(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-09
(45)【発行日】2024-12-17
(54)【発明の名称】スタンド
(51)【国際特許分類】
F16M 11/20 20060101AFI20241210BHJP
A47B 97/04 20060101ALI20241210BHJP
F16M 11/00 20060101ALI20241210BHJP
F16M 11/22 20060101ALI20241210BHJP
F16M 11/34 20060101ALI20241210BHJP
F16M 13/00 20060101ALI20241210BHJP
F16M 13/02 20060101ALI20241210BHJP
【FI】
F16M11/20 Q
A47B97/04
F16M11/00 Z
F16M11/20 R
F16M11/20 T
F16M11/22 G
F16M11/34 Z
F16M13/00 T
F16M13/02 S
(21)【出願番号】P 2020183578
(22)【出願日】2020-11-02
【審査請求日】2023-08-16
(73)【特許権者】
【識別番号】000000561
【氏名又は名称】株式会社オカムラ
(74)【代理人】
【識別番号】100149548
【氏名又は名称】松沼 泰史
(74)【代理人】
【氏名又は名称】鈴木 三義
(72)【発明者】
【氏名】▲高▼橋 延忠
(72)【発明者】
【氏名】加藤 孝一朗
(72)【発明者】
【氏名】森田 さやか
【審査官】中川 隆司
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2011/0108684(US,A1)
【文献】中国実用新案第209278790(CN,U)
【文献】特開2008-241903(JP,A)
【文献】特開平11-204948(JP,A)
【文献】登録実用新案第3105699(JP,U)
【文献】特開2003-088437(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2019/0347060(US,A1)
【文献】実開平04-120656(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F16M 11/20
A47B 97/04
F16M 11/00
F16M 11/22
F16M 11/34
F16M 13/00
F16M 13/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
床面上を走行可能なキャスタが設けられ、上下方向を厚さ方向とする平板状に形成されたベース体と、
前記ベース体に支持され、枠状に形成された支持枠体と、
前記支持枠体に囲まれた内部に設けられ、左右方向に延びる長尺状の横部材と、
前記支持枠体の内部に設けられ、モニタを支持するモニタ支持部材と、を備え、
前記支持枠体は、
左右一対の縦枠部材と、
前記一対の縦枠部材の上端部どうしを連結する上枠部材と、を有し、
前記モニタ支持部材は、前記上枠部材の下方であって、前記縦枠部材の前後方向の中央よりも後側に配置され
、
前記横部材は、前記上枠部材よりも下方に配置され、
前記モニタ支持部材は、前記横部材の上方に配置され、
前記横部材の上面は、上方を向いているスタンド。
【請求項2】
前記ベース体は、錘部材が着脱可能な取付部を有する請求項1に記載のスタンド。
【請求項3】
前記ベース体は、
前記取付部が設けられたベース本体と、
前記ベース本体及び前記錘部材を覆うベースカバー材と、を有する請求項2に記載のスタンド。
【請求項4】
前記ベース体は、前後方向視して、前記支持枠体の左右方向の範囲内に配置されている請求項1から3のいずれか一項に記載のスタンド。
【請求項5】
前記縦枠部材の内部には、上下方向に連通し、配線を配置可能な縦配線空間が形成されている請求項1から4のいずれか一項に記載のスタンド。
【請求項6】
前記縦枠部材における左右方向の内側を向く壁部には、前記縦配線空間に連通する配線貫通孔が形成されている請求項5に記載のスタンド。
【請求項7】
前記支持枠体は、
前記一対の縦枠部材の下部どうしを連結する下枠部材を有し、
前記下枠部材の内部には、左右方向に連通し、配線を配置可能であるとともに、前記縦配線空間と連通する下配線空間が形成されている請求項5または6に記載のスタンド。
【請求項8】
前記下枠部材は、
下方に向かって凹んで上方に開口し、内部に前記下配線空間が形成された第一下側部と、
前記第一下側部の上側に着脱可能に設けられ、前記下配線空間を閉塞可能な第一上側部と、を有する請求項7に記載のスタンド。
【請求項9】
前記縦枠部材は、
左右方向の外方に向かって凹んで内方に開口し、内部に前記縦配線空間が形成された外側部と、
前記外側部の左右方向の内側に着脱可能に設けられ、前記縦配線空間を閉塞可能な内側部と、を有する請求項5から8のいずれか一項に記載のスタンド。
【請求項10】
前記支持枠体には、把持可能な把手が設けられている請求項1から9のいずれか一項に記載のスタンド。
【請求項11】
前記横部材は、
下方に向かって凹んで上方に開口し、内部に配線を配置可能な横配線空間が形成された第二下側部と、
前記第二下側部の上側に着脱可能に設けられ、前記横配線空間を閉塞可能な第二上側部と、を有する請求項1から10のいずれか一項に記載のスタンド。
【請求項12】
前記横部材は、
左右方向に延び、内部が中空に形成された外筒部と、
前記外筒部の内部に配置され、左右方向に移動可能とされた挿通部と、
前記挿通部が前記外筒部の端部から突出した状態で、前記外筒部と前記挿通部とを連結可能な連結部と、を有し、
前記連結部は、
頭部と、
前記頭部から前記挿通部側に延び、前記頭部の径よりも小さい径で形成された連結本体と、を有し、
前記外筒部には、左右方向に延び、第一孔及び第二孔を有する外側孔が形成され、
前記第一孔は、前記連結本体が配置可能且つ前記頭部が配置不可能な大きさで形成され、
前記第二孔は、前記頭部が配置可能な大きさで形成され、
前記挿通部が前記外筒部の端部から突出し、前記第二孔に前記頭部が配置された状態で、前記連結本体は前記外筒部と前記挿通部とを連結するとともに、前記挿通部が前記支持枠体に係止されている請求項1から11のいずれか一項に記載のスタンド。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スタンドに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、オフィスや研究施設、病院、学校などの執務空間には、移動可能なスタンドが設置されている場合がある。
【0003】
