IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ チャオ イン チンの特許一覧

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-09
(45)【発行日】2024-12-17
(54)【発明の名称】ねじ釘
(51)【国際特許分類】
   F16B 25/02 20060101AFI20241210BHJP
【FI】
F16B25/02
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2022115359
(22)【出願日】2022-07-20
(65)【公開番号】P2023016746
(43)【公開日】2023-02-02
【審査請求日】2022-07-20
【審判番号】
【審判請求日】2024-01-30
(31)【優先権主張番号】110126804
(32)【優先日】2021-07-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】TW
(73)【特許権者】
【識別番号】521031486
【氏名又は名称】チャオ イン チン
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100092624
【弁理士】
【氏名又は名称】鶴田 準一
(74)【代理人】
【識別番号】100114018
【弁理士】
【氏名又は名称】南山 知広
(74)【代理人】
【識別番号】100117019
【弁理士】
【氏名又は名称】渡辺 陽一
(74)【代理人】
【識別番号】100108903
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 和広
(72)【発明者】
【氏名】チャオ イン チン
【合議体】
【審判長】中屋 裕一郎
【審判官】小川 恭司
【審判官】尾崎 和寛
(56)【参考文献】
【文献】欧州特許出願公開第3364056(EP,A1)
【文献】特開昭61-189310(JP,A)
【文献】特開2003-28122(JP,A)
【文献】欧州特許出願公開第3249244(EP,A1)
【文献】米国特許出願公開第2017/0108026(US,A1)
【文献】特開平11-230141(JP,A)
【文献】特開平4-69403(JP,A)
【文献】登録実用新案第3210848(JP,U)
【文献】独国特許出願公開第102019135819(DE,A1)
【文献】米国特許第2232336(US,A)
【文献】国際公開第2006/133542(WO,A1)
【文献】中国実用新案第201425048(CN,Y)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F16B 23/00 - 43/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ヘッドと、前記ヘッドから所定の軸線に沿って延伸する柱状部及び該柱状部の先端にあるドリルビットが形成されている釘本体と、を有するねじ釘であって、前記釘本体に、らせん状に突起するスクリュースレッドと、互いに平行しない2本のクズ排出溝とが形成されており、
各前記クズ排出溝はいずれも前記軸線に対する傾斜角度が5度~25度の範囲内にあることを特徴とするねじ釘。
【請求項2】
前記2本のクズ排出溝は、前記軸線に直交する仮想平面において投影される投影範囲において、互いに少なくとも1部が重なっていることを特徴とする請求項に記載のねじ釘。
【請求項3】
前記2本のクズ排出溝は、前記釘本体の前記軸線に対する同一側に形成されていることを特徴とする請求項または請求項に記載のねじ釘。
【請求項4】
前記2本のクズ排出溝は、前記釘本体の前記軸線に対して互いに反対する側に形成されていることを特徴とする請求項または請求項に記載のねじ釘。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は締め付け部品に関し、特に、ねじ釘に関する。
【背景技術】
【0002】
従来のねじ釘に関しては例えば特許文献1に記載されるものがある。図1に該従来のねじ釘の一例が示されている。図示のように、該ねじ釘1は、ヘッド11と、ヘッド11から下方へ延伸する釘本体12と、該釘本体12の表面にらせん状に突起するスクリュースレッド13と、釘本体12の先端に形成されるドリルビット14と、を有する。また、木製のワークピースにおいて該ねじ釘1のねじ込みにより亀裂が生じないよう、ドリルビット14には中心線Aに沿った断面面積が1/4の比率を占め、且つ、90度に凹設されるV字形のクズ排出溝15が形成されている。
【0003】
