(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-09
(45)【発行日】2024-12-17
(54)【発明の名称】情報処理装置及び情報処理プログラム
(51)【国際特許分類】
G06F 3/0483 20130101AFI20241210BHJP
【FI】
G06F3/0483
(21)【出願番号】P 2020210537
(22)【出願日】2020-12-18
【審査請求日】2023-11-20
(73)【特許権者】
【識別番号】000005496
【氏名又は名称】富士フイルムビジネスイノベーション株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】飯塚 深雪
(72)【発明者】
【氏名】橋本 涼子
【審査官】小河 俊弥
(56)【参考文献】
【文献】特開2002-175291(JP,A)
【文献】特開2010-176520(JP,A)
【文献】特開2020-119192(JP,A)
【文献】特開2013-182524(JP,A)
【文献】特開2006-085523(JP,A)
【文献】特開2013-186836(JP,A)
【文献】特開2004-118352(JP,A)
【文献】特開2015-230533(JP,A)
【文献】特開2010-211830(JP,A)
【文献】特開2010-097564(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 3/01
G06F 3/048- 3/04895
G06F 40/00 -40/197
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロセッサを備え、
前記プロセッサは、
複数のページから構成される文書にテンプレートを適用して表示させ、
前記ページを切り替える操作を受け付ける毎に、対応するページを表示させ、
前記テンプレートを切り替える操作を受け付ける毎に、前記テンプレートを順次切り替えて表示させ
、
前記プロセッサは、
前記テンプレートが、複数の面から構成されるテンプレートの場合、複数のページの各々に、前記テンプレートの特定の面を適用して表示させ、
表示していないページに適用される要素がある場合、表示していないページに前記要素があることを報知する、
情報処理装置。
【請求項2】
前記テンプレートを切り替える操作は、単一の操作である、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記テンプレートを切り替える操作は、第一方向に対応付けた操作であって、
前記ページを切り替える操作は、前記第一方向とは異なる方向である第二方向に対応付けた操作である、
請求項1又は請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記第一方向は、縦方向又は横方向であって、
前記第二方向は、縦方向及び横方向のうち前記第一方向とは異なる方向である、
請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記プロセッサは、
前記テンプレートが、複数の面から構成されるテンプレートの場合、複数のページの各々に、前記テンプレートの特定の面を適用して表示させ、
前記ページを切り替える操作とは異なる操作によって、前記複数のページのうち、要素を有する面を適用されたページのみを順次切り替えて表示させる、
請求項3又は請求項4に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記プロセッサは、
前記ページを切り替える操作とは異なる操作であって、かつ、前記第二方向に対応付けた操作によって、適用しているテンプレートの面のうち、要素を有する面のみを順次切り替えて表示させる、
請求項5に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記プロセッサは、
前記テンプレートが、要素を有する面が1つのみであった場合、表示しているページに、前記要素を有する面を適用して表示する、
請求項1から請求項
6の何れか1項に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記テンプレートは、適用総ページ数及び適用ページサイズのうち一以上の設定項目を有し、
前記プロセッサは、
前記文書の総ページ数及びページサイズである属性と、前記設定項目との一致度が高い順に、テンプレートを並び替える、
請求項1から請求項
7の何れか1項に記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記設定項目は、適用ページ番号を更に含み、
前記プロセッサは、
前記ページを切り替えた場合、前記文書の総ページ数、表示しているページのページ番号、及び表示しているページのページサイズである属性と、前記設定項目との一致度が高い順に、テンプレートを並び替える、
請求項
8に記載の情報処理装置。
【請求項10】
プロセッサを備え、
前記プロセッサは、
複数のページから構成される文書にテンプレートを適用して表示させ、
前記ページを切り替える操作を受け付ける毎に、対応するページを表示させ、
前記テンプレートを切り替える操作を受け付ける毎に、前記テンプレートを順次切り替えて表示させ、
前記プロセッサは、
前記テンプレートは、適用ページ番号の設定項目を有し、
前記プロセッサは、
前記ページを切り替えた場合、表示しているページのページ番号が前記適用ページ番号に含まれるテンプレートを、当該ページ番号が前記適用ページ番号に含まれないテンプレートに比して上位となるようにテンプレートを並び替える、
情報処理装置。
【請求項11】
前記プロセッサは、
前記テンプレートの並び替えがあった場合、先頭に並んでいるテンプレートを適用して表示させる、
請求項
8から請求項
10の何れか1項に記載の情報処理装置。
【請求項12】
前記テンプレートは、適用ページ番号の設定項目を有し、
前記プロセッサは、
テンプレートの指定を受け付けた場合、前記指定されたテンプレートを適用して、前記適用ページ番号に対応するページを表示させる、
請求項1から請求項
11の何れか1項に記載の情報処理装置。
【請求項13】
複数のページから構成される文書にテンプレートを適用して表示させ、
前記ページを切り替える操作を受け付ける毎に、対応するページを表示させ、
前記テンプレートを切り替える操作を受け付ける毎に、前記テンプレートを順次切り替えて表示させ
、
前記テンプレートが、複数の面から構成されるテンプレートの場合、複数のページの各々に、前記テンプレートの特定の面を適用して表示させ、
表示していないページに適用される要素がある場合、表示していないページに前記要素があることを報知する、
