(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-09
(45)【発行日】2024-12-17
(54)【発明の名称】溶接パス自律最適化装置、溶接パス自律最適化システム、および、溶接パス自律最適化方法
(51)【国際特許分類】
B23K 31/00 20060101AFI20241210BHJP
B23K 9/127 20060101ALI20241210BHJP
B23K 9/095 20060101ALI20241210BHJP
B25J 9/22 20060101ALI20241210BHJP
【FI】
B23K31/00 Z
B23K31/00 N
B23K9/127 508B
B23K9/095 505B
B25J9/22 A
(21)【出願番号】P 2021182829
(22)【出願日】2021-11-09
【審査請求日】2024-03-25
(73)【特許権者】
【識別番号】000005108
【氏名又は名称】株式会社日立製作所
(74)【代理人】
【識別番号】110001807
【氏名又は名称】弁理士法人磯野国際特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】緒方 真
(72)【発明者】
【氏名】森平 尚樹
【審査官】山下 浩平
(56)【参考文献】
【文献】特開2006-072673(JP,A)
【文献】特開平09-164483(JP,A)
【文献】特開平10-063324(JP,A)
【文献】特表2010-519056(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B23K 9/00 - 9/32、
10/00 - 10/02、
31/00 - 31/02、
31/10 - 33/00、
37/00 - 37/08
B25J 9/22
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
溶接トーチを操作する溶接ロボットによる溶接の制約条件を格納したデータベースと、
溶接対象物の三次元CADデータおよび前記データベースの制約条件に基づき、前記溶接対象物に干渉しない溶接パスを決定する干渉解析部と、
前記溶接パスに基づき、溶接プロセス情報を出力する出力部と
、
ワークの形状を検出する三次元スキャナと、
前記三次元スキャナにより、溶接前のワークの三次元形状情報、および開先形状を取得し、前記三次元CADデータとの差分を特定して、前記溶接プロセス情報を補正する溶接前プロセス情報補正部と、
を備えることを特徴とする溶接パス自律最適化装置。
【請求項2】
前記溶接プロセス情報は、少なくとも前記溶接トーチの傾斜角および溶接狙い位置の情報を含む、
ことを特徴とする請求項1に記載の溶接パス自律最適化装置。
【請求項3】
前記制約条件は、少なくとも前記溶接トーチの傾斜角および溶接狙い位置の制約条件を含む、
ことを特徴とする請求項1に記載の溶接パス自律最適化装置。
【請求項4】
前記溶接前プロセス情報補正部は、
溶接前のワークの三次元形状情報および開先形状を取得する三次元形状情報取得部と、
前記ワークの三次元形状情報および開先形状と前記三次元CADデータとの差分を特定する第1の差分情報取得部と、
を備えることを特徴とする請求項
1に記載の溶接パス自律最適化装置。
【請求項5】
前記溶接ロボットと開先の相対位置を特定する変位計と
溶融池観察用のカメラと、
前記カメラで撮影した画像から溶接中の溶融池の状態、および開先との相対位置の変動を評価し、前記三次元CADデータとの差分を特定して、前記溶接プロセス情報を補正する溶接中プロセス情報補正部と、
を更に備えることを特徴とする請求項1に記載の溶接パス自律最適化装置。
【請求項6】
前記溶接中プロセス情報補正部は、
前記カメラで撮影した画像から溶接中の溶融池の状態、および開先との相対位置の変動を評価する溶接中変動評価部と、
前記溶接中変動評価部が取得したワークの三次元形状情報と前記三次元CADデータとの差分を特定する第2の差分情報取得部と、
を備えることを特徴とする請求項
5に記載の溶接パス自律最適化装置。
【請求項7】
溶接トーチを操作する溶接ロボットと、
ロボットによる溶接の制約条件を格納したデータベースと、
溶接対象物の三次元CADデータおよび前記データベースの制約条件に基づき、前記溶接対象物に干渉しない溶接パスを決定する干渉解析部と、
前記溶接パスに基づき、溶接プロセス情報を出力する出力部と
、
ワークの形状を検出する三次元スキャナと、
前記三次元スキャナにより、溶接前のワークの三次元形状情報、および開先形状を取得し、前記三次元CADデータとの差分を特定して、前記溶接プロセス情報を補正する溶接前プロセス情報補正部と、
を備えることを特徴とする溶接パス自律最適化システム。
【請求項8】
溶接対象物の三次元CADデータ、および、溶接ロボットによる溶接の制約条件に基づき、前記溶接対象物に干渉しない溶接パスを決定するステップと、
