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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-09
(45)【発行日】2024-12-17
(54)【発明の名称】シート処理制御方法、シート処理装置
(51)【国際特許分類】
   B65H 29/60 20060101AFI20241210BHJP
   B65H 7/02 20060101ALI20241210BHJP
   B65H 39/043 20060101ALI20241210BHJP
【FI】
B65H29/60 D
B65H7/02
B65H39/043
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2021044025
(22)【出願日】2021-03-17
(65)【公開番号】P2022143491
(43)【公開日】2022-10-03
【審査請求日】2024-02-26
(73)【特許権者】
【識別番号】000006150
【氏名又は名称】京セラドキュメントソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100167302
【弁理士】
【氏名又は名称】種村 一幸
(74)【代理人】
【識別番号】100135817
【弁理士】
【氏名又は名称】華山 浩伸
(72)【発明者】
【氏名】末瀬 成彦
【審査官】藤村 聖子
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-198379(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65H 39/043
B65H 29/60
B65H 7/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
それぞれシートを積載可能な第1トレイ、第2トレイおよび第3トレイと、
前記第1トレイ上の前記シートを1枚ずつ第1搬送路に沿って搬送し、さらに前記シートを前記第2トレイ上へ排出する第1搬送処理と、前記第1トレイ上の前記シートを1枚ずつ第2搬送路に沿って搬送し、さらに前記シートを前記第3トレイ上へ排出する第2搬送処理と、前記第3トレイ上の前記シートを1枚ずつ第3搬送路に沿って搬送し、さらに前記シートを前記第2トレイ上へ排出する第3搬送処理とを選択的に実行可能なシート搬送装置と、
前記第1搬送処理または前記第2搬送処理により搬送される前記シートに対して予め定められた処理を実行するシート処理部と、を備えるシート処理装置を制御するシート処理制御方法であって、
予め定められた第1開始イベントが発生したときに、前記シート搬送装置に前記第1搬送処理または前記第2搬送処理を選択的に実行させる第1制御を実行することと、
前記第1制御において前記第1トレイ上の何枚目の前記シートが前記第1搬送処理および前記第2搬送処理のいずれにより搬送されたかを表す搬送実績情報を記憶装置に記録することと、
予め定められた第2イベントが発生したときに、前記搬送実績情報に応じて前記シートごとに前記第1搬送処理または前記第3搬送処理を順次選択し、選択した処理を前記シート搬送装置に実行させる第2制御を実行することと、を含むシート処理制御方法。
【請求項2】
前記第1制御が開始されてから前記第2制御が開始されるまでに、前記第2トレイ上の1枚以上の前記シートを前記第1トレイ上へ移動させる方法を案内する情報を表示装置に表示させることをさらに含む、請求項1に記載のシート処理制御方法。
【請求項3】
それぞれシートを積載可能な第1トレイ、第2トレイおよび第3トレイと、
前記第1トレイ上の前記シートを1枚ずつ第1搬送路に沿って搬送し、さらに前記シートを前記第2トレイ上へ排出する第1搬送処理と、前記第1トレイ上の前記シートを1枚ずつ第2搬送路に沿って搬送し、さらに前記シートを前記第2トレイ上へ排出する第2搬送処理と、前記第3トレイ上の前記シートを1枚ずつ第3搬送路に沿って搬送し、さらに前記シートを前記第2トレイ上へ排出する第3搬送処理とを選択的に実行可能なシート搬送装置と、
前記第1搬送処理または前記第2搬送処理により搬送される前記シートに対して予め定められた処理を実行するシート処理部と、
請求項1または請求項2に記載のシート処理制御方法の処理を実行可能な制御部と、を備えるシート処理装置。
【請求項4】
前記第2トレイは、前記第1トレイの下方に配置され、
前記第3トレイは、前記第1トレイおよび前記第2トレイに対し予め定められた第1方向へ離れた位置に配置され、
前記第1搬送路は、前記第1トレイに対応する第1搬入口から前記第1方向へ向かう第1搬入路と、前記第1搬入路に連なり前記第1方向から前記第1方向の反対の第2方向へ折り返す折り返し路と、前記折り返し路に連なり前記第2方向へ向かい前記第2トレイに対応する第1排出口に至る第1搬出路と、を含み、
前記第2搬送路は、前記第1搬入路と、前記第1搬入路に連なり前記第1方向へ向かい前記第3トレイに対応する第2排出口に至る第2搬出路と、を含み、