処理をコンピュータに実行させるための情報処理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の技術は、情報処理装置及び情報処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、画像にテンプレートを適用して表示する技術がある。
特許文献1には、処理対象とする画像を選択する画像選択部と、画像が配置される配置領域を含んだテンプレートを複数記憶する記憶部と、前記選択された画像に基づいて、前記複数のテンプレートから第1のテンプレートおよび第2のテンプレートを選択するテンプレート選択部と、前記第1のテンプレートの配置領域に前記選択された画像を配置し、かつ、前記第2のテンプレートの配置領域に前記選択された画像を配置する配置部と、前記画像の配置後の前記第1のテンプレートおよび前記画像の配置後の前記第2のテンプレートを表示部に表示させる表示制御部と、を備えることを特徴とする表示装置、が開示されている。
【0003】
また、テンプレートのリストの順番を並び替える技術がある。
特許文献2には、編集条件が予め定められた複数のテンプレートを順番に従ってリスト表示する表示手段と、該表示手段に表示されたテンプレートの中から任意のテンプレートを選択する選択手段と、前記任意のテンプレートが選択されたことを記憶する履歴情報記憶手段を有し、前記履歴情報記憶手段に記憶された履歴情報に基づいて前記順番を決定することを特徴とするリスト表示装置、が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2019-074872号公報
【文献】特開平10-232917号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本開示は、複数のページから構成される文書に対してテンプレートを適用し、ページとテンプレートとの組み合わせを確認する場合に、テンプレートを直接指定する場合と比較して、テンプレートを切り替える操作を簡略化することができる情報処理装置及び情報処理プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
第1態様に係る情報処理装置は、プロセッサを備え、前記プロセッサは、複数のページから構成される文書にテンプレートを適用して表示させ、前記ページを切り替える操作を受け付ける毎に、対応するページを表示させ、前記テンプレートを切り替える操作を受け付ける毎に、前記テンプレートを順次切り替えて表示させる。
【0007】
第2態様に係る情報処理装置は、第1態様に係る情報処理装置において、前記テンプレートを切り替える操作は、単一の操作である。
【0008】
第3態様に係る情報処理装置は、第1態様又は第2態様に係る情報処理装置において、前記テンプレートを切り替える操作は、第一方向に対応付けた操作であって、前記ページを切り替える操作は、前記第一方向とは異なる方向である第二方向に対応付けた操作である。
【0009】
第4態様に係る情報処理装置は、第3態様に係る情報処理装置において、前記第一方向は、縦方向又は横方向であって、前記第二方向は、縦方向及び横方向のうち前記第一方向とは異なる方向であるする。
【0010】
第5態様に係る情報処理装置は、第3態様又は第4態様に係る情報処理装置において、前記プロセッサは、前記テンプレートが、複数の面から構成されるテンプレートの場合、複数のページの各々に、前記テンプレートの特定の面を適用して表示させ、前記ページを切り替える操作とは異なる操作によって、前記複数のページのうち、要素を有する面を適用されたページのみを順次切り替えて表示させる。
【0011】
第6態様に係る情報処理装置は、第5態様に係る情報処理装置において、前記プロセッサは、前記ページを切り替える操作とは異なる操作であって、かつ前記第二方向に対応付けた操作によって、適用しているテンプレートの面のうち、要素を有する面のみを順次切り替えて表示させる。
【0012】
第7態様に係る情報処理装置は、第1態様から第6態様の何れかの態様に係る情報処理装置において、前記プロセッサは、前記テンプレートが、複数の面から構成されるテンプレートの場合、複数のページの各々に、前記テンプレートの特定の面を適用して表示させ、表示していないページに適用される要素がある場合、表示していないページに前記要素があることを報知する。
【0013】
第8態様に係る情報処理装置は、第1態様から第7態様の何れかの態様に係る情報処理装置において、前記プロセッサは、前記テンプレートが、要素を有する面が1つのみであった場合、表示しているページに、前記要素を有する面を適用して表示する。
【0014】
第9態様に係る情報処理装置は、第1態様から第8態様の何れかの態様に係る情報処理装置において、前記テンプレートは、適用総ページ数及び適用ページサイズのうち一以上の設定項目を有し、前記プロセッサは、前記文書の総ページ数及びページサイズである属性と、前記設定項目との一致度が高い順に、テンプレートを並び替える。
【0015】
第10態様に係る情報処理装置は、第9態様に係る情報処理装置において、前記設定項目は、適用ページ番号を更に含み、前記プロセッサは、前記ページを切り替えた場合、前記文書の総ページ数、表示しているページのページ番号、及び表示しているページのページサイズである属性と、前記設定項目との一致度が高い順に、テンプレートを並び替える。
【0016】
第11態様に係る情報処理装置は、第1態様から第8態様の何れかの態様に係る情報処理装置において、前記テンプレートは、適用ページ番号の設定項目を有し、前記プロセッサは、前記ページを切り替えた場合、表示しているページのページ番号が前記適用ページ番号に含まれるテンプレートを、当該ページ番号が前記適用ページ番号に含まれないテンプレートに比して上位となるようにテンプレートを並び替える。
【0017】
第12態様に係る情報処理装置は、第9態様から第11態様の何れかの態様に係る情報処理装置において、前記プロセッサは、前記テンプレートの並び替えがあった場合、先頭に並んでいるテンプレートを適用して表示させる。
【0018】
第13態様に係る情報処理装置は、第1態様から第12態様の何れかの態様に係る情報処理装置において、前記テンプレートは、適用ページ番号の設定項目を有し、前記プロセッサは、テンプレートの指定を受け付けた場合、前記指定されたテンプレートを適用して、前記適用ページ番号に対応するページを表示させる。
【0019】
第14態様に係る情報処理プログラムは、コンピュータに、複数のページから構成される文書にテンプレートを適用して表示させ、前記ページを切り替える操作を受け付ける毎に、対応するページを表示させ、前記テンプレートを切り替える操作を受け付ける毎に、前記テンプレートを順次切り替えて表示させる、ことを実行させる。
【発明の効果】
【0020】
第1態様及び第14態様によれば、テンプレートを直接指定する場合と比較して、テンプレートを切り替える操作を簡略化できる。
【0021】
第2態様によれば、テンプレートを切り替える操作の回数を削減できる。
【0022】