前記溶接パスに基づき、溶接プロセス情報を出力するステップと
、
溶接前のワークの三次元形状情報および開先形状情報の少なくともいずれかを含む溶接対象物の三次元形状情報を取得するステップと、
前記三次元CADデータと、前記溶接対象物の三次元形状情報との差分を特定するステップと、
前記差分により前記溶接プロセス情報を補正するステップと、
を備えることを特徴とする溶接パス自律最適化方法。
【請求項9】
溶接中の開先形状情報を入力するステップと、
溶接中の溶融池の状態情報を検出するステップと、
前記開先形状情報と前記溶融池の状態情報とにより、位置関係のずれを評価するステップと、
前記位置関係のずれを基に、溶接トーチの位置及び溶接条件のいずれかを補正するステップと、
をさらに備えることを特徴とする請求項
8記載の溶接パス自律最適化方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、溶接パス自律最適化装置、溶接パス自律最適化システム、および、溶接パス自律最適化方法に関わる。
【背景技術】
【0002】
近年、溶接工程を設計する際、三次元CAD(computer-aided design)を用いた溶接パスの自動算出手法が活用されるようになってきた。特許文献1に代表されるように溶接トーチと被溶接ワークの干渉を避けるようなオフラインティーチング解析が広く用いられている。しかし、アーク溶接などの線溶接部の欠陥、ビード形状、表面性状など品質上重要であるトーチ動作や溶接電源などの詳細な溶接条件までは決定されておらず、溶接工程設計後に実機ベースの条件最適化業務が必要であった。
【0003】
また、溶接工程設計時にコンピュータ上で実施するオフラインティーチングのシミュレーション結果と実際の溶接現場におけるロボットおよび非溶接ワークの位置関係は一致しない場合が殆どである。溶接前に三次元測定機を用いて座標補正を行い、オフラインティーチングと実溶接の位置関係のギャップを補正する試みもなされている。
【0004】
しかし、アーク溶接工程を経る製品において求められる特徴としては、欠陥のない表面性状のよい溶接ビード形状を有することである。よって、上記オフラインティーチングでこれまで実施されてきた溶接トーチと非溶接ワークの干渉を避けるようなロボットのモーション座標解析では、溶接部の品質まで最適化することは達成困難であるものと思われる。
【0005】
一方、TIG(Tungsten Inert Gas)溶接において、溶接トーチにカメラを取り付け、画像処理を実施することで、溶接トーチの動きや溶接材の送給量、溶接電源実績を定量化する手法が記載されており、溶接熟練技能をデータベース化する試みがなされている。
上記熟練技能データベースを用いることで、溶接前および溶接中の被溶接ワーク、溶接中のトーチの動きや、溶接材、溶接電源が溶接部品質に及ぼす影響が予測可能になる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1の方式は、スポット溶接におけるロボットが把持するガンと非溶接ワークの相対位置情報と溶接打点ごとの溶接打点情報とを入力するだけで、溶接動作に関する溶接ガンの進入位置や退避位置を含む空走ポイントが自動的に決定されることが特徴である。しかし、特許文献1の方式は、連続的な線溶接を行うアーク溶接、および表面性状に優れ、欠陥のない溶接ビード形状を得るための事前評価ツールとしては、適用できない。
【0008】
オフラインティーチングと実溶接の位置関係のギャップを補正する試みとしては、スポット溶接の実溶接現場において、溶接ガンと非溶接ワークのバラつきを鑑みて、ティーチングデータの溶接打点位置の補正を行うことができるとともにティーチングデータの精度の低下を防ぐことができる溶接ロボットのティーチング方法に関するものがある。しかし、このティーチング方法は、連続的な線溶接を行うアーク溶接および表面性状の優れた欠陥のない溶接ビード形状を得るための事前評価ツールとしては、適用できない。
【0009】
このように、アーク溶接部の高品質施工のための溶接ロボットのオフラインティーチングにおいては、CADデータから得られるジオメトリ情報において干渉を避けるような座標系の数値を用いた演算に加えて、溶接熟練技能をデータベース化する試みで定量化されたアーク溶接品質に影響を及ぼす要因のデータベースを組み合わせ、オフラインティーチングと実溶接時の様々なバラつきとの差分を埋めるようなシステムが必要であるものと考える。
【0010】
そこで、本発明は、溶接ロボットの溶接プロセス情報を自律的に最適化することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
