(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-09
(45)【発行日】2024-12-17
(54)【発明の名称】表示方法、プロジェクター及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G06F 3/048 20130101AFI20241210BHJP
G03B 21/00 20060101ALI20241210BHJP
G03B 21/14 20060101ALI20241210BHJP
【FI】
G06F3/048
G03B21/00 D
G03B21/14 D
(21)【出願番号】P 2022166063
(22)【出願日】2022-10-17
【審査請求日】2023-09-04
(73)【特許権者】
【識別番号】000002369
【氏名又は名称】セイコーエプソン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100179475
【氏名又は名称】仲井 智至
(74)【代理人】
【識別番号】100216253
【氏名又は名称】松岡 宏紀
(74)【代理人】
【識別番号】100225901
【氏名又は名称】今村 真之
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 一実
【審査官】渡辺 慶人
(56)【参考文献】
【文献】特開2011-128686(JP,A)
【文献】特開2013-078001(JP,A)
【文献】特開2004-147064(JP,A)
【文献】特開2002-176601(JP,A)
【文献】特開2014-107713(JP,A)
【文献】特開2015-192310(JP,A)
【文献】特開2011-130316(JP,A)
【文献】特開2019-090964(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2015/0089452(US,A1)
【文献】中国特許出願公開第109271053(CN,A)
【文献】米国特許出願公開第2018/0241948(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 3/01
3/048- 3/04895
G03B 21/00 - 21/10
21/12 - 21/13
21/134- 21/30
33/00 - 33/16
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示装置は、点群と、前記点群に含まれる点と点とを結ぶ線分群と、を含む第1画像を
表示することと、
情報処理装置は、前記第1画像の第1位置を示す入力を受け付けることと、
前記情報処理装置は、前記線分群により構成される多角形のうち、前記第1位置に重な
る最小の第1多角形の少なくとも2つの頂点を選択することと、
前記表示装置は、前記少なくとも2つの頂点が選択されたことを示すマークを表示する
ことと、
前記情報処理装置は、前記少なくとも2つの頂点の前記第1画像における位置を変更す
る操作を受け付けることと、
前記表示装置は、前記少なくとも2つの頂点の変更前の位置と、変更後の位置とに基づ
いて補正された第2画像
を表示面に表示すること、
を含む、表示方法。
【請求項2】
前記マークを表示することは、
前記第1位置が、前記第1多角形の辺を構成する線分に重なる場合、前記情報処理装置
は、前記線分により結ばれる前記第1多角形の2つの頂点を選択し、前記表示装置は、前
記2つの頂点に前記マークを表示する、
ことを含む、請求項1記載の表示方法。
【請求項3】
前記マークを表示することは、
前記第1位置が、前記第1多角形の辺を構成する線分に重ならない場合、前記情報処理
装置は、前記第1多角形を構成するすべての頂点を選択し、前記表示装置は、前記すべて
の頂点に前記マークを表示する、
ことを含む、請求項1記載の表示方法。
【請求項4】
前記情報処理装置は、前記第1画像の第2位置を示す入力を受け付けることと、
前記第2位置が、前記第1多角形に重なる場合に、前記情報処理装置は、前記第1多角
形の頂点の選択を解除し、前記表示装置は、前記マークを消去することをさらに含む、請
求項1記載の表示方法。
【請求項5】
前記情報処理装置は、前記第1画像の第3位置を示す入力を受け付けることと、
前記第3位置が、前記多角形のうち、前記第1多角形に隣接する前記第2位置に重なる
最小の第2多角形に重なる位置である場合、前記情報処理装置は、前記第2多角形の頂点
のうち、前記第1多角形の頂点と重なる頂点以外の頂点を選択し、前記表示装置は、前記
第1多角形の頂点と重なる頂点以外の頂点が選択されたことを示すマークを表示すること
をさらに含む、請求項4記載の表示方法。
【請求項6】
前記情報処理装置は、前記第1画像の範囲を示す範囲情報を受け付けること、をさらに
含み、
前記マークを表示することは、
前記情報処理装置は、前記範囲情報が示す範囲に少なくとも一部が含まれる多角形のす
べての頂点を選択することと、
前記表示装置は、前記多角形のすべての頂点が選択されたことを示すマークを表示する
ことと、
を含む、請求項1記載の表示方法。
【請求項7】
光学装置と、
点群と、前記点群に含まれる点と点とを結ぶ線分群と、を含む第1画像を、前記光学装
置を用いて表示することと、
前記第1画像の第1位置を示す入力を受け付けることと、
前記線分群により構成される多角形のうち、前記第1位置に重なる最小の多角形の少な
くとも2つの頂点を選択することと、
前記少なくとも2つの頂点が選択されたことを示すマークを、前記光学装置を用いて表
示することと、
前記少なくとも2つの頂点の前記第1画像における位置を変更する操作を受け付けるこ
とと、
前記少なくとも2つの頂点の変更前の位置と、変更後の位置とに基づいて補正された第
2画像
を表示面に表示すること、
を実行するプロセッサーと、
を備えるプロジェクター。
【請求項8】
コンピューターに、
点群と、前記点群に含まれる点と点とを結ぶ線分群と、を含む第1画像を表示すること
と、
前記第1画像の第1位置を示す入力を受け付けることと、
前記線分群により構成される多角形のうち、前記第1位置に重なる最小の多角形の少な
くとも2つの頂点を選択することと、
前記少なくとも2つの頂点が選択されたことを示すマークを表示することと、