第3態様によれば、テンプレートを切り替える操作が直観的な操作となる。
【0023】
第4態様によれば、テンプレートを切り替える操作を覚えやすくなる。
【0024】
第5態様によれば、テンプレートの影響があったページのみを表示する操作を簡略化できる。
【0025】
第6態様によれば、テンプレートの影響があったページのみを表示する操作を覚えやすくなる。
【0026】
第7態様によれば、表示していないページの確認漏れを防ぐことができる。
【0027】
第8態様によれば、要素を有する面が1つのみであった場合に、1面から構成されるテンプレートと同様の扱いができる。
【0028】
第9態様によれば、文書に適用する可能性が高い順にテンプレートを切り替えることができる。
【0029】
第10態様によれば、ページごとにテンプレートを並び替えることができる。
【0030】
第11態様によれば、ページに適しているテンプレートを上位に並び替えることができる。
【0031】
第12態様によれば、先頭のテンプレートを指定する操作を省くことができる。
【0032】
第13態様によれば、予め定めたページを表示できる。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【
図2】本実施形態に係る署名依頼装置のハードウェア構成を示すブロック図である。
【
図3】本実施形態に係る署名依頼装置の電子署名依頼処理の流れを示すフローチャートである。
【
図4】本実施形態に係る署名依頼装置のテンプレートを並び替える処理の流れを示すフローチャートである。
【
図5】本実施形態におけるテンプレートの設定項目の設定値を示す一例である。
【
図6】本実施形態における属性と設定項目との比較結果を示す一例である。
【
図7】本実施形態における属性と設定項目との比較結果を示す一例である。
【
図8】本実施形態に係る署名依頼装置のページ及びテンプレートを切り替える処理の流れを示すフローチャートである。
【
図9】本実施形態に係る署名依頼装置の文書にテンプレートを適用する処理の流れを示すフローチャートである。
【
図10】本実施形態における表示画面を示す一例である。
【
図11】本実施形態における文書にテンプレートを適用した表示の一例である。
【
図12】本実施形態における1面から構成されるテンプレートを適用する一例である。
【
図13】本実施形態における複数面から構成されるテンプレートであって、1面のみに要素を有するテンプレートを適用する一例である。
【
図14】本実施形態における複数面から構成されるテンプレートを適用する一例である。
【
図15】本実施形態における複数面から構成されるテンプレートを適用する一例である。
【
図16】本実施形態における要素の報知を示す一例である。
【
図17】変形例における1面から構成されるテンプレートを適用する一例である。
【発明を実施するための形態】
【0034】
以下、本発明の技術の実施形態の一例を、図面を参照しつつ説明する。なお、各図面において同一又は等価な構成要素及び部分には同一の参照符号を付与している。また、図面の寸法比率は、説明の都合上誇張されており、実際の比率とは異なる場合がある。
【0035】
図1は、本開示の署名依頼装置1のシステム構成図である。
図1は、情報処理装置の一例としての署名依頼装置1がネットワークNを介して、テンプレートサーバ2からテンプレート6A、テンプレート6B、テンプレート6C及びテンプレート6Dを取得する様子を示す。署名依頼装置1は、契約書である文書5を予め保持していてもよく、外部サーバから取得するようにしてもよい。署名依頼装置1は、Eメールをメールサーバ3に送信する。以下の説明では、テンプレートについて個々を区別する場合は、個々を区別する符号「A」、「B」、「C」、「D」及び「E」を付して説明し、個々を区別しない場合は、上記符号の記載を省略する。
【0036】
文書5は、一又は複数のページから構成される。ページは、例えば、テキスト、図表、及び画像の少なくとも1つを含んで構成される。
【0037】
テンプレート6は、文書5の特定のページに予め定義した要素を付与する。本実施例において、テンプレート6A乃至テンプレート6Dは、予め定義した要素として、入力ボックスである署名ボックス9を付与するテンプレートである。テンプレート6は、一又は複数の面から構成される。
【0038】
テンプレートサーバ2は、一以上のテンプレート6を保持する。テンプレートサーバ2は、署名依頼装置1に要求に応じて、テンプレート6を署名依頼装置1に送信する。なお、テンプレートサーバ2は、テンプレートリスト7を署名依頼装置1に送信する方式としてもよい。
【0039】
テンプレートリスト7は、一又は複数のテンプレート6から構成されるリストである。署名依頼装置1は、テンプレートサーバ2から送信されたテンプレート6を並べて、テンプレートリスト7を作成する。
【0040】
メールサーバ3は、署名依頼装置1から送信されたEメールを受信して、送信先に転送する。
【0041】
図2は、本実施形態に係る署名依頼装置1のハードウェア構成を示すブロック図である。署名依頼装置1は、CPU(Central Processing Unit)11、ROM(Read Only Memory)12、RAM(Random Access Memory)13、ストレージ14、入力部15、表示部16及び通信インタフェース(通信I/F)17の各構成を有する。各構成は、バス19を介して相互に通信可能に接続されている。
【0042】
CPU11は、中央演算処理ユニットであり、各種プログラムを実行したり、各部を制御したりする。すなわち、CPU11は、ROM12又はストレージ14からプログラムを読み出し、RAM13を作業領域としてプログラムを実行する。CPU11は、ROM12又はストレージ14に記録されているプログラムにしたがって、上記各構成の制御及び各種の演算処理を行う。本実施形態では、ROM12又はストレージ14には、電子署名依頼処理の情報処理プログラムが格納されている。
【0043】
ROM12は、各種プログラム及び各種データを格納する。RAM13は、作業領域として一時的にプログラム又はデータを記憶する。ストレージ14は、HDD(Hard Disk Drive)又はSSD(Solid State Drive)により構成され、オペレーティングシステムを含む各種プログラム、及び各種データを格納する。
【0044】
入力部15は、マウス等のポインティングデバイス、及びキーボードを含み、各種の入力を行うために使用される。表示部16は、たとえば、液晶ディスプレイであり、各種の情報を表示する。表示部16は、タッチパネル方式を採用して、入力部15として機能しても良い。
【0045】
通信インタフェース17は、データベース等の他の機器と通信するためのインタフェースであり、たとえば、イーサネット(登録商標)、FDDI、Wi-Fi(登録商標)等の規格が用いられる。
【0046】
次に、署名依頼装置1の作用について説明する。
