(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-09
(45)【発行日】2024-12-17
(54)【発明の名称】回転杭の継手保護構造
(51)【国際特許分類】
E02D 5/24 20060101AFI20241210BHJP
【FI】
E02D5/24 103
(21)【出願番号】P 2021057148
(22)【出願日】2021-03-30
【審査請求日】2024-01-25
(73)【特許権者】
【識別番号】000006839
【氏名又は名称】日鉄建材株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000637
【氏名又は名称】弁理士法人樹之下知的財産事務所
(72)【発明者】
【氏名】古谷 浩平
(72)【発明者】
【氏名】和田 昌敏
(72)【発明者】
【氏名】丸山 栄
(72)【発明者】
【氏名】厳 明光
【審査官】荒井 良子
(56)【参考文献】
【文献】特開2003-227132(JP,A)
【文献】特開2000-319881(JP,A)
【文献】国際公開第2019/111882(WO,A1)
【文献】特開2020-165238(JP,A)
【文献】韓国公開特許第10-2016-0110055(KR,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E02D 5/24
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
回転杭の機械式継手構造に隣接して設けられる継手保護構造であって、
前記機械式継手構造は、前記回転杭の端部に形成され、前記回転杭の外周面よりも外側に張り出した部分を有し、
前記継手保護構造は、
前記機械式継手構造に隣接した位置で前記回転杭の外周面に接合される帯状部材と、前記回転杭の径方向外側に突出し、前記回転杭の周方向に配列される複数のリブ
と、を備え
、
前記複数のリブは前記帯状部材の外周面から突出する回転杭の継手保護構造。
【請求項2】
前記複数のリブの前記機械式継手構造とは反対側の端部がテーパー形状を有する、請求項
1に記載の回転杭の継手保護構造。
【請求項3】
前記機械式継手構造は、
前記回転杭の端部に接合され、外周部分が前記回転杭の外周面よりも外側に張り出したフランジ状部分になる端板と、
前記端板の前記回転杭の内側にあたる部分に形成される係合孔に係合させられる係合部材と、
前記フランジ状部分に形成される複数のボルト孔
にそれぞれ挿通されるボルトと、
を含む、請求項1
または請求項2に記載の回転杭の継手保護構造。
【請求項4】
前記係合孔は、前記回転杭の断面で見た場合に多角形であり、
前記複数のリブの少なくとも一部は、前記回転杭の周方向について前記多角形の角部と重複しない位置に配置される、請求項
3に記載の回転杭の継手保護構造。
【請求項5】
前記機械式継手構造は、前記回転杭の端部または前記回転杭の端部に接合される接合部材に被せられるスリーブ管を含む、請求項1
または請求項2に記載の回転杭の継手保護構造。
【請求項6】
前記複数のリブは、前記機械式継手構造から離隔して配置される、請求項1から請求項
5のいずれか1項に記載の回転杭の継手保護構造。
【請求項7】
前記継手保護構造は、前記回転杭の外周面に接合される中間フランジをさらに備え、
前記複数のリブの前記機械式継手構造側の端部が前記中間フランジに接合される、請求項
6に記載の回転杭の継手保護構造。
【請求項8】
前記複数のリブの前記機械式継手構造側の端部が前記端板に接合される、請求項
3または請求項
4に記載の回転杭の継手保護構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、回転杭の継手保護構造に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、鋼管で構成される回転杭の端部に固定された一対の端板と、それぞれの端板に設けられ回転杭の回転せん断力に抗するせん断抵抗部とを含む回転杭継手構造が記載されている。このように、回転杭の回転せん断力を主に溶接ではなく機械的な手段によって伝達する継手を、機械式継手構造ともいう。このような回転杭の機械式継手構造は、現場での溶接が不要になり、回転杭の施工工程が簡略化されるという点で有利である。
