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特許7601464複数のパウチからなる二次電池用パウチおよびそれを含む二次電池
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-09
(45)【発行日】2024-12-17
(54)【発明の名称】複数のパウチからなる二次電池用パウチおよびそれを含む二次電池
(51)【国際特許分類】
   H01M 50/105 20210101AFI20241210BHJP
   H01M 10/04 20060101ALI20241210BHJP
   H01M 50/121 20210101ALI20241210BHJP
   H01M 50/119 20210101ALI20241210BHJP
   H01M 50/129 20210101ALI20241210BHJP
   H01M 50/136 20210101ALI20241210BHJP
【FI】
H01M50/105
H01M10/04 Z
H01M50/121
H01M50/119
H01M50/129
H01M50/136
【請求項の数】 13
(21)【出願番号】P 2023568389
(86)(22)【出願日】2022-10-25
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2024-04-19
(86)【国際出願番号】 KR2022016345
(87)【国際公開番号】W WO2023080518
(87)【国際公開日】2023-05-11
【審査請求日】2023-11-06
(31)【優先権主張番号】10-2021-0149043
(32)【優先日】2021-11-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】521065355
【氏名又は名称】エルジー エナジー ソリューション リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100188558
【弁理士】
【氏名又は名称】飯田 雅人
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(72)【発明者】
【氏名】ギョン・ス・カン
(72)【発明者】
【氏名】サン・ミョン・イ
(72)【発明者】
【氏名】ヨン・ス・チェ
(72)【発明者】
【氏名】ヒョン・キョン・ユ
【審査官】窪田 陸人
(56)【参考文献】
【文献】特表2018-514068(JP,A)
【文献】特開2005-197179(JP,A)
【文献】特開2005-285645(JP,A)
【文献】特開2016-10911(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2015/0303412(US,A1)
【文献】韓国公開特許第10-2019-0004641(KR,A)
【文献】特開2016-181475(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第114335823(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01M 50/10-50/198
H01M 10/04
B65D 85/88
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電極組立体を収容する複数のパウチと、
前記複数のパウチのうち最外側パウチに結合され、前記最外側パウチの構造的剛性の程度を決めるスプリング部と、
を含む、二次電池用パウチ。
【請求項2】
前記最外側パウチには、少なくとも1つのホールが形成され、
前記スプリング部は、前記少なくとも1つのホールに結合される、請求項1に記載の二次電池用パウチ。
【請求項3】
前記複数のパウチは、それぞれ、外部樹脂層、内部樹脂層、および前記外部樹脂層と前記内部樹脂層との間に位置した金属箔層を含む、請求項1または2に記載の二次電池用パウチ。
【請求項4】
前記複数のパウチそれぞれには、少なくとも1つのホールが形成される、請求項1または2に記載の二次電池用パウチ。
【請求項5】
前記複数のパウチのうち1つのパウチに形成されたホールは、前記1つのパウチを囲む他のパウチに形成されたホールと重ならない、請求項4に記載の二次電池用パウチ。
【請求項6】
前記スプリング部は、スプリングを含み、
前記スプリングの特性に応じて決められる弾性力に基づいて、前記スプリング部の前記構造的剛性の程度が決められる、請求項1に記載の二次電池用パウチ。
【請求項7】
