(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-09
(45)【発行日】2024-12-17
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法、およびプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/0601 20230101AFI20241210BHJP
【FI】
G06Q30/0601 322
G06Q30/0601
(21)【出願番号】P 2022207907
(22)【出願日】2022-12-26
【審査請求日】2023-11-21
(73)【特許権者】
【識別番号】399037405
【氏名又は名称】楽天グループ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100109380
【氏名又は名称】小西 恵
(74)【代理人】
【識別番号】100109036
【氏名又は名称】永岡 重幸
(72)【発明者】
【氏名】クーガ ヒマンシュ
(72)【発明者】
【氏名】カヤル チャンドライ
(72)【発明者】
【氏名】チャットパディヤイ サヤンタン
(72)【発明者】
【氏名】バイリ カリアン
(72)【発明者】
【氏名】リード ケード
(72)【発明者】
【氏名】アブロール サティアン
【審査官】小原 正信
(56)【参考文献】
【文献】特開2012-068720(JP,A)
【文献】韓国登録特許第2280223(KR,B1)
【文献】特表2003-532205(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子商取引(EC)サイトで販売される対象商品の商品ページにおける、当該対象商品に関する
1つ以上の特徴
である1つ以上の対象商品特徴を含む当該対象商品の商品情報を取得する第1取得手段と、
ECサイトで販売される所定の条件を満たす他の1つ以上の商品のうち、前記対象商品と類似する
類似商品を特定する特定手段と、
前記
類似商品の商品ページにおける、当該
類似商品に関する
1以上の特徴
である1つ以上の類似商品特徴を含む当該
類似商品の商品情報を取得する第2取得手段と、
前記
1つ以上の対象商品
特徴と前記1つ以上の類似商品
特徴とを比較し、
前記1つ以上の対象商品特徴のうち前記1つ以上の類似商品特徴に含まれない特徴を、前記対象商品の商品ページにおける改善ポイント
として決定する決定手段と、
前記改善ポイントをユーザに提示する提示手段と、
を有
し、
前記1つ以上の対象商品特徴は前記対象商品の1つ以上の画像を含み、前記1つ以上の類似商品特徴は前記類似商品の1つ以上の画像を含み、
前記決定手段は、前記対象商品の画像の数と前記類似商品の画像の数が異なる場合に、画像の数を、前記対象商品の商品ページにおける改善ポイントとして決定する
ことを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記特定手段は、前記他の1つ以上の商品の商品ページに含まれる、当該他の1つ以上の商品の商品情報を取得し、当該他の1つ以上の商品の商品情報と前記対象商品の商品情報との類似度を予測し、当該予測の結果から、前記
類似商品を特定する、
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記特定手段は、前記他の1つ以上の商品の商品情報と前記対象商品の商品情報に含まれる特徴である、商品のタイトル、商品の画像、商品の価格、および商品の属性の少なくとも1つに基づいて、前記類似度を予測する、
ことを特徴とする請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記所定の条件は、商品の販売実績に関する指標が所定のレベル以上であるという条件である、
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記提示手段は、前記改善ポイントを示す改善ポイント情報を当該ユーザが有するユーザ装置に表示させることにより、前記改善ポイントを前記ユーザに提示する、
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項6】
ECサイトにおける前記対象商品の販売後に、前記対象商品の販売に関する複数の特徴要素を取得する第3取得手段と、
前記複数の特徴要素に基づいて、ECサイトにおける前記対象商品に対する商品管理の品質を評価する評価手段と、
を更に有することを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項7】
情報処理装置によって実行される情報処理方法であって、
電子商取引(EC)サイトで販売される対象商品の商品ページにおける、当該対象商品に関する
1つ以上の特徴
である1つ以上の対象商品特徴を含む当該対象商品の商品情報を取得する第1取得工程と、
ECサイトで販売される所定の条件を満たす他の1つ以上の商品のうち、前記対象商品と類似する
類似商品を特定する特定工程と、
前記
類似商品の商品ページにおける、当該
類似商品に関する
1以上の特徴
である1つ以上の類似商品特徴を含む当該
類似商品の商品情報を取得する第2取得工程と、
前記
1つ以上の対象商品
特徴と前記1つ以上の類似商品
特徴とを比較し、
前記1つ以上の対象商品特徴のうち前記1つ以上の類似商品特徴に含まれない特徴を、前記対象商品の商品ページにおける改善ポイント
として決定する決定工程と、
前記改善ポイントをユーザに提示する提示工程と、
を有
し、
前記1つ以上の対象商品特徴は前記対象商品の1つ以上の画像を含み、前記1つ以上の類似商品特徴は前記類似商品の1つ以上の画像を含み、
前記決定工程では、前記対象商品の画像の数と前記類似商品の画像の数が異なる場合に、画像の数を、前記対象商品の商品ページにおける改善ポイントとして決定する
ことを特徴とする情報処理方法。
【請求項8】
情報処理をコンピュータに実行させるための情報処理プログラムであって、該プログラムは、前記コンピュータに、
電子商取引(EC)サイトで販売される対象商品の商品ページにおける、当該対象商品に関する
1つ以上の特徴
である1つ以上の対象商品特徴を含む当該対象商品の商品情報を取得する第1取得処理と、
ECサイトで販売される所定の条件を満たす他の1つ以上の商品のうち、前記対象商品と類似する
類似商品を特定する特定処理と、
前記
類似商品の商品ページにおける、当該
類似商品に関する
1以上の特徴
である1つ以上の類似商品特徴を含む当該
類似商品の商品情報を取得する第2取得処理と、
前記
1つ以上の対象商品
特徴と前記1つ以上の類似商品
特徴とを比較し、
前記1つ以上の対象商品特徴のうち前記1つ以上の類似商品特徴に含まれない特徴を、前記対象商品の商品ページにおける改善ポイント
として決定する決定処理と、
前記改善ポイントをユーザに提示する提示処理と、を含む処理を実行させるためのものであ
り、
前記1つ以上の対象商品特徴は前記対象商品の1つ以上の画像を含み、前記1つ以上の類似商品特徴は前記類似商品の1つ以上の画像を含み、
前記決定処理は、前記対象商品の画像の数と前記類似商品の画像の数が異なる場合に、画像の数を、前記対象商品の商品ページにおける改善ポイントとして決定することを含む
プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法、およびプログラムに関し、特に、商品情報を生成するための技術に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、電子商取引(Electronic Commerce:EC)が普及している。ECサイトでは、ユーザは、販売や出品対象の商品の情報(商品情報)を参考に、当該商品を購入するか否かを決定する傾向にある。そのため、効果的な商品情報をユーザに提示することが重要である。
【0003】
