(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-09
(45)【発行日】2024-12-17
(54)【発明の名称】タクシー予約支援システム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/40 20240101AFI20241210BHJP
G06Q 10/02 20120101ALI20241210BHJP
G06Q 50/14 20120101ALI20241210BHJP
【FI】
G06Q50/40
G06Q10/02
G06Q50/14
(21)【出願番号】P 2020177666
(22)【出願日】2020-10-22
【審査請求日】2023-09-19
(73)【特許権者】
【識別番号】000006895
【氏名又は名称】矢崎総業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002000
【氏名又は名称】弁理士法人栄光事務所
(72)【発明者】
【氏名】今野 勇介
(72)【発明者】
【氏名】真鍋 陽平
(72)【発明者】
【氏名】滝井 康生
【審査官】佐藤 光起
(56)【参考文献】
【文献】特開2012-038086(JP,A)
【文献】特開2018-084855(JP,A)
【文献】特開2020-030726(JP,A)
【文献】特開2021-009063(JP,A)
【文献】特開2002-150470(JP,A)
【文献】特開2020-119441(JP,A)
【文献】特開2019-211896(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
事前に定めた運行プランに従い運行されるタクシー車両の運行サービスを
予約するための手続きを支援するタクシー予約支援システムであって、
前記運行サービスを提供可能な1つ以上のタクシー業者が扱う第1の端末、
前記運行サービス以外のサービスを提供可能な複数の事業者のそれぞれが扱う第2の端末
、及びタクシー車両への乗車を希望する任意のタクシー利用者が扱う第3の端末に対して、それぞれ所定の通信サービスを提供可能な1つ以上のサーバを備え、
前記サーバは、
前記第2の端末から与えられる前記事業者毎のプラン作成条件をそれぞれ個別に受け付ける作成条件受付機能と、
前記作成条件受付機能が受け付けたそれぞれのプラン作成条件に従い、少なくとも出発地、及び目的地を含む複数の運行プランを生成するプラン生成機能と、
複数の前記運行プランの内容を前記第1の端末に対して提示すると共に、前記第1の端末からの指示に応じて複数の前記運行プランの中の1つ以上を業者選択プランとして選択する業者プラン選択機能と、
選択された前記業者選択プランの内容を前記第3の端末に対して提示すると共に、前記第3の端末からの指示に応じて選択されたプランをユーザ応募プランとして特定するユーザ応募受付機能と、
前記ユーザ応募プランの応募状況に応じて各プランのタクシー運行を確定し、確定したプランの運行業者の前記第1の端末に対して該当するプランに従う配車要求を送信すると共に、予約確定の通知を前記確定したプランに応募したタクシー利用者の前記第3の端末へ送信する配車要求機能と、
を有するタクシー予約支援システム。
【請求項2】
前記サーバは、
前記プラン生成機能が生成した前記運行プランに対して、関連のある前記事業者のいずれかが提供する付加サービスを関連付ける付加サービス連携機能を更に備える、
請求項1に記載のタクシー予約支援システム。
【請求項3】
前記サーバは、
前記プラン生成機能が生成した前記運行プランのそれぞれについて、当該運行プランの予約によりタクシー運行が確定した場合には、当該運行プランに対応付けられた前記事業者に対して、少なくとも前記通信サービスの提供に関する課金を実行する事業者課金機能を更に備える、
請求項1
又は2に記載のタクシー予約支援システム。
【請求項4】
前記サーバは、
前記通信サービスを利用したタクシー利用者に関連する実績情報を収集して管理する利用者実績管理機能と、
前記利用者実績管理機能が管理している実績情報に基づき、所定の条件に該当する特定のタクシー利用者に対して、前記事業者により予め指定された付加サービスの権利を付与る権利付与機能と、を更に備える、
請求項1乃至請求項
3のいずれか1項に記載のタクシー予約支援システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、事前に定めた運行プランに従い運行されるタクシー車両の運行サービスの実施を支援するタクシー予約支援システムに関する。
【背景技術】
【0002】
タクシー車両のような車両の利用については、ライドシェアなど従来とは異なる様々な利用形態での運用が提案されている。
例えば特許文献1は、カーシェアリングの利用を促進するための監視システムを開示している。管理システムは、利用者の移動通信端末から通信ネットワークを通じてカーシェアリングの予約手続きを受け付ける予約受付手段と、予約手続きがされたシェアリングカーの所在位置へ移動するために、又はシェアリングカーの返却場所から移動するために、利用者による利用が見込まれるタクシー、ライドシェアカー、又はシェアリング自転車のうち何れかを利用することを、シェアリングカーの割引料金の提示とともに、提案するメッセージを移動通信端末に送信する通信手段と、を備えている。
【0003】
また、特許文献2は、高齢者等が利用しやすいサービスを提供する情報処理装置を開示している。サーバは、利用者を乗せて定額タクシーが所定エリア内で移動した際の対価が、同一の利用者にとって一定となるサービスの提供を支援する。要請受付部は、複数の利用者から、定額タクシーの利用の要請(要請には、事前予約も、即乗車希望も含む)のそれぞれを受け付ける。配車計画部は、複数の利用者のそれぞれからの要請の内容及び当該複数の利用者のそれぞれに設定された区分に基づいて、定額タクシーによる輸送の計画を立案する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2019-144654号公報
【文献】特開2020-46884号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、タクシーを含む移動手段に対する潜在的な需要は、実際にタクシーに乗車する個人の利用者に限らず、顧客に対して様々なサービスを提供する様々な業種の事業者にも多く存在している。
【0006】
このような事業者の具体例としては、例えば顧客に対して店舗で様々な商品を販売する小売り事業者、医療・介護・子育てなどに関連するサービスを顧客に対して提供するサービス事業者、顧客の旅行や観光を支援するためのサービスを提供する事業者などがある。
【0007】
上記のような各事業者においては、店舗等の立地が悪く、マイカーを所有しない顧客が当該店舗を利用するのに不便であったり、施設がマイナーであるため、その施設の利用を目的とする観光サービスを提供するための商品を旅行業者に開発して貰えなかったり、医療や介護の業界において、顧客の多くが高齢者や患者であるため、一般的な公共交通機関を利用する移動だと問題が生じやすいなどの理由により、顧客の状況に応じた対応が可能な専用のタクシーなどの便利な移動手段を必要としている。
【0008】
一方、タクシーを運行しているタクシー会社などの事業者においても、人件費の高騰、人材確保、法規制強化、年々下がる営業収益などの様々な課題を抱えている。そのため、事業者は、各タクシー車両が実際に乗客を乗せて運行している実車状態の比率を向上し、売上げを増やしたいと望んでいる。
【0009】
しかし、実際のタクシー車両は、例えば駅前などに停車して空車状態で多数並んで待機していたり、空車状態でお客を探しながら走行している場合が多く、実車状態の比率が低い。
【0010】
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、様々な事業者が、新たな顧客獲得を促進したり収益を上げるために利用可能なタクシー予約支援システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