前記少なくとも2つの頂点の前記第1画像における位置を変更する操作を受け付けるこ
とと、
前記少なくとも2つの頂点の変更前の位置と、変更後の位置とに基づいて補正された第
2画像
を表示面に表示すること、
を実行させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示方法、プロジェクター及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、プロジェクターが表示する画像の局所的な歪みを補正する機能を備えた装置が知られている。
例えば、特許文献1が開示する情報処理装置は、投影画像を撮像して得られた撮像画像を撮像装置から取得し、取得した撮像画像を表示部に表示させる。また、情報処理装置は、表示される撮像画像上の調整点の位置を、ユーザーのカーソル操作により指定された指定座標に応じて設定する際、その指定座標を中心とする探索範囲を設定する。さらに、情報処理装置は、設定した探索範囲においてエッジ、直線、直線の交点のいずれかの特徴部分が含まれる場合、調整点の位置をその特徴部分の位置に設定し、位置を設定した調整点に対応する形状に投影画像を変形させるようにプロジェクターを調整する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、探索範囲から外れた特徴部分を探索することはできないし、探索範囲を不用意に大きくすると、本来選択したくない特徴部分が選択されてしまう場合がある。そのため、ユーザーの1つの位置を選択する操作に対して、複数の特徴部分を選択することが困難であった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示は、点群と、前記点群に含まれる点と点とを結ぶ線分群と、を含む第1画像を表示することと、前記第1画像の第1位置を示す入力を受け付けることと、前記線分群により構成される多角形のうち、前記第1位置に重なる最小の第1多角形の少なくとも2つの頂点を選択することと、前記少なくとも2つの頂点が選択されたことを示すマークを表示することと、を含む、表示方法である。
【0006】
本開示は、光学装置と、点群と、前記点群に含まれる点と点とを結ぶ線分群と、を含む第1画像を、前記光学装置を用いて表示することと、前記第1画像の第1位置を示す入力を受け付けることと、前記線分群により構成される多角形のうち、前記第1位置に重なる最小の多角形の少なくとも2つの頂点を選択することと、前記少なくとも2つの頂点が選択されたことを示すマークを、前記光学装置を用いて表示することと、を実行するプロセッサーと、を備えるプロジェクターである。
【0007】
本開示は、コンピューターに、点群と、前記点群に含まれる点と点とを結ぶ線分群と、を含む第1画像を表示することと、前記第1画像の第1位置を示す入力を受け付けることと、前記線分群により構成される多角形のうち、前記第1位置に重なる最小の多角形の少なくとも2つの頂点を選択することと、前記少なくとも2つの頂点が選択されたことを示すマークを表示することと、を実行させるプログラムである。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図2】プロジェクター及び情報処理装置の構成を示すブロック図。
【
図4】クリック操作の位置に、矩形図形が重なる場合を示す図。
【
図5】クリック操作後のパターン画像の表示状態を示す図。
【
図6】クリック操作の位置に矩形図形の線分が重なる場合を示す図。
【
図7】クリック操作後のパターン画像の表示状態を示す図。
【
図8】ドラッグ操作により指定されたパターン画像上のドラッグ範囲を示す。
【
図9】ドラッグ操作後のパターン画像の表示状態を示す図。
【
図10】クリック操作の位置に矩形図形が重なる場合を示す図。
【
図11】クリック操作後のパターン画像の表示状態を示す図。
【
図12】矩形図形が再度、選択された場合のパターン画像の表示状態を示す図。
【
図13】マーク画像が表示された矩形図形が再度、選択された状態を示す図。
【
図14】矩形図形が再度、選択された後のパターン画像の表示状態を示す図。
【
図15】情報処理装置の動作を示すフローチャート。
【
図16】情報処理装置の動作を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0009】
[1.システム構成]
以下、添付図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。
図1は、表示システム1のシステム構成を示す図である。
表示システム1は、表示装置であるプロジェクター100と、プロジェクター100が投写面30に表示する画像である表示画像をプロジェクター100に供給する情報処理装置200と、を備える。
プロジェクター100と情報処理装置200とは、ケーブル10により接続される。
図1には、プロジェクター100と情報処理装置200とをケーブル10により接続した構成を示すが、プロジェクター100と情報処理装置200とを無線により接続した構成であってもよい。
【0010】
プロジェクター100は、情報処理装置200から供給される表示画像に基づいて画像光を生成する。プロジェクター100は、生成した画像光を投写面30に拡大投写させる。これにより、投写面30には表示画像が表示される。
【0011】
情報処理装置200は、プロジェクター100に表示画像を供給したり、プロジェクター100に表示させる表示画像の局所的な歪みを補正したりする。情報処理装置200には、例えば、デスクトップパソコンや、ノート型パソコン、タブレット型パソコン等のパーソナルコンピューターが用いられる。また、情報処理装置200として、スマートフォン等の携帯端末を用いてもよい。
【0012】
[2.プロジェクターの構成]
図2は、プロジェクター100及び情報処理装置200の構成を示すブロック図である。
まず、プロジェクター100の構成について説明する。
プロジェクター100は、タッチパネル105と、第1通信インターフェイス110と、画像処理部120と、フレームメモリー125と、画像投写部130と、第1制御部150と、を備える。以下、インターフェイスをI/Fと略記する。画像投写部130は、光学装置に相当する。
【0013】