図3は、本実施形態に係る署名依頼装置1による電子署名依頼処理の流れを示すフローチャートである。CPU11がROM12又はストレージ14から電子署名依頼処理プログラムを読み出して、RAM13に展開して実行することにより、電子署名依頼処理が行なわれる。
【0047】
ステップS110では、CPU11は、ユーザを認証する。認証は、例えば、パスワードによる認証、トークンによる認証又は生体認証等がある。また、認証は、CPU11が外部サーバに対して、認証の依頼を行う構成にしてもよい。
【0048】
ステップS120では、CPU11は、署名の依頼先の指定を受け付ける。CPU11は、例えば、予め登録していた顧客リストから指定を受け付ける。
【0049】
ステップS130では、CPU11は、フラグを初期化する。フラグは、例えば、0又は1の値を持つビットである。フラグの初期化は、フラグをOFFにすることである。フラグをOFFにするとは、値を0にすることであり、フラグをONにするとは、値を1にすることである。
【0050】
ステップS140では、CPU11は、文書5の選択を受け付ける。
【0051】
ステップS150では、CPU11は、初期ページに切り替える。CPU11は、例えば、初期ページをページ1としてもよいし、予め定めたページを初期ページとしてもよい。CPU11は、例えば、文書5が契約書であった場合は、文書5の最後のページを初期ページとして設定してもよい。契約書は、最後のページに署名欄を有することがあり、最後のページに特定のテンプレート6を適用したい場合に、ユーザが最後のページを指定する操作の手間を省くことができる。
【0052】
ステップS160では、CPU11は、テンプレート6を取得する。CPU11は、サーバ2から一又は複数のテンプレート6を取得する。なお、CPU11は、複数のテンプレートから構成されるテンプレートリスト7を取得してもよい。また、CPU11は、認証したユーザに関連したテンプレートのみを、サーバ2から取得するようにしてもよい。
【0053】
ステップS170では、CPU11は、テンプレート6を並び替える。具体的な処理については、
図4で後述する。
【0054】
ステップS180では、CPU11は、ページ及びテンプレート6を切り替える。具体的な処理については、
図8で後述する。
【0055】
ステップS185では、CPU11は、切り替えたテンプレート6を選択する。
【0056】
ステップS190では、CPU11は、依頼先に署名を依頼する。CPU11は、例えば、依頼先のEメールアドレスに対して、署名を求めるEメールを送信する。
【0057】
図4は、本実施形態に係る署名依頼装置1によるテンプレート6を並び替える処理の流れを示すフローチャートである。
【0058】
ステップS210では、CPU11は、各テンプレートの設定項目と切り替えたページの属性とを比較する。
【0059】
設定項目とは、テンプレートに対して値が設定されている項目であり、例えば、適用総ページ数、適用ページ番号、及び適用ページサイズを含む。適用総ページ数は、テンプレート6を構成する面の枚数であり、換言すると、テンプレート6に適している文書5の総ページ数である。適用ページ番号は、テンプレート6が予め定義した要素を付与する文書5のページ番号であり、換言すると、テンプレート6の要素を有する面に対応する文書5のページ番号である。適用ページ番号は、例えば、「ページ2」等のように具体的なページ番号を設定してもよいし、「最終ページ」等のように文書5の最後のページ番号と同じ値となるように動的に設定してもよい。また、「ページ1、3」のように複数のページ番号を設定してもよい。適用ページサイズは、テンプレート6に適している文書5のページサイズである。適用ページサイズは、例えば、A4等のように予め定めたページサイズに設定してもよい。なお、各設定項目は、必須項目としてもよいし、任意項目としてもよい。具体的な設定例については、
図5で後述する。
【0060】
属性とは、文書5の総ページ数、表示しているページのページ番号、及び表示しているページのページサイズである。
【0061】
設定項目と属性との比較は、適用総ページ数と文書5の総ページ数との比較、適用ページ番号と表示しているページのページ番号との比較、適用ページサイズと表示しているページのページサイズとの比較、又はこれらの組合せにより行う。
【0062】
ステップS220では、CPU11は、比較した結果に応じてテンプレート6の順番を並び替える。CPU11は、例えば、一致した設定項目数の合計値又は一致及び不一致の設定項目に重み付けした得点の合計値が、高い順にテンプレート6を並び替える。CPU11は、例えば、表示しているページのページ番号が適用ページ番号に含まれるテンプレートを、当該ページ番号が適用ページ番号に含まれないテンプレートに比して上位となるようにテンプレートを並び替える。具体的な比較処理については、
図5、
図6及び
図7で後述する。
【0063】
図5、
図6及び
図7を用いて、属性と設定項目との一致度を算出する例を説明する。なお、
図5は、本実施形態におけるテンプレート6の設定項目の設定値の一例を示す。
図5は、縦軸に各テンプレート6を持ち、横軸にテンプレート6の設定項目を持つ表である。テンプレート6Aの適用総ページ数、適用ページ番号、及び適用ページサイズの設定値は、順に、設定値なし、設定値なし、設定値なしである。同様に、テンプレート6Bは、3,2、B4であり、テンプレート6Cは、3、3、B4であり、テンプレート6Dは、2,設定値なし、B4である。なお、設定項目に設定値が設定されていない場合又は設定項目が存在しない場合は、設定値なしとする。
【0064】
図6及び
図7は、本実施形態における属性と設定項目との比較結果の一例を示す。
図6及び
図7は、文書5の総ページ数が3、表示しているページ番号が2、表示しているページサイズがB4である属性との比較結果である。
図6及び
図7は、縦軸に各テンプレート6を持ち、横軸にテンプレート6の設定項目、一致度及び順番を持つ表である。ここで、一致度とは、属性と設定項目とを比較した結果であり、具体的な一致度の算出方法については、
図6及び
図7のそれぞれで後述する。なお、一致度の算出方法は、
図6又は
図7に記載の方法に限定するものではない。また、順番とは、算出した一致度が高い順に、テンプレート6を並び替えた順番である。順番が1のテンプレート6は、テンプレートリスト7の先頭のテンプレート6となる。
【0065】
図6は、一致度を、属性と設定項目とが一致している個数により算出している。
図6は、「○」は一致を示し、「×」は、不一致を示す。テンプレート6Aの適用総ページ数、適用ページ番号、及び適用ページサイズの比較結果は、順に、不一致、不一致、不一致であり、一致度は0となる。同様に、テンプレート6Bは、一致、一致、一致であり、一致度は3となる。テンプレート6Cは、一致、不一致、一致であり、一致度は2となる。テンプレート6Dは、不一致、不一致、一致であり、一致度は1となる。テンプレートリスト7のテンプレート6の並び順は、
