(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-09
(45)【発行日】2024-12-17
(54)【発明の名称】5G対応デバイスに関するデータ損失のリスク検出
(51)【国際特許分類】
G06F 21/62 20130101AFI20241210BHJP
H04W 12/67 20210101ALI20241210BHJP
H04W 8/24 20090101ALI20241210BHJP
【FI】
G06F21/62 318
H04W12/67
H04W8/24
(21)【出願番号】P 2022525008
(86)(22)【出願日】2020-11-25
(86)【国際出願番号】 IB2020061118
(87)【国際公開番号】W WO2021105892
(87)【国際公開日】2021-06-03
【審査請求日】2023-04-24
(32)【優先日】2019-11-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】390009531
【氏名又は名称】インターナショナル・ビジネス・マシーンズ・コーポレーション
【氏名又は名称原語表記】INTERNATIONAL BUSINESS MACHINES CORPORATION
【住所又は居所原語表記】New Orchard Road, Armonk, New York 10504, United States of America
(74)【代理人】
【識別番号】100112690
【氏名又は名称】太佐 種一
(72)【発明者】
【氏名】トリム、クレイグ
(72)【発明者】
【氏名】ホッジ、ラシダ
(72)【発明者】
【氏名】シヴァクマール、ガンディー
(72)【発明者】
【氏名】パテル、クーシャル
(72)【発明者】
【氏名】パテル、サーベシュ
【審査官】塩澤 如正
(56)【参考文献】
【文献】特開2011-097316(JP,A)
【文献】特開2011-097303(JP,A)
【文献】特開2015-088797(JP,A)
【文献】特開2019-022206(JP,A)
【文献】特開2014-042216(JP,A)
【文献】特開2011-109367(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 21/62
H04W 12/67
H04W 8/24
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピューティング・デバイスを管理するためのコンピュータにより実施される方法であって、
前記コンピューティング・デバイスから複製されることが可能なデータにアクセスすることと、
前記コンピューティング・デバイスの周囲状況、場所、速度、および状態に少なくとも部分的に基づいて、前記コンピューティング・デバイスのリスクを検出することと、
前記コンピューティング・デバイスの高度、前記コンピューティング・デバイスの崖への近接度および前記コンピューティング・デバイスの速度に基づいて、前記コンピューティング・デバイスの検出された前記リスクを定量化することと、
前記複製されたデータの同時の転送を容易にするために電波を使用するチャネル
をネットワーク上で確立することと、
定量化された前記リスクが所定の閾値に達するまたはそれを超えるのに応答して、前記ネットワークを用いて前記コンピューティング・デバイス上でデータ複製を開始することと、
を含む方法。
【請求項2】
前記コンピューティング・デバイスのリスクを検出することが、プライオリティ・エンジンを使用して前記コンピューティング・デバイス上のデータ・タイプを順位付けすることを含む、請求項1に記載のコンピュータにより実施される方法。
【請求項3】
前記コンピューティング・デバイス上のリスクを検出することが、前記コンピューティング・デバイスの音声センサおよび視覚センサに同時にアクセスして、前記コンピューティング・デバイスの場所、速度、状態、および周囲状況の変化を検出することを含む、請求項1または2に記載のコンピュータにより実施される方法。
【請求項4】
データ複製を開始することが、前記データ・タイプのユーザ固有の優先順位に基づいてデータを複製することを含む、請求項1ないし3のいずれかに記載のコンピュータにより実施される方法。
【請求項5】
前記所定の閾値が、データ複製を促す、前記コンピューティング・デバイスに関連するリスクの定量化されたレベルである、請求項1ないし4のいずれかに記載のコンピュータにより実施される方法。
【請求項6】
前記複製されたデータの同時の転送を容易にするために電波を使用するチャネル
を確立することが、前記複製されたデータを、電気通信ネットワークを介してサーバ・コンピューティング・デバイスに記憶することをさらに含む、請求項1ないし5のいずれかに記載のコンピュータにより実施される方法。
【請求項7】
定量化された
前記リスクが前記所定の閾値未満に低下したことを判定した後に、自動的にデータ複製を中断することをさらに含む、請求項1ないし
6のいずれかに記載のコンピュータにより実施される方法。
【請求項8】
前記定量化することは、
前記コンピューティング・デバイスの場所を崖または滝のある場所と特定した場合に、前記コンピューティング・デバイスが自由落下物体の定義に該当する加速をしていることに応じて大きなリスクを計算することを含み、前記ネットワークは、5Gネットワークである、請求項1ないし7のいずれかに記載のコンピュータにより実施される方法。
【請求項9】
コンピューティング・デバイスを管理するためのコンピュータ・システムであって、
1つまたは複数のコンピュータ・プロセッサと、
1つまたは複数のコンピュータ可読記憶媒体と、
前記1つまたは複数のプロセッサの少なくとも1つにより実行するために前記1つまたは複数のコンピュータ可読記憶媒体に記憶されたプログラム命令と、を備え、前記プログラム命令は、
コンピューティング・デバイスから複製されることが可能なデータにアクセスするためのプログラム命令と、
前記コンピューティング・デバイスの周囲状況、場所、速度、および状態に少なくとも部分的に基づいて、前記コンピューティング・デバイスのリスクを検出するためのプログラム命令と、
前記コンピューティング・デバイスの高度、前記コンピューティング・デバイスの崖への近接度および前記コンピューティング・デバイスの速度に基づいて、前記コンピューティング・デバイスの検出された前記リスクを定量化するためのプログラム命令と、
前記複製されたデータの同時の転送を容易にするために電波を使用するチャネル
をネットワーク上で確立するためのプログラム命令
と、
定量化された前記リスクが所定の閾値に達するまたはそれを超えるのに応答して、前記ネットワークを用いて前記コンピューティング・デバイス上でデータ複製を開始するためのプログラム命令と、
を含む、コンピュータ・システム。
【請求項10】
前記コンピューティング・デバイスのリスクを検出するための前記プログラム命令が、プライオリティ・エンジンを使用して前記コンピューティング・デバイス上のデータ・タイプを順位付けするためのプログラム命令を含む、請求項9に記載のコンピュータ・システム。
【請求項11】
前記コンピューティング・デバイスのリスクを検出するための前記プログラム命令が、前記コンピューティング・デバイスの音声センサおよび視覚センサに同時にアクセスして、前記コンピューティング・デバイスの場所、速度、状態、および周囲状況の変化を検出するためのプログラム命令を含む、請求項9または10に記載のコンピュータ・システム。
【請求項12】
前記リスクが所定の閾値に達すると判定されると前記コンピューティング・デバイス上でデータ複製を開始するための前記プログラム命令が、前記データ・タイプのユーザ固有の優先順位に基づいてデータを複製するためのプログラム命令を含む、請求項9ないし11のいずれかに記載のコンピュータ・システム。
【請求項13】