前記第3搬送路は、前記第3トレイに対応する第2搬入口から前記第2方向へ向かい前記第1搬出路に連なる第2搬入路と、前記第1搬出路と、を含む、請求項3に記載のシート処理装置。
【請求項5】
前記第1搬入路に沿って搬送される前記シートの厚みを検出する厚みセンサーをさらに備え、
前記制御部は、前記第1制御において、前記厚みセンサーの検出結果に応じて、前記シート搬送装置に前記第1搬送処理および前記第2搬送処理のいずれを実行させるかを選択する、請求項4に記載のシート処理装置。
【請求項6】
前記シート処理部は、前記シートに形成されている画像を読み取る画像読取部を含む、請求項3から請求項5のいずれか1項に記載のシート処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、2つのトレイに別れて排出されたシートを元の順番に並べ替えることが可能なシート処理制御方法およびシート処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
画像読取装置は、原稿搬送装置と、前記原稿搬送装置によって搬送される原稿から画像を読み取る画像読取部と、を備える場合がある。前記原稿搬送装置は、供給トレイに積載された原稿を1枚ずつ搬送路に沿って搬送し、さらに前記原稿を前記搬送路から排出トレイへ排出する。
【0003】
前記原稿はシートの一例であり、前記画像読取装置はシート処理装置の一例である。前記シート処理装置は、前記シートを搬送し、搬送される前記シートに対して予め定められたシート処理を実行する。前記画像読取装置において、前記シート処理は、前記シートから画像を読み取る処理である。
【0004】
また、前記画像読取装置が、前記原稿搬送装置によって搬送される原稿から読み取られた画像から識別コードの画像を検出し、前記識別コードの検出結果に応じて前記原稿の欠落ページの有無を判定することが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開2006-173748号広報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、一般的な前記原稿搬送装置は、原稿を搬送路の途中の折り返し路に沿って搬送する。前記折り返し路は、原稿の搬送方向を折り返す湾曲した搬送路である。
【0007】
例えば厚みの大きな原稿が前記折り返し路に沿って搬送されると、前記原稿がダメージを受けるおそれがある。厚みの大きな原稿は、前記折り返し路に沿った搬送に適さないシートの一例である。
【0008】
そこで、前記画像読取装置などの前記シート処理装置が、折り返し搬送処理とストレート搬送処理とを選択的に実行可能であれば、前記シートのダメージを軽減することができる。
【0009】
前記折り返し搬送処理は、前記供給トレイ上のシートを、前記折り返し路を経由して搬送し排出トレイへ排出する処理である。前記ストレート搬送処理は、前記供給トレイ上のシートを、前記折り返し路の手前で分岐した搬送路に沿って搬送し、前記排出トレイとは異なる補助トレイ上へ排出する処理である。
【0010】
しかしながら、前記供給トレイに積載されたシートが、前記排出トレイと前記補助トレイとに別れて排出された場合、2つのトレイに積載された前記シートを元の順番に並べ替えることは手間である。
【0011】
本発明の目的は、2つのトレイに別れて排出されたシートを簡易な操作により元の順番に並べ替えることが可能なシート処理制御方法およびシート処理装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の一の局面に係るシート処理制御方法は、シート処理装置を制御する方法である。前記シート処理装置は、それぞれシートを積載可能な第1トレイ、第2トレイおよび第3トレイと、シート搬送装置と、シート処理部と、を備える。前記シート搬送装置は、第1搬送処理と、第2搬送処理と、第3搬送処理と、を選択的に実行可能である。前記第1搬送処理は、前記第1トレイ上の前記シートを1枚ずつ第1搬送路に沿って搬送し、さらに前記シートを前記第2トレイ上へ排出する処理である。前記第2搬送処理は、前記第1トレイ上の前記シートを1枚ずつ第2搬送路に沿って搬送し、さらに前記シートを前記第3トレイ上へ排出する処理である。前記第3搬送処理は、前記第3トレイ上の前記シートを1枚ずつ第3搬送路に沿って搬送し、さらに前記シートを前記第2トレイ上へ排出する処理である。前記シート処理部は、前記第1搬送処理または前記第2搬送処理により搬送される前記シートに対して予め定められた処理を実行する。前記シート処理制御方法は、予め定められた第1開始イベントが発生したときに、前記シート搬送装置に前記第1搬送処理または前記第2搬送処理を選択的に実行させる第1制御を実行することを含む。さらに前記シート処理制御方法は、前記第1制御において前記第1トレイ上の何枚目の前記シートが前記第1搬送処理および前記第2搬送処理のいずれにより搬送されたかを表す搬送実績情報を記憶装置に記録することを含む。さらに前記シート処理制御方法は、予め定められた第2イベントが発生したときに、前記搬送実績情報に応じて前記シートごとに前記第1搬送処理または前記第3搬送処理を順次選択し、選択した処理を前記シート搬送装置に実行させる第2制御を実行することを含む。
