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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-09
(45)【発行日】2024-12-17
(54)【発明の名称】アンテナ装置
(51)【国際特許分類】
   H01Q 13/08 20060101AFI20241210BHJP
   H01Q 9/04 20060101ALI20241210BHJP
【FI】
H01Q13/08
H01Q9/04
【請求項の数】 1
(21)【出願番号】P 2022107721
(22)【出願日】2022-07-04
(65)【公開番号】P2024006638
(43)【公開日】2024-01-17
【審査請求日】2023-11-15
(73)【特許権者】
【識別番号】000006895
【氏名又は名称】矢崎総業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100083806
【弁理士】
【氏名又は名称】三好 秀和
(74)【代理人】
【識別番号】100101247
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 俊一
(74)【代理人】
【識別番号】100095500
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 正和
(74)【代理人】
【識別番号】100098327
【弁理士】
【氏名又は名称】高松 俊雄
(72)【発明者】
【氏名】土屋 和彦
【審査官】佐藤 当秀
(56)【参考文献】
【文献】米国特許第06937205(US,B2)
【文献】実開昭61-171307(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01Q 13/08
H01Q 9/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
アンテナ基板と、
前記アンテナ基板に接続されるアンテナエレメントと、
を備え、
前記アンテナエレメントは、
前記アンテナ基板の基板表面に対して垂直な方向である第1方向に所定の長さ離れた位置に前記アンテナ基板の基板表面に対して平行となるように配置されるアンテナ部と、
前記アンテナ部に連設されて、前記アンテナ基板に接地される接地部と、
前記アンテナ部に連設されて、前記アンテナ部への給電を行う給電部と、
を備えており、
前記接地部は、前記第1方向の一側で前記アンテナ部に連設される接地部本体と、前記接地部本体の前記第1方向の他側に連設されて前記アンテナ基板に実装される実装部と、を備えており、
前記実装部は、前記第1方向と交差する第2方向に沿って離間配置される複数の実装片を備えており、
前記接地部本体における前記第1方向の一部に、前記第2方向に延在するスリットを形成することで前記第2方向の長さが短くなる狭小部が形成されている、
アンテナ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、アンテナ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
この種の従来の技術としては、特許文献1に開示されたものが提案されている。この特許文献1には、アンテナエレメント(板状逆Fアンテナ)を備えるアンテナ装置が開示されている。
【0003】
この特許文献1では、アンテナエレメントは、アンテナ基板(板状の接地導体)に対向配置されたアンテナ部(板状の放射導体)を有している。さらに、アンテナエレメントは、アンテナ部の一端とアンテナ基板とを接続する接地部(板状の短絡部)と、アンテナ部からアンテナ基板に向けて延設されてアンテナ部への給電を行う板状の給電部と、を有している。そして、接地部をアンテナ基板に実装した状態で給電部からアンテナ部に給電することで、アンテナ部を所望周波数のアンテナとして作用させている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2012-004678号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、接地部のアンテナ基板への接続は、一般的に、接地部の先端をアンテナ基板に半田付けする(半田実装する)ことで行われる。
【0006】
また、上記従来の技術のように、アンテナ部を所望周波数のアンテナとして作用させるアンテナエレメントにおいては、所望周波数帯域を確保するために接地部にある程度の幅を持たせなければならない場合がある。そして、所望周波数帯域を確保するために接地部にある程度の幅を持たせるようにすると、アンテナエレメントの全体に熱が拡散し易くなってしまう。
【0007】
したがって、接地部にある程度の幅を持たせた場合に、半田付けによって接地部をアンテナ基板に実装させるようにすると、アンテナエレメントの広範囲に半田の熱が拡散し、接地部をアンテナ基板に実装する際にかかる時間が長くなってしまうおそれがある。
