(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-09
(45)【発行日】2024-12-17
(54)【発明の名称】粉体燃料用のバーナ
(51)【国際特許分類】
F23D 1/00 20060101AFI20241210BHJP
【FI】
F23D1/00 Z
(21)【出願番号】P 2021057440
(22)【出願日】2021-03-30
【審査請求日】2024-02-08
(73)【特許権者】
【識別番号】000000099
【氏名又は名称】株式会社IHI
(74)【代理人】
【識別番号】110000936
【氏名又は名称】弁理士法人青海国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 岳彦
【審査官】礒部 賢
(56)【参考文献】
【文献】特開平10-019207(JP,A)
【文献】中国実用新案第210373412(CN,U)
【文献】米国特許出願公開第2010/0320296(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2010/0081102(US,A1)
【文献】韓国登録実用新案第20-0397581(KR,Y1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F23D 1/00 - 1/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
粉体燃料の流路を囲繞する円筒状の内壁を有する外筒と、
前記外筒の中心軸線方向の少なくとも一部について、前記外筒の前記内壁を円周方向に全周に亘って覆うシームレスな円筒状の第1ライナと、
前記外筒に連通する筒状の燃料入口部と、
前記燃料入口部の内壁の少なくとも一部を覆うシームレスな第2ライナと、
を備え、
前記第1ライナおよび前記第2ライナは、一体型である、
粉体燃料用のバーナ。
【請求項2】
請求項
1に記載の粉体燃料用のバーナと、
前記バーナが取り付けられる火炉と、
を備える、ボイラ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、粉体燃料用のバーナに関する。
【背景技術】
【0002】
粉体燃料用のバーナでは、流動する粉体燃料との衝突による壁面の摩耗を防止するために、耐摩耗性を有するライナが使用される場合がある。このようなライナとして、例えば、特許文献1は、耐摩耗性を有するセラミックピースを開示している。このセラミックピースは、セラミックピース本体と、スタッドとを備える。セラミックピース本体は、スタッドを通すための孔を有する。セラミックピース本体は、孔に通されたスタッドの先端を母材に溶接することによって、母材に固定される。バーナの壁面には、複数のこのようなライナが互いに隣接して配置される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記のようなバーナでは、ライナ表面上の孔およびスタッドの頭等の凹凸、および、隣接するライナの隙間が、粉体燃料との衝突に晒される。したがって、このような箇所から、摩耗が局所的に進展し得る。このような場合、ライナは早期に破損し得る。また、凹凸および隙間には、粉体燃料が蓄積し得る。ライナは高温に晒されることから、蓄積した粉体燃料は、タール(液体)へと熱分解される場合がある。このようなタールには、粉体燃料が付着し、更に粉体燃料が蓄積する。粉体燃料が蓄積した箇所は、粉体燃料との衝突により晒される。したがって、粉体燃料が蓄積した箇所から、摩耗がより進展し得る。
【0005】
本開示は、上記のような課題を考慮して、ライナの寿命を向上することができる粉体燃料用のバーナを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本開示の一態様に係る粉体燃料用のバーナは、粉体燃料の流路を囲繞する円筒状の内壁を有する外筒と、外筒の中心軸線方向の少なくとも一部について、外筒の内壁を円周方向に全周に亘って覆うシームレスな円筒状の第1ライナと、外筒に連通する筒状の燃料入口部と、燃料入口部の内壁の少なくとも一部を覆うシームレスな第2ライナと、を備え、第1ライナおよび第2ライナは、一体型である。
