(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-09
(45)【発行日】2024-12-17
(54)【発明の名称】通知管理装置、通知管理方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
H04L 67/00 20220101AFI20241210BHJP
G06Q 30/015 20230101ALI20241210BHJP
【FI】
H04L67/00
G06Q30/015
(21)【出願番号】P 2020200278
(22)【出願日】2020-12-02
【審査請求日】2023-09-13
(73)【特許権者】
【識別番号】000003193
【氏名又は名称】TOPPANホールディングス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100149548
【氏名又は名称】松沼 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100139686
【氏名又は名称】鈴木 史朗
(74)【代理人】
【識別番号】100169764
【氏名又は名称】清水 雄一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100147267
【氏名又は名称】大槻 真紀子
(72)【発明者】
【氏名】後藤 聡
(72)【発明者】
【氏名】福田 智洋
(72)【発明者】
【氏名】緒方 俊哉
(72)【発明者】
【氏名】三田 貴之
【審査官】岩田 玲彦
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-021507(JP,A)
【文献】特開2020-123289(JP,A)
【文献】特開2020-170369(JP,A)
【文献】特表2019-527875(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04L 67/00
G06Q 30/015
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
顧客に情報を通知する通知手段として、印刷物を配送する配送通知、又はオンラインで情報を通知する電子通知が設定された通知フラグを記憶する記憶部と、
前記通知フラグに応じて、前記顧客を宛先とした前記配送通知又は前記電子通知を行い、前記配送通知を行う場合には、前記顧客における通知手段を前記電子通知に変更する変更手続に用いられる手続情報が示された印刷物が配送されるように制御し、前記手続情報を用いて前記変更手続がなされた場合、前記通知フラグを前記配送通知から前記電子通知に変更する通知制御部と、
を備え
、
前記電子通知は、携帯キャリアによって提供されるメッセージアプリケーションを介して前記顧客の携帯電話番号を宛先としてメッセージを送信する通知であり、
前記通知制御部は、前記通知フラグに前記電子通知が設定されている場合、前記電子通知における宛先として登録されている前記顧客の携帯電話番号が前記顧客とは異なる他人の携帯電話番号である可能性の有無が判定された結果に応じて、前記通知フラグを前記電子通知から前記配送通知に変更する、
通知管理装置。
【請求項2】
顧客に情報を通知する通知手段として、印刷物を配送する配送通知、又はオンラインで情報を通知する電子通知が設定された通知フラグを記憶する記憶部と、
前記通知フラグに応じて、前記顧客を宛先とした前記配送通知又は前記電子通知を行い、前記配送通知を行う場合には、前記顧客における通知手段を前記電子通知に変更する変更手続に用いられる手続情報が示された印刷物が配送されるように制御し、前記手続情報を用いて前記変更手続がなされた場合、前記通知フラグを前記配送通知から前記電子通知に変更する通知制御部と、
を備え
、
前記電子通知は、携帯キャリアによって提供されるメッセージアプリケーションを介して前記顧客の携帯電話番号を宛先としてメッセージを送信する通知であり、
前記通知制御部は、
前記配送通知を行う場合、前記メッセージアプリケーションにおけるメッセージを送信する特定コンテンツへのリンクを示す第1コード情報、及び前記顧客の識別情報に対応付けられた第2コード情報が示された印刷物が配送されるように制御し、
前記電子通知における宛先として登録されている前記顧客の携帯電話番号が前記顧客とは異なる他人の携帯電話番号である可能性の有無が判定された結果に応じて前記通知フラグに前記配送通知が設定されている場合、前記特定コンテンツにおいて前記第2コード情報を含むメッセージが送信されたことに応じて、前記メッセージの宛先である新規番号と、登録済みの前記顧客の携帯電話番号である取得済番号とを比較し、前記新規番号と前記取得済番号とが一致した場合、前記通知フラグを前記配送通知から前記電子通知に変更し前記取得済番号を前記顧客の携帯電話番号とする、
通知管理装置。
【請求項3】
顧客に情報を通知する通知手段として、印刷物を配送する配送通知、又はオンラインで情報を通知する電子通知が設定された通知フラグを記憶する記憶部と、
前記通知フラグに応じて、前記顧客を宛先とした前記配送通知又は前記電子通知を行い、前記配送通知を行う場合には、前記顧客における通知手段を前記電子通知に変更する変更手続に用いられる手続情報が示された印刷物が配送されるように制御し、前記手続情報を用いて前記変更手続がなされた場合、前記通知フラグを前記配送通知から前記電子通知に変更する通知制御部と、
を備え
、
前記電子通知は、携帯キャリアによって提供されるメッセージアプリケーションを介して前記顧客の携帯電話番号を宛先としてメッセージを送信する通知であり、
前記通知制御部は、
前記配送通知を行う場合、ネットワーク上の特定サイトへのリンクを示す第1コード情報、及び前記顧客の識別情報に対応付けられた第2コード情報が示された印刷物が配送されるように制御し、前記特定サイトには前記第2コード情報及び前記顧客の携帯電話番号を入力するように要求する画面が表示されるように設定がなされ、前記特定サイトに前記第2コード情報及び携帯電話番号が入力された場合、前記入力された携帯電話番号宛てに前記電子通知を行うことにより、前記入力された携帯電話番号に誤りがあるか否かを判定し、判定結果に応じて、前記通知フラグを前記配送通知から前記電子通知に変更し、