前記スプリングの特性は、スプリングの材質、スプリングの厚さ、スプリングの長さのうち少なくとも1つであり、
前記弾性力は、前記スプリングの材質、前記スプリングの厚さ、前記スプリングの長さのうち少なくとも1つを変更することで決められる、請求項6に記載の二次電池用パウチ。
【請求項8】
電極とセパレータとが交互に積層されて形成される電極組立体と、
前記電極組立体を囲み、前記電極組立体を密封する複数のパウチと、
前記複数のパウチのうち最外側パウチに結合され、前記最外側パウチの構造的剛性の程度を決めるスプリング部と、
を含む、二次電池。
【請求項9】
電極組立体を収容する複数のパウチと、
前記複数のパウチのうち最外側パウチの一側に形成され、前記一側の一部を貫通するように形成される開放部と、
前記開放部の両端に結合され、前記最外側パウチの構造的剛性の程度を決めるスプリング部と、
を含む、二次電池用パウチ。
【請求項10】
前記開放部は、
前記一側の周縁方向に沿って形成され、
前記一側の長さの1/3以下に形成される、請求項9に記載の二次電池用パウチ。
【請求項11】
前記スプリング部は、スプリングを含み、
前記スプリングの特性に応じて決められる弾性力に基づいて、前記スプリング部の前記構造的剛性の程度が決められる、請求項9または10に記載の二次電池用パウチ。
【請求項12】
前記スプリングの特性は、スプリングの材質、スプリングの厚さ、スプリングの長さのうち少なくとも1つであり、
前記弾性力は、前記スプリングの材質、前記スプリングの厚さ、前記スプリングの長さのうち少なくとも1つを変更することで決められる、請求項11に記載の二次電池用パウチ。
【請求項13】
電極とセパレータとが交互に積層されて形成される電極組立体と、
前記電極組立体を囲み、前記電極組立体を密封する複数のパウチと、
前記複数のパウチのうち最外側パウチの一側に形成され、前記一側の一部を貫通するように形成される開放部と、
前記開放部の両端に結合され、前記最外側パウチの構造的剛性の程度を決めるスプリング部と、
を含む、二次電池。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2021年11月02日付けの韓国特許出願第10-2021-0149043号に基づく優先権の利益を主張し、当該韓国特許出願の文献に開示された全ての内容は、本明細書の一部として組み込まれる。
【0002】
本発明は、複数のパウチからなる二次電池用パウチおよびそれを含む二次電池に関する。
【背景技術】
【0003】
代替エネレギーに対する必要性が増大している中で、太陽熱、水力、風力、海洋エネルギー、バイオマスエネルギーなどの環境汚染に及ぼす影響が少ないエネルギー源に基づく電力生産技術に対する研究および開発が進められている。特に、繰り返し充電が可能な二次電池に対する研究が活発に進められており、二次電池の材料、効率、構造、安定性、およびシステムなどの面での開発が行われている。
【0004】
パウチ型、角型、円筒型などのような多様な形態の二次電池が自動車、携帯電話、ノートブック型コンピュータなどのような電子システムに適用されており、それぞれの形態に対応するパッキング/密封方法により電子システムがパッキング/密封されて活用されている。ただし、二次電池が適用される電子システムの構造的剛性および安定性の面で二次電池のパッキング、密封に対する管理が必要であり、パッキングおよび密封のための構造が提案されている。
【0005】
パウチ型二次電池の場合、二次電池の密封に対する管理のためにパウチの複数の領域をシールする多様な方法および構造が提案されており、二次電池の内圧管理のための脱気方法および装置が提案されている。
【0006】
従来技術によると、パウチ型二次電池の場合、パウチの剛性の程度を決定または調節することが難しいため、電池管理システムやパッキング過程で欠陥の発生時に構造的剛性に対する管理が難しくなり得る。
【0007】
従来技術によると、二次電池が電子システムに活用される中で内圧が上昇する場合、二次電池の内圧の上昇に適応的にパウチの構造的剛性の程度を維持させることが難しくなり得る。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明が解決しようとする課題は、構造的剛性の程度を多様に実現可能であり、内圧の変化に適応的な構造を適用することで、密封および内圧に対する管理がさらに容易な二次電池用パウチおよびその二次電池用パウチを含む二次電池を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明に係る二次電池用パウチは、電極組立体を収容する複数のパウチと、前記複数のパウチのうち最外側パウチに結合され、前記最外側パウチの構造的剛性の程度を決めるスプリング部と、を含むことができる。