【0008】
また、上記課題を解決するために、本開示の一態様に係るボイラは、上記の粉体燃料用のバーナと、バーナが取り付けられる火炉とを備える。
【発明の効果】
【0009】
本開示によれば、ライナの寿命を向上することができる。ライナを含むバーナへの粉体燃料蓄積を防止でき,バーナ焼損の可能性を低減できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】
図1は、実施形態に係る粉体燃料用のバーナを具備するボイラを示す概略図である。
【
図2】
図2は、実施形態に係る粉体燃料用のバーナを示す概略的な断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下に添付図面を参照しながら、本開示の実施形態について詳細に説明する。かかる実施形態に示す具体的な寸法、材料および数値等は、理解を容易とするための例示にすぎず、特に断る場合を除き、本開示を限定するものではない。なお、本明細書および図面において、実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略し、また本開示に直接関係のない要素は図示を省略する。
【0012】
図1は、実施形態に係る粉体燃料用のバーナ10を具備するボイラ100を示す概略図である。本実施形態では、バーナ10は、例えば火力発電所のボイラ100に適用される。バーナ10は、粉体燃料を使用するその他の設備に適用されてもよい。バーナ10は、ボイラ100において、例えばバイオマスまたは微粉炭等の粉体燃料を燃焼させるために使用される。ボイラ100は、例えば、火炉2と、煙道3と、複数のバーナ10とを具備する。ボイラ100は、不図示のその他の構成要素を更に具備してもよい。
【0013】
火炉2は、粉体燃料を燃焼させて高温のガスを発生させる。粉体燃料の燃焼によって、灰が発生する。火炉2の底部には、灰を外部に排出する排出口2aが設けられる。煙道3は、火炉2の上部と接続される。煙道3は、火炉2で発生したガスを外部に案内する。ボイラ100は、例えば火炉2の上部等に、図示しない過熱器を具備する。過熱器では、火炉2で発生したガスと水との間での熱交換が行われる。それにより、水蒸気が生成され、発電に使用される。
【0014】
バーナ10は、火炉2の下部の側壁または角部に設けられる。複数のバーナ10は、火炉2の側壁または角部に沿って水平方向もしくは角度を持って互いに離間して配置される。なお、複数のバーナ10は、鉛直方向にも互いに離間して配置されてもよい。バーナ10の先端は、火炉2の炉室21を臨む。バーナ10に供給された粉体燃料は、バーナ10の先端から火炉2内に噴射され、図示しない着火装置によって燃焼される。それにより、火炉2内で火炎Fが形成される。
【0015】
続いて、バーナ10について詳細に説明する。
【0016】
図2は、実施形態に係る粉体燃料用のバーナ10を示す概略的な断面図である。本開示において、バーナ10およびその構成要素の方向に関して、炉室21に近い端部を「先端」と称し(
図2において右側)、反対の端部を「後端」と称する(
図2において左側)。別の観点では、粉体燃料の流れにおいて、上流側の端部が「後端」であり、下流側の端部が「先端」である。バーナ10は、外筒11と、燃料入口部12と、ノズル13と、内筒14と、外側ライナ15と、内側ライナ16とを備える。バーナ10は、他の構成要素を更に備えてもよい。
【0017】
外筒11は、概ね円筒形状を有し、円筒状の内壁11cを有する。外筒11は、中心軸線に沿って、円筒部11aおよびテーパ部11bを有する。円筒部11aは、中心軸線に沿って、外筒11の後端から、後端と先端との間の中間位置まで延在する。円筒部11aは、一定の直径を有する。テーパ部11bは、中心軸線に沿って、中間位置から先端まで延在する。テーパ部11bは、先端に向かって先細りにされている。
【0018】
図3は、