特許文献1には、商品の画像データから、当該商品に類似する1つ以上の類似商品の画像データを検索し、当該類似商品の画像データに関連付けられたアクセス情報を取得し、当該アクセス情報を用いて、当該商品の商品情報を生成することが開示されている。ここで、当該アクセス情報とは、複数の端末から、当該商品を表すメディアデータ(画像データ、音声データ等)へのアクセスに用いられた情報を指し、例えば、検索キーワードといった検索ログ情報を含む。当該文献では、例えば、当該アクセス情報から得られた検索キーワードを、当該商品の商品情報の商品名やカテゴリに含めて、当該商品情報を生成することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記文献では、商品に類似する類似商品の画像データに関連付けられたアクセス情報を用いることにより、当該商品について、複数の端末により総合的に判定された商品情報を生成することができるという点で一定の効果を奏する。しかしながら、従来では、商品情報を作成する際に、どのような商品情報が効果的かを把握できず、ユーザの商品購入意欲を喚起するような商品情報を生成しているとは言えなかった。
【0006】
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、ユーザの商品購入意欲を喚起するような商品情報を生成するための情報を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明による情報処理装置の一態様は、電子商取引(EC)サイトで販売される対象商品の商品ページにおける、当該対象商品に関する特徴を含む当該対象商品の商品情報を取得する第1取得手段と、ECサイトで販売される所定の条件を満たす他の1つ以上の商品のうち、前記対象商品と類似する1つ以上の類似商品を特定する特定手段と、前記1つ以上の類似商品の商品ページにおける、当該1つ以上の類似商品に関する特徴を含む当該1つ以上の類似商品の商品情報を取得する第2取得手段と、前記対象商品の商品情報と前記1つ以上の類似商品の商品情報とを比較し、当該比較の結果に基づいて、前記対象商品の商品ページにおける改善ポイントを決定する決定手段と、前記改善ポイントをユーザに提示する提示手段と、を有する。
【0008】
上記課題を解決するために、本発明による情報処理方法の一態様は、電子商取引(EC)サイトで販売される対象商品の商品ページにおける、当該対象商品に関する特徴を含む当該対象商品の商品情報を取得する第1取得工程と、ECサイトで販売される所定の条件を満たす他の1つ以上の商品のうち、前記対象商品と類似する1つ以上の類似商品を特定する特定工程と、前記1つ以上の類似商品の商品ページにおける、当該1つ以上の類似商品に関する特徴を含む当該1つ以上の類似商品の商品情報を取得する第2取得工程と、前記対象商品の商品情報と前記1つ以上の類似商品の商品情報とを比較し、当該比較の結果に基づいて、前記対象商品の商品ページにおける改善ポイントを決定する決定工程と、前記改善ポイントをユーザに提示する提示工程と、を有する。
【0009】
上記課題を解決するために、本発明によるプログラムの一態様は、情報処理をコンピュータに実行させるための情報処理プログラムであって、該プログラムは、電子商取引(EC)サイトで販売される対象商品の商品ページにおける、当該対象商品に関する特徴を含む当該対象商品の商品情報を取得する第1取得処理と、ECサイトで販売される所定の条件を満たす他の1つ以上の商品のうち、前記対象商品と類似する1つ以上の類似商品を特定する特定処理と、前記1つ以上の類似商品の商品ページにおける、当該1つ以上の類似商品に関する特徴を含む当該1つ以上の類似商品の商品情報を取得する第2取得処理と、前記対象商品の商品情報と前記1つ以上の類似商品の商品情報とを比較し、当該比較の結果に基づいて、前記対象商品の商品ページにおける改善ポイントを決定する決定処理と、前記改善ポイントをユーザに提示する提示処理と、を含む。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、ユーザの商品購入意欲を喚起するような商品情報を生成するための情報を提供することが可能となる。
上記した本発明の目的、態様及び効果並びに上記されなかった本発明の目的、態様及び効果は、当業者であれば添付図面及び請求の範囲の記載を参照することにより下記の発明を実施するための形態から理解できるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図3】
図3は、第1実施形態による情報処理装置10の機能構成例を示す。
【
図4】
図4は、情報処理装置10とユーザ装置11のハードウェア構成例を示す。
【
図6A】
図6Aは、改善ポイント情報の提示例を説明するための図である。
【
図6B】
図6Bは、改善ポイント情報の提示例を説明するための図である。
【
図7】
図7は、レコメンドされた改善ポイントによって改善された商品ページの一例を示す。
【
図8】
図8は、第1実施形態による情報処理装置により実行される処理のフローチャートを示す。
【
図9】
図9は、第2実施形態による情報処理装置10の機能構成例を示す。
【
図10】
図10は、対象商品に対する参照ウェイトと達成率とを含むウェイト情報を含む画像例を示す。
【
図12】
図12は、商品ページに対する改善ポイント情報とウェイト情報の例を示す。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、添付図面を参照して、本発明を実施するための実施形態について詳細に説明する。以下に開示される構成要素のうち、同一機能を有するものには同一の符号を付し、その説明を省略する。なお、以下に開示される実施形態は、本発明の実現手段としての一例であり、本発明が適用される装置の構成や各種条件によって適宜修正または変更されるべきものであり、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。また、本実施形態で説明されている特徴の組み合わせの全てが本発明の解決手段に必須のものとは限らない。
【0013】
<第1実施形態>
[情報処理システムの構成例]
図1に、本実施形態による情報処理システムの構成例を示す。本情報処理システムは、その一例として、
図1に示すように、情報処理装置10と、任意の複数のユーザ1~Nにより使用される複数のユーザ装置11-1~11-N(N>1)を含んで構成される。なお、以下の説明において、特に説明がない限り、ユーザ装置11-1~11-Nをユーザ装置11と総称しうる。また、以下の説明において、ユーザ装置とユーザという語は同義に使用されうる。
【0014】
ユーザ装置11は、例えば、スマートフォンやタブレットといったデバイスであり、LTE(Long Term Evolution)等の公衆網や、無線LAN(Local Area Network)等の無線通信網を介して、情報処理装置10と通信可能に構成されている。ユーザ装置11は、液晶ディスプレイ等の表示部(表示面)を有し、各ユーザは、当該液晶ディスプレイに装備されたGUI(Graphic User Interface)により各種操作を行うことができる。当該操作は、指やスタイラス等によりタップ操作、スライド操作、スクロール操作等、画面に表示された画像等のコンテンツに対する各種の操作を含む。
【0015】
なお、ユーザ装置11は、
図1に示すような形態のデバイスに限らず、デスクトップ型のPC(Personal Computer)や、ノート型のPCといったデバイスであってもよい。その場合、各ユーザによる操作は、マウスやキーボードといった入力装置を用いて行われうる。また、ユーザ装置11は、表示部を別に備えてもよい。
【0016】
情報処理装置10は、マーケットプレイス等の電子商取引プラットフォームを提供するサーバ装置であってよく、ユーザ装置11は、情報処理装置10から提供されるウェブサービス(インターネット関連サービス)を利用することができる。なお、情報処理装置10が上記サーバ装置である場合に限定されず、ユーザ装置11は、情報処理装置10とは別の不図示のサーバ装置から提供されるウェブサービスを、情報処理装置10を介して利用する構成であってもよい。
