IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社JVCケンウッドの特許一覧

特許7600671表示装置、表示システム、および表示制御方法
<>
  • 特許-表示装置、表示システム、および表示制御方法 図1
  • 特許-表示装置、表示システム、および表示制御方法 図2
  • 特許-表示装置、表示システム、および表示制御方法 図3
  • 特許-表示装置、表示システム、および表示制御方法 図4
  • 特許-表示装置、表示システム、および表示制御方法 図5
  • 特許-表示装置、表示システム、および表示制御方法 図6
  • 特許-表示装置、表示システム、および表示制御方法 図7
  • 特許-表示装置、表示システム、および表示制御方法 図8
  • 特許-表示装置、表示システム、および表示制御方法 図9
  • 特許-表示装置、表示システム、および表示制御方法 図10
  • 特許-表示装置、表示システム、および表示制御方法 図11
  • 特許-表示装置、表示システム、および表示制御方法 図12
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-09
(45)【発行日】2024-12-17
(54)【発明の名称】表示装置、表示システム、および表示制御方法
(51)【国際特許分類】
   H04N 5/66 20060101AFI20241210BHJP
   G09F 9/00 20060101ALI20241210BHJP
   G09G 5/00 20060101ALI20241210BHJP
   G09G 5/10 20060101ALI20241210BHJP
   G09G 5/37 20060101ALI20241210BHJP
【FI】
H04N5/66 A
G09F9/00 366G
G09G5/00 X
G09G5/00 510V
G09G5/00 550C
G09G5/10 B
G09G5/37 100
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2020213015
(22)【出願日】2020-12-22
(65)【公開番号】P2022099188
(43)【公開日】2022-07-04
【審査請求日】2023-09-29
(73)【特許権者】
【識別番号】308036402
【氏名又は名称】株式会社JVCケンウッド
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】竹下 浩
【審査官】公文代 康祐
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-153991(JP,A)
【文献】特表2020-503820(JP,A)
【文献】特開2010-152065(JP,A)
【文献】特開平07-333581(JP,A)
【文献】特開2010-191003(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2013/0120330(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 5/66-5/74
G09G 5/00-5/42
G09F 9/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
映像を表示する表示部と、
他表示装置の表示部の輝度値を測定する受光部と、
自表示装置の前記受光部が測定した輝度値に基づく表示特性の情報を前記他表示装置に送信し、前記他表示装置の前記受光部が測定した自表示装置の前記表示部の輝度値に基づく表示特性の情報を前記他表示装置から受信する通信部と、
前記通信部で受信した前記他表示装置の前記受光部が測定した前記自表示装置の前記表示部の表示特性の情報に基づいて、前記自表示装置の前記表示部の表示特性を補正する制御部と、を備え
前記通信部は、前記他表示装置から、他表示装置の表示部の補正された表示特性の情報をさらに受信し、
前記制御部は、受信した前記他表示装置の前記表示部の補正された表示特性の情報と前記自表示装置の前記表示部の補正された表示特性の情報とが一致しない場合、前記自表示装置の前記表示部の表示特性を補正する処理を繰り返す、
表示装置。
【請求項2】
前記自表示装置の前記表示部に表示する所定の画像を変調することで、前記自表示装置の前記受光部が測定した前記他表示装置の前記表示部の輝度値を含む情報を前記他表示装置に送信する画像変調部と、
前記他表示装置の前記表示部に表示された変調された所定の画像の輝度値を前記受光部で測定することで、前記自表示装置の前記表示部の輝度値を含む情報を前記他表示装置から受信する画像判定部と、を備え、
前記自表示装置の前記制御部は、前記画像判定部が受信した情報に基づいて前記自表示装置の前記表示部の表示特性を補正する、
請求項1に記載の表示装置。
【請求項3】
請求項1または2に記載の表示装置を少なくとも2つ含み、
前記自表示装置の前記受光部は、前記他表示装置の前記表示部の輝度値を測定し、
前記自表示装置の通信部は、いずれかの前記他表示装置の受光部が測定した前記自表示装置の前記表示部の輝度値の測定結果をいずれかの前記他表示装置から受信し、
前記自表示装置の制御部は、前記他表示装置の前記受光部が測定した前記自表示装置の前記表示部の輝度値の測定結果に基づいて、前記自表示装置の前記表示部の表示特性を補正する、