図2中のIII-III矢視端面図である。燃料入口部12は、例えば、概ね四角形の断面の筒形状を有する。燃料入口部12は、その中心軸線が、外筒11の中心軸線と垂直になるように、かつ、交わらないように、外筒11に連結される。
図2を参照して、燃料入口部12は、外筒11の後端に連結される。燃料入口部12は、その上流端(
図2において上端)に粉体燃料の入口12aを有する。入口12aは、外筒11の内部と連通する。入口12aは、配管によって上流の装置に接続される。本実施形態では、外筒11および燃料入口部12は、一体型である。外筒11および燃料入口部12は、例えば、ステンレス等の金属またはカーボン材によって一体に形成される。他の実施形態では、外筒11および燃料入口部12は別体であってもよく、ボルト等の締結手段によって互いに連結されてもよい。
【0019】
ノズル13は、バーナ10の先端に位置する。ノズル13は、火炉2の炉室21を臨む。ノズル13は、概ね円筒形状を有する。ノズル13は、先端に向かって先細りにされている。ノズル13は、外筒11に対して同軸に配置され、外筒11の先端に連結される。ノズル13は、その先端に粉体燃料の噴射口13aを有する。ノズル13は、外筒11とは別個の部材であり、例えばボルト等の締結手段によって外筒11に連結される。例えば、ノズル13は、耐熱性および耐磨耗性を有する鋳鉄によって形成される。
【0020】
内筒14は、概ね円筒形状を有し、円筒状の外壁14cを有する。内筒14の外径は、外筒11の内径よりも小さい。内筒14は、外筒11の内部に外筒11と同軸に配置される。内筒14は、外筒11の後端から、ノズル13の先端まで延在する。内筒14は、中心軸線に沿って、円筒部14aおよびテーパ部14bを有する。円筒部14aは、中心軸線に沿って、外筒11の円筒部11aと概ね同様な長さを有する。円筒部14aは、一定の直径を有する。テーパ部14bは、中心軸線に沿って、ノズル13の先端まで延在する。テーパ部14bは、先端に向かって先細りにされている。
【0021】
外筒11の内壁11cと、内筒14の外壁14cとの間に、粉体燃料の流路C1が画定される。流路C1は、概ね円筒形状を有する。流路C1は、燃料入口部12の入口12aと連通する。内筒14の内壁14dは、空気の流路C2を画定する。内筒14は、例えばボルト等の締結手段によって外筒11の後端に連結される。内筒14は、例えば、ステンレス等の金属またはカーボン材によって形成される。
【0022】
上記のようなバーナ10では、粉体燃料は、燃料入口部12の入口12aから流路C1に投入される。粉体燃料は、空気によって、外筒11の中心軸線周りに混合されながら、流路C1を通して噴射口13aに運ばれる。粉体燃料は、噴射口13aから炉室21に噴射される。外側ライナ15および内側ライナ16は、バーナ10において、このような粉体燃料が頻繁に衝突する壁面に設けられる。
【0023】
図2および
図3を参照して、外側ライナ15は、外筒11の内壁11c(
図2および
図3)、および、燃料入口部12の内壁12b(
図3)を覆う。具体的には、外側ライナ15は、第1ライナ15a(
図2および
図3)と、第2ライナ15b(
図3)とを含む。
【0024】
図2を参照して、第1ライナ15aは、外筒11の内壁11cを覆う。本実施形態では、第1ライナ15aは、外筒11の中心軸線方向の一部について、内壁11cを覆う。具体的には、第1ライナ15aは、円筒部11aの全体およびテーパ部11bの全体もしくは一部(テーパ部11bの後端側の部分)において内壁11cを覆う。別の観点では、第1ライナ15aは、円筒部11aおよびテーパ部11bにまたがって、外筒11に設けられる。
【0025】
図3を参照して、第1ライナ15aは、外筒11の円周方向においては、全周に亘って外筒11の内壁11cを覆う。第1ライナ15aは、シームレスの(つまり、一体型の)部材である。第1ライナ15aは、ボルトまたは接着剤等の固定手段を用いること無く、外筒11に固定される(第1ライナ15aの固定方法について詳しくは後述)。したがって、第1ライナ15aは、固定手段を配置するための孔および溝等の凹凸を有さず、滑らかな内周面を有する。