図6において、テンプレート6B、テンプレート6C、テンプレート6D、テンプレート6Aの順番となる。
【0066】
図7は、一致度を、属性と設定項目とが一致している場合は1点を加算し、不一致の場合は3点を減算し、設定値無しの場合は点数の加減をせず、これらの合計により算出している。テンプレート6Aの適用総ページ数、適用ページ番号、及び適用ページサイズの比較結果は、順に、0,0,0であり、一致度は0となる。同様に、テンプレート6Bは、1、1、1であり、一致度は3となる。テンプレート6Cは、1、-3、1であり、一致度は-1となる。テンプレート6Dは、-3,0,1であり、一致度は-2となる。テンプレートリスト7のテンプレート6の並び順は、
図7において、テンプレート6B、テンプレート6A、テンプレート6C、テンプレート6Dの順番となる。なお、一致度の算出方法は、加算する点数を1及び加減する点数を3に限定しない。また、一致度の算出方法は、設定値なしの場合に点数を加減してもよい。また、設定項目ごとに加減する点数を定めてもよい。
【0067】
図8は、本実施形態に係る署名依頼装置1によるページ及びテンプレート6を切り替える処理の流れを示すフローチャートである。
【0068】
ステップS305では、CPU11は、切り替える操作を受け付ける。ここで、切り替える操作は、ページ指定操作、ページめくり操作、テンプレート指定操作、及びテンプレートめくり操作である。ページ指定操作とは、ページを直接指定する操作である。ページを直接指定する操作とは、例えば、指定されたページ番号のページに切り替える操作である。ページめくり操作とは、表示しているページを、順次切り替える操作である。順次切り替えるとは、表示しているページの前のページ又は次のページに切り替えることである。テンプレート指定操作とは、テンプレート6を直接指定する操作である。テンプレート6を直接指定する操作とは、例えば、テンプレートの名称により特定されたテンプレートに切り替える操作である。テンプレートめくり操作とは、適用しているテンプレートを、テンプレートリスト7に並んだ前のテンプレート又は次のテンプレートに切り替えることである。切り替える操作の具体的な例は、
図10で後述する。
【0069】
ステップS310では、CPU11は、切り替える操作の対象を判断する。ページと判断した場合(ステップS310:ページ)、CPU11は、ステップS320へ移行する。テンプレートと判断した場合(ステップS310:テンプレート)、CPU11は、ステップS410へ移行する。
【0070】
ステップS320では、CPU11は、切り替える操作はページめくり操作か否かを判断する。ページめくり操作であると判断した場合(ステップS320:Yes)、CPU11は、ステップS330へ移行する。ページめくり操作ではないと判断した場合(ステップS320:No)、CPU11は、ステップS350へ移行する。
【0071】
ステップS330では、CPU11は、フラグをONにする。
【0072】
ステップS340では、CPU11は、ページを順次切り替える。ページを順次切り替えるとは、表示しているページを前のページ又は次のページに切り替えることである。CPU11は、例えば、表示しているページがページ2であった場合、表示しているページをページ3に切り替える。
【0073】
ステップS350では、CPU11は、フラグをOFFにする。
【0074】
ステップS360では、CPU11は、ページを指定されたページに切り替える。CPU11は、例えば、ページ2が指定された場合、表示しているページをページ2に切り替える。
【0075】
ステップS370では、CPU11は、テンプレート6を並び替える。具体的な処理については、
図4の処理と同一であるので説明を省略する。
【0076】
ステップS380では、CPU11は、テンプレートを先頭のテンプレート6に切り替える。なお、CPU11は、ステップS380は省略してもよい。CPU11は、特定の条件を満たした場合に、先頭のテンプレート6に切り替えてもよい。特定の条件とは、例えば、
図7に記載の一致度の算出方法において、先頭のテンプレート6の一致度が3であること等である。
【0077】
ステップS390では、CPU11は、切り替えるテンプレート6が存在しているか否かを判断する。存在していると判断した場合(ステップS390:Yes)、CPU11は、ステップS500へ移行する。存在していないと判断した場合(ステップS390:No)、CPU11は、ステップS305へ移行する。切り替えるテンプレート6が存在していないとは、テンプレート6を切り替える操作を一度も受け付けていない状態である。すなわち、切り替えるテンプレート6が存在していないとは、ステップS310において、切り替える操作の対象が、テンプレート6であると一度も判断されていない場合である。
【0078】
ステップS410では、CPU11は、切り替える操作はテンプレートめくり操作か否かを判断する。テンプレートめくり操作であると判断した場合(ステップS410:Yes)、CPU11は、ステップS420へ移行する。テンプレートめくり操作ではないと判断した場合(ステップS410:No)、CPU11は、ステップS430へ移行する。
【0079】
ステップS420では、CPU11は、テンプレート6を順次切り替える。テンプレート6を順次切り替えるとは、適用しているテンプレートを、テンプレートリスト7の前のテンプレート又は次のテンプレートに切り替えることである。CPU11は、例えば、
図7に記載の順番であって、適用しているテンプレートがテンプレート6Aの場合、次のテンプレート6であるテンプレート6Cに切り替える。なお、いずれのテンプレート6も適用されていない場合は、先頭のテンプレート6に切り替える。
【0080】
ステップS430では、CPU11は、テンプレートを指定されたテンプレート6に切り替える。CPU11は、例えば、テンプレート6Bが指定された場合、適用するテンプレートをテンプレート6Bに切り替える。
【0081】
ステップS440では、CPU11は、フラグはONか否かを判断する。OFFと判断した場合(ステップS440:No)、CPU11は、ステップS450へ移行する。ONと判断した場合(ステップS440:Yes)、CPU11は、ステップS500へ移行する。
【0082】
ステップS450では、CPU11は、ページを適用ページ番号のページに切り替える。CPU11は、例えば、切り替えるテンプレートがテンプレート6Cであった場合、適用ページ番号は3であるため、表示するページをページ3に切り替える。
【0083】
ステップS460では、CPU11は、テンプレート6を並び替える。具体的な処理については、
図4の処理と同一であるので説明を省略する。
【0084】
ステップS500では、CPU11は、文書5にテンプレート6を適用する。具体的な処理については、
図9で後述する。
【0085】
ステップS510では、CPU11は、テンプレート6を適用したページを表示する。具体的な表示の例については、
