(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-09
(45)【発行日】2024-12-17
(54)【発明の名称】障害物監視システム
(51)【国際特許分類】
A01B 69/00 20060101AFI20241210BHJP
G06Q 50/02 20240101ALI20241210BHJP
G16Y 10/05 20200101ALI20241210BHJP
G16Y 20/10 20200101ALI20241210BHJP
G16Y 20/20 20200101ALI20241210BHJP
G16Y 40/10 20200101ALI20241210BHJP
G16Y 40/30 20200101ALI20241210BHJP
【FI】
A01B69/00 303J
G06Q50/02
G16Y10/05
G16Y20/10
G16Y20/20
G16Y40/10
G16Y40/30
(21)【出願番号】P 2022147832
(22)【出願日】2022-09-16
【審査請求日】2024-04-11
(73)【特許権者】
【識別番号】000000125
【氏名又は名称】井関農機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100092794
【氏名又は名称】松田 正道
(72)【発明者】
【氏名】石黒 皓幹
(72)【発明者】
【氏名】村上 徹司
(72)【発明者】
【氏名】有村 浪漫
(72)【発明者】
【氏名】西野 栄治
(72)【発明者】
【氏名】村上 修三
【審査官】竹中 靖典
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-160257(JP,A)
【文献】特開2022-088097(JP,A)
【文献】特開2022-036355(JP,A)
【文献】特開2021-097618(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2022/0026226(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A01B 69/00 - 69/08
G06Q 50/02
G16Y 10/05
G16Y 20/10
G16Y 20/20
G16Y 40/10
G16Y 40/30
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
作業車両(10)に搭載した障害物センサ(130)及び制御装置(135)と、外部携帯端末(140)と、作業場(A、B、C)に侵入及び作業場(A、B、C)からの退去を検出する作業場センサ(500)と、クラウドサーバー(700)を備えた障害物監視システムにおいて、
作業場センサ(500)は、作業場(A、B、C)への障害物(800)の侵入及び退去について監視を行い、障害物(800)の侵入を確認するとクラウドサーバー(700)に侵入情報を送信し、
作業車両(10)の障害物センサ(130)は、作業車両(10)に搭載した制御装置(135)から外部携帯端末(140)及びクラウドサーバー(700)に障害物(800)の存否情報を送信し、
作業場センサ(500)が作業場(A、B、C)への障害物(800)の侵入を確認し、且つ、作業車両(10)の障害物センサ(130)が障害物(800)を検出した場合は、作業車両(10)に搭載した制御装置(135)が作業車両(10)を停止し、作業行程中止をクラウドサーバー(700)に送信し、クラウドサーバー(700)は作業行程中止を端末(140)に送信し、
作業場センサ(500)が作業場(A、B、C)への障害物(800)の侵入を確認したが、作業車両(10)の障害物センサ(130)が障害物(800)を検出しない場合は、作業車両(10)の車速を低下させ、車速の低下に基づいて作業行程時間を変更し、作業行程変更の通知をクラウドサーバー(700)に送信し、クラウドサーバー(700)は作業行程変更の通知を端末(140)に送信することを特徴とする障害物監視システム。
【請求項2】
作業場センサ(500)が作業場(A、B、C)への障害物(800)の侵入を確認後、作業場(A、B、C)から障害物(800)が退去したことを確認し、作業車両(10)の障害物センサ(130)が障害物(800)を検出する状態から検出しない状態になった場合は、停止している作業車両(10)の運転を起動させ、設定された作業速度とし、作業休止中の時間に基づいて作業行程時間を変更し、作業行程変更の通知をクラウドサーバー(700)に送信し、クラウドサーバー(700)は作業行程変更の通知を端末(140)に送信し、
作業場センサ(500)が作業場(A、B、C)への障害物(800)の侵入を確認後、作業場(A、B、C)から障害物(800)が退去したことを確認し、作業車両(10)の障害物センサ(130)が障害物(800)を検出しない場合は、低下させた作業速度を設定された作業速度に戻し、作業行程時間を変更し、作業行程変更の通知をクラウドサーバー(700)に送信し、クラウドサーバー(700)は作業行程変更の通知を端末(140)に送信することを特徴とする請求項1に記載の障害物監視システム。
