDメディアから情報が読み取られることになるが、無人飛行体の撮影部にて無人飛行体からの画像が撮影され、制御装置において、撮影部にて撮影された画像に基づいて無人飛行体の位置及び向きが判断され、その判断結果に基づいて無人飛行体の移動方向及び向きを制御するための制御信号が送信され、無人飛行体の飛行制御部において、制御装置から送信された制御信号に基づいて無人飛行体の移動方向及び向きが制御されるので、RFIDメディアを用いて物品の管理を行う場合などにおいて、物品の収納状態やRFIDメディアの物品への取付位置に応じて、無人飛行体の移動方向及び向きを制御することができるようになり、それにより、RFIDメディアから情報を正確に読み取ることができなくなることが回避される。
【0010】
また、地上を移動可能な移動機を有し、移動機が、読取器を搭載するとともに、無人飛行体との間に接続された電源線を介して無人飛行体に電源を供給すれば、無人飛行体に読取器や電源を搭載する必要がなくなり、それにより、無人飛行体の軽量化が図られる。
【0011】
また、移動機が、読取器と接続されてRFIDメディアから情報を読み取るための第2のアンテナを有する構成とすれば、高い領域に配置されたRFIDメディアに対しては第1のアンテナを介して情報を読み取り、低い領域に配置されたRFIDメディアに対しては第2のアンテナを介して情報を読み取ることができ、それにより、無人飛行体を不安定な低空飛行をさせることなく、かつ、効率的に情報が読み取られることになる。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、無人飛行体の撮影部にて撮影された無人飛行体からの画像に基づいて無人飛行体の位置及び向きが判断され、その判断結果に基づいて無人飛行体の移動方向及び向きが制御されるので、RFIDメディアを用いて物品の管理を行う場合などにおいて、物品の収納状態やRFIDメディアの物品への取付位置に応じて、無人飛行体の移動方向及び向きを制御することができるようになり、それにより、RFIDメディアから情報を正確に読み取ることができなくなることを回避できる。
【0013】
また、地上を移動可能な移動機を有し、移動機が、読取器を搭載するとともに、無人飛行体との間に接続された電源線を介して無人飛行体に電源を供給するものにおいては、無人飛行体に読取器や電源を搭載する必要がなくなり、それにより、無人飛行体の軽量化を図ることができる。
【0014】
また、移動機が、読取器と接続されてRFIDメディアから情報を読み取るための第2のアンテナを有するものにおいては、高い領域に配置されたRFIDメディアに対しては第1のアンテナを介して情報を読み取り、低い領域に配置されたRFIDメディアに対しては第2のアンテナを介して情報を読み取ることができ、それにより、無人飛行体を不安定な低空飛行をさせることなく、かつ、効率的に情報を読み取ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本発明の情報読み取りシステムの実施の一形態を示す図である。
図2図1に示したドローンの構造を示す図であり、(a)は上面図、(b)は(a)に示す矢印A方向から見た側面図、(c)は(a)に示す矢印B方向から見た側面図である。
図3図1及び図2に示したドローン及びベースユニットの機能ブロック図である。
図4図1に示した制御用PCの機能ブロック図である。
図5図1に示した在庫管理サーバーの機能ブロック図である。
図6図1図5に示した情報読み取りシステムを用いて物品を管理する形態の一例を示す図である。
図7図1図5に示した情報読み取りシステムにおいてドローンの飛行を制御する方法を説明するためのフローチャートである。
図8図1図3に示したドローンにて図6に示したような物品に取り付けられたRFIDタグから情報を読み取る動作の一例を説明するための図である。
図9図1図3に示したドローンにて図8に示したようにRFIDタグが通路に面するように物品が収納棚に収納されている場合に読み取りを行う動作の他の例を説明するための図である。
図10図1図3に示したドローンにて図8に示したように物品に取り付けられたRFIDタグから情報を読み取る動作の他の例を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下に、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0017】