前記した課題を解決するため、本発明の溶接パス自律最適化装置は、溶接トーチを操作する溶接ロボットによる溶接の制約条件を格納したデータベースと、溶接対象物の三次元CADデータおよび前記データベースの制約条件に基づき、前記溶接対象物に干渉しない溶接パスを決定する干渉解析部と、前記溶接パスに基づき、溶接プロセス情報を出力する出力部と、ワークの形状を検出する三次元スキャナと、前記三次元スキャナにより、溶接前のワークの三次元形状情報、および開先形状を取得し、前記三次元CADデータとの差分を特定して、前記溶接プロセス情報を補正する溶接前プロセス情報補正部と、を備えることを特徴とする。
【0012】
本発明の溶接パス自律最適化システムは、溶接トーチを操作する溶接ロボットと、ロボットによる溶接の制約条件を格納したデータベースと、溶接対象物の三次元CADデータおよび前記データベースの制約条件に基づき、前記溶接対象物に干渉しない溶接パスを決定する干渉解析部と、前記溶接パスに基づき、溶接プロセス情報を出力する出力部と、
ワークの形状を検出する三次元スキャナと、前記三次元スキャナにより、溶接前のワークの三次元形状情報、および開先形状を取得し、前記三次元CADデータとの差分を特定して、前記溶接プロセス情報を補正する溶接前プロセス情報補正部と、を備えることを特徴とする。
【0013】
本発明の溶接パス自律最適化方法は、溶接対象物の三次元CADデータ、および、溶接ロボットによる溶接の制約条件に基づき、前記溶接対象物に干渉しない溶接パスを決定するステップと、前記溶接パスに基づき、溶接プロセス情報を出力するステップと、溶接前のワークの三次元形状情報および開先形状情報の少なくともいずれかを含む溶接対象物の三次元形状情報を取得するステップと、前記三次元CADデータと、前記溶接対象物の三次元形状情報との差分を特定するステップと、前記差分により前記溶接プロセス情報を補正するステップと、を備えることを特徴とする。
その他の手段については、発明を実施するための形態のなかで説明する。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、溶接ロボットの溶接プロセス情報を自律的に最適化することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】本実施形態に関する溶接パス自律最適化システムの全体図である。
【
図2】制御装置および情報処理装置周りのハードウェア構成を示す図である。
【
図4】溶接パス自律最適化システムの論理構成と動作を示す図である。
【
図5】トーチ傾斜角θと溶接狙い位置を説明する図である。
【
図8】溶接実績情報と溶接品質情報との相関を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以降、本発明を実施するための形態を、各図を参照して詳細に説明する。
図1は、本実施形態に関する溶接パス自律最適化システム7の全体図である。
溶接パス自律最適化システム7は、制御装置1と情報処理装置2とを含んで構成される。情報処理装置2は、三次元CADデータ13と品質-溶接条件相関データベース207にアクセス可能であり、更に制御装置1と通信可能に接続されている。情報処理装置2は、オフラインで三次元CADデータ13に係る溶接対象物の溶接パスを決定して溶接プロセス情報を算出する。
【0017】
制御装置1は、三次元カメラ10と、レーザ変位計11と、溶融池観察用カメラ12と、デジタル溶接機5と、ロボット制御装置6と、操作機器15に接続されている。制御装置1は、制約条件下において決定された溶接パスを、溶接トーチ51の先端の三次元座標の時系列データとして呼び出し、実際の溶接を実行する。
【0018】
三次元CADデータ13が有するロボット61および被溶接ワークのジオメトリデータと品質-溶接条件相関データベース207が有する溶接品質に関わるトーチ傾斜角やトーチ先端とワークの間の距離などの溶接トーチ51の動きに関する事項は、溶接の制約条件である。
【0019】
情報処理装置2は、この溶接の制約条件のもと、最適な溶接トーチ51の動きを含む溶接パスを演算して、オフラインティーチングにおいて溶接品質を考慮したトーチ先端動作を決定する。溶接の制約条件下において決定された溶接パスは、制御装置1から操作機器15を用いることで溶接トーチ51の先端の三次元座標の時系列データとして呼び出される。
ロボット61は、溶接トーチ51を操作するものである。
【0020】
制御装置1は、溶接トーチ51の先端の三次元座標の時系列データベースに関し、以下に例示する各種センサ機器で計測された計測値(溶接情報)をもとに、溶接前および溶接中にデジタル溶接機5およびロボット制御装置6を制御し、溶接トーチ51およびロボット61または必要に応じてポジショナ62を用いて溶接パスを補正する。なお、以下の各種機器と、制御装置1とはそれぞれ図示省略した接続ケーブルで接続される。
【0021】
デジタル溶接機5は、制御装置1からのアナログ出力(電圧または電流)によって、溶接中の電流や電圧、アーク長、ワイヤ送給速度が制御可能である。
【0022】