【請求項3】
作業車両(10)の障害物センサ(130)が障害物(800)の検出状態から障害物センサ(130)の検出範囲内で突然情報が消失、障害物(800)の大きさが所定寸法を超えて大きい、または障害物(800)が相対速度で作業車両(10)に向かってくる場合は、作業車両(10)を停止し、移動障害物異常情報をクラウドサーバー(700)に送信し、クラウドサーバー(700)は移動障害物異常情報を端末(140)に送信することを特徴とする請求項1に記載の障害物監視システム。
【請求項4】
クラウドサーバー(700)から過去の作業で蓄積された作業データと営農管理情報データを追加してパーソナルコンピューター(610)によって加工したデータと作業車両(10)の各センサから検出したデータを一元管理するシステムであるFMISでクラウドサーバー(700)は各端末(135,140,610)と通信し、クラウドサーバー(700)は、FMISのデータを即時照合し、作業車両(10)、障害物(800)、各作業場(A、B、C)の位置情報を管理してマッピング処理を行って、マッピング処理情報を各端末(135,140,610)に送信することを特徴とする請求項1から請求項3の何れか1項に記載の障害物監視システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、農作業機や土木作業機等の各種作業車両の作業を管理する障害物監視システムに関する。
【背景技術】
【0002】
作業未着手情報、作業中情報、及び作業完了情報等の作業経過情報を圃場毎に取得可能として、作業経過情報を作業中に更新可能とした農作業支援システムがある(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
そのような従来の農作業支援システムは、作業進行や作業機の状態に関連する一般的な情報を取得し、作業情報を更新するものであり、圃場に存在する作業機、作業者または動物等の障害物の情報に対応するものではない。
【0005】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、圃場内に存在する事故につながる障害物の情報の対応を目的とし、また、障害物を検出して作業車両を停止させる等の異常回避に加えて、状況に応じて作業を継続する等の安全確認対応型の障害物監視システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1記載の発明は、作業車両10に搭載した障害物センサ130及び制御装置135と、外部携帯端末140と、作業場A、B、Cに侵入及び作業場A、B、Cからの退去を検出する作業場センサ500と、クラウドサーバー700を備えた障害物監視システムにおいて、
作業場センサ500は、作業場A、B、Cへの障害物800の侵入及び退去について監視を行い、障害物800の侵入を確認するとクラウドサーバー700に侵入情報を送信し、
作業車両10の障害物センサ130は、作業車両10に搭載した制御装置135から外部携帯端末140及びクラウドサーバー700に障害物800の存否情報を送信し、
作業場センサ500が作業場A、B、Cへの障害物800の侵入を確認し、且つ、作業車両10の障害物センサ130が障害物800を検出した場合は、作業車両10に搭載した制御装置135が作業車両10を停止し、作業行程中止をクラウドサーバー700に送信し、クラウドサーバー700は作業行程中止を端末140に送信し、
作業場センサ500が作業場A、B、Cへの障害物800の侵入を確認したが、作業車両10の障害物センサ130が障害物800を検出しない場合は、作業車両10の車速を低下させ、車速の低下に基づいて作業行程時間を変更し、作業行程変更の通知をクラウドサーバー700に送信し、クラウドサーバー700は作業行程変更の通知を端末140に送信する障害物監視システムである。
【0007】
請求項1記載の発明によれば、作業場A、B、C内に存在する障害物800の情報をクラウドサーバー700に統合して、現在進行形での作業計画の修正に利用できる。
【0008】
作業場A、B、C内に障害物800が侵入した場合は、要注意状態であり、作業者(監督者)に即連絡するが、作業車両10の障害物センサ130が検知しない場合は、作業車両10の近傍に障害物800はいないため作業速度を落として対応することで作業の大幅な遅れが無いようにする。このように障害物800の情報を正しく、即時に分析することで、事故を防止しながら、作業計画の修正も行い、自律走行する作業車両10での運転を有人運転のレベルと近しいものとすることができる。
【0009】
請求項2記載の発明は、作業場センサ500が作業場A、B、Cへの障害物800の侵入を確認後、作業場A、B、Cから障害物800が退去したことを確認し、作業車両10の障害物センサ130が障害物800を検出する状態から検出しない状態になった場合は、停止している作業車両10の運転を起動させ、設定された作業速度とし、作業休止中の時間に基づいて作業行程時間を変更し、作業行程変更の通知をクラウドサーバー700に送信し、クラウドサーバー700は作業行程変更の通知を端末140に送信し、
