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特許7601316モジュール方式の充電モジュールを含む電力供給装置
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-09
(45)【発行日】2024-12-17
(54)【発明の名称】モジュール方式の充電モジュールを含む電力供給装置
(51)【国際特許分類】
   H02J 7/02 20160101AFI20241210BHJP
   H01M 10/44 20060101ALI20241210BHJP
   H01M 10/48 20060101ALI20241210BHJP
【FI】
H02J7/02 F
H01M10/44 P
H01M10/48 P
【請求項の数】 20
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023056814
(22)【出願日】2023-03-31
(65)【公開番号】P2023153060
(43)【公開日】2023-10-17
【審査請求日】2023-05-25
(31)【優先権主張番号】63/326,426
(32)【優先日】2022-04-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】63/355,206
(32)【優先日】2022-06-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】598073073
【氏名又は名称】ミルウォーキー エレクトリック ツール コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100135079
【弁理士】
【氏名又は名称】宮崎 修
(72)【発明者】
【氏名】デイヴィッド、ブロッシュトラップ
(72)【発明者】
【氏名】ジャスティン、サブーリー
(72)【発明者】
【氏名】ヴィヴェーク、ナガル
【審査官】木村 励
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2015/0171632(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2021/0305838(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2021/0143655(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2020/0358303(US,A1)
【文献】米国特許第11283131(US,B1)
【文献】特開2022-49615(JP,A)
【文献】特開2018-148665(JP,A)
【文献】特開2018-37460(JP,A)
【文献】特開2019-296290(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02J 7/02
H01M 10/44
H01M 10/48
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
可搬型電力供給装置であって、
複数のバッテリーセルを含むバッテリーサブコアモジュールと、
第1の充電スロットに収容され第1の充電ポートに接続される第1のモジュール式充電器ブロックと、
第2の充電スロットに収容され第2の充電ポートに接続される第2のモジュール式充電器ブロックと、
電子プロセッサを含むコントローラであって、
第1のバッテリーパックが前記第1の充電ポートによって受け取られていることを決定し、
デバイスが前記第2の充電ポートによって受け取られていることを決定し、
前記第1のバッテリーパックの第1の特性を決定し、
前記第1の特性に基づいて前記第1のバッテリーパックに第1の電流を供給し、前記デバイスが前記第2の充電ポートによって受け取られていることに基づいて前記デバイスに第2の電流を供給する、ように構成された
コントローラと、を含む
可搬型電力供給装置。
【請求項2】
前記コントローラは、更に、前記第1の充電ポートを冷却するように構成されたファンをオンにするように構成され、
前記ファンは、前記第1のモジュール式充電器ブロックに組み込まれている、
請求項1に記載の可搬型電力供給装置。
【請求項3】
前記コントローラは、更に、
第2のデバイスが第3の充電ポートによって受け取られていることを決定し、
前記第2のデバイスが前記第3の充電ポートによって受け取られているとの決定に応答して、前記第2のデバイスに第3の電流を供給する、
ように構成される、
請求項1に記載の可搬型電力供給装置。
【請求項4】
前記第1のモジュール式充電器ブロックは、第1のックコンバータ及び第2のックコンバータを含む、請求項1に記載の可搬型電力供給装置。
【請求項5】
前記第1のックコンバータは、18アンペアの電流を前記第1の充電ポートに供給することができる、請求項4に記載の可搬型電力供給装置。
【請求項6】
前記第2のモジュール式充電器ブロックは、第1のックコンバータ及び第2のックコンバータを含む、請求項1に記載の可搬型電力供給装置
【請求項7】
前記第1のックコンバータは、3.3ボルト(V)~21Vを前記第2の充電ポートに供給し、前記第2のックコンバータ5Vを第3の充電ポートに供給する、請求項6に記載の可搬型電力供給装置。
【請求項8】
前記第2の充電ポートはUSB-C充電ポートであり、第3の充電ポートはUSB-A充電ポートである、請求項1に記載の可搬型電力供給装置。
【請求項9】
前記第1の特性は、前記第1のバッテリーパックの充電容量である、請求項1に記載の可搬型電力供給装置。
【請求項10】
前記デバイスは、携帯電話、タブレット、電動工具、バッテリーパック、及びバッテリーパック充電器のうちの1つである、請求項1に記載の可搬型電力供給装置。
【請求項11】
可搬型電力供給装置のバッテリーサブコアモジュールから電力を供給するための方法であって、
前記可搬型電力供給装置の電子プロセッサを用いて、第1のバッテリーパックが、前記可搬型電力供給装置に含まれる第1のモジュール式充電器ブロックの第1の充電ポートによって受け取られていることを決定することと、
前記可搬型電力供給装置の前記電子プロセッサを用いて、第1のデバイスが、前記可搬型電力供給装置に含まれる第2のモジュール式充電器ブロックの第2の充電ポートによって受け取られていることを決定することと、
前記可搬型電力供給装置の前記電子プロセッサを用いて、前記第1のバッテリーパックの第1の特性を決定することと、
前記可搬型電力供給装置の前記電子プロセッサを用いて、前記第1の特性に基づいて前記第1のバッテリーパックに第1の電流を供給し、前記第1のデバイスが前記第2の充電ポートによって受け取られていることに基づいて前記第1のデバイスに第2の電流を供給することと、を含む
方法。
【請求項12】
前記可搬型電力供給装置の前記電子プロセッサを用いて、第2のデバイスが、前記可搬型電力供給装置に含まれる前記第2のモジュール式充電器ブロックの第3の充電ポートによって受け取られていることを決定することと、
前記可搬型電力供給装置の前記電子プロセッサを用いて、前記第2のデバイスに第3の電流を供給することと、を更に含む、
請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記第2のデバイスは第2のバッテリーパックである、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記第3の電流は前記第1の電流よりも小さい、請求項12に記載の方法。
【請求項15】
前記可搬型電力供給装置の前記電子プロセッサを用いて、第2のデバイスが、前記可搬型電力供給装置に含まれる前記第2のモジュール式充電器ブロックの第3の充電ポートによって受け取られていることを決定することと、
前記可搬型電力供給装置の前記電子プロセッサを用いて、前記第1のデバイスが完全に充電されていることを決定することと、
前記可搬型電力供給装置の前記電子プロセッサを用いて、前記第2のデバイスに前記第2の電流を供給することと、を更に含む、
請求項11に記載の方法。
【請求項16】
前記第1のデバイス及び前記第2のデバイスはバッテリーパックである、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
第1のデバイスと、
第2のデバイスと、
可搬型電力供給装置であって、
複数のバッテリーセルを含むバッテリーサブコアモジュール
ユーザインターフェース、
第1の充電スロットに収容され第1の充電ポートに接続される第1のモジュール式充電器ブロック、
第2の充電スロットに収容され第2の充電ポートに接続される第2のモジュール式充電器ブロック、及び
コントローラであって、
前記第1のデバイスが前記第1の充電ポートによって受け取られていることを決定し、
前記第2のデバイスが前記第2の充電ポートによって受け取られていることを決定し、
前記ユーザインターフェースから入力を受け取り、
前記入力に基づいて、第1の電流を前記第1のデバイスに、第2の電流を前記第2のデバイスに供給する、ように構成された電子プロセッサを含むコントローラ、を含む
可搬型電力供給装置と、を含む
システム。
【請求項18】
前記入力は、低電力入力及び高電力入力のうちの1つである、請求項17に記載のシステム。
【請求項19】
前記入力が前記低電力入力である場合、前記第1の電流は前記第1のモジュール式充電器ブロックから供給され、前記第2の電流は前記第2のモジュール式充電器ブロックから供給される、請求項18に記載のシステム。
【請求項20】
前記入力が前記高電力入力である場合、前記第1の電流は、前記第1のモジュール式充電器ブロック及び前記第2のモジュール式充電器ブロックから供給される電流の合計である、請求項18に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願
本出願は、2022年4月1日出願の米国仮特許出願第63/326,426号明細書及び2022年6月24日出願の米国仮特許出願第63/355,206号明細書の利益を主張するものであり、これらの明細書のそれぞれの内容全体が、参照により本明細書に組み込まれる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0002】
可搬型の電力供給装置は、可搬型電子デバイスに電力を供給するための柔軟性及び利便性を提供する。例えば、ユーザは、仕事場で、通常の壁面コンセントにアクセスできず、電動工具のバッテリーパックを使い切っていることに気付くことがある。可搬型の電力供給装置により、作業している場所の近くでバッテリーパックを充電する機会がユーザにもたらされるので、ユーザが、バッテリーパックを充電する場所を見つけたり、又は充電器を差し込むために壁面コンセントまで移動したりするのに時間を費やさずに済ませられる。多くの場合、様々なタイプのバッテリーパックを一度に充電できると有利である。電動工具を使用するユーザの日々の作業は変わり得るので、バッテリーパックの充電ポートの増加及び/又は多様化の必要性が生じ得る。
【0003】
可搬型の電力供給装置が、複数のバッテリーパックの充電に対応するように、ベースの充電モジュールブロックに追加することができる充電モジュールブロックを含むことが、有利であろう。充電モジュールブロックは、異なるバッテリーパック特性(例えば、容量)毎に異なる充電電流を提供し、複数のバッテリーパックを同時に及び順次充電することができる。その結果、様々な電力定格を有する複数のバッテリーパックを、単一の可搬型電力供給装置で充電することができる。したがって、可搬型電力供給システムにおいてバッテリーパックを充電する際の柔軟性を高めるために、モジュール式充電器ブロックを用いてカスタマイズすることができる可搬型の電力供給装置を持つことが望ましいであろう。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本明細書で説明する可搬型の電力供給装置は、電動工具のバッテリーパックを充電するためのものである。可搬型の電力供給装置は、複数のバッテリーセルを含むバッテリーコアと、第1の充電スロットに収容され第1の充電ポートに接続される第1のモジュール式充電器ブロックと、第2の充電スロットに収容され第2の充電ポートに接続される第2のモジュール式充電器ブロックと、電子プロセッサを含むコントローラと、を含む。コントローラは、第1のバッテリーパックが第1の充電ポートによって受け取られていることを決定し、デバイスが第2の充電ポートによって受け取られていることを決定し、第1のバッテリーパックの第1の特性を決定し、第1の特性に基づいて第1のバッテリーパックに第1の電流を供給し、デバイスが第2の充電ポートによって受け取られていることに基づいて第2のバッテリーパックに第2の電流を供給する、ように構成される。
【0005】
態様によっては、コントローラは、第1の充電ポートを冷却するように構成されたファンをオンにするように更に構成され、ファンは、第1のモジュール式充電器ブロックに組み込まれている。
【0006】
態様によっては、コントローラは、第2のデバイスが第3の充電ポートによって受け取られていることを決定し、第2のデバイスが第3の充電ポートによって受け取られていることを決定するのに応答して、第2のデバイスに第3の電流を供給する、ように更に構成される。