ロボット制御装置6は、ロボット61およびポジショナ62の座標を制御するためにLAN(Local Area Network)ケーブルとLANポートを介して制御装置1および情報処理装置2と通信可能に接続され、プロトコル通信が確立されている。
【0023】
三次元カメラ10は、溶接前において溶接トーチ51、ロボット61および被溶接ワークの0.01~5m空間を撮影するものである。この三次元カメラ10は、ワークの形状を検出する三次元スキャナとして機能する。制御装置1は、三次元カメラ10の撮影画像により、これらの位置関係を三次元的に把握して、情報処理装置2を用いて決定した三次元座標の時系列データを修正する。この三次元カメラ10は、制御装置1と通信可能に接続され、プロトコル通信が確立されている。
【0024】
レーザ変位計11は、溶接前において溶接トーチ51、被溶接ワークおよび被溶接ワーク開先の0.01mm~500mm空間における位置関係を三次元的に計測するものである。この制御装置1は、レーザ変位計11が計測した位置により、三次元カメラ10および制御装置1を用いて決定した三次元座標の時系列データを修正する。レーザ変位計11は、制御装置1と通信可能に接続され、プロトコル通信が確立されている。このレーザ変位計11は、溶接ロボットと開先の相対位置を特定する変位計である。
【0025】
溶融池観察用カメラ12は、溶接中において溶接トーチ51の先端および被溶接ワーク開先の0.01~50mm空間を撮影するものである。制御装置1は、溶融池観察用カメラ12の撮影画像により、これらの位置関係を三次元的に把握して、レーザ変位計11および制御装置1を用いて決定された三次元座標の時系列データを修正する。この溶融池観察用カメラ12は、制御装置1と通信可能に接続され、プロトコル通信が確立されている。
【0026】
なお、本発明は、複数の装置が連携して動作するシステムに限定されず、単一の装置内で動作が完結する溶接パス自律最適化装置であってもよく、限定されない。
【0027】
図2は、制御装置1および情報処理装置2周りのハードウェア構成を示す図である。
制御装置1は、例えば、PLC(Programmable Logic Controller)として構成され、CPUユニット101と、追加ユニットであるプロトコル通信ユニット102と、データベース接続ユニット103と、アナログ入力ユニット104と、アナログ出力ユニット105を含んで構成される。制御装置1を構成するPLCは、CPUユニット101への追加ユニットの装着によって機能を拡張させることができる。
【0028】
プロトコル通信ユニット102は、ロボット制御装置6、三次元カメラ10、レーザ変位計11、溶融池観察用カメラ12とイーサネット(登録商標)を介して通信する。
【0029】
データベース接続ユニット103は、品質-溶接条件相関データベース207および情報処理装置2であるコンピュータと通信する。
アナログ入力ユニット104は、デジタル溶接機5の電圧または電流によるアナログ入力をデジタルデータに変換する。
【0030】
アナログ出力ユニット105は、デジタル溶接機5のデジタルデータに基づいて電圧または電流に変換し、アナログ出力を制御する。これらのデジタルデータは情報処理装置2用のモニタディスプレイ21や、制御装置1用の操作機器15であるタブレット端末をHMI(Human Machine Interface)として、ハブ206経由でデータを閲覧および監視することができる。
【0031】
制御装置1に入力される溶接情報は、デジタル溶接機5から入力される電流や電圧、アーク長およびワイヤ送給速度であり、アナログ入力ユニット104を通して得られる。
また、ロボット制御装置6から入力される溶接トーチ51の先端の三次元座標の時系列データと、三次元カメラ10から入力される溶接トーチ51と、被溶接ワークおよび被溶接ワーク開先の座標情報が、イーサネットを用いたプロトコル通信ユニット102を通して得られる。
【0032】
また、レーザ変位計11から入力される溶接トーチ51、被溶接ワークおよび被溶接ワーク開先情報がアナログ入力ユニット104を通して得られる。最後に溶融池観察用カメラ12から入力される溶接トーチ51の先端および被溶接ワーク開先の座標情報が、イーサネット(登録商標)を用いたプロトコル通信ユニット102を通して得られる。
【0033】
溶接に関する情報は、制御装置1内のCPUユニット101内のストレージに一時保存され、データベース接続ユニット103を通して、品質-溶接条件相関データベース207に格納される。溶接後に制御装置1を用いて品質-溶接条件相関データベース207から任意の値を読み込むことで、制御装置1からデジタル溶接機5、ロボット制御装置6の動作制御および三次元カメラ10、レーザ変位計11、溶融池観察用カメラ12の撮影条件制御も可能である。
【0034】
図3は、情報処理装置2の構成を示す図である。