該ねじ釘1を用いて締め付けを行う際、まずはドリルビット14を木製のワークピースの表面に押し付けてから、電動工具でヘッド11に力をかけてねじ釘1を回転させることにより、ドリルビット14を木製のワークピース内にねじ込ませる。しかし、ねじ釘1がねじ込まれる際、V字形のクズ排出溝15の容量が小さすぎるので、ねじ釘1のねじ込みと共に切り出された木屑をスムーズに排出することができない。更に、強大なねじ込み圧力がかかるとスクリュースレッド13及び釘本体12を通じて木製のワークピースが圧迫されるので、拡張応力の集中が発生し、これにより木製のワークピースが過大な圧力を受けて亀裂を生じる可能性が高く、亀裂が生じると木製のワークピースの構造的強度が損なわれ、ネジ固定の効果にも悪影響がある。特に、木製のワークピースの表面に亀裂が生じると、該ワークピースの完成度及び商品としての安定性が大きく損なわれる。また、ねじ釘1がねじ込まれる際におけるトルクが大きすぎると、手動の場合は操作者の手に怪我をさせる可能性もある。
【0004】
よって、ねじ釘1のV字形のクズ排出溝15の設計が木製のワークピースの品質及び加工の成否に直接的に関連するので、木屑を排出する構造を如何に設計し、ねじ込まれる際において木製のワークピースに亀裂を生じさせず、且つ、摩擦によるトルクを抑え、そして木屑を排出するスムーズさを改善することは、ねじを製造する業者にとって解決すべき大きな課題になっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】台湾実用新案公告第557967号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
そこで、本発明の目的は、ねじ込まれる際における木屑を排出する性能を最適化することが可能でトルクを低減できるねじ釘を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記問題点に鑑みて、本発明は、ヘッドと、前記ヘッドから所定の軸線に沿って延伸する柱状部及び該柱状部の先端にあるドリルビットが形成されている釘本体と、を有するねじ釘であって、前記釘本体に、らせん状に突起するスクリュースレッドと、複数本のクズ排出溝とが形成されており、各前記クズ排出溝はいずれも前記軸線に対する傾斜角度が5度~35度の範囲内にあり、且つ前記複数本のクズ排出溝において、少なくとも2本の前記クズ排出溝が互いに平行していることを特徴とするねじ釘を提供する。
【0008】
また、本発明は、ヘッドと、前記ヘッドから所定の軸線に沿って延伸する柱状部及び該柱状部の先端にあるドリルビットが形成されている釘本体と、を有するねじ釘であって、前記釘本体に、らせん状に突起するスクリュースレッドと、互いに平行しない2本のクズ排出溝とが形成されており、各前記クズ排出溝はいずれも前記軸線方向と交わる傾斜角度が5度~35度の範囲内にあることを特徴とするねじ釘をも提供する。
【発明の効果】
【0009】
上記のように、本発明のねじ釘は、前記クズ排出溝の傾斜角度を最適化することによって、実際的に測定したトルクの数値が明らかに小さくなるので、前記釘本体の前記ドリルビット及び前記スクリュースレッドのねじ込みに対応して、優れた木屑排出性能を提供するので、前記ねじ釘のねじ込み時の木屑排出性能を向上して、ねじ込みの際に必要なトルクを抑え、工事の際における時間及び人力を節約する効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】従来のねじ釘の一例が示される側面図。
図2】本発明のねじ釘の第1の実施形態の構成が示される側面図。
図2-1】図2の一部拡大説明図であり、前記第1の実施形態の2つのクズ排出溝を説明する。
図3】本発明のねじ釘の第2の実施形態の構成、及び前記第2の実施形態の複数本のリブが示されている。
図3-1】図3の一部拡大説明図であり、前記第2の実施形態の前記クズ排出溝及び複数本のリブを説明する。
図3-2】複数本のリブが異なる形状に形成される実施形態を説明する側面図である。
図4図3に類似する一部拡大図であり、前記第2の実施形態の他の1つの実施例が示されている。
図5】本発明のねじ釘の第3の実施形態が示される側面図。
図5-1】図5に類似する側面図であり、前記第3の実施形態の他の1つの実施例が示されている。
図5-2】図5に類似する側面図であり、前記第3の実施形態の他の1つの実施例が示されている。
図5-3】図5に類似する側面図であり、前記第3の実施形態の他の1つの実施例が示されている。
図5-4】図5に類似する側面図であり、前記第3の実施形態の他の1つの実施例が示されている。
図5-5】図5に類似する側面図であり、前記第3の実施形態の他の1つの実施例が示されている。
図5-6】図5に類似する側面図であり、前記第3の実施形態の他の1つの実施例が示されている。
図5-7】図5に類似する側面図であり、前記第3の実施形態の他の1つの実施例が示されている。
図6】本発明のねじ釘の第4の実施形態が示される側面図。
図6-1】図6に類似する側面図であり、前記第4の実施形態の他の1つの実施例が示されている。
図6-2】図6に類似する側面図であり、前記第4の実施形態の他の1つの実施例が示されている。
図6-3】図6に類似する側面図であり、前記第4の実施形態の他の1つの実施例が示されている。