当該ウェブサービスは、例えば、オンラインモール、ネットスーパー、フリーマーケットなどの電子商取引(EC)サービスを含むことができる。当該ウェブサービスでは、ファッション、書籍、食品、日用品、家具、家電など、多種多様な商品を提供することができる。
【0017】
ユーザ装置11は、当該ウェブサービスを利用するために、ユーザの氏名やユーザの住所、商品の配送先の情報、ユーザが保持するクレジットカードの情報、ユーザのデモグラフィック情報(性別、年齢、居住地域、職業、家族構成等の人口統計学的なユーザ属性)といった情報を登録しうる。当該ウェブサービスの利用登録の際には、各ユーザには、ユーザを識別するユーザIDが関連付けられ、上記の登録情報はユーザIDに紐付けられる。
【0018】
ユーザ装置11は、ユーザ操作に従って、任意の電子商取引サイト(ECサイト)にアクセスし、ユーザが指定した任意の検索キーワードや任意の商品カテゴリの情報や商品を指定するための情報を情報処理装置10に送信することができる。情報処理装置10は、ユーザ装置11から送信された情報に応じた商品ページの情報をユーザ装置11へ提供し、ユーザ装置11は、情報処理装置10から提供された商品ページの情報を受信し、表示部に商品ページを表示することができる。さらに、ユーザ装置11は、商品ページ上で商品の購入手続きを行うことにより、すなわち、指定した商品の支払い方法や配送先の情報を含めた購入指示を情報処理装置10に送信することにより、ユーザは、当該配送先まで当該指定した商品を配送してもらうことができる。
【0019】
図2は、ユーザ装置11の表示部に表示される商品ページ20の例である。商品ページ20には、商品201を表す画像202、タイトル(例えば、商品名)203、価格204、配送情報(配送スケジュール)205といった、商品に関する特徴が表示されうる。本実施形態において、商品ページにおける商品に関する特徴全体を、「商品情報」と称し、それぞれの特徴を、「エンティティ」と称する。
図2の例では、画像202、タイトル203、価格204、および配送情報205がエンティティに対応し、当該エンティティ全体が商品情報に対応する。なお、商品ページ20では、商品情報は、4つのエンティティ(画像202、タイトル203、価格204、および配送情報205)を含むが、他のエンティティを含んでもよい。他のエンティティは、例えば、商品説明、分類(カテゴリやサブカテゴリ)、レビュー、および評価(例えば、5点満点のうちの点数)である。
ユーザは、商品201を購入しようとする場合に、「カートに入れる」ボタン211を選択することにより、商品201の購入手続きに段階的に進むことができる。これに代えて、ユーザは、「購入する」ボタン212を選択することにより、直接的に商品201の購入手続きに進んでもよい。なお、以下の説明において、商品ページ20の例において「カートに入れる」ボタン211の選択といった、商品ページにおける商品のカートインのためのアクションを、「カートアクション」と称する。
【0020】
商品ページは、商品ページに含まれる販売対象の商品(以下、「対象商品」と称する)を販売するマーチャント(事業者)やサイト運営者といったユーザにより作成されうる。本実施形態において、商品ページを作成するユーザを、「作成者」とも称する。なお、作成者は、必ずしもユーザ(人間)である必要はなく、任意の情報処理装置であってもよい。
図2の例では、商品201が対象商品に対応する。一般的に、作成者は、商品ページに表示する(リストする)商品情報の各エンティティを、推測や経験に基づいて決定しうる。しかしながら、当該推測に基づいて決定された商品情報は、必ずしもユーザの商品購入意欲を喚起させる効果的な情報ではない可能性がある。
本実施形態による情報処理装置10は、過去の人気商品(ヒット商品)から、対象商品と類似する類似商品を特定し、当該対象商品の商品情報と当該類似商品の商品情報とを比較するように構成される。さらに、情報処理装置10は、当該比較に基づいて、当該対象商品の商品情報に関する改善ポイントを決定し、当該対象商品の商品情報の作成者に当該改善ポイントをレコメンド(提示)するように構成される。本実施形態において、人気商品とは、売上金額や売上個数やCVR(コンバージョン率)といった販売実績に関する指標が所定レベル以上(例えば、所定値以上)の商品を指す。なお、改善ポイントとは、商品情報の少なくとも一部について、ユーザの商品購入意欲を喚起させるために修正、変更等が必要と判定される箇所(修正箇所、変更箇所、改善箇所等)、対象(修正対象、変更対象、改善対象等)、エンティティ(修正エンティティ、変更エンティティ、改善エンティティ等)に相当する。
【0021】
[第1実施形態による情報処理装置10の機能構成]
図3は、本実施形態による情報処理装置10の機能構成の一例を示す。
図3に示す情報処理装置10は、ユーザ特徴取得部101、人気商品情報取得部102、対象商品情報取得部103、類似商品特定部104、改善ポイント決定部105、レコメンデーション部106、学習モデル記憶部110、およびデータ記憶部120を備える。学習モデル記憶部110は、ユーザ特徴予測モデル111と類似度予測アルゴリズム112を記憶可能に構成される。後述するように、類似度予測アルゴリズム112は、複数の学習モデルを含んで構成される。また、データ記憶部120は、商品情報121とユーザ特徴122を記憶可能に構成される。
【0022】
商品情報121は、情報処理装置10がユーザ装置11にウェブサービスにより提供可能な商品の商品ページに含まれる商品情報であり、予め、データ記憶部120に登録(格納)されている。当該ウェブサービスにより提供可能な商品には、各商品を識別するための商品IDが付されており、商品情報121には、各商品ページの商品情報が、商品IDと関連付けられて登録されている。
図2を参照して前述したように、商品情報は、1つ以上のエンティティを含む。なお、
図3では、商品情報121は情報処理装置10に格納されているが、商品情報121が外部の装置に格納され、情報処理装置10が商品情報121を取得可能に構成されてもよい。
【0023】
ユーザ特徴取得部101は、ユーザ装置11-1~11-Nのそれぞれから、当該ユーザ装置やユーザについての事実特徴(事実情報、事実属性)(以下、ユーザ特徴)を取得する。ユーザ特徴は、当該ユーザ装置やユーザから実際に、または、客観的に得られる、事実に基づく特徴(情報)である。ユーザ特徴取得部101は例えば、ユーザ装置11から直接ユーザ特徴を取得することができる。また、ユーザ特徴取得部101は、ユーザ装置11のユーザによりウェブサービスに登録された情報として、ユーザ特徴を取得することができる。
【0024】
ユーザ特徴は、ユーザ装置のIPアドレス、ユーザの住所やユーザの氏名、ユーザが保持するクレジットカードの番号、ユーザのデモグラフィック情報(性別、年齢、居住地域、職業、家族構成等の人口統計学的なユーザ属性)等を含む。また、ユーザ特徴は、ウェブサービス利用時における登録番号や登録名を含んでもよい。また、ユーザ特徴は、通話履歴、ウェブサービスの利用状況、サービスの利用により貯めることが可能なポイントに関する情報を含んでもよい。
本実施形態において、ウェブサービスの利用状況は、ECサイトにおける商品に対する利用状況を含む。ECサイトにおける商品に対する利用状況は、具体的には、商品を閲覧するためのクリック履歴、商品のカートアクション履歴、商品の検索履歴、商品の購入履歴(購入結果を含む)を含む。これらの利用状況のデータは、ECサイトにおける商品の商品IDに紐づけられている。
このように、ユーザ特徴は、ユーザ装置またはユーザ自身に関連する情報や、通信を介した所定のサービス利用に関する情報を含む、あらゆる情報を含むことができる。
【0025】