表示システム。
【請求項4】
映像を表示部に表示するステップと、
他表示装置の表示部の輝度値を受光部で測定するステップと、
通信部で自表示装置の前記受光部が測定した輝度値に基づく表示特性の情報を前記他表示装置に送信し、前記他表示装置の前記受光部が測定した自表示装置の前記表示部の輝度値に基づく表示特性の情報を前記他表示装置から受信するステップと、
制御部で受信した前記他表示装置の前記受光部が測定した前記自表示装置の前記表示部の表示特性に基づいて、前記自表示装置の前記表示部の表示特性を補正するステップと、
を含
前記通信部は、前記他表示装置から、他表示装置の表示部の補正された表示特性の情報をさらに受信し、
前記制御部は、受信した前記他表示装置の前記表示部の補正された表示特性の情報と前記自表示装置の前記表示部の補正された表示特性の情報とが一致しない場合、前記自表示装置の前記表示部の表示特性を補正する処理を繰り返す、
表示制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示装置、表示システム、および表示制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
医療用などで使用される表示装置において、表示画面の光量を輝度センサで測光して、表示画面の光量を制御する技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】国際公開第2004/088401号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
近年、医療機関などではタブレット型の表示機器(以下、タブレット端末)を利用するケースが増加している。タブレット端末は、軽量で可搬性に優れるため、例えば、患者への病状説明や、医師同士のコンサルティング、滅菌ケースに入れて手術室に持ち込むなどの用途に活用されている。
【0005】
タブレット端末に医用画像を表示して診断を行う場合を想定すると、タブレット端末の表示画面の表示特性を適切に管理する必要がある。しかしながら、小型のタブレット端末に、据え置き型の表示装置と同様の輝度センサを設けることは、平面であることが望ましいタブレット端末画面に突起を生じさせることや、タブレット端末の厚みが増加してしまうことにつながり、使用性を損なう可能性がある。
【0006】
本発明は、使用性が良く表示装置の表示特性を適切に管理することのできる表示装置、表示システム、および表示制御方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様に係る表示装置は、映像を表示する表示部と、他表示装置の表示部の輝度を測定する受光部と、自表示装置の前記受光部が測定した輝度値に基づく表示特性の情報を送信し、前記他表示装置の前記受光部が測定した自表示装置の前記表示部の輝度値に基づく表示特性の情報を受信する通信部と、前記通信部で受信した前記他表示装置の前記受光部が測定した前記自表示装置の前記表示部の表示特性の情報に基づいて、前記自表示装置の前記表示部の表示特性を補正する制御部と、を備える。
【0008】
本発明の一態様の表示システムは、本発明の一態様に係る表示装置を少なくとも2つ含み、前記自表示装置の前記受光部は、いずれかの前記他表示装置の前記表示部の輝度値を測定し、前記自表示装置の通信部は、いずれかの前記他表示装置の受光部が測定した前記自表示装置の前記表示部の輝度値の測定結果を受信し、前記自表示装置の制御部は、前記他表示装置の前記受光部が測定した前記自表示装置の前記表示部の輝度値の測定結果に基づいて、前記自表示装置の前記表示部の表示特性を補正する。
【0009】
本発明の一態様の表示制御方法は、映像を表示部に表示するステップと、他表示装置の表示部の輝度値を受光部で測定するステップと、自表示装置の前記受光部が測定した輝度値に基づく表示特性の情報を送信し、前記他表示装置の前記受光部が測定した自表示装置の前記表示部の輝度値に基づく表示特性の情報を受信するステップと、受信した前記他表示装置の前記受光部が測定した前記自表示装置の前記表示部の表示特性に基づいて、前記自表示装置の前記表示部の表示特性を補正するステップと、を含む。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、使用性が良く表示装置の表示特性を適切に管理することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1図1は、第1実施形態に係る表示システムの構成例を示すブロック図である。
図2図2は、第1実施形態に係る表示装置の一例を示す図である。
図3図3は、第1実施形態に係る表示特性の補正方法を説明するための図である。
図4図4は、第1実施形態に係る表示システムの処理の流れの一例を示すシーケンス図である。
図5図5は、第1実施形態に係るテストパターン画像の一例を示す図である。
図6図6は、第1実施形態に係る表示装置の測定処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図7図7は、第1実施形態に係る表示装置の表示特性補正処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図8図8は、第1実施形態に係る表示システムの表示特性処理の流れの一例を示すシーケンス図である。
