IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 日本電気株式会社の特許一覧

特許7601111情報処理装置、情報処理方法、及びプログラム
<>
  • 特許-情報処理装置、情報処理方法、及びプログラム 図1
  • 特許-情報処理装置、情報処理方法、及びプログラム 図2
  • 特許-情報処理装置、情報処理方法、及びプログラム 図3
  • 特許-情報処理装置、情報処理方法、及びプログラム 図4
  • 特許-情報処理装置、情報処理方法、及びプログラム 図5
  • 特許-情報処理装置、情報処理方法、及びプログラム 図6
  • 特許-情報処理装置、情報処理方法、及びプログラム 図7
  • 特許-情報処理装置、情報処理方法、及びプログラム 図8
  • 特許-情報処理装置、情報処理方法、及びプログラム 図9
  • 特許-情報処理装置、情報処理方法、及びプログラム 図10
  • 特許-情報処理装置、情報処理方法、及びプログラム 図11
  • 特許-情報処理装置、情報処理方法、及びプログラム 図12
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-09
(45)【発行日】2024-12-17
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G08G 1/01 20060101AFI20241210BHJP
【FI】
G08G1/01 C
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2022560590
(86)(22)【出願日】2020-11-06
(86)【国際出願番号】 JP2020041479
(87)【国際公開番号】W WO2022097260
(87)【国際公開日】2022-05-12
【審査請求日】2023-04-25
(73)【特許権者】
【識別番号】000004237
【氏名又は名称】日本電気株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100109313
【弁理士】
【氏名又は名称】机 昌彦
(74)【代理人】
【識別番号】100149618
【弁理士】
【氏名又は名称】北嶋 啓至
(72)【発明者】
【氏名】奥野 純平
(72)【発明者】
【氏名】兼松 政弘
(72)【発明者】
【氏名】只野 優介
(72)【発明者】
【氏名】栗原 崇
(72)【発明者】
【氏名】秋葉 啓行
(72)【発明者】
【氏名】竹内 俊樹
(72)【発明者】
【氏名】大辻 太一
【審査官】吉村 俊厚
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2019/021500(WO,A1)
【文献】特開2007-216920(JP,A)
【文献】特開2018-203042(JP,A)
【文献】特開2016-224012(JP,A)
【文献】特開2009-002697(JP,A)
【文献】特開2007-219578(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G08G 1/00 - 99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両が撮影された撮影画像から前記車両の搭乗人数を推定できるか否か判定する判定手段と、
前記判定手段が前記搭乗人数を推定できないと判定た場合、前記車両を含む範囲から検出される信号に関する情報に基づいて、前記搭乗人数を推定する第1推定手段と、を備える、
情報処理装置。
【請求項2】
前記判定手段は、前記車両を撮影する撮影装置の設置場所の気象データ、または、前記撮影装置の異常に関する情報に基づいて、前記撮影画像から、前記車両の搭乗人数を推定できるか否か判定する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記撮影画像に基づいて前記搭乗人数を推定する第2推定手段を備え、
前記判定手段は、前記撮影画像に基づいて推定された前記搭乗人数に応じて、前記撮影画像から、前記車両の搭乗人数を推定できるか否か判定する、
請求項1または2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記信号に関する情報は、前記信号を出力する通信機器を識別する情報であり、
前記車両を含む範囲から検出される信号から、前記通信機器を識別する情報を抽出する、抽出手段を備える、
請求項1乃至3のいずれかに記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記搭乗人数を推定できないと判定された場合、センサに、前記車両を含む範囲から前記信号を検出させる制御を行う制御手段を備える、
請求項1乃至4のいずれかに記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記信号に関する情報と、推定された前記搭乗人数と、前記撮影画像とを関連付けてデータベースに登録する、登録手段を備える、
請求項1乃至5のいずれかに記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記車両を含む範囲から検出される信号に関する情報と、前記データベースに登録される前記信号に関する情報と、を照合する照合手段を備える、
請求項6に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記信号に関する情報は、通信機器が出力する電波の信号波形の特徴を示す電波特徴情報である、
請求項1乃至7のいずれかに記載の情報処理装置。
【請求項9】
車両が撮影された撮影画像から前記車両の搭乗人数を推定できるか否か判定し、
前記搭乗人数を推定できないと判定た場合、前記車両を含む範囲から検出される信号に関する情報に基づいて、前記搭乗人数を推定する、
情報処理方法。
【請求項10】
車両が撮影された撮影画像から前記車両の搭乗人数を推定できるか否か判定する処理と、
前記判定する処理が前記搭乗人数を推定できないと判定た場合、前記車両を含む範囲から検出される信号に関する情報に基づいて、前記搭乗人数を推定する処理と、をコンピュータに実行させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、通信機器から出力される信号を活用する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
道路を通行する車両の搭乗人数を推定する技術が存在する。
【0003】
例えば、特許文献1には、カメラによって撮影された撮影画像に対して、人物を検出する処理を行い、人物の検出結果を統合することによって、車両の搭乗人数を推定する技術が開示される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】国際公開第2014/064898号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に開示される技術では、撮影画像から得られる情報のみに基づいて車両の搭乗人数を推定している。そのため、例えば、霧の発生や降雪等のような悪天候によって、撮影画像に鮮明に車両が映らなかったり、カメラに何らかの異常が発生したことによって撮影画像が確実に取得できなかったりする場合に、搭乗人数を推定することが困難となる虞がある。
【0006】