前記通知フラグに前記電子通知が設定されている場合、前記電子通知における宛先として登録されている前記顧客の携帯電話番号が前記顧客とは異なる他人の携帯電話番号である可能性の有無が判定された結果に応じて、前記通知フラグを前記電子通知から前記配送通知に変更する、
通知管理装置。
【請求項4】
顧客に情報を通知する通知手段として、印刷物を配送する配送通知、又はオンラインで情報を通知する電子通知が設定された通知フラグを記憶する記憶部と、
前記通知フラグに応じて、前記顧客を宛先とした前記配送通知又は前記電子通知を行い、前記配送通知を行う場合には、前記顧客における通知手段を前記電子通知に変更する変更手続に用いられる手続情報が示された印刷物が配送されるように制御し、前記手続情報を用いて前記変更手続がなされた場合、前記通知フラグを前記配送通知から前記電子通知に変更する通知制御部と、
を備え
、
前記電子通知は、携帯キャリアによって提供されるメッセージアプリケーションを介して前記顧客の携帯電話番号を宛先としてメッセージを送信する通知であり、
前記通知制御部は、
前記配送通知を行う場合、前記メッセージアプリケーションにおけるメッセージを送信する特定コンテンツへのリンクを示す第1コード情報、及び前記顧客の識別情報に対応付けられた第2コード情報が示された印刷物が配送されるように制御し、前記特定コンテンツにおいて前記第2コード情報を含むメッセージが送信された場合、前記通知フラグを前記配送通知から前記電子通知に変更し、
前記通知フラグに前記電子通知が設定されている場合、前記電子通知における宛先として登録されている前記顧客の携帯電話番号が前記顧客とは異なる他人の携帯電話番号である可能性の有無が判定された結果に応じて、前記通知フラグを前記電子通知から前記配送通知に変更する、
通知管理装置。
【請求項5】
顧客に情報を通知する通知手段として、印刷物を配送する配送通知、又はオンラインで情報を通知する電子通知が設定された通知フラグを記憶する記憶部を備える通知管理装置が行う通知管理方法であって、
通知制御部が、
前記通知フラグに応じて、前記顧客を宛先とした前記配送通知又は前記電子通知を行い、
前記配送通知を行う場合には、前記顧客における通知手段を前記電子通知に変更する変更手続に用いられる手続情報が示された印刷物が配送されるように制御し、
前記手続情報を用いて前記変更手続がなされた場合、前記通知フラグを前記配送通知から前記電子通知に変更
し、
前記電子通知は、携帯キャリアによって提供されるメッセージアプリケーションを介して前記顧客の携帯電話番号を宛先としてメッセージを送信する通知であり、
前記通知制御部は、前記通知フラグに前記電子通知が設定されている場合、前記電子通知における宛先として登録されている前記顧客の携帯電話番号が前記顧客とは異なる他人の携帯電話番号である可能性の有無が判定された結果に応じて、前記通知フラグを前記電子通知から前記配送通知に変更する、
通知管理方法。
【請求項6】
コンピュータを、請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の通知管理装置として動作させるためのプログラムであって、前記コンピュータを前記通知管理装置が備える各部として機能させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通知管理装置、通知管理方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
企業が新製品の紹介などを紹介する情報を顧客に通知するため通知手段として、オンラインで情報を通知する電子通知サービスが提供されるようになった。特許文献1では、顧客に通知を行う際、顧客がすぐに見ることのできる確率が高い宛先に電子通知を行う技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
一方、印刷物を配送することによって通知を行う配送通知も依然として存在している。配送通知から電子通知に切り替えるには、顧客から電子通知における宛先を取得する必要があり、その宛先を取得できない顧客、或いは、以前に取得した宛先が現在有効であるか不明な顧客等については配送通知を継続せざるを得ないためである。しかしながら、配送通知を行う場合、電子通知と比較して印刷代や配送料などのコストがかかる。このため、配送通知を行っている顧客への通知手段を、電子通知に誘導してゆくことが望ましい。
【0005】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、その目的は、顧客に通知を行う場合における通知手段を、印刷物を配送することによって通知を行う配送通知から、オンラインで情報を通知する電子通知に誘導することができる通知管理装置、通知管理方法、及びプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決するために、本発明は、顧客に情報を通知する通知手段として、印刷物を配送する配送通知、又はオンラインで情報を通知する電子通知が設定された通知フラグを記憶する記憶部と、前記通知フラグに応じて、前記顧客を宛先とした前記配送通知又は前記電子通知を行い、前記配送通知を行う場合には、前記顧客における通知手段を前記電子通知に変更する変更手続に用いられる手続情報が示された印刷物が配送されるように制御し、前記手続情報を用いて前記変更手続がなされた場合、前記通知フラグを前記配送通知から前記電子通知に変更する通知制御部と、を備え、前記電子通知は、携帯キャリアによって提供されるメッセージアプリケーションを介して前記顧客の携帯電話番号を宛先としてメッセージを送信する通知であり、前記通知制御部は、前記通知フラグに前記電子通知が設定されている場合、前記電子通知における宛先として登録されている前記顧客の携帯電話番号が前記顧客とは異なる他人の携帯電話番号である可能性の有無が判定された結果に応じて、前記通知フラグを前記電子通知から前記配送通知に変更する、通知管理装置である。
【0007】