図9図9は、第1実施形態に係る表示装置の表示特性処理の詳細の流れの一例を示すフローチャートである。
図10図10は、第1実施形態に係るカメラの校正処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図11図11は、第2実施形態に係る表示システムの構成例を示すブロック図である。
図12図12は、第2実施形態に係る無線通信システムの処理の流れの一例を示すシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、添付図面を参照して、本発明に係る実施形態を詳細に説明する。なお、この実施形態により本発明が限定されるものではなく、また、実施形態が複数ある場合には、各実施形態を組み合わせて構成するものも含む。また、以下の実施形態において、同一の部位には同一の符号を付することにより重複する説明を省略する。
【0013】
[第1実施形態]
図1と、図2とを用いて、第1実施形態に係る表示システムの構成について説明する。図1は、第1実施形態に係る表示装置の構成例を示すブロック図である。図2は、第1実施形態に係る表示装置の一例を示す図である。
【0014】
図1に示すように、表示装置10は、表示部20と、カメラ22と、操作部24と、記憶部26と、通信部28と、制御部30と、を備える。図2に示すように、表示装置10は、いわゆるタブレット端末である。表示装置10は、スマートフォンであってもよい。表示装置10は、表示部20と、カメラとが同一平面上に設けられている。
【0015】
表示部20は、各種の情報を表示する。表示部20は、例えば、医用画像を表示する。表示部20は、例えば、表示部20の表示特性を補正するために用いられる、テストパターン画像を表示する。表示部20は、例えば、液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)または有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイなどを含むディスプレイである。
【0016】
カメラ22は、映像を撮像する。カメラ22は、光の強度(輝度値など)を検出する。本実施形態では、カメラ22は、例えば、表示部20の同一平面上に設けられたインカメラである。カメラ22は、例えば、表示装置10とは異なる他の表示装置の表示部の輝度値を測定する。カメラ22は、表示装置の表示部の輝度を測定する受光部であって、例えば、輝度センサであってもよい。
【0017】
操作部24は、表示装置10に対する各種の操作を受け付ける。操作部24は、例えば、表示部20の表示特性の補正を開始するための操作を受け付ける。操作部24は、例えば、ボタン、およびタッチパネルなどで実現される。
【0018】
記憶部26は、各種の情報を記憶するメモリである。記憶部26は、例えば、制御部30の演算内容、およびプログラムなどの情報を記憶する。記憶部26は、例えば、表示部20の表示特性を補正する際に用いられる、テストパターン画像に関する画像情報を記憶する。記憶部26は、例えば、表示部20に設定すべき輝度値を含む表示特性の特性値に関する特性情報を記憶している。記憶部26は、例えば、RAM(Random Access Memory)と、ROM(Read Only Memory)のような主記憶装置、HDD(Hard Disk Drive)などの外部記憶装置とのうち、少なくとも1つ含む。
【0019】
通信部28は、表示装置10と、外部の装置との間で、各種の情報の送受信を行う。通信部28は、例えば、他の表示装置から表示部20の輝度値に関する情報を受信する。通信部28は、例えば、カメラ22で測定した他の表示装置の表示部の輝度値に関する情報を、他の表示装置に送信する。通信部28は、例えば、Wi-Fi(登録商標)およびBluetooth(登録商標)などの無線の通信モジュールで実現することができる。
【0020】
制御部30は、表示装置10の各部の動作を制御する。制御部30は、例えば、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)等によって、記憶部26などに記憶されたプログラムがRAM等を作業領域として実行されることにより実現される。制御部30は、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路により実現されてもよい。制御部30は、ハードウェアと、ソフトウェアとの組み合わせで実現されてもよい。
【0021】
制御部30は、カメラ制御部40と、表示特性判定部42と、表示特性補正部44と、表示制御部46と、通信制御部48と、を備える。
【0022】
カメラ制御部40は、例えば、カメラ22を制御して、撮像を行う。カメラ制御部40は、例えば、カメラ22を制御して、光の輝度値の測定を行わせる。カメラ制御部40は、カメラ22から撮像した映像データおよび光の輝度値に検出結果などを取得する。
【0023】
表示特性判定部42は、表示部20の表示特性を判定する。表示特性判定部42は、例えば、他の表示装置から取得した表示部20の輝度珍検出結果に基づいて、表示部20の表示特性が必要であるか否かを判定する。
【0024】