情報処理装置2は、CPU(Central Processing Unit)201と、RAM(Random Access Memory)202と、ROM(Read Only Memory)203と、HDD(Hard Disk Drive)204と、通信インタフェース205とを有するコンピュータとして構成される。
【0035】
通信インタフェース205は、外部の通信装置であるハブ206と接続され、品質-溶接条件相関データベース207と情報のやり取りを実施する。HDD204内には三次元CADデータ13が格納され、モーション解析ソフトウェア209がインストールされており、必要に応じてデータやり取りやソフトウェア実行が情報処理装置2内で実行される。
【0036】
図4は、溶接パス自律最適化システム7の論理構成と動作を示す図である。
溶接パス自律最適化システム7は、溶接プロセス情報作成部3と、溶接前プロセス情報補正部8と、溶接中プロセス情報補正部9を有する。溶接パス自律最適化システム7は、溶接パス自律最適化方法を実行する。溶接パス自律最適化方法は、溶接対象物の三次元CADデータ13、および、溶接ロボットによる溶接の制約条件に基づき、溶接対象物に干渉しない溶接パスを決定するステップと、この溶接パスに基づき、溶接プロセス情報を出力するステップとを備えている。
【0037】
溶接プロセス情報作成部3は、品質-溶接条件相関データベース207とトーチ傾斜角/狙い位置などの制約条件付加部33と、溶接部形状入力部31と、溶接条件入力部32と、三次元CADデータ13と、モーション解析ソフトウェア209と干渉解析部34と、溶接ロボット動作/溶接条件出力部35を有する。品質-溶接条件相関データベース207は、溶接パス自律最適化システム7を実行する前に構築しておかなければならない。また、干渉解析部34は、CPU201がモーション解析ソフトウェア209を実行することにより具現化される。
【0038】
制約条件付加部33は、品質-溶接条件相関データベース207と、溶接部形状入力部31および溶接条件入力部32で入力された溶接部形状および溶接条件とに対し、溶接部の品質上の観点からトーチ傾斜角θやトーチ先端とワークの間の距離などの情報を出力する。制約条件付加部33によって出力された溶接制約条件と、三次元CADデータ13とを合わせて、干渉解析部34の制約条件とする。干渉解析部34は、この制約条件の下でモーション干渉解析を行う。これにより、干渉解析部34は、品質上のトーチなどの制約条件を満たしつつ、ワークとの干渉のないロボット動作を見出すことが可能となる。
【0039】
発明者らは、ロボット溶接または手動溶接における溶接トーチ51の動きや傾斜角、前進/後進角、溶接狙い位置、トーチ先端とワークの間の距離、溶接電源の電流/電圧の時間履歴などの溶接実績情報が、溶接ビードのフランク角、止端半径、ビード幅、ビード高さ、脚長、溶接欠陥などの溶接品質情報と相関することを見出した。
【0040】
そして発明者らは、ビードのたれ具合という溶接品質に対して、溶接トーチ51のトーチ傾斜角と、溶接狙い位置とが大きく影響することを見出した。
【0041】
図5は、トーチ傾斜角θと溶接狙い位置を説明する図である。
図5において、母材41,42は平面状であり、略水平に設置された母材42の上に、母材41が垂直に支持されている。溶接トーチ51は、先端にワイヤ52が長さL
Wだけ送り出されている。距離L
Dは、トーチ先端からワイヤ52の方向にて母材41と接触するまでの距離のことをいう。「トーチ先端とワークの間の距離」とは、距離L
Dのことである。
【0042】
この溶接トーチ51は、所定のトーチ傾斜角θだけ傾斜しており、例えば紙面奥側に移動している。トーチ傾斜角θは、溶接トーチ51の傾斜角のことであり、溶接進行方向の垂直面における傾斜角度のことをいう。
【0043】
狙い位置LTは、母材41,42の平板が成すL字頂点から、溶接トーチ51の軸と母材42の交点までの距離を示している。溶融ビード40の脚長LFは、ビード幅のことであり、母材41,42の平板が成す辺から溶融ビード40の端部までの距離である。脚長LFは、溶接品質を示す指標のひとつである。
【0044】
図6は、トーチ後退角を説明する図である。
図6において、母材41,42は平面状であり、略水平に設置された母材42の上に、母材41が垂直に支持されている。溶接トーチ51は、紙面左側に移動しており、母材41,42の間には溶融ビード40が形成されている。ここで、トーチ後退角とは、溶接トーチ51の溶接進行方向に対し平行な後方傾斜角度α
1のことをいう。
【0045】
図7は、トーチ前進角を説明する図である。
図7において、母材41,42は平面状であり、略水平に設置された母材42の上に、母材41が垂直に支持されている。溶接トーチ51は、紙面左側に移動しており、母材41,42の間には溶融ビード40が形成されている。ここで、トーチ前進角とは、溶接トーチ51の溶接進行方向に対し平行な前方傾斜角度α
2のことをいう。
【0046】