【0008】
このように、上記従来の技術では、所望周波数帯域を確保するために接地部にある程度の幅を持たせつつ、接地部のアンテナ基板への実装にかかる時間を短縮することが難しかった。すなわち、アンテナ部のアンテナ特性を所望のアンテナ特性としつつ、接地部のアンテナ基板への実装を容易に行えるようにすることが難しかった。
【0009】
本発明は、このような従来技術が有する課題に鑑みてなされたものである。そして、本発明の目的は、アンテナ部のアンテナ特性を所望のアンテナ特性としつつ、接地部のアンテナ基板への実装をより容易に行うことが可能なアンテナ装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の一態様に係るアンテナ装置は、アンテナ基板と、前記アンテナ基板に接続されるアンテナエレメントと、を備え、前記アンテナエレメントは、前記アンテナ基板の基板表面に対して垂直な方向である第1方向に所定の長さ離れた位置に前記アンテナ基板の基板表面に対して平行となるように配置されるアンテナ部と、前記アンテナ部に連設されて、前記アンテナ基板に接地される接地部と、前記アンテナ部に連設されて、前記アンテナ部への給電を行う給電部と、を備えており、前記接地部は、前記第1方向の一側で前記アンテナ部に連設される接地部本体と、前記接地部本体の前記第1方向の他側に連設されて前記アンテナ基板に実装される実装部と、を備えており、前記実装部は、前記第1方向と交差する第2方向に沿って離間配置される複数の実装片を備えている。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、アンテナ部のアンテナ特性を所望のアンテナ特性としつつ、接地部のアンテナ基板への実装をより容易に行うことが可能なアンテナ装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】一実施形態に係るアンテナ装置の一例を示す分解斜視図である。
図2】一実施形態に係るアンテナ装置の一例を示す斜視図である。
図3】一実施形態に係るアンテナ装置が備えるアンテナエレメントの一例を示す斜視図である。
図4】一実施形態に係るアンテナ装置が備えるアンテナエレメントの他の例を示す斜視図である。
図5】スリット縦幅を一定の値としつつスリット横長さを変更した場合における電圧定在波比の周波数特性を示すグラフであって、800MHz帯における電圧定在波比の周波数特性を示すグラフである。
図6】スリット横長さを一定の値としつつスリット縦幅を変更した場合における電圧定在波比の周波数特性を示すグラフであって、800MHz帯における電圧定在波比の周波数特性を示すグラフである。
図7】スリット縦幅を一定の値としつつスリット横長さを変更した場合における電圧定在波比の周波数特性を示すグラフであって、2GHz帯における電圧定在波比の周波数特性を示すグラフである。
図8】スリット横長さを一定の値としつつスリット縦幅を変更した場合における電圧定在波比の周波数特性を示すグラフであって、2GHz帯における電圧定在波比の周波数特性を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、図面を用いて本実施形態に係るアンテナ装置について詳細に説明する。なお、図面の寸法比率は説明の都合上誇張されており、実際の比率と異なる場合がある。
【0014】
また、以下では、アンテナ装置として車両に設置される車載アンテナ装置を例示し、アンテナ装置の長手方向をX方向、短手方向をY方向、厚さ方向をZ方向と規定して説明する。また、厚さ方向(Z方向)を上下方向に一致させつつ、回路基板(アンテナ基板)が下方に位置し、アンテナ部が上方に位置するようにアンテナ装置を配置した状態で、アンテナ装置の上下方向を規定して説明する。
【0015】
本実施形態に係る車載アンテナ装置(アンテナ装置)1は、例えば、車両に異常が発生した場合に、車両の外部のコールセンターに車両の状態や位置情報を通知し、また、コールセンターとの緊急の通話を可能とする装置とすることが可能である。
【0016】
本実施形態では、車載アンテナ装置1は、図1及び図2に示すように、回路基板(アンテナ基板)20と、回路基板20に接続されるアンテナエレメント30と、を備えている。また、アンテナ装置1は、筐体10を備えており、この筐体10の内部に回路基板20及び一対のアンテナエレメント30が収容されている。
【0017】
さらに、本実施形態では、筐体10の内部には、一対の第2のアンテナエレメント50と、5本のポールアンテナ60と、1個のGPSアンテナ70と、1個のアンプ回路部80と、が収容されている。
【0018】
筐体10は、略直方体状をしており、樹脂製の上ケース(第1ケース)11と、金属製の下ケース(第2ケース)12と、を備えている。上ケース11は、略矩形板状の天壁111と、天壁111の外周縁から下方に延設される周壁112と、を備えており、下ケース12は、略矩形板状の底壁121と、底壁121の外周縁から上方に延設される周壁122と、を備えている。
