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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-09
(45)【発行日】2024-12-17
(54)【発明の名称】コンデンサモジュール
(51)【国際特許分類】
   H01G 4/228 20060101AFI20241210BHJP
   H01G 2/02 20060101ALI20241210BHJP
   H01G 4/32 20060101ALI20241210BHJP
【FI】
H01G4/228 J
H01G2/02 101E
H01G4/228 B
H01G4/228 G
H01G4/228 S
H01G4/32 305
H01G4/32 531
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2023531724
(86)(22)【出願日】2022-05-31
(86)【国際出願番号】 JP2022022168
(87)【国際公開番号】W WO2023276533
(87)【国際公開日】2023-01-05
【審査請求日】2023-12-08
(31)【優先権主張番号】P 2021110235
(32)【優先日】2021-07-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000006231
【氏名又は名称】株式会社村田製作所
(74)【代理人】
【識別番号】100132241
【弁理士】
【氏名又は名称】岡部 博史
(74)【代理人】
【識別番号】100183276
【弁理士】
【氏名又は名称】山田 裕三
(72)【発明者】
【氏名】▲高▼橋 信之
【審査官】田中 晃洋
(56)【参考文献】
【文献】特開2012-044097(JP,A)
【文献】特開2004-146724(JP,A)
【文献】特開2015-088633(JP,A)
【文献】特開2009-111158(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01G 4/228
H01G 2/02
H01G 4/32
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
底面に対向する位置に開口が形成され、側面に貫通孔が形成されたケースと、
前記ケースに充填される封止樹脂と、
前記ケースに収容される1つまたは複数のコンデンサと、
前記コンデンサの電極に接続されるコンデンサ接続バスバーと、
前記貫通孔に位置決めされ、第1端部が前記ケースの内部に位置し、第2端部が前記ケースの外部に位置し、前記第1端部を前記コンデンサ接続バスバーに接続した端子バスバーと、
を備え、
前記コンデンサ接続バスバーは、少なくとも一部が前記ケースの前記開口から前記底面に向かって傾斜して前記端子バスバーの前記第1端部と接続する接続部、を有する、
コンデンサモジュール。
【請求項2】
前記接続部は、前記第1端部と面接触する接触部と、前記接触部に対して前記端子バスバーから離れる方向に延びる延在部と、を有する、
請求項1に記載のコンデンサモジュール。
【請求項3】
前記延在部は、前記端子バスバーから離れるにつれて板状の前記接触部が延びる平面との間隔が広くなる形状、を有する、
請求項2に記載のコンデンサモジュール。
【請求項4】
前記接続部は押さえ部とばね部とを有し、
前記端子バスバーの前記第1端部は、前記押さえ部と前記ばね部とに挟まれている、
請求項1に記載のコンデンサモジュール。
【請求項5】
前記押さえ部は前記ケースの開口側にあり、前記ばね部は前記ケースの底面側にある、
請求項4に記載のコンデンサモジュール。
【請求項6】
前記端子バスバーの前記第1端部は、前記ケースの前記底面から前記開口に向かって傾斜して延びており、前記押さえ部は、前記ケースの前記開口から前記底面に向かって傾斜して延びている、
請求項4または5に記載のコンデンサモジュール。
【請求項7】
前記接続部と前記端子バスバーの前記第1端部とは、溶接により接続されている、
請求項1に記載のコンデンサモジュール。
【請求項8】
前記ケースは、前記貫通孔よりも前記底面側に、前記端子バスバーの前記第1端部を配置する土台部を有する、
請求項1に記載のコンデンサモジュール。
【請求項9】
前記土台部は、前記貫通孔を挟んで配置され、前記貫通孔に向かって傾斜するスロープを有する、
請求項8に記載のコンデンサモジュール。
【請求項10】
前記貫通孔は、第1貫通孔および第2貫通孔を含み、
前記コンデンサ接続バスバーは、前記コンデンサの一方の電極に接続される第1コンデンサ接続バスバーおよび前記コンデンサの他方の電極に接続される第2コンデンサ接続バスバーを含み、
前記端子バスバーは、前記第1貫通孔に位置決めされる第1端子バスバーおよび前記第2貫通孔に位置決めされる第2端子バスバーを含む、
請求項1に記載のコンデンサモジュール。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンデンサモジュールに関する。
【背景技術】
【0002】
ケースにコンデンサを収容して樹脂を充填したコンデンサモジュールが知られている。このようなコンデンサモジュールにおいて、バスバーをケースの側壁を貫通させて外部に導出する構造が検討されている。
【0003】