【0010】
前記最外側パウチには、少なくとも1つのホールが形成され、前記スプリング部は、前記少なくとも1つのホールに結合されることができる。
前記複数のパウチは、それぞれ、外部樹脂層、内部樹脂層、および前記外部樹脂層と前記内部樹脂層との間に位置した金属箔層を含むことができる。
【0011】
前記複数のパウチそれぞれには、少なくとも1つのホールが形成されることができる。
前記複数のパウチのうち1つのパウチに形成されたホールは、前記1つのパウチを囲む他のパウチに形成されたホールと重ならなくてもよい。
【0012】
前記スプリング部は、スプリングを含み、前記スプリングの特性に応じて決められる弾性力に基づいて、前記スプリング部の前記構造的剛性の程度が決められることができる。
【0013】
前記スプリングの特性は、スプリングの材質、スプリングの厚さ、スプリングの長さのうち少なくとも1つであり、前記弾性力は、前記スプリングの材質、前記スプリングの厚さ、前記スプリングの長さのうち少なくとも1つを変更することで決められることができる。
【0014】
本発明に係る二次電池は、電極とセパレータが交互に積層されて形成される電極組立体と、前記電極組立体を囲み、前記電極組立体を密封する複数のパウチと、前記複数のパウチのうち最外側パウチに結合され、前記最外側パウチの構造的剛性の程度を決めるスプリング部と、を含むことができる。
【0015】
本発明に係る二次電池用パウチは、電極組立体を収容する複数のパウチと、前記複数のパウチのうち最外側パウチの一側に形成され、前記一側の一部を貫通するように形成される開放部と、前記開放部の両端に結合され、前記最外側パウチの構造的剛性の程度を決めるスプリング部と、を含むことができる。
【0016】
前記開放部は、前記一側の周縁方向に沿って形成され、前記一側の長さの1/3以下に形成されることができる。
前記スプリング部は、スプリングを含み、前記スプリングの特性に応じて決められる弾性力に基づいて、前記スプリング部の前記構造的剛性の程度が決められることができる。
【0017】
前記スプリングの特性は、スプリングの材質、スプリングの厚さ、スプリングの長さのうち少なくとも1つであり、前記弾性力は、前記スプリングの材質、前記スプリングの厚さ、前記スプリングの長さのうち少なくとも1つを変更することで決められることができる。
【0018】
本発明に係る二次電池は、電極とセパレータが交互に積層されて形成される電極組立体と、前記電極組立体を囲み、前記電極組立体を密封する複数のパウチと、前記複数のパウチのうち最外側パウチの一側に形成され、前記一側の一部を貫通するように形成される開放部と、前記開放部の両端に結合され、前記最外側パウチの構造的剛性の程度を決めるスプリング部と、を含むことができる。
【発明の効果】
【0019】
本発明によると、複数のパウチが二次電池の電極組立体を囲む構造が提案されることで、二次電池の基本的な構造的剛性の程度を向上させることができる。
本発明によると、複数のパウチのうち最外側パウチに構造的剛性の程度が決定できるスプリング部が結合されることで、二次電池の構造的剛性の程度の柔軟性を向上させることができる。
【0020】
本発明によると、複数のパウチそれぞれにホールが形成されることで、二次電池内の内圧および電解液に対する管理が容易である。
本発明によると、二次電池管理システムやパッキング自体に欠陥があってもパウチ自体で安定した構造的剛性を確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】本発明の一実施形態に係る二次電池を示す図である。
図2】本発明の一実施形態に係る二次電池を斜線方向(例えば、a方向)から見た拡大図である。
図3】本発明の一実施形態に係る二次電池を上方(例えば、b方向)から見た平面図である。
図4】本発明の一実施形態に係る二次電池の複数のパウチの構造を示す図である。
図5】一実施形態に係る二次電池を側面方向(例えば、c方向)から見た側面図である。
図6】本発明の他の実施形態に係る二次電池を示す図である。
図7】本発明のまた他の実施形態に係る二次電池を示す図である。
図8】本発明のまた他の実施形態に係る二次電池を側面方向(例えば、d方向)から見た側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、添付図面を参照して、本発明が属する技術分野における通常の知識を有する者が容易に実施することができるように、本発明の好ましい実施形態について詳しく説明する。ただし、本発明は、種々の異なる形態で実現されてもよく、以下の実施形態により制限または限定されるものではない。
【0023】
