(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-09
(45)【発行日】2024-12-17
(54)【発明の名称】カーテンウォール
(51)【国際特許分類】
E04B 2/96 20060101AFI20241210BHJP
E06B 3/54 20060101ALI20241210BHJP
【FI】
E04B2/96
E06B3/54 A
(21)【出願番号】P 2021098958
(22)【出願日】2021-06-14
【審査請求日】2023-10-13
(73)【特許権者】
【識別番号】390005267
【氏名又は名称】YKK AP株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000637
【氏名又は名称】弁理士法人樹之下知的財産事務所
(72)【発明者】
【氏名】市東 嘉章
(72)【発明者】
【氏名】柏崎 永司
(72)【発明者】
【氏名】芦田 壮平
(72)【発明者】
【氏名】野口 翔平
【審査官】土屋 保光
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-133982(JP,A)
【文献】特開2019-178578(JP,A)
【文献】特開2004-027672(JP,A)
【文献】特開2013-199787(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E04B 2/88 - 2/96
E06B 3/54
E04B 1/38 - 1/61
E04B 1/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
上枠、下枠および左右の縦枠を有した枠体内にパネルが配置されるカーテンウォールであって、
前記下枠および前記パネルの間には、前記パネルの荷重を受けるパネル荷重受け部材が設置され、
前記パネル荷重受け部材は、
前記下枠に非固定であると共に前記縦枠に固定され
、
前記下枠は、前記パネルを室外面側および室内面側から保持し、
前記パネル荷重受け部材は、前記パネルを下面側から支える
ことを特徴とするカーテンウォール。
【請求項2】
上枠、下枠および左右の縦枠を有した枠体内にパネルが配置されるカーテンウォールであって、
前記下枠および前記パネルの間には、前記パネルの荷重を受けると共に前記縦枠に固定されるパネル荷重受け部材が設置され、
前記パネル荷重受け部材は、前記パネルを支持する支持部と、前記支持部に対して室内側に位置する固定部とを有し、
前記下枠には、前記固定部が配置される下枠中空部と、前記支持部が配置される凹部とが長手方向に沿って形成され、
前記下枠中空部は、上片、下片、室外片および室内片によって形成され、
前記固定部は、前記室外片に向かって突出する室外凸部と、前記室内片に向かって突出した室内凸部とを有する
ことを特徴とするカーテンウォール。
【請求項3】
請求項2に記載のカーテンウォールにおいて、
前記室外凸部の上下方向における位置は、前記固定部の前記縦枠に対する固定位置よりも上方に配置され、
前記室内凸部の上下方向における位置は、前記固定部の前記縦枠に対する固定位置よりも下方に配置される
ことを特徴とするカーテンウォール。
【請求項4】
上枠、下枠および左右の縦枠を有した枠体内にパネルが配置されるカーテンウォールであって、
前記下枠および前記パネルの間には、前記パネルの荷重を受けると共に前記縦枠に固定されるパネル荷重受け部材が設置され、
前記パネル荷重受け部材は、前記パネルを支持する支持部と、前記支持部に対して室内側に位置する固定部とを有し、
前記下枠には、前記固定部が配置される下枠中空部と、前記支持部が配置される凹部と
が長手方向に沿って形成され、
前記下枠中空部は、上片、下片、室外片および室内片によって形成され、
前記凹部は、室外見付け片、見込み片および前記室外片によって形成され、
前記室外片の長手方向における両端部には、切欠部が形成され、
前記切欠部には、前記パネル荷重受け部材が配置される
ことを特徴とするカーテンウォール。
【請求項5】
請求項1
から請求項4のいずれか一項に記載のカーテンウォールにおいて、
前記パネル荷重受け部材は、前記パネルを支持する支持部と、前記支持部に対して室内側に位置する固定部とを有し、
前記固定部は、二つ以上の固定具によって前記縦枠に固定される
ことを特徴とするカーテンウォール。
【請求項6】
請求項1
から請求項