【0003】
回転杭の機械式継手構造では、鋼管の端部に形成される部材が鋼管の外径よりも外側に張り出す場合がある。例えば特許文献1の場合、端板が回転杭の外周面からフランジ状に突出し、この突出した部分をボルト接合して両側の回転杭が接合された状態を維持することによって、回転杭の内側にあたる部分で端板に形成された係合孔と係合部材との係合が維持される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところが、上記のように機械式継手構造の機能上の必要から設けられる張り出し部分が、施工時には打設の抵抗になる場合がある。具体的には、例えば、硬質層の下に軟弱層を有する地盤において、回転杭の羽根付き先端部が軟弱層に達する一方で、中間の継手構造が硬質層に位置している場合、軟弱層にある羽根付き先端部による回転杭の打設方向への推進力が小さい一方で、硬質層で張り出し部分を含む継手構造が受ける抵抗は大きくなる。この場合、継手構造が硬質層を通過するまでの施工時間が長くなるのに加えて、長時間の地盤との接触によって継手構造に摩耗や損傷が生じる可能性がある。
【0006】
そこで、本発明は、回転杭において鋼管の外周面よりも外側に張り出した部分を有する機械式継手構造で打設時の地盤の抵抗によって生じる抵抗を低減することによって、施工性を向上させ、かつ継手構造の摩耗を抑制することが可能な回転杭の継手保護構造を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
[1]回転杭の機械式継手構造に隣接して設けられる継手保護構造であって、上記機械式継手構造は、上記回転杭の端部に形成され、上記回転杭の外周面よりも外側に張り出した部分を有し、上記継手保護構造は、上記回転杭の径方向外側に突出し、上記回転杭の周方向に配列される複数のリブを備える回転杭の継手保護構造。
[2]上記継手保護構造は、上記機械式継手構造に隣接した位置で上記回転杭の外周面に接合される帯状部材をさらに備え、上記複数のリブは上記帯状部材の外周面から突出する、[1]に記載の回転杭の継手保護構造。
[3]上記複数のリブの上記機械式継手構造とは反対側の端部がテーパー形状を有する、[1]または[2]に記載の回転杭の継手保護構造。
[4]上記機械式継手構造は、上記回転杭の端部に接合され、外周部分が上記回転杭の外周面よりも外側に張り出したフランジ状部分になる端板と、上記端板の上記回転杭の内側にあたる部分に形成される係合孔に係合させられる係合部材と、上記フランジ状部分に形成される複数のボルト孔それぞれ挿通されるボルトと、を含む、[1]から[3]のいずれか1項に記載の回転杭の継手保護構造。
[5]上記係合孔は、上記回転杭の断面で見た場合に多角形であり、上記複数のリブの少なくとも一部は、上記回転杭の周方向について上記多角形の角部と重複しない位置に配置される、[4]に記載の回転杭の継手保護構造。
[6]上記機械式継手構造は、上記回転杭の端部または上記回転杭の端部に接合される接合部材に被せられるスリーブ管を含む、[1]から[3]のいずれか1項に記載の回転杭の継手保護構造。
[7]上記複数のリブは、上記機械式継手構造から離隔して配置される、[1]から[6]のいずれか1項に記載の回転杭の継手保護構造。
[8]上記継手保護構造は、上記回転杭の外周面に接合される中間フランジをさらに備え、上記複数のリブの上記機械式継手構造側の端部が上記中間フランジに接合される、[7]に記載の回転杭の継手保護構造。
[9]上記複数のリブの上記機械式継手構造側の端部が上記端板に接合される、[4]または[5]に記載の回転杭の継手保護構造。
【発明の効果】
【0008】