前記複製されたデータを、電気通信ネットワークを使用してクラウド・ストレージ・システム内に記憶するための前記プログラム命令が、前記複製されたデータを、前記電気通信ネットワークを介してサーバ・コンピューティング・デバイスに記憶するためのプログラム命令を含む、請求項9ないし12のいずれかに記載のコンピュータ・システム。
【請求項14】
前記定量化するためのプログラム命令は、
前記コンピューティング・デバイスの場所を崖または滝のある場所と特定した場合に、前記コンピューティング・デバイスが自由落下物体の定義に該当する加速をしていることに応じて大きなリスクを計算するためのプログラム命令
を含み、前記ネットワークは、5Gネットワークである、請求項9ないし13のいずれかに記載のコンピュータ・システム。
【請求項15】
請求項1ないし8のいずれか一項に記載の方法を実行させるコンピュータ・プログラムを記録したコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項16】
コンピュータ・プログラムであって、コンピュータに請求項1ないし8のいずれか一項に記載の方法を実行させる、コンピュータ・プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、全般的にデータ保護の分野に関し、より具体的には、データの複製およびリモートのデータ記憶を介してデータを保存することによりデータ損失を防止するために、5Gデバイスにおけるリスクを検出することに関する。
【背景技術】
【0002】
データ記憶は、記憶媒体の中に情報を記録することである。この記録は、実質的にどのような形態のエネルギーによっても達成され、電子データ記憶は、データを記憶し、取り出すために電力を必要とする。電子データは、物理的データよりもはるかに少ない空間に記憶することができる。さらに、データ複製は、2つ以上のサイトまたはノードにデータを記憶する処理である。それは、単に1つのサーバから別のサーバにデータベースのデータをコピーし、それにより、すべてのユーザが同じデータを不整合性なく共有し得る。
【0003】
クラウド・ストレージは、デジタル・データが論理プールに記憶されるコンピュータ・データ記憶のモデルである。物理ストレージは複数のサーバにまたがり、それらのクラウド・ストレージ・プロバイダは、データを利用可能およびアクセス可能に保つ責任を負う。
【0004】
5Gは、第5世代セルラー・ネットワーク技術であり、そこでは、プロバイダによってカバーされるサービス・エリアが、セルと呼ばれる小さい地理エリアに分割される。1つのセル内にあるすべての5Gワイヤレス・デバイスは、他のセルで再利用される周波数のプールからトランシーバによって割り当てられた周波数チャネルを通じて、当該セル内のローカル・アンテナ・アレイおよび低電力の自動トランシーバと電波によって通信する。
【0005】
しかし、5G対応のモバイル・デバイスに関するリスクの検出には問題があり得る。したがって、当技術分野には上述の問題に対処する必要性がある。
【発明の概要】
【0006】
さらなる態様から見て、本発明は、コンピュータにより実施される方法を提供し、この方法は、コンピューティング・デバイスから複製されることが可能なデータにアクセスすることと、コンピューティング・デバイスの周囲状況、場所、速度、および状態に少なくとも部分的に基づいて、コンピューティング・デバイスのリスクを検出することと、検出されたリスクのうち1つの検出されたリスクが所定の閾値に達するまたはそれを超えるのに応答して、コンピューティング・デバイス上でデータ複製を開始することと、複製されたデータの同時の転送を容易にするために電波を使用するチャネルを確立することと、を含む。
【0007】
さらなる態様から見て、本発明は、コンピュータ・プログラム製品を提供し、このコンピュータ・プログラム製品は、1つまたは複数のコンピュータ可読記憶媒体と、その1つまたは複数のコンピュータ可読記憶媒体に記憶されたプログラム命令とを備え、プログラム命令は、コンピューティング・デバイスから複製されることが可能なデータにアクセスするためのプログラム命令と、コンピューティング・デバイスの周囲状況、場所、速度、および状態に少なくとも部分的に基づいて、コンピューティング・デバイスのリスクを検出するためのプログラム命令と、検出されたリスクのうち1つの検出されたリスクが所定の閾値に達するまたはそれを超えるのに応答して、コンピューティング・デバイス上でデータ複製を開始するためのプログラム命令と、複製されたデータの同時の転送を容易にするために電波を使用するチャネルを確立するためのプログラム命令と、を含む。
【0008】
さらなる態様から見て、本発明は、コンピュータ・システムを提供し、このコンピュータ・システムは、1つまたは複数のコンピュータ・プロセッサと、1つまたは複数のコンピュータ可読記憶媒体と、1つまたは複数のプロセッサの少なくとも1つにより実行するために1つまたは複数のコンピュータ可読記憶媒体に記憶されたプログラム命令と、を備え、プログラム命令は、コンピューティング・デバイスから複製されることが可能なデータにアクセスするためのプログラム命令と、コンピューティング・デバイスの周囲状況、場所、速度、および状態に少なくとも部分的に基づいて、コンピューティング・デバイスのリスクを検出するためのプログラム命令と、検出されたリスクのうち1つの検出されたリスクが所定の閾値に達するまたはそれを超えるのに応答して、コンピューティング・デバイス上でデータ複製を開始するためのプログラム命令と、複製されたデータの同時の転送を容易にするために電波を使用するチャネルを確立するためのプログラム命令と、を含む。
【0009】
さらなる態様から見て、本発明は、コンピューティング・デバイスを管理するためのコンピュータ・プログラム製品を提供し、このコンピュータ・プログラム製品は、処理回路により可読のコンピュータ可読記憶媒体であって、本発明のステップを実施する方法を実施するために処理回路によって実行するための命令を記憶しているコンピュータ可読記憶媒体、を備える。
【0010】
さらなる態様から見て、本発明は、コンピュータ可読媒体に記憶され、デジタル・コンピュータの内部メモリにロード可能なコンピュータ・プログラムを提供し、このコンピュータ・プログラムは、前記プログラムがコンピュータ上で実行されたときに本発明のステップを実施するためのソフトウェア・コード部分を備える。
【0011】
本発明の実施形態は、コンピュータ・システム、コンピュータ・プログラム製品、および方法を提供し、方法は、コンピューティング・デバイスから複製されることが可能なデータを収集することと、コンピューティング・デバイスのリスクを検出することであって、リスクを検出することは、コンピューティング・デバイスの周囲状況、場所、速度、および状態を検出することを含む、リスクを検出することと、リスクが所定の閾値に達すると判定されるとコンピューティング・デバイス上でデータ複製を開始することと、複製されたデータを、5Gネットワークを使用してクラウド・ストレージ・システム内に記憶することと、を含む。
【0012】
次いで本発明について、以下の図に示される好ましい実施形態を参照しながら、単なる例として説明する。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】本発明の少なくとも1つの実施形態による、別のコンピューティング・デバイスと接続された、またはそれと通信しているコンピューティング・デバイスのある環境を描いた機能ブロック図である。
【
図2】本発明の一実施形態による、リスク・プログラムを検出しながらデータ保護を実行するための動作ステップを説明するフローチャートである。
【
図3】本発明の少なくとも1つの実施形態による、5Gネットワーク内でデータ複製を実現するコンピューティング・デバイス上の動的リスク検出プログラムを説明するフローチャートである。
【
図4】本発明の一実施形態による、
図1のコンピューティング・システムの構成要素のブロック図である。
【
図5】本発明の一実施形態によるクラウド・コンピューティング環境の図である。
【
