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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-09
(45)【発行日】2024-12-17
(54)【発明の名称】車載装置及び車両用システム
(51)【国際特許分類】
   G01S 5/14 20060101AFI20241210BHJP
【FI】
G01S5/14
【請求項の数】 3
(21)【出願番号】P 2021010479
(22)【出願日】2021-01-26
(65)【公開番号】P2022114258
(43)【公開日】2022-08-05
【審査請求日】2023-10-09
(73)【特許権者】
【識別番号】000004260
【氏名又は名称】株式会社デンソー
(73)【特許権者】
【識別番号】000004695
【氏名又は名称】株式会社SOKEN
(74)【代理人】
【氏名又は名称】矢作 和行
(74)【代理人】
【識別番号】100121991
【弁理士】
【氏名又は名称】野々部 泰平
(74)【代理人】
【識別番号】100145595
【弁理士】
【氏名又は名称】久保 貴則
(72)【発明者】
【氏名】▲高▼島 慶
(72)【発明者】
【氏名】中島 和洋
(72)【発明者】
【氏名】篠田 卓士
(72)【発明者】
【氏名】三治 健一郎
(72)【発明者】
【氏名】齋藤 隆
【審査官】藤脇 昌也
(56)【参考文献】
【文献】特開2020-122727(JP,A)
【文献】特開2013-221943(JP,A)
【文献】特開2019-085734(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01S 5/00 - 5/14
E05B 49/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両で用いられて、
ユーザに携帯される携帯端末と前記車両に設けられるアンテナ(32)との間で超広帯域無線通信によって送受信できたインパルス信号に基づいて前記アンテナからの前記携帯端末の距離である端末距離を推定する端末距離推定部(305)を備える車載装置であって、
前記端末距離推定部は、前記車両の車室内に設けられる室内アンテナ(32e,32f)と前記車両の車室外に設けられる室外アンテナ(32a,32b,32c,32d)とを含む3つ以上の前記アンテナである内外アンテナ(32a,32b,32c,32d,32e,32f)のそれぞれについて、前記端末距離を推定するものであり、
前記内外アンテナのうちから、前記端末距離推定部で推定した前記端末距離がより短い、前記内外アンテナの全数未満の少なくとも2つの前記アンテナを選択する選択部(306,306a)と、
前記端末距離推定部で推定した前記端末距離のうちの、前記選択部で選択した前記アンテナについての前記端末距離を用いて、前記車両に対する前記携帯端末の位置を判定する端末位置判定部(307,307a)とを備え
前記選択部(306)は、前記内外アンテナのうちから、前記端末距離推定部で推定した前記端末距離がより短い、2つの前記アンテナを選択し、
前記端末位置判定部(307)は、前記端末距離推定部で推定した前記端末距離のうちの、前記選択部で選択した2つの前記アンテナについての前記端末距離から定まる、前記車両に対する前記携帯端末の位置の2つの候補点を、どの前記アンテナについての前記端末距離がより短かったかをもとに1つに絞り込むことで、前記車両に対する前記携帯端末の位置を判定する車載装置。
【請求項2】
請求項1において、
前記室内アンテナは前記車両の車室内の天井部分に設けられているものである車載装置。
【請求項3】
車両で用いられて、
ユーザに携帯される携帯端末(2)と、
前記車両の車室内に設けられる室内アンテナ(32e,32f)と前記車両の車室外に設けられる室外アンテナ(32a,32b,32c,32d)とを含む3つ以上の前記アンテナである内外アンテナ(32a,32b,32c,32d,32e,32f)と、
請求項1又は2に記載の車載装置(30,30a)とを含む車両用システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、車載装置及び車両用システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
車載装置と携帯端末との間で送受信する電波を利用して、車両に対する携帯端末の位置関係を判定する技術が知られている。例えば、特許文献1には、車載システムが、UWB(Ultra Wide Band)通信で用いられるインパルス信号を送信してから携帯端末からの応答信号を受信するまでの時間(以下、ラウンドトリップ時間)に基づいて、車両に対する携帯端末の距離を推定する技術が開示されている。UWB通信は、超広帯域無線通信と呼ばれている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2018-91071号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に開示の技術のように、UWB通信を利用して車両に対する携帯端末の距離を推定する場合、人体等による電波の遮蔽,マルチパスの影響によって、車室外にある携帯端末の距離を遠くに誤推定することがある。この場合、車室外にある携帯端末の位置を、車両からより遠くの位置に誤判定してしまうことになる。