本発明を明確に説明するために説明と関係ない部分または本発明の要旨を不要に濁す恐れがある関連の公知技術に関する詳細な説明は省略し、本明細書において各図面の構成要素に参照符号を付するに際しては、明細書の全体をわたって同一または類似の構成要素に対しては同一または類似の参照符号を付するようにする。
【0024】
また、本明細書および特許請求の範囲で用いられている用語や単語は、通常的もしくは辞書的な意味に限定して解釈してはならず、発明者らは、自分の発明を最善の方法で説明するために、用語の概念を適切に定義することができるという原則に則って、本発明の技術的思想に合致する意味と概念に解釈すべきである。
【0025】
図1は、本発明の一実施形態に係る二次電池を示す。
二次電池100は、内部に電極とセパレータとが交互に積層されて形成された電極組立体120を含むことができる。
【0026】
二次電池100は、パウチ110を含むことができる。例えば、パウチ110は、二次電池100の外観を形成することができる。他の例を挙げると、パウチ110は、複数のパウチを含むように形成されることができる。
【0027】
パウチ110は、二次電池100内部の電極組立体120を囲むように形成されることができる。例えば、パウチ110は、電極組立体120を囲んで電極組立体120を密封することができる。他の例を挙げると、二次電池100には、電極組立体120を収容可能な収容部が形成されることができ、パウチ110は、収容部を囲む形態で収容部(または、収容部に収容された電極組立体120)を密封することができる。
【0028】
パウチ110は、複数のパウチからなることができ、複数のパウチは、電極組立体120を囲むように形成されることができる。複数のパウチは、電極組立体120を囲んで電極組立体120を密封することができる。複数のパウチは、電極組立体120(または、収容部)を順次囲んで電極組立体120を密封することができる。
【0029】
パウチ110は、外部樹脂層、内部樹脂層、および前記外部樹脂層と前記内部樹脂層との間に位置した金属箔層を含むことができる。パウチ110が複数のパウチからなる場合、複数のパウチは、それぞれ、外部樹脂層、内部樹脂層、および前記外部樹脂層と前記内部樹脂層との間に位置した金属箔層を含むことができる。
【0030】
パウチ110には、電極組立体120で発生するガスを排出させるかまたは内圧を調節するための1つ以上のホールが形成されることができる。
パウチ110が複数のパウチからなる場合、複数のパウチそれぞれに1つ以上のホールが形成されることができる。
【0031】
パウチ110に形成された1つ以上のホールにパウチ110の構造的剛性の程度(または、密封力)を調節できるように構成されたスプリング部が結合されることができる。
【0032】
図2は、本発明の一実施形態に係る二次電池を斜線方向(例えば、a方向)から見た拡大図を示す。図2は、二次電池100をa方向(例えば、z軸方向からy軸方向に向かう斜線方向)から見た斜視図である。
【0033】
二次電池100は、その内部に電極組立体120を含むことができ、パウチ110は、電極組立体120を囲むように形成されることができる。
二次電池100には、電極組立体120を収容可能な収容部が形成されることができ、収容部に電極組立体120が収容されていてもよい。
【0034】
パウチ110は、電極組立体120および/または収容部を囲む形態であってもよい。
パウチ110は、複数のパウチからなることができる。例えば、パウチ110は、第1パウチ210、第2パウチ220、および第3パウチ230を含んでなることができる。具体的な例を挙げると、第1パウチ210が電極組立体120(または、収容部)を囲み、第2パウチ220が第1パウチ210を囲み、第3パウチ230が第2パウチ220を囲むように形成されることができる。
【0035】
パウチ110が複数のパウチからなる場合、最も外側のパウチを最外側パウチと称することができる。例えば、第1パウチ210が電極組立体120を囲み、第2パウチ220が第1パウチ210を囲み、第3パウチ230が第2パウチ220を囲むように形成される場合、第3パウチ230は、最外側パウチと称することができる。他の例を挙げると、パウチ110は、第1パウチ210が電極組立体120(または、収容部)を囲み、第2パウチ220が第1パウチ210を囲む2個のパウチからなる場合、第2パウチ220は、最外側パウチと称することができる。
【0036】
パウチ110には、1つ以上のホール(例えば、ホール310)が形成されることができる。パウチ110が複数のパウチからなる場合、複数のパウチそれぞれには、1つ以上のホールが形成されることができる。
【0037】
上述したものによると、複数のパウチが3個であるものと説明したが、これは例示的なものであって、複数のパウチは、2個であってもよく、4個以上であってもよい。