図6】本発明の一実施形態による抽象化モデル層の図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明の実施形態は、コンピューティング・デバイスからなる環境内で5Gネットワークを使用するリスク検出を使用して、より効率的なデータ保護および記憶を提供する方法に対する必要性を認識する。本発明の実施形態は、既存のデータ保護および複製システムを改良するためのシステム、方法、およびコンピュータ・プログラム製品を提供する。現在、一般的なデータ保護システムは、事前に定められた規則的な時間間隔の後にバックアップ・プロセスを開始し、障害に遭遇したときにそれを使用してデータを回復することができる。同様に、一般的なデータ保護システムは、ハードウェアが損傷した後にコンピューティング・デバイスをバックアップし、設定が別の機械上で複製される必要があり、これも、結果としていくらかのデータ損失が生じ得るデータ・ギャップを含んでいる。また、コンピューティング・デバイスからクラウド・ストレージにデータを複製することによってデータを保護するために使用されるクラウド・リソースもあるが、積極的にリスクを検出することはできない。本発明の実施形態は、データ損失につながり得るコンピューティング・デバイスへのリスクを積極的に検出し、コンピューティング・デバイス上のリスクがあり得るデータを同時に複製し、5Gネットワークのみを通信チャネルとして使用する。本発明の実施形態は、監視されることが可能なコンピューティング・デバイスの承認されたリストにアクセスすることができ、それらのデバイスから複製すべきデータを収集し、コンピューティング・デバイスの移動性、周囲環境、および状態を検出して、データに対する関連するリスクを判定し、あるリスク閾値が判定されたときにコンピューティング・デバイス上で特定のデータ複製警告を開始し、複製されたデータをクラウド内に安全に記憶する。
【0015】
図1は、本発明の一実施形態によるコンピューティング環境100の機能ブロック図である。コンピューティング環境100は、コンピューティング・デバイス102およびサーバ・コンピューティング・デバイス108を含む。コンピューティング・デバイス102およびサーバ・コンピューティング・デバイス108は、デスクトップ・コンピュータ、ラップトップ・コンピュータ、特殊コンピュータ・サーバ、スマートフォン、または当技術分野で知られる任意の他のコンピューティング・デバイスであってよい。ある実施形態では、コンピューティング・デバイス102およびサーバ・コンピューティング・デバイス108は、複数のコンピュータまたは構成要素を利用して、ネットワーク106を通じてアクセスされたときにシームレスなリソースの単一のプールとして動作するコンピューティング・デバイスを表し得る。一般に、コンピューティング・デバイス102およびサーバ・コンピューティング・デバイス108は、
図4に関してより詳細に説明されるように、機械可読プログラム命令を実行することが可能な任意の電子デバイスまたは電子デバイスの組合せを表し得る。
【0016】
コンピューティング・デバイス102は、プログラム104を含んでよい。プログラム104は、コンピューティング・デバイス102上のスタンドアロン・プログラムであってよい。別の実施形態では、プログラム104は、サーバ・コンピューティング・デバイス108に記憶されてよい。この実施形態では、プログラム104は、監視されることが可能なコンピューティング・デバイスのリストにアクセスし、それらデバイスの複製すべきデータにアクセスし、コンピューティング・デバイスの移動性、周囲環境、および状態を検出して、リスク識別アルゴリズム(後の図に示される)を使用してデータに対する関連するリスクを判定し、所定のリスク閾値に達するまたはそれを超えるときに、コンピューティング・デバイス上で特定のデータ複製警告を開始し、複製されたデータをクラウド内に安全に記憶する。この実施形態では、プログラム104は、リスク識別アルゴリズムに命令を送信し、リスク識別アルゴリズムは、プライオリティ・エンジン(図示せず)を利用して内容をマッピングするように定義されたコグニティブ・システムを備える。プライオリティ・エンジンは、データ複製のためにコンピューティング・デバイス102上のデータ・タイプを優先順位付けする。例えば、プログラム104は、ユーザのスマートフォンにアクセスし、複製され得るデータ(すなわち、テキスト、電話番号、および写真)を判定し、リスク識別アルゴリズムに命令を送信してデバイスのカメラおよびGPSにアクセスし、デバイスの場所を検出し、デバイスの状態を判定し、デバイスの周囲状況を検出して、高さや流れている水などのリスクを検出し、デバイス上のデータへの存在し得るリスクを検出した後、5Gネットワーク106を介してデータ複製を開始する。
【0017】
ネットワーク106は、ローカル・エリア・ネットワーク(「LAN」)、インターネットなどのワイド・エリア・ネットワーク(「WAN」)、または両者の組合せであり得、有線接続、ワイヤレス接続または光ファイバ接続を含んでよい。一般に、ネットワーク106は、コンピューティング・デバイス102とサーバ・コンピューティング・デバイス108との間の通信を支援する接続とプロトコル、具体的には本発明の望ましい実施形態によるプログラム104、の任意の組合せであり得る。ネットワーク106は、既存の移動性監視ツールと併せて5G技術のオーケストレーション層を使用し得、それは、5G通信チャネルおよび互換性のある他のプラットフォームを感知し、5G対応のモバイル・デバイスから収集されたデータからより深い洞察を識別する。
【0018】
サーバ・コンピューティング・デバイス108は、プログラム104を含んでよく、またネットワーク106を介してコンピューティング・デバイス102と通信してよい。サーバ・コンピューティング・デバイス108は、単一のコンピューティング・デバイス、ラップトップ、コンピューティング・デバイスのクラウド・ベースの集合、サーバの集合、および他の知られているコンピューティング・デバイスであってよい。サーバ・コンピューティング・デバイス108は、5Gネットワーク106と組み合わされて、固定アクセス・ネットワークであってもよいクラウド・ベースのネットワークである、サーバ・コンピューティング・デバイスを作り出してよい。この実施形態では、サーバ・コンピューティング・デバイス108と5Gネットワーク106の組合せは、5Gネットワーク106と併せて、無線信号、バックホール・ネットワーク、光アクセス・ネットワーク、光メトロ・ネットワークおよび光コア・ネットワークを使用して、コンピューティング・デバイス102からサーバ・コンピューティング・デバイス108にデータを中継してよい。無線信号は、無線ブロードキャストを搬送し、セルラー・デバイスのためのwi-fi接続を確立するために使用される。バックホール・ネットワークは、コア・ネットワークとネットワークのエッジにある小さいサブネットワークとの間の中間リンクを構成し、それが、この実施形態では、5Gネットワーク106のクラウド・ベースの記憶能力になる。光ネットワークは、外部プラントのシングル・モード・ファイバを使用して、上流信号と下流信号とが別々の波長で同じファイバを共有することを必要とする。
【0019】
図2は、5Gネットワークを介してコンピューティング・デバイスに関するリスクを検出した後にデータを複製するための動作ステップを説明するフローチャート200である。
【0020】
ステップ202で、プログラム104が、監視されることが可能なコンピューティング・デバイスのリストからコンピューティング・デバイス102にアクセスする。この実施形態では、プログラム104は、ユーザからのオプトイン/オプトアウトの許可を受け取って、プログラム104によって監視されることが可能なコンピューティング・デバイスのリストから特定のコンピューティング・デバイスへのアクセスを得る。この実施形態では、プログラム104は、すでにコンピューティング・デバイス102上にあり、プログラム104にコンピューティング・デバイス102に記憶されているデータにアクセスする許可が与えられるまで、コンピューティング・デバイス102上で休眠状態を保つ。この実施形態では、プログラム104は、監視されることが可能で、データを複製させることが可能なコンピューティング・デバイスのリストから、いくつかのコンピューティング・デバイスにアクセスしてよい。例えば、プログラム104は、ユーザのコンピューティング・デバイスのリストにあるユーザのスマートフォンにアクセスして、データを監視し、必要であれば複製する。
