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  • 特許-電子制御モジュール 図1
  • 特許-電子制御モジュール 図2
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  • 特許-電子制御モジュール 図4
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-09
(45)【発行日】2024-12-17
(54)【発明の名称】電子制御モジュール
(51)【国際特許分類】
   H05K 1/14 20060101AFI20241210BHJP
【FI】
H05K1/14 Z
H05K1/14 G
H05K1/14 H
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2021068041
(22)【出願日】2021-04-13
(65)【公開番号】P2022162931
(43)【公開日】2022-10-25
【審査請求日】2024-02-08
(73)【特許権者】
【識別番号】000003997
【氏名又は名称】日産自動車株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002468
【氏名又は名称】弁理士法人後藤特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】城ノ戸 拓真
【審査官】沼生 泰伸
(56)【参考文献】
【文献】特開2013-021855(JP,A)
【文献】特開2012-139041(JP,A)
【文献】特開平11-054963(JP,A)
【文献】特開2020-148232(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2019/0256348(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H05K 1/14
H05K 3/36
F16F 1/00- 6/00
H05K 5/00- 5/06
H05K 7/14
F16F 15/00-15/36
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
エンジンを備えた車両に搭載される回転電機ユニット上に配置される電子制御モジュールであって
上面に電子部品が載置される第1基板と、
前記第1基板の上面側に間隔をあけて配置され、上面に電子部品が載置される第2基板と、
前記第1基板と前記第2基板との間に設けられ、前記第1基板と前記第2基板との間に閉空間を形成する筒状のブラケットと、
前記第1基板と前記ブラケットとの間の振動を吸収する第1防振部材と、
前記ブラケットと前記第2基板との間の振動を吸収する第2防振部材と、を備え、
前記第1防振部材のばね定数は、前記第2防振部材のばね定数より大きい電子制御モジュール。
【請求項2】
請求項1に記載の電子制御モジュールにおいて、
前記ブラケットは、前記ブラケットを前記第1基板に固定するための第1ねじが挿通される第1貫通孔を有し、
前記第1防振部材は、前記第1ねじと前記第1貫通孔との間に設けられる電子制御モジュール。
【請求項3】
請求項1または2に記載の電子制御モジュールにおいて、
前記第2基板は、前記第2基板を前記ブラケットに固定するための第2ねじが挿通される第2貫通孔を有し、
前記第2防振部材は、前記第2ねじと前記第2貫通孔との間に設けられる電子制御モジュール。
【請求項4】
請求項1から3のいずれか一項に記載の電子制御モジュールにおいて、
前記第1基板、前記第2基板、及び前記ブラケットを収容する筐体と、
前記第2基板上に設けられたコネクタに接続されるハーネスと、をさらに備える電子制御モジュール。
【請求項5】
請求項4に記載された電子制御モジュールであって、
前記コネクタは、長手方向が車両の前後方向に位置するようにして車両に取り付けられる電子制御モジュール。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子制御モジュールに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、ベースとプリント基板との間に放熱ゲルを設け、この放熱ゲルによってプリント基板の振動を抑制することが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特許第6601328号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載された発明では、プリント基板をねじによって直接ベースに固定している。このため、プリント基板に伝わる振動を十分に抑えることができないおそれがある。
