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特許7601552決定システム、決定方法、及び決定プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-09
(45)【発行日】2024-12-17
(54)【発明の名称】決定システム、決定方法、及び決定プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20241210BHJP
【FI】
G06Q50/10
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2019233939
(22)【出願日】2019-12-25
(65)【公開番号】P2020135856
(43)【公開日】2020-08-31
【審査請求日】2022-11-17
(31)【優先権主張番号】P 2019027426
(32)【優先日】2019-02-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】000003403
【氏名又は名称】ホーチキ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100107364
【弁理士】
【氏名又は名称】斉藤 達也
(72)【発明者】
【氏名】矢頭 岳人
【審査官】田上 隆一
(56)【参考文献】
【文献】特開2011-238010(JP,A)
【文献】特開2001-257788(JP,A)
【文献】特開2016-018389(JP,A)
【文献】特開2011-058275(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のサービスのうち実現目的とするサービスである対象サービスを特定する対象サービス情報を取得する取得手段と、
少なくとも、前記取得手段が取得した前記対象サービス情報が特定する対象サービスに対応する施設各々の重要度に基づいて、前記取得手段が取得した前記対象サービス情報が特定する対象サービスに対応する機能を実現するための選択肢となる複数の装置又はシステムの各々の重要度を決定する決定手段と、
を備える決定システム。
【請求項2】
前記決定手段は、前記施設各々の重要度と、前記対象サービス情報が特定する対象サービスに関する使用可能性とに基づいて、前記複数の装置又はシステムの各々の重要度を決定する、
請求項1に記載の決定システム。
【請求項3】
前記決定手段は、
前記施設各々の重要度と、前記対象サービス情報が特定する対象サービスの前記施設での使用可能性である第1使用可能性とに基づいて、前記対象サービス情報が特定する対象サービスに関する前記第1使用可能性を基準とした第1重要度を特定する第1処理と、
前記第1処理で特定した前記第1重要度と、前記対象サービス情報が特定する対象サービスに対応する機能の当該対象サービスでの使用可能性である第2使用可能性とに基づいて、前記対象サービス情報が特定する対象サービスに関する前記第2使用可能性を基準とした第2重要度を特定する第2処理と、
前記第2処理で特定した前記第2重要度と、前記機能に対応する前記複数の装置又はシステムの前記機能での使用可能性である第3使用可能性とに基づいて、前記複数の装置又はシステムの各々の重要度を特定する第3処理と、を行う、
請求項1又は2に記載の決定システム。
【請求項4】
前記決定手段の決定結果と、前記複数の装置又はシステムの費用とに基づいて、前記複数の装置又はシステムをグループ分けするグループ分け手段、を備える、
請求項1からの何れか一項に記載の決定システム。
【請求項5】
前記対象サービス情報が特定する対象サービスが適用されるべき対象物を特定する対象物情報を格納する格納手段と、
前記取得手段が取得した前記対象サービス情報が特定する対象サービスが、前記格納手段が格納している前記対象物情報が特定する対象物を網羅しているか否かを特定する特定手段と、を備える、
請求項1からの何れか一項に記載の決定システム。
【請求項6】
コンピュータで構成された取得手段が、自己に入力された対象サービス情報であって、複数のサービスのうち実現目的とするサービスである対象サービスを特定する前記対象サービス情報を取得し、
コンピュータで構成された決定手段が、少なくとも、前記取得手段が取得した前記対象サービス情報が特定する対象サービスに対応する施設各々の重要度に基づいて、前記取得手段が取得した前記対象サービス情報が特定する対象サービスに対応する機能を実現するための選択肢となる複数の装置又はシステムの各々の重要度を決定する、
決定方法。
【請求項7】
コンピュータを、
複数のサービスのうち実現目的とするサービスである対象サービスを特定する対象サービス情報を取得する取得手段と、
少なくとも、前記取得手段が取得した前記対象サービス情報が特定する対象サービスに対応する施設各々の重要度に基づいて、前記取得手段が取得した前記対象サービス情報が特定する対象サービスに対応する機能を実現するための選択肢となる複数の装置又はシステムの各々の重要度を決定する決定手段と、
として機能させる決定プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、決定システム、決定方法、及び決定プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、複数の防災機器間で通信を行って、防災サービスを提供する防災システムが知られていた(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2019-16406号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、特許文献1の防災システムを含めて、一般的に、サービスを提供したり、当該サービスの提供を受けたりするためには、サービスを実現するためのテクノロジ(例えば、各種装置やシステム)を導入する必要があった。
【0005】
しかしながら、テクノロジの導入にあたっては、導入するか否かの判断を担当者の主観に頼らざるを得ず、テクノロジの導入についての判断を適切に行えなくなる可能性があった。
【0006】
本発明は上記問題に鑑みてなされたもので、テクノロジの導入についての判断を適切に行うことが可能な決定システム、決定方法、及び決定プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、請求項1に記載の決定システムは、複数のサービスのうち実現目的とするサービスである対象サービスを特定する対象サービス情報を取得する取得手段と、少なくとも、前記取得手段が取得した前記対象サービス情報が特定する対象サービスに対応する施設各々の重要度に基づいて、前記取得手段が取得した前記対象サービス情報が特定する対象サービスに対応する機能を実現するための選択肢となる複数の装置又はシステムの各々の重要度を決定する決定手段と、
を備える。
【0008】
また、請求項2に記載の決定システムは、請求項1に記載の決定システムにおいて、前記決定手段は、前記施設各々の重要度と、前記対象サービス情報が特定する対象サービスに関する使用可能性とに基づいて、前記複数の装置又はシステムの各々の重要度を決定する
【0009】
また、請求項3に記載の決定システムは、請求項1又は2に記載の決定システムにおいて、前記決定手段は、前記施設各々の重要度と、前記対象サービス情報が特定する対象サービスの前記施設での使用可能性である第1使用可能性とに基づいて、前記対象サービス情報が特定する対象サービスに関する前記第1使用可能性を基準とした第1重要度を特定する第1処理と、前記第1処理で特定した前記第1重要度と、前記対象サービス情報が特定する対象サービスに対応する機能の当該対象サービスでの使用可能性である第2使用可能性とに基づいて、前記対象サービス情報が特定する対象サービスに関する前記第2使用可能性を基準とした第2重要度を特定する第2処理と、前記第2処理で特定した前記第2重要度と、前記機能に対応する前記複数の装置又はシステムの前記機能での使用可能性である第3使用可能性とに基づいて、前記複数の装置又はシステムの各々の重要度を特定する第3処理と、を行う
【0010】
また、請求項4に記載の決定システムは、請求項1から3の何れか一項に記載の決定システムにおいて、前記決定手段の決定結果と、前記複数の装置又はシステムの費用とに基づいて、前記複数の装置又はシステムをグループ分けするグループ分け手段、を備える。
【0011】
また、請求項5に記載の決定システムは、請求項1から4の何れか一項に記載の決定システムにおいて、前記対象サービス情報が特定する対象サービスが適用されるべき対象物を特定する対象物情報を格納する格納手段と、前記取得手段が取得した前記対象サービス情報が特定する対象サービスが、前記格納手段が格納している前記対象物情報が特定する対象物を網羅しているか否かを特定する特定手段と、を備える。
【0012】
また、請求項6に記載の決定方法は、コンピュータで構成された取得手段が、自己に入力された対象サービス情報であって、複数のサービスのうち実現目的とするサービスである対象サービスを特定する前記対象サービス情報を取得し、コンピュータで構成された決定手段が、少なくとも、前記取得手段が取得した前記対象サービス情報が特定する対象サービスに対応する施設の各々の重要度に基づいて、前記取得手段が取得した前記対象サービス情報が特定する対象サービスに対応する機能を実現するための選択肢となる複数の装置又はシステムの各々の重要度を決定する。
【0013】