本開示は、上記課題を鑑みてなされたものであり、撮影画像から車両の搭乗人数を推定することが困難な場合であっても、搭乗人数を推定することができる情報処理装置等を提供することを目的の一つとする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の一態様の情報処理装置は、車両が撮影された撮影画像から前記車両の搭乗人数を推定できるか否か判定する判定手段と、前記搭乗人数を推定できないと判定された場合、前記車両を含む範囲から検出される信号に関する情報に基づいて、前記搭乗人数を推定する第1推定手段と、を備える。
【0008】
本開示の一態様の情報処理方法は、車両が撮影された撮影画像から前記車両の搭乗人数を推定できるか否か判定し、前記搭乗人数を推定できないと判定された場合、前記車両を含む範囲から検出される信号に関する情報に基づいて、前記搭乗人数を推定する。
【0009】
本開示の一態様のコンピュータ読み取り可能な記憶媒体は、車両が撮影された撮影画像から前記車両の搭乗人数を推定できるか否か判定する処理と、前記搭乗人数を推定できないと判定された場合、前記車両を含む範囲から検出される信号に関する情報に基づいて、前記搭乗人数を推定する処理と、をコンピュータに実行させるプログラムを格納する。
【発明の効果】
【0010】
本開示によれば、撮影画像から車両の搭乗人数を推定することが困難な場合であっても、搭乗人数を推定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本開示の第1の実施形態の情報処理システムの構成の一例を模式的に示す図である。
図2】本開示の第1の実施形態の情報処理装置の機能構成の一例を含むブロック図である。
図3】本開示の第1の実施形態のデータベースの一例を示す図である。
図4】本開示の第1の実施形態の情報処理装置の動作の一例を示すフローチャートである。
図5】本開示の第2の実施形態の情報処理装置の機能構成の一例を含むブロック図である。
図6】本開示の第2の実施形態の情報処理装置の動作の一例を示すフローチャートである。
図7】本開示の第3の実施形態の情報処理装置の機能構成の一例を含むブロック図である。
図8】本開示の第3の実施形態の情報処理装置の動作の一例を示すフローチャートである。
図9】本開示の第4の実施形態の情報処理装置の機能構成の一例を含むブロック図である。
図10】本開示の第5の実施形態の情報処理装置の機能構成の一例を示すブロック図である。
図11】本開示の第5の実施形態の情報処理装置の動作の一例を示すフローチャートである。
図12】本開示の第1、第2、第3、第4、及び第5の実施形態の情報処理装置を実現するコンピュータ装置のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下に、本開示の実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
【0013】
<第1の実施形態>
第1の実施形態の情報処理装置を含む情報処理システムについて説明する。
【0014】
図1は、第1の実施形態の情報処理システム1000の構成の一例を模式的に示す図である。図1に示すように情報処理システム1000は、情報処理装置100と、撮影装置200と、センサ300とを備える。情報処理装置100は、撮影装置200及びセンサ300と、有線または無線で通信可能に接続される。なお、撮影装置200とセンサ300とは、一体型の装置であってもよい。また、情報処理装置100は、撮影装置200及びセンサ300のいずれか、または双方と一体型の装置であってもよい。なお、情報処理装置100は、図1に示すように、記憶装置400及び端末500とも、有線または無線で通信可能に接続されてもよい。また、記憶装置400は、情報処理装置100に搭載されてもよい。端末500は、情報処理装置100と、ネットワークを介して通信するための入出力手段を備えた装置である。端末500は、パーソナルコンピュータであってもよいし、スマートフォンまたはタブレット型端末等の携帯型の端末であってもよい。
【0015】
図1に示す状況においては、撮影装置200は車両を撮影している。センサ300は、撮影装置200が撮影する範囲を含む範囲において所定の信号を検出する。なお、撮影装置200及びセンサ300は複数個所に設置されてもよい。情報処理装置100は、検出された信号に関する情報に基づいて車両の搭乗人数を推定する。ここで、車両には、一以上の人物が搭乗している。情報処理装置100は、人物が所持するスマートフォン等の通信機器から出力される信号に関する情報を取得することにより、通信機器の数を算出することができる。そして、情報処理装置100は、算出された通信機器の数に基づいて、車両の搭乗人数を推定する。
【0016】
次に、情報処理システム1000の構成の詳細について説明する。
【0017】
[撮影装置200の詳細]
撮影装置200は、所定の範囲を撮影し、撮影データを生成する。本明細書において、撮影装置200が撮影する実空間上の範囲を、撮影範囲とも称し、撮影装置200が撮影した画像を撮影画像とも称する。撮影画像は、静止画像であってもよいし、動画像を構成する複数のフレームのいずれかであってもよい。撮影範囲に車両が存在する場合、撮影画像には車両が映る。撮影データは、撮影画像を構成する情報を示す。また、撮影データは、撮影画像がエンコードされたデータであってもよい。そして、撮影装置200は、情報処理装置100に撮影データを送信する。情報処理装置100は、例えば、撮影装置200から受信した撮影データをデコードすることにより、撮影画像を取得する。なお、撮影データには、撮影装置200を識別する情報が含まれてもよい。さらに、撮影データには、撮影された時刻の情報、撮影場所を示す情報、及び撮影装置200を識別する情報が含まれてもよい。この場合、撮影装置200には、時刻を算出する機能、及び撮影場所を示す情報を記憶する記憶部(図示せず)を備える。
【0018】
撮影装置200は、撮影範囲を継続的に撮影し、撮影データを情報処理装置100に順次送信してもよい。また、撮影装置200と通信可能に接続される動体センサ(図示せず)を撮影範囲周辺に設置してもよい。そして、動体センサが動体を検知した場合、すなわち、車両が通ったことを検知した場合に、撮影装置200は撮影を行ってもよい。
【0019】
[センサ300の詳細]
センサ300は、所定の範囲に存在する通信機器から出力される信号を検出し、検出データを生成する。本明細書において、センサ300が信号を検出する実空間上の範囲を、検出範囲とも称する。信号を出力する通信機器は、例えば、携帯電話、スマートフォン、またはタブレット型端末等であるが、この例に限らない。センサ300は、例えば、撮影範囲を包含する範囲において、信号を検出することができる。また、センサ300は、例えば、所定の周波数帯の信号を検出可能な一つのセンサであるが、センサ300の例はこの例に限らない。例えば、センサ300は、複数のセンサで構成されてもよい。このとき複数のセンサは、それぞれ異なる周波数帯の信号を検出可能なセンサであってもよい。検出データは、センサ300が検出した信号を示す情報である。センサ300は、検出データを情報処理装置100に送信する。
【0020】
検出される信号は、通信機器から出力される電波であってもよい。すなわち、センサ300は、例えば、検出範囲に存在する通信機器から出力される電波を検出し、検出データを生成することができる。通信機器は、任意の通信方式の電波を出力する機器であってよい。このとき、検出データには、検出された電波の信号波形を示す情報が含まれる。電波の信号波形を示す情報は、例えば、電波信号の、時系列の振幅値を示す情報である。センサ300が検出する電波は、例えば、LTE(Long Term Evolution)、無線LAN(Local Area Network)、近距離無線等の電波であってもよい。なお、通信機器がスマートフォン等である場合、電波が出力されるタイミングは、例えば、音声通話時、アプリケーションの作動による通信時、または通信機器と基地局とのポーリング通信時等である。