上記の構成によれば、機械式継手構造に隣接して継手保護構造として設けられる複数のリブが掘削ビットとして機能することによって、回転杭の打設時に機械式継手構造の近傍で回転杭の外周面付近の地盤が掘削によって緩められる。従って、機械式継手構造で打設時の地盤の抵抗によって生じる抵抗を低減することによって、施工性を向上させ、かつ継手構造の摩耗を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本発明の第1の実施形態に係る継手保護構造が設けられた回転杭の端部を示す図である。
【
図4】本発明の第2の実施形態に係る継手保護構造が設けられた回転杭の端部を示す図である。
【
図6】本発明の第3の実施形態に係る継手保護構造が設けられた回転杭の連結部を示す図である。
【
図7】本発明の第4の実施形態に係る継手保護構造が設けられた回転杭の連結部を示す図である。
【
図8】本発明の第5の実施形態に係る継手保護構造が設けられた回転杭の連結部を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、本明細書および図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複した説明を省略する。
【0011】
(第1の実施形態)
図1は本発明の第1の実施形態に係る継手保護構造が設けられた回転杭の端部を示す図であり、
図2は
図1のII-II線矢視図であり、
図3は
図1のIII-III線矢視図である。本実施形態において、回転杭1の機械式継手構造は、回転杭1の端部に接合される端板2と、端板2に形成される係合孔21およびボルト孔22と、係合孔21に係合される係合部材(図示せず)と、ボルト孔22に挿通されるボルト(図示せず)とを含む。端板2の外周部分は、回転杭1の外周面よりも外側に張り出したフランジ状部分になる。係合孔21は、端板2の回転杭1の内側にあたる部分に形成される。係合孔21および係合部材は、回転杭1の断面で見た場合に多角形(図示された例では六角形)の形状を有する。一方、ボルト孔22は、端板2のフランジ状部分で回転杭1の周方向に配列される。
【0012】
回転杭の機械式継手構造は、例えば国際公開第2019/111882号の
図9Aから
図9Cに示されたような構造である。具体的には、係合孔21に係合させた係合部材を、連結される別の回転杭に形成された係合孔にも係合させる。係合孔21および係合部材が対応する多角形の形状を有することによって、多角形の角部でそれぞれの部材が互いに噛み合い、回転杭のトルクが伝達される。両方の回転杭の端板のフランジ状部分をボルト孔22に挿通されるボルトによって締結することによって、係合部材が係合孔21に係合した状態が維持され、回転杭のトルクを安定的に伝達することができる。
【0013】
上述したような回転杭の機械式継手構造に加えて、継手保護構造が設けられる。具体的には、継手保護構造は、機械式継手構造を構成する端板2に隣接した位置で回転杭1の外周面に接合される帯状部材3と、帯状部材3の外周面から回転杭1の径方向外側に突出する複数のリブ4とを含む。ここで、帯状部材3は、回転杭1の軸方向について幅を有する部材である。複数のリブ4は、回転杭1の周方向に配列され、それぞれのリブ4は回転杭1の軸方向に延びた形状を有する。このようなリブ4は、回転杭1が回転しながら地盤に貫入するときに、端板2を含む機械式継手構造に先行して回転杭1の外周面付近の地盤を掘削する掘削ビットとして機能する。
【0014】
本実施形態では、上記のようなリブ4を含む継手保護構造が設けられることによって、回転杭1の打設時に機械式継手構造の近傍で回転杭1の外周面付近の地盤が掘削によって緩められる。従って、回転杭1の外周面よりも外側に張り出した端板2のフランジ状部分、およびこのフランジ状部分に形成されたボルト孔22に挿通されるボルトが受ける抵抗を低減し、施工性の向上および継手構造の摩耗の抑制を実現することができる。リブ4の端板2とは反対側の端部をテーパー形状にすることによって、リブ4が地盤を掘削しながら地中に貫入することが容易になる。帯状部材3は、リブ4が設けられる部分における回転杭1の補強部材として機能し、リブ4が地盤を掘削する時の反力が回転杭1を変形または破損させることを防止する。例えば回転杭1の管厚が十分にあるような場合は、帯状部材3は必ずしも設けられなくてもよい。