図6-4】図6に類似する側面図であり、前記第4の実施形態の他の1つの実施例が示されている。
図6-5】図6に類似する側面図であり、前記第4の実施形態の他の1つの実施例が示されている。
図6-6】図6に類似する側面図であり、前記第4の実施形態の他の1つの実施例が示されている。
図6-7】図6に類似する側面図であり、前記第4の実施形態の他の1つの実施例が示されている。
図7】本発明のねじ釘の第5の実施形態が示される側面図。
図7-1】図7に類似する側面図であり、前記第5の実施形態の他の1つの実施例が示されている。
図7-2】図7に類似する側面図であり、前記第5の実施形態の他の1つの実施例が示されている。
図7-3】図7に類似する側面図であり、前記第5の実施形態の他の1つの実施例が示されている。
図8】本発明のねじ釘の第6の実施形態が示される側面図。
図8-1】図8に類似する側面図であり、前記第6の実施形態の他の1つの実施例が示されている。
図8-2】図8に類似する側面図であり、前記第6の実施形態の他の1つの実施例が示されている。
図8-3】図8に類似する拡大図であり、前記第6の実施形態の他の1つの実施例が示されている。
図8-4】図8に類似する側面図であり、前記第6の実施形態の他の1つの実施例が示されている。
図8-5】図8に類似する側面図であり、前記第6の実施形態の他の1つの実施例が示されている。
図9】本発明のねじ釘の第7の実施形態が示される側面図。
図10-1】前記クズ排出溝の断面の異なる形態が示される断面説明図。
図10-2】前記クズ排出溝の断面の異なる形態が示される断面説明図。
図10-3】前記クズ排出溝の断面の異なる形態が示される断面説明図。
図10-4】前記クズ排出溝の断面の異なる形態が示される断面説明図。
図10-5】前記クズ排出溝の断面の異なる形態が示される断面説明図。
図10-6】前記クズ排出溝の断面の異なる形態が示される断面説明図。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明をより詳細に説明する前に、適切と考えられる場合において、同様の特性もしくは機能を有する要素を示すために、同じ符号を用いて各図面間で繰り返し用いられることに留意されたい。
【0012】
以下は各図面を参照して本発明のねじ釘についてより詳細に説明する。
【0013】
図2に示されるように、本発明のねじ釘の第1の実施形態は、ヘッド2と、ヘッド2から軸線Zに沿って延伸する釘本体3と、釘本体3にらせん状に突起するように形成されたスクリュースレッド4と、互いに間隔を置くように釘本体3に形成された2本のクズ排出溝5と、を有する。
【0014】
ここで、釘本体3は柱状部31と、柱状部31の一端に接続されているドリルビット32とを有する。ドリルビット32は概ね錐体状であり、釘本体3がヘッド2から与えられた回転駆動力によって回転する際、スクリュースレッド4と共にねじ込み効果を生成する。
【0015】
図2図2-1を参照すると、各クズ排出溝5はいずれも前記軸線Zに対する傾斜角度αが5度~35度の範囲内にあり、且つクズ排出溝5が切り込まれた深さが、スクリュースレッド4のねじ外径の半分であることが好ましく、且つ、クズ排出溝5における少なくとも1本は釘本体3のドリルビット32まで延伸する。ここで、上方にあるクズ排出溝5の自身の延伸方向と直交する幅が、下方にあるクズ排出溝5の自身の延伸方向と直交する幅の0.3倍~4.5倍の範囲内にあり、そして各クズ排出溝5の互いの間の距離は少なくとも0.3mmであり、且つ、前記軸線Zに直交する仮想平面における投影範囲は少なくとも一部が重なっている(図2-1を参照)ように構成することができる。また、各クズ排出溝5の間の距離は、実際にはその傾斜角度及び釘本体3の外径に合わせて設定される。この他、第1の実施形態としては2本のクズ排出溝5を有する構成を例として挙げられるが、実際は3つもしくは3つ以上のクズ排出溝5を有する構成も可能であり、少なくとも2本のクズ排出溝5が互いに平行し、且つ同一側に位置する構成が比較的に好ましい実施形態である。
【0016】
なお、クズ排出溝5の深さが、スクリュースレッド4のねじ外径の半分より大である場合、更に大量な屑排出量の需要に満足できるが、釘本体3は切り込まれる具合が深すぎて薄くなるので、全体の構造的強度に影響する。その後のプロセスにおいて熱処理を施すことで釘本体3の強度を強化できるが、熱処理を経ると硬くなり過ぎるので、脆くて破断する恐れがある。一方、釘本体3の先端に近いクズ排出溝5の深さがスクリュースレッド4のねじ外径の半分より小である場合、全体の構造的強度を強化できるが、木屑の排出及び収容の効果も比較的に理想的でなくなる。この他、同様の外径を有する切り刃で加工する場合、釘本体3の先端に近いクズ排出溝5の深さをスクリュースレッド4のねじ外径の半分にすると、その上方にあるクズ排出溝5は下方にあるクズ排出溝5との間の距離及び傾斜角度の影響により、その切り込まれた深さに差が生じるため、スクリュースレッド4のねじ外径の半分にはならない。図2図2-1には同様の外径を有する切り刃で各クズ排出溝5を形成する例を挙げられたが、本願発明の応用範囲においては、異なる位置にあるクズ排出溝5に対し、異なる切り刃を用いることが可能であり、且つ、これに制限されることもない。