タッチパネル105は、表示パネルとタッチセンサーとを備える。表示パネル及びタッチセンサーの図示は省略する。表示パネルには、例えば、液晶パネルや有機EL(Electro Luminescence)パネルが用いられる。タッチセンサーは、タッチパネル105に対するタッチ操作を検出する。タッチセンサーは、電子ペン等の指示体やタッチパネル105の位置に対するユーザーの指の接触をタッチ操作として検出する。タッチセンサーは、タッチ操作を検出したタッチパネルの位置を示す座標情報を含む操作信号を第1制御部150に出力する。プロジェクター100が備える第1プロセッサー170がプロセッサーに相当する場合、タッチパネル105は、光学装置に相当する。
【0014】
第1通信I/F110は、ケーブル10を介して情報処理装置200に接続され、情報処理装置200から表示画像を受信する。第1通信I/F110は、受信した表示画像を画像処理部120に出力する。第1通信I/F110は、例えば、USB(Universal Serial Bus)コネクターやイーサネットコネクター等の接続端子と、インターフェイス回路とを有する有線インターフェイスである。イーサネットは登録商標である。第1通信I/F110は、無線通信インターフェイスであってもよい。
【0015】
画像処理部120には、フレームメモリー125が接続される。フレームメモリー125は、複数のバンクを備える。各バンクは、1フレーム分の表示画像を書き込み可能な記憶容量を有する。フレームメモリー125は、例えば、SDRAM(Synchronous Dynamic RAM)により構成される。画像処理部120は、第1通信I/F110から入力される表示画像をフレームメモリー125に展開する。
【0016】
画像処理部120は、フレームメモリー125に展開した表示画像に画像処理を行う。画像処理部120が行う画像処理には、例えば、解像度変換処理又はリサイズ処理、歪曲収差の補正、形状補正処理、デジタルズーム処理、画像の色合いや輝度の調整等が含まれる。画像処理部120は、第1制御部150により指定された処理を実行し、必要に応じて、第1制御部150から入力されるパラメーターを使用して処理を行う。また、画像処理部120は、上記のうち複数の画像処理を組み合わせて実行することも勿論可能である。
【0017】
画像処理部120及びフレームメモリー125は、例えば、集積回路により構成される。集積回路には、LSI(Large Scale Integration)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、PLD(Programmable Logic Device)、FPGA(Field-Programmable Gate Array)、SoC(System-on-a-chip)等が含まれる。また、集積回路の構成の一部にアナログ回路が含まれていてもよく、第1制御部150と集積回路とが組み合わされた構成であってもよい。
【0018】
画像投写部130は、光源131、光変調装置133及び光学ユニット135を備える。
【0019】
光源131は、超高圧水銀ランプやメタルハライドランプ等の放電型の光源ランプ、又は発光ダイオードや半導体レーザー等の固体光源を備える。光源131から射出された光は、光変調装置133に入射される。
【0020】
光変調装置133は、光源131から射出された光を変調する光変調素子として、一対の透明基板間に液晶が封入された透過型の液晶パネルを備える。液晶パネルの図示は省略する。液晶パネルは、マトリクス状に配列された複数の画素からなるパネル領域を備える。光変調装置133は、画像処理部120から入力される表示画像に対応した駆動電圧を、パネル領域の各画素に印加して、各画素の光透過率を表示画像に対応した透過率に変更する。光源131から射出された光が液晶パネルを透過することで光が変調され、表示画像に対応した画像光が生成される。
【0021】
光変調装置133が備える光変調素子は、透過型の液晶パネルに限定されず、例えば、反射型の液晶パネルでもよいし、DMD(Digital Micromirror Device)でもよい。
【0022】
光学ユニット135は、不図示の投写レンズ等を備え、光変調装置133により変調された画像光を投写面30に拡大投写する。これにより投写面30には、画像光に対応した画像である表示画像が表示される。
【0023】
第1制御部150は、第1記憶部160と、第1プロセッサー170と、を備えるコンピューター装置である。
【0024】
第1記憶部160は、RAM(Random Access Memory)及びROM(Read Only Memory)を備える。RAMは、各種データ等の一時記憶に用いられ、ROMは、プロジェクター100の動作を制御する制御プログラム165や、各種設定情報等を記憶する。
【0025】
第1プロセッサー170は、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processor Unit)により構成される演算処理装置である。第1プロセッサー170は、制御プログラムを実行してプロジェクター100の各部を制御する。第1プロセッサー170は、単一のプロセッサーにより構成してもよいし、複数のプロセッサーにより構成することも可能である。また、第1プロセッサー170は、第1記憶部160の一部又は全部や、その他の回路と統合されたSoC(System-on-a-chip)により構成してもよい。また、第1プロセッサー170は、プログラムを実行するCPUと、所定の演算処理を実行するDSP(Digital Signal Processor)との組合せにより構成してもよい。さらに、第1プロセッサー170の機能の全てをハードウェアに実装した構成としてもよく、プログラマブルデバイスを用いて構成してもよい。
【0026】
[3.情報処理装置の構成]
次に、情報処理装置200の構成について説明する。
情報処理装置200は、第2通信I/F210と、タッチパネル220と、操作部230と、第2制御部250とを備える。
【0027】
第2通信I/F210は、例えば、USBコネクターやイーサネットコネクター等の接続端子と、インターフェイス回路とを有する有線インターフェイスであり、ケーブル10を介してプロジェクター100との間で相互にデータ通信を行う。第2通信I/F210は、無線通信インターフェイスであってもよい。
【0028】
