(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-09
(45)【発行日】2024-12-17
(54)【発明の名称】チャープシーケンスに基づく強化された位相追跡基準信号
(51)【国際特許分類】
H04W 72/21 20230101AFI20241210BHJP
H04W 72/23 20230101ALI20241210BHJP
H04W 72/25 20230101ALI20241210BHJP
【FI】
H04W72/21
H04W72/23
H04W72/25
(21)【出願番号】P 2023557034
(86)(22)【出願日】2022-03-14
(86)【国際出願番号】 US2022020195
(87)【国際公開番号】W WO2022197611
(87)【国際公開日】2022-09-22
【審査請求日】2023-09-15
(32)【優先日】2021-03-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】000003207
【氏名又は名称】トヨタ自動車株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002860
【氏名又は名称】弁理士法人秀和特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ファルケンベルグ,アンドレアス
【審査官】松原 徳久
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2020/146275(WO,A1)
【文献】特開2017-201781(JP,A)
【文献】Motorola,EUTRA SC-FDMA Uplink Pilot/Reference Signal Design & TP[online],3GPP TSG-RAN WG1#46 R1-062073,インターネット<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_46/Docs/R1-062073.zip>,2006年08月23日
【文献】Huawei, HiSilicon,Discussion on DMRS-Downlink/UplinkConfig and PTRS-Downlink/ UplinkConfig H040, H041[online],3GPP TSG RAN WG2 adhoc_2018_07_NR R2-1810549(1ページ目右上の「R2-1815049」は誤記と考えられる),Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG2_RL2/TSGR2_AHs/2018_07_NR/Docs/R2-1810549.zip>,2018年06月25日
【文献】Radio Resource Control (RRC) protocol specification (Release 16),3GPP TS 38.331 V16.3.1 (2021-01),2021年01月07日,https://www.3gpp.org/ftp/Specs/archive/38_series/38.331
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
IPC H04B 7/24- 7/26
H04W 4/00-99/00
DB名 3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4、6
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
位相追跡基準信号(PT-RS)の信号を送信する方法であって、
ユーザ機器(UE)により、基地局(BS)からアップリンクPT-RS構成パラメータを含む1つまたは複数のメッセージを受信するステップと、
前記UEにより、物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)の無線リソースを介してPT-RS信号を前記BSに送信するステップであって、
前記アップリンクPT-RS構成パラメータと、
PT-RSシーケンスを生成するためのPT-RSシーケンス生成プロセスであって、前記PT-RSシーケンスが、チャープ係数に従って時間的に変化する周波数を有するチャープ信号に基づく、PT-RSシーケンス生成プロセスと、
前記生成されたPT-RSシーケンスを前記PUSCHの前記無線リソースにマッピングするためのPT-RSマッピングプロセスと、
に基づくステップと、
を含む方法。
【請求項2】
前記アップリンク位相追跡基準信号(PT-RS)構成パラメータは、前記チャープ係数を定義する第1のパラメータを含む、
請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記チャープ係数が所定の値である、
請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記チャープ係数を定義する値を有するフィールドを含むダウンリンク制御情報(DCI)を受信するステップをさらに含む、
請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記チャープ係数を定義する媒体アクセス制御(MAC)制御要素(CE)を受信するステップをさらに含む、
請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記1つまたは複数
のメッセージが、前記アップリンクPT-RS構成パラメータを定
義する位相追跡基準信号(PT-RS)アップリンク構成情報要素を含む、
請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記アップリンク位相追跡基準信号(PT-RS)構成パラメータが、前記物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)のスケジュールされた帯域幅の関数として前記PT-RSの存在および周波数密度を定義する周波数密度パラメータを含む、
請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記アップリンク位相追跡基準信号(PT-RS)構成パラメータが、アップリンクPT-RSポートの最大数を定義するパラメータを含む、
請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記アップリンク位相追跡基準信号(PT-RS)構成パラメータが、PT-RSポートごとのアップリンクPT-RSブースト係数を示すパラメータを含む、
請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記アップリンク位相追跡基準信号(PT-RS)構成パラメータが、アップリンクPT-RSのためのサブキャリアオフセットを定義するリソース要素オフセットパラメータを含む、
請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記アップリンク位相追跡基準信号(PT-RS)構成パラメータが、PT-RSの存在と前記物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)のスケジュールされた帯域幅との間の依存性を示すしきい値のセットを定義する、離散周波数変換(DFT)拡散直交周波数分割多重化(OFDM)、pre-DFTのためのPT-RSのサンプル密度を定義するサンプル密度パラメータを含む、
請求項1に記載の方法。
【請求項12】
前記アップリンク位相追跡基準信号(PT-RS)構成パラメータが、変調および符号化方式(MCS)の関数として前記PT-RSの存在および時間密度を定義する時間密度パラメータを含む、
請求項1に記載の方法。
【請求項13】
前記アップリンク位相追跡基準信号(PT-RS)構成パラメータが、OFDMシンボルレベルにおける離散周波数変換拡散直交周波数分割多重化(DFT-s-OFDM)のためのPT-RSの時間密度を定義する時間密度変換プリコーディングパラメータを含む、
請求項1に記載の方法。
【請求項14】
前記アップリンク位相追跡基準信号(PT-RS)構成パラメータが、前記アップリンクPT-RSがサイクリックプレフィックス直交周波数分割多重化(CP-OFDM)波形または離散周波数変換拡散直交周波数分割多重化(DFT-s-OFDM)波形のどちらで構成されるかを定義する1つまたは複数のパラメータを含む、
請求項1に記載の方法。
【請求項15】
前記位相追跡基準信号(PT-RS)の信号が、発振器位相雑音の補償に使用される、
請求項1に記載の方法。
【請求項16】
前記物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)の前記無線リソースが、周波数範囲2(FR2)のセルに関連付けられる、
請求項1に記載の方法。
【請求項17】
アップリンク・トランスポート・ブロックの送信のための前記物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)の前記無線リソースを定義するアップリンクグラントを含むダウンリンク制御情報(DCI)を受信するステップをさらに含む、
請求項1に記載の方法。
【請求項18】
前記ダウンリンク制御情報(DCI)が、DCIフォーマット0_0、DCIフォーマット0_1、およびDCIフォーマット0_2のうちの1つである、
請求項17に記載の方法。
【請求項19】
周波数領域における前記PT-RS信号の第1の密度が
、時間領域における前記P
T-RS信号の第2の密度よりも疎である、
請求項1に記載の方法。
【請求項20】
前記位相追跡基準信号(PT-RS)シーケンス生成プロセスが、変換プリコーディングがイネーブルでない場合には第1のプロセスに基づいて、および変換プリコーディングがイネーブルである場合には第2のプロセスに基づいて、前記PT-RSシーケンスを生成するステップを含む、
請求項1に記載の方法。
【請求項21】
前記位相追跡基準信号(PT-RS)シーケンス生成プロセスが、前記PT-RSシーケンスがマッピングされる異なるサブキャリアに対して前記PT-RSシーケンスの値を生成するステップを含む、
請求項1に記載の方法。
【請求項22】
前記位相追跡基準信号(PT-RS)マッピングプロセスが、前記生成されたPT-RSシーケンスを物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)の前記無線リソース内の異なるリソース要素にマッピングするステップを含む、
請求項1に記載の方法。
【請求項23】
位相追跡基準信号(PT-RS)の信号を受信する方法であって、
ユーザ機器(UE)により、基地局(BS)からダウンリンクPT-RS構成パラメータを含む1つまたは複数のメッセージを受信するステップと、
前記UEにより、前記BSから物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)の無線リソースを介してPT-RS信号を受信するステップであって、
前記ダウンリンクPT-RS構成パラメータと、
PT-RSシーケンスを生成するためのPT-RSシーケンス生成プロセスであって、前記PT-RSシーケンスが、チャープ係数に従って時間的に変化する周波数を有するチャープ信号に基づく、PT-RSシーケンス生成プロセスと、
前記生成されたPT-RSシーケンスを前記PDSCHの前記無線リソースにマッピングするためのPT-RSマッピングプロセスと、
に基づくステップと、
を含む方法。
【請求項24】
前記ダウンリンク位相追跡基準信号(PT-RS)構成パラメータは、前記チャープ係数を定義する第1のパラメータを含む、
請求項23に記載の方法。
【請求項25】
前記チャープ係数が所定の値である、
請求項23に記載の方法。
【請求項26】
前記チャープ係数を定義する値を有するフィールドを含むダウンリンク制御情報(DCI)を受信するステップをさらに含む、
請求項23に記載の方法。
【請求項27】
前記チャープ係数を定義する媒体アクセス制御(MAC)制御要素(CE)を受信するステップをさらに含む、
請求項23に記載の方法。
【請求項28】
前記1つまたは複数
のメッセージが、前記ダウンリンクPT-RS構成パラメータを定義する位相追跡基準信号(PT-RS)ダウンリンク構成情報要素を含む、
請求項23に記載の方法。
【請求項29】
前記ダウンリンク位相追跡基準信号(PT-RS)構成パラメータが、前記PT-RSと前記物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)との間のEPRE比を定義するリソース要素当たりのエネルギー(EPRE)比パラメータを含む、
請求項23に記載の方法。
【請求項30】
前記ダウンリンク位相追跡基準信号(PT-RS)構成パラメータが、前記物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)のスケジュールされた帯域幅の関数として前記PT-RSの存在および周波数密度を定義する周波数密度パラメータを含む、
請求項23に記載の方法。
【請求項31】
前記ダウンリンク位相追跡基準信号(PT-RS)構成パラメータが、ダウンリンクPT-RSポートの最大数を示すパラメータを含む、
請求項23に記載の方法。
【請求項32】
前記ダウンリンク位相追跡基準信号(PT-RS)構成パラメータが、ダウンリンクPT-RSのためのサブキャリアオフセットを示すリソース要素オフセットパラメータを含む、
請求項23に記載の方法。
【請求項33】
前記ダウンリンク位相追跡基準信号(PT-RS)構成パラメータが、MCSの関数としてダウンリンクPT-RSの存在および時間密度を定義する時間密度パラメータを含む、
請求項23に記載の方法。
【請求項34】
前記受信した位相追跡基準信号(PT-RS)信号に基づいて発振器位相雑音を補償するステップをさらに含む、
請求項23に記載の方法。
【請求項35】
前記物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)の前記無線リソースが、周波数範囲2(FR2)のセルに関連付けられる、
請求項23に記載の方法。
【請求項36】
前記受信した位相追跡基準信号(PT-RS)信号に基づいて、
時間および周波数追跡と、
遅延拡散の推定と、
ドップラー拡散の推定と、のうちの少なくとも1つを実行するステップをさらに含む、
請求項23に記載の方法。
【請求項37】
ダウンリンク・トランスポート・ブロックの受信のための前記物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)の前記無線リソースを定義するダウンリンク割り当てを含むダウンリンク制御情報(DCI)を受信するステップをさらに含む、
請求項23に記載の方法。
【請求項38】
前記ダウンリンク制御情報(DCI)が、DCIフォーマット1_0、DCIフォーマット1_1、およびDCIフォーマット1_2のうちの1つである、
請求項37に記載の方法。
【請求項39】
周波数領域における前記PT-RS信号の第1の密度が
、時間領域における前記P
T-RS信号の第2の密度よりも疎である、
請求項23に記載の方法。
【請求項40】
前記位相追跡基準信号(PT-RS)シーケンス生成プロセスが、前記PT-RSシーケンスがマッピングされる異なるサブキャリアに対して前記PT-RSシーケンスの値を生成するステップを含む、
請求項23に記載の方法。
【請求項41】
前記位相追跡基準信号(PT-RS)マッピングプロセスが、前記生成されたPT-RSシーケンスを物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)の前記無線リソース内の異なるリソース要素にマッピングするステップを含む、
請求項23に記載の方法。
【請求項42】
位相追跡基準信号(PT-RS)の信号を送信する方法であって、
第1のユーザ機器(UE)により、基地局からサイドリンクPT-RS構成パラメータを含む1つまたは複数のメッセージを受信するステップと、
前記第1のUEにより、物理サイドリンク共有チャネル(PSSCH)の無線リソースを介して、第2のUEにPT-RS信号を送信するステップであって、
サイドリンクPT-RS構成パラメータと、
PT-RSシーケンスを生成するためのPT-RSシーケンス生成プロセスであって、前記PT-RSシーケンスが、チャープ係数に従って時間的に変化する周波数を有するチャープ信号に基づく、PT-RSシーケンス生成プロセスと、
前記生成されたPT-RSシーケンスを前記PSSCHの前記無線リソースにマッピングするためのPT-RSマッピングプロセスと、
に基づくステップと、
を含む方法。
【請求項43】
前記サイドリンク位相追跡基準信号(PT-RS)構成パラメータが、前記チャープ係数を定義する第1のパラメータを含む、
請求項42に記載の方法。
【請求項44】
前記チャープ係数が所定の値である、
請求項42に記載の方法。
【請求項45】
前記チャープ係数を定義する値を有するフィールドを含むダウンリンク制御情報を受信するステップをさらに含む、
請求項42に記載の方法。
【請求項46】
前記チャープ係数を示す媒体アクセス制御(MAC)制御要素(CE)を受信するステップをさらに含む、
請求項42に記載の方法。
【請求項47】
前記1つまたは複数のメッセージが、前記サイドリンクPT-RS構成パラメータを定義する位相追跡基準信号(PT-RS)サイドリンク構成情報要素を含む、
請求項42に記載の方法。
【請求項48】
前記サイドリンク位相追跡基準信号(PT-RS)構成パラメータが、前記物理サイドリンク共有チャネル(PSSCH)のスケジュールされた帯域幅の関数として前記PT-RSの存在および周波数密度を定義する周波数密度パラメータを含む、
請求項42に記載の方法。
【請求項49】
前記サイドリンク位相追跡基準信号(PT-RS)構成パラメータが、サイドリンクPT-RSのサブキャリアオフセットを示すリソース要素オフセットパラメータを含む、
請求項42に記載の方法。
【請求項50】
前記サイドリンク位相追跡基準信号(PT-RS)構成パラメータが、MCSの関数としてサイドリンクPT-RSの存在および時間密度を定義する時間密度パラメータを含む、
請求項42に記載の方法。
【請求項51】
前記PT-RS信号が、前記第2のユーザ機器(UE)による発振器位相雑音を補償するために使用される、
請求項42に記載の方法。
【請求項52】
前記位相追跡基準信号(PT-RS)の信号が、
時間および周波数追跡と、
遅延拡散の推定と、
ドップラー拡散の推定と、のうちの少なくとも1つに使用される、
請求項42に記載の方法。
【請求項53】
サイドリンク・トランスポート・ブロックの送信のための前記物理
サイドリンク共有チャネル(PSSCH)の前記無線リソースを示すサイドリンク・スケジューリング・パラメータを含むダウンリンク制御情報(DCI)を受信するステップをさらに含む、
請求項42に記載の方法。
【請求項54】
前記ダウンリンク制御情報(DCI)が、DCIフォーマット3_0およびDCIフォーマット3_1のうちの一方である、
請求項
53に記載の方法。
【請求項55】
周波数領域における前記PT-RS信号の第1の密度が
、時間領域における前記P
T-RS信号の第2の密度よりも疎である、
請求項42に記載の方法。
【請求項56】
前記位相追跡基準信号(PT-RS)シーケンス生成プロセスが、前記PT-RSシーケンスがマッピングされる異なるサブキャリアに対して前記PT-RSシーケンスの値を生成するステップを含む、
請求項42に記載の方法。
【請求項57】
前記位相追跡基準信号(PT-RS)マッピングプロセスが、前記生成されたPT-RSシーケンスを物理サイドリンク共有チャネル(PSSCH)の前記無線リソース内の異なるリソース要素にマッピングするステップを含む、
請求項42に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本出願は、2021年3月16日に出願された米国仮特許出願第63/161,513号(「仮出願」)の米国特許法第119条(e)に基づく優先権を主張し、仮特許出願の内容は参照により本明細書に組み込まれる。
【背景技術】
【0002】
本発明は、第5世代モバイルネットワークである5Gを対象とする。これは、1G、2G、3G、および4Gネットワークの後の新しいグローバル無線規格である。5Gは、マシン、オブジェクト、およびデバイスを接続するように設計されたネットワークを可能にする。
【0003】