例えば、特許文献1に記載のケース入りコンデンサは、コンデンサ素子と電極板とを接続した後で、電極板の接続端子をケース側壁に設けられた貫通孔に挿入した後、ケースに樹脂を充填して形成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2009-111158号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載のケース入りコンデンサでは、組み立ての容易性の点で未だ改善の余地がある。
【0006】
本発明は、容易に組み立てることが可能なコンデンサモジュールを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様にかかるコンデンサモジュールは、
底面に対向する位置に開口が形成され、側面に貫通孔が形成されたケースと、
前記ケースに充填される封止樹脂と、
前記ケースに収容される1つまたは複数のコンデンサと、
前記コンデンサの電極に接続されるコンデンサ接続バスバーと、
前記貫通孔に位置決めされ、第1端部が前記ケースの内部に位置し、第2端部が前記ケースの外部に位置し、前記第1端部を前記コンデンサ接続バスバーに接続した端子バスバーと、
を備え、
前記コンデンサ接続バスバーは、少なくとも一部が前記ケースの前記開口から前記底面に向かって傾斜して前記端子バスバーの前記第1端部と接続する接続部、を有する。
【発明の効果】
【0008】
本発明によると、容易に組み立てることが可能なコンデンサモジュールを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】実施の形態1にかかるコンデンサモジュールの斜視図
図2図1のコンデンサモジュールの分解斜視図
図3】ケースと端子バスバーをケースの開口側から見た図
図4図1のコンデンサモジュールの領域R1を拡大した図
図5A図1のコンデンサモジュールのA-A断面図
図5B図5Aの領域R2を拡大した図
図6A図1のコンデンサモジュールのB-B断面図
図6B図6Aの領域R3を拡大した図
図7A図1のコンデンサモジュールのケースの内側の構造を示す図
図7B図7Aの領域R4を拡大した図
図8図1のコンデンサモジュールの製造工程の一部を示す図
図9】実施の形態2にかかるコンデンサモジュールを示す斜視図
図10図9のコンデンサモジュールの分解斜視図
図11図9のコンデンサモジュールのコンデンサ接続バスバーと端子バスバーとの接続を説明するための図
図12図9のコンデンサモジュールの第1コンデンサ接続バスバーを示す斜視図
図13図9のコンデンサモジュールの第2コンデンサ接続バスバーを示す斜視図
図14図9のコンデンサモジュールのC-C断面図
図15図9のコンデンサモジュールのD-D断面図
【発明を実施するための形態】
【0010】
(本発明に至った経緯)
1つまたは複数のコンデンサをケースに収容して樹脂を充填したコンデンサモジュールにおいて、ケースの側面に接続端子を配置するという要求がある。この場合、特許文献1に記載のケース入りコンデンサのように、コンデンサ素子と電極板とを接続し、ケースの側壁に設けられた貫通孔に電極板の接続端子を通すことにより、ケースの側壁から接続端子を露出させることが検討されている。
【0011】
しかし、特許文献1に記載のケース入りコンデンサでは、ケースの側壁の貫通孔から、樹脂が漏れてしまうという課題がある。ケースの貫通孔からの樹脂の漏れを抑制するために、ケースに樹脂の漏洩を防ぐ構造を設けることなども検討されてきているが、ケースの構造が複雑になるため、製造工数が増えて製造コストが増加してしまう。また、ケースのサイズも大きくなってしまう。
【0012】
そこで、本発明者(ら)は、容易に組み立てることが可能なコンデンサモジュールについて検討し、以下の発明に至った。
【0013】
本開示の一態様にかかるコンデンサモジュールは、
底面に対向する位置に開口が形成され、側面に貫通孔が形成されたケースと、
前記ケースに充填される封止樹脂と、
前記ケースに収容される1つまたは複数のコンデンサと、
前記コンデンサの電極に接続されるコンデンサ接続バスバーと、
前記貫通孔に位置決めされ、第1端部が前記ケースの内部に位置し、第2端部が前記ケースの外部に位置し、前記第1端部を前記コンデンサ接続バスバーに接続した端子バスバーと、
を備え、
前記コンデンサ接続バスバーは、少なくとも一部が前記ケースの前記開口から前記底面に向かって傾斜して前記端子バスバーの前記第1端部と接続する接続部、を有する。
【0014】
このような構成により、容易に組み立てることが可能なコンデンサモジュールを提供することができる。
【0015】
前記接続部は、前記第1端部と面接触する接触部と、前記接触部に対して前記端子バスバーから離れる方向に延びる延在部と、を有してもよい。
【0016】
このような構成により、コンデンサ接続バスバーと端子バスバーとをより確実に接続することができる。
【0017】
前記延在部は、前記端子バスバーから離れるにつれて板状の前記接触部が延びる平面との間隔が広くなる形状、を有してもよい。
【0018】
このような構成により、接触部と端子バスバーとをより広い面積で接触させやすくなる。
【0019】
前記接続部は押さえ部とばね部とを有し、
前記端子バスバーの前記第1端部は、前記押さえ部と前記ばね部とに挟まれていてもよい。
【0020】
このような構成により、端子バスバーを接続部で挟み込むことができ、コンデンサ接続バスバーと端子バスバーとをより確実に接続することができる。
【0021】