【0005】
本発明は、このような技術的課題に鑑みてなされたもので、電子部品が載置される基板に伝達される振動をより確実に抑制することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のある態様によれば、電子制御モジュールは、エンジンを備えた車両に搭載される回転電機ユニット上に配置される。また、電子制御モジュールは、上面に電子部品が載置される第1基板と、第1基板の上面側に間隔をあけて配置され、上面に電子部品が載置される第2基板と、第1基板と第2基板との間に設けられ、第1基板と第2基板との間に閉空間を形成する筒状のブラケットと、第1基板とブラケットとの間の振動を吸収する第1防振部材と、ブラケットと第2基板との間の振動を吸収する第2防振部材と、を備え、第1防振部材のばね定数は、第2防振部材のばね定数より大きい。
【発明の効果】
【0007】
この態様によれば、電子部品が載置される基板に伝達される振動をより確実に抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、本実施形態の電子制御モジュールの外観斜視図である。
図2図2は、本実施形態の電子制御モジュールの分解斜視図である。
図3図3は、本実施形態の電子制御モジュールを筐体に取り付けた図である。
図4図4は、本実施形態の防振ゴム近傍の拡大断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、添付図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。
【0010】
図1は、本実施形態の電子制御モジュール100の外観斜視図である。図2は、本実施形態の電子制御モジュール100の分解斜視図である。図3は、本実施形態の電子制御モジュール100を筐体1に取り付けた図である。図4は、本実施解体の防振ゴム50a,50b近傍の拡大断面図である。なお、以下の説明における上下とは、天地を意味するものではなく、図面における上下を意味するものである。
【0011】
本実施形態の電子制御モジュール100は、例えば、エンジンを備えた車両に搭載される回転電機ユニット上に配置される。より具体的には、ハイブリッド車両におけるモータジェネレータのパワーコントロールユニットに用いられる。図1及び図2に示すように、電子制御モジュール100は、基体としてのパワーモジュール10と、パワーモジュール10上に配置され、上面20aに電子部品21が載置される第1基板としてのドライバ基板20と、ドライバ基板20の上面20a側に間隔をあけて配置され、上面30aに電子部品31が載置される第2基板としてのモータ制御基板30と、ドライバ基板20とモータ制御基板30との間に設けられる筒状のブラケット40と、を備える。
【0012】
電子制御モジュール100は、金属製の筐体1の底面にねじ2によって固定され、筐体1内に収容される(図3参照)。
【0013】
パワーモジュール10は、車両に搭載されたバッテリから供給される直流電力を多相交流電力に変換するインバータ(図示せず)を備える。パワーモジュール10は、インバータによって変換された多相交流電力をモータジェネレータ(図示せず)に供給する。
【0014】
ドライバ基板20は、パワーモジュール10のスイッチング動作を制御する。ドライバ基板20は、例えば、多層プリント基板により形成される。図2に示すように、ドライバ基板20の上面20aには、複数の電子部品21(トランス、ダイオード、コンデンサ、チップ抵抗など)が配置される。これら電子部品21によってスイッチング回路が構成される。
【0015】
ドライバ基板20の対向する二辺の両端近傍には、電子制御モジュール100を筐体1に固定するねじ2及びねじ2を締結するための工具とドライバ基板20との接触を防止するための切り欠き20bが設けられる。
【0016】
ドライバ基板20には、さらに、ドライバ基板20をパワーモジュール10に固定するねじ2が挿通される貫通孔20cと、ブラケット40に設けられた位置決め突起40d(図2参照)が挿入される貫通孔20dと、ブラケット40を固定するねじ2が締結される貫通孔20eと、が設けられる。
【0017】