【0017】
以下の表1において、対照実験1は2本のクズ排出溝5が互いに平行し、且つ、いずれも傾斜角度が5度より小であり、そして対照実験2は2本のクズ排出溝5が互いに平行し、且つ、いずれも傾斜角度が35度より大である。
【0018】
【表1】
【0019】
上記表1において示された実験データによれば、この第1の実施形態の各クズ排出溝5の傾斜角度に対する最適化により、釘本体3のドリルビット32及びスクリュースレッド4のねじ込みに合わせて、優れた木屑排出性能を提供し、これにより本発明のねじ釘のねじ込み時の木屑排出能力を向上させると共に、ねじ込み時に必要となるトルクを確実且つ大幅に小さくすることができ、これにより工事の際における時間及び人力を節約する効果が得られる。特筆すべきは、各種類のねじ釘のサイズの差に応じて、及びねじ込まれる木材の種類の差及び応用分野の差に対応できるので、各クズ排出溝5の幅を調整すると共に、各クズ排出溝5の最適化された角度を合わせることで、ねじ込みの際において生じる抵抗力を最適化する目的を達成する。更に補足説明すると、釘本体3の先端に近いクズ排出溝5の初期幅は、スクリュースレッド4の外径及び傾斜角度に応じて設定するので、通常のねじ外径8mmのものを例とすると、釘本体3の先端に近いクズ排出溝5の幅は2.5~8.5mmの範囲内あると共に、所定の比率があり、需要もしくはねじ込まれる木材の種類に応じて、適切の幅を選択するが、特定の需要がない場合において初期幅はねじ外径の半分であり、そしてその上方にあるクズ排出溝5は更に釘本体3の先端に近いクズ排出溝5の幅に応じて設定される。この他、この第1の実施形態を用いてねじ込みを実行する際において必要なトルクは比較的に低いので、木材のワークピースに応用される際に亀裂が生じる可能性を低くすることができ、これによりこの第1の実施形態を用いる際の加工品質を高めることができる。また、表1に示されるデータは、木材のワークピースの品種、硬さなどのパラメータによって変化はあるものの、最適化された傾斜角度によるトルク値という方向性はこれらに影響されることはないので、ここでのデータからもこの第1の実施形態は予想通りの効果が発揮されることが証明される。
【0020】
図3に本発明のねじ釘の第2の実施形態が示されており、この第2の実施形態と前記第1の実施形態の相違点は、この第2の実施形態は更にスクリュースレッド4の一部の隣り合う構造の間に形成されている複数本のリブ6を有し、各クズ排出溝5のドリルビット32に対する位置は図3-1に示されるように対応して調整されるところにある。スクリュースレッド4の一部の隣り合う構造の間に複数のリブ6を追加する場合に、これらリブ6は前記軸線Zに対して傾斜するように設ける或いは軸線Zに平行するように設けることが可能であり、これにより孔に対する拡張効果を最適化する目的をも達成することができ、且つ、この孔に対する拡張効果により、ねじ込み抵抗力を小さくする効果が相乗される。この他、リブ6の延伸方向は、各クズ排出溝5と同一もしくは反対方向であることが可能であり、図3もしくは図3-1に示される構成に限定されない。また、図3及び図3-1に示されているように各リブ6を各クズ排出溝5が交差する位置に形成する他、図3-2に示されているように、各リブ6の他の一部がヘッド2に接近する構成により、孔に対する拡張効果を更に最適化することができる。
【0021】
図4にこの第2の実施形態の他の1つの実施例が示されており、図3に示される実施例との相違点は、各クズ排出溝5の延伸方向が反対であるところにある。図4に示される実施例における各クズ排出溝5の傾斜角度の数値は、図3に示される実施例と同じなので、ドリルビット32及びスクリュースレッド4に対応することは可能であり、ねじ込まれる際においては、図3の実施例と同等な最適化効果が得られる。また、もし更にスクリュースレッド4の一部の隣り合う構造の間に複数のリブ6を追加すると、孔に対する拡張効果を最適化する効果が得られる。この他、リブ6の延伸方向は、各クズ排出溝5と同一もしくは反対であることが可能であり、図4では反対方向の例が示されている。
【0022】