【0021】
ステップ204で、プログラム104は、特定のコンピューティング・デバイス(例えばコンピューティング・デバイス102)にある複製可能なデータにアクセスする。この実施形態では、プログラム104は、コンピューティング・デバイス102上で見つかるデータにアクセスする。この実施形態では、プログラム104は、複製されることが可能なデータにアクセスし、このデータは、テキスト・メッセージ、電話番号、および写真を含み得る。別の実施形態では、プログラム104は、コンピューティング・デバイス102上のリスクのあるデータにアクセスする。例えば、プログラム104は、ユーザの特定のコンピューティング・デバイス(例えばコンピューティング・デバイス102)にある通話ログおよび写真ライブラリにアクセスする。
【0022】
ステップ206で、プログラム104は、コンピューティング・デバイス102に関連するリスクを検出する。この実施形態では、プログラム104は、コンピューティング・デバイス102の場所を判定し、コンピューティング・デバイス102の移動性を判定し、コンピューティング・デバイスの速度を判定し、コンピューティング・デバイス102の周囲状況を判定し、コンピューティング・デバイス102の場所、速度、および周囲状況に関連するリスクを計算する。この実施形態では、プログラム104は、プライオリティ・エンジンを使用して内容をマッピングするように定義されたコグニティブ・システムとして定義されるリスク判定アルゴリズムを使用して、特定のコンピューティング・デバイスに関連するリスクを検出する。この実施形態では、プログラム104は、リスク判定アルゴリズムに命令を送信して、特定のコンピューティング・デバイスのセンサにアクセスしてコンピューティング・デバイス102の特定の場所を検出する。プログラム104は、その特定の場所を、コンピューティング・デバイス102の速度を判定する手段として、およびコンピューティング・デバイス102の周囲状態を判定する手段として使用してよい。例えば、プログラム104は、コンピューティング・デバイス102の特定の場所を、崖のある場所として特定し、コンピューティング・デバイス102が静止していると判定し、その場合、プログラム104はこの現在の周囲状況をリスクと計算しないことがあり得る。しかし、プログラム104は、コンピューティング・デバイス102の特定の場所を、滝のある場所として特定し、これは流れる水がある崖と考えられる場合があり、コンピューティング・デバイス102が静止していると判定し、その場合、プログラム104はこの現在の周囲状況を小さなリスクと計算し得る。さらに、プログラム104は、コンピューティング・デバイス102の特定の場所を、崖のある場所として特定し、コンピューティング・デバイス102が毎秒9.8メートルで加速している(これは重力による自由落下物体の定義である)と判定し、その場合、プログラム104はこの現在の周囲状況を大きなリスクと判定する。
【0023】
さらに、この実施形態では、プログラム104は、サービス・オーケストレーション・インスタンスを確立するために、5Gネットワーク106を使用してコンピューティング・デバイス102と通信してよい。この実施形態では、各リスクに数値が与えられる。より大きい数値は、より高い重要性を意味し、より小さい数値は、より小さい重要性を意味する。この実施形態では、プログラム104は、大きなリスクを、設定可能な閾値に達するかまたはそれを超える数値として定義する。逆に、プログラム104は、小さなリスクを、設定可能な閾値に達しないまたはそれを超えない数値として定義する。さらに、プログラム104は、設定可能な閾値に達しないまたはそれを超えない場合に複製される必要のある特定のデータ・タイプについては、小さなリスクを優先してよい。その場合、プログラム104は、各データ・タイプに優先順位を付け、それに優先位置が与えられる。例えば、特定のユーザが、自身のテキスト・メッセージおよび通話ログよりも自身の写真ライブラリに価値を置いており、プログラム104が、コンピューティング・デバイス102に対する小さなリスクを判定し、プログラム104は、写真ライブラリを、コンピューティング・デバイス102上でその他のデータ・タイプより前の優先位置に置く。この実施形態では、リスク識別アルゴリズムは、プライオリティ・エンジンを使用してデータ・タイプを優先順位付けする。この実施形態では、この優先順位付けは、ユーザ入力に支配されてよい。別の実施形態では、優先順位付けは、利用可能な空間によって支配されてよく、あるデータ・タイプは、効率的に複製するのに適切なサイズでないことがあり得る。
【0024】
コンピューティング・デバイス102に関連するリスク・レベルを判定するために、プログラム104は、コンピューティング・デバイス102内のセンサに命令を送信して、周囲状況、状態、およびリスクを捕捉する。例えば、プログラム104は、スマートフォンのGPS位置トラッカと併せて音声および映像入力を使用して、電話機の高度、崖や滝への近接度、スマートフォンの速度、およびスマートフォンの温度を判定して、定量化されたリスクが所定の閾値に達したときにスマートフォン上のデータを保護するためにデータ複製が必要とされるかどうかを予測する。別の実施形態では、プログラム104は、閾値を動的にリアル・タイムで判定してよく、それによりプログラム104に、検出の時に見つかったリスクに応じてこの数値を調整させる。
【0025】
ステップ208で、プログラム104は、コンピューティング・デバイス102上のデータのデータ複製を開始する。この実施形態では、プログラム104が、周囲状態に関連するリスクが所定のリスク閾値に達すると判定すると、プログラム104は自動的にコンピューティング・デバイス102上でデータ複製を開始して、複製されることが可能なすべてのデータをバックアップする。この実施形態では、プログラム104は、無線ブロードキャストおよび5Gネットワーク106を使用する論理チャネルを作成して、サーバ・コンピューティング・デバイス108との間で命令およびデータを送信する。この実施形態では、プログラム104は、コンピューティング・デバイス102上のデータのデータ複製を自律的に開始する。別の実施形態では、プログラム104は、ユーザからデータを複製するユーザ承認を受信した後にデータ複製を開始する。例えば、プログラム104が、スマートフォンがその周囲状況のためにすべてのデータを失う重大なリスクにあると判定すると、プログラム104は、5Gネットワーク106を介して送信されるデータ複製作業を自動的に開始し、このデータ複製は、すべての非常に重要なデータを複製し、そのデータを安全にサーバ・コンピューティング・デバイス108に送信する。別の実施形態では、プログラム104は、定量化されたリスクが所定の閾値未満に低下したことをリスク識別アルゴリズムが検出した場合、データのデータ複製を中断してよい。
【0026】
ステップ210で、プログラム104は、複製されたデータをサーバ・コンピューティング・デバイス108内に記憶する。この実施形態では、プログラム104は、5Gネットワーク106を使用して、複製されたデータを送信し、記憶してよい。この実施形態では、プログラム104は、複製されたデータをサーバ・コンピューティング・デバイス108に転送するのを容易にする論理チャネルを作成する。この実施形態では、5Gネットワーク106は、データ複製が、複製されたデータの記憶と同時となることを保証すると共に、複製されたデータの保護を保証する。別の実施形態では、プログラム104は、5Gネットワーク106および様々な光学ネットワークと併せて無線ブロードキャストを使用して、複製されたデータを送信し、サーバ・コンピューティング・デバイス108に記憶する。別の実施形態では、プログラム104は、複製されたデータを、クラウド・ベースのストレージとして機能する5Gネットワーク106内に記憶する。