また、請求項7に記載の決定プログラムは、コンピュータを、複数のサービスのうち実現目的とするサービスである対象サービスを特定する対象サービス情報を取得する取得手段と、少なくとも、前記取得手段が取得した前記対象サービス情報が特定する対象サービスに対応する施設の各々の重要度に基づいて、前記取得手段が取得した前記対象サービス情報が特定する対象サービスに対応する機能を実現するための選択肢となる複数の装置又はシステムの各々の重要度を決定する決定手段と、として機能させる。
【発明の効果】
【0018】
請求項1に記載の決定システム、請求項に記載の決定方法、及び請求項に記載の決定プログラムによれば、例えば、本願の課題を解決することができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1】本実施の形態に係る決定装置のブロック図である。
図2】サービスカテゴリ特定情報を例示した図である。
図3】ビジネスサービス対応情報を例示した図である。
図4】サービス機能対応情報を例示した図である。
図5】機能テクノロジ対応情報を例示した図である。
図6】ビジネス重要度特定情報を例示した図である。
図7】グループ分け処理のフローチャートである。
図8】重要度決定処理のフローチャートである。
図9】重要度決定処理の処理例の説明図である。
図10】テクノロジの重要度とコストによって規定されるグループを示すグラフである。
図11】重要度決定処理の処理例の説明図である。
図12】重要度決定処理の処理例の説明図である。
図13】重要度決定処理の処理例の説明図である。
図14】テクノロジの重要度とコストによって規定されるグループを示すグラフである。
図15】テクノロジの重要度とコストによって規定されるグループを示すグラフである。
図16】テクノロジの重要度とコストによって規定されるグループを示すグラフである。
図17】対象物特定情報を例示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下に、本発明に係る決定システム、決定方法、及び決定プログラムの実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
【0025】
〔実施の形態の基本的概念〕
まずは、実施の形態の基本的概念について説明する。実施の形態は、概略的に、決定システム、決定方法、及び決定プログラムに関するものである。
【0026】
「決定システム」とは、テクノロジの重要度を決定するシステムであり、例えば、テクノロジの重要度を決定する専用システム、あるいは、汎用的に用いられるシステム(一例としては、汎用コンピュータ、サーバコンピュータ、あるいは、ネットワーク上に分散配置された複数のコンピュータ(つまり、いわゆるクラウドコンピュータ)等)に対して、決定プログラムをインストールしてテクノロジの重要度を決定する機能を実装することにより実現されるシステム等を含む概念である。また、決定システムは、例えば、取得手段、及び決定手段を備え、任意で、グループ分け手段、分類手段、格納手段、及び特定手段を備える。
【0027】
「取得手段」とは、対象サービス情報を取得する手段である。
【0028】
「対象サービス情報」とは、対象サービスを特定する情報である。「対象サービス」とは、活動又は労務に対応する概念であり、例えば、ビジネス、機能、又はテクノロジに関連するサービスであって、ビジネスで使用される可能性があるサービス等を含む概念である。この「対象サービス」の具体的な内容は任意であるが、以下では、一部の対象サービスを適宜例示して説明するが、この例示した内容に限定されるものではない(以下に示す「ビジネス」、「機能」、及び「テクノロジ」も同様とする)。
【0029】
「ビジネス」とは、仕事又は業務に対応する概念であり、例えば、仕事又は業務に対応する施設に対応する概念等を含む。「機能」とは、はたらきに対応する概念であり、具体的には、対象サービスを行うために使用される可能性があるはたらき等を含む概念である。「テクノロジ」とは、技術に対応する概念であり、具体的には、機能を実現するために使用される可能性があるもの等を含む概念であり、例えば、各種装置、あるいは、システム等を含む概念である。
【0030】
また、「決定手段」とは、取得手段が取得した対象サービス情報が特定する対象サービスに対応するビジネスの重要度に基づいて、取得手段が取得した対象サービス情報が特定する対象サービスに対応するテクノロジの重要度を決定する手段であり、例えば、ビジネスの重要度と、対象サービス情報が特定する対象サービスのビジネスでの使用可能性と、対象サービス情報が特定する対象サービスに対応する機能の当該対象サービスでの使用可能性と、機能に対応するテクノロジの機能での使用可能性とに基づいて、テクノロジの重要度を決定する手段等を含む概念であり、また、少なくとも、分類手段に分類された対象サービス情報が特定する対象サービスのカテゴリに対応するビジネスのカテゴリの重要度に基づいて、分類手段に分類された対象サービス情報が特定する対象サービスのカテゴリに対応するテクノロジの重要度を決定する手段等を含む概念である。
【0031】
「ビジネスの重要度」とは、ビジネスの重要性の度合いであり、例えば、ビジネスの価値又は必要性の度合い等を含む概念であり、一例としては、予め定められている度合い等を含む概念である。「対象サービスのビジネスでの使用可能性」とは、ビジネスで対象サービスが使用される可能性等を含む概念であり、「機能の対象サービスでの使用可能性」とは、対象サービスを行うために機能が使用される可能性等を含む概念であり、「テクノロジの機能での使用可能性」とは、機能を実現するためにテクノロジが使用される可能性等を含む概念である。「テクノロジの重要度」とは、テクノロジの重要性の度合いであり、例えば、テクノロジの価値又は必要性の度合い等を含む概念である。
【0032】
「グループ分け手段」とは、決定手段の決定結果と、テクノロジの費用とに基づいて、テクノロジをグループ分けする手段である。「分類手段」とは、取得手段が取得した対象サービス情報が特定する対象サービスを分類する手段である。なお、「分類する」とは、任意の基準でいくつかの集まりに区分すること等を含む概念であり、例えば、予め定められた種類、部類、又はジャンルに分けること等を含む概念である。
【0033】
「格納手段」とは、対象サービス情報が特定する対象サービスが適用されるべき対象物を特定する対象物情報を格納する手段であり、例えば、対象物情報と、当該対象物情報が特定する対象物に適用されるべき対象サービスを特定する対象サービス情報とを相互に関連付けて格納する手段等を含む概念である。「対象物」とは、対象サービスが適用されるべき対象物であり、例えば、施設等を含む概念であり、一例としては、任意の基準(例えば、消防法、あるいは、その他の任意の基準等)で予め定められているもの等を含む概念である。
【0034】
「特定手段」とは、取得手段が取得した対象サービス情報が特定する対象サービスが、格納手段が格納している対象物情報が特定する対象物を網羅しているか否かを特定する手段である。
【0035】
そして、以下の実施形態では、汎用的に用いられるシステムに対して、決定プログラムをインストールしてテクノロジの重要度を決定する機能を実装することにより決定システムが実現される場合について説明する。
【0036】
[実施の形態の具体的内容]
次に、実施の形態の具体的内容について説明する。
【0037】
(構成)
まず、本実施の形態に係る決定装置の構成について説明する。図1は、本実施の形態に係る決定装置のブロック図である。
【0038】
決定装置100は、決定システムであり、例えば、通信部11、入力部12、出力部13、記録部14、及び制御部15を備える。
【0039】
(構成-通信部)
通信部11は、不図示の外部装置との間で通信を行う通信手段である。この通信部11の具体的な種類や構成は任意であるが、例えば、任意の通信回路等を用いて構成することができる。
【0040】
(構成-入力部)
入力部12は、決定装置100に対して情報を入力する入力手段である。この入力部12の具体的な種類や構成は任意であるが、例えば、キーボード、及びマウス等の任意の入力装置を用いて構成することができる。
【0041】
(構成-出力部)
出力部13は、制御部15の制御により情報を出力する出力手段である。この出力部13の具体的な種類や構成は任意であるが、例えば、液晶ディスプレイを含む任意の表示装置、あるいは、スピーカ等を含む音声装置等を用いて構成することができる。
【0042】
(構成-記録部)
記録部14は、決定装置100の動作に必要なプログラム(決定プログラム等)及び各種のデータを記録する記録手段(格納手段)であり、例えば、外部記録装置としてのハードディスク(図示省略)を用いて構成されている。ただし、ハードディスクに代えてあるいはハードディスクと共に、磁気ディスクの如き磁気的記録媒体、又はDVDやブルーレイディスクの如き光学的記録媒体を含む、その他の任意の記録媒体を用いることができる。この記録部14は、例えば、サービスカテゴリ特定情報、ビジネスサービス対応情報、サービス機能対応情報、機能テクノロジ対応情報、及びビジネス重要度特定情報を格納している。
【0043】
(構成-記録部-サービスカテゴリ特定情報)
図2は、サービスカテゴリ特定情報を例示した図である。「サービスカテゴリ特定情報」とは、対象サービスの集まりを特定する情報である。図2に示すように、サービスカテゴリ特定情報においては、例えば、項目「サービスカテゴリ情報」に対応する情報と、項目「対象サービス情報」に対応する情報とが相互に関連付けられている。
【0044】