図1は、本発明の情報読み取りシステムの実施の一形態を示す図である。図2は、図1に示したドローン10の構造を示す図であり、(a)は上面図、(b)は(a)に示す矢印A方向から見た側面図、(c)は(a)に示す矢印B方向から見た側面図である。
【0018】
本形態における情報読み取りシステムは図1に示すように、ドローン10と、ベースユニット30と、制御用PC60と、在庫管理サーバー70とを有している。
【0019】
ドローン10とベースユニット30とは、アンテナ用ケーブル40及び電源線となる電源ケーブル50を介して接続されている。ドローン10及びベースユニット30は、アクセスポイント90にアクセスすることで、通信回線80を介して制御用PC60と接続可能となっている。
【0020】
ドローン10は、本願発明にて無人飛行体となるものである。ドローン10は図2に示すように、ボディ部11から4本の腕部12が延び、4本の腕部12の先端近傍の上面にそれぞれプロペラ14が取り付けられて構成されている。また、4本の腕部12の先端近傍には、その下面から延びた脚部13がそれぞれ取り付けられている。ボディ部11には、1つの側面に2つのカメラ15が取り付けられているとともに、下面に第1のアンテナとなるRFIDアンテナ16が2つ取り付けられている。RFIDアンテナ16は、板状の形状を有しており、板状の面が、ボディ部11のカメラ15が取り付けられた面とは直交する方向を向いている。
【0021】
ベースユニット30は、本願発明にて移動機となるものであって、無人搬送車(AGV:Automatic Guided Vehicle)を利用することができる。ベースユニット30は、筐体31の下面に車輪33が取り付けられ、地上を移動可能に構成されている。筐体31には、互いに対向する2つの側面のそれぞれに、第2のアンテナとなるRFIDアンテナ32が取り付けられている。RFIDアンテナ32も、ドローン10のRFIDアンテナ16と同様に板状の形状を有している。
【0022】
図3は、図1及び図2に示したドローン10及びベースユニット30の機能ブロック図である。
【0023】
図1及び図2に示したドローン10は図3に示すように、RFIDアンテナ16と、プロペラ14と、マップ取得部21と、撮影部22と、受電部23と、通信部24と、プロペラ駆動部25とをその機能として有している。
【0024】
RFIDアンテナ16は、上述したようにドローン10のボディ部11の下面に取り付けられ、RFIDタグなどのRFIDメディアから非接触で情報を読み取るためのものである。
【0025】
プロペラ14は、上述したようにドローン10の腕部12の先端近傍に取り付けられ、回転することでドローン10を飛行させる。
【0026】
マップ取得部21は、情報の読み取りを実行する前にドローン10を飛行させた際に、障害物などを検知してドローン10の飛行可能な領域を示すマップデータを取得する。また、情報の読み取りの実行中においては、ドローン10がマップデータのうちどの領域を飛行しているかを示す飛行位置情報を取得する。
【0027】
撮影部22は、ドローン10のボディ部11に取り付けられたカメラ15を用いて、ドローン10からの画像を撮影する。
【0028】
受電部23は、ベースユニット30から供給される電力を電源ケーブル50を介して受電し、マップ取得部21、撮影部22、通信部24及びプロペラ駆動部25に供給する。
【0029】
通信部24は、アクセスポイント90にアクセスし、通信回線80を介して制御用PC60と通信を行うものである。具体的には、通信部24は、マップ取得部21にて取得したマップデータ及び飛行位置情報と、撮影部22にて撮影した画像とを通信回線80を介して制御用PC60に送信し、制御用PC60から送信されてきた制御信号を通信回線80を介して受信する。
【0030】
プロペラ駆動部25は、本願発明にて飛行制御部となるものである。プロペラ駆動部25は、通信部24にて受信した制御信号に従ってプロペラ14を回転駆動させ、ドローン10を飛行させる。
【0031】
図1に示したベースユニット30は図3に示すように、RFIDアンテナ32と、RFID読取器34と、マップ取得部35と、通信部36と、走行制御部37と、電源部38とをその機能として有している。