表示特性補正部44は、表示部20の表示特性を補正する。表示特性補正部44は、例えば、表示特性判定部42が表示部20の表示特性の補正が必要であると判定した場合に、他の表示装置から取得した表示部20の輝度値の検出結果に基づいて、表示部20の表示特性を補正する。
【0025】
表示制御部46は、表示部20を制御して、各種の映像を表示部20に表示させる。表示制御部46は、例えば、表示部20を制御して、医用画像を表示部20に表示させる。表示制御部46は、例えば、表示部20を制御して、表示部20の表示特性を補正するためのテストパターン画像を表示させる。
【0026】
通信制御部48は、通信部28を制御して、表示装置10と、外部装置との間の通信を制御する。通信制御部48は、例えば、通信部28を制御して、表示装置10と、他の表示装置との間の通信を制御する。
【0027】
[表示特性の補正方法]
図3を用いて、第1実施形態に係る表示特性の補正方法について説明する。図3は、第1実施形態に係る表示特性の補正方法を説明するための図である。
【0028】
図3に示すように、表示システム1は、表示装置10aと、表示装置10bとが示されている。表示装置10aと、表示装置10bとの構成は、図1および図2に示す表示装置10と同一なので説明は省略する。
【0029】
図3に示すように、第1実施形態では、表示特性を補正する際に、表示装置10aと、表示装置10bとを上下に重ね合わせる。具体的には、表示装置10aのカメラ22aが表示装置10bの表示部20bの中央部付近で接触し、かつ表示装置10bのカメラ22bが表示装置10aの表示部20aの中央部付近で接触するように、表示装置10aと表示装置10bとを上下に重ね合わせる。すなわち、表示装置10aのカメラ22aで表示装置10bの表示部20bの輝度値を測定し、表示装置10bのカメラ22bで表示装置10aの表示部20aの輝度値を測定するように、表示装置10aと、表示装置10bとを上下に重ね合わせる。これにより、表示装置10aは、表示装置10bのカメラ22bの測定結果に基づいて、表示部20aの表示特性を補正する。また、表示装置10bは、表示装置10aのカメラ22aの測定結果に基づいて、表示部20bの表示特性を補正する。図3では、表示装置の数は「2」であるものとして説明するが、表示装置の数は「3」以上であってもよい。
【0030】
[表示システムの処理]
図4を用いて、第1実施形態に係る表示システムの処理について説明する。図4は、第1実施形態に係る表示システムの処理の流れの一例を示すシーケンス図である。
【0031】
表示装置10bは、例えば、記憶部26に記憶されている表示部20aの表示特性を補正するためのテストパターン画像を表示部20bに表示する(ステップS10)。図5は、第1実施形態に係るテストパターン画像の一例を示す図である。本実施形態では、テストパターン画像として、日本画像医療システム工業会(JIRA)の医用画像用表示モニタの品質管理に関するガイドライン(JESRA X-0093)に従った、テストパターン画像を表示する。図5に示す、テストパターン画像IM1は、JIRA BN1~JIRA BN18のうちの1つのテストパターン画像を示している。JIRA BN1~JIRA BN18は、図5に示す、領域R1の色を黒から白まで18段階で規定された画像である。表示制御部36は、時間の遷移に応じて、段階的にJIRA BN1~JIRA BN18を表示部20に表示させる。そして、ステップS12に進む。ただし、上記で述べたテストパターンは一例であり、表示特性を測定するための表示階調が与えられるものであれば、いかなるものであっても良い。また、画面中央のみにパターンを表示するのではなく、画面全体に段階的な階調を表示することでも良い。
【0032】
表示装置10aは、カメラ22aを制御して、テストパターン画像が表示された状態の表示装置10bの表示部20bの輝度値を測定する(ステップS12)。表示装置10aは、通信部28を介して、表示装置10bの表示部20bの輝度値の測定結果を表示装置10bに送信する(ステップS14)。ステップS10からステップS14の処理は、テストパターン画像の全ての階調についての処理が終了するまで、繰り返し実行される。
【0033】
表示装置10aは、例えば、記憶部26に記憶されている表示部20bの表示特性を補正するためのテストパターン画像を表示部20aに表示する(ステップS16)。表示装置10bは、カメラ22bを制御して、テストパターン画像が表示された状態の表示装置10aの表示部20aの輝度値を測定する(ステップS18)。表示装置10bは、通信部28を介して、表示装置10aの表示部20aの輝度値の測定結果を表示装置10aに送信する(ステップS20)。ステップS16からステップS20の処理は、テストパターン画像の全ての階調についての処理が終了するまで、繰り返し実行される。ステップS16からステップS20の処理は、ステップS10からステップS14の処理と並列に実行してもよい。
【0034】
表示装置10aは、表示装置10bから受信した表示装置10aの表示部20aの輝度値の測定結果に基づいて、表示装置10aの表示部20aの表示特性を補正する(ステップS22)。表示装置10aは、表示装置10aの表示部20aの補正後の表示特性に関する情報を表示装置10bに送信する(ステップS24)。
【0035】