【0021】
センサ300は、検出データを情報処理装置100に送信する。このとき、検出データには、センサ300の識別情報が含まれてもよい。さらに、検出データには、電波が検出された時刻を示す情報、センサ300が設置された場所を示す情報、及びセンサ300を識別する情報が含まれてもよい。この場合、センサ300には、時刻を算出する機能、及び、場所を示す情報を記憶する記憶部(図示せず)を備える。
【0022】
また、センサ300は、情報処理装置100によって制御されてもよい。例えば、センサ300は、情報処理装置100からの指示に応じて、信号の検出の開始及び停止を行ってもよい。また、センサ300は、情報処理装置100からの指示に応じて、検出範囲を変えてもよい。
【0023】
[情報処理装置100の詳細]
次に、情報処理装置100の詳細を、図2を用いて説明する。図2は、情報処理装置100の機能構成の一例を示す図である。図2に示すように、情報処理装置100は、判定部110と、第1推定部120と、抽出部130と、第2推定部140と、登録部150と、を備える。
【0024】
判定部110は、撮影画像から搭乗人数を推定できるか否か判定する。例えば、判定部110は、撮影装置200が行う撮影に影響し得るデータである撮影環境データを取得する。そして、判定部110は、撮影環境データに基づいて、搭乗人数を推定できるか否か判定する。例えば、判定部110は、撮影環境データとして、撮影装置200が設置されている場所の気象データを、インターネットを通じて取得する。そして、判定部110は、撮影装置200が設置されている場所において、雨や雪が降っていたり、霧が発生したりしている場合に、撮影画像から搭乗人数を推定できないと判定してもよい。このとき、判定部110は、気象データに、大雨、大雪、及び濃霧等の注意報または警報を示す情報が含まれていた場合に、撮影画像から搭乗人数を推定できないと判定してもよい。
【0025】
あるいは、判定部110は、例えば、撮影環境データとして、撮影装置200の異常に関する情報を取得することによって、撮影画像から搭乗人数を推定できないと判定してもよい。例えば、撮影装置200において、レンズの故障や電源の故障等が発生したとする。このとき、撮影装置200は、故障が発生したことを示す通知を情報処理装置100に行う。判定部110は、当該通知を、異常に関する情報とし、撮影画像から搭乗人数を推定できないと判断してもよい。なお、判定部110は、撮影装置200の異常に関する情報を、ユーザが端末500を通じて入力することにより取得してもよい。
【0026】
撮影画像に白飛び及び黒つぶれが発生したり、振動やレンズの付着物等により撮影画像がぼやけたりすることがある。このように、撮影画像の品質が悪い場合、撮影画像から正確に搭乗人数を推定することができない虞がある。そこで、判定部110は、撮影環境データとして、撮影画像の品質に関する情報を取得し、品質に関する情報に基づいて撮影画像から搭乗人数を推定できるか否か判定してもよい。品質に関する情報は、撮影画像から取得可能な情報である。例えば、品質に関する情報は、撮影画像の画素値のヒストグラムや、撮影画像から検出されるエッジの量に関する指標であるが、この例に限らない。品質に関する情報は、撮影画像に種々の画像処理を行った結果であってもよい。例えば、判定部110は、撮影画像から画素値のヒストグラムを取得し、ヒストグラムの偏りから撮影画像に白飛びまたは黒つぶれが発生したと判定する。そして、判定部110は、撮影画像に白飛びまたは黒つぶれが発生した場合に、撮影画像から搭乗人数を推定することができないと判定してもよい。また、例えば、判定部110は、撮影画像から検出されるエッジの量に関する指標を取得し、指標が所定の閾値未満の場合、撮影画像から検出されるエッジの量が少ない、すなわち、撮影画像がぼやけていると判定する。そして、判定部110は、撮影画像がぼやけている場合に、撮影画像から搭乗人数を推定することができないと判定してもよい。
【0027】
このように、判定部110は、車両が撮影された撮影画像から車両の搭乗人数を推定できるか否か判定する。判定部110は、判定手段の一例である。
【0028】
第1推定部120は、撮影画像から搭乗人数を推定できないと判定された場合に、車両を含む範囲から検出される信号に関する情報に基づいて、車両の搭乗人数を推定する。信号に関する情報とは、例えば、通信機器から出力される信号に含まれる、通信機器を識別する情報である。第1推定部120は、例えば、センサ300によって検出された信号を示す情報(すなわち検出データ)から抽出される、通信機器を識別する情報を取得する。そして、第1推定部120は、通信機器を識別する情報を用いて、信号を出力した通信機器の数を算出し、算出した通信機器の数に基づいて、車両の搭乗人数を推定する。
【0029】
ここで、検出データに、センサ300によって検出された電波の信号波形を示す情報が含まれていた場合、第1推定部120は、電波特徴情報を、通信機器を識別する情報として用いてもよい。電波特徴情報は、電波の信号波形を示す情報から抽出される情報であり、電波を出力する通信機器ごとに異なる、電波の信号波形の特徴を示す情報である。第1推定部120は、電波特徴情報に基づいて、通信機器の数を算出してもよい。
【0030】
電波を出力する通信機器は、あらかじめ定められた通信規格を満たすように製造されるが、アナログ回路のばらつき等により、微小な個体差が存在している。したがって、電波は、発信源である機器の個体差に基づき識別可能な特徴量を有する。電波特徴情報は、例えば、変調解析による変調誤差に基づく特徴量や、電波の時間波形に基づく特徴量等である。また、例えば、電波特徴情報は、受信信号のトランジェント(立ち上がりおよび立下り)、プリアンブル部分の電力スペクトル密度、エラーベクトル振幅(Error Vector Magnitude:EVM)、IQ(In-phase Quadrature-phase)位相誤差、IQインバランス量、周波数オフセット、および、シンボルクロック誤差のうち一以上を示す特徴量であってもよいが、これらに限定されない。
【0031】
電波特徴情報は、通信機器のハードウェアに依存するため、人手での書き換えが難しい。そのため、電波特徴情報は、意図的に擬装される可能性が低い情報である。また、電波特徴情報は、電波によって伝送されている情報の種別、例えば携帯電話事業者などと関係なく、個々の通信機器を識別することが可能な情報である。
【0032】
なお、電波の信号波形を示す情報から電波特徴情報を抽出する処理は、例えば、抽出部130によって所定のルールに従って行われる。ここで、抽出部130は、電波の信号波形を示す情報から、電波特徴情報を抽出する際に機械学習を利用することができる。具体的には、抽出部130は、学習データに基づいて生成された抽出モデルを使用することで、電波の信号波形を示す情報から電波特徴情報を抽出することができる。例えば、学習データには、様々な通信機器から出力される電波の信号波形を示す情報と、電波の信号波形を示す情報の各々に対応する電波特徴情報が含まれる。このような学習データを用いることにより、電波の信号波形を示す情報を入力とし、電波特徴情報を出力とする抽出モデルを生成することができる。なお、学習データ及び抽出モデルは、予め記憶装置400に格納されていてもよい。また、学習モデルの生成は、抽出部130が行ってもよい。このように、抽出部130は、車両を含む範囲から検出される信号から、通信機器を識別する情報を抽出する。抽出部130は、抽出手段の一例である。
【0033】