【0032】
RFIDアンテナ32は、上述したようにベースユニット30の筐体31の側面に取り付けられ、RFIDタグなどのRFIDメディアから非接触で情報を読み取るためのものである。
【0033】
RFID読取器34は、RFIDメディアから情報を読み取るための信号を、アンテナ用ケーブル40を介してRFIDアンテナ16に伝送するとともに、RFIDアンテナ32に直接伝送することで、RFIDアンテナ16,32を介してRFIDメディアから情報を読み取る。
【0034】
マップ取得部35は、情報の読み取りを実行する前にドローン10を飛行させるとともにベースユニット30を走行させた際に、障害物などを検知してベースユニット30の走行可能な領域を示すマップデータを取得する。また、情報の読み取りの実行中においては、ベースユニット30がマップデータのうちどの領域を走行しているかを示す走行位置情報を取得する。
【0035】
通信部36は、アクセスポイント90にアクセスし、通信回線80を介して制御用PC60と通信を行うものである。具体的には、通信部36は、マップ取得部35にて取得したマップデータ及び走行位置情報を通信回線80を介して制御用PC60に送信し、また、RFID読取器34にてRFIDアンテナ16,32を介してRFIDメディアから読み取られた情報を通信回線80を介して制御用PC60に送信する。また、通信部36は、制御用PC60から送信されてきた制御信号を通信回線80を介して受信する。
【0036】
走行制御部37は、通信部36にて受信した制御信号に従ってベースユニット30の走行を制御する。
【0037】
電源部38は、RFID読取器34、マップ取得部35、通信部36及び走行制御部37に電源を供給するとともに、電源ケーブル50を介してドローン10に電源を供給する。
【0038】
図4は、図1に示した制御用PC60の機能ブロック図である。
【0039】
図1に示した制御用PC60は本願発明にて制御装置となるものであって、図4に示すように、通信部61と、マップデータ登録部62と、マップデータベース63と、エリア情報データベース64と、位置判断部65と、移動方向制御部66と、読み取り情報登録部67と、読み取り情報データベース68とをその機能として有している。
【0040】
通信部61は、通信回線80を介してドローン10、ベースユニット30及び在庫管理サーバー70と通信を行うものである。具体的には、通信部61は、ドローン10やベースユニット30から送信されてきたマップデータ及び飛行位置情報や、ドローン10から送信されてきた画像を通信回線80を介して受信し、ドローン10及びベースユニット30にその飛行や走行を制御するための制御信号を通信回線80を介して送信する。また、通信部61は、ベースユニット30のRFID読取器34にてRFIDアンテナ16,32を介してRFIDメディアから読み取られ、ベースユニット30から送信されてきた情報を通信回線80を介して受信し、この読み取り情報を通信回線80を介して在庫管理サーバー70に送信する。
【0041】
マップデータ登録部62は、ドローン10やベースユニット30から送信されてきたマップデータ及び飛行位置情報をマップデータベース63に登録する。
【0042】
マップデータベース63には、ドローン10やベースユニット30から送信されてきたマップデータ及び飛行位置情報が登録されている。
【0043】
エリア情報データベース64には、図1に示した情報読み取りシステムを用いて物品を管理するエリアに関する情報が登録されている。
【0044】
位置判断部65は、通信部61にて受信された画像と、マップデータベース63に登録されたマップデータ及び飛行位置情報と、エリア情報データベース64に登録された情報とに基づいて、ドローン10及びベースユニット65の現在位置及び向きを判断する。
【0045】
移動方向制御部66は、エリア情報データベース64に登録された情報を参照し、位置判断部65にて判断されたドローン10及びベースユニット30の現在位置及び向きに基づいて、ドローン10及びベースユニット65の移動方向及び向きを制御するための制御信号を生成して出力する。
【0046】