本発明は、5G無線ネットワークにおける位相追跡誤差、例えば、送信機信号と受信機信号との間の遅延をもたらし得る小さな周波数の不一致に対処するための様々な能力を提供する。いくつかの例では、リモートデバイスのクロックが完全にアライメントされていないため、位相差が発生する場合がある。周波数のわずかな差でさえも位相オフセットに変換される可能性があり、これによりビット誤り率が高くなる可能性がある。本発明のシステムでは、受信機は、例えば、チャープ信号を利用することによってダウンリンク、アップリンク、およびサイドリンク通信における位相追跡基準信号(PT-RS)信号生成を強化し、ユーザ機器(UE)または基地局における位相追跡性能を強化することにより、位相差に対抗するプロセスを実施することができる。
【発明の概要】
【0004】
一実施形態では、本発明は位相追跡基準信号(PT-RS)の信号を送信する方法を提供し、本方法は、ユーザ機器(UE)により、基地局(BS)からアップリンクPT-RS構成パラメータを含む1つまたは複数のメッセージを受信するステップと、UEにより、物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)の無線リソースを介してPT-RS信号をBSに送信するステップであって、アップリンクPT-RS構成パラメータと、PT-RSシーケンスを生成するためのPT-RSシーケンス生成プロセスであって、PT-RSシーケンスが、チャープ係数に従って時間的に変化する周波数を有するチャープ信号に基づく、PT-RSシーケンス生成プロセスと、生成されたPT-RSシーケンスをPUSCHの無線リソースにマッピングするためのPT-RSマッピングプロセスと、に基づく、ステップと、を含む。アップリンク位相追跡基準信号(PT-RS)構成パラメータは、チャープ係数を定義する第1のパラメータであってもよく、チャープ係数は所定の値であってもよい。
【0005】
本方法は、チャープ係数を定義する値を有するフィールドを含むダウンリンク制御情報(DCI)を受信するステップ、および/または、チャープ係数を定義する媒体アクセス制御(MAC)制御要素(CE)を受信するステップをさらに含むことができる。さらに、1つまたは複数の受信メッセージは、アップリンクPT-RS構成パラメータを定義する位相追跡基準信号(PT-RS)アップリンク構成情報要素を含むことができる。
【0006】
アップリンク位相追跡基準信号(PT-RS)構成パラメータは、物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)のスケジュールされた帯域幅の関数としてPT-RSの存在および周波数密度を定義する周波数密度パラメータを具現化することができ、アップリンクPT-RSポートの最大数を定義するパラメータを具現化することができ、PT-RSポートごとのアップリンクPT-RSブースト係数を示すパラメータを具現化することがで
き、アップリンクPT-RSのサブキャリアオフセットを定義するリソース要素オフセットパラメータを具現化することができ、PT-RSの存在と物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)のスケジュールされた帯域幅との間の依存性を示すしきい値のセットを定義する、離散周波数変換(DFT)拡散直交周波数分割多重化(OFDM)、pre-DFTのためのPT-RSのサンプル密度を定義するサンプル密度パラメータを具現化することができる。
【0007】
アップリンク位相追跡基準信号(PT-RS)構成パラメータは、変調および符号化方式(MCS)の関数としてPT-RSの存在および時間密度を定義する時間密度パラメータを具現化することができ、OFDMシンボルレベルでの離散周波数変換拡散直交周波数分割多重化(DFT-s-OFDM)のためのPT-RSの時間密度を定義する時間密度変換プリコーディングパラメータを具現化することができ、アップリンクPT-RSがサイクリックプレフィックス直交周波数分割多重化(CP-OFDM)波形または離散周波数変換拡散直交周波数分割多重化(DFT-s-OFDM)波形のどちらで構成されるかを定義する1つまたは複数のパラメータを具現化することができる。位相追跡基準信号(PT-RS)の信号は、発振器位相雑音の補償に使用することができる。物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)の無線リソースは、周波数範囲2(FR2)のセルに関連付けられ得る。
【0008】
位相追跡基準信号(PT-RS)の信号を送信するための方法は、アップリンク・トランスポート・ブロックの送信のための物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)の無線リソースを定義するアップリンクグラントを含むダウンリンク制御情報(DCI)を受信するステップを含むことができる。1つの形態では、ダウンリンク制御情報(DCI)は、DCIフォーマット0_0、DCIフォーマット0_1、およびDCIフォーマット0_2のうちの1つである。1つの形態では、周波数領域におけるPT-RS信号の第1の密度は、時間領域におけるPTR-RS信号の第2の密度よりも疎である。その点に関して、本発明では、位相追跡基準信号(PT-RS)シーケンス生成プロセスは、変換プリコーディングがイネーブルでない場合には第1のプロセスに基づいて、変換プリコーディングがイネーブルである場合には第2のプロセスに基づいて、PT-RSシーケンスを生成するステップ、および/またはPT-RSシーケンスがマッピングされる異なるサブキャリアについてのPT-RSシーケンスの値を生成するステップ、および/または生成されたPT-RSシーケンスを物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)の無線リソース内の異なるリソース要素にマッピングするステップを含む。
【0009】
一実施形態では、本発明は位相追跡基準信号(PT-RS)の信号受信の方法を提供し、本方法は、ユーザ機器(UE)により、基地局(BS)からダウンリンクPT-RS構成パラメータを含む1つまたは複数のメッセージを受信するステップと、UEにより、BSから物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)の無線リソースを介してPT-RS信号を受信するステップであって、ダウンリンクPT-RS構成パラメータと、PT-RSシーケンスを生成するためのPT-RSシーケンス生成プロセスであって、PT-RSシーケンスが、チャープ係数に従って時間的に変化する周波数を有するチャープ信号に基づく、PT-RSシーケンス生成プロセスと、生成されたPT-RSシーケンスをPDSCHの無線リソースにマッピングするためのPT-RSマッピングプロセスと、に基づく、ステップと、を含む。ダウンリンク位相追跡基準信号(PT-RS)構成パラメータは、チャープ係数を定義する第1のパラメータを含み、チャープ係数は、好ましくは所定の値である。
【0010】
本方法は、チャープ係数を定義する値を有するフィールドを含むダウンリンク制御情報(DCI)を受信するステップ、および/または、チャープ係数を定義する媒体アクセス制御(MAC)制御要素(CE)を受信するステップを含むことができる。1つまたは複
数のメッセージは、PT-RS構成パラメータを示す位相追跡基準信号(PT-RS)PT-RSダウンリンク構成情報要素を含むことができる。
【0011】
ダウンリンク位相追跡基準信号(PT-RS)構成パラメータは、PT-RSと物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)との間のEPRE比を定義するリソース要素当たりのエネルギー(EPRE)比パラメータを具現化することができ、物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)のスケジュールされた帯域幅の関数としてPT-RSの存在および周波数密度を定義する周波数密度パラメータを具現化することができ、ダウンリンクPT-RSポートの最大数を示すパラメータを具現化することができ、ダウンリンクPT-RSのサブキャリアオフセットを示すリソース要素オフセットパラメータを具現化することができ、MCSの関数としてダウンリンクPT-RSの存在および時間密度を定義する時間密度パラメータを具現化することができる。
【0012】
本方法は、受信した位相追跡基準信号(PT-RS)信号に基づいて発振器位相雑音を補償するステップを含むことができる。好ましくは、物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)の無線リソースは、周波数範囲2(FR2)のセルに関連付けられる。また、本方法は、受信した位相追跡基準信号(PT-RS)信号に基づいて、時間および周波数追跡、遅延拡散の推定、およびドップラー拡散の推定のうちの少なくとも1つを実行するステップを含むことができ、あるいは、ダウンリンク・トランスポート・ブロックの受信のための物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)の無線リソースを定義するダウンリンク割り当てを含むダウンリンク制御情報(DCI)を受信するステップを含むことができる。
【0013】
好ましくは、ダウンリンク制御情報(DCI)は、DCIフォーマット1_0、DCIフォーマット1_1、およびDCIフォーマット1_2のうちの1つである。周波数領域におけるPT-RS信号の第1の密度は、好ましくは、時間領域におけるPTR-RS信号の第2の密度よりも疎である。位相追跡基準信号(PT-RS)シーケンス生成プロセスは、PT-RSシーケンスがマッピングされる異なるサブキャリアに対してPT-RSシーケンスの値を生成するステップを含む。位相追跡基準信号(PT-RS)マッピングプロセスは、生成されたPT-RSシーケンスを物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)の無線リソース内の異なるリソース要素にマッピングするステップを含む。
【0014】
一実施形態では、本発明は位相追跡基準信号(PT-RS)の信号を送信する方法を提供し、本方法は、第1のユーザ機器(UE)により、基地局からサイドリンクPT-RS構成パラメータを含む1つまたは複数のメッセージを受信するステップと、第1のUEにより、物理サイドリンク共有チャネル(PSSCH)の無線リソースを介して、第2のUEにPT-RS信号を送信するステップであって、サイドリンクPT-RS構成パラメータと、PT-RSシーケンスを生成するためのPT-RSシーケンス生成プロセスであって、PT-RSシーケンスが、チャープ係数に従って時間的に変化する周波数を有するチャープ信号に基づく、PT-RSシーケンス生成プロセスと、生成されたPT-RSシーケンスをPSSCHの無線リソースにマッピングするためのPT-RSマッピングプロセスと、に基づく、ステップと、を含む。サイドリンク位相追跡基準信号(PT-RS)構成パラメータは、チャープ係数を定義する第1のパラメータを含み、チャープ係数は所定の値である。
【0015】
本方法は、チャープ係数を定義する値を有するフィールドを含むダウンリンク制御情報を受信するステップ、および/または、チャープ係数を示す媒体アクセス制御(MAC)制御要素(CE)を受信するステップを含むことができる。その点に関して、1つまたは複数のメッセージは、サイドリンクPT-RS構成パラメータを定義する位相追跡基準信号(PT-RS)サイドリンク構成情報要素を具現化することができる。また、サイドリ
ンク位相追跡基準信号(PT-RS)構成パラメータは、物理サイドリンク共有チャネル(PSSCH)のスケジュールされた帯域幅の関数としてPT-RSの存在および周波数密度を定義する周波数密度パラメータを具現化することができ、サイドリンクPT-RSのサブキャリアオフセットを示すリソース要素オフセットパラメータを具現化することができ、および/またはMCSの関数としてサイドリンクPT-RSの存在および時間密度を定義する時間密度パラメータを具現化することができる。
【0016】
位相追跡基準信号(PT-RS)信号は、第2のユーザ機器(UE)による発振器位相雑音を補償するために使用され得る。位相追跡基準信号(PT-RS)信号は、時間および周波数追跡、遅延拡散の推定、およびドップラー拡散の推定のうちの少なくとも1つに使用することができる。
【0017】
本方法は、サイドリンク・トランスポート・ブロックの送信のための物理ダウンリンク共有チャネル(PSSCH)の無線リソースを示すサイドリンク・スケジューリング・パラメータを含むダウンリンク制御情報(DCI)を受信するステップをさらに含むことができる。ダウンリンク制御情報(DCI)は、DCIフォーマット3_0およびDCIフォーマット3_1のうちの一方である。周波数領域におけるPT-RS信号の第1の密度は、時間領域におけるPTR-RS信号の第2の密度よりも疎である。位相追跡基準信号(PT-RS)シーケンス生成プロセスは、PT-RSシーケンスがマッピングされる異なるサブキャリアのためのPT-RSシーケンスの値を生成するステップを含むことができ、位相追跡基準信号(PT-RS)マッピングプロセスは、生成されたPT-RSシーケンスを物理サイドリンク共有チャネル(PSSCH)の無線リソース内の異なるリソース要素にマッピングするステップを含むことができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】本開示の様々な典型的な実施形態のいくつかの態様にしたがう移動通信システムの例を示す図である。
【
図2A】本開示の様々な例示的な実施形態のうちのいくつかの態様による、ユーザプレーンおよび制御プレーンのための無線プロトコルスタックの例を示す図である。
【
図2B】本開示の様々な例示的な実施形態のうちのいくつかの態様による、ユーザプレーンおよび制御プレーンのための無線プロトコルスタックの例を示す図である。
【
図3A】本開示の様々な典型的な実施形態のうちのいくつかの態様による、ダウンリンク、アップリンクおよびサイドリンクにおける論理チャネルとトランスポートチャネルとの間の例示的なマッピングを示す図である。
【
図3B】本開示の様々な典型的な実施形態のうちのいくつかの態様による、ダウンリンク、アップリンクおよびサイドリンクにおける論理チャネルとトランスポートチャネルとの間の例示的なマッピングを示す図である。
【
図3C】本開示の様々な典型的な実施形態のうちのいくつかの態様による、ダウンリンク、アップリンクおよびサイドリンクにおける論理チャネルとトランスポートチャネルとの間の例示的なマッピングを示す図である。
【
図4A】本開示の様々な典型的な実施形態のうちのいくつかの態様による、ダウンリンク、アップリンクおよびサイドリンクにおけるトランスポートチャネルと物理チャネルとの間の例示的なマッピングを示す図である。
【
図4B】本開示の様々な典型的な実施形態のうちのいくつかの態様による、ダウンリンク、アップリンクおよびサイドリンクにおけるトランスポートチャネルと物理チャネルとの間の例示的なマッピングを示す図である。
【
図4C】本開示の様々な典型的な実施形態のうちのいくつかの態様による、ダウンリンク、アップリンクおよびサイドリンクにおけるトランスポートチャネルと物理チャネルとの間の例示的なマッピングを示す図である。
【
図5A】本開示の様々な典型的な実施形態のうちのいくつかの態様による、NRサイドリンク通信のための無線プロトコルスタックの例を示す図である。
【
図5B】本開示の様々な典型的な実施形態のうちのいくつかの態様による、NRサイドリンク通信のための無線プロトコルスタックの例を示す図である。
【
図5C】本開示の様々な典型的な実施形態のうちのいくつかの態様による、NRサイドリンク通信のための無線プロトコルスタックの例を示す図である。
【
図5D】本開示の様々な典型的な実施形態のうちのいくつかの態様による、NRサイドリンク通信のための無線プロトコルスタックの例を示す図である。
【
図6】本開示の様々な典型的な実施形態のうちのいくつかの態様による、ダウンリンク、アップリンクおよびサイドリンクにおける例示的な物理信号を示す図である。
【
図7】本開示の様々な典型的な実施形態のいくつかの態様にしたがう無線リソース制御(RRC)状態および異なるRRC状態間の遷移の例を示す図である。
【
図8】本開示の様々な例示的な実施形態のいくつかの態様による例示的なフレーム構造および物理リソースを示す図である。
【
図9】本開示の様々な例示的な実施形態のうちのいくつかの態様による、異なるキャリア・アグリゲーション・シナリオにおけるコンポーネントキャリア構成の例を示す図である。
【
図10】本開示の様々な例示的な実施形態のいくつかの態様による例示的な帯域幅部分の構成および切り替えを示す図である。
【
図11】本開示の様々な典型的な実施形態のうちのいくつかの態様による、例示的な4ステップ競合ベースおよび競合なしのランダム・アクセス・プロセスを示す図である。
【
図12】本開示の様々な典型的な実施形態のうちのいくつかの態様による、例示的な2ステップ競合ベースおよび競合なしのランダム・アクセス・プロセスを示す図である。
【
図13】本開示の様々な典型的な実施形態のうちのいくつかの態様による、同期信号および物理ブロードキャスト・チャネル(PBCH)ブロック(SSB)の例示的な時間および周波数構造を示す図である。
【
図14】本開示の様々な典型的な実施形態のうちのいくつかの態様による例示的なSSBバースト伝送を示す図である。
【
図15】本開示の様々な典型的な実施形態のうちのいくつかの態様による、送信および/または受信のためのユーザ機器および基地局の例示的な構成要素を示す図である。
【
図16】本開示の様々な典型的な実施形態のうちのいくつかの態様による、時間領域における例示的な位相追跡基準信号構造を示す図である。
【
図17】本開示の様々な典型的な実施形態のうちのいくつかの態様による、周波数領域における例示的な位相追跡基準信号(PT-RS)構造を示す図である。
【
図18】本開示の様々な典型的な実施形態のうちのいくつかの態様による、時間的に変化する周波数を有する例示的なチャープ信号を示す図である。
【
図19】本開示の様々な典型的な実施形態のうちのいくつかの態様による、例示的なアップリンクPT-RS送信プロセスを示す図である。
【
図20】本開示の様々な典型的な実施形態のうちのいくつかの態様による、例示的なダウンリンクPT-RS受信プロセスを示す図である。
【
図21】本開示の様々な典型的な実施形態のうちのいくつかの態様による、例示的なサイドリンクPT-RS送信プロセスを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
図1は、本開示の様々な例示的な実施形態のいくつかの態様による移動通信システム100の一例を示す。移動通信システム100は、モバイル・ネットワーク・オペレータ(MNO)、プライベート・ネットワーク・オペレータ、マルチ・システム・オペレータ(MSO)、モノのインターネット(IOT)ネットワーク・オペレータなどの無線通信システム・オペレータによって動作されてもよく、音声、データ(例えば、無線インターネ
ットアクセス)、メッセージング、車車間・路車間・路車間(V2X)通信サービスなどの車両通信サービス、安全サービス、ミッションクリティカルサービス、IoT、産業IOT(IIOT)などの住宅、商業、または産業環境におけるサービスなどのサービスを提供してもよい。
【0020】
移動通信システム100は、待ち時間、信頼性、スループットなどに関して異なる要件を有する様々なタイプのアプリケーションを可能にすることができる。サポートされるアプリケーションの例には、拡張モバイルブロードバンド(eMBB)、超高信頼低待ち時間通信(URLLC)、および大規模マシンタイプ通信(mMTC)が含まれる。eMBBは、高いピーク・データ・レートと、セル・エッジ・ユーザのための中程度のレートとの安定した接続をサポートすることができる。URLLCは、レイテンシおよび信頼性に関して厳しい要件、ならびにデータレートに関して中程度の要件を有するアプリケーションをサポートすることができる。例示的なmMTCアプリケーションは、散発的にのみアクティブであり、小さなデータペイロードを送信する多数のIoTデバイスのネットワークを含む。
【0021】
移動通信システム100は、無線アクセスネットワーク(RAN)部分およびコアネットワーク部分を含み得る。
図1に示す例では、RANおよびコアネットワークの一例として、Next Generation RAN(NG-RAN)105および5G Core Network(5GC)110がそれぞれ示されている。本開示の範囲から逸脱することなく、RANおよびコアネットワークの他の例を実施することができる。RANの他の例は、発展型ユニバーサル地上無線アクセスネットワーク(EUTRAN)、ユニバーサル地上無線アクセスネットワーク(UTRAN)などを含む。コアネットワークの他の例は、発展型パケットコア(EPC)、UMTSコアネットワーク(UCN)などを含む。RANは、無線アクセス技術(RAT)を実装し、ユーザ機器(UE)125とコアネットワークとの間に存在する。そのようなRATの例には、新無線(NR)、発展型ユニバーサル地上無線アクセス(EUTRA)としても知られているロング・ターム・エボリューション(LTE)、ユニバーサル・モバイル・テレコミュニケーション・システム(UMTS)等が含まれる。移動通信システム100例のRATはNRであってもよい。コアネットワークは、RANと1つまたは複数の外部ネットワーク(例えば、データネットワーク)との間に存在し、モビリティ管理、認証、セッション管理、ベアラのセットアップ、および異なるサービス品質(QoS)の適用などの機能を担当する。UE125とRAN(例えば、NG-RAN105)との間の機能層はAccess Stratum(AS)と称され、UE125とコアネットワーク(例えば、5GC110)との間の機能層はNon-access Stratum(NAS)と称されてもよい。