作業場センサ500が作業場A、B、Cへの障害物800の侵入を確認後、作業場A、B、Cから障害物800が退去したことを確認し、作業車両10の障害物センサ130が障害物800を検出しない場合は、低下させた作業速度を設定された作業速度に戻し、作業行程時間を変更し、作業行程変更の通知をクラウドサーバー700に送信し、クラウドサーバー700は作業行程変更の通知を端末140に送信する請求項1に記載の障害物監視システムである。
【0010】
請求項2記載の発明によれば、障害物800でも、動物であれば、長い時間圃場に滞在することは少なく、作業場A、B、Cから退去したことを確認できれば、作業を再開させたり、作業速度を低下させた場合は、作業速度を元に戻したりすることで、有人監視と同様な対応ができる。
【0011】
請求項3記載の発明は、作業車両10の障害物センサ130が障害物800の検出状態から障害物センサ130の検出範囲内で突然情報が消失、障害物800の大きさが所定寸法を超えて大きい、または障害物800が相対速度で作業車両10に向かってくる場合は、作業車両10を停止し、移動障害物異常情報をクラウドサーバー700に送信し、クラウドサーバー700は移動障害物異常情報を端末140に送信する請求項1に記載の障害物監視システムである。
【0012】
請求項3記載の発明によれば、障害物800が大型動物や人間と判断した場合の対応を行うことができる。例えば、障害物の巻き込み事故や人的な傷害事故や人的な盗難、物損事故、いたずら、当たり屋の対応等のいずれの場合も事故になる可能性があり、停止とともにその時点の情報を発して、重大事故となった場合は最終データとして確保することができる。
【0013】
請求項4記載の発明は、クラウドサーバー700から過去の作業で蓄積された作業データと営農管理情報データを追加してパーソナルコンピューター610によって加工したデータと作業車両10の各センサから検出したデータを一元管理するシステムであるFMIS(Farm Management Information System以降FMISと記載)でクラウドサーバー700は各端末135,140,610と通信し、クラウドサーバー700は、FMISのデータを即時照合し、作業車両10、障害物800、各作業場A、B、Cの位置情報を管理してマッピング処理を行って、マッピング処理情報を各端末135,140,610に送信する請求項1から請求項3の何れか1項に記載の障害物監視システムである。
【0014】
請求項4記載の発明によれば、作業車両10や障害物800の位置情報をマッピング図で管理することで他の作業場A、B、Cの作業の情報管理に展開することができる。
【0015】
また、犯罪や事故につながる可能性もあり、即時に作業車両10からの燃料、油温、バッテリー量、速度、ギヤーレンジ、作業車両10の車輪回転数、障害物の検出等のセンサデータの取得または外部携帯端末140からの累積データを照合することで、事故等のあった場合の解析データとすることができる。
【0016】
また、加工を行った既存データとリアルタイムな検出データを一元管理するシステムであるFMISで通信可能とすることで、即時に障害物800を既存のマッピングデータに統合することができるため、自律走行の作業車両10であってもリアルタイムで作業工程(作業時間)の変更を遠隔地で対応できる。
【0017】
また、作業場A、B、Cに作業者がいる場合は、外部携帯端末140でこのデータ統合されたマピングデータを見ることができるため、作業行程変更等でクラウドサーバー700に確認し、即時に作業行程変更内容の現地確認ができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】本発明の実施形態にかかる障害物監視システムの概略を示す構成図である。
【
図2】同上障害物監視システムの概略を示すブロック図である。
【
図3】同上障害物監視システムの概略を示すブロック図である。
【
図4】(A)、(B)同上システムの圃場における作用説明用の平面図である。
【
図6】同上障害物監視システムの圃場関連情報テーブルと作業関連情報テーブルを示す図である。
【
図7】同上システムの可変作業マップに関するブロック図である。
【
図8】同上システムのマップデータ表示画面である。
【
図9】同上障害物監視システムの制御フロー図である。
【
図10】同上障害物監視システムの制御フロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、図面に基づき、本発明の好ましい一実施形態として、作業場としての圃場A、B、Cで作業機であるロータリー耕耘装置2を装着したトラクタ1が耕耘作業を行う際の障害物監視システムについて具体的に説明する。なお、下記の実施形態における構成要素には、当業者が置換可能かつ容易なもの、あるいは実質的に同一のもの、いわゆる均等の範囲のものが含まれる。さらに、本発明は、実施形態に限定されるものではなく、本発明の骨子を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
【0020】
図1及び
図2は、障害物監視システムの概略図であり、
図3は、障害物監視システムの概略を示すブロック図である。
【0021】