【0005】
この開示のひとつの目的は、超広帯域無線通信を利用して車両に対する携帯端末の位置を判定する場合であっても、車室外にある携帯端末の位置をより精度良く判定することを可能にする車載装置及び車両用システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的は独立請求項に記載の特徴の組み合わせにより達成され、また、下位請求項は、開示の更なる有利な具体例を規定する。特許請求の範囲に記載した括弧内の符号は、ひとつの態様として後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものであって、本開示の技術的範囲を限定するものではない。
【0007】
上記目的を達成するために、本開示の車載装置は、車両で用いられて、ユーザに携帯される携帯端末と車両に設けられるアンテナ(32)との間で超広帯域無線通信によって送受信できたインパルス信号に基づいてアンテナからの携帯端末の距離である端末距離を推定する端末距離推定部(305)を備える車載装置であって、端末距離推定部は、車両の車室内に設けられる室内アンテナ(32e,32f)と車両の車室外に設けられる室外アンテナ(32a,32b,32c,32d)とを含む3つ以上のアンテナである内外アンテナ(32a,32b,32c,32d,32e,32f)のそれぞれについて、端末距離を推定するものであり、内外アンテナのうちから、端末距離推定部で推定した端末距離がより短い、内外アンテナの全数未満の少なくとも2つのアンテナを選択する選択部(306,306a)と、端末距離推定部で推定した端末距離のうちの、選択部で選択したアンテナについての端末距離を用いて、車両に対する携帯端末の位置を判定する端末位置判定部(307,307a)とを備え、選択部(306)は、内外アンテナのうちから、端末距離推定部で推定した端末距離がより短い、2つのアンテナを選択し、端末位置判定部(307)は、端末距離推定部で推定した端末距離のうちの、選択部で選択した2つのアンテナについての端末距離から定まる、車両に対する携帯端末の位置の2つの候補点を、どのアンテナについての端末距離がより短かったかをもとに1つに絞り込むことで、車両に対する携帯端末の位置を判定する。
【0008】
超広帯域無線通信によって送受信できたインパルス信号に基づいて端末距離推定部で推定されるアンテナからの携帯端末の距離である端末距離は、携帯端末が車室外に位置する場合、人体等による電波の遮蔽,マルチパスの影響によって、実際よりも長い距離に誤推定されることがある。これに対して、以上の構成によれば、室内アンテナと室外アンテナとを含む3つ以上のアンテナである内外アンテナのうちから、推定した端末距離がより短い、内外アンテナの全数未満の少なくとも2つのアンテナを選択し、選択したアンテナについての端末距離を用いて、車両に対する携帯端末の位置を判定することになる。端末距離が誤推定される場合には実際よりも長い距離に誤推定されるので、推定した端末距離が短いほど、推定された端末距離が誤っている可能性が低いといえる。よって、車室外に位置する携帯端末の端末距離が誤推定される場合であっても、誤推定された可能性の高い端末距離を除外し、より確度の高い端末距離を用いて、車両に対する携帯端末の位置を判定することが可能になる。その結果、超広帯域無線通信を利用して車両に対する携帯端末の位置を判定する場合であっても、車室外にある携帯端末の位置をより精度良く判定することが可能になる。
【0009】
上記目的を達成するために、本開示の車両用システムは、車両で用いられて、ユーザに携帯される携帯端末(2)と、車両の車室内に設けられる室内アンテナ(32e,32f)と車両の車室外に設けられる室外アンテナ(32a,32b,32c,32d)とを含む3つ以上のアンテナである内外アンテナ(32a,32b,32c,32d,32e,32f)と、前述の車載装置(30,30a)とを含む。
【0010】
これによれば、前述の車載装置を含むので、超広帯域無線通信を利用して車両に対する携帯端末の位置を判定する場合であっても、車室外にある携帯端末の位置をより精度良く判定することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】車両用システム1の概略的な構成の一例を示す図である。
図2】携帯端末2の概略的な構成の一例を示す図である。
図3】車両側ユニット3及び通信ECU30の概略的な構成の一例を示す図である。
図4】UWBアンカー32(32a~32f)の配置の一例を示す図である。
図5】実施形態1における2点の候補点からの端末位置の絞り込みの一例について説明するための図である。