前記押さえ部は前記ケースの開口側にあり、前記ばね部は前記ケースの底面側にあってもよい。
【0022】
このような構成により、端子バスバーを接続部で挟み込むことができ、コンデンサ接続バスバーと端子バスバーとをより確実に接続することができる。
【0023】
前記端子バスバーの前記第1端部は、前記ケースの前記底面から前記開口に向かって傾斜して延びており、前記押さえ部は、前記ケースの前記開口から前記底面に向かって傾斜して延びていてもよい。
【0024】
このような構成により、押さえ部とばね部とで、端子バスバーの第1端部を挟みやすくなり、コンデンサモジュールの組み立てが容易になる。
【0025】
前記接続部と前記端子バスバーの前記第1端部とは、溶接により接続されていてもよい。
【0026】
このような構成により、接続部と端子バスバーとを小さい面積で接合することが可能となり、互いの接触部分を小さくすることができ、コンデンサモジュールの小型化に寄与する。
【0027】
前記ケースは、前記貫通孔よりも前記底面側に、前記端子バスバーの前記第1端部を配置する土台部を有してもよい。
【0028】
このような構成により、土台部で接続部と第1端部を支持することができ、コンデンサ接続バスバーと端子バスバーとをより確実に接続することができる。
【0029】
前記土台部は、前記貫通孔を挟んで配置され、前記貫通孔に向かって傾斜するスロープを有してもよい。
【0030】
このような構成により、接続部を貫通孔に向けてガイドすることができる。
【0031】
前記貫通孔は、第1貫通孔および第2貫通孔を含み、
前記コンデンサ接続バスバーは、前記コンデンサの一方の電極に接続される第1コンデンサ接続バスバーおよび前記コンデンサの他方の電極に接続される第2コンデンサ接続バスバーを含み、
前記端子バスバーは、前記第1貫通孔に位置決めされる第1端子バスバーおよび前記第2貫通孔に位置決めされる第2端子バスバーを含んでもよい。
【0032】
このような構成により、コンデンサモジュールの2つの端子バスバーをケースの側面を介して外部に露出させることで、ケースの開口をまたぐことなく外部に露出させることができる。このため、端子バスバーの長さが短くなり、コンデンサモジュールの低ESL化が可能になる。
【0033】
(実施の形態1)
[全体構成]
図1は、実施の形態1にかかるコンデンサモジュール100の斜視図である。図2は、図1のコンデンサモジュール100の分解斜視図である。図2では、封止樹脂21が省略されている。なお、図中のX、Y、Z方向はそれぞれ、コンデンサモジュール100の横方向、高さ方向、縦方向を示す。
【0034】
コンデンサモジュール100は、図1および図2に示すように、ケース11と、封止樹脂21と、コンデンサ31、32と、コンデンサ接続バスバー41、42と、端子バスバー51、52と、を備える。コンデンサモジュール100において、ケース11に、コンデンサ31、32と、コンデンサ接続バスバー41、42と、を収容し、封止樹脂21がケース11の内部に充填されている。
【0035】
以後、コンデンサ接続バスバー41を第1コンデンサ接続バスバー41と称し、コンデンサ接続バスバー42を第2コンデンサ接続バスバー42と称する。また、端子バスバー51を第1端子バスバー51と称し、端子バスバー52を第2端子バスバー52と称する。
【0036】
ケース11は、底面12を有し、底面12と対向する位置に開口13が形成されている。ケース11の側面16には、2つの貫通孔14、15が形成されている。第1貫通孔14には第1端子バスバー51が配置されて位置決めされており、第2貫通孔15には第2端子バスバー52が配置されて位置決めされている。
【0037】
封止樹脂21は、ケース11の内部に充填されて、コンデンサ31、32と、コンデンサ接続バスバー41、42と、端子バスバー51、52の一部と、を封止する。封止樹脂21は、熱硬化性の樹脂であり、例えば、エポキシ樹脂またはウレタン樹脂等を使用することができる。
【0038】
コンデンサ31は、第1電極31aと第2電極31bとを有し、コンデンサ32は、第1電極32aと第2電極32bとを有する。コンデンサ31、32は、例えばフィルムコンデンサであり、表面に金属蒸着膜を形成した誘電体フィルムを巻回して、誘電体フィルムの巻回体を扁平形状にプレスすることにより形成される。
【0039】
コンデンサ31、32は、図2に示すように、第1電極31a、32aがケース11の開口13を向き、第2電極31b、32bがケース11の底面12を向くよう、ケース11に収容されている。
【0040】
第1コンデンサ接続バスバー41は、コンデンサ31、32の第1電極31a、32aと第1端子バスバー51とを電気的に接続する。第2コンデンサ接続バスバー42は、コンデンサ31、32の第2電極31b、32bと第2端子バスバー52とを電気的に接続する。
【0041】
第1コンデンサ接続バスバー41は、コンデンサ31、32の第1電極31a、32aに接続する本体部41aと、第1端子バスバー51に接続する接続部41bと、を備える。同様に、第2コンデンサ接続バスバー42は、コンデンサ31、32の第2電極31b、32bに接続する本体部42aと、第2端子バスバー52に接続する接続部42bと、を備える。
【0042】
第1コンデンサ接続バスバー41および第2コンデンサ接続バスバー42は、板状に形成されている。
【0043】
第1コンデンサ接続バスバー41の本体部41aは板状に形成され、コンデンサ31、32の第1電極31a、32aに接続される。第2コンデンサ接続バスバー42の本体部42aは板状に形成され、コンデンサ31、32の第2電極31b、32bに接続される。