項目「サービスカテゴリ情報」に対応する情報は、対象サービスの集まり(カテゴリ)を特定するサービスカテゴリ情報である(図2では、対象サービスの種類であり、人物を識別するサービスのカテゴリを特定する「人物識別」、施設等の利用に関して確認するサービスのカテゴリを特定する「利用確認」、及び防犯に関するサービスのカテゴリを特定する「防犯」等)。なお、実際には、このサービスカテゴリ情報、及び対象サービス情報については、具体的に図示されている情報以外の情報も格納されているが、ここでは、説明の便宜上、一部の情報のみを具体的に図示して説明する(後述するビジネスサービス対応情報、サービス機能対応情報、機能テクノロジ対応情報、ビジネス重要度特定情報、及び対象物特定情報(変形例)も同様とする)。
【0045】
項目「対象サービス情報」に対応する情報は、前述の対象サービス情報である(図2では、表情を検出するサービスを特定する「表情検出」、混雑状況を確認するサービスである「混雑状況(人感)」、盗難防止を行うサービスである「盗難防止(人感)」、無人の店舗の防災及び防犯を行うサービスである「無人店舗の防災、防犯」等)。
【0046】
そして、この図2で例示したサービスカテゴリ特定情報については、例えば、「表情検出」等の対象サービスのカテゴリが「人物識別」であること(つまり、「人物識別」のカテゴリに「表情検出」等が属すること)、「混雑状況(人感)」等の対象サービスのカテゴリが「利用確認」であること(つまり、「利用確認」のカテゴリに「混雑状況(人感)」等が属すること)、及び「盗難防止(人感)」及び「無人店舗の防災、防犯」等の対象サービスのカテゴリが「防犯」であること(つまり、「防犯」のカテゴリに「盗難防止(人感)」及び「無人店舗の防災、防犯」等が属すること)等が示されている。
【0047】
また、このようなサービスカテゴリ特定情報の具体的な格納手法は任意であるが、例えば、管理者が、対象サービスのカテゴリと当該カテゴリに属する対象サービスとの関係を特定した上で、特定結果に基づいて図2に例示されている情報を、入力部12を介して入力したり、あるいは、通信部11を用いて行われる通信を介して自己の端末から入力したりした場合に、制御部15が、当該入力された情報を取得して記録する処理を行うことにより、格納されることとする。なお、ここで「対象サービスのカテゴリと当該カテゴリに属する対象サービスとの関係」を管理者が特定する手法は任意であるが、例えば、任意の文献(学術論文又はその他の文献等)を参照して特定する手法を用いてもよいし、あるいは、その他の手法(例えば、自己の判断又は多数の有識者の判断等)で特定してもよい。
【0048】
(構成-記録部-ビジネスサービス対応情報)
図3は、ビジネスサービス対応情報を例示した図である。「ビジネスサービス対応情報」とは、ビジネスとサービスとの対応関係を特定する情報であり、具体的には、ビジネス対サービスのQFD(Quality Function Deployment)に対応する情報であり、例えば、ビジネスで対象サービスが使用される可能性を特定する情報であり、詳細には、ビジネスのカテゴリに属するビジネスで対象サービスのカテゴリに属する対象サービスが使用される可能性を特定する情報である。図3に示すように、ビジネスサービス対応情報においては、例えば、項目「ビジネスカテゴリ情報」に対応する情報と、項目「サービスカテゴリ情報」に対応する情報と、項目「サービス使用可能性情報」に対応する情報とが相互に関連付けられている。なお、項目「サービスカテゴリ情報」に対応する情報は、図2の同一名称の情報と同様である。
【0049】
項目「ビジネスカテゴリ情報」に対応する情報は、ビジネスの集まり(カテゴリ)を特定するビジネスカテゴリ情報である。なお、このビジネスカテゴリ情報は任意であるが、例えば、ビジネスを任意の基準で分類した結果を特定する情報であり、本実施の形態では、図3に図示されているように、ビジネスである旅館業務、ホテル業務、宿泊所業務のカテゴリである「ホテル」、ビジネスである図書館業務、博物館業務、及び美術館業務のカテゴリである「ミュージアム」、及びビジネスである工場業務、及び作業場業務のカテゴリである「工場」等を例示して説明する。
【0050】
項目「サービス使用可能性情報」とは、対象サービスのビジネスでの使用可能性を特定する情報であり、詳細には、ビジネスのカテゴリに属する少なくとも1つのビジネスで対象サービスのカテゴリに属する少なくとも1つの対象サービスが使用される可能性を特定するサービス使用可能性情報である。なお、このサービス使用可能性情報は任意であるが、例えば、使用する可能性が低い方から高い方に向かって4段階に分けることとし、本実施の形態では、図3に図示されているように、使用する可能性が高い程、数値が大きくなることとし、「0」、「1」、「2」、「3」の数値を用いる場合を例示して説明する。
【0051】
なお、この図3で例示したビジネスサービス対応情報については、各ビジネスカテゴリ情報に対して共通のサービスカテゴリ情報(図3では、図2のサービスカテゴリ情報として格納されている「人物識別」、「利用確認」、及び「防犯」等)が関連付けられている。そして、この図3においては、「ホテル」のビジネスのカテゴリに属する少なくとも1つのビジネスにおいて、「人物識別」の対象サービスのカテゴリに属する少なくとも1つの対象サービスが使用される可能性が、前述の4段階中の「2」であること等が示されている。
【0052】
このようなビジネスサービス対応情報の具体的な格納手法は任意であるが、例えば、管理者が、ビジネスで対象サービスが使用される可能性を特定した上で、特定結果に基づいて図3に例示されている情報を、入力部12を介して入力したり、あるいは、通信部11を用いて行われる通信を介して自己の端末から入力したりした場合に、制御部15が、当該入力された情報を取得して記録する処理を行うことにより、格納されることとする。なお、ここで「ビジネスで対象サービスが使用される可能性」を管理者が特定する手法は任意であるが、例えば、前述の図2で説明した「対象サービスのカテゴリと当該カテゴリに属する対象サービスとの関係」の場合と同様にして特定してもよい。
【0053】
(構成-記録部-サービス機能対応情報)
図4は、サービス機能対応情報を例示した図である。「サービス機能対応情報」とは、対象サービスと機能との対応関係を特定する情報であり、具体的には、サービス対機能のQFDに対応する情報であり、例えば、対象サービスを行うために機能が使用される可能性を特定する情報であり、詳細には、対象サービスのカテゴリに属する対象サービスを行うために機能が使用される可能性を特定する情報である。図4に示すように、サービス機能対応情報においては、例えば、項目「サービスカテゴリ情報」に対応する情報と、項目「機能情報」に対応する情報と、項目「機能使用可能性情報」に対応する情報とが相互に関連付けられている。なお、項目「サービスカテゴリ情報」に対応する情報は、図2の同一名称の情報と同様である。
【0054】
項目「機能情報」に対応する情報は、機能を特定する機能情報である(図4では、老若男女を相互に識別する機能を特定する「老若男女識別」、混雑の状態を推定する機能を特定する「混雑の推定」、人物が存在するか否かを確認する機能を特定する「人物の存在確認」、及び犯罪を監視する機能を特定する「犯罪の監視」等)。
【0055】
項目「機能使用可能性情報」とは、対象サービスを行うために機能が使用される可能性を特定する情報であり、詳細には、対象サービスのカテゴリに属する少なくとも1つの対象サービスを行うために機能が使用される可能性を特定する機能使用可能性情報である。なお、この機能使用可能性情報は任意であるが、例えば、前述の図3のサービス使用可能性情報と同様にして、「0」~「3」の数値を用いる場合を例示して説明する。
【0056】
なお、この図4で例示したサービス機能対応情報については、図3のサービスカテゴリ情報と同一の各サービカテゴリ情報(つまり、「人物識別」、「利用確認」、及び「防犯」等)に対して、共通の機能情報(図4では、「老若男女識別」、「混雑の推定」、「人物の存在確認」、及び「犯罪の監視」等)が関連付けられている。そして、この図4で例示したサービス機能対応情報については、「人物識別」の対象サービスのカテゴリに属する少なくとも1つの対象サービスにおいて、「老若男女識別」の機能が使用される可能性が、前述の4段階中の「2」であること等が示されている。
【0057】
また、このようなサービス機能対応情報の具体的な格納手法は任意であるが、例えば、管理者が、対象サービスを行うために機能が使用される可能性を特定した上で、特定結果に基づいて図4に例示されている情報を、入力部12を介して入力したり、あるいは、通信部11を用いて行われる通信を介して自己の端末から入力したりした場合に、制御部15が、当該入力された情報を取得して記録する処理を行うことにより、格納されることとする。なお、ここで「対象サービスを行うために機能が使用される可能性」を管理者が特定する手法は任意であるが、例えば、前述の図2で説明した「対象サービスのカテゴリと当該カテゴリに属する対象サービスとの関係」の場合と同様にして特定してもよい。
【0058】
(構成-記録部-機能テクノロジ対応情報)
図5は、機能テクノロジ対応情報を例示した図である。「機能テクノロジ対応情報」とは、機能とテクノロジとの対応関係を特定する情報であり、具体的には、機能対テクノロジのQFDに対応する情報であり、例えば、機能を実現するためにテクノロジが使用される可能性を特定する情報である。図5に示すように、機能テクノロジ対応情報においては、例えば、項目「機能情報」に対応する情報と、項目「テクノロジ情報」に対応する情報と、項目「テクノロジ使用可能性情報」に対応する情報とが相互に関連付けられている。なお、項目「機能情報」に対応する情報は、図4の同一名称の情報と同様である。
【0059】