図6】通信ECU30での携端末位置判定関連処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図7】実施形態1の構成による効果についての説明を行うための図である。
図8】実施形態1の構成による効果についての説明を行うための図である。
図9】通信ECU30aの概略的な構成の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
図面を参照しながら、開示のための複数の実施形態を説明する。なお、説明の便宜上、複数の実施形態の間において、それまでの説明に用いた図に示した部分と同一の機能を有する部分については、同一の符号を付し、その説明を省略する場合がある。同一の符号を付した部分については、他の実施形態における説明を参照することができる。
【0013】
(実施形態1)
<車両用システム1の概略構成>
以下、本実施形態について図面を用いて説明する。まず、図1を用いて、車両用システム1の説明を行う。図1に示すように、車両用システム1は、携帯端末2及び車両側ユニット3を含んでいる。
【0014】
携帯端末2は、例えば多機能携帯電話機等の情報処理端末である。携帯端末2は、ユーザに携帯される。以降では、携帯端末2が多機能携帯電話機である場合を例に挙げて説明を行う。車両側ユニット3は、車両で用いられる。車両側ユニット3の詳細については後述する。車両側ユニット3を用いる車両は、例えば自動車であるものとして、以降の説明を行う。
【0015】
<携帯端末2の概略構成>
次に、図2を用いて携帯端末2についての説明を行う。図2に示すように、携帯端末2は、BLEモジュール21及びUWBモジュール22を備えている。なお、本実施形態では、便宜上、携帯端末2のうちの、車両側ユニット3との無線通信に関連する構成以外については説明を省略している。
【0016】
BLEモジュール21は、Bluetooth Low Energy(Bluetoothは登録商標)に準拠した近距離無線通信を行うことが可能な通信モジュールである。Bluetooth Low EnergyはBLEと略する。BLEモジュール21は、例えばIC,アンテナ,通信回路等からなる構成とすればよい。BLEモジュール21は、車両側ユニット3との間で通信接続を確立して近距離無線通信を行う。
【0017】
BLEモジュール21は、車両側ユニット3から定期的に送信されるアドバタイジングパケットを、定期的にスキャンして受信する。アドバタイジングパケットを受信したBLEモジュール21は、接続要求を車両側ユニット3に送信する。この接続要求が受諾された場合に、BLEモジュール21と車両側ユニット3との通信接続が確立する。
【0018】
UWBモジュール22は、UWB-IR(Ultra Wide Band - Impulse Radio)方式の近距離無線通信を行うことが可能な通信モジュールである。以下では、UWB-IR方式の近距離無線通信をUWB通信と呼ぶ。UWB通信は、超広帯域無線通信と言い換えることもできる。UWBモジュール22は、例えばIC,アンテナ,通信回路等からなる構成とすればよい。
【0019】
UWBモジュール22は、インパルス状の電波(以下、インパルス信号)を送受信することでUWB通信を行う。UWB通信で用いられるインパルス信号とは、パルス幅が極短時間の信号である。例えば、パルス幅が2nsの信号とすればよい。また、UWB通信で用いられるインパルス信号とは、500MHz以上の帯域幅(つまり、超広帯域幅)を有する信号である。なお、UWB通信に利用できる周波数帯(以下、UWB帯)としては、3.1GHz~10.6GHzや、3.4GHz~4.8GHz、7.25GHz~10.6GHz、22GHz~29GHz等がある。UWBモジュール22は、車両側ユニット3から送信されるインパルス信号を受信した場合に、この信号に対応する応答信号を返信する。
【0020】
<車両側ユニット3の概略構成>
次に、図3を用いて、車両側ユニット3の概略的な構成の一例について説明を行う。図3に示すように、車両側ユニット3は、通信ECU30、BLEモジュール31、及びUWBアンカー32を含んでいる。例えば、通信ECU30は車内LAN40に接続される構成とすればよい。また、BLEモジュール31及びUWBアンカー32は通信ECU30に接続される構成とすればよい。なお、BLEモジュール31及びUWBアンカー32は、通信ECU30に含まれる構成としてもよい。
【0021】
BLEモジュール31は、例えばIC,アンテナ,通信回路等からなる通信モジュールである。BLEモジュール31は、通信ECU30の指示に従って、BLEに準拠した近距離無線通信を行う。
【0022】