【0007】
態様によっては、第1のモジュール式充電器ブロックは、第1のパワーバック及び第2のパワーバックを含む。
【0008】
態様によっては、第1のパワーバックは、18アンペアの電流を第1の充電ポートに供給することができる。
【0009】
態様によっては、第2のモジュール式充電器ブロックは、第1のパワーバック及び第2のパワーバックを含む。
【0010】
態様によっては、第1のパワーバックは、3.3ボルト(V)~21Vを第2の充電ポートに供給し、第2のパワーバックは、5Vを第3の充電ポートに供給する。
【0011】
態様によっては、第2の充電ポートはUSB-C充電ポートであり、第3の充電ポートはUSB-A充電ポートである。
【0012】
態様によっては、第1の特性は、第1のバッテリーパックの充電容量である。
【0013】
態様によっては、デバイスは、携帯電話、タブレット、電動工具、バッテリーパック、及びバッテリーパック充電器のうちの1つである。
【0014】
本明細書で説明する方法は、可搬型電力供給装置のバッテリーコアから電力を供給するためのものである。この方法は、可搬型電力供給装置の電子プロセッサを用いて、第1のバッテリーパックが、可搬型電力供給装置に含まれる第1のモジュール式充電器の第1の充電ポートによって受け取られていることを決定することと、可搬型電力供給装置の電子プロセッサを用いて、第1のデバイスが、可搬型電力供給装置に含まれる第2のモジュール式充電器の第2の充電ポートによって受け取られていることを決定することと、可搬型電力供給装置の電子プロセッサを用いて、第1のバッテリーパックの第1の特性を決定することと、可搬型電力供給装置の電子プロセッサを用いて、第1の特性に基づいて第1のバッテリーパックに第1の電流を供給し、第1のデバイスが第2の充電ポートによって受け取られていることに基づいて第1のデバイスに第2の電流を供給することと、を含む。
【0015】
態様によっては、この方法は、可搬型電力供給装置の電子プロセッサを用いて、第2のデバイスが、可搬型電力供給装置に含まれる第2のモジュール式充電器の第3の充電ポートによって受け取られていることを決定することと、可搬型電力供給装置の電子プロセッサを用いて、第2のデバイスに第3の電流を供給することと、を更に含む。
【0016】
態様によっては、第2のデバイスは第2のバッテリーパックである。
【0017】
態様によっては、第3の電流は第1の電流よりも小さい。
【0018】
態様によっては、この方法は、可搬型電力供給装置の電子プロセッサを用いて、第2のデバイスが、可搬型電力供給装置に含まれる第2のモジュール式充電器の第3の充電ポートによって受け取られていることを決定することと、可搬型電力供給装置の電子プロセッサを用いて、第1のデバイスが完全に充電されていることを決定することと、可搬型電力供給装置の電子プロセッサを用いて、第2のデバイスに第2の電流を供給することと、を更に含む。
【0019】
態様によっては、第1のデバイス及び第2のデバイスはバッテリーパックである。
【0020】
本明細書で説明するシステムは、第1のデバイス、第2のデバイス、及び可搬型電力供給装置を含む。可搬型電力供給装置は、複数のバッテリーセルを含むバッテリーコアと、ユーザインターフェースと、第1の充電スロットに収容され第1の充電ポートに接続される第1のモジュール式充電器ブロックと、第2の充電スロットに収容され第2の充電ポートに接続される第2のモジュール式充電器ブロックと、電子プロセッサを含むコントローラと、を含む。電子プロセッサは、第1のデバイスが第1の充電ポートによって受け取られていることを決定し、第2のデバイスが第2の充電ポートによって受け取られていることを決定し、ユーザインターフェースから入力を受け取り、その入力に基づいて、第1の電流を第1のデバイスに、第2の電流を第2のデバイスに供給する、ように構成される。
【0021】
態様によっては、入力は、低電力入力及び高電力入力のうちの1つである。
【0022】
態様によっては、入力が低電力入力である場合、第1の電流は第1のモジュール式充電器ブロックから供給され、第2の電流は第2のモジュール式充電器ブロックから供給される。
【0023】
態様によっては、入力が高電力入力である場合、第1の電流は、第1のモジュール式充電器ブロック及び第2のモジュール式充電器ブロックから供給される電流の合計である。
【0024】
いずれかの実施形態について詳細に説明する前に、当該実施形態は、以下の記述において開示する又は添付の図面に示す要素の構成及び配置の詳細に適用されることに限定されないことを理解されたい。これらの実施形態は、様々な態様で実施又は実行することでできる。また、本明細書で用いる語法及び用語は説明目的のためのものであって本発明を限定するものとみなすべきでない点を理解されたい。「含む」か、「包含する」又は「有する」及びこれらの変化形の使用は、以降に列挙する項目及びそれらの等価物並びに追加的項目を包含するものとする。別段の明示又は限定がない限り、「取り付けられる」、「接続される」、「支持される」及び「結合される」という用語並びにその変化形は、広い意味で使用され、直接的及び間接的の両方の取り付け、接続、支持及び結合を包含する。
【0025】
加えて、実施形態は、ハードウェア、ソフトウェア及び電子構成部品又はモジュールを含むことがあり、これらは、論述する目的のために、それらの構成部品の大部分がハードウェアのみで実装されているかのように図示及び説明される可能性があることを理解されたい。しかしながら、当業者であれば、この詳細な説明を読むことに基づいて、少なくとも1つの実施形態において、電子ベースの態様が、マイクロプロセッサ及び/又は特定用途向け集積回路(「ASIC」)などの1つ又は複数の処理ユニットによって実行可能なソフトウェア(例えば、非一時的コンピュータ可読媒体に格納されたソフトウェア)で実装され得ることを認識するであろう。このため、複数のハードウェア及びソフトウェアベースのデバイス並びに複数の異なる構造上の構成要素を利用して実施形態を実施し得ることに留意されたい。例えば、本明細書に記載する「サーバ」、「計算装置」、「コントローラ」、「プロセッサ」等は、1個以上の処理ユニット、1個以上のコンピュータ可読媒体モジュール、1個以上の入出力インターフェース、及び構成要素同士を接続する各種の接続部(例えば、システムバス)を含み得る。
【0026】
量又は状態に関係して用いられる相対的な用語、例えば「約」、「ほぼ」、「実質的に」等は、記述された値を含み、文脈で言及された意味を有する(例えば、その用語は、少なくとも測定精度に関連付けられた誤差、特定の値に関連付けられた公差[例えば、製造公差、組み立て公差、使用公差等]の程度を含む)ことが当業者には理解されよう。このような用語はまた、2つの端点の絶対値により定義される範囲を示すものと考えるべきである。例えば、「約2~約4」という表現は「2~4」という範囲も示している。相対用語は、示された値のある百分率(例えば、1%、5%、10%以上)の増減を指す場合がある。
【0027】
ある特定の図面は特定のデバイス内にあるハードウェア及びソフトウェアを例示しているが、これらの描写は例示を目的としているにすぎないと理解すべきである。本明細書において1つの構成要素により実行されるものと説明される機能は、複数の構成要素により分散的に実行され得る。同様に、複数の構成要素により実行される機能は、統合されて単一の構成要素により実行され得る。いくつかの実施形態では、例示された構成要素は、結合されることも、或いは別々のソフトウェア、ファームウェア、及び/又はハードウェアに分割されることもある。例えば、ロジックや処理は、単一の電子プロセッサの中に配置されそのプロセッサにより実行されるのではなく、複数の電子プロセッサに分散されてもよい。それらがどのように結合又は分割されるにせよ、ハードウェア及びソフトウェア構成要素は、同じコンピューティングデバイス上にあっても、或いは1つ若しくは複数のネットワーク又はその他の適切な通信リンクにより接続される異なるコンピューティングデバイス間で分散されてもよい。同様に、特定の機能を実行すると記載されている構成要素はまた、本明細書には記載されていない追加の機能も実行し得る。例えば、特定の態様で「構成された」装置又は構造は、少なくともその態様で構成されているが、明示的に列挙しない別の態様で構成されてもよい。
【0028】
実施形態の他の態様は、詳細な説明及び添付図面を考慮することによって明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0029】
図1A】本明細書で説明する実施形態による、可搬型電力供給デバイスの斜視図を示す。
図1B】本明細書で説明する実施形態による、別の可搬型電力供給デバイスを示す。
図1C】本明細書で説明する実施形態による、上部ハウジングを取り外した状態の、図1Bの可搬型電力供給デバイスを示す。
図1DE図1Dは、本明細書で説明する実施形態による、第1の充電モジュールを示す。図1Eは、本明細書で説明する実施形態による、第2の充電モジュールを示す。
図1FG図1Fは、本明細書で説明する実施形態による、第3の充電モジュールを示す。図1Gは、本明細書で説明する実施形態による、第4の充電モジュールを示す。
図1HI図1Hは、本明細書で説明する実施形態による、第5の充電モジュールを示す。図1Iは、本明細書で説明する実施形態による、第6の充電モジュールを示す。
図1JK図1Jは、複数の充電モジュールを受け取るように構成された可搬型電力供給装置を示す。図1Kは、複数の充電モジュールを含む図1Jの可搬型電力供給装置を示す。
図2】本明細書で説明する実施形態による、バッテリーパックを示す。
図3】本明細書で説明する実施形態による、図1A図1Cの可搬型電力供給デバイスに含まれる内部電源を示す。
図4A】本明細書で説明する実施形態による、図1A図1Cの可搬型電力供給デバイス用のモジュール式充電器ブロックの第1の概略図を示す。
図4B】本明細書で説明する実施形態による、図1A図1Cの可搬型電力供給デバイス用のモジュール式充電器ブロックの第2の概略図を示す。
図5】本明細書で説明する実施形態による、第1のモジュール式充電器ブロックの概略図を示す。
図6】本明細書で説明する実施形態による、第2のモジュール式充電器ブロックの概略図を示す。
図7】本明細書で説明する実施形態による、図1の可搬型電力供給デバイスの第1の概略図を示す。
図8】本明細書で説明する実施形態による、図1の可搬型電力供給デバイスの第2の概略図を示す。
図9】本明細書で説明する実施形態による、図1の可搬型電力供給デバイスの第3の概略図を示す。
図10】本明細書で説明する実施形態による、図1の可搬型電力供給デバイスの第4の概略図を示す。
図11】本明細書で説明する実施形態による、図1A図1Cの可搬型電力供給デバイスのブロック回路図である。
図12】幾つかの実施形態による、図1A図1Cの可搬型電力供給デバイス及び外部デバイスの通信システムである。
図13】本明細書で説明する実施形態による、様々な充電電流をバッテリーパックに 供給するためのプロセスである。
図14】本明細書で説明する実施形態による、様々な充電電流をバッテリーパックに供給するためのプロセスである。
図15】本明細書で説明する実施形態による、低電力充電電流を第1のバッテリーパック及び第2のバッテリーパックに供給するためのプロセスである。
図16】本明細書で説明する実施形態による、高電力充電電流を第1のバッテリーパックに供給するためのプロセスである。
図17】本明細書で説明する実施形態による、要求された充電電流を少なくとも2つのバッテリーパックに供給するためのプロセスである。
図18】本明細書で説明する実施形態による、充電電流をUSBポートに供給するためのプロセスである。
【発明を実施するための形態】
【0030】
本明細書で説明する実施形態は、バッテリーパックを柔軟に充電するためのモジュール式充電器ブロックを含む、可搬型電力供給装置に関する。
【0031】
図1は、可搬型電力供給デバイス又は電力供給装置100を示す。電力供給装置100は、とりわけ、ハウジング102を含む。実施形態によっては、ハウジング102は、1つ又は複数の車輪104及びハンドルアセンブリ106を含む。例示された実施形態では、ハンドルアセンブリ106は、伸長位置と折り畳み位置との間で可動の伸縮式ハンドルである。ハンドルアセンブリ106は、内側チューブ108及び外側チューブ110を含む。内側チューブ108は、外側チューブ110の内部にぴったり収まり、外側チューブ110に対してスライド可能である。内側チューブ108は、水平の把持部材112に結合される。実施形態によっては、ハンドルアセンブリ106は、内側チューブ108が外側チューブ110に対して偶然に移動してしまうのを防ぐために、ロック機構を更に含む。ロック機構は、ハンドルアセンブリ106が伸長位置及び/又は折り畳み位置にあるときに、内側チューブ108が外側チューブ110に対してスライドするのを阻止するための、ノッチ、スライドキャッチピン、又は別の適切なロック機構を含み得る。実際には、ユーザは、把持部材112を握り、上に引き上げて、ハンドルアセンブリ106を伸ばす。内側チューブ108は、ハンドルアセンブリ106が伸長位置でロックされるまで、外側チューブ110に対してスライドする。その後、ユーザは、ハンドルアセンブリ106によって電力供給装置100を引っ張り、所望の場所へ誘導する。電力供給装置100の車輪104は、そのような移動を容易にする。