項目「テクノロジ情報」に対応する情報は、テクノロジを特定するテクノロジ情報である(図5では、各種装置又はシステムであり、撮像するカメラを特定する「カメラ」、人等を感知するセンサを特定する「人感センサ」、集音するマイク装置を特定する「マイク」、及び照度を検知するセンサを特定する「照度センサ」等)。
【0060】
項目「テクノロジ使用可能性情報」とは、機能を実現するためにテクノロジが使用される可能性を特定するテクノロジ使用可能性情報である。なお、このテクノロジ使用可能性情報は任意であるが、例えば、前述の図3のサービス使用可能性情報と同様にして、「0」~「3」の数値を用いる場合を例示して説明する。
【0061】
なお、この図5で例示した機能テクノロジ対応情報については、図4の機能情報と同一の各機能情報(つまり、「老若男女識別」、「混雑の推定」、「人物の存在確認」、及び「犯罪の監視」等)に対して、共通のテクノロジ情報(図5では、「カメラ」、「人勧センサ」、「マイク」、及び「照度センサ」等)が関連付けられている。そして、この図5で例示した機能テクノロジ対応情報については、「老若男女識別」の機能を実現するために、テクノロジである「カメラ」が使用される可能性が、前述の4段階中の「1」であること等が示されている。
【0062】
また、このような機能テクノロジ対応情報の具体的な格納手法は任意であるが、例えば、管理者が、機能を実現するためにテクノロジが使用させる可能性を特定した上で、特定結果に基づいて図5に例示されている情報を、入力部12を介して入力したり、あるいは、通信部11を用いて行われる通信を介して自己の端末から入力したりした場合に、制御部15が、当該入力された情報を取得して記録する処理を行うことにより、格納されることとする。なお、ここで「機能を実現するためにテクノロジが使用させる可能性」を管理者が特定する手法は任意であるが、例えば、前述の図2で説明した「対象サービスのカテゴリと当該カテゴリに属する対象サービスとの関係」の場合と同様にして特定してもよい。
【0063】
(構成-記録部-ビジネス重要度特定情報)
図6は、ビジネス重要度特定情報を例示した図である。「ビジネス重要度特定情報」とは、ビジネスの重要度を特定する情報であり、詳細には、ビジネスのカテゴリの重要度を特定する情報である。図6に示すように、ビジネス重要度特定情報においては、例えば、項目「ビジネスカテゴリ情報」に対応する情報と、項目「ビジネス重要度情報」に対応する情報とが相互に関連付けられている。なお、項目「ビジネスカテゴリ情報」に対応する情報は、図3の同一名称の情報と同様である。
【0064】
項目「ビジネス重要度情報」とは、ビジネスの重要度を特定する情報であり、詳細には、ビジネスのカテゴリに属するビジネスの重要度を特定するビジネス重要度情報である。なお、このビジネス重要度情報は任意であるが、例えば、重要性が低い方から高い方に向かって10段階に分けることとし、本実施の形態では、図6に図示されているように、重要性が高い程、数値が大きくなることとし、「1」~「10」の10個の数値を用いる場合を例示して説明する。
【0065】
なお、この図6で例示したビジネス重要度情報については、図3のビジネスカテゴリ情報と同一の各ビジネス情報(つまり、「ホテル」、「ミュージアム」、及び「工場」等)に対して、ビジネス重要度情報が関連付けられている。そして、この図6で例示したビジネス重要度特定情報については、「ホテル」のカテゴリに属するビジネスの重要度が、前述の10段階中の「6」であること等が示されている。
【0066】
また、このようなビジネス重要度特定情報の具体的な格納手法は任意であるが、例えば、管理者が、ビジネスの重要度を特定した上で、特定結果に基づいて図6に例示されている情報を、入力部12を介して入力したり、あるいは、通信部11を用いて行われる通信を介して自己の端末から入力したりした場合に、制御部15が、当該入力された情報を取得して記録する処理を行うことにより、格納されることとする。なお、ここで「ビジネスの重要度」を管理者が特定する手法は任意であるが、例えば、前述の図2で説明した「対象サービスのカテゴリと当該カテゴリに属する対象サービスとの関係」の場合と同様にして特定してもよい。
【0067】
(構成-制御部)
図1に戻って、制御部15は、決定装置100を制御する制御手段である。具体的には、CPU、当該CPU上で解釈実行される各種のプログラム(OSなどの基本制御プログラムや、OS上で起動され特定機能を実現するアプリケーションプログラムを含む)、及びプログラムや各種のデータを格納するためのRAMの如き内部メモリを備えて構成されるコンピュータである。
【0068】
制御部15は、機能概念的に、取得部151、決定部152、グループ分け部153、及び分類部154を備える。取得部151は、対象サービス情報を取得する取得手段である。決定部152は、少なくとも、取得部151が取得した対象サービス情報が特定する対象サービスに対応するビジネスの重要度に基づいて、取得部151が取得した対象サービス情報が特定する対象サービスに対応するテクノロジの重要度を決定する決定手段である。グループ分け部153は、決定部152の決定結果と、テクノロジの費用とに基づいて、テクノロジをグループ分けするグループ分け手段である。分類部154は、取得部151が取得した対象サービス情報が特定する対象サービスを分類する分類手段である。なお、この制御部15の各部によって行われる処理については、後述する。
【0069】
(処理)
次に、このように構成される決定装置100によって実行されるグループ分け処理について説明する。図7は、グループ分け処理のフローチャートである(以下の各処理の説明ではステップを「S」と略記する)。「グループ分け処理」とは、ユーザによって入力された対象サービス情報に基づいて、テクノロジの重要度を決定した上で、当該テクノロジをグループ分けする処理である。このグループ分け処理を実行するタイミングは任意であるが、例えば、決定装置100の電源をオンした場合に実行を開始し、繰り返し実行するものとし、実行が開始されたところから説明する。
【0070】
ここでは、例えば、決定装置100のユーザが、図2の対象サービス情報として具体的に図示されている「表情検出」、「混雑状況(人感)」、「盗難防止(人感)」、及び「無人店舗の防災、防犯」を入力した場合を例示して、全体の処理を説明した後、後述する「(処理例)」において、この場合とは異なる情報を入力した場合を例示する。
【0071】
図7のSA1において取得部151は、対象サービス情報を取得する。具体的には任意であるが、例えば、決定装置100のユーザが、自己が提供を検討する対象サービスを決定し、決定した対象サービスを特定する対象サービス情報を、入力部12を介して入力することとする。そして、取得部151は、入力部12を介して入力された対象サービス情報を取得する。ここでは、例えば、ユーザが対象サービス情報として「表情検出」、「混雑状況(人感)」、「盗難防止(人感)」、及び「無人店舗の防災、防犯」を入力部12を介して入力した場合を適宜例示して説明する。この場合、取得部151は、これらの入力された「表情検出」、「混雑状況(人感)」、「盗難防止(人感)」、及び「無人店舗の防災、防犯」を示す対象サービス情報を取得する。
【0072】
図7のSA2において分類部154は、SA1で取得した対象サービス情報が特定する対象サービスを分類する。具体的には任意であるが、例えば、図2のサービスカテゴリ特定情報に基づいて分類する。詳細には、まず、SA1で取得した対象サービス情報を1つ選択し、図2のサービスカテゴリ特定情報を参照して、選択した1つの対象サービス情報に対応するサービスカテゴリ情報を特定する。そして、選択した1つの対象サービス情報が特定する対象サービスを、当該特定したサービスカテゴリ情報が特定する対象サービスのカテゴリに分類する。そして、上述の処理を、SA1で取得した全ての対象サービス情報について行う。
【0073】
ここでは、例えば、「表情検出」を選択し、図1の記録部14に格納されている図2のサービスカテゴリ特定情報を参照して、選択した「表情検出」に対応するサービスカテゴリ情報である「人物識別」を特定し、「表情検出」が特定するサービスを「人物識別」が特定するカテゴリに分類する。また、例えば、「混雑状況(人感)」についても同様な処理を行って、図2の「利用確認」を特定し、「混雑状況(人感)」が特定するサービスを「利用確認」が特定するカテゴリに分類する。また、例えば、「盗難防止(人感)」、及び「無人店舗の防災、防犯」についても同様な処理を行って、図2の「防犯」を特定し、「盗難防止(人感)」が特定するサービス、及び「無人店舗の防災、防犯」が特定するサービスを「防犯」が特定するカテゴリに分類する。
【0074】
図7のSA3において決定部152は、重要度決定処理を起動する。図8は、重要度決定処理のフローチャートである。「重要度決定処理」とは、テクノロジの重要度を決定する処理であり、例えば、図3図6の各対応情報及び図6のビジネス重要度特定情報を用いてテクノロジの重要度を決定する処理である。なお、以下の重要度決定処理では、テクノロジの重要度を演算して決定しているが、ここで示す演算は一例であり、他の演算を行ってテクノロジの重要度を決定してもよい。
【0075】
図9は、重要度決定処理の処理例の説明図である。なお、図9においては、対象サービス情報として「表情検出」、「混雑状況(人感)」、「盗難防止(人感)」、及び「無人店舗の防災、防犯」を入力した場合の処理例が例示されている。なお、この図9において、「ビジネス重要度特定情報テーブル」は、図6のビジネス重要度特定情報に対応する情報を示しており、また、「ビジネスサービス対応情報テーブル」は、図3のビジネスサービス対応情報に対応する情報を示しており、また、「サービス機能対応情報テーブル」は、図4のサービス機能対応情報に対応する情報を示しており、また、「機能テクノロジ対応情報テーブル」は、図5の機能テクノロジ対応情報に対応する情報を示している。