床面上を走行可能なキャスタが設けられたベース体と、ベース体から上方に延びる連結部に支持され四方枠状に形成された枠体と、枠体の内部に配置された梁材と、梁材に係止されたボード材と、を備えたスタンドが知られている。このスタンドのベース体は、連結部の下部から直線状に延びる複数の脚部材を有している(下記の特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、利用者が上記のスタンドの枠体等を把持してスタンドを移動させる際に、ベース体の直線状に延びる複数の脚部材が利用者の下肢によって引っかかりにくい構造が望まれている。
【0006】
そこで、本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、移動させる際に利用者の下肢がベース体に引っかかることが抑制されたスタンドを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本発明は以下の手段を採用している。
すなわち、本発明に係るスタンドは、床面上を走行可能なキャスタが設けられ、上下方向を厚さ方向とする平板状に形成されたベース体と、前記ベース体に支持され、枠状に形成された支持枠体と、前記支持枠体に囲まれた内部に設けられ、左右方向に延びる長尺状の横部材と、前記支持枠体の内部に設けられ、モニタを支持するモニタ支持部材と、を備え、前記支持枠体は、左右一対の縦枠部材と、前記一対の縦枠部材の上端部どうしを連結する上枠部材と、を有し、前記モニタ支持部材は、前記上枠部材の下方であって、前記縦枠部材の前後方向の中央よりも後側に配置されて、前記横部材は、前記上枠部材よりも下方に配置され、前記モニタ支持部材は、前記横部材の上方に配置され、前記横部材の上面は、上方を向いている。
【0008】
このように構成されたスタンドでは、支持枠体を支持するベース体は、上下方向を厚さ方向とする平板状に形成されている。上方からベース体を見ると面積が広く、ベース体は視認性が高い。よって、スタンドをキャスタによって移動させる際に、利用者はベース体を視認できるため、利用者の下肢がベース体に引っかかることが抑制される。
また、モニタを支持するモニタ支持部材は、支持枠体の前後方向の中央よりも後側に配置されている。よって、モニタ支持部材にモニタを支持させた状態で、モニタが支持枠体よりも前方に突出することが抑制される。スタンドを移動させる際に、モニタが他の物品等と衝突することが抑制される。
【0009】
また、本発明に係るスタンドでは、前記ベース体は、錘部材が着脱可能な取付部を有してもよい。
【0010】
このように構成されたスタンドでは、支持枠体にモニタ等の重量物を取り付ける場合に、ベース体の取付部に錘部材を取り付けて重心を下方にすることで、スタンドの安定性を高めることができる。また、支持枠体に重量物を取り付けない場合には、ベース体の取付部に錘部材を取り付けないようにすれば、スタンドが軽くなり、スタンドを軽い力で移動させることができる。
【0011】
また、本発明に係るスタンドでは、前記ベース体は、前記取付部が設けられたベース本体と、前記ベース本体及び前記錘部材を覆うベースカバー材と、を有していてもよい。
【0012】
このように構成されたスタンドでは、ベース本体及び錘部材はベースカバー材で覆われているため、ベース本体及び錘部材の露出が抑制され、外観を向上させることができる。
【0013】
また、本発明に係るスタンドでは、前記ベース体は、前後方向視して、前記支持枠体の左右方向の範囲内に配置されていてもよい。
【0014】
このように構成されたスタンドでは、ベース体は、前後方向視して、支持枠体の左右方向の範囲内に配置されている。よって、複数のスタンドを直線状ではなく傾斜させて(上方から見てV字状となるように)隣接配置した場合に、隣り合うスタンドのベース体どうしが干渉することがない。また、支持枠体の左右方向の端部を持ってスタンドを移動させる際に、利用者の下肢とベース体とが干渉することが抑制される。
【0015】
また、本発明に係るスタンドでは、前記縦枠部材の内部には、上下方向に連通し、配線を配置可能な縦配線空間が形成されていてもよい。
【0016】
このように構成されたスタンドでは、縦枠部材の内部に形成された縦配線空間に配線が配置される。よって、スタンドを移動させる際に配線が邪魔になることが抑制されるとともに、配線の露出が抑制され見栄えも良い。
【0017】
また、本発明に係るスタンドでは、前記縦枠部材における左右方向の内側を向く壁部には、前記縦配線空間に連通する配線貫通孔が形成されていてもよい。
【0018】
このように構成されたスタンドでは、縦枠部材における左右方向の内側を向く壁部には、縦配線空間に連通する配線貫通孔が形成されている。よって、配線を縦枠部材の左右方向の内側の配線貫通孔から縦配線空間内に通すことができる。
【0019】
また、本発明に係るスタンドでは、前記支持枠体は、前記一対の縦枠部材の下部どうしを連結する下枠部材を有し、前記下枠部材の内部には、左右方向に連通し、配線を配置可能であるとともに、前記縦配線空間と連通する下配線空間が形成されていてもよい。
【0020】
このように構成されたスタンドでは、下枠部材の内部に形成された下配線空間に、縦配線空間に通された配線が配置される。よって、スタンドを移動させる際に配線が邪魔になることが抑制されるとともに、配線の露出が抑制され見栄えも良い。
【0021】
また、本発明に係るスタンドでは、前記下枠部材は、下方に向かって凹んで上方に開口し、内部に前記下配線空間が形成された第一下側部と、前記第一下側部の上側に着脱可能に設けられ、前記下配線空間を閉塞可能な第一上側部と、を有していてもよい。
【0022】
このように構成されたスタンドでは、第一上側部を取り外して、第一下側部の内部に形成された下配線空間に配線を通すことができ、配線を容易に通すことができる。
【0023】
また、本発明に係るスタンドでは、前記縦枠部材は、左右方向の外方に向かって凹んで内方に開口し、内部に前記縦配線空間が形成された外側部と、前記外側部の左右方向の内側に着脱可能に設けられ、前記縦配線空間を閉塞可能な内側部と、を有していてもよい。
【0024】
このように構成されたスタンドでは、内側部を取り外して、外側部の内部に形成された縦配線空間に配線を通すことができ、配線を容易に通すことができる。
【0025】
また、本発明に係るスタンドは、前記支持枠体には、把持可能な把手が設けられていてもよい。
【0026】
このように構成されたスタンドでは、支持枠体には把持可能な把手が設けられているため、スタンドの移動をしやすい。
【0027】
また、本発明に係るスタンドでは、前記横部材は、下方に向かって凹んで上方に開口し、内部に配線を配置可能な横配線空間が形成された第二下側部と、前記第二下側部の上側に着脱可能に設けられ、前記横配線空間を閉塞可能な第二上側部と、を有していてもよい。
【0028】
このように構成されたスタンドでは、第二上側部を取り外して、第二下側部の内部に形成された横配線空間に配線を通すことができ、配線を容易に通すことができる。
【0031】