また、本発明は、顧客に情報を通知する通知手段として、印刷物を配送する配送通知、又はオンラインで情報を通知する電子通知が設定された通知フラグを記憶する記憶部と、前記通知フラグに応じて、前記顧客を宛先とした前記配送通知又は前記電子通知を行い、前記配送通知を行う場合には、前記顧客における通知手段を前記電子通知に変更する変更手続に用いられる手続情報が示された印刷物が配送されるように制御し、前記手続情報を用いて前記変更手続がなされた場合、前記通知フラグを前記配送通知から前記電子通知に変更する通知制御部と、を備え、前記電子通知は、携帯キャリアによって提供されるメッセージアプリケーションを介して前記顧客の携帯電話番号を宛先としてメッセージを送信する通知であり、前記通知制御部は、前記配送通知を行う場合、前記メッセージアプリケーションにおけるメッセージを送信する特定コンテンツへのリンクを示す第1コード情報、及び前記顧客の識別情報に対応付けられた第2コード情報が示された印刷物が配送されるように制御し、前記電子通知における宛先として登録されている前記顧客の携帯電話番号が前記顧客とは異なる他人の携帯電話番号である可能性の有無が判定された結果に応じて前記通知フラグに前記配送通知が設定されている場合、前記特定コンテンツにおいて前記第2コード情報を含むメッセージが送信されたことに応じて、前記メッセージの宛先である新規番号と、登録済みの前記顧客の携帯電話番号である取得済番号とを比較し、前記新規番号と前記取得済番号とが一致した場合、前記通知フラグを前記配送通知から前記電子通知に変更し前記取得済番号を前記顧客の携帯電話番号とする、通知管理装置である。
【0008】
また、本発明は、顧客に情報を通知する通知手段として、印刷物を配送する配送通知、又はオンラインで情報を通知する電子通知が設定された通知フラグを記憶する記憶部と、前記通知フラグに応じて、前記顧客を宛先とした前記配送通知又は前記電子通知を行い、前記配送通知を行う場合には、前記顧客における通知手段を前記電子通知に変更する変更手続に用いられる手続情報が示された印刷物が配送されるように制御し、前記手続情報を用いて前記変更手続がなされた場合、前記通知フラグを前記配送通知から前記電子通知に変更する通知制御部と、を備え、前記電子通知は、携帯キャリアによって提供されるメッセージアプリケーションを介して前記顧客の携帯電話番号を宛先としてメッセージを送信する通知であり、前記通知制御部は、前記配送通知を行う場合、ネットワーク上の特定サイトへのリンクを示す第1コード情報、及び前記顧客の識別情報に対応付けられた第2コード情報が示された印刷物が配送されるように制御し、前記特定サイトには前記第2コード情報及び前記顧客の携帯電話番号を入力するように要求する画面が表示されるように設定がなされ、前記特定サイトに前記第2コード情報及び携帯電話番号が入力された場合、前記入力された携帯電話番号宛てに電子通知を行うことにより、前記入力された携帯電話番号に誤りがあるか否かを判定し、判定結果に応じて、前記通知フラグを前記配送通知から前記電子通知に変更し、前記通知フラグに前記電子通知が設定されている場合、前記電子通知における宛先として登録されている前記顧客の携帯電話番号が前記顧客とは異なる他人の携帯電話番号である可能性の有無が判定された結果に応じて、前記通知フラグを前記電子通知から前記配送通知に変更する通知管理装置である。
【0009】
また、本発明は、顧客に情報を通知する通知手段として、印刷物を配送する配送通知、又はオンラインで情報を通知する電子通知が設定された通知フラグを記憶する記憶部と、前記通知フラグに応じて、前記顧客を宛先とした前記配送通知又は前記電子通知を行い、前記配送通知を行う場合には、前記顧客における通知手段を前記電子通知に変更する変更手続に用いられる手続情報が示された印刷物が配送されるように制御し、前記手続情報を用いて前記変更手続がなされた場合、前記通知フラグを前記配送通知から前記電子通知に変更する通知制御部と、を備え、前記電子通知は、携帯キャリアによって提供されるメッセージアプリケーションを介して前記顧客の携帯電話番号を宛先としてメッセージを送信する通知であり、前記通知制御部は、前記配送通知を行う場合、前記メッセージアプリケーションにおけるメッセージを送信する特定コンテンツへのリンクを示す第1コード情報、及び前記顧客の識別情報に対応付けられた第2コード情報が示された印刷物が配送されるように制御し、前記特定コンテンツにおいて前記第2コード情報を含むメッセージが送信された場合、前記通知フラグを前記配送通知から前記電子通知に変更し、前記通知フラグに前記電子通知が設定されている場合、前記電子通知における宛先として登録されている前記顧客の携帯電話番号が、前記顧客とは異なる他人の携帯電話番号である可能性の有無が判定された結果に応じて、前記通知フラグを前記電子通知から前記配送通知に変更する。
【0010】
また、上述した課題を解決するために、本発明は、顧客に情報を通知する通知手段として、印刷物を配送する配送通知、又はオンラインで情報を通知する電子通知が設定された通知フラグを記憶する記憶部を備える通知管理装置が行う通知管理方法であって、通知制御部が、前記通知フラグに応じて、前記顧客を宛先とした前記配送通知又は前記電子通知を行い、前記配送通知を行う場合には、前記顧客における通知手段を前記電子通知に変更する変更手続に用いられる手続情報が示された印刷物が配送されるように制御し、前記手続情報を用いて前記変更手続がなされた場合、前記通知フラグを前記配送通知から前記電子通知に変更し、前記電子通知は、携帯キャリアによって提供されるメッセージアプリケーションを介して前記顧客の携帯電話番号を宛先としてメッセージを送信する通知であり、前記通知制御部は、前記通知フラグに前記電子通知が設定されている場合、前記電子通知における宛先として登録されている前記顧客の携帯電話番号が前記顧客とは異なる他人の携帯電話番号である可能性の有無が判定された結果に応じて、前記通知フラグを前記電子通知から前記配送通知に変更する、通知管理方法である。
【0011】