UWBアンカー32は、例えばIC,アンテナ,通信回路等からなる通信モジュールである。UWBアンカー32は、通信ECU30の指示に従って、UWB-IR方式の近距離無線通信を行う。このUWBアンカー32がアンテナに相当する。UWBアンカー32は、自車の車室内外の複数箇所に設けられる。UWBアンカー32は、車室内に配置される室内アンカーと、車室外に配置される室外アンカーとを含む3つ以上が自車に設けられる構成とすればよい。自車の車室内外の複数箇所に設けられるUWBアンカー32が内外アンテナに相当する。各UWBアンカー32には、固有の識別子(以下、アンカーID)が設定されているものとすればよい。
【0023】
ここで、本実施形態でのUWBアンカー32の配置の一例について、図4を用いて説明を行う。一例として、図4に示すように、UWBアンカー32は自車の車室外に4つ、自車の車室内に2つ配置される構成とすればよい。自車の車室外に配置されるUWBアンカー32(つまり、室外アンカー)は、UWBアンカー32a,32b,32c,32dとする。UWBアンカー32a,32b,32c,32dが室外アンテナに相当する。自車の車室内に配置されるUWBアンカー32(つまり、室内アンカー)は、UWBアンカー32e,32fとする。UWBアンカー32e,32fが室内アンテナに相当する。UWBアンカー32a,32b,32c,32d,32e,32fが内外アンテナに相当する。
【0024】
UWBアンカー32aは、自車の前端部の左コーナー付近に配置される。UWBアンカー32bは、自車の前端部の右コーナー付近に配置される。UWBアンカー32cは、自車の後端部の左コーナー付近に配置される。UWBアンカー32dは、自車の後端部の右コーナー付近に配置される。UWBアンカー32eは、自車の車室内の前部に配置される。UWBアンカー32dは、自車の車室内の後部に配置される。室内アンカーであるUWBアンカー32e,32dは、車室内の天井部分に設けられることが好ましい。これは、室内アンカーであっても、車体によるマルチパスの影響を抑えて車室外の携帯端末2とUWB通信を行いやすくするためである。なお、室内アンカーは、天井部分のうちの車両右前側に配置される構成としてもよい。また、室内アンカーは、センターコンソールに配置される構成としてもよい。室外アンカーは、左右のBピラー,車両後部等に配置されてもよい。
【0025】
また、UWBアンカー32は、インパルス信号を送信してから、このインパルス信号に対する応答信号としてのインパルス信号を受信するまでの経過時間(以下、ラウンドトリップ時間)を計測するタイマを備える。UWBアンカー32は、このタイマによって、ラウンドトリップ時間を計測する。UWBアンカー32は、計測したラウンドトリップ時間を、自己のアンカーIDと紐付けて、通信ECU30に出力する。なお、ここで説明したラウンドトリップ時間の取得方法はあくまで一例である。UWBアンカー32と携帯端末2との間の測距に用いるラウンドトリップ時間を取得できれば、他の方法を用いてもよい。UWBアンカー32と携帯端末2との間での通信の順番は、上述した順番に限らない。つまり、Two Way Rangingの手法を用いても、Double sided Two Way Rangingの手法を用いてもよい。
【0026】
通信ECU30は、例えばプロセッサ、メモリ、I/O、これらを接続するバスを備え、メモリに記憶された制御プログラムを実行することで各種の処理を実行する。通信ECU30は、BLEモジュール31及びUWBアンカー32での通信の制御に関連する各種の処理を実行する。また、通信ECU30は、自車に対する携帯端末2の位置の判定に関連する処理(以下、端末位置判定関連処理)を実行する。ここで言うところのメモリは、コンピュータによって読み取り可能なプログラム及びデータを非一時的に格納する非遷移的実体的記憶媒体(non-transiory tangible storage medium)である。また、非遷移的実体的記憶媒体は、半導体メモリ又は磁気ディスクなどによって実現される。この通信ECU30が車載装置に相当する。なお、通信ECU30の詳細については、以下で述べる。
【0027】
<通信ECU30の概略構成>
ここで、図3を用いて、通信ECU30の概略的な構成の一例について説明を行う。図3に示すように、通信ECU30は、BLE指示部301、BLE取得部302、UWB指示部303、UWB取得部304、端末距離推定部305、選択部306、及び端末位置判定部307を機能ブロックとして備える。なお、通信ECU30が実行する機能の一部又は全部を、1つ或いは複数のIC等によりハードウェア的に構成してもよい。また、通信ECU30が備える機能ブロックの一部又は全部は、プロセッサによるソフトウェアの実行とハードウェア部材の組み合わせによって実現されてもよい。
【0028】
BLE指示部301は、BLEモジュール31からアドバタイジングパケットを送信させる。例えば、BLE指示部301は、自車が駐車中であって、且つ、自車の全ドアが施錠されてから一定時間経過後に、定期的にアドバタイジングパケットを送信させればよい。なお、この定期的なアドバタイジングパケットの送信の終了タイミングは、例えば自車の走行が開始したタイミング等とすればよい。
【0029】