【0026】
第2ライナ15bは、燃料入口部12の内壁12bを覆う。本実施形態では、第2ライナ15bは、四角形の断面を有する燃料入口部12の内壁12bのうち、一部もしくは全面の壁面に設けられる。具体的には、第2ライナ15bは、内壁12bにおいて、外筒11の内壁11cに滑らかに連続する壁面への設置は必須としその他の面には設置しない場合もある。第2ライナ15bは、入口12aから外筒11との連結部まで設けられる。第2ライナ15bは、シームレスの(つまり、一体型の)部材であり、固定手段を用いること無く燃料入口部12に固定される。さらに、本実施形態では、第1ライナ15aおよび第2ライナ15bの全体が、一体型の部材でもよい。第2ライナ15bは、固定手段を配置するための孔および溝等の凹凸を有さず、滑らかな内面を有する。ライナ15aと15bを別部材で構成する場合は,繋ぎ目部には隙間/段差が無いように仕上げる必要がある。
【0027】
図2を参照して、内側ライナ16は、内筒14の外壁14cを覆う。本実施形態では、内側ライナ16は、内筒14の中心軸線方向の一部について、外壁14cを覆う。具体的には、内側ライナ16は、円筒部14aのみにおいて外壁14cを覆い、テーパ部14bには設けられていない。
図3を参照して、内側ライナ16は、内筒14の円周方向においては、全周に亘って内筒14の外壁14cを覆う。内側ライナ16は、一体型の部材である。内側ライナ16は、固定手段を用いること無く内筒14に固定され、滑らかな外周面を有する。
【0028】
外側ライナ15および内側ライナ16は、例えば、耐磨耗性を有する鋳鉄によって形成される。外側ライナ15および内側ライナ16の各々の厚さは、例えば15~25mm程度であるが、この範囲に限定されない。
【0029】
続いて、外側ライナ15の製造方法について説明する。
【0030】
外側ライナ15は、ライニングによって外筒11および燃料入口部12の内壁に形成される。まず、外筒11および燃料入口部12を、ステンレス等の金属またはカーボン材等によって一体に作成する。続いて、第1ライナ15aおよび第2ライナ15bを含む外側ライナ15に相当する部分を、例えば発泡スチロールのような合成樹脂で形成する。合成樹脂の内面には、後述する砂の除去を容易にするために、離型のための塗料を塗布する。
【0031】
続いて、合成樹脂の内側および外側を砂で覆う。この際、溶湯の入口、および、後述する溶融合成樹脂の出口を形成する。続いて、入口から溶湯を注ぐ。高温の溶湯によって合成樹脂が溶け、溶融合成樹脂が出口から押し出される。溶湯が冷えて固まったのちに、砂を除去し、外筒11および燃料入口部12に一体に固定された外側ライナ15が得られる。内側ライナ16も、外側ライナ15と同様な方法によって製造されることができ、内筒14に一体に固定される。上記のような製造方法によって、外側ライナ15および内側ライナ16は、ボルトまたは接着剤等の固定手段を用いること無く、それぞれ外筒11および内筒14に固定され、孔および溝等の凹凸の無い滑らかな表面を有する。なお、外側ライナ15および内側ライナ16の製造方法は、これに限定されず、外側ライナ15および内側ライナ16は、他の方法によって製造されてもよい。例えば、まず、外側ライナ15を鋳造によって一体に形成する。また、外筒11を複数の分割された部品として準備する。同様に、燃料入口部12を複数の分割された部品として準備する。続いて、第1ライナ15aの外周面に外筒11の部品を組み付ける。例えば、外筒11の部品同士を連結するために、ボルト等の固定手段を使用してもよい。同様に、第2ライナ15bの外周面に燃料入口部12の部品を組み付ける。例えば、燃料入口部12の部品同士を連結するために、ボルト等の固定手段を使用してもよい。また、外筒11の部品および燃料入口部12の部品を連結するために、ボルト等の固定手段を使用してもよい。このような構成によっても、シームレスな第1ライナ15aおよび第2ライナ15bを作成可能である。また、内側ライナ16を鋳造によって一体に作成し、続いて、内側ライナ16の内側に内筒14を挿入してもよい。