【0015】
なお、上述のように、継手保護構造において、継手保護構造の帯状部材3およびリブ4は端板2に隣接した位置に配置されるが、これは必ずしも帯状部材3およびリブ4と端板2との間に隙間がないことを意味しない。
図1に示された例において、帯状部材3およびリブ4は端板2から離隔して(ただし端板2に近い位置に)配置される。このような配置によって、リブ4によって掘削された土砂が端板2との間に滞留し、機械式継手構造が受ける抵抗をより効果的に低減することができる場合がある。他の例では、帯状部材3およびリブ4が端板2により近接した位置に設けられてもよい。図示された例では回転杭1の周方向についてリブ4がボルト孔22と重複するためボルト孔22に挿通されるボルトのクリアランスの分だけリブ4を端板2から離隔させることが必要になるが、他の例でリブ4がボルト孔22に重複しない場合はさらにリブ4が端板2に近づけられてもよく、この場合はリブ4が端板2に接合されてもよい。
【0016】
また、
図3に示されるように、本実施形態においてリブ4は、回転杭1の周方向について係合孔21の多角形の角部と重複しない位置に配置される。上述のように回転杭1のトルクは係合孔21と係合部材とが係合孔21の多角形の角部で噛み合うことによって伝達されるため、角部の近傍には局部応力が発生する。リブ4の取り付け位置を、回転杭の周方向について係合孔21の多角形の角部とは重複させないことによって、リブ4が地盤を掘削する時の反力による局所応力と、上記のトルクの伝達に伴う局所応力とが互いに干渉することを防止できる。
【0017】
(第2の実施形態)
図4は、本発明の第2の実施形態に係る継手保護構造が設けられた回転杭の端部を示す図であり、
図5は
図4のV-V線矢視図である。本実施形態では、継手保護構造が、帯状部材3およびリブ4に加えて中間フランジ5を含む。それ以外の点について、本実施形態の構成は上記の第1の実施形態と同様であるため、重複した詳細な説明は省略する。
【0018】
中間フランジ5は、継手保護構造の端板2に近い側で、回転杭1の外周面に接合される。中間フランジ5は、例えばボルト孔22に挿通されるボルトのクリアランスの分だけ端板2から離隔して配置されるが、中間フランジ5を含む継手保護構造の全体が端板2を含む機械式継手構造に隣接していることは上記の第1の実施形態と同様である。本実施形態において、リブ4の端板2側の端部は、中間フランジ5に接合される。これによって、リブ4が補強されるとともに、リブ4によって掘削された土砂が中間フランジ5よりも外側まで押し出されるため、端板2を含む機械式継手構造が土砂の中を通過することが容易になる。
【0019】
(第3の実施形態)
図6は、本発明の第3の実施形態に係る継手保護構造が設けられた回転杭の連結部を示す図である。本実施形態において、機械式継手構造は、回転杭1の端部に接合される接合部材6と、接合部材6に被せられるスリーブ管7とを含む。接合部材6の外周面およびスリーブ管7の内周面にはそれぞれねじ部が形成される。接合部材6に螺合されたスリーブ管7に、回転杭1とは反対側から別の接合部材8を螺合させることによって、回転杭1と接合部材8に接合された別の回転杭9とが連結される。このような継手構造でも、回転杭1で継手構造に隣接して帯状部材3および複数のリブ4を含む継手保護構造を設けることによって、回転杭1の外周面よりも外側に張り出したスリーブ管7が貫入時に受ける抵抗を低減し、施工性の向上および継手構造の摩耗の抑制を実現することができる。
【0020】
(第4の実施形態)