読み取り情報登録部67は、ベースユニット30のRFID読取器34にてRFIDアンテナ16,32を介してRFIDメディアから読み取られ、ベースユニット30から送信されてきた情報を、その読み取られた位置を示す位置情報と対応づけて読み取り情報データベース68に登録する。また、読み取り情報登録部67は、読み取り情報データベース68に登録された情報を、通信部61を介して在庫管理サーバー70に送信する。
【0047】
読み取り情報データベース68には、ベースユニット30のRFID読取器34にてRFIDアンテナ16,32を介してRFIDメディアから読み取られ、ベースユニット30から送信されてきた情報が、その読み取られた位置を示す位置情報と対応づけて登録されている。
【0048】
図5は、図1に示した在庫管理サーバー70の機能ブロック図である。
【0049】
図1に示した在庫管理サーバー70は図5に示すように、通信部71と、在庫情報登録部72と、在庫情報データベース73とをその機能として有している。
【0050】
通信部71は、通信回線80を介して制御用PC60と通信を行うものである。具体的には、通信部71は、制御用PC60の読み取り情報データベース68に登録された情報を通信回線80を介して受信する。
【0051】
在庫情報登録部72は、通信部71にて受信した情報に基づいて、在庫管理を行うための在庫情報を生成し、生成した在庫情報を在庫情報データベース73に登録する。
【0052】
在庫情報データベース73には、在庫情報登録部72にて生成された在庫情報が登録されている。
【0053】
以下に、上記のように構成された情報読み取りシステムを用いて物品を管理する方法について説明する。
【0054】
図6は、図1図5に示した情報読み取りシステムを用いて物品を管理する形態の一例を示す図である。
【0055】
図1図5に示した情報読み取りシステムを用いて物品を管理する形態としては、図6に示すように、収納棚2の縦横に並べて収納された物品3を管理する形態が考えられる。物品3のそれぞれにはRFIDメディアとなるRFIDタグ4が同一方向を向いて取り付けられており、上記のように構成されたドローン10及びベースユニット30にてRFIDタグ4から情報を読み取ることで、物品3を管理することができる。
【0056】
図7は、図1図5に示した情報読み取りシステムにおいてドローン10の飛行を制御する方法を説明するためのフローチャートである。
【0057】
図1図5に示した情報読み取りシステムにおいては、図6に示したように収納棚2に収納された物品3を、物品3に取り付けられたRFIDタグ4から情報を読み取ることで管理する場合、事前の処理として、収納棚2が配置された倉庫などのエリア内をドローン10が飛行するとともにベースユニット30が走行することで、ドローン10及びベースユニット30のマップ取得部21,35のそれぞれにおいて、障害物などを検知することで飛行あるいは走行が可能な領域を示すマップデータが取得される(ステップS1)。このマップデータの取得は、いわゆる、お掃除ロボットなどに用いられている公知の技術を用いることができる。
【0058】
マップ取得部21にて取得されたドローン10のマップデータと、マップ取得部35にて取得されたベースユニット30のマップデータはそれぞれ、ドローン10の通信部24及びベースユニット30の通信部36から送信される(ステップS2)。
【0059】
ドローン10の通信部24から送信されたドローン10のマップデータと、ベースユニット30の通信部36から送信されたベースユニット30のマップデータはそれぞれ、通信回線80を介して制御用PC60の通信部61にて受信され、マップデータ登録部62においてマップデータベース63に登録される(ステップS3)。この際、ドローン10やベースユニット30からは、ドローン10及びベースユニット30を特定可能な識別情報がマップデータとともに制御用PC60に送信されてくるため、マップデータ登録部62においては、ドローン10やベースユニット30からから送信されてきたマップデータをこのマップデータとともに送信されてきた識別情報と対応づけてマップデータベース63に登録することになる。
【0060】
このようにして、図6に示したように収納棚2に収納された物品3を管理するために用いるドローン10とベースユニット30のマップデータが制御用PC60に登録されることになる。
【0061】