【0019】
そして、上ケース11と下ケース12とを固定することで、内部に空間が形成された筐体10が形成されるようにしている。本実施形態では、上ケース11の周壁112は、下端部1121が内周側のみに形成されており、下ケース12の周壁122は、上端部1221が外周側のみに形成されている。こうすることで、上ケース11と下ケース12とを固定する際に、上ケース11の周壁112の下端部1121が下ケース12の周壁122の上端部1221に嵌め込まれるようにしている。
【0020】
さらに、本実施形態では、ネジ91を用いて上ケース11と下ケース12とが固定されるようにしている。具体的には、上ケース11の天壁111の外周縁部にネジ91で固定される固定部113を形成している。本実施形態では、ネジ91が収容される収容凹部1131と、収容凹部1131の下端にZ方向(上下方向:第1方向)に貫通するように形成された挿通孔1132と、で固定部113を形成している。
【0021】
一方、下ケース12の底壁121の外周縁部における挿通孔1132と対向する位置に、ネジ止め凹部1222が形成されている。そして、ネジ91を挿通孔1132に挿入しつつネジ止め凹部1222に螺合させることで、上ケース11と下ケース12とがネジ91により固定されるようにしている。
【0022】
また、上ケース11と下ケース12とを固定して筐体10を形成した際には、アンテナエレメント30等の部品が電気的に接続された回路基板20が、筐体10の内部に収容されるようにしている。本実施形態では、回路基板20は、アンテナエレメント30等の部品が上側に位置するようにした状態で、筐体10の内部に収容されるようにしている。なお、本実施形態では、一対のアンテナエレメント30、一対の第2のアンテナエレメント50、5本のポールアンテナ60、1個のGPSアンテナ70及び1個のアンプ回路部80が、アンテナエレメント30等の部品に相当している。
【0023】
さらに、本実施形態では、回路基板20における挿通孔1132及びネジ止め凹部1222と対向する位置に、挿通孔21が形成されている。そして、上ケース11と下ケース12とをネジ91により固定する際に、回路基板20もネジ91により固定されるようにしている。こうすることで、回路基板20が筐体10の内部で筐体10に対して相対的に移動してしまうことを抑制できるようにしている。
【0024】
回路基板20は、略矩形板状をしており、この回路基板20の表面(基板表面)20aには、アンテナエレメント30等の部品が電気的に接続されている。なお、回路基板20には、車載アンテナ装置1の用途に応じて、電解コンデンサなどを実装することも可能である。
【0025】
アンテナエレメント30は、アンテナ部31を有しており、板状逆Fアンテナとして機能するものである。本実施形態では、アンテナ部31は、第1方向(上下方向:Z方向)に所定の長さH離れた位置に回路基板20の表面20aに対して平行となるように配置されるようにしている。具体的には、アンテナ部31の周縁部に第1方向(上下方向:Z方向)に延在する部位を設け、この第1方向(上下方向:Z方向)に延在する部位を半田により回路基板20に固定する(実装する)ようにしている。こうすることで、アンテナ部31が、第1方向(上下方向:Z方向)に所定の長さH離れた位置に回路基板20の表面20aに対して平行となるように配置されるようにしている。
【0026】
さらに、本実施形態では、第1方向(上下方向:Z方向)に延在する部位を回路基板20に電気的に接続させることで、この部位に接地部32や給電部33としての機能を持たせている。具体的には、X方向及びZ方向に延在する部位を回路基板20のグランドパターンに電気的に接続することで、この部位に接地部32としての機能を持たせている。また、Y方向及びZ方向に延在する部位を回路基板20の給電パターンに電気的に接続することで、この部位に給電部33としての機能を持たせている。
【0027】
このように、本実施形態では、アンテナエレメント30は、アンテナ部31と、アンテナ部31に連設されて、回路基板20に電気的に接続される接地部32と、アンテナ部31に連設されて、回路基板20に電気的に接続される給電部33と、を有している。言い換えると、アンテナエレメント30は、アンテナ部31と、アンテナ部31に連設されて、回路基板20に接地される接地部32と、アンテナ部31に連設されて、アンテナ部31への給電を行う給電部33と、を備えている。
【0028】
また、アンテナ部31には、略L字状のスリット34が形成されており、アンテナ部31が複数の領域に分割されている。そして、複数の領域を、周波数帯が異なるアンテナ素子として機能させている。こうすることで、車載アンテナ装置1が、複数の周波数帯での通信が可能となるようにしている。本実施形態では、アンテナ部31が、800MHz帯で共振する第1アンテナ素子311と、2GHz帯で共振する第2アンテナ素子312と、を備えるようにしている。
【0029】