第1推定部120は、例えば、電波特徴情報の種類または数に基づいて、検出範囲に存在する通信機器の数を算出する。第1推定部120は、例えば、算出された通信機器の数を、車両の搭乗人数として推定することができる。なお、算出された通信機器の数を、そのまま搭乗人数としなくてもよい。例えば、算出された通信機器の数が3である場合に、第1推定部120は、搭乗人数が2人から4人であると推定してもよい。すなわち、第1推定部120は、推定される搭乗人数として、所定の範囲の値を出力してもよい。第1推定部120は、推定した結果を示す情報を、記憶装置400に格納してもよいし、端末500に出力してもよい。
【0034】
このように、第1推定部120は、搭乗人数を推定できないと判定された場合、車両を含む範囲から検出される信号に関する情報に基づいて、搭乗人数を推定する。第1推定部120は、第1推定手段の一例である。
【0035】
第2推定部140は、撮影画像に基づいて車両の搭乗人数を推定する。例えば、第2推定部140は、撮影装置200によって撮影された撮影画像から、人物を検出し、検出した人物の数を算出することにより搭乗人数を推定する。撮影画像から人物を検出する方法としては、人物の顔または体の形を検出することによる方法であってもよいし、人物の画像を用いたパターンマッチングを行うことにより、撮影画像から人物を検出してもよい。パターンマッチングを行う場合、人物の画像は、例えば記憶装置400に予め格納されていてもよい。また、撮影画像から搭乗人数を推定する方法は、例えば、特許文献1に記載された方法であってもよい。第2推定部は、第2推定手段の一例である。
【0036】
登録部150は、信号に関する情報と、推定された搭乗人数と、撮影画像とを関連付けたデータを、データベースに登録する。データベースは、例えば記憶装置400に格納される。信号に関する情報が複数ある場合、登録部150は、複数の信号に関する情報と、推定された搭乗人数と、撮影画像とを関連付ける。また、信号に関する情報等と関連付けられる画像は、撮影装置200が撮影した画像を加工した画像であってもよい。例えば、登録部150は、撮影装置200が撮影した画像のうち、車両が映る領域が切り出された画像を、信号に関する情報等と関連付けてデータベースに登録してもよい。また、登録部150は、撮影画像から抽出される、車両に関する情報をさらに関連付けてデータベースに登録してもよい。例えば、登録部150は、撮影画像から車両のナンバープレートを読み取り、読み取ったナンバープレートの情報を、信号に関する情報等と関連付けてデータベースに登録してもよい。ナンバープレートを読み取る処理は、例えば、抽出部130が行ってもよい。また、ナンバープレートを読み取る処理は、情報処理装置100と接続された外部装置(図示せず)によって行われてもよい。また、登録部150は、撮影画像に映る車両の乗車定員をさらに関連付けてもよい。例えば、抽出部130が、撮影画像に映る車両の大きさ及び形状から車両の乗車定員を推測してもよい。
【0037】
図3は、データベースの一例を示す図である。この例では、電波特徴情報が、信号に関する情報として設定されている。図6の一行目のレコードには、電波特徴情報である「データA」及び「データB」と、撮影画像であるデータ1と、搭乗人数を示す「2」と、が関連付けられている。また、図6に示すように、登録部150は、信号に関する情報と撮影画像と搭乗人数とを関連付けたデータに、さらに時刻と場所の情報を関連付けてもよい。時刻の情報は、例えば、撮影装置200が撮影した時刻及びセンサ300が信号を検出した時刻のいずれかであってもよいし、情報処理装置100が撮影データまたは検出データを取得した時刻であってもよい。場所の情報は、例えば、撮影データに含まれる、撮影装置200の設置場所の情報であってもよいし、検出データに含まれる、センサ300の設置場所の情報であってもよい。なお、撮影データ及び検出データに場所の情報が含まれていない場合、登録部150は、撮影データに含まれる、撮影装置200を識別する情報、または検出データに含まれる、センサ300を識別する情報を用いて、場所の情報を取得してもよい。この場合、撮影装置200を識別する情報と撮影装置200の設置場所の情報とが関連付けられたデータベース、または、センサ300を識別する情報とセンサ300の設置場所の情報とが関連付けられたデータベースが予め記憶装置400に格納される。例えば、登録部150は、検出データに含まれる、センサ300を識別する情報に関連付けられた場所の情報を、データベースから特定する。
【0038】
このように、登録部150は、信号に関する情報と、推定された搭乗人数と、撮影画像とを関連付けてデータベースに登録する。登録部150は、登録手段の一例である。
【0039】
なお、登録部150は、信号に関する情報と搭乗人数と撮影画像とのうち、いずれか二つを関連付けたデータを登録してもよい。例えば、登録部150は、信号に関する情報と撮影画像とを関連付けたデータを登録してもよいし、信号に関する情報と搭乗人数とを関連付けたデータを登録してもよい。
【0040】
[情報処理装置100の動作]
次に、情報処理装置100の動作を、図4を用いて説明する。本動作例において、情報処理装置100は、撮影画像と検出データとを取得しているものとする。このとき検出データには、センサ300が検出した電波の信号波形を示す情報が含まれているとする。また、本動作例において、情報処理装置100は、撮影環境データとして、気象データを取得しているものとする。なお、本明細書において、フローチャートの各ステップを「S101」のように、各々のステップに付した番号を用いて表現する。
【0041】
図4は、情報処理装置100の動作の一例を説明するフローチャートである。まず、判定部110は、撮影環境データに基づいて、撮影画像から搭乗人数を推定できるか否か判定する(S101)。撮影画像から搭乗人数を推定できないと判定された場合(S102の「No」)、抽出部130は、検出データに含まれる電波の信号波形を示す情報から、電波特徴情報を抽出する(S103)。そして、第1推定部120は、抽出された電波特徴情報に基づいて、搭乗人数を推定する(S104)。登録部150は、電波特徴情報と撮影画像と推定された搭乗人数とを関連付けてデータベースに登録する(S105)。
【0042】
S102の処理において「Yes」の場合、すなわち、撮影画像から搭乗人数を推定できると判定された場合、第2推定部140は、撮影画像に基づいて搭乗人数を推定する(S106)。そして、S105の処理を行う。
【0043】
なお、情報処理装置100が、撮影環境データとして、撮影装置200の異常に関する情報を取得した場合に、撮影画像が得られない可能性がある。この場合には、S105の処理において、登録部150は、電波特徴情報と搭乗人数とを関連付けてデータベースに登録してもよい。
【0044】
このように、第1の実施形態の情報処理装置100は、車両が撮影された撮影画像から車両の搭乗人数を推定できるか否か判定し、搭乗人数を推定できないと判定された場合、車両を含む範囲から検出される信号に関する情報に基づいて、搭乗人数を推定する。これにより、情報処理装置100は、車両が撮影された撮影画像を用いなくても、車両の搭乗人数を推定することができる。すなわち、第1の実施形態の情報処理装置100は、撮影画像から車両の搭乗人数を推定することが困難な場合であっても、搭乗人数を推定することができるという効果を奏する。
【0045】
なお、本開示における情報処理システム1000は、例えば、道路上に設置される、速度計測装置等と組み合わせて用いられることが可能である。速度計測装置とは、車両の速度を測定し、測定された速度が、予め定められている閾値を超えているか否かを判定する装置である。例えば情報処理システム1000は、速度が閾値を超えたと判定された車両の撮影画像と信号に関する情報とを関連付けてデータベースに登録することができる。これにより、情報処理システム1000は、閾値を超えた速度の車両に搭乗していた人物を特定するための情報を提示することができる。