障害物監視システムは、例えば、作業車両10と、作業車両10の位置を示す位置情報を取得する位置情報取得装置としてのGNSS制御装置120と、作業車両10に搭載した障害物センサ130と、作業車両10に搭載した制御装置135と、作業車両10に持ち込み可能な情報処理装置としてのタブレット端末等の外部携帯端末140と、圃場A、B、Cに侵入及び圃場A、B、Cからの退去(圃場A、B、Cから出たこと)を検出する作業場センサとしての圃場内固定センサ500と、地上基地600に設けた情報処理端末としてのパーソナルコンピューター610と、クラウドサーバー700を備える。
【0022】
GNSS制御装置120は、走行車体1に設けられた受信アンテナ122と、外部携帯端末140に設けられたGNSSアンテナ121とを備え、かかるGNSSアンテナ121や受信アンテナ122によって測位衛星123からの電波を受信し、所定時間毎にGNSS座標を取得することにより、地球上での位置情報を所定間隔で取得することができる。
【0023】
そして、GNSS制御装置120が取得する位置情報と、圃場A,B,Cに関する圃場関連情報と、位置毎の作業関連情報とを、圃場A,B,Cの場所を示す圃場地図情報とに互いに関連付けて記録したテーブルを、各圃場A,B,C毎の独立情報として生成する。
【0024】
障害物センサ130は、一般的な障害物を検出するセンサで、作業車両10の前部、左右両側部及び後部に設けられており、作業車両10周囲の全方位の障害物を検出し、障害物検出データを制御装置135に出力する。
【0025】
作業車両10に搭載した制御装置135は、CPU等を有する処理装置、ROM、RAM、HDD等の記憶装置、モニタ136および入出力装置が設けられている。
【0026】
また、制御装置135には、エンジン制御装置であるECU、自動運転選択スイッチ、各種センサ、電動モータ、油圧シリンダ等の各種アクチュエータが接続されるとともに、GNSS制御装置120や自動操舵装置が接続される。
【0027】
なお、制御装置135に接続する各種センサとしては、例えば、圃場A,B,Cの水深を検出する水深センサ、圃場A,B,Cの作土深を検出する作土深センサ、圃場A,B,Cの肥料濃度を検出する肥沃度センサ、収穫物である籾等の重さを検出したり苗の重量を検出したりするロードセル等の重量センサ、後輪の回転数を検出する回転センサ、走行車体1の傾きを検出する傾きセンサ、あるいは作業クラッチセンサや温度センサ等、様々なセンサがある。
【0028】
各種アクチュエータとしては、例えば、作業装置2を昇降させる昇降シリンダ等の様々なシリンダや、圃場A,B,Cへの給排水口となる水戸口に設けられる水門を開閉するモータや水深センサ等を回動させるモータ、エンジンの吸気量を調節するスロットルモータ等の電動モータ等、様々なモータがある。
【0029】
自動操舵装置は、GNSS制御装置120が取得する位置情報に基づき制御装置135により制御されるもので、走行車体1に設けられた操縦ハンドルを自動操作して、走行車体1を自動運転することができる。自動操舵装置は、任意の回転力を付与して操縦ハンドルを回転させる操舵モータと、操縦ハンドルの回転角度を検知するハンドルポテンショメータとを備える。
【0030】
外部携帯端末140は、通信ネットワークを介してFMISでクラウドサーバー700とデータ相互通信する。
【0031】
圃場内固定センサ500は、各圃場A、B、Cの対角位置に設けた撮像手段による監視設備であり、
図4(A)、(B)に示すように、代表して圃場Aで説明すると、圃場Aの対角位置で各々が圃場の境界線AL方向を監視することにより、動物、人、他の作業機等の障害物800が圃場Aに侵入及び圃場Aからの退去(圃場Aから出たこと)を検出する。なお、撮像手段による映像をドットによる画像分析して、障害物800が圃場Aに侵入及び圃場Aからの退去(圃場Aから出たこと)を検出する。
【0032】
そして、圃場内固定センサ500が検出した障害物800が圃場A、B、Cに侵入及び圃場A、B、Cからの退去を検出した情報は、通信ネットワークを介してFMISでクラウドサーバー700とshp形式またはXMLでデータ相互通信する。
【0033】
パーソナルコンピューター610は、CPU等を有する処理装置や、ROM、RAM、HDD等の記憶装置、モニタ610aさらには入出力装置が設けられ通信ネットワークを介してFMISでクラウドサーバー700とshp形式またはXMLでデータ相互通信する。
【0034】
そして、
図5及び
図6に示すように、記憶装置には、個々に圃場代表点A1,B1,C1が付与された圃場A,B,Cの場所を示す圃場地図情報に関連付けて、圃場関連情報、作業関連情報および作業車両位置情報が、複数の圃場A,B,C毎の独立情報として記憶される。なお、
図5の圃場D~Iについても同様に記録されている。
【0035】
図6に示すように、圃場関連情報は各圃場A、B、C毎に圃場面積情報~圃場代表点位置が記録され、作業関連情報は各圃場A、B、C毎に作業機種別情報~機械情報が記録されている。
【0036】
ここで、
図7及び
図8に基づいて、作業データである圃場関連情報の可変作業マップについて、クラウドサーバー700とパーソナルコンピューター610と外部携帯端末140と作業車両10に搭載した制御装置135間の情報伝達を説明する。