【0013】
本発明の他の局面に係るシート処理装置は、前記第1トレイ、前記第2トレイおよび前記第3トレイと、前記シート搬送装置と、前記シート処理部と、前記シート処理制御方法の処理を実行可能な制御部と、を備える。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、2つのトレイに別れて排出されたシートを簡易な操作により元の順番に並べ替えることが可能なシート処理制御方法およびシート処理装置を提供することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1図1は、実施形態に係る画像読取装置の構成図である。
図2図2は、実施形態に係る画像読取装置の主要部の構成図である。
図3図3は、実施形態に係る画像読取装置における制御装置の構成を示すブロック図である。
図4図4は、実施形態に係る画像読取装置における仕分モードの読取制御の手順の一例を示すフローチャートである。
図5図5は、実施形態に係る画像読取装置における原稿並べ替え制御の手順の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。なお、以下の実施形態は、本発明を具体化した一例であって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
【0017】
[画像読取装置1の構成]
実施形態に係る画像読取装置1は、シートを搬送し、搬送されるシートに対するシート処理を実行するシート処理装置の一例である。画像読取装置1により搬送される前記シートは、表面に画像が形成されたシート状の原稿9である(図1参照)。
【0018】
図1に示されるように、画像読取装置1は、本体部11および本体部11の上面を覆うカバー部12を備える。本体部11は、各種の機器を収容する筐体である。カバー部12は、本体部11の上面を覆う閉位置と本体部11の上面を開放する開位置との間で変位可能に支持されている。カバー部12は、本体部11に設けられた不図示のヒンジにより変位可能に支持されている。
【0019】
さらに、画像読取装置1は、カバー部12の上面に配置されたコンタクトガラス64およびプラテンガラス65を備える。コンタクトガラス64およびプラテンガラス65は、それぞれ透明な板状部材である。
【0020】
さらに、画像読取装置1は、原稿搬送装置2、画像読取部6、移動機構7、制御装置8、操作装置801および表示装置802などを備える。原稿搬送装置2は、カバー部12に組み込まれている。
【0021】
原稿搬送装置2は、供給トレイ3a、排出トレイ3b、搬送路40、搬送機構4、供給原稿センサー5aおよび搬送原稿センサー5bなどを備える。搬送路40は、原稿9が搬送される通路を形成している。
【0022】
供給トレイ3aおよび排出トレイ3bは、それぞれ原稿9を積載可能である。供給トレイ3aは第1トレイの一例であり、排出トレイ3bは第2トレイの一例である。本実施形態において、排出トレイ3bは、供給トレイ3aの下方に配置されている。
【0023】
供給原稿センサー5aは、供給トレイ3a上に載置された原稿9を検出する。例えば、供給原稿センサー5aは、それぞれ不図示の第1変位部材および第1検出センサーを備える。
【0024】
前記第1変位部材は、供給トレイ3a上の原稿9の荷重を受けて初期位置である上位置からそれより下方の下位置へ変位する。前記第1検出センサーは、前記下位置へ変位した前記第1変位部材を検出する。
【0025】
搬送原稿センサー5bは、供給トレイ3aから搬送路40へ送り出された原稿9を検出する。例えば、搬送原稿センサー5bは、それぞれ不図示の第2変位部材および第2検出センサーを備える。
【0026】
前記第2変位部材は、供給トレイ3aから搬送路40へ送り出された原稿9と接触することにより、基準位置から退避位置へ変位する。前記検出センサーは、前記退避位置へ変位した前記第2変位部材を検出する。
【0027】
搬送機構4は、供給トレイ3a上の原稿9を1枚ずつ搬送路40へ送り出し、さらにその原稿9を搬送路40に沿って搬送し、さらにその原稿9を排出トレイ3b上へ排出する。搬送機構4は、シート搬送装置の一例である。
【0028】
以下の説明において、原稿9が供給トレイ3aから送り出される方向に向かう水平な方向を第1方向D1と称し、第1方向D1に対し反対の方向を第2方向D2と称する。また、第1方向D1および第2方向D2に直行する水平な方向を第3方向D3と称する。
【0029】
図2に示されるように、搬送路40は、第1搬入路40a、折り返し路40bおよび第1搬出路40cを含む。第1搬入路40aは、供給トレイ3aに対応する第1搬入口401から第1方向D1へ向かう通路である。搬送原稿センサー5bは、第1搬入路40aへ送り出される原稿9を検出する。
【0030】
折り返し路40bは、第1搬入路40aに連なり、第1方向D1から第2方向D2へ折り返す湾曲した通路である。第1搬出路40cは、折り返し路40bに連なり、第2方向D2へ向かい、排出トレイ3bに対応する第1排出口403に至る通路である。第1搬出路40cは、コンタクトガラス64の上面に沿う位置を経由し、第1排出口403に至る。