タッチパネル220は、表示パネルとタッチセンサーとを備える。表示パネル及びタッチセンサーの図示は省略する。表示パネルには、例えば、液晶パネルや、有機ELパネルが用いられる。タッチセンサーは、タッチパネル220に対するタッチ操作を検出する。タッチセンサーは、電子ペン等の指示体やタッチパネル220の位置に対するユーザーの指の接触をタッチ操作として検出する。タッチセンサーは、タッチ操作を検出したタッチパネル220の位置を示す座標情報を含む操作信号を第2制御部250に出力する。
【0029】
操作部230は、マウスやキーボード等の入力デバイスを備え、ユーザーの操作を受け付ける。操作部230は、受け付けた操作に対応した操作信号を第2制御部250に出力する。
【0030】
第2制御部250は、第2記憶部260と、第2プロセッサー270とを備える。
【0031】
第2記憶部260は、RAM及びROMを備える。また、第2記憶部260は、SSD(Solid State Drive)やHDD(Hard Disk Drive)等の補助記憶装置を備える構成であってもよい。
RAMは、各種データ等の一時記憶に用いられ、ROMは、情報処理装置200の動作を制御するOS(Operating System)261やアプリケーションプログラム263等の制御プログラムや、各種設定情報を記憶する。アプリケーションプログラム263を以下、APP263と表記する。
【0032】
第2プロセッサー270は、CPUやMPUにより構成される演算処理装置である。第2プロセッサー270は、OS261や、APP263を実行して情報処理装置200の各部を制御する。第2プロセッサー270は、単一のプロセッサーにより構成してもよいし、複数のプロセッサーにより構成することも可能である。
【0033】
APP263を実行する第2制御部250は、プロジェクター100に表示させる表示画像の局所的な歪みを補正するポイント補正機能を備える。
第2制御部250は、ポイント補正機能によりプロジェクター100に表示させる表示画像を補正する補正パラメーターを生成する。第2制御部250は、生成した補正パラメーターを用いて表示画像を補正し、補正した表示画像をプロジェクター100に送信する。表示画像は、第2画像に相当する。
【0034】
第2制御部250が補正パラメーターを生成する動作について、以下に説明する。
第2制御部250は、補正パラメーターを生成するため、まず、第1画像に相当するパターン画像300を、情報処理装置200のタッチパネル220に表示させる。
【0035】
図3は、APP画面225に表示されるパターン画像300の一例を示す図である。
APP画面225は、第2制御部250がAPP263を実行することで、タッチパネル220に表示される画面である。
また、
図3に示すX軸はタッチパネル220の横方向に平行な軸であり、Y軸はタッチパネル220の縦方向に平行な軸である。
【0036】
パターン画像300は、M本の縦線がX軸方向に等間隔で配置され、N本の横線がY軸方向に等間隔で配置される。M及びNは任意の自然数である。また、パターン画像300は矩形の図形であり、2本の縦線と2本の横線とにより区切られる最小の小領域も矩形の図形である。最小の小領域である矩形は、最小の多角形に相当する。以下、2本の縦線と2本の横線とにより区切られる最小の小領域を矩形図形という。
【0037】
パターン画像300のX軸方向に配置されたM本の縦線と、パターン画像300のY軸方向に配置されたN本の横線との各交点には、制御点が設定される。各交点に設定される複数の制御点が点群に相当する。隣接する制御点同士の間は、上述の縦線又は横線の一部の線分で接続される。隣接する制御点同士を接続する複数の線分が線分群に相当する。
【0038】
制御点は、ポイント補正において、ユーザーが行うタッチパネル220に対するタッチ操作、又は操作部230の操作により、パターン画像300上の位置を変更可能な点である。位置を変更する前の制御点のパターン画像300上の位置と、位置を変更した後の制御点のパターン画像300上の位置と、に基づいて補正パラメーターが生成される。以下の説明では、操作部230が備えるマウスにより制御点の選択や、制御点の移動等の操作を行う場合について説明する。
【0039】
タッチパネル220にパターン画像300が表示されると、ユーザーは、マウスのクリック操作やドラッグ操作によりパターン画像300上の位置や範囲を指定する。
操作部230は、マウスのクリック操作やドラッグ操作を検出し、検出したこれらの操作の位置や範囲を示す座標情報を含む操作信号を第2制御部250に出力する。第2制御部250は、入力される操作信号から座標情報を取得する。第2制御部250は、取得した座標情報が、タッチパネル220上の位置を示す場合、この座標情報が示す位置に重なる画像を判定する。
【0040】
図4は、クリック操作により指定される指定位置に、矩形図形310が重なる場合を示す図である。
図4に示すカーソル301の指定位置が、マウスのクリック操作により指定された位置を示す。クリック操作により指定された位置が、第1位置に相当する。また、第2制御部250が、クリック操作により指定される指定位置を示す座標情報を入力することが、第1位置を示す入力を受け付けることに相当する。
第2制御部250は、座標情報が示すタッチパネル220の位置に矩形図形310が重なる場合、この矩形図形310の少なくとも2つの頂点に位置する制御点を選択して選択状態とする。
より詳細には、第2制御部250は、座標情報が示すタッチパネル220の位置が、矩形図形310の辺を構成する線分に重ならず、矩形図形310内の位置を座標情報が示す場合、矩形図形310の4頂点に位置する制御点を選択状態とする。
図4に示す例では、図面視で、矩形図形310の左上の制御点311、右上の制御点312、左下の制御点313及び右下の制御点314が選択状態となる。
【0041】
図5は、クリック操作後のパターン画像300の表示状態を示す図である。
第2制御部250は、矩形図形310の4頂点に位置する制御点311、312、313及び314を選択すると、これらの制御点311、312、313及び314の位置にマーク画像50を表示させる。制御点311、312、313及び314の位置にマーク画像50を表示させることで、制御点311、312、313及び314が選択状態にあることをユーザーに認識させることができる。
なお、
