(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-09
(45)【発行日】2024-12-17
(54)【発明の名称】センサ及びセンサの製造方法
(51)【国際特許分類】
G01L 1/16 20060101AFI20241210BHJP
【FI】
G01L1/16 C
(21)【出願番号】P 2023580289
(86)(22)【出願日】2023-02-08
(86)【国際出願番号】 JP2023004161
(87)【国際公開番号】W WO2023153431
(87)【国際公開日】2023-08-17
【審査請求日】2024-07-26
(31)【優先権主張番号】P 2022019245
(32)【優先日】2022-02-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】000006231
【氏名又は名称】株式会社村田製作所
(74)【代理人】
【識別番号】110000970
【氏名又は名称】弁理士法人 楓国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】原田 真吾
(72)【発明者】
【氏名】奥冨 譲仁
【審査官】公文代 康祐
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2015/041198(WO,A1)
【文献】特開2011-146499(JP,A)
【文献】特開2020-117607(JP,A)
【文献】特開2017-198573(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2015/0101731(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01L 1/16
H10N 30/30
H10N 30/857
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
上下方向に並ぶ上主面及び下主面を有している圧電フィルムと、
前記圧電フィルムの前記上主面に設けられている第1電極と、
前記圧電フィルムの前記下主面に設けられている第2電極と、
前記第2電極の下に設けられており、上下方向に見て、前記第2電極
の一部分
のみを覆っている第1硬化樹脂層と、
を備えており
、
前記第1硬化樹脂層は、キャリアテープの粘着層である、
センサ。
【請求項2】
前記第2電極は、グランド電位に接続され、
前記第1電極から検知信号が出力される、
請求項1に記載のセンサ。
【請求項3】
前記第1硬化樹脂層は、前記第2電極に接している、
請求項1又は請求項2に記載のセンサ。
【請求項4】
前記第1硬化樹脂層の材料は、UV硬化樹脂である、
請求項1又は請求項2に記載のセンサ。
【請求項5】
前記センサは、
前記第1電極の上に設けられている第2硬化樹脂層を、
更に備えている、
請求項1又は請求項2に記載のセンサ。
【請求項6】
前記第1電極は、グランド電位に接続され、
前記第2電極から検知信号が出力される、
請求項1に記載のセンサ。
【請求項7】
前記圧電フィルムが左右方向に伸張されたときに前記圧電フィルムが発生する電荷の極性は、前記圧電フィルムが前後方向に伸張されたときに前記圧電フィルムが発生する電荷の極性と異なる、
請求項1又は請求項2に記載のセンサ。
【請求項8】
上下方向に並ぶ上主面及び下主面を有している圧電フィルムと、前記圧電フィルムの前記上主面に設けられている第1電極と、前記圧電フィルムの前記下主面に設けられている第2電極と、を備えたセンサ部材を準備する工程と、
第1硬化樹脂層と、基材層と、を備えたキャリアテープを前記第2電極の下に貼り付け、前記第2電極と前記基材層とを前記第1硬化樹脂層により接着する工程と、
前記第1硬化樹脂層を硬化させる工程と、
前記第1硬化樹脂層を硬化させた後に、前記基材層を剥離する工程と、
を備えている、
センサの製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、押圧力を検知するセンサに関する。
【背景技術】
【0002】