【0037】
図7に示すように、パーソナルコンピューター610は、通信ネットワークを介してFMISでクラウドサーバー700とshp形式またはXMLでデータ相互通信する。
【0038】
クラウドサーバー700は、外部携帯端末140と通信ネットワークを介してshp形式またはXMLでデータ相互通信する。
【0039】
外部携帯端末140は、作業車両10に搭載した制御装置135とBluetooth(登録商標)にてshp形式またはXMLでデータ相互通信する。
【0040】
パーソナルコンピューター610と外部携帯端末140及び作業車両10に搭載した制御装置135は、USBに情報を共有することもできる。
【0041】
そして、
図8に示すように、パーソナルコンピューター610は、昨年度の圃場Bの施肥量を設定値1~設定値5の5段階で圃場地図情報に表示(マップデータ表示)する。
【0042】
作業車両10は、圃場BにてGNSS制御装置120にて位置情報を算出しながら圃場関連情報の運転経路情報に沿って自律走行して自動的に耕耘作業をするが、その最初の1工程目の始発点であるA点及び終点であるB点の位置情報をクラウドサーバー700経由でパーソナルコンピューター610に送る。
【0043】
すると、パーソナルコンピューター610は、該送られてきた作業車両10のA点及びB点と運転経路情報のA点とB点と照合して合致していれば、モニタ610aに表示されている自動走行可を点灯する。
【0044】
作業者(監督者)は、該自動走行可の点灯を確認して現在作業を行っている圃場が圃場Bであることが確認できたので、決定を押す。
【0045】
すると、圃場地図情報に関連する圃場関連情報及び作業関連情報を統合して可変作業マップとし、モニタ610aに表示されるので、作業者(監督者)は確認して決定を押すと、パーソナルコンピューター610からクラウドサーバー700と外部携帯端末140と作業車両10に搭載した制御装置135にshp形式またはXMLでデータ相互通信し可変作業マップを共有する。
【0046】
そして、外部携帯端末140と作業車両10に搭載した制御装置135は、可変作業マップを読込み、各々モニタ142,136に表示し、作業車両10は運転経路情報に沿って自律走行して自動的に耕耘作業をする。
【0047】
この時、作業者は、モニタ142,136に表示された可変作業マップ上の自車位置を確認しながら、昨年度の施肥量に応じて耕耘深さ等の作業状態を調節する。
【0048】
なお、上記ではパーソナルコンピューター610で可変作業マップを統合する例を示したが、外部携帯端末140または作業車両10に搭載した制御装置135にて統合して、他のクラウドサーバー700等に共有しても良い。
【0049】
最適な例は、作業車両10に搭乗した作業者が、作業車両10に搭載した制御装置135にてモニタ136を見て、マップ連動(
図8の作業)を行うのが最も作業性が良い。
【0050】
そして、クラウドサーバー700から過去の作業で蓄積された作業データと営農管理情報データを追加してパーソナルコンピューター610によって加工したデータと作業車両10の各センサから検出したデータを一元管理するシステムであるFMISでクラウドサーバー700は各端末135,140,610と通信可能である。
【0051】
また、クラウドサーバー700は、FMISのデータを即時照合し、作業車両10、障害物800、各圃場A、B、Cの位置情報を管理してマッピング処理を行って、マッピング処理情報を各端末135,140,610に送信する。
【0052】
作業車両10は、圃場A,B,Cを走行可能な走行車体1と作業装置2とを備えており、かかる作業装置2としては、例えば、作業車両10がトラクタ1であればロータリー耕耘装置2を、苗移植機であれば苗植付装置、施肥機であれば施肥装置等である。また、作業車両10が、例えばコンバインであれば、刈取り部や脱穀部等が作業装置である。上述した例は一例であり、圃場A,B,Cにおいて農作業を行うための作業装置であれば特に限定されるものではない。
【0053】
走行車体1は、動力源であるエンジンと該エンジンの動力を駆動輪と作業装置2とに伝える動力伝達装置を備え、農道Rや圃場A,B,Cの内部を自由に走行することができる。なお、エンジンには、ディーゼル機関やガソリン機関等の熱機関が用いられる。
【0054】
外部携帯端末140は、構成的には上述したパーソナルコンピューター610と同様なコンピュータの一種であり、制御部と、これにそれぞれ接続する記憶部と、情報を表示する表示部および各種の入力操作を行う操作部が一体となったタッチパネルであるモニタ142と、GNSSアンテナ121を備える。
【0055】
記憶部には、個々に圃場代表点A1,B1,C1が付与された圃場A,B,Cの場所を示す圃場地図情報に関連付けて、圃場関連情報、作業関連情報および作業車両位置情報が、複数の圃場A,B,C毎の独立情報として記憶される。
【0056】