このような形状をしたアンテナエレメント30は、例えば、一枚の金属板をプレス加工により打ち抜いたり略直角に屈曲させたりすることで形成することができる。
【0030】
さらに、本実施形態では、アンテナ装置1が一対のアンテナエレメント30を備えており、この一対のアンテナエレメント30が、Y方向に延在する直線に対して線対称となるように配置されている。
【0031】
そして、このように配置された一対のアンテナエレメント30は、例えば、携帯電話通信網を通じて緊急通報サービスを提供するコールセンター(ネットワークサーバ)との通信を実現するためのTELアンテナとして用いることが可能である。
【0032】
一対のアンテナエレメント30をTELアンテナとして用いる場合、アンテナ部31と回路基板20との距離を示す所定の長さHは、例えば、下記の方法により決定することが可能である。すなわち、各アンテナ素子に対応させる周波数帯の波長と各アンテナ素子に影響がある周辺部品との関係に基づいて長さを最適化することにより決定することが可能である。
【0033】
また、本実施形態では、回路基板20とアンテナ部31との間にホルダ40を配置し、このホルダ40によってアンテナ部31が、アンテナ部31と回路基板20の表面20aとの間の距離が所定の長さHで維持されるようにしている。このホルダ40は、アンテナ部31のアンテナ特性への影響が比較的少なくなるように、電気絶縁性を有する樹脂で形成されている。このとき、低誘電率の樹脂材料や、低誘電正接の樹脂材料を用いてホルダ40を形成するのが好ましい。
【0034】
本実施形態では、ホルダ40が、図1及び図2に示すように、回路基板20の基板表面20aに対して垂直な方向である第1方向(上下方向:Z方向)に細長い略円柱状をした本体部41を備えるようにしている。このように、第1方向(上下方向:Z方向)に細長い柱状のホルダ40を用いることで、ホルダ40がアンテナ装置1のアンテナ特性に与える影響を極力減少させることができるようにしている。なお、ホルダ40の形状は円柱状とする必要はなく、例えば、四角柱状等、様々なタイプの形状とすることが可能である。
【0035】
そして、本体部41の上端には、本体部41よりも小径の嵌合突起42が上方に突出するように形成されている。また、アンテナ部31には、嵌合突起42が嵌合される嵌合孔31aが形成されている。そして、ホルダ40の嵌合突起42をこの嵌合孔31aに嵌合させることで、アンテナ部31が上下方向に直交するXY平面上を移動してしまう(水平方向に位置ずれしてしまう)ことを抑制できるようにしている。
【0036】
さらに、本実施形態では、アンテナエレメント30を筐体10に収容した状態で、嵌合突起42の先端面が、嵌合孔31aを貫通して上ケース11の内面に当接するようにしている。すなわち、アンテナ部31がホルダ40と上ケース11とで挟み込まれるようにしている。こうすることで、アンテナ部31が、振動等によって上下方向に移動してしまう(上下方向に位置ずれしてしまう)ことを抑制できるようにしている。
【0037】
このように、XY平面上の移動及び上下方向への移動を抑制できるようにすることで、アンテナ装置1の構成が、車両搭載時の振動に耐え得る構成となるようにしている。
【0038】
なお、本体部41の下端には、本体部41よりも小径の嵌合突起(図示せず)が下方に突出するように形成されており、回路基板20には、嵌合突起が嵌合される挿通孔(図示せず)が形成されている。そして、嵌合突起を挿通孔に嵌合させた状態で、例えば、樹脂ネジにより固定することで、ホルダ40が回路基板20に固定されるようにしている。
【0039】
さらに、本実施形態では、上ケース11の天壁111における嵌合突起42の先端面と当接する部位に、下方に突出する円形突起1111が設けられている。そして、この円形突起1111の下面(上ケース11の内面)が嵌合突起42の先端面と当接するようにしている。こうすることで、アンテナ部31におけるホルダ40が配置されていない部位と天壁111との間に隙間が形成されるようにし、この隙間によって天壁111がアンテナ装置1のアンテナ特性に与える影響を極力減少させることができるようにしている。
【0040】
さらに、本実施形態では、ホルダ40がアンテナ部31の周縁部に配置されるようにしている。具体的には、各アンテナ部31の周縁部に沿って3つのホルダ40がそれぞれ離間した状態で配置されるようにしている。このとき、アンテナ部31における比較的上下方向に変位しやすい部位を、3つのホルダ40で保持するようにしている。すなわち、3つのホルダ40の嵌合突起42を、アンテナ部31における比較的上下方向に変位しやすい部位に嵌合させるようにしている。
【0041】
こうすることで、アンテナ部31の上下方向への変位を、より確実に抑制できるようにしつつ、ホルダ40がアンテナ装置1のアンテナ特性に与える影響を極力減少させることができるようにしている。そして、アンテナ装置1のアンテナ特性が低下してしまうことをより一層確実に抑制できるようにしている。
【0042】