【0027】
図3は、本発明の少なくとも1つの実施形態による、5Gネットワーク内へのデータ複製を実現するコンピューティング・デバイス上の動的リスク検出プログラムを説明するフローチャート300である。
【0028】
ステップ302で、プログラム104が、コンピューティング・デバイス102上で起動する。この実施形態では、プログラムは、コンピューティング・デバイス102上で起動し、コンピューティング・デバイスのオペレーティング・システムへのアクセスを得る。コンピューティング・デバイス102のオペレーティング・システムは、データ・バックアップ・マネジャ、周辺コンピューティング・デバイス・コントローラ、ユーザ空間データ・リーダ、データ・ストリーマ、デバイス・オペレーティング・システム・コネクタ・インターフェース、GPSマネジャ、およびプライオリティ・エンジンを含んでいてよい。
【0029】
ステップ304で、プログラム104は、無線アクセス・ネットワークへのチャネルを確立する。この実施形態では、プログラム104は、5G制御コマンドおよびeNodeBに接続された5G入力ストリームからなるチャネルを確立してよい。eNodeBは、GSMネットワーク内のベース・トランシーバ局のように、モバイル・ハンドセットと直接ワイヤレスに通信する、接続されたデバイス・ネットワークに接続されたハードウェアである。この実施形態では、プログラム104は、コンピューティング・デバイス102に命令を送信して、確立されたチャネルがコンピューティング・デバイスのオペレーティング・システムにアクセスすることを可能にする。
【0030】
ステップ306で、プログラム104は、コンピューティング・デバイス102上でリスク識別アルゴリズムを設定する。この実施形態では、プログラム104はリスク識別アルゴリズムを設定し、これは、コンピューティング・デバイス102上の特定のデータの重要性を判定するプライオリティ・エンジンを使用して、データをマッピングするための内容を備えているコグニティブ・システムである。リスク識別アルゴリズム内で使用されるプライオリティ・エンジンは、数値に特定タイプのデータを割り当てることにより、特定のデータの重要性を判定する。この実施形態では、プログラム104は、アクセスを得るとコンピューティング・デバイス102に命令を送信して、リスク識別アルゴリズムがコンピューティング・デバイス102に入ることを可能にする。この実施形態では、プログラム104がリスク識別アルゴリズムに命令を送信してコンピューティング・デバイスへのアクセスを得た後、プログラム104は、リスク識別アルゴリズムに命令を送信してコンピューティング・デバイスの内部センサおよび外部センサにアクセスし、コンピューティング・デバイス102の特定の場所、速度、および周囲状態を追跡する。この実施形態では、プログラム104は、リスク識別アルゴリズムに命令を送信して、各リスクに数値を与えることによりコンピューティング・デバイスに関連するリスクのレベルを計算し、所定レベルのリスクが信号をトリガする。この実施形態では、リスク識別アルゴリズムは、確立されたチャネルへの信号をトリガしてよく、プログラム104は、この信号を、コンピューティング・デバイス102のデータ複製を開始するための所定の閾値として使用する。この実施形態では、リスク識別アルゴリズムは、プライオリティ・エンジンを使用してデータ・タイプを優先順位付けする。この実施形態では、この優先順位付けは、ユーザ入力によって支配されてよい。別の実施形態では、優先順位付けは、利用可能な空間によって支配されてよく、あるデータ・タイプは、効率的に複製するのに適切なサイズでないことがあり得る。
【0031】
ステップ308で、プログラム104は、リスク識別信号を作成するとコンピューティング・デバイス102に通知する。この実施形態では、プログラム104は、所定の閾値のリスクがリスク識別アルゴリズムによって識別されたために確立された信号が確立されると、コンピューティング・デバイス102に通知を送信する。この通知は、プログラム104によりコンピューティング・デバイス102上で行うデータ複製プロセスを開始させる。
【0032】
ステップ310で、プログラム104は、コンピューティング・デバイス102上でデータ複製を開始する。この実施形態では、リスク識別アルゴリズムが所定の閾値に達し、信号が確立されると、プログラム104が、コンピューティング・デバイス102上でデータの複製を開始する。この実施形態では、プログラム104は、リスク識別アルゴリズムを使用してコンピューティング・デバイス102上のデータを分析して、データの機密性のレベルを判定し、リスク識別アルゴリズムは、コンピューティング・デバイスを取り巻くリスクを判定し、各データ・タイプに定量化可能な値を与え、プログラム104は、重要なデータ・タイプの複製を開始し、その後重要性の低いデータ・タイプに移る。この実施形態では、プログラム104は、5Gの確立チャネルを使用し、それによりデータ複製が同時になる。別の実施形態では、プログラム104は、定量化されたリスクが所定の閾値未満に低下したことをリスク識別アルゴリズムが検出した場合、データ複製作業を中断してよい。
【0033】
ステップ312で、プログラム104は、無線アクセス・ネットワークと5Gネットワーク106との間にチャネルを確立する。この実施形態では、データ複製プロセスが開始された後、プログラム104は、eNodeBと5Gネットワーク106との間にチャネルを確立し、5Gネットワーク106は、クラウド・ベースのデータ記憶システムであってもよい固定アクセス・ネットワークである。別の実施形態では、プログラム104は、光アクセス・ネットワークとの間に追加的なチャネルを確立してよい。別の実施形態では、プログラム104は、光メトロ・ネットワークと光コア・ネットワークとの間に追加的なチャネルを確立してよい。
【0034】
ステップ314で、プログラム104は、複製されたデータを、確立されたチャネルを介して5Gネットワーク106内に記憶する。この実施形態では、プログラム104は、eNobeBと5G電気通信ネットワーク106との間の確立されたチャネルを使用することにより、複製されたデータを、5Gネットワーク106内に収容されている場合もあるクラウド・ベースのデータ記憶システム内に記憶する。この実施形態では、5Gネットワークは、互いと通信する5Gインフラストラクチャ管理プレーンおよびサービス・オーケストレーションを備える。別の実施形態では、プログラム104は、確立されたチャネルおよび5Gネットワーク106を使用した後に、複製されたデータをサーバ・コンピューティング・デバイス108内に記憶してよい。
【0035】
図4は、本発明の一実施形態による、
図1のコンピューティング環境100内のコンピューティング・システムの構成要素のブロック図を示す。
図4は、一実装形態の例示を提供するに過ぎず、種々の実施形態が実施され得る環境に関する制限を示唆するものではないことが認識されるべきである。描かれた環境への多くの変更がなされ得る。
【0036】
本明細書に記載されるプログラムは、本発明の特定の実施形態においてそのプログラムが実装される対象の用途に基づいて識別される。しかし、本発明におけるどの特定のプログラム名称も単に便宜のために使用され、よって、本発明はそのような名称によって識別または示唆される、あるいは識別および示唆される特定の用途のみでの使用に制限されないことが認識されるべきである。
【0037】