【0032】
電力供給装置100のハウジング102は、電力入力ユニット114、電力出力ユニット116、及びディスプレイ118を更に含む。例示される実施形態では、電力入力ユニット114は、外部電源から電力を受け取るように構成された、複数の電気接続インターフェースを含む。実施形態によっては、外部電源はDC電源である。例えば、DC電源は、1つ又は複数の光起電力セル(例えば、ソーラーパネル)、電気自動車(EV)充電ステーション、又は任意の他のDC電源であり得る。実施形態によっては、外部電源はAC電源である。例えば、AC電源は、北米で見られる120Vコンセント又は240Vコンセントなどの、従来の壁面コンセントであり得る。別の例として、AC電源は、北米以外で見られる220Vコンセント又は230Vコンセントなどの、従来の壁面コンセントであり得る。実施形態によっては、電力入力ユニット114は、従来の壁面コンセントに差し込むべく構成されたケーブルで代替されるか、又はそのようなケーブルを追加的に含んでいる。実施形態によっては、電力入力ユニット114は、外部電源から電力を無線で受け取るように構成された、アンテナ又は誘導コイルなどの、1つ又は複数のデバイスを更に含む。電力入力ユニット114によって受け取られた電力は、電力供給装置100のハウジング102の内部に配置された、コアバッテリー又は内部電源120を充電するために使用され得る。
【0033】
また、電力入力ユニット114によって受け取られた電力は、電力出力ユニット116に接続された1つ又は複数のデバイスに電力を供給するために使用されることもある。電力出力ユニット116は、1つ又は複数の電力コンセントを含む。図示した実施形態では、電力出力ユニット116は、複数のAC電力コンセント116A及びDC電力コンセント116Bを含む。電力出力ユニット116に含まれる電力コンセントの数は、図1に示す電力コンセントの数に限定されないことを理解されたい。例えば、電力供給装置100のいくつかの実施形態では、電力出力ユニット116は、電力供給装置100の図示する実施形態に含まれる電力コンセントよりも多くの又は少ない電力コンセントを含み得る。
【0034】
実施形態によっては、電力出力ユニット116は、内部電源120によって出力された電力を、1つ又は複数の周辺デバイスに供給するように構成される。実施形態によっては、電力出力ユニット116は、外部電源によって供給された電力を、1つ又は複数の周辺デバイスに直接的に供給するように構成される。1つ又は複数の周辺デバイスとは、スマートフォン、タブレットコンピュータ、ラップトップコンピュータ、携帯音楽プレーヤ、電動工具、電動工具バッテリーパック(例えば、バッテリーパック200[図2を参照])、電動工具バッテリーパック充電器等であり得る。周辺デバイスは、電力出力ユニット116からDC及び/又はAC電力を受け取るように構成され得る。
【0035】
実施形態によっては、DC電力コンセント116Bは、図1Bに示すように、電動工具バッテリーパック200を受け取り充電するための1つ又は複数のソケットも含む。そのような実施形態では、バッテリーパックソケット116Bによって受け取られた又はこれに接続された電動工具バッテリーパック200は、内部電源120によって出力された電力、及び/又は、外部電源から直接的に受け取られた電力を用いて、充電される。実施形態によっては、バッテリーパックソケット116Bに接続された電動工具バッテリーパック200は、内部電源120に、及び/又は電力出力ユニット116のコンセントに接続された1つ又は複数の周辺デバイスに、電力を供給するために使用される。バッテリーパックソケット116Bは、スライド式バッテリーパック(バッテリーパック200など)を受け取るためのガイドレールと、バッテリーパックをソケット116Bに固定するためのラッチ機構と、を含み得る。そのような実施形態では、電力供給装置100は、様々なバッテリーパック200を充電するための、複数の充電モジュール又は充電ブロック122を含む。充電モジュール122は、異なる電力定格を有することができ、電力供給装置100内部の異なる充電スロット124内で入れ替え可能とすることができる。様々な充電モジュールついては、以下で図1D図1Iに関連して説明する。その結果、電力供給装置100は、異なる電圧のバッテリーパックを充電する、異なる速度で充電する、などのために、様々な組み合わせのバッテリーパック充電器を用いて構成されることができる。
【0036】
実施形態によっては、電力出力ユニット116は、工具固有の電力コンセントを含む。例えば、電力出力ユニットは、溶接工具に給電するために使用されるDC電力コンセントを含み得る。実施形態によっては、DC電力コンセント116Bは、様々な電力定格(例えば、12V、18V等)でのバッテリーパックの充電をサポートするように構成される。
【0037】
ディスプレイ118は、内部電源120の充電状態及び/又は不具合状態などの、電力供給装置100の状態をユーザに示すように構成される。実施形態によっては、ディスプレイ118は、内部電源120の現在の充電状態を発光して表示するように構成された、1つ又は複数の発光ダイオード(「LED」)インジケータを含む。実施形態によっては、ディスプレイ118は、例えば、液晶ディスプレイ(「LCD」)、発光ダイオード(「LED」)ディスプレイ、有機LED(「OLED」)ディスプレイ、エレクトロルミネセントディスプレイ(「ELD」)、表面伝導電子エミッタディスプレイ(「SED」)、電界放出ディスプレイ(「FED」)、薄膜トランジスタ(「TFT」)LCD、電子インクディスプレイ等である。他の実施形態では、電力供給装置100は、ディスプレイを含んでいない。
【0038】
図1Dは、第1の充電モジュール129を示す。第1の充電モジュール129は、ある定格電圧(例えば、12V)を有するステムタイプのバッテリーパックに対応し得る。第1の充電モジュール129は、電力供給装置100に着脱可能に設けられて、バッテリーパックが第1の充電モジュール129によって受け取られると、バッテリーパックに充電電流を供給し得る。
【0039】
図1Eは、第2の充電モジュール131を示す。第2の充電モジュール131は、ある定格電圧(例えば、18V)を有する最大で4つのスライド式バッテリーパックに対応し得る。第2の充電モジュール131は、電力供給装置100に着脱可能に設けられて、最大で4つのバッテリーパックが第2の充電モジュール131によって受け取られると、最大で4つのバッテリーパックに充電電流を供給し得る。第2の充電モジュールは、電力供給装置100のコントローラによって個別に制御される4つの充電ポートを含み得る。
【0040】
図1Fは、第3の充電モジュール133を示す。第3の充電モジュール133は、ある定格電圧(例えば、18V)を有するスライド式バッテリーパックに対応し得る。第3の充電モジュール133は、バッテリーパックを冷却するためのファンを含む。ファンは、電力供給装置100のコントローラによって制御されることがあり、バッテリーパックが第3の充電モジュール133に挿入されると、又はバッテリーパックの温度が特定の閾値に達したことをコントローラに結合されたセンサが感知すると、自動的にオンになり得る。
【0041】
図1Gは、第4の充電モジュール135を示す。第4の充電モジュール135は、ある定格電圧(例えば、12V)を有する第1のバッテリーパック(例えば、ステムタイプのバッテリーパック)、及びある定格電圧(例えば、18V)を有する第2のバッテリーパック(例えば、スライド式バッテリーパック)に対応し得る。第4の充電モジュール135は、電力供給装置100に着脱可能に設けられて、複数のバッテリーパックが第4の充電モジュール135によって受け取られると、それらのバッテリーパックに第1の充電電流又は第2の充電電流を供給し得る。
【0042】
図1Hは、第5の充電モジュール137を示す。第5の充電モジュール137は、ある定格電圧(例えば、12V)を有する第1のバッテリーパック(例えば、ステムタイプのバッテリーパック)、及びある定格電圧(例えば、18V)を有する第2のバッテリーパック(例えば、スライド式バッテリーパック)に対応し得る。第5の充電モジュール137は、電力供給装置100に着脱可能に設けられて、複数のバッテリーパックが第5の充電モジュール137によって受け取られると、それらのバッテリーパックに第1の充電電流又は第2の充電電流を供給し得る。第5の充電モジュール137は、バッテリーパックを冷却するためのファンを含む。ファンは、電力供給装置100のコントローラによって制御されることがあり、バッテリーパックが第5の充電モジュール137に挿入されると、又はバッテリーパックの温度が特定の閾値に達したことをコントローラに結合されたセンサが感知すると、自動的にオンになり得る。
【0043】
図1Iは、第6の充電モジュール139を示す。第6の充電モジュール139は、第6の充電モジュール139の充電ポートに電気的に結合されたデバイスに3V~21Vを供給し得る。充電ポートには、少なくとも1つのUSB C充電ポートであって、そのUSB C充電ポートに結合されたデバイスに3.3V~21Vを供給する少なくとも1つのUSB C充電ポート、及び/又は、少なくとも1つのUSB A充電ポートであって、そのUSB A充電ポートに結合されたデバイスに2.4アンペアで5Vを供給する少なくとも1つのUSB A充電ポート、が含まれ得る。デバイスは、充電ケーブルを介して充電ポートに電気的に結合され得る。
【0044】
図1J及び図1Kは、電力供給装置100に似た電力供給装置141の別の実施形態を示す。電力供給装置141は、1つ又は複数の充電モジュール145を受け取るように構成された区画143を含む。例えば、電力供給装置100、141は、充電モジュール129、131、133、135、137、139の任意の組み合わせを用いて構成され得る。電力供給装置141は、例えば、24Vバスを充電モジュール129、131、133、135、137、139に分配する。実施形態によっては、電力供給装置141は、充電モジュール129、131、133、135、137、139に24Vバス電圧を供給する、充電モジュール129、131、133、135、137、139と入力電源との間にあるコンバータ(例えば、LLC、デュアルアクティブブリッジ、フルブリッジ、CLLC)を含み得る。
【0045】
図2は、バッテリーパックソケット116Bを介して可搬型電力供給装置100から電力を受け取るように構成されたバッテリーパック200を示す。バッテリーパック200は、ハウジング205と、バッテリーパック200をデバイス(例えば、電動工具)、バッテリーパック充電器、又は可搬型電力供給装置100に接続するためのインターフェース部210と、を含む。
【0046】
図3は、幾つかの実施形態による、電力供給装置100に含まれる内部電源120のブロック図を示す。図3に示すように、内部電源120は、1つ又は複数のサブコアモジュール125A~125Nを含む。少なくとも1つのサブコアモジュール125が、内部電源120に含まれる。しかしながら、内部電源120は、任意の所望の数、N個の、サブコアモジュール125A~125Nを含み得る。サブコアモジュール125A~125Nは、直列に接続された状態で示されているが、直列、並列、及び/又はそれらを組み合わせて、電気的に接続されていることもある。実施形態によっては、内部電源120に含まれるサブコアモジュール125A~125Nは、電動工具バッテリーパックなどの、充電式バッテリーパックとして実装される。以降でより詳細に説明するように、内部電源120に含まれる充電式バッテリーパックは、24Vであり得る。実施形態によっては、充電式バッテリーパックは、大型電動工具に給電するために使用される比較的に高い電圧(例えば、72V、100V、120V、240V等)のバッテリーパックであり得る。
【0047】
個々のサブコアモジュール125についての以下の説明は、サブコアモジュール125Aに関して記述されている。しかしながら、内部電源120に含まれる個々のサブコアモジュール125のそれぞれは、類似の構成要素を含み、対応する参照番号(例えば、125B、126B、127B、125N、126N、127N、等)を含み得ることを理解されたい。サブコアモジュール125Aは、バッテリーセルのスタック126A、又は複数のバッテリーセル126Aを含む。バッテリーセルのスタック126Aは、直列に電気的に接続された少なくとも2つのバッテリーセルを含む。しかしながら、バッテリーセルのスタック126Aは、所望の数のバッテリーセルを含むことができる。例えば、バッテリーセルのスタック126Aは、直列に電気的に接続された2個、3個、4個、10個、20個、23個、28個、46個、70個、又はそれ以上のバッテリーセルを含み得る。実施形態によっては、バッテリーセルのスタック126Aは、電気的に並列に接続されたバッテリーセルを含む。実施形態によっては、バッテリーセルのスタック126Aは、電気的に直列に及び並列に接続されたバッテリーセルを含む。実施形態によっては、サブコアモジュール125Aは、互いに電気的に並列に接続されたバッテリーセルの複数のスタック126Aを含む。
【0048】