また、一対の第2のアンテナエレメント50は、例えば、800MHz帯や2GHz帯とは異なる高周波数帯の波長を受信するためのアンテナ(板状逆Fアンテナ)とすることができる。そして、この一対の第2のアンテナエレメント50も、回路基板20にそれぞれ電気的に接続(半田付けにより実装)されている。本実施形態では、一対の第2のアンテナエレメント50も、Y方向に延在する直線に対して線対称となるように回路基板20上に配置されている。
【0043】
また、5本のポールアンテナ60は、例えば、アンテナエレメント30や第2のアンテナエレメント50とは異なる高周波数帯の波長を受信するためのアンテナとすることができる。この5本のポールアンテナ60も、回路基板20にそれぞれ電気的に接続(半田付けにより実装)されている。
【0044】
また、GPSアンテナ70は、複数の測位衛星から時刻情報つきの信号を受信するためのアンテナであり、このGPSアンテナ70も回路基板20に電気的に接続(半田付けにより実装)されている。このようなGPSアンテナ70を用いれば、位置や速度方位の算出及び高精度な時刻の取得ができ、地上における車両の現在位置を計測することが可能となる。
【0045】
また、アンプ回路部80は、GPSアンテナ70で受信した信号を増幅する機能を備えており、このアンプ回路部80も回路基板20に電気的に接続(半田付けにより実装)されている。
【0046】
このような車載アンテナ装置(アンテナ装置)1は、例えば、500mm×500mmのグランド板(図示せず)に搭載することで用いられている。具体的には、車載アンテナ装置1をグランド板に搭載し、接地部32を回路基板20に実装した状態で給電部33からアンテナ部31に給電することで、アンテナ部31を800MHz帯及び2GHz帯の2Bandで共振するアンテナとして作用させている。このとき、第2のアンテナエレメント50、ポールアンテナ60及びGPSアンテナ70のそれぞれを、所望の周波数のアンテナとして作用させつつ、アンプ回路部80を駆動させている。
【0047】
こうすることで、車載アンテナ装置(アンテナ装置)1を、異なる通信手段に対応した複数のアンテナを複合化した複合アンテナ装置として機能させている。
【0048】
ここで、本実施形態では、800MHz帯で共振する第1アンテナ素子311にX方向及びZ方向に延在するように連設されて回路基板20に電気的に接続される部位を、アンテナエレメント30の接地部32としている。
【0049】
このとき、第1アンテナ素子311を所望周波数帯域(800MHz帯域)で共振させるためには、第1アンテナ素子311に連設される接地部32の幅(X方向の長さ)をある程度の大きさ以上とする必要がある。本実施形態では、接地部32がアンテナ部31のX方向の内側端からスリット34の近傍までの幅を有するようにし、Y方向に沿って見た状態で接地部32の形状がX方向に幅広の長方形状となるようにしている。
【0050】
このように、X方向に幅広の接地部32を設けるようにすれば、アンテナ部31で作用する周波数帯域を所望の周波数帯域(800MHz帯域)とすることは可能になる。しかしながら、X方向に幅広の接地部32とすると、半田付けにより回路基板20に実装させる場合に、アンテナエレメント30の広範囲に半田の熱が拡散してしまい、接地部32を回路基板20に実装する際にかかる時間が長くなってしまうおそれがある。
【0051】
一方、接地部32を回路基板20に実装する際にかかる時間を短縮させるために、接地部32の幅(X方向の長さ)を小さくすると、第1アンテナ素子311を所望周波数帯域(800MHz帯域)で共振させることができなくなってしまう。
【0052】
このように、接地部32を単に幅広に形成し、接地部32の下端を回路基板20に半田付けにより実装するだけでは、アンテナ部31のアンテナ特性を所望のアンテナ特性としつつ、接地部32の回路基板20への実装を容易に行えるようにすることが難しかった。
【0053】
そこで、本実施形態では、アンテナ部31のアンテナ特性を所望のアンテナ特性としつつ、接地部32の回路基板20への実装をより容易に行うことができるようにしている。
【0054】
具体的には、接地部32が、第1方向の一側(上下方向の上側)でアンテナ部31に連設される接地部本体321と、接地部本体321の第1方向の他側(上下方向の下側)に連設されて回路基板20に実装される実装部322と、を備えるようにしている。
【0055】
そして、実装部322の形状が3つ股状となるようにしている。すなわち、実装部322が、第1方向と交差する第2方向(アンテナ装置の長手方向:X方向)に沿って離間配置される3つ(複数)の実装片3221を備えるようにしている。本実施形態では、3つの実装片3221が、所定のピッチでX方向に離間するようにした状態で接地部本体321の下端に連設されるようにしている。さらに、本実施形態では、3つの実装片3221が、X方向の両端部とX方向の中央部とに形成されており、Y方向に沿って見た状態で、接地部32の形状が左右対称の形状となるようにしている。
【0056】