モータ制御基板30は、ドライバ基板20に設けられたスイッチング回路の動作を車両運転状態に応じて制御する。モータ制御基板30の上面30aには、複数の電子部品31(CPU、電源IC、ダイオード、コンデンサ、チップ抵抗、コネクタなど)が配置される。これら電子部品31によってドライバ基板20に設けられたスイッチング回路におけるスイッチング動作の周波数を制御する制御回路が構成される。なお、モータ制御基板30上に設けられたコネクタ31aには、ハーネス60が接続され(図3参照)、ハーネス60は筐体1の外部に設けられたコントローラ(図示せず)に接続される。
【0018】
モータ制御基板30の対向する二辺の両端近傍には、電子制御モジュール100を筐体1に固定するねじ2を締結するための工具とモータ制御基板30との接触を防止するための切り欠き30bが設けられる。
【0019】
モータ制御基板30には、さらに、モータ制御基板30をブラケット40に固定するねじ2が挿通される第2貫通孔としての貫通孔30cと、ブラケット40に設けられた位置決め突起40dが挿入される貫通孔30dと、が設けられる。
【0020】
ブラケット40は、樹脂材料(例えば、PPS樹脂(ポリフェニレンサルファイド樹脂))によって形成される。ブラケット40は、ドライバ基板20の外縁部の形状に沿った筒状の枠体として形成される。
【0021】
ブラケット40の対向する二辺の両端近傍には、電子制御モジュール100を筐体1に固定するねじ2を締結するための工具とドライバ基板20上に配置された電子部品21等との接触を防止するための凹部40bが設けられる。凹部40bは、周壁40aが内側に窪むように形成される。
【0022】
ブラケット40には、さらに、モータ制御基板30をブラケット40に固定するねじ2がねじ込まれる受け部40cと、ブラケット40をドライバ基板20に取り付けるねじ2が着座する着座部40eと、が設けられる。受け部40cは、凹部40bの内側に隣接するように設けられている。着座部40eは、周壁40aから外側に突出するように設けられる。
【0023】
図2及び図4に示すように、電子制御モジュール100は、ドライバ基板20とブラケット40との間の振動を吸収する第1防振部材としての防振ゴム50aと、ブラケット40とモータ制御基板30との間の振動を吸収する第2防振部材としての防振ゴム50bと、をさらに備える。防振ゴム50a,50bは、両端にフランジが設けられた円筒形状に形成される。防振ゴム50a,50bは、例えば、NBR(ニトリルゴム)などによって形成される。
【0024】
図2及び図4に示すように、防振ゴム50aは、ブラケット40の着座部40eに形成された第1貫通孔としての貫通孔40fに挿入される。防振ゴム50aは、両端に設けられたフランジが抜け止めとして機能することにより貫通孔40f内に保持される。防振ゴム50aは、ドライバ基板20に取り付けるためのねじ2を取り付けた際には、このねじ2と貫通孔40fとの間で保持される。
【0025】
図2及び図4に示すように、防振ゴム50bは、モータ制御基板30の貫通孔30cに挿入される。防振ゴム50bは、両端に設けられたフランジが抜け止めとして機能することにより貫通孔30c内に保持される。防振ゴム50bは、モータ制御基板30に取り付けるためのねじ2を取り付けた際には、このねじ2と貫通孔30cとの間で保持される。
【0026】
次に、電子制御モジュール100の組み立てについて説明する。
【0027】
パワーモジュール10上にドライバ基板20を載置し、貫通孔20cに挿通したねじ2をパワーモジュール10の上面に設けられた突起部10bにねじ込む。これにより、パワーモジュール10上にドライバ基板20が固定される。
【0028】
次に、ブラケット40の着座部40eに形成された貫通孔40fに防振ゴム50aを挿入し、位置決め突起40dを貫通孔20cに挿入するようにしてブラケット40をドライバ基板20上に載置する。そして、ブラケット40の着座部40eに形成された貫通孔40fに挿通したねじ2を貫通孔20eにねじ込むことで、ブラケット40をドライバ基板20に固定する。
【0029】
次に、モータ制御基板30の貫通孔30cに防振ゴム50bを挿入し、モータ制御基板30をブラケット40に設けられた位置決め突起40dを貫通孔30dに挿入するようにしてブラケット40上に載置する。その後、モータ制御基板30の貫通孔30cに挿通したねじ2を、ブラケット40の受け部40b部にねじ込むことで、電子制御モジュール100が完成する。
【0030】