【0038】
パウチ110が3個のパウチからなることを前提に記載された説明は、パウチ110が2個のパウチおよび/または4個以上のパウチからなる場合にも同一/類似に適用されることができる。
【0039】
図3は、本発明の一実施形態に係る二次電池を上方(例えば、b方向)から見た平面図を示す。図3は、二次電池100をb方向(例えば、z軸方向から見た方向)から見た様子を示す。
【0040】
パウチ110(または、最外側パウチである第3パウチ230)の一側には、ホール310が形成されることができ、パウチ110(または、最外側パウチである第3パウチ230)の他側には、ホール320が形成されることができる。図3に示したホール310およびホール320の位置は例示的なものであって、設計に応じて異なる位置に形成されることができる。
【0041】
図3を参照すると、N-N’ラインは、フォールディングラインであってもよく、説明の便宜のために展開図面を示しているが、ホール320が形成された他側は、ホール310が形成された一側に対してN-N’ラインを基準にフォールディングされることができる。
【0042】
ホール310およびホール320は、パウチ110の最外側パウチである第3パウチ230に形成されたホールであってもよく、パウチ110の最外側パウチだけでなく、他のパウチにもホールが形成されることができる。
【0043】
図4は、本発明の一実施形態に係る二次電池の複数のパウチの構造を示す。図4は、複数のパウチからなるパウチ110の積層構造を示す。
パウチ110は、複数のパウチを含むように形成されることができる。例えば、パウチ110は、電極組立体120を囲むように形成され、電極組立体120は、複数のパウチに囲まれることができる。他の例を挙げると、二次電池100は、電極組立体120を収容可能な収容部が形成されることができ、パウチ110は、収容部を囲む形態であってもよい。
【0044】
パウチ110が3個のパウチからなる場合、第1パウチ210が電極組立体120(または、収容部)を囲み、第2パウチ220が第1パウチ210を囲み、第3パウチ230が第2パウチ220を囲む形態に形成されることができる。
【0045】
パウチ110が3個のパウチからなる場合の積層断面構造は、図4に示したように、第1パウチ210上に第2パウチ220、第2パウチ220上に第3パウチ230が積層された形態であってもよい。
【0046】
パウチ110が3個のパウチからなる場合の最外側パウチは、第3パウチ230であってもよく、第3パウチ230には、1つ以上のホール310が形成されることができる。
【0047】
第1パウチ210には、1つ以上のホール312が形成されることができ、第2パウチ220にも、1つ以上のホール311が形成されることができる。
第2パウチ220のホール311は、第1パウチ210のホール312および/または第3パウチ230のホール310と重ならないように形成されることができる。例えば、第2パウチ220のホール311は、ホール312およびホール310からずれるように配置されることで、パウチ110内部の電解液が容易に漏れないようにすることができる。
【0048】
二次電池100のパウチ110内の圧力が高くなる場合、複数のパウチ(例えば、第1パウチ210、第2パウチ220、第3パウチ230)それぞれに1つ以上のホール(例えば、ホール312、ホール311、ホール310)が形成され、上述したホールを介してパウチ110の外部にガスが排出されることで内圧を低くすることができる。
【0049】
図4に示したホール(例えば、ホール310、ホール311、ホール312)の配置は例示的なものであって、設計に応じて図示された配置とは異なるように配置されることができる。
【0050】
図5は、一実施形態に係る二次電池を側面方向(例えば、c方向)から見た側面図を示す。図5は、二次電池100をc方向(例えば、y軸方向から見た方向)から見た様子を示す。
【0051】
パウチ110の他側には、1つ以上のホールが形成されることができる。例えば、ホール320およびホール330が形成されることができる。
パウチ110が3個のパウチからなる場合、最外側パウチである第3パウチ230上に1つ以上のホール(例えば、ホール320、ホール330)が形成されることができる。
【0052】
スプリング部410は、パウチ110(または、最外側パウチである第3パウチ230)に形成された1つ以上のホール(例えば、ホール320、ホール330)に結合されることができる。例えば、スプリング部410の両端のうち一端はホール320に結合されることができ、スプリング部410の両端のうち他端はホール330に結合されることができる。
【0053】