BLE取得部302は、BLEモジュール31で受信する、携帯端末2との無線通信に関する情報を取得する。BLE取得部302は、アドバタイジングパケットを受信した携帯端末2のBLEモジュール21とBLEモジュール31とがコネクションを確立した場合に、BLEモジュール21との近距離無線通信でBLEモジュール31が受信する情報を取得する。
【0030】
UWB指示部303は、UWBアンカー32からインパルス信号を送信させる。一例としては、自車に設けられた複数のUWBアンカー32から順番にインパルス信号を送信させる構成とすればよい。本実施形態の例では、UWBアンカー32a,32b,32c,32d,32e,32fから、予め定められた時間間隔を空けて順番にインパルス信号を送信させればよい。
【0031】
UWB指示部303は、携帯端末2のBLEモジュール21とBLEモジュール31とのコネクションが確立されること、若しくは確立したことをトリガに、UWBアンカー32からのインパルス信号の送信を開始させればよい。これによれば、自車の周辺に携帯端末2が存在しないにもかかわらずUWBアンカー32からインパルス信号を送信させる無駄を抑制することが可能になる。
【0032】
UWB指示部303は、携帯端末2のBLEモジュール21とBLEモジュール31とのコネクションが確立されること、若しくは確立したことを、例えばBLE取得部302で取得する情報から判断すればよい。携帯端末2のBLEモジュール21とBLEモジュール31とのコネクションが確立されることについては、例えばアドバタイジングパケットを受信した携帯端末2のBLEモジュール21から送信される接続要求をBLEモジュール31で受信したことから判断すればよい。また、携帯端末2のBLEモジュール21とBLEモジュール31とのコネクションが確立されたことについては、例えば携帯端末2のBLEモジュール21からコネクションを確立して行われる近距離無線通信で送信される情報をBLEモジュール31で受信したことから判断すればよい。
【0033】
UWB取得部304は、携帯端末2のUWBモジュール22とUWBアンカー32とでUWB通信が行われた場合にUWBアンカー32で受信する、UWB通信に関する情報を取得する。UWB取得部304は、自車に設けられた複数のUWBアンカー32のそれぞれから出力されるラウンドトリップ時間を取得する。UWB取得部304は、どのUWBアンカー32のラウンドトリップ時間であるかについては、UWBアンカー32から出力されるアンカーIDをもとに特定すればよい。本実施形態の例では、UWBアンカー32a,32b,32c,32d,32e,32fのうち、UWB通信で応答信号を受信できたものについて、それぞれのラウンドトリップ時間をUWB取得部304で取得する。
【0034】
端末距離推定部305は、携帯端末2とUWBアンカー32との間でUWB通信によって送受信できたインパルス信号に基づいて、UWBアンカー32からの携帯端末2の距離(以下、端末距離)を推定する。端末距離推定部305は、自車に設けられた複数のUWBアンカー32のうちの、応答信号を受信できたUWBアンカー32の個々について、端末距離を推定する。端末距離推定部305は、UWB取得部304で取得したラウンドトリップ時間を用いて端末距離を推定すればよい。詳しくは、ラウンドトリップ時間からUWB通信における携帯端末2での内部処理時間を減算した値を2で除算し、伝播時間を算出する。そして、算出した伝播時間に光速を乗じた値を、端末距離と推定すればよい。なお、内部処理時間については、予め通信ECU30の不揮発性メモリに標準値を記憶しておく構成とすればよい。
【0035】
選択部306は、自車に設けられた複数のUWBアンカー32のうちから、端末距離推定部305で推定した端末距離がより短い、2つのUWBアンカー32を選択する。本実施形態の例では、まず、室外アンカーであるUWBアンカー32a,32b,32c,32dの4つのUWBアンカー32のうちから、端末距離推定部305で推定した端末距離がより短い2本のUWBアンカー32を選択する。続いて、室外アンカーから選択した2つのUWBアンカー32と、室内アンカーであるUWBアンカー32e,32fとの4つのUWBアンカー32のうちから、端末距離推定部305で推定した端末距離がより短い2つのUWBアンカー32を選択する。
【0036】
なお、室内アンカーよりも室外アンカーの方が携帯端末2からの応答信号を直接受信しやすいため、選択部306は、選択される2つのUWBアンカー32に少なくとも室外アンカーが含まれるようにしてもよい。
【0037】
端末位置判定部307は、端末距離推定部305で推定した端末距離のうちの、選択部306で選択した2つのUWBアンカー32についての端末距離を用いて、自車に対する携帯端末の位置(以下、端末位置)を判定する。一例としては、以下のようにすればよい。
【0038】
まず、自車の基準点を原点とする水平面の座標系(以下、平面座標系)において、選択部306で選択した2つのUWBアンカー32についての端末距離を満たす携帯端末2の端末位置の候補点を算出する。候補点は2点算出されることになる。なお、平面座標系におけるUWBアンカー32の位置については、自車の基準点に対するUWBアンカー32の位置の情報を予め通信ECU30の不揮発性メモリに格納しておくことで、利用可能とすればよい。自車の基準点は、適宜決定されればよく、一例として後輪軸の車幅方向中央となる位置等とすればよい。