【0022】
UE125は、RAN内の1つまたは複数のノード、1つまたは複数の中継ノード、または1つまたは複数の他のUEなどと通信するための無線送受信手段を含むことができる。UEの例には、スマートフォン、タブレット、ラップトップ、コンピュータ、車両内の無線送信および/または受信ユニット、V2Xまたは車両間(V2V)デバイス、無線センサ、IoTデバイス、IIOTデバイスなどが含まれるが、これらに限定されない。移動局(MS)、端末機器、端末ノード、クライアントデバイス、モバイルデバイスなどの他の名称がUEに使用されてもよい。
【0023】
RANは、UEと通信するためのノード(例えば、基地局)を含み得る。例えば、移動通信システム100のNG-RAN105は、UE125と通信するためのノードを含み得る。例えば、RANのために使用されるRATに依存して、RANノードのために異なる名前が使用されてもよい。RANノードは、UMTS RATを用いるRANにおいて、ノードB(NB)と称されてもよい。RANノードは、LTE/EUTRA RATを用いるRANにおいて、発展型ノードB(eNB)と称されてもよい。
図1の移動通信シ
ステム100の例示的な例では、NG-RAN105のノードは、次世代ノードB(gNB)115または次世代発展型ノードB(ng-eNB)120のいずれかであり得る。本明細書では、基地局、RANノード、gNB、およびng-eNBという用語は互換的に使用され得る。gNB115は、NRユーザプレーンおよび制御プレーンプロトコル終端をUE125に提供することができる。ng-eNB120は、UE125に向けてE-UTRAユーザプレーンおよび制御プレーンプロトコル終端を提供することができる。gNB115とUE125との間またはng-eNB120とUE125との間のインターフェースは、Uuインターフェースと称されてもよい。Uuインターフェースは、ユーザ・プレーン・プロトコル・スタックおよび制御プレーン・プロトコル・スタックを用いて確立することができる。Uuインターフェースの場合、基地局(例えば、gNB115またはng-eNB120)からUE125への方向はダウンリンクと呼ばれる場合があり、UE125から基地局(例えば、gNB115またはng-eNB120)への方向はアップリンクと呼ばれる場合がある。
【0024】
gNB115およびng-eNB120は、Xnインターフェースを用いて相互接続されてもよい。Xnインターフェースは、Xnユーザプレーン(Xn-U)インターフェースおよびXn制御プレーン(Xn-C)インターフェースを含むことができる。Xn-Uインターフェースのトランスポートネットワークレイヤは、インターネットプロトコル(IP)トランスポート上に構築されてもよく、GPRSトンネリングプロトコル(GTP)は、ユーザプレーンプロトコルデータユニット(PDU)を搬送するためにユーザデータグラムプロトコル(UDP)/IP上で使用されてもよい。Xn-Uは、ユーザプレーンPDUの保証されない配信を提供することができ、データ転送およびフロー制御をサポートすることができる。Xn-Cインターフェースのトランスポートネットワーク層は、IP上のストリーム制御トランスポートプロトコル(SCTP)上に構築されてもよい。アプリケーション層シグナリングプロトコルは、XnAP(Xn Application Protocol)と称されてもよい。SCTPレイヤは、アプリケーション・レイヤ・メッセージの保証された配信を提供することができる。トランスポートIP層では、シグナリングPDUを配信するためにポイントツーポイント伝送が使用され得る。Xn-Cインターフェースは、Xnインターフェース管理、コンテキスト転送およびRANページングを含むUEモビリティ管理、および二重接続をサポートすることができる。
【0025】
gNB115およびng-eNB120はまた、NGインターフェースによって5GC110に、より具体的にはNG-Cインターフェースによって5GC110のアクセスおよび移動管理機能(AMF)130に、NG-Uインターフェースによって5GC110のユーザプレーン機能(UPF)135に接続されてもよい。NG-Uインターフェースのトランスポートネットワークレイヤは、IPトランスポート上に構築することができ、UDP/IP上でGTPプロトコルを使用して、NG-RANノード(例えば、gNB115またはng-eNB120)とUPF135との間でユーザプレーンPDUを搬送することができる。NG-Uは、NG-RANノードとUPFとの間のユーザプレーンPDUの非保証配信を提供することができる。NG-Cインターフェースのトランスポートネットワークレイヤは、IPトランスポート上に構築されてもよい。シグナリング・メッセージの確実な伝送のために、IPの上にSCTPが追加されてもよい。アプリケーション
層シグナリングプロトコルは、NGAP(NG Application Protocol)と称されてもよい。SCTPレイヤは、アプリケーション・レイヤ・メッセージの保証された配信を提供することができる。トランスポートIPレイヤでは、IPレイヤ・ポイントツーポイント伝送が、シグナリングPDUを配信するために使用されてもよい。NG-Cインターフェースは、以下の機能、すなわち、NGインターフェース管理、UEコンテキスト管理、UEモビリティ管理、NASメッセージの転送、ページング、PDUセッション管理、構成転送、および警告メッセージ伝送を提供することができる。
【0026】
gNB115またはng-eNB120は、以下の機能、すなわち、無線ベアラ制御、無線アドミッション制御、接続モビリティ制御、アップリンクおよびダウンリンクの両方におけるUEへのリソースの動的割当(例えば、スケジューリング)などの無線リソース管理機能、データのIPおよびイーサネットヘッダ圧縮、暗号化および完全性保護、UEによって提供された情報からAMFへのルーティングを決定できない場合のUEアタッチメントでのAMFの選択、UPFへのユーザ・プレーン・データのルーティング、AMFへの制御プレーン情報のルーティング、接続設定および解放、ページングメッセージのスケジューリングおよび伝送、システムブロードキャスト情報(例えば、AMFに由来する)のスケジューリングおよび伝送、モビリティおよびスケジューリングのための測定および測定報告構成、アップリンクにおけるトランスポートレベルパケットマーキング、セッション管理、ネットワークスライシングのサポート、QoSフロー管理およびデータ無線ベアラへのマッピング、RRC非アクティブ状態のUEのサポート、NASメッセージの配信機能、無線アクセスネットワーク共有、二重接続、NRとE-UTRAとの間の緊密な相互作用、ならびにユーザプレーン5Gシステム(5GS)セルラIoT(CIoT)最適化のためのセキュリティおよび無線構成の維持、のうちの1つまたは複数をホストすることができる。
【0027】
AMF130は、以下の機能、すなわち、NASシグナリング終端、NASシグナリングセキュリティ、ASセキュリティ制御、3GPPアクセスネットワーク間のモビリティのためのCNノード間シグナリング、アイドルモードUEの到達性(ページング再送信の制御および実行を含む)、登録エリア管理、システム内およびシステム間モビリティのサポート、アクセス認証、ローミング権の確認を含むアクセス許可、モビリティ管理制御(サブスクリプションおよびポリシー)、ネットワークスライシングのサポート、セッション管理機能(SMF)選択、5GS CIoT最適化の選択、のうちの1つまたは複数をホストすることができる。
【0028】
UPF135は、以下の機能、すなわち、RAT内/RAT間移動のためのアンカー・ポイント(適用可能な場合)、データネットワークへの相互接続の外部PDUセッションポイント、パケットルーティングおよび転送、ポリシー規則施行のパケット検査およびユーザプレーン部分、トラフィック使用状況報告、データネットワークへのトラフィックフローのルーティングをサポートするアップリンク分類器、マルチホームPDUセッションをサポートするための分岐点、ユーザプレーンのためのQoS処理、例えば、パケットフィルタリング、ゲーティング、UL/DLレート実施、アップリンクトラフィック検証(サービスデータフロー(SDF)からQoSフローマッピング)、ならびにダウンリンクパケットバッファリングおよびダウンリンクデータ通知トリガ、のうちの1つまたは複数をホストすることができる。
【0029】
図1に示すように、NG-RAN105は、2つのUE125(例えば、UE125AおよびUE125B)間のPC5インターフェースをサポートすることができる。PC5インターフェースでは、2つのUE間の通信の方向(例えば、UE125AからUE125Bへ、またはその逆)はサイドリンクと呼ばれる場合がある。PC5インターフェースを介したサイドリンク送受信は、UE125がどのRRC状態にあるかにかかわらず、UE125がNG-RAN105カバレッジ内にあるとき、およびUEがNG-RAN105カバレッジ外にあるときにサポートされ得る。PC5インターフェースを介したV2Xサービスのサポートは、NRサイドリンク通信および/またはV2Xサイドリンク通信によって提供され得る。
【0030】
PC5-Sシグナリングは、ダイレクト通信要求/受諾メッセージを伴うユニキャストリンク確立のために使用され得る。UEは、例えばV2Xサービスタイプに基づいて、PC5ユニキャストリンクの送信元レイヤ-2IDを自己割り当てすることができる。ユニ
キャストリンク確立手順中に、UEは、ピアUE、例えば、宛先IDが上位レイヤから受信されたUEに、PC5ユニキャストリンクのためのその送信元レイヤ-2IDを送信することができる。送信元レイヤ2IDと宛先レイヤ2IDのペアは、ユニキャストリンクを一意に識別することができる。受信側UEは、前記宛先IDがそれに属することを検証することができ、ソースUEからのユニキャストリンク確立要求を受け入れることができる。PC5ユニキャストリンク確立手順の間、アクセス層上のPC5-RRC手順は、UEサイドリンクコンテキスト確立の目的のために、ならびにAS層構成、能力交換などのために呼び出され得る。PC5-RRCシグナリングは、PC5ユニキャストリンクが確立されたUEのペア間でUE能力およびSidelink無線ベアラ構成などのAS層構成を交換することを可能にし得る。
【0031】
NRサイドリンク通信は、ASにおける送信元レイヤ2IDと宛先レイヤ2IDとのペアについて、3つのタイプの伝送モード(例えば、ユニキャスト伝送、グループキャスト伝送、およびブロードキャスト伝送)のうちの1つをサポートすることができる。ユニキャスト伝送モードは、ペアのためのピアUE間の1つのPC5-RRC接続のサポート、サイドリンクにおけるピアUE間の制御情報およびユーザトラフィックの送受信、サイドリンクHARQフィードバックのサポート、サイドリンク送信電力制御のサポート、RLC確認モード(AM)のサポート、ならびにPC5-RRC接続のための無線リンク障害の検出によって特徴付けられ得る。グループキャスト送信は、サイドリンクにおけるグループに属するUE間のユーザトラフィックの送受信、およびサイドリンクHARQフィードバックのサポートによって特徴付けられ得る。ブロードキャスト伝送は、サイドリンクにおけるUE間のユーザトラフィックの送受信によって特徴付けられ得る。
【0032】
NRサイドリンク通信には、送信元レイヤ-2ID、宛先レイヤ-2ID、およびPC5リンク識別子が用いられてもよい。送信元レイヤ2IDは、サイドリンク通信フレームの発信者であるデバイスまたはデバイスのグループを識別するリンクレイヤ識別情報であってもよい。宛先レイヤ2IDは、サイドリンク通信フレームを受信するデバイスを識別するリンクレイヤ識別情報であり得る。いくつかの例では、送信元レイヤ2IDおよび宛先レイヤ2IDは、コアネットワーク内の管理機能によって割り当てられてもよい。送信元レイヤ-2IDは、NRサイドリンク通信におけるデータの送信元を識別し得る。送信元レイヤ-2IDは、24ビット長であってもよく、MAC層で2つのビット列に分割されてもよい。1つのビット列は、送信元レイヤ-2IDのLSB部分(8ビット)であってもよく、送信者の物理層に転送されてもよい。これは、サイドリンク制御情報内の意図されたデータのソースを識別することができ、受信機の物理層におけるパケットのフィルタリングに使用することができる。第2のビット列は、送信元レイヤ-2IDのMSB部分(16ビット)であってもよく、媒体アクセス制御(MAC)ヘッダ内で搬送されてもよい。これは、受信機のMACレイヤにおけるパケットのフィルタリングに使用され得る。宛先レイヤ2IDは、NRサイドリンク通信におけるデータのターゲットを識別することができる。NRサイドリンク通信の場合、宛先レイヤ2IDは、24ビット長であってもよく、MACレイヤで2つのビット列に分割されてもよい。一方のビット列は、宛先レイヤ2IDのLSB部分(16ビット)であってもよく、送信者の物理レイヤに転送されてもよい。これは、サイドリンク制御情報内の意図されたデータのターゲットを識別することができ、受信機の物理層でパケットのフィルタリングに使用することができる。第2のビット列は宛先レイヤ2IDのMSB部分(8ビット)とすることができ、MACヘッダ内で搬送することができる。これは、受信機のMACレイヤにおけるパケットのフィルタリングに使用され得る。PC5リンク識別子は、PC5ユニキャストリンクの寿命の間、UE内のPC5ユニキャストリンクを一意に識別することができる。PC5リンク識別子は、そのサイドリンク無線リンク障害(RLF)宣言が行われ、PC5-RRC接続が解放されたPC5ユニキャストリンクを示すために使用され得る。
【0033】
図2Aおよび
図2Bは、本開示の様々な例示的な実施形態のうちのいくつかの態様による、ユーザプレーンおよび制御プレーンのための無線プロトコルスタックの例をそれぞれ示す。
図2Aに示すように、(UE125とgNB115との間の)Uuインターフェースのユーザプレーンのためのプロトコルスタックは、サービスデータ適応プロトコル(SDAP)201およびSDAP211と、パケットデータコンバージェンスプロトコル(PDCP)202およびPDCP212と、無線リンク制御(RLC)203およびRLC213と、MAC204およびMAC214と、レイヤ2のサブレイヤおよび物理(PHY)205およびPHY215レイヤ(レイヤ1はL1とも呼ばれる)とを含む。
【0034】
PHY205およびPHY215は、MAC204およびMAC214サブレイヤにトランスポートチャネル244を提供する。MAC204およびMAC214サブレイヤは、RLC203およびRLC213サブレイヤに論理チャネル243を提供する。RLC203およびRLC213サブレイヤは、PDCP202およびPCP212サブレイヤにRLCチャネル242を提供する。PDCP202およびPDCP212サブレイヤは、SDAP201およびSDAP211サブレイヤに無線ベアラ241を提供する。無線ベアラは、ユーザ・プレーン・データのためのデータ無線ベアラ(DRB)と、制御プレーン・データのためのシグナリング無線ベアラ(SRB)との2つのグループに分類されてもよい。SDAP201およびSDAP211サブレイヤは、QoSフロー240を5GCに提供する。
【0035】
MAC204またはMAC214サブレイヤの主なサービスおよび機能は、論理チャネルとトランスポートチャネルとの間のマッピング、1つまたは複数の異なる論理チャネルに属するMACサービスデータユニット(SDU)の、トランスポートチャネル上で物理層との間で受け渡しされるトランスポートブロック(TB)への/からの多重化/逆多重化、スケジューリング情報報告、ハイブリッド自動再送要求(HARQ)による誤り訂正
(キャリアアグリゲーション(CA)の場合、セルごとに1つのHARQエンティティ)、動的スケジューリングによるUE間の優先度処理、論理チャネル優先順位付け(LCP)による1つのUEの論理チャネル間の優先度処理、1つのUEの重複リソース間の優先度処理、ならびにパディングを含む。単一のMACエンティティは、複数のヌメロロジ、伝送タイミングおよびセルをサポートし得る。論理チャネルの優先順位付けにおけるマッピング制限は、論理チャネルが使用できるヌメロロジ、セル、および伝送タイミングを制御する。
【0036】
HARQ機能は、レイヤ1におけるピア・エンティティ間の配信を保証することができる。物理層がダウンリンク/アップリンク空間多重化のために構成されていない場合、単一のHARQプロセスは1つのTBをサポートすることができ、物理層がダウンリンク/アップリンク空間多重化のために構成されている場合、単一のHARQプロセスは1つまたは複数のTBをサポートすることができる。
【0037】
RLC203またはRLC213サブレイヤは、3つの伝送モード、すなわち、透過モード(TM)、非確認モード(UM)、および確認モード(AM)をサポートすることができる。RLC構成は、ヌメロロジおよび/または伝送時間に依存せずに論理チャネルごとであってもよく、自動再送要求(ARQ)は、論理チャネルが構成されているヌメロロジおよび/または伝送時間のいずれかで動作してもよい。
【0038】
RLC203またはRLC213サブレイヤの主なサービスおよび機能は伝送モード(例えば、TM、UMまたはAM)に依存し、上位層PDUの転送、PDCPのシーケンス番号とは無関係のシーケンス番号(UMおよびAM)、ARQによる誤り訂正(AMのみ)、RLC SDUのセグメント化(AMおよびUM)および再セグメント化(AMのみ)、SDU(AMおよびUM)の再アセンブリ、重複検出(AMのみ)、RLC SDU
廃棄(AMおよびUM)、RLC再確立、ならびにプロトコルエラー検出(AMのみ)を含むことができる。
【0039】
RLC203またはRLC213サブレイヤ内の自動再送要求は、以下の特性を有し得る。ARQは、RLC状況報告に基づいてRLC SDUまたはRLC SDUセグメントを再送信する。RLC状況通知のためのポーリングは、RLCによって必要とされる場合に使用されてもよい。RLC受信機はまた、欠落したRLC SDUまたはRLC SDUセグメントを検出した後にRLC状況通知をトリガしてもよい。
【0040】
PDCP202またはPDCP212サブレイヤの主なサービスおよび機能は、データの転送(ユーザプレーンまたは制御プレーン)、PDCPシーケンス番号(SN)の維持、ロバストヘッダ圧縮(ROHC)プロトコルを使用したヘッダ圧縮および解凍、EHCプロトコルを用いたヘッダ圧縮および伸張、暗号化および復号化、完全性保護および完全性検証、タイマーベースのSDU廃棄、スプリットベアラのルーティング、重複、リオーダリングおよびインオーダー配信、アウトオブオーダー配信、ならびに重複破棄を含むことができる。
【0041】
SDAP201またはSDAP211の主なサービスおよび機能は、QoSフローとデータ無線ベアラとの間のマッピング、およびダウンリンクパケットとアップリンクパケットの両方においてQoSフローID(QFI)をマーキングすることを含む。SDAPの単一のプロトコルエンティティは、個々のPDUセッションごとに構成されてもよい。
【0042】
図2Bに示すように、(UE125とgNB115との間の)Uuインターフェースの制御プレーンのプロトコルスタックは、上述したように、PHYレイヤ(レイヤ1)と、レイヤ2のMAC、RLCおよびPDCPサブレイヤと、さらに、RRC206サブレイヤおよびRRC216サブレイヤとを含む。Uuインターフェース上のRRC206サブレイヤおよびRRC216サブレイヤの主なサービスおよび機能は、ASおよびNASに関連するシステム情報のブロードキャスト、5GCまたはNG-RANによって開始されるページング、UEとNG-RANとの間のRRC接続の確立、維持、および解放(キャリアアグリゲーションの追加、修正、および解除、ならびにNRまたはE-UTRAとNRとの間のデュアルコネクティビティの追加、修正、および解除を含む)、鍵管理を含むセキュリティ機能、SRBおよびDRBの確立、構成、維持および解放、移動機能(ハンドオーバおよびコンテキスト転送、UEセルの選択と再選択およびセル選択と再選択の制御、ならびにRAT間移動を含む)、QoS管理機能、UE測定報告および報告の制御、無線リンク障害の検出および回復、ならびにNASメッセージのNASとUEとの間の転送を含む。NAS207およびNAS227レイヤは、認証、モビリティ管理、セキュリティ制御などの機能を実行する制御プロトコル(ネットワーク側のAMFで終端)である。