前述した目的を達成するために、本発明に係るタクシー予約支援システムは、下記(1)~(4)を特徴としている。
(1) 事前に定めた運行プランに従い運行されるタクシー車両の運行サービスを予約するための手続きを支援するタクシー予約支援システムであって、
前記運行サービスを提供可能な1つ以上のタクシー業者が扱う第1の端末、前記運行サービス以外のサービスを提供可能な複数の事業者のそれぞれが扱う第2の端末、及びタクシー車両への乗車を希望する任意のタクシー利用者が扱う第3の端末に対して、それぞれ所定の通信サービスを提供可能な1つ以上のサーバを備え、
前記サーバは、
前記第2の端末から与えられる前記事業者毎のプラン作成条件をそれぞれ個別に受け付ける作成条件受付機能と、
前記作成条件受付機能が受け付けたそれぞれのプラン作成条件に従い、少なくとも出発地、及び目的地を含む複数の運行プランを生成するプラン生成機能と、
複数の前記運行プランの内容を前記第1の端末に対して提示すると共に、前記第1の端末からの指示に応じて複数の前記運行プランの中の1つ以上を業者選択プランとして選択する業者プラン選択機能と、
選択された前記業者選択プランの内容を前記第3の端末に対して提示すると共に、前記第3の端末からの指示に応じて選択されたプランをユーザ応募プランとして特定するユーザ応募受付機能と、
前記ユーザ応募プランの応募状況に応じて各プランのタクシー運行を確定し、確定したプランの運行業者の前記第1の端末に対して該当するプランに従う配車要求を送信すると共に、予約確定の通知を前記確定したプランに応募したタクシー利用者の前記第3の端末へ送信する配車要求機能と、
を有するタクシー予約支援システム。
【0012】
(2) 前記サーバは、
前記プラン生成機能が生成した前記運行プランに対して、関連のある前記事業者のいずれかが提供する付加サービスを関連付ける付加サービス連携機能を更に備える、
上記(1)に記載のタクシー予約支援システム。
【0014】
(3) 前記サーバは、
前記プラン生成機能が生成した前記運行プランのそれぞれについて、当該運行プランの予約によりタクシー運行が確定した場合には、当該運行プランに対応付けられた前記事業者に対して、少なくとも前記通信サービスの提供に関する課金を実行する事業者課金機能を更に備える、
上記(1)又は(2)に記載のタクシー予約支援システム。
【0015】
(4) 前記サーバは、
前記通信サービスを利用したタクシー利用者に関連する実績情報を収集して管理する利用者実績管理機能と、
前記利用者実績管理機能が管理している実績情報に基づき、所定の条件に該当する特定のタクシー利用者に対して、前記事業者により予め指定された付加サービスの権利を付与する権利付与機能と、を更に備える、
上記(1)乃至(3)のいずれかに記載のタクシー予約支援システム。
【0017】
上記(1)の構成のタクシー予約支援システムによれば、サーバは、作成条件受付機能が受け付けたそれぞれのプラン作成条件に従って運行プランを生成することができる。そのため、タクシー車両の運行サービスを利用する顧客の利便性や事業者の業態毎の都合などを反映した状態で、それぞれの運行プランを生成できる。例えば、予想される顧客の体調などに合わせてタクシー車両の種類や運行条件を限定したり、予想される顧客の属性に合わせて運行サービスを提供するタクシー乗務員の言語能力などを限定したりすることができる。
更に、上記(1)の構成のタクシー予約支援システムによれば、タクシー業者に対して適切なタイミングでプランに応じた配車を要求することが可能になる。すなわち、運行プランが確定する前は、それが実現しない可能性もあるため、サーバからの配車要求を制限することでタクシー車両や乗務員などの資源に対して無駄な負担が発生するのを避けることができる。また、運行プランが確定した後はサーバが素早く配車要求することで、タクシー車両や乗務員などの資源を確保できるように手配することが容易になる。
【0018】
上記(2)の構成のタクシー予約支援システムによれば、生成した運行プランに対して、事業者のいずれかが提供する付加サービスを関連付けることができるので、事業者毎に独自のサービスを提供し、事業者は新たな顧客の獲得を促進することが可能になる。例えば、顧客への事業者独自のクーポン配布などにより顧客の利用を促進できる。
【0020】
上記(3)の構成のタクシー予約支援システムによれば、サーバの通信サービスを利用する事業者に対して、通信サービスの利用に関する料金を適切なタイミングで要求することが可能になる。すなわち、実際に新たな売上げが見込める状態になった時にのみ通信サービスの利用料金が発生するので、各事業者に前記通信サービスの利用料金の負担だけが発生するのを避けることができ、各事業者の利便性を高めることができる。これにより、通信サービスの利用を促進できる。
【0021】
上記(4)の構成のタクシー予約支援システムによれば、タクシー利用者毎の実績に基づいて、特定のタクシー利用者に優先的に付加サービスの権利を付与することができる。例えば、タクシーで特定の目的地へ訪れる回数が多い特定のタクシー利用者に対して、目的地の近傍にある店舗や施設の利用に関するクーポンを提供することにより、タクシー利用者が目的地の店舗や施設を利用する機会が増え、店舗や施設を運営する事業者と、タクシー利用者との双方に利益をもたらすことが可能になる。
【発明の効果】
【0023】
本発明のタクシー予約支援システムによれば、様々な事業者が、新たな顧客獲得を促進したり収益を上げるための通信サービスを提供できる。
【0024】
以上、本発明について簡潔に説明した。更に、以下に説明される発明を実施するための形態(以下、「実施形態」という。)を添付の図面を参照して通読することにより、本発明の詳細は更に明確化されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【
図1】
図1は、本発明の実施形態に係るタクシー予約支援システムの構成例を示すブロック図である。
【
図2】
図2は、予約管理サーバにおける主要な機能の構成例を示すブロック図である。
【
図3】
図3は、運行プランの作成条件の構成例を示す模式図である。
【
図4】
図4は、タクシークラウドサービスの動作例を示すシーケンス図である。
【
図5】
図5(a)及び
図5(b)は、それぞれ具体的な運行プランの表示例を示す正面図である。
【
図6】
図6は、タクシー予約支援システムにおける予約管理の処理手順を示すフローチャートである。
【
図7】
図7は、タクシー予約支援システムにおける斡旋処理の処理手順を示すフローチャートである。
【
図8】
図8は、タクシーメータ車載器の構成例を示すブロック図である。
【
図9】
図9(a)及び
図9(b)は、それぞれタクシーメータ車載器の画面表示例を示す正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
本発明に関する具体的な実施形態について、各図を参照しながら以下に説明する。
【0027】
<システム全体の構成例>
図1は、本発明の実施形態に係るタクシー予約支援システム100の構成例を示すブロック図である。
【0028】
タクシー予約支援システム100の機能の中核を成すタクシークラウドサービス10は、データセンタ50内のコンピュータ上に配置されている。本実施形態では、データセンタ50内のWebサーバ11、予約管理サーバ12、運行プランDB(データペース)13、実績管理サーバ14、及び利用者実績DB15がタクシークラウドサービス10の主要な機能を果たす。
【0029】
タクシークラウドサービス10は、通信可能なコンピュータのハードウェアと、サーバとして動作するために必要な基本ソフトウェア(OS)と、このタクシークラウドサービスの特徴的な機能を提供するための動作を実現するアプリケーションソフトウェアとで構成される。
【0030】
タクシー車両の運行業務が可能なタクシー会社のような運行業者は、業者毎にそれぞれ保有している運行業者端末20-1、20-2、・・・を利用してタクシークラウドサービス10にアクセスしこのサービスを利用することができる。