【0032】
以上のようなボイラ100のバーナ10は、粉体燃料の流路C1を囲繞する円筒状の内壁11cを有する外筒11と、外筒11の中心軸線方向の少なくとも一部について、外筒11の内壁11cを円周方向に全周に亘って覆うシームレスな円筒状の第1ライナ15aとを備える。第1ライナ15aはシームレスな部材なので、ボルトによる締結箇所を無くすまたは減らすことができる。したがって、表面上の凹凸を無くすまたは減らすことができ、凹凸への粉体燃料の衝突および蓄積を低減することができる。また、第1ライナ15aは外筒11の内壁11cを円周方向に全周に亘って覆うことから、第1ライナ15aは、円周方向の隙間を有さない。したがって、隙間への粉体燃料の衝突および蓄積を防止することができる。よって、摩耗の局所的な進展を抑制することができ、第1ライナ15aの寿命を向上することができる。また、粉体燃料の蓄積を低減することができることから、粉体燃料のタールへの熱分解を抑制することができる。したがって、タールへの粉体燃料の付着を低減することができ、粉体燃料の更なる蓄積を防止することができる。
【0033】
また、バーナ10は、外筒11に連通する筒状の燃料入口部12と、燃料入口部12の内壁12bの少なくとも一部を覆うシームレスな第2ライナ15bとを更に備え、第1ライナ15aおよび第2ライナ15bは、一体型である(外側ライナ15)。第1ライナ15aおよび第2ライナ15bが別体である場合、第1ライナ15aと第2ライナ15bとの隙間に、粉体燃料が衝突および蓄積し得る。しかしながら、本実施形態では、第1ライナ15aおよび第2ライナ15bが一体型であるため、第1ライナ15aおよび第2ライナ15bの境界に粉体燃料が衝突および蓄積することを防止することができる。さらにはライナを含むバーナへの粉体燃料蓄積を防止でき,バーナ焼損の可能性を低減できる。
【0034】
以上、添付図面を参照しながら実施形態について説明したが、本開示は上記実施形態に限定されない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本開示の技術的範囲に属するものと了解される。
【0035】
例えば、上記の実施形態では、第1ライナ15aは、外筒11の中心軸線方向の一部について設けられる。具体的には、上記の実施形態では、第1ライナ15aは、テーパ部11bの先端側には設けられない。しかしながら、他の実施形態では、第1ライナ15aは、外筒11の中心軸線方向の全体について設けられてもよい。同様に、上記の実施形態では、内側ライナ16は、テーパ部14bには設けられない。しかしながら、他の実施形態では、内側ライナ16は、内筒14の中心軸線方向の全体について設けられてもよい。
【0036】
また、上記の実施形態では、第1ライナ15aおよび第2ライナ15bは一体型である。しかしながら、他の実施形態では、第1ライナ15aおよび第2ライナ15bは別体であってもよい。
【0037】
また、上記の実施形態では、第2ライナ15bは、燃料入口部12の内壁12bの一部のみに設けられる。しかしながら、他の実施形態では、第2ライナ15bは、内壁12bの全体に設けられてもよい。
【0038】
また、上記の実施形態では、外側ライナ15の固定に、ボルトまたはスタッド等の固定手段は全く使用されない。しかしながら、他の実施形態では、第1ライナ15aと第2ライナ15bを別部品で構成し、つなぎ目を凹凸なし(シームレス状)で接続し、少なくとも一部分がボルトまたはスタッド等によって固定されてもよい。
【0039】
本開示は、より良い設備を通じて、より良いエネルギー供給を促進することができるので、国際連合が主導する持続可能な開発目標(SDGs)の目標7「手ごろで信頼でき、持続可能かつ近代的なエネルギーへのアクセスを確保する」および目標13「気候変動とその影響に立ち向かうため、緊急対策を取る」に貢献することが可能となる。
【符号の説明】
【0040】
2 火炉
10 バーナ
11 外筒
11c 外筒の内壁
12 燃料入口部
12b 燃料入口部の内壁
15a 第1ライナ
15b 第2ライナ
100 ボイラ
C1 粉体燃料の流路