【0031】
搬送機構4は、供給トレイ3aに対応する第1送出機構41と、搬送路40に沿って配置された複数組の搬送ローラー対43と、を備える。
【0032】
第1送出機構41は、供給トレイ3a上の原稿9を1枚ずつ第1搬入路40aへ送り出す。本実施形態において、第1送出機構41は、供給トレイ3a上の原稿9のうち最上位の1枚を第1搬入路40aへ送り出す。
【0033】
複数組の搬送ローラー対43は、不図示のモーターによって回転駆動されることにより、原稿9を搬送路40に沿って搬送する。
【0034】
画像読取部6は、原稿9に形成されている画像を読み取り、読み取った画像を表す画像データを出力する画像読取処理を実行する。本実施形態において、画像読取部6は、第1画像読取部61、第2画像読取部62およびAFE(Analog Front End)60を含む。
【0035】
以下の説明において、供給トレイ3aに載置された原稿9の上面を第1面と称し、供給トレイ3aに載置された原稿9の下面を第2面と称する。
【0036】
第1画像読取部61は、コンタクトガラス64に対応する位置に配置された状態で、第1搬出路40cを通過する原稿9の前記第1面の画像を読み取る。第2画像読取部62は、第1搬入路40aを通過する原稿9の前記第2面の画像を読み取る。
【0037】
本実施形態において、第1画像読取部61および第2画像読取部62の各々は、発光部6a、レンズ6bおよびイメージセンサー6cを備える(図1参照)。発光部6a、レンズ6bおよびイメージセンサー6cは、それぞれ第3方向D3に沿って延びて形成されている。
【0038】
発光部6aは、原稿9に光を照射する。レンズ6bは、原稿9に反射した光をイメージセンサー6cへ導く。イメージセンサー6cは、原稿9に反射した光の強度を検出し、検出信号を画像信号として出力するラインセンサーである。
【0039】
AFE60は、前記画像信号をデジタルの画像データへ変換する。図1に示される例において、第1画像読取部61および第2画像読取部62の各々は、発光部6a、レンズ6bおよびCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)タイプのイメージセンサー6cが一体化されたCIS(Contact Image Sensor)である。
【0040】
移動機構7は、第1画像読取部61をコンタクトガラス64に対向する位置からプラテンガラス65に対向する位置に亘る範囲で移動させる。
【0041】
原稿9が搬送機構4によって搬送される場合に、移動機構7は、第1画像読取部61をコンタクトガラス64に対向する位置に保持する。
【0042】
一方、原稿9がプラテンガラス65上に載置される場合に、移動機構7は、第1画像読取部61をプラテンガラス65に沿って移動させる。これにより、第1画像読取部61の発光部6aの光がプラテンガラス65上の原稿9に走査されつつ、第1画像読取部61のイメージセンサー6cが原稿9の画像を読み取る。
【0043】
即ち、搬送機構4が動作するときの画像読取部6は、搬送路40に沿って搬送される原稿9に対する前記画像読取処理を実行する。一方、搬送機構4が動作しないときの画像読取部6は、プラテンガラス65上に載置された原稿9に対する前記画像読取処理を実行する。
【0044】
なお、第1画像読取部61のイメージセンサー6cがCCD(Charge Coupled Device)タイプのセンサーであってもよい。この場合、移動機構7は、発光部6aおよびレンズ6bを移動させ、CCDタイプのイメージセンサー6cは、予め定められた位置に固定される。
【0045】
操作装置801は、人の操作を受け付ける装置であり、例えば、操作ボタンおよびタッチパネルを含む。表示装置802は、情報を表示する装置であり、例えば、液晶表示ユニットなどのパネル表示装置を含む。
【0046】
制御装置8は、各種のデータ処理および画像読取装置1の制御を実行する。図3に示されるように、制御装置8は、CPU(Central Processing Unit)81と、RAM(Random Access Memory)82、二次記憶装置83および信号インターフェイス84などの周辺機器とを備える。
【0047】
二次記憶装置83は、コンピューター読み取り可能な不揮発性の記憶装置である。二次記憶装置83は、前記コンピュータープログラムおよび各種のデータの記憶および更新が可能である。例えば、フラッシュメモリーまたはハードディスクドライブの一方または両方が、二次記憶装置83として採用される。
【0048】
信号インターフェイス84は、各種のセンサーが出力する信号をデジタルデータへ変換し、変換後のデジタルデータをCPU81へ伝送する。さらに、信号インターフェイス84は、CPU81が出力する制御指令を制御信号へ変換し、前記制御信号を制御対象の機器へ伝送する。
【0049】
CPU81は、コンピュータープログラムを実行することにより、各種のデータ処理および制御を実行するプロセッサーである。RAM82は、コンピューター読み取り可能な揮発性の記憶装置である。RAM82は、CPU81が実行する前記コンピュータープログラムおよびCPU81が各種の処理を実行する過程で出力および参照するデータを一次記憶する。