【0031】
各運行業者端末20-1、20-2、・・・は、例えば一般的なパーソナルコンピュータのように通信機能を備えた端末であり、公共の通信回線を利用し、インターネット21を介してデータセンタ50内のWebサーバ11、予約管理サーバ12、又は実績管理サーバ14と接続し通信することができる。また、各運行業者端末20-1、20-2、・・・は、タクシークラウドサービス10を利用するための専用のアプリケーションソフトウェアまたはWEBブラウザを予め組み込んである。
【0032】
タクシー会社のような運行業者は、タクシークラウドサービス10が用意した各運行プランに対して、タクシー車両および乗務員を用意して実際の運行サービスを提供することができる。つまり、運行業者は、タクシークラウドサービス10側で作成された各運行プランを承認した後、タクシークラウドサービス10からの配車要求に従って、該当する運行プランのタクシー運行サービスを実施する。
【0033】
一方、タクシーを含む移動手段に対する潜在的な需要は、実際にタクシーに乗車する個人の利用者に限らず、顧客に対して様々なサービスを提供する様々な事業者にも多く存在している。このような事業者としては、例えば顧客に対して店舗で様々な商品を販売する小売り事業者、医療・介護・子育てなどに関連するサービスを顧客に対して提供するサービス事業者、顧客の旅行や観光を支援するためのサービスを提供する事業者などがある。
【0034】
上記のような各事業者においては、次のような課題を抱えている場合が多い。
(1)店舗等の立地が悪く、マイカーを所有しない顧客が当該店舗を利用するのに不便である。しかし、見込まれる顧客が少人数であったり、事業者の規模が小さいため、顧客送迎用の専用のバスなどを自前で用意する余裕はない。そのため、必要な時に便利に使えるタクシーなどの送客手段を必要としている。
【0035】
(2)観光客等が利用する施設を運営している場合に、施設がマイナーであるため、その施設の利用を目的とする観光サービスを提供するための商品を旅行業者に開発して貰えない。そのため、施設を観光客等が利用しやすくなるように、観光客のための便利な移動手段を必要としている。
【0036】
(3)医療や介護の業界では、顧客の多くが高齢者や患者であるため、一般的な公共交通機関を利用する移動だと問題が生じやすい。そのため、顧客の状況に応じた対応が可能な専用のタクシーなどの便利な移動手段を必要としている。
【0037】
タクシークラウドサービス10は、上記のようなタクシー会社以外の様々な業界の事業者に対して、有用な機能を提供することができる。すなわち、タクシークラウドサービス10は、各事業者の顧客が移動する際にタクシー車両の運行サービスを便利に利用するための機能を提供できる。
【0038】
実際には、顧客に提供すべきタクシー車両の運行サービスの条件や希望が事業者の業界ごとにそれぞれ大きく異なっている。しかし、異業種の複数の事業者が互いに連携することで、新たな顧客の需要を生み出したり、顧客の利便性を向上することも可能になる。
【0039】
そこで、
図1のタクシークラウドサービス10は、様々な業界の複数の事業者のそれぞれが希望する個別の条件を満たすように、運行プランの作成を行う機能を備えている。また、それぞれの事業者が提供する付加サービス、例えば独自のクーポンの発行を、各運行プランに対応付けて顧客に提供する機能も備えている。
【0040】
複数の事業者のそれぞれは、例えば自社の所有している事業者端末61、62、・・・を利用し、インターネット21を経由してデータセンタ50のタクシークラウドサービス10と接続し、タクシークラウドサービス10の通信サービスを利用することができる。
【0041】
複数の事業者のそれぞれは、タクシークラウドサービス10の通信サービスを利用することで、顧客が移動する際に、希望する条件の下でタクシーの運行サービスを便利に利用できるようなシステムを実現できる。
【0042】
一方、様々な事業者が提供する店舗での商品の購入、宿泊施設の利用、飲食施設の利用、観光施設の利用、遊戯施設の利用、医療や介護等のサービスなどの目的のために移動手段を必要としている顧客、すなわちタクシーを利用する乗客となる可能性のある各利用者は、通信機能を備えた自分のユーザ端末30-1、30-2、・・・を利用してタクシークラウドサービス10にアクセスし、このサービスを利用することができる。
【0043】
また、各事業者が自身のホームページなどを運営している場合には、そのホームページの中に、タクシークラウドサービス10と接続するためのリンクを埋め込んでおくこともできる。その場合、利用者は自分のユーザ端末30-1、30-2、・・・で目的の事業者のホームページを訪れている時に、そのホームページからリンクを経由してタクシークラウドサービス10と接続し、タクシー運行サービスを利用するためのプランの予約をすることができる。
【0044】
ユーザ端末30-1、30-2、・・・としては、例えばスマートホン、携帯電話端末、ノートパソコン、デスクトップパソコンのように様々な端末を利用できる。利用者が携帯型のユーザ端末30を利用する場合には、このユーザ端末30はその無線通信機能を利用していずれかの無線基地局22-1、22-2、・・・と接続し、更にインターネット21を経由してデータセンタ50内のWebサーバ11、又は予約管理サーバ12と接続し、タクシークラウドサービス10を利用することができる。
【0045】
タクシークラウドサービス10を利用しているいずれかの事業者の施設等の利用を目的としている利用者は、タクシークラウドサービス10を利用することにより、便利な移動手段を見つけることができる。すなわち、事業者の施設等がある目的地に移動する際に利用可能なタクシーの運行サービスを、Webサーバ11が提示する運行プランの一覧の中から容易に見つけることができる。また、見つけたプランへの予約の応募をすることができる。但し、例えば応募した人数の不足などにより、各プランが実際には実現しない可能性もある。
【0046】
タクシーメータ車載器40-1、40-2、・・・は、タクシー会社のような各運行業者が管理している各タクシー車両に搭載される。各タクシーメータ車載器40は、無線通信機能を備えており、タクシークラウドサービス10との間でいつでも通信することが可能である。また、各タクシーメータ車載器40-1、40-2、・・・は、タクシークラウドサービス10を利用するために必要な機能を備えており、タクシークラウドサービス10が提供するサービスを利用できる。これにより、各タクシー車両はタクシークラウドサービス10が予約を決定したプランのスケジュールに従って配車し、予約した各利用者を乗客として乗せて運行するサービスを実現できる。なお、車載機器40-1、40-2、・・・はタクシーメータではなくとも同等の機能を有するタブレットやスマートフォンであれば本サービスの提供・運用を可能とする。
【0047】
一方、タクシークラウドサービス10を提供する実績管理サーバ14は、タクシークラウドサービス10を利用した様々な利用者の実績情報を常時、あるいは定期的に収集して利用者実績DB15で蓄積し管理している。実績情報収集の対象となる利用者としては、タクシークラウドサービス10が作成した運行プランを利用したタクシー乗客や、タクシークラウドサービス10を利用している各事業者の施設やサービスなどを利用した顧客などが主に想定されるが、それ以外の利用者の情報を収集する場合もある。
【0048】
<予約管理サーバの機能>
図2は、予約管理サーバ12における主要な機能の構成例を示すブロック図である。
図2に示すように、予約管理サーバ12は、プラン作成の条件受付機能12a、運行プラン生成機能12b、付加サービス連携機能12c、プラン予約管理機能12d、通信サービス課金機能12e、及び通信課金DB16を備えている。
【0049】