4のいずれか一項に記載のカーテンウォールにおいて、
前記パネル荷重受け部材は、前記パネルを支持する支持部と、前記支持部に対して室内側に位置する固定部とを有し、
前記下枠には、前記固定部が配置される下枠中空部と、前記支持部が配置される凹部とが長手方向に沿って形成され、
前記支持部の下面および前記凹部の底面の間には、隙間が形成される
ことを特徴とするカーテンウォール。
【請求項7】
請求項1から請求項
6のいずれか一項に記載のカーテンウォールにおいて、
前記パネル荷重受け部材は、前記パネルを支持する支持部と、前記支持部に対して室内側に位置する固定部と、前記支持部および前記固定部を連続する連続部とを有し、
前記連続部には連続中空部が形成される
ことを特徴とするカーテンウォール。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、建物の外壁面を構成するカーテンウォールに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、上枠、下枠および左右の縦枠で構成した枠にガラス(パネル)を装着した複数の窓部を有するカーテンウォールが知られている(特許文献1参照)。下枠は、ガラスを直接支持するガラス支持部材を備えており、ガラス支持部材は、建物躯体に設けた取付用部材に固着されている。これにより、ガラス支持部材が支持するガラスのガラス荷重は取付用部材を介して建物躯体で受け、下枠はガラス荷重を受けないようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、特許文献1に記載のカーテンウォールでは、ガラス支持部材を建物躯体に取り付けるために取付用部材を用いているので、ガラス支持部材は、建物躯体のうちの取付用部材を固着可能な箇所に設置しなければならず、様々な設置形態に対応してカーテンウォールを構成することが困難である。
【0005】
本発明の目的は、下枠がガラス荷重を受けない構成とし且つ様々な設置形態に対応して設置可能なカーテンウォールを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のカーテンウォールは、上枠、下枠および左右の縦枠を有した枠体内にパネルが配置されるカーテンウォールであって、前記下枠および前記パネルの間には、前記パネルの荷重を受けるパネル荷重受け部材が設置され、前記パネル荷重受け部材は、前記縦枠に固定されることを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、下枠がガラス荷重を受けない構成とし且つ様々な設置形態に対応して設置可能なカーテンウォールを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本発明の実施形態に係るカーテンウォールを示す外観姿図。
【
図2】前記実施形態に係るカーテンウォールを示す縦断面図。
【
図3】前記実施形態に係るカーテンウォールの要部を示す縦断面図。
【
図4】前記実施形態に係るカーテンウォールの要部を示す横断面図。
【
図5】前記実施形態に係るカーテンウォールのパネル荷重受け部材を示す説明図。
【発明を実施するための形態】
【0009】
[本実施形態の構成]
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1から
図4において、本実施形態に係るカーテンウォール1は、上枠21、下枠22および左右の縦枠23を有した窓枠24(枠体)内にガラスパネル25(パネル)が配置されるパネルユニットとしての窓部2を複数有しており、下枠22およびガラスパネル25(本実施形態では複層ガラスパネル)の間には、ガラスパネル25の荷重を受けるパネル荷重受け部材30が設置されている。
以下の説明において、窓部2の左右方向をX軸方向とし、窓部2の上下方向をY軸方向とし、窓部2の見込み方向をZ軸方向とする。X,Y,Z軸方向は互いに直交する。
【0010】
窓枠24は、縦勝ちに構成されており、上枠21、下枠22および左右の縦枠23は、アルミ押出形材によって形成されている。
下枠22は、下枠本体221と、下枠本体221の下部にボルト222およびナット223で連結された下方枠体224と、下枠本体221に係合した押縁225とを備えており、下枠本体221は、下方枠体224に対して連結角度を調整可能に連結されている。