表示装置10bは、表示装置10aから受信した表示装置10bの表示部20bの輝度値の測定結果に基づいて、表示装置10bの表示部20bの表示特性を補正する(ステップS26)。表示装置10bは、表示装置10bの表示部20bの補正後の表示特性に関する情報を表示装置10aに送信する(ステップS28)。ステップS26およびステップS28の処理は、ステップS22およびステップS24の処理と並列に実行してもよい。
【0036】
表示装置10aおよび表示装置10bは、それぞれ、表示部20aの表示特性と、表示部20bの表示特性とを比較する(ステップS30)。具体的には、表示装置10aは、ステップS22で補正した表示特性と、ステップS28で表示装置10bから受信した表示特性とを比較して、表示特性が一致するか否かを判定する。表示装置10bは、ステップS24で受信した表示特性と、ステップS26で補正した表示特性とが一致するか否かを判定する。表示装置10aと、表示装置10bとに双方で表示特性が一致すると判定された場合には、図4の処理は終了する。表示装置10aと、表示装置10bとの少なくとも一方で表示特性が一致しないと判定された場合には、ステップS10に戻り処理を繰り返す。
【0037】
[表示装置の処理]
図6を用いて、第1実施形態に係る表示装置の測定処理について説明する。図6は、第1実施形態に係る表示装置の測定処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【0038】
制御部30は、他の表示装置の表示部の輝度値を測定する(ステップS40)。具体的には、カメラ制御部40は、カメラ22を制御して、テストパターン画像が表示された他の表示装置の表示部の輝度値を測定する。そして、ステップS42に進む。
【0039】
制御部30は、輝度値の測定結果を送信する(ステップS42)。具体的には、通信制御部48は、例えば、ステップS40で測定した測定結果を、他の表示装置に送信する。そして、ステップS44に進む。
【0040】
制御部30は、全ての階調の測定が終了したか否かを判定する(ステップS44)。具体的には、カメラ制御部40は、他の表示装置の表示部に表示されたテストパターン画像IM1の全ての階調に輝度値を測定したか否かを判定する。全ての階調の測定が終了したと判定された場合(ステップS44;Yes)、図6の処理を終了する。全ての階調の測定が終了していないと判定された場合(ステップS44;No)、ステップS40に進む、上述の処理を繰り返す。
【0041】
図7を用いて、第1実施形態に係る表示装置の表示特性補正処理について説明する。図7は、第1実施形態に係る表示装置の表示特性補正処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【0042】
制御部30は、表示部20の表示特性の補正を開始する(ステップS50)。具体的には、制御部30は、例えば、ユーザなどから操作部24を介して、表示装置の特性の補正を開始する操作を受け付けた場合に、表示部20の表示特性の補正を開始する。そして、ステップS52に進む。
【0043】
制御部30は、テストパターン画像を表示する(ステップS52)。具体的には、表示制御部46は、例えば、記憶部26に記憶されている表示部20の表示特性を補正するためのテストパターン画像を表示部20に表示する。そして、ステップS54に進む。
【0044】
制御部30は、表示部20の輝度値の測定結果を取得する(ステップS54)。具体的には、通信制御部48は、例えば、他の表示装置がカメラで測定した表示部20の輝度値の測定結果を、他の表示装置から取得する。そして、ステップS56に進む。
【0045】
制御部30は、全ての階調の測定結果を取得したか否かを判定する(ステップS56)。具体的には、通信制御部48は、テストパターン画像IM1の全ての階調について、輝度値の測定を終了したか否かを判定する。全ての階調の測定結果を取得していないと判定された場合(ステップS56;No)、ステップS58に進む。全ての階調の測定結果を取得したと判定された場合(ステップS56;Yes)、ステップS60に進む。
【0046】
ステップS56でNoと判定された場合、制御部30は、異なる階調のテストパターン画像が表示された表示部20aの輝度値の測定結果を取得する(ステップS58)。具体的には、通信制御部48は、例えば、他の表示装置がカメラで測定した異なる階調のテストパターン画像が表示された表示部20の輝度値の測定結果を、他の表示装置から取得する。そして、ステップS56に進む。すなわち、テストパターン画像IM1の全ての階調の輝度値の測定結果を取得するまで、ステップS56からステップS58の処理を繰り返す。
【0047】
ステップS56でYesと判定された場合、制御部30は、表示部20の表示特性(諧調特性)の補正が必要であるか否かを判定する(ステップS60)。具体的には、表示特性判定部42は、例えば、他の表示装置から取得した表示部20の輝度値の測定結果と、記憶部26が記憶している表示部20が表示すべき輝度値の表示特性に関する特性情報に基づいて、表示部20の表示特性の補正が必要であるか否かを判定する。より具体的には、表示特性判定部42は、他の表示装置から取得した表示部20の輝度値の全ての諧調から求められる諧調特性が、表示部20が表示すべき輝度値の諧調特性と所定以上のずれがある場合に、表示部20の表示特性の補正が必要であると判定する。表示特性の補正が必要でないと判定された場合(ステップS60;No)、ステップS64に進む。表示特性の補正が必要であると判定された場合(ステップS60;Yes)、ステップS62に進む。