図7は、本発明の第4の実施形態に係る継手保護構造が設けられた回転杭の連結部を示す図である。本実施形態において、機械式継手構造は、回転杭1の端部に被せられ、かつ回転杭1に予め溶接などによって接合されるスリーブ管17を含む。スリーブ管17には、それぞれ交差する方向のボルト孔16A,16Bが形成される。スリーブ管17の反対側から別の回転杭9を挿入し、回転杭9に形成されたボルト孔18A,18Bをスリーブ管17のボルト孔16A,16Bに重ね、ボルト孔16A,18Aにボルト20Aを挿通して反対側をナットで固定し、ボルト孔16B,18Bにボルト20Bを挿通して反対側をナット21Bで固定することによって回転杭1と別の回転杭9とが連結される。このような継手構造でも、回転杭1で継手構造に隣接して帯状部材3および複数のリブ4を含む継手保護構造を設けることによって、回転杭1の外周面よりも外側に張り出したスリーブ管17、ボルト20A,20Bおよびナット21Bなどの部材が貫入時に受ける抵抗を低減し、施工性の向上および継手構造の摩耗の抑制を実現することができる。
【0021】
なお、上記の第3および第4の実施形態では、継手保護構造が帯状部材3および複数のリブ4を含む場合が例示されているが、これらの例でも第2の実施形態と同様に中間フランジ5が配置され、リブ4の端部が中間フランジ5に接合されてもよい。
【0022】
(第5の実施形態)
図8は本発明の第5の実施形態に係る継手保護構造が設けられた回転杭の連結部を示す図であり、
図9は
図8のIX-IX線矢視図である。
図8および
図9には、回転杭1と別の回転杭11との間の機械式継手構造として、端板2,12と、ボルト23と、ナット24,25とが示されている。端板2は上記の第1の実施形態と同様に構成され、回転杭1の内側にあたる部分には係合孔21が形成される。回転杭11側の端板12にも同様の係合孔(図示せず)が形成され、同じ係合部材(図示せず)がこれらの係合孔に係合させられる。端板2,12のフランジ状部分に形成されるボルト孔にはボルト23が挿通され、ナット24,25を用いて締結される。ナット24,25は緩み止めのための二重ナットを構成している。ボルト23とナット24,25との締結によって、端板2,12が接合し係合孔に係合部材が係合した状態が維持される。
【0023】
本実施形態における継手保護構造は、回転杭1の周方向に配列されるリブ4を含む。リブ4は回転杭1の外周面から回転杭1の径方向外側に突出し、リブ4の端板2側の端部は端板2に接合される。本実施形態でも、上記の第1の実施形態と同様に、リブ4は回転杭1が回転しながら地盤に貫入するときに端板2を含む機械式継手構造に先行して回転杭1の外周面付近の地盤を掘削する掘削ビットとして機能する。従って、回転杭1の外周面よりも外側に張り出した端板2,12のフランジ状部分、およびフランジ状部分に形成されたボルト孔に挿通されるボルト23が受ける抵抗を低減し、施工性の向上および継手構造の摩耗の抑制を実現することができる。
【0024】
なお、上記の第5の実施形態ではリブ4が回転杭1の外周面から突出しているが、上記の第2の実施形態と同様に帯状部材3が配置され、リブ4は帯状部材3から回転杭1の径方向外側に突出してもよい。また、図示された例では端板2側のリブ4と同様のリブ14が端板12側にも配置されている。他の実施形態でも、このように機械式継手構造の両側に継手保護構造を設けることによって、例えば回転杭の部材形状を両端側で共通化したり、あるいは逆回転時における機械式継手構造の抵抗を低減してもよい。
【0025】
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明はこれらの例に限定されない。本発明の属する技術の分野の当業者であれば、請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【符号の説明】
【0026】
1…回転杭、2…端板、21…係合孔、22…ボルト孔、23…ボルト、24,25…ナット、3…帯状部材、4,14…リブ、5…中間フランジ、6…接合部材、7…スリーブ管、8…接合部材、9…回転杭、11…回転杭、12…端板、16A…ボルト孔、16B…ボルト孔、17…スリーブ管、18A,18B…ボルト孔、20A,20B…ボルト、21B…ナット。