プラン作成の条件受付機能12aは、複数の事業者の事業者端末61、62、・・・から、それぞれの指定した作成条件71を個別に受け付けることができる。なお、タクシー会社が作成条件71の内容を独自に決定し、条件受付機能12aは、運行業者端末20から作成条件71を受け付けるようにしてもよい。あるいは、利用者がユーザ端末30を介して作成条件71を決定し、条件受付機能12aは、ユーザ端末30から作成条件71を受け付けるようにしてもよい。なお、利用者の利便性を考慮して、ユーザ端末30から決定できる作成条件71の内容を、事業者端末61、62・・・から決定できる作成条件71の内容よりも簡易なものにしてもよい。つまり、タクシー会社や利用者が、それぞれの端末からプランを作成できるようにしてもよい。
【0050】
運行プラン生成機能12bは、プラン作成の条件受付機能12aが受け付けた事業者毎の作成条件71に基づいて、各事業者の必要とする条件を満たす内容の運行プランをそれぞれ自動的に生成することができる。運行プラン生成機能12bが生成した各運行プランは、承認確認73により実際の運行サービスを提供する運行業者の承認が得られた後で、利用者に提供可能な状態になる。
【0051】
付加サービス連携機能12cは、運行プラン生成機能12bが生成した各運行プランに対して、各事業者が個別に提供する独自の付加サービスを、付加サービス情報72により対応付けることができる。
【0052】
例えば、該当する事業者の業態から把握可能な各運行プランの目的に応じて、目的に適した付加サービスを対応付けることが想定される。具体的には、観光、食事、買い物などが目的の運行プランに対しては、目的地の近傍に存在する事業者の運営する店舗や施設で利用可能なクーポンやポイントを当該事業者の付加サービスとして配布できるように対応付ける。また、事業者が、付加サービスとして、運賃の一部を負担するようにしてもよい。
【0053】
また、事業者は、クーポン等を配布する際に、タクシー利用者の過去の利用実績に基づいて、それを利用する可能性が高い利用者に限定して配布するように設定してもよい。これにより効果的な販売促進等が可能になる。タクシー利用者の利用実績の情報については、実績管理サーバ14から取得可能である。
【0054】
プラン予約管理機能12dは、運行プラン生成機能12bが生成し、運行業者の承認を確認した各運行プランについて、各タクシー利用者の予約申し込みを受け付けると共に、予約状況を管理することができる。
【0055】
プラン予約管理機能12dは、各運行プランについて、予約状況がそれぞれの実施が可能な条件を満たした場合には、該当する運行プランの実施を確定する。そして、プラン予約管理機能12dは、運行プランの実施が確定した時点で該当するタクシー会社の運行業者端末20に対して該当する運行プランに対する配車要求74を送信し、ユーザ端末30に対して予約手続きが完了したことを通知する。
【0056】
また、プラン予約管理機能12dにおいて運行プランの実施が確定した時には、通信サービス課金機能12eは、該当する事業者に対する課金を実行することも可能である。すなわち、事業者がタクシークラウドサービス10の提供する通信サービスを利用した対価としての課金を、当該事業者に対応付けられた運行プランの実施が確定した時に実施することが可能である。
【0057】
なお、通信サービス課金機能12eは、運行プラン生成機能12bが運行プランを作成した時点で課金を実施してもよいが、運行プランの実施が確定した時に事業者への課金を実施するようにすると、実際に売上げの増加が見込める状態でのみ課金されることになるので、各事業者にとって都合が良く利用しやすい通信サービスとなる。
【0058】
通信サービス課金機能12eが課金した結果を表すデータは、通信課金DB16に保存され管理される。また、各事業者に対する課金により得られる収益は、タクシークラウドサービス10を運営するビジネスを維持するために利用できる。
【0059】
<運行プランの作成条件>
図3は、運行プランの作成条件の構成例を示す模式図である。
図3の例では、作成条件71は出発地71a、目的地71b、日程71c、時間71d、募集人数71e、一人あたり運賃71f、車両タイプ指定71g、乗務員特性指定71h、及び乗客特性指定71iの各指定項目を含んでいる。
【0060】
出発地71a、及び目的地71bについては、住所のみならず、例えば地名、駅、空港などの代表的な施設が存在する地点を表す名称、特定の事業者の特定の施設(店舗など)を表す名称などを指定することができる。日程71cについては、該当するタクシーが出発地を出発する日付を指定することができる。また、時間71dについては、該当するタクシーが出発地を出発する時刻及び到着する時刻を指定することができる。
【0061】
乗車人数71eについては、1台のタクシー車両に乗車することが見込まれる乗客数の上限及び下限を指定することができる。一人あたり運賃71fについては、その上限希望運賃を入力することができる。車両タイプ指定71gについては、タクシー車両が車椅子を利用する乗客の乗降可能な車両タイプであるか否かを指定することができる。乗務員特性指定71hについては、該当する運行プランのタクシー車両を運転する乗務員に必要とされる能力について、英会話能力の要否、観光案内能力の要否、介助能力の要否などを個別に指定することができる。乗客特性指定71iについては、該当する運行プランに乗車できる利用客の属性や条件について、例えば、女性専用、何歳以上などを個別に指定することができる。
【0062】
なお、作成条件71の各指定項目について、事業者の指定が無い場合には、事前に定めた初期値や、需要の多い指定内容が過去の実績に基づいて採用される。
【0063】
<主要な動作例>
図4は、タクシークラウドサービス10の動作例を示すシーケンス図である。
図4に示した動作について以下に説明する。
【0064】
タクシークラウドサービス10を利用できるように事前に登録した各事業者は、自社が運営している施設やサービスなどの業態の特性に適合するように、
図3に示したような作成条件71の内容をそれぞれ独自に決定し、その結果のデータを事業者端末61、62、・・・からタクシークラウドサービス10に送信することができる。また、上記のように、タクシー会社が作成条件71の内容を独自に決定し、運行業者端末20からタクシークラウドサービス10に作成条件71を送信してもよい。
【0065】
タクシークラウドサービス10のプラン作成の条件受付機能12aは、各事業者から送信された作成条件71のデータを個別に取得して、プラン作成の申し込みを受け付ける(S11)。
【0066】
タクシークラウドサービス10の運行プラン生成機能12bは、プラン作成の条件受付機能12aが受け付けた作成条件71毎に、各事業者の指定した条件を満たすタクシーの運行プランを作成する(S12)。
このとき、運行プラン生成機能12bは、プラン作成の条件受付機能12aが受け付けた作成条件71を反映させた様々な種類の運行プランを自動的に生成する。これらの運行プランは、タクシークラウドサービス10における人工知能(AI)などを利用した様々な需要予測、利便性の考慮などに基づいて自動的に生成される情報である。
【0067】
タクシークラウドサービス10が生成した各運行プランは、運行プランDB13上に登録され保持される。各運行プランは、少なくとも出発地、及び目的地を含む各地点を表す情報や、運行の日程などを表す情報を含んでいる。
【0068】
タクシー会社などの担当者は、運行業者端末20をインターネット21を介してタクシークラウドサービス10と接続し、必要な情報の検索及び取得を実施する。タクシークラウドサービス10は、S12で生成した様々な運行プランの情報を接続先の運行業者端末20に対して提示する。タクシー会社などの担当者は、例えば日時毎の自社内タクシー車両の空き具合、各乗務員の空き具合、タクシー車両の運行にかかるコストなどを考慮しながら、タクシークラウドサービス10が提示した多数の運行プラン候補の中から、運行サービスを提供可能な適切な運行プランを選択する。そして、運行業者端末20は、選択したプランを示す情報をタクシークラウドサービス10に通知する。
【0069】