図5に本発明のねじ釘の第3の実施形態が示されており、この第3の実施形態と前記第1の実施形態との相違点は、ドリルビット32に互いに反対する側に面する2つの切削面321が形成されているところにあり、切削面321の効果は各クズ排出溝5の効果に相当する。図5図5-1~図5-7に示されるように、需要に応じて切削面321を互いに反対する側に面し、且つ互いに平行する形に形成するが、各クズ排出溝5の傾斜角度を最適化すれば、第1の実施形態と同等にトルクを小さくする効果が得られる。これと同様に、各クズ排出溝5の前記軸線Zに直交する仮想平面において投影される投影範囲は少なくとも一部が重なり(図5参照)、且つ、切削面321の前記軸線Zに直交する仮想平面において投影される投影範囲が、1つのクズ排出溝5と互いに重なることが、比較的に優れた実施形態である。また、図5図5-1~図5-3に示されているように、各切削面321は直角、面取り、傾斜状に延伸、もしくはカーブ状に延伸する形態を有してもよく、且つ、釘本体3の柱状部31からすぐ切削し始め、ドリルビット32の位置まで延伸する。この他、各切削面321は図5-4~図5-7に示されるように、完全に釘本体3のドリルビット32に形成されてもよい。なお、切削面321の軸線Zに直交する仮想平面において投影される投影範囲は、各クズ排出溝5における少なくとも1つに重なり、例えば図5図5-2、図5-4、及び図5-6に示されるのが比較的に優れた実施形態である。また、補足説明として、各クズ排出溝5に関しては図5図5-1~図5-7は同時に加工する際に外径が異なる切り刃により加工されたものが例として挙げられているが、本願の応用範囲に関しては、外径が同じである切り刃を選択して加工に用いることも可能であり、これに制限されることはない。
【0023】
図6に本発明のねじ釘の第4の実施形態が示されており、この第4の実施形態の前記第1の実施形態との相違点は、釘本体3のドリルビット32は互いに反対する側に面する2つの切削面321を有し、且つ、2つのクズ排出溝5はそれぞれ釘本体3の互いに反対する側に形成されていると共に、それぞれ切削面321につながっているところにある。すなわち、この第4の実施形態は前記第1の実施形態と異なる形態を持つドリルビット32を採用し、且つ、各クズ排出溝5の位置を調整し、互いに反対する側にある各切削面321を用いることで、切削性能を更に最適化することができる。この他、上記と同様に各クズ排出溝5の傾斜角度を最適化することにより、前記第1の実施形態と同等な効果を得られる。そのなかで、図6-1~図6-3に示されているように、各切削面321は直角、面取り、傾斜状に延伸、もしくはカーブ状に延伸する形態を有してもよく、且つ、釘本体3の柱状部31からすぐ切削し始め、ドリルビット32の位置まで延伸する。ここで特に説明すべきは、各クズ排出溝5は前記軸線Zに直交する仮想平面における投影範囲が互いに重なる他に、切削面321の前記軸線Zに直交する仮想平面における投影範囲が図6-2に示されるように、クズ排出溝5の少なくとも1つに重なることで、更に優れた木屑排出効果を発揮することができる。
【0024】
また、各切削面321は図6-4~図6-7に示されているように、完全に釘本体3のドリルビット32に形成されることもできる。なお、各切削面321が完全に釘本体3の各ドリルビット32に形成される場合、各クズ排出溝5が各切削面321と互いに繋がっていない構成とすることも可能であるが、各クズ排出溝5が各切削面321に繋がっている場合は、より優れた木屑排出性能が得られる。更に、図6図6-1、図6-2、そして図6-3に示されているように切削面321の前記軸線Zに直交する仮想平面における投影範囲が、クズ排出溝5における少なくとも1つと重なるのが比較的に優れた実施形態である。更に、この第4の実施形態において釘本体3の異なる側に位置する各クズ排出溝5は、互いに平行してもよく、平行しなくてもよく、パラメータに従って最適化すれば、抵抗力を小さくすると共に最適な木屑排出効果を達成することができる。
【0025】
図7に本発明のねじ釘の第5の実施形態が示されており、この第5の実施形態と前記第4の実施形態との相違点は、前記2本のクズ排出溝5は釘本体3において互いに平行して形成されているところにあり、これにより製造段階の加工に利し製造コストを抑えることができる。これと同様に、ドリルビット32が1つの切削面321のみを有する構成は各クズ排出溝5の位置に対し、必要に応じて切削面321と各クズ排出溝5の相対位置を変更することも可能であり、各前記クズ排出溝5の傾斜角度を最適化すれば、前記第1の実施形態と同じようにトルクを抑える効果を発揮でき、図7図7-1~図7-3の図面に示されている切削面321を1つのみ有する構成に限られることはない。なお、切削面321の軸線Zに直交する仮想平面における投影範囲が、クズ排出溝5の少なくとも1つに重なるのが比較的に優れた実施形態である。また、補足説明として、各クズ排出溝5に関しては図7図7-1~図7-3は同時に加工する際に外径が異なる切り刃により加工されたものが例として挙げられている。
【0026】
図8に本発明のねじ釘の第6の実施形態が示されており、この第6の実施形態と前記第3の実施形態との相違点は、各クズ排出溝5において、1本のクズ排出溝5だけが各切削面321における1つに繋がっており、且つ、少なくとも1本のクズ排出溝5が、釘本体3の柱状部31にらせん状に延伸している所にある。第3の実施形態と比べて、図8及び図8-3に示されているこの第6の実施形態では、1本のクズ排出溝5が釘本体3の柱状部31において比較的に長い距離をらせん状に延伸するので、より広い木屑を排出/収容する空間を提供することが可能となり、木屑を排出する性能を更に最適化することができる。また、図8-1及び図8-4に示されている他の1つの実施例では、2本のクズ排出溝5がいずれも柱状部31にらせん状に延伸している構成が示されており、更に図8-2及び図8-5に示されている更に他の1つの実施例では、2本のクズ排出溝5はいずれも柱状部31にらせん状に延伸しているだけでなく、それぞれがらせん状に延伸する方向が互いに逆方向になっている。