また、本発明に係るスタンドでは、前記横部材は、左右方向に延び、内部が中空に形成された外筒部と、前記外筒部の内部に配置され、左右方向に移動可能とされた挿通部と、前記挿通部が前記外筒部の端部から突出した状態で、前記外筒部と前記挿通部とを連結可能な連結部と、を有し、前記連結部は、頭部と、前記頭部から前記挿通部側に延び、前記頭部の径よりも小さい径で形成された連結本体と、を有し前記外筒部には、左右方向に延び、第一孔及び第二孔を有する外側孔が形成され、前記第一孔は、前記連結本体が配置可能且つ前記頭部が配置不可能な大きさで形成され、前記第二孔は、前記頭部が配置可能な大きさで形成され、前記挿通部が前記外筒部の端部から突出し、前記第二孔に前記頭部が配置された状態で、前記連結本体は前記外筒部と前記挿通部とを連結するとともに、前記挿通部が前記支持枠体に係止されてもよい。
【0032】
このように構成されたスタンドでは、挿通部を外筒部から突出させ、連結部の頭部が外筒部の第二孔に配置するようにして、連結本体で挿通部を外筒部とを連結し、挿通部を支持枠体に係止させて、横部材が支持枠体に取り付けることができる。また、横部材を支持枠体から取り外す際には、外筒部の第一孔に連結部の連結本体を配置して、挿通部と外筒部との連結を外し、挿通部を外筒部の内部に納まるように挿通部を左右方向に移動させればよい。よって、横部材が支持枠体に取り付けられた状態で、連結部によって挿通部と外筒部とが連結されるため、横部材の安定性を高めることができる。また、連結部を緩めれば、横部材を支持枠体から容易に取り外すことができる。
【発明の効果】
【0033】
本発明に係るスタンドによれば、移動させる際に利用者の下肢がベース体に引っかかることが抑制される。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【
図1】本発明の第一実施形態に係るスタンドの斜視図である。
【
図2】本発明の第一実施形態に係るスタンドのベース体の分解斜視図である。
【
図3】本発明の第一実施形態に係るスタンドのベース体を、
図2よりさらに分解した分解斜視図である。
【
図5】本発明の第一実施形態に係るスタンドの分解斜視図である。
【
図10】本発明の第一実施形態に係るスタンドにモニタが取り付けられた状態の断面図である。
【
図11】本発明の第一実施形態に係るスタンドの斜視図であり、モニタ及びモニタの配線を示している。
【
図12】本発明の第二実施形態に係るスタンドの斜視図である。
【
図13】本発明の第二実施形態に係るスタンドの横部材の構造を示す斜視図である。
【
図14】本発明の第二実施形態に係るスタンドの横部材と支持枠体との連結構造を示す断面図である。
【
図15】本発明の第二実施形態に係るスタンドの横部材の挿通部が支持枠体に係止されていない状態を示す断面図である。
【
図16】本発明の第三実施形態に係るスタンドの斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0035】
(第一実施形態)
以下、本発明の第一実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の第一実施形態に係るスタンドの斜視図である。
図1に示す本実施形態のスタンド100は、オフィスや公共施設の会議室等の室内空間に設置されている。スタンド100は、ベース体1と、支持枠体3と、横連結部材(横部材)4と、モニタ支持体(モニタ支持部材)5と、を備えている。
【0036】
以下の説明において、スタンド100の上下方向を符号Dvとする。支持枠体3に向かった状態での左右方向を符号Dhとする。上下方向及び左右方向に直交する方向を前後方向とし、符号Dfとする。左右方向及び前後方向において、スタンド100の中央に向かう方向(内側)を中央側と称し、スタンド100の中央側と反対側(外側)に向かう方向を端部側と称することがある。
【0037】
ベース体1は、前後方向視して、支持枠体3の左右方向の範囲内に配置されている。換言すると、ベース体1の左右方向の長さは支持枠体3の左右方向の長さよりも短く、ベース体1は支持枠体3の左右方向の長さ内に収まっている。
【0038】
図2は、ベース体1の分解斜視図である。
図2に示すように、ベース体1は、ベース本体10と、一対のベースカバー材20と、を有している。ベース体1は、上下方向を厚さ方向とする平板状に形成されている。
【0039】
図3は、ベース本体10の分解斜視図である。
図3に示すように、ベース本体10は、ベース枠部材(取付部)11と、4本の連結枠12と、一対の錘部材14と、を有している。
【0040】
ベース枠部材11は、略四方枠状に形成されている。ベース枠部材11は、一対のベース縦杆111と、一対のベース横杆116と、を有している。ベース縦杆111及びベース横杆116とは、角管状に形成されている。
【0041】
ベース縦杆111は、前後方向に延びている。一対のベース縦杆111は左右方向に離間して配置されている。ベース横杆116は、左右方向に延びている。一対のベース横杆116は、前後方向に離間して配置されている。ベース横杆116は、一対のベース縦杆111の前後方向の端部どうしを連結している。ベース横杆116は、ベース縦杆111の内側面(左右方向の中央側を向く面)に溶接等により接合されている。
【0042】
4本の連結枠12は、前後方向に離間して配置されている。最も前側及び最も後側に配置された連結枠12は、ベース横杆116の上側に配置されている。前後方向の中央側に配置された2本の連結枠12は、後述する連結プレート16を挟むように前後方向に対向配置されている。連結枠12は、左右方向に延びている。連結枠12は、平板棒状であるとともに直方体状に形成されている。連結枠12の左右方向の両端部には、上下方向に貫通する螺子孔12aが形成されている。
【0043】
ベース横杆116の上面を形成する横杆上面板部116aには、上下方向に貫通する取付孔116bが形成されている。ベース横杆116の下面を形成する横杆下面板部(不図示)には、上下方向に貫通する取付孔(不図示)が形成されている。螺子116cが、ベース横杆116の横杆下面板部の取付孔を通り抜けて、横杆上面板部116aの取付孔116bに挿通され、最も前側及び最も後側に配置された連結枠12の螺子孔12aに螺合されている。これによって、最も前側及び最も後側に配置された連結枠12の長さ方向の両端部は、ベース横杆116に固定されている。
【0044】
図4は、
図1のIV-IV線断面図である。
図4に示すように、ベース縦杆111の上面を形成する縦杆上面板部111aには、上下方向に貫通する取付孔111bが形成されている。ベース縦杆111の下面を形成する縦杆下面板部111cには、上下方向に貫通する取付孔111dが形成されている。螺子111eが、ベース縦杆111の縦杆下面板部111cの取付孔111dを通り抜けて、縦杆上面板部111aの取付孔111bに挿通され、前後方向の中央側に配置された連結枠12の螺子孔12aに螺合されている。これによって、前後方向の中央側に配置された2本の連結枠12の長さ方向の両端部は、ベース縦杆111に固定されている。
【0045】