コンピュータ・システム400は通信ファブリック402を含み、これは、キャッシュ416、メモリ406、永続ストレージ408、通信ユニット410、および入出力(I/O)インターフェース412間の通信を提供する。通信ファブリック402は、プロセッサ(マイクロプロセッサ、通信およびネットワーク・プロセッサ等)、システム・メモリ、周辺デバイス、ならびにシステム内の任意の他のハードウェア構成要素間でデータまたは制御情報あるいはその両方をやり取りするために設計された任意のアーキテクチャを用いて実装され得る。例えば、通信ファブリック402は、1つまたは複数のバスまたはクロスバー・スイッチを用いて実装され得る。
【0038】
メモリ406および永続ストレージ408は、コンピュータ可読記憶媒体である。この実施形態では、メモリ406は、ランダム・アクセス・メモリ(RAM)を含む。一般に、メモリ406は、任意の好適な揮発性または不揮発性のコンピュータ可読記憶媒体を含み得る。キャッシュ416は、メモリ406から最近アクセスされたデータおよび近くアクセスされるデータを保持することにより、コンピュータ・プロセッサ404の性能を向上させる高速メモリである。
【0039】
プログラム104は、キャッシュ416を介してそれぞれのコンピュータ・プロセッサ404の1つまたは複数によって実行されるために、永続ストレージ408およびメモリ406に記憶されてよい。一実施形態では、永続ストレージ408は、磁気ハード・ディスク・ドライブを含む。代替として、または磁気ハード・ディスク・ドライブに加えて、永続ストレージ408は、ソリッド・ステート・ハード・ドライブ、半導体記憶装置、読出し専用メモリ(ROM)、消去可能プログラム可能読出し専用メモリ(EPROM)、フラッシュ・メモリ、またはプログラム命令もしくはデジタル情報を記憶することが可能な任意の他のコンピュータ可読記憶媒体を含み得る。
【0040】
永続ストレージ408によって使用される媒体は、取り外し可能であってもよい。例えば、取り外し可能ハード・ドライブが永続ストレージ408として使用されてよい。他の例には、光ディスクおよび磁気ディスク、サム・ドライブ、ならびに同じく永続ストレージ408の一部である別のコンピュータ可読記憶媒体に転送するためにドライブに挿入されるスマート・カードが含まれる。
【0041】
これらの例における通信ユニット410は、他のデータ処理システムまたはデバイスとの通信を提供する。これらの例では、通信ユニット410は、1つまたは複数のネットワーク・インターフェース・カードを含む。通信ユニット410は、物理的通信リンクおよびワイヤレス通信リンクのいずれかまたは両方の使用を通じて通信を提供してよい。プログラム104は、通信ユニット410を通じて永続ストレージ408にダウンロードされてよい。
【0042】
I/Oインターフェース412は、モバイル・デバイス、承認デバイス、またはサーバ・コンピューティング・システム110、あるいはその組合せに接続されている可能性のある他のデバイスとのデータ入力および出力を可能にする。例えば、I/Oインターフェース412は、キーボード、キーパッド、タッチ画面、または何らかの他の好適な入力装置、あるいはその組合せなどの外部デバイス418への接続を提供し得る。外部デバイス418は、例えば、サム・ドライブ、携帯型光学または磁気ディスク、およびメモリ・カードなどの携帯型コンピュータ可読記憶媒体も含み得る。本発明の実施形態を実施するために使用されるソフトウェアおよびデータ、例えばプログラム104は、そのような携帯型コンピュータ可読記憶媒体に記憶することができ、I/Oインターフェース412を介して永続ストレージ408にロードすることができる。I/Oインターフェース412は、ディスプレイ420にも接続することができる。
【0043】
ディスプレイ420は、ユーザにデータを表示するための機構を提供し、例えばコンピュータ・モニタであってよい。
【0044】
本発明は、システム、方法、またはコンピュータ・プログラム製品、あるいはその組合せであり得る。コンピュータ・プログラム製品は、プロセッサに本発明の態様を実施させるためのコンピュータ可読プログラム命令が記憶された(1つまたは複数の)コンピュータ可読記憶媒体を含み得る。
【0045】
コンピュータ可読記憶媒体は、命令実行デバイスによって使用される命令を保持し記憶することができる任意の有形のデバイスであり得る。コンピュータ可読記憶媒体は、例えば、これらに限定されないが、電子記憶装置、磁気記憶装置、光学記憶装置、電磁気記憶装置、半導体記憶装置、または上述の任意の好適な組合せであってよい。コンピュータ可読記憶媒体のより具体的な例の非網羅的リストには、携帯型コンピュータ・ディスケット、ハード・ディスク、ランダム・アクセス・メモリ(RAM)、読出し専用メモリ(ROM)、消去可能プログラム可能読出し専用メモリ(EPROMまたはフラッシュ・メモリ)、静的ランダム・アクセス・メモリ(SRAM)、携帯型コンパクト・ディスク読出し専用メモリ(CD-ROM)、デジタル・バーサタイル・ディスク(DVD)、メモリ・スティック、フロッピー(R)・ディスク、パンチ・カードや命令が記録されている溝内の隆起構造などの機械的に符号化されたデバイス、または上述の任意の好適な組合せが含まれる。本発明において使用されるコンピュータ可読記憶媒体は、電波または他の自由伝搬する電磁波、導波管もしくは他の伝送媒体を通って伝搬する電磁波(例えば光ファイバ・ケーブルを通る光パルス)、または電線を通じて伝送される電気信号などの一過性の信号自体であると解釈されるべきでない。
【0046】
本明細書に記載されるコンピュータ可読プログラム命令は、コンピュータ可読記憶媒体からそれぞれのコンピューティング/処理デバイスに、または、ネットワーク、例えば、インターネット、ローカル・エリア・ネットワーク、ワイド・エリア・ネットワークまたはワイヤレス・ネットワークあるいはその組合せを介して、外部コンピュータもしくは外部記憶装置にダウンロードされ得る。ネットワークは、銅伝送ケーブル、光伝送ファイバ、ワイヤレス伝送、ルータ、ファイアウォール、スイッチ、ゲートウェイ・コンピュータ、またはエッジ・サーバあるいはその組合せを含んでよい。各コンピューティング/処理デバイス内のネットワーク・アダプタ・カードまたはネットワーク・インターフェースは、ネットワークからコンピュータ可読プログラム命令を受け取り、コンピュータ可読プログラム命令を、それぞれのコンピューティング/処理デバイス内部のコンピュータ可読記憶媒体内に記憶するために転送する。
【0047】
本発明の動作を実施するためのコンピュータ可読プログラム命令は、Smalltalk(R)、C++等のオブジェクト指向プログラミング言語および従来の手続き型プログラミング言語などの「C」プログラミング言語または同様のプログラミング言語を含む、1つまたは複数のプログラミング言語の任意の組合せで書かれた、アセンブラ命令、命令セット・アーキテクチャ(ISA)命令、機械命令、機械依存命令、マイクロコード、ファームウェア命令、状態設定データ、またはソース・コードもしくはオブジェクト・コードのいずれかであってよい。コンピュータ可読プログラム命令は、スタンドアロンのソフトウェア・パッケージとして、全体がユーザのコンピュータ上で、一部がユーザのコンピュータ上で、一部がユーザのコンピュータ上で一部がリモート・コンピュータ上で、または全体がリモート・コンピュータもしくはサーバ上で実行されてよい。後者のシナリオでは、リモート・コンピュータは、ローカル・エリア・ネットワーク(LAN)またはワイド・エリア・ネットワーク(WAN)を含む任意タイプのネットワークを通じてユーザのコンピュータに接続されてよく、または接続は外部コンピュータになされてもよい(例えばインターネット・サービス・プロバイダを使用してインターネットを通じて)。一部の実施形態では、例えば、プログラム可能論理回路、フィールド・プログラム可能ゲートアレイ(FPGA)、またはプログラム可能論理アレイ(PLA)を含む電子回路が、本発明の態様を実施するために、コンピュータ可読プログラム命令の状態情報を利用して電子回路を個別設定することによって、コンピュータ可読プログラム命令を実行してよい。
【0048】