下枠本体221は、室外見付け片226、室内見付け片227、上見込み片228、下見込み片229および仕切り片230を有しており、室外見付け片226(室外片)、上見込み片228(上片)、下見込み片229(下片)および仕切り片230(室内片)によって室外側の中空部231(下枠中空部)を形成しており、室内見付け片227、上見込み片228、下見込み片229および仕切り片230によって室内側の中空部232を形成している。このように形成された中空部231,232は、下枠22の長手方向(X軸方向)に沿って延びている。下見込み片229は、室外見付け片226よりも室外側へ延出した見込み片233を有しており、見込み片233は、押縁225に係合している。
押縁225は、押縁見込み片235および押縁見付け片236(室外見付け片)を有して断面略L字形状に形成されており、見込み片233に係合する係合溝237が形成されている。
前述した室外見付け片226(室外片)、見込み片233および押縁見付け片236(室外見付け片)は、ガラスパネル25の下部、当該下部を受けるセッティングブロック238およびセッティングブロック238が載せられたパネル荷重受け部材30の後述する支持部31が配置される凹部240を形成している。この凹部240は、下枠22の長手方向(X軸方向)に沿って延びている。
なお、図3に示すように、下枠22の室外見付け片226は、ガラスパネル25をその室内面側から保持しており、押縁見付け片236は、ガラスパネル25をその室外面側から保持している。
室外見付け片226のX軸方向における両端部には、切欠部226Aがそれぞれ形成されており、パネル荷重受け部材30は、凹部240、切欠部226Aおよび中空部231に配置されている。
【0011】
パネル荷重受け部材30は、アルミ押出形材によって形成されている。パネル荷重受け部材30は、
図3から
図5に示すように、ガラスパネル25を支持する支持部31と、支持部31に対して室内側に位置する固定部32と、支持部31および固定部32を連続する連続部33とを有している。
支持部31は、上面311がガラスパネル25の下面251に沿って延びた支持片によって形成されており、上面311には前述したセッティングブロック238が載せられている。ここで、ガラスパネル25はY軸方向に対して室外側に傾斜しており、ガラスパネル25の下面251と支持部31の上面311は平行である。このため、汎用の断面矩形状のセッティングブロック238を用いることができる。支持部31の下面312および凹部240の底面241の間には、隙間239が形成されている。
支持部31の室内側の端部は連続部33に連続している。連続部33は、中空矩形状に形成されていると共に中空部331(連続中空部)が形成されている。このように支持部31と固定部32との間に中空部331を形成することで、パネル荷重受け部材30の強度を高めている。
この支持部31は、図3に示すように、ガラスパネル25を下面側から支えている。
固定部32は、固定上片321、固定下片322、固定前片323および固定後片324と、固定上片321および固定後片324を連続するビスホール325と、固定下片322および固定後片324を連続するビスホール326とを有しており、これらによって中空部327(固定中空部)を形成している。ビスホール325は下方に開口しており、ビスホール326は室内側に開口している。ビスホール325,326は固定後片324によって連続しており、ビスホール325は上方に配置され、ビスホール326は下方に
配置されている。固定前片323および固定下片322は、前述した連続部33に連続している。
固定前片323には、室外見付け片226に向かって突出する室外凸部323A,323Bが形成されている。固定後片324には、仕切り片230に向かって突出した室内凸部324Aが形成されている。室外凸部323A,323BのY軸方向における位置は、ビスホール326の位置(固定部32の縦枠23に対する固定位置)よりも上方に配置されている。室内凸部324AのY軸方向における位置は、ビスホール326の位置よりも下方に配置されている。室外凸部323BのY軸方向における位置は、室外凸部323Aおよび室内凸部324AのY軸方向における位置に対して中間に配置されている。
支持部31、連続部33および固定前片323のX軸方向における寸法は、固定上片321、固定下片322、固定後片324およびビスホール325,326のX軸方向における寸法よりも大きく、セッティングブロック238のX軸方向における寸法に対応した寸法とされている。