その後、図6に示したように収納棚2に収納された物品3に取り付けられたRFIDタグ4から情報を読み取る処理を開始すると、まず、ドローン10の撮影部22において、ボディ部11に取り付けられたカメラ15を用いて、ドローン10からの画像が撮影される(ステップS4)。
【0062】
また、マップ取得部21において、事前に取得したマップデータのうちドローン10がどの領域を走行しているかを示す走行位置情報が取得される(ステップS5)。
【0063】
ドローン10の撮影部22にて撮影された画像と、マップ取得部21にて取得された走行位置情報とは、ドローン10を特定可能な識別情報とともに通信部24から送信される(ステップS6)。この画像と飛行位置情報の通信部24からの送信は、所定の間隔で行われる。例えば、ドローン10の撮影部22にて画像が撮影された度ごとであってもよいし、マップ取得部21にて飛行位置情報が取得された度ごとであってよいし、10秒や1分など、予め決められたタイミングごとであってもよい。
【0064】
ドローン10の通信部24から送信された画像及び飛行位置情報は、通信部24がアクセスポイント90にアクセスすることで通信回線80を介して制御用PC60に送信され、制御用PC60の通信部61にて受信される(ステップS7)。
【0065】
ドローン10の通信部24から送信された画像及び飛行位置情報が制御用PC60の通信部61にて受信されると、制御用PC60の位置判断部65において、通信部61にて受信された画像と、通信部61にて受信されてマップデータベース63に登録される飛行位置情報と、マップデータベース63に登録されたマップデータと、エリア情報データベース64に登録された情報とに基づいて、ドローン10の現在位置及び向きが判断される(ステップS8)。ここで、マップデータベース63には、上述したようにドローン10が飛行可能な領域を示すマップデータが登録されているとともに、マップデータのうちどの領域をドローン10が飛行しているかを示す飛行位置情報が登録されている。また、エリア情報データベース64には、上述したように図1に示した情報読み取りシステムを用いて物品を管理するエリアに関する情報が登録されている。例えば、図1に示した情報読み取りシステムを用いて、図6に示したような収納棚2に収納された物品3を管理する場合、収納棚2の位置が緯度経度などによって特定可能に登録されている。また、通信部61にて受信された画像は、ドローン10のボディ部11の1つの側面に取り付けられたカメラ15によって撮影されたものであることで、ドローン10から1つの方向を撮影した画像である。そのため、位置判断部65においては、通信部61にて受信された画像と、通信部61にて受信されてマップデータベース63に登録される飛行位置情報と、マップデータベース63に登録されたマップデータと、エリア情報データベース64に登録された情報とを照らし合わせ、これらの情報に基づいて、ドローン10の現在位置及び向きを判断することができる。
【0066】
次に、移動方向制御部66において、エリア情報データベース64に登録された情報が参照され、位置判断部65にて判断されたドローン10の現在位置及び向きに基づいて、ドローン10の移動方向及び向きが決定される(ステップS9)。ここで、エリア情報データベース64には、上述したように、例えば、図1に示した情報読み取りシステムを用いて、図6に示したような収納棚2に収納された物品3を管理する場合、収納棚2の位置が緯度経度などによって特定可能に登録されているため、ドローン10の現在位置及び向きに基づいて、ドローン10が次にどのような向きでどのような方向に移動して物品3に取り付けられたRFIDタグ4から情報を読み取るかを判断することができる。
【0067】
移動方向制御部66においては、ドローン10を、決定した向きとして移動方向に移動させるための制御信号が通信部61に出力され、その制御信号が通信部61から送信される(ステップS10)。
【0068】
制御用PC60の通信部61から送信された制御信号は、通信回線80を介してドローン10の通信部24にて受信される(ステップS11)。
【0069】
そして、プロペラ駆動部25において、通信部24にて受信された制御信号に基づいて、4つのプロペラ14の回転速度が制御され、それにより、ドローン10の移動方向及び向きが制御されることになる(ステップS12)。
【0070】