スプリング部410は、少なくともスプリングを含むことができる。スプリングの両端のうち一端はホール320に結合されることができ、スプリングの両端のうち他端はホール330に結合されることができる。例えば、スプリング部410は、ホール(例えば、ホール320、ホール330)に結合固定されることができる。他の例を挙げると、スプリング部410のスプリングの両端は、ホール(例えば、ホール320、ホール330)に鉤のように引っ掛ける形態で結合(例えば、フック(hook)結合)されてもよい。
【0054】
スプリング部410に含まれたスプリングは、スプリングの特性(例えば、スプリングの材質、スプリングの厚さ、スプリングの長さなど)に応じて弾性力が決められることができる。例えば、スプリングの材質、スプリングの厚さ、スプリングの長さなどに応じて決められる弾性係数が高いほど、弾性力が高くなることができる。
【0055】
スプリング部410は、ホール(例えば、ホール320、ホール330)に結合され、パウチ110の構造的剛性の程度を決めることができる。例えば、スプリング部410が弾性係数の高いスプリングを含む場合、弾性係数の低いスプリングを含む場合よりも高い弾性力を確保することができる。スプリング部410の弾性力が高いほど、パウチ110の構造的剛性の程度が高く決められることができる。
【0056】
図6は、本発明の他の実施形態に係る二次電池を示す。
他の実施形態に係る二次電池100のパウチ110は、フォールディングされる部分がなくてもよい。
【0057】
二次電池100は、パウチ110を含むことができる。例えば、二次電池100は、複数のパウチを含むパウチ110を含むことができ、パウチ110は、内部の電極組立体(例えば、電極組立体120)を囲むことができる。他の例を挙げると、二次電池100は、電極組立体120を収容可能な収容部が形成されることができ、パウチ110は、収容部を囲む形態であってもよい。また、複数のパウチは、それぞれ、外部樹脂層、内部樹脂層、および前記外部樹脂層と前記内部樹脂層との間に位置した金属箔層を含むことができる。
【0058】
パウチ110が3個のパウチからなる場合、最外側パウチは、第3パウチ230であってもよい。
パウチ110(または、最外側パウチ)には、1つ以上のホールが形成されることができる。例えば、パウチの一側にホール340およびホール350が形成されることができる。
【0059】
パウチ110に形成される1つ以上のホールは、上述したパウチの一側に限定されず、他側に形成されてもよい。例えば、パウチ110に複数の面がある場合、上述した一側の面に限定されず、残りの面に1つ以上のホールが形成されてもよい。
【0060】
パウチ110の一側に形成された1つ以上のホール(ホール340、ホール350)にスプリング部420が結合されることができる。例えば、スプリング部420の両端のうち一端はホール340に結合されることができ、スプリング部420の両端のうち他端はホール350に結合されることができる。他の例を挙げると、スプリング部420はスプリングを含むことができ、スプリングの両端のうち一端はホール340に結合されることができ、スプリングの両端のうち他端はホール350に結合されることができる。スプリング部420またはスプリング部420に含まれるスプリングは、鉤のように引っ掛ける形態でホール(例えば、ホール340、ホール350)に結合(例えば、フック(hook)結合)されてもよい。
【0061】
スプリング部420に含まれたスプリングは、スプリングの特性(例えば、スプリングの材質、スプリングの厚さ、スプリングの長さなど)に応じて弾性力が決められることができる。例えば、スプリングの材質、スプリングの厚さ、スプリングの長さなどに応じて決められる弾性係数が高いほど、弾性力が高くなることができる。
【0062】
スプリング部420は、ホール(例えば、ホール340、ホール350)に結合され、パウチ110の構造的剛性の程度を決めることができる。例えば、スプリング部420が弾性係数の高いスプリングを含む場合、弾性係数の低いスプリングを含む場合よりも高い弾性力を確保することができる。スプリング部420の弾性力が高いほど、パウチ110の構造的剛性の程度が高く決められることができる。
【0063】
図7は、本発明のまた他の実施形態に係る二次電池を示す。
二次電池100は、内部に電極組立体(例えば、電極組立体120)が収容されることができる。例えば、二次電池100の内部に電極組立体120を収容可能な収容部が形成されることができ、収容部に電極組立体120が収容されることができる。
【0064】
二次電池100は、パウチ110を含むことができる。例えば、パウチ110は、二次電池100内部の電極組立体(例えば、電極組立体120)または収容部を囲むことができる。