また、ユーザ特徴取得部101は、取得したユーザ特徴を、学習済みのユーザ特徴予測モデル111に適用して、当該ユーザ特徴に対して推定されたユーザ特徴(推定ユーザ特徴(属性))も取得するように構成される。ユーザ特徴予測モデル111は、例えば、変分オートエンコーダ(Variational Autoencoder(VAE))で構成される。ユーザ特徴予測モデル111は、任意の対象ユーザのユーザ特徴(すなわち、事実特徴)を入力として、複数のユーザ特徴それぞれが当該対象ユーザに該当する(適合する)確率(該当確率)を出力するように構成される。ユーザ特徴取得部101は、該当確率から、最終的に、当該対象ユーザの推定ユーザ特徴を決定する。
【0026】
例えば、ユーザ特徴取得部101は、任意の対象ユーザのユーザ特徴として、当該対象のユーザのデモグラフィック情報と過去のウェブサービスにおける購入履歴や趣向を示すデータをユーザ特徴予測モデル111に入力する。ユーザ特徴予測モデル111からは、該当確率として、当該対象ユーザが購入すると推定される複数の商品や当該対象ユーザが有しうる複数の趣向それぞれに対する確率が出力される。そして、ユーザ特徴取得部101は、所定値以上の確率を有する商品や趣向を、当該対象ユーザの推定ユーザ特徴として、取得することができる。
【0027】
ユーザ特徴取得部101は、取得したユーザ特徴(事実特徴と推定特徴)を、ユーザを識別するユーザIDに紐づけて、ユーザ特徴122としてデータ記憶部120に格納する。前述したように、ユーザ特徴に含まれるECサイトにおける商品に対する利用状況のデータには、商品の商品IDが紐づけられている。
【0028】
人気商品情報取得部102は、ユーザ特徴122に含まれるユーザ1~Nによる購入履歴に基づいて、1つ以上の人気商品(ヒット商品、成功商品とも称されうる)を特定し、当該特定した人気商品の商品情報を取得する。
例えば、まず、人気商品情報取得部102は、一定期間における購入履歴に基づいて1つ以上の人気商品を特定し、特定した人気商品の商品ID(以下、「人気商品ID」と称する)を取得する。本実施形態において、人気商品とは、売上金額や売上個数やCVRといった指標が所定レベル以上(例えば、所定値以上)の商品を指す。人気商品を決定するための当該所定のレベルは、操作者が入力部(
図4の入力部45)による入力操作により設定されてもよいし、予めシステムにおいて設定されていてもよいし、記憶部(
図4のROM42やRAM43)に格納されている任意のプログラムによって設定されてもよい。
なお、人気商品情報取得部102は、ユーザ1~Nによる購入履歴以外の情報やデータによって人気商品を特定し、特定した人気商品の商品IDを取得してもよい。
人気商品情報取得部102は、取得した人気商品IDを用いて、当該人気商品の商品情報を、データ記憶部120に格納されている商品情報121から取得する。
【0029】
対象商品情報取得部103は、対象商品の商品ページの作成者から、当該商品ページを取得する。当該作成者は、
図1に示すユーザ1~Nのいずれかでありうる。当該対象商品の商品ページは、通信部(
図4の通信I/F47)や入力部により取得されてもよいし、予めシステムにおいて設定されていてもよいし、記憶部(
図4のROM42やRAM43)に格納されていてもよい。
さらに、対象商品情報取得部103は、当該対象商品の商品ページにおける商品情報を取得(抽出)する。当該商品情報は、1つ以上のエンティティを含む。当該対象商品の商品ページは、リリースされた商品ページ(すなわち、ユーザ1~Nにより閲覧可能なアップロード状態の商品ページ)であってもよいし、リリース前の商品ページであってもよい。
図2を参照すると、対象商品情報取得部103は、商品ページ20における4つのエンティティ(画像202、タイトル203、価格204、および配送情報205)を含む商品情報を取得する。
【0030】
類似商品特定部104は、人気商品情報取得部102により取得された人気商品の商品情報と、対象商品情報取得部103により取得された対象商品の商品情報とを用いて、当該人気商品のうち、当該対象商品に類似する1つ以上の類似商品を特定する。本実施形態では、類似商品特定部104は、学習モデル記憶部110に格納されている類似度予測アルゴリズム112を用いて、当該類似商品を特定するように構成される。類似商品の特定手順については後述する。
【0031】
改善ポイント決定部105は、類似商品特定部104により特定された1つ以上の類似商品の商品情報と、対象商品情報取得部103により取得された対象商品の商品情報とを比較する。そして、改善ポイント決定部は、当該比較に基づいて、対象商品の商品ページの作成者に対して、当該商品ページに対する改善ポイントを決定する。決定された改善ポイントは、レコメンデーション部106に伝達される。改善ポイントの決定手順については後述する。
また、改善ポイント決定部105は、改善ポイントを示す情報(以下、「改善ポイント情報」と称する)を生成してよい。生成された改善ポイント情報は、レコメンデーション部106に伝達される。なお、改善ポイント情報は、改善ポイントを受け取ったレコメンデーション部106により生成されてもよい。
【0032】
レコメンデーション部106は、改善ポイント決定部105により決定された改善ポイントを、対象商品の商品ページの作成者に対してレコメンドする(提示する)。例えば、レコメンデーション部106は、改善ポイント情報を、当該作成者(もしくは商品ページの作成に関するユーザ)のユーザ装置11の表示部へ表示させるように、通信部を介して送信する。改善ポイント情報の表示例については後述する。なお、本実施形態では、改善ポイント情報を表示することにより、改善ポイントをレコメンドする例を説明するが、改善ポイントが音声といった他の手段によりレコメンドされるように構成されてもよい。
【0033】
[情報処理装置10のハードウェア構成]
図4は、本実施形態による情報処理装置10のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
本実施形態による情報処理装置10は、単一または複数の、あらゆるコンピュータ、モバイルデバイス、または他のいかなる処理プラットフォーム上にも実装することができる。
図4を参照して、情報処理装置10は、単一のコンピュータに実装される例が示されているが、本実施形態による情報処理装置10は、複数のコンピュータを含むコンピュータシステムに実装されてよい。複数のコンピュータは、有線または無線のネットワークにより相互通信可能に接続されてよい。
【0034】
図4に示すように、情報処理装置10は、CPU41と、ROM42と、RAM43と、HDD44と、入力部45と、表示部46と、通信I/F47と、システムバス48とを備えてよい。情報処理装置10はまた、外部メモリを備えてよい。
CPU(Central Processing Unit)41は、情報処理装置10における動作を統括的に制御するものであり、データ伝送路であるシステムバス48を介して、各構成部(42~47)を制御する。
【0035】
ROM(Read Only Memory)42は、CPU41が処理を実行するために必要な制御プログラム等を記憶する不揮発性メモリである。なお、当該プログラムは、HDD(Hard Disk Drive)44、SSD(Solid State Drive)等の不揮発性メモリや着脱可能な記憶媒体(不図示)等の外部メモリに記憶されていてもよい。
RAM(Random Access Memory)43は、揮発性メモリであり、CPU41の主メモリ、ワークエリア等として機能する。すなわち、CPU41は、処理の実行に際してROM42から必要なプログラム等をRAM43にロードし、当該プログラム等を実行することで各種の機能動作を実現する。
【0036】
HDD44は、例えば、CPU41がプログラムを用いた処理を行う際に必要な各種データや各種情報等を記憶している。また、HDD44には、例えば、CPU41がプログラム等を用いた処理を行うことにより得られた各種データや各種情報等が記憶される。
入力部45は、キーボードやマウス等のポインティングデバイスにより構成される。
表示部46は、液晶ディスプレイ(LCD)等のモニターにより構成される。表示部46は、入力部45と組み合わせて構成されることにより、GUI(Graphical User Interface)として機能してもよい。