【0046】
また、本開示における情報処理システム1000は、道路の利用状況の監視にも用いられることが可能である。例えば、搭乗人数が規定人数以上の車両のみ走行可能な車線が存在する。規定人数以上の車両のみ走行可能な車線は、HOV(High Occupancy Vehicles)レーン、カープールレーン、またはライドシェアリングレーンとも呼ばれる。情報処理システム1000は、車両の搭乗人数が推定できるので、このような車線が正しく使用されているか監視するためのデータを提示することができる。
【0047】
[変形例1]
上述の実施形態では、情報処理装置100が、信号に関する情報として電波特徴情報を用いて、搭乗人数を推定する例について説明した。信号に関する情報は、この例に限らない。
【0048】
例えば、スマートフォンやタブレット型端末等の通信機器は、周囲のアクセスポイントと通信できるか否かを確認するために、定期的に信号を送信する。このとき送信される信号は、プローブ要求信号とも称される。センサ300は、プローブ要求信号を検出し、当該プローブ要求信号を示す情報を含む検出データを生成してもよい。
【0049】
この場合、抽出部130は、検出データを受け取ると、プローブ要求信号に含まれる送信元MAC(Media Access Control)アドレスを抽出する。第1推定部120は、抽出されたMACアドレスを通信機器の識別子とし、当該識別子の数に基づいて、検出範囲に存在する通信機器の数を算出する。そして、第1推定部120は、算出された通信機器の数に基づいて、搭乗人数を推定する。
【0050】
[変形例2]
上述の実施形態では、情報処理装置100の抽出部130が、センサ300によって検出された信号を示す情報から、通信機器を識別する情報を抽出する例について説明した。通信機器を識別する情報を抽出する処理は、センサ300によって行われてもよい。
【0051】
通信機器を識別する情報が、電波特徴情報であるとする。このとき、センサ300は、検出範囲において電波を検出すると、検出した電波の信号波形から電波特徴情報を抽出する。センサ300は、抽出した電波特徴情報を含む検出データを情報処理装置100に送信する。このとき、抽出モデルは、センサ300が備える記憶装置(図示せず)に予め格納されていてもよい。
【0052】
通信機器を識別する情報をMACアドレスとする場合、センサ300は、例えば、検出したプローブ要求信号からMACアドレスを抽出する。そして、抽出したMACアドレスを示す情報を含む検出データを情報処理装置100に送信する。
【0053】
情報処理装置100の第1推定部120は、検出データに含まれる通信機器を識別する情報に基づいて、車両の搭乗人数を推定する。なお、本変形例の場合、情報処理装置100は、図4のフローチャートにおいて、S103処理を行わなくてもよい。
【0054】
[変形例3]
情報処理装置100は、撮影環境データとして、第2推定部によって推定された搭乗人数を取得してもよい。すなわち、撮影環境データは、撮影画像に基づいて推定された搭乗人数であってもよい。このとき、判定部110は、当該搭乗人数が所定の値であるときに、撮影画像から搭乗人数を推定できないと判定してもよい。例えば、搭乗人数が0人と推定されたり、100人と推定されたりするなど、1台の車両の搭乗人数として不自然な人数が推定された場合に、判定部110は、撮影画像から搭乗人数を推定できないと判定してもよい。なお、搭乗人数として不自然な人数の基準は、この例に限らず、任意の数値が設定される。
【0055】
本変形例の場合、図4のフローチャートにおいて、S101の処理の前にS106の処理、すなわち、第2推定部140が、撮影画像に基づいて搭乗人数を推定する処理を行う。そして、判定部110が、撮影画像から搭乗人数を推定できないと判定した場合(S102の「No」)、情報処理装置100は、S103の処理に進む。判定部110が、撮影画像から搭乗人数を推定できると判定した場合(S102の「Yes」)、情報処理装置100は、S105の処理に進む。
【0056】
<第2の実施形態>
次に、第2の実施形態の情報処理装置を含む情報処理システムについて説明する。第2の実施形態では、撮影画像から搭乗人数を推定できないと判定されたことに応じて、センサに信号を検出させる例について説明する。
【0057】
図5は、第2の実施形態の情報処理システム1001の構成の一例を示すブロック図である。図5に示す通り、情報処理システム1001は、第1の実施形態における情報処理装置100に代わり、情報処理装置101を備え、それ以外については、第1の実施形態で説明した情報処理システム1000と同様である。すなわち、情報処理システム1001は、情報処理装置101と、撮影装置200と、センサ300と、を備える。なお、図5に示す情報処理システム1001の構成及び動作が、第1の実施形態の説明と重複する内容については、説明を省略する。
【0058】
[情報処理装置101の詳細]
図5に示すように、情報処理装置101は、判定部110、第1推定部120、抽出部130、第2推定部140、登録部150、及び制御部160を備える。
【0059】
制御部160は、センサ300を制御する。例えば、制御部160は、判定部110が、撮影画像から搭乗人数を推定できないと判定した場合に、センサ300に、信号の検出を開始する指示を行う。センサ300は、当該指示を受け付けると、検出範囲に対して信号の検出を行う。なお、制御部160は、センサ300の検出範囲を定めてもよい。
【0060】
このように、制御部160は、搭乗人数を推定できないと判定された場合、センサに、前記車両を含む範囲から前記信号を検出させる制御を行う。制御部160は、制御手段の一例である。
【0061】
なお、制御部160は、判定部110が、撮影画像から搭乗人数を推定できると判定した場合、センサ300に、信号の検出を停止する指示を行ってもよい。この場合、センサ300は、指示を受け取ると、信号の検出を停止する。
【0062】
[情報処理装置101の動作]
次に、図6を用いて、情報処理装置101の動作を説明する。図6は、情報処理装置101の動作の一例を説明するフローチャートである。本動作例において、センサ300は、電波の信号波形を検出するものとする。
【0063】
S201及びS202の処理は、図4のS101とS102の処理と同様の処理である。撮影画像から搭乗人数を推定できないと判定された場合(S202の「No」)、制御部160は、センサ300に電波の検出を開始させる(S203)。抽出部130は、センサ300から検出データを取得すると(S204)、検出データに含まれる電波の信号波形を示す情報から、電波特徴情報を抽出する(S205)。そして、第1推定部120は、抽出された電波特徴情報に基づいて、搭乗人数を推定する(S206)。登録部150は、電波特徴情報と撮影画像と推定された搭乗人数とを関連付けてデータベースに登録する(S207)。
【0064】
S202の処理において「Yes」の場合、すなわち、撮影画像から搭乗人数を推定できると判定された場合、第2推定部140は、撮影画像に基づいて搭乗人数を推定する(S208)。そして、登録部150は、撮影画像と推定された搭乗人数とを関連付けてデータベースに登録する(S209)。
【0065】
このように、第2の実施形態の情報処理装置101は、搭乗人数を推定できないと判定された場合、センサに、車両を含む範囲から信号を検出させる制御を行う。これにより、情報処理装置101は、例えば、必要な場合にのみ、センサ300を稼働させることができる。そのため、情報処理装置101は、システムの消費電力を低減させることができる。
【0066】
<第3の実施形態>