運行プラン生成機能12bは、運行業者端末20から通知を受けた運行プランの内容について、運行業者端末20との間の承認確認73の通信により承認されたことを確認した後で、当該プランを利用者に提供可能な運行プランとして扱う(S13)。また、タクシークラウドサービス10は、当該業者が選択した運行プランを、利用者(乗客の候補)に提供可能な運行プランとして運行プランDB13に登録する。
【0070】
各事業者は、自社が運営している施設やサービスなどの利用を促進するために、例えば自社の施設やサービスなどで利用可能なクーポンやポイントなどを表す付加サービス情報72を事業者端末61、62、・・・からタクシークラウドサービス10に送信することができる。
【0071】
タクシークラウドサービス10の付加サービス連携機能12cは、各事業者から送信された付加サービス情報72を、事前に作成した運行プランに関連付ける(S14)。
例えば、タクシークラウドサービス10に運行プランの作成を依頼した事業者が提供する付加サービスを、当該運行プランを利用するタクシー乗客に提供できるように関連付ける。
【0072】
また、付加サービス連携機能12cは、特定の事業者が提供する付加サービスを、特定の事業者と提携関係にある異業種の別の事業者が作成を依頼した運行プランの利用者に対しても提供できるように関連付ける。
【0073】
また、付加サービス連携機能12cは、例えば特定の運行プランの目的地が、特定の事業者が運営している店舗や施設の近傍であるような場合にも、当該運行プランを利用するタクシー利用者に対して、特定の事業者の付加サービスを提供できるように関連付ける。
【0074】
特定の事業者が運営している店舗や施設などの利用を目的としてその場所に移動するための移動手段を探す利用者は、例えば自分のユーザ端末30を利用してタクシークラウドサービス10にアクセスすることができる。また、目的の店舗や施設などがそれ自身のサービスのためにホームページを開設している場合には、利用者は当該ホームページの中から特定のリンクを辿ってタクシークラウドサービス10にアクセスすることもできる。
【0075】
利用者(乗客)は、ユーザ端末30に組み込まれた専用のアプリケーションソフトウェア(アプリ)やWEBブラウザを利用し、インターネット21を経由してタクシークラウドサービス10にアクセスすることができる。そこで、例えば日常生活における一時的な移動手段や、旅行など様々なイベントにおける移動手段としてタクシーの利用を希望する利用者は、希望する運行プランについてユーザ端末30で検索を実施する。
【0076】
タクシークラウドサービス10のプラン予約管理機能12dは、タクシー運行サービスを予約しようとする利用者からのアクセスに対して、利用可能な運行プランの一覧情報を利用者に提示する(S15)。また、プラン予約管理機能12dは、利用者の利用目的などに合わせて適切な運行プラン75bを提示できるように、検索機能も提供する。
【0077】
利用者は、プラン予約管理機能12dが提示した中から1つの運行プランを選択してその予約を申し込むことができる(75c)。
【0078】
プラン予約管理機能12dは、利用者からの予約申し込み75cを受け付けることができる(S16)。但し、該当する運行プランに規定された条件に比べて予約に応募した乗車人数が不足しているような場合は、当該運行プランの運行サービスが実施されるかどうかはまだ確定しない。タクシークラウドサービス10は、利用者が選択した運行プランへの応募を受け付けると、運行プランDB13の登録内容を更新する。
【0079】
プラン予約管理機能12dは、それぞれの運行プランの予約状況を監視して、当該運行プランの実施に必要な条件を満たしたか否かをS17で識別し、条件を満たした場合に確定とみなす。
【0080】
プラン予約管理機能12dは、各運行プランの実施が確定した時に、プラン毎に配車要求74をタクシー会社の運行業者端末20に対して送信する(S18)。また、配車要求74と共に、当該プランで必要とされる乗務員属性を指定する情報を送信する。また、プラン予約管理機能12dは当該運行プランに予約した利用者のユーザ端末30に対して、プラン確定通知76を送信する。
【0081】
また、通信サービス課金機能12eは、S18で運行プランの実施が確定した時点で、当該プランの作成を要求した特定の事業者に対して、タクシークラウドサービス10が提供する通信サービスの利用対価として料金を課金し(S19)、通信課金DB16で管理している事業者毎の課金内容を更新する。つまり、タクシークラウドサービス10は、各事業者へ課金して得られる収入により運営することができる。
【0082】
なお、
図4に示した例では運行プランの実施が確定した時点で課金を実施しているが、例えばS12でプランを作成したときに課金したり、S16で一人以上の予約申し込みを受け付けた時点で課金する場合も想定できる。
【0083】
タクシークラウドサービス10のプラン予約管理機能12dは、運行プランを予約した利用者に対して、該当する運行プランに関連付けられた付加サービス提供77を適切なタイミングで実施できる(S20)。また、例えばそれぞれの利用者における過去の利用実績に基づき、例えば利用回数が規定回数以上の特定の利用者に限定して付加サービス提供77を実施する場合もある。
【0084】
クーポンやポイントなどの付加サービスの情報は、タクシークラウドサービス10からユーザ端末30上のアプリなどに対して直接与えることもできるし、タクシー乗車時にタクシーメータ車載器40に接続されたプリンターを用いて紙に印刷して利用者に渡すこともできる。
【0085】
タクシークラウドサービス10のプラン予約管理機能12dは、事前に予約した利用者が実際に該当するプランのタクシー運行サービスを利用する際には、例えばタクシーメータ車載器40との間で無線通信を行うことにより、タクシー車両に乗車しようとする利用者が正規の予約者本人であるかどうかについてリアルタイムで認証を実施できる(S21)。例えば、予約の際にタクシークラウドサービス10が発行した利用者毎の管理番号を、ユーザ端末30からタクシーメータ車載器40を経由してタクシークラウドサービス10に入力し、発行した管理番号と利用者の入力した管理番号とを比較することで認証できる。
【0086】
タクシークラウドサービス10の実績管理サーバ14は、定期的な処理により、あるいは何らかのイベントが発生したときに各利用者の実績情報を収集して利用者実績DB15に登録して管理する(S22)。
【0087】
例えば、タクシーの利用者が運行プランの予約に応募したとき、予約したプランが確定したとき、予約したプランに従いタクシーの運行サービスを利用したとき、あるいは各事業者の店舗や施設を利用したときに、その実績を表す利用者毎の情報や利用したプランの内容を取得して管理することができる。
【0088】
実績管理サーバ14が管理している各利用者の実績情報は、例えば利用者が運行プランを検索する際に、候補として適切な運行プランを提示するために利用できる。また、付加サービスをより適切な利用者に効率よく提供するために利用できる。また、複数の事業者が互いに連携して同じ利用者を獲得するために、実績情報を活用できる。
【0089】
なお、タクシークラウドサービス10のWebサーバ11は、日本語以外に英語などの外国語を表示する機能も備えている。したがって、例えば外国人が経営する事業者がタクシークラウドサービス10にアクセスする際には、英語表示を利用してサービスを受けることができる。また、外国人の利用者がタクシークラウドサービス10で運行プランを予約する際にも、英語表示を利用してプランの検索や予約を実行することができる。
【0090】
また、例えば宿泊施設や観光施設を運営する事業者が、日本語に不慣れな外国人を顧客とするサービスについて運行プランを作成する場合には、作成条件71の中で乗務員特性指定71hの英会話能力要を指定して予約管理サーバ12に運行プランの作成を依頼することができる。これにより、英会話に慣れた乗務員を手配できるように適切な運行プランを作成できる。
【0091】
英会話能力を必要とする運行プランについて、タクシークラウドサービス10が配車要求74を行う場合には、乗務員特性指定71hの英会話能力要を指定して、英会話に慣れている乗務員を手配するようにタクシー会社に指示を与える。