【0076】
図8のSB1において決定部152は、サービスカテゴリ重要度を決定する。「サービスカテゴリ重要度」とは、対象サービスのカテゴリの重要性の度合いであり、例えば、数値情報であって、値が大きい程重要性の度合いが高い情報である。具体的な処理は任意であるが、例えば、まず、図6のビジネス重要度特定情報を参照して、図3のビジネスカテゴリ情報に対応するビジネス重要度情報を特定する(以下、SB1の第1処理)。次に、SA2で分類したサービスのカテゴリを特定するサービスカテゴリ情報のうちの未だ選択されていないものを1つ選択し、図3のビジネスサービス対応情報を参照して、選択した1つのサービスカテゴリ情報に対応するサービス使用可能性情報を各々特定する(以下、SB2の第2処理)。次に、「SB1の第1処理」及び「SB2の第2処理」での特定結果を用いて、所定の演算を行うことにより、選択した1つのサービスカテゴリ情報のサービスカテゴリ重要度を算出して決定する(以下、SB2の第3処理)。そして、「SB1の第2処理」~「SB1の第3処理」を、SA2で分類したサービスのカテゴリを特定するサービスカテゴリ情報全てについて行う。
【0077】
ここでは、例えば、「SB1の第1処理」において、図6のビジネス重要度特定情報を参照して、「ホテル」に対する「6」(つまり、図9のホテル重要度であるW1=6)、「ミュージアム」に対する「5」(つまり、図9のミュージアム重要度であるW2=5)、及び「工場」に対する「3」(つまり、図9の工場重要度であるW3=3)を特定する。次に、「SB1の第2処理」において、SA2で分類したサービスのカテゴリを特定するサービスカテゴリ情報である「人物識別」、「利用確認」、及び「防犯」のうちの「人物識別」を選択し、図3のビジネスサービス対応情報を参照して、選択した1つの「人物識別」に対応するサービス使用可能性情報として、「ホテル」の「人物識別」に対応する「2」、「ミュージアム」の「人物識別」に対応する「3」、及び「工場」の「人物識別」に対応する「2」を特定する。次に、「SB1の第3処理」において、「SB1の第1処理」で特定したビジネス重要度情報と「SB1の第2処理」で特定した対応するサービス使用可能性情報とを各々乗算し、乗算結果同士を加算し、加算結果を、選択した1つのサービスカテゴリ情報のサービスカテゴリ重要度を算出して決定する。
【0078】
演算について具体的には、「SB1の第2処理」において「人物識別」を選択した場合、「SB1の第3処理」において、「6(「ホテル」に対するビジネス重要度情報であり、図9のホテル重要度である「W1=6」が示す値)×2(「ホテル」の「利用確認」に対応するサービス使用可能性情報であり、図9のα11が示す値)+5(「ミュージアム」に対するビジネス重要度情報であり、図9のミュージアム重要度である「W2=5」が示す値)×3(「ミュージアム」の「利用確認」に対応するサービス使用可能性情報であり、図9のα21が示す値)+3(「工場」に対するビジネス重要度情報であり、図9の工場重要度である「W3=3」が示す値)×2(「工場」の「利用確認」に対応するサービス使用可能性情報であり、図9のα31が示す値)」を演算し、「人物識別」のサービスカテゴリ重要度として「33」を算出して決定する。つまり、図9に示されている「人物識別重要度 X1=6×2+5×3+3×2=33」の演算を行って、「人物識別」に関するサービスカテゴリ重要度である人物識別重要度として「33」を算出して決定する。
【0079】
また、「SB1の第2処理」において「利用確認」を選択した場合、同様にして、図9に示されている「利用確認重要度 X2=6×0+5×3+3×1=18」の演算を行って、「利用確認」に関するサービスカテゴリ重要度である利用確認重要度として「18」を算出して決定する。また、「SB1の第2処理」において「防犯」を選択した場合、同様にして、図9に示されている「防犯重要度 X3=6×3+5×3+3×1=36」の演算を行って、「防犯」に関するサービスカテゴリ重要度である防犯重要度として「36」を算出して決定する。
【0080】
図8のSB2において決定部152は、機能重要度を決定する。「機能重要度」とは、機能の重要性の度合いであり、例えば、数値情報であって、値が大きい程重要性の度合いが高い情報である。具体的な処理は任意であるが、例えば、まず、図4のサービス機能対応情報を参照して、SB1でサービスカテゴリ重要度を決定したサービスのカテゴリを特定するサービスカテゴリ情報に対応する機能使用可能性情報を、機能情報毎に特定し、特定結果とSB1で決定したサービスカテゴリ重要度とを用いて、所定の演算を行うことにより、各機能情報に対応する機能重要度を算出して決定する。
【0081】
ここでは、例えば、まず、図4のサービス機能対応情報を参照して、SB1でサービスカテゴリ重要度を決定したサービスのカテゴリを特定するサービスカテゴリ情報である「人物識別」、「利用確認」、及び「防犯」に対応する機能使用可能性情報を、機能情報毎に特定する。具体的には、図4の「人物識別」の「老若男女識別」に対応する「2」、「人物識別」の「混雑の推定」に対応する「0」、「人物識別」の「人物の存在確認」に対応する「0」、「人物識別」の「犯罪の監視」に対応する「0」等を特定する。次に、当該特定結果とSB1で決定した「人物識別」のサービスカテゴリ重要度としての「33」、「利用確認」のサービスカテゴリ重要度としての「18」、及び「防犯」のサービスカテゴリ重要度として「36」を用いて、SB1の場合と同様な乗算及び加算を行うことにより、各機能情報に対応する機能重要度を算出して決定する。
【0082】
演算について具体的には、まず、「老若男女識別」については、「33(「人物識別」のサービスカテゴリ重要度であり、図9の人物識別重要度である「X1=33」が示す値)×2(「人物識別」の「老若男女識別」に対応する機能使用可能性情報であり、図9のβ11が示す値)+18(「利用確認」のサービスカテゴリ重要度であり、図9の利用確認重要度である「X2=18」が示す値)×0(「利用確認」の「老若男女識別」に対応する機能使用可能性情報であり、図9のβ21が示す値)+36(「防犯」のサービスカテゴリ重要度であり、図9の防犯重要度である「X3=36」が示す値)×0(「防犯」の「老若男女識別」に対応する機能使用可能性情報であり、図9のβ31が示す値)」を演算し、「老若男女識別」の機能重要度として「66」算出して決定する。つまり、図9に示されている「老若男女識別重要度 Y1=33×2+18×0+36×0=66」の演算を行って、「老若男女識別」に関する機能重要度である老若男女識別重要度として「66」を算出して決定する。
【0083】
また、「混雑の推定」については、同様にして、図9に示されている「混雑の推定重要度 Y2=33×0+18×3+36×0=54」の演算を行って、「混雑の推定」に関する機能重要度である混雑の推定重要度として「54」を算出して決定する。また、「人物の存在確認」については、同様にして、図9に示されている「人物の存在確認重要度 Y3=33×0+18×0+36×1=36」の演算を行って、「人物の存在確認」に関する機能重要度である人物の存在確認重要度として「36」を算出して決定する。また、「犯罪の監視」については、同様にして、図9に示されている「犯罪の監視重要度 Y4=33×0+18×0+36×3=108」の演算を行って、「犯罪の監視」に関する機能重要度である犯罪の監視重要度として「108」を算出して決定する。
【0084】
図8のSB3において決定部152は、テクノロジ重要度を決定する。「テクノロジ重要度」とは、前述のテクノロジの重要度であり、例えば、数値情報であって、値が大きい程重要性の度合いが高い情報である。具体的な処理は任意であるが、SB2の場合と同様な処理を行う。例えば、まず、図5の機能テクノロジ対応情報を参照して、各機能情報に対応するテクノロジ使用可能性情報を、テクノロジ情報毎に特定し、特定結果とSB2で決定した機能重要度とを用いて、所定の演算を行うことにより、各テクノロジ情報に対応するテクノロジ重要度を算出して決定する。
【0085】
ここでは、例えば、まず、図5の機能テクノロジ対応情報を参照して、各機能情報である「老若男女識別」、「混雑の推定」、「人物の存在確認」、及び「犯罪の監視」に対応するテクノロジ使用可能性情報を、テクノロジ情報毎に特定する。具体的には、図5の「老若男女識別」の「カメラ」に対応する「1」、「老若男女識別」の「人感センサ」に対応する「0」、「老若男女識別」の「マイク」に対応する「0」、及び「老若男女識別」の「照度センサ」に対応する「0」等を特定する。次に、当該特定結果とSB2で決定した「老若男女識別」の機能重要度としての「66」、「混雑の推定」の機能重要度としての「54」、「人物の存在確認」の機能重要度としての「36」、及び「犯罪の監視」の機能重要度としての「108」を用いて、SB2の場合と同様な乗算及び加算を行うことにより、各テクノロジ情報に対応するテクノロジ重要度を算出して決定する。
【0086】