【0048】
ステップS60でYesと判定された場合、制御部30は、表示部20の表示特性(諧調特性)を補正する(ステップS62)。具体的には、表示特性補正部44は、例えば、他の表示装置から取得した表示部20の輝度値の測定結果と、記憶部26が記憶している表示部20が表示すべき輝度値の表示特性に関する特性情報に基づいて、表示部20の表示特性を補正する。より具体的には、表示特性補正部44は、他の表示装置から取得した表示部20の輝度値の全ての諧調から求められる諧調特性に基づいて、表示部20の輝度値の諧調特性を表示部20が表示すべき輝度値の諧調特性と一致するように、表示部20の諧調特性を補正する。そして、ステップS64に進む。上記では、輝度値の諧調特性の補正について説明したが、これに限らず、画面光により測定できる表示部20の色の表示特性の補正や、表示部20の最大輝度、例えば、バックライトの明るさの補正であってもよい。
【0049】
ステップS60でNo、またはステップS62の後、制御部30は、他の表示装置から他の表示装置から表示特性を取得する(ステップS64)。具体的には、通信制御部48は、他の表示装置から補正後の表示特性を取得する。そして、ステップS66に進む。
【0050】
制御部30は、表示特性が一致するか否かを判定する(ステップS66)。具体的には、表示特性判定部42は、表示装置10の表示特性と、他の表示装置の表示特性とが一致するか否かを判定する。表示特性が一致すると判定された場合(ステップS66;Yes)、図7の処理を終了する。表示特性が一致しないと判定された場合(ステップS66;No)、ステップS50に進み、上述の処理を繰り返す。
【0051】
図8を用いて、第1実施形態に係る表示システムの表示特性処理の詳細について説明する。図8は、第1実施形態に係る表示システムの表示特性処理の流れの一例を示すシーケンス図である。
【0052】
表示装置10bは、表示装置10bに設定する調整目標輝度最大値と、調整目標ガンマ特性を設定する(ステップS70)、調整目標輝度最大値は、設定目標となる表示部20bの輝度の最大値を意味する、調整目標ガンマ特性は、設定目標となるガンマ特性を意味する。そして、ステップS72に進む。
【0053】
表示装置10bは、表示部20bを最大輝度でテストパターン画像を表示させる(ステップS72)。そして、ステップS74に進む。
【0054】
表示装置10aは、カメラ22aを制御して、最大輝度値で発光している表示装置10bの表示部20bの輝度値を測定する(ステップS74)。そして、ステップS76に進む。表示装置10aは、ステップS74で測定した表示装置10bの表示部20bの輝度値の測定結果を表示装置10bに送信する(ステップS76)。そして、ステップS78に進む。
【0055】
表示装置10bは、測定結果が所定の条件を満たす場合、ステップS74で測定された輝度値を調整目標最大輝度に設定する(ステップS78)。測定条件が所定の条件を満たさない場合には、表示装置10bは、ステップS70で設定した調整目標最大輝度の値を再設定する。そして、ステップS80に進む。
【0056】
表示装置10aは、カメラ22aを制御して、調整目標最大輝度で発光している表示装置10bの表示部20輝度値を測定する(ステップS80)。そして、ステップS82に進む。表示装置10aは、ステップS80で測定した表示装置10bの表示部20の輝度値の測定結果を表示装置10bに送信する(ステップS82)。
【0057】
表示装置10bは、ステップS82で送信された輝度値の測定結果に基づいて、表示装置10bの表示部20bのガンマ特性を、調整目標ガンマ特性に合わせるように補正する(ステップS84)。
【0058】
図9を用いて、第1実施形態に係る表示装置の表示特性処理の詳細について説明する。図9は、第1実施形態に係る表示装置の表示特性処理の詳細の流れの一例を示すフローチャートである。
【0059】
制御部30は、表示部20の調整目標最大輝度と、調整目標ガンマ特性とを設定する(ステップS90)。具体的には、制御部30は、例えば、操作部24で受け付けたユーザからの入力に従って、調整目標最大輝度と、調整目標ガンマ特性とを設定する。そして、ステップS92に進む。
【0060】
制御部30は、表示部20の最大輝度で画像を表示させる(ステップS92)。具体的には、表示制御部46は、表示部20の最大輝度でテストパターン画像を表示する。そして、ステップS94に進む。
【0061】
制御部30は、最大輝度で画像を表示している表示部20の輝度値の測定結果を取得する(ステップS94)。具体的には、通信制御部48は、他の表示装置のカメラで測定された、テストパターン画像を最大輝度で表示する表示部20の輝度値を、他の表示装置から取得する。そして、ステップS96に進む。
【0062】
制御部30は、ステップS94で取得した輝度値は所定の条件を満たすか否かを判定する(ステップS96)。具体的には、表示特性判定部42は、所定の条件として、「ステップS94で取得した輝度値 > 調整目標最大値 + 調整マージン」を満たすか否かを判定する。調整マージンは、輝度値の測定結果の誤差などを加味して任意に設定してよい。所定の条件を満たすと判定された場合(ステップS96;Yes)、ステップS98に進む。所定の条件を満たしていないと判定された場合(ステップS96;No)、ステップS110に進む。
【0063】