図11で後述する。
【0086】
ステップS520では、CPU11は、切り替えたテンプレート6を選択するか否かを判断する。選択すると判断した場合(ステップS520:Yes)、CPU11は、ページ及びテンプレート6を切り替える処理を終了する。選択しないと判断した場合(ステップS520:No)、CPU11は、ステップS305へ移行する。CPU11は、例えば、ユーザによる操作を受け付けて、テンプレート6を選択するか否かを判断する。
【0087】
図9は、本実施形態に係る署名依頼装置1による文書5にテンプレート6を適用する処理の流れを示すフローチャートである。
【0088】
ステップS610では、CPU11は、選択したテンプレート6は1面のみか否かを判断する。1面のみであると判断した場合(ステップS610:Yes)、CPU11は、ステップS620へ移行する。1面のみではないと判断した場合(ステップS610:No)、CPU11は、ステップS630へ移行する。
【0089】
ステップS620では、CPU11は、切り替えたページに選択したテンプレート6を適用する。CPU11は、文書5にテンプレート6を適用する処理を終了する。適用例は、
図12で後述する。
【0090】
ステップS630では、CPU11は、選択したテンプレート6は1面のみに要素を有するか否かを判断する。1面のみに要素を有すると判断した場合(ステップS630:Yes)、CPU11は、ステップS640へ移行する。複数面に要素を有すると判断した場合(ステップS630:No)、CPU11は、ステップS650へ移行する。なお、CPU11は、ステップS630を省略して、ステップS650へ移行するようにしてもよい。
【0091】
ステップS640では、CPU11は、切り替えたページに要素を有する面を適用する。適用例は、
図13で後述する。CPU11は、文書5にテンプレート6を適用する処理を終了する。
【0092】
ステップS650では、CPU11は、ページ番号と面番号とが一致するようにテンプレート6を適用する。適用例は、
図14で後述する。CPU11は、例えば、複数のページの各々に、テンプレート6の特定の面を適用してもよい。CPU11は、例えば、文書5のページ番号の降順でページに対して、テンプレート6の面を面番号の降順に1つずつ適用してもよい。適用例は、
図15で後述する。CPU11は、文書5にテンプレート6を適用する処理を終了する。
【0093】
図10及び
図11は、本実施形態における表示画面100を示す一例である。表示画面100は、プレビュー領域102、依頼情報確認領域104、及び各種ボタン等を有する。なお、以下の説明において、横方向とは、表示画面100における横方向であり、縦方向とは、表示画面100における縦方向である。
【0094】
プレビュー領域102は、文書5にテンプレート6を適用した文書8を表示する領域である。テンプレート6が選択されていない場合は、文書5を表示する。テンプレート6が選択されている場合は、テンプレート6を適用した文書8を表示する。プレビュー領域102は、1ページごとに表示してもよいし、複数ページを表示してもよい。以下の説明では、テンプレート6を適用した文書8について個々を区別する場合は、個々を区別する符号「A」、「B」、「C」、「D」、及び「E」を付して説明し、個々を区別しない場合は、上記符号の記載を省略する。
【0095】
依頼情報確認領域104は、電子署名の依頼情報を表示する。依頼情報確認領域104は、項目として受信者項目、契約書名項目、及び依頼メッセージ項目を有する。受信者項目は、例えば、ステップS120で指定された署名の依頼先が表示される。契約書名項目は、契約書の名称を表示する。契約書名項目は、例えば、契約書であるファイルデータのファイル名を表示する。依頼メッセージ項目は、依頼先が受け取るメッセージである。
【0096】
各種ボタン等は、ページめくりボタン112A、ページめくりボタン112B、ページ指定入力ボックス113、テンプレートめくりボタン122A、テンプレートめくりボタン122B、テンプレート指定セレクトボックス123及び依頼ボタン150である。各種ボタン等は、例えば、入力部15としてのマウスによるクリック操作に対応している。以下の説明では、ページめくりボタン及びテンプレートめくりボタンについて個々を区別する場合は、個々を区別する符号「A」及び「B」を付して説明し、個々を区別しない場合は、上記符号の記載を省略する。
【0097】
ページめくりボタン112のクリック操作は、文書5のページめくり操作を実行する。すなわち、ページめくりボタン112Aのクリック操作は、前のページに切り替える操作であり、ページめくりボタン112Bのクリック操作は、次のページに切り替える操作である。ページめくりボタン112Bのクリック操作は、例えば、表示しているページがページ2であった場合、表示しているページをページ3に切り替える。ページめくりボタン112A及びページめくりボタン112Bを、例えば、プレビュー領域102の下方に、横並びで配置してもよい。
【0098】
また、クリック操作以外の単一の操作によって、ページめくり操作を実行してもよい。単一の操作とは、1種類の操作である。単一の操作とは、例えば、ショートカットキー操作、スクロール操作、スワイプ操作、又はマウスジェスチャー操作である。署名依頼装置1は、複数の単一の操作を設けてもよい。
【0099】
例えば、入力部15としてのキーボードのPキーを押下する操作は、前のページに順次切り替える操作を実行してもよい。また、入力部15としてのマウスによる横方向のうち左へスクロールする操作は、前のページに順次切り替える操作を実行してもよい。また、表示部16としてのタッチパネルによる横方向のうち左へスワイプする操作は、前のページに順次切り替える操作を実行してもよい。マルを描くマウスジェスチャーの操作は、前のページに順次切り替える操作を実行してもよい。
【0100】
同様に、例えば、キーボードのNキーを押下する操作、横方向のうち右へスクロールする操作、及び横方向のうち右へスワイプする操作は、次のページに順次切り替える操作を実行してもよい。
【0101】
なお、クリック操作には、マウスによるダブルクリック操作も含む。また、ショートカットキー操作には、キーの長押し及び複数のキーの同時押しを含む。また、マウスジェスチャーは、複数のマウスジェスチャーの組合せを含む。例えば、Nキーの長押し操作は、連続して次のページに順次切り替えるようにしてもよい。
【0102】
ページ指定入力ボックス113の入力操作は、文書5のページ指定操作を実行する。入力操作とは、入力ボックスに値が入力されることである。すなわち、ページ指定入力ボックス113の入力操作は、入力された値のページ番号にページを切り替える操作を行う。ページ指定入力ボックス113の入力操作は、例えば、2が入力された場合は、ページ2に切り替える。
【0103】