【0043】
Uuインターフェース上のRRCサブレイヤのサイドリンク固有のサービスおよび機能は、システム情報または専用シグナリングを介したサイドリンクリソース割り当ての構成、UEサイドリンク情報の報告、サイドリンクに関する測定構成および報告、ならびにSLトラフィックパターンのためのUE支援情報の報告を含む。
【0044】
図3A、
図3B、および
図3Cは、本開示の様々な典型的な実施形態のうちのいくつかの態様による、ダウンリンク、アップリンクおよびサイドリンクにおける論理チャネルとトランスポートチャネルとの間の例示的なマッピングをそれぞれ示す。異なる種類のデータ転送サービスがMACによって提供されてもよい。各論理チャネルタイプは、どのタイプの情報が転送されるかによって定義され得る。論理チャネルは、制御チャネルおよびトラフィックチャネルの2つのグループに分類されてもよい。制御チャネルは、制御プレー
ン情報の転送のみに使用され得る。ブロードキャスト制御チャネル(BCCH)は、システム制御情報をブロードキャストするためのダウンリンクチャネルである。ページング制御チャネル(PCCH)は、ページングメッセージを搬送するダウンリンクチャネルである。共通制御チャネル(CCCH)は、UEとネットワークとの間で制御情報を送信するためのチャネルである。このチャネルは、ネットワークとのRRC接続を有しないUEのために使用されてもよい。専用制御チャネル(DCCH)は、UEとネットワークとの間で専用制御情報を送信するポイントツーポイント双方向チャネルであり、RRC接続を有するUEによって使用され得る。トラフィックチャネルは、ユーザプレーン情報の転送のみに使用され得る。専用トラフィックチャネル(DTCH)は、ユーザ情報を転送するための、1つのUEに専用のポイントツーポイント・チャネルである。DTCHは、アップリンクとダウンリンクとの両方に存在することができる。サイドリンク制御チャネル(SCCH)は、1つのUEから他のUEに制御情報(例えば、PC5-RRCメッセージおよびPC5-Sメッセージ)を送信するためのサイドリンクチャネルである。サイドリンクトラフィックチャネル(STCH)は、1つのUEから他のUEにユーザ情報を送信するためのサイドリンクチャネルである。サイドリンクブロードキャスト制御チャネル(SBCCH)は、1つのUEから他のUEにサイドリンクシステム情報をブロードキャストするためのサイドリンクチャネルである。
【0045】
ダウンリンクトランスポートチャネルのタイプには、ブロードキャストチャネル(BCH)、ダウンリンク共有チャネル(DL-SCH)、およびページングチャネル(PCH)が含まれる。BCHは、固定された、予め定義されたトランスポートフォーマットを特徴とすることができる。単一のメッセージとして、または異なるBCHインスタンスをビームフォーミングすることにより、セルのカバレッジエリア全体でブロードキャストされる必要がある。DL-SCHは、HARQのサポート、変調、符号化、および送信電力を変化させることによる動的リンク適応のためのサポート、セル全体でブロードキャストされる可能性、ビームフォーミングを使用する可能性、動的リソース割り当てと半静的リソース割り当ての両方のサポート、ならびにUEの省電力を可能にするためのUE不連続受信(DRX)のサポートによって特徴付けられ得る。PCHは、UE省電力を可能にするためのUE不連続受信(DRX)のサポート(DRXサイクルがネットワークによってUEに示される)、単一のメッセージとして、または異なるBCHインスタンスをビームフォーミングすることにより、セルのカバレッジエリア全体でブロードキャストされるための要件、ならびにトラフィック/他の制御チャネルにも動的に使用できる物理リソースにマッピングされることによって特徴付けられ得る。
【0046】
ダウンリンクでは、論理チャネルとトランスポートチャネルとの間に以下の接続が存在することができる。BCCHは、BCHにマップされてもよい。BCCHは、DL-SCHにマッピングされてもよい。PCCHは、PCHにマップされてもよい。CCCHは、DL-SCHにマップされてもよい。DCCHは、DL-SCHにマップされてもよい。DTCHはDL-SCHにマッピングされてもよい。
【0047】
アップリンク・トランスポート・チャネル・タイプは、アップリンク共有チャネル(UL-SCH)およびランダム・アクセス・チャネル(RACH)を含む。UL-SCHは、ビームフォーミングを使用する可能性、送信電力を変化させ、潜在的に変調および符号化することによる動的リンク適応のためのサポート、HARQのサポート、動的リソース割り当ておよび準静的リソース割り当ての両方のサポートによって特徴付けられ得る。RACHは、限定された制御情報および衝突リスクによって特徴付けられ得る。
【0048】
アップリンクでは、論理チャネルと伝送チャネルとの間に以下の接続が存在することができる。CCCHは、UL-SCHにマップされてもよい。DCCHは、UL-SCHにマップされてもよい。DTCHはUL-SCHにマッピングされてもよい。
【0049】
サイドリンク・トランスポート・チャネル・タイプは、サイドリンク・ブロードキャスト・チャネル(SL-BCH)およびサイドリンク共有チャネル(SL-SCH)を含む。SL-BCHは、予め定義されたトランスポートフォーマットによって特徴付けられ得る。SL-SCHは、ユニキャスト送信、グループキャスト送信、およびブロードキャスト送信のサポート、NG-RANによるUE自律リソース選択とスケジュールされたリソース割り当ての両方のサポート、UEがNG-RANによってリソースを割り当てられたときの動的リソース割り当ておよび準静的リソース割り当ての両方のサポート、HARQのサポート、ならびに送信電力、変調、および符号化を変化させることによる動的リンク適応のサポートにより特徴付けられ得る。
【0050】
サイドリンクでは、論理チャネルとトランスポートチャネルとの間に以下の接続が存在し得る。すなわち、SCCHはSL-SCHにマッピングされ得、STCHはSL-SCHにマッピングされ得、およびSBCCHはSL-BCHにマッピングされ得る。
【0051】
図4A、
図4B、および
図4Cは、本開示の様々な典型的な実施形態のうちのいくつかの態様による、ダウンリンク、アップリンクおよびサイドリンクにおけるトランスポートチャネルと物理チャネルとの間の例示的なマッピングをそれぞれ示す。ダウンリンクにおける物理チャネルは、物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)、物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)、および物理ブロードキャストチャネル(PBCH)を含む。PCHおよびDL-SCHトランスポートチャネルは、PDSCHにマッピングされる。BCHトランスポートチャネルはPBCHにマッピングされる。PDCCHにはトランスポートチャネルがマッピングされず、PDCCHを介してダウンリンク制御情報(DCI)が送信される。
【0052】
アップリンクにおける物理チャネルは、物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)、物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)、および物理ランダム・アクセス・チャネル(PRACH)を含む。UL-SCHトランスポートチャネルは、PUSCHにマッピングされてもよく、RACHトランスポートチャネルは、PRACHにマッピングされてもよい。PUCCHにはトランスポートチャネルがマッピングされず、PUCCHを介してアップリンク制御情報(UCI)が送信される。
【0053】
サイドリンクの物理チャネルには、物理サイドリンク共有チャネル(PSSCH)、物理サイドリンク制御チャネル(PSCCH)、物理サイドリンク・フィードバック・チャネル(PSFCH)、および物理サイドリンク・ブロードキャスト・チャネル(PSBCH)が含まれる。物理サイドリンク制御チャネル(PSCCH)は、PSSCHのためにUEによって使用されるリソースおよび他の送信パラメータを示すことができる。物理サイドリンク共有チャネル(PSSCH)は、データ自体のTB、ならびにHARQ手順およびCSIフィードバックトリガなどの制御情報を送信することができる。スロット内の少なくとも6つのOFDMシンボルがPSSCH送信に使用され得る。物理サイドリンク・フィードバック・チャネル(PSFCH)は、PSSCH送信の意図された受信者であるUEから送信を実行したUEにサイドリンクを介してHARQフィードバックを搬送することができる。PSFCHシーケンスは、スロット内のサイドリンクリソースの末尾付近の2つのOFDMシンボルにわたって繰り返される1つのPRBで送信され得る。SL-SCHトランスポートチャネルは、PSSCHにマッピングされてもよい。SL-BCHはPSBCHにマッピングされてもよい。トランスポートチャネルはPSFCHにマッ
ピングされないが、サイドリンクフィードバック制御情報(SFCI)はPSFCHにマッピングされ得る。トランスポートチャネルはPSCCHにマッピングされないが、サイドリンク制御情報(SCI)はPSCCHにマッピングされ得る。
【0054】
図5A、
図5B、
図5C、および
図5Dは、本開示の様々な典型的な実施形態のうちのいくつかの態様による、NRサイドリンク通信のための無線プロトコルスタックの例をそれぞれ示す。PC5インターフェース(すなわち、STCHの場合)におけるユーザプレーンのためのASプロトコルスタックは、SDAP、PDCP、RLCおよびMACサブレイヤ、ならびに物理レイヤから構成され得る。ユーザプレーンのプロトコルスタックが
図5Aに示されている。PC5インターフェースにおけるSBCCHのためのASプロトコルスタックは、
図5Bに以下に示すように、RRC、RLC、MACサブレイヤ、および物理レイヤから構成され得る。PC5-Sプロトコルをサポートするために、
図5Cに示すように、PC5-Sは、PC5-S用のSCCHのための制御プレーンプロトコルスタック内のPDCP、RLC、およびMACサブレイヤ、ならびに物理レイヤの上に配置される。PC5インターフェースにおけるRRC用のSCCHのための制御プレーンのためのASプロトコルスタックは、RRC、PDCP、RLCおよびMACサブレイヤ、ならびに物理レイヤからなる。RRCのためのSCCHのための制御プレーンのプロトコルスタックが
図5Dに示されている。
【0055】
サイドリンク無線ベアラ(SLRB)は、ユーザ・プレーン・データ用のサイドリンクデータ無線ベアラ(SL DRB)および制御プレーンデータ用のサイドリンク・シグナリング無線ベアラ(SL SRB)の2つのグループに分類することができる。異なるSCCHを使用する別々のSL SRBは、それぞれPC5-RRCおよびPC5-Sシグナリング用に構成され得る。
【0056】
MACサブレイヤは、PC5インターフェースを介して以下のサービスおよび機能、すなわち、無線リソース選択、パケットフィルタリング、所与のUEのアップリンク送信とサイドリンク送信との間の優先度処理、およびサイドリンクCSI報告を提供することができる。MACにおける論理チャネル優先順位付けの制限により、同じ宛先に属するサイドリンク論理チャネルのみが、宛先に関連付けられ得るユニキャスト、グループキャスト、およびブロードキャスト送信ごとにMAC PDUに多重化され得る。パケットフィルタリングのために、送信元レイヤ2IDと宛先レイヤ2IDの両方の部分を含むSL-SCH MACヘッダがMAC PDUに追加され得る。MACサブヘッダ内に含まれる論理チャネル識別子(LCID)は、送信元レイヤ-2IDと宛先レイヤ-2IDとの組み合わせの範囲内で論理チャネルを一意に識別することができる。
【0057】
RLCサブレイヤのサービスおよび機能は、サイドリンクのためにサポートされ得る。RLC非確認モード(UM)と確認モード(AM)の両方がユニキャスト伝送で使用されてもよく、一方、グループキャスト伝送またはブロードキャスト伝送ではUMのみが使用されてもよい。UMの場合、グループキャストおよびブロードキャストのために一方向の送信のみがサポートされ得る。
【0058】
UuインターフェースのためのPDCPサブレイヤのサービスおよび機能は、いくつかの制限を伴ってサイドリンクのためにサポートされ得る。アウトオブオーダー配信は、ユニキャスト送信のためにのみサポートされ得、PC5インターフェースを介して重複をサポートしなくてもよい。
【0059】
SDAPサブレイヤは、PC5インターフェースを介して以下のサービスおよび機能、すなわちQoSフローとサイドリンクデータ無線ベアラとの間のマッピングを提供することができる。宛先に関連付けられたユニキャスト、グループキャスト、およびブロードキ
ャストのうちの1つに対して、宛先ごとに1つのSDAPエンティティが存在し得る。
【0060】
RRCサブレイヤは、PC5インターフェースを介して以下のサービスおよび機能、すなわち、ピアUE間のPC5-RRCメッセージの転送、2つのUE間のPC5-RRC接続の維持および解放、ならびにMACまたはRLCからの指示に基づくPC5-RRC接続のためのサイドリンク無線リンク障害の検出を提供することができる。PC5-RRC接続は、対応するPC5ユニキャストリンクが確立された後に確立されたとみなされ得る送信元レイヤ-2IDと宛先レイヤ-2IDのペアのための2つのUE間の論理接続であり得る。PC5-RRC接続とPC5ユニキャストリンクとの間には1対1の対応関係があり得る。UEは、送信元レイヤ-2IDと宛先レイヤ-2IDとの異なるペアについて、1つまたは複数のUEとの複数のPC5-RRC接続を有することができる。別々のPC5-RRC手順およびメッセージは、UEがSL-DRB構成を含むUE能力およびサイドリンク構成をピアUEに転送するために使用され得る。両方のピアUEは、両方のサイドリンク方向で別々の双方向手順を使用して、自身のUE能力およびサイドリンク構成を交換することができる。
【0061】
図6は、本開示の様々な典型的な実施形態のうちのいくつかの態様による、ダウンリンク、アップリンクおよびサイドリンクにおける例示的な物理信号を示す。復調基準信号(DM-RS)は、ダウンリンク、アップリンク、およびサイドリンクで使用されてもよく、チャネル推定に使用されてもよい。DM-RSは、UE固有の基準信号であり、ダウンリンク、アップリンク、またはサイドリンクの物理チャネルと共に送信され得、物理チャネルのチャネル推定およびコヒーレント検出に使用され得る。位相追跡基準信号(PT-RS)は、ダウンリンク、アップリンク、およびサイドリンクで使用することができ、位相を追跡し、位相雑音による性能損失を軽減するために使用することができる。PT-RSは、主に、システム性能に対する共通位相誤差(CPE)の影響を推定および最小化するために使用され得る。位相雑音特性のために、PT-RS信号は、周波数領域において低密度を有し、時間領域において高密度を有し得る。PT-RSは、DM-RSと組み合わせて、ネットワークが存在するようにPT-RSを構成した場合に発生し得る。位置決め基準信号(PRS)は、異なる位置決め技術を用いて位置決めするために、ダウンリンクで使用されてもよい。PRSは、基地局からの受信信号を受信機内のローカルレプリカと相関させることによってダウンリンク伝送の遅延を測定するために使用され得る。チャネル状態情報基準信号(CSI-RS)は、ダウンリンクおよびサイドリンクで使用され得る。CSI-RSは、とりわけ、チャネル状態推定、モビリティおよびビーム管理のための基準信号受信電力(RSRP)測定、復調のための時間/周波数トラッキングのために使用され得る。CSI-RSはUE固有に構成されてもよいが、複数のユーザが同じCSI-RSリソースを共有してもよい。UEは、CSIレポートを決定し、PUCCHまたはPUSCHを用いて、これらをアップリンクで基地局へ伝送することができる。CSI報告は、サイドリンクMAC CEで搬送されてもよい。プライマリ同期信号(PSS)およびセカンダリ同期信号(SSS)は、無線フレーム同期のために使用され得る。PSSおよびSSSは、初期アタッチ中のセル探索手順またはモビリティ目的のために使用され得る。サウンディング基準信号(SRS)は、アップリンク・チャネル推定のために、アップリンクで使用されてもよい。CSI-RSと同様に、SRSは、SRSと準コロケートされて送信されるように構成されてもよいように、他の物理チャネルのためのQCL基準として機能することができる。サイドリンクPSS(S-PSS)およびサイドリンクSSS(S-SSS)は、サイドリンク同期のためのサイドリンクで使用され得る。
【0062】
図7は、本開示の様々な典型的な実施形態のいくつかの態様にしたがう無線リソース制御(RRC)状態および異なるRRC状態間の遷移の例を例示する。UEは、RRC接続状態710、RRCアイドル状態720、およびRRC非アクティブ状態730の3つのRRC状態のうちのいずれかにあり得る。電源投入後に、UEはRRCアイドル状態72
0にあり得、UEは、データ転送を実行するため、および/または音声通話を行うために、初期アクセスを使用し、RRC接続確立手順を介してネットワークとの接続を確立し得る。RRC接続が確立されると、UEはRRC接続状態710になり得る。UEはRRC接続確立/解放手順740を使ってRRCアイドル状態720からRRC接続状態710へ、またはRRC接続状態710からRRCアイドル状態720へ遷移できる。
【0063】
UEが頻繁なスモールデータを送信するときのRRC接続状態710からRRCアイドル状態720への頻繁な遷移から生じるシグナリング負荷および待ち時間を低減するために、RRC非アクティブ状態730が使用され得る。RRC非アクティブ状態730では、ASコンテキストは、UEとgNBの両方によって格納され得る。これは、RRC非アクティブ状態730からRRC接続状態710へのより速い状態遷移をもたらし得る。UEは、RRC接続再開/非アクティブ化手順760を用いてRRC非アクティブ状態730からRRC接続状態710へ、またはRRC接続状態710からRRC非アクティブ状態730へ遷移し得る。UEは、RRC接続解放手順750を用いてRRC非アクティブ状態730からRRCアイドル状態720に遷移し得る。
【0064】
図8は、本開示の様々な例示的な実施形態のいくつかの態様による例示的なフレーム構造および物理リソースを示す。ダウンリンクまたはアップリンクまたはサイドリンク送信は、10個の1msのサブフレームからなる10msの持続時間を有するフレームに編成され得る。各サブフレームは、1、2、4、...スロットからなり得、サブフレーム当たりのスロット数は、伝送が行われるキャリアのサブキャリア間隔に依存し得る。スロット持続時間は、通常のサイクリックプレフィックス(CP)を持つ14個のシンボルと、拡張CPを持つ12個のシンボルとであってもよい。そして、サブフレーム内に整数個のスロットが存在するように、使用されるサブキャリア間隔に応じて時間的にスケール・インされてもよい。
図8は、時間および周波数領域におけるリソースグリッドを示す。時間において1つのシンボルおよび周波数において1つのサブキャリアを含むリソースグリッドの各要素は、リソース要素(RE)と呼ばれる。リソースブロック(RB)は、周波数領域における12の連続したサブキャリアとして定義されてもよい。
【0065】
いくつかの例では、非スロットベースのスケジューリングを用いて、パケットの伝送は、スロットの一部にわたって、例えば、ミニスロットとも呼ばれ得る2、4、または7つのOFDMシンボルの間に行われ得る。ミニスロットは、URLLCなどの低遅延アプリケーションおよびライセンス不要帯域での動作に使用され得る。いくつかの実施形態では、ミニスロットは、サービスの高速柔軟スケジューリング(例えば、eMBBに対するURLLCのプリエンプション)にも使用され得る。
【0066】
図9は、本開示の様々な例示的な実施形態のうちのいくつかの態様による、異なるキャリア・アグリゲーション・シナリオにおけるコンポーネントキャリア構成の例を示す。キャリアアグリゲーション(CA)では、2つ以上のコンポーネントキャリア(CC)がアグリゲーションされてもよい。UEは、その能力に依存して、1または複数のCCで同時に受信または送信することができる。CAは、
図9に図示するように、同じ帯域または異なる帯域において、連続したCCと不連続なCCとの両方についてサポートされてもよい。gNBおよびUEは、サービングセルを使用して通信することができる。サービス提供セルは、少なくとも1つのダウンリンクCCに関連付けられ得る(例えば、1つのダウンリンクCCのみに関連付けられ得るか、または、ダウンリンクCCおよびアップリンクCCに関連付けられ得る)。サービングセルは、プライマリセル(PCell)またはセカンダリcCell(SCell)であってもよい。
【0067】