【0050】
CPU81は、前記コンピュータープログラムを実行することにより実現される複数の処理モジュールを含む。前記複数の処理モジュールは、主制御部8a、搬送制御部8bおよび読取制御部8cなどを含む。
【0051】
主制御部8aは、操作装置801に対する操作に応じて各種の処理を開始させる制御、および、表示装置802の制御などを実行する。
【0052】
搬送制御部8bは、搬送機構4を制御することにより、原稿9の搬送を制御する。読取制御部8cは、画像読取部6を制御することにより、画像読取部6に前記画像読取処理を実行させる。
【0053】
ところで、搬送機構4は、原稿9を搬送路40の途中の折り返し路40bに沿って搬送する。折り返し路40bは、原稿9の搬送方向を折り返す湾曲した搬送路である。
【0054】
例えば厚みの大きな原稿9が折り返し路40bに沿って搬送されると、原稿9がダメージを受けるおそれがある。厚みの大きな原稿9は、折り返し路40bに沿った搬送に適さないシートの一例である。
【0055】
そこで、画像読取装置1などのシート処理装置が、折り返し搬送処理とストレート搬送処理とを選択的に実行可能であれば、前記シートのダメージを軽減することができる。本実施形態において、原稿搬送装置2は、原稿9を積載可能な補助トレイ3cをさらに備える(図1,2参照)。
【0056】
前記折り返し搬送処理は、供給トレイ3a上の原稿9を、折り返し路40bを経由して搬送し排出トレイ3bへ排出する処理である。前記ストレート搬送処理は、供給トレイ3a上の原稿9を、折り返し路40bの手前で分岐した搬送路に沿って搬送し、排出トレイ3bとは異なる補助トレイ3c上へ排出する処理である。
【0057】
しかしながら、供給トレイ3aに積載された原稿9が、排出トレイ3bと補助トレイ3cとに別れて排出された場合、2つのトレイに積載された原稿9を元の順番に並べ替えることは手間である。
【0058】
画像読取装置1の搬送機構4は、前記折返し搬送処理と前記ストレート搬送処理とを選択的に実行できる構成を備える。さらに、画像読取装置1は、排出トレイ3bおよび補助トレイ3cに別れて排出された原稿9を元の順番に並べ替える機能を備える。
【0059】
図1,2に示されるように、補助トレイ3cは、供給トレイ3aおよび排出トレイ3bに対し第1方向D1へ離れた位置に配置されている。補助トレイ3cは第3トレイの一例である。例えば、補助トレイ3cは、カバー部12の外縁に沿って折り畳み可能である。
【0060】
また、搬送路40は、第2搬出路40dおよび第2搬入路40eをさらに含む。第2搬出路40dは、第1搬入路40aに連なり第1方向D1へ向かい補助トレイ3cに対応する第2排出口404に至る通路である。即ち、搬送路40は、第1搬入路40aから折り返し路40bおよび第2搬出路40dへ分岐している。
【0061】
第2搬入路40eは、補助トレイ3cに対応する第2搬入口402から第2方向D2へ向かい第1搬出路40cに連なる通路である。即ち、折り返し路40bおよび第2搬入路40eは、第1搬出路40cへ合流している。
【0062】
さらに、搬送機構4は、経路切替機構44および第2送出機構42を備える。また、原稿搬送装置2は、第2送出機構42に対応する搬送原稿センサー5cをさらに備える(図2参照)。また、画像読取装置1は、画像読取部6の一部を成す第3画像読取部63をさらに備える。
【0063】
経路切替機構44は、第1搬入路40aに沿って搬送される原稿9を折り返し路40bおよび第2搬出路40dの一方へ選択的に案内する。
【0064】
第2送出機構42は、補助トレイ3c上の原稿9を1枚ずつ第2搬入路40eへ送り出す。本実施形態において、第2送出機構42は、補助トレイ3c上の原稿9のうち最上位の1枚を第2搬入路40eへ送り出す。
【0065】
搬送原稿センサー5cは、補助トレイ3cから第2搬入路40eへ送り出された原稿9を検出する。搬送原稿センサー5cは、第1送出機構41に対応する搬送原稿センサー5bと同様の構成を備える。
【0066】
以下の説明において、搬送路40における第1搬入路40aから折り返し路40bを経由して第1搬出路40cに至る通路を第1搬送路40a-40cと称する。また、搬送路40における第1搬入路40aから第2搬出路40dに至る通路を第2搬送路40a-40dと称する。また、搬送路40における第2搬入路40eから第1搬出路40cに至る通路を第3搬送路40e-40cと称する。
【0067】
搬送機構4は、第1送出機構41および複数組の搬送ローラー対43が動作しつつ、経路切替機構44が原稿9を折り返し路40bへ案内する第1動作を行うことが可能である。
【0068】
さらに、搬送機構4は、第1送出機構41および複数組の搬送ローラー対43が動作しつつ、経路切替機構44が原稿9を第2搬出路40dへ案内する第2動作を行うことが可能である。
【0069】
さらに、搬送機構4は、第2送出機構42および複数組の搬送ローラー対43が動作する第3動作を行うことが可能である。
【0070】