【0092】
また、タクシー会社等の各運行業者は、英会話に慣れている乗務員の確保している人数を、予めタクシークラウドサービス10に登録して管理することができる。したがって、例えばタクシークラウドサービス10がタクシー会社毎の条件を満たす乗務員の数と予約状況とを比較しながら、条件を満たす乗務員を十分に確保しているタクシー会社に優先的に配車要求を実施することも可能である。
【0093】
なお、上述のタクシー予約支援システム100では、タクシー会社における各車両、及び乗務員の管理をタクシー会社の社内で行う場合を想定しているが、それを管理する機能をタクシークラウドサービス10の中に組み込むことも可能である。その場合は、配車要求74などをタクシークラウドサービス10の内部処理だけで実現できる。
【0094】
<運行プランの具体例>
<表示例>
図5(a)及び
図5(b)は、それぞれ具体的な運行プランP1、及びP2の表示例を示す正面図である。
【0095】
例えば、利用者がユーザ端末30を操作してプラン候補を検索する際に、
図5(a)のような1つの運行プランP1の情報や、
図5(b)のような1つの運行プランP2の情報をユーザ端末30の画面に表示して確認することができる。
【0096】
図5(a)及び
図5(b)の例では、各運行プランP1、P2は、代表イメージ91、プラン名称情報92、料金情報93、出発地/目的地情報94、日程情報95、募集条件情報96、及び担当乗務員の評価97を含んでいる。
【0097】
代表イメージ91は、例えば該当するプランにおける目的地の代表的な風景を表す写真などの情報である。プラン名称情報92については、該当するプランの目的や行き先のように利用者がプランの内容を把握しやすい名称が割り当てられる。料金情報93については、当該プランにおける乗客一人あたりの運行料金、又は応募一口あたりの運行料金が明示される。
【0098】
出発地/目的地情報94は、出発地、及び目的地の場所、具体的にはそれらの地点を表す駅名や、店舗名などの情報である。日程情報95は、運行する日付、出発時刻、到着時刻、目的地での滞在時間(往復の場合)などの情報を含む。
【0099】
募集条件情報66は、例えば
図5(a)及び
図5(b)のように、該当するプランの運行サービスを実現するために必要な乗客の最少人数、及び/又は最小口数と、一人あたりの料金、及び/又は一口あたりの料金とで構成される。
【0100】
<運行プランの募集方式>
一例として長期のマッチング期間を設けて(クラウドファンディング形式)募集する。ここで、例えば募集に対して一定水準の応募がない場合は、タクシーを運行する業者が採算割れになる可能性があるため、運行を中止する場合がある。但し、運賃収入以外に、例えば国や地方自治体などからの経済支援があり、実質運賃が行政が認可した運賃を下回らないようであれば、一定水準の応募がない場合でも運行を実現することが可能である。
長期のマッチング期間を設けて募集する場合には、乗客一人単位で、又は応募一口単位でプランの予約ができることとする。また、一人が複数口の料金を支払うことで一人で複数口の予約ができることとする。
また、運行プランの成立/不成立判定時に、ユーザ応募口数が募集する口数の下限に満たない場合には、不足している口数を、既に応募している利用者に割りあてるようにしてもよい。このような募集方式の場合には、一人あたりの運賃が最大でいくらになるかを運行プランに明記しておくようにする。
【0101】
<運行プランの料金>
同一のタクシーに複数人が相乗りする状況を前提とした相乗り料金を適用し、通常のタクシーに比べて低単価の料金で利用可能にする。
運賃は事前に確定しておく。
募集する人数/口数の上限が増える度に単価が下がるように運賃・料金制も採用することも可能にする。
【0102】
<運行プランで定めること、明記すること>
場所:出発地、目的地、解散地点など
時間:出発予定時刻、目的地到着予定時刻、目的地滞在時間、解散予定時刻など
金額:一人あたり/一口あたりの運賃
人数/口数:最大、最小など
なお、金額については、最終的に応募した人数ごとの一人あたりの運賃を列記するようにしてもよい。
【0103】
<運行プランの募集期間>
利用者(乗客)が予約可能な期間は、プラン毎に運行業者(タクシー会社等)が決定できることとする。一例として、運行予定の2ヶ月程度前の時点から予約の申し込みを受け付け可能とし、1週間前の時点で募集を終了して当該プランを確定する。
【0104】
<予約管理の処理手順>
図6は、タクシー予約支援システム100における予約管理の処理手順を示すフローチャートである。タクシークラウドサービス10の予約機能を処理する予約管理サーバ12は、
図4のステップS17において、各プランの募集期間が終了する前に例えば
図6に示した処理手順を実行する。
図6の処理手順について以下に説明する。
【0105】
予約管理サーバ12は、利用者からの応募があった運行プランのそれぞれについて、当該プランにおける募集人数/口数(募集条件情報66に相当)の上限および下限と、実際に利用者からの応募を受け付けた応募人数/口数とを比較する(S31)。そして、応募人数/口数が募集人数/口数の上限および下限の両方の範囲内である場合は、S31からS38に進み、当該運行プランの運行が成立することを確定する。
【0106】
予約管理サーバ12は、S31の条件を満たさない場合には、次のS32で類似している他の運行プランとの間で人数/口数調整を行うための斡旋処理を実施する。つまり、当該プランに応募した利用者の応募人数/口数が募集人数/口数の下限に未達の場合には、類似する他のプランの応募者が当該プランに乗り換えるための再予約をするように斡旋する。逆に、当該プランに応募した利用者の応募人数/口数が、募集人数/口数の上限を超えて応募することはできない。上限に達している場合には、当該プランに応募しようとした利用者を、類似する他のプランへ斡旋する。この斡旋処理の具体例については後述する。
【0107】
予約管理サーバ12は、S32で斡旋処理が完了した後で、再び当該プランにおける募集人数/口数の下限と、実際に利用者からの応募を受け付けた応募人数/口数とを比較する(S33)。そして、応募人数/口数が募集人数/口数の範囲内の場合には、S33からS38に進み、当該運行プランの運行が成立することを確定する。
【0108】
予約管理サーバ12は、S33で応募人数/口数が募集人数/口数の下限よりも不足している場合には、次のS34で、当該運行プランに既に応募している利用者に対して、応募口数の追加購入を促すための勧誘処理を実行する。
【0109】
予約管理サーバ12は、S34で勧誘処理が完了した後で、再び当該プランにおける募集人数/口数の下限と、実際に利用者からの応募を受け付けた応募人数/口数とを比較する(S35)。そして、応募人数/口数が募集人数/口数の範囲内の場合には、S35からS38に進み、当該運行プランの運行が成立することを確定する。
【0110】
予約管理サーバ12は、S35で応募人数/口数が募集人数/口数の下限よりも不足している場合には、次のS36で、当該運行プランについて、応募水準の下限に未達の状態で運行する状況であることをタクシー会社へ連絡する。
【0111】
予約管理サーバ12は、乗客の応募人数/口数が募集人数/口数に対して未達の状況のまま当該運行プランを実施するか否かを自動的に識別する。例えば、乗客が支払う運賃以外の収入として、国や地方自治体からの補助金などをタクシー会社等の運行業者が受け取り可能な場合やその他の収益が見込めるような場合には、全体の収入と運行にかかるコストとを比較し、運行業者に損失が発生しない結果となるように、様々な条件を考慮して予約管理サーバ12が判断する。
【0112】
予約管理サーバ12は、当該運行プランを実施する場合はS37からS38に進み、当該運行プランの運行が成立することを確定する。当該運行プランを実施しない場合はS37からS39に進み、当該運行プランが不成立であることを確定する。
【0113】
予約管理サーバ12は、S38で当該運行プランの運行が成立することを確定した場合には、