UEは、アップリンク・タイミング制御手順を用いて、そのアップリンク伝送のタイミングを調節することができる。タイミングアドバンス(TA)を使用して、ダウンリンク
フレームタイミングに対してアップリンクフレームタイミングを調整することができる。gNBは、所望のタイミングアドバンス設定を決定し、それをUEに提供することができる。UEは、提供されたTAを使用して、UEの観測されたダウンリンク受信タイミングに対するそのアップリンク送信タイミングを決定することができる。
【0068】
RRC接続状態では、gNBは、L1を同期させ続けるためにタイミングアドバンスを維持する役割を担い得る。同じタイミングアドバンスが適用されるアップリンクを有し、同じタイミング基準セルを使用するサービングセルは、タイミングアドバンスグループ(TAG)にグループ化される。TAGは、構成されたアップリンクを有する少なくとも1つのサービングセルを含み得る。サービングセルのTAGへのマッピングは、RRCによって構成され得る。プライマリTAGの場合、UEは、SCellが場合によってはタイミング基準セルとしても使用され得る共有スペクトルチャネルアクセスを除いて、PCellをタイミング基準セルとして使用することができる。セカンダリTAGでは、UEは、このTAGのアクティブ化されたSCellのいずれかをタイミング基準セルとして使用することができ、必要でない限りこれを変更しなくてもよい。
【0069】
タイミングアドバンス更新は、MAC CEコマンドを介してgNBによってUEにシグナリングされてもよい。そのようなコマンドは、L1が同期され得るか否かを示すことができるTAG固有タイマを再開することができ、タイマが実行されているとき、L1は同期されているとみなされ得、そうでない場合、L1は非同期であるとみなされ得る(この場合、アップリンク伝送はPRACH上でのみ行われ得る)。
【0070】
CAの単一のタイミングアドバンス機能を有するUEは、同じタイミングアドバンスを共有する複数のサービングセル(1つのTAGにグループ化された複数のサービングセル)に対応する複数のCCを同時に受信および/または送信することができる。CAのための複数のタイミングアドバンス能力を有するUEは、異なるタイミングアドバンスを有する複数のサービングセル(複数のTAGにグループ化された複数のサービングセル)に対応する複数のCCを同時に受信および/または送信することができる。NG-RANは、各TAGが少なくとも1つのサービングセルを含むことを保証し得る。非CA対応UEは、単一のCCで受信し、1つのサービングセルのみ(1つのTAG内の1つのサービングセル)に対応する単一のCCで送信し得る。
【0071】
CAの場合の物理層のマルチキャリア特性は、MAC層に公開されてもよく、サービングセルごとに1つのHARQエンティティが必要とされてもよい。CAが設定されている場合、UEはネットワークとの1つのRRC接続を有し得る。RRC接続確立/再確立/ハンドオーバにおいて、1つのサービングセル(例えば、PCell)がNASモビリティ情報を提供し得る。UEの能力に応じて、SCellは、PCellと共にサービングセルのセットを形成するように構成され得る。UEのために構成されたサービングセルのセットは、1つのPCellと1つまたは複数のSCellとで構成され得る。SCellの再構成、追加、および削除は、RRCによって実行されてもよい。
【0072】
二重接続シナリオでは、UEは、マスタ基地局と通信するためのマスタセルグループ(MCG)と、セカンダリ基地局と通信するためのセカンダリセルグループ(SCG)と、2つのMACエンティティであって、1つはマスタ基地局と通信するためのMCGのためのものであり、1つはセカンダリ基地局と通信するためのSCGのためのものである、2つのMACエンティティとを含む複数のセルで構成され得る。
【0073】
図10は、本開示の様々な例示的な実施形態のいくつかの態様による例示的な帯域幅部分の構成および切り替えを示す。UEは、所与の成分キャリアにおける1つまたは複数の帯域幅部分(BWP)1010を用いて設定されてもよい。いくつかの例では、1つまた
は複数の帯域幅部分のうちの1つが一度にアクティブであってもよい。アクティブ帯域幅部分は、セルの動作帯域幅内のUEの動作帯域幅を定義することができる。初期アクセスのために、セル内のUEの構成が受信されるまで、システム情報から決定された初期帯域幅部分1020が使用され得る。例えばBWP切り替え1040による帯域幅適応(BA)では、UEの受信帯域幅および送信帯域幅はセルの帯域幅ほど大きくなくてもよく、調整されてもよい。例えば、幅は変更するように順序付けられてもよく(例えば、低活動期間中に収縮して電力を節約する)、位置は周波数領域で移動することができ(例えば、スケジューリングの柔軟性を高めるために)、サブキャリア間隔は、変更するように順序付けられてもよい(例えば、異なるサービスを可能にするために)。第1のアクティブBWP1020は、PCellのRRC(再)設定時またはSCellのアクティベーション時のアクティブBWPであってもよい。
【0074】
それぞれ、ダウンリンクBWPまたはアップリンクBWPのセット内のダウンリンクBWPまたはアップリンクBWPの場合、UEには、以下の構成パラメータ、すなわち、サブキャリア間隔(SCS)、サイクリックプレフィックス、共通RBおよびいくつかの連続したRB、それぞれのBWP-IdによるダウンリンクBWPまたはアップリンクBWPのセット内のインデックス、BWP共通パラメータのセットおよびBWP専用パラメータのセットが提供され得る。BWPは、BWPに対して構成されたサブキャリア間隔およびサイクリックプレフィックスに従って、OFDMヌメロロジに関連付けられ得る。サービングセルの場合、UEは、構成されたダウンリンクBWPのうちのデフォルトのダウンリンクBWPによって提供され得る。UEにデフォルトのダウンリンクBWPが提供されない場合、デフォルトのダウンリンクBWPは初期ダウンリンクBWPであり得る。
【0075】
ダウンリンクBWPは、BWP非アクティブタイマに関連付けられ得る。アクティブなダウンリンクBWPに関連付けられたBWP非アクティブタイマが満了し、デフォルトのダウンリンクBWPが構成されている場合、UEは、デフォルトのBWPへのBWP切り替えを実行することができる。アクティブなダウンリンクBWPに関連付けられたBWP非アクティブタイマが満了し、デフォルトのダウンリンクBWPが構成されていない場合、UEは、初期ダウンリンクBWPへのBWP切り替えを実行することができる。
【0076】
図11は、本開示の様々な典型的な実施形態のうちのいくつかの態様による、例示的な4ステップ競合ベースおよび競合なしのランダム・アクセス・プロセスを示す。
図12は、本開示の様々な典型的な実施形態のうちのいくつかの態様による、例示的な2ステップ競合ベースおよび競合なしのランダム・アクセス・プロセスを示す。ランダムアクセス手順は、いくつかのイベント、例えば、RRCアイドル状態からの初期アクセス、RRC接続再確立手順、アップリンク同期状態が「非同期」であるときのRRC接続状態中のダウンリンクまたはアップリンクデータ到着、スケジューリング要求(SR)のために利用可能なPUCCHリソースがない場合のRRC接続状態中のアップリンクデータ到着、SR不良、同期再構成時のRRCによる要求(例えば、ハンドオーバ)、RRC非アクティブ状態からの遷移、セカンダリTAGの時間整合を確立すること、その他のシステム情報(SI)の要求、ビーム障害回復(BFR)、PCellでの一貫したアップリンクのリッスン・ビフォア・トーク(LBT)障害によってトリガされ得る。
【0077】
2つのタイプのランダムアクセス(RA)手順がサポートされ得る。すなわち、MSG1を伴う4ステップRAタイプおよびMSGAを伴う2ステップRAタイプである。両方のタイプのRA手順は、
図11および
図12に示すように、競合ベースのランダムアクセス(CBRA)および競合なしのランダム・アクセス(CFRA)をサポートすることができる。
【0078】
UEは、ネットワーク構成に基づいてランダムアクセス手順の開始時にランダムアクセ
スのタイプを選択することができる。CFRAリソースが設定されていない場合、RSRPしきい値は、2ステップRAタイプと4ステップRAタイプとの間で選択するためにUEによって使用され得る。4ステップRAタイプのためのCFRAリソースが設定される場合、UEは、4ステップRAタイプを用いてランダムアクセスを実行することができる。2ステップRAタイプのためのCFRAリソースが設定される場合、UEは、2ステップRAタイプを用いてランダムアクセスを実行することができる。
【0079】
4ステップRAタイプのMSG1は、PRACHにおけるプリアンブルからなり得る。MSG1伝送後に、UEは、設定されたウィンドウ内でネットワークからの応答を監視することができる。CFRAの場合、MSG1伝送のための専用プリアンブルが、ネットワークによって割り当てられ、ネットワークからランダムアクセス応答(RAR)を受信すると、UEは、
図11に図示するように、ランダムアクセス手順を終了することができる。CBRAの場合、ランダムアクセス応答の受信時に、UEは、ランダムアクセス応答でスケジュールされたアップリンクグラントを使用してMSG3を送信し得、
図11に示すように競合解決を監視し得る。競合解決がMSG3(再)送信の後に成功しない場合、UEはMSG1送信に戻ることができる。
【0080】
2ステップRAタイプのMSGAは、PRACHにおけるプリアンブルと、PUSCHにおけるペイロードとを含んでもよい。MSGA送信後に、UEは、設定されたウィンドウ内でネットワークからの応答を監視することができる。CFRAの場合、専用プリアンブルおよびPUSCHリソースは、MSGA送信のために構成され得、ネットワーク応答を受信すると、UEは、
図12に示すようにランダムアクセス手順を終了することができる。CBRAの場合、ネットワーク応答の受信時に競合解決が成功した場合、UEは、
図12に示すように、ランダムアクセス手順を終了することができ、一方、フォールバック指示がMSGBで受信された場合、UEは、フォールバック指示でスケジュールされたアップリンクグラントを使用してMSG3送信を実行し、競合解決を監視することができる。競合解決がMSG3(再)送信の後に成功しなかった場合、UEはMSGA送信に戻ることができる。
【0081】
図13は、本開示の様々な典型的な実施形態のうちのいくつかの態様による、同期信号および物理ブロードキャスト・チャネル(PBCH)ブロック(SSB)の例示的な時間および周波数構造を示す。SS/PBCHブロック(SSB)は、それぞれが1個のシンボルおよび127個のサブキャリア(例えば、
図13のサブキャリア番号56から182)を占有するプライマリ同期信号およびセカンダリ同期信号(PSS、SSS)と、3個のOFDMシンボルおよび240個のサブキャリアにまたがるが、
図13に示すように、1つのシンボル上ではSSSのために中央に未使用部分が残るPBCHと、から成り得る。半フレーム内のSSBの可能な時間位置は、サブキャリア間隔によって決定されてもよく、SSBが送信される半フレームの周期性は、ネットワークによって構成されてもよい。半フレームの間、異なるSSBは、異なる空間方向で送信され得る(すなわち、セルのカバレッジエリアにまたがる異なるビームを使用する)。
【0082】
PBCHは、セル探索および初期アクセス手順中にUEによって使用されるマスタ情報ブロック(MIB)を搬送するために使用され得る。UEは、他のシステム情報を受信するために、PBCH/MIBを最初に復号することができる。MIBは、システム情報ブロック1(SIB1)を取得するために必要なパラメータ、より具体的には、SIB1を搬送するPDSCHをスケジューリングするためのPDCCHの監視に必要な情報をUEに提供することができる。さらに、MIBは、セル禁止状態情報を示すことができる。MIBとSIB1をまとめて最小システム情報(SI)と呼び、SIB1を残りの最小システム情報(RMSI)と呼ぶことがある。その他のシステム情報ブロック(SIB)(例えば、SIB2、SIB3、...、SIB10およびSIBpos)は、その他SIと
称され得る。他のSIは、DL-SCH上で定期的にブロードキャストされてもよく、DL-SCH上でオンデマンドでブロードキャストされてもよく(例えば、RRCアイドル状態、RRC非アクティブ状態、またはRRC接続状態にあるUEからの要求に応じて)、またはDL-SCH上でRRC接続状態のUEに専用の方法で送信されてもよい(例えば、要求に応じて、ネットワークによって構成されている場合、RRC接続状態にあるUEから、またはUEが共通探索空間が構成されていないアクティブBWPを有する場合)。
【0083】
図14は、本開示の様々な典型的な実施形態のうちのいくつかの態様による例示的なSSBバースト伝送を示す。SSBバーストはN個のSSBを含むことができ、N個のSSBの各SSBはビームに対応することができる。SSBバーストは、周期性(例えば、SSBバースト期間)に従って送信され得る。競合ベースのランダム・アクセス・プロセスの間、UEは、ランダム・アクセス・リソース選択プロセスを実行することができ、ここで、UEは、RAプリアンブルを選択する前に、まずSSBを選択する。UEは、設定されたしきい値を上回るRSRPを有するSSBを選択することができる。いくつかの実施形態では、UEは、設定されたしきい値を上回るRSRPを有するSSBが利用可能でない場合、任意のSSBを選択することができる。ランダム・アクセス・プリアンブルのセットは、SSBに関連付けられ得る。SSBを選択した後に、UEは、SSBに関連付けられたランダム・アクセス・プリアンブルのセットからランダム・アクセス・プリアンブルを選択することができ、ランダム・アクセス・プロセスを開始するために選択されたランダム・アクセス・プリアンブルを送信することができる。
【0084】
いくつかの実施形態では、N個のビームのうちのビームは、CSI-RSリソースに関連付けられ得る。UEは、CSI-RSリソースを測定し、設定されたしきい値を上回るRSRPを有するCSI-RSを選択することができる。UEは、選択されたCSI-RSに対応するランダム・アクセス・プリアンブルを選択し、選択されたランダム・アクセス・プロセスを送信してランダム・アクセス・プロセスを開始することができる。選択されたCSI-RSに関連付けられたランダム・アクセス・プリアンブルがない場合、UEは、選択されたCSI-RSと準コロケートされたSSBに対応するランダム・アクセス・プリアンブルを選択することができる。
【0085】
いくつかの実施形態では、CSI-RSリソースのUE測定値およびUE CSI報告に基づいて、基地局は、送信構成指示(TCI)状態を決定することができ、UEにTCI状態を示すことができ、UEは、ダウンリンク制御情報(例えば、PDCCHを介して)またはデータ(例えば、PDSCHを介して)の受信のために示すTCI状態を使用することができる。UEは、データまたは制御情報の受信のために適切なビームを使用するために、示されたTCI状態を使用することができる。TCI状態の指示は、RRC構成を使用すること、またはRRCシグナリングと動的シグナリングとの組み合わせであり得る(例えば、MAC制御要素(MAC CE)を介して、および/またはダウンリンク伝送をスケジュールするダウンリンク制御情報内のフィールドの値に基づいて)。TCI状態は、CSI-RSのようなダウンリンク基準信号と、ダウンリンク制御またはデータチャネル(例えば、それぞれPDCCHまたはPDSCH)に関連付けられたDM-RSとの間の準コロケーション(QCL)関係を示すことができる。
【0086】
いくつかの実施形態では、UEは、UE向けのDCIを有する検出されたPDCCHおよび所与のサービングセルに従ってPDSCHを復号するために、物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)構成パラメータを使用して、最大M個のTCI-状態構成のリストを用いて構成されてもよく、MはUE能力に依存してもよい。各TCI-Stateは、1つまたは2つのダウンリンク基準信号と、PDSCHのDM-RSポート、PDCCHのDM-RSポート、またはCSI-RSリソースのCSI-RSポートとの間のQC
L関係を構成するためのパラメータを含むことができる。擬似コロケーション関係は、1つまたは複数のRRCパラメータによって構成され得る。各DL RSに対応する準コロケーションタイプは、以下の値のうちの1つをとることができる。「QCL-TypeA」:{ドップラーシフト、ドップラー拡散、平均遅延、遅延拡散}、「QCL-TypeB」:{ドップラーシフト、ドップラー拡散}、「QCL-TypeC」:{ドップラーシフト、平均遅延}、「QCL-TypeD」:{空間Rxパラメータ}。UEは、TCI状態をDCIフィールドのコードポイントにマッピングするために使用されるアクティブ化コマンド(例えば、MAC CE)を受信することができる。
【0087】
図15は、本開示の様々な典型的な実施形態のうちのいくつかの態様による、送信および/または受信のためのユーザ機器および基地局の例示的な構成要素を示す。
図15におけるブロックおよび機能のすべてまたはサブセットは、基地局1505およびユーザ機器1500にあってもよく、ユーザ機器1500および基地局1505によって実行されてもよい。アンテナ1510は、電磁信号の送信または受信に使用され得る。アンテナ1510は、1つまたは複数のアンテナ素子を含むことができ、多入力多出力(MIMO)構成、多入力単出力(MISO)構成および単入力多出力(SIMO)構成を含む異なる入出力アンテナ構成を可能にすることができる。いくつかの実施形態では、アンテナ150は、数十または数百のアンテナ素子を有する大規模MIMO構成を可能にすることができる。アンテナ1510は、ビームフォーミングなどの他のマルチアンテナ技術を可能にすることができる。いくつかの例では、UE1500の能力またはUE1500のタイプ(例えば、低複雑度UE)に応じて、UE1500は単一のアンテナのみをサポートすることができる。
【0088】
トランシーバ1520は、アンテナ1510を介して、本明細書で説明される無線リンクを双方向に通信することができる。例えば、トランシーバ1520は、UEにおける無線トランシーバを表してもよく、基地局における無線トランシーバと双方向に通信してもよく、またはその逆であってもよい。トランシーバ1520は、パケットを変調し、変調されたパケットを送信のためにアンテナ1510に提供し、アンテナ1510から受信されたパケットを復調するためのモデムを含むことができる。
【0089】
メモリ1530は、RAMおよびROMを含むことができる。メモリ1530は、実行された場合に、プロセッサに本明細書に記載の様々な機能を実行させる命令を含むコンピュータ可読コンピュータ実行可能コード1535を格納することができる。いくつかの例では、メモリ1530は、とりわけ、周辺構成要素またはデバイスとの相互作用などの基本的なハードウェアまたはソフトウェア動作を制御することができる基本入力/出力システム(BIOS)を含むことができる。
【0090】
プロセッサ1540は、処理能力を有するハードウェアデバイス(例えば、汎用プロセッサ、DSP、CPU、マイクロコントローラ、ASIC、FPGA、プログラマブルロジックデバイス、ディスクリートゲートもしくはトランジスタロジックコンポーネント、ディスクリートハードウェアコンポーネント、またはそれらの任意の組み合わせ)を含むことができる。いくつかの例では、プロセッサ1540は、メモリコントローラを使用してメモリを動作させるように構成されてもよい。他の例では、メモリコントローラがプロセッサ1540に統合されてもよい。プロセッサ1540は、UE1500または基地局1505に様々な機能を実行させるために、メモリ(例えば、メモリ1530)に格納されたコンピュータ読取可能な命令群を実行するように構成され得る。
【0091】
中央処理装置(CPU)1550は、メモリ1530内のコンピュータ命令によって指定された基本的な算術、論理、制御、および入力/出力(I/O)動作を実行することができる。ユーザ機器1500および/または基地局1505は、グラフィックス処理ユニ
ット(GPU)1560および全地球測位システム(GPS)1570などの追加の周辺構成要素を含むことができる。GPU1560は、ユーザ機器1500および/または基地局1505の処理性能を加速するためのメモリ1530の迅速な操作および変更のための専用回路である。GPS1570は、例えばユーザ機器1500の地理的位置に基づいて、位置ベースのサービスまたは他のサービスを可能にするために使用され得る。
【0092】
いくつかの例では、位相追跡基準信号(PT-RS)を使用して、周波数範囲/帯域(例えば、FR1もしくはFR2または6GHzを超える周波数帯域)における発振器位相雑音の補償を可能にすることができる。位相雑音は、キャリア周波数の関数として増加することができる。PT-RSは、位相雑音効果を緩和するために高周波数(例えば、mmWave帯域)で利用され得る。OFDM信号の場合、位相雑音の影響は、共通位相誤差(CPE)として知られるサブキャリアの位相回転であり得る。