搬送機構4は、前記第1動作を行うことにより、供給トレイ3a上の原稿9を1枚ずつ第1搬送路40a-40cに沿って搬送し、さらに原稿9を排出トレイ3b上へ排出する第1搬送処理を実行する。前記第1搬送処理は、前記折り返し搬送処理である。
【0071】
また、搬送機構4は、前記第2動作を行うことにより、供給トレイ3a上の原稿9を1枚ずつ第2搬送路40a-40dに沿って搬送し、さらに原稿9を補助トレイ3c上へ排出する第2搬送処理を実行する。前記第2搬送処理は、前記ストレート搬送処理である。
【0072】
第3画像読取部63は、第2搬出路40dを通過する原稿9の前記第1面の画像を読み取る。第3画像読取部63は、第2画像読取部62と同じ構成を備える。
【0073】
また、搬送機構4は、前記第3動作を行うことにより、補助トレイ3c上の原稿9を1枚ずつ第3搬送路40e-40cに沿って搬送し、さらに原稿9を排出トレイ3b上へ排出する第3搬送処理を実行する。
【0074】
搬送機構4は、搬送制御部8bによる制御に従って、前記第1搬送処理、前記第2搬送処理および前記第3搬送処理を選択的に実行可能である。
【0075】
画像読取装置1は、さらに厚みセンサー5dを備える(図2参照)。厚みセンサー5dは、第1搬入路40aに沿って搬送される原稿9の厚みを検出する。例えば、厚みセンサー5dは、原稿9の静電容量を検出するセンサーである。原稿9の静電容量が大きいことは、原稿9の厚みが大きいことを表す。
【0076】
主制御部8aは、予め定められた第1開始イベントが発生したときに、仕分モードの読取制御を開始する(図4参照)。例えば、前記第1開始イベントは、供給トレイ3a上の原稿9が供給原稿センサー5aによって検出されている状況下で、操作装置801に対する予め定められた開始操作が検出された、というイベントである。
【0077】
前記仕分モードの読取制御は、搬送機構4に原稿9の搬送を実行させることと、画像読取部6に前記画像読取処理を実行させることと、を含む。
【0078】
[仕分モードの読取制御]
以下、図4に示されるフローチャートを参照しつつ、前記仕分モードの読取制御の手順の一例について説明する。前記仕分モードの読取制御は、シート処理制御方法の一実施形態である。
【0079】
以下の説明において、S101,S102,…は、前記仕分モードの読取制御における複数の工程の識別符号を表す。前記仕分モードの読取制御において、まず、工程S101の処理が開始される。
【0080】
<工程S101>
工程S101において、搬送制御部8bは、第1送出機構41に原稿9の送出処理を実行させ、その後、処理を工程S102へ移行させる。また、読取制御部8cは、搬送制御部8bが工程S102~S104の処理を実行しているときに、工程S105の処理を実行する。
【0081】
<工程S102>
工程S102において、搬送制御部8bは、厚みセンサー5dの検出値に応じて、原稿9の厚みが予め定められた基準値以下であるか前記基準値を超えているかを判定する。
【0082】
そして、搬送制御部8bは、原稿9の厚みが前記基準値以下であると判定したときに処理を工程S103へ移行させ、そうでない場合に処理を工程S104へ移行させる。
【0083】
<工程S103>
工程S103において、搬送制御部8bは、搬送機構4に前記第1搬送処理を実行させる。具体的には、搬送制御部8bは、原稿9が折り返し路40bへ案内されるよう経路切替機構44を制御する。その後、搬送制御部8bは、処理を工程S106へ移行させる。
【0084】
<工程S104>
工程S104において、搬送制御部8bは、搬送機構4に前記第2搬送処理を実行させる。具体的には、搬送制御部8bは、原稿9が第2搬出路40dへ案内されるよう経路切替機構44を制御する。その後、搬送制御部8bは、処理を工程S106へ移行させる。
【0085】
以上に示されるように、搬送制御部8bは、前記第1開始イベントが発生したときに、工程S102~工程S104の制御を実行する。工程S102~工程S104の制御は、搬送機構4に前記第1搬送処理または前記第2搬送処理を選択的に実行させる第1制御の一例である。
【0086】
また、搬送制御部8bは、前記第1制御において、厚みセンサー5dの検出結果に応じて、搬送機構4に前記第1搬送処理および前記第2搬送処理のいずれを実行させるかを選択する(工程S102)。
【0087】
<工程S105>
工程S105において、読取制御部8cは、画像読取部6に前記画像読取処理を実行させる。その後、読取制御部8cは、処理を工程S106へ移行させる。
【0088】
事前に両面読取モードが動作モードとして選択されており、かつ、前記第1搬送処理が実行される場合、読取制御部8cは、順次、第2画像読取部62および第1画像読取部61に前記画像読取処理を実行させる。
【0089】
事前に前記両面読取モードが前記動作モードとして選択されており、かつ、前記第2搬送処理が実行される場合、読取制御部8cは、順次、第2画像読取部62および第3画像読取部63に前記画像読取処理を実行させる。
【0090】
事前に片面読取モードが前記動作モードとして選択されており、かつ、前記第1搬送処理が実行される場合、読取制御部8cは、第1画像読取部61に前記画像読取処理を実行させる。