バッテリーセルのスタック126Aに含まれるバッテリーセルは、リン酸リチウム又はリチウム・マンガンなどの、リチウムイオン化学物質を有する充電式バッテリーセルである。実施形態によっては、バッテリーセルのスタック126Aに含まれるバッテリーセルは、鉛酸、ニッケル・カドミウム、ニッケル金属水素化物、及び/又は他の化学物質を有し得る。バッテリーセルのスタック126A内の各バッテリーセルは、個々の公称電圧を有する。バッテリーセルのスタック126Aに含まれる個々のバッテリーセルの公称電圧は、例えば、4.2V、4V、3.9V、3.6V、2.4V、又は何らかの他の電圧値であり得る。例示的な目的のために、バッテリーセルのスタック126Aに含まれる個々のバッテリーセルの公称電圧は4Vに等しいと仮定する。したがって、バッテリーセルのスタック126Aが、直列に接続された2つのバッテリーセルを含む場合、バッテリーセルのスタック126A又はサブコアモジュール125Aの公称電圧は、8.0Vに等しくなる。同様に、バッテリーセルのスタック126Aが、直列に接続された23個のバッテリーセルを含む場合、サブコアモジュール125Aの公称電圧は、92Vになる。実施形態によっては、バッテリーセルのスタック126Aは、直列に接続された8個のバッテリーセルを含み、サブコアモジュール125Aの公称電圧は、32Vである。サブコアモジュール125Aのアンペア時容量、又は容量は、バッテリーセルのスタック126Aに、並列と直列の組み合わせで接続されたバッテリーセルを追加することにより、増やすことができる。
【0049】
サブコアモジュール125Aは、バッテリー又はサブコア監視回路127A及びサブコアハウジング128Aを更に含む。サブコア監視回路127Aは、バッテリーセルのスタック126Aと、電力供給装置100に含まれるコントローラ300(図10を参照)と、に電気的に接続される。サブコア監視回路127Aは、電力供給装置100の動作中に、バッテリーセルのスタック126Aから電力を受け取る。サブコア監視回路127Aは、バッテリーセルのスタック126Aの充電状態(「SOC」)レベル又は電圧値を感知し、電圧読み取り値をコントローラ300に送信するように構成される。サブコアモジュール125Aの電圧レベルは、バッテリーセルのスタック126Aの総開回路電圧を測定することにより、又は、バッテリーセルのスタック126A内のバッテリーセルの各並列ストリングの開回路電圧測定値を合計することにより、求められ得る。実施形態によっては、サブコア監視回路127Aは、更に、バッテリーセルのスタック126Aの放電電流(例えば、電流センサを使用して)及び/又はサブコアモジュール125Aの温度(例えば、温度センサを使用して)を感知し、感知した電流及び/又は温度の読み取り値をコントローラ300に送信するように構成される。サブコア監視回路127Aは、更に、電力供給装置100の動作中にコントローラ300からコマンドを受け取るように構成される。
【0050】
実施形態によっては、バッテリーセルのスタック126A及びサブコア監視回路127Aは、サブコアモジュール125Aのサブコアハウジング128Aの内部に配置される。実施形態によっては、バッテリーセルのスタック126Aは、サブコアハウジング128Aの内部に配置され、サブコア監視回路127Aは、コントローラ300の構成要素として含まれる。実施形態によっては、サブコアモジュール125Aは、サブコアハウジング128Aを含まない。
【0051】
上述のように、電力供給装置100の内部電源120は、電気的に直列及び/又は並列に接続された複数のサブコアモジュール125を含み得る。例えば、内部電源120が、電気的に直列に接続された第1のサブコアモジュール125A及び第2のサブコアモジュール125Bを含み、第1のサブコアモジュール125A及び第2のサブコアモジュール125Bのそれぞれが、92Vの公称電圧を有する場合、第1のサブコアモジュール125Aと第2のサブコアモジュール125Bの合成電圧は、184Vに等しい。したがって、内部電源120がDC電力を出力する電圧レベルは、184Vである。同様に、内部電源120が5個の直列接続されたサブコアモジュール125A~125Eを含み、サブコアモジュール125A~125Eのそれぞれが、56Vの公称電圧を有する場合、内部電源120がDC電力を出力する電圧レベルは、280Vである。任意の数のサブコアモジュール125A~125Nを電気的に直列及び/又は並列に接続して、内部電源120の所望の公称電圧及び/又は容量を実現することができる。
【0052】
実施形態によっては、電力出力ユニット116は、充電器ブロック132を含む。充電器ブロック132は、充電ポート142を介して、1つ、2つ、又は3つ以上のバッテリーパック200の充電をサポートすることができる、自己完結型の充電モジュールである(図4を参照)。実施形態によっては、充電器ブロックは、図5及び図6に関して説明するように、出力電力が変化する。充電器ブロック132は自己完結型でモジュール式なので、個々の充電器ブロック132は、(例えば、図1Cの異なる充電スロット124内で)互いの代わりに入れ換え可能に使用することができる。実施形態によっては、ユーザは、充電器ブロック132にアクセスして、望むように充電器ブロック132を再構成することができる。他の実施形態では、充電器ブロック132は、サービスセンターにおいて又は製造時に、技術者のみがアクセスできる。各充電器ブロック132は、電力供給装置100に接続するために必要な電気接続及び通信接続(例えば、電力端子、通信端子、CANバスポート、等)を含む。その結果、充電器ブロック132のうちの任意のものを、電力供給装置100から物理的に取り出すか又は取り外し、その後、電力供給装置100に物理的に取り付けることができる別の充電器ブロック132と入れ替えることができる。実施形態によっては、可搬型電力供給装置100は、充電器ブロック132を1つだけ含み、その充電器ブロック132は、複数の電力出力を含み得る。
【0053】
図4Aは、可搬型電力供給装置100のモジュール式充電器ブロック132(例えば、図1C図1Iの充電モジュール122~134)の第1の概略図を示す。この概略図は、電源120、第1の充電器ブロック132A、第2の充電器ブロック132B、及び第3の充電器ブロック132Cを含む。電源120は、電力を充電回路138、140に供給する。第1の充電器ブロック132Aは、充電回路138及び充電ポート142A、142B、142Cを含む。第2の充電器ブロック132Bは、充電回路140及び充電ポート144A、144B、144Cを含む。第3の充電器ブロック132Cは、充電回路140及び充電ポート146A、146Bを含む。充電回路140が第2の充電器ブロック132Bと第3の充電器ブロック132Cの両方に含まれていることによって証明されているように、第2の充電器ブロック132Bと第3の充電器ブロック132Cの両方に利用可能な出力電流又は電力は、同じであり得る。例えば、第2の充電器ブロック132Bと第3の充電器ブロック132Cの両方は、それぞれの充電ポート144、146に、合計6アンペアを供給する。
【0054】
図4Aの充電器ブロック132は、純粋に例示である。実施形態によっては、電力供給装置100は、第1の充電器ブロック132Aのみを含み得る。実施形態によっては、電力供給装置100は、第1の充電器ブロック132A及び第2の充電器ブロック132Bのみを含み得る。第2の充電器ブロック132B及び第3の充電器ブロック132Cに似た任意の数の充電器ブロックが、電力供給装置100に含まれ得る。実施形態によっては、第2の充電器ブロック132B及び第3の充電器ブロック132Cに似ており且つそれらを含む充電器ブロックが、既存の第1の充電器ブロック132Aに追加され得る。例えば、追加の充電器ブロック132B、132Cは、(例えば、電力供給装置100のサービスセンターにおける)専門家による設置によって、第1の充電器ブロック132Aに追加され得る。
【0055】
図4Bは、可搬型電力供給装置100のモジュール式充電器ブロック132、134(例えば、図1C図1Iの充電ブロック122~139)の第2の概略図を示す。この概略図は、電源120、第1の充電器ブロック132A、第2の充電器ブロック132B、及び第3の充電器ブロック134を含む。図4Aと同様に、第1の充電器ブロック132Aは、充電回路138及び充電ポート142A、142B、142Cを含む。第2の充電器ブロック132Bは、充電回路140及び充電ポート144A、144B、144Cを含む。第3の充電器ブロック134は、充電回路140及びユニバーサル・シリアル・バス(USB)ポート198、199を含む。充電回路140が第2の充電器ブロック132Bと第3の充電器ブロック134の両方に含まれていることによって証明されているように、第2の充電器ブロック132Bと第3の充電器ブロック134の両方に利用可能な出力電流又は電力は、同じであり得る。例えば、第2の充電器ブロック132Bと第3の充電器ブロック134の両方は、それぞれの充電ポート144及びUSBポート198、199に、合計6アンペアを供給する。充電器ブロック132、134は、ユーザが交換可能であり、出力が電源120の出力を下回る限り、任意のブロックタイプの組み合わせを含むことができる。例えば、第1の充電器ブロック132Aと2つの第3の充電器ブロック134を組み合わせて、充電出力を供給してもよい。
【0056】
図5は、第1のモジュール式充電器ブロック132Aの概略図を示す。第1の充電器ブロック132Aは、コンバータ148、高バックコンバータ150、低バックコンバータ152、コントローラ154、ファン155、充電ポート142A、142B、142C、及び複数のスイッチSW1、SW2、SW3、SW4を含む。電源120は、電力をコンバータ148に供給する。実施形態によっては、電源120は、24Vをコンバータ148に供給する。実施形態によっては、コンバータ148はLLCコンバータである。例えば、LLCコンバータは、2つのインダクタ、コンデンサ、及び変圧器を含み得る。コンバータ148は、電源120から受け取った入力電力を、高バックコンバータ150及び低バックコンバータ152によって使用可能な電力へとスケーリングする。例えば、コンバータ148は、合計24アンペアの充電電流を高バックコンバータ150及び低バックコンバータ152に供給し得る。実施形態によっては、コンバータ148は、充電器ブロック132Aの外部にあり、電源120と共に電力供給装置100の中に組み込まれていることがある。
【0057】
高バックコンバータ150及び低バックコンバータ152は、電流を充電ポート142A~142Cに届ける。実施形態によっては、高バックコンバータ150は、12アンペアの電流を第1の充電ポート142Aに供給する。実施形態によっては、低バックコンバータ152は、6~9アンペアの電流を第2及び第3の充電ポート142B、142Cに供給する。スイッチSW1、SW2、SW3、SW4は、どの充電ポート142が充電電流を受け取るかを制御する。スイッチSW1、SW2、SW3、SW4は、機械式スイッチ、トランジスタ等であり得る。実施形態によっては、スイッチSW1、SW2、SW3、SW4は、単一の充電ポート142Aが18アンペアの充電電流を受け取るように構成され得る(例えば、スイッチSW1、SW2は閉じられ、スイッチSW3、SW4は開かれる)。或いは、スイッチSW1、SW2、SW3、SW4は、第1の充電ポート142Aが12アンペアの充電電流を受け取り、同時に、第2と第3の充電ポート142B、142Cの両方が、6アンペアの充電電流を受け取るように構成され得る(例えば、スイッチSW1、SW3、SW4は閉じられ、スイッチSW2は開かれる)。
【0058】
スイッチSW1、SW2、SW3、SW4は、コントローラ154によって制御され得る。実施形態によっては、コントローラ154は、充電ポート142A~142Cを監視して、充電ポート142A~142Cへの充電電流の送達を制御する。実施形態によっては、コントローラ154は、充電ポート142A~142Cによって受け取られる充電電流の量を制御する外部デバイス(例えば、携帯電話、コンピュータ、タブレット等)から入力を受け取る。実施形態によっては、コントローラ154は、バッテリーパック200が充電ポート142A~142Cによって受け取られると、バッテリーパックの定格を判定し得る。例えば、バッテリーパック200は、第1の充電ポート142Aによって受け取られることがあり、コントローラ154は、そのバッテリーパックの定格が18アンペアであると判断し得る。したがって、コントローラ154は、適切なスイッチを閉じて、高バックコンバータ150及び低バックコンバータ152からの18アンペアの充電電流を第1の充電ポート142Aに供給し得る。別の例として、コントローラ154は、共に定格が18アンペアである第1のバッテリーパック及び第2のバッテリーパックが、それぞれ第1の充電ポート142A及び第2の充電ポート142Bによって受け取られたと判断することがあり、コントローラ154は、スイッチを制御して12アンペアの充電電流を充電ポート142A、142Bの両方に同時に供給し得る。
【0059】