【0044】
第1コンデンサ接続バスバー41の接続部41bは板状に形成され、第1端子バスバー51に接触することにより、第1端子バスバー51に電気的に接続される。第2コンデンサ接続バスバー42の接続部42bは板状に形成され、第2端子バスバー52に接触することにより、第2端子バスバー52に電気的に接続される。接続部41b、42bの詳細については後述する。第1コンデンサ接続バスバー41および第2コンデンサ接続バスバー42は、例えば金属板などの板状の導電性部材により形成される。
【0045】
第1端子バスバー51および第2端子バスバー52は、コンデンサモジュール100を外部のモジュール等に電気的に接続するための端子である。図3は、ケース11と端子バスバー51、52をケース11の開口側から見た図である。図3において、ケース11および端子バスバー51、52以外の構成要素を省略している。図3を参照して、端子バスバー51、52について説明する。
【0046】
第1端子バスバー51は、第1貫通孔14に位置決めされている。言い換えると、第1端子バスバー51は、第1貫通孔14に隙間なく挿入されている。第1端子バスバー51の第1端部51aがケース11の内部に位置し、第2端部51bがケース11の外部に位置する。第2端子バスバー52は、第2貫通孔15に位置決めされている。言い換えると、第2端子バスバー52は、第2貫通孔15に隙間なく挿入されている。第2端子バスバー52の第1端部52aがケース11の内部に位置し、第2端部52bがケース11の外部に位置する。
【0047】
ケース11と第1端子バスバー51および第2端子バスバー52とは、例えばインサート成形により一体的に形成されている。このため、ケース11の第1貫通孔14および第2貫通孔15はそれぞれ、第1端子バスバー51および第2端子バスバー52により隙間なく埋められている。すなわち、第1貫通孔14を形成するケース11の内縁部の全周に対して第1端子バスバー51が接触しており、第2貫通孔15を形成するケース11の内縁部の全周に対して第2端子バスバー52が接触している。ケース11と端子バスバー51、52とを別々に形成して、端子バスバー51、52を後から貫通孔14、15に挿入する場合と比較して、第1貫通孔14および第2貫通孔15からの封止樹脂21の漏洩を低減することができる。
【0048】
次に、図4図6Bを参照して、コンデンサ接続バスバー41、42の接続部41b、42bについて説明する。図4は、図1のコンデンサモジュール100の領域R1を拡大した図である。図5Aは、図1のコンデンサモジュール100のA-A断面図である、図5Bは、図5Aの領域R2を拡大した図である。図6Aは、図1のコンデンサモジュール100のB-B断面図である。図6Bは、図6Aの領域R3を拡大した図である。なお、図4において、ケース11および封止樹脂21が省略されている。
【0049】
図5Aおよび図5Bに示すように、第1コンデンサ接続バスバー41の接続部41bは、少なくとも一部がケース11の開口13から底面12に向かって傾斜して、すなわち図5Bの矢印A1の方向に傾斜して、第1端子バスバー51の第1端部51aに接続する。より具体的には、図4に示すように、第1コンデンサ接続バスバー41の接続部41bは、第1端子バスバー51の第1端部51aと面接触する接触部43と、接触部43に対して第1端子バスバー51から離れる方向に延びる延在部44と、を有する。本実施の形態では、延在部44が、ケース11の開口13から底面12に向かって傾斜している。
【0050】
図5Aおよび図5Bに示すように、接触部43は、第1端子バスバー51の第1端部51aに面接触しており、第1コンデンサ接続バスバー41と第1端子バスバー51とが電気的に接続される。本実施の形態では、接触部43と第1端部51aとは、レーザーにより溶接されて溶接部43aが形成されている。このため、第1コンデンサ接続バスバー41と第1端子バスバー51とのより確実な電気的接続を実現することができる。溶接部43aは、接触部43の一部に形成されていればよい。接触部43と第1端部51aとをこのように接合することにより、接触部43と第1端部51aとを接触させてレーザーを照射するだけで、第1コンデンサ接続バスバー41と第1端子バスバー51との接合をすることができる。また、レーザーによる溶接の場合、接合用のスペースを小さくすることができるため、コンデンサモジュール100の小型化に寄与する。
【0051】
延在部44は、接触部43から延びて形成されており、第1端子バスバー51の第1端部51aから離れる方向に延びている。延在部44は、図5Bに示すように、第1端子バスバー51から離れるにつれて、接触部43の延びる平面P1との間隔が広くなる形状を有する。すなわち、延在部44が接触部43に接続される箇所から最も開口13に近付く箇所までの部分において、延在部44の任意の部分と平面P1との間隔d1は、それよりも第1端子バスバー51に近い部分と平面P1との間隔d2よりも広い。
【0052】
図6Aおよび図6Bに示すように、第2コンデンサ接続バスバー42の接続部42bは、少なくとも一部がケース11の開口13から底面12に向かって傾斜して、すなわち、図6Bの矢印A2の方向に傾斜して、第2端子バスバー52の第1端部52aに接続する。より具体的には、図4に示すように、第2コンデンサ接続バスバー42の接続部42bは、第2端子バスバー52の第1端部52aと面接触する接触部45と、接触部45に対して第2端子バスバー52から離れる方向に延びる延在部46と、を有する。本実施の形態では、延在部46が、ケース11の開口13から底面12に向かって傾斜している。