図5には、矩形のマーク画像50を示すが、マーク画像50の形状や色は任意であり、制御点311、312、313及び314の表示状態が、他の制御点の表示状態と異なることがユーザーにより認識できる状態であればよい。マーク画像50はマークに相当する。
【0042】
図6は、クリック操作の指定位置が、パターン画像300上の位置を示す図である。特に、
図6は、カーソル301が示すクリック操作の指定位置に、矩形図形310の辺を構成する線分315が重なる場合を示す図である。
第2制御部250は、座標情報が示すタッチパネル220の位置に、矩形図形310の辺を構成する線分315が重なる場合、線分315の両端に位置する制御点を選択して選択状態とする。
図6に示す例では、図面視で、線分315の左端の頂点に位置する制御点311と、線分315の右端の頂点に位置する制御点312とが選択状態となる。
【0043】
図7は、クリック操作後のパターン画像300の表示状態を示す図である。特に、
図7は、クリック操作により選択された線分315の両端にマーク画像50を表示した状態を示す図である。
第2制御部250は、線分315の両端に位置する制御点311及び312を選択すると、これらの制御点311及312の位置にマーク画像50を表示させる。これにより、マーク画像50が重ねて表示された制御点311及び312が選択状態にあるとユーザーに認識させることができる。
図6及び
図7に示す例では、クリック操作によりX軸に平行な線分315が選択されたため、線分315の左右の両端の制御点311及び312が選択された。例えば、クリック操作によりY軸に平行な線分316が選択された場合、この線分316の上下の両端の制御点312及び314が選択され、選択状態となる。
【0044】
図8は、ドラッグ操作により指定されたパターン画像300上のドラッグ範囲を示す図である。
図8に破線で示す範囲が、マウスのドラッグ操作により選択されたドラッグ範囲303を示す。
第2制御部250は、操作信号から範囲を示す座標情報であるドラッグ範囲303を取得すると、このドラッグ範囲303内に、少なくとも一部が含まれる矩形図形を選択する。
図8に示す例では、第2制御部250は、矩形図形310、320、330及び340を選択する。矩形図形320は、図面視で、矩形図形310の右隣りに位置する。矩形図形330は、図面視で、矩形図形310の下に位置する。矩形図形340は、図面視で、矩形図形320の下に位置する。
【0045】
図9は、ドラッグ操作後のパターン画像300の表示状態を示す図である。
第2制御部250は、矩形図形310、320、330及び340を選択すると、これら4つの矩形図形310、320、330及び340のすべての頂点に位置する制御点を選択状態とし、選択状態の制御点にマーク画像50を重ねて表示する。これにより、マーク画像50が重ねて表示された制御点が選択されたとユーザーに認識させることができる。
【0046】
図10は、カーソル301が示すクリック操作の指定位置に矩形図形340が重なり、矩形図形340上の少なくとも一部の制御点にマーク画像50が表示された状態を示す図である。クリック操作により指定された位置が第2位置に相当する。矩形図形340が第1多角形に相当する。クリック操作により指定された位置を示す座標情報が、第2制御部250に入力されることが、第2位置を示す入力を受け付けることに相当する。
第2制御部250は、座標情報が示すタッチパネル220の位置に重なる矩形図形340を判定すると、この矩形図形340上の制御点にマーク画像50が表示されているか否かを判定する。
図10に示す例では、図面視で、矩形図形340の左側で矩形図形340に接する矩形図形330上の制御点にマーク画像50が表示された状態を示す。図面視で、矩形図形330の右側に位置する制御点332及び334と、矩形図形340の左側に位置する制御点341、343とは重なり、同一位置に表示される。制御点332は、図面視で、矩形図形330の右上の頂点に位置する制御点であり、制御点334は、図面視で、矩形図形330の右下の頂点に位置する制御点である。制御点341は、図面視で、矩形図形340の左上の頂点に位置する制御点であり、制御点343は、図面視で、矩形図形340の左下の頂点に位置する制御点である。
【0047】
図11は、クリック操作後のパターン画像300の表示状態を示す図である。特に、
図11は、矩形図形340上の制御点341、343に表示されるマーク画像50の表示を消去した状態を示す図である。
第2制御部250は、クリック操作により選択された矩形図形340上の一部の制御点341、343にマーク画像50が表示されている場合、矩形図形340上の制御点341、343に表示されるマーク画像50をすべて消去する。つまり、第2制御部250は、矩形図形340上の制御点の選択状態を解除し、制御点上にマーク画像50が表示されていない状態とする。
【0048】
図12は、一度選択された矩形図形340が再度、選択された場合のパターン画像300の表示状態を示す図である。
矩形図形340上のマーク画像50の表示を消去した後に、矩形図形340が再度、選択されると、第2制御部250は、選択された矩形図形340上のすべての制御点を選択状態とし、選択状態とした制御点にマーク画像50を重ねて表示させる。第2制御部250は、矩形図形340上の制御点にはマーク画像50が表示されていないため、矩形図形340の4頂点に位置する制御点にマーク画像50を重ねて表示させる。これにより、矩形図形330及び矩形図形340の6つの頂点に位置する制御点にマーク画像50が重ねて表示される。
【0049】
上述の説明では、クリック操作によって選択された矩形図形340上の一部の制御点にマーク画像50が表示されている場合に、この制御点に表示されたマーク画像50の表示を消去した。
これ以外の動作として、制御点を選択する選択モードと、制御点の選択を解除する解除モードと、を設け、第2制御部250は動作モードに基づいて制御点の選択と、選択解除とを実行してもよい。
第2制御部250は、動作モードとして選択モードが選択され、一部の制御点にマーク画像50が表示される矩形図形340がクリック操作により選択されると、矩形図形340上の残りの制御点を選択し、選択した制御点にマーク画像50を重ねて表示する。