そして、3つの実装片3221のそれぞれを半田付けにより回路基板20に固定することで、接地部32が回路基板20に実装されるようにしている。すなわち、接地部本体321の下端に連設され、X方向に沿って離間配置される複数の実装片3221のそれぞれを、回路基板(アンテナ基板)20に実装させるようにしている。
【0057】
こうすることで、半田付けによって接地部32を回路基板20に実装させる際に、半田の熱がアンテナエレメント30の全体に拡散してしまうことを抑制できるようにし、接地部32を回路基板20に実装する際にかかる時間を短縮できるようにしている。こうすれば、接地部32の回路基板(アンテナ基板)20への実装をより容易に行うことができるようになる。
【0058】
このとき、接地部本体321の下端に連設される3つの実装片3221を回路基板20に実装させることになるため、接地部32の形状変更によるアンテナ部31(特に、第1アンテナ素子311)のアンテナ特性への影響を極力少なくすることが可能になる。すなわち、アンテナ部31(特に、第1アンテナ素子311)のアンテナ特性が低下してしまうことを極力抑制することが可能になる。
【0059】
したがって、本実施形態に係るアンテナ装置1とすれば、アンテナ部31のアンテナ特性を所望のアンテナ特性としつつ、接地部32の回路基板20への実装をより容易に行うことが可能になる。
【0060】
また、3つの実装片3221をX方向の両端部及び中央部に形成しつつ、Y方向に沿って見た状態における接地部32の形状を左右対称の形状とすれば、接地部32の下端を、より強固かつバランスよく回路基板20に実装することが可能になる。
【0061】
なお、一対のアンテナエレメント30のそれぞれの形状は、図3に示す形状とする必要はなく様々な形状とすることが可能である。例えば、一対のアンテナエレメント30のそれぞれの形状を図4に示す形状とすることも可能である。
【0062】
具体的には、図4に示すアンテナエレメント30においても、接地部32が、上下方向の上側でアンテナ部31に連設される接地部本体321と、接地部本体321の上下方向の下側に連設されて回路基板20に実装される実装部322と、を備えるようにしている。そして、実装部322の形状が3つ股状となるようにしている。
【0063】
ここで、図4に示すアンテナエレメント30では、接地部本体321における第1方向(上下方向:Z方向)の一部に、第2方向(アンテナ装置の長手方向:X方向)の長さが短くなる狭小部3211が形成されるようにしている。
【0064】
こうすることで、半田付けによって接地部32を回路基板20に実装させる際に、半田の熱がアンテナ部31に移動してしまうことが抑制されるようにし、接地部32を回路基板20に実装する際にかかる時間をより短縮できるようにしている。
【0065】
本実施形態では、接地部本体321における第1方向(上下方向:Z方向)の一部に、第2方向(アンテナ装置の長手方向:X方向)に延在するスリット3212を形成することで狭小部3211が形成されるようにしている。
【0066】
具体的には、接地部本体321における上下方向の略中央部に、X方向の外側に開口してY方向に沿って見た状態で略長方形状となるスリット3212を、X方向の両側にそれぞれ形成することで、X方向の中央部に狭小部3211が形成されるようにしている。こうすることで、図4に示すアンテナエレメント30においても、接地部32の形状が、Y方向に沿って見た状態で左右対称の形状となるようにしている。
【0067】
このように、接地部本体321にスリット3212を形成することで接地部本体321における上下方向の一部に狭小部3211を形成するようにすれば、半田の熱のアンテナエレメント30の全体への拡散を抑制することはできるようになる。
【0068】
しかしながら、接地部本体321にスリット3212を形成すると、アンテナ部31のアンテナ特性に影響を与えてしまう。このことは、図5図8に示すVSWR特性の測定結果から確認することができる。
【0069】
なお、図5図8は、車載アンテナ装置1の電圧定在波比(VSWR:Voltage Standing Wave Ratio)の周波数特性を示すグラフである。
【0070】
具体的には、図5には、スリットを設けない場合、左右に設けた各スリット3212の縦幅を2mmで固定し、横長さを2mm、4mm、6mm、8mm、10mmとした場合のそれぞれについての800MHz帯におけるVSWR特性の測定結果を示している。
【0071】
また、図6には、スリットを設けない場合、左右に設けた各スリット3212の横長さを4mmで固定し、縦幅を1mm、2mm、3mm、4mm、5mmとした場合のそれぞれについての800MHz帯におけるVSWR特性の測定結果を示している。
【0072】
また、図7には、スリットを設けない場合、左右に設けた各スリット3212の縦幅を2mmで固定し、横長さを2mm、4mm、6mm、8mm、10mmとした場合のそれぞれについての2GHz帯におけるVSWR特性の測定結果を示している。
【0073】