また、発明者らは、溶接品質のうち、特にアンダーカットに対して、溶接機の電力出力が大きく影響することを見出した。ここで溶接機の電力出力とは、溶接機に流す電流と溶接機に印加する電圧の積のことをいう。
【0047】
図8は、溶接実績情報と溶接品質情報との相関を示すグラフである。
グラフの横軸は、品質-溶接条件相関データベース207から予測された脚長を示す。縦軸は、実測された脚長を示す。ここで脚長とは、溶接品質情報のひとつである。各プロットは、各溶接実績情報に基づく溶接を示しており、所定の相関関係を有している。このように、溶接実績情報が判明すると、その溶接品質情報を予測可能である。
【0048】
よって、溶接パス自律最適化システム7は、溶接実績情報と溶接品質情報との関係を多変量解析等で明らかにして、それぞれの溶接実績における溶接品質への影響度合いを相関係数などの数値として品質-溶接条件相関データベース207に格納する。溶接パス自律最適化システム7は、この溶接実績における溶接品質への影響度合いを制約条件として、溶接パスを決定することで、所定の溶接品質を担保する溶接パスを算出可能である。
【0049】
なお、溶接実績情報と溶接品質情報との関係に対し、多変量解析の適用が困難な場合には、人工知能(AI:Artificial Intelligence)による機械学習法にて相関係数を求めてもよい。
【0050】
図4に戻り説明を続ける。溶接部形状入力部31では、主に被溶接ワークの材質や溶接開先形状情報を入力する。溶接開先形状に関する情報は、鋼種などのミルシートの情報、溶接ワイヤの種類、溶接ワイヤ径、溶接方式、開先パターン(I字形状、V字形状、レ字形状、Y字形状、K字形状、J字形状、X字形状、U字形状、H字形状など)、開先角度、ルート長さ、ルートギャップ長、開先加工時の粗度などが挙げられる。
【0051】
溶接条件入力部32では、主に溶接条件を入力する。溶接条件に関する情報は、溶接電源の設定電圧、電流、溶接速度、ウィービング周波数、ウィービング幅、ワイヤ送給速度、ワイヤ突出し長、シールドガス種類と流量、多層盛溶接であればパス間時間やハツリの有無などが挙げられる。
【0052】
三次元CADデータ13では、開先形状の情報を有する被溶接ワーク、ロボット61、溶接拘束時の治具、ポジショナ62、各層の溶接ビードの三次元モデル情報を有する。また、溶接部形状入力部31、溶接条件入力部32の情報に関しては、三次元CAD内のアノテーションに情報が入力されることが望ましい。
【0053】
図3に示すCPU201がモーション解析ソフトウェア209を実行することで干渉解析部34(
図4参照)が具現化され、三次元CADデータ13に含まれるあらゆる構成部品の位置、速度、加速度、を含むキネマティクス、およびジョイント反力、慣性力、動力要件を含むダイナミクスに関する全ての定量的情報が算出可能である。この機能は、市販の三次元CADソフトウェアの一機能として備わっていることが多く、溶接プロセス情報作成部3においては、溶接ロボットのモーションに関し、被溶接ワークや治具、ポジショナ62と干渉しないようオフラインティーチングで溶接パスを決定するものである。
【0054】
干渉解析部34は、品質-溶接条件相関データベース207から得られた溶接トーチ51の傾斜角やトーチ先端とワークの間の距離(ほぼ溶接ワイヤ狙い位置と同等の値)などの制約条件に基づき、三次元CADのAPI(Application Programming Interface)を用いて、三次元CADデータ13に対し、ソフトウェア上でジオメトリを変更して溶接パスを決定する。つまり、干渉解析部34は、溶接対象物の三次元CADデータ13および品質-溶接条件相関データベース207の制約条件に基づき、この溶接対象物に干渉しない溶接パスを決定する。
【0055】
干渉解析部34は、ジオメトリ変更において、例えば、溶接トーチ51の角度や回転などを実行する。ジオメトリ変更に関する絶対量は、三次元CADデータ13内におけるアノテーション情報に格納された溶接部形状入力部31、溶接条件入力部32の出力情報と品質-溶接条件相関データベース207に基づく多変量解析などで決定される。
【0056】
溶接ロボット動作/溶接条件出力部35は、ロボット61の溶接トーチ51先端の座標系に着目した時系列軌道変化のポイントデータを、CSV(Comma Separated Values)形式のファイルまたは品質-溶接条件相関データベース207に出力する。この出力データは、制御装置1に取り込まれる。溶接ロボット動作/溶接条件出力部35は、溶接パスに基づき、溶接プロセス情報を出力する出力部である。溶接ロボット動作/溶接条件出力部35が出力する溶接プロセス情報には、少なくとも溶接トーチ51のトーチ傾斜角および溶接狙い位置の情報が含まれる。
【0057】
溶接前プロセス情報補正部8は、例えば