スイッチの制御に加えて、コントローラ154は、ファン155を制御し得る。ファン155は、充電ポート142A~142Cに結合されたバッテリーパック200に冷却空気流を供給する。実施形態によっては、第1の充電器ブロック132Aは、充電ポート142A~142Cのそれぞれに結合されたバッテリーパック200を冷却するための複数のファン155を含み得る。コントローラ154は、コントロール・エリア・ネットワーク(「CAN」)バスを介してコントローラ300と通信して、ステータス情報を電力供給装置100と共有し、モードコマンドを受け取り得る。
【0060】
図6は、第2のモジュール式充電器ブロック132Bの概略図を示す。第2の充電器ブロック132Bは、コンバータ158、コントローラ160、充電ポート144A、144B、144C及びスイッチSW5、SW6、SW7、SW8を含む。電源120は、電力をコンバータ158に供給する。実施形態によっては、コンバータ158は、電源120からの到来電力を6アンペアの充電電流に変換する。その代わりに又はこれに加えて、実施形態によっては、コンバータ158は、電源120からの到来電力を9、12、15、又は18アンペアの充電電流に変換する。コンバータ158は、電源120から24Vを受け取り、到来電力を変換して、6アンペアを第1の充電ポート144Aに、6アンペアを第2の充電ポート144Bに、9アンペアを第3の充電ポート144Cに出力し得る。実施形態によっては、コンバータ158は、充電器ブロック132Bの外部にあり、電源120と共に電力供給装置100の中に組み込まれていることがある。
【0061】
コントローラ160は、スイッチSW5、SW6、SW7、SW8を制御して、充電電流を複数の充電ポート144に順次供給する。例えば、充電電流がコンバータ158から出力されると、充電電流はまず第1の充電ポート144Aに流れる(例えば、スイッチSW5は閉じられ、スイッチSW6、SW7、SW8は開かれる)。コントローラ160が、第1の充電ポート144Aに結合されたバッテリーパック200が完全に充電されたと判断すると、コントローラ160は、充電電流が第2の充電ポート144Bに流れるようにスイッチを制御する(例えば、スイッチSW6、SW7は閉じられ、スイッチSW5、SW8は開かれる)。コントローラが、第2の充電ポート144Bに結合されたバッテリーパック200が完全に充電されたと判断すると、コントローラ160は、充電電流が第3の充電ポート144Cに流れるようにスイッチを制御する(例えば、スイッチSW6、SW8が閉じられ、スイッチSW5、SW7が開かれる)。実施形態によっては、充電器ブロック132Bは、スイッチSW6を含まないことがある。コントローラ160は、CANバスと通信して、ステータス情報を電力供給装置100と共有し、モードコマンドを受け取り得る。
【0062】
図7は、図1A図1Cの可搬型電力供給装置100の第1の概略図を示す。第1の概略図は、電源120、ユーザインターフェース400、コントローラ300、第4の充電器ブロック132D、第5の充電器ブロック132E、及びスイッチSW10を含む。第4の充電器ブロック132Dは、低電力コンバータ162(例えば、6アンペア電力コンバータ)、スイッチSW9、充電回路A163、及び接続されたバッテリーパック165を含む。第5の充電器ブロック132Eは、高電力コンバータ164(例えば、12アンペア電力コンバータ)、スイッチSW11、充電回路B167、及び接続されたバッテリーパック169を含む。6アンペアの電力供給及び12アンペアの電力供給が示されているが、それらの電力供給に対しては異なるアンペア値を使用することもでき、それらの電力供給は同じアンペア定格を有することができる、等である。電源120は、電力をコンバータ162、164に供給する。コンバータ162、164は、電源120から出力された電力を、それぞれ6アンペアの充電電流及び12アンペアの充電電流に変換する。
【0063】
スイッチSW9、SW10、SW11は、例えば、ユーザインターフェース400からの入力に基づいて、コントローラ300によって制御される。第4の充電器ブロック132DのスイッチSW9は、充電電流が低電力コンバータ162から充電回路A163に流れ、したがって、第4の充電器ブロック132Dがオンになるように、コントローラ300によって制御され得る。第5の充電器ブロック132EのスイッチSW11は、充電電流が高電力コンバータ164から充電回路B167に流れ、したがって、第5の充電器ブロック132Eがオンになるように、コントローラ300によって制御され得る。スイッチSW10は、可搬型電力供給装置100に統合することができ、やはりコントローラ300によって制御可能である。実施形態によっては、コントローラ300は、バッテリーパック165、169の順次の充電が行われているときに、スイッチSW10を閉じ得る。例えば、ユーザインターフェース400は、バッテリーパック165、169の充電は急がないことを示す入力を受け取ることがあり、コントローラ300は、電源120が過負荷にならないように、バッテリーパック165、169を順次充電し得る。
【0064】
実施形態によっては、これらの充電器ブロック132は、互いから出力充電電流を借用し得る。例えば、ユーザは、ユーザインターフェース400と対話して、充電回路163、167の充電速度を設定し得る。ユーザは、特定の充電回路163、167に対して通常電力構成又は高電力構成を選択することができる。例えば、ユーザインターフェース400は、オフ構成、充電回路A163に対する通常電力構成、及び充電回路A163若しくは充電回路B167に対する高電力構成、に対応するボタン(例えば、スクリーン上の)を含み得る。他の電力構成を考えることもできる。実施形態によっては、コントローラ300は、充電回路163、167の充電速度を制御する外部デバイス(例えば、携帯電話、コンピュータ、タブレット等)から入力を受け取る。
【0065】
充電回路A163に対する通常電力構成が、充電回路A163用にユーザインターフェース400においてユーザによって入力されると、コントローラ300は、スイッチSW9、SW11を閉じスイッチSW10を開くように制御する。したがって、低電力コンバータ162からの電力は充電回路A163に流れ、次いでこの回路は6アンペアの電流を使用して第1のバッテリーパック165を充電し、高電力コンバータ164からの電力は充電回路B167に流れ、次いでこの回路は12アンペアの電流を使用して第2のバッテリーパック169を充電する。
【0066】
ユーザインターフェース400において高電力構成がユーザによって入力されると、コントローラ300は、スイッチSW9、SW10を閉じスイッチSW11を開くように、又はスイッチSW10、SW11を閉じスイッチSW9を開くように制御する。したがって、充電器ブロック132Dの低電力コンバータ162及び充電器ブロック132Eの高電力コンバータ164からの電力は、充電回路A163又は充電回路B167にそれぞれ流れ、18アンペアの充電電流でそれぞれのバッテリーパック165、169を充電する。
【0067】
実施形態によっては、(例えば、高電力構成で)両方の電力コンバータ162、164からの出力を受け取るバッテリーパックは、(例えば、充電器ブロック132の通常動作中に)両方のバッテリーパックが、それぞれの電力供給から電力を受け取る場合よりも、より速くフル充電に達する。
【0068】
実施形態によっては、可搬型電力供給装置100がオフ構成になっている場合、又は可搬型電力供給装置100にバッテリーパック165、169が取り付けられていない場合、スイッチSW9、SW10、SW11は全て開いていることがある。
【0069】
以下の表1~表6は、可搬型電力供給装置100によって、より具体的には、図7の概略図における回路構成要素によって、実装され得る、様々な電力出力構成の例である。実施形態によっては、ユーザインターフェース400は、各電力出力構成に対応する入力(例えば、ボタン、スイッチ等)を含み得る。S、S、及びSというスイッチ名称は、それぞれスイッチSW9、SW10、及びSW11に対応する。
【0070】
【表1】
【0071】
【表2】
【0072】
【表3】
【0073】
【表4】
【0074】
【表5】
【0075】
【表6】
【0076】
図8は、図1A図1Cの可搬型電力供給装置100の概略図を示す。この概略図は、電源120、ユーザインターフェース400、コントローラ300、第6の充電器ブロック132F、第7の充電器ブロック132G、第8の充電器ブロック132H、及びスイッチSW13、SW15を含む。第6の充電器ブロック132Fは、低電力コンバータ170、スイッチSW12、充電回路A171、及びバッテリーパック173を含む。第7の充電器ブロック132Gは、低電力コンバータ172、スイッチSW14、充電回路B175、及びバッテリーパック177を含む。第8の充電器ブロック132Hは、高電力コンバータ174、スイッチSW16、充電回路C179、及びバッテリーパック181を含む。電源120は、電力をコンバータ170、172、174に供給する。コンバータ170、172、174は、電源120から出力された電力を、それぞれ6アンペアの充電電流、別の6アンペアの充電電流、及び12アンペアの充電電流に変換する。実施形態によっては、ユーザインターフェース400は、バッテリーパック173、177、181の充電は急がないことを示す入力を受け取ることがあり、コントローラ300は、電源120が過負荷にならないように、バッテリーパック173、177、181を(例えば、各充電器ブロック132を順次オンにすることにより)順次充電し得る。
【0077】
スイッチSW12、SW13、SW14、SW15、SW16は、ユーザインターフェース400からの入力に基づいて、コントローラ300によって制御される。第6の充電器ブロック132FのスイッチSW12は、充電電流が低電力コンバータ170から充電回路A171に流れ、したがって、第6の充電器ブロック132Fがオンになるように、コントローラ300によって制御され得る。第7の充電器ブロック132GのスイッチSW14は、充電電流が低電力コンバータ172から充電回路B175に流れ、したがって、第7の充電器ブロック132Gがオンになるように、コントローラ300によって制御され得る。第8の充電器ブロック132HのスイッチSW16は、充電電流が高電力コンバータ174から充電回路C179に流れ、したがって、第8の充電器ブロック132Hがオンになるように、コントローラ300によって制御され得る。スイッチSW13、SW15は、可搬型電力供給装置100に統合され、やはりコントローラ300によって制御可能である。実施形態によっては、コントローラ300は、バッテリーパック173、177、181の順次の充電が行われているときに、スイッチSW13、SW15を閉じ得る。例えば、ユーザインターフェース400は、バッテリーパック173、177、181の充電は急がないことを示す入力を受け取ることがあり、コントローラ300は、電源120が過負荷にならないように、それぞれの充電器ブロック132を順次オンにすることにより、バッテリーパック173、177、181を順次充電し得る。
【0078】
実施形態によっては、これらの充電器ブロック132は、互いから出力充電電流を借用し得る。例えば、ユーザは、ユーザインターフェース400と対話して、充電回路171、175、179の充電速度を設定し得る。例えば、ユーザインターフェース400は、オフ構成、充電回路171、175、179に対する通常電力構成、充電回路A又は充電回路Bに対する中電力構成、及び充電回路171、175、179のいずれか1つに対する高電力構成、に対応するボタン(例えば、スクリーン上の)を含み得る。他の電力構成を考えることもできる。実施形態によっては、コントローラ300は、充電回路171、175、179の充電速度を制御する外部デバイス(例えば、携帯電話、コンピュータ、タブレット等)から入力を受け取る。
【0079】
ユーザインターフェース400においてユーザにより通常電力構成が入力されると、コントローラ300は、スイッチSW12、SW14、SW16を閉じ、スイッチSW13、SW15を開くように制御する。したがって、低電力コンバータ170からの電力は充電回路A171に流れ、次いでこの回路は6アンペアの電流を使用して第1のバッテリーパック173を充電し、低電力コンバータ172からの電力は充電回路B175に流れ、次いでこの回路は6アンペアの電流を使用して第2のバッテリーパック177を充電し、高電力コンバータ174からの電力は充電回路C179に流れ、次いでこの回路は12アンペアの電流を使用して第3のバッテリーパック181を充電する。
【0080】
ユーザインターフェース400においてユーザにより第1の中電力構成が入力されると、コントローラ300は、スイッチSW12、SW13を閉じ、スイッチSW14、SW15、SW16を開くように制御する。したがって、低電力コンバータ170、172からの電力は、充電回路A171に流れ、次いでこの回路は12アンペアの電流を使用して第1のバッテリーパック173を充電する。
【0081】
ユーザインターフェース400においてユーザにより第2の中電力構成が入力されると、コントローラ300は、スイッチSW13、SW14を閉じ、スイッチSW12、SW15、SW16を開くように制御する。したがって、低電力コンバータ170、172からの電力は、充電回路B175に流れ、次いでこの回路は12アンペアの電流を使用して第2のバッテリーパック177を充電する。第1と第2の中電力構成の両方の期間中、高電力コンバータ174からの電力は、充電回路C179に流れることがあり(スイッチSW16が閉じられるように)、次いでこの回路は12アンペアの電流を使用して第3のバッテリーパック181を充電する。