【0065】
パウチ110は、複数のパウチからなることができる。例えば、複数のパウチは、二次電池100内部の電極組立体(例えば、電極組立体120)または収容部を囲むことができる。他の例を挙げると、複数のパウチは、それぞれ、外部樹脂層、内部樹脂層、および前記外部樹脂層と前記内部樹脂層との間に位置した金属箔層を含むことができる。
【0066】
パウチ110(または、複数のパウチ)は、電極組立体(例えば、電極組立体120)または収容部を密封することができる。例えば、パウチ110(または、複数のパウチ)は、電極組立体(例えば、電極組立体120)または収容部を囲む形態で囲むことができ、これにより、電極組立体(例えば、電極組立体120)または収容部が密封されることができる。
【0067】
パウチ110が複数のパウチからなる場合、複数のパウチのうち最外側パウチには開放部が形成されることができる。例えば、パウチ110が3個のパウチからなる場合、最外側パウチ(例えば、第3パウチ230)の一側に開放部360が形成されることができる。他の例を挙げると、開放部360は、最外側パウチ(例えば、第3パウチ230)の長さ方向に沿って形成されることができる。開放部360は、最外側パウチ(例えば、第3パウチ230)の一側の一部を貫通するように形成されることができる。
【0068】
スプリング部430は、開放部360の両端に結合されることができる。例えば、スプリング部430は、開放部360の両端に結合され、最外側パウチ(例えば、第3パウチ230)の構造的剛性の程度を決めることができる。
【0069】
図8は、本発明のまた他の実施形態に係る二次電池を側面方向(例えば、d方向)から見た側面図を示す。図8は、二次電池100のパウチ110をd方向(例えば、-y軸方向から+y軸方向)からの側面を示す。
【0070】
パウチ110の最外側パウチ(例えば、第3パウチ230)の一側には開放部が形成されることができる。例えば、開放部360は、最外側パウチ(例えば、第3パウチ230)の一側の長さ方向(例えば、z軸方向)に沿って形成されることができる。
【0071】
開放部360は、最外側パウチ(例えば、第3パウチ230)の一側の長さの1/3以下に形成されることができる。例えば、最外側パウチ(例えば、第3パウチ230)の一側の長さがHである場合、開放部360の長さhは1/3H以下に形成されることができる。
【0072】
スプリング部430は、開放部360の両端に結合されることができる。例えば、スプリング部430の一端は開放部360の一端に結合されることができ、スプリング部430の他端は開放部360の他端に結合されることができる。
【0073】
スプリング部340は、スプリングを含むことができる。
スプリング部430のスプリングの一端は開放部360の一端に結合されることができ、スプリング部430のスプリングの他端は開放部360の他端に結合されることができる。
【0074】
スプリング部430またはスプリング部430に含まれるスプリングの特性に応じて決められる弾性力に基づいて、パウチ110(または、最外側パウチ230)の構造的剛性の程度が決められることができる。例えば、スプリング部420に含まれたスプリングは、スプリングの特性(例えば、スプリングの材質、スプリングの厚さ、スプリングの長さなど)に応じて弾性力が決められることができる。例えば、スプリングの材質、スプリングの厚さ、スプリングの長さなどにより決められる弾性係数が高いほど、弾性力が高くなることができる。
【0075】
スプリング部430は、開放部360に結合され、パウチ110の構造的剛性の程度を決めることができる。例えば、スプリング部430が弾性係数の高いスプリングを含む場合、弾性係数の低いスプリングを含む場合よりも高い弾性力を確保することができる。スプリング部430またはスプリングの弾性力が高いほど、パウチ110の構造的剛性の程度が高く決められることができる。
【0076】
以上、限定された実施形態および図面により本発明を説明したが、本発明は、これにより限定されるものではなく、本発明が属する技術分野における通常の知識を有する者により、本発明の技術思想および後述の特許請求の範囲と均等な範囲内で多様な実施が可能である。
【符号の説明】
【0077】
100:二次電池
110:複数のパウチ
120:電極組立体
210:第1パウチ
220:第2パウチ
230:第3パウチ
310:最外側ホール
311:ホール
312:ホール
320:最外側ホール
330:最外側ホール
340:最外側ホール
350:最外側ホール
360:開放部
410:スプリング部
420:スプリング部
430:スプリング部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8