【0037】
通信I/F47は、情報処理装置10と外部装置との通信を制御するインタフェースである。
通信I/F47は、ネットワークとのインタフェースを提供し、ネットワークを介して、外部装置との通信を実行する。通信I/F47を介して、外部装置との間で各種データや各種パラメータ等が送受信される。本実施形態では、通信I/F47は、イーサネット(登録商標)等の通信規格に準拠する有線LAN(Local Area Network)や専用線を介した通信を実行してよい。ただし、本実施形態で利用可能なネットワークはこれに限定されず、無線ネットワークで構成されてもよい。この無線ネットワークは、Bluetooth(登録商標)、ZigBee(登録商標)、UWB(Ultra Wide Band)等の無線PAN(Personal Area Network)を含む。また、Wi-Fi(Wireless Fidelity)(登録商標)等の無線LAN(Local Area Network)や、WiMAX(登録商標)等の無線MAN(Metropolitan Area Network)を含む。さらに、LTE/3G、4G、5G等の無線WAN(Wide Area Network)を含む。なお、ネットワークは、各機器を相互に通信可能に接続し、通信が可能であればよく、通信の規格、規模、構成は上記に限定されない。
【0038】
図3に示す情報処理装置10の各要素のうち少なくとも一部の機能は、CPU41がプログラムを実行することで実現することができる。ただし、
図3に示す情報処理装置10の各要素のうち少なくとも一部の機能が専用のハードウェアとして動作するようにしてもよい。この場合、専用のハードウェアは、CPU41の制御に基づいて動作する。
【0039】
[ユーザ装置11のハードウェア構成]
図1に示すユーザ装置11のハードウェア構成は、
図4と同様でありうる。すなわち、ユーザ装置11は、CPU41と、ROM42と、RAM43と、HDD44と、入力部45と、表示部46と、通信I/F47と、システムバス48とを備えうる。ユーザ装置11は、情報処理装置10により提供された各種情報を、表示部46に表示し、GUI(入力部45と表示部46による構成)を介してユーザから受け付ける入力操作に対応する処理を行うことができる。
【0040】
[類似商品の特定手順]
次に、類似商品特定部104による類似商品の特定手順について説明する。本実施形態では、類似商品特定部104は、類似度予測アルゴリズム112を用いて、複数の観点から、人気商品と対象商品との類似度を予測(判断)し、当該予測の結果から最終的に、対象商品と類似する1つ以上の類似商品を特定する。当該類似度の予測は、商品マッチング処理に対応する。
【0041】
本実施形態では、類似商品特定部104は、4つの観点、(1)タイトルの類似度、(2)画像の類似度、(3)価格の比較、および(4)属性の類似度、から、人気商品と対象商品との類似度を予測する。なお、本実施形態では、このような4つの観点から、人気商品と対象商品との類似度を予測するが、類似度を予測するための観点は4つに限定されない。
図5に、本実施形態による類似度の予測手順の概念図を示す。
図5において、類似度予測アルゴリズム112は、以下で参照するように、機械学習の第1学習モデル501、第2学習モデル502、第3学習モデル503、第4学習モデル504、および第5学習モデル505を含む。なお、本実施形態では、学習モデルを用いて類似度を予測する手順を説明するが、下記(1)~(4)の観点について、学習モデル以外の方法で類似度を予測してもよい。
【0042】
(1)タイトルの類似度
類似商品特定部104は、人気商品情報取得部102により取得された人気商品の商品情報のうち、タイトル(以下、「人気商品タイトル」と称する)を取得する。また、類似商品特定部104は、対象商品情報取得部103により取得された対象商品の商品情報のうち、タイトル(以下、「対象商品タイトル」と称する)を取得する。そして、類似商品特定部104は、当該人気商品タイトルと当該対象商品タイトルとの類似度を、第1学習モデル501を用いて導出する。第1学習モデル501は、自然言語処理(Natural Language Processing(NLP))のための学習モデルであり、例えば、spaCyやBERTである。当該人気商品タイトルと当該対象商品タイトルとを第1学習モデル501に適用することにより、類似度(以下、「タイトルの類似度」と称する)が出力される。当該タイトルの類似度は、例えば、コサイン類似度である。コサイン類似度は、0から1までの値(尺度)をとり、1に近いほど、当該人気商品タイトルと当該対象商品タイトルが似ていることを示す。
【0043】
(2)画像の類似度
類似商品特定部104は、人気商品情報取得部102により取得された人気商品の商品情報のうち、画像(以下、「人気商品画像」と称する)を取得する。また、類似商品特定部104は、対象商品情報取得部103により取得された対象商品の商品情報のうち、画像(以下、「対象商品画像」と称する)を取得する。そして、類似商品特定部104は、当該人気商品画像と当該対象商品画像との類似度を、第2学習モデル502を用いて導出する。第2学習モデル502は、画像認識のための学習モデルであり、例えば、CNN(Convolutional Neural Network)である。類似商品特定部104は、当該人気商品画像を第2学習モデル502に適用して、当該人気商品画像の特徴量を抽出する。同様に、類似商品特定部104は、当該対象商品画像を第2学習モデル502に適用して、当該対象商品画像の特徴量を抽出する。そして、類似商品特定部104は、共通の特徴ベクトル空間上での当該2つの特徴量の差分(例えば、ユークリッド距離)を導出する。当該差分が小さいほど、当該人気商品画像と当該対象商品画像とが似ていることになる。このことから、当該差分の逆数を、以下において「画像の類似度」と称する。画像の類似度は、1に近いほど、当該人気商品画像と当該対象商品画像が似ていることを示す。
【0044】
(3)価格の比較
類似商品特定部104は、人気商品情報取得部102により取得された人気商品の商品情報のうち、価格(以下、「人気商品価格」と称する)を取得する。また、類似商品特定部104は、対象商品情報取得部103により取得された対象商品の商品情報のうち、価格(以下、「対象商品価格」と称する)を取得する。そして、類似商品特定部104は、当該人気商品価格と当該対象商品価格とを、第3学習モデル503を用いて比較する。第3学習モデル503は、外れ値検知(異常値検知)のための学習モデルであり、例えば、カイ2乗検定や、スミルノフ・グラブス検定や、DixonのQ検定である。当該人気商品価格と当該対象商品価格とを第3学習モデル503に適用することにより、当該対象商品価格が、当該人気商品価格と比べて極端に外れているか否かが検出される(すなわち、外れ値の有無が検出される)。
【0045】
(4)属性の類似度
類似商品特定部104は、人気商品の属性(以下、「人気商品属性」と称する)と対象商品の属性(以下、「対象商品属性」と称する)を抽出し、2つの属性の類似度を導出する。属性は、例えば、商品のブランド、サイズ、型番、色である。類似商品特定部104は、人気商品の商品情報に含まれるタイトルや商品説明といった文字情報を第4学習モデル504に適用することにより、人気商品属性を抽出(予測)する。第4学習モデル504は、自然言語処理(NLP)のための学習モデルであり、例えば、LSTM(Long short-term memory)である。対象商品属性についても同様に、対象商品の商品情報に含まれるタイトルや商品説明といった文字情報を第4学習モデル504に適用することにより、対象商品属性を抽出する。これに代えて、または、これに加えて、当該人気商品属性と当該対象商品属性は、それぞれ、人気商品と対象商品の商品情報に含まれる画像から抽出されてもよい。
【0046】