【0093】
いくつかの例では、PT-RSは、周波数領域において低密度を有し、時間領域において高密度を有するように設計されてもよい。いくつかの例では、CPEによる位相回転の原因は、OFDMシンボル内のサブキャリアについて同様であり得、OFDMシンボル間の相関は最小であり得る。
【0094】
一部の実施例では、PT-RSはUE固有であり得、スケジュールされたリソース(例えば、PDSCH、PUSCH、またはPSSCHを介したトランスポートブロックの送信のためのスケジュールされたリソース)に制限され得る。いくつかの例では、PT-RSはビーム形成され得る。いくつかの例では、PT-RSポートの数はポートの総数よりも少なくてもよく、PT-RSポート間の直交性は周波数分割多重化によって達成されてもよい。PT-RSは、送信に使用される発振器の品質、キャリア周波数、OFDMサブキャリア間隔、ならびに変調および符号化方式(MCS)に応じて構成可能であり得る。
【0095】
いくつかの例では、PT-RSは、UE側での遅延拡散および/またはドップラー拡散の時間および周波数追跡および/または推定に使用され得る。PT-RS信号は、RRCパラメータによって制御される設定可能な持続時間の間、限定された帯域幅内で送信され得る。
【0096】
いくつかの例では、PT-RSの時間-周波数構造は波形に依存してもよい。PT-RSの例示的な時間領域構造および周波数領域構造を、それぞれ
図16および
図17に示す。OFDMの場合、PDSCH/PUSCH割り当てにおける第1の基準シンボル(例えば、直交シーケンスを適用する前の)は、割り当て(例えば、PDSCH/PUSCH/PSSCH割り当て)における第1のOFDMシンボルから始まる{1,2,4}シンボルごとに反復され得る。繰り返しカウンタは、DM-RS機会においてリセットされてもよく、DM-RS機会の直後のPT-RS送信は不要であり得る。いくつかの例では、周波数領域では、第2または第4のリソースブロックごとにPT-RSが送信されてもよく、その結果、より疎な周波数領域構造が得られる。周波数領域の密度は、スケジュールされた帯域幅に依存してもよい。いくつかの例では、重複する周波数領域リソース上でスケジュールされた異なるデバイスに関連付けられたPT-RS信号間の衝突のリスクを低減するために、サブキャリア番号およびPT-RS送信に使用されるリソースブロックは、デバイスに関連付けられた無線ネットワーク一時識別子(例えば、C-RNTI)に基づいて決定され得る。
【0097】
いくつかの例では、異なるシーケンス生成およびリソース・マッピング・プロセスが、PDSCH、PUSCH、またはPSSCHによるPT-RSの送信のために使用されてもよい。
【0098】
いくつかの例では、PUSCHを介した送信に使用される位相追跡基準信号の場合、変換プリコーディングがイネーブルであるか否かに応じて異なるプロセスが使用されてもよい。変換プリコーディングがイネーブルでない場合、第1のPT-RSシーケンス生成プロセスが使用され得る。層j上のサブキャリアkに対するプリコーディングされた位相追跡基準信号は、式(1)によって与えられてもよい。
【数1】
ここで、アンテナポート(式(2))は、PT-RS送信に関連付けられ、r(m)は、以下でより詳細に説明するチャープ信号に基づいて決定される。
【数2】
変換プリコーディングがイネーブルである場合、第2のPT-RSシーケンス生成プロセスが使用され得る。UEは、生成されたPT-RSシーケンスを、PUSCHのために使用されるリソースブロックへマッピングするために、1つまたは複数のマッピングプロセス(例えば、変換プリコーディングがイネーブルであるか否かに基づいて)を使用することができる。
【0099】
一例では、PT-RSシーケンス生成のためのチャープ信号の使用を実証するために、60KHzのサブキャリア間隔を使用することができ、これは16.67usのシンボル時間に変換される。チャープ公式は、式(3)に基づいてもよい。
【数3】
1つのチャープシンボルは、t=0からt=t
maxまでの信号であってもよく、ここで、t
max=16.67usである。1MHzから2MHzのチャープラムを有する例では、f
0=ω
0/2π=1.0MHzである。目標周波数は、f
max=f
0+δt
max/(2π)=2.0Mhzであり得、これはδ=377132000000.77をもたらす。
【0100】
いくつかの例では、変換プリコーディングがイネーブルでない場合、PUSCH PT-RSは、以下の条件をすべて満たす場合において、式(4)によるリソース要素にマップされてもよい。
【数4】
-lが、PUSCH送信のために割り当てられたOFDMシンボル内にある
-リソース要素(k,l)がDM-RSに使用されない
-k’およびΔが式(5)に対応する
【数5】
量k’およびΔは、所定のテーブルに基づいて与えられてもよく、構成タイプは、上位層パラメータDMRS-UplinkConfigによって与えられてもよい。プリコーディング行列Wは、所定の行列であってもよい。量β
PTRSは、送信電力に適合するための振幅スケーリングファクタであり得る。いくつかの例では、変換プリコーディングがイネーブルである場合、異なるマッピングプロセスが使用されてもよい。
【0101】
いくつかの例では、PDSCHを介した送信に使用される位相追跡基準信号の場合、サブキャリアkの場合、チャープ信号に基づくシーケンスを使用することができる。チップ信号の詳細については後述する。UEは、位相追跡基準信号が、PDSCHのために使用されるリソースブロックにのみ存在すると仮定することができる。存在する場合には、UEは、以下の条件がすべて満たされる場合、PDSCH PT-RSが、送信電力に適合するように係数β
PT-RS,iによってスケーリングされ、式(6)に従ってリソース要素(k,l)
p,μにマッピングされると仮定することができる。
【数6】
-lが、PDSCH送信のために割り当てられたOFDMシンボル内にある
-リソース要素(k,l)
p、μは、DM-RS、非ゼロ電力CSI-RS(モビリティ測定のために構成されたもの、または「非周期的」として構成された対応するCSI-ResourceConfig内のresourceTypeを用いて構成されたものを除く)、ゼロ電力CSI-RS、SS/PBCHブロック、検出されたPDCCHに使用されないか、または「利用不可」として宣言される。
【0102】
PDSCH割り当ての開始に対して定義された時間インデックスlのセットは、処理に基づいて定義され得る。
【0103】
いくつかの例では、PSSCHを介した送信に使用される位相追跡基準信号について、層j上のサブキャリアkのプリコーディングされたサイドリンク位相追跡基準信号は、式(7)によって与えられてもよい。
【数7】
ここで、アンテナポート(式(8))は、PT-RS送信に関連付けられてもよく、r(m)はチャープ信号に基づく。チャープ信号の詳細については後述する。
【数8】
【0104】
PSSCH PT-RSは、以下の条件をすべて満たす場合において、式(9)によりリソース要素にマッピングされ得る。
【数9】
-lが、PSSCH送信に割り当てられたOFDMシンボル内にある
-リソース要素(k,l)が、サイドリンクCSI-RS、PSCCH、またはPSSCHに関連付けられたDM-RSに使用されない
-k’およびΔが、式(10)に対応する
【数10】
【0105】
いくつかの例では、プリコーディング行列Wは予め決定されてもよい。
【0106】
いくつかの例では、IE DMRS-DownlinkConfigは、PDSCHのためのダウンリンク復調基準信号を設定するために使用されてもよい。フィールドphaseTrackingRSは、ダウンリンクPTRSを構成することができる。このフィールドが設定されていない場合、UEは、ダウンリンクPT-RSが存在しないと仮定することができる。一例では、IE DMRS-UplinkConfigを使用して、PUSCH用のアップリンク復調基準信号を構成することができる。フィールドphaseTrackingRSは、アップリンクPT-RSを構成することができる。
【0107】
いくつかの例では、IE PTRS-DownlinkConfigを使用して、ダウンリンク位相追跡基準信号(PT-RS)を構成することができる。フィールドepre-Ratioは、PTRSとPDSCHとの間のリソース要素当たりのエネルギー(EPRE)比を示すことができる。フィールドfrequencyDensityは、スケジュールされた帯域幅の関数としてDL PT-RSの存在および周波数密度を示すことができる。このフィールドが存在しない場合、UEは、K_PT-RS=2を使用することができる。フィールドmaxNrofPortsは、DL PTRSポートの最大数を示すことができる。フィールドresourceElementOffsetは、DL PT-RSのためのサブキャリアオフセットを示すことができる。フィールドtimeDensityは、MCSの関数としてDL PT-RSの存在および時間密度を示すことができる。
【0108】
いくつかの例では、IE PTRS-UplinkConfigは、アップリンク位相追跡基準信号(PT-RS)を構成するために使用され得る。フィールドfrequencyDensityは、スケジュールされたBWの関数として、CP-OFDM波形に対するUL PT-RSの存在および周波数密度を示すことができる。フィールドmaxNrofPortsは、CP-OFDMのためのUL PTRSポートの最大数を示すことができる。フィールドptrs-Powerは、PTRSポートごとのアップリンクPTRS電力ブースト係数を示すことができる。フィールドresourceElementOffsetは、CP-OFDM用のUL PTRSのサブキャリアオフセットを示すことができる。フィールドsampleDensityは、しきい値T={NRBn,n=0,1,2,3,4}のセットを示す、DFT-s-OFDM、pre-DFTのための
PT-RSのサンプル密度を示すことができ、これは、PT-RSの存在とスケジュールされた帯域幅との間の依存関係、およびスケジュールされた帯域幅に応じてUEが使用すべきXおよびKの値を示す。フィールドtimeDensityは、MCSの関数としてCP-OFDM波形のUL PT-RSの存在および時間密度を示すことができる。フィールドtimeDensityTransformPrecodingは、DFT-s-OFDMのためのPT-RSの時間密度(OFDMシンボルレベル)を示すことができる。フィールドtransformPrecoderDisabledは、(CP-OFDMを用いた)変換プリコーダなしのUL PTRSの構成を示すことができる。フィールドtransformPrecoderEnabledは、変換プリコーダ(DFT-S-OFDM)を用いたUL PTRSの構成を示すことができる。
【0109】
いくつかの例では、IE SL-ResourcePoolは、NRサイドリンク通信リソースプールの構成情報を指定することができる。IE SL-ResourcePoolは、周波数密度、時間密度、およびPT-RSリソース要素オフセットなどのパラメータを示すsl-PTRS-Config IEを含むことができる。
【0110】
いくつかの例では、変換プリコーディングがイネーブルではなく、かつ、UEがDMRS-UplinkConfig内の上位層パラメータphaseTrackingRSで構成されている場合には、PTRS-UplinkConfig内の上位層パラメータtimeDensityおよびfrequencyDensityは、PT-RSシーケンス生成および/またはマッピングで使用されるしきい値ptrs-MCSi,i=1,2,3およびNRB,i,i=0,1を示すことができる。
【0111】
いくつかの例では、変換プリコーディングがイネーブルではなく、かつ、UEがDMRS-UplinkConfig内の上位層パラメータphaseTrackingRSで構成されている場合には、PTRS-UplinkConfig内の上位層パラメータtimeDensityおよび/またはfrequencyDensityのいずれかまたは両方が構成されている場合には、UEは、PT-RSアンテナポートの存在およびパターンが対応する帯域幅部分内の対応するスケジュールされたMCSおよびスケジュールされた帯域幅の関数であると仮定することができる。上位層パラメータtimeDensityが構成されていない場合、UEは、LPT-RS=1と仮定することができる。上位層パラメータfrequencyDensityが設定されていない場合、UEはKPT-RS=2と仮定するものとする。
【0112】
いくつかの例では、変換プリコーディングがイネーブルにされておらず、UEがDMRS-UplinkConfig内の上位層パラメータphaseTrackingRSで構成されている場合、PTRS-UplinkConfig内の上位層パラメータtimeDensityおよびfrequencyDensityのいずれも構成されていない場合、UEは、LPT-RS=1およびKPT-RS=2と仮定することができる。
【0113】
いくつかの例では、上位層パラメータPTRS-UplinkConfigが、時間密度しきい値ptrs-MCSi=ptrs-MCSi+1を示す場合、関連する行の時間密度LPTRSは無効化され得る。PTRS-UplinkConfig内の上位層パラメータfrequencyDensityが周波数密度しきい値NRB,i=NRB,i+1を示す場合、関連する行の周波数密度KPTRSは無効にされ得る。
【0114】
いくつかの例では、パラメータPT-RS時間密度(LPT-RS)およびPT-RS周波数密度(KPT-RS)のいずれかまたは両方が、「PT-RSなし」として構成されていることを示す場合、UEは、PT-RSが存在しないと仮定することができる。
【0115】
いくつかの例では、UEが、2シンボル以下の割り当て持続時間でPUSCHを送信するようにスケジュールされている場合、LPT-RSが2または4に設定されている場合、UEはPT-RSを送信しなくてもよい。UEが、4シンボル以下の割り当て持続時間でPUSCHを送信するようにスケジュールされている場合、LPT-RSが4に設定されている場合、UEは、PT-RSを送信しなくてもよい。
【0116】
いくつかの例では、構成されたPT-RSポートの最大数は、PTRS-UplinkConfig内の上位層パラメータmaxNrofPortsによって与えられてもよい。UEは、報告された必要性よりも多数のUL PT-RSポートを用いて構成されることを期待されない場合がある。
【0117】
いくつかの例では、UEがフルコヒーレントUL送信をサポートする能力を報告した場合、UEは、UL-PTRSが構成されている場合、UL PT-RSポートの数が1つとして構成されることを期待することができる。
【0118】
いくつかの例では、コードブックまたは非コードブックベースのUL送信の場合、UL
PT-RSポートとDM-RSポートとの間の関連付けは、DCIフォーマット0_1およびDCIフォーマット0_2のPTRS-DMRS関連付けフィールドによってシグナリングされ得る。構成された許可タイプ1送信に対応するPUSCHの場合、UEは、1つまたは複数のテーブルに基づいて、UL PT-RSポートとDM-RSポートとの間の関連付けを仮定することができる。
【0119】
いくつかの例では、DCIフォーマット0_0またはアクティブ化DCIフォーマット0_0によってスケジュールされたPUSCHの場合、UL PT-RSポートはDM-RSポート0に関連付けられ得る。
【0120】
いくつかの例では、非コードブックベースのUL送信の場合、送信するUL PT-RSポートの実際の数は、DCIフォーマット0_1およびDCIフォーマット0_2のSRIまたはrrc-ConfiguredUplinkGrantの上位層パラメータsri-ResourceIndicatorに基づいて決定され得る。UEがDMRS-UplinkConfig内の上位層パラメータphaseTrackingRSで構成される場合、UEは、SRS-Configによって構成された上位層パラメータptrs-PortIndexによって各構成されたSRSリソースのPT-RSポートインデックスで構成される。異なるSRIに関連付けられたPT-RSポートインデックスが同じである場合には、対応するUL DM-RSポートは、1つのUL PT-RSポートに関連付けられ得る。
【0121】
いくつかの例では、UEがアップリンクにおいてQp={1,2}PT-RSポートでスケジュールされ、スケジュールされたレイヤの数が式(11)である場合、UEが上位レイヤパラメータptrs-Powerで構成されている場合には、REあたりのレイヤあたりのPUSCH対PT-RS電力比(式(12))は、式(13)によって与えられ得、式(14)は、上位レイヤパラメータptrs-Powerであり得、PT-RSスケーリング係数β
PTRSは式(15)によって与えられ得、DCIのプリコーディング情報およびレイヤ数フィールドでも与えられ得る。
【数11】
【数12】
【数13】
【数14】
【数15】
【0122】
いくつかの例では、変換プリコーディングがイネーブルにされ、UEがPTRS-UplinkConfigにおいて上位層パラメータtransformPrecoderEnabledで構成される場合、UEは上位層パラメータsampleDensityで構成され得、UEは、PT-RSアンテナポートの存在およびPT-RSグループパターンが対応する帯域幅部分の対応するスケジュールされた帯域幅の関数であると仮定することができる。NRB0>1である場合には、または、RNTIがTC-RNTIに等しい場合には、スケジュールされたRBの数がNRB0未満である場合、UEはPT-RSが存在しないと仮定することができる。UEは、上位層パラメータtimeDensityTransformPrecodingを用いてPT-RS時間密度LPT-RS=2に構成することができる。そうでない場合、UEは、LPT-RS=1と仮定することができる。
【0123】
いくつかの例では、PT-RS受信は、dmrs-DownlinkForPDSCH-MappingTypeA-ForDCI-Format1-2-r16またはdmrs-DownlinkForPDSCH-MappingTypeB-ForDCI-Format1-2-r16の上位層パラメータphaseTrackingRSで構成されたDCIフォーマット1_2によってスケジュールされたPDSCHを受信するUEによって、ならびにdmrs-DownlinkForPDSCH-MappingTypeAまたはdmrs-DownlinkForPDSCH-MappingTypeBの上位層パラメータphaseTrackingRSで構成されたDCIフォーマット1_0またはDCIフォーマット1_1によってスケジュールされたPDSCHを受信するUEによって使用され得る。
【0124】
いくつかの例では、UEは、サポートすると報告された最大変調次数を有するMCSテーブルを仮定して、所与のキャリア周波数におけるUE能力に基づいて、このキャリア周波数におけるデータチャネルに適用可能なサブキャリア間隔ごとに、好適なMCSおよび帯域幅しきい値を報告することができる。
【0125】
いくつかの例では、UEは、DMRS-DownlinkConfig内の上位層パラメータphaseTrackingRSで構成され得る。PTRS-DownlinkConfig内の上位層パラメータtimeDensityおよびfrequencyDensityは、しきい値ptrs-MCSi,i=1,2,3およびNRB,i,i=0,1を示すことができる。
【0126】
いくつかの例では、UEは、DMRS-DownlinkConfig内の上位層パラメータphaseTrackingRSで構成され得る。追加の上位層パラメータtimeDensityおよびfrequencyDensityのいずれかまたは両方が構成され、RNTIがMCS-C-RNTI、C-RNTI、またはCS-RNTIに等しい場合、UEは、PT-RSアンテナポートの存在およびパターンが対応するコードワードの対応するスケジュールされたMCSおよび対応する帯域幅部分のスケジュールされた帯域幅の関数であると仮定することができる。PTRS-DownlinkConfigによって与えられる上位層パラメータtimeDensityが構成されていない場合、UEは、LPT-RS=1と仮定することができる。PTRS-DownlinkConfigによって与えられる上位層パラメータfrequencyDensityが構成されていない場合、UEは、KPT-RS=2と仮定することができる。
【0127】
いくつかの例では、UEがDMRS-DownlinkConfig内の上位層パラメータphaseTrackingRSで構成されていない場合、UEは、PT-RSが存在しないと仮定することができる。