次に、第3の実施形態の情報処理装置を含む情報処理システムについて説明する。第3の実施形態では、データベースに登録された信号に関する情報と、センサによって検出された信号に関する情報と、を照合する例について説明する。
【0067】
図7は、第3の実施形態の情報処理システム1002の構成の一例を示すブロック図である。図7に示す通り、情報処理システム1002は、第1の実施形態における情報処理装置100に代わり、情報処理装置102を備え、それ以外については、第1の実施形態で説明した情報処理システム1000と同様である。すなわち、情報処理システム1002は、情報処理装置102と、撮影装置200と、センサ300と、を備える。なお、図7に示す情報処理システム1002の構成及び動作が、第1及び第2の実施形態の説明と重複する内容については、説明を省略する。
【0068】
[情報処理装置102の詳細]
図7に示すように、情報処理装置102は、判定部110、第1推定部120、抽出部130、第2推定部140、登録部150、制御部160、照合部170、及び出力部180を備える。
【0069】
照合部170は、センサ300によって検出された信号に関する情報と、データベースに登録された信号に関する情報と、を照合する。例えば、信号に関する情報として、データベースに電波特徴情報が登録されているとする。この場合、抽出部130は、検出データから電波特徴情報を抽出する。そして、照合部170は、抽出された電波特徴情報と、データベースに登録された電波特徴情報とを照合する。
【0070】
ここで、照合部170は、信号に関する情報の照合を行う際に、機械学習を利用することができる。具体的には、照合部170は、学習データに基づいて生成された照合モデルを使用して、照合が合致するか否かを判定する。照合モデルは、例えば、抽出された信号に関する情報と登録された信号に関する情報とを照合し、合致しているか否か判定するためのモデルである。照合モデルに対して、抽出された信号に関する情報を入力することにより、登録された信号に関する情報との類似度が算出される。照合部170は、類似度が所定の値以上である場合、照合部170は、照合が合致したと判定する。
【0071】
このように、照合部170は、車両を含む範囲から検出される信号に関する情報と、データベースに登録される信号に関する情報と、を照合する。照合部170は、照合手段の一例である。
【0072】
出力部180は、照合部170による照合結果を出力する。例えば、照合部170による照合が合致した場合、出力部180は、照合が合致したことを示す情報を、端末500に送信し、照合が合致したことを示す情報を端末500において出力する。このとき、出力部180は、信号が検出された時刻、信号が検出された場所、信号が検出された場所の撮影画像、及び推定された搭乗人数の少なくともいずれかを、端末500に出力してもよい。また、出力部180は、照合が合致した場合に、当該照合に用いられた信号に関する情報を含むレコードの情報を、端末500に出力してもよい。このとき、出力部180は、レコードに含まれる情報の少なくとも一を出力してもよい。例えば、図3に示すデータベースのレコードが特定された場合、出力部180は、電波特徴情報、撮影画像、搭乗人数、時刻、及び場所のうち、少なくとも一の情報を出力してもよい。また、出力部180は、照合部170による照合が合致しなかった場合、照合が合致しなかった旨を示す情報を端末500に出力してもよい。端末500は、例えば、端末500が有するディスプレイに、出力部180から受け取った情報を表示する。
【0073】
[情報処理装置102の動作]
次に、図8を用いて、情報処理装置102の動作を説明する。図8は、情報処理装置102の動作の一例を説明するフローチャートである。なお、本動作例においては、図4に示す動作によって、データベースに少なくとも一以上のレコードが登録されているものとする。また、センサ300は、電波を検出し、検出した電波の信号波形を示す情報を含む検出データを生成するものとする。
【0074】
まず、抽出部130は、電波の信号波形を示す情報から、電波特徴情報を抽出する(S301)。照合部170は、抽出された電波特徴情報と、データベースに登録される電波特徴情報とを照合する(S302)。照合が合致した場合(S303の「Yes」)、出力部180は、端末500に、照合結果を出力する(S304)。例えば、出力部180は、電波特徴情報を含む電波が検出された場所及び時刻、並びに当該電波が検出された場所の撮影画像を出力する。照合が合致しなかった場合(S203の「No」)、フローを終了する。
【0075】
このように、第3の実施形態の情報処理装置102は、車両を含む範囲から検出される信号に関する情報と、データベースに登録される信号に関する情報と、を照合する。これにより、情報処理装置102は、信号に関する情報を用いて、特定の人物の検出、及び、特定の人物が搭乗している車両の検出を行うことができる。
【0076】
<第4の実施形態>
次に、第4の実施形態の情報処理装置を含む情報処理システムについて説明する。第4の実施形態では、推定された搭乗人数に応じてアラームを発生させる例について説明する。
【0077】
図9は、第4の実施形態の情報処理システム1003の構成の一例を示すブロック図である。図7に示す通り、情報処理システム1003は、第1の実施形態における情報処理装置100に代わり、情報処理装置103を備え、それ以外については、第1の実施形態で説明した情報処理システム1000と同様である。すなわち、情報処理システム1003は、情報処理装置103と、撮影装置200と、センサ300と、を備える。なお、図9に示す情報処理システム1002の構成及び動作が、第1、第2及び第3の実施形態の説明と重複する内容については、説明を省略する。
【0078】
[情報処理装置103の詳細]
図9に示すように、情報処理装置103は、判定部110、第1推定部120、抽出部130、第2推定部140、登録部150、制御部160、照合部170、出力部180、及びアラーム発生部190を備える。
【0079】
アラーム発生部190は、第1推定部120または第2推定部140において推定された搭乗人数が所定の値以上である場合にアラームを発生させる。ここでアラームは、例えば、端末500が有するスピーカーから発生させる音、または端末500が有するランプから発生させる光等であるが、この例に限らない。例えば、アラーム発生部190は、端末500が有するディスプレイに、搭乗人数が所定の値以上であることを示す情報、及び搭乗人数に関する情報を表示させてもよい。このとき、アラーム発生部190は、さらに、搭乗人数が所定の値以上であると推定された車両が映る撮影画像、当該車両がいた場所、及び当該車両がいた時刻の情報を表示させてもよい。なお、アラーム発生部190は、上述した端末500が有するスピーカー、ランプまたはディスプレイに代わり、情報処理装置103と接続されるスピーカー、ランプまたはディスプレイにアラームを発生させてもよい。このように、アラーム発生部190は、照合が合致した場合に、推定された搭乗人数が所定の値以上である場合、アラームを発生させる。アラーム発生部190は、アラーム発生手段の一例である。
【0080】
アラーム発生部190は、例えば、図4のフローチャートのS104またはS106の処理以降に、アラームを発生させる処理を行う。
【0081】
このように、第4の実施形態の情報処理装置103は、推定された搭乗人数が所定の値以上である場合、アラームを発生させる。車両には乗車定員が定められている。情報処理装置103は、例えば、車両の乗車定員以上の値を所定の値として設定することにより、搭乗人数が乗車定員以上の車両を迅速に発見することができる。
【0082】