また、図8には、スリットを設けない場合、左右に設けた各スリット3212の横長さを4mmで固定し、縦幅を1mm、2mm、3mm、4mm、5mmとした場合のそれぞれについての2GHz帯におけるVSWR特性の測定結果を示している。
【0074】
そして、図5および図6に示すグラフから、接地部本体321に形成するスリット3212の大きさによって、800MHz帯で共振する第1アンテナ素子311のアンテナ性能が異なってしまうことが確認できる。一方、図7および図8に示すグラフからは、接地部本体321に形成するスリット3212の大きさを変えたとしても、2GHz帯で共振する第2アンテナ素子312のアンテナ性能はほとんど変わらないことが確認できる。このことから、本実施形態では、接地部32は、主に800MHz帯で作用し、2GHz帯ではほとんど作用しないことが確認できる。
【0075】
また、図5および図6に示すグラフから、スリット3212の縦幅や横長さを大きくすれば、第1アンテナ素子311の共振が低周波化することが確認できる。接地部32のスリット3212を大きくすれば、スリット3212に流れる出流経路長が長く見えるようになるため、このような現象(第1アンテナ素子311の共振が低周波化すること)が生じるものと考えられる。
【0076】
そのため、図4に示すアンテナエレメント30のように接地部本体321にスリット3212を形成する場合には、所望の周波数帯域で第1アンテナ素子311を共振させることが可能な範囲で、スリット3212の大きさを調整するようにするのが好ましい。
【0077】
例えば、スリットを形成しない状態における第1アンテナ素子311の共振周波数が所望の周波数帯域に収まっている場合には、周波数特性に影響がない範囲でスリット3212の大きさを調整するのが好ましい。すなわち、第1アンテナ素子311の共振周波数が所望の周波数帯域に収まるようにスリット3212の大きさを調整するのが好ましい。
【0078】
なお、スリットを形成しない状態における第1アンテナ素子311の共振周波数が所望の周波数帯域よりも高い場合には、スリット3212を設けることで第1アンテナ素子311の共振周波数を低周波化させて調整を行うことが可能である。
【0079】
こうすれば、アンテナ部31(特に、第1アンテナ素子311)のアンテナ特性を低下させることなく、アンテナエレメント30を回路基板20に接続する際に行う半田付けの熱拡散を抑制することができるようになる。
【0080】
このように、図4に示すアンテナエレメント30では、接地部本体321における上下方向の一部に、X方向に延在するスリット3212を形成することで狭小部3211が形成されるようにしている。こうすれば、スリット3212の大きさ(縦幅や横長さ)を調整するだけで、アンテナ部31のアンテナ特性を調整したり、半田実装にかかる時間を調整したりすることが可能になる。すなわち、アンテナ部31のアンテナ特性の調整や接地部32の回路基板20への半田実装にかかる時間の調整を、より容易に行うことができるようになる。その結果、アンテナ部のアンテナ特性を所望のアンテナ特性としつつ、接地部32の回路基板(アンテナ基板)20への実装にかかる時間を短縮することが可能なアンテナ装置1の製造が容易になる。
【0081】
[作用・効果]
以下では、上記実施形態及びその変形例で示したアンテナ装置の特徴的構成及びそれにより得られる効果を説明する。
【0082】
上記実施形態及びその変形例で示したアンテナ装置1は、回路基板(アンテナ基板)20と、回路基板20に接続されるアンテナエレメント30と、を備えている。
【0083】
ここで、アンテナエレメント30は、回路基板20の基板表面20aに対して垂直な方向である第1方向(上下方向:Z方向)に所定の長さH離れた位置に回路基板20の基板表面20aに対して平行となるように配置されるアンテナ部31を備えている。さらに、アンテナエレメント30は、アンテナ部31に連設されて、回路基板20に接地される接地部32と、アンテナ部31に連設されて、アンテナ部31への給電を行う給電部33と、を備えている。
【0084】
また、接地部32は、第1方向の一側(上下方向の上側)でアンテナ部31に連設される接地部本体321と、接地部本体321の第1方向の他側(上下方向の下側)に連設されて回路基板20に実装される実装部322と、を備えている。
【0085】
そして、実装部322は、第1方向と交差する第2方向(アンテナ装置の長手方向:X方向)に沿って離間配置される複数の実装片3221を備えている。
【0086】
このように、上記実施形態及びその変形例で示したアンテナ装置1では、接地部本体321の第1方向の他側に連設され、第2方向に沿って離間配置される複数の実装片3221を回路基板(アンテナ基板)20に実装させるようにしている。
【0087】
こうすれば、半田付けによって接地部32を回路基板20に実装させる際に、半田の熱がアンテナエレメント30の全体に拡散してしまうことが抑制されて、接地部32を回路基板20に実装する際にかかる時間を短縮することが可能になる。その結果、接地部32の回路基板(アンテナ基板)20への実装をより容易に行うことが可能になる。