【0128】
いくつかの例では、上位層パラメータPTRS-DownlinkConfigは、パラメータptrs-MCSi,i=1,2,3を提供することができる。
【0129】
いくつかの例では、上位層パラメータPTRS-DownlinkConfigが、時間密度しきい値ptrs-MCSi=ptrs-MCSi+1を示す場合、関連付けられた時間密度LPT-RSは無効にされ得る。上位層パラメータPTRS-DownlinkConfigが周波数密度しきい値NRBi=NRBi+1を示す場合、関連する行の周波数密度KPTRSは無効化され得る。
【0130】
いくつかの例では、パラメータPT-RS時間密度(LPT-RS)およびPT-RS周波数密度(KPT-RS)のいずれかまたは両方が、「PT-RSなし」ことを示す場合、UEは、PT-RSが存在しないと仮定することができる。
【0131】
いくつかの例では、UEが2シンボルの割り当て持続時間を有するPDSCHを受信している場合、LPT-RSが2または4に設定されている場合、UEは、PT-RSが送信されないと仮定することができる。
【0132】
いくつかの例では、UEが4シンボルの割り当て持続時間を有するPDSCHを受信している場合、LPT-RSが4に設定されている場合には、UEはPT-RSが送信されないと仮定することができる。
【0133】
いくつかの例では、PT-RSポートと関連付けられたDL DM-RSポートは、{「QCL-TypeA」および「QCL-TypeD」}に関して準同一位置にあると仮定され得る。UEが1つのコードワードでスケジュールされる場合には、PT-RSアンテナポートは、PDSCHのために割り当てられたDM-RSアンテナポートの中で、最も低いインデックスされたDM-RSアンテナポートに関連付けられ得る。
【0134】
いくつかの例では、UEが2つのコードワードでスケジュールされる場合、PT-RSアンテナポートは、より高いMCSを有するコードワードに割り当てられたDM-RSアンテナポートの中で最も低いインデックス付きDM-RSアンテナポートに関連付けられ得る。2つのコードワードのMCSインデックスが同じである場合、PT-RSアンテナポートは、コードワード0に割り当てられた最も低いインデックス付きのDM-RSアンテナポートに関連付けられ得る。
【0135】
いくつかの例では、UEが、DCIフィールド「時間領域リソース割り当て」がPDSCH-TimeDomainResourceAllocation-r16内のrepetitionNumber-r16を含むエントリを示していることがDCIにより示されていない場合、UEがn2に等しい上位層パラメータmaxNrofPortsで構成されている場合であって、かつ、UEがDCIフィールド「送信構成指示」のコードポイントおよびDCIフィールド「アンテナポート」内の2つのCDMグループ内のDM-RSポートによって2つのTCI状態で示されている場合には、UEは、第1/第2の示されたTCI状態にそれぞれ対応するDM-RSポートの中で最も低いインデックス付きDM-RSポートに関連付けられ得る2つのPT-RSポートを受信することができる。
【0136】
いくつかの例では、「FDMSchemeA」または「FDMSchemeB」に設定された上位層パラメータRepetitionScheme-r16によって構成されたUEが、DCIフィールドのコードポイントの2つのTCI状態で示され、DCIフィールドの1つのCDMグループ内の送信構成指示およびDM-RSポート「アンテナポート」で示される場合、UEは、PDSCHに割り当てられたDM-RSアンテナポートの中で最も低いインデックス付きDM-RSアンテナポートに関連付けられ得る単一のPT-RSポートを受信することができ、PT-RS周波数密度は、各TCI状態に関連付けられたPRBの数によって決定され、PT-RSリソース要素マッピングは、各TCI状態の割り当てられたPRBに関連付けられ得る。
【0137】
位相追跡は、任意の無線システムの正確な機能にとって重要である。位相の小さな視差でさえ、誤差が増加する可能性があるため、システムの性能低下につながる可能性がある。位相誤差は、送信機信号と受信機信号との間の遅延をもたらし得る小さな周波数の不一致として説明され得る。いくつかの例では、リモートデバイスのクロックが完全にアライメントされていないため、位相差が発生する場合がある。周波数のわずかな差でさえも位相オフセットに変換される可能性があり、これによりビット誤り率が高くなる可能性がある。受信機は、位相差に対抗するためのプロセスを実施することができる。例示的な実施形態は、チャープ信号を利用することに基づいて、ダウンリンク、アップリンク、およびサイドリンクにおけるPT-RS信号生成を強化し、UEまたは基地局における位相追跡性能を強化する。
【0138】
いくつかの例においては、チャープ信号が位相追跡基準信号のために使用されてもよい。チャープ信号は、同じチャープ信号で復調されてもよい。遅延がない場合、チャープ信号は、一定の離散成分(DC)成分として復調され得る。遅延がある場合、遅延によって実際の周波数オフセットが発生する可能性があり、特定の周波数のトーンにつながる可能性がある。この周波数は、高速周波数変換(FFT)プロセスを使用することによって検出され得る。
【0139】
チャープ信号の周波数は、時間と共に変化してもよい。一例を
図18に示す。チャープ信号は、c(t)=Ae
-j(ω+δt)tとして定式化することができる。信号の周波数は、チャープ係数δに基づいて経時的に増加する。信号が小さなオフセットを有する別の信号で復調される場合、復調された信号の振幅は変化し、これはオフセットがあり、位相雑音を補償するために使用され得ることを示す。
【0140】
図19に示す例示的な実施形態では、UEは、構成パラメータを含む1つまたは複数のメッセージ(例えば、1または複数のRRCメッセージ)をgNBから受信することができる。構成パラメータは、アップリンクPT-RS構成パラメータを含むことができる。例えば、1つまたは複数のメッセージは、アップリンクPT-RS構成パラメータを示す位相追跡基準信号(PT-RS)アップリンク構成情報要素(例えば、PTRS-Upl
inkConfig IE)を含むことができる。アップリンクPT-RS構成パラメータは、PT-RSシーケンスの生成および/または無線リソース(例えば、PUSCH割り当て内のリソース要素)へのPT-RSシーケンスのマッピングのためにUEによって使用され得る。一例では、UEは、PUSCHを介してアップリンクTBの送信のための無線リソースを示すアップリンクグラントを含むDCI(例えば、DCIフォーマット0_0、DCIフォーマット0_1、またはDCIフォーマット0_2)を受信することができる。PUSCHは、第1の周波数範囲/周波数帯域にあるセルを介した送信のためにスケジュールされ得る。例えば、セルはFR2周波数範囲(例えば、6GHz超)内にあり得る。UEは、アップリンクTBの送信に用いられるPUSCHの無線リソースを介して、PT-RS信号を送信してもよい。アップリンクPT-RS信号は、発振器位相雑音の補償のためにgNBによって使用され得る。UEは、PT-RS構成パラメータ、PT-RSシーケンスの生成に使用されるPT-RSシーケンス生成プロセス、および生成されたPT-RSシーケンスをアップリンクTBの送信に割り当てられたPUSCHの無線リソースにマッピングするためのPT-RSマッピングプロセスに基づいて、PT-RS信号を送信することができる。PT-RSシーケンス生成は、チャープ係数(例えば、δ)に応じて上述したチャープ信号を用いてもよい。いくつかの例では、チャープ係数は、RRCパラメータによって示され得る(例えば、アップリンクPT-RS構成パラメータに基づいて)。いくつかの例では、チャープ係数は所定の値であってもよい。いくつかの例では、DCI(例えば、PUSCH/アップリンクTBをスケジューリングするために使用されるDCI)はチャープ係数を示すことができる。例えば、DCIは、チャープ係数を示すフィールドの値を含むことができる。いくつかの例では、UEは、PT-RS信号のシーケンス生成に使用されるチャープ係数を示すMAC CEを受信することができる。チャープ信号は、周波数の変動レベルがチャープ係数に依存し得る、時間的に変化する周波数に関連付けられ得る。いくつかの例では、PT-RSシーケンス生成プロセスは、変換プリコーディングがイネーブルである場合と、変換プリコーディングがイネーブルでない場合とで異なり得る。例えば、UEは、変換プリコーディングがイネーブルでない場合、第1のシーケンス生成プロセスを使用することができ、変換プリコーディングがイネーブルである場合、第2のシーケンス生成プロセスを使用することができる。いくつかの例では、第1のプロセスおよび第2のプロセスの両方は、1つまたは複数のチャープ信号に基づくことができる。UEは、生成されたPT-RSシーケンスをPUSCHのリソース要素にマッピングすることができ、PUSCHリソースを介してPT-RS信号をgNBに送信することができる。マッピングプロセスは、PT-RS信号がマッピングされるサブキャリアを決定することを含むことができる。いくつかの例では、PUSCHリソースへのPT-RS信号のマッピングは、PT-RS信号が時間領域と比較して周波数領域においてより疎であるようなものであり得る。
【0141】
PT-RS信号の生成およびマッピングは、アップリンクPT-RS構成パラメータに基づくことができる。例えば、アップリンクPT-RS構成パラメータは、物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)のスケジュールされた帯域幅の関数としてPT-RSの存在および周波数密度を示す周波数密度パラメータを含むことができる。UEは、周波数領域におけるPT-RS信号の密度を決定し、したがって、周波数密度パラメータに基づいて、PT-RS信号をPUSCHリソースにマッピングすることができる。例えば、アップリンクPT-RS構成パラメータは、アップリンクPT-RSポートの最大数を示すパラメータ(例えば、maxNrofPort)を含むことができる。UEは、このパラメータの値を、PT-RS信号の送信のために使用することができる。例えば、アップリンクPT-RS構成パラメータは、例えば、PUSCH対PT-RS電力比を決定し、PT-RS電力を決定するための、PT-RSポートごとのアップリンクPT-RSブースト係数を示すパラメータを含むことができる。例えば、アップリンクPT-RS構成パラメータは、PT-RSマッピングプロセスで使用され得るアップリンクPT-RSのためのサブキャリアオフセットを示すリソース要素オフセットパラメータを含むことができる
。例えば、アップリンクPT-RS構成パラメータは、PT-RSの存在と物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)のスケジュールされた帯域幅との間の依存性を示すしきい値のセットを示す、離散周波数変換(DFT)拡散直交周波数分割多重化(OFDM)、pre-DFTのためのPT-RSのサンプル密度を示すサンプル密度パラメータを含むことができる。例えば、アップリンクPT-RS構成パラメータは、変調および符号化方式(MCS)の関数としてPT-RSの存在および時間密度を示す時間密度パラメータを含むことができる。UEは、時間領域におけるPT-RS信号の密度を決定し、したがって、時間密度パラメータに基づいて、PT-RS信号をPUSCHリソースにマッピングすることができる。例えば、アップリンクPT-RS構成パラメータは、OFDMシンボルレベルにおける離散周波数変換拡散直交周波数分割多重化(DFT-s-OFDM)のためのPT-RSの時間密度を示す時間密度変換プリコーディングパラメータを含むことができる。例えば、アップリンク位相追跡基準信号(PT-RS)構成パラメータは、アップリンクPT-RSがサイクリックプレフィックス直交周波数分割多重化(CP-OFDM)波形または離散周波数変換拡散直交周波数分割多重化(DFT-s-OFDM)波形のどちらで構成されるかを示す1つまたは複数のパラメータを含む。
【0142】
図20に示す例示的な実施形態では、UEは、構成パラメータを含む1つまたは複数のメッセージ(例えば、1または複数のRRCメッセージ)をgNBから受信することができる。構成パラメータは、ダウンリンクPT-RS構成パラメータを含むことができる。例えば、1つまたは複数のメッセージは、ダウンリンクPT-RS構成パラメータを示す位相追跡基準信号(PT-RS)ダウンリンク構成情報要素(例えば、PTRS-DownlinkConfig IE)を含むことができる。ダウンリンクPT-RS構成パラメータは、PT-RSシーケンスの受信/検出および/または無線リソース(例えば、PDSCH割り当て内のリソース要素)へのPT-RSシーケンスのマッピングのためにUEによって使用され得る。一例では、UEは、PDSCHを介してダウンリンクTBを受信するための無線リソースを示すダウンリンク割り当てを含むDCI(例えば、DCIフォーマット1_0、DCIフォーマット1_1、またはDCIフォーマット1_2)を受信することができる。PDSCHは、第1の周波数範囲/周波数帯域にあるセルを介したダウンリンクTBの受信のためにスケジュールされ得る。例えば、セルはFR2周波数範囲(例えば、6GHz超)内にあり得る。UEは、ダウンリンクTBの受信に使用されるPDSCHの無線リソースを介してPT-RS信号を受信することができる。UEは、受信したダウンリンクPT-RS信号に基づいて、発振器位相雑音を補償することができる。いくつかの例では、UEは、受信したPT-RS信号に基づいて、時間および周波数追跡、遅延拡散の推定、およびドップラー拡散の推定のうちの1つまたは複数を実行することができる。UEは、PT-RS構成パラメータ、PT-RSシーケンスの生成に使用されるPT-RSシーケンス生成プロセス、および生成されたPT-RSシーケンスをダウンリンクTBの送信に割り当てられたPDSCHの無線リソースにマッピングするためのPT-RSマッピングプロセスに基づいて、PT-RS信号を受信することができる。PT-RSシーケンス生成は、チャープ係数(例えば、δ)に応じて上述したチャープ信号を用いてもよい。いくつかの例では、チャープ係数は、RRCパラメータによって示され得る(例えば、ダウンリンクPT-RS構成パラメータに基づいて)。いくつかの例では、チャープ係数は所定の値であってもよい。いくつかの例では、DCI(例えば、PDSCH/ダウンリンクTBをスケジューリングするために使用されるDCI)はチャープ係数を示すことができる。例えば、DCIは、チャープ係数を示すフィールドの値を含むことができる。いくつかの例では、UEは、PT-RS信号のシーケンス生成に使用されるチャープ係数を示すMAC CEを受信することができる。チャープ信号は、周波数の変動レベルがチャープ係数に依存し得る、時間的に変化する周波数に関連付けられ得る。生成されたPT-RSシーケンスは、PDSCHのリソース要素にマッピングされ得る。gNBは、PDSCHリソースを介してUEにPT-RS信号を送信することができる。マッピングプロセスは、PT-RS信号がマッピングされるサブキャリアを決定することを
含むことができる。いくつかの例では、PT-RS信号のPDSCHリソースへのマッピングは、PT-RS信号が時間領域と比較して周波数領域で疎であるようなものであり得る。
【0143】
gNBによるUEへのPT-RS信号の生成、マッピング、および送信は、ダウンリンクPT-RS構成パラメータに基づくことができる。例えば、ダウンリンクPT-RS構成パラメータは、PT-RSと物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)との間のEPRE比を示すリソース要素当たりのエネルギー(EPRE)比パラメータを含むことができる。例えば、ダウンリンクPT-RS構成パラメータは、物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)のスケジュールされた帯域幅の関数として、PT-RSの存在および周波数密度を示す周波数密度パラメータを含むことができる。UEは、周波数領域におけるPT-RS信号の密度を決定し、したがって、周波数密度パラメータに基づいて、PDSCHリソースへのPT-RS信号のマッピングを決定することができる。例えば、ダウンリンクPT-RS構成パラメータは、ダウンリンクPT-RSポートの最大数を示すパラメータ(例えば、maxNrofPort)を含むことができる。UEは、このパラメータの値を、PT-RS信号の受信のために使用することができる。例えば、ダウンリンクPT-RS構成パラメータは、PT-RSマッピングプロセスで使用され得るダウンリンクPT-RSのサブキャリアオフセットを示すリソース要素オフセットパラメータを含むことができる。例えば、ダウンリンクPT-RS構成パラメータは、変調および符号化方式(MCS)の関数としてPT-RSの存在および時間密度を示す時間密度パラメータを含むことができる。UEは、時間領域におけるPT-RS信号の密度を決定し、したがって、時間密度パラメータに基づいて、PDSCHリソースへのPT-RS信号のマッピングを決定することができる。
【0144】
図21に示す例示的な実施形態では、第1のUEは、構成パラメータを含む1つまたは複数のメッセージ(例えば、1または複数のRRCメッセージ)をgNBから受信することができる。構成パラメータは、サイドリンクPT-RS構成パラメータを含むことができる。例えば、1つまたは複数のメッセージは、サイドリンクPT-RS構成パラメータを示す位相追跡基準信号(PT-RS)サイドリンク構成情報要素(例えば、PTRS-SidelinkConfig IE)を含むことができる。サイドリンクPT-RS構成パラメータは、PT-RSシーケンスの生成および/または無線リソース(例えば、PSSCH割り当て内のリソース要素)へのPT-RSシーケンスのマッピングのために第1のUEによって使用され得る。一例では、第1のUEは、PSSCHを介してサイドリンクTBの送信のための無線リソースを示すスケジューリング情報を含むDCI(例えば、DCIフォーマット3_0またはDCIフォーマット3_1)を受信することができる。PSSCHは、サイドリンク通信(例えば、サイドリンクリソースプールで構成される)で構成されたセルを介した送信のためにスケジュールされ得る。第1のUEは、サイドリンクTBの送信に用いられるPSSCHの無線リソースを介して、PT-RS信号を送信してもよい。第1のUEから第2のUEによって受信されたサイドリンクPT-RS信号は、発振器位相雑音の補償のために第2のUEによって使用され得る。いくつかの例では、第2のUEは、第1のUEから受信したPT-RS信号に基づいて、時間および周波数追跡、遅延拡散の推定、およびドップラー拡散の推定のうちの1つまたは複数を実行することができる。第1のUEは、PT-RS構成パラメータ、PT-RSシーケンスの生成に使用されるPT-RSシーケンス生成プロセス、および生成されたPT-RSシーケンスをサイドリンクTBの送信に割り当てられたPSSCHの無線リソースにマッピングするためのPT-RSマッピングプロセスに基づいて、PT-RS信号を送信することができる。PT-RSシーケンス生成は、チャープ係数(例えば、δ)に応じて上述したチャープ信号を用いてもよい。いくつかの例では、チャープ係数は、RRCパラメータによって示され得る(例えば、アップリンクPT-RS構成パラメータに基づいて)。いくつかの例では、チャープ係数は所定の値であってもよい。いくつかの例では、DCI(例え
ば、PSSCH/サイドリンクTBをスケジューリングするために使用されるDCI)はチャープ係数を示すことができる。例えば、DCIは、チャープ係数を示すフィールドの値を含むことができる。いくつかの例では、UEは、PT-RS信号のシーケンス生成に使用されるチャープ係数を示すMAC CEを受信することができる。チャープ信号は、周波数の変動レベルがチャープ係数に依存し得る、時間的に変化する周波数に関連付けられ得る。第1のUEは、生成されたPT-RSシーケンスをPUSCHのリソース要素にマッピングすることができ、PSSCHリソースを介して第2のUEにPT-RS信号を送信することができる。マッピングプロセスは、PT-RS信号がマッピングされるサブキャリアを決定することを含むことができる。いくつかの例では、PT-RS信号のPSSCHリソースへのマッピングは、PT-RS信号が時間領域と比較して周波数領域でより疎になるようにすることができる。
【0145】