また、例えば、信号に関する情報に基づいて搭乗人数が推定される場合に、1台の車両から異常な数(例えば50)の搭乗人数が推定される場合がある。この場合、当該車両には、通信機器が50程度存在していることがわかる。第4の実施形態の情報処理装置103は、このような、多数の通信機器が存在する不審な車両を発見することもできる。
【0083】
<第5の実施形態>
本開示における情報処理装置は、以下のような構成であってもよい。
【0084】
図10は、情報処理装置104の機能構成の一例を示すブロック図である。図1に示す情報処理システム1000において、情報処理装置100に代わり、情報処理装置104を備えるようにしてもよい。図10に示すように、情報処理装置104は、判定部111と第1推定部121とを備える。
【0085】
判定部111は、車両が撮影された撮影画像から車両の搭乗人数を推定できるか否か判定する。例えば、判定部111は、撮影装置200が行う撮影に影響し得るデータである撮影環境データを、インターネットを介して取得する。そして、判定部111は、例えば撮影環境データに基づいて、搭乗人数を推定できるか否か判定する。
【0086】
第1推定部121は、搭乗人数を推定できないと判定された場合、車両を含む範囲から検出される信号に関する情報に基づいて、搭乗人数を推定する。例えば、第1推定部121は、センサ300によって生成された検出データから抽出される、通信機器を識別する情報を取得する。そして、第1推定部121は、例えば、通信機器を識別する情報を用いて、車両の搭乗人数を推定する。
【0087】
図11は、情報処理装置104の動作の一例を説明するフローチャートである。まず、判定部111は、車両が撮影された撮影画像から所領の搭乗人数を推定できるか否か判定する(S501)。次に、第1推定部121は、搭乗人数を推定できないと判定部111により判定された場合、車両を含む範囲から検出される信号に関する情報に基づいて搭乗人数を推定する(S502)。
【0088】
このように、第5の実施形態の情報処理装置104は、車両が撮影された撮影画像から車両の搭乗人数を推定できるか否か判定し、搭乗人数を推定できないと判定された場合、車両を含む範囲から検出される信号に関する情報に基づいて、搭乗人数を推定する。これにより、情報処理装置104は、撮影画像から車両の搭乗人数を推定することが困難な場合であっても、車両を含む範囲から検出される信号から、搭乗人数を推定することができる。すなわち、第5の実施形態の情報処理装置104は、撮影画像から車両の搭乗人数を推定することが困難な場合であっても、搭乗人数を推定することができるという効果を奏する。
【0089】
<情報処理装置のハードウェアの構成例>
上述した第1、第2、第3、第4、及び第5の実施形態の情報処理装置を構成するハードウェアについて説明する。図12は、各実施形態における情報処理装置を実現するコンピュータ装置のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。図12が示す各ブロックは、各実施形態における情報処理装置及び情報処理方法を実現するコンピュータ装置10と、ソフトウェアとの組み合わせにより実現できる。
【0090】
図12に示すように、コンピュータ装置10は、プロセッサ11、RAM(Random Access Memory)12、ROM(Read Only Memory)13、記憶装置14、入出力インタフェース15、バス16、及びドライブ装置17を備える。なお、情報処理装置は、複数の電気回路によって実現されてもよい。
【0091】
記憶装置14は、プログラム(コンピュータプログラム)18を格納する。プロセッサ11は、RAM12を用いて本情報処理装置のプログラム18を実行する。具体的には、例えば、プログラム18は、図4図6図8、及び図11に示す処理をコンピュータに実行させるプログラムを含む。プロセッサ11が、プログラム18を実行することに応じて、本情報処理装置の各構成要素(上述した、判定部110、111、第1推定部120、121、抽出部130、第2推定部140、登録部150、制御部160、照合部170、出力部180、アラーム発生部190等)の機能が実現される。プログラム18は、ROM13に記憶されていてもよい。また、プログラム18は、記憶媒体20に記録され、ドライブ装置17を用いて読み出されてもよいし、図示しない外部装置から図示しないネットワークを介してコンピュータ装置10に送信されてもよい。
【0092】
入出力インタフェース15は、周辺機器(キーボード、マウス、表示装置など)19とデータをやり取りする。入出力インタフェース15は、データを取得または出力する手段として機能する。バス16は、各構成要素を接続する。
【0093】
なお、情報処理装置の実現方法には様々な変形例がある。例えば、情報処理装置は、専用の装置として実現することができる。また、情報処理装置は、複数の装置の組み合わせに基づいて実現することができる。
【0094】
各実施形態の機能における各構成要素を実現するためのプログラムを記憶媒体に記録させ、該記憶媒体に記録されたプログラムをコードとして読み出し、コンピュータにおいて実行する処理方法も各実施形態の範疇に含まれる。すなわち、コンピュータ読取可能な記憶媒体も各実施形態の範囲に含まれる。また、上述のプログラムが記録された記憶媒体、及びそのプログラム自体も各実施形態に含まれる。
【0095】
該記憶媒体は、例えばフロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD(Compact Disc)-ROM、磁気テープ、不揮発性メモリカード、またはROMであるが、この例に限らない。また該記憶媒体に記録されたプログラムは、単体で処理を実行しているプログラムに限らず、他のソフトウェア、拡張ボードの機能と共同して、OS(Operating System)上で動作して処理を実行するプログラムも各実施形態の範疇に含まれる。
【0096】
以上、実施形態を参照して本願発明を説明したが、本願発明は上記実施形態に限定されるものではない。本願発明の構成や詳細には、本願発明のスコープ内で当業者が理解しうる様々な変更をすることができる。
【0097】
上記の実施形態の一部または全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、以下には限られない。
【0098】
<付記>
[付記1]
車両が撮影された撮影画像から前記車両の搭乗人数を推定できるか否か判定する判定手段と、
前記搭乗人数を推定できないと判定された場合、前記車両を含む範囲から検出される信号に関する情報に基づいて、前記搭乗人数を推定する第1推定手段と、を備える、
情報処理装置。
【0099】
[付記2]
前記判定手段は、前記車両を撮影する撮影装置の設置場所の気象データ、または、前記撮影装置の異常に関する情報に基づいて、前記撮影画像から、前記車両の搭乗人数を推定できるか否か判定する、
付記1に記載の情報処理装置。
【0100】
[付記3]
前記撮影画像に基づいて前記搭乗人数を推定する第2推定手段を備え、
前記判定手段は、前記撮影画像に基づいて推定された前記搭乗人数に応じて、前記撮影画像から、前記車両の搭乗人数を推定できるか否か判定する、
付記1または2に記載の情報処理装置。
【0101】
[付記4]
前記信号に関する情報は、前記信号を出力する通信機器を識別する情報であり、
前記車両を含む範囲から検出される信号から、前記通信機器を識別する情報を抽出する、抽出手段を備える、
付記1乃至3のいずれかに記載の情報処理装置。
【0102】
[付記5]
前記搭乗人数を推定できないと判定された場合、センサに、前記車両を含む範囲から前記信号を検出させる制御を行う制御手段を備える、
付記1乃至4のいずれかに記載の情報処理装置。
【0103】