また、上述した課題を解決するために、本発明は、コンピュータを、上記に記載の通知管理装置として動作させるためのプログラムであって、前記コンピュータを前記通知管理装置が備える各部として機能させるためのプログラムである。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、顧客に通知を行う場合における通知手段を、印刷物を配送することによって通知を行う配送通知から、オンラインで情報を通知する電子通知に誘導することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】実施形態に係る通知管理装置10が適用される通知管理システム1の構成例を示すブロック図である。
【
図2】実施形態に係る顧客情報120の構成例を示す図である。
【
図3】実施形態に係る配送物Hの例を示す図である。
【
図4】実施形態に係る表示部24に表示される手続サイトの例を示す図である。
【
図5】実施形態に係る表示部24に表示される通話アプリのトークルームの例を示す図である。
【
図6】実施形態に係る通知管理装置10の動作を説明するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の一実施形態について図面を参照して説明する。
【0015】
図1は、実施形態に係る通知管理装置10が適用される通知管理システム1の構成例を示すブロック図である。通知管理システム1は、例えば、通知管理装置10と、顧客端末20と、携帯キャリアサーバ30とを備える。通知管理装置10と、顧客端末20と、携帯キャリアサーバ30とは、通信ネットワークNWを介して通信可能に接続されている。なお、通知管理システム1が複数の顧客端末20を備える構成であってもよい。
【0016】
通知管理装置10は、顧客への通知を管理するコンピュータ装置である。通知管理装置10は、例えば、サーバ装置、PCなどである。以下では、通知管理装置10は、例えば、企業から依頼を受け、企業における製品やサービスに関する情報、或いは、顧客が購入した製品や顧客が利用したサービスの納品書や明細書などの情報を顧客に通知する。
【0017】
通知管理装置10は、例えば、通信部11と、記憶部12と、通知要求取得部13と、通知制御部14と、装置制御部15とを備える。通信部11は、顧客端末20及び携帯キャリアサーバ30と通信する。
【0018】
記憶部12は、記憶媒体、例えば、HDD(Hard Disk Drive)、フラッシュメモリ、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)、RAM(Random Access read/write Memory)、ROM(Read Only Memory)、または、これらの記憶媒体の任意の組み合わせによって構成される。記憶部12は、通知管理装置10の各種の処理を実行するためのプログラム、及び各種の処理を行う際に利用される一時的なデータを記憶する。
【0019】
記憶部12は、例えば、顧客情報120を記憶する。顧客情報120は、顧客に関する情報である。顧客情報120には、少なくとも通知フラグが含まれる。通知フラグは、顧客への通知手段を示す情報であって、配送通知か電子通知のいずれかが設定された情報である。配送通知は、印刷物を顧客の住所を宛先として配送することによる通知である。電子通知はオンラインで顧客に情報を送信することによる通知である。
【0020】
以下の説明では、電子通知が、携帯キャリア(携帯電話事業者)が提供する通話アプリケーションプログラム(以下、通話アプリという)である場合を例に説明する。通話アプリでは、携帯電話の電話番号を宛先としてメッセージをやり取りすることができ、例えば、テキストや写真、静止画像や動画像の送受信を行うことができる。通話アプリは「メッセージアプリ」の一例である。
【0021】
しかしながらこれに限定されることはなく、電子通知は、少なくともオンラインで顧客に情報を送信することによる通知であればよい。例えば、電子通知は、RCS(Rich Communication Services)、SMS(Short Message Service)、MMS(Multimedia Messaging Service)の他、SNS(Social Networking Service)、電子メール等などの機能を利用した送受信による通知であってもよい。
【0022】
通知要求取得部13は、企業から通知要求を取得する。通知要求は、顧客への通知を依頼する旨の要求であり、例えば、宛先、通知内容などが示された情報である。通知要求取得部13は、例えば、企業が運用するサーバ装置(不図示)から通知管理装置10に送信された通知要求を取得する。通知要求取得部13は、取得した通知要求を通知制御部14に出力する。
【0023】
通知制御部14は、顧客への通知を制御する。通知制御部14は通知要求取得部13から通知要求を取得する。通知制御部14は通知要求に基づいて通知先となる顧客を特定する。通知制御部14は、記憶部12を参照し、通知先となる顧客の顧客情報120における通知フラグの設定を取得する。
通知制御部14は、通知フラグの設定に応じて、配送通知が設定された顧客には、顧客の住所を宛先として印刷物を配送する手配を行う。具体的に、通知制御部14は、印刷物が配送されるように制御する。例えば、通知制御部14は、配送フラグに、配送を手配する旨を示す設定値(例えば、1)を設定し、記憶部12に記憶させる。ここでの配送フラグは、配送を手配するか否かを示すフラグである。そして、通知制御部14は、配送フラグに配送を手配する旨を示す設定値(例えば、1)が設定されている通知について、その配送指示情報をオペレータの端末に通知する。配送指示情報は、配送を指示する情報であって、例えば、配送先の住所及び氏名、配送物の内容、配送日時などを示す情報である。
或いは、通知制御部14は、配送指示情報をオペレータの端末に通知する代わりに、印刷物を配送する旨の情報を、配送の手配を管理する管理プログラムに表示するようにしてもよい。この場合、オペレータは、管理プログラムに表示された内容を視認し、表示された内容にしたがって配送を手配する。
通知制御部14は、電子通知が設定された顧客には、顧客の電話番号を宛先としたメッセージを作成し、作成したメッセージを、通話アプリを用いて送信する。
【0024】