錘部材14は、左右方向に延びている。錘部材14は、平板棒状であるとともに直方体状に形成されている。錘部材14は、所定の質量を有する金属材料等で構成されている。錘部材14は、前側の2本の連結枠12の間(最も前側の連結枠12の後方且つ中央側の連結枠12の前方)、及び後側の2本の連結枠12の間(最も後側の連結枠12の前方且つ中央側の連結枠12の後方)に配置されている。なお、連結枠12の数、錘部材14の数、連結枠12と錘部材14との位置関係は適宜設定可能である。
【0046】
錘部材14の左右方向の両端部には、上下方向に貫通する螺子孔14aが形成されている。ベース縦杆111の縦杆上面板部111aには、上下方向に貫通する取付孔111gが形成されている。ベース縦杆111の縦杆下面板部111cには、上下方向に貫通する取付孔111hが形成されている。螺子14bが、ベース縦杆111の縦杆下面板部111cの取付孔111hを通り抜けて、縦杆上面板部111aの取付孔111gに挿通され、錘部材14の螺子孔14aに螺合されている。これによって、錘部材14の長さ方向の両端部は、ベース縦杆111に固定されている。
【0047】
図2に示すように、ベース枠部材11のベース縦杆111の前後方向の略中央には、連結プレート16が設けられている。連結プレート16は、ベース縦杆111を後述する支持枠体3に連結するためのものである。連結プレート16は、上部プレート部161と、接続プレート部162と、下部プレート部163と、を有している。
【0048】
図4に示すように、上部プレート部161は、ベース縦杆111の上方に配置されている。
図2に示すように、接続プレート部162は、上部プレート部161の左右方向の端部から下方に向かって延びている。下部プレート部163は、接続プレート部162の下端部から左右方向の端部側に向かって延びている。下部プレート部163は、接続プレート部162の前後方向の両端部に設けられている。
【0049】
ベース縦杆111の縦杆下面板部111c(
図4参照)の前後方向の両端部には、床面上を走行可能なキャスタ17が設けられている。キャスタ17によって、スタンド100は床面上を前後方向及び左右方向に移動可能とされている。
【0050】
ベースカバー材20は、ベース枠部材11の前後両側に取り付けられている。ベースカバー材20は、上部カバー板部21と、周縁カバー板部22と、取付板部23と、を有している。上部カバー板部21は、平板状に形成されている。上部カバー板部21の板厚方向は、上下方向を向いている。前側の上部カバー板部21は、ベース本体10の前部を上方から覆っている。後側の上部カバー板部21は、ベース本体10の後部を上方から覆っている。
【0051】
図4に示すように、上部カバー板部21の下面には、連結枠12の上面及び錘部材14の上面が当接している。これによって、上部カバー板部21の上面に下向きの力が作用しても、上部カバー板部21の下方への凹みが抑制される。
【0052】
図2に示すように、前側のベースカバー材20では、上部カバー板部21の前端部及び左右両端部に周縁カバー板部22が設けられ、上部カバー板部21の後端部には取付板部23(
図8参照)が設けられている。周縁カバー板部22及び取付板部23は、上部カバー板部21の周縁部から下方に延びている。
【0053】
後側のベースカバー材20では、上部カバー板部21の後端部及び左右両端部に周縁カバー板部22が設けられ、上部カバー板部21の前端部には取付板部23が設けられている。周縁カバー板部22及び取付板部23は、上部カバー板部21の周縁部から下方に延びている。
【0054】
図1に示すように、支持枠体3は、ベース体1に支持されている。支持枠体3は、四方枠状に形成されている。支持枠体3は、一対の縦枠部材30と、上枠部材33と、下枠部材35と、を有している。
【0055】
図5は、スタンド100の分解斜視図である。
図5に示すように、一対の縦枠部材30は、左右方向に離間して配置されている。縦枠部材30は、縦外側枠(外側部)31と、縦カバー(内側部)32A,32B,32Cと、を有している。
【0056】
縦外側枠31は、上下方向に延びている。縦外側枠31の長さは、支持枠体3の上下方向の長さと略同一である。
【0057】
縦外側枠31の外側面(左右方向の端部側を向く面)31cには、把持可能な把手38が設けられている。把手38は、帯状部材で環状に形成されている。把手38の材質は、可撓性があるものが好ましい。これによって、複数のスタンド100を左右方向に隣接配置する場合に、把手38を変形させてスタンド100どうしのすき間を小さくすることができる。
【0058】
図6は、
図1のVI-VI線断面図である。
図6に示すように、縦外側枠31の内側面(左右方向の中央側を向く面)31aには、左右方向の端部側に向かって凹んで中央側に開口する縦配線凹部31bが形成されている。縦配線凹部31bの内部は、配線c1,c2(
図11参照)を配置可能な縦配線空間s1とされている。縦配線空間s1は、縦外側枠31の長さ方向にわたって形成されている。
【0059】
縦配線凹部31bは、一対の側壁部311と底壁部312によって形成されている。側壁部311は、縦外側枠31の内側面31aから左右方向の端部側に延びている。一対の側壁部311は、前後方向に離間して配置されている。底壁部312は、一対の311の左右方向の端部どうしを接続している。
【0060】
図5に示すように、縦カバー32A,32B,32Cは、上下方向に離間して配置されている。縦カバー32Aは、上枠部材33と後述する下側のモニタ支持横材51との間に配置されている。縦カバー32Bは、下側のモニタ支持横材51と横連結部材4との間に配置されている。縦カバー32Cは、横連結部材4と下枠部材35との間に配置されている。
【0061】
縦カバー32A,32B,32Cは、縦外側枠31の縦配線空間s1を左右方向の中央側から閉塞するように設けられている。縦カバー32A,32B,32Cを総称して、縦カバー32とすることがある。
【0062】
図6に示すように、縦カバー32は、カバー閉塞板部321と、一対のカバー側板部322と、一対のカバー折返板部323と、を有している。カバー閉塞板部321は、板状に形成されている。カバー閉塞板部321の板厚方向は、左右方向を向いている。カバー閉塞板部321は、縦配線空間s1に対して左右方向の中央側に配置されている。カバー閉塞板部321は、縦外側枠31の内側面31aと前後方向及び上下方向に沿う略同一平面上に配置されている。
【0063】
カバー側板部322は、カバー閉塞板部321の前後方向の両端部から左右方向の端部側に向けて延びている。カバー側板部322は、縦外側枠31の側壁部311に沿って配置されている。カバー折返板部323は、カバー側板部322の左右方向の端部から前後方向の中央側に向けて延びている。カバー折返板部323は、縦外側枠31の底壁部312に沿って配置されている。縦カバー32は、縦外側枠31の縦配線凹部31bよりもわずかに小さく形成されている。縦カバー32は、縦配線凹部31bに着脱可能に設けられている。縦外側枠31は金属材料(磁性材料)からなり、縦カバー32に設けられたマグネット(不図示)が磁着されている。
【0064】