このようにして、ドローン10の現在位置及び向きに基づいてドローン10の移動方向及び向きが制御されることになる。
【0071】
以下に、上述したように、ドローン10の現在位置及び向きに基づいてドローン10の移動方向及び向きを制御する具体的なケースについて説明する。
【0072】
図8は、図1図3に示したドローン10にて図6に示したような物品3に取り付けられたRFIDタグ4から情報を読み取る動作の一例を説明するための図である。なお、図をわかりやすくするためにドローン10の腕部12やプロペラ14の図示を省略している。
【0073】
上述したように、図1図3に示したドローン10においては、ボディ部11の1つの側面に2つのカメラ15が取り付けられているとともに、ボディ部11の下面には、板状の形状を有する2つのRFIDアンテナ16が、ボディ部11のカメラ15が取り付けられた面とは直交する方向を向いて取り付けられている。
【0074】
そのため、図6に示すようにRFIDタグ4が通路に面するように物品3が収納棚2に収納されている場合、図8に示すように、通路上をカメラ15が取り付けられた側面の方向にドローン10を移動させていけば、ドローン10のRFIDアンテナ16が、物品3に取り付けられたRFIDタグ4と対向し、RFIDタグ4から正確に情報を読み取ることができる。
【0075】
ドローン10においては、制御用PC60から送信されてきた制御信号に基づいて移動しながら、RFIDアンテナ16に対向したRFIDタグ4からRFID読取器34にて情報が読み取られる。RFID読取器34は、アンテナ用ケーブル40を介してRFIDアンテナ40と接続されているため、RFIDアンテナ40を介してRFIDタグ4から情報を読み取ることができる。その際、ベースユニット30においても、ベースユニット30にて取得されて制御用PC60に送信されたベースユニット30のマップデータと、エリア情報データベース64に登録された情報と、マップデータベース63に登録されたドローン10の飛行位置情報とに基づいて移動方向が制御され、走行制御部37の制御によってドローン10とともに移動していくことになる。
【0076】
ドローン10とベースユニット30とによるRFIDタグ4からの情報の読み取りは、例えば、ドローン10とベースユニット30とが通路を一定の距離だけ移動した後に停止し、その位置でドローン10が上下方向に移動してRFIDアンテナ16を介してRFIDタグ4から情報を読み取り、その後、ドローン10とベースユニット30とが再度通路を一定の距離だけ移動するというように行うことが考えられる。また、ドローン10とベースユニット30とが通路に沿って移動しながら、ドローン10がさらに上下方向に移動してRFIDアンテナ16を介してRFIDタグから情報を読み取ってもよい。
【0077】
なお、ドローン10が低空飛行した場合、プロペラ14が回転することで生じる空気の流れによってドローン10の飛行が不安定となってしまう虞がある。そこで、図6に示したような収納棚2の下の方の段に収納された物品3に取り付けられたRFIDタグ4からは、RFID読取器34においてベースユニット30のRFIDアンテナ32を介して情報を読み取ることで、ドローン10を低空飛行させることなく、効率的に情報を読み取ることができる。
【0078】
RFIDアンテナ16,32を介してRFIDタグ4から読み取られた情報は、ドローン10とベースユニット30との少なくとも一方の位置情報とともにRFID読取器34から通信部36を介して送信され、通信回線80を介して制御用PC60にて受信される。
【0079】
制御用PC60においては、ベースユニット30の通信部36から送信された情報が通信部61を介して受信され、読み取り情報登録部67において、RFIDタグ4から読み取られた情報が、その情報とともに受信した位置情報に対応づけて読み取り情報データベース68に登録されることになる。
【0080】
その後、読み取り情報データベース68に登録された情報が通信部61から通信回線80を介して在庫管理サーバー70に送信されると、在庫管理サーバー70の在庫情報登録部72において、通信部71にて受信した情報に基づいて、在庫管理を行うための在庫情報が生成され、生成された在庫情報が在庫情報データベース73に登録されることになる。例えば、在庫情報登録部72において、RFIDタグ4から読み取られる情報と、在庫管理する物品の名称などとが対応づけて管理されており、RFIDタグ4から読み取られた情報が制御用PC60から送信されてくると、その情報に対応する物品が収納棚に収納されている旨が在庫情報として在庫情報データベース73に登録される。