通知制御部14は、配送通知が設定された顧客に印刷物を配送する場合、その顧客への通知手段を、配送通知から電子通知に変更するように誘導する。具体的には、配送通知から電子通知に変更する案内とその変更手続に必要な情報が示された印刷物が、企業から依頼された通知内容と共に配送されるようにする。通知制御部14が、配送通知から電子通知に変更するように誘導する具体的な方法は、後で詳しく説明する。
【0025】
装置制御部15は、通知管理装置10を統括的に制御する。装置制御部15は、例えば、企業からの通信要求を通信部11が受信した場合に、その通信要求を通知要求取得部13に出力する。装置制御部15は、通知制御部14が作成した顧客の電話番号を宛先としたメッセージを、通信部11を介して送信する。
【0026】
顧客端末20は、顧客のコンピュータ装置である。顧客端末20は、例えば、スマートフォン、タブレット端末、携帯電話、PCなどである。顧客端末20は、例えば、通信部21と、記憶部22と、制御部23と、表示部24とを備える。通信部21は、通知管理装置10と通信を行う。記憶部22は、顧客端末20の各種の処理を実行するためのプログラム、及び各種の処理を行う際に利用される一時的なデータを記憶する。記憶部22には、通話アプリに係るプログラムが記憶される。表示部24は、制御部23の制御に応じた画像を表示するディスプレイである。
【0027】
制御部23は、顧客端末20を制御する。例えば、制御部23は、例えば、通知管理装置10から顧客端末20を宛先としたメッセージが通知された場合、通知を受信した旨のポップアップ表示を表示部24に表示させる。制御部23は、例えば、ポップアップ表示がタッチ操作された場合、通話アプリを起動し、起動した通話アプリにおいてメッセージのやり取りが行われるトークルーム(コンテンツ)を表示部24に表示させ、そのトークルームに受信したメッセージを表示させる。
【0028】
携帯キャリアサーバ30は、携帯電話による通信通話サービスを提供するコンピュータ装置である。携帯キャリアサーバ30は、顧客が契約する携帯キャリア(携帯電話事業者)により運用されるサーバ装置、PCなどである。携帯キャリアサーバ30は、携帯キャリアと契約している契約者の携帯電話番号を管理し、例えば、新規に契約された携帯電話番号、及び解約された携帯電話番号等を定期的(例えば、一日に一回)に取得して記憶する。
【0029】
また、携帯キャリアサーバ30は、誤送信判定を行う。誤送信判定は、通話アプリを用いて通知されたメッセージが、意図する通知先に通知されない可能性がある場合に、その旨を通知元に知らせるものである。携帯キャリアサーバ30は、通知管理装置10から顧客の携帯電話番号を宛先としたメッセージが通知された場合、例えば、その宛先の番号が、最近(例えば、一カ月以内など)新規に契約された番号であるか否かを判定する。
【0030】
メッセージの宛先番号が新規に契約された番号である場合、顧客の携帯電話番号について解約等がなされ、最近になって顧客とは異なる他人にその番号が割当られた可能性がある。この場合、顧客情報120に登録された番号を宛先としてメッセージを通知すると、顧客とは異なる他人にそのメッセージが誤って送信(誤送信)されてしまう可能性がある。このため、携帯キャリアサーバ30は、メッセージの宛先番号が新規に契約された番号である場合、誤送信となる可能性があるとしてその旨を通知管理装置10に知らせ、このままメッセージを通知するか、メッセージの送信を中止するかを確認する。
【0031】
図2は、実施形態に係る顧客情報120の構成例を示す図である。顧客情報120は、顧客ごとに作成される。顧客情報120は、例えば、顧客IDと、通知フラグと、宛先等の項目を備える。顧客IDは、顧客を一意に識別する識別情報である。通知フラグは、顧客IDで特定される顧客における通知手段を示す情報であり、配送通知、又は電子通知のいずれかを示す情報である。宛先は、顧客IDで特定される顧客に情報を通知する際の宛先を示す情報である。この図の例では、通知フラグに0(ゼロ)の場合に配送通知が設定されていることを示している。また、通知フラグが1の場合に電子通知が設定されていることを示している。
【0032】
ここで、配送通知から電子通知に変更するように誘導する具体的な方法について
図3~
図5を用いて説明する。
図3は、実施形態に係る配送物Hの例を示す図である。配送物Hは、顧客に配送通知を行う場合に、次回の通知以降、配送通知から電子通知に変更するように誘導するために配送する印刷物である。この図の例では、配送物Hに、本文Tと、二次元コードCと、手続コードUとが示されている。
【0033】
本文Tには、配送通知から電子通知に変更するように勧める案内文と共に、変更手続きを行う方法が案内されている。二次元コードCには変更手続に関する情報が埋め込まれている。手続コードUには、顧客が変更手続きを行う際に必要となる文字列(数字や記号などを含む)が示されている。手続コードUは、顧客の識別情報(例えば、顧客情報120の顧客ID)に対応付けられている。
【0034】
なお、この図の例では、二次元コードCと手続コードUとが別個に示された場合の例を記載しているが、これに限定されることはない。二次元コードCに、変更手続に関する情報と手続コードUにおける文字列とが、共に埋め込まれていてもよい。この場合、配送物Hに手続コードUは記載されない。
【0035】
以下では、
図3の二次元コードCに埋め込まれた情報に応じた、(誘導方法1)、(誘導方法2)の二つの方法について説明する。
【0036】
(誘導方法1)
本方法では、
図3の二次元コードCには、変更手続きを行うことができる手続サイト(「特定サイト」の一例)のURL(Uniform Resource Locator)が埋め込まれていることを前提とする。
【0037】
通知管理装置10は、顧客に、
図3の例に示すような配送物Hを配送する。顧客は、配送物Hを受け取り、その本文Tを読み、配送通知から電子通知に変更する変更手続を行うと決めた場合、例えば顧客端末20のカメラ(不図示)を用いて、二次元コードCを撮像し、二次元コードCを読取る。この場合、顧客端末20は、画像から二次元コードCに埋め込まれたURLを取得し、取得したURLにアクセスすることにより、表示部24に手続サイトを表示する。
【0038】
図4は、実施形態に係る表示部24に表示される手続サイトの例を示す図である。
図4には、例えば、