図1に示すように、縦カバー32Aのカバー閉塞板部321と縦カバー32Bのカバー閉塞板部321との間には、隙間が形成されている。この隙間は、縦外側枠31の内部の縦配線空間s1に連通する配線開口(配線貫通孔)324とされている。縦カバー32Aのカバー閉塞板部321の上側には、縦外側枠31の内部の縦配線空間s1に連通する配線開口(配線貫通孔)325が形成されている。
【0065】
上枠部材33は、左右方向に延びている。上枠部材33は、一対の縦外側枠31の上端部どうしを連結している。上枠部材33の左右方向の端部は、縦外側枠31の上端部にボルト及びナット等の連結具(不図示)で連結されている。上枠部材33には、下方に向かって凹んで上方に開口する上配線凹部33aが形成されている。上配線凹部33aの内部は、配線c1(
図11参照)を配置可能な上配線空間s2とされている。上配線空間s2は、上枠部材33の長さ方向にわたって形成されている。上配線空間s2は、配線開口325に連通している。
【0066】
下枠部材35は、左右方向に延びている。下枠部材35は、一対の縦外側枠31の下端部どうしを連結している。下枠部材35の左右方向の端部は、縦外側枠31の下端部にボルト及びナット等の連結具(不図示)で連結されている。
【0067】
下枠部材35は、下箱状部(第一下側部)36と、下カバー(第一上側部)37A,37B,37Cと、を有している。
【0068】
図5に示すように、下箱状部36は、左右方向に延びている。下箱状部36の長さは、支持枠体3の左右方向の長さと略同一である。下箱状部36は、下方に向かって凹んで上方に開口する形状をしている。
【0069】
下箱状部36は、前後方向に離間して配置された一対の前後面板部361を有している。前後面板部361は、左右方向に延びている。前後面板部361の長さは、支持枠体3の縦外側枠31の内内間の長さと略同一である。前後面板部361は、板状に形成されている。前後面板部361の板厚方向は、前後方向を向いている。
【0070】
前後一対の前後面板部361の間には、配線を配置可能な下配線空間s3とされている。下配線空間s3は、下枠部材35の長さ方向にわたって形成されている。下配線空間s3は、下枠部材35の左右方向の端部で、縦配線空間s1に連通している。
【0071】
図4に示すように、前後面板部361の上端部には、前後方向の中央側に延びる第一延出壁部362が設けられている。第一延出壁部362の延出端部には、下方に延びる第一下向き壁部363が設けられている。第一下向き壁部363の下端部には、前後方向の中央側に延びる第二延出壁部364が設けられている。第二延出壁部364の前後方向の中央側の端部には、下方に延びる第二下向き壁部365が設けられている。
【0072】
図7は、
図1のVII-VII線断面図である。
図7に示すように、前後面板部361の左右方向の両端部の下端部には、前後方向の中央側に延びる第一取付壁部381が設けられている。第一取付壁部381は、連結プレート16の下部プレート部163の下側に配置されている。第一取付壁部381は、下部プレート部163とボルト381aの締結によって固定されている。
【0073】
図4に示すように、前後面板部361の左右方向の中間の下端部には、前後方向の中央側に延びる第二取付壁部392が設けられている。第二取付壁部392は、第一取付壁部381(
図7参照)よりも高い位置に配置されている。第二取付壁部392は、連結プレート16の上部プレート部161の下側且つベース縦杆111の縦杆上面板部111aの上側に配置されている。第二取付壁部392は、下部プレート部163及び縦杆上面板部111aとボルト161aの締結によって固定されている。
【0074】
図8は、
図1のVIII-VIII線断面図である。
図8に示すように、前後面板部361は、ベースカバー材20の取付板部23の前後方向の中央側に配置されている。前後面板部361とベースカバー材20の取付板部23とは、螺子361aによって固定されている。
【0075】
図5に示すように、下カバー37A,37B,37Cは、左右方向に隣接して配置されている。下カバー37A,37B,37Cは、下箱状部36の下配線空間s3を上方から閉塞するように設けられている。下カバー37A,37B,37Cを総称して、下カバー37とすることがある。なお、下カバー37の個数は適宜設定可能であり、隣接する下カバー37どうしが隙間を有して配置されていてもよい。
【0076】
図4に示すように、下カバー37は、カバー閉塞板部371と、一対のカバー側板部372と、一対のカバー折返板部373と、を有している。カバー閉塞板部371は、板状に形成されている。カバー閉塞板部371の板厚方向は、上下方向を向いている。カバー閉塞板部371は、下配線空間s3に対して上側に配置されている。カバー閉塞板部371は、下箱状部36の第一延出壁部362と前後方向及び左右方向に沿う略同一平面上に配置されている。
【0077】
カバー側板部372は、カバー閉塞板部371の前後方向の両端部から下方に向けて延びている。カバー側板部372は、下箱状部36の第一下向き壁部363に沿って配置されている。カバー折返板部373は、カバー側板部372の下端部から前後方向の中央側に向けて延びている。カバー折返板部373は、下箱状部36の第二延出壁部364の上側に配置されている。下カバー37の前後方向の幅は、下箱状部36の第一下向き壁部363間の距離よりもわずかに小さく形成されている。下カバー37は、下箱状部36に着脱可能に設けられている。下箱状部36は金属材料(磁性材料)からなり、下カバー37に設けられたマグネット(不図示)が磁着されている。
【0078】
図1に示すように、横連結部材4は、左右方向に延びる長尺状をしている。横連結部材4は、一対の縦外側枠31の上下方向の中間どうしを連結している。横連結部材4の左右方向の端部は、縦外側枠31の上下方向の中間にボルト及びナット等の連結具(不図示)で連結されている。
【0079】
図5に示すように、横連結部材4は、横箱状部(第二下側部)41と、横カバー(第二上側部)43A,43B,43Cと、を有している。
【0080】
横箱状部41は、左右方向に延びている。横箱状部41の長さは、支持枠体3の縦外側枠31の内内間の長さと略同一である。横箱状部41は、下方に向かって凹んで上方に開口する形状をしている。
【0081】
図9は、
図1のIX-IX線断面図である。
図9に示すように、横箱状部41は、下面板部411と、一対の前後面板部412と、を有している。下面板部411は、左右方向に延びている。下面板部411の長さは、支持枠体3の縦外側枠31の内内間の長さと略同一である。下面板部411は、板状に形成されている。下面板部411の板厚方向は、上下方向を向いている。
【0082】
前後面板部412は、下面板部411の前後方向の両端部から立設している。前後面板部412は、板状に形成されている。前後面板部412の板厚方向は、前後方向を向いている。
【0083】
図5に示すように、横箱状部41の内部には、配線を配置可能な横配線空間s4が形成されている。横配線空間s4は、横連結部材4の長さ方向にわたって形成されている。横配線空間s4は、横連結部材4の左右方向の端部で、縦配線空間s1に連通している。
【0084】