[付記6]
前記信号に関する情報と、推定された前記搭乗人数と、前記撮影画像とを関連付けてデータベースに登録する、登録手段を備える、
付記1乃至5のいずれかに記載の情報処理装置。
【0104】
[付記7]
前記車両を含む範囲から検出される信号に関する情報と、前記データベースに登録される前記信号に関する情報と、を照合する照合手段を備える、
付記6に記載の情報処理装置。
【0105】
[付記8]
前記信号に関する情報は、通信機器が出力する電波の信号波形の特徴を示す電波特徴情報である、
付記1乃至7のいずれかに記載の情報処理装置。
【0106】
[付記9]
前記信号に関する情報は、通信機器が送信する信号に含まれるMACアドレスである、
付記1乃至7のいずれかに記載の情報処理装置。
【0107】
[付記10]
推定された前記搭乗人数が所定の値以上である場合、アラームを発生させるアラーム発生手段を備える、
付記1乃至9のいずれかに記載の情報処理装置。
【0108】
[付記11]
前記車両を撮影し、前記撮影画像を生成する撮影装置と、
前記車両を含む範囲から前記信号を検出するセンサと、
付記1乃至10のいずれかに記載の情報処理装置と、を備える、
情報処理システム。
【0109】
[付記12]
車両が撮影された撮影画像から前記車両の搭乗人数を推定できるか否か判定し、
前記搭乗人数を推定できないと判定された場合、前記車両を含む範囲から検出される信号に関する情報に基づいて、前記搭乗人数を推定する、
情報処理方法。
【0110】
[付記13]
前記車両を撮影する撮影装置の設置場所の気象データ、または、前記撮影装置の異常に関する情報に基づいて、前記撮影画像から、前記車両の搭乗人数を推定できるか否か判定する、
付記12に記載の情報処理方法。
【0111】
[付記14]
前記撮影画像に基づいて前記搭乗人数を推定し、
前記撮影画像に基づいて推定された前記搭乗人数に応じて、前記撮影画像から、前記車両の搭乗人数を推定できるか否か判定する、
付記12または13に記載の情報処理方法。
【0112】
[付記15]
前記信号に関する情報は、前記信号を出力する通信機器を識別する情報であり、
前記車両を含む範囲から検出される信号から、前記通信機器を識別する情報を抽出する、
付記12乃至14のいずれかに記載の情報処理方法。
【0113】
[付記16]
前記搭乗人数を推定できないと判定された場合、センサに、前記車両を含む範囲から前記信号を検出させる制御を行う、
付記12乃至15のいずれかに記載の情報処理方法。
【0114】
[付記17]
前記信号に関する情報と、推定された前記搭乗人数と、前記撮影画像とを関連付けてデータベースに登録する、
付記12乃至16のいずれかに記載の情報処理方法。
【0115】
[付記18]
前記車両を含む範囲から検出される信号に関する情報と、前記データベースに登録される前記信号に関する情報と、を照合する、
付記17に記載の情報処理方法。
【0116】
[付記19]
前記信号に関する情報は、通信機器が出力する電波の信号波形の特徴を示す電波特徴情報である、
付記12乃至18のいずれかに記載の情報処理方法。
【0117】
[付記20]
前記信号に関する情報は、通信機器が送信する信号に含まれるMACアドレスである、
付記12乃至18のいずれかに記載の情報処理方法。
【0118】
[付記21]
推定された前記搭乗人数が所定の値以上である場合、アラームを発生させる、
付記12乃至20のいずれかに記載の情報処理方法。
【0119】
[付記22]
車両が撮影された撮影画像から前記車両の搭乗人数を推定できるか否か判定する処理と、
前記搭乗人数を推定できないと判定された場合、前記車両を含む範囲から検出される信号に関する情報に基づいて、前記搭乗人数を推定する処理と、をコンピュータに実行させるプログラムを格納する、
コンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
【0120】
[付記23]
前記車両を撮影する撮影装置の設置場所の気象データ、または、前記撮影装置の異常に関する情報に基づいて、前記撮影画像から、前記車両の搭乗人数を推定できるか否か判定する処理を、コンピュータに実行させるプログラムを格納する、
付記22に記載のコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
【0121】
[付記24]
前記撮影画像に基づいて前記搭乗人数を推定する処理と、
前記撮影画像に基づいて推定された前記搭乗人数に応じて、前記撮影画像から、前記車両の搭乗人数を推定できるか否か判定する処理と、をコンピュータに実行させるプログラムを格納する、
付記22または23に記載のコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
【0122】
[付記25]
前記信号に関する情報は、前記信号を出力する通信機器を識別する情報であり、
前記車両を含む範囲から検出される信号から、前記通信機器を識別する情報を抽出する処理を、コンピュータに実行させるプログラムを格納する
付記22乃至24のいずれかに記載のコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
【0123】
[付記26]
前記搭乗人数を推定できないと判定された場合、センサに、前記車両を含む範囲から前記信号を検出させる制御を行う処理を、コンピュータに実行させるプログラムを格納する、
付記22乃至25のいずれかに記載のコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
【0124】
[付記27]
前記信号に関する情報と、推定された前記搭乗人数と、前記撮影画像とを関連付けてデータベースに登録する処理を、コンピュータに実行させるプログラムを格納する、
付記22乃至26のいずれかに記載のコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
【0125】
[付記28]
前記車両を含む範囲から検出される信号に関する情報と、前記データベースに登録される前記信号に関する情報と、を照合する処理を、コンピュータに実行させるプログラムを格納する、
付記27に記載のコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
【0126】
[付記29]
前記信号に関する情報は、通信機器が出力する電波の信号波形の特徴を示す電波特徴情報である、
付記22乃至28のいずれかに記載のコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
【0127】
[付記30]
前記信号に関する情報は、通信機器が送信する信号に含まれるMACアドレスである、
付記22乃至28のいずれかに記載のコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
【0128】
[付記31]
推定された前記搭乗人数が所定の値以上である場合、アラームを発生させる処理を、コンピュータに実行させるプログラムを格納する、
付記22乃至30のいずれかに記載のコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
【符号の説明】
【0129】
100、101、102、103、104 情報処理装置
110、111 判定部
120、121 第1推定部
130 抽出部
140 第2推定部
150 登録部
160 制御部
170 照合部
180 出力部
190 アラーム発生部
200 撮影装置
300 センサ
400 記憶装置
500 端末
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12