図3に記載の二次元コードCに埋め込まれたURLにアクセスした場合に表示される手続サイトの例が示されている。この図の例では、手続サイトに、入力ボックスB1、B2が示されている。入力ボックスB1は、手続コードを入力するための入力欄である。入力ボックスB2は、携帯番号を入力するための入力欄である。
【0039】
顧客は、
図4の例に示すような手続サイトにおいて、入力ボックスB1に、配送物Hに記載されていた手続コードUを入力する。また、顧客は、入力ボックスB2に、顧客の携帯電話番号を入力する。顧客は、入力した内容に誤りがないか確認し、内容が正しければ、登録ボタンをタッチ操作する。登録ボタンが操作されると、入力ボックスB1に入力された情報が、手続サイトから通知管理装置10に通知される。
【0040】
なお、二次元コードCに、手続サイトのURLと手続コードUにおける文字列とが、共に埋め込まれている場合、顧客端末20が、入力ボックスB1に手続コードが入力された状態の手続サイトを表示するようにしてもよい。この場合、顧客は、入力ボックスB1に、手続コードUを入力する手間を省くことができる。
【0041】
通知管理装置10は、手続サイトから受信した内容に基づいて、顧客から手続サイトを介して申告された番号に誤りがないか確認する。具体的には、通知管理装置10は、手続サイトを介して申告された番号に誤りがあるか否かを判定する。例えば、通知管理装置10は、入力ボックスB1に入力された手続コードUに基づいて、顧客を特定し、番号確認用のパスコード(以下、確認コードという)を生成する。通知管理装置10は、入力ボックスB2に入力された携帯電話番号に宛てて、確認コードを通知する。ここで、確認コードを通知する手段は、携帯電話番号を利用する電子通知であり、例えば、SMS又はRCS等である。
また、通知管理装置10は、手続サイトに、確認コードを入力する欄を表示させる。この場合において、通知管理装置10は、「入力された携帯電話番号宛てに確認コードを送りました。確認コードを入力して下さい」などの案内文を、確認コードを入力する欄と共に表示するようにしてもよい。
顧客は、SMS等によって通知された確認コードを、手続サイトに表示された入力欄に入力する。これにより、入力欄に入力された確認コードが、手続サイトから通知管理装置10に通知される。通知管理装置10は、手続サイトから受信した確認コードが、携帯電話番号に宛てて通知した確認コードと一致した場合、顧客から手続サイトを介して申告された番号に誤りがないと判定する。一方、通知管理装置10は、手続サイトから受信した確認コードが、携帯電話番号に宛てて通知した確認コードと一致しない場合、或いは所定の期間内(例えば、2時間以内)に手続サイトに確認コードが入力されなかった場合、顧客から手続サイトを介して申告された番号に誤りがあると判定する。
手続サイトを介して顧客により申告された番号に誤りがないと判定した場合、通知管理装置10は、その顧客への通知手段を、配送通知から電子通知に変更する。具体的に、通知管理装置10は、顧客の顧客情報120における通知フラグを、配送通知(例えば、0(ゼロ))から電子通知(例えば、1)に変更する。また、通知管理装置10は、顧客情報120の宛先に、顧客から申告された携帯電話の電話番号を記憶させる。
【0042】
(誘導方法2)
本方法では、二次元コードCに、通話アプリにおけるトークルームへのリンク(いわゆる、ディープリンク)情報が示されていることを前提とする。
【0043】
通知管理装置10は、顧客に、
図3の例に示すような配送物Hを配送する。顧客は、配送物Hを受け取り、その本文Tを読み、配送通知から電子通知に変更する変更手続を行うと決めた場合、例えば顧客端末20のカメラ(不図示)を用いて、二次元コードCを撮像し、二次元コードCを読取る。この場合、顧客端末20は、画像から二次元コードCに埋め込まれたリンク情報を取得し、取得したリンク情報に基づいて、通話アプリを起動する。顧客端末20は、起動した通話アプリにおける、通知管理装置10とのトークルーム(「特定コンテンツ」の一例)を表示する。
【0044】
なお、この場合において、顧客端末20に通話アプリがインストールされていない場合、例えば、通話アプリをインストールするように誘導するメッセージが表示されるが、この場合における処理の詳細については説明を省略する。
【0045】
図5は、実施形態に係る表示部24に表示されるトークルームの例を示す図である。
図5には、例えば、
図3に記載の二次元コードCに埋め込まれたリンクにアクセスした場合に表示されるトークルームの例が示されている。この図の例では、トークルームに、メッセージM1、M2が示されている。メッセージM1は、通知管理装置10に通知した手続コードが示されている。メッセージM2には、メッセージM1に対する通知管理装置10からの応答が示されている。
【0046】
顧客は、
図5の例に示すようなトークルームにおいて、メッセージM1に、配送物Hに記載されていた手続コードUを入力する。顧客は、入力した内容に誤りがないか確認し、内容が正しければ、送信ボタン(不図示)をタッチ操作する。送信ボタンが操作されると、メッセージM1に入力された手続コードが、通知管理装置10に通知される。
【0047】
この場合、メッセージのやり取りは通話アプリを介して行われる。これにより、通知管理装置10は、(顧客から申告がなくとも)顧客の携帯電話の電話番号を取得することができる。
【0048】
なお、二次元コードCに、トークルームへのリンク情報と手続コードUにおける文字列とが、共に埋め込まれている場合、顧客端末20が、メッセージM1に手続コードが入力された状態のトークルームを表示するようにしてもよい。この場合、顧客は、メッセージM1に、手続コードUを入力する手間を省くことができる。
【0049】
通知管理装置10は、顧客端末20とのトークルームから受信した内容に基づいて、顧客への通知手段を、配送通知から電子通知に変更する。具体的に、通知管理装置10は、顧客の顧客情報120における通知フラグを、配送通知(例えば、0(ゼロ))から電子通知(例えば、1)に変更する。また、通知管理装置10は、顧客情報120の宛先に、顧客端末20とのトークルームにてメッセージが通知された携帯電話の電話番号を記憶させる。