図9に示すように、前後面板部412の上端部には、前後方向の中央側に延びる第一延出壁部423が設けられている。第一延出壁部423の延出端部には、下方に延びる第一下向き壁部424が設けられている。第一下向き壁部424の下端部には、前後方向の中央側に延びる第二延出壁部425が設けられている。第二延出壁部425の前後方向の中央側の端部には、下方に延びる第二下向き壁部426が設けられている。
【0085】
図5に示すように、横カバー43A,43B,43Cは、左右方向に隣接して配置されている。横カバー43A,43B,43Cは、横箱状部41の横配線空間s4を上方から閉塞するように設けられている。横カバー43A,43B,43Cを総称して、横カバー43とすることがある。なお、横カバー43の個数は適宜設定可能であり、隣接する下カバー37どうしが隙間を有して配置されていてもよい。
【0086】
図9に示すように、横カバー43は、カバー閉塞板部431と、一対のカバー側板部432と、一対のカバー折返板部433と、を有している。カバー閉塞板部431は、板状に形成されている。カバー閉塞板部431の板厚方向は、上下方向を向いている。カバー閉塞板部431は、横配線空間s4に対して上側に配置されている。カバー閉塞板部431は、横箱状部41の第一延出壁部423と前後方向及び左右方向に沿う略同一平面上に配置されている。
【0087】
カバー側板部432は、カバー閉塞板部431の前後方向の両端部から下方に向けて延びている。カバー側板部432は、横箱状部41の第一下向き壁部424に沿って配置されている。カバー折返板部433は、カバー側板部432の下端部から前後方向の中央側に向けて延びている。カバー折返板部433は、横箱状部41の第二延出壁部425の上側に配置されている。横カバー43の前後方向の幅は、横箱状部41の第一下向き壁部424間の距離よりもわずかに小さく形成されている。横カバー43は、横箱状部41に着脱可能に設けられている。横箱状部41は金属材料(磁性材料)からなり、横カバー43に設けられたマグネット(不図示)が磁着されている。
【0088】
図1に示すように、モニタ支持体5は、一対のモニタ支持横材51と、一対のモニタ支持縦材52と、を有している。モニタ支持横材51は、左右方向に延びている。モニタ支持体5は、横連結部材4の上方且つ上枠部材33の下方に配置されている。
【0089】
一対のモニタ支持横材51は、上下方向に離間して配置されている。モニタ支持横材51は、左右方向に延びる長尺状をしている。モニタ支持横材51の左右方向の端部は、縦外側枠31の上下方向の中間にボルト及びナット等の連結具(不図示)で連結されている。
【0090】
一対のモニタ支持縦材52は、左右方向に離間して配置されている。モニタ支持縦材52は、上下のモニタ支持横材51の間に配置されている。モニタ支持縦材52は、上下方向に延びている。モニタ支持縦材52は長尺状をしている。モニタ支持縦材52の上下方向の端部は、モニタ支持横材51の左右方向の中間にボルト及びナット等の連結具(不図示)で連結されている。
【0091】
モニタ支持縦材52には、モニタ取付具(不図示)を介してモニタM(
図10参照)が取り付け可能とされている。モニタ支持縦材52とモニタ支持横材51とは、連結されている。このように、モニタ支持横材51は、モニタMを支持する機能を有している。
【0092】
図10は、スタンド100にモニタMが取り付けられた状態における上下方向及び前後方向に沿う断面図である。
図10に示すように、モニタ支持体5は、支持枠体3の前後方向の中央(一点鎖線A参照)よりも後側に配置されている。モニタMは、モニタ取付具(不図示)によってモニタ支持縦材52に取り付けられている。モニタMが取り付けられた状態で、モニタMは、支持枠体3の前後方向の奥行内に収まり、支持枠体3よりも前方に突出していない。
【0093】
支持枠体3の上枠部材33の前端部に係止フック39を係止させて、係止フック39にホワイトボード等のパネルPを係止することができる。モニタMが支持枠体3よりも前方に突出してないいため、パネルPがモニタMの前方に間隔を有して配置され、パネルPがモニタMと干渉していない。
【0094】
図11は、スタンド100の斜視図であり、モニタM及びモニタMの配線c1,c2を示している。
図11に示すように、モニタMの配線c1,c2は、支持枠体3の縦外側枠31の内部、上枠部材33の内部、下枠部材35の内部及び横箱状部41の内部に配置される。
【0095】
このように構成されたスタンド100では、支持枠体3を支持するベース体1は、上下方向を厚さ方向とする平板状に形成されている。上方からベース体1を見ると面積が広く、ベース体1は視認性が高い。よって、スタンド100をキャスタ17によって移動させる際に、利用者はベース体1を視認できるため、利用者の下肢がベース体1に引っかかることが抑制される。
【0096】
また、支持枠体3にモニタM等の重量物を取り付ける場合に、ベース体1のベース枠部材11に錘部材14を取り付けて重心を下方にすることで、スタンド100の安定性を高めることができる。また、支持枠体3に重量物を取り付けない場合には、ベース体1のベース枠部材11に錘部材14を取り付けないようにすれば、スタンド100が軽くなり、スタンド100を軽い力で移動させることができる。
【0097】
また、ベース本体10及び錘部材14はベースカバー材20で覆われているため、ベース本体10及び錘部材14の露出が抑制され、外観を向上させることができる。
【0098】
また、ベース体1は、前後方向視して、支持枠体3の左右方向の範囲内に配置されている。よって、複数のスタンド100を直線状ではなく傾斜させて(上方から見てV字状となるように)隣接配置した場合に、隣り合うスタンド100のベース体1どうしが干渉することがない。また、支持枠体3の左右方向の端部を持ってスタンド100を移動させる際に、利用者の下肢とベース体1とが干渉することが抑制される。
【0099】
また、縦枠部材30の内部に形成された縦配線空間s1に配線が配置される。よって、スタンド100を移動させる際に配線が邪魔になることが抑制されるとともに、配線の露出が抑制され見栄えも良い。
【0100】
また、縦枠部材30における左右方向の内側を向く面には、縦配線空間s1に連通する配線開口324が形成されている。よって、配線を縦枠部材30の左右方向の内側の配線開口324から縦配線空間s1内に通すことができる。
【0101】
また、下枠部材35の内部に形成された下配線空間s3に、縦配線空間s1に通された配線が配置される。よって、スタンド100を移動させる際に配線が邪魔になることが抑制されるとともに、配線の露出が抑制され見栄えも良い。
【0102】
また、下カバー37を取り外して、下箱状部36の内部に形成された下配線空間s3に配線を通すことができ、配線を容易に通すことができる。
【0103】
また、縦カバー32を取り外して、縦外側枠31の内部に形成された縦配線空間s1に配線を通すことができ、配線を容易に通すことができる。
【0104】
また、支持枠体3には把持可能な把手38が設けられているため、スタンド100の移動をしやすい。