【0081】
図9は、図1図3に示したドローン10にて図8に示したようにRFIDタグ4が通路に面するように物品3が収納棚に収納されている場合に読み取りを行う動作の他の例を説明するための図である。なお、図9(b)においても、図をわかりやすくするためにドローン10の腕部12やプロペラ14の図示を省略している。
【0082】
本例においては、図6に示したようにRFIDタグ4が取り付けられた物品3が収納された収納棚が、図9(a)に示すように、4つの収納棚2a~2dが互いに並行して配置されているものの、1つの収納棚2eが、収納棚2aと収納棚2bとの間にて収納棚2a~2dに対して直交する方向を向いて配置されている。このような収納棚の配置において、ドローン10がその向きを変えずに図中矢印に示すように移動していくと、収納棚2eにおいては、RFIDタグ4が通路に面する向きで物品が収納されている場合、ドローン10のRFIDアンテナ16が、物品に取り付けられたRFIDタグと対向せず、RFIDタグから正確に情報を読み取ることができなくなってしまう。
【0083】
そこで、上述したように、ドローン10の現在位置及び向きに基づいてドローン10の移動方向及び向きを制御すれば、図9(b)に示すように、収納棚2a,2bに収納された物品に取り付けられたRFIDタグから情報を読み取るときは、通路上をカメラ15が取り付けられた方向にドローン10を移動させながら、RFIDアンテナ16を介してRFIDタグから情報を読み取り、収納棚2eに収納された物品に取り付けられたRFIDタグから情報を読み取るときは、ドローン10の向きを90度回転させることで、ドローン10のRFIDアンテナ16と、収納棚2eに収納された物品に取り付けられたRFIDタグとを対向させ、RFIDアンテナ16を介してRFIDタグから正確に情報を読み取ることができるようになる。なお、図9に示した収納棚2a~2eの配置は、制御用PC60のエリア情報データベース64に登録されているため、制御用PC60の移動方向制御部66は、図9に示した収納棚2a~2eの配置を認識することができる。
【0084】
図10は、図1図3に示したドローン10にて図8に示したように物品3に取り付けられたRFIDタグ4から情報を読み取る動作の他の例を説明するための図である。なお、図10においても、図をわかりやすくするためにドローン10の腕部12やプロペラ14の図示を省略している。
【0085】
本例においては、図6に示したように収納棚3に収納された物品が、図10に示すように、物品3a~3c,3eについては取り付けられたRFIDタグ4a~4c,4eが通路に面するように収納されているのに対して、物品3dについては、RFIDタグ4dが通路に面するように収納されていない。このように物品3a~3eが収納されている場合、ドローン10を上述したようにカメラ15が取り付けられた方向に移動させていくと、物品3a~3c,3eに取り付けられたRFIDメディア4a~4c,4eについては、ドローン10のRFIDアンテナ16と対向し、情報が正確に読み取られることになるものの、物品3dに取り付けられたRFIDメディア4dについては、ドローン10のRFIDアンテナ16と対向せず、正確に情報を読み取ることができなくなってしまう。
【0086】
そこで、上述したように、ドローン10の現在位置及び向きに基づいてドローン10の移動方向及び向きを制御し、図10に示すように、物品3dに取り付けられたRFIDメディア4dから情報を読み取るときは、ドローン10の向きを傾けてドローン10のRFIDアンテナ16が、物品3dに取り付けられたRFIDタグ4dに対してできるだけ対向するようにし、それにより、RFIDアンテナ16を介してRFIDタグから情報が正確に読み取られなくなることが回避される。
【0087】
図10に示した例は、RFIDタグからの情報の読み取りをやり直す場合に有効である。例えば、制御用PC60の読み取り情報登録部67において、読み取り情報データベース68が参照され、登録されているべき情報が登録されていない場合などである。