【0082】
ユーザインターフェース400においてユーザにより第1の高電力構成が入力されると、コントローラ300は、スイッチSW12、SW13、SW15を閉じ、スイッチSW14、SW16を開くように制御する。したがって、低電力コンバータ170、172及び高電力コンバータ174からの電力は、充電回路A171に流れ、次いでこの回路は24アンペアの電流を使用して第1のバッテリーパック173を充電する。充電回路B175及び充電回路C179は、電力を受け取らない。実施形態によっては、24アンペアの電流を受け取るバッテリーパックは、充電するのに24アンペアの電流を必要とする大容量、高出力のバッテリーパックであり得る。
【0083】
ユーザインターフェース400においてユーザにより第2の高電力構成が入力されると、コントローラ300は、スイッチSW13、SW14、SW15を閉じ、スイッチSW12、SW16を開くように制御する。したがって、低電力コンバータ170、172及び高電力コンバータ174からの電力は、充電回路B175に流れ、次いでこの回路は24アンペアの電流を使用して第2のバッテリーパック177を充電する。充電回路A171及び充電回路C179は、電力を受け取らない。
【0084】
ユーザインターフェース400においてユーザにより第3の高電力構成が入力されると、コントローラ300は、スイッチSW13、SW15、SW16を閉じ、スイッチSW12、SW14を開くように制御する。したがって、低電力コンバータ170、172及び高電力コンバータ174からの電力は、充電回路C179に流れ、次いでこの回路は24アンペアの電流を使用して第3のバッテリーパック181を充電する。充電回路A171及び充電回路B175は、電力を受け取らない。
【0085】
実施形態によっては、可搬型電力供給装置100がオフ構成になっている場合、又は可搬型電力供給装置100にバッテリーパック173、177、181が取り付けられていない場合、スイッチSW12、SW13、SW14、SW15、SW16は全て開いていることがある。
【0086】
図8の概略図と同様に、図9の概略図は3つの充電器ブロック132を含む。この概略図は、電源120、ユーザインターフェース400、コントローラ300、第9の充電器ブロック132I、第10の充電器ブロック132J、第11の充電器ブロック132K、及びスイッチSW19、SW21を含む。第9の充電器ブロック132Iは、低電力コンバータ182、スイッチSW18、充電回路A183、及びバッテリーパック185を含む。第10の充電器ブロック132Jは、中電力コンバータ184、スイッチSW20、充電回路B187、及びバッテリーパック189を含む。第11の充電器ブロック132Kは、高電力コンバータ186、スイッチSW22、充電回路C191、及びバッテリーパック193を含む。電源120は、電力をコンバータ182、184、186に供給する。コンバータ182、184、186は、電源120から出力された電力を、それぞれ6アンペアの充電電流、9アンペアの充電電流、及び12アンペアの充電電流に変換する。実施形態によっては、ユーザインターフェース400は、バッテリーパック185、189、193の充電は急がないことを示す入力を受け取ることがあり、コントローラ300は、電源120が過負荷にならないように、バッテリーパック185、189、193を(例えば、各充電器ブロック132を順次オンにすることにより)順次充電し得る。
【0087】
スイッチSW18、SW19、SW20、SW21、SW22は、ユーザインターフェース400からの入力に基づいて、コントローラ300によって制御される。第9の充電器ブロック132IのスイッチSW18は、充電電流が低電力コンバータ182から充電回路A183に流れ、したがって、第9の充電器ブロック132Iがオンになるように、コントローラ300によって制御され得る。第10の充電器ブロック132JのスイッチSW20は、充電電流が中電力コンバータ184から充電回路B187に流れ、したがって、第10の充電器ブロック132Jがオンになるように、コントローラ300によって制御され得る。第11の充電器ブロック132KのスイッチSW22は、充電電流が高電力コンバータ186から充電回路C191に流れ、したがって、第11の充電器ブロック132Kがオンになるように、コントローラ300によって制御され得る。スイッチSW19、SW21は、可搬型電力供給装置100に統合され、やはりコントローラ300によって制御可能である。実施形態によっては、コントローラ300は、バッテリーパック185、189、193の順次の充電が行われているときに、スイッチSW19、SW21を閉じ得る。例えば、ユーザインターフェース400は、バッテリーパック185、189、193の充電は急がないことを示す入力を受け取ることがあり、コントローラ300は、電源120が過負荷にならないように、それぞれの充電器ブロック132を順次オンにすることにより、バッテリーパック185、189、193を順次充電し得る。
【0088】
実施形態によっては、これらの充電器ブロック132は、互いから出力充電電流を借用し得る。例えば、ユーザは、ユーザインターフェース400と対話して、充電回路183、187、191の充電速度を設定し得る。例えば、ユーザインターフェース400は、オフ構成、充電回路183、187、191に対する通常電力構成、充電回路A又は充電回路Bに対する中電力構成、及び充電回路183、187、191のいずれか1つに対する高電力構成、に対応するボタン(例えば、スクリーン上の)を含み得る。他の電力構成を考えることもできる。実施形態によっては、コントローラ300は、充電回路183、187、191の充電速度を制御する外部デバイス(例えば、携帯電話、コンピュータ、タブレット等)から入力を受け取る。
【0089】
ユーザインターフェース400においてユーザにより通常電力構成が入力されると、コントローラ300は、スイッチSW18、SW20、SW22を閉じ、スイッチSW19、SW21を開くように制御する。したがって、低電力コンバータ182からの電力は充電回路A183に流れ、次いでこの回路は6アンペアの電流を使用して第1のバッテリーパック185を充電し、中電力コンバータ184からの電力は充電回路B187に流れ、次いでこの回路は9アンペアの電流を使用して第2のバッテリーパック189を充電し、高電力コンバータ186からの電力は充電回路C191に流れ、次いでこの回路は12アンペアの電流を使用して第3のバッテリーパック193を充電する。
【0090】
ユーザインターフェース400においてユーザにより第1の中電力構成が入力されると、コントローラ300は、スイッチSW18、SW19を閉じ、スイッチSW20、SW21、SW22を開くように制御する。したがって、低電力コンバータ182及び中電力コンバータ184からの電力は、充電回路A183に流れ、次いでこの回路は15アンペアの電流を使用して第1のバッテリーパック185を充電する。
【0091】
ユーザインターフェース400においてユーザにより第2の中電力構成が入力されると、コントローラ300は、スイッチSW19、SW20を閉じ、スイッチSW18、SW21、SW22を開くように制御する。したがって、低電力コンバータ182及び中電力コンバータ184からの電力は、充電回路B187に流れ、次いでこの回路は15アンペアの電流を使用して第2のバッテリーパック189を充電する。第1と第2の中電力構成の両方の期間中、高電力コンバータ186からの電力は、充電回路C191に流れることがあり(スイッチSW22が閉じられるように)、次いでこの回路は12アンペアの電流を使用して第3のバッテリーパック193を充電する。
【0092】
ユーザインターフェース400においてユーザにより第1の高電力構成が入力されると、コントローラ300は、スイッチSW18、SW19、SW21を閉じ、スイッチSW20、SW22を開くように制御する。したがって、低電力コンバータ182、中電力コンバータ184、及び高電力コンバータ186からの電力は、充電回路A183に流れ、次いでこの回路は27アンペアの電流を使用して第1のバッテリーパック185を充電する。充電回路B187及び充電回路C191は、電力を受け取らない。実施形態によっては、27アンペアの電流を受け取るバッテリーパックは、充電するのに27アンペアの電流を必要とする大容量、高出力のバッテリーパックであり得る。
【0093】
ユーザインターフェース400においてユーザにより第2の高電力構成が入力されると、コントローラ300は、スイッチSW19、SW20、SW21を閉じ、スイッチSW18、SW22を開くように制御する。したがって、低電力コンバータ182、中電力コンバータ184、及び高電力コンバータ186からの電力は、充電回路B187に流れ、次いでこの回路は27アンペアの電流を使用して第2のバッテリーパック189を充電する。充電回路A183及び充電回路C191は、電力を受け取らない。
【0094】
ユーザインターフェース400においてユーザにより第3の高電力構成が入力されると、コントローラ300は、スイッチSW19、SW21、SW22を閉じ、スイッチSW18、SW20を開くように制御する。したがって、低電力コンバータ182、中電力コンバータ184、及び高電力コンバータ186からの電力は、充電回路C191に流れ、次いでこの回路は27アンペアの電流を使用して第3のバッテリーパック193を充電する。充電回路A183及び充電回路B187は、電力を受け取らない。実施形態によっては、可搬型電力供給装置100がオフ構成になっている場合、又は可搬型電力供給装置100にバッテリーパック185、189、193が取り付けられていない場合、スイッチSW18、SW19、SW20、SW21、SW22は全て開いていることがある。
【0095】
以下の表7~表21は、可搬型電力供給装置100によって、より具体的には、図8及び図9の概略図における回路構成要素によって、実装され得る、様々な電力出力構成の例である。実施形態によっては、ユーザインターフェース400は、各電力出力構成に対応する入力(例えば、ボタン、スイッチ等)を含み得る。S、S、S、S、及びSというスイッチ名称は、それぞれスイッチSW12、SW13、SW14、SW15、及びSW16に、又はそれぞれSW18、SW19、SW20、SW21、及びSW22に対応する。
【0096】
【表7】
【0097】
【表8】
【0098】
【表9】
【0099】
【表10】
【0100】
【表11】
【0101】
【表12】
【0102】
【表13】
【0103】
【表14】
【0104】
【表15】
【0105】
【表16】
【0106】
【表17】
【0107】
【表18】
【0108】
【表19】
【0109】
【表20】
【0110】
【表21】
【0111】
図10は、第4のモジュール式充電器ブロック134の概略図を示す。第4の充電器ブロック134は、USB Cコンバータ195、USB Aコンバータ196、コントローラ197、及び充電ポート198、199を含む。電源120は、電力供給装置100内部のコンバータ194に電力を供給し、このコンバータは、USB Cコンバータ195及びUSB Aコンバータ196に設定電圧量を供給する。実施形態によっては、電源120は、24Vをコンバータ194に供給する。実施形態によっては、コンバータ194はLLCコンバータである。例えば、LLCコンバータは、2つのインダクタ、コンデンサ、及び変圧器を含み得る。コンバータ194は、電源120から受け取った入力電力を、USB Cコンバータ195及びUSB Aコンバータ196によって使用可能な電力へとスケーリングする。実施形態によっては、USB Cコンバータ195は60ワットのコンバータである。例えば、コンバータ194は、合計24VをUSB Cコンバータ195及びUSB Aコンバータ196に供給し得る。
【0112】
USB Cコンバータ195及びUSB Aコンバータ196は、充電電圧を充電ポート198、199に送達する。実施形態によっては、USB Cコンバータ195は、3.3V~21Vの範囲を、第1の充電ポート198に供給する。実施形態によっては、USB Aコンバータ196は、2.4アンペアの電流で5Vを、第2の充電ポート199に供給する。デバイスは、充電ポート198、199に一端が挿入された電力コードを介して、充電ポート198、199に電気的に接続され得る。コントローラ154は、CANバスと通信して、ステータス情報を電力供給装置100と共有し、モードコマンドを受け取り得る。
【0113】
図11は、電力供給装置100のコントローラ300の概略図である。コントローラ300は、電力供給装置100の様々なモジュール又は構成要素に電気的に且つ/又は通信可能に接続されている。例えば、図示されたコントローラ300は、電力入力ユニット114、電力出力ユニット116、ディスプレイ118、及び内部電源120に接続されている。当業者であれば、コントローラ300と内部電源120との間の電気的接続及び/又は通信接続は、コントローラ300と、サブコアモジュール125Aの構成要素、例えば、限定するものではないがバッテリーセルのスタック126A及び/又はサブコア監視回路127Aなどとの間の電気的接続及び/又は通信接続を含むことを、認識するであろう。実施形態によっては、コントローラ300は、コントロール・エリア・ネットワーク(「CAN」)バスプロトコルを使用して、サブコアモジュール及び充電器ブロックと通信する。