【0105】
また、横カバー43を取り外して、横箱状部41の内部に形成された横配線空間s4に配線を通すことができ、配線を容易に通すことができる。
【0106】
また、モニタMを支持するモニタ支持体5は、支持枠体3の前後方向の中央よりも後側に配置されている。よって、モニタ支持体5にモニタMを支持させた状態で、モニタMが支持枠体3よりも前方に突出することが抑制される。スタンド100を移動させる際に、モニタMが他の物品等と衝突することが抑制される。
【0107】
(第二実施形態)
次に、本発明の第二実施形態を、主に
図12~
図15に基づいて説明する。
以下の第二実施形態の構成のうち、第一実施形態と同様の構成については、同一の符号を付してその説明を省略する。
図12は、本発明の第二実施形態に係るスタンドの斜視図である。
図12に示すように、スタンド100Xは、ベース体1と、支持枠体3Xと、ハンガーパイプ(横部材)6と、を備えている。
【0108】
支持枠体3Xは、一対の縦枠部材30Xと、上枠部材33と、下枠部材35と、を有している。縦枠部材30Xは、縦外側枠31と、縦内側部材34と、を有している。
【0109】
縦外側枠31は、上下方向に延びている。縦外側枠31の長さは、支持枠体3の上下方向の長さと略同一である。縦内側部材34は、縦外側枠31に対して左右方向の中央側に配置されている。縦内側部材34と縦外側枠31とは、ボルト及びナット等の連結具(不図示)で連結されている。縦内側部材34には、左右方向に貫通する挿通孔34c(
図13参照)が形成されている。
【0110】
ハンガーパイプ6は、左右方向に延びる長尺状をしている。ハンガーパイプ6は、一対の縦内側部材34の上部どうしを連結している。
【0111】
図13は、ハンガーパイプ6の構造を示す斜視図である。
図13では、後述する螺子63の図示を省略している。
図13に示すように、縦内側部材34に外側面(左右方向の端部側を向く面)34a(
図14参照)には、係止部材340が取り付けられている。
【0112】
係止部材340は、一対の取付片部341と、一対の延出片部342と、係止片部343と、を有している。一対の取付片部341は、上下方向に離間して配置されている。取付片部341は、縦内側部材34の外側面34aに沿って配置されている。縦内側部材34の外側面34a側から螺子34bによって、縦内側部材34と取付片部341とは連結されている。一方の延出片部342は、上側の取付片部341の下端部から左右方向の端部側に延びている。他方の延出片部342は、下側の取付片部341の上端部から左右方向の端部側に延びている。係止片部343は、上側の延出片部342の端部と下側の延出片部342の端部とを連結している。係止片部343は、板状に形成されている。係止片部343の板厚方向は、左右方向を向いている。
【0113】
図14は、スタンド100のハンガーパイプ6と支持枠体3Xとの連結構造を示す断面図である。
図14に示すように、係止片部343には、左右方向に貫通する係止孔343aが形成されている。
【0114】
ハンガーパイプ6は、外筒部材(外筒部)61と、一対の内筒部材(挿通部)62と、螺子(連結部)63と、を有している。ハンガーパイプ6には、ハンガー(不図示)を引っかけることができる。
【0115】
外筒部材61は、左右方向に延びている。外筒部材61の長さは、左右の縦内側部材34間の距離と略同一か、左右の縦内側部材34間の距離よりもわずかに短い。
【0116】
外筒部材61は、左右方向を軸線方向とする円筒状をしていて、内部が中空に形成されている。外筒部材61の左右方向の両端部近傍の下部には、スライド孔(外側孔)610が形成されている。
【0117】
スライド孔610は、長孔部(第一孔)611及びビス孔部(第二孔)612によって形成されている。長孔部611は、左右方向に長い長孔形状をしている。長孔部611の幅(外筒部材61の周方向の長さ)は、後述する螺子63の螺子軸部632に対応した大きさであり、且つ螺子63の頭部631の直径よりも小さい。換言すると、長孔部611には、螺子63の螺子軸部632が配置かのうであり、且つ螺子63の頭部631が配置不可能とされている。ビス孔部612は、長孔部611の幅(外筒部材61の周方向の長さ)よりも広く形成されている。ビス孔部612には、外筒部材61の内周面に向かうにしたがって次第に縮径するテーパー613が形成されている。ビス孔部612は、後述する螺子63の頭部631と対応した形状をしている。長孔部611の幅(外筒部材61の周方向の長さ)は、螺子63の頭部631の径よりも小さい。
【0118】
内筒部材62は、左右方向を軸線方向とする角筒状をしていて、内部が中空に形成されている。内筒部材62は、外筒部材61の左右方向の両端部に配置されている。
【0119】
図13に示すように、内筒部材62の角は、外筒部材61の内周面に当接しているか、外筒部材61の内周面にわずかに隙間を有して配置されている。これによって、内筒部材62は、外筒部材61の内部で周方向に回転せずに、左右方向に移動可能とされている。内筒部材62の下部には、螺子孔621が形成されている。
【0120】
図14に示すように、内筒部材62が外筒部材61の左右方向の端部614から突出した状態で、螺子63によって、外筒部材61と内筒部材62とが連結されている。螺子63の頭部631は、外筒部材61のビス孔部612に配置されている。螺子63の螺子軸部(連結本体)632は、頭部631から内筒部材62側に延びている。螺子軸部632の直径は、頭部631の直径よりも小さい。螺子軸部632は、内筒部材62の螺子孔621に螺合されている。内筒部材62における外筒部材61から突出した部分622は、縦内側部材34の挿通孔34cに挿通され、係止部材340の係止孔343aに係止されている。この状態で、螺子63が少し緩んだとしても、螺子63が内筒部材62の螺子孔621に入りこんでいるため、内筒部材62が左右方向に移動することはなく、ハンガーパイプ6が縦枠部材30から外れることはない。
【0121】
図15は、内筒部材62が外筒部材61内に没入した状態を示す断面図である。上記のハンガーパイプ6を縦枠部材30に取り付ける際には、
図15に示すように、螺子63を緩めて、螺子軸部632が内筒部材62の螺子孔621に緩く螺合した状態にしておく。螺子63の頭部631がスライド孔610よりも下方に突出しているため、内筒部材62が外筒部材61の内部を左右方向に移動可能となっていて、内筒部材62を外筒部材61の内部に没入しておく。この状態で、ハンガーパイプ6を所定の位置に配置して、螺子63の頭部631を持って、内筒部材62を外筒部材61から突出させるように、内筒部材62を左右方向に移動させる。
図14に示すように、螺子63の頭部631が外筒部材61のビス孔部612に到達したところで、螺子63を螺合して、外筒部材61と内筒部材62とを連結する。
【0122】