【0088】
このとき、接地部本体321の第1方向の他側に連設される複数の実装片3221を回路基板20に実装させるようにしているため、接地部32の形状変更によるアンテナ部31のアンテナ特性への影響を極力少なくすることが可能になる。すなわち、アンテナ部31のアンテナ特性が低下してしまうことを極力抑制することが可能になる。
【0089】
このように、上記実施形態及びその変形例で示したアンテナ装置1とすれば、アンテナ部31のアンテナ特性を所望のアンテナ特性としつつ、接地部32の回路基板20への実装をより容易に行うことが可能になる。
【0090】
また、接地部本体321における第1方向(上下方向:Z方向)の一部に、第2方向(アンテナ装置の長手方向:X方向)の長さが短くなる狭小部3211が形成されていてもよい。
【0091】
こうすれば、半田付けによって接地部32を回路基板20に実装させる際に、半田の熱がアンテナエレメント30の全体に拡散してしまうことがより確実に抑制されて、接地部32を回路基板20に実装する際にかかる時間をより短縮することが可能になる。
【0092】
また、接地部本体321における第1方向(上下方向:Z方向)の一部に、第2方向(アンテナ装置の長手方向:X方向)に延在するスリット3212を形成することで狭小部3211が形成されるようにしてもよい。
【0093】
こうすれば、スリット3212の大きさ(縦幅や横長さ)を調整するだけで、アンテナ部31のアンテナ特性を調整したり、半田実装にかかる時間を調整したりすることが可能になる。すなわち、アンテナ部31のアンテナ特性の調整や接地部32の回路基板20への半田実装にかかる時間の調整を、より容易に行うことができるようになる。その結果、アンテナ部のアンテナ特性を所望のアンテナ特性としつつ、接地部32の回路基板(アンテナ基板)20への実装にかかる時間を短縮することが可能なアンテナ装置1の製造が容易になる。
【0094】
[その他]
以上、本実施形態を説明したが、本実施形態はこれらに限定されるものではなく、本実施形態の要旨の範囲内で種々の変形が可能である。
【0095】
例えば、上記実施形態及びその変形例で説明した構成を適宜組み合わせた構成とすることが可能である。
【0096】
また、上記実施形態及びその変形例では、アンテナ装置1として、異なる通信手段に対応した複数のアンテナを複合化した複合アンテナ装置を例示している。しかしながら、アンテナ装置1を複合アンテナ装置とする必要はなく、様々なアンテナ装置に本発明を適用することが可能である。例えば、一対のアンテナエレメント30のみが回路基板20に接続されたアンテナ装置に本発明を適用することが可能である。
【0097】
また、上記実施形態の変形例では、Y方向に沿って見た状態で略長方形状となるスリット3212を接地部本体321に設けたものを例示したが、これに限らず、三角形状や半円状等、様々な形状のスリットを接地部本体321に設けることが可能である。
【0098】
また、上記実施形態の変形例では、接地部本体321のX方向の両側にスリット3212を形成したものを例示したが、接地部本体321のX方向の片側だけにスリットを設けるようにすることも可能である。
【0099】
また、上記実施形態の変形例では、X方向に開口するスリット3212を接地部本体321に形成したものを例示したが、Z方向に開口するスリットを接地部本体321に形成することも可能である。例えば、Z方向の他側(上下方向の下側)に開口してZ方向に細長いスリットを接地部本体321の途中(上下方向の中央部等)まで設けることも可能である。こうすることでも、接地部本体321における第1方向(上下方向:Z方向)の一部に、第2方向(アンテナ装置の長手方向:X方向)の長さが短くなる狭小部3211が形成されるようにすることができる。
【0100】
なお、上述した形状を適宜組み合わせたスリットを接地部本体321に形成することも可能であるし、形状の異なるスリットを接地部本体321に複数形成する(複数種類のスリットを接地部本体321に形成する)ことも可能である。
【0101】
また、車両に設置される車載アンテナ装置以外のアンテナ装置に本発明を適用することも可能である。例えば、航空機、船舶等の移動体に搭載されるアンテナ装置に本発明を適用することも可能であるし、移動するための手段ではない機器等に搭載されるアンテナ装置に本発明を適用することも可能である。
【0102】
また、給電部やアンテナエレメント、その他細部のスペック(形状、大きさ、レイアウト等)も適宜に変更可能である。
【符号の説明】
【0103】
1 車載アンテナ装置(アンテナ装置)
20 回路基板(アンテナ基板)
20a 表面(基板表面)
30 アンテナエレメント
31 アンテナ部
32 接地部
321 接地部本体
3211 狭小部
3212 スリット
322 実装部
3221 実装片
33 給電部
H 所定の長さ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8