図4に示したように当該運行プランを申し込んだタクシー会社等の運行業者の運行業者端末20に対して、プランの配車要求74を送信する。また、当該運行プランの予約に応募した利用者のユーザ端末30に対してプランの確定の通知76を送信する。
【0114】
一方、S39で当該運行プランの運行の不成立が確定した場合には、予約管理サーバ12は、当該運行プランを申し込んだタクシー会社や、当該運行プランの予約に応募した利用者に対して当該運行プランが不成立であることを通知する(図示せず)。
【0115】
なお、
図6に示した予約管理の他に、以下に示すような付帯サービスを予約管理サーバ12が実施することも可能である。
【0116】
(1)利用者が各運行プランに応募する際に、同乗する予定の他の利用者の属性、例えば年齢区分、性別など個人情報が守られる範囲の情報を、既に登録された情報に基づいて当該利用者に対して公開することが可能である。
(2)各利用者が希望する運行プランを、他の利用者が閲覧可能な状態でインターネット上の特定の場所に掲載して、当該運行プランへの同乗者を募集するサービスを実施することが可能である。または、各ユーザが希望する運行プランを、タクシー会社に掲載依頼を発信することが可能である。この場合、ユーザからの掲載依頼は運行業者端末20に対して通知される。タクシー会社が当該掲載依頼を受託し、掲載を選択すると、他のユーザが閲覧可能な状態でインターネット上の特定の場所に掲載される。
(3)上記(2)の情報を掲載する場所に、任意の広告を掲載する箇所を追加して、広告の掲載により利用者等が副次収入を獲得できるような機能を設けることが可能である。
(4)タクシークラウドサービス10により予約した利用者が、実際に運行プランでタクシーに乗車した後で、当該利用者がタクシーの乗務員や他の利用者を評価する機能や、その評価結果を反映した数値などを様々な利用者が閲覧可能な状態でインターネット上の特定の場所に掲載する機能を設けることが可能である。
(5)各利用者が予約可能な運行プランとして、定期券や回数券の利用が可能なサービスを提供することも可能である。
【0117】
<斡旋処理の処理手順>
図7は、タクシー予約支援システム100における斡旋処理(S32)の処理手順を示すフローチャートである。
図7の斡旋処理について以下に説明する。
【0118】
タクシークラウドサービス10の予約管理サーバ12は、運行プランDB13で管理している多数の運行プランの中から利用者が応募した1つの運行プランを特定し(S41)、当該運行プランにおける出発地、及び目的地のエリアを特定する(S42)。
【0119】
例えば、出発地、又は目的地の地点に対応付けられた地名、町名などに該当するエリアや、各地点を中心とし、その中心位置からの距離が所定以内の円形などの領域内に含まれる範囲を当該エリアとする。
【0120】
予約管理サーバ12は、運行プランDB13上で管理されている多数の運行プランの中から、出発地がS32で特定した出発地のエリアと一致、又は類似している運行プランを検索し条件に適合するものを全て抽出する(S43)。
【0121】
予約管理サーバ12は、運行プランDB13上で管理されている多数の運行プランの中から、目的地がS32で特定した目的地のエリアと一致、又は類似している運行プランを検索し条件に適合するものを全て抽出する(S44)。
【0122】
予約管理サーバ12は、S43、S44のいずれかで抽出したそれぞれの運行プランについて、日程や時間帯がS41の応募プランとどの程度類似しているかを表す類似度を算出する(S45)。
【0123】
予約管理サーバ12は、S43、S44のいずれかで抽出した運行プランの一覧を、S35で算出した類似度がより近い順番に従い並べた状態で出力する(S46)。このような運行プランの一覧がユーザ端末30の画面に表示される。
【0124】
予約管理サーバ12は、処理中の運行プランに応募している特定利用者が、当該プランから別のプランの予約に乗り換えるための入力操作を受け付ける(S47)。すなわち、当該プランを予約している利用者の応募人数/口数が不足しているか、あるいは募集が終了している場合に、当該利用者が当該プランから類似している他のプランに予約を変更するように斡旋し、プラン毎の応募人数/口数が適正になるように調整を試みる。実際に予約を変更するかどうかは各利用者自身の判断により決まる。
なお、この斡旋処理機能は、
図4のS15にて、ユーザが検索したプランが見つからなかった場合に対しても適用可能である。
【0125】
<タクシーメータ車載器の構成例>
図8は、タクシーメータ車載器40の構成例を示すブロック図である。
図8に示したタクシーメータ車載器40は、通常のタクシー車両に搭載されているタクシーメータと同様の機能の他に、前述のタクシークラウドサービス10を利用した予約済みの運行プランに応じたタクシー運行サービスを実施できるように追加された機能を搭載している。
【0126】
図8に示したタクシーメータ車載器40は、制御部41、無線通信部42、表示器43、及び操作部44を備えている。また、制御部41はクラウドとの連携機能41a、予約状況確認機能41b、運行情報表示機能41c、及び乗客認証機能41dを備えている。
【0127】
クラウドとの連携機能41aは、無線通信部42を介してインターネット21上のタクシークラウドサービス10と接続し、タクシークラウドサービス10が提供する各種機能をタクシーメータ車載器40が利用できるように連携制御を行う。
【0128】
予約状況確認機能41bは、タクシークラウドサービス10に登録され予約されている運行プランのうち、タクシー会社における所定の配車手続きにより当車載器を搭載したタクシー車両に割り当てられている運行プランについて、各乗客の予約状況や予約番号を管理するための機能を有している。各運行プランを予約した利用者に対しては予約の際に予約番号が割り当てられるので、その番号をタクシーメータ車載器40が取得して表示器43の画面に表示できる。
【0129】
運行情報表示機能41cは、当車載器を搭載したタクシー車両に割り当てられている運行プランについて、予約時間の数時間前~数十分前のタイミングで、予約内容の自動表示を実行する機能を有している。この表示タイミングは、タクシー会社ごとに設定可能である。これにより出発場所、解散場所、時間、行き先、乗車人数などの運行情報が表示器43の画面に表示される。
【0130】
乗客認証機能41dは、当タクシーの乗務員が予約内容に従って当タクシーに乗客を乗せる際に、予約者本人の確認を行うための認証機能を有している。例えば表示器43の画面に表示可能なテンキーを乗務員が操作して各乗客の予約番号などを入力することにより、乗客認証機能41dがクラウドとの連携機能41aを介してタクシークラウドサービス10と連携し、予約者本人の認証を実行する。
【0131】
<車載器の画面表示例>
図9(a)及び
図9(b)は、それぞれタクシーメータ車載器40の画面表示例を示す正面図である。なお、
図9(a)や
図9(b)のような表示は、タクシー車両内に搭載されるタブレット端末やスマートフォンに表示するようにしてもよい。
例えば、当車載器を搭載したタクシー車両に割り当てられている運行プランについて、予約時間の数時間前~数十分前のタイミングになると、運行情報表示機能41cの制御により、
図9(a)のような画面が表示器43に表示される。
【0132】
図9(a)の例では、当車載器を搭載したタクシー車両において数時間後に開始が予約されている特定の運行プランの内容として、行き先を表すプラン名称や、出発時刻、乗車人数が表示されている。
図9(a)の画面を表示することにより、予約したプラン内容を乗客が確認することもできる。
【0133】
各乗客がタクシー車両に乗車する際には、乗客認証機能41dにより
図9(b)のような画面が表示器43に表示される。すなわち、当該プランの運賃総額や、乗客の支払金額や、入力に使用するテンキーなどが画面に表示される。このテンキーで予約番号をなどを入力することで、予約した乗客の本人確認を実施できる。なお、
図9(a)や
図9(b)のような表示は、タクシー車両内に搭載されるタブレット端末やスマートフォンなどに表示するようにしてもよい。
【0134】