従来のセンサに関する発明としては、例えば、特許文献1に記載の押圧センサが知られている。この押圧センサは、圧電フィルム、第2電極及び第3電極を備えている。第2電極は、圧電フィルムの上主面に接着層を介して固定されている。第3電極は、圧電フィルムの下主面に接着層を介して固定されている。圧電フィルムは、下方向に押されると、左右方向に延びる。圧電フィルムは、左右方向に伸張されると、電荷を発生する。これにより、第2電極から押圧力に応じた検知信号が出力される。以上のような押圧センサは、電子機器の表示パネルに取り付けられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、特許文献1に記載の押圧センサにおいて、押圧力が押圧センサに繰り返し加わると、押圧センサ及び押圧センサを表示パネルに固定する部材に力が繰り返し加わる。そのため、押圧センサの故障防止の観点から、押圧センサの剛性の向上が望まれている。
【0005】
そこで、本発明の目的は、高い剛性を有するセンサを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一形態に係るセンサは、
上下方向に並ぶ上主面及び下主面を有している圧電フィルムと、
前記圧電フィルムの前記上主面に設けられている第1電極と、
前記圧電フィルムの前記下主面に設けられている第2電極と、
前記第2電極の下に設けられており、上下方向に見て、前記第2電極の少なくとも一部分を覆っている第1硬化樹脂層と、
を備えている。
【発明の効果】
【0007】
本発明に係るセンサによれば、センサの剛性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図2】
図2は、電子機器1のA-Aにおける断面図である。
【
図3】
図3は、センサ6の底面図及び断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
(実施形態)
[電子機器の構造]
以下に、本発明の一実施形態に係るセンサ6を備える電子機器1の構成について図面を参照しながら説明する。
図1は、電子機器1の分解斜視図である。
図2は、電子機器1のA-Aにおける断面図である。
図3は、センサ6の底面図及び断面図である。
図4は、センサ6の断面図である。
【0010】
また、本明細書において、方向を以下の様に定義する。電子機器1において、操作パネル2の上主面及び下主面が並ぶ方向を上下方向と定義する。また、上下方向に見て、電子機器1の操作パネル2の長辺が延びる方向を前後方向と定義する。上下方向に見て、電子機器1の操作パネル2の短辺が延びる方向を左右方向と定義する。上下方向、左右方向及び前後方向は、互いに直交している。なお、本明細書における方向の定義は、一例である。従って、電子機器1の実使用時における方向と本明細書における方向とが一致している必要はない。また、
図1において上下方向が反転してもよい。
図1において左右方向が反転してもよい。
図1において前後方向が反転してもよい。
【0011】
電子機器1は、スマートフォンやタブレット型コンピュータ等の携帯型電子端末である。電子機器1は、
図1及び
図2に示すように、操作パネル2、筐体3、表示パネル4、接着部材5、センサ6及び板状部材7を備えている。
【0012】
操作パネル2は、上下方向に並ぶ上主面及び下主面を有している。操作パネル2は、上下方向に見て、前後方向に延びる2本の長辺及び左右方向に延びる2本の短辺を有する矩形状を有している。ユーザの身体の一部又は操作部材が、操作パネル2の上主面に接触する。操作パネル2は、透明板である。操作パネル2は、例えば、ガラス板である。
【0013】
表示パネル4は、上下方向に並ぶ上主面及び下主面を有している。表示パネル4は、上下方向に見て、前後方向に延びる2本の長辺及び左右方向に延びる2本の短辺を有する矩形状を有している。表示パネル4は、操作パネル2の下主面に固定されている。表示パネル4は、接着剤や両面テープ等により操作パネル2に固定されている。表示パネル4の全体は、上下方向に見て、操作パネル2と重なっている。従って、表示パネル4は、上下方向に見て、操作パネル2の外縁からはみ出していない。表示パネル4は、例えば、有機ELディスプレイや、液晶ディスプレイである。また、表示パネル4は、ユーザが操作パネル2に触れた位置を検知するためのタッチパネルを含んでいてもよい。ただし、タッチパネルは、操作パネル2に含まれていてもよい。
【0014】