上記構成を備える障害物監視システムでは、地図情報により視覚的に識別できる複数の圃場A,B,Cそれぞれにおいて、圃場関連情報、作業関連情報および作業車両10の位置情報を一元的に管理することができる。そのため、クラウドサーバー700により互いの各情報を関連付けて、例えば外部携帯端末140のモニタ142に画面表示することができるため、視覚的に確認しやすくなる。また、圃場関連情報、作業関連情報および作業車両10の位置情報が関連付けられた必要情報は、圃場A,B,Cから離れたパーソナルコンピューター610によっても共有できるため、農作業計画を立案すること等が容易に行える。
【0057】
障害物監視システムを上記構成としたため、圃場A,B,Cに存在する外部携帯端末140を介して、圃場関連情報、作業関連情報および位置情報について、クラウドサーバー700に逐次アップロードすることにより、農作業計画や、作業経路情報はクラウドコンピューティングを利用して作業車両10に搭載した制御装置135やパーソナルコンピューター610でも作成することが可能となる。このように、本実施形態に係る障害物監視システムによれば、より多角的な見地からの農作業支援が期待できる。
【0058】
また、本実施形態においては、かかる必要情報を用いて、
図1に示すように、作業車両10を自動運転させるための作業経路300を示す作業経路情報の生成が容易に行えるようになる。こうして生成された作業経路情報は、作業内容や圃場A,B,Cの状態等に見合ったきめ細かなものとなる。
【0059】
なお、クラウドサーバー700は、通信ネットワークを介してFMISで他の営農団体の営農管理サーバー900と営農管理情報データをshp形式またはXMLでデータ相互通信して、情報を共有している。
【0060】
次に、
図9及び
図10の制御フロー図と
図6に基づいて、障害物監視システムの詳細について説明する。なお、代表して圃場Aについて説明する。
【0061】
最初に、
図9の制御フロー図に基づいて、障害物監視システム全体のフローを説明する。
【0062】
圃場内固定センサ500が圃場Aに障害物800の侵入を検出しない場合は、継続監視する。
【0063】
圃場内固定センサ500が圃場Aに障害物800の侵入を検出した場合は、クラウドサーバー700へ障害物800が侵入した移動障害物検出異常連絡をする(障害物800が侵入した情報を送信する)。
【0064】
そして、作業車両10の障害物センサ130が障害物800を検出した場合は、作業車両10を緊急停止し、クラウドサーバー700へ作業車両10が緊急停止したことの連絡と作業中止の連絡をする。
【0065】
作業車両10の障害物センサ130が障害物800を検出しない場合は、制御装置135が作業車両10の車速を低速にして作業を継続する。
【0066】
そして、クラウドサーバー700へ作業車速を低速運転に変更した連絡と作業工程変更(圃場Aでの作業時間の変更)の連絡をし、作業を継続する。
【0067】
圃場Aでの作業工程を全て終了した場合は、圃場Aでの障害物監視システムを終了する。
【0068】
圃場Aでの作業工程を全て終了していない場合で、圃場内固定センサ500が圃場Aに侵入した障害物800の圃場Aからの退去(脱出)を検出していない場合は、作業車両10の障害物センサ130が障害物800を検出しているか否かのルーチンに戻る。
【0069】
圃場Aでの作業工程を全て終了していない場合で、圃場内固定センサ500が圃場Aに侵入した障害物800の圃場Aからの退去(脱出)を検出した場合は、作業車両10の障害物センサ130が障害物800を検出しているか否かを確認する。
【0070】
そして、作業車両10の障害物センサ130が障害物800を検出しない場合は、作業車両10が停止しているか否かを確認し、作業車両10が停止している場合は、作業車両10を再起動させて作業を再開し、クラウドサーバー700へ作業車両10の再開運転の連絡と作業工程変更(圃場Aでの作業時間の変更)の連絡をする。
【0071】
作業車両10が停止していない場合は、作業車両10の車速を低速から標準速度に戻し、クラウドサーバー700へ作業車両10の標準速度運転変更の連絡と作業工程変更(圃場Aでの作業時間の変更)の連絡をする。
【0072】
そして、圃場Aでの作業工程を全て終了した場合は、圃場Aでの障害物監視システムを終了し、作業車両10を次の圃場Dに移動させて圃場Dの作業をさせ、システムフローの始点に戻り圃場Dでの障害物監視システムを始める。
【0073】
また、作業車両10の障害物センサ130が障害物800を検出している場合は、作業を継続し、圃場Aでの作業工程を全て終了していない場合は、圃場内固定センサ500が圃場Aに侵入した障害物800の圃場Aからの退去(脱出)を検出したか否かのルーチンに戻り、圃場Aでの作業工程を全て終了した場合は、圃場Aでの障害物監視システムを終了する。
【0074】
次に、
図10の制御フロー図に基づいて、障害物800が作業車両10に衝突または接する場合について説明する。
【0075】
障害物800が作業車両10に衝突する場合とは、例えば、障害物800が動物や人や他の作業車両10であって、作業車両10に向かってきて衝突または機体の下方に潜り込んだような状態である。
【0076】
障害物800が作業車両10に接する場合とは、例えば、障害物800が人であって、窃盗の為に作業車両10に向かってきて作業車両10の操作等をしている状態である。
【0077】