そして、類似商品特定部104は、抽出した当該人気商品属性と当該対象商品属性との類似度を、第5学習モデル505を用いて導出する。第5学習モデルは、第1学習モデルと同様に、自然言語処理(NLP)のための学習モデルであり、例えば、spaCyやBERTである。当該人気商品属性と当該対象商品属性とを第5学習モデル505に適用することにより、類似度(以下、「属性の類似度」)が出力される。当該属性の類似度は、例えば、コサイン類似度である。コサイン類似度は、0から1までの値をとり、1に近いほど、当該人気商品属性と当該対象商品属性が似ていることを示す。
【0047】
類似商品特定部104は、前述のような4つの観点から類似度を予測した後、当該予測の結果から最終的に、対象商品と類似する1つ以上の類似商品を特定する。例えば、類似商品特定部104は、人気商品情報取得部102により取得された人気商品IDの人気商品の全てについて、対象商品との類似度を予測する。そして、タイトルの類似度が第1の閾値以上、画像の類似度が第2の閾値以上、属性の類似度が第3の閾値以上、かつ、当該対象商品価格が、当該人気商品価格と比べて極端に外れていない、という条件を満たす人気商品を、類似商品として特定する。
なお、類似商品となる条件はこれに限定されず、例えば、画像の類似度が第2の閾値以上であるという条件を満たす人気商品を、類似商品として特定してもよい。
【0048】
[改善ポイントの決定手順]
次に、改善ポイント決定部105による改善ポイントの決定手順について説明する。
本実施形態では、改善ポイント決定部105は、類似商品特定部104により特定された1つ以上の類似商品の商品情報と、対象商品の商品情報とを比較して、相違するエンティティを認識し、当該相違するエンティティに基づいて改善ポイントを決定する。このように、本実施形態では、改善ポイント決定部105は、類似商品の商品情報に対して対象商品の商品情報が不足(相違)しているエンティティから、改善ポイントを決定する。
【0049】
例えば、類似商品の商品情報に複数の画像が含まれるのに対して、対象商品の商品情報に1つの画像しか含まれない場合、改善ポイント決定部105は、商品情報のエンティティのうち、画像の数に相違があることを認識する。そして、改善ポイント決定部105は、「画像」を、改善ポイントとして決定する。また、例えば、類似商品の商品情報に商品説明が含まれるのに対して、対象商品の商品情報に商品説明が含まれない場合、改善ポイント決定部105は、「商品説明」を、改善ポイントとして決定する。
類似商品が複数存在する場合は、改善ポイント決定部105は、複数の類似商品の商品情報と対象商品の商品情報の間で、より相違するエンティティを、改善ポイントとして決定してよい。
【0050】
また、改善ポイント決定部105は、上述の類似商品特定部104による類似度の予測手順により得られた結果を用いて、改善ポイントを決定してもよい。例えば、類似商品と対象商品のタイトルの類似度を、第1学習モデル501を用いて導出し、当該類似度が所定の閾値以下の場合に、「タイトル」を改善ポイントと決定してもよい。同様に、類似商品と対象商品の属性の類似度を、第5学習モデル505を用いて導出し、当該類似度が所定の閾値以下の場合に、「商品説明」を改善ポイントと決定してもよい。
【0051】
これに加えて、あるいは、これに代えて、改善ポイント決定部105は、商品情報のエンティティについて、より具体的な改善ポイントを決定してもよい。例えば、類似商品の商品情報に複数の画像が含まれるのに対して、対象商品の商品情報に1つの画像しか含まれない場合、改善ポイント決定部105は、「画像の数」または「画像の数を増やす」を、改善ポイントとして決定してよい。改善ポイント決定部105は、例えば、画像のパラメータ(色相、彩度、明度、寸法、アスペクト比等の外観に影響を及ぼすパラメータ群から選択される1つ以上のパラメータ)の修正等を、改善ポイントにかかる情報として決定してもよい。改善ポイント決定部105は、例えば、画像中に商品説明文に相当する何らかの文字列を反映させる修正等について、改善ポイントとして決定してもよい。改善ポイント決定部105は、例えば、商品説明にかかる文字数の上限、下限、範囲等について、改善ポイントにかかる情報として決定してもよい。改善ポイント決定部105は、例えば、商品の価格が所定の価格または価格帯に近いか否かについて、改善ポイントにかかる情報として決定してもよい。改善ポイント決定部105は、例えば、配送情報が所定の配送条件を示すか否かについて、改善ポイントにかかる情報として決定してもよい。
【0052】
さらに、改善ポイント決定部105は、改善ポイント情報を生成してよい。例えば、改善ポイント決定部105は、決定された改善ポイントの文字情報を、改善ポイント情報として生成する。これに加えて、あるいは、これに代えて、改善ポイント決定部105は、改善ポイントを表す画像情報といった他の種類の改善ポイント情報を生成してもよい。なお、改善ポイント情報は、決定された改善ポイントに応じて生成された新たな商品情報(修正案、変更案、改善案等に相当)であってもよい。
【0053】
[改善ポイント情報の表示例]
レコメンデーション部106による改善ポイント情報の提示例について、
図6Aと
図6Bを参照して説明する。
図6Aと
図6Bは、改善ポイント情報の提示例を説明するための図である。
図6Aは、「画像の数」といった文字情報で表された改善ポイント情報を含む画像60の一例を示す。画像60には、「画像の数」、「タイトル」、および「商品説明」が改善ポイント情報として含まれている。レコメンデーション部106は、画像60を、対象商品の商品ページの作成者に提示する。例えば、レコメンデーション部106は、画像60を、当該作成者(もしくは商品ページの作成に関するユーザ)のユーザ装置11の表示部へ表示させるように、画像60のデータをユーザ装置11に送信する。
また、改善ポイント情報は、作成された商品ページ上に重畳表示することにより(例えば、ポップアップにより)提示されてもよい。
図6Bは、
図2に示す商品ページ20に対して、当該商品ページの作成者が画像202にカーソル61を近づけた場合に、「画像情報を増やす」という改善ポイント情報がポップアップで表示される例を示している。レコメンデーション部106は、改善ポイント情報を、当該作成者(もしくは商品ページの作成に関するユーザ)のユーザ装置11の表示部において重畳表示させるように、改善ポイント情報のデータをユーザ装置11に送信しうる。
【0054】
図7に、レコメンドされた改善ポイントによって改善された商品ページの一例を示す。具体的には、
図7は、
図2に示す商品ページ20に対して、
図6Aに示す改善ポイント情報に従って改善された商品ページ70の例を示す。商品ページ20における画像202に対応する画像701は、画像の数が増加している。また、商品ページ20におけるタイトル203に対応するタイトル702は、より詳細な記載に変更されている。また、商品ページ20に存在しなかった商品情報703が追加されている。
このように、対象商品と類似する人気商品の商品情報に倣って、対象商品の商品情報を改善(修正)することにより、ユーザの商品購入意欲をより喚起することが期待される商品情報を生成することが可能となる。
【0055】
[処理の流れ]
図8に、本実施形態による情報処理装置10により実行される処理のフローチャートを示す。
図8に示す処理は、情報処理装置10のCPU41がROM42等に格納されたプログラムをRAM43にロードして実行することによって実現されうる。ユーザ特徴予測モデル111および類似度予測アルゴリズム112は、学習モデル記憶部110に格納されているものとする。また、商品情報121は、データ記憶部120に格納されているものとする。
【0056】
S11において、ユーザ特徴取得部101は、ユーザ装置11-1~11-Nから、ユーザ1~Nのユーザ特徴を取得する。また、ユーザ特徴取得部101は、当該ユーザ特徴に基づいて、ユーザ特徴予測モデル111を用いて、ユーザ1~Nに対して推定されたユーザ特徴(推定ユーザ特徴(属性))も取得しうる。ユーザ特徴取得部101は、取得したユーザ特徴を、ユーザ特徴122としてデータ記憶部120に保存する。