また、第2制御部250は、動作モードとして解除モードが選択され、一部の制御点にマーク画像50が表示される矩形図形340がクリック操作により選択されると、マーク画像50が表示され、選択された矩形図形340上の制御点の選択を解除する。さらに、第2制御部250は、選択を解除した矩形図形340上の制御点に表示したマーク画像50を消去する。
クリック操作により選択される位置が第3位置に相当し、矩形図形330がマークを表示する第1多角形に相当し、矩形図形340が、第1多角形に隣接する第2多角形に相当する。クリック操作により選択される位置を示す座標情報が第2制御部250に入力されることが、第3位置を示す入力を受け付けることに相当する。
【0050】
図13は、マーク画像50が表示された矩形図形330がクリック操作により再度、選択された状態を示す図である。また、
図14は、矩形図形330がクリック操作により再度、選択された後のパターン画像300の表示状態を示す図である。
第2制御部250は、4頂点にマーク画像50を表示済みの矩形図形330が、クリック操作により再度、選択されると、選択状態である矩形図形330上の4頂点の制御点の選択を解除する。そして、第2制御部250は、
図14に示すように、矩形図形330の4頂点の制御点に重ねて表示したマーク画像50の表示を消去する。これにより、ユーザーは、一度、クリック操作により表示させたマーク画像50を消去することができる。
【0051】
この後、第2制御部250は、選択された制御点の位置を移動させる移動操作を受け付ける。この移動操作により、第2制御部250は、制御点を移動させる移動量と、制御点を移動させる移動方向とを取得する。
次に、第2制御部250は、例えば、APP画面225に表示されるメニューアイコン等によりポイント補正の実行を指示する指示操作を受け付けると、ポイント補正を開始する。第2制御部250は、取得した移動量及び移動方向に基づき、選択された制御点の移動後の座標を算出する。次に、第2制御部250は、制御点の移動前の座標と、移動後の座標とに基づき補正パラメーターを生成する。第2制御部250は、生成した補正パラメーターを用いて表示画像を補正する。第2制御部250は、補正した表示画像をプロジェクター100に送信して、プロジェクター100により投写面30に表示画像を表示させる。
【0052】
[4.情報処理装置の動作]
図15及び
図16は、情報処理装置200の動作を示すフローチャートである。
図15及び
図16に示すフローチャートを参照しながら情報処理装置200の動作について説明する。
第2制御部250は、APP263を選択する操作をタッチパネル220又は操作部230により受け付けると、APP263を実行して(ステップS1)、APP画面225をタッチパネル220に表示させる。また、第2制御部250は、APP画面225のメニュー操作によりポイント補正が選択されると、APP画面225にパターン画像300を表示させる(ステップS2)。
【0053】
次に、第2制御部250は、ポイント補正の補正対象となる制御点を設定する操作を受け付ける(ステップS3)。ステップS3の処理の詳細については、
図16に示すフローチャートを参照しながら説明する。
【0054】
第2制御部250は、ポイント補正の補正対象となる制御点が設定されると、設定された制御点の位置を移動させる移動操作を受け付けたか否かを判定する(ステップS4)。この移動操作は、マウスによる操作であってもよいし、キーボードに設けられた十字キーによる操作であってもよい。第2制御部250は、移動操作を受け付けずに(ステップS4/NO)、例えば、APP画面225に表示された戻るボタンの操作を受け付けた場合、ポイント補正の補正対象となる制御点の設定に戻る(ステップS3)。
【0055】
また、第2制御部250は、移動操作を受け付けると(ステップS4/YES)、受け付けた移動操作が示す移動方向及び移動量に基づき、設定された制御点のパターン画像300における位置を移動させる(ステップS5)。
【0056】
次に、第2制御部250は、ポイント補正の実行を指示する指示操作を受け付けたか否かを判定する(ステップS6)。第2制御部250は、ポイント補正の指示操作を受け付けていない場合(ステップS6/NO)、ステップS4の判定に戻り、移動操作をさらに受け付けたか否かを判定する(ステップS4)。
【0057】
また、第2制御部250は、ポイント補正の指示操作を受け付けると(ステップS6/YES)、補正パラメーターを生成する(ステップS7)。第2制御部250は、選択された制御点の移動前のパターン画像300での位置を示す座標と、移動後のパターン画像300での位置を示す座標とに基づいて補正パラメーターを生成する(ステップS7)。
【0058】
次に、第2制御部250は、プロジェクター100に表示させる第2画像を、生成した補正パラメーターを用いて補正する(ステップS8)。第2制御部250は、補正した第2画像をプロジェクター100に送信する(ステップS9)。
【0059】
次に、第2制御部250は、APP263を終了させる操作を受け付けたか否かを判定する(ステップS10)。第2制御部250は、APP263を終了させる操作を受け付けていない場合(ステップS10/NO)、ステップS2に戻り、パターン画像300をタッチパネル220に表示させる。また、第2制御部250は、APP263を終了させる操作を受け付けた場合(ステップS10/YES)、この処理フローを終了させる。
【0060】
図16は、
図15に示すステップS3の詳細を示すフローチャートである。
図16を参照しながらステップS3の詳細について説明する。
まず、第2制御部250は、マウスの操作を受け付けたか否かを判定する(ステップS301)。第2制御部250は、マウスの操作を受け付けていない場合(ステップS301/NO)、マウスの操作を受け付けるまで待機する。
【0061】
第2制御部250は、マウスの操作を受け付けると(ステップS301/YES)、受け付けた操作がクリック操作であるか否かを判定する(ステップS302)。第2制御部250は、受け付けた操作が、マウスのクリック操作である場合(ステップS302/YES)、クリック操作を受け付けたパターン画像300の位置を示す座標情報を取得する(ステップS303)。
【0062】