以上の説明においては、予約管理サーバ12は、出発地および目的地が定まった運行プランを生成するようになっているが、運行プランの出発地および目的地をエリアにより特定するようにしてもよい。この場合、予約管理サーバ12は、ユーザ端末30から、エリア内の乗車希望地および降車希望地が入力されるようにする。また、運行業者端末20に対しては、配車要求の際に、エリア内で乗客をどの順番で乗車あるいは降車させるかを定めた情報を併せて提供するようにしてもよい。運行プランの出発地および目的地をエリアにより特定することにより、運行が成立になる可能性を高めることができる。
【0135】
以上に説明したように、本発明の実施形態に係るタクシー予約支援システム100においては、タクシー会社以外の複数の事業者がそれぞれ作成条件71を指定して個別に運行プランの作成をタクシークラウドサービス10に依頼することができる。したがって、互いに業態の異なる複数の事業者が、それぞれの業態の特性に合わせて、タクシー利用者の利便性に配慮したタクシーの運行プランを作成できる。しかも、各事業者が提供する付加サービスを各運行プランに関連付けることができるので、タクシーの利用者が各事業者の運営する店舗や施設の利用を促進するように事業を支援できる。
【0136】
また、プラン予約管理機能12dは、利用者の予約によりプランの成立が確定したときにタクシー会社に対して配車要求74を実行する(S18)ので、タクシー会社では未確定の運行プランに対して事前にタクシー車両や乗務員を確保する必要がなく、タクシー車両や乗務員を効率的に稼働させることが容易になる。
【0137】
また、通信サービス課金機能12eは、利用者の予約によりプランの成立が確定したときに該当する事業者に対して通信サービスの課金を実施するので、事業者は売上げの増加にまだ貢献していない通信サービスに対して対価を支払う必要がない。したがって、事業者にとって利便性の高い通信サービスを提供できる。
【0138】
また、タクシークラウドサービス10は、利用者実績DB15を利用し、タクシー利用者の実績に基づいて各事業者の付加サービスを提供できる。したがって、各事業者の店舗や施設を利用する可能性の高い利用者に効率よく付加サービスを提供し、販売促進等を支援することが容易になる。
【0139】
また、各事業者が業態に適した条件で事前に運行プランの作成をタクシークラウドサービス10に依頼するので、特定の事業者の店舗や施設等を利用しようとする顧客は、その場所へ行くために必要な移動手段に適あしたタクシーの運行プランを、タクシークラウドサービス10が提示するプランの中から容易に検索し予約することが可能である。
【0140】
ここで、上述した本発明の実施形態に係るタクシー予約支援システムの特徴をそれぞれ以下[1]~[6]に簡潔に纏めて列記する。
[1] 事前に定めた運行プランに従い運行されるタクシー車両の運行サービスの実施を支援するタクシー予約支援システムであって、
前記運行サービスを提供可能な1つ以上のタクシー業者が扱う第1の端末(運行業者端末20)、及び前記運行サービス以外のサービスを提供可能な複数の事業者のそれぞれが扱う第2の端末(事業者端末61~63)に対して、それぞれ所定の通信サービスを提供可能な1つ以上のサーバ(Webサーバ11,予約管理サーバ12)を備え、
前記サーバは、
前記第2の端末から与えられる前記事業者毎のプラン作成条件をそれぞれ個別に受け付ける作成条件受付機能(プラン作成の条件受付機能12a)と、
前記作成条件受付機能が受け付けたそれぞれのプラン作成条件に従い、少なくとも出発地、及び目的地を含む複数の運行プランを生成するプラン生成機能(運行プラン生成機能12b)と、
を有するタクシー予約支援システム(タクシークラウドサービス10)。
【0141】
[2] 前記サーバは、
前記プラン生成機能が生成した前記運行プランに対して、関連のある前記事業者のいずれかが提供する付加サービスを関連付ける付加サービス連携機能(12c)を更に備える、
上記[1]に記載のタクシー予約支援システム。
【0142】
[3] 前記サーバは、
前記プラン生成機能が生成した前記運行プランのそれぞれについて、当該運行プランの予約によりタクシー運行が確定した場合には、当該運行プランに応じたタクシー車両の配車を前記タクシー業者に対して要求する配車要求機能(S18、配車要求74)を更に備える、
上記[1]又は[2]に記載のタクシー予約支援システム。
【0143】
[4] 前記サーバは、
前記プラン生成機能が生成した前記運行プランのそれぞれについて、当該運行プランの予約によりタクシー運行が確定した場合には、当該運行プランに対応付けられた前記事業者に対して、少なくとも前記通信サービスの提供に関する課金を実行する事業者課金機能(通信サービス課金機能12e、S19)を更に備える、
上記[1]乃至[3]のいずれかに記載のタクシー予約支援システム。
【0144】
[5] 前記サーバは、
前記通信サービスを利用したタクシー利用者に関連する実績情報を収集して管理する利用者実績管理機能と、
前記利用者実績管理機能が管理している実績情報(利用者実績DB15)に基づき、所定の条件に該当する特定のタクシー利用者に対して、前記事業者により予め指定された付加サービスの権利を付与する権利付与機能(S20)と、を更に備える、
上記[1]乃至[4]のいずれかに記載のタクシー予約支援システム。
【0145】
[6] 事前に定めた運行プランに従い運行されるタクシー車両の運行サービスを予約するための手続きを支援するタクシー予約支援システムであって、
前記運行サービスを提供可能な1つ以上のタクシー業者が扱う第1の端末(運行業者端末20)、前記運行サービス以外のサービスを提供可能な複数の事業者のそれぞれが扱う第2の端末(事業者端末61~63)、及びタクシー車両への乗車を希望する任意のタクシー利用者が扱う第3の端末(ユーザ端末30)に対して、それぞれ所定の通信サービスを提供可能な1つ以上のサーバ(Webサーバ11、予約管理サーバ12)を備え、
前記サーバは、
前記第2の端末から与えられる前記事業者毎のプラン作成条件をそれぞれ個別に受け付ける作成条件受付機能(プラン作成の条件受付機能12a)と、
前記作成条件受付機能が受け付けたそれぞれのプラン作成条件に従い、少なくとも出発地、及び目的地を含む複数の運行プランを生成するプラン生成機能(運行プラン生成機能12b)と、
前記プラン生成機能が生成した前記運行プランに対して、関連のある前記事業者のいずれかが提供する付加サービスを関連付ける付加サービス連携機能(12c)と、
前記プラン生成機能が生成した前記運行プランに対して、前記タクシー利用者からの予約申し込みを受け付けるプラン予約機能(プラン予約管理機能12d)と、
前記プラン生成機能が生成した前記運行プランのそれぞれについて、当該運行プランの予約によりタクシー運行が確定した場合には、当該運行プランに応じたタクシー車両の配車を前記タクシー業者に対して要求する配車要求機能(S18、配車要求74)、を有する、
タクシー予約支援システム。
【符号の説明】
【0146】
10 タクシークラウドサービス
11 Webサーバ
12 予約管理サーバ
12a プラン作成の条件受付機能
12b 運行プラン生成機能
12c 付加サービス連携機能
12d プラン予約管理機能
12e 通信サービス課金機能
13 運行プランDB
14 実績管理サーバ
15 利用者実績DB
16 通信課金DB
20,20-1,20-2,20-3 運行業者端末
21 インターネット
22,22-1,22-2 無線基地局
30,30-1,30-2,30-3 ユーザ端末
40,40-1,40-2,40-3 タクシーメータ車載器
50 データセンタ
61,62,63 事業者端末
71 作成条件
71a 出発地
71b 目的地
71c 日程
71d 時間
71e 乗車人数
71f 一人あたり運賃
71g 車両タイプ指定
71h 乗務員特性指定
72 付加サービス情報
73 承認確認
74 配車要求
75 予約の通信
75a 運行プラン提示
75b 予約申し込み
76 プラン確定通知
77 付加サービス提供
100 タクシー予約支援システム