【0088】
その場合はまず、登録されているべき情報が読み取られるべき位置のうち、情報がまだ読み取られていない位置を特定可能な位置情報が読み取り情報データベース68から抽出される。すなわち、このような制御を行う場合は、読み取り情報データベース68には、物品が収納されるべき位置情報が予め登録されており、この位置情報のそれぞれについて、RFIDアンテナ16,32を介して情報が読み取られたかどうかが登録されていくことになる。そして、RFIDアンテナ16,32を介して情報が読み取られていない位置を特定する位置情報が抽出されることになる。
【0089】
次に、制御用PC60の位置判断部65においてマップデータベース63が参照され、現在のドローン10の位置及び向きが判断される。
【0090】
その後、移動方向制御部66において、位置判断部65にて判断されたドローン10の位置が、読み取り情報登録部67にて読み取り情報データベース68から抽出された位置情報によって特定される位置となった場合に、図10に示したようにドローン10を回転させることでドローン10の向きを変え、RFIDタグ4からの情報の読み取りを試みることが考えられる。
【0091】
上述したように本形態においては、RFID読取器34にてドローン10のRFIDアンテナ16を介してRFIDタグから情報が読み取られる場合、ドローン10の撮影部22にてカメラ15を用いてドローン10からの画像が撮影され、制御用PC60において、撮影部22にて撮影された画像に基づいてドローン10の位置及び向きが判断され、その判断結果に基づいてドローン10の移動方向及び向きを制御するための制御信号が送信され、ドローン10のプロペラ駆動部25において、制御用PC60から送信された制御信号に基づいてドローン10の移動方向及び向きが制御される。そのため、RFIDタグを用いて物品の管理を行う場合などにおいて、物品の収納状態やRFIDタグの物品への取付位置に応じて、ドローン10の移動方向及び向きを制御することができるようになり、それにより、RFIDタグから情報を正確に読み取ることができなくなることを回避できる。
【0092】
また、ドローン10のRFIDアンテナ16を介してRFIDタグから情報を読み取るRFID読取器34が、地上を移動可能なベースユニット30に搭載されており、また、ベースユニット30が、ドローン10との間に接続された電源ケーブル50を介してドローン10に電源を供給するため、ドローン10にRFID読取器や電源を搭載する必要がなくなり、それにより、ドローン10の軽量化を図ることができる。
【0093】
なお、本形態においては、ドローン10及びベースユニット30のそれぞれが2枚のRFIDアンテナ16,32を有する構成を例に挙げて説明したが、RFIDアンテナ16,32の枚数は2枚に限らない。ただし、ドローン10のRFIDアンテナ16についてはドローン10の飛行に影響が及ばないようにバランスを考慮する必要があり、ベースユニット30のアンテナ32は、筐体31が遮蔽物となるため少なくとも筐体31の互いに対向する2つの側面に取り付けられていることが好ましい。
【0094】
また、本形態においては、無人飛行体としてドローンを例に挙げて説明したが、無人飛行体としては、ジェット気流や磁場などを利用して飛行できるものであってもよい。
【符号の説明】
【0095】
2,2a~2e 収納棚
3,3a~3e 物品
4,4a~4e RFIDタグ
10 ドローン
11 ボディ部
12 腕部
13 脚部
14 プロペラ
15 カメラ
16,32 RFIDアンテナ
21,35 マップ取得部
22 撮影部
23 受電部
24,36,61,71 通信部
25 プロペラ駆動部
30 ベースユニット
31 筐体
33 車輪
34 RFID読取器
37 走行制御部
38 電源部
40 アンテナ用ケーブル
50 電源ケーブル
60 制御用PC
62 マップデータ登録部
63 マップデータベース
64 エリア情報データベース
65 位置判断部
66 移動方向制御部
67 読み取り情報登録部
68 読み取り情報データベース
70 在庫管理サーバー
72 在庫情報登録部
73 在庫情報データベース
80 通信回線
90 アクセスポイント
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10