次に、第2制御部250は、取得した座標情報が示すパターン画像300の位置が、線分上の位置であるか否かを判定する(ステップS304)。第2制御部250は、座標情報が示す位置が、線分上の位置である場合(ステップS304/YES)、この線分によって結ばれた2つの制御点を選択する(ステップS305)。第2制御部250は、選択した2つの制御点に、選択されたことを示すマーク画像50を表示する(ステップS306)。その後、第2制御部250は、ステップS4の判定に移行する。
【0063】
また、第2制御部250は、取得した座標情報が示すパターン画像300の位置が、線分上の位置ではない場合(ステップS304/NO)、座標情報が示す位置を内部に含む最小の矩形図形を選択する(ステップS307)。第2制御部250は、選択した矩形図形の頂点に位置する制御点にマーク画像50を表示済みであるか否かを判定する(ステップS308)。
【0064】
第2制御部250は、選択した矩形図形の頂点に位置する制御点の少なくとも1つにマーク画像50を表示している場合(ステップS308/YES)、表示されるマーク画像50を消去し(ステップS310)、ステップS301の判定に戻る。また、第2制御部250は、選択した矩形図形の頂点に位置する制御点にマーク画像50を表示していない場合(ステップS308/NO)、矩形図形の4頂点に位置する制御点にマーク画像50を表示させる(ステップS309)。その後、第2制御部250は、ステップS4の判定に移行する。
【0065】
また、第2制御部250は、ステップS301で受け付けた操作がクリック操作ではない場合(ステップS302/NO)、受け付けた操作がドラッグ操作であるか否かを判定する(ステップS311)。第2制御部250は、受け付けた操作がドラッグ操作である場合(ステップS311/YES)、このドラッグ操作のドラッグ範囲に、少なくとも一部が含まれる矩形図形をすべて選択する(ステップS312)。第2制御部250は、選択したすべての矩形図形の4頂点にマーク画像50を表示させる(ステップS313)。その後、第2制御部250は、ステップS4の判定に移行する。
【0066】
また、第2制御部250は、ステップS301で受け付けた操作が、ドラッグ操作ではなく(ステップS311/NO)、APP画面225に表示されたメニュー操作等である場合、受け付けた操作に対応した処理を実行する(ステップS314)。その後、第2制御部250は、ステップS301の判定に移行する。
【0067】
[4.本開示のまとめ]
以下、本開示のまとめを付記する。
(付記1)
点群と、前記点群に含まれる点と点とを結ぶ線分群と、を含む第1画像を表示することと、前記第1画像の第1位置を示す入力を受け付けることと、前記線分群により構成される多角形のうち、前記第1位置に重なる最小の第1多角形の少なくとも2つの頂点を選択することと、前記少なくとも2つの頂点が選択されたことを示すマークを表示することと、を含む、表示方法。
【0068】
これにより、第1画像の第1位置を指示することで、第1位置に重なる最小の第1多角形の少なくとも2つの頂点が選択される。このため、第1位置を指示する1の操作により第1多角形の複数の頂点を選択することができ、ユーザーの利便性を向上させることができる。
【0069】
(付記2)
前記少なくとも2つの頂点の前記第1画像における位置を変更する操作を受け付けることと、
前記少なくとも2つの頂点の変更前の位置と、変更後の位置とに基づいて補正パラメーターを生成することと、
表示面に表示する第2画像を前記補正パラメーターに基づいて補正することと、
前記第2画像を表示装置により前記表示面に表示することと、
を含む、付記1記載の表示方法。
【0070】
これにより、第1画像に含まれる多角形の頂点を選択し、選択した頂点の位置を変更することで第2画像を補正する場合の操作性を改善して、ユーザーの利便性を高めることができる。
【0071】
(付記3)
前記マークを表示することは、
前記第1位置が、前記第1多角形の辺を構成する線分に重なる場合、前記線分により結ばれる前記第1多角形の2つの頂点を選択し、前記2つの頂点に前記マークを表示する、
ことを含む、付記1又は2記載の表示方法。
【0072】
これにより、第1位置として第1多角形を構成する線分を指示することで、指示した線分でつながれる第1多角形の2つの頂点を選択することができる。このため、操作性を改善して、ユーザーの利便性を高めることができる。
【0073】
(付記4)
前記マークを表示することは、
前記第1位置が、前記第1多角形の辺を構成する線分に重ならない場合、前記第1多角形を構成するすべての頂点を選択し、前記すべての頂点に前記マークを表示する、
ことを含む、付記1から3のいずれか一項に記載の表示方法。
【0074】
これにより、第1位置として第1多角形を構成する線分に重ならない位置を指示することで、第1位置に重なる第1多角形のすべての頂点を選択することができる。このため、操作性を改善して、ユーザーの利便性を高めることができる。
【0075】
(付記5)
前記第1画像の第2位置を示す入力を受け付けることと、
前記第2位置が、前記第1多角形に重なる場合に、前記第1多角形の頂点の選択を解除し、前記マークを消去することをさらに含む、付記1から4のいずれか一項に記載の表示方法。
【0076】
これにより、第2位置としてマークを表示する第1多角形に重なる位置を指示することで、第1多角形の頂点に表示されるマークを消去することができる。このため、一度、選択した頂点の選択を解除することができ、操作性を改善して、ユーザーの利便性を高めることができる。
【0077】
(付記6)
前記第1画像の第3位置を示す入力を受け付けることと、
前記第3位置が、前記多角形のうち、前記第1多角形に隣接する前記第2位置に重なる最小の第2多角形に重なる位置である場合、前記第2多角形の頂点のうち、前記第1多角形の頂点と重なる頂点以外の頂点を選択し、前記第1多角形の頂点と重なる頂点以外の頂点が選択されたことを示すマークを表示することをさらに含む、付記5に記載の表示方法。
【0078】
これにより、一部の頂点にマークが表示された第2多角形を選択する場合であっても、マークが表示されていない頂点にマークを表示させることができる。このため、操作性を改善して、ユーザーの利便性を高めることができる。
【0079】
(付記7)
前記第1画像の範囲を示す範囲情報を受け付けること、をさらに含み、
前記マークを表示することは、
前記範囲情報が示す範囲に少なくとも一部が含まれる多角形のすべての頂点を選択することと、
前記多角形のすべての頂点が選択されたことを示すマークを表示することと、