本発明の態様は、本発明の実施形態による方法、装置(システム)、およびコンピュータ・プログラム製品のフローチャート図またはブロック図あるいはその両方を参照して本明細書に記載される。フローチャート図またはブロック図あるいはその両方の各ブロック、ならびにフローチャート図またはブロックあるいはその組合せの中のブロックの組合せは、コンピュータ可読プログラム命令によって実施され得ることが理解されよう。
【0049】
それらのコンピュータ可読プログラム命令は、コンピュータまたは他のプログラム可能データ処理装置のプロセッサを介して実行される命令が、フローチャートまたはブロック図あるいはその両方の1つまたは複数のブロックに指定される機能/動作を実施するための手段を作り出すように機械を制作すべく、汎用コンピュータ、特殊目的コンピュータ、他のプログラム可能データ処理装置のプロセッサに提供されてよい。それらのコンピュータ可読プログラム命令は、命令が記憶されているコンピュータ可読記憶媒体が、フローチャートまたはブロック図あるいはその両方の1つまたは複数のブロックに指定される機能/動作の態様を実施する命令を含む製造品を構成するように、コンピュータ、プログラム可能データ処理装置、または他のデバイスあるいはその組合せに特定の様態で機能するように指示することができるコンピュータ可読記憶媒体に記憶されてもよい。
【0050】
コンピュータ可読プログラム命令は、コンピュータ、他のプログラム可能装置、または他のデバイスで実行される命令が、フローチャートまたはブロック図あるいはその両方の1つまたは複数のブロックに指定される機能/動作を実施するように、コンピュータ、他のプログラム可能データ処理装置、または他のデバイスにロードされて、コンピュータ、他のプログラム可能装置、または他のデバイス上で一連の動作ステップを行わせて、コンピュータにより実施されるプロセスを発生させてもよい。
【0051】
図におけるフローチャートおよびブロック図は、本発明の様々な実施形態によるシステム、方法、およびコンピュータ・プログラム製品の可能な実装形態のアーキテクチャ、機能、および動作を説明している。これに関して、フローチャートまたはブロック図中の各ブロックは、モジュール、セグメント、または命令の一部を表し得、それは、指定される論理機能を実施するための1つまたは複数の実行可能命令を含む。一部の代替実装形態では、ブロックに記される機能は、図に記される順序から外れて行われてよい。例えば、連続して示される2つのブロックが、実際には実質的に同時に実行されてよく、または、それらブロックは、時に、関与する機能に応じて逆の順序で実行されてもよい。ブロック図またはフローチャート図あるいはその両方の各ブロック、およびブロック図またはフローチャート図あるいはその両方の中の各ブロックの組合せは、指定される機能を行うかまたは特殊目的ハードウェアとコンピュータ命令との組合せを動作させるもしくは実施する、特殊目的のハードウェア・ベース・システムによって実施され得ることが気づかれよう。
【0052】
本開示はクラウド・コンピューティングに関する詳細な説明を含むが、本明細書に述べられる教示の実施はクラウド・コンピューティング環境に限定されないことが理解されるべきである。むしろ、本発明の実施形態は、現在知られているまたは後に開発される任意の他のタイプのコンピューティング環境と併せて実施されることが可能である。
【0053】
クラウド・コンピューティングは、最小限の管理労力で、またはサービスの提供者との最小限の対話で、迅速にプロビジョンおよび公開することが可能な構成可能なコンピューティング・リソースの共有プール(例えば、ネットワーク、ネットワーク帯域幅、サーバ、処理、メモリ、ストレージ、アプリケーション、仮想機械、およびサービス)への利便でオンデマンドのネットワーク・アクセスを可能にするためのサービス配信のモデルである。このクラウド・モデルは、少なくとも5つの特性、少なくとも3つのサービス・モデル、および少なくとも4つの展開モデルを含み得る。消費者に提供される能力は、処理、ストレージ、ネットワーク、および他の基本的なコンピューティング・リソースをプロビジョンすることであり、消費者は、オペレーティング・システムおよびアプリケーションを含み得る任意のソフトウェアを展開し、実行することができる。消費者は、基礎となるクラウド・インフラストラクチャを管理または制御しないが、オペレーティング・システム、ストレージ、展開されたアプリケーションに対する制御、および場合によっては選択されたネットワーキング構成要素(例えばホスト・ファイアウォール)の制限された制御を有する。
【0054】
クラウド・コンピューティング環境は、ステートレス性、低い結合度、モジュール性、および意味的な相互動作性を重視したサービスである。クラウド・コンピューティングの中核にあるのは、相互接続されたノードのネットワークを含むインフラストラクチャである。次いで
図5を参照すると、例示的なクラウド・コンピューティング環境500が描かれている。図示されるように、クラウド・コンピューティング環境500は、クラウド消費者によって使用されるローカル・コンピューティング・デバイスが通信し得る1つまたは複数のクラウドコンピューティング・ノード502を含み、それは、例えば携帯情報端末(PDA)またはセルラー電話504A、デスクトップ・コンピュータ504B、ラップトップ・コンピュータ504C、または自動車モバイル・コンピュータ・システム504N、あるいはその組合せである。ノード502は、互いと通信し得る。それらは、本明細書の上記に記載されるようにプライベート・クラウド、コミュニティ・クラウド、パブリック・クラウド、もしくはハイブリッド・クラウドなどの1つまたは複数のネットワークとして、またはそれらの組合せとして、物理的または仮想的にグループ化されてよい(図示せず)。これにより、クラウド・コンピューティング環境500がインフラストラクチャ、プラットフォーム、またはソフトウェアあるいはその組合せをサービスとして提供することが可能となり、それに対してクラウド消費者は、ローカル・コンピューティング・デバイス上にリソースを維持しておく必要がない。
図5に示されるコンピューティング・デバイスのタイプ504A~Nは単に例示的なものであることが意図され、またコンピューティング・ノード502およびクラウド・コンピューティング環境500は、任意タイプのネットワークまたはネットワーク・アドレス指定接続(例えばウェブ・ブラウザを使用する)、あるいはその組合せを通じて、任意タイプのコンピュータ化されたデバイスと通信できることが理解される。
【0055】
次いで
図6を参照すると、クラウド・コンピューティング環境500(
図5)によって提供される機能抽象化層の組が示されている。
図6に示される構成要素、層、および機能は単に例示的なものであることが意図され、本発明の実施形態はそれに限定されないことがあらかじめ理解されるべきである。描かれるように、以下の層および対応する機能が提供される:ハードウェアおよびソフトウェア層600は、ハードウェアおよびソフトウェア構成要素を含む。ハードウェア構成要素の例には、メインフレーム601、RISC(縮小命令セット・コンピュータ)アーキテクチャに基づくサーバ602、サーバ603、ブレード・サーバ604、記憶装置605、ならびにネットワークおよびネットワーキング構成要素606が含まれる。一部の実施形態では、ソフトウェア構成要素は、ネットワーク・アプリケーション・サーバ・ソフトウェア607、およびデータベース・ソフトウェア608を含む。仮想化層700は抽象化層を提供し、そこから以下の仮想エンティティの例が提供され得る:仮想サーバ701、仮想ストレージ702、仮想プライベート・ネットワークを含む仮想ネットワーク703、仮想アプリケーションおよびオペレーティング・システム704、ならびに仮想クライアント705。
【0056】