【0091】
事前に前記片面読取モードが前記動作モードとして選択されており、かつ、前記第2搬送処理が実行される場合、読取制御部8cは、第3画像読取部63に前記画像読取処理を実行させる。
【0092】
読取制御部8cは、搬送原稿センサー5bが原稿9を検出しない状態から検出する状態へ変化したタイミングに応じて、画像読取部6を動作させるタイミングを制御する。さらに、読取制御部8cは、搬送原稿センサー5bが原稿9を検出する状態から検出しない状態へ変化したタイミングに応じて、画像読取部6の動作を停止させるタイミングを制御する。
【0093】
画像読取部6は、前記第1搬送処理または前記第2搬送処理により搬送されるシートに対して予め定められた処理を実行するシート処理部の一例である。
【0094】
<工程S106>
工程S106において、搬送制御部8bは、搬送実績情報を二次記憶装置83に記録し、処理を工程S107へ移行させる。
【0095】
前記搬送実績情報は、工程S102~S104の制御において供給トレイ3a上の何枚目の原稿9が前記第1搬送処理および前記第2搬送処理のいずれにより搬送されたかを表す。
【0096】
例えば、前記搬送実績情報は、総枚数情報および原稿番号情報を含む。前記総枚数情報と、前記第1開始イベントの発生後に第1送出機構41により送り出された原稿9の総枚数を表す。前記原稿番号情報は、前記第1搬送処理の対象となった原稿9それぞれが何枚目であるかを表す。
【0097】
搬送制御部8bは、搬送原稿センサー5bによる原稿9の検出状態の変化の回数をカウントすることにより、第1送出機構41により送り出された原稿9の枚数をカウントする。
【0098】
<工程S107>
工程S107において、搬送制御部8bは、供給原稿センサー5aの検出状態に応じて供給トレイ3a上の原稿9の有無を判定する。搬送制御部8bは、供給トレイ3a上に原稿9が存在すると判定する場合に処理を工程S101へ移行させ、そうでない場合に処理を工程S108へ移行させる。
【0099】
<工程S108>
工程S108において、搬送制御部8bは、前記搬送実績情報に基づいて原稿9の並べ替えの要否を判定する。
【0100】
具体的には、搬送制御部8bは、前記搬送実績情報が、全ての原稿9が前記第1搬送処理により搬送されたことを示す場合に、原稿9の並べ替えが不要であると判定し、そうでない場合に、原稿9の並べ替えが必要であると判定する。
【0101】
そして、搬送制御部8bは、原稿9の並べ替えが不要であると判定した場合に前記仕分モードの読取制御を終了させ、そうでない場合に処理を工程S109へ移行させる。
【0102】
<工程S109>
工程S109において、主制御部8aは、後述する原稿並べ替え制御が開始されるまでにユーザーによって行われるべき操作を示す案内情報を表示装置802に表示させる。
【0103】
前記案内情報は、前記原稿並べ替え制御の開始のための操作を行うことをユーザーに促す情報を含む。本実施形態において、主制御部8aは、前記搬送実績情報の内容に応じて前記案内情報に含める情報を変更する。
【0104】
具体的には、前記搬送実績情報が、工程S102~S104の制御において一部の原稿9が前記第1搬送処理により搬送されたことを示す場合に、主制御部8aは、前記案内情報に原稿移動案内情報を含める。前記原稿移動案内情報は、排出トレイ3b上の1枚以上の原稿9を供給トレイ3a上へ移動させる方法を案内する情報である。
【0105】
排出トレイ3b上の原稿9は、供給トレイ3a上の原稿9の向きに対して前後の向きおよび表裏の向きが逆の状態で積載される。また、排出トレイ3b上の原稿9は、供給トレイ3a上の原稿9に対し、下から上への重なり順序が逆の順序で積載される。
【0106】
また、補助トレイ3c上の原稿9は、供給トレイ3a上の原稿9の向きに対して前後の向きおよび表裏の向きが同じ状態で積載される。また、補助トレイ3c上の原稿9は、供給トレイ3a上の原稿9に対し、下から上への重なり順序が逆の順序で積載される。
【0107】
上記の場合、前記原稿移動案内情報は、排出トレイ3b上の原稿9を、前後の向き、および、表裏の向きを変えずに供給トレイ3a上へ移動させることを案内する情報である。
【0108】
また、主制御部8aは、補助トレイ3c上の原稿9の向きを変更しないことを案内する情報を前記案内情報に含めてもよい。さらに、主制御部8aは、補助トレイ3c上の原稿9の第2方向D2の端部を第2送出機構42の位置に揃えることを促す情報を前記案内情報に含めてもよい。
【0109】
工程S109の処理は、工程S102~S104の制御が開始されてから後述する原稿並べ替え制御が開始されるまでに実行される。主制御部8aは、前記案内情報を表示装置802に表示させた後、処理を工程S110へ移行させる。
【0110】
<工程S110>
工程S110において、搬送制御部8bは、予め定められた第2開始イベントが発生したときに前記原稿並べ替え制御を実行する。本実施形態において、前記第2開始イベントは、前記原稿並べ替え制御の開始のための操作が操作装置801に行われた、というイベントである。
【0111】