ステップS96でYesと判定された場合、制御部30は、表示部20の最大輝度を調整目標最大輝度に設定する(ステップS98)。具体的には、表示特性補正部44は、表示部20の最大輝度を所定の条件を満たすと判定された調整目標最大輝度に補正する。そして、ステップS100に進む。
【0064】
制御部30は、調整目標最大輝度で画像を表示している表示部20の輝度値の測定結果を取得する(ステップS100)。具体的には、通信制御部48は、他の表示装置のカメラで測定された、テストパターン画像をステップS98で設定された調整目標最大輝度で表示する表示部20の輝度値を、他の表示装置から取得する。そして、ステップS102に進む。
【0065】
制御部30は、ガンマ特性を調整目標ガンマ特性に補正する(ステップS102)。具体的には、表示特性補正部44は、表示部20のガンマ特性を、ステップS90で設定された調整目標ガンマ特性に補正する。そして、ステップS104に進む。
【0066】
制御部30は、他の表示装置の補正後の表示特性を取得する(ステップS104)。具体的には、通信制御部48は、調整目標最大輝度および調整目標ガンマ特性に補正された他の表示装置の表示特性を取得する。そして、ステップS106に進む。
【0067】
制御部30は、表示特性が一致するか否かを判定する(ステップS106)。具体的には、表示特性判定部42は、表示部20の表示特性と、他の表示装置の表示装置の表示特性とが一致するか否かを判定する。表示特性が一致すると判定された場合(ステップS106;Yes)、図9の処理は終了する。表示特性が一致しないと判定された場合(ステップS106;No)、ステップS108に進む。
【0068】
ステップS106でNoと判定された場合、制御部30は、タイムアウトするか否かを判定する(ステップS108)。具体的には、制御部30は、補正を開始してから所定時間経過した場合、または所定回数以上の補正処理を行った場合にタイムアウトすると判定する。タイムアウトしないと判定された場合(ステップS108;No)、ステップS90に進み、上述の処理を繰り返す。タイムアウトすると判定された場合(ステップS108;Yes)、図9の処理を終了する。
【0069】
ステップS96でNoと判定された場合、制御部30は、調整目標最大輝度を再設定する(ステップS110)。具体的には、制御部30は、例えば、操作部24で受け付けたユーザからの入力に従って、調整目標最大輝度を再設定する。そして、ステップS96に進む。
【0070】
[校正処理]
次に、表示装置10のカメラ22を構成する方法について説明する第1実施形態では、カメラを用いて表示装置の輝度を測定する。例えば、2台の表示装置を用いて表示特性を行う場合、一方の表示装置のカメラのカメラ特性と、他方の表示装置のカメラのカメラ特性とが異なる場合、2台のカメラのカメラ特性を校正することが好ましい。第1実施形態では、信頼性の高い外部センサ(輝度センサ)の測定結果と、カメラ22の測定結果とを比較することにより、カメラ22のカメラ特性を校正する。
【0071】
図10を用いて、第1実施形態に係るカメラの校正処理について説明する。図10は、第1実施形態に係るカメラの校正処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【0072】
まず、外部センサで他の表示装置の表示部の表示特性を測定する(ステップS120)。具体的には、外部センサを用いて、テストパターン画像が表示されている他の表示装置の表示部の表示特性を測定する。そして、ステップS122に進む。
【0073】
次いで、表示装置10のカメラ22で他の表示装置の表示部の表示特性を測定する(ステップS122)。具体的には、表示装置10のカメラ22を用いて、テストパターン画像が表示されている他の表示装置の表示部の表示特性を測定する。そして、ステップS124に進む。
【0074】
次いで、輝度値の測定結果を取得する(ステップS124)。具体的には、ステップS120の外部センサの測定結果と、ステップS122のカメラ22の測定結果とを取得する。そして、ステップS126に進む。
【0075】
次いで、外部センサとカメラ22との測定結果に差異があるか否かを判定する(ステップS126)。具体的には、外部センサとカメラ22との測定結果に所定以上の差異があるか否かを判定する。差異があると判定された場合(ステップS126;Yes)、ステップS128に進む。差異がないと判定された場合(ステップS126;No)、図10の処理を終了する。
【0076】
ステップS126でYesと判定された場合、外部センサの測定結果に基づいて、カメラ22の特性を補正する(ステップS128)。具体的には、カメラ22の測定結果が外部センサの測定結果と一致するように、カメラ22のカメラ特性を補正する。そして、図10の処理を終了する。
【0077】
他の表示装置において、図10と同様の処理を行うことにより、一方の表示装置10aのカメラ22aと、他方の表示装置10bのカメラ22bとの表示特性を一致するように校正することができる。
【0078】
上述のとおり、第1実施形態では、表示装置10aと、表示装置10bとは、互いの表示部の表示特性を測定する。第1実施形態では、表示装置10aと、表示装置10bとは互いの表示特性に基づいて、互いの表示特性が一致するように表示特性を補正する。これにより、表示装置10aと、表示装置10bとの、表示特性を容易に一致させることができる。
【0079】