【0057】
S12において、人気商品情報取得部102は、S11で取得されたユーザ特徴に含まれるユーザ1~Nによる購入履歴に基づいて、1つ以上の人気商品を特定する。なお、人気商品情報取得部102は、ユーザ1~Nによる購入履歴以外の情報やデータによって人気商品を特定してもよい。さらに、人気商品情報取得部102は、特定した1つ以上の人気商品の商品情報を、データ記憶部120に格納されている商品情報121から取得する。
【0058】
S13において、対象商品情報取得部103は、作成者により作成された対象商品の商品ページを取得し、当該商品ページにおける商品情報を取得(抽出)する。商品ページには、1つ以上のエンティティ(商品に関する1つ以上の特徴)が含まれる。商品ページの例は、
図2に示す商品ページ20である。
【0059】
S14において、類似商品特定部104は、S12で取得された人気商品の商品情報と、S23で取得された対象商品の商品情報を用いて、当該人気商品と当該対象商品との類似度を予測する。続いて、S15において、類似商品特定部104は、S14における予測の結果を用いて、当該人気商品のうち、当該対象商品に類似する1つ以上の類似商品を特定する。類似度の予測(S14)と類似商品の特定(S15)の手順は、上述した通りである。
【0060】
S16において、改善ポイント決定部105は、対象商品の商品情報と類似商品の商品情報とを比較して、当該対象商品の商品ページに対する改善ポイントを決定する。また、改善ポイント決定部105(または、レコメンデーション部106)は、改善ポイントを示す改善ポイント情報を生成する。そして、S17において、レコメンデーション部106は、S16において決定された改善ポイントを、対象商品の商品ページの作成者に対してレコメンドする(提案する)。当該レコメンドは、作成者のユーザ装置11の表示部に改善ポイント情報を表示させることにより、行われうる。
【0061】
このように、本実施形態による情報処理装置10は、過去のデータから特定された1つ以上の人気商品から、対象商品と類似する類似商品を特定し、当該類似商品の商品情報に基づいて、当該対象商品の商品ページに対する改善ポイントを決定する。そして、情報処理装置10は、改善ポイントを、当該対象商品の商品ページの作成者へレコメンド(提案)する。当該作成者は、レコメンドに沿って、対象商品の商品ページの商品情報を改善することが可能となり、改善された商品ページを閲覧したユーザの商品購入意欲が喚起されうる。
【0062】
<第2実施形態>
第1実施形態では、人気商品から、対象商品と類似する類似商品を特定し、当該類似商品と当該対象商品の商品情報の比較から、当該対象商品の商品ページに対する改善ポイントを決定し、作成者へレコメンドした。本実施形態では、ECサイトにおける対象商品の商品管理の評価(アセスメント)の方法について説明する。以下、第1実施形態と同様の構成や特徴については、説明を省略する。
【0063】
[第2実施形態による情報処理装置10の機能構成]
図9に、本実施形態による情報処理装置10の機能構成の一例を示す。
図9に示す情報処理装置10は、第1実施形態による情報処理装置10(
図3)に対して、特徴要素導出部107と品質評価部108が追加されている。さらに、学習モデル記憶部110に、品質評価モデル113が格納され、データ記憶部120に参照ウェイト123が格納されている。
【0064】
特徴要素導出部107は、商品ページがリリースされた対象商品に対する4つの特徴要素(Factor)を導出(取得)する。本実施形態では、以下の4つの特徴要素が導出される。
(1)コンテンツ要素
コンテンツ要素は、商品ページの商品情報に含まれるコンテンツであり、例えば、商品説明や商品画像である。
(2)提供(Offer)要素
提供要素は、商品の競争力を維持するためのインセンティブになりうる要素であり、例えば、商品ページの商品情報に含まれる商品の価格や配送情報である。
(3)ポジティブ評価(Rating)要素
ポジティブ評価要素は、商品の販売(出荷)後に取得可能な、当該商品に対する評価、レビュー、コメントといったユーザ(ショッパー)の評価(反応)のうち、ポジティブな評価要素である。例えば、特徴要素導出部107は、ユーザの評価を示す文字情報に対して自然言語処理(NLP)のための学習モデルを適用することにより、ポジティブ評価要素を取得(抽出)することができる。
(4)購入後品質(Post-Purchase Quality)要素
購入後品質要素は、商品の販売後に取得可能な品質情報であり、例えば、返品率、マーチャントによる所定の期限内における商品発送確率である。例えば、特徴要素導出部107は、商品の販売後に、返品率を集計することや、マーチャントによるフィードバックにより、購入後品質要素を取得することができる。
【0065】
商品に対する4つの特徴要素は、カテゴリやサブカテゴリによって、ユーザの購入意欲を喚起するための重要度(以下、「ウェイト」とも称する)が異なりうる。例えば、商品が歯磨き粉の場合、ユーザの購入意欲を喚起するために、提供要素に含まれる商品の価格が重要な要素となりうる。一方で、商品が家具の場合、ユーザの購入意欲を喚起するために、ポジティブ評価要素や、コンテンツ要素に含まれる商品画像が重要な要素となりうる。
【0066】
本実施形態では、このような事情を考慮して、対象商品と同じカテゴリやサブカテゴリの商品に対して予め決定された4つの特徴要素それぞれの理想的なウェイト(重要度)を参照し、当該対象商品に対する商品管理の品質の評価を行う。データ記憶部120に格納されている参照ウェイト123は、複数のカテゴリやサブカテゴリそれぞれに対して予め決定された4つの特徴要素それぞれの理想的なウェイトである。参照ウェイト123は、例えば、人気商品情報取得部102により特定された人気商品のカテゴリやサブカテゴリ毎に、機械学習により取得されうる。参照ウェイト123に含まれるウェイトには、カテゴリやサブカテゴリを識別するカテゴリIDが紐づけられている。
【0067】
品質評価部108は、対象商品について導出された4つの特徴要素それぞれの評価ウェイト(評価用のウェイト)を導出する。当該評価ウェイトは、各特徴要素に対して最大値(例えば最大情報量、最大確率)が設定され、それに対する各特徴要素の確率が算出され、さらに、4つの評価指標の合計が1になるように正規化されたそれぞれのウェイトである。そして、品質評価部108は、評価ウェイトと、参照ウェイト123のうち対象商品と同じカテゴリの商品の参照ウェイトとを比較して、評価ウェイトが参照ウェイトをどの程度達成しているかの達成率を算出する。対象商品のカテゴリは、商品情報に含まれるカテゴリを用いて識別されうる。あるいは、対象商品のカテゴリは、商品情報に含まれる情報から学習モデルを用いて識別されてもよい。
【0068】
品質評価部108は、対象商品に対する参照ウェイトと達成率とを含むウェイト情報を、対象商品の商品ページの作成者に提供してよい。例えば、品質評価部108は、当該作成者のユーザ装置11の表示部に、当該ウェイト情報を表示させてよい。
図10に、ウェイト情報を含む画像例1000を示す。画像例1000において、コンテンツ要素、提供要素、ポジティブ評価要素、および購入後品質要素それぞれの参照ウェイトは、40%(0.4)、10%(0.1)、20%(0.2)、および30%(0.3)である。また、達成率は、90%である。このようなウェイト情報の表示により、作成者は、商品に対するどの特徴要素がより有効か、および、参照ウェイトに対して評価ウェイトがどれくらい達成しているかを把握することができ、商品ページの作成や商品販売後の管理について、改善を加えることができる。
【0069】
また、品質評価部108は、対象商品に関する他の特徴を考慮して、学習モデルを用いて、対象商品に対する商品管理の評価を行ってもよい。
本実施形態では、学習モデル記憶部110に格納されている品質評価モデル113を用いる。品質評価モデル113は、CatBoostをベースにした学習モデルである。あるいは、品質評価モデル113は、XGBoostやLightGBMといった他のブースティングベースの学習モデルであってもよい。よって、入力データのどれが、結果に起因するかを、明瞭に分析することができる。