【0114】
コントローラ300は更に、ユーザインターフェース400、ネットワーク通信モジュール405、複数のセンサ410、及びファン制御部418に電気的に且つ/又は通信可能に接続されている。ネットワーク通信モジュール405は、コントローラ300をネットワーク内の周辺デバイス、例えばスマートフォン又はサーバなどと通信可能にすべくネットワーク415に接続されている。センサ410は、例えば、1つ又は複数の電圧センサ、1つ又は複数の電流センサ、1つ又は複数の温度センサ等を含む。センサ410の各々は、処理及び評価のためコントローラ300に提供される1つ又は複数の出力信号を生成する。ユーザインターフェース400は、電力供給装置100のユーザ制御をもたらすために含まれている。ユーザインターフェース400は、電力供給装置100の所望の制御レベルを達成するのに必要とされるデジタル及びアナログの入力デバイスの任意の組み合わせを含み得る。例えば、ユーザインターフェース400は、複数のノブ、複数のダイヤル、複数のスイッチ、複数のボタン等を含み得る。実施形態によっては、ユーザインターフェース400は、ディスプレイ118と統合される(例えば、タッチスクリーン式ディスプレイとして)。ファン制御部418は、ファン155を作動させる。
【0115】
コントローラ300は、特に、電力供給装置100の動作を制御し、ネットワーク415を介して通信し、ユーザインターフェース400を介してユーザからの入力を受け取り、ディスプレイ118を介してユーザに情報を提供する、等するように動作可能であるハードウェア及びソフトウェアの組み合わせを含む。例えば、コントローラ300は、特に、処理ユニット420(例えば、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、電子プロセッサ、電子コントローラ、又は別の適切なプログラム可能デバイス)、メモリ425、入力ユニット430、及び出力ユニット435を含む。処理ユニット420は、特に、制御ユニット440、算術論理ユニット(「ALU」)445、及び複数のレジスタ450(図11ではレジスタ群として示されている)を含み、既知のコンピュータアーキテクチャ(例えば、修正ハーバードアーキテクチャ、フォンノイマンアーキテクチャ等)を用いて実装されている。処理ユニット420、メモリ425、入力ユニット430、及び出力ユニット435、並びにコントローラ300に接続された各種のモジュール又は回路は、1つ又は複数の制御バス及び/又はデータバス(例えば、共有バス455)により接続されている。制御バス及び/又はデータバスについては、説明目的で図11に一般的に示す。図11ではコントローラ300を1個のコントローラとして示しているが、コントローラ300はまた、電力供給装置100の所望の制御レベルを実現するために協働して働くように構成された複数のコントローラを含んでもよい。したがって、コントローラ300に関して本明細書に記述する任意の制御機能及び処理はまた、分散的に機能する2個以上のコントローラにより実行されてもよい。
【0116】
メモリ425は、非一時的なコンピュータ可読媒体であり、例えばプログラム記憶領域及びデータ記憶領域を含む。プログラム記憶領域及びデータ記憶領域は、読出し専用メモリ(「ROM」)、ランダムアクセスメモリ(「RAM」)(例えば、ダイナミックRAM[「DRAM」]、同期DRAM[「SDRAM」]等)、電気的に消去可能なプログラム可能ROM(「EEPROM」)、フラッシュメモリ、ハードディスク、SDカード、又は他の適切な磁気式、光学式、物理的、又は電子的メモリ素子などの、様々な種類のメモリの組み合わせを含み得る。処理ユニット420は、メモリ425に接続され、メモリ425のRAM(例えば、実行中に)、メモリ425のROM(例えば、一般的に永続的に)又は別のメモリ若しくはディスクなどの別の非一時的なコンピュータ可読媒体に格納することができるソフトウェア命令を実行するように構成される。電力供給装置100、及びコントローラ300の実装に含まれるソフトウェアは、コントローラ300のメモリ425に格納することができる。ソフトウェアは、例えば、ファームウェア、1つ又は複数のアプリケーション、プログラムデータ、フィルタ、規則、1つ又は複数のプログラムモジュール、及び他の実行可能命令を含む。コントローラ300は、メモリ425から、とりわけ、本明細書で説明される制御プロセス及び方法に関する命令を取得し、実行するように構成される。他の実施形態では、コントローラ300は、追加的な、より少ない、又は異なる構成要素を含む。
【0117】
図12は、図1の可搬型電力供給装置100用の通信システム436である。通信システム436は、少なくとも1つの電力供給装置100と、外部デバイス437とを含んでいる。各電力供給装置100及び外部デバイス437は、互いの通信範囲内にある間に、無線で通信することができる。各電力供給装置100は、電力供給ステータス、電力供給動作の統計値、電力供給装置の識別情報、電力供給センサデータ、保存された電力供給装置使用情報、電力供給装置のメンテナンスデータ等を通信し得る。
【0118】
外部デバイス437を使用して、ユーザは電力供給装置100のパラメータにアクセスすることができる。このパラメータ(例えば、電力供給装置の動作データ又は設定)を用いると、ユーザは、電力供給装置100がどのように使用されてきたか、メンテナンスが推奨されるか又は過去に実施されたかどうかを決定し、誤作動している構成要素、又はある特定の性能問題に対する他の原因を特定することができる。外部デバイス437は、電力供給装置の設定、ファームウェアの更新のために、電力供給装置100にデータを送信するか、又はコマンドを送ることもできる。外部デバイス437はまた、ユーザが電力供給装置100の動作パラメータ、安全パラメータ、動作モード等を設定できるようにする。
【0119】
外部デバイス437は、例えば、(図示するような)スマートフォン、ラップトップコンピュータ、タブレットコンピュータ、パーソナルデジタルアシスタント(PDA)、又は電力供給装置100と無線通信し、ユーザインターフェースを提供することが可能な別の電子デバイスである。外部デバイス437は、ユーザインターフェースを提供し、ユーザが電力供給装置100にアクセスし、対話できるようにする。外部デバイス437は、動作パラメータを決定し、機能をオン又はオフするなどのユーザ入力を受け付けることができる。外部デバイス437のユーザインターフェースは、ユーザが電力供給装置100の動作を制御及びカスタマイズするのに使い易いインターフェースを提供する。したがって、外部デバイス437は、電力供給装置100の電力供給動作データへのアクセスをユーザに付与し、ユーザが電力供給装置100のコントローラ300と対話することができるようにユーザインターフェースを提供する。
【0120】
加えて、図12に示すように、外部デバイス437は、電力供給装置100から取得された電力供給動作データを、ネットワーク415を介して接続されたリモートサーバ438と共有することもできる。リモートサーバ438は、外部デバイス437から取得される工具動作データを格納するため、ユーザに追加の機能及びサービスを提供するため、又はそれらの組み合わせのために用いられてもよい。実施形態によっては、リモートサーバ438に情報を格納することにより、ユーザが、複数の異なる場所から情報にアクセスすることが可能になる。実施形態によっては、リモートサーバ438は、様々なユーザから、ユーザの電力供給装置に関する情報を収集し、異なる電力供給装置から取得された情報に基づいて、ユーザに統計値又は統計的尺度を提供する。例えば、リモートサーバ438は、経験から得られた電力供給装置100の効率に関する統計、電力供給装置100の典型的な使用法、並びに、電力供給装置100の他の関連する特性及び/又は尺度、を提供し得る。ネットワーク415は、前述のように、例えば、インターネット、セルラーデータネットワーク、ローカルネットワーク、又はそれらの組み合わせに接続するための種々のネットワーク要素(ルータ439A、ハブ、スイッチ、セルラータワー439B、有線接続、無線接続等)を含み得る。実施形態によっては、電力供給装置100は、追加の無線インターフェースを通して、又は電力供給装置100が外部デバイス437と通信するために用いるのと同じ無線インターフェースで、リモートサーバ438と直接通信するよう構成される。
【0121】
実施形態によっては、電力供給装置100は、内部電源120が低電圧カットオフ閾値に達するまで、出力電力を(例えば、内部電源120から)供給するように構成される。電力供給装置100が着脱可能で充電式のバッテリーパックを受け取った実施形態では、電力供給装置100から出力電力を供給するために使用されるバッテリーパックを、低電圧カットオフ閾値に達するまで、同様に放電し得る。電力供給装置100又は接続されたバッテリーパックが、低電圧カットオフ閾値に達する前に、電力供給装置100が供給を止める(例えば、電力出力ユニット116への電力の出力を止める)ように、ユーザは、電力供給装置100をプログラムするか、又は電力供給装置100の動作モードを選択することもできる。例えば、外部デバイス437を使用して、ユーザは、コントローラ300のパワーダウン(電源を落とす)タイマーを有効にすることができる。ユーザは、電力供給装置100からの出力電力が、選択された時間間隔(例えば、1時間、2時間、6時間、12時間等)の間、閾値(例えば、電力閾値、電流閾値、等)を下回る場合、電力供給装置100の出力がオフになるように、パワーダウンタイマーを有効にすることができる。ユーザは、外部デバイス437を使用して、閾値及び時間間隔を設定することができる。一例として、ユーザは、80ワットという電力閾値及び1時間という時間間隔を設定することができる。電力供給装置100が1時間の間80ワットの電力を出力していない場合、電力供給装置100はオフになる。実施形態によっては、タイマーは、エネルギー節約機能として使用される。比較的に低電力のデバイスに長期間の間給電するのではなく、電力は、より高い電力の用途(例えば、コード付きの電動工具)のために温存される。パワーダウンタイマーが有効になっていない場合、電力供給装置100は、低電圧カットオフ閾値に達するまで停止せず、低電圧カットオフに達するまで、より低電力のデバイスに給電することができる。
【0122】
図13図14は、電力供給装置100に結合されたバッテリーパック200に様々な充電電流を供給するためのプロセス500である。プロセス500は、電力供給装置100が第1のバッテリーパック及び第2のバッテリーパックを受け取ることで開始する(ブロック505)。例えば、第1のバッテリーパックは、第1の充電器ブロック132Aの充電ポート142Aに結合されることがあり、第2のバッテリーパックは、第2の充電器ブロック132Bの充電ポート144Aに結合され得る。実施形態によっては、コントローラ300は、バッテリーパックの電流を感知すること、バッテリーパックの電圧を感知すること、充電ポート142A、144A内の機械式スイッチ、バッテリーパックとの通信、等のうちの少なくとも1つによって、バッテリーパック200がそれぞれの充電ポート142A、144Aによって受け取られたことを決定する。
【0123】
ブロック510では、コントローラ300は、第1及び第2のバッテリーパックの充電容量などの、第1及び第2のバッテリーパックの特性を決定する。例えば、コントローラ300は、充電容量を決定するために、バッテリーパック200のコントローラと通信し得る。ブロック515では、電力供給装置100は、第1の電流を第1のバッテリーパックに供給し、第2の電流を第2のバッテリーパックに供給する。例えば、第1の充電器ブロック132Aの充電ポート142Aは、18アンペアの充電電流を第1のバッテリーパックに出力することがあり、第2の充電器ブロック132Bの充電ポート144Aは、6アンペアの充電電流を第2のバッテリーパックに出力し得る。ブロック520では、ファン155が、第1のバッテリーパックを冷却するためにオンにされる。実施形態によっては、第1の充電器ブロック132Aのコントローラ154は、充電電流が第1のバッテリーパックに出力されるときにファンの動作を制御する。プロセス500は、ブロック525に続く(図14)。
【0124】
ブロック525では、電力供給装置100は、第3のバッテリーパックを受け取る。決定ブロック530では、コントローラ300は、第3のバッテリーパックが第3の充電ポートにあるか又は第4の充電ポートにあるかを判定する。実施形態によっては、第3の充電ポートは、第1の充電器ブロック132Aの充電ポート142Bである。実施形態によっては、第4の充電ポートは、第2の充電器ブロック132Bの充電ポート144Bである。コントローラ300は、バッテリーパックの電流を感知すること、バッテリーパックの電圧を感知すること、充電ポート142B、144B内の機械式スイッチ、バッテリーパックとの通信、等のうちの少なくとも1つに基づいて、第3のバッテリーパックの位置を判断し得る。コントローラ300が、第3のバッテリーパックが第3の充電ポート142Bに結合されていると判定した場合、プロセス500はブロック535に続く。第3のバッテリーパックが第4の充電ポート144Bに結合されているとコントローラ300が判定した場合、プロセスはブロック540に続く。