【0039】
続いて、算出された2点の候補点から候補を1点に絞り込む。一例としては、選択部306で選択したUWBアンカー32から大まかに推測される、携帯端末2の存在するエリア(以下、候補エリア)から、候補を1点に絞り込めばよい。これは、選択部306は、端末距離のより短いUWBアンカー32を選択するので、選択されたなかったUWBアンカー32よりも、選択されたUWBアンカー32に近いエリアに携帯端末2が存在すると推測されるためである。
【0040】
候補エリアは、選択部306で選択されるUWBアンカー32のうち、端末距離推定部305で推定した端末距離が最も短かったUWBアンカー32から推測される構成とすればよい。例えば、端末距離が最も短かったUWBアンカー32が、UWBアンカー32aであった場合、候補エリアは、自車の左側方から左前方にかけてのエリアと推測される。
【0041】
なお、候補エリアは、選択部306で室外アンカーであるUWBアンカー32a,32b,32c,32dの4つのUWBアンカー32のうちのどの2つのUWBアンカー32が選択されたかで推測する構成としてもよい。これによれば、2つのUWBアンカー32の組み合わせに応じて、自車の前後左右の4つのエリアのうちのいずれに携帯端末2が存在するか推測できる。他にも、UWBアンカー32a,32b,32c,32d,32e,32fの6つのUWBアンカー32のうちのどの2つのUWBアンカー32が選択されたかで、自車の前後左右よりも細分化したエリアのうちのいずれに携帯端末2が存在するか推測する構成としてもよい。
【0042】
端末位置判定部307は、算出した2点の候補点のうち、推測できたエリア内に該当する候補点に絞り込めばよい。そして、端末位置判定部307は、絞り込んだ1点の候補点を、端末位置として判定する。なお、端末位置判定部307で判定された端末位置は、車両の制御に利用される構成とすればよい。
【0043】
ここで、図5を用いて、2点の候補点からの端末位置の絞り込みの一例について説明を行う。図5の例では、選択部306でUWBアンカー32b,32eが選択された場合を例に挙げて説明を行う。図5のCPA,CPBが、端末位置判定部307で算出される2点の候補点を示している。図5のCAが端末位置判定部307で推測される候補エリアを示している。2点の候補点CPA,CPBのうち、候補エリアCAに該当するのは候補点CPAのみであるので、この候補点CPAに候補が絞り込まれ、端末位置として判定されることになる。
【0044】
以上のように、端末位置判定部307は、端末距離推定部305で推定した端末距離のうちの、選択部306で選択した2つのUWBアンカー32についての端末距離から定まる端末位置の2つの候補点を、どのUWBアンカー32についての端末距離がより短かったかをもとに1つに絞り込むことで、端末位置を判定すればよい。端末位置判定部307は、他の方法を用いて、算出した2点の候補点を1点の候補に絞り込む構成としても構わない。
【0045】
<通信ECU30での端末位置判定関連処理>
次に、図6のフローチャートを用いて、通信ECU30での携帯端末2の端末位置の判定に関連する処理(以下、端末位置判定関連処理)の流れの一例について説明を行う。図6のフローチャートは、例えばBLEモジュール31と携帯端末2との通信接続が確立した場合に開始する構成とすればよい。
【0046】
まず、ステップS1では、UWB指示部303が、UWBアンカー32a,32b,32c,32d,32e,32fから、予め定められた時間間隔を空けて順番にインパルス信号を送信させる。UWBアンカー32から送信されたインパルス信号を携帯端末2が受信すると、携帯端末2のUWBモジュール22から応答信号が返信される。この応答信号をUWBアンカー32が受信すると、UWBアンカー32がラウンドトリップ時間を計測して通信ECU30に出力する。
【0047】
ステップS2では、UWB取得部304が、UWBアンカー32a,32b,32c,32d,32e,32fのうち、UWB通信で応答信号を受信できたものについて、それぞれのラウンドトリップ時間を取得する。ステップS3では、端末距離推定部305が、S2で取得したラウンドトリップ時間を用いて、各UWBアンカー32についての端末距離を推定する。
【0048】
ステップS4では、選択部306が、S3で推定した端末距離を用いて、4つの室外アンカーであるUWBアンカー32a,32b,32c,32dから、端末距離がより短い2つを選択する。ステップS5では、選択部306が、S3で推定した端末距離を用いて、S4で選択した2つの室外アンカーと、2つの室内アンカーであるUWBアンカー32e,32fとから、端末距離がより短い2つを選択する。
【0049】