テンプレートめくりボタン122のクリック操作は、テンプレートめくり操作を実行する。すなわち、テンプレートめくりボタン122のクリック操作は、テンプレートリスト7からテンプレート6を順次切り替える操作を実行する。テンプレートめくりボタン122Aのクリック操作は、前のテンプレート6に切り替える操作であり、テンプレートめくりボタン122Bのクリック操作は、次のテンプレート6に切り替える操作である。例えば、テンプレートリスト7がテンプレート6A、テンプレート6Bの順番であって、テンプレート6Aを適用している場合に、テンプレートめくりボタン122Bのクリック操作は、適用するテンプレートをテンプレート6Bに切り替える。テンプレートめくりボタン122A及びテンプレートめくりボタン122Bを、例えば、プレビュー領域102の右方に、縦並びで配置してもよい。
【0104】
また、クリック操作以外の単一の操作によって、テンプレートめくり操作を実行してもよい。
【0105】
例えば、入力部15としてのキーボードのUキーを押下する操作は、前のテンプレート6に順次切り替える操作を実行してもよい。また、入力部15としてのマウスによる縦方向うのうち上へスクロールする操作は、前のテンプレート6に順次切り替える操作を実行してもよい。また、表示部16としてのタッチパネルによる縦方向のうち上へスワイプする操作は、前のテンプレート6に順次切り替える操作を実行してもよい。
【0106】
同様に、キーボードのDキーを押下する操作、縦方向のうち下へスクロールする操作、及び縦方向のうち下へスワイプする操作は、次のテンプレート6に順次切り替える操作を実行してもよい。
【0107】
テンプレート指定セレクトボックス123のクリック操作は、テンプレート指定操作を実行する。すなわち、テンプレート指定セレクトボックス123のクリック操作は、プルダウンメニューから直接テンプレートを指定してテンプレートを切り替える操作である。テンプレート指定セレクトボックス123のクリック操作は、例えば、テンプレートリスト7の並び順でテンプレートの一覧を表示して、選択されたテンプレート6に適用しているテンプレートを切り替える。なお、テンプレート6を直接指定する操作は、テンプレート指定セレクトボックス123の代わりに、テンプレート6のサムネイルの一覧表示から指定する方式、又はテンプレート6の名称を入力する方式としてもよい。
【0108】
ページめくりボタン112及びテンプレートめくりボタン122は、互いに置換してもよい。例えば、ページめくりボタン112をプレビュー領域102の右方に配置し、テンプレートめくりボタン122をプレビュー領域102の下方に配置してもよい。
【0109】
同様に、ページめくり操作に対応させた単一の操作とテンプレートめくり操作に対応させた単一の操作を互いに置換してもよい。例えば、縦方向のスクロール操作をページめくり操作に対応させ、横方向のスクロール操作をテンプレートめくり操作に対応させてもよい。
【0110】
また、単一の操作を、第一方向又は第一方向とは異なる方向である第二方向に対応付けてもよい。例えば、右上へスワイプする操作は、前のページに順次切り替える操作であってもよい。ここで、前述のページめくりボタン112及びテンプレートめくりボタン122をクリックする操作は、それぞれ第一方向及び第二方向に対応付けた操作の一例である。なお、縦方向及び横方向は、第一方向又は第二方向の一例である。すなわち、第一方向及び第二方向は、横方向及び縦方向以外の方向としてよい。
【0111】
依頼ボタン150は、受信者に署名を依頼するボタンである。依頼ボタン150のクリック操作は、例えば、受信者のEメールアドレスに対して、依頼メッセージを送信する。Eメールは、メールサーバ3に送信される。
【0112】
図11は、本実施形態における文書5にテンプレート6を適用した表示の一例である。
図11は、文書5にテンプレート6Dを適用した文書8D表示している。テンプレート6は、テンプレート6の要素として、一又は複数の入力ボックスである署名ボックス9及びその座標を有する。例えば、テンプレート6Dは、署名ボックス9D1及び署名ボックス9D2を有する。以下の説明では、署名ボックスについて個々を区別する場合は、個々を区別する符号「A」、「B」、「C1」、「C2」、「D1」、「D2」、及び「D3」を付して説明し、個々を区別しない場合は、上記符号の記載を省略する。
【0113】
図12は、本実施形態における1面から構成されるテンプレート6を適用する一例である。
図12は、文書5に、テンプレート6Aを適用し、テンプレート6を適用した文書8Aを生成する様子を示す。署名依頼装置1は、文書5のページ3を表示している。また、テンプレート6Aは、1面から構成されるテンプレート6であって、署名ボックス9Aを有する。文書5にテンプレート6Aを適用した場合、署名依頼装置1は、表示しているページにテンプレート6を適用して表示させる。すなわち、署名依頼装置1は、ページ3に署名ボックス9Aを重ねて表示させる。
【0114】
図13は、本実施形態における複数面から構成されるテンプレート6であって、1面のみに要素を有するテンプレートを適用する一例である。
図13は、文書5に、テンプレート6Bを適用し、テンプレート6Bを適用した文書8Bを生成する様子を示す。署名依頼装置1は、文書5のページ3を表示している。テンプレート6Bは、3面から構成されるテンプレート6であって、面2に署名ボックス9Bを有し、面1及び面3には要素を有さない。文書5にテンプレート6Bを適用した場合、署名依頼装置1は、表示しているページに要素を有する面を適用して表示させる。すなわち、署名依頼装置1は、ページ3に署名ボックス9Bを重ねて表示させる。
【0115】
図14は、本実施形態における複数面から構成されるテンプレート6を適用する一例である。
図14は、文書5に、テンプレート6Cを適用し、テンプレート6を適用した文書8Cを生成する様子を示す。テンプレート6Cは、3面から構成されるテンプレート6であって、面1に署名ボックス9C1を有し、面3に署名ボックス9C2を有する。文書5にテンプレート6Cを適用した場合、署名依頼装置1は、面番号とページ番号とが一致するように適用して表示させる。すなわち、署名依頼装置1は、ページ1に署名ボックス9C1を重ねて表示させ、ページ3に署名ボックス9C2を重ねて表示させる。
【0116】
図15は、本実施形態における複数面から構成されるテンプレート6を適用する一例である。
図15は、文書5に、テンプレート6Dを適用し、テンプレート6を適用した文書8Dを生成する様子を示す。テンプレート6Dは、2面から構成されるテンプレート6であって、面1に署名ボックス9D1及び署名ボックス9D2を有し、面2に署名ボックス9D3を有する。文書5にテンプレート6Dを適用した場合、署名依頼装置1は、文書5のページ番号の降順でページに対して、テンプレート6の面を面番号の降順に1つずつ適用して表示させる。すなわち、署名依頼装置1は、ページ2に署名ボックス9D1及び署名ボックス9D2を重ねて表示させ、ページ3に署名ボックス9D3を重ねて表示させる。契約書は、後半に署名個所を設ける傾向があり、降順に適用することによって、署名個所と署名ボックス9の位置が一致する場合があるためである。