演算について具体的には、まず、「カメラ」については、「66(「老若男女識別」の機能重要度であり、図9の老若男女識別重要度である「Y1=66」が示す値)×1(「老若男女識別」の「カメラ」に対応するテクノロジ使用可能性情報であり、図9のγ11が示す値)+54(「混雑の推定」の機能重要度であり、図9の混雑の推定重要度である「Y2=54」が示す値)×2(「混雑の推定」の「カメラ」に対応するテクノロジ使用可能性情報であり、図9のγ21が示す値)+36(「人物の存在確認」の機能重要度であり、図9の人物の存在確認重要度である「Y3=36」が示す値)×1(「人物の存在確認」の「カメラ」に対応するテクノロジ使用可能性情報であり、図9のγ31が示す値)+108(「犯罪の監視」の機能重要度であり、図9の犯罪の監視重要度である「Y4=108」が示す値)×2(「犯罪の監視」の「カメラ」に対応するテクノロジ使用可能性情報であり、図9のγ41が示す値)」を演算し、「カメラ」のテクノロジ重要度として「426」を算出して決定する。
【0087】
また、「人感センサ」については、同様にして、図9に示されている「人感センサ重要度 Z2=66×0+54×3+36×1+108×1=306」の演算を行って、「人感センサ」に関するテクノロジ重要度である人感センサ重要度として「306」を算出して決定する。また、「マイク」については、同様にして、図9に示されている「マイク重要度 Z3=66×0+54×1+36×0+108×0=54」の演算を行って、「マイク」に関するテクノロジ重要度であるマイク重要度として「54」を算出して決定する。また、「照度センサ」については、同様にして、図9に示されている「照度センサ重要度 Z4=66×0+54×1+36×2+108×1=234」の演算を行って、「照度センサ」に関するテクノロジ重要度である照度センサ重要度として「234」を算出して決定する。これにて、重要度決定処理をリターンする。
【0088】
図7のSA4においてグループ分け部153は、テクノロジをグループに分けする。図10は、テクノロジの重要度とコストによって規定されるグループを示すグラフである。「グループ」とは、テクノロジが分けられる区分であり、具体的には、テクノロジの重要度と当該テクノロジのコストによって規定されるものであり、例えば、図10に示すように、重要度及びコストの高低に基づいて予め定められたものである。「テクノロジのコスト」とは、テクノロジを採用する場合の費用であり、例えば、単位数量当たりの費用等を含む概念であり、一例としては、テクノロジの購入費用、及び維持費用等を含む概念である。ここでは、例えば、図1の記録部14に、図10の除外のグループ(グラフにて閾値を境界として「除外」と記載されている領域)、検討のグループ(グラフにて閾値を境界として「検討」と記載されている領域)、及び採用のグループ(グラフにて閾値を境界として「採用」と記載されている領域)を生成するためのグループ生成情報(例えば、図10の閾値を特定する情報等)が記録されていることとして説明する。なお、ここでは、グループ生成情報として、「図10の閾値を特定する情報」が記録されているものと説明したが、より具体的には、図10の閾値を特定する数式の情報、あるいは、当該閾値を定める手法(ロジック)を特定する情報等が記録されていることとしてもよい。また、グループを生成する情報として、その他の任意の情報が記録されていることとしてもよい。また、記録部14には、図5の機能テクノロジ対応情報のテクノロジ情報が特定するテクノロジの費用を特定する費用情報が記録されていることとして説明する。「除外のグループ」とは、テクノロジを採用から除外することを推奨する(つまり、テクノロジを採用しないことを推奨する)グループであり、「検討のグループ」とは、テクノロジを採用するために更なる検討を行うことを推奨するグループであり、「採用のグループ」とは、テクノロジを採用することを推奨するグループである。
【0089】
SA4について具体的には任意であるが、例えば、SA3の処理(詳細には、図8のSB3の処理)で決定したテクノロジの重要度と、テクノロジのコストとに基づいて、テクノロジをグループに分けする。詳細には、まず、記録部14のグループ生成情報を取得し、取得したグループ生成情報に基づいて、図10の除外のグループ、検討のグループ、及び採用のグループの領域に対応する情報を生成する。次に、SA3の処理(詳細には、図8のSB3の処理)で決定したテクノロジの重要度、及び記録部14の費用情報を取得した上で、取得したこれらの情報に基づいて、前述の生成したグループの領域において各テクノロジ(具体的には、図5のテクノロジ情報に特定されるテクノロジ)が属するグループの領域を特定することにより、各テクノロジ(具体的には、図5のテクノロジ情報に特定される各テクノロジ)をグループ分けする。
【0090】
ここでは、例えば、図10に示すように、データをプロットして各テクノロジが属するグループの領域を特定することにより、各テクノロジをグループ分けする。詳細には、テクノロジである「カメラ」を、図8のSB3で決定したカメラ重要度、及び記録部14の費用情報にて特定される当該カメラの費用(つまり、コスト)に基づいて採用のグループに分け、同様にして、「照度センサ」及び「人感センサ」を検討のグループに分け、「マイク」を除外のグループに分ける。
【0091】
この後の処理は任意であるが、例えば、SA4で行ったグループ分けの結果を、図1の出力部13を介して出力してもよい。ここでの出力態様は任意であるが、例えば、出力部13の表示装置を介して表示して出力してもよいし、あるいは、当該出力部13の音声装置を介して音声にて出力してもよい。特に、表示して出力する場合、図10に示すように、各グループの領域と閾値と各テクノロジのプロットとを示すグラフ形式にて表示して出力してもよい。これにて、グループ分け処理を終了する。
【0092】
(処理例)
前述のグループ分け処理では、決定装置100のユーザが、図2の対象サービス情報として具体的に図示されている「表情検出」、「混雑状況(人感)」、「盗難防止(人感)」、及び「無人店舗の防災、防犯」を入力した場合を例示して説明したが、これらの情報の内の一部の情報のみを入力した場合について説明する。なお、ここでの具体的な処理は前述の処理と同様であるので、概要のみ説明する。
【0093】
図11図13は、重要度決定処理の処理例の説明図であり、図14図16は、テクノロジの重要度とコストによって規定されるグループを示すグラフである。
【0094】
(処理例-第1の例)
例えば、決定装置100のユーザが、図2の対象サービス情報として具体的に図示されている「表情検出」及び「混雑状況(人感)」を入力した場合、決定装置100の制御部15は、前述の場合と同様にして図7のグループ分け処理及び図8の重要度決定処理を行うことになるが、特に、図7のSA2において「人物識別」及び「利用確認」が特定するカテゴリに分類する(つまり、「防犯」が特定するカテゴリには分類しない)。従って、図8の重要度決定処理において、図11に示されるように、図9の場合とは異なり防犯重要度に関する演算を行わないことになる。そして、この防犯重要度に関する演算を行わない点以外については、前述の場合と同様の処理を行い、図11の下段に示すテクノロジ重要度を演算して決定する。
【0095】
そして、図7のSA4において、前述の場合と同様な処理を行って、図14に示すように各テクノロジをグループ分けする。ここでは、例えば、「カメラ」及び「人感センサ」を検討のグループに分け、「照度センサ」及び「マイク」を除外のグループに分ける。
【0096】
(処理例-第2の例)
例えば、決定装置100のユーザが、図2の対象サービス情報として具体的に図示されている「混雑状況(人感)」、「盗難防止(人感)」、及び「無人店舗の防災、防犯」を入力した場合、決定装置100の制御部15は、前述の場合と同様にして図7のグループ分け処理及び図8の重要度決定処理を行うことになるが、特に、図7のSA2において「利用確認」及び「防犯」が特定するカテゴリに分類する(つまり、「人物識別」が特定するカテゴリには分類しない)。従って、図8の重要度決定処理において、図12に示されるように、図9の場合とは異なり人物識別重要度に関する演算を行わないことになる。そして、この人物識別重要度に関する演算を行わない点以外については、前述の場合と同様の処理を行い、図12の下段に示すテクノロジ重要度を演算して決定する。
【0097】
そして、図7のSA4において、前述の場合と同様な処理を行って、図15に示すように各テクノロジをグループ分けする。ここでは、例えば、「人感センサ」を採用のグループに分け、「カメラ」及び「照度センサ」を検討のグループに分け、「マイク」を除外のグループに分ける。
【0098】
(処理例-第3の例)
例えば、決定装置100のユーザが、図2の対象サービス情報として具体的に図示されている「表情検出」、「盗難防止(人感)」、及び「無人店舗の防災、防犯」を入力した場合、決定装置100の制御部15は、前述の場合と同様にして図7のグループ分け処理及び図8の重要度決定処理を行うことになるが、特に、図7のSA2において「人物識別」及び「防犯」が特定するカテゴリに分類する(つまり、「利用確認」が特定するカテゴリには分類しない)。従って、図8の重要度決定処理において、図13に示されるように、図9の場合とは異なり利用確認重要度に関する演算を行わないことになる。そして、この利用確認重要度に関する演算を行わない点以外については、前述の場合と同様の処理を行い、図13の下段に示すテクノロジ重要度を演算して決定する。
【0099】
そして、図7のSA4において、前述の場合と同様な処理を行って、図16に示すように各テクノロジをグループ分けする。ここでは、例えば、「カメラ」、「人感センサ」及び「照度センサ」を検討のグループに分け、「マイク」を除外のグループに分ける。
【0100】
なお、ここで例示した場合以外にも、様々な対象サービス情報が入力されることが想定されるが、この場合においても、前述の例示した各処理と同様な処理を行うことになる。
【0101】
(実施の形態の効果)