を含む、付記1から6のいずれか一項に記載の表示方法。
【0080】
これにより、第1画像の範囲を指示することで、指示した範囲内に一部が含まれる多角形のすべての頂点を選択することができる。このため、操作性を改善して、ユーザーの利便性を高めることができる。
【0081】
(付記8)
光学装置と、
点群と、前記点群に含まれる点と点とを結ぶ線分群と、を含む第1画像を、前記光学装置を用いて表示することと、
前記第1画像の第1位置を示す入力を受け付けることと、
前記線分群により構成される多角形のうち、前記第1位置に重なる最小の多角形の少なくとも2つの頂点を選択することと、
前記少なくとも2つの頂点が選択されたことを示すマークを、前記光学装置を用いて表示することと、
を実行するプロセッサーと、
を備えるプロジェクター。
【0082】
これにより、第1画像の第1位置を指示することで、第1位置に重なる最小の第1多角形の少なくとも2つの頂点が選択される。このため、第1位置を指示する1の操作により第1多角形の複数の頂点を選択することができ、ユーザーの利便性を向上させることができる。
【0083】
(付記9)
コンピューターに、
点群と、前記点群に含まれる点と点とを結ぶ線分群と、を含む第1画像を表示することと、
前記第1画像の第1位置を示す入力を受け付けることと、
前記線分群により構成される多角形のうち、前記第1位置に重なる最小の多角形の少なくとも2つの頂点を選択することと、
前記少なくとも2つの頂点が選択されたことを示すマークを表示することと、
を実行させるプログラム。
【0084】
これにより、第1画像の第1位置を指示することで、第1位置に重なる最小の第1多角形の少なくとも2つの頂点が選択される。このため、第1位置を指示する1の操作により第1多角形の複数の頂点を選択することができ、ユーザーの利便性を向上させることができる。
【0085】
[7.他の実施形態]
上述した実施形態は、本発明の好適な実施の形態である。ただし、上述の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の変形実施が可能である。
例えば、上述した実施形態では、X軸方向にM本の線分、Y軸方向にN本の線分を配置したパターン画像300を例にして説明したため多角形の形状が矩形であったが、多角形の形状は矩形に限定されるものではなく、3角形や5角形、6角形等の形状であってもよい。
【0086】
また、上述した実施形態では、情報処理装置200により表示方法に対応する処理を実行する場合について説明した。表示方法を実行させる装置は、情報処理装置200に限定されず、例えば、プロジェクター100がタッチパネル105を備える場合、このタッチパネル105に対するタッチ操作に基づいて第1制御部150が表示方法に対応する処理を実行してもよい。つまり、プロジェクター100の第1制御部150が、
図15及び
図16に示すフローチャートの処理を実行してもよい。
【0087】
また、
図15及び
図16では、
図15及び
図16のフローチャートに示す操作を、操作部230の備えるマウスやキーボードにより行う場合を示したが、
図15及び
図16のフローチャートに示す操作を、タッチパネル
220のタッチ操作により行ってもよい。
【0088】
また、
図2に示した情報処理装置200及びプロジェクター100の各機能部は、機能的構成を示すものであって、具体的な実装形態は特に制限されない。つまり、必ずしも各機能部に個別に対応するハードウェアが実装される必要はなく、一つのプロセッサーがプログラムを実行することで複数の機能部の機能を実現する構成とすることも勿論可能である。また、上記実施形態においてソフトウェアで実現される機能の一部をハードウェアで実現してもよく、また、ハードウェアで実現される機能の一部をソフトウェアで実現してもよい。その他、情報処理装置200及びプロジェクター100の他の各部の具体的な細部構成についても、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で任意に変更可能である。
【0089】
また、
図15及び
図16に示すフローチャートの処理単位は、情報処理装置200の処理を理解容易にするために、主な処理内容に応じて分割したものである。
図15及び
図16のフローチャートに示す処理単位の分割の仕方や名称によって本発明が制限されることはない。また、第2制御部250の処理は、処理内容に応じて、さらに多くの処理単位に分割することもできるし、1つの処理単位がさらに多くの処理を含むように分割することもできる。また、上記のフローチャートの処理順序も、図示した例に限られるものではない。
【0090】
また、表示方法を、情報処理装置200が備えるコンピューター、又は、プロジェクター100が備えるコンピューターを用いて実現する場合、これらのコンピューターに実行させるプログラムを記録媒体の態様で構成することも可能である。又は、これらのコンピューターに実行させるプログラムを伝送する伝送媒体の態様で構成することも可能である。記録媒体には、磁気的、光学的記録媒体又は半導体メモリーデバイスを用いることができる。具体的には、フレキシブルディスク、HDD、CD-ROM、DVD(Digital Versatile Disc)、Blu-ray Disc、光磁気ディスク、フラッシュメモリー、カード型記録媒体等の可搬型、或いは固定式の記録媒体が挙げられる。また、上記記録媒体は、サーバー装置が備える内部記憶装置であるRAM、ROM、HDD等の不揮発性記憶装置であってもよい。Blu-rayは、登録商標である。
【符号の説明】
【0091】
1…表示システム、10…ケーブル、30…投写面、50…マーク画像、100…プロジェクター、105…タッチパネル、110…第1通信I/F、120…画像処理部、125…フレームメモリー、130…画像投写部、131…光源、133…光変調装置、135…光学ユニット、150…第1制御部、160…第1記憶部、165…制御プログラム、170…第1プロセッサー、200…情報処理装置、210…第2通信I/F、220…タッチパネル、225…APP画面、230…操作部、250…第2制御部、260…第2記憶部、261…OS、263…APP、270…第2プロセッサー、300…パターン画像、303…ドラッグ範囲、311、312、313、314…制御点、315…線分、332、334、341、343…制御点。