【0053】
図6Aおよび図6Bに示すように、接触部45は、第2端子バスバー52の第1端部52aに面接触しており、第2コンデンサ接続バスバー42と第2端子バスバー52とが電気的に接続される。本実施の形態では、接触部45と第1端部52aとは、レーザーにより溶接されて溶接部45aが形成されている。このため、第2コンデンサ接続バスバー42と第2端子バスバー52とのより確実な電気的接続を実現することができる。溶接部45aは、接触部45の一部に形成されていればよい。接触部45と第1端部52aとをこのように接合することにより、接触部45と第1端部52aとを接触させてレーザーを照射するだけで、第2コンデンサ接続バスバー42と第2端子バスバー52との接合をすることができる。また、レーザーによる溶接の場合、接合用のスペースを小さくすることができるため、コンデンサモジュール100の小型化に寄与する。
【0054】
延在部46は、接触部45から延びて形成されており、第2端子バスバー52の第1端部52aから離れる方向に延びている。延在部46は、図6Bに示すように、第2端子バスバー52から離れるにつれて、接触部45の延びる平面P2との間隔が広くなる形状を有する。すなわち、延在部46が接触部45に接続される箇所から最も開口13に近付く箇所までの部分において、延在部46の任意の部分と平面P2との間隔d3は、それよりも第2端子バスバー52に近い部分と平面P2との間隔d4よりも広い。
【0055】
また、本実施の形態では、図6Aに示すように、ケース11の底面12から第1端子バスバー51までの高さh1と、ケース11の底面12から第2端子バスバー52までの高さh2とが異なる。より具体的には、第1コンデンサ接続バスバー41の接触部43が第1端部51aに接続する高さh1(図5A参照)を、第2コンデンサ接続バスバー42の接触部45が第1端部52aに接続する高さh2よりも高くしている。第1端子バスバー51と第2端子バスバー52とがこのように配置されることで、図4に示すように、51と52を横に並べて設ける場合に、51に接続される第1コンデンサ接続バスバー41と52に接続される第2コンデンサ接続バスバー42との干渉を抑制することができる。
【0056】
図7Aは、図1のコンデンサモジュール100のケース11の内側の構造を示す図である。図7Bは、図7Aの領域R4を拡大した図である。図7Aおよび図7Bに示すように、本実施の形態では、ケース11は、端子バスバー51、52を配置して支持するための土台部61を有する。土台部61は、ケース11の内側面16aを部分的に突出させた形状として設けられており、第1貫通孔14よりも底面12に近い側、および第2貫通孔15よりも底面12に近い側に形成される。土台部61の上には端子バスバー51、52の第1端部51a、52aが配置され、土台部61によって支持される。
【0057】
土台部61には、スロープ62、63が形成されている。スロープ62、63はそれぞれ、Y方向に対して傾斜して設けられた傾斜面であり、Z方向に間隔を空けて一対ずつ設けられる。スロープ62は、第1貫通孔14をZ方向に挟むように配置され、貫通孔14に向かって傾斜している。スロープ63は、第2貫通孔15をZ方向に挟むように配置され、貫通孔15に向かって傾斜している。
【0058】
図7Bに示すように、スロープ62のさらに内側には、支持部64が設けられる。支持部64は、第1端部51aを支持するための部分であり、Y方向に延びる一対の側面64aと底面64bとを有する。同様に、図7Bに示すように、スロープ63のさらに内側には、支持部65が設けられる。支持部65は、第1端部52aを支持するための部分であり、Y方向に延びる一対の側面65aと底面65bとを有する。
【0059】
スロープ62は、コンデンサ31、32の第1電極に接続した第1コンデンサ接続バスバー41をケース11の開口13から挿入する際に、接続部41bを支持部64に向けてガイドする機能を有する。支持部64は、スロープ62によってガイドされた接続部41bを配置してZ方向の移動を規制し、接続部41bを位置決めする機能を有する。
【0060】
同様に、スロープ63は、コンデンサ31、32の第2電極に接続した第2コンデンサ接続バスバー42をケース11の開口13から挿入する際に、接続部42bを支持部65に向けてガイドする機能を有する。支持部65は、スロープ63によってガイドされた接続部42bを配置してZ方向の移動を規制し、接続部42bを位置決めする機能を有する。
【0061】
[製造方法]
図8は、図1のコンデンサモジュール100の製造工程の一部を示す図である。図8を参照して、コンデンサモジュール100の製造方法について説明する。なお、図8では、説明のためにケース11を透過させている。また、図8では、封止樹脂21を省略している。
【0062】
まず、コンデンサ31、32の第1電極31a、32aに第1コンデンサ接続バスバー41を接続し、コンデンサ31、32の第2電極31b、32bに第2コンデンサ接続バスバー42を接続したアセンブリ71を用意する。コンデンサ31、32と第1コンデンサ接続バスバー41および第2コンデンサ接続バスバー42とは、例えば半田により接続することができる。
【0063】