PT-RS信号の生成およびマッピングは、サイドリンクPT-RS構成パラメータに基づいてもよい。例えば、サイドリンクPT-RS構成パラメータは、物理サイドリンク共有チャネル(PSSCH)のスケジュールされた帯域幅の関数として、PT-RSの存在および周波数密度を示す周波数密度パラメータを含むことができる。第1のUEは、周波数領域におけるPT-RS信号の密度を決定し、それに応じて、周波数密度パラメータに基づいてPT-RS信号をPSSCHリソースにマッピングすることができる。例えば、サイドリンクPT-RS構成パラメータは、PT-RSマッピングプロセスで使用され得るサイドリンクPT-RSのサブキャリアオフセットを示すリソース要素オフセットパラメータを含むことができる。例えば、サイドリンクPT-RS構成パラメータは、変調および符号化方式(MCS)の関数として、PT-RSの存在および時間密度を示す時間密度パラメータを含むことができる。第1のUEは、時間領域におけるPT-RS信号の密度を決定し、したがって、時間密度パラメータに基づいて、PT-RS信号をPSSCHリソースにマッピングすることができる。
【0146】
一実施形態では、ユーザ機器(UE)は、基地局(BS)から、アップリンクPT-RS構成パラメータを含む1つまたは複数のメッセージを受信することができる。UEは、アップリンクPT-RS構成パラメータと、PT-RSシーケンスを生成するためのPT-RSシーケンス生成プロセスであって、PT-RSシーケンスがチャープ係数に従って時間的に変化する周波数を有するチャープ信号に基づく、PT-RSシーケンス生成プロセスと、生成されたPT-RSシーケンスをPUSCHの無線リソースにマッピングするためのPT-RSマッピングプロセスとに基づいて、物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)の無線リソースを介してPT-RS信号をBSに送信することができる。
【0147】
いくつかの実施形態では、アップリンク位相追跡基準信号(PT-RS)構成パラメータは、チャープ係数を示す第1のパラメータを含むことができる。
【0148】
いくつかの実施形態では、チャープ係数は所定の値であってもよい。
【0149】
いくつかの実施形態では、UEは、チャープ係数を示す値を有するフィールドを含むダウンリンク制御情報を受信することができる。
【0150】
いくつかの実施形態では、UEは、チャープ係数を示す媒体アクセス制御(MAC)制御要素(CE)を受信することができる。
【0151】
いくつかの実施形態では、1つまたは複数のメッセージは、アップリンクPT-RS構成パラメータを示す位相追跡基準信号(PT-RS)アップリンク構成情報要素を含むことができる。
【0152】
いくつかの実施形態では、アップリンク位相追跡基準信号(PT-RS)構成パラメータは、物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)のスケジュールされた帯域幅の関数としてPT-RSの存在および周波数密度を示す周波数密度パラメータを含むことができる。
【0153】
いくつかの実施形態では、アップリンク位相追跡基準信号(PT-RS)構成パラメータは、アップリンクPT-RSポートの最大数を示すパラメータを含むことができる。
【0154】
いくつかの実施形態では、アップリンク位相追跡基準信号(PT-RS)構成パラメータは、PT-RSポートごとのアップリンクPT-RSブースティング係数を示すパラメータを含むことができる。
【0155】
いくつかの実施形態では、アップリンク位相追跡基準信号(PT-RS)構成パラメータは、アップリンクPT-RSのためのサブキャリアオフセットを示すリソース要素オフセットパラメータを含むことができる。
【0156】
いくつかの実施形態では、アップリンク位相追跡基準信号(PT-RS)構成パラメータは、PT-RSの存在と物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)のスケジュールされた帯域幅との間の依存性を示すしきい値のセットを示す、離散周波数変換(DFT)拡散直交周波数分割多重化(OFDM)、pre-DFTのためのPT-RSのサンプル密度を示すサンプル密度パラメータを含むことができる。
【0157】
いくつかの実施形態では、アップリンク位相追跡基準信号(PT-RS)構成パラメータは、変調および符号化方式(MCS)の関数としてPT-RSの存在および時間密度を示す時間密度パラメータを含むことができる。
【0158】
いくつかの実施形態では、アップリンク位相追跡基準信号(PT-RS)構成パラメータは、OFDMシンボルレベルにおける離散周波数変換拡散直交周波数分割多重化(DFT-s-OFDM)のためのPT-RSの時間密度を示す時間密度変換プリコーディングパラメータを含むことができる。
【0159】
いくつかの実施形態では、アップリンク位相追跡基準信号(PT-RS)構成パラメータは、アップリンクPT-RSがサイクリックプレフィックス直交周波数分割多重化(CP-OFDM)波形または離散周波数変換拡散直交周波数分割多重化(DFT-s-OFDM)波形で構成されるかどうかを示す1つまたは複数のパラメータを含むことができる。
【0160】
いくつかの実施形態では、PT-RS信号は、発振器位相雑音の補償に使用され得る。
【0161】
いくつかの実施形態では、物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)の無線リソースは、周波数範囲2(FR2)内のセルに関連付けられ得る。
【0162】
いくつかの実施形態では、UEは、アップリンク・トランスポート・ブロックの送信のための物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)の無線リソースを示すアップリンクグラントを含むダウンリンク制御情報を受信することができる。いくつかの実施形態では、ダウンリンク制御情報(DCI)は、DCIフォーマット0_0、DCIフォーマット0_1、およびDCIフォーマット0_2のうちの1つであってもよい。
【0163】
いくつかの実施形態では、周波数領域におけるPT-RS信号の第1の密度は、時間領域におけるPTR-RS信号の第2の密度よりも疎であり得る。
【0164】
いくつかの実施形態では、位相追跡基準信号(PT-RS)シーケンス生成プロセスは、変換プリコーディングがイネーブルでない場合、第1のプロセスに基づいて、および、変換プリコーディングがイネーブルである場合、第2のプロセスに基づいて、PT-RSシーケンスを生成することを含むことができる。
【0165】
いくつかの実施形態では、位相追跡基準信号(PT-RS)シーケンス生成プロセスは、PT-RSシーケンスがマッピングされる異なるサブキャリアに対してPT-RSシーケンスの値を生成することを含むことができる。
【0166】
いくつかの実施形態では、位相追跡基準信号(PT-RS)マッピングプロセスは、生成されたPT-RSシーケンスを物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)の無線リソース内の異なるリソース要素にマッピングすることを含むことができる。
【0167】
一実施形態では、ユーザ機器(UE)は、基地局(BS)から、ダウンリンクPT-RS構成パラメータを含む1つまたは複数のメッセージを受信することができる。UEは、ダウンリンクPT-RS構成パラメータと、PT-RSシーケンスを生成するためのPT-RSシーケンス生成プロセスであって、PT-RSシーケンスがチャープ係数に従って時間的に変化する周波数を有するチャープ信号に基づく、PT-RSシーケンス生成プロセスと、生成されたPT-RSシーケンスをPDSCHの無線リソースにマッピングするためのPT-RSマッピングプロセスとに基づいて、物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)の無線リソースを介してPT-RS信号をBSから受信することができる。
【0168】
いくつかの実施形態では、ダウンリンク位相追跡基準信号(PT-RS)構成パラメータは、チャープ係数を示す第1のパラメータを含むことができる。
【0169】
いくつかの実施形態では、チャープ係数は所定の値であってもよい。
【0170】
いくつかの実施形態では、UEは、チャープ係数を示す値を有するフィールドを含むダウンリンク制御情報を受信することができる。
【0171】
いくつかの実施形態では、UEは、チャープ係数を示す媒体アクセス制御(MAC)制御要素(CE)を受信することができる。
【0172】
いくつかの実施形態では、1つまたは複数のメッセージは、PT-RS構成パラメータを示すPT-RSダウンリンク構成情報要素を含むことができる。
【0173】
いくつかの実施形態では、ダウンリンク位相追跡基準信号(PT-RS)構成パラメータは、PT-RSと物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)との間のEPRE比を示すリソース要素当たりのエネルギー(EPRE)比パラメータを含むことができる。
【0174】
いくつかの実施形態では、ダウンリンク位相追跡基準信号(PT-RS)構成パラメータは、物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)のスケジュールされた帯域幅の関数として、PT-RSの存在および周波数密度を示す周波数密度パラメータを含むことができる。
【0175】
いくつかの実施形態では、ダウンリンク位相追跡基準信号(PT-RS)構成パラメータは、ダウンリンクPT-RSポートの最大数を示すパラメータを含むことができる。
【0176】
いくつかの実施形態では、ダウンリンク位相追跡基準信号(PT-RS)構成パラメー
タは、ダウンリンクPT-RSのためのサブキャリアオフセットを示すリソース要素オフセットパラメータを含むことができる。
【0177】
いくつかの実施形態では、ダウンリンク位相追跡基準信号(PT-RS)構成パラメータは、MCSの関数としてダウンリンクPT-RSの存在および時間密度を示す時間密度パラメータを含むことができる。
【0178】
いくつかの実施形態では、UEは、受信した位相追跡基準信号(PT-RS)信号に基づいて発振器位相雑音を補償することができる。
【0179】
いくつかの実施形態では、物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)の無線リソースは、周波数範囲2(FR2)のセルに関連付けられ得る。
【0180】
いくつかの実施形態では、UEは、受信した位相追跡基準信号(PT-RS)信号に基づいて、時間および周波数追跡、遅延拡散の推定、ならびにドップラー拡散の推定のうちの少なくとも1つを実行することができる。
【0181】
いくつかの実施形態では、UEは、ダウンリンク・トランスポート・ブロックの受信のための物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)の無線リソースを示すダウンリンク割り当てを含むダウンリンク制御情報を受信することができる。いくつかの実施形態では、ダウンリンク制御情報(DCI)は、DCIフォーマット1_0、DCIフォーマット1_1、およびDCIフォーマット1_2のうちの1つであってもよい。
【0182】
いくつかの実施形態では、周波数領域におけるPT-RS信号の第1の密度は、時間領域におけるPTR-RS信号の第2の密度よりも疎であり得る。
【0183】
いくつかの実施形態では、位相追跡基準信号(PT-RS)シーケンス生成プロセスは、PT-RSシーケンスがマッピングされる異なるサブキャリアに対してPT-RSシーケンスの値を生成することを含むことができる。
【0184】
いくつかの実施形態では、位相追跡基準信号(PT-RS)マッピングプロセスは、生成されたPT-RSシーケンスを物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)の無線リソース内の異なるリソース要素にマッピングすることを含むことができる。
【0185】
一実施形態では、第1のユーザ機器(UE)は、サイドリンクPT-RS構成パラメータを含む1つまたは複数のメッセージを基地局から受信することができる。第1のUEは、サイドリンクPT-RS構成パラメータと、PT-RSシーケンスを生成するためのPT-RSシーケンス生成プロセスであって、PT-RSシーケンスがチャープ係数に従って時間的に変化する周波数を有するチャープ信号に基づく、PT-RSシーケンス生成プロセスと、生成されたPT-RSシーケンスをPSSCHの無線リソースにマッピングするためのPT-RSマッピングプロセスとに基づいて、物理サイドリンク共有チャネル(PSSCH)の無線リソースを介してPT-RS信号を第2のUEに送信することができる。
【0186】
いくつかの実施形態では、サイドリンク位相追跡基準信号(PT-RS)構成パラメータは、チャープ係数を示す第1のパラメータを含むことができる。
【0187】
いくつかの実施形態では、チャープ係数は所定の値であってもよい。
【0188】
いくつかの実施形態では、第1のUEおよび/または第2のUEは、チャープ係数を示
す値を有するフィールドを含むダウンリンク制御情報を受信することができる。
【0189】
いくつかの実施形態では、第1のUEおよび/または第2のUEは、チャープ係数を示す媒体アクセス制御(MAC)制御要素(CE)を受信することができる。
【0190】
いくつかの実施形態では、1つまたは複数のメッセージは、サイドリンクPT-RS構成パラメータを示す位相追跡基準信号(PT-RS)サイドリンク構成情報要素を含むことができる。
【0191】
いくつかの実施形態では、サイドリンク位相追跡基準信号(PT-RS)構成パラメータは、物理サイドリンク共有チャネル(PSSCH)のスケジュールされた帯域幅の関数として、PT-RSの存在および周波数密度を示す周波数密度パラメータを含むことができる。
【0192】
いくつかの実施形態では、サイドリンク位相追跡基準信号(PT-RS)構成パラメータは、サイドリンクPT-RSのサブキャリアオフセットを示すリソース要素オフセットパラメータを含むことができる。
【0193】
いくつかの実施形態では、サイドリンク位相追跡基準信号(PT-RS)構成パラメータは、MCSの関数としてサイドリンクPT-RSの存在および時間密度を示す時間密度パラメータを含むことができる。
【0194】
いくつかの実施形態では、PT-RS信号は、第2のユーザ機器(UE)による発振器位相雑音を補償するために使用され得る。
【0195】
いくつかの実施形態では、位相追跡基準信号(PT-RS)信号は、時間および周波数追跡、遅延拡散の推定、ならびにドップラー拡散の推定のうちの少なくとも1つのために使用され得る。
【0196】
いくつかの実施形態では、第1のUEは、サイドリンク・トランスポート・ブロックの送信のための物理ダウンリンク共有チャネル(PSSCH)の無線リソースを示すサイドリンク・スケジューリング・パラメータを含むダウンリンク制御情報を受信することができる。いくつかの実施形態では、ダウンリンク制御情報(DCI)は、DCIフォーマット3_0およびDCIフォーマット3_1のうちの1つであってもよい。
【0197】
いくつかの実施形態では、周波数領域におけるPT-RS信号の第1の密度は、時間領域におけるPTR-RS信号の第2の密度よりも疎であり得る。
【0198】
いくつかの実施形態では、位相追跡基準信号(PT-RS)シーケンス生成プロセスは、PT-RSシーケンスがマッピングされる異なるサブキャリアに対してPT-RSシーケンスの値を生成することを含むことができる。
【0199】
いくつかの実施形態では、位相追跡基準信号(PT-RS)マッピングプロセスは、生成されたPT-RSシーケンスを物理サイドリンク共有チャネル(PSSCH)の無線リソース内の異なるリソース要素にマッピングすることを含むことができる。
【0200】
様々な例示的な実施形態に関して本開示に記載された例示的なブロックおよびモジュールは、汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、または他のプログラマブル論理デバイス、ディスクリートゲートまたはトランジスタ論理、ディスクリートハー
ドウェアコンポーネント、または本明細書に記載された機能を実行するように設計されたそれらの任意の組み合わせを用いて実装または実行されてもよい。汎用プロセッサの例は、マイクロプロセッサ、任意の従来のプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、またはステートマシンを含むが、これらに限定されない。いくつかの例では、プロセッサは、デバイスの組み合わせ(例えば、DSPとマイクロプロセッサとの組み合わせ、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと組み合わせた1つまたは複数のマイクロプロセッサ、または任意の他のそのような構成)を使用して実装されてもよい。
【0201】
本開示に記載された機能は、ハードウェア、プロセッサによって実行されるソフトウェア、ファームウェア、またはそれらの任意の組み合わせで実施され得る。命令またはコードは、機能を実施するためにコンピュータ可読媒体に記憶または送信されてもよい。本明細書で開示される機能を実施するための他の例も本開示の範囲内である。機能の実施は、機能の一部が異なる物理的位置に実装されるように分散されることを含む、物理的に同じ場所に配置されたまたは分散された要素(例えば、様々な位置で)を介してもよい。
【0202】
コンピュータ可読媒体は、非一時的コンピュータ記憶媒体を含むが、これに限定されない。非一時的記憶媒体は、汎用または専用コンピュータによってアクセスされてもよい。非一時的記憶媒体の例には、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み出し専用メモリ(ROM)、電気的消去可能プログラマブルROM(EEPROM)、フラッシュメモリ、コンパクトディスク(CD)ROMまたは他の光ディスク記憶装置、磁気ディスク記憶装置または他の磁気記憶装置などが含まれるが、これらに限定されない。非一時的媒体は、所望のプログラムコード手段(例えば、命令および/またはデータ構造)を搬送または記憶するために使用されてもよく、汎用もしくは専用コンピュータ、または汎用もしくは専用プロセッサによってアクセスされてもよい。いくつかの例では、ソフトウェア/プログラムコードは、同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア、デジタル加入者回線(DSL)、または赤外線、無線、マイクロ波などの無線技術を使用して、リモートソース(例えば、ウェブサイト、サーバなど)から送信されてもよい。そのような例では、同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア、DSL、または赤外線、無線、およびマイクロ波などの無線技術は、媒体の定義の範囲内にある。上記の例の組み合わせもコンピュータ可読媒体の範囲内である。
【0203】
本開示で使用されるように、項目のリストにおける「または」という用語の使用は、包括的なリストを示す。項目のリストは、「少なくとも1つ」または「1つまたは複数」などのフレーズで始めることができる。例えば、A、B、またはCの少なくとも1つのリストは、AまたはBまたはCまたはAB(すなわち、AおよびB)またはACまたはBCまたはABC(すなわち、AおよびBおよびC)を含む。また、本開示で使用されるように、条件のリストの前に「に基づく」という語句を付けることは、条件のセット「のみに基づく」と解釈されるべきではなく、むしろ条件のセット「に少なくとも部分的に基づく」と解釈されるべきである。例えば、「条件Aに基づく」と記載された結果は、本開示の範囲から逸脱することなく、条件Aおよび条件Bの両方に基づくことができる。
【0204】
本明細書では、「含む(comprise)」、「含む(include)」または「含む(contain)」という用語は交換可能に使用されてもよく、同じ意味を有し、包括的かつオープンエンドとして解釈されるべきである。「含む(comprise)」、「含む(include)」、または「含む(contain)」という用語は、要素のリストの前に使用されてもよく、リスト内のリストされた要素の少なくともすべてが存在するが、リストにない他の要素も存在し得ることを示す。例えば、AがBおよびCを含む場合、{B,C}および{B、C、D}の両方がAの範囲内である。
【0205】
本開示は、添付の図面に関連して、実施され得るすべての例または本開示の範囲内にあ
るすべての構成を表すものではない例示的な構成を説明する。「例示的」という用語は、「好ましい」または「他の例と比較して有利」と解釈されるべきではなく、むしろ「実例、事例または例」と解釈されるべきである。実施形態および図面の説明を含む本開示を読むことにより、本明細書に開示する技術は代替的な実施形態を使用して実施され得ることが当業者には理解されよう。当業者は、実施形態、または本明細書に記載の実施形態の特定の特徴を組み合わせて、本開示に記載の技術を実施するためのさらに他の実施形態に到達することができることを理解するであろう。したがって、本開示は、本明細書に記載された例および設計に限定されず、本明細書に開示した原理および新規な特徴と一致する最も広い範囲を与えられるべきである。