第1実施形態では、表示装置10aと、表示装置10bとの表示特性を一致させることにより、例えば、左右の乳房のマンモグラフィ画像を並べて表示させる場合に有用となる。また、第1実施形態では、表示装置10aと、表示装置10bとに過去と現在の同一箇所の医用画像を並べて表示させることで、過去と現在との状況を比較できるので有用となる。
【0080】
[第2実施形態]
次に、第2実施形態について説明する。第2実施形態は、複数の表示装置において、テストパターン画像の輝度値を変調して表示させ、変調したテストパターン画像を読み取ることで、各種の情報の送受信を行う。
【0081】
図11を用いて、第2実施形態に係る表示システムの構成について説明する。図11は、第2実施形態に係る表示システムの構成例を示すブロック図である。
【0082】
図11に示すように、表示システム1Aは、表示装置10Aの制御部30Aが画像変調部50と、画像判定部52とを備える点で、図1に示す表示システム1と異なる。
【0083】
画像変調部50は、表示部20に表示されてテストパターン画像の輝度値を変調する。画像変調部50は、他の表示装置10Aに送信する情報に応じて、テストパターン画像の輝度値を変調する。画像変調部50は、例えば、カメラ22を用いて測定した輝度値に応じてテストパターン画像の輝度値を変調する。
【0084】
画像判定部52は、カメラ22により測定された変調されたテストパターン画像の輝度値にパターンに応じて、輝度値に応じて他の表示装置10Aが送信する情報を判定する。画像判定部52は、例えば、例えば、他の表示装置10Aが他のカメラ22で検出した、自身の表示部20の輝度値に応じて変調させたテストパターン画像の輝度値のパターンに基づいて、自身の表示部20の輝度値を判定する。
【0085】
[無線通信システムの処理]
図12を用いて、第2実施形態に係る無線通信システムの処理について説明する。図12は、第2実施形態に係る無線通信システムの処理の流れの一例を示すシーケンス図である。
【0086】
図12は、表示装置10Aaと、表示装置10Abとが互いの輝度値を測定して、輝度値に応じてテストパターン画像を変調させることで、輝度値に関する情報を送受信する処理の一例を示している。表示装置10Aaと、表示装置10Abの構成は、図11に図示の表示装置10Aと同一なので、説明を省略する。
【0087】
表示装置10Abは、例えば、記憶部26に記憶されている表示装置10Abの表示部20の表示特性を補正するためのテストパターン画像を、表示装置10Abの表示部20Abに表示する(ステップS140)。表示装置10Aaは、カメラ22を制御して、テストパターン画像が表示された状態の表示装置10Abの表示部20の輝度値を測定する(ステップS142)。表示装置10Aaは、記憶部26に記憶されている表示装置10Aaの表示部20の表示特性を補正するためのテストパターン画像を表示部20に表示する(ステップS144)。表示装置10Aaは、ステップS142で測定した輝度値に応じて、ステップS144で表示させたテストパターン画像の輝度値を変調させる(ステップS146)。ここで、表示装置10Aaの画像変調部50がテストパターン画像を変調さえる方法の一例について説明する。画像変調部50は、例えば、非ゼロ復帰(NRZ:non-return-to-zero)変調方式を用いて、テストパターン画像を変調するとよい。この場合、画像変調部50は、例えば、非ゼロ復帰の変調方式において、ビットが1と0とを、それぞれ、テストパターン画像の白と黒とを対応させて、テストパターン画像を変調し得る。
【0088】
表示装置10Abは、カメラ22を制御して、表示装置10Aaの表示部20に表示された、変調されたテストパターン画像の輝度値を測定する(ステップS148)。表示装置10Abは、ステップS128で測定した輝度値のパターンに基づいて、表示装置10Aaの表示部20の輝度値を判定する(ステップS150)。このように、第3実施形態では、テストパターン画像を変調させることで、表示装置10Aaと、表示装置10Abとの間で、情報の送受信を行うことができる。
【0089】
上述のとおり、第2実施形態は、表示特性を補正するために用いるテストパターン画像を変調させることで、表示装置10Aaと、表示装置10Abとの間の情報通信を行う。これにより、第2実施形態は、USB端子などを用いた有線通信や、Bluetoothなどを用いた無線通信を行うことなく、複数の表示装置間の情報通信を行うことができる。
【0090】
以上、本発明の実施形態を説明したが、これら実施形態の内容により本発明が限定されるものではない。また、前述した構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のもの、いわゆる均等の範囲のものが含まれる。さらに、前述した構成要素は適宜組み合わせることが可能である。さらに、前述した実施形態の要旨を逸脱しない範囲で構成要素の種々の省略、置換又は変更を行うことができる。
【符号の説明】
【0091】
10,10A 表示装置
20 表示部
22 カメラ
24 操作部
26 記憶部
28 通信部
30,30A 制御部
40 カメラ制御部
42 表示特性判定部
44 表示特性補正部
46 表示制御部
48 通信制御部
50 画像変調部
52 画像判定部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12