この固定部32は、本実施形態では、二つの固定具としてのボルト328が縦枠23およびビスホール325,326に通され、ナット329と螺合することで当該縦枠23に締結されている。これにより、パネル荷重受け部材30は、縦枠23に固定されている。
なお、パネル荷重受け部材30は、下枠22に対してはボルト等による固定はされてなく非固定である。
【0012】
以下、カーテンウォール1の施工手順について説明する。
まず、左右の縦枠23の縦見込み片23A(
図4参照)およびパネル荷重受け部材30のビスホール325,326のそれぞれにボルト328を通し、ナット329と螺合することで、パネル荷重受け部材30を左右の縦枠23にそれぞれ固定する。
次に、下枠22の一端から中空部231に左右一方のパネル荷重受け部材30の固定部32を挿入し、続いて、下枠22の他端から中空部231に左右他方のパネル荷重受け部材30の固定部32を挿入する。このとき、連続部33は切欠部226Aに配置され、支持部31は、凹部240(押縁225がない状態)に配置される。そして、上枠21および下枠22が左右の縦枠23と連結されることで窓枠24が枠組みされる。
次に、窓枠24の内部にガラスパネル25が配置され、押縁225などを設置することで窓部2を構成する。
このように窓部2を複数構成して上下左右に並べることで、カーテンウォール1を構成する。
本実施形態では、パネル荷重受け部材30が受けるガラスパネル25のパネル荷重を縦枠23に流すので、下枠22はパネル荷重を受けない構成にでき、下枠22の小型化やガラスパネル25の大型化を図ることができる。
【0013】
[変形例]
前記実施形態では、パネル荷重受け部材30の固定部32は、ビスホール325,326にそれぞれ通される二つの固定具としてのボルト328およびナット329によって縦枠23に固定されているが、これに限らず、三つ以上の固定具によって縦枠23に固定されていてもよく、一つの固定具によって縦枠23に固定されていてもよい。固定部32が一つの固定具によって縦枠23に固定される場合でも、室外凸部323A,323Bが固定前片323に当たることで、パネル荷重受け部材30が室外側に傾動してガラスパネル25が室外側に転ぶことを抑制できる。
前記実施形態では、支持部31の下面312および凹部240の底面241の間に隙間239が形成されているが、下枠22をパネル荷重受け部材30に挿入する際に支障なければ前記隙間239が形成されていなくてもよい。
前記実施形態では、固定部32は、室外凸部323A,323Bを有しているが、これに限らず、室外凸部323A,323Bのうちのいずれか一方のみを有していてもよい。また、固定部32は、室外凸部323A,323Bおよび室内凸部324Aを有しているが、これらの構成を省略してもよい。
前記実施形態では、連続部33は、中空部331を有して構成されているが、パネル荷重受け部材30がパネル荷重を受けるのに十分な強度を有している場合には、中空部331の構成を省略してもよい。
前記実施形態では、ガラスパネル25はY軸方向に対して室外側に傾斜しているが、Y軸方向に沿って設置されてもよい、この場合、ガラスパネル25の下面251は、Z軸方向に沿って配置され、これに応じて、パネル荷重受け部材30の支持部31の上面311もZ軸方向に沿って配置され、下面251と平行とされてもよい。これにより、汎用の断面矩形状のセッティングブロック238を用いることができる。
【0014】
[発明のまとめ]
本発明のカーテンウォールは、上枠、下枠および左右の縦枠を有した枠体内にパネルが配置されるカーテンウォールであって、前記下枠および前記パネルの間には、前記パネルの荷重を受けるパネル荷重受け部材が設置され、前記パネル荷重受け部材は、前記縦枠に固定されることを特徴とする。
本発明のカーテンウォールによれば、パネルの荷重を受けるパネル荷重受け部材が縦枠に固定されているので、下枠は荷重を受けない構成にでき、また、パネル荷重受けをパネルを建物躯体ではなく縦枠に固定するので、パネルを枠体内に配置してなるパネルユニット単体でパネルの荷重を受けることができる。このため、様々な設置形態に対応してカーテンウォールを構成できる。
【0015】
本発明のカーテンウォールでは、前記パネル荷重受け部材は、前記パネルを支持する支持部と、前記支持部に対して室内側に位置する固定部とを有し、前記固定部は、二つ以上の固定具によって前記縦枠に固定されてもよい。
このような構成によれば、固定部よりも室外側にある支持部でパネル荷重を受けるパネル荷重受け部材には回転モーメントが生じるが、パネル荷重受け部材を、前述した二つ以上の固定具で縦枠に固定するので、パネル荷重受け部材の傾動を抑制でき、一つの固定具で固定するよりも、パネル荷重受け部材および縦枠の接合強度を向上できる。