図1に示す制御装置1上で具現化され、三次元形状情報取得部81と、差分情報取得部82と、ロボット動作/溶接条件補正部83とを含んで構成される。溶接前プロセス情報補正部8は、三次元カメラ10により、溶接前のワークの三次元形状情報、および開先形状情報を取得し、三次元CADデータ13との差分を特定して、溶接プロセス情報を補正する。
【0058】
三次元形状情報取得部81は、三次元カメラ10、レーザ変位計11などを用いて溶接前のワークの三次元形状情報を取得し、ワークの三次元形状情報を集計する。三次元形状情報取得部81は、溶接前のワークの三次元形状情報および開先形状情報の少なくともいずれかを含む溶接対象物の三次元形状情報を取得する。
差分情報取得部82は、三次元形状情報取得部81が取得したワークの三次元形状情報と、溶接ロボット動作/溶接条件出力部35の出力データとを比較し、位置関係のずれを評価する。差分情報取得部82は、ワークの三次元形状情報および開先形状情報と三次元CADデータ13との差分を特定する第1の差分情報取得部として機能する。換言すると、差分情報取得部82は、三次元CADデータ13と、溶接対象物の三次元形状情報との差分を特定する。
【0059】
ロボット動作/溶接条件補正部83は、差分情報取得部82から出力される位置関係ずれ情報を基に、ロボット61に命令を与える。つまりロボット動作/溶接条件補正部83は、差分情報取得部82から出力される差分により、溶接プロセス情報を補正する。
【0060】
溶接前プロセス情報補正部8により、溶接ロボット動作/溶接条件出力部35で得られる溶接ロボット動作/溶接条件を用い、高品質なロボット溶接が自動で実行され、コンピュータと現実でのワーク配置や開先加工精度などに起因する位置関係のギャップを自動認識し、ロボット動作に補正を加える。
【0061】
溶接中プロセス情報補正部9は、溶接中変動評価部91と、差分情報取得部92と、ロボット動作/溶接条件補正部93から構成される。
溶接中変動評価部91は、溶融池観察用カメラ12などを用いて溶接中のワークの三次元形状情報を取得し、ワークの三次元形状情報を集計する。更に溶接中変動評価部91は、溶融池観察用カメラ12で撮影した画像から溶接中の溶融池の状態、および開先との相対位置の変動を評価する。
【0062】
差分情報取得部92は、溶接中変動評価部91が取得したワークの三次元形状情報と溶接ロボット動作/溶接条件出力部35の出力データとを比較し、位置関係のずれを評価する。差分情報取得部92は、溶接中変動評価部91が取得したワークの三次元形状情報と三次元CADデータ13との差分を特定する第2の差分情報取得部として機能する。
ロボット動作/溶接条件補正部93は、差分情報取得部92で出力される位置関係ずれ情報を基に、溶接プロセス情報を補正し、補正した溶接プロセス情報に基づいてロボットモーションに命令を与える。このとき、ロボット動作/溶接条件補正部93は、位置関係のずれを基に、溶接トーチ51の位置及び溶接条件のいずれかを補正する。
【0063】
溶接中プロセス情報補正部9により、溶接ロボット動作/溶接条件出力部35で得られる溶接ロボット動作/溶接条件を用い、高品質なロボット溶接が自動で実行され、コンピュータと現実での開先などにおける位置関係のギャップを自動認識し、ロボット動作に補正を加える。
【0064】
図1に示す制御装置1は、
図1に示すロボット制御装置6に情報を渡して、ロボット61およびポジショナ62のモーション制御のインプットとなる。制御装置1が算出した情報は、溶接前に差分情報取得部82へ入力されるとともに、溶接中に差分情報取得部92へデータが入力される。
【0065】
三次元形状情報取得部81では、三次元カメラ10、ロボット61などに搭載され、走査されたレーザ変位計11などのセンサデータが制御装置1に入力され、制御装置1内に取り込まれたデータは三次元座標の点群データとして、三次元CADの点群データと比較可能な形で制御装置1に保持されるとともに、情報処理装置2に転送される。
【0066】
差分情報取得部82は、溶接ロボット動作/溶接条件出力部35を介して得られる点群データと、三次元形状情報取得部81などで得られるワークの点群データとを、パターンマッチング等により位置関係のずれを逐次計算して出力する。差分情報取得部82は、制御装置1上で具現化されるが、情報処理装置2上で具現化されてもよい。
【0067】
ロボット動作/溶接条件補正部83は、差分情報取得部82から得られた位置関係のずれの逐次の値をもとに、
図1の溶接トーチ51の高さと溶接電源の電圧/電流設定値を変更する。ロボット動作/溶接条件補正部83は更に、溶接速度の変更やウィービングの追加やウィービング幅の変更を品質-溶接条件相関データベース207の同程度の溶接部品質が得られる溶接実績から決定し、三次元形状情報取得部81においても、溶接ロボット動作/溶接条件出力部35で定義した溶接条件での品質が再現できるように、制約条件付加部33の条件をチューニングすることで新たな溶接条件を定義する。
【0068】