次に、ケース11および端子バスバー51、52を形成する。ケース11は、例えばインサート成形により、第1端子バスバー51および第2端子バスバー52と一体的に形成される。
【0064】
次に、ケース11にアセンブリ71を挿入する。具体的には、アセンブリ71における第2コンデンサ接続バスバー42をケース11に向けた姿勢で、アセンブリ71をケース11の開口13から底面12に向けて挿入方向(図8の矢印A3の方向)に挿入する。アセンブリ71をケース11に挿入すると、接続部41b、42bが端子バスバー51、52の第1端部51a、52aに接触する。
【0065】
図8に示すように、端子バスバー51、52の第1端部51a、52aはXZ平面に平行な面であるのに対して、コンデンサ接続バスバー41、42の接続部41b、42bは、ケース11の底面側に向かって傾斜するように形成されている。これにより、接続部41b、42bの先端側から第1端部51a、52aとの接触を開始し、接続部41b、42bの先端側を51a、52aに押し付けて、51a、52aと面接触する接触部43、45を形成することができる。これにより、接続部41b、42bと第1端部51a、52aとを確実に接触させることができる。
【0066】
アセンブリ71をケース11に挿入する際、ケース11の土台部61のスロープ62、63に沿って、接続部41b、42bが支持部64、65に向けてガイドされる。支持部64、65に配置された41b、42bは、第1端部51a、52aに接触するとともにZ方向に位置決めされる。このため、アセンブリ71をケース11に挿入する際の位置ずれを防ぐことができる。このようにして、接続部41b、42bを底面側に向けて挿入すれば、接続部41b、42bを第1端部51a、52aに精度良く接触させることができ、100を容易に組み立てることができる。
【0067】
アセンブリ71をケース11に挿入した後、接続部41b、42bと第1端部51a、52aとを溶接により接続する。より具体的には、接続部41b、42bにおける第1端部51a、52aと面接触した接触部43、45に対して、上方(+Y方向)からレーザーや電子ビームなどを照射する。これにより、接触部43、45の一部の領域を、その下方に位置する第1端部51a、52aと一体的に接合して、溶接部43a、45a(図4参照)を形成する。これにより、コンデンサ接続バスバー41、42と端子バスバー51、52の接続を容易かつ精度良く形成することができる。
【0068】
その後、ケース11に封止樹脂21を充填して、コンデンサモジュール100が完成する。
【0069】
[効果]
実施の形態1にかかるコンデンサモジュール100によれば、以下の効果を奏することができる。
【0070】
コンデンサモジュール100は、ケース11と、封止樹脂21と、コンデンサ31、32と、コンデンサ接続バスバー41、42と、端子バスバー51、52と、を備える。ケース11は、底面12に対向する位置に開口13が形成され、側面に貫通孔14、15が形成されている。封止樹脂21は、ケース11に充填される。コンデンサ31、32は、ケースに収容される。コンデンサ接続バスバー41、42は、コンデンサ31、32の電極に接続される。端子バスバー51、52は、貫通孔14、15に位置決めされ、第1端部51a、52aがケース11の内部に位置し、第2端部51b、52bがケース11の外部に位置する。端子バスバー51、52は、第1端部51a、52aをコンデンサ接続バスバー41、42に接続する。コンデンサ接続バスバー41は、少なくとも一部がケース11の開口13から底面12に向かって傾斜して端子バスバー51、52の第1端部51a、52aと接続する接続部を有する。
【0071】
このような構成により、容易に組み立てることが可能なコンデンサモジュール100を提供することができる。また、接続部41b、42bの少なくとも一部がケース11の開口13から底面12に向かって傾斜しているため、接続部41b、42bと第1端部51a、52aとを確実に接続することができる。
【0072】
接続部41b、42bは、第1端部51a、52aと面接触する接触部43、45と、接触部43、45に対して端子バスバー51、52から離れる方向に延びる延在部44、46と、を有する。
【0073】
延在部44、46は、端子バスバー51、52から離れるにつれて板状の接触部43、45が延びる平面P1、P2との間隔が広くなる形状を有する。
【0074】
このような構成により、コンデンサ31、32とコンデンサ接続バスバー41、42とを接続したアセンブリ71をケース11に挿入したときに、接続部41b、42bを第1端部51a、52aに押し付けることができる。このため、接続部41b、42bと第1端部51a、52aとをより確実に接続することができる。
【0075】
接続部41b、42bと端子バスバー51、52の第1端部51a、52aとは、溶接により接続されている。
【0076】
このような構成により、接続部41b、42bと第1端部52a、52aとの電気的接続をより確実にすることができる。
【0077】
ケース11は、貫通孔14、15よりも底面12側に形成され、端子バスバー51、52の第1端部51a、52aを配置する土台部61を有する。
【0078】
土台部61は、貫通孔14、15を挟んで配置され、貫通孔14、15に向かって傾斜するスロープ62、63を有し、スロープ62、63は、接続部41b、42bの底面12に沿った方向の動きを規制する。
【0079】
このような構成により、接続部41b、42bの位置決めをすることができるため、接続部41b、42bの位置ずれを防止して、より確実に接続部41b、42bと第1端部51a、52aとを接続することができる。