板状部材7は、上下方向に並ぶ上主面及び下主面を有している。板状部材7は、上下方向に見て、前後方向に延びる2本の長辺及び左右方向に延びる2本の短辺を有する矩形状を有している。板状部材7は、表示パネル4の下主面に固定されている。板状部材7は、接着剤や両面テープ等により表示パネル4に固定されている。板状部材7の全体は、上下方向に見て、表示パネル4と重なっている。従って、板状部材7は、上下方向に見て、表示パネル4の外縁からはみ出していない。板状部材7の剛性は、後述するセンサ6の剛性よりも高い。このような板状部材7の材料は、例えば、SUS(Stainless Used Steel)等の金属である。ただし、板状部材7の材料は、金属以外の材料であってもよい。金属以外の材料は、例えば、樹脂である。
【0015】
筐体3は、操作パネル2より下に位置している。筐体3は、箱である。筐体3は、上下方向に見て、矩形状を有している。筐体3の長辺は、前後方向に延びている。筐体3の短辺は、左右方向に延びている。上下方向に見た筐体3の外縁は、上下方向に見た操作パネル2の外縁と一致する。ただし、筐体3の上面は、開口している。筐体3の開口Opは、上下方向に見て、矩形状を有している。
【0016】
接着部材5は、操作パネル2の下主面の一部分を筐体3に固定している。より詳細には、接着部材5は、筐体3の開口Opの周囲と操作パネル2の外縁近傍とを固定している。そこで、接着部材5は、上下方向に見て、表示パネル4を囲む矩形状の枠形状を有している。従って、接着部材5は、上下方向に見て、表示パネル4と重なっていない。以上のような接着部材5は、防水性を有している。
【0017】
センサ6は、操作パネル2の変形を検知する。センサ6は、
図1に示すように、板状部材7の下主面に固定されている。より詳細には、センサ6は、上下方向に見て、矩形状を有している。センサ6は、左右方向に延びる長手方向を有している。そして、センサ6は、上下方向に見て、板状部材7の前後方向の中央に位置している。
【0018】
ユーザが操作パネル2を押すことによって操作パネル2が下方向に撓むと、表示パネル4及び板状部材7も下方向に撓む。そして、センサ6は、板状部材7と共に下方向に撓む。これにより、センサ6は、ユーザが操作パネル2を押すことにより操作パネル2に生じる変形に応じた検知信号を出力する。以下に、
図3を参照しながら、センサ6の詳細について説明する。
【0019】
センサ6は、
図3に示すように、圧電フィルム14、第1電極15a、第2電極15b、基材16、第1硬化樹脂層17及び接着層18,20を備えている。圧電フィルム14は、シート形状を有している。従って、圧電フィルム14は、上下方向に並ぶ上主面及び下主面を有している。圧電フィルム14の左右方向の長さは、圧電フィルム14の前後方向の長さより長い。本実施形態では、圧電フィルム14は、上下方向に見て、左右方向に延びる長辺を有する矩形状を有している。圧電フィルム14は、圧電フィルム14の変形量に応じた電荷を発生する。本実施形態では、圧電フィルム14は、PLAフィルムである。以下に、圧電フィルム14についてより詳細に説明する。
【0020】
圧電フィルム14は、圧電フィルム14が左右方向に伸張されたときに発生する電荷の極性が、圧電フィルム14が前後方向に伸張されたときに発生する電荷の極性と逆となる特性を有している。具体的には、圧電フィルム14は、キラル高分子から形成されるフィルムである。キラル高分子とは、例えば、ポリ乳酸(PLA)、特にL型ポリ乳酸(PLLA)である。キラル高分子からなるPLLAは、主鎖が螺旋構造を有する。PLLAは、一軸延伸されて分子が配向する圧電性を有する。圧電フィルム14は、d14の圧電定数を有している。圧電フィルム14の一軸延伸方向(配向方向)は、前後方向及び左右方向のそれぞれに対して45度の角度を形成している。この45度は、例えば、45度±10度程度を含む角度を含む。これにより、圧電フィルム14は、圧電フィルム14が左右方向に伸張されること又は前後方向に伸張されることにより、電荷を発生する。圧電フィルム14が左右方向に伸張されたときに圧電フィルム14が発生する電荷の極性は、圧電フィルム14が前後方向に伸張されたときに圧電フィルム14が発生する電荷の極性と異なる。圧電フィルム14は、例えば、左右方向に伸張されると正の電荷を発生する。圧電フィルム14は、例えば、前後方向に伸張されると負の電荷を発生する。電荷の大きさは、伸張又は圧縮による圧電フィルム14の変形量に依存する。より正確には、電荷の大きさは、伸張又は圧縮による圧電フィルム14の変形量の微分値に比例する。