図1のロボット61に搭載された溶融池観察用カメラ12は、アーク光を避けるように溶接トーチ51の前方や溶融池の動画を取得して、溶接中の溶融池の状態情報を検出する。溶接中変動評価部91は、溶接現象下での映像揺らぎのある動画において、ディープラーニング等の技術を用いて溶接トーチ51の前方の開先幅の変動および、溶融池の幅などの数値を定量的に把握する。
【0069】
差分情報取得部92は、溶接ロボット動作/溶接条件出力部35を介して得られる点群データと、溶接中変動評価部91で得られたワークの開先幅の変動及び溶融池幅の変動値を逐次比較し、パターンマッチング等で位置関係のずれを出力する。
【0070】
ロボット動作/溶接条件補正部93は、差分情報取得部92から得られた位置関係のずれの逐次値をもとに、溶接トーチ51の高さと溶接電源の電圧/電流設定値を変更する。ロボット動作/溶接条件補正部93は更に、品質-溶接条件相関データベース207にて同程度の溶接部品質が得られる溶接実績から、溶接速度の変更やウィービングの追加やウィービング幅の変更を決定し、溶接ロボット動作/溶接条件出力部35で決定した溶接条件をチューニングすることで新たな溶接条件を定義する。
【0071】
以上説明した本実施形態で、溶接変形や溶融池変動を反映した溶接ロボット軌道の溶接が可能であり、アーク溶接部の高品質施工のための溶接ロボットのオフラインティーチングシステム、および実溶接におけるバラつき下でティーチングしたロボット溶接パスを自律的に最適化するシステムを提供できる。
【0072】
本実施形態では、更に以下の効果が得られる。
(1)スポット溶接だけではなく、線溶接部を有するアーク溶接におけるオフラインティーチングを提供できる。
(2)溶接ロボットの溶接トーチと被溶接ワークの干渉によるオフラインティーチングの決定だけではなく、溶接部の品質向上に着目したオフラインティーチングも可能となる
(3)アーク溶接におけるオフラインティーチングと実溶接における位置関係のばらつきに対しても、その違いを認識し、相違点からロボット動作や溶接電源側の補正によって安定的な溶接を実現する。
【0073】
(変形例)
本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば上記した実施形態は、本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。ある実施形態の構成の一部を他の実施形態の構成に置き換えることが可能であり、ある実施形態の構成に他の実施形態の構成を加えることも可能である。また、各実施形態の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることも可能である。
【0074】
上記の各構成、機能、処理部、処理手段などは、それらの一部または全部を、例えば集積回路などのハードウェアで実現してもよい。上記の各構成、機能などは、プロセッサがそれぞれの機能を実現するプログラムを解釈して実行することにより、ソフトウェアで実現してもよい。各機能を実現するプログラム、テーブル、ファイルなどの情報は、メモリ、ハードディスク、SSD(Solid State Drive)などの記録装置、または、フラッシュメモリカード、DVD(Digital Versatile Disk)などの記録媒体に置くことができる。
【0075】
各実施形態に於いて、制御線や情報線は、説明上必要と考えられるものを示しており、製品上必ずしも全ての制御線や情報線を示しているとは限らない。実際には、殆ど全ての構成が相互に接続されていると考えてもよい。
さらに、各装置を繋ぐ通信手段は、無線LANに限定せず、有線LANやその他の通信手段に変更してもよい。
【符号の説明】
【0076】
1 制御装置
10 三次元カメラ
11 レーザ変位計 (変位計)
12 溶融池観察用カメラ
13 三次元CADデータ
101 CPUユニット
102 プロトコル通信ユニット
103 データベース接続ユニット
104 アナログ入力ユニット
105 アナログ出力ユニット
15 操作機器
2 情報処理装置
21 モニタディスプレイ
200 コンピュータ
201 CPU
202 RAM
203 ROM
204 HDD
205 通信インタフェース
207 品質-溶接条件相関データベース(データベース)
209 モーション解析ソフトウェア
5 デジタル溶接機
51 溶接トーチ
6 ロボット制御装置
61 ロボット
62 ポジショナ
7 溶接パス自律最適化システム
206 ハブ
3 溶接プロセス情報作成部
33 制約条件付加部
31 溶接部形状入力部
32 溶接条件入力部
34 干渉解析部
35 溶接ロボット動作/溶接条件出力部 (出力部)
8 溶接前プロセス情報補正部
81 三次元形状情報取得部
82 差分情報取得部 (第1の差分情報取得部)
83 ロボット動作/溶接条件補正部
9 溶接中プロセス情報補正部
91 溶接中変動評価部
92 差分情報取得部 (第2の差分情報取得部)
93 ロボット動作/溶接条件補正部