【0080】
なお、上述した実施の形態では、コンデンサモジュール100が2つのコンデンサ31、32を備える例について説明したが、コンデンサの数は2つに限定されず、1つ以上であればよい。また、ケース11の内部でのコンデンサ31、32の配置も上述した例に限定されない。
【0081】
また、上述した実施の形態では、コンデンサモジュール100が2つのコンデンサ接続バスバー41、42、および端子バスバー51、52を備える例について説明したが、これに限定されない。例えば、コンデンサの一方の電極に接続されるバスバーがコンデンサ接続バスバーであり端子バスバーに接続され、他方の電極に接続されるバスバーは、ケース11の開口13から外部に接続されるような構成であってもよい。
【0082】
(実施の形態2)
本発明の実施の形態2にかかるコンデンサモジュール200について説明する。
【0083】
実施の形態2では、主に実施の形態1と異なる点について説明する。実施の形態2においては、実施の形態1と同一または同等の構成については同じ符号を付して説明する。また、実施の形態2では、実施の形態1と重複する記載は省略する。
【0084】
図9は、実施の形態2にかかるコンデンサモジュール200を示す斜視図である。図10は、図9のコンデンサモジュール200の分解斜視図である。図11は、図9のコンデンサモジュール200のコンデンサ接続バスバー141、142と端子バスバー151、152との接続を説明するための図である。図10では、封止樹脂21が省略されており、図11では、封止樹脂21およびケース111が省略されている。
【0085】
実施の形態2では、図9図11に示すように、コンデンサ接続バスバー141、142の接続部141b、142bの形状、および端子バスバー151、152の第1端部151a、152aの形状が、実施の形態1と異なる。
【0086】
本実施の形態では、第1コンデンサ接続バスバー141の本体部141aと、第2コンデンサ接続バスバー142の本体部142aとが重なるよう配置されている。このため、第1コンデンサ接続バスバー141の本体部141aと第2コンデンサ接続バスバー142の本体部142aとの間に、絶縁紙172が配置されている。
【0087】
図9図11に示すように、第1コンデンサ接続バスバー141の接続部141bは、押さえ部143と、ばね部144と、を有する。図11に示すように、押さえ部143とばね部144とで、第1端子バスバー151の第1端部151aを挟むことで、接続部141bと第1端部151aとが接続されている。第1端子バスバー151は、ケース111の第1貫通孔114に挿入されており、第1端部151aがケース111の内部に配置され、第2端部151bがケース111の外部に配置されている。押さえ部143と第1端部151aとはレーザーにより溶接されて、溶接部143aが形成されている。
【0088】
同様に、図9図11に示すように、第2コンデンサ接続バスバー142の接続部142bは、押さえ部145と、ばね部146と、を有する。図11に示すように、押さえ部145とばね部146とで、第2端子バスバー152の第1端部152aを挟むことで、接続部142bと第1端部152aとが接続されている。第2端子バスバー152は、ケース111の第1貫通孔115に挿入されており、第1端部152aがケース111の内部に配置され、第2端部152bがケース111の外部に配置されている。押さえ部145と第1端部152aとはレーザーにより溶接されて、溶接部145aが形成されている。
【0089】
図12は、図9のコンデンサモジュール200の第1コンデンサ接続バスバー141を示す斜視図である。図13は、図9のコンデンサモジュール200の第2コンデンサ接続バスバー142を示す斜視図である。図12および図13を参照して、本実施の形態の第1コンデンサ接続バスバー141および第2コンデンサ接続バスバー142について説明する。
【0090】
図12に示すように、第1コンデンサ接続バスバー141は、本体部141aと接続部141bとを有する。本実施の形態では、図9および図10に示すように、コンデンサ131は、電極131a、131bがケース111の側面を向くように配置されている。このため、第1コンデンサ接続バスバー141の本体部141aは、図12に示すように、板状部147と、電極131aに接続される屈曲部148と、を有する。
【0091】
第1コンデンサ接続バスバー141の接続部141bは、押さえ部143と、ばね部144と、を有する。押さえ部143は、板状に形成されている。ばね部144は、板状の部材が屈曲されてばね性を有するよう形成されている。ばね部144は、Z方向において押さえ部143の両側に配置されている。押さえ部143とばね部144とにより、第1端子バスバー151の第1端部151aを挟んで保持することができる。
【0092】
図13に示すように、第2コンデンサ接続バスバー142は、本体部142aと接続部142bとを有する。本実施の形態では、図9および図10に示すように、コンデンサ131は、電極131a、131bがケース111の側面を向くように配置されている。このため、第2コンデンサ接続バスバー142の本体部142aは、図13に示すように、板状部149と、電極31bに接続される屈曲部150と、を有する。
【0093】