ここで、通知管理装置10は、顧客情報120の宛先に、取得済番号がすでに記憶されていた場合が考えられる。ここでの取得済番号とは、以前に取得された携帯電話番号であるが、現在、有効であるか不明な番号である。この場合、顧客情報120の宛先には、取得済番号が記憶されているが、宛先として有効ではないため、その顧客情報120の通知フラグには配送通知が設定されている。この場合、通知管理装置10は、取得済番号と、顧客端末20とのトークルームにてメッセージが通知された携帯電話の電話番号(以下、新規番号という)とを比較する。通知管理装置10は、取得済番号と新規番号とが一致した場合、顧客の宛先としての電話番号を確定させ、その顧客の顧客情報120における通知フラグを、配送通知から電子通知に変更する。一方、通知管理装置10は、取得済番号と新規番号とが一致しない場合、その顧客の顧客情報120における宛先に記憶された取得済番号を新規番号に変更し、通知フラグを配送通知から電子通知に変更する。
【0050】
図6は、実施形態に係る通知管理装置10の動作を説明するフローチャートである。
(ステップS10)
通知管理装置10は、通知要求を取得する。通知要求は、企業から顧客へ情報を通知する旨を要求する情報である。
(ステップS11)
通知管理装置10は、ステップS10で取得した通知要求に応じて、通知データを作成する。通知データは、通知先となる顧客と、その顧客に通知する内容とが対応付けられた情報である。
(ステップS12)
通知管理装置10は、通知先となる顧客における通知フラグに0(ゼロ)が設定されているか否かを判定する。ここでは、顧客における配送手段が配送通知である場合に、通知フラグに0(ゼロ)が設定されるものとする。
(ステップS13)
通知管理装置10は、通知先となる顧客における通知フラグに0(ゼロ)が設定されている場合、二次元コード付きの印刷物(配送物H)を発送する処理を行う。二次元コードには、例えば、手続サイトへのリンク情報、或いは通話アプリのトークルームへのディープリンク情報が埋め込まれている。配送物Hを受領した顧客は、配送通知から電子通知に変更する変更手続を行うと決めた場合、二次元コードに埋め込まれたリンクから変更手続を行う。変更手続が行われると、通知管理装置10にその変更手続に係る情報が通知される。
(ステップS14)
通知管理装置10は、変更手続に係る情報を受信したか否かを判定する。通知管理装置10は、例えば、配送物Hが配送された後、所定の期間(例えば、1週間など)変更手続に係る情報が受信されるまで待機する。所定の期間に変更手続に係る情報が受信された場合、ステップS15に進む。所定の期間に変更手続に係る情報が受信されなかった場合、フローを終了する。
【0051】
(ステップS15)
通知管理装置10は、変更手続に係る情報を受信した場合、変更手続において顧客から申告(入力)された電話番号(携帯電話の電話番号)に誤りがあるか否かを判定する。例えば、通知管理装置10は、顧客から入力された携帯電話番号(以下、入力番号という)宛てに、確認コードを通知する。また、通知管理装置10は、手続サイトに、所定の入力欄に確認コードを入力するように促す案内文を表示させる。確認コードは、入力番号に誤りがないか確認するためのパスコードであり、例えば、入力番号ごとにユニークに生成される。通知管理装置10は、手続サイトに確認コードが入力された場合、入力番号に誤りがないと判定する。通知管理装置10は、通話アプリのトークルームから変更手続に係る情報を受信した場合には、電話番号に誤りがあるか否かの判定を省略する。すなわち、
図5に示したような、通知アプリのトークルームを介して携帯番号を自動で取得する場合は電話番号に誤りがあるか否かの判定が不要である。
(ステップS16)
通知管理装置10は、電話番号に誤りがないと判定した場合に、その顧客における通知フラグの設定を、0(ゼロ)から1に変更する。
【0052】
(ステップS17)
一方、ステップS12において、通知先となる顧客における通知フラグに1が設定されていた場合、通知管理装置10は、誤送信となる可能性があるか否かを問い合わせる通知を、携帯キャリアサーバ30に送信する。ここでの誤送信とは、顧客の携帯電話番号を宛先としたメッセージを通知した場合に、顧客とは異なる他人の携帯電話にメッセージが送信される、或いは、何れの携帯電話にもメッセージが送信されないことである。
携帯キャリアサーバ30は、通知管理装置10からの問合せに応じて、通知先の電話番号にメッセージを通知した場合に誤送信となる可能性があるか否かを判定する。携帯キャリアサーバ30は、通知先の電話番号が所定の条件を満たす場合に、誤送信となる可能性があると判定する。所定の条件とは、例えば、通知先の電話番号が新規に契約された番号であるという条件、或いはすでに解約された携帯電話番号であるという条件である。携帯キャリアサーバ30は、判定結果を通知管理装置10に通知する。
通知管理装置10は、携帯キャリアサーバ30からの通知に応じて、通知先の電話番号にメッセージを通知した場合に誤送信となる可能性があるか否かを判定する。すなわち、通知管理装置10は、携帯キャリアサーバ30から誤送信となる可能性がある旨の通知を受信した場合、誤送信となる可能性があると判定する。通知管理装置10は、携帯キャリアサーバ30から誤送信となる可能性がない旨の通知を受信した場合、誤送信となる可能性がないと判定する。
【0053】
(ステップS18)
誤送信となる可能性があると判定した場合、通知管理装置10は、顧客における通知フラグの設定を、1から0(ゼロ)に変更する。そして、ステップS13に進む。これにより、配送物Hを配送する通知手段に切り替える。
(ステップS19)
一方、誤送信となる可能性がないと判定した場合、通知管理装置10は、通話アプリを用いて、顧客の携帯電話番号を宛先としたメッセージを通知する。これにより企業からの情報を顧客に通知する。そして、通知管理装置10は、フローを終了させる。
【0054】
以上説明した通り、実施形態の通知管理装置10は、記憶部12と、通知制御部14とを備える。記憶部12は、顧客情報120を記憶する。顧客情報120は、「通知フラグ」の一例である。通知制御部14は、通知フラグに応じて、顧客を宛先とした配送通知又は電子通知を行う。通知制御部14は、配送通知を行う場合には、手続情報が示された印刷物が配送されるように制御する。手続情報とは、顧客の通知手段を、電子通知に変更する変更手続に用いられる情報である。通知制御部14は、手続情報を用いて変更手続がなされた場合、通知フラグを配送通知から電子通知に変更する。これにより、本実施形態の通知管理装置10では、顧客に通知を行う場合における通知手段を、配送通知から、電子通知に誘導することができる。