このように構成されたスタンド100Xでは、支持枠体3Xを支持するベース体1は、上下方向を厚さ方向とする平板状に形成されている。上方からベース体1を見ると面積が広く、ベース体1は視認性が高い。よって、スタンド100Xをキャスタ17によって移動させる際に、利用者はベース体1を視認できるため、利用者の下肢がベース体1に引っかかることが抑制される。
【0123】
また、内筒部材62を外筒部材61から突出させ、螺子63の頭部631が外筒部材61のスライド孔610に配置するようにして、螺子63の螺子軸部632で内筒部材62を外筒部材61とを連結し、内筒部材62を縦枠部材30Xに係止させて、ハンガーパイプ6が縦枠部材30Xに取り付けることができる。また、ハンガーパイプ6を縦枠部材30Xから取り外す際には、外筒部材61の長孔部611に螺子63の螺子軸部632を配置して、内筒部材62と外筒部材61との連結を外し、内筒部材62を外筒部材61の内部に納まるように内筒部材62を左右方向に移動させればよい。よって、ハンガーパイプ6が縦枠部材30Xに取り付けられた状態で、螺子63によって内筒部材62と外筒部材61とが連結されるため、ハンガーパイプ6の安定性を高めることができる。また、螺子63を緩めれば、ハンガーパイプ6を縦枠部材30Xから容易に取り外すことができる。
【0124】
(第三実施形態)
本発明の第三実施形態を、主に
図16に基づいて説明する。
図16は、本発明の第三実施形態に係るスタンドの斜視図である。
図16に示すように、スタンド100Yは、ベース体1と、支持枠体3Xと、2本の横連結部材(横部材)4Yと、を備えている。
【0125】
横連結部材4Yは、左右方向に延びる長尺状をしている。横連結部材4はY、一対の縦外側枠31の上下方向の中間どうしを連結している。2本の横連結部材4は、上下方向に離間して配置されている。横連結部材4Yの左右方向の端部は、縦内側部材34にボルト及びナット等の連結具(不図示)で連結されている。
【0126】
横連結部材4Yは、横下側部材44と横上側部材45とが着脱可能に嵌合されて構成されている。横下側部材44と横上側部材45との間には、左右方向に延びる隙間46が形成されている。隙間46は、横連結部材4Yの前後両側に形成されている。隙間46にフック等を係止することができる。横上側部材45の上に物品を載置することができる。
【0127】
このように構成されたスタンド100Yでは、支持枠体3Xを支持するベース体1は、上下方向を厚さ方向とする平板状に形成されている。上方からベース体1を見ると面積が広く、ベース体1は視認性が高い。よって、スタンド100Xをキャスタ17によって移動させる際に、利用者はベース体1を視認できるため、利用者の下肢がベース体1に引っかかることが抑制される。
【0128】
なお、上述した実施の形態において示した各構成部材の諸形状や組み合わせ等は一例であって、本発明の主旨から逸脱しない範囲において設計要求等に基づき種々変更可能である。
【0129】
例えば、上記に示す実施形態では、ベース体1は、支持枠体3の前後両側に突出するように配置されているが、本発明はこれに限られない。ベース体1が支持枠体3の前後方向の片方にのみ配置されていてもよい。
【0130】
また、上記に示す実施形態では、錘部材14は、ベース体1の内部に配置されたベース枠部材11に取り付けられているが、本発明はこれに限られない。錘部材がベース体1の上面、側面、前後面及び下面等に取り付けられていてもよい。
【0131】
また、上記に示す実施形態では、錘部材14がベース枠部材11に取り付け可能とされているが、本発明はこれに限られない。錘部材14がベース枠部材11に取り付けられない構成であってもよい。
【0132】
また、上記に示す実施形態では、ベース体1は、前後方向視して、支持枠体3の左右方向の範囲内に配置されているが、本発明はこれに限られない。ベース体1の左右方向の長さは、支持枠体3の左右方向の長さと略同一であってもよい。あるいは、ベース体1が、支持枠体3の左右方向の端部よりも側方に突出しててもよい。
【0133】
また、上記に示す実施形態では、縦枠部材30、上枠部材33、下枠部材35及び横部材4には、それぞれ配線を配置可能な縦配線空間s1、上配線空間s2、下配線空間s3及び横配線空間s4が形成されているが、本発明はこれに限られない。縦枠部材30、上枠部材33、下枠部材35及び横部材4の内部に配線が配置できない構成であってもよい。
【0134】
また、上記に示す実施形態では、縦カバー32Aのカバー閉塞板部321と縦カバー32Bのカバー閉塞板部321との間が配線開口324とされているが、本発明はこれに限られない。配線貫通孔が、縦カバー32のカバー閉塞板部321を貫通するように形成されていてもよい。
【0135】
また、上記に示す本実施形態では、縦カバー32が、縦カバー32A,32B,32Cの3つの部材から構成されているが、本発明はこれに限られない。縦カバー32の数は適宜設定可能である。また、縦カバー32を縦外側枠31の略全長にわたって配置する必要はない。例えば、上枠部材33と下側のモニタ支持横材51との間に配線を通す必要が無い場合には、縦カバー32を設けず、縦配線空間s1が形成されないように縦枠部材30が構成されていてもよい。あるいは、配線が常時見えている方がよい場合には、縦カバー32を外した状態であってもよい。
【0136】
また、下カバー37は、カバー閉塞板部371と、カバー閉塞板部371の前後方向の両端部から下方に延び、下箱状部36の前側の前後面板部361の前方及び後側の前後面板部361の後方に配置される壁部を有し、下箱状部36の上部を外側から覆う構成であってもよい。
【0137】
また、縦カバー32、下カバー37及び横カバー43にはマグネットが設けられ、磁力によってそれぞれ縦外側枠31、下箱状部36及び横箱状部41に固着されているが、本発明はこれに限られない。縦カバー、下カバー及び横カバーの少なくとも一部が弾性変形可能に構成され、弾性変形することで縦外側枠、下箱状部n及び横箱状部に嵌合する構成であってもよい。
【0138】
また、上記に示す本実施形態では、内筒部材62は、左右方向を軸線方向とする角筒状をしているが、本発明はこれに限られない。内筒部材が、左右方向を軸線方向とする円筒状をしていてもよい。なお、外筒部材及び内筒部材のいずれか一方の断面形状が円形でなく、互いに一部が当接する構成であれば、外筒部材及び内筒部材が相対的に回転することが抑制される。
【符号の説明】
【0139】
1 ベース体、3,3X 支持枠体、4 横部材、5 モニタ支持体(モニタ支持部材)、10 ベース本体、11 ベース枠部材(取付部)、14 錘部材、17 キャスタ、20 ベースカバー材、30,30X 縦枠部材、31 縦外側枠(外側部)、32,32A,32B,32C 縦カバー(内側部)、35 下枠部材、36 下箱状部(第一下側部)、37,37A,37B,37C 下カバー(第一上側部)、38 把手、41 横箱状部(第二下側部)、43,43A,43B,43C 横カバー(第二上側部)、61 外筒部材(外筒部)、62 内筒部材(挿通部)、63 螺子(連結部)、100,100X,100Y スタンド、324,325 配線開口(配線貫通孔)、c1,c2 配線、M モニタ、s1 縦配線空間、s3 下配線空間、s4 横配線空間