圃場内固定センサ500が圃場Aに障害物800の侵入を検出しない場合は、継続監視する。
【0078】
圃場内固定センサ500が圃場Aに障害物800の侵入を検出した場合は、クラウドサーバー700へ障害物800が侵入した移動障害物検出異常連絡をする(障害物800が侵入した情報を送信する)。
【0079】
そして、作業車両10の障害物センサ130が障害物800を検出した場合は、作業車両10を緊急停止し、クラウドサーバー700へ作業車両10が緊急停止したことの連絡と作業中止の連絡をする。
【0080】
作業車両10の障害物センサ130が障害物800を検出しない場合は、制御装置135が作業車両10の車速を低速にして作業を継続する。
【0081】
そして、作業車両10の障害物センサ130が障害物800を検出して障害物センサ130の検知範囲内で突然消えた、作業車両10の障害物センサ130が障害物800を検出して障害物800の大きさが所定値よりも大きい、または作業車両10の障害物センサ130が障害物800を検出して作業車両10に向かってくる場合は、作業車両10を緊急停止し、クラウドサーバー700へ移動障害物異常情報を連絡する。
【0082】
クラウドサーバー700は、移動障害物異常情報の連絡を受けて、各端末へ移動障害物異常情報を連絡する。
【0083】
作業者(監督者)は、該移動障害物異常情報を確認して、対応する圃場Aの作業車両10に行き、対応する。
【0084】
なお、圃場内固定センサ500が圃場A、B、Cへの障害物800の侵入を確認した場合は、圃場A、B、C全域での障害物センサ130の検出度合い(検出時間、検出範囲)を上げる。
【0085】
そして、固定センサが障害物800の圃場A、B、Cからの退却を確認した場合は、圃場A、B、C全域での障害物センサ130の検出度合い(検出時間、検出範囲)を標準に戻す。
【0086】
また、クラウドサーバー700は、障害物800の移動情報を基に移動先予測を行う。
【0087】
また、クラウドサーバー700は、作業が遅延している圃場A、B、Cへ作業車両10を優先して充てることで、圃場ごとの作業進捗度の平均化を行う。
【0088】
また、障害物センサ130が検出、作業車両10に搭載した撮像手段が障害物を検出、作業車両10に搭載した超音波ソナーのデータを基に一定以上の作業車両10の傾きを検出、作業車両10に搭載した作業車両10の姿勢を判断するジャイロセンサのデータを基に一定以上の作業車両10の傾きを検出のいずれかの2つ以上の組み合わせが成立した場合は、作業車両10に搭載した制御装置135が車速を低下または停止する。
【0089】
また、クラウドサーバー700は、複雑なデータの組み合わせを行い、加工して共通なプラットフォーム(ソフトウェア)にする。複数の拡張子の異なるデータ形式を利用できるため、複数のソフトにも対応しながら加工データを作成する。
【0090】
そして、FMISによってデータ連携させてクラウドデータを利用することで、育苗、マップデータとして利用することができる。
【0091】
また、作業車両10に搭載した制御装置135は、機器から生データを取得し、これをUSBデータで入出力する。作業車両10は振動等があり、また、通信が運転者等の陰になる場合もあり、USBデータ方式が有効である。
【0092】
また、作業車両10は、トラクタ、コンバイン、田植機、乗用管理機等の機種によらず、統一のフォーマットのCSVファイルを利用し、データ交換が可能な構成である。
【0093】
また、圃場データには、圃場名、圃場面積、圃場代表点、作業モード、作業機情報、自動走行のためのA-B情報、圃場領域情報を含む構成がある。
【0094】
また、営農管理システム情報、圃場における外部携帯端末140の情報、作業車両10に搭載した制御装置135の情報をFMISを利用して、圃場情報を照合し共有記録させる。
【0095】
また、圃場の確認方法としては、圃場名、圃場面積または圃場代表点の内の2項目以上が同じであれば、同一の圃場と認識し、共有記録させる。
【0096】
以上要するに、障害物監視システムは、作業車両10に搭載した障害物センサ130と、作業車両10に搭載した制御装置135と、作業車両10に持ち込み可能な情報処理装置としてのタブレット端末等の外部携帯端末140と、圃場A、B、Cに侵入及び圃場A、B、Cからの退去を検出する圃場内固定センサ500と、地上基地600に設けた情報処理端末としてのパーソナルコンピューター610と、クラウドサーバー700を備えている。
【0097】
そして、圃場内固定センサ500は、圃場A、B、Cへの障害物800の侵入及び退去(入出)についての監視を行い、障害物800の侵入を確認次第、クラウドサーバー700に侵入情報を送信する。
【0098】
作業車両10の障害物センサ130は、作業車両10に搭載した制御装置135から外部携帯端末140及びクラウドサーバー700に障害物800の存否情報を送信する。
【0099】
圃場内固定センサ500が圃場A、B、Cへの障害物800の侵入を確認し、且つ、作業車両10の障害物センサ130が障害物800を検出した場合は、作業車両10に搭載した制御装置135が作業車両10を停止し、作業行程中止をクラウドサーバー700に送信し、クラウドサーバー700は作業行程中止を各端末140,610に送信する。