【0021】
第1電極15aは、信号電極である。従って、第1電極15aから検知信号が出力される。本実施形態では、第1電極15aは、圧電フィルム14の上主面に設けられている。第1電極15aは、圧電フィルム14の上主面の全体を覆っている。第1電極15aは、図示しない粘着層を含んでいる。この粘着層により、第1電極15aが圧電フィルム14の上主面に固定されている。
【0022】
第2電極15bは、グランド電極である。第2電極15bは、グランド電位に接続される。第2電極15bは、圧電フィルム14の下主面に設けられている。第2電極15bは、圧電フィルム14の下主面の全体を覆っている。第2電極15bは、図示しない粘着層を含んでいる。この粘着層により、第2電極15bが圧電フィルム14の下主面に固定されている。
【0023】
基材16は、第1電極15aの上に設けられている。基材16は、圧電フィルム14、第1電極15a及び第2電極15bを保持することにより、圧電フィルム14と共に変形する。基材16は、シート形状を有している。基材16は、上主面及び下主面を有している。基材16の左右方向の長さは、基材16の前後方向の長さより長い。基材16の材料は、例えば、ポリウレタン、PETである。
【0024】
接着層18は、圧電フィルム14、第1電極15a及び第2電極15bを基材16に固定する。より詳細には、接着層18は、基材16の下主面に設けられている。接着層18は、基材16の下主面の全体を覆っている。また、接着層18は、第1電極15aの上主面の全体を覆っている。接着層18は、第1電極15aと基材16とを接着している。その結果、基材16の変形は、接着層18を介して、圧電フィルム14に伝達される。接着層18の材料は、例えば、両面テープ、熱硬化接着剤、熱可塑性接着剤である。
【0025】
接着層20は、基材16の上主面に設けられている。接着層20は、基材16を板状部材7の下主面に固定している。接着層20の材料は、例えば、両面テープ、熱硬化接着剤、熱可塑性接着剤である。
【0026】
第1硬化樹脂層17は、第2電極15bの下に設けられている。本実施形態では、第1硬化樹脂層17は、第2電極15bに接している。また、第1硬化樹脂層17は、上下方向に見て、第2電極15bの少なくとも一部分を覆っている。本実施形態では、第1硬化樹脂層17は、上下方向に見て、第2電極15bの全体を覆っている。
【0027】
ここで、第1硬化樹脂層17は、キャリアテープ100の粘着層である。具体的には、
図4に示すように、第2電極15bの下主面にはキャリアテープ100が貼り付けられている。キャリアテープ100は、第1硬化樹脂層17及び基材層101を含んでいる。第1硬化樹脂層17の材料は、UV硬化樹脂である。第1硬化樹脂層17は、未硬化の状態では、基材層101と第2電極15bとを接着する。ただし、基材層101は、第1硬化樹脂層17が硬化された後に、第1硬化樹脂層17から剥離される。この際、第1硬化樹脂層17は、
図3に示すように、基材層101と共に剥離されずに、第2電極15bの下主面に残留する。
【0028】
[効果]
センサ6によれば、第1硬化樹脂層17が第2電極15bの下に設けられているので、センサ6が補強される。これにより、センサ6の剛性が向上する。
【0029】
センサ6によれば、センサ6の製造コストを低減できる。より詳細には、第1硬化樹脂層17の材料は、硬化樹脂である。従って、第1硬化樹脂層17は、キャリアテープ100の粘着層である。このように、センサ6では、既存のキャリアテープ100の一部分である第1硬化樹脂層17が補強部材として利用されている。その結果、センサ6の補強のために新たな補強部材を設ける必要がない。よって、センサ6によれば、センサ6の製造コストを低減できる。
【0030】
センサ6によれば、センサ6の感度が向上する。より詳細には、センサ6では、第1硬化樹脂層17が設けられているので、センサ6の剛性が高い。センサ6の剛性が高いと、操作パネル2の変形が圧電フィルム14に伝達されやすくなる。すなわち、センサ6では、圧電フィルム14の変形量が大きくなりやすいので、圧電フィルム14が出力する検知信号の電圧も大きくなりやすい。よって、センサ6によれば、センサ6の感度が向上する。
【0031】