搬送制御部8bは、前記原稿並べ替え制御を実行した後、前記仕分モードの読取制御を終了させる。
【0112】
[原稿並べ替え制御]
以下、図5に示されるフローチャートを参照しつつ、前記原稿並べ替え制御の手順の一例について説明する。
【0113】
以下の説明において、S201,S202,…は、前記原稿並べ替え制御における複数の工程の識別符号を表す。前記原稿並べ替え制御において、まず、工程S201の処理が開始される。
【0114】
<工程S201>
工程S201において、搬送制御部8bは、二次記憶装置83から前記搬送実績情報を取得する。その後、搬送制御部8bは、処理を工程S202へ移行させる。
【0115】
<工程S202>
工程S202において、搬送制御部8bは、前記搬送実績情報に基づく予め定められた選択ルールに従って、供給トレイ3aおよび補助トレイ3cの一方を対象トレイとして選択する。前記対象トレイは、工程S203または工程S204において原稿9の送出元となるトレイである。
【0116】
前記選択ルールは、供給トレイ3aおよび補助トレイ3cのそれぞれに積載された原稿9が排出トレイ3bへ搬送されたときに、それらの原稿9が元のページ順序で排出トレイ3b上に積載されるように定められる。前記元のページ順序は、前記仕分モードの読取制御が開始されるときの供給トレイ3a上の原稿9と同じページ順である。
【0117】
搬送制御部8bは、供給トレイ3aを前記対象トレイとして選択した場合に処理を工程S203へ移行させ、補助トレイ3cを前記対象トレイとして選択した場合に処理を工程S204へ移行させる。
【0118】
<工程S203>
工程S203において、搬送制御部8bは、搬送機構4に前記第1搬送処理を実行させ、処理を工程S205へ移行させる。工程S203の制御により、供給トレイ3a上の原稿9における最上位の1枚が排出トレイ3b上へ搬送される。
【0119】
<工程S204>
工程S204において、搬送制御部8bは、搬送機構4に前記第3搬送処理を実行させ、処理を工程S205へ移行させる。工程S204の制御により、補助トレイ3c上の原稿9における最上位の1枚が排出トレイ3b上へ搬送される。
【0120】
<工程S205>
工程S205において、搬送制御部8bは、供給トレイ3a上の原稿9および補助トレイ3c上の原稿9の全ての搬送が終了したことを表す終了条件が成立したか否かを判定する。
【0121】
例えば、搬送制御部8bは、工程S203の前記第1搬送処理および工程S204の前記第3搬送処理が実行された回数が、前記搬送実績情報における前記総枚数に達している場合に前記終了条件が成立したと判定する。
【0122】
搬送制御部8bは、前記終了条件が成立したと判定した場合に前記並べ替え制御を終了させ、そうでない場合に処理を工程S202へ移行させる。
【0123】
搬送制御部8bによる工程S202~S205の制御は、前記第2イベントが発生したときに、前記搬送実績情報に応じて原稿9ごとに前記第1搬送処理または前記第3搬送処理を順次選択し、選択した処理を搬送機構4に実行させる第2制御の一例である。
【0124】
画像読取装置1が採用されることにより、ごく簡易な操作が行われるだけで、原稿搬送装置2が、2つのトレイに別れて排出された原稿9を自動的に元の順番に並べ替える。
【0125】
[第1応用例]
以下、画像読取装置1の第1応用例に係るシート処理装置について説明する。本応用例に係るシート処理装置が、画像読取装置1における画像読取部6が他のシート処理部に置き換えられた構成を備えていてもよい。
【0126】
例えば、画像読取部6に変わる前記シート処理部が、搬送機構4により搬送されるシートにパンチ穴を開ける穴あけ機構であってもよい。本応用例に係るシート処理装置が採用される場合も、画像読取装置1が採用される場合と同様の効果が得られる。
【0127】
[第2応用例]
次に、画像読取装置1の第2応用例に係るシート処理装置について説明する。本応用例において、主制御部8aは、操作装置801に対する指定操作に従って、何枚目の原稿9を前記第2搬送処理の対象とするかを表す指定情報を設定する。
【0128】
さらに、本応用例における搬送制御部8bは、図4の工程S102において、前記指定情報に従って、搬送機構4に前記第1搬送処理および前記第2搬送処理のいずれを実行させるかを選択する。
【0129】
本応用例に係るシート処理装置が採用される場合も、画像読取装置1が採用される場合と同様の効果が得られる。
【符号の説明】
【0130】
1 :画像読取装置
2 :原稿搬送装置
3a :供給トレイ(第1トレイ)
3b :排出トレイ(第2トレイ)
3c :補助トレイ(第3トレイ)
4 :搬送機構
5d :厚みセンサー
6 :画像読取部
8 :制御装置
40 :搬送路
40a :第1搬入路
40b :折り返し路
40c :第1搬出路
40d :第2搬出路
40e :第2搬入路
41 :第1送出機構
42 :第2送出機構
43 :搬送ローラー対
44 :経路切替機構
61 :第1画像読取部
62 :第2画像読取部
63 :第3画像読取部
401 :第1搬入口
402 :第2搬入口
403 :第1排出口
404 :第2排出口
図1
図2
図3
図4
図5