【0070】
品質評価モデル113の概念図を、
図11に示す。品質評価モデル113は、対象商品について導出された上記の4つの特徴要素(コンテンツ要素、提供要素、ポジティブ評価要素、および購入後品質要素)の評価ウェイトと、他の特徴を含む入力データ1100が入力される。本実施形態において、当該他の特徴は、時間的特徴および/またはアクション特徴を含むことができる。時間的特徴は、対象商品の季節性を示す特徴や、一定の時間毎に更新されるランキングにおける対象商品の順位の特徴を含みうる。また、アクション特徴は、対象商品に対する、クリック数、閲覧数、カートアクション数、インプレッション数(ウェブサイトの任意のページにおいて対象商品の広告が表示された回数)の特徴を含みうる。
【0071】
品質評価モデル113は、入力データ1100に対して、対象商品の売上個数が所定の売上個数を達成する確率1101を出力するように構成される。品質評価モデル113は、出力結果をもたらす入力データの度合いも出力する。よって、所定の売上個数を達成するという結果が得られた場合に、当該結果に起因する入力データも導出される。これにより、所定の売上個数を達成するために、どの入力データが有効であったか、を確認することができる。品質評価部108は、品質評価モデル113からの出力結果に起因する入力データの情報を、ユーザに提供してもよい。当該ユーザは、商品ページの作成者を含む任意のユーザでありうる。これにより、ユーザは、商品に対するどの特徴要素が、売上個数に影響するのかを把握することができ、商品ページの作成や商品販売後の管理について、改善を加えることができる。
なお、品質評価モデル113は、売上個数に限定せず、売上金額やCVRといった販売実績に関する指標が、所定のレベルを達成する確率が出力されるように構成されてもよい。
【0072】
このように、本実施形態では、商品ページリリース後の商品管理を評価した情報を、当該商品ページの作成者に提供することができる。これに加えて、第1実施形態で説明した、改善ポイント情報も同時に、当該作成者に提供してもよい。
図12に、商品ページに対する改善ポイント情報とウェイト情報の例を示す。
図12は、商品ページ1200に対する、第1実施形態に従って決定された改善ポイント情報1201と、本実施形態に従って取得されたウェイト情報1202を示す。このような改善ポイント情報1201とウェイト情報1202の表示により、作成者は、商品ページに対する複数の改善ポイント情報1201だけでなく、ウェイト情報1202から、当該複数の改善ポイントのうちどのポイント(エンティティ)を優先的に改善すべきかを把握することができ、よりユーザの購入意欲を喚起するような商品ページの作成を試みることができる。
【0073】
なお、上記において特定の実施形態が説明されているが、当該実施形態は単なる例示であり、本発明の範囲を限定する意図はない。本明細書に記載された装置及び方法は上記した以外の形態において具現化することができる。また、本発明の範囲から離れることなく、上記した実施形態に対して適宜、省略、置換及び変更をなすこともできる。かかる省略、置換及び変更をなした形態は、請求の範囲に記載されたもの及びこれらの均等物の範疇に含まれ、本発明の技術的範囲に属する。
【0074】
本実施形態の開示は以下の構成を含む。
[1]電子商取引(EC)サイトで販売される対象商品の商品ページにおける、当該対象商品に関する特徴を含む当該対象商品の商品情報を取得する第1取得手段と、ECサイトで販売される所定の条件を満たす他の1つ以上の商品のうち、前記対象商品と類似する1つ以上の類似商品を特定する特定手段と、前記1つ以上の類似商品の商品ページにおける、当該1つ以上の類似商品に関する特徴を含む当該1つ以上の類似商品の商品情報を取得する第2取得手段と、前記対象商品の商品情報と前記1つ以上の類似商品の商品情報とを比較し、当該比較の結果に基づいて、前記対象商品の商品ページにおける改善ポイントを決定する決定手段と、前記改善ポイントをユーザに提示する提示手段と、を有する、情報処理装置。
【0075】
[2]前記特定手段は、前記他の1つ以上の商品の商品ページに含まれる、当該他の1つ以上の商品の商品情報を取得し、当該他の1つ以上の商品の商品情報と前記対象商品の商品情報との類似度を予測し、当該予測の結果から、前記1つ以上の類似商品を特定する、[1]に記載の情報処理装置。
【0076】
[3]前記特定手段は、前記他の1つ以上の商品の商品情報と前記対象商品の商品情報に含まれる特徴である、商品のタイトル、商品の画像、商品の価格、および商品の属性の少なくとも1つに基づいて、前記類似度を予測する、[2]に記載の情報処理装置。
【0077】
[4]前記決定手段は、前記対象商品の商品情報と前記1つ以上の類似商品の商品情報とを比較することにより、相違する特徴を抽出し、当該相違する特徴に基づいて、前記改善ポイントを決定する、[1]から[3]のいずれかに記載の情報処理装置。
【0078】
[5]前記所定の条件は、商品の販売実績に関する指標が所定のレベル以上であるという条件である、[1]から[4]のいずれかに記載の情報処理装置。
【0079】
[6]前記提示手段は、前記改善ポイントを示す改善ポイント情報を当該ユーザが有するユーザ装置に表示させることにより、前記改善ポイントを前記ユーザに提示する、[1]から[5]のいずれかに記載の情報処理装置。
【0080】
[7]ECサイトにおける前記対象商品の販売後に、前記対象商品の販売に関する複数の特徴要素を取得する第3取得手段と、前記複数の特徴要素に基づいて、ECサイトにおける前記対象商品に対する商品管理の品質を評価する評価手段と、を更に有する、[1]から[6]のいずれかに記載の情報処理装置。
【0081】
[8]電子商取引(EC)サイトで販売される対象商品の商品ページにおける、当該対象商品に関する特徴を含む当該対象商品の商品情報を取得する第1取得工程と、ECサイトで販売される所定の条件を満たす他の1つ以上の商品のうち、前記対象商品と類似する1つ以上の類似商品を特定する特定工程と、前記1つ以上の類似商品の商品ページにおける、当該1つ以上の類似商品に関する特徴を含む当該1つ以上の類似商品の商品情報を取得する第2取得工程と、前記対象商品の商品情報と前記1つ以上の類似商品の商品情報とを比較し、当該比較の結果に基づいて、前記対象商品の商品ページにおける改善ポイントを決定する決定工程と、前記改善ポイントをユーザに提示する提示工程と、を有する、情報処理方法。
【0082】
[9]情報処理をコンピュータに実行させるための情報処理プログラムであって、該プログラムは、前記コンピュータに、電子商取引(EC)サイトで販売される対象商品の商品ページにおける、当該対象商品に関する特徴を含む当該対象商品の商品情報を取得する第1取得処理と、ECサイトで販売される所定の条件を満たす他の1つ以上の商品のうち、前記対象商品と類似する1つ以上の類似商品を特定する特定処理と、前記1つ以上の類似商品の商品ページにおける、当該1つ以上の類似商品に関する特徴を含む当該1つ以上の類似商品の商品情報を取得する第2取得処理と、前記対象商品の商品情報と前記1つ以上の類似商品の商品情報とを比較し、当該比較の結果に基づいて、前記対象商品の商品ページにおける改善ポイントを決定する決定処理と、前記改善ポイントをユーザに提示する提示処理と、を含む処理を実行させるためのものである。
【符号の説明】
【0083】
1~N:ユーザ、10:情報処理装置、11-1~11-N:ユーザ装置、101:ユーザ特徴取得部、102:人気商品情報取得部、103:対象商品情報取得部、104:類似商品特定部、105:改善ポイント決定部、106:レコメンデーション部、107:特徴要素導出部、108:品質評価部、110:学習モデル記憶部、111:ユーザ特徴予測モデル、112:類似度予測アルゴリズム、113:品質評価モデル、120:データ記憶部、121:商品情報、122:ユーザ特徴、123:参照ウェイト