第2コンデンサ接続バスバー142の接続部142bは、押さえ部145と、ばね部146と、を有する。押さえ部145は、板状に形成されている。ばね部146は、板状の部材が屈曲されてばね性を有するよう形成されている。ばね部146は、Z方向において押さえ部145の両側に配置されている。押さえ部145とばね部146とにより、第2端子バスバー152の第1端部152aを挟んで保持することができる。
【0094】
図14は、図9のコンデンサモジュール200のC-C断面図である。図15は、図9のコンデンサモジュール200のD-D断面図である。
【0095】
図14に示すように、第1コンデンサ接続バスバー141の接続部141bは、ケース111の開口113から底面112に向かって傾斜して、すなわち、矢印A4の方向に傾斜して延びている。第1端子バスバー151の第1端部151aは、ケース111の底面112から開口113に向かって傾斜して延びている。
【0096】
同様に、図15に示すように、第2コンデンサ接続バスバー142の接続部142bは、ケース111の開口113から底面112に向かって傾斜して、すなわち、矢印A5の方向に傾斜して延びている。第2端子バスバー152の第1端部152aは、ケース111の底面112から開口113に向かって傾斜して延びている。
【0097】
このような構成により、コンデンサ31とコンデンサ接続バスバー141、142とを接続したアセンブリを、開口113からケース111に挿入したときに、接続部141b、142bと第1端部151a、152aとを容易に位置決めすることができる。また、押さえ部143、145とばね部144、146とで、第1端部151a、152aを挟むため、接続部141b、142bと第1端部151a、152aとの接触面積を大きくすることができる。
【0098】
また、図14に示すように、接続部141bと第1端部151aとが接続されているときに、押さえ部143が第1端部151aよりもケース111の開口113側に位置し、ばね部144が底面112側に位置する。第1コンデンサ接続バスバー141の接続部141bは、ケース111の開口113側および底面112側から、第1端子バスバー151の第1端部151aを挟んで保持している。
【0099】
同様に、図15に示すように、接続部142bと第1端部152aとが接続されているときに、押さえ部145が第1端部152aよりもケース111の開口113側に位置し、ばね部146が底面112側に位置する。第2コンデンサ接続バスバー142の本体部142aは、ケース111の開口113側および底面112側から、第2端子バスバー152の第1端部152aを挟んで保持している。
【0100】
接続部141b、142bで第1端部151a、152aを挟んだ後、押さえ部143、145にレーザーを照射して接続部141b、142bと第1端部151a、152aとを溶接してもよい。
【0101】
[効果]
実施の形態2にかかるコンデンサモジュール200によれば、以下の効果を奏することができる。
【0102】
接続部141b、142bは押さえ部143、145とばね部144、146とを有し、端子バスバー151、152の第1端部151a、152aは、押さえ部143、145とばね部144、146とに挟まれている。
【0103】
押さえ部143、145は、ケース111の開口113側にあり、ばね部144、146は、ケース111の底面112側にある。
【0104】
このような構成により、押さえ部143、145とばね部144、146とで、第1端部151a、152aを挟むため、接続部141b、142bと第1端部151a、152aとの接触面積を大きくすることができ、電気的接続を確実にすることができる。
【0105】
本開示は、添付図面を参照しながら好ましい実施形態に関連して充分に記載されているが、この技術の熟練した人々にとっては種々の変形や修正は明白である。そのような変形や修正は、添付した特許請求の範囲による本開示の範囲から外れない限りにおいて、その中に含まれると理解されるべきである。また、各実施形態における要素の組み合わせや順序の変化は、本開示の範囲および思想を逸脱することなく実現し得るものである。
【0106】
なお、前記実施形態の様々な変形例のうち、任意の変形例を適宜組み合わせることにより、それぞれの有する効果を奏するようにすることができる。
【産業上の利用可能性】
【0107】
本発明は、各種電子機器、電気機器、産業機器、車両装置等に使用されるコンデンサに有用である。
【符号の説明】
【0108】
11、111 ケース
12、112 底面
13、113 開口
14 貫通孔(第1貫通孔)
15 貫通孔(第2貫通孔)
20 封止樹脂
31、32、131 コンデンサ
41、141 コンデンサ接続バスバー(第1コンデンサ接続バスバー)
41a、141a 本体部
41b、141b 接続部
43 接触部
44 延在部
143 押さえ部
144 ばね部
42、142 コンデンサ接続バスバー(第2コンデンサ接続バスバー)
42a、142a 本体部
42b、142b 接続部
45 接触部
46 延在部
145 押さえ部
146 ばね部
51、151 端子バスバー(第1端子バスバー)
51a、151a 第1端部
51b 第2端部
52、152 端子バスバー(第2端子バスバー)
52a、152a 第1端部
52b 第2端部
61 土台部
62、63 スロープ
100、200 コンデンサモジュール
図1
図2
図3
図4
図5A
図5B
図6A
図6B
図7A
図7B
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15