このように本実施の形態によれば、対象サービスに対応するビジネスの重要度に基づいて、対象サービスに対応するテクノロジの重要度を決定することにより、例えば、当該テクノロジの重要度を用いてテクノロジの導入について判断することができるので、テクノロジの導入についての判断を適切に行うことが可能となる。特に、ビジネスの重要度に基づいてテクノロジの重要度を決定することにより、例えば、ビジネスを考慮してテクノロジの導入についての判断を行うことが可能となる。
【0102】
また、テクノロジの重要度と費用とに基づいて、テクノロジをグループ分けすることにより、例えば、グループ分けの結果を用いてテクノロジの導入についての判断を容易に行うことが可能となる。
【0103】
また、ビジネスの重要度と、対象サービスのビジネスでの使用可能性と、対象サービスに対応する機能の当該対象サービスでの使用可能性と、テクノロジの機能での使用可能性とに基づいて、テクノロジの重要度を決定することにより、例えば、対象サービス、機能、及びテクノロジの使用可能性を、テクノロジの重要度に反映することができるので、テクノロジの導入についての判断を適切に行うことが可能となる。
【0104】
また、対象サービスのカテゴリに対応するビジネスのカテゴリの重要度に基づいて、対象サービスのカテゴリに対応するテクノロジの重要度を決定することにより、例えば、類似の対象サービスが多数存在する場合であっても、当該類似の対象サービスを1つの対象サービスのカテゴリとして扱うことができるので、テクノロジの重要度を適切に決定することが可能となる。
【0105】
〔実施の形態に対する変形例〕
以上、本発明に係る実施の形態について説明したが、本発明の具体的な構成及び手段は、特許請求の範囲に記載した各発明の技術的思想の範囲内において、任意に改変及び改良することができる。以下、このような変形例について説明する。
【0106】
(解決しようとする課題や発明の効果について)
まず、発明が解決しようとする課題や発明の効果は、上述の内容に限定されるものではなく、発明の実施環境や構成の詳細に応じて異なる可能性があり、上述した課題の一部のみを解決したり、上述した効果の一部のみを奏したりすることがある。
【0107】
(分散や統合について)
また、上述した構成は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各部の分散や統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、任意の単位で機能的または物理的に分散又は統合して構成できる。また、本出願における「装置」とは、単一の装置によって構成されたものに限定されず、複数の装置によって構成されたものを含む。
【0108】
(カテゴリについて)
また、上記実施の形態では、図7のSA2において対象サービスを分類した上で各処理を行う場合について説明したが、これに限らず、対象サービスを分類せずに、対象サービスのままで各処理を行うように構成してもよい。具体的には、図3及び図4のサービスカテゴリ情報を対象サービス情報に変更した上で、図7のSA2を省略し、当該変更に対応して実施の形成で説明した各処理を適宜変更することにより、各処理を行うように構成してもよい。なお、この場合、図3のビジネスカテゴリ情報をビジネスを特定する情報に変更してもよい。
【0109】
(各可能性情報について)
また、各使用可能性情報の詳細の定義を任意に変更してもよい。例えば、実施の形態では、図3の「サービス使用可能性情報」について、ビジネスのカテゴリに属する少なくとも1つのビジネスで対象サービスのカテゴリに属する少なくとも1つの対象サービスが使用される可能性を特定するサービス使用可能性情報であると説明したが、任意に変更してもよい。例えば、図3の「サービス使用可能性情報」について、ビジネスのカテゴリに属する全てのビジネスで対象サービスのカテゴリに属する少なくとも1つ対象サービスが使用される可能性を特定する情報であるものと詳細の定義を変更してもよい。また、例えば、図3の「サービス使用可能性情報」について、ビジネスのカテゴリに属する任意の個数のビジネスで対象サービスのカテゴリに属する任意の個数の対象サービスが使用される可能性を特定する情報であるものと詳細の定義を変更してもよい。なお、ここでの「任意の個数」とは、予め定められている個数を用いてもよいし、全体の個数に対する所定の割合に対応する個数を用いてもよい。なお、図4の機能使用可能性情報についても、同様にして詳細の定義を変更してもよい。すなわち、例えば、図4の「機能使用可能性情報」について、対象サービスのカテゴリに属する全ての対象サービスを行うために機能が使用される可能性を特定する情報であるものと定義を変更してもよいし、あるいは、対象サービスのカテゴリに属する任意の個数の対象サービスを行うために機能が使用される可能性を特定する情報であるものと定義を変更してもよい。
【0110】
(ビジネスの重要度の決定について)
また、上記実施の形態においては、決定部152が、ビジネス重要度情報、サービス使用可能性情報、機能使用可能性情報、及びテクノロジ使用可能性情報を全て用いてテクノロジの重要度を決定する場合を例示して説明したが、これに限らない。ビジネス重要度情報のみを用いてテクノロジの重要度を決定するように構成してもよい。具体的には、対象サービスに対応するビジネスの重要度から当該ビジネスで用いられるテクノロジの重要度を演算する演算式を予め定めておき、各使用可能性情報を用いずに、当該演算式を用いてテクノロジの重要度を演算して決定するように構成してもよい。また、ビジネス重要度情報と各使用可能性情報のうちの少なくとも1つとを用いてテクノロジの重要度を決定するように構成してもよい。具体的には、前述の如き演算式の技術を用いて実現してもよい。
【0111】
(ユーザによる対象サービス情報の入力について)
また、図7のSA1で説明した対象サービス情報の入力に関連する事項について任意に変更してもよい。例えば、図2の対象サービス情報の入力を支援するために、当該対象サービス情報を入力の候補として表示して選択させるように構成してもよい。あるいは、例えば、ユーザが図2の対象サービス情報に記録されている情報そのものでなく、近い情報を入力した場合、当該近い情報から記録されている対象サービス情報を予測し、予測した対象サービス情報を取得部151が取得するように構成してもよい。なお、予測する具体的な手法は任意であるが、例えば、ディープラーニング等の技術を用いてもよい。
【0112】
(情報の出力について)
また、上記実施の形態において、制御部15が、任意の情報を出力部13を介して出力するように構成してもよい。具体的には、図8のSB1~SB3で決定した各重要度を任意のタイミングで出力するように構成してもよい。
【0113】
(閾値について)
また、上記実施の形態で説明した図10の閾値については、任意の手法を用いて決定してもよい。例えば、図7のSA2で特定したカテゴリの個数又は図8のSB3で決定したテクノロジ重要度の値に関わらず、予め定められている固定値を閾値として用いてもよい。あるいは、図7のSA2で特定したカテゴリの個数又は図8のSB3で決定したテクノロジ重要度の値に基づいて、閾値を定めて、当該定めた閾値を用いてもよい。
【0114】
後者の場合、例えば、SA2で特定したカテゴリの個数が多いほど、演算して決定するテクノロジ重要度の値が大きくなりやすい傾向を考慮して、特定したカテゴリの個数が増えるに従って図10において図面右側にシフトする閾値を予め定めた上で、カテゴリの個数と当該個数に対応する閾値とを特定する情報(例えば、テーブル情報等)を記録部14に記録しておき、図7のSA4において、記録部14の当該情報を参照して、SA2で特定したカテゴリの個数に対応する閾値を用いて、前述のグループを生成した上で実施の形態で説明した処理を行うように構成してもよい。
【0115】
また、例えば、図8のSB3で決定したテクノロジ重要度の値の内の最大値のテクノロジ重要度に対応するテクノロジが、「採用」のグループに入るように閾値を定めてもよい。具体的には任意であるが、例えば、図7のSA4において、図8のSB3で決定したテクノロジ重要度の内の最大値を取得し、図10において、当該最大値よりも所定割合(例えば、2割程度低い値)程度低い値(以下、「第1の値」)を通る直線(図10の閾値の直線に平行な直線)に対応する閾値、及び前述の「第1の値」よりも更に所定割合(例えば、2割程度低い値)程度低い値(以下、「第2の値」)を通る直線(図10の閾値の直線に平行な直線)に対応する閾値を決定し、決定したこれらの閾値を用いて、前述のグループを生成した上で実施の形態で説明した処理を行うように構成してもよい。
【0116】
(グループについて)
また、上記実施の形態では、図10に示すように、3個のグループを生成して、当該3個のグループに分ける場合について説明したが、これに限らず、例えば、2個のグループ、あるいは、4個以上のグループに分けてもよい。
【0117】
(特定部について)
また、上記実施の形態の決定装置100の記録部14に「対象物特定情報」を記録し、また、制御部15に特定部を設けてもよい。図17は、対象物特定情報を例示した図である。
【0118】
「対象物特定情報」とは、対象物と対象サービスとを特定する情報である。図17に示すように、対象物特定情報は、例えば、項目「対象物情報」に対応する情報と、及び項目「対象サービス情報」に対応する情報とが相互に関連付けられている。なお、項目「対象サービス情報」に対応する情報は、図2の同一名称の情報と同様である。項目「対象物情報」は、対象物を特定する対象物情報である(図17では、任意の基準(例えば、消防法等)で規定されている施設の種類であり、「劇場」等)。
【0119】