【0027】
図9に本発明のねじ釘の第7の実施形態が示されており、この第7の実施形態と前記第1の実施形態との相違点は、2本のクズ排出溝5において、1本のクズ排出溝5の前記軸線Zに対する傾斜角度が5度であり、他の1本のクズ排出溝5の前記軸線Zに対する傾斜角度が25度であるところにある。ここで2本のクズ排出溝5は釘本体3の前記軸線Zに対する同一側に形成されているが、当然、2本のクズ排出溝5が釘本体3の前記軸線Zに対する異なる側に形成されることも可能であり、これに限定されることはない。
【0028】
以下の表2において、対照実験1は2本のクズ排出溝5が互いに平行せず、且つ、いずれも傾斜角度が5度より小であり、そして対照実験2は2本のクズ排出溝5が互いに平行せず、且つ、いずれも傾斜角度が25度より大である。
【0029】
【表2】
【0030】
上記表2において示された実験データによれば、この第7の実施形態の各クズ排出溝5の傾斜角度に対する最適化により、釘本体3のドリルビット32及びスクリュースレッド4のねじ込みに合わせて、優れた木屑排出性能を提供し、これにより本発明のねじ釘のねじ込み時の木屑排出能力を向上させると共に、ねじ込み時に必要となるトルクを確実且つ大幅に小さくすることができ、これにより工事の際における時間及び人力を節約する効果が得られる。特筆すべきは、各クズ排出溝5が互いに平行しない状況においても、各傾斜角度をいずれも5~25度の範囲内から選択すれば、比較的にすぐれた木屑排出効果を得ることができる。
【0031】
上記各実施形態に対する説明のように、各クズ排出溝5の傾斜角度の最適化の他、ドリルビット32に関連する構成として、例えば各クズ排出溝5のらせん状の延伸、各クズ排出溝5の幅の差、そして各クズ排出溝5の間の距離に関しては、いずれも各実施形態に対する説明のように、異なる需要に応じて各種の本発明のねじ釘を設計することができるので、本発明のねじ釘によるパラメータ最適化によってもたらされるトルクを軽減することによる時間及び人力を節約する効果の他、ドリルビット32の構成変化及び各クズ排出溝5の延伸方向や幅の差、溝の間の距離などを調整することにより、あらゆる需要に応えることができる。また、各クズ排出溝5を切削して形成する際、加工に用いられる切り刃の相違に応じて、更に図10-1~図10-6に示されるように、各クズ排出溝5の底部を断面形状が直角、面取り、もしくは傾斜状を呈するように形成することができる。
【0032】
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、最も広い解釈の精神および範囲内に含まれる様々な構成として、全ての修飾および均等な構成を包含するものとする。
【産業上の利用可能性】
【0033】
上記のように、本発明のねじ釘は各クズ排出溝5に対する傾斜角度に対する最適化により、釘本体3のドリルビット32及びスクリュースレッド4による切り込みに合わせて、優れた木屑排出性能を提供することができ、更に、ドリルビット32の形状、及び各クズ排出溝5の延伸方向、幅、そして互いの間の距離の差に合わせて、様々な需要に応えることができ、これにより本発明のねじ釘のねじ込み時の木屑排出能力を高めると共に、ねじ込み時に必要となるトルクを小さくして工事に必要な時間及び人力を節約する効果が得られるので、本発明の目的を確実に達成することができる。
[構成1]
ヘッドと、前記ヘッドから所定の軸線に沿って延伸する柱状部及び該柱状部の先端にあるドリルビットが形成されている釘本体と、を有するねじ釘であって、前記釘本体に、らせん状に突起するスクリュースレッドと、複数本のクズ排出溝とが形成されており、
各前記クズ排出溝はいずれも前記軸線に対する傾斜角度が5度~35度の範囲内にあり、且つ前記複数本のクズ排出溝において、少なくとも2本の前記クズ排出溝が互いに平行していることを特徴とするねじ釘。
[構成2]
互いに平行している前記2本の前記クズ排出溝は、前記釘本体の前記軸線に対する同一側に形成されていることを特徴とする構成1に記載のねじ釘。
[構成3]
前記ドリルビットに1つの切削面が形成されていることを特徴とする構成1に記載のねじ釘。
[構成4]
前記ドリルビットに1つの切削面が形成されていることを特徴とする構成2に記載のねじ釘。
[構成5]
前記ドリルビットに互いに反対する側に面する2つの切削面が形成されていることを特徴とする構成1に記載のねじ釘。
[構成6]
前記ドリルビットに互いに反対する側に面する2つの切削面が形成されていることを特徴とする構成2に記載のねじ釘。
[構成7]
前記複数本のクズ排出溝は、前記軸線に直交する仮想平面において投影される投影範囲において、互いに少なくとも1部が重なることを特徴とする構成1~構成6のいずれか一つに記載のねじ釘。