【0100】
圃場内固定センサ500が圃場A、B、Cへの障害物800の侵入を確認したが、作業車両10の障害物センサ130が障害物800を検出しない場合は、作業車両10の車速を低下させ、車速の低下に基づいて作業行程時間を変更し、作業行程変更の通知をクラウドサーバー700に送信し、クラウドサーバー700は作業行程変更の通知を各端末140,610に送信する
従って、圃場A、B、C内に存在する障害物800の情報をクラウドサーバー700に統合して、現在進行形での作業計画の修正に利用できる。
【0101】
圃場A、B、C内に障害物800が侵入した場合は、要注意状態であり、作業者(監督者)に即連絡するが、作業車両10の障害物センサ130が検知しない場合は、作業車両10の近傍には障害物800はいないため作業速度を落として対応することで作業の大幅な遅れが無いようにする。このように障害物800の情報を正しく、即時に分析することで、事故を防止しながら、作業計画の修正も行い、自律走行する作業車両10での運転を有人運転のレベルと近しいものとすることができる。
【0102】
また、圃場内固定センサ500が圃場A、B、Cへの障害物800の侵入を確認後、圃場A、B、Cから障害物800が退去したことを確認し、作業車両10の障害物センサ130が障害物800を検出する状態から検出しない状態になった場合は、停止している作業車両10の運転を起動させ、設定された作業速度とし、作業休止中の時間に基づいて作業行程時間を変更し、作業行程変更の通知をクラウドサーバー700に送信し、クラウドサーバー700は作業行程変更の通知を各端末140,610に送信する。
【0103】
圃場内固定センサ500が圃場A、B、Cへの障害物800の侵入を確認後、圃場A、B、Cから障害物800が退去したことを確認し、作業車両10の障害物センサ130が障害物800を検出しない場合は、低下させた作業速度を設定された作業速度に戻し、作業行程時間を変更し、作業行程変更の通知をクラウドサーバー700に送信し、クラウドサーバー700は作業行程変更の通知を各端末140,610に送信する。
【0104】
従って、障害物800でも、動物であれば、長い時間圃場に滞在することは少なく、圃場A、B、Cから退去したことを確認できれば、作業を再開させたり、作業速度を低下させた場合は、作業速度を元に戻したりすることで、有人監視と同様な対応ができる。
【0105】
また、作業車両10の障害物センサ130が障害物800の検出状態から障害物センサ130の検出範囲内で突然情報が消失、障害物800の大きさが所定寸法を超えて大きい、または障害物800が相対速度で作業車両10に向かってくる場合は、作業車両10を停止し、移動障害物異常情報をクラウドサーバー700に送信し、クラウドサーバー700は移動障害物異常情報を各端末140,610に送信する。
【0106】
従って、障害物800が大型動物や人間と判断した場合の対応を行うことができる。例えば、障害物の巻き込み事故や人的な傷害事故や人的な盗難、物損事故、いたずら、当たり屋の対応等のいずれの場合も事故になる可能性があり、停止とともにその時点の情報を発して、重大事故となった場合は最終データとして確保することができる。
【0107】
また、クラウドサーバー700から過去の作業で蓄積された作業データと営農管理情報データを追加してパーソナルコンピューター610によって加工したデータと作業車両10の各センサから検出したデータを一元管理するシステムであるFMISでクラウドサーバー700は各端末140,610と通信可能である。
【0108】
そして、クラウドサーバー700は、FMISのデータを即時照合し、作業車両10、障害物800、各圃場A、B、Cの位置情報を管理してマッピング処理を行って、マッピング処理情報を各端末140,610に送信する。
【0109】
従って、作業車両10や障害物800の位置情報をマッピング図で管理することで他の圃場A、B、Cの作業の情報管理に展開することができる。
【0110】
また、犯罪や事故につながる可能性もあり、即時に作業車両10からの燃料、油温、バッテリー量、速度、ギヤーレンジ、作業車両10の車輪回転数、障害物の検出等のセンサデータの取得または外部携帯端末140からの累積データを照合することで、事故等のあった場合の解析データとすることができる。
【0111】
また、加工を行った既存データとリアルタイムな検出データを一元管理するシステムであるFMISで通信可能とすることで、即時に障害物800を既存のマッピングデータに統合することができるため、自律走行の作業車両10であってもリアルタイムで作業工程(作業時間)の変更を遠隔地で対応できる。
【0112】
また、圃場A、B、Cに作業者がいる場合は、外部携帯端末140でこのデータ統合されたマピングデータを見ることができるため、作業行程変更等でクラウドサーバー700に確認し、即時に作業行程変更内容の現地確認ができる。
【符号の説明】
【0113】
10 作業車両
130 障害物センサ
135 制御装置
140 外部携帯端末
500 作業場センサ(圃場内固定センサ)
610 パーソナルコンピューター
700 クラウドサーバー
A、B、C 作業場(圃場)