【0055】
また、実施形態の通知管理装置10では、電子通知は、通話アプリを介して顧客の携帯電話番号を宛先としてメッセージを送信する通知である。通話アプリは、「携帯キャリアによって提供されるメッセージアプリケーション」の一例である。通知制御部14は、配送通知を行う場合、手続サイトのURLが埋め込まれた二次元コードC、及び手続コードUが示された印刷物が配送されるように制御する。手続サイトのURLが埋め込まれた二次元コードCは、「ネットワーク上の特定サイトへのリンクを示す第1コード情報」の一例である。手続コードUは、「顧客の識別情報に対応付けられた第2コード情報」の一例である。手続サイトは「特定サイト」の一例である。手続サイトには、手続コードU、及び、顧客の携帯電話番号を入力するように要求する画面が表示されるように設定がなされている。通知制御部14は、手続サイトに、手続コードU、及び携帯電話番号が入力された場合、その入力された携帯電話番号宛てに電子通知を行うことにより、前記入力された携帯電話番号に誤りがあるか否かを判定し、判定結果に応じて、通知フラグを配送通知から電子通知に変更する。これにより、実施形態の通知管理装置10では、上述した効果と同様の効果を奏する。しかも、携帯電話番号宛てに電子通知を行うことにより、前記入力された携帯電話番号に誤りがあるか否かを判定することによって、顧客の入力ミスにより誤った番号が登録され、誤った番号にメッセージが送信されてしまう事態を抑止することができる。
【0056】
また、実施形態の通知管理装置10では、通知制御部14は、配送通知を行う場合、通話アプリにおけるトークルームへのディープリンクが埋め込まれた二次元コードC、及び手続コードUが示された印刷物が配送されるように制御する。通話アプリにおけるトークルームへのディープリンクが埋め込まれた二次元コードCは、「メッセージアプリケーションにおけるメッセージを送信する特定コンテンツへのリンクを示す第1コード情報」の一例である。手続コードUは、「顧客の識別情報に対応付けられた第2コード情報」の一例である。トークルームは「メッセージを送信する特定コンテンツ」の一例である。手続サイトには、手続コードU、及び、顧客の携帯電話番号を入力するように要求する画面が表示されるように設定がなされている。通知制御部14は、トークルームにおいて手続コードUを含むメッセージが送信された場合、通知フラグを配送通知から電子通知に変更する。これにより、実施形態の通知管理装置10では、上述した効果と同様の効果を奏する。しかも、通話アプリを用いて変更に係る情報を得ることによって、誤りのない電話番号を取得することができ、誤った番号にメッセージが送信されてしまう事態を抑止することができる。
【0057】
また、実施形態の通知管理装置10では、通知制御部14は、通知フラグに電子通知が設定されている場合、電子通知における宛先として登録されている顧客の携帯電話番号が、顧客とは異なる他人の携帯電話番号である可能性の有無が判定された結果に応じて、通知フラグを、電子通知から配送通知に変更する。これにより、実施形態の通知管理装置10では、例えば、企業や通知管理装置10に届出がないまま、顧客の電話番号が解約され、顧客とは異なる他人にその番号が割当てられていた場合などにおいて、顧客とは異なる他人にメッセージが誤送信されることを抑止することができる。
【0058】
なお、上述した実施形態における手続コードUは、ある手続コードUから、別の手続コードUが容易に類推されないものが望ましい。例えば、手続コードUの末尾が「0005」であった場合、末尾が「0004」となる手続コードUが存在すると類推される。この場合、正しくは末尾「0005」の手続コードを、誤って「0004」と入力された場合に、末尾「0005」の手続コードと紐づけられるべき携帯電話番号が、他の異なる手続コードと紐づけられてしまう誤った処理が行われてしまう可能性がある。
この対策として、例えば、手続コードUを、元となる「番号」に、番号から発生させた「チェックデジット」を付与することによって生成することが考えられる。手続コードUを、「番号」と「チェックデジット」の組合せとすることにより、「番号」の部分が連番である等、他の手続コードUの「番号」を類推することが容易な場合であっても、その「チェックデジット」を類推することは困難であるため、他の手続コードの全体を類推することが困難となる。
或いは、手続コードUを、「番号」を暗号化した文字列とするようにしてもよい。或いは、手続コードUを、「番号」から算出したハッシュ値とするようにしてもよい。
【0059】
上述した実施形態における通知管理装置10の全部又は一部をコンピュータで実現するようにしてもよい。その場合、この機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することによって実現してもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD-ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含んでもよい。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよく、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであってもよく、FPGA(Field Programmable Gate Array)等のプログラマブルロジックデバイスを用いて実現されるものであってもよい。
【0060】
以上、この発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。
【符号の説明】
【0061】
1…通知管理システム、10…通知管理装置10、12…記憶部、120…顧客情報、14…通知制御部、20…顧客端末、24…表示部、30…携帯キャリアサーバ