ステップS6では、端末位置判定部307が、S5で選択した2つのUWBアンカー32についての端末距離を用いて、携帯端末2の端末位置の候補点を2点算出する。ステップS7では、端末位置判定部307が、選択部306で選択したUWBアンカー32から候補エリアを推測する。ステップS8では、端末位置判定部307が、S6で算出した2点の候補点のうち、S7で推測した候補エリア内に該当する候補点を、端末位置と判定する。
【0050】
ステップS9では、端末位置判定関連処理の終了タイミングであった場合(S9でYES)には、端末位置判定関連処理を終了する。端末位置判定関連処理の終了タイミングの一例としては、自車のドアの解錠時,自車の走行駆動源の始動時等とすればよい。一方、端末位置判定関連処理の終了タイミングでなかった場合(S9でNO)には、S1に戻って処理を繰り返す。
【0051】
<実施形態1のまとめ>
UWB通信によって送受信できたインパルス信号に基づいて端末距離推定部305で推定される端末距離は、携帯端末2が車室外に位置する場合、人体等による電波の遮蔽,マルチパスの影響によって、実際よりも長い距離に誤推定されることがある。例えば、人体で電波が遮蔽される場合、応答信号を直接受信できない一方、車体で反射された応答信号を受信することで、端末距離が実際よりも長い距離に誤推定されることになる。
【0052】
これに対して、実施形態1の構成によれば、室内アンカーと室外アンカーとを含む6つのUWBアンカー32a,32b,32c,32d,32e,32fのうちから、推定した端末距離がより短い2つのUWBアンカー32を選択する。そして、選択したUWBアンカー32についての端末距離を用いて、端末位置を判定することになる。前述したように、端末距離が誤推定される場合には実際よりも長い距離に誤推定されるので、推定した端末距離が短いほど、推定された端末距離が誤っている可能性が低いといえる。
【0053】
よって、車室外に位置する携帯端末2の端末距離が誤推定される場合であっても、誤推定された可能性の高い端末距離を除外し、より確度の高い端末距離を用いて、端末位置を判定することが可能になる。その結果、UWB通信を利用して端末位置を判定する場合であっても、車室外にある携帯端末2の位置をより精度良く判定することが可能になる。
【0054】
ここで、図7図8を用いて、実施形態1の構成による効果についての説明を行う。図7は、携帯端末2がユーザの前方側に携帯されている場合の例を示す。図7の例では、UWBアンカー32bと携帯端末2との間での直接のインパルス信号の送受信が、ユーザの体によって遮蔽されるものとする。図7の例では、推定した端末距離がより短い2つのUWBアンカー32は、UWBアンカー32d,32eであるものとする。図8は、携帯端末2がユーザの後方側に携帯されている場合の例を示す。図8の例では、UWBアンカー32dと携帯端末2との間での直接のインパルス信号の送受信が、ユーザの体によって遮蔽されるものとする。図8の例では、推定した端末距離がより短い2つのUWBアンカー32は、UWBアンカー32b,32eであるものとする。
【0055】
図7の例に示すように、UWBアンカー32bと携帯端末2との間での直接のインパルス信号の送受信が、ユーザの体によって遮蔽される場合、UWBアンカー32bについての端末距離は、実際よりも長い距離に誤推定される。このような場合であっても、端末位置の判定に用いられるUWBアンカー32は、推定される端末距離がより短いUWBアンカー32d,32eとなる。よって、誤推定されたUWBアンカー32bについての端末距離を端末位置の判定に用いずに済む。その結果、端末位置をより精度良く判定することが可能になる。
【0056】
一方、図8の例に示すように、UWBアンカー32dと携帯端末2との間での直接のインパルス信号の送受信が、ユーザの体によって遮蔽される場合、UWBアンカー32dについての端末距離は、実際よりも長い距離に誤推定される。このような場合であっても、端末位置の判定に用いられるUWBアンカー32は、推定される端末距離がより短いUWBアンカー32b,32eとなる。よって、誤推定されたUWBアンカー32dについての端末距離を端末位置の判定に用いずに済む。その結果、端末位置をより精度良く判定することが可能になる。
【0057】
また、実施形態1の構成によれば、推定された端末距離のより短い2つのUWBアンカー32についての端末距離を用いて端末位置を判定するので、誤推定された端末距離を端末位置の判定に、より用いにくくなる。これにより、端末位置を特に精度良く判定することが可能になる。
【0058】
(実施形態2)
実施形態1では、端末位置の判定に、推定された2つのUWBアンカー32についての端末距離を用いる構成を示したが、必ずしもこれに限らない。例えば、端末位置の判定に、推定された3つのUWBアンカー32についての端末距離を用いる構成(以下、実施形態2)としてもよい。
【0059】
以下では、実施形態2の一例について図を用いて説明する。実施形態2の車両用システム1は、通信ECU30の代わりに通信ECU30aを含むことを除けば、実施形態1の車両用システム1と同様である。