【0117】
図16は、本実施形態における要素の報知を示す一例である。署名依頼装置1は、表示していないページに、テンプレート6の要素がある場合に、その旨をユーザに知らせるための報知アイコンを表示する。
図16は、
図14と同様に、文書5に、テンプレート6Cを適用している。署名依頼装置1は、文書5のページ2を表示している。
図14で上述したように、ページ1及びページ3には、テンプレート6の要素である署名ボックス9が存在している。このとき、署名依頼装置1は、ページ1に署名ボックス9C1が存在することを報知する報知アイコン160Aを表示する。また、署名依頼装置1は、ページ3に署名ボックス9C2が存在していることを報知する報知アイコン160Bを表示する。以下の説明では、報知アイコンについて個々を区別する場合は、個々を区別する符号「A」及び「B」を付して説明し、個々を区別しない場合は、上記符号の記載を省略する。
【0118】
報知アイコン160のクリック操作は、要素を有するテンプレートが適用されたページに切り替える。例えば、報知アイコン160Aがクリックされた場合、署名依頼装置1は、署名ボックス9C1が存在するページ1を表示する。
【0119】
また、報知アイコン160のクリック操作は、ショートカットキー操作、スクロール操作、又はスワイプ操作に対応させてもよい。署名依頼装置1は、例えば、適用しているテンプレートの面のうち、要素を有する面のみを並べたリストを作成する。そして、クリック操作等によって、表示しているページに適用した面の、前の面又は次の面が適用されているページに切り替える。要素を有する面が適用されたページのみを切り替えるための操作は、ページを切り替える操作とは異なる操作としてもよい。
図16では、報知アイコン160A及び報知アイコン160Bをクリックすることが、要素を有する面が適用されたページのみを切り替えるための操作である。要素を有する面が適用されたページのみを切り替えるための操作は、ページを切り替える操作が対応付いている方向と同一の方向に対応付けてもよい。署名依頼装置1は、例えば、ページを切り替える操作が、一本指による横方向のうち右へスワイプする操作に対応している場合、報知アイコン160に対応付けたスワイプ操作は、二本指による横方向のうち右へスワイプする操作に対応させてもよい。
【0120】
[変形例]
以上、本実施形態の署名依頼装置1について説明してきた。しかし、本開示は、上記実施形態に限定されない。種々の改良または改変が可能である。
【0121】
図3のステップS120及びステップS190において、依頼先と署名ボックス9は、互いに関連付けてもよい。ステップS120では、CPU11は、複数の署名の依頼先の指定を受け付ける。ステップS190では、CPU11は、署名ボックスの順番で、依頼先に署名を依頼する。例えば、テンプレート6Cを選択した場合、CPU11は、署名ボックス9C1に第一の依頼先を設定し、署名ボックス9C2に第二の依頼先を設定する。そして、CPU11は、第一の依頼先にEメールを送信する。次いで、CPU11は、署名ボックス9C1に第一の依頼先の署名があることを確認後、第二の依頼先にEメールを送信する。
【0122】
図3のステップS170において、CPU11は、文書の総ページ数又はページサイズと、テンプレートの適用総ページ数、適用ページサイズ又はこれらの組合せとの一致度が高い順に、テンプレートを並び替えてもよい。
【0123】
テンプレート6は、予め定義した要素として、入力ボックス以外の要素を付与するテンプレート6であってもよい。テンプレート6は、例えば、予め定めたテキスト、図形、文字の属性を付与するものであってもよい。なお、文字の属性とは、例えば、書体、サイズ、太字、斜体、又は下線等である。文字の属性を付与するテンプレート6Eについて、
図17を用いて後述する。
【0124】
図17は、変形例における1面から構成されるテンプレート6Eを適用する一例である。
図17は、文書5に、テンプレート6Eを適用し、テンプレート6Eを適用した文書8Eを生成する様子を示す。テンプレート6Eは、1面から構成されるテンプレート6であって、題名を太字にし、本文に下線を付与するテンプレート6Eである。署名依頼装置1は、面1を全てのページに適用してもよい。テンプレート6Eを適用した文書8Eは、題名である「契約書」が太字になり、本文に下線が引かれている。
【0125】
上記の処理は、専用のハードウェア回路によっても実現することもできる。この場合には、1つのハードウェアで実行されてもよいし、複数のハードウェアで実行されてもよい。
【0126】
上記実施形態において、プロセッサとは広義的なプロセッサを指し、汎用的なプロセッサ(例えばCPU: Central Processing Unit、等)や、専用のプロセッサ(例えばGPU: Graphics Processing Unit、ASIC: Application Specific Integrated Circuit、FPGA: Field Programmable Gate Array、プログラマブル論理デバイス、等)を含むものである。
【0127】
また上記実施形態におけるプロセッサの動作は、1つのプロセッサによって成すのみでなく、物理的に離れた位置に存在する複数のプロセッサが協働して成すものであってもよい。また、プロセッサの各動作の順序は上記実施形態において記載した順序のみに限定されるものではなく、適宜変更してもよい。
【0128】
また、署名依頼装置1を動作させるプログラムは、USB(Universal Serial Bus)メモリ、フレキシブルディスク、CD-ROM(Compact Disc Read Only Memory)等のコンピュータ読み取り可能な記録媒体によって提供されてもよいし、インターネット等のネットワークを介してオンラインで提供されてもよい。この場合、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されたプログラムは、通常、メモリ又はストレージ等に転送され記憶される。また、このプログラムは、たとえば、単独のアプリケーションソフトとして提供されてもよいし、署名依頼装置1の一機能としてその各装置のソフトウェアに組み込んでもよい。
【符号の説明】
【0129】
1 署名依頼装置
2 テンプレートサーバ
3 メールサーバ
5 文書
6A、6B、6C、6D、6E テンプレート
7 テンプレートリスト
8A、8B、8C、8D、8E テンプレートを適用した文書
9A、9B、9C1、9C2、9D1、9D2、9D3 署名ボックス
100 表示画面
102 プレビュー領域
104 依頼情報確認領域
112A、112B ページめくりボタン
113 ページ指定入力ボックス
122A、122B テンプレートめくりボタン
123 テンプレート指定セレクトボックス
150 依頼ボタン
160A,160B 報知アイコン