一例では、管理層800は、下記の機能を提供し得る。リソース・プロビジョン801は、クラウド・コンピューティング環境内でタスクを行うために利用されるコンピューティング・リソースおよび他のリソースの動的な調達を提供する。計測および価格決定802は、クラウド・コンピューティング環境内でリソースが利用されるのに伴う費用追跡、およびそれらリソースの消費に対する課金または送り状送付を提供する。一例では、これらリソースは、アプリケーション・ソフトウェアのライセンスを含み得る。セキュリティは、クラウド消費者およびタスクに関する身元検証、ならびにデータおよび他のリソースに関する保護を提供する。ユーザ・ポータル803は、クラウド・コンピューティング環境へのアクセスを消費者およびシステム管理者に提供する。サービス・レベル管理804は、必要とされるサービス・レベルが満たされるようなクラウド・コンピューティング・リソースの割り当ておよび管理を提供する。サービス・レベル合意(SLA)の計画および遂行805は、将来の必要性が見込まれるクラウド・コンピューティング・リソースの事前の構成および調達をSLAに従って提供する。
【0057】
作業負荷層900は、クラウド・コンピューティング環境が利用され得る機能の例を提供する。この層から提供され得る作業負荷および機能の例には、マッピングおよびナビゲーション901、ソフトウェア開発およびライフサイクル管理902、仮想の教室教育配信903、データ分析処理904、トランザクション処理905、ならびにデータ複製ストレージ906が含まれる。
【0058】
本発明の様々な実施形態の説明は、説明の目的で提示されたが、網羅的である、または開示される実施形態に制限されることは意図されない。多くの変更および変形例が、本発明の範囲から逸脱することなく、当業者に明らかとなろう。本明細書において使用される術語は、実施形態の原理、実践的な応用、もしくは市場に見られる技術に対する技術的改良を最もよく説明するために、または当業者が本明細書に開示される実施形態を理解することを可能にするために選ばれたものである。
本開示は、以下の発明も開示する。
(付記1)
コンピューティング・デバイスを管理するためのコンピュータにより実施される方法であって、
前記コンピューティング・デバイスから複製されることが可能なデータにアクセスすることと、
前記コンピューティング・デバイスの周囲状況、場所、速度、および状態に少なくとも部分的に基づいて、前記コンピューティング・デバイスのリスクを検出することと、
前記検出されたリスクのうち1つの検出されたリスクが所定の閾値に達するまたはそれを超えるのに応答して、前記コンピューティング・デバイス上でデータ複製を開始することと、
前記複製されたデータの同時の転送を容易にするために電波を使用するチャネル(複数)を確立することと、
を含む方法である。
(付記2)
前記コンピューティング・デバイスのリスクを検出することが、プライオリティ・エンジンを使用して前記コンピューティング・デバイス上のデータ・タイプを順位付けすることを含む、付記1に記載のコンピュータにより実施される方法である。
(付記3)
前記コンピューティング・デバイス上のリスクを検出することが、前記コンピューティング・デバイスの音声センサおよび視覚センサに同時にアクセスして、前記コンピューティング・デバイスの場所、速度、状態、および周囲状況の変化を検出することを含む、付記1または付記2に記載のコンピュータにより実施される方法である。
(付記4)
データ複製を開始することが、前記データ・タイプのユーザ固有の優先順位に基づいてデータを複製することを含む、付記1ないし付記3のいずれかに記載のコンピュータにより実施される方法である。
(付記5)
前記所定の閾値が、データ複製を促す、前記コンピューティング・デバイスに関連するリスクの定量化されたレベルである、付記1ないし付記4のいずれかに記載のコンピュータにより実施される方法である。
(付記6)
前記複製されたデータの同時の転送を容易にするために電波を使用するチャネル(複数)を確立することが、前記複製されたデータを、電気通信ネットワークを介してサーバ・コンピューティング・デバイスに記憶することをさらに含む、付記1ないし付記5のいずれかに記載のコンピュータにより実施される方法である。
(付記7)
複製されたデータを記憶することがクラウド・ネットワーク・ストレージに到達するのに応答して、データ複製を中断する命令を送信することをさらに含む、付記1ないし付記6のいずれかに記載のコンピュータにより実施される方法である。
(付記8)
検出されたリスクが前記所定の閾値未満に低下したことを判定した後に、自動的にデータ複製を中断することをさらに含む、付記1ないし付記7のいずれかに記載のコンピュータにより実施される方法である。
(付記9)
コンピューティング・デバイスを管理するためのコンピュータ・システムであって、
1つまたは複数のコンピュータ・プロセッサと、
1つまたは複数のコンピュータ可読記憶媒体と、
前記1つまたは複数のプロセッサの少なくとも1つにより実行するために前記1つまたは複数のコンピュータ可読記憶媒体に記憶されたプログラム命令と、を備え、前記プログラム命令は、
コンピューティング・デバイスから複製されることが可能なデータにアクセスするためのプログラム命令と、
前記コンピューティング・デバイスの周囲状況、場所、速度、および状態に少なくとも部分的に基づいて、前記コンピューティング・デバイスのリスクを検出するためのプログラム命令と、
前記検出されたリスクのうち1つの検出されたリスクが所定の閾値に達するまたはそれを超えるのに応答して、前記コンピューティング・デバイス上でデータ複製を開始するためのプログラム命令と、
前記複製されたデータの同時の転送を容易にするために電波を使用するチャネルを確立するためのプログラム命令と、
を含む、コンピュータ・システムである。
(付記10)
前記コンピューティング・デバイスのリスクを検出するための前記プログラム命令が、プライオリティ・エンジンを使用して前記コンピューティング・デバイス上のデータ・タイプを順位付けするためのプログラム命令を含む、付記9に記載のコンピュータ・システムである。
(付記11)
前記コンピューティング・デバイスのリスクを検出するための前記プログラム命令が、前記コンピューティング・デバイスの音声センサおよび視覚センサに同時にアクセスして、前記コンピューティング・デバイスの場所、速度、状態、および周囲状況の変化を検出するためのプログラム命令を含む、付記9または付記10に記載のコンピュータ・システムである。
(付記12)
前記リスクが所定の閾値に達すると判定されると前記コンピューティング・デバイス上でデータ複製を開始するための前記プログラム命令が、前記データ・タイプのユーザ固有の優先順位に基づいてデータを複製するためのプログラム命令を含む、付記9ないし付記11のいずれかに記載のコンピュータ・システムである。
(付記13)
前記複製されたデータを、電気通信ネットワークを使用してクラウド・ストレージ・システム内に記憶するための前記プログラム命令が、前記複製されたデータを、前記電気通信ネットワークを介してサーバ・コンピューティング・デバイスに記憶するためのプログラム命令を含む、付記9ないし付記12のいずれかに記載のコンピュータ・システムである。
(付記14)
前記1つまたは複数のコンピュータ可読記憶媒体に記憶された前記プログラム命令が、複製されたデータを記憶することがクラウド・ネットワーク・ストレージに到達するのに応答して、データ複製を中断する命令を送信するためのプログラム命令をさらに含む、付記9ないし付記13のいずれかに記載のコンピュータ・システムである。
(付記15)
コンピューティング・デバイスを管理するためのコンピュータ・プログラム製品であって、
処理回路により可読のコンピュータ可読記憶媒体であって、付記1ないし付記8のいずれかに記載の方法を実施するために前記処理回路によって実行するための命令を記憶している前記コンピュータ可読記憶媒体を備える、コンピュータ・プログラム製品である。
(付記16)
コンピュータ可読媒体に記憶され、デジタル・コンピュータの内部メモリにロード可能なコンピュータ・プログラムであって、前記プログラムがコンピュータ上で実行されたときに付記1ないし付記8のいずれかに記載の方法を実施するためのソフトウェア・コード部分を備える、コンピュータ・プログラムである。