【0016】
本発明のカーテンウォールでは、前記パネル荷重受け部材は、前記パネルを支持する支持部と、前記支持部に対して室内側に位置する固定部とを有し、前記下枠には、前記固定部が配置される下枠中空部と、前記支持部が配置される凹部とが長手方向に沿って形成され、
前記支持部の下面および前記凹部の底面の間には、隙間が形成されてもよい。
このような構成によれば、下枠の長手方向に沿った下枠中空部に、パネル荷重受け部材の固定部を配置する際、支持部の下面が凹部の底面に干渉することを低減できる。
【0017】
本発明のカーテンウォールでは、前記パネル荷重受け部材は、前記パネルを支持する支持部と、前記支持部に対して室内側に位置する固定部とを有し、前記下枠には、前記固定部が配置される下枠中空部と、前記支持部が配置される凹部とが長手方向に沿って形成され、前記下枠中空部は、上片、下片、室外片および室内片によって形成され、前記固定部は、前記室外片に向かって突出する室外凸部と、前記室内片に向かって突出した室内凸部とを有していてもよい。
このような構成によれば、支持部がパネルを支持することによって支持部が固定部よりも下方に下がろうとする回転モーメントがパネル荷重受け部材に生じ、且つ、固定部の縦枠に対する固定が緩んでいても、固定部の室外凸部が下枠中空部の室外片に当接し且つ室内凸部が室内片に当接して、パネル荷重受け部材が傾動してパネルが室外側に転ぶことを抑制できる。
【0018】
本発明のカーテンウォールでは、前記室外凸部の上下方向における位置は、前記固定部の前記縦枠に対する固定位置よりも上方に配置され、前記室内凸部の上下方向における位置は、前記固定部の前記縦枠に対する固定位置よりも下方に配置されてもよい。
このような構成によれば、前述と同様に、支持部がパネルを支持することによって支持部が固定部よりも下方に下がろうとする回転モーメントがパネル荷重受け部材に生じ、且つ、固定部の縦枠に対する固定が緩んでいても、固定部の固定位置よりも上方位置で室外凸部が室外片に当接し、且つ、固定部の固定位置よりも下方位置で室内凸部が室内片に当接するので、パネル荷重受け部材が傾動してパネルが室外側に転ぶことを、より好適に抑制できる。
【0019】
本発明のカーテンウォールでは、前記パネル荷重受け部材は、前記パネルを支持する支持部と、前記支持部に対して室内側に位置する固定部と、前記支持部および前記固定部を連続する連続部とを有し、前記連続部には連続中空部が形成されてもよい。
このような構成によれば、前述した連続中空部を形成することでパネル荷重受け部材の強度を高めることができ、パネルを支持する支持部が下方に変形等しにくいパネル荷重受け部材を構成できる。
【0020】
本発明のカーテンウォールでは、前記パネル荷重受け部材は、前記パネルを支持する支持部と、前記支持部に対して室内側に位置する固定部とを有し、前記下枠には、前記固定部が配置される下枠中空部と、前記支持部が配置される凹部とが長手方向に沿って形成され、
前記下枠中空部は、上片、下片、室外片および室内片によって形成され、前記凹部は、室外見付け片、見込み片および前記室外片によって形成され、前記室外片の長手方向における両端部には、切欠部が形成され、前記切欠部には、前記パネル荷重受け部材が配置されてもよい。
このような構成によれば、前述した室外片に切欠部があるので、下枠の両端にパネル荷重受け部材を設置したカーテンウォールを構成できる。
【符号の説明】
【0021】
1…カーテンウォール、2…窓部、21…上枠、22…下枠、221…下枠本体、222,328…ボルト、223,329…ナット、224…下方枠体、225…押縁、226…室外見付け片(室外片)、226A…切欠部、227…室内見付け片、228…上見込み片(上片)、229…下見込み片(下片)、23…縦枠、230…仕切り片(室内片)、231,232,327,331…中空部、233…見込み片、235…押縁見込み片、236…押縁見付け片(見付け片)、237…係合溝、238…セッティングブロック、239…隙間、23A…縦見込み片、24…窓枠、240…凹部、241…底面、25…ガラスパネル(パネル)、251,312…下面、30…パネル荷重受け部材、31…支持部、311…上面、32…固定部、321…固定上片、322…固定下片、323…固定前片、323A,323B…室外凸部、324…固定後片、324A…室内凸部、325,326…ビスホール、33…連続部。