センサ6によれば、第1硬化樹脂層17が第2電極15bの下に設けられている。これにより、センサ6内部の導体及び樹脂が第1硬化樹脂層17により保護される。その結果、センサ6内部の導体及び樹脂が吸湿によって劣化することが抑制される。
【0032】
なお、第1硬化樹脂層17の有無については、FT-IR分析(フーリエ変換赤外分光法)により確認することができる。具体的には、第1硬化樹脂層17の材料がUV硬化樹脂である場合、センサ6をFT-IR分析すると、分析結果にUV硬化樹脂を示すピークが出現する。
【0033】
(第1変形例)
以下に、第1変形例に係るセンサ6aについて図面を参照しながら説明する。
図5は、センサ6aの断面図である。
【0034】
センサ6aは、第1硬化樹脂層17の形状においてセンサ6と相違する。第1硬化樹脂層17は、上下方向に見て、第2電極15bの一部分を覆っていてもよい。すなわち、第1硬化樹脂層17の一部分が基材層101と共に剥離され、第1硬化樹脂層17の残部分が基材層101と共に剥離されずに第2電極15bの下主面に残留してもよい。センサ6aのその他の構造は、センサ6と同じであるので説明を省略する。センサ6aは、センサ6と同じ作用効果を奏することができる。
【0035】
(第2変形例)
以下に、第2変形例に係るセンサ6bについて図面を参照しながら説明する。
図6は、センサ6bの断面図である。
【0036】
センサ6bは、上下方向が反転している点、及び、第1硬化樹脂層17の位置においてセンサ6と相違する。より詳細には、センサ6bの上下方向は、センサ6の上下方向と逆である。そのため、センサ6bでは、第1電極115bは、圧電フィルム14の上に位置している。第1電極115bは、グランド電位に接続される。第2電極115aは、圧電フィルム14の下に位置している。第2電極115aから検知信号が出力される。第1硬化樹脂層17は、第2電極115aの下に設けられている。第1硬化樹脂層17は、基材16と接着層20との間に位置している。センサ6bのその他の構造は、センサ6と同じであるので説明を省略する。センサ6bは、センサ6と同じ作用効果を奏することができる。
【0037】
(第3変形例)
以下に、第3変形例に係るセンサ6cについて図面を参照しながら説明する。
図7は、センサ6cの断面図である。
【0038】
センサ6cは、第2硬化樹脂層117を更に備えている点においてセンサ6と相違する。第2硬化樹脂層117は、第1電極15aの上に設けられている。第2硬化樹脂層117は、基材16と接着層20との間に位置している。センサ6cのその他の構造は、センサ6と同じであるので説明を省略する。センサ6cは、センサ6と同じ作用効果を奏することができる。
【0039】
(その他の実施形態)
本発明に係るセンサは、センサ6,6a~6cに限らず、その要旨の範囲において変更可能である。また、センサ6,6a~6cの構造を任意に組み合わせてもよい。
【0040】
なお、電子機器1において、圧電フィルム14は、PVDF(ポリフッ化ビニリデン)フィルムであってもよい。また、圧電フィルム14は、圧電セラミックであってもよい。また、圧電フィルム14は、歪センサであってもよい。
【0041】
なお、接着部材5は、防水性を有していなくてもよい。
【0042】
なお、前後方向に延びる2本の辺が短辺であり、左右方向に延びる2本の辺が長辺であってもよい。
【0043】
なお、センサ6は、上下方向に見て、板状部材7の前後方向の中央以外の位置に設けられていてもよい。
【0044】
なお、操作パネル2は、樹脂板であってもよい。
【0045】
なお、センサ6は、左右方向に延びる長手方向を有していなくてもよい。センサ6は、前後方向に延びる長手方向を有していてもよい。
【0046】
なお、電子機器1は、タッチパネルを備えているとしたが、タッチパッドであってもよい。この場合、表示パネル4は不要である。また、操作パネル2は、透明な部材でなくてもよい。
【0047】
なお、第1硬化樹脂層17の材料は、UV硬化樹脂以外の硬化樹脂であってもよい。第1硬化樹脂層17の材料は、例えば、熱硬化樹脂であってもよい。
【符号の説明】
【0048】
1:電子機器
2:操作パネル
3:筐体
4:表示パネル
5:接着部材
6,6a~6c:センサ
7:板状部材
14:圧電フィルム
15a,115b:第1電極
15b,115a:第2電極
16:基材
17:第1硬化樹脂層
117:第2硬化樹脂層
18,20:接着層
100:キャリアテープ
101:基材層