【0060】
ここで、図9を用いて、通信ECU30aの概略的な構成の一例について説明を行う。図9に示すように、通信ECU30aは、BLE指示部301、BLE取得部302、UWB指示部303、UWB取得部304、端末距離推定部305、選択部306a、及び端末位置判定部307aを機能ブロックとして備える。通信ECU30aは、選択部306及び端末位置判定部307の代わりに選択部306a及び端末位置判定部307aを備える点を除けば、実施形態1の通信ECU30と同様である。
【0061】
選択部306aは、自車に設けられた複数のUWBアンカー32のうちから、端末距離推定部305で推定した端末距離がより短い、3つのUWBアンカー32を選択する。本実施形態の例では、まず、室外アンカーであるUWBアンカー32a,32b,32c,32dの4つのUWBアンカー32のうちから、端末距離推定部305で推定した端末距離がより短い2本のUWBアンカー32を選択する。続いて、室外アンカーから選択した2つのUWBアンカー32と、室内アンカーであるUWBアンカー32e,32fとの4つのUWBアンカー32のうちから、端末距離推定部305で推定した端末距離がより短い3つのUWBアンカー32を選択する。
【0062】
なお、室内アンカーよりも室外アンカーの方が携帯端末2からの応答信号を直接受信しやすいため、選択部306aは、選択される3つのUWBアンカー32に少なくとも室外アンカーが含まれるようにしてもよい。
【0063】
端末位置判定部307は、端末距離推定部305で推定した端末距離のうちの、選択部306aで選択した3つのUWBアンカー32についての端末距離を用いて、端末位置を判定する。一例としては、選択部306aで選択した3つのUWBアンカー32についての端末距離と、自車の基準点に対するこれらのUWBアンカー32の位置とをもとに、三角測量の原理を用いて端末位置を判定すればよい。
【0064】
実施形態2の構成によっても、推定した端末距離がより短いUWBアンカー32を選択し、選択したUWBアンカー32についての端末距離を用いて、端末位置を判定することになる。よって、車室外に位置する携帯端末2の端末距離が誤推定される場合であっても、誤推定された可能性の高い端末距離を除外し、より確度の高い端末距離を用いて、端末位置を判定することが可能になる。その結果、UWB通信を利用して端末位置を判定する場合であっても、車室外にある携帯端末2の位置をより精度良く判定することが可能になる。また、実施形態2の構成によれば、3つのUWBアンカー32についての端末距離を用いて、端末位置を判定するので、端末位置を1点に絞り込みやすくなる。
【0065】
(実施形態3)
前述の実施形態では、BLE指示部301、BLE取得部302、及びUWB指示部303の機能と、UWB取得部304、端末距離推定部305、選択部306、及び端末位置判定部307の機能とを、同じ通信ECU30,30aが担う構成を示したが、必ずしもこれに限らない。例えば、BLE指示部301、BLE取得部302、及びUWB指示部303の機能を担うECUと、UWB取得部304、端末距離推定部305、選択部306、及び端末位置判定部307の機能を担うECUとが別体である構成としてもよい。この場合、UWB取得部304、端末距離推定部305、選択部306、及び端末位置判定部307の機能を担うECUが車載装置に相当する。
【0066】
なお、本開示は、上述した実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本開示の技術的範囲に含まれる。また、本開示に記載の制御部及びその手法は、コンピュータプログラムにより具体化された1つ乃至は複数の機能を実行するようにプログラムされたプロセッサを構成する専用コンピュータにより、実現されてもよい。あるいは、本開示に記載の装置及びその手法は、専用ハードウェア論理回路により、実現されてもよい。もしくは、本開示に記載の装置及びその手法は、コンピュータプログラムを実行するプロセッサと1つ以上のハードウェア論理回路との組み合わせにより構成された1つ以上の専用コンピュータにより、実現されてもよい。また、コンピュータプログラムは、コンピュータにより実行されるインストラクションとして、コンピュータ読み取り可能な非遷移有形記録媒体に記憶されていてもよい。
【符号の説明】
【0067】
1 車両用システム、2 携帯端末、3 車両側ユニット、30,30a 通信ECU(車載装置)、32 UWBアンカー(アンテナ)、32a,32b,32c,32d UWBアンカー(内外アンテナ,室外アンテナ)、32e,32f UWBアンカー(内外アンテナ,室内アンテナ)、304 端末位置特定部、305 端末距離推定部、306,306a 選択部、307,307a 端末位置判定部
図1
図2
図3
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図5
図6
図7
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