このようにして組み立てられた電子制御モジュール100は、パワーモジュール10の貫通孔10cに挿通したねじ2を筐体1にねじ込むことで、筐体1に固定される。
【0031】
エンジンの振動や車両が走行しているときの振動が電子制御モジュール100に伝達される。この振動は、筐体1から、パワーモジュール10、ドライバ基板20、及びブラケット40を通じてモータ制御基板30に伝達される。例えば、筐体1に前後方向(図2及び図3参照)の振動が加わると、筐体1から最も離間した位置にあるモータ制御基板30が最も加振されることになる。このような振動が加わり続けると、電子部品31とモータ制御基板30の接続部分に応力が集中し、断線が生じるおそれがある。
【0032】
そこで、本実施形態の電子制御モジュール100では、ドライバ基板20とブラケット40との間の振動を吸収する防振ゴム50aと、ブラケット40とモータ制御基板30との間の振動を吸収する防振ゴム50bと、を設けている。これにより、筐体1からの振動がモータ制御基板30に伝わる振動を防振ゴム50a,50bによって吸収することができる。よって、モータ制御基板30に伝達される振動を抑制することができる。
【0033】
なお、防振ゴム50aのばね定数は、防振ゴム50bのばね定数より大きくなるように設定される。ここでいうばね定数は、防振ゴム50a,50bの軸方向に直交する方向(図2及び図3に示す前後方向)におけるばね定数である。
【0034】
電子制御モジュール100は、積層構造となっている。このため、筐体1に振動が伝達されると、振動に伴ってブラケット40とドライバ基板20との間に配置される防振ゴム50aに作用する荷重は、筐体1からドライバ基板20より離間した位置にあるブラケット40とモータ制御基板30と間に配置された防振ゴム50bに作用する荷重より大きくなる。つまり、防振ゴム50aに作用する質量モーメントが大きいので、その分防振ゴム50aに作用する振動エネルギーが大きくなる。そこで、防振ゴム50aのばね定数を防振ゴム50bのばね定数より大きくすることにより、防振ゴム50aよって振動を吸収させることできるので、ドライバ基板20に伝達される振動を抑えることができる。
【0035】
また、防振ゴム50a,50bの周波数特性として、共振周波数に√2を乗じた周波数以上は防振領域となる。そこで、共振周波数が低い(ばね定数が低い)ブラケット40とモータ制御基板30との間の防振ゴム50bの共振周波数より、√2倍よりも高い領域でドライバ基板20とブラケット40との間に設けられた防振ゴム50aのばね定数を設定することにより、ドライバ基板20とブラケット40との間における振動をより効果的に抑えることができる。
【0036】
さらに、電子制御モジュール100では、図3に示すように、モータ制御基板30上に設けられたコネクタ31aにハーネス60が接続される。ハーネス60のケーブル60aの一部は、筐体1により支持される。これにより、モータ制御基板30に伝達された振動をケーブル60aの弾性によっても吸収することができるので、モータ制御基板30の振動をさらに抑制することができる。なお、図3では、ケーブル60aの一部が筐体1によって支持されている場合を例に説明しているが、ケーブル60aの一部がモータ制御基板30やブラケット40に支持されている、あるいは、ケーブル60aの一部がいずれの部材にも支持されずに他の電子機器に接続されている場合であっても、同様の効果を奏することができる。
【0037】
なお、モータ制御基板30を支持する防振ゴム50bのうち、2つの防振ゴム50bをコネクタ31aを挟むように配置し、この2つの防振ゴム50bのばね定数を、残りの防振ゴム50bのばね定数よりも高く設定すると、コネクタ31aに接続された重量物となるハーネス60の振動による影響を抑制することができる。
【0038】
以上のように構成された本発明の実施形態の構成、作用、及び効果をまとめて説明する。
【0039】
電子制御モジュール100は、エンジンを備えた車両に搭載される回転電機ユニット(モータジェネレータ)上に配置される。
【0040】
電子制御モジュール100は、上面20aに電子部品21が載置されるドライバ基板20(第1基板)と、ドライバ基板20(第1基板)の上面20a側に間隔をあけて配置され、上面30aに電子部品31が載置されるモータ制御基板30(第2基板)と、ドライバ基板20(第1基板)とモータ制御基板30(第2基板)との間に設けられ、ドライバ基板20(第1基板)とモータ制御基板30(第2基板)との間に閉空間Sを形成する筒状のブラケット40と、ドライバ基板20(第1基板)とブラケット40との間の振動を吸収する防振ゴム50a(第1防振部材)と、ブラケット40とモータ制御基板30(第2基板)との間の振動を吸収する防振ゴム50b(第2防振部材)と、を備え、防振ゴム50a(第1防振部材)のばね定数は、防振ゴム50b(第2防振部材)のばね定数より大きい。