【0125】
ブロック535では、電力供給装置100は、第3の電流を第1のバッテリーパック及び第3のバッテリーパックに供給する。実施形態によっては、第3の電流は6アンペアの充電電流又は9アンペアの充電電流のうちの一方であり得る。第1の充電ポート142Aに結合された第1のバッテリーパック及び第3の充電ポート142Bに結合された第3のバッテリーパックは、同時に充電電流を受け取る。例えば、第1の充電ポート142Aに結合された第1のバッテリーパック及び第3の充電ポート142Bに結合された第3のバッテリーパックは、同時に9アンペアの充電電流を受け取り得る。実施形態によっては、第1の充電器ブロック132Aのコントローラ154は、バッテリーパックの定格に基づいて第3の電流がいくらであるのかを判断する。実施形態によっては、第1のバッテリーパック及び第2のバッテリーパックは、互いに異なる充電電流を受け取り得る。例えば、第1のバッテリーパックは、第1の充電ポート142Aから12アンペアを受け取ることがあり、第3のバッテリーパックは、第3の充電ポート142Bから9アンペアを受け取り得る。
【0126】
ブロック540では、第2のバッテリーパックは完全に充電されていると判断される。実施形態によっては、第2の充電器ブロック132Bのコントローラ160は、バッテリーパックとの通信に基づいて、第2のバッテリーパックが完全に充電されていると判断し得る。ブロック545では、第2の充電電流が、第3のバッテリーパックに供給される。実施形態によっては、第2の充電器ブロック132Bのコントローラ160は、完全に充電された第2のバッテリーパックを受け取ると直ぐに、スイッチSW5を開きスイッチSW6、SW7を閉じるように動作する。例えば、第3のバッテリーパックは、第4の充電ポート144Bから6アンペアの充電電流を受け取る。
【0127】
図15は、図7の概略図のバッテリーパック165、169に通常電力充電電流を供給するためのプロセス600である。プロセス600は、電力供給装置100が第1のバッテリーパック165及び第2のバッテリーパック169を受け取ることで開始する(ブロック605)。実施形態によっては、コントローラ300は、バッテリーパック165、169が電力供給装置100によって受け取られたことを、バッテリーパックの電流を感知すること、バッテリーパックの電圧を感知すること、バッテリーパックインターフェース内の機械式スイッチ、バッテリーパックとの通信等のうちの少なくとも1つにより判断する。ブロック610では、コントローラ300は、通常電力構成のユーザ入力を受け取る。実施形態によっては、ユーザ入力は、ユーザインターフェース400と対話するユーザから受け取られる。その代わりに又はこれに加えて、実施形態によっては、ユーザ入力は、外部デバイス(例えば、スマートフォン)から受け取られる。
【0128】
ブロック615では、コントローラ300は、充電器ブロック132D、132Eの並列スイッチ(例えば、図7の概略図のSW10)を開き、直列スイッチ(例えば、図7の概略図のスイッチSW9、SW11)を閉じる。これらのスイッチは、機械式スイッチ、トランジスタ等であり得る。第1の出力充電電流が、第1のバッテリーパック165に供給され、第2の出力充電電流が、第2のバッテリーパック169に供給される(ブロック620)。実施形態によっては、第1の出力充電電流は、第2の出力充電電流よりも小さいことがある。例えば、第1の出力充電電流は6アンペアであることがあり、第2の出力充電電流は12アンペアであり得る。実施形態によっては、第1及び第2の出力充電電流は、同じであり得る。
【0129】
図16は、図7の概略図の第1のバッテリーパック165及び第2のバッテリーパック169のうちの一方に高電力充電電流を供給するためのプロセス700である。プロセス700は、電力供給装置100が第1のバッテリーパック165及び第2のバッテリーパック169のうちの少なくとも1つを受け取ることで開始する(ブロック705)。実施形態によっては、コントローラ300は、バッテリーパック165、169が電力供給装置100によって受け取られたことを、バッテリーパックの電流を感知すること、バッテリーパックの電圧を感知すること、バッテリーパックインターフェース内の機械式スイッチ、バッテリーパックとの通信等のうちの少なくとも1つにより判断する。ブロック710では、コントローラ300は、高電力構成のユーザ入力を受け取る。実施形態によっては、ユーザ入力は、ユーザインターフェース400と対話するユーザから受け取られる。その代わりに又はこれに加えて、実施形態によっては、ユーザ入力は、外部デバイス(例えば、スマートフォン)から受け取られる。
【0130】
ブロック715では、コントローラ300は、並列スイッチ及び第1の直列スイッチ(例えば、図7の概略図のスイッチSW10、SW9)を閉じ、第2の直列スイッチ(例えば、図7の概略図のスイッチSW11)を開く。実施形態によっては、コントローラ300は、ユーザ入力に基づいて、並列スイッチ及び第2の直列スイッチ(例えば、図7の概略図のスイッチSW10、SW11)を閉じ、第1の直列スイッチ(例えば、図7の概略図のスイッチSW9)を開く。これらのスイッチは、機械式スイッチ、トランジスタ等であり得る。第1及び第2の出力充電電流の合計が、第1のバッテリーパック165に供給される(ブロック720)。第2のバッテリーパック169は、充電電流を受け取らない。高電力構成では、単一のバッテリーパックをより素早く充電できるように、それぞれの充電器ブロック132D、132Eからの出力充電電流の両方を使用して、単一のバッテリーパックが充電される。
【0131】
図17は、図7図9の概略図の少なくとも2つのバッテリーパックに要求された充電電流を供給するためのプロセス800である。プロセス800は、電力供給装置100が、少なくとも2つのバッテリーパックを受け取ることで開始する(ブロック805)。実施形態によっては、コントローラ300は、少なくとも2つのバッテリーパックが電力供給装置100によって受け取られたことを、バッテリーパックの電流を感知すること、バッテリーパックの電圧を感知すること、バッテリーパックインターフェース内の機械式スイッチ、バッテリーパックとの通信等のうちの少なくとも1つにより判断する。ブロック810では、コントローラ300は、ユーザ入力を受け取る。実施形態によっては、ユーザ入力は、通常電力構成、中電力構成、又は高電力構成のうちの1つであり得る。例えば、ユーザ入力は、表1~21によって示される電力出力構成のうちの任意のものに対応し得る。実施形態によっては、ブロック810はスキップされることがあり、コントローラ300は、スイッチを自動的に制御してそれら少なくとも2つのバッテリーパックに電力を供給する。例えば、それら少なくとも2つのバッテリーパックの感知された又は受け取られた電力定格、及びそれら少なくとも2つのバッテリーパックの充電レベルのうちの少なくとも1つに基づいて、コントローラ300は、スイッチを制御して電力をバッテリーパックに供給し得る。
【0132】
ブロック815では、コントローラ300は、スイッチを制御して、要求された電力出力をそれら少なくとも2つのバッテリーパックに供給する。これらのスイッチは、機械式スイッチ、トランジスタ等であり得る。スイッチの開閉の構成に基づいて、それら少なくとも2つのバッテリーパックへの充電電流出力は、ユーザ入力に対応する。
【0133】
図18は、図10の概略図の第1のUSBポートに接続された第1のデバイス、及び第2のUSBポートに接続された第2のデバイス、のうちの少なくとも1つに充電電圧を供給するためのプロセス900である。プロセス900は、電力供給装置100が、USBを介して接続された第1のデバイス及びUSBを介して接続された第2のデバイスのうちの少なくとも1つを受け取ることで開始する(ブロック905)。実施形態によっては、コントローラ300は、第1のデバイス及び第2のデバイスのうちの少なくとも1つがUSBを介して接続されていることを、デバイスの電流を感知すること、デバイスの電圧を感知すること、充電ポート内の機械式スイッチ、デバイスとの通信等のうちの少なくとも1つにより、判断する。実施形態によっては、第1のデバイスはUSB Cを介して接続され、第2のデバイスはUSB Aを介して接続される。ブロック910では、コントローラ300は、USBを介して接続された第1のデバイス及びUSBを介して接続された第2のデバイスのうちの少なくとも1つに充電電圧を供給する。コントローラ300は、第1のデバイスが接続される第1のUSBポート198に3.3V~21Vを供給し、第2のデバイスが接続される第2のUSBポート199に5Vを供給し得る。
【0134】
図15図16図17、及び図18では、プロセス600、700、800、900のブロックは、連続的に特定の順序で示されているが、実施形態によっては、それらのブロックのうちの1つ又は複数が並行して実施されたり、示されたものとは異なる順序で実施されたり、又は飛び越されたりする。
【0135】
したがって、本明細書に記載する実施形態は、とりわけ、カスタマイズ可能なモジュール式充電器ブロックを介して可搬型電力供給装置に結合されたバッテリーパックに電力を供給するためのシステム及び方法を提供する。
【符号の説明】
【0136】
100 電力供給装置
102 ハウジング
104 車輪
106 ハンドルアセンブリ
108 内側チューブ
110 外側チューブ
112 把持部材
114 電力入力ユニット
116 電力出力ユニット
116A AC電力コンセント
116B DC電力コンセント
118 ディスプレイ
120 内部電源
122 充電ブロック
124 充電スロット
125 サブコアモジュール
125A~125N サブコアモジュール
126A バッテリーセルのスタック
127A サブコア監視回路
128A サブコアハウジング
129 第1の充電モジュール
131 第2の充電モジュール
132 充電器ブロック
132A 第1の充電器ブロック
132B 第2の充電器ブロック
132C 第3の充電器ブロック
132D 第4の充電器ブロック
132E 第5の充電器ブロック
132F 第6の充電器ブロック
132G 第7の充電器ブロック
132H 第8の充電器ブロック
132I 第9の充電器ブロック
132J 第10の充電器ブロック
132K 第11の充電器ブロック
133 第3の充電モジュール
134 充電器ブロック
135 第4の充電モジュール
137 第5の充電モジュール
138 充電回路
139 第6の充電モジュール
140 充電回路
141 電力供給装置
142 充電ポート
142A 充電ポート
142B 充電ポート
142C 充電ポート
143 区画
144 充電ポート
144A 充電ポート
144B 充電ポート
144C 充電ポート
145 充電モジュール
146 充電ポート
146A 充電ポート
146B 充電ポート
148 コンバータ
150 高バックコンバータ
152 低バックコンバータ
154 コントローラ
155 ファン
158 コンバータ
160 コントローラ
162 低電力コンバータ
163 充電回路A
164 高電力コンバータ
165 バッテリーパック
167 充電回路B
169 バッテリーパック
170 低電力コンバータ
171 充電回路A
172 低電力コンバータ
173 バッテリーパック
174 高電力コンバータ
175 充電回路B
177 バッテリーパック
179 充電回路C
181 バッテリーパック
182 低電力コンバータ
183 充電回路A
184 中電力コンバータ
185 バッテリーパック
186 高電力コンバータ
187 充電回路B
189 バッテリーパック
191 充電回路C
193 バッテリーパック
194 コンバータ
195 USB Cコンバータ
196 USB Aコンバータ
197 コントローラ
198 第1のUSBポート
199 第2のUSBポート
200 バッテリーパック
205 ハウジング
210 インターフェース部
300 コントローラ
400 ユーザインターフェース
405 ネットワーク通信モジュール
410 センサ
415 ネットワーク
418 ファン制御部
420 処理ユニット
425 メモリ
430 入力ユニット
435 出力ユニット
436 通信システム
437 外部デバイス
438 リモートサーバ
439A ルータ
439B セルラータワー
440 制御ユニット
445 算術論理ユニット
450 レジスタ
SW1 スイッチ
SW2 スイッチ
SW3 スイッチ
SW4 スイッチ
SW5 スイッチ
SW6 スイッチ
SW7 スイッチ
SW8 スイッチ
SW9 スイッチ
SW10 スイッチ
SW11 スイッチ
SW12 スイッチ
SW13 スイッチ
SW14 スイッチ
SW15 スイッチ
SW16 スイッチ
SW18 スイッチ
SW19 スイッチ
SW20 スイッチ
SW21 スイッチ
SW22 スイッチ
図1A
図1B
図1C
図1DE
図1FG
図1HI
図1JK
図2
図3
図4A
図4B
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18