「特定部」とは、取得部151が取得した対象サービス情報が特定する対象サービスが、記録部14が格納している対象物情報が特定する対象物を網羅しているか否かを特定する特定手段である。この特定部の実装手法は任意であるが、例えば、図7のSA1で処理を行うように実装してもよい。例えば、取得部151が対象サービス情報を取得した場合に、特定部が、図17の対象物特定情報を参照して、取得した対象サービス情報が全ての対象物情報に対応しているか否かを判定し、全ての対象物情報に対応しているものと判定した場合、取得した対象サービス情報が対象物特定情報の対象物情報が特定する対象物を網羅しているものと特定し、一方、全ての対象物情報に対応しているものと判定しなかった場合、取得した対象サービス情報が対象物特定情報の対象物情報が特定する対象物を網羅していないものと特定する。そして、網羅しているものと特定した場合、図のSA2に移行し、一方、網羅していないものと特定した場合、特定部が、図1の出力部13を介して対象サービス情報が不足していることに関する情報(一例としては、不足している旨を報知する情報、あるいは、不足している対象サービス情報を案内する情報等)を出力するように構成してもよい。
【0120】
ここでは、例えば、図17の対象物情報については、実際には、具体的に図示されている「劇場」等の情報以外にも様々な情報(例えば、不図示の「百貨店」等)も記録され得るが、ここでは、説明の便宜、この具体的に記載されている情報のみが記録されていることとして説明する。この場合、ユーザの入力により、取得部151が「表情検出」、及び「混雑状況(人感)」のみを取得した場合、図17の「劇場」、「映画館」、及び「カフェ」に対応しているものの、「カラオケ」、及び「共同住宅」に対応していないので、特定部は、全ての対象物情報に対応しているものと判定せずに、網羅していないものと特定し、対象サービス情報が不足していることに関する情報を出力する。この後、ユーザの追加入力により、取得部151が、「タバコ検出(空気品質)」及び「一酸化炭素中毒防止(CO)」を取得した場合、図17の「カラオケ」、及び「共同住宅」にも対応することになるので、特定部が、全ての対象物情報に対応しているものと判定し、網羅しているものと特定し、SA2に移行する。
【0121】
このように構成することにより、対象サービスが対象物を網羅しているか否かを特定することにより、例えば、対象物を網羅している対象サービスを想定してテクノロジの重要度を決定することができるので、十分な対象サービスを前提として、テクノロジの導入についての判断を適切に行うことが可能となる。
【0122】
(特徴について)
また、実施の形態の特徴及び変形例の特徴を任意に組み合わせてもよい。
【0123】
(付記)
付記1の決定システムは、対象サービス情報を取得する取得手段と、少なくとも、前記取得手段が取得した前記対象サービス情報が特定する対象サービスに対応するビジネスの重要度に基づいて、前記取得手段が取得した前記対象サービス情報が特定する対象サービスに対応するテクノロジの重要度を決定する決定手段と、を備える。
【0124】
付記2の決定システムは、付記1に記載の決定システムにおいて、前記決定手段の決定結果と、前記テクノロジの費用とに基づいて、前記テクノロジをグループ分けするグループ分け手段、を備える。
【0125】
付記3の決定システムは、付記1又は2に記載の決定システムにおいて、前記決定手段は、前記ビジネスの重要度と、前記対象サービス情報が特定する対象サービスの前記ビジネスでの使用可能性と、前記対象サービス情報が特定する対象サービスに対応する機能の当該対象サービスでの使用可能性と、前記機能に対応する前記テクノロジの前記機能での使用可能性とに基づいて、前記テクノロジの重要度を決定する。
【0126】
付記4の決定システムは、付記1から3の何れか一項に記載の決定システムにおいて、前記取得手段が取得した前記対象サービス情報が特定する対象サービスを分類する分類手段、を備え、前記決定手段は、少なくとも、前記分類手段に分類された前記対象サービス情報が特定する対象サービスのカテゴリに対応する前記ビジネスのカテゴリの重要度に基づいて、前記分類手段に分類された前記対象サービス情報が特定する対象サービスのカテゴリに対応する前記テクノロジの重要度を決定する。
【0127】
付記5の決定システムは、付記1から4の何れか一項に記載の決定システムにおいて、前記対象サービス情報が特定する対象サービスが適用されるべき対象物を特定する対象物情報を格納する格納手段と、前記取得手段が取得した前記対象サービス情報が特定する対象サービスが、前記格納手段が格納している前記対象物情報が特定する対象物を網羅しているか否かを特定する特定手段と、を備える。
【0128】
付記6の決定方法は、取得手段が、対象サービス情報を取得する取得ステップと、決定手段が、少なくとも、前記取得手段が取得した前記対象サービス情報が特定する対象サービスに対応するビジネスの重要度に基づいて、前記取得手段が取得した前記対象サービス情報が特定する対象サービスに対応するテクノロジの重要度を決定する決定ステップと、を含む。
【0129】
付記7の決定方法は、付記6に記載の決定方法において、グループ分け手段が、前記決定手段の決定結果と、前記テクノロジの費用とに基づいて、前記テクノロジをグループ分けするグループ分けステップ、を含む。
【0130】
付記8の決定方法は、付記6又は7に記載の決定方法において、前記決定手段は、前記ビジネスの重要度と、前記対象サービス情報が特定する対象サービスの前記ビジネスでの使用可能性と、前記対象サービス情報が特定する対象サービスに対応する機能の当該対象サービスでの使用可能性と、前記機能に対応する前記テクノロジの前記機能での使用可能性とに基づいて、前記テクノロジの重要度を決定する。
【0131】
付記9の決定方法は、付記6から8の何れか一項に記載の決定方法において、分類手段が、前記取得手段が取得した前記対象サービス情報が特定する対象サービスを分類する分類ステップ、を含み、前記決定手段は、少なくとも、前記分類手段に分類された前記対象サービス情報が特定する対象サービスのカテゴリに対応する前記ビジネスのカテゴリの重要度に基づいて、前記分類手段に分類された前記対象サービス情報が特定する対象サービスのカテゴリに対応する前記テクノロジの重要度を決定する。
【0132】
付記10の決定方法は、付記6から9の何れか一項に記載の決定方法において、特定手段が、前記取得手段が取得した前記対象サービス情報が特定する対象サービスが、前記対象サービス情報が特定する対象サービスが適用されるべき対象物を特定する対象物情報を格納する格納手段が格納している前記対象物情報が特定する対象物を網羅しているか否かを特定する特定ステップと、を含む。
【0133】
付記11の決定プログラムは、コンピュータを、対象サービス情報を取得する取得手段と、少なくとも、前記取得手段が取得した前記対象サービス情報が特定する対象サービスに対応するビジネスの重要度に基づいて、前記取得手段が取得した前記対象サービス情報が特定する対象サービスに対応するテクノロジの重要度を決定する決定手段と、として機能させる。
【0134】
(付記の効果)
付記1に記載の決定システム、付記6に記載の決定方法、及び付記11に記載の決定プログラムによれば、対象サービスに対応するビジネスの重要度に基づいて、対象サービスに対応するテクノロジの重要度を決定することにより、例えば、当該テクノロジの重要度を用いてテクノロジの導入について判断することができるので、テクノロジの導入についての判断を適切に行うことが可能となる。特に、ビジネスの重要度に基づいてテクノロジの重要度を決定することにより、例えば、ビジネスを考慮してテクノロジの導入についての判断を行うことが可能となる。
【0135】
付記2に記載の決定システム、及び付記7に記載の決定方法によれば、テクノロジの重要度と費用とに基づいて、テクノロジをグループ分けすることにより、例えば、グループ分けの結果を用いてテクノロジの導入についての判断を容易に行うことが可能となる。
【0136】
付記3に記載の決定システム、及び付記8に記載の決定方法によれば、ビジネスの重要度と、対象サービスのビジネスでの使用可能性と、対象サービスに対応する機能の当該対象サービスでの使用可能性と、テクノロジの機能での使用可能性とに基づいて、テクノロジの重要度を決定することにより、例えば、対象サービス、機能、及びテクノロジの使用可能性を、テクノロジの重要度に反映することができるので、テクノロジの導入についての判断を適切に行うことが可能となる。
【0137】
付記4に記載の決定システム、及び付記9に記載の決定方法によれば、対象サービスのカテゴリに対応するビジネスのカテゴリの重要度に基づいて、対象サービスのカテゴリに対応するテクノロジの重要度を決定することにより、例えば、類似の対象サービスが多数存在する場合であっても、当該類似の対象サービスを1つの対象サービスのカテゴリとして扱うことができるので、テクノロジの重要度を適切に決定することが可能となる。
【0138】
付記5に記載の決定システム、及び付記10に記載の決定方法によれば、対象サービスが対象物を網羅しているか否かを特定することにより、例えば、対象物を網羅している対象サービスを想定してテクノロジの重要度を決定することができるので、十分な対象サービスを前提として、テクノロジの導入についての判断を適切に行うことが可能となる。
【符号の説明】
【0139】
11 通信部
12 入力部
13 出力部
14 記録部
15 制御部
100 決定装置
151 取得部
152 決定部
153 グループ分け部
154 分類部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
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