[構成8]
前記複数本のクズ排出溝において、少なくとも1本のクズ排出溝が前記切削面に繋がっていることを特徴とする構成3~構成6のいずれか一つに記載のねじ釘。
[構成9]
各前記切削面は、直角、面取り、傾斜状に延伸、もしくはカーブ状に延伸する形態を有することを特徴とする構成3~構成6のいずれか一つに記載のねじ釘。
[構成10]
それぞれ各前記切削面に繋がっている2本の前記クズ排出溝を有することを特徴とする構成5に記載のねじ釘。
[構成11]
それぞれ各前記切削面に繋がっている2本の前記クズ排出溝を有することを特徴とする構成6に記載のねじ釘。
[構成12]
前記釘本体の異なる側にそれぞれ形成され、且つ、それぞれ各前記切削面に繋がっている2本の前記クズ排出溝を有することを特徴とする構成5に記載のねじ釘。
[構成13]
前記釘本体の異なる側にそれぞれ形成され、且つ、それぞれ各前記切削面に繋がっている2本の前記クズ排出溝を有することを特徴とする構成6に記載のねじ釘。
[構成14]
前記切削面は、前記軸線に直交する仮想平面において投影される投影範囲が、少なくとも1本の前記クズ排出溝の範囲に重なることを特徴とする構成3に記載のねじ釘。
[構成15]
前記切削面は、前記軸線に直交する仮想平面において投影される投影範囲が、少なくとも1本の前記クズ排出溝の範囲に重なることを特徴とする構成4に記載のねじ釘。
[構成16]
前記切削面は、前記軸線に直交する仮想平面において投影される投影範囲が、少なくとも1本の前記クズ排出溝の範囲に重なることを特徴とする構成5に記載のねじ釘。
[構成17]
前記切削面は、前記軸線に直交する仮想平面において投影される投影範囲が、少なくとも1本の前記クズ排出溝の範囲に重なることを特徴とする構成6に記載のねじ釘。
[構成18]
前記切削面の一端が前記柱状部に直接に繋がっていることを特徴とする構成5に記載のねじ釘。
[構成19]
前記切削面の一端が前記柱状部に直接に繋がっていることを特徴とする構成6に記載のねじ釘。
[構成20]
前記切削面の一端と前記柱状部との間に間隔が存在することを特徴とする構成5に記載のねじ釘。
[構成21]
前記切削面の一端と前記柱状部との間に間隔が存在することを特徴とする構成6に記載のねじ釘。
[構成22]
各前記クズ排出溝の底部は、直角、面取り、もしくは傾斜した断面の形態を呈することを特徴とする構成1~構成6または構成10~構成21のいずれか一つに記載のねじ釘。
[構成23]
少なくとも1本の前記クズ排出溝は、らせん状に延伸するように前記釘本体に形成されていることを特徴とする構成1~構成6または構成10~構成21のいずれか一つに記載のねじ釘。
[構成24]
少なくとも1本の前記クズ排出溝は、らせん状に延伸するように前記釘本体に形成されていることを特徴とする構成7に記載のねじ釘。
[構成25]
少なくとも1本の前記クズ排出溝は、前記釘本体の前記ドリルビットに形成されていることを特徴とする構成1~構成6または構成10~構成21のいずれか一つに記載のねじ釘。
[構成26]
少なくとも1本の前記クズ排出溝は、前記釘本体の前記ドリルビットに形成されていることを特徴とする構成7に記載のねじ釘。
[構成27]
少なくとも1本の前記クズ排出溝は、前記釘本体の前記柱状部に形成されていることを特徴とする構成1~構成6または構成10~構成21のいずれか一つに記載のねじ釘。
[構成28]
少なくとも1本の前記クズ排出溝は、前記釘本体の前記柱状部に形成されていることを特徴とする構成7に記載のねじ釘。
[構成29]
2本の前記クズ排出溝を有し、該2本の前記クズ排出溝において、上方にある前記クズ排出溝の自身の延伸方向と直交する幅が、下方にある前記クズ排出溝の自身の延伸方向と直交する幅の0.3倍~4.5倍の範囲内にあることを特徴とする構成1~構成6のいずれか一つに記載のねじ釘。
[構成30]
2本の前記クズ排出溝を有し、該2本の前記クズ排出溝において、上方にある前記クズ排出溝の自身の延伸方向と直交する幅が、下方にある前記クズ排出溝の自身の延伸方向と直交する幅の0.3倍~4.5倍の範囲内にあることを特徴とする構成7に記載のねじ釘。
[構成31]
前記釘本体の先端側にある前記クズ排出溝が切り込まれた深さが、前記スクリュースレッドのねじ外径の半分であることを特徴とする構成1~構成6または構成10~構成21のいずれか一つに記載のねじ釘。
[構成32]
すべての前記クズ排出溝が切り込まれた深さが、前記スクリュースレッドのねじ外径の半分であることを特徴とする構成1~構成6または構成10~構成21のいずれか一つに記載のねじ釘。
[構成33]
前記釘本体の先端側にある前記クズ排出溝が切り込まれた深さが、前記スクリュースレッドのねじ外径の半分であることを特徴とする構成7に記載のねじ釘。
[構成34]
すべての前記クズ排出溝が切り込まれた深さが、前記スクリュースレッドのねじ外径の半分であることを特徴とする構成7に記載のねじ釘。
[構成35]