【0041】
この構成では、ドライバ基板20(第1基板)とブラケット40との間の振動を防振ゴム50a(第1防振部材)によって吸収し、ブラケット40とモータ制御基板30(第2基板)との間の振動を防振ゴム50b(第2防振部材)によって吸収させることができるよって、ドライバ基板20(第1基板)とモータ制御基板30(第2基板)に伝達される振動をより確実に抑制できる。さらに、防振ゴム50a(第1防振部材)のばね定数は、防振ゴム50b(第2防振部材)のばね定数より大きくすることにより、ドライバ基板20とブラケット40との間における振動をより効果的に抑えることができる。
【0042】
電子制御モジュール100では、ブラケット40は、ブラケット40をドライバ基板20(第1基板)に固定するためのねじ2(第1ねじ)が挿通される貫通孔40f(第1貫通孔)を有し、防振ゴム50a(第1防振部材)は、ねじ2(第1ねじ)と貫通孔40f(第1貫通孔)との間に設けられる。
【0043】
この構成では、防振ゴム50a(第1防振部材)が、ねじ2(第1ねじ)と貫通孔40f(第1貫通孔)との間に設けられているので、電子制御モジュール100が大型化することを抑制できる。
【0044】
電子制御モジュール100では、モータ制御基板30(第2基板)は、モータ制御基板30(第2基板)をブラケット40に固定するためのねじ2(第2ねじ)が挿通される貫通孔30c(第2貫通孔)を有し、防振ゴム50b(第2防振部材)は、ねじ2(第2ねじ)と貫通孔30c(第2貫通孔)との間に設けられる。
【0045】
この構成では、防振ゴム50b(第2防振部材)が、ねじ2(第2ねじ)と貫通孔30c(第2貫通孔)との間に設けられているので、電子制御モジュール100が大型化することを抑制できる。
【0046】
電子制御モジュール100は、ドライバ基板20(第1基板)、モータ制御基板30(第2基板)、及びブラケット40を収容する筐体1と、モータ制御基板30(第2基板)上に設けられたコネクタ31aに接続されるハーネス60と、をさらに備える。
【0047】
この構成では、モータ制御基板30(第2基板)に伝達された振動をケーブル60aの弾性によっても吸収することができるので、モータ制御基板30(第2基板)の振動をさらに抑制することができる。
【0048】
電子制御モジュール100では、コネクタ31aは、長手方向が車両の前後方向に位置するようにして車両に取り付けられる。
【0049】
車両の前後方向に振動が発生することが多い。特に、エンジンが横置きの場合には、クランクシャフトの回転によって車両の前後方向の振動が大きくなる。そこで、コネクタ31aを長手方向が車両の前後方向に位置するようにして車両に取り付けることで、コネクタ31aに接続されるハーネス60の弾性によって振動を効果的に吸収させることができる。
【0050】
以上、本発明の実施形態について説明したが、上記実施形態は本発明の適用例の一部を示したに過ぎず、本発明の技術的範囲を上記実施形態の具体的構成に限定する趣旨ではない。
【0051】
上記実施形態では、第1防振部材及び第2防振部材として、防振ゴム50a,50bを例に説明したが、これに限らず、振動を吸収できるものであれば、樹脂などどのような材質のものであってもよい。
【0052】
また、上記実施形態では、防振ゴム50aをねじ2と貫通孔40fとの間に設け、防振ゴム50bをねじ2と貫通孔30cとの間に設けた場合を例に説明したが、これに限らず、ドライバ基板20及びモータ制御基板30の平面方向の振動を吸収できれば、どのような個所に設けてもよい。例えば、防振ゴム50aをドライバ基板20の上面20aと着座部40eの下面との間に設ける、あるいは、防振ゴム50bを受け部40cの上面とモータ制御基板30の下面との間に設けるようにしてもよい。
【符号の説明】
【0053】
100 電子制御モジュール
1 筐体
2 ねじ(第1ねじ、第2ねじ)
10 パワーモジュール
20 ドライバ基板(第1基板)
30 モータ制御基板(第2基板)
30a 上面
30c 貫通孔(第2貫通孔)
31 電子部品
31a コネクタ(電子部品)
40 ブラケット
40f 貫通孔(第1貫通孔)
50a 防振ゴム(第1防振部材)
50b 防振ゴム(第2防振部材)
60 ハーネス
図1
図2
図3
図4