前記スクリュースレッドの一部の隣り合う構造の間に形成されている複数本のリブを更に有し、各前記リブは前記軸線に対して傾斜していることを特徴とする構成1~構成6または構成10~構成21のいずれか一つに記載のねじ釘。
[構成36]
前記スクリュースレッドの一部の隣り合う構造の間に形成されている複数本のリブを更に有し、各前記リブは前記軸線に対して傾斜していることを特徴とする構成7に記載のねじ釘。
[構成37]
前記スクリュースレッドの一部の隣り合う構造の間に形成されている複数本のリブを更に有し、各前記リブは前記軸線に対して平行していることを特徴とする構成1~構成6または構成10~構成21のいずれか一つに記載のねじ釘。
[構成38]
前記スクリュースレッドの一部の隣り合う構造の間に形成されている複数本のリブを更に有し、各前記リブは前記軸線に対して平行していることを特徴とする構成7に記載のねじ釘。
[構成39]
前記複数本のリブにおいて少なくとも一部が各前記クズ排出溝と交差していることを特徴とする構成35に記載のねじ釘。
[構成40]
前記複数本のリブにおいて少なくとも一部が各前記クズ排出溝と交差していることを特徴とする構成36に記載のねじ釘。
[構成41]
前記複数本のリブにおいて少なくとも一部が各前記クズ排出溝と交差していることを特徴とする構成37に記載のねじ釘。
[構成42]
前記複数本のリブにおいて少なくとも一部が各前記クズ排出溝と交差していることを特徴とする構成38に記載のねじ釘。
[構成43]
前記複数本のリブの他の一部が前記ヘッドに接近していることを特徴とする構成39に記載のねじ釘。
[構成44]
前記複数本のリブの他の一部が前記ヘッドに接近していることを特徴とする構成40に記載のねじ釘。
[構成45]
前記複数本のリブの他の一部が前記ヘッドに接近していることを特徴とする構成41に記載のねじ釘。
[構成46]
前記複数本のリブの他の一部が前記ヘッドに接近していることを特徴とする構成42に記載のねじ釘。
[構成47]
前記複数本のリブの他の一部が前記釘本体の前記柱状部の先端側に接近していることを特徴とする構成39に記載のねじ釘。
[構成48]
前記複数本のリブの他の一部が前記釘本体の前記柱状部の先端側に接近していることを特徴とする構成40に記載のねじ釘。
[構成49]
前記複数本のリブの他の一部が前記釘本体の前記柱状部の先端側に接近していることを特徴とする構成41に記載のねじ釘。
[構成50]
前記複数本のリブの他の一部が前記釘本体の前記柱状部の先端側に接近していることを特徴とする構成42に記載のねじ釘。
[構成51]
最も前記切削面に接近している前記クズ排出溝は、前記軸線に直交する仮想平面において投影される投影範囲において、少なくとも一部が前記切削面に重なることを特徴とする構成3~構成6のいずれか一つに記載のねじ釘。
[構成52]
最も前記切削面に接近している2つの前記クズ排出溝は、前記軸線に直交する仮想平面において投影される投影範囲において、少なくとも一部が前記切削面に重なることを特徴とする構成3~構成6のいずれか一つに記載のねじ釘。
[構成53]
前記釘本体の先端側にある前記クズ排出溝が切り込まれた深さが、前記スクリュースレッドのねじ外径の半分であることを特徴とする構成23に記載のねじ釘。
[構成54]
前記2つの前記切削面は互いに平行するように配置されていることを特徴とする構成5または構成6に記載のねじ釘。
[構成55]
ヘッドと、前記ヘッドから所定の軸線に沿って延伸する柱状部及び該柱状部の先端にあるドリルビットが形成されている釘本体と、を有するねじ釘であって、前記釘本体に、らせん状に突起するスクリュースレッドと、互いに平行しない2本のクズ排出溝とが形成されており、
各前記クズ排出溝はいずれも前記軸線に対する傾斜角度が5度~25度の範囲内にあることを特徴とするねじ釘。
[構成56]
前記2本のクズ排出溝は、前記軸線に直交する仮想平面において投影される投影範囲において、互いに少なくとも1部が重なっていることを特徴とする構成55に記載のねじ釘。
[構成57]
前記2本のクズ排出溝は、前記釘本体の前記軸線に対する同一側に形成されていることを特徴とする構成55または構成56に記載のねじ釘。
[構成58]
前記2本のクズ排出溝は、前記釘本体の前記軸線に対して互いに反対する側に形成されていることを特徴とする構成55または構成56に記載のねじ釘。
【符号の説明】
【0034】
2 ヘッド
3 釘本体
31 柱状部
32 ドリルビット
321 切削面
4 スクリュースレッド
5 クズ排出溝
6 リブ
α 傾斜角度
Z 軸線
図1
図2
図2-1】
図3
図3-1】
図3-2】
図4
図5
図5-1】
図5-2】
図5-3】
図5-4】
図5-5】
図5-6】
図5-7】
図6
図6-1】
図6-2】
図6-3】
図6-4】
図6-5】
図6-6】
図6-7】
図7
図7-1】
図7-2】
図7-3】
図8
図8-1】
図8-2】
図8-3】
図8-4】
図8-5】
図9
図10-1】
図10-2